JP2001279036A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

Info

Publication number
JP2001279036A
JP2001279036A JP2000097496A JP2000097496A JP2001279036A JP 2001279036 A JP2001279036 A JP 2001279036A JP 2000097496 A JP2000097496 A JP 2000097496A JP 2000097496 A JP2000097496 A JP 2000097496A JP 2001279036 A JP2001279036 A JP 2001279036A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
resin composition
ethylene
thermoplastic resin
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000097496A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Amano
明 天野
Yuji Fujita
祐二 藤田
Kenjiro Takayanagi
健二郎 高柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Polychem Corp
Original Assignee
Japan Polychem Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Polychem Corp filed Critical Japan Polychem Corp
Priority to JP2000097496A priority Critical patent/JP2001279036A/ja
Publication of JP2001279036A publication Critical patent/JP2001279036A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】剛性、表面硬度、延性、耐衝撃性等の機械的強
度に優れるとともに、光沢が低いポリプロピレン樹脂組
成物を提供する。 【解決手段】多段重合により製造され特定の物性を有す
るプロピレン・エチレン系の熱可塑性エラストマー組成
物(1)4〜80重量%、結晶性ポリプロピレン樹脂
(2)19〜95重量%、無機充填材(3)1〜40重
量%とから成る熱可塑性樹脂組成物。無機充填材として
はタルクが好ましく、更にはエチレン系ゴムを配合する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は剛性、延性、耐衝撃
性等の機械的強度に優れるとともに、光沢が低い熱可塑
性樹脂組成物に関し、特に自動車内外装部品等の射出成
形品、圧縮射出成形品に良好に利用できるポリプロピレ
ン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンは、低価格、低密度であ
りながら耐熱性、剛性、成形性が良好であることから各
種の分野に広く利用されている。そして耐衝撃性を改良
したものとしてエチレン・プロピレンブロック共重合体
が利用されている。耐衝撃性を更に高めるため、多段重
合で得られるエチレン・プロピレンブロック共重合体に
エチレン・プロピレンランダム共重合体、エチレン・ブ
テンランダム共重合体等のゴム成分とタルク等の無機充
填材を添加した種々のポリプロピレン系樹脂組成物が提
案されている。これらの組成物は特に、バンパー、イン
ストルメントパネル、ガーニッシュなどの自動車内外装
部品、テレビケースなどの家電機器部品等の各種工業部
品用成形材料に利用されている。これらの製品は近年薄
肉化、高機能化、大型化されているため、更なる材料の
高性能化が要求されている。
【0003】上記ゴム成分の耐衝撃性改良効果は小さ
く、耐衝撃性を所望レベルに改善するために多量のゴム
成分を含有させる必要がある。ゴム成分を多量に含有し
たポリプロピレン系樹脂組成物は耐衝撃性には優れる反
面、剛性、硬度、延性等が大きく低下し、更に光沢が上
昇してしまう。このような組成物を加工品に成形して、
特にインストルメントパネルに使用する場合には、表面
硬度の低下による耐傷付き性が悪化し製品の耐久性に問
題が発生すると共に、表面光沢の上昇による前面ガラス
の映り込みにより運転者の前面視界が悪化する問題があ
った。そこで従来はインストルメントパネル表面を塗装
することにより表面硬度を向上させると共に、低光沢化
を発現させていた。
【0004】そこで上記ゴム成分に代えてオレフィン系
熱可塑性エラストマーまたは他のエチレン・α-オレフ
ィンランダム共重合体またはそれらのブレンドを用いる
試みがなされている。例えば、特開平7−82434号
公報では、エチレンと炭素数が4〜8のα-オレフィン
との共重合部分を含むプロピレン重合体を含有する組成
物を提案している。しかしこの組成物は光沢が高いた
め、インストルメントパネルには使用不可能である。
【0005】また、特開平10−168247号公報で
は、メタロセン触媒で製造されたポリエチレン系樹脂
と、クロス分別クロマトグラフ分析の溶出量の割合を規
定したポリプロピレン系樹脂と、他の熱可塑性樹脂とを
含有す熱可塑性樹脂組成物を提案している。しかし、剛
性、延性、耐衝撃性のバランスには改良の余地がある。
このため剛性、表面硬度、延性、耐衝撃性等のバランス
に優れ、かつ光沢が低いポリプロピレン系熱可塑性樹脂
組成物が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明が
