JP2013139481A - 髄膜炎菌のnmb1870のキメラ、ハイブリッドおよびタンデムポリペプチド - Google Patents

髄膜炎菌のnmb1870のキメラ、ハイブリッドおよびタンデムポリペプチド Download PDF

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Abstract

【課題】NMB1870によって与えられる防御のファミリー特異性を克服するためのさらなる改善されたアプローチを提供すること、およびこれらのアプローチを、特に血清群Bに関して、髄膜炎菌疾患および/または感染に対する免疫を提供するために使用すること。
【解決手段】本発明は、NMB1870の第一ファミリーの改変アミノ酸配列を含み、前記改変配列が、第一ファミリー由来の表面ループ配列の代わりにNMB1870の2番目のファミリー由来の少なくとも1つの(たとえば1、2、3、4、5、6または7)表面ループ配列を含む、ポリペプチドを提供する。
【選択図】なし

Description

ここで引用するすべての資料は、それらの全体が参照によりここに組み込まれる。
(技術分野)
本発明は、免疫の分野、特に髄膜炎菌(meningococcus)などのNeisseria属の病原細菌によって引き起こされる疾患に対する免疫の分野に属する。
髄膜炎菌は、ヒト集団の約10%の上気道にコロニー形成するグラム陰性莢膜形成細菌である。多糖及び複合体ワクチンは血清群A、C、W135及びYに対して使用可能であるが、莢膜多糖は、ヒトにおける自己抗原であるポリシアル酸の重合体であるため、このアプローチは血清群Bには適用できない。血清群Bに対するワクチンを開発するために、外膜小胞(OMV)に含まれる表面露出タンパク質が使用されてきた。これらのワクチンは血清殺菌性抗体応答を惹起し、疾患に対して防御するが、系統間防御を誘導することはできない[1]。一部の研究者は、それ故、ワクチンにおける使用のための特異的髄膜炎菌抗原に重点的に取り組んでいる[2]。
1つのそのような抗原は「NMB1870」である。このタンパク質は、最初はMC58株由来の「741」タンパク質[参考文献3の配列番号2535および2536;本文中の配列番号1]として開示され、「GNAl870」[参考文献4−6、以下の参考文献2]および「ORF2086」[7−9]とも称されてきた。このリポタンパク質はすべての髄膜炎菌血清群にわたって発現され、多数の髄膜炎菌系統において認められた。NMB1870配列は3つのファミリー(ここではファミリーI、IIおよびIIIと称する)に分類され、所与のファミリーに対して惹起された血清は、同じファミリー内では殺菌性であるが、その他の2つのファミリーの1つを発現する系統に対しては有効でない、すなわちファミリー内交差防御能があるが、ファミリー間交差防御能は存在しないことが認められた。
NMB1870を使用して系統間防御を達成するためには、それ故、2つ以上のファミリーが使用される。別々のタンパク質を発現し、精製する必要を回避するため、1本のポリペプチド鎖に2または3のファミリーを含む、ハイブリッドタンパク質[10−12(特許文献1、特許文献2、特許文献3)]として種々のファミリーを発現することが提案された。いくつかのハイブリッドが試験され、有望な抗髄膜炎菌効果を与えている。
国際公開第01/64920号パンフレット 国際公開第03/020756号パンフレット 国際公開第04/048404号パンフレット
NMB1870によって与えられる防御のファミリー特異性を克服するためのさらなる改善されたアプローチを提供すること、およびこれらのアプローチを、特に血清群Bに関して、髄膜炎菌疾患および/または感染に対する免疫を提供するために使用することである。
本発明は例えば、以下の項目を提供する:
(項目1)
配列番号57に少なくとも70%の同一性を有し、以下の残基:F14;T16;Q18;Q20;D21;S22;E23;H24;S25;G26;K27;K31;Q33;R35;I36;G37;I39;K48;E51;G52;R54;T56;A67;G68;K70;T72;A78;A79;N83;K85;D97;D102;P105;G107;R109;S114;S116;L118;N120;Q121;A122;K135;T147;V148;N149;G150;I151;R152;H153の1またはそれ以上が別のアミノ酸で置換されているかまたは欠失されているアミノ酸配列を含むポリペプチド。
(項目2)
以下の残基:F14;T16;Q18;Q20;D21;S22;E23;H24;S25;G26;K27;K31;Q33;R35;I36;G37;K48;E51;G52;R54;T72;A79;K85;P105;G107;R109;L118;N120;Q121;A122;T147;V148;N149;G150;I151;R152;H153の少なくとも1つが置換または欠失されている、請求項1に記載のポリペプチド。
(項目3)
E51が欠失されている、請求項2に記載のポリペプチド。
(項目4)
以下の残基:F14;T16;Q18;K31;Q33;R35;I36;G37;I39;T56;K70;T72;A78;A79;K85;D97;D102;S114;S116;L118;K135の少なくとも1つが置換されている、請求項1に記載のポリペプチド。
(項目5)
F14L;T16I;Q18K;Q20N;D21N;S22P;E23D;H24K;S25I;S25T;G26D;K27S;K31Q;Q33S;R35L;I36V;G37S;I39L;K48Q;G52D;R54K;T56E;A67P;G68N;K70R;T72H;A78T;A79K;N83H;N83Y;K85R;D97E;D102E;P105A;G107E;R109S;S114L;S116D;L118R;N120G;Q121S;A122E;K135R;T147I;V148G;N149E;G150K;I151V;R152H;H153Eから選択される置換を含む、請求項2または請求項4に記載のポリペプチド。
(項目6)
前記アミノ酸配列が配列番号57に少なくとも80%の同一性を有する、請求項1〜5のいずれかに記載のポリペプチド。
(項目7)
前記アミノ酸配列が配列番号57に少なくとも90%の同一性を有する、請求項1〜6のいずれかに記載のポリペプチド。
(項目8)
配列番号58、配列番号59または配列番号60から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1〜7のいずれかに記載のポリペプチド。
(項目9)
NMB1870の第一ファミリーの改変アミノ酸配列を含むポリペプチドであって、該改変配列が、該第一ファミリー由来の表面ループ配列の代わりにNMB1870の第二ファミリー由来の少なくとも1つの(たとえば1、2、3、4、5、6または7)表面ループ配列を含む、ポリペプチド。
(項目10)
アミノ酸配列:
Figure 2013139481
式中、
(a)該B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8およびB9の各々は、(i)配列番号Mのフラグメント;または(ii)(i)の該フラグメントに少なくとも75%の配列同一性を有するおよび/または(i)の該フラグメント由来の少なくとも10個連続するアミノ酸のフラグメントを含むアミノ酸配列であり;
(b)該L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7およびL8の各々は、(i)配列番号1、配列番号2および/または配列番号3のフラグメント;または(ii)(i)の該フラグメントに少なくとも75%の配列同一性を有するおよび/または(i)の該フラグメント由来の少なくとも10個連続するアミノ酸のフラグメントを含むアミノ酸配列であり、
但し、該L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7およびL8の少なくとも1つは配列番号Mのフラグメントではないことを条件とし、
Mは1、2または3であり、およびB1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8、B9、L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8は、Mに依存して以下のように選択される:
Figure 2013139481
を含むポリペプチド。
(項目11)
前記フラグメントが、L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7および/またはL8の少なくとも1つ、およびB1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8および/またはB9の2またはそれ以上由来の少なくとも1つのアミノ酸を含むことを条件とする、請求項10に記載のポリペプチドのフラグメント。
(項目12)
請求項10または請求項11において定義されるように、キメラアミノ酸配列:
Figure 2013139481
を含み、該キメラ配列のN末端側またはC末端側のいずれかに、NMB1870配列をさらに含み、該NMB1870配列が、配列番号Mと同じNMB1870ファミリーである、ポリペプチド。
(項目13)
式:
−A−[X−L−] −B−
のハイブリッドポリペプチドであって、式中、Xはナイセリア属菌配列を含むアミノ酸配列であり、Lは選択的リンカーアミノ酸配列であり、Aは選択的N末端アミノ酸配列であり、Bは選択的C末端アミノ酸配列であり、およびnは2またはそれ以上であり、−X−部分の少なくとも1つはNMB1870配列である、ハイブリッドポリペプチド。
(項目14)
配列番号27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39および40から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項13に記載のハイブリッドポリペプチド。
(項目15)
−X−部分の少なくとも1つが配列番号95に少なくとも90%の配列同一性を有する、請求項13に記載のハイブリッドポリペプチド。
(項目16)
配列番号46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、86、87、88、89、90、91、92、93および94から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチド。