解決しようとする課題は、結晶性ポリプロピレン樹脂を
ベースとし、多量のゴム成分を使用することなく、剛
性、表面硬度、延性、耐衝撃性等の物性バランスに優
れ、かつ光沢が低い成型品を与えるポリプロピレン樹脂
組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
に鑑み、エチレンと炭素数3〜8のα-オレフィンとの
ブロック共重合体であって、温度上昇溶離分別(TRE
F)の溶出量が特定された熱可塑性エラストマー組成物
及び無機充填材を、結晶性ポリプロピレン樹脂と組み合
わせることによって、場合によりエチレン・α−オレフ
ィンランダム共重合体を更に配合することにより、上記
課題が解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、アイソタクチックイ
ンデックスが90%以上のプロピレンの単独重合体成分
(成分A)30〜60重量%と、プロピレンとエチレン
とを必須成分とする、プロピレンと、炭素数2〜8の他
のα―オレフィンとの共重合体成分(成分B)40〜7
0重量%とを含み、成分Aの単量体の重合後に成分Bの
単量体が重合されることにより製造され、オルソジクロ
ルベンゼンを溶媒として用いた温度0〜140℃の間の
温度上昇溶離分別における0℃での溶出分が全溶出量に
対して30〜60重量%で、かつ80〜100℃での溶
出分が全溶出量に対して1〜6重量%である熱可塑性エ
ラストマー組成物(1)と、結晶性ポリプロピレン樹脂
(2)と、無機充填材(3)とから成る熱可塑性樹脂組
成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 (1) 熱可塑性エラストマー組成物 この組成物は、成分A及び成分Bとから成る。成分Aと
は、アイソタクチックインデックスが90%以上、好ま
しくは95%以上のプロピレンの単独重合体成分であ
る。成分Aの重量平均分子量は10〜30万が好まし
い。熱可塑性エラストマー組成物中に占める成分Aの含
有量は30〜60重量%である。成分Bとは、プロピレ
ンとエチレンとを必須成分とする、プロピレンと炭素数
2〜8の他のα-オレフィンの共重合体成分であり、熱
可塑性エラストマー組成物中の含有量は40〜70重量
%である。成分Bが40重量%未満であると耐衝撃性が
劣るとともに光沢が高くなり、70重量%を超えると剛
性に劣る。
【0010】成分Aと成分Bは、単なる物理的混合物で
はなく、成分Aの単量体の重合後に成分Bの単量体が重
合されることにより製造されるものであり、両者は一体
となって熱可塑性エラストマー組成物を形成する。
【0011】該熱可塑性エラストマー組成物は、オルソ
ジクロルベンゼンを溶媒として用いた温度0〜140℃
の間の温度上昇溶離分別における0℃での溶出分が全溶
出量に対して30〜60重量%で、かつ80〜100℃
での溶出分が全溶出量に対して1〜6重量%であること
に特徴がある。好ましくは、120〜140℃の間にお
ける溶出分が、3〜6重量%のものである。0℃での溶
出分が30重量%未満であると耐衝撃性が劣るとともに
光沢が高くなり、60重量%を超えると剛性に劣る。8
0〜100℃の溶出分が1重量%未満であると剛性及び
耐熱性に劣り、6重量%を超えると耐衝撃性が劣る。ま
た120〜140℃の溶出分が3重量%未満であると剛
性及び耐熱性に劣り、6重量%を超えると耐衝撃性が劣
る。
【0012】また、TREFにより分取したフラクショ
ンの数平均分子量は、次のような範囲であることが好ま
しい。即ち、40℃以下の溶出分が20〜200万、1
00℃以上の溶出分が、10〜30万の範囲である。4
0℃以下の溶出分の数平均分子量が20万未満であると
耐衝撃性が劣るとともに光沢が高くなり、200万を超
えると耐衝撃性が悪くなる。また、100℃以上の溶出
分の数平均分子量が10万未満であると剛性および耐衝
撃性が劣り、30万を超えると流動性が不十分な熱可塑
性樹脂組成物しか得られない。
【0013】なお、温度上昇溶離分別(Temperature Ri
sing Elution Fractionation:TREF)による測定
は、ジャーナル オブ アプライド ポリマー サイエ
ンス「Journal of Applied Polymer Science,Vol 26, 4
217-4231.(1981)」および「高分子論文集 2P1C09(1985
年)」に記載されている原理に基づき、以下の様にして
行われる。
【0014】まず、測定の対象とするポリマーを溶媒
(オルソジクロルベンゼン)中で完全に溶解させる。そ
の後、冷却して不活性担体表面に薄いポリマー層を形成
させる。かかるポリマー層は結晶しやすいものが内側
(不活性担体表面に近い側)に、結晶しにくいものが外
側に形成されてなるものである。次に温度を連続または
段階的に上昇させると、低温度段階では対象のポリマー
組成中の非晶部分、すなわちポリマーの持つ短鎖分岐の
分岐度の多いものから溶出し、温度が上昇するとともに
徐々に分岐度の少ないものが溶出し、最終的に分岐のな
い直鎖状の部分が溶出し測定は終了する。かかる温度で
の溶出成分の濃度を検出し、その溶出量と溶出温度によ
って描かれるグラフによってポリマーの組成分布を見る
ことが出来るものである。また、それぞれのフラクショ
ンの分子量は、TREF装置に接続されたゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー(GPC)により測定し
た。
【0015】本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー組成物は、成分Aの単量体の重合後に成分Bの単量体
が重合されることにより製造されるものである。この逐
次重合に用いられる触媒は、有機アルミニウム化合物
と、チタン、マグネシウム、ハロゲン及び電子供与性化
合物を必須とする固体成分とからなるものが好適であ
る。ここで、有機アルミニウム化合物としては、この種
の重合において公知の、一般式R1 mAlX3-m(式中、
1は炭素数1〜12の炭化水素基、Xはハロゲンを示
し、mは1〜3の数である。)で表される化合物、例え
ば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム
等のトリアルキルアルミニウム、ジメチルアルミニウム
クロリド、ジエチルアルミニウムクロリド等のジアルキ
ルアルミニウムハライド、メチルアルミニウムセスキク
ロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド等のアルキ
ルアルミニウムセスキハライド、メチルアルミニウムジ
クロリド、エチルアルミニウムジクロリド等のアルキル
アルミニウムジハライド、ジエチルアルミニウムハイド
ライド等のアルキルアルミニウムハイドライド等が挙げ
られる。
【0016】又、チタン、マグネシウム、ハロゲン及び
電子供与性化合物を必須とする固体成分としては、やは
りこの種の重合において公知であって、チタンの供給源
となるチタン化合物としては、一般式Ti(OR2
4-nn (式中、R2は炭素数1〜10の炭化水素残
基、Xはハロゲンを示し、nは0〜4の数である。)で
表わされる化合物が挙げられ、中でも、四塩化チタン、
テトラエトキシチタン、テトラブトキシチタン等が好ま
しい。
【0017】マグネシウムの供給源となるマグネシウム
化合物としては、例えば、ジアルキルマグネシウム、マ
グネシウムジハライド、ジアルコキシマグネシウム、ア
ルコキシマグネシウムハライド等が挙げられ、中でもマ
グネシウムジハライド等が好ましい。尚、ハロゲンとし
ては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、中で
も、塩素が好ましく、これらは、通常、前記チタン化合
物或いはマグネシウム化合物から供給されるが、アルミ
ニウムのハロゲン化物、珪素のハロゲン化物、タングス
テンのハロゲン化物等の他のハロゲン供給源から供給さ
れてもよい。
【0018】電子供与性化合物としては、アルコール
類、フェノール類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン
酸類、有機酸又は無機酸及びその誘導体等の含酸素化合
物、アンモニア、アミン類、ニトリル類、イソシアネー
ト類等の含窒素化合物等が挙げられ、中でも、無機酸エ
ステル、有機酸エステル、有機酸ハライド等が好まし
く、珪酸エステル、フタル酸エステル、酢酸セロソルブ
エステル、フタル酸ハライド等が更に好ましく、一般式
34 3-pSi(OR5p(式中、R3は炭素数3〜2
0、好ましくは4〜10の分岐状脂肪族炭化水素残基、
又は、炭素数5〜20、好ましくは6〜10の環状脂肪
族炭化水素残基を示し、R4は炭素数1〜20、好まし
くは1〜10の分岐又は直鎖状脂肪族炭化水素残基を示
し、R5は炭素数1〜10、好ましくは1〜4の脂肪族
炭化水素残基を示し、pは1〜3の数である。)で表さ
れる有機珪素化合物、例えば、t−ブチル−メチル−ジ
メトキシシラン、t−ブチル−メチル−ジエトキシシラ
ン、シクロヘキシル−メチル−ジメトキシシラン、シク
ロヘキシル−メチル−ジエトキシシラン等が特に好まし
い。
【0019】本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー組成物の製造方法は、第一段階で、プロピレンを供給
して、前記触媒の存在下に温度50〜150℃、好まし
くは50〜100℃、プロピレンの分圧0.5〜4.5
MPa、好ましくは1.0〜3.5MPaの条件で、プ
ロピレンの単独重合を実施して成分Aを製造しする。引
き続いて、第二段階で、プロピレンとエチレン又は、プ
ロピレンとエチレンと炭素数4〜8のα−オレフィンを
供給して、前記触媒の存在下に温度50〜150℃、好
ましくは50〜100℃、プロピレン及びエチレンの分
圧各0.3〜4.5MPa、好ましくは0.5〜3.5
MPaの条件で、プロピレン・エチレンの共重合、又
は、プロピレン・エチレン・α−オレフィンの共重合を
実施して成分Bを製造する。
【0020】尚、その際の重合は、回分式、連続式、半
回分式のいずれによってもよく、第一段階の重合は気相
又は液相中、特には気相中で実施するのが好ましく、
又、第二段階の重合は気相中で実施するのが好ましく、
各段階の滞留時間は各々0.5〜10時間、好ましくは
1〜5時間とする。
【0021】又、前記方法により製造される組成物の粉
体粒子のベタツキ等をなくして流動性を付与するため
に、第一段階での成分Aの単量体の重合後、第二段階で
の成分Bの単量体の重合開始前又は重合途中に活性水素
含有化合物を、触媒の固体成分中のチタン原子に対して
100〜1000倍モルで、且つ、触媒の有機アルミニ
ウム化合物に対して2〜5倍モルの範囲で添加すること
が好ましい。ここで、活性水素含有化合物としては、例
えば、水、アルコール類、フェノール類、アルデヒド
類、カルボン酸類、酸アミド類、アンモニア、アミン類
等が挙げられる。
【0022】本発明において使用する熱可塑性エラスト
マー組成物のメルトフローレートMFRは、通常0.0
5〜30g/10分、好ましくは0.1〜20g/10
分である。MFRが0.05未満であると流動性が不十
分な熱可塑性樹脂組成物しか得られず、MFRが30を
超えると物性バランスが不十分な熱可塑性樹脂組成物し
か得られない。また、熱可塑性エラストマー組成物の室
温キシレン可溶分の重量平均分子量は20〜80万、J
IS K7112に準拠して水中置換法にて測定した密
度が0.87〜0.88g/cm3、JIS K720
3に準拠して温度23℃で測定した曲げ弾性率が600
MPa以下、JIS K7113に準拠して温度23℃