参考文献13に述べられている研究を補足して、発明者らは、野生型ポリペプチドのファミリー特異性を持たないキメラNMB1870を作製することを目的として、1つのNMB1870ファミリー由来の配列を別のファミリー内の対応する位置に代入した。
3つのファミリーすべての特徴を有するように1つのNMB1870を遺伝子操作するための代替策として、発明者らはまた、複数のファミリー由来のNMB1870配列を含む新たなハイブリッドおよびタンデムポリペプチドを作製し、それによって参考文献10および12に述べられている研究を補足した。
各々個々のNMB1870ファミリーは、同じNMB1870ファミリー内の株に対してのみ有効な抗体を惹起し得るが(たとえばマウスにおいて)、本発明のキメラ、ハイブリッドおよびタンデムポリペプチドは、2以上のファミリー由来のNMB1870ポリペプチドを認識する抗体を惹起することができる。
発明者らはまた、3つのこれまでに報告されたファミリーとは異なる配列を含む、NMB1870の様々な新しい多型(ファミリーIV)を同定した。
NMB1870ファミリーの置換
参考文献13は、キメラNMB1870ポリペプチドを作製するために、1つのNMB1870ファミリー由来の配列を別のNMB1870フレームワークに置換(代入)することを開示する。発明者らは、キメラに関してさらなる研究を行い、ファミリーI NMB1870配列における置換のための多数の鍵となる残基を同定した。これらの残基の置換は、ファミリーIIポリペプチドと交差反応する抗体を惹起するポリペプチドの能力を改善し得る。
そこで本発明は、配列番号57に少なくとも70%の同一性を有し、以下の残基の1またはそれ以上が別のアミノ酸で置換されているかまたは欠失しているアミノ酸配列を含むポリペプチドを提供する:F14;T16;Q18;Q20;D21;S22;E23;H24;S25;G26;K27;K31;Q33;R35;I36;G37;I39;K48;E51;G52;R54;T56;A67;G68;K70;T72;A78;A79;N83;K85;D97;D102;P105;G107;R109;S114;S116;L118;N120;Q121;A122;K135;T147;V148;N149;G150;I151;R152;H153。
以下の残基の少なくとも1個が置換されていることが好ましい:F14;T16;Q18;K31;Q33;R35;I36;G37;I39;T56;K70;T72;A78;A79;K85;D97;D102;S114;S116;L118;K135。これらの残基のいずれもが、参考文献13における置換のためには選択されなかった。
置換または欠失のための好ましいアミノ酸は以下の通りである:F14;T16;Q18;Q20;D21;S22;E23;H24;S25;G26;K27;K31;Q33;R35;I36;G37;K48;E51;G52;R54;T72;A79;K85;P105;G107;R109;L118;N120;Q121;A122;T147;V148;N149;G150;I151;R152;H153。E51を除き、残基の置換が好ましいが、E51については欠失が好ましい。
残基は、好ましくはファミリーIIまたはファミリーIIIの中のNMB1870からの対応するアミノ酸で置換される。好ましい置換基は、それ故、以下の通りである:F14L;T16I;Q18K;Q20N;D21N;S22P;E23D;H24K;S25I;S25T;G26D;K27S;K31Q;Q33S;R35L;I36V;G37S;I39L;K48Q;G52D;R54K;T56E;A67P;G68N;K70R;T72H;A78T;A79K;N83H;N83Y;K85R;D97E;D102E;P105A;G107E;R109S;S114L;S116D;L118R;N120G;Q121S;A122E;K135R;T147I;V148G;N149E;G150K;I151V;R152H;H153E。このリストの中で残基25と83だけは2以上の好ましい置換を有し、その他はすべてファミリーI、IIおよびIIIの2つにおいて同じアミノ酸を有する。
アミノ酸配列は、配列番号57に少なくとも70%の同一性、たとえば≧75%、≧80%、≧85%、≧90%、≧95%、≧96%、≧97%、≧98%、≧99%の同一性を有する。
ポリペプチドは、宿主動物への投与後に殺菌性抗髄膜炎菌抗体を誘導する能力を有することができ、好ましい実施形態ではNMB1870ファミリーI−IIIの各々の中の株に対して殺菌性である抗体を誘導し得る。殺菌性応答に関するさらなる情報は以下で述べる。
1つの好ましいアミノ酸配列は、配列番号57と比較して以下の位置に置換を有する、配列番号58である:F14;T16;Q18;Q20;D21;S22;E23;H24;S25;G26;K27;K31;Q33;R35;I36;G37;K48;G52;R54;T72;A79;N83;K85;P105;G107;R109;L118;N120;Q121;A122;T147;V148;N149;G150;I151;R152;H153。残基E51は欠失された。
もう1つの置換配列は配列番号59である。もう1つの置換配列は配列番号60である。
置換のための表面ループ