で測定した引張破断点強度が6MPa以上、引張破断点
伸度が700%以上、JIS K7110に準拠したア
イゾット衝撃試験(温度−40℃)において、10kJ
/m2以上であるものが好ましい。
【0023】(2)結晶性ポリプロピレン樹脂 本発明において使用する結晶性ポリプロピレン樹脂は、
プロピレンの単独重合体(ホモポリプロピレン)は勿
論、プロピレン・エチレンブロック共重合体でも良い。
特にプロピレン・エチレンブロック共重合体が物性バラ
ンス、コスト面から望ましい。かかる結晶性ポリプロピ
レン樹脂は、アイソタクチックインデックスが、通常9
0%以上、好ましくは95%以上のものである。
【0024】上記プロピレン・エチレンブロック共重合
体は多段重合により合成されるものが好ましい。多段重
合では、まずチーグラ触媒等の存在下でプロピレンを重
合することにより、結晶性プロピレンホモポリマー部分
(少量のコモノマー成分を含んでいても良い)を生成
し、次の段階でエチレンとプロピレンの混合物に切替え
てプロピレン・エチレン共重合体部分を生成する。
【0025】上記多段重合により合成されたプロピレン
・エチレンブロック共重合体は、実質的に結晶性ホモ
プロピレン部分と、プロピレン・エチレン共重合体部
分と、少量の結晶性ホモポリエチレン部分とからなる
ものであり、それぞれの部分は単独のポリマーとして存
在していても、あるいはそれぞれが結合した状態にあっ
ても良い。なお、上記各部分は基本的にはプロピレンお
よび/またはエチレンとからなるものであるが、他のα
−オレフィン、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、4
−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン
やジエン系モノマー等を少量含有していても良い。
【0026】プロピレン・エチレンブロック共重合体中
のエチレン含有量は、通常1〜15重量%、好ましくは
2〜20重量%であり、プロピレン・エチレン共重合体
部分(上記)は全体の2〜30重量%、好ましくは1
〜15重量%の範囲から選択される。上記のようなポリ
プロピレン樹脂は、種々の方法で製造することができ
る。そのうち好適な方法としては、例えば、立体規則性
触媒の存在下に、公知のスラリー重合法、溶液重合法、
オレフィンモノマーを媒体とする液相重合法、気相重合
法を適用することにより製造することができる。重合触
媒としてはチーグラーナッタ触媒、メタロセン系触媒等
が使用できる。
【0027】結晶性ポリプロピレン樹脂のメルトフロー
レート(MFR)は、流動性と物性バランスの観点か
ら、通常10〜200g/10分、好ましくは30〜1
50g/10分の範囲から選ばれる。MFRは重合条件
を調整することにより所定値に制御できるが、重合後得
られたポリプロピレン樹脂に有機過酸化物を添加し、溶
融押出反応等により分子量を低下させ、希望のMFRに
調整したものでも良い。
【0028】(3)無機充填材 本発明において使用する無機充填材としては、タルク、
炭酸カルシウム、ガラス繊維、塩基性硫酸マグネシウム
ウイスカー、チタン酸カルシウムウイスカー、ホウ酸ア
ルミニウムウイスカー、マイカ等が挙げられる。これら
は単独または2種以上混合して用いられる。 無機充填
剤としては、タルクが好ましく、その平均粒径は通常1
0μm以下、好ましくは5μm以下であり、またアスペ
クト比(縦または横のいずれかの長さと厚みの比)の平
均値が通常4以上、好ましくは5以上のものが用いられ
る。尚、タルクの平均粒径はレーザー回折散乱法によっ
て、アスペクト比は、顕微鏡等により測定される。
【0029】タルクの平均粒径やアスペクト比は、粉砕
と分級により行うことができる。例えば、タルク原石を
衝撃式粉砕機やミクロンミル型粉砕機で粉砕して製造し
たり、更にミクロンミル、ジェットミルなどで微粉砕し
た後、サイクロンやミクロンセパレーター等で分級調整
する等の方法で製造する。
【0030】上記で製造されたタルクは、無処理でその
まま使用することができるが、予め表面処理してから樹
脂組成物に配合しても良い。表面処理は、組成物の剛性
や耐熱性を向上させることができるので好ましい。表面
処理の具体例としては、シランカップリング剤、高級脂
肪酸、脂肪酸金属塩、不飽和有機酸、有機チタネートな
どの処理剤を用いる化学的または物理的処理が挙げられ
る。
【0031】金属塩を用いるタルクの表面処理方法は特
に限定されないが、例えば予め粉砕分級されたタルク粉
と、所定量の金属塩を高速ミキサーにて混合する手法が
挙げられる他、本発明の樹脂組成物を混練造粒する際
に、該金属塩とタルク粉を他のポリプロピレンなどと共
に配合・混合して造粒機に供する方法を用いても良い。
【0032】以上詳述した通り、本発明は上記(1)〜
(3)の3成分を必須の構成成分とするものであるが、
目的・用途に応じて、ゴム成分や通常の高分子添加剤を
配合することができる。ゴム成分として、(4)エチレ
ン・α−オレフィンランダム共重合体が好ましい。エチ
レン・α-オレフィンランダム共重合体は、公知のチタ
ン系触媒、バナジウム系触媒またはメタロセン触媒を用
いて重合することが出来るが、メタロセン触媒を用いて
重合することが望ましい。
【0033】α―オレフィンとしては、炭素数4〜12
のものが好ましい。具体的に1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ド
デセン等が挙げられる。中でも、炭素数3〜8のα−オ
レフィンとのランダム共重合体が好ましい。これらは、
エチレン・プロピレンゴム、エチレン・ブテンゴム、エ
チレン・ヘキセンゴム、エチレン・オクテンゴムのよう
に呼称される。
【0034】エチレン・α−オレフィンランダム共重合
体の密度は、通常0.85〜0.90g/cm3、好ま
しくは0.86〜0.88g/cm3である。密度が
0.85g/cm3以下の場合は硬度が不十分であり、
密度が0.90g/cm3を超える場合は耐衝撃性の改
善が不十分となる傾向がある。
【0035】エチレン・α−オレフィンランダム共重合
体のメルトフローレートMFRは、通常0.01〜20
0g/10分、好ましくは0.2〜100g/10分で
ある。MFRが0.01g/10分未満のエチレン・α
−オレフィンランダム共重合体からは耐衝撃性および流
動性が不十分な熱可塑性樹脂組成物しか得られず、MF
Rが200g/10分を超えるエチレン・α−オレフィ
ンランダム共重合体からは耐衝撃性および表面硬度が不
十分な熱可塑性樹脂組成物しか得られない。
【0036】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、例えば自
動車の内外装材などその用途によっては、その改質を目
的として、他の添加剤、例えば熱安定剤、酸化防止剤、
光安定剤、難燃剤、造核剤、可塑剤、帯電防止剤、銅害
防止剤、離型剤、発泡剤、色剤、顔料およびその分散剤
を含有することができる。前記の各種添加剤や顔料は、
各成分の混合時に添加するのが一般的であるが、高濃度
のマスターバッチを予め作成しておき、射出成形あるい
は押出成形時に後ブレンドしても良い。
【0037】本発明の熱可塑性樹脂組成物における各成
分の配合割合としては、成型品の目的、用途に応じて広
範囲から適宜選択されるが、熱可塑性エラストマー組成
物(1)は通常4〜80重量%、好ましくは5〜70重
量%、さらに好ましくは10〜60重量%である。5重
量%未満では耐衝撃性が不充分であり、一方80重量%
を超えると剛性と耐熱性が低下する。
【0038】結晶性ポリプロピレン樹脂(2)は通常1
9〜95重量%、好ましくは30〜90重量%である。
19重量%未満では、剛性、耐熱性が低下しやすく、一
方95重量%を超えると耐衝撃性が低下する。無機充填
材(3)は通常1〜40重量%、好ましくは2〜30重
量%である。40重量%を超えると耐衝撃性に劣る。エ
チレン・α−オレフィンランダム共重合体(4)から成
るゴム成分を使用する場合は、通常1〜40重量%、好
ましくは2〜30重量%の範囲である。ゴム成分が多す
ぎると剛性及び耐熱性に劣る。
【0039】各成分の配合による樹脂組成物の製造方法
については特に制限されない。たとえば、 上記の各成
分を上記割合で配合して、一軸押出機、二軸押出機、バ
ンバリーミキサー、ロールミキサー、ブラベンダープラ
ストグラフ、ニーダー等通常の混練機を用いて混練する
ことによって本発明の熱可塑性樹脂組成物が得られる。
この場合、各成分をより均一に分散できる混練方法が好
ましく、通常は二軸押出機を用いて混練が行われる。こ
の混練の際には、上記各成分の配合物を同時に混練して
も、また逐次的に混練しても良い。
【0040】この様にして得られた熱可塑性樹脂組成物
は所望の加工品に成形される。成形方法は特に制限され
ないが、たとえば、射出成形(ガス射出成形も含む)ま
たは射出圧縮成形(プレスインジェクション)等にて各
種成型品が製造される。特にバンパー、インストルメン
トパネル、ガーニッシュ等の自動車内外装部品、テレビ
ケース等の家電機器部品等の用途向けに好適である。ま
た、このような成形品は低い表面光沢であるので、映り
込みが防止できる。光沢度として、35%以下、例えば
20〜33%の成形品を容易に製造することができる。
【0041】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて、本発明
を更に具体的に説明するが、本発明はそれらに限定され
るものではない。
【0042】[各成分の分析、物性の評価方法] (1)メルトフローレートMFR:JIS K7110
に準拠し、温度230℃、荷重2160gの条件で測定
した。 (2) 引張破断伸度:JIS K7113に準拠し、
引張速度10mm/分で測定した。 (3) 曲げ弾性率:JIS K7203に準拠し、曲
げ速度2mm/分で測定した。
【0043】(4) アイゾット衝撃強度 Izod:JI
S K7110により23℃で測定した(単位はKJ/
2)。 (5) ロックウェル硬度:JIS K7202により
測定した(スケールはR)。 (6) 光沢:JIS K 7105により測定した
(60度 鏡面光沢度)。 (7)アイソタクチックインデックス:nーヘプタンに
よるソックスレー抽出残(%)として測定した。
【0044】(8)温度上昇溶離分別における溶出分:
測定装置として、試料を溶解温度の差を利用して分別す
る温度上昇溶離分別(TREF)機構と、分別された区
分を更に分子サイズで分別するサイズ排除クロマトグラ
フ(Size Exclusion Chromatography;SEC)をオ
ンラインで接続したクロス分別装置(三菱化学社製「C
FC T150A」)を使用した。
【0045】溶媒としてオルソジクロルベンゼンを用
い、濃度が4mg/mlとなるようにポリマーを140
℃で溶解し、これを測定装置のサンプルループ内に注入
する。サンプルループ内の試料溶液を、不活性担体であ
るガラスビーズが充填された内径4mm、長さ150m
mのTREF装置付属のステンレス製カラムに注入した
後、1℃/分の速度で140℃から0℃まで冷却し、不
活性担体表面にコーティングする。該カラムを0℃で3
0分間保持した後、0℃の温度で溶解している成分2m
lを1ml/分の流速でTREFカラムからSECカラ
ム(昭和電工社製「AD80M/S」、3本)に注入す
る。SECで分子サイズの分別が行われている間に、T
REFカラムを次の溶出温度(5℃)に昇温し、その温
度で30分間保持した後、SECカラムに注入するとい
う操作を繰り返す。SECでの各溶出区分の測定は39
分間隔で行った。溶出温度は、0、5、10、15、2