配列番号1の表面ループは以下のように同定された:(1)アミノ酸164−168;(2)アミノ酸179−182;(3)アミノ酸188−196;(4)アミノ酸203−208;(5)アミノ酸216−224;(6)アミノ酸233−237;(7)アミノ酸247−251;および(8)アミノ酸262−263:
Figure 2013139481
配列番号1を他の何らかのNMB1870配列と整列することにより、当業者はその配列内のループ(1)−(8)の位置を同定することができる。参照しやすいように、しかしながら、ここではループの座標を、ペアワイズ・アラインメント・アルゴリズムを使用して配列番号1と整列したとき、配列番号1内の上記で定義したループの第一アミノ酸残基に整列されるアミノ酸から始まり、配列番号1内の上記で定義したループの最後のアミノ酸で終了する、NMB1870配列内の一連のアミノ酸と定義する。
1つのファミリー由来のループ配列の、もう1つのファミリーにおけるループ位置への置換は、多ファミリー抗原性を備えたキメラNMB1870を作製することを可能にする。
そこで本発明は、NMB1870の第一ファミリーの改変アミノ酸配列を含み、前記改変配列が、第一ファミリー由来の表面ループ配列の代わりにNMB1870の2番目のファミリー由来の少なくとも1つの(たとえば1、2、3、4、5、6または7)表面ループ配列を含む、ポリペプチドを提供する。
本発明はまた、9つの部分にバックボーン配列と8つのループ挿入(バックボーン配列の各々の連続する部分の間に1つ)を含み、ループ配列の少なくとも1つが、バックボーン配列とは異なるNMB1870ファミリーからであるNMB1870配列から取られる、ポリペプチドを提供する。2以上の異なるNMB1870配列からの表面ループを使用することが好ましく、これらのループを1つのバックボーン配列に挿入することが可能である。そこで本発明は、以下のアミノ酸配列:
Figure 2013139481
[式中、
(a)前記B、B、B、B、B、B、B、BおよびBの各々は、(i)配列番号Mのフラグメント;または(ii)(i)の前記フラグメントに少なくともm%の配列同一性を有するおよび/または(i)の前記フラグメント由来の少なくともd個連続するアミノ酸のフラグメントを含むアミノ酸配列であり;
(b)前記L、L、L、L、L、L、LおよびLの各々は、(i)配列番号1、配列番号2および/または配列番号3のフラグメント;または(ii)(i)の前記フラグメントに少なくともn%の配列同一性を有するおよび/または(i)の前記フラグメント由来の少なくともe個連続するアミノ酸のフラグメントを含むアミノ酸配列であり、
但し、前記L、L、L、L、L、L、LおよびLの少なくとも1つは配列番号Mのフラグメントではないことを条件とする]
を含むポリペプチドを提供する。
本発明はまた、前記ポリペプチドのフラグメントであって、L、L、L、L、L、L、Lおよび/またはLの少なくとも1つおよびB、B、B、B、B、B、B、Bおよび/またはBの2またはそれ以上からの少なくとも1つのアミノ酸を含むことを条件とするポリペプチドを提供する。そこで一部の実施形態では、最も小さなフラグメントは、1つのループ、そのループのN末端側に1個のアミノ酸およびそのループのC末端側に1個のアミノ酸を含む。
Mの値は1、2または3から選択され、B、B、B、B、B、B、B、BおよびBおよびL、L、L、L、L、L、LおよびLの定義はMの値に依存して異なる。
「配列番号Mのフラグメント」の意味は以下の通りである:
Figure 2013139481
同様に、「配列番号1、配列番号2および/または配列番号3のフラグメント」は以下のように定義される:
Figure 2013139481
たとえば本発明は、アミノ酸配列:
Figure 2013139481
[式中、Bは、配列番号1のアミノ酸1−163、または前記アミノ酸1−163に少なくともm%の配列同一性を有するおよび/または前記アミノ酸1−163からの少なくともd個連続するアミノ酸のフラグメントを含むアミノ酸配列であり;Bは、配列番号1のアミノ酸169−178、または前記アミノ酸169−178に少なくともm%の配列同一性を有するおよび/または前記アミノ酸169−178からの少なくともd個連続するアミノ酸のフラグメントを含むアミノ酸配列であり;...;Bは、配列番号1のアミノ酸264−274、または前記アミノ酸264−274に少なくともm%の配列同一性を有するおよび/または前記アミノ酸264−274からの少なくともd個連続するアミノ酸のフラグメントを含むアミノ酸配列であり;Lは、配列番号2のアミノ酸164−168、または前記アミノ酸164−168に少なくともn%の配列同一性を有するおよび/または前記アミノ酸164−168からの少なくともe個連続するアミノ酸のフラグメントを含むアミノ酸配列であり;Lは、配列番号2のアミノ酸179−182、または前記アミノ酸179−182に少なくともn%の配列同一性を有するおよび/または前記アミノ酸179−182からの少なくともe個連続するアミノ酸のフラグメントを含むアミノ酸配列であり;...:Lは、配列番号3のアミノ酸269−270、または前記アミノ酸269−270に少なくともn%の配列同一性を有するおよび/または前記アミノ酸269−270からの少なくともe個連続するアミノ酸のフラグメントを含むアミノ酸配列である、等々]
を含むポリペプチドを提供する。
mの値は、50、60、70、75、80、85、90、92、94、95、96、97、98、99、99.5、99.9またはそれ以上から選択される。nの値は、50、60、70、75、80、85、90、92、94、95、96、97、98、99、99.5、99.9またはそれ以上から選択される。dの値は、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、40、45、50、60、70、75、100またはそれ以上から選択される。eの値は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10から選択される。eの値は、好ましくは20未満である。
本発明はまた、上記で定義されるキメラアミノ酸配列:
Figure 2013139481
を含み、および前記キメラ配列のN末端側またはC末端側に、配列番号Mと同じNMB1870ファミリーであるNMB1870配列をさらに含むポリペプチドを提供する。それゆえポリペプチドは、(i)特定ファミリー由来のNMB1870および(ii)同じファミリーからであるが、その表面ループの少なくとも1つが異なるNMB1870ファミリーに置換されているNMB1870の両方を含む。
本発明は、配列番号Qにq%[qの値は少なくともrである]の全体的配列同一性を有するアミノ酸配列を含み;配列番号Qに対する前記アミノ酸配列の配列同一性は、配列番号Qのバックボーン領域ではq%以上であり;および配列番号Qに対する前記アミノ酸配列の配列同一性は、配列番号Qのループ領域でq%未満である、ポリペプチドを提供する。rの値は、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99および99.5から選択される。
Qの値は1、2または3であり、ループ領域とバックボーン領域の境界は上記の表から適宜に選択される(L−Lはループであり、B−Bはバックボーンである)。
Qが1である場合、ループ領域内のアミノ酸配列は、配列番号2または配列番号3の対応するループ領域にq%以上の配列同一性を有し得る。Qが2である場合、ループ領域内のアミノ酸配列は、配列番号1または配列番号3の対応するループ領域にq%以上の配列同一性を有し得る。Qが3である場合、ループ領域内のアミノ酸配列は、配列番号1または配列番号2の対応するループ領域にq%以上の配列同一性を有し得る。
ハイブリッドおよびタンデムポリペプチド
参考文献10−13は、1本のポリペプチド鎖がNMB1870配列および異なる髄膜炎菌ポリペプチド配列を含むハイブリッドポリペプチドを開示する。たとえばNMB1870とNadAを含むハイブリッドが参考文献10に開示されている。参考文献12は、1本のポリペプチド鎖が多数のNMB1870配列、たとえば各ファミリーから1つのNMB1870配列を含む、タンデムポリペプチドと称される、ハイブリッドポリペプチドの特異的サブセットを開示する。本発明は、多くの新しいハイブリッドとタンデムポリペプチドを提供する。
一般に、ハイブリッドポリペプチドは、式:
−A−[X−L−]−B−
[式中、Xはナイセリア属菌配列を含むアミノ酸配列であり、Lは選択的リンカーアミノ酸配列であり、Aは選択的N末端アミノ酸配列であり、Bは選択的C末端アミノ酸配列であり、およびnは1より大きい整数である]
によって表わすことができる。
nの値は、2、3、4、5、6、7、8またはそれ以上であり得るが、好ましくは2または3である。−A−配列は、好ましくはポリペプチドのN末端にあり、−B−配列は、好ましくはポリペプチドのC末端にある。
本発明によれば、−X−部分の少なくとも1つはNMB1870配列である。−X−部分としての使用のための好ましいNMB1870配列は、成熟N末端の近くで認められるポリグリシン配列までで、およびポリグリシン配列を含んで短縮されており、すなわちそれらはΔG配列である。配列番号1−3のΔG型は、それぞれ配列番号22−24である。
X部分に関して、特にX以外のものに関しては、天然リーダーペプチドは除外されるべきである。1つの実施形態では、リーダーペプチドは、ハイブリッドポリペプチドのN末端に位置する−X−部分のもの以外は欠失される、すなわちXのリーダーペプチドは保持されるが、X...Xのリーダーペプチドは除外される。これは、すべてのリーダーペプチドを欠失させ、Xのリーダーペプチドを−A−部分として使用することに等しい。
[−X−L−]の各々のnの場合に関して、リンカーアミノ酸配列−L−は存在してもよくまたは存在しなくてもよい。たとえばn=2であるとき、ハイブリッドは、NH−X−L−X−L−COOH、NH−X−X−COOH、NH−X−L−X−COOH、NH−X−X−L−COOH等であり得る。リンカーアミノ酸配列−L−は、典型的には短い(たとえば20またはそれ以下のアミノ酸、すなわち19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1)。例は、クローニングを容易にする短いペプチド配列、ポリグリシンリンカー(すなわちGly[n=2、3、4、5、6、7、8、9、10またはそれ以上])、およびヒスチジンタグ(すなわちHis[n=3、4、5、6、7、8、9、10またはそれ以上])を含む。他の適切なリンカーアミノ酸配列は当業者に明白である。有用なリンカーは、Gly−SerジペプチドがBamHI制限部位から形成され、それによってクローニングと操作を助ける、GSGGGG(配列番号15)であり、Glyテトラペプチド(配列番号16)はもう1つの典型的なポリグリシンリンカーである。もう1つの有用なリンカーは、場合によりGly−Serジペプチド(配列番号18、BamHIから)またはGly−Lysジペプチド(配列番号19、HindIIIから)が先行し得る、配列番号17である。