0、25、30、35、40、45、49、52、5
5、58、61、64、67、70、73、76、7
9、82、85、88、91、94、97、100、1
02、120、140℃の各温度とし、段階的に昇温し
た。
【0046】SECカラムで分子サイズに分別された溶
液は、装置付属の赤外分光光度計でポリマー濃度に比例
する吸光度を測定(波長3.42μmのメチレンの伸縮
振動で検出)し、各溶出温度区分のクロマトグラムを得
る。内蔵のデータ処理ソフトを用い、得られた各溶出温
度区分のクロマトグラムのベースラインを引き、演算処
理する。各クロマトグラムの面積を積分し、積分溶出曲
線を計算する。又、この積分溶出曲線を温度で微分して
微分溶出曲線を計算する。計算結果の作図をプリンター
に出力し、出力した微分溶出曲線の作図は、横軸に溶出
温度を100℃当たり89.3mm、縦軸に微分量(全
積分溶出量を1.0に規格化し、1℃の変化量を微分量
とした。)0.1当たり76.5mmで行った。
【0047】[各成分原料の調達] (1)熱可塑性エラストマー組成物 次の方法で触媒を製造し、同触媒を用いてプロピレン、
エチレンの重合を実施した。 固体成分触媒の製造 窒素置換した内容積50リットルの攪拌機付槽に脱水及
び脱酸素したn−ヘプタン20リットルを導入し、次い
で塩化マグネシウム4モルとテトラブトキシチタン8モ
ルとを導入して95℃で2時間反応させた後、温度を4
0℃に下げ、メチルヒドロポリシロキサン(粘度20セ
ンチストークス)480ミリリットルを導入して更に3
時間反応させた後、反応液を取り出し、生成した固体成
分をn−ヘプタンで洗浄した。
【0048】引き続いて、前記攪拌機付槽を用いて該槽
に脱水及び脱酸素したn−ヘプタン15リットルを導入
し、次いで、得られた固体成分をマグネシウム原子換算
で3モル導入し、更に、四塩化珪素8モルをn−ヘプタ
ン25ミリリットルに加えた混合液を30℃で30分間
かけて導入して、温度を90℃に上げ、1時間反応させ
た後、反応液を取り出し、生成した固体成分をn−ヘプ
タンで洗浄した。引き続いて、前記攪拌機付槽を用いて
該槽に脱水及び脱酸素したn−ヘプタン5リットルを導
入し、次いで、前記で得られたチタン含有固体成分25
0gと、1,5−ヘキサジエン750g、t−ブチル−
メチル−ジメトキシシラン130ミリリットル、ジビニ
ルジメチルシラン10ミリリットル、トリエチルアルミ
ニウム225gとをそれぞれ導入して30℃で2時間接
触させた後、反応液を取り出し、n−ヘプタンで洗浄し
て固体成分触媒を得た。得られた固体成分触媒は、1,
5−ヘキサジエンの予備重合量がチタン含有固体成分あ
たり、2.97gのものであった。
【0049】エラストマー組成物の製造 内容積550リットルの第一段反応器に、温度70℃
で、圧力約3.2MPaになるように、プロピレンと、
トリエチルアルミニウム、及び、重合体生成速度が30
kg/時間となるような量比の前記固体成分触媒とを連
続的に供給し、更に、分子量制御剤としての水素を連続
的に供給して液相中で重合を実施した(第一段階重
合)。
【0050】引き続いて、生成重合体を、プロピレンパ
ージ槽を経由させて、内容積1900リットルの第二段
反応器に導入し、温度60℃で、圧力3.0MPaにな
るように、生成する共重合体中の組成割合に応じたプロ
ピレンとエチレンとを連続的に供給し、更に分子量制御
剤としての水素を連続的に供給すると共に、活性水素化
合物を、第一段階で供給した固体成分触媒中のチタン原
子に対して200倍モルで、トリエチルアルミニウムに
対して2.5倍モルになるように供給して気相中で重合
を実施し、生成重合体を連続的にベッセルに移した後、
水分を含んだ窒素ガスを導入して反応を停止させた(第
二段階重合)。上記反応条件をベースとし、エチレン・
プロピレンのモル比、水素濃度などを適宜に調節して9
種類のエラストマー組成物(PO−1〜PO−9)を製
造した。
【0051】エラストマー組成物の物性一覧
【表1】
【0052】(2)結晶性ポリプロピレン樹脂 PPー1:結晶性エチレン・プロピレンブロック共重
合体 日本ポリケム社製ノバテックPP エチレン含有量4重量%、MFR60g/10分 PPー2:結晶性エチレン・プロピレンブロック共重
合体 日本ポリケム社製ノバテックPP エチレン含有量4重量%、MFR10g/10分 PPー3:結晶性ポリプロピレンホモ重合体 日本ポリケム社製ノバテックPP MFR25g/10分
【0053】(3)無機充填剤 タルク:富士タルク社製微粉タルク 平均粒径4.6
μm、アスペクト比6 ガラス繊維 GF:旭ファイバーグラス社製
【0054】(4)エチレン・α−オレフィンランダム
共重合体(ゴム成分) エチレン・オクテンゴム(EOR):デュポン・ダウ
社製EOR 密度0.870g/cm3、MFR1.0g/10分 エチレン・プロピレンゴム(EPR):日本合成ゴム
社製EPR 密度0.86g/cm3、MFR0.7g/10分
【0055】[実施例1〜13]各成分(1)〜(4)
を表2、表3に示す割合で配合し、スーパーミキサーを
用いてドライブレンドした後、ホッパーより原料を供給
し、神戸製鋼所社製の高速二軸押出機(KCM)を用い溶
融混練し、押出してペレットを得た。得られたペレット
を射出成形機により、樹脂温度210℃および金型温度
30℃で射出成形し、物性試験片を製造した。樹脂組成
物のMFRと共に物性試験片の評価結果を表2、表3に
示す。表2、表3に示す様に実施例1〜13に示す組成
を持った熱可塑性樹脂組成物は、何れも良好な物性バラ
ンスを示し、成形品の光沢が低いことがわかる。
【0056】[比較例1〜9]各成分(1)〜(4)を
表4、表5に示す割合で配合し、以下、実施例1と同様
に物性試験片を製造した。樹脂組成物のMFRと共に物
性試験片の評価結果を表4、表5に示す。表4、表5に