−A−は選択的N末端アミノ酸配列である。これは、典型的には短い(たとえば40またはそれ未満のアミノ酸、すなわち39、38、37、36、35、34、33、32、31、30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1)。例は、タンパク質輸送を指令するリーダー配列、あるいはクローニングまたは精製を容易にする短いペプチド配列(たとえばヒスチジンタグ、すなわちHis[n=3、4、5、6、7、8、9、10またはそれ以上)を含む。他の適切なN末端アミノ酸配列は当業者に明白である。Xがそれ自体のN末端メチオニンを欠く場合、−A−は、翻訳されたポリペプチドにおいてそのようなメチオニン残基を提供し得る(たとえば−A−は1個のMet残基である)。Metは、配列番号17などのリンカー配列のN末端側または短い配列(たとえば配列番号26)のN末端に存在し得る。−A−配列の例は、配列番号21、26および43を含む。
−B−は選択的C末端アミノ酸配列である。これは、典型的には短い(たとえば40またはそれ未満のアミノ酸、すなわち39、38、37、36、35、34、33、32、31、30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1)。例は、タンパク質輸送を指令する配列、クローニングまたは精製を容易にする短いペプチド配列(たとえばヒスチジンタグ、すなわちHis[n=3、4、5、6、7、8、9、10またはそれ以上]、たとえば配列番号20を含む)、またはポリペプチドの安定性を高める配列を含む。他の適切なC末端アミノ酸配列は当業者に明白である。1つの適切な−B−部分は、配列番号20の上流のLeu−Glu(配列番号44)がXhoI制限部位から生じる、配列番号41である。
本発明の好ましいハイブリッドポリペプチドでは、X部分の1つが「タンパク質936」配列である。タンパク質936は、最初は参考文献3において配列番号2884(ここでは配列番号14)として開示され、この配列のシグナル切断型がここでの配列番号25である。本発明と共に使用するための「936」配列は、(i)配列番号25に少なくともz%の配列同一性を有する配列、および/または(ii)配列番号25からの少なくともf個連続するアミノ酸のフラグメントを含む配列を包含する。zの値は、50、60、70、75、80、85、90、92、94、95、96、97、98、99、99.5、99.9またはそれ以上から選択される。fの値は、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、40、45、50、60、70、75、100、150、200またはそれ以上から選択される。
一部の好ましいハイブリッドポリペプチドは、936配列と2つのNMB1870配列を含む。2つのNMB1870配列は、2つの異なるファミリー、たとえばIとII、IとIII、またはIIとIIIからである。好ましいハイブリッドは、936配列、ファミリーIのNMB1870配列およびファミリーIIのNMB1870配列を含む。936は、好ましくはこれら3つの配列の最もN末端側である。配列番号28、29、34および35は、2つの異なるファミリー由来のNMB1870配列のN末端側に936配列を含むハイブリッドポリペプチドの例である。
たとえばn=2である場合、Xは「936」配列であり得、XはNMB1870配列であり得る。同様に、n=3である場合、Xは「936」配列であり得、Xは第一ファミリー由来のNMB1870配列であり得、およびXは2番目のファミリー由来のNMB1870配列であり得る。
本発明の好ましいタンデムポリペプチドでは、nは2または3である。
本発明の14個の特異的ハイブリッドおよびタンデムポリペプチドを、指針として、以下のように配列番号から構築した配列番号27−40として開示する:
Figure 2013139481
さらなる好ましい本発明のハイブリッドおよびタンデムポリペプチドは、ファミリーIV配列を含む。それゆえ少なくとも1つのX部分は、(i)配列番号95に少なくともv%の配列同一性を有し得る、および/または(ii)配列番号95からの少なくともvv個連続するアミノ酸のフラグメントを含む。vの値は、50、60、70、75、80、85、90、92、94、95、96、97、98、99、99.5、99.9またはそれ以上から選択される。vvの値は、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、40、45、50、60、70、75、100、150、200またはそれ以上から選択される。ファミリーIV配列を含むことにより、269cpx株に対する血清活性が改善され得る。
NMB1870のフラグメントおよびドメイン
完全長NMB1870配列(たとえば配列番号1)を使用するのではなく、本発明は、典型的にはフラグメントを使用する。たとえば成熟N末端(配列番号1におけるCys−20)の上流のアミノ酸は一般に除外される。好ましくは、NMB1870のポリグリシン配列までのおよびポリグリシン配列を含むアミノ酸全部が欠失している、すなわち配列番号1のアミノ酸1−26が欠失している、「ΔG」配列が使用される。配列番号27−40において、たとえば、上記の表はNMB1870のΔG形態(すなわち配列番号22−24)が使用されることを示す。
参考文献13に開示されているように、NMB1870は、A、BおよびCと称される3つのドメインに分けることができる。成熟プロセシングされたリポタンパク質N末端がCys−20である、ファミリーI配列(配列番号1)を例として挙げると、3つのドメインは(A)1−119、(B)120−183および(C)184−274である:
Figure 2013139481
ドメイン「A」の成熟形態は、そのC末端のシステインから、「A成熟」と呼ばれる。
MC58に関しては、ドメインは、「A」=配列番号4;「B」=配列番号5;「C」=配列番号6;および「A成熟」=配列番号13である。多数のNMB1870配列が公知であり[たとえば参考文献4、8および10参照]、標準的な方法を用いて容易に整列できる。そのようなアラインメントにより、当業者は、MC58配列における座標との比較によって所与のNMB1870配列内のドメイン「A」(および「A成熟」)、「B」および「C」を同定することができる。参照しやすいように、しかしながら、ドメインを以下のように定義する:
−所与のNMB1870配列内のドメイン「A」は、ペアワイズ・アラインメント・アルゴリズムを使用して配列番号1と整列したとき、配列番号1のMet−1に整列されるアミノ酸から始まり、配列番号1のLys−119に整列されるアミノ酸で終了する、その配列のフラグメントである。
−所与のNMB1870配列内のドメイン「A成熟」は、ペアワイズ・アラインメント・アルゴリズムを使用して配列番号1と整列したとき、配列番号1のCys−20に整列されるアミノ酸から始まり、配列番号1のLys−119に整列されるアミノ酸で終了する、その配列のフラグメントである。
−所与のNMB1870配列内のドメイン「B」は、ペアワイズ・アラインメント・アルゴリズムを使用して配列番号1と整列したとき、配列番号1のGln−120に整列されるアミノ酸から始まり、配列番号1のGly−183に整列されるアミノ酸で終了する、その配列のフラグメントである。
−所与のNMB1870配列内のドメイン「C」は、ペアワイズ・アラインメント・アルゴリズムを使用して配列番号1と整列したとき、配列番号1のLys−184に整列されるアミノ酸から始まり、配列番号1のGln−274に整列されるアミノ酸で終了する、その配列のフラグメントである。
ドメインを定義するための好ましいペアワイズ・アラインメント・アルゴリズムは、デフォルトパラメータを使用する(たとえばEBLOSUM62スコアリング行列を使用して、ギャップオープンペナルティー=10.0、およびギャップ伸長ペナルティー=0.5で)、Needleman−Wunschのグローバル・アラインメント・アルゴリズム[14]である。このアルゴリズムは、EMBOSSパッケージ[15]中のneedleツールで好都合に実施される。
NMB1870配列は、ここではファミリーI、IIおよびIIIと称する3つのファミリーに分類される[4、10]。ファミリーI−IIIの原型配列は、それぞれ配列番号1−3である。所与のNMB1870配列についてのファミリーを容易に決定するには、参考文献4の系統発生および樹状図法に従うことができ、3つの原型NMB1870配列の各々とのペアワイズアラインメントも、最も近いファミリー適合を見出すために使用できる。配列は明確に3つのファミリーに分類され、ファミリーIとIIの間の配列同一性は74.1%、ファミリーIとIIIの間では62.8%、およびファミリーIIとIIIの間では84.7%であり、各々のファミリー内での配列変動性は低い(たとえばファミリーI内では最小限91.6%の同一性、ファミリーIIでは93.4%およびファミリーIIIでは93.2%)。系統樹分析を必要とせずに配列のファミリーを決定する迅速な方法として、ある配列が、配列番号1に少なくとも85%の配列同一性を有する場合はファミリーIに位置づけ、配列番号2に少なくとも85%の配列同一性を有する場合はファミリーIIに位置づけ、配列番号3に少なくとも85%の配列同一性を有する場合はファミリーIIIに位置づけることができる。
参考文献4の図6のアラインメントに基づき、NMB1870の3つの原型ファミリー(配列番号1−3)についての例示的ドメインA、BおよびCは以下の通りである:
Figure 2013139481
本発明と共に使用するための好ましいドメインは、(a)配列番号4−12の1またはそれ以上に少なくともx%の配列同一性を有する、および/または(a)配列番号4−12の1またはそれ以上からの少なくともy個の連続アミノ酸配列のフラグメントを含む、アミノ酸配列を含む。