示す様に、これらの熱可塑性樹脂組成物は、何れも物性
バランスが不良であった。
【0057】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、剛性、
延性、耐衝撃性等の機械的強度に優れるとともに、光沢
が低い。光沢度として、35%以下、例えば20〜33
%の成形品を容易に製造することができる。従って、自
動車内外装部品、家電部品等の工業材料の射出成形によ
って得られる製品において有用である。 特に薄肉化、
高機能化、大型化された各種成型品、例えば、バンパ
ー、インストルメントパネル、ガーニッシュなどの自動
車部品やテレビケースなどの家電機器部品など各種工業
部品用成形材料として好適に利用することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/16 C08L 23/16 53/00 53/00 Fターム(参考) 4F071 AA15 AA15X AA20 AA20X AA75 AA80 AA88 AA89 AB20 AB21 AB24 AB27 AB28 AB30 AD02 AE17 AH19 BA01 BB03 BB05 4J002 BB054 BB12W BB14X BB15X BB154 BP02Y DE186 DE236 DG046 DJ046 DJ056 DK006 DL006 FA086 FD016

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アイソタクチックインデックスが90%以
    上のプロピレンの単独重合体成分(成分A)30〜60
    重量%と、プロピレンとエチレンとを必須成分とする、
    プロピレンと、炭素数2〜8の他のα―オレフィンとの
    共重合体成分(成分B)40〜70重量%とを含み、成
    分Aの単量体の重合後に成分Bの単量体が重合されるこ
    とにより製造され、オルソジクロルベンゼンを溶媒とし
    て用いた温度0〜140℃の間の温度上昇溶離分別にお
    ける0℃での溶出分が全溶出量に対して30〜60重量
    %で、かつ80〜100℃での溶出分が全溶出量に対し
    て1〜6重量%である熱可塑性エラストマー組成物
    (1)と、結晶性ポリプロピレン樹脂(2)と、無機充
    填材(3)とから成る熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】熱可塑性エラストマー組成物(1)のメル
    トフローレートが0.05〜30g/10分である請求
    項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】熱可塑性エラストマー組成物(1)の温度
    上昇溶離分別における120〜140℃での溶出分が全
    溶出量に対して3〜6重量%である請求項1又は2記載
    の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】熱可塑性エラストマー組成物(1)の室温
    キシレン可溶分の重量平均分子量が20〜80万である
    請求項1〜3のいずれか1項記載の熱可塑性樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】結晶性ポリプロピレン樹脂(2)のメルト
    フローレートが10〜200g/10分である請求項1
    〜4のいずれか1項記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】結晶性ポリプロピレン樹脂(2)がエチレ
    ン・プロピレンブロック共重合体であり、そのエチレン
    含有量が1〜15重量%である請求項1〜5のいずれか
    1項記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】結晶性ポリプロピレン樹脂(2)がエチレ
    ン・プロピレンブロック共重合体であり、その共重合体
    部分が2〜30重量%である請求項1〜6のいずれか1
    項記載の熱可塑性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】無機充填材(3)が平均粒径10μm以下
    のタルクである請求項1〜7のいずれか1項記載の熱可
    塑性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】熱可塑性エラストマー組成物(1)4〜8
    0重量%と、結晶性ポリプロピレン樹脂(2)19〜9
    5重量%と、無機充填材(3)1〜40重量%から成る
    請求項1〜8のいずれか1項記載の熱可塑性樹脂組成
    物。
  10. 【請求項10】請求項1記載の熱可塑性エラストマー組
    成物(1)と、結晶性ポリプロピレン樹脂(2)と、無
    機充填材(3)と、エチレン・α―オレフィンランダム
    共重合体(4)とから成る熱可塑性樹脂組成物。
  11. 【請求項11】エチレン・α―オレフィンランダム共重
    合体(4)のメルトフローレートが0.01〜200g
    /10分である請求項10記載の熱可塑性樹脂組成物。
  12. 【請求項12】エチレン・α―オレフィンランダム共重
    合体(4)を1〜40重量%含有する請求項10又は1
    1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  13. 【請求項13】請求項1〜12のいずれか1項記載の熱
    可塑性樹脂組成物を射出成形又は射出圧縮成形してなる
    光沢度35%以下の成形体。
JP2000097496A 2000-03-31 2000-03-31 熱可塑性樹脂組成物 Pending JP2001279036A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000097496A JP2001279036A (ja) 2000-03-31 2000-03-31 熱可塑性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000097496A JP2001279036A (ja) 2000-03-31 2000-03-31 熱可塑性樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001279036A true JP2001279036A (ja) 2001-10-10

Family

ID=18612111

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000097496A Pending JP2001279036A (ja) 2000-03-31 2000-03-31 熱可塑性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001279036A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009275073A (ja) * 2008-05-13 2009-11-26 Japan Polypropylene Corp 難燃性ポリプロピレン樹脂組成物
CN109486028A (zh) * 2018-12-03 2019-03-19 太仓冠联高分子材料有限公司 一种耐低温抗冲击汽车保险杠材料
JP7426531B1 (ja) 2023-03-08 2024-02-01 住友化学株式会社 リサイクル高分子複合材料

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009275073A (ja) * 2008-05-13 2009-11-26 Japan Polypropylene Corp 難燃性ポリプロピレン樹脂組成物
CN109486028A (zh) * 2018-12-03 2019-03-19 太仓冠联高分子材料有限公司 一种耐低温抗冲击汽车保险杠材料
JP7426531B1 (ja) 2023-03-08 2024-02-01 住友化学株式会社 リサイクル高分子複合材料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2785607B2 (ja) エチレン−プロピレンブロック共重合体
EP2483348B1 (en) Block composites and impact modified compositions
US8716400B2 (en) Block composites and impact modified compositions
EP2178968B1 (en) Plasticized polyolefin compositions
KR20100060013A (ko) 감소된 광택을 갖는 개선된 카보네이트 중합체 블렌드
US6294611B1 (en) Olefin thermoplastic elastomer composition and process for producing the same
JP5417681B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体
US6777497B2 (en) Polypropylene-based resin composition, process for producing the same and injection molded article
JP7342853B2 (ja) ヘテロファジックプロピレン重合材料
JP2003327758A (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物、その製造方法及びそれからなる射出成形体
JPH09309984A (ja) 変性ポリエチレン耐衝撃共重合体組成物
JP3362088B2 (ja) プロピレン樹脂組成物
JP2001279036A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP7502998B2 (ja) プロピレン重合体組成物
JP2002332387A (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物、その製造方法及びそれからなる射出成形体
JP2004256808A (ja) ポリプロピレン系樹脂成形体
JP3362089B2 (ja) プロピレン樹脂組成物
EP0841369B1 (en) Polyolefin composition for exterior trims
JP3666384B2 (ja) プロピレン共重合体
JP5107618B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂用成形性改質剤及びそれを用いたポリプロピレン系樹脂組成物
JP2001310986A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2020158652A (ja) プロピレン系重合体組成物およびその成形体
JP2001002863A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2009040950A (ja) ポリプロピレン系樹脂用成形性改質剤及びそれを用いたポリプロピレン系樹脂組成物
JP7410666B2 (ja) 射出成形体

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20040706