xの値は、50、60、70、75、80、85、90、92、94、95、96、97、98、99、99.5、99.9またはそれ以上から選択される。yの値は、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、22、24、26、28、30、35、40、45、45、50またはそれ以上から選択される。異なるファミリー由来のNMB1870配列を含むポリペプチドにおいて、各ファミリーについてのxおよびyの値は同じであるかまたは異なっていてもよい。
ドメイン「A」の配列は、好ましくはaからaまでの(両端を含む)アミノ酸長[aは110、115、120、125および130から選択され;およびaは115、120、125、130および135から選択される]である。
ドメイン「B」の配列は、好ましくはbからbまでの(両端を含む)アミノ酸長[bは55、60、65および70から選択され;およびbは60、65、70および75から選択される]である。
ドメイン「C」の配列は、好ましくはcからcまでの(両端を含む)アミノ酸長[cは80、85、90、95および100から選択され;およびcは85、90、95、100および105から選択される]である。
所望に応じて、NMB1870の完全長形態を単一NMB1870ドメイン(A、BまたはC)によって、または2つのNMB1870ドメイン(AB、ACまたはBC)によって置き換えることができる。
NMB1870の多型
NMB1870の様々な多型がこれまでに報告されている。新たな配列が同定され、そこで本発明は、配列番号46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、86、87、88、89、90、91、92、93および94から成る群より選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドを提供する。配列番号94(参考文献12の配列番号140も参照のこと)は、ファミリーIとIIIの間での組換えによって生じたと考えられる、ファミリーIV配列の一例である。
ポリペプチド
本発明は、上述した様々なポリペプチドを提供する。
また、配列番号27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55および56から成る群より選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドを提供する。また、(a)配列番号27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55および56から成る群より選択されるアミノ酸配列に配列同一性を有する、および/または(b)配列番号27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55および56から成る群より選択されるアミノ酸配列のフラグメントを含む、アミノ酸配列を有するポリペプチドを提供する。配列同一性の程度は、好ましくは50%以上(たとえば60%、70%、80%、90%、95%、99%またはそれ以上)である。フラグメントは、好ましくは出発配列からの7またはそれ以上の連続アミノ酸(たとえば7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、45、50、55、60、65、70、75、70、85、90、95、100またはそれ以上)を含む。
NMB1870は、天然では髄膜炎菌におけるリポタンパク質である。また大腸菌において発現されるときには脂質化されていることが認められた。本発明のポリペプチドは、脂質化され得る、たとえばパルミトイル基を含む、C末端システイン残基を有し得る。
本発明の好ましいポリペプチドの特徴は、宿主動物への投与後に殺菌性抗髄膜炎菌抗体を誘導する能力である。
本発明のポリペプチドは様々な手段によって、たとえば化学合成によって(少なくとも部分的に)、プロテアーゼを使用してより長いポリペプチドを消化することによって、RNAからの翻訳によって、細胞培養物からの精製等によって(たとえば組換え発現からまたは髄膜炎菌培養物から)作製できる。大腸菌宿主における異種発現は好ましい発現経路である(たとえばDH5α、BL21(DE)、BLR等において)。
本発明のポリペプチドは、固体支持体に結合または固定化し得る。
本発明のポリペプチドは、検出可能標識、たとえば放射性標識、蛍光標識、またはビオチン標識を含み得る。これは免疫検定手法において特に有用である。
ポリペプチドは様々な形態をとり得る(たとえば天然、融合、グリコシル化、非グリコシル化、脂質化、ジスルフィド架橋等)。
ポリペプチドは、好ましくは実質的に純粋または実質的に単離された形態(すなわち他のナイセリア属菌または宿主細胞ポリペプチドを実質的に含まない)または実質的に単離された形態で作製される。一般に、ポリペプチドは非天然に生じる環境において提供される、たとえばそれらは天然に生じる環境から分離される。ある実施形態では、本発明のポリペプチドは、対照と比較してそのポリペプチドが富化された組成物中に存在する。それ自体として、精製ポリペプチドが提供され、精製とは、ポリペプチドが、他の発現ポリペプチドを実質的に含まない組成物中に存在することを意味し、実質的に含まないとは、組成物の90%未満、通常は60%未満、より一般的には50%未満が他の発現ポリペプチドで構成されていることを意味する。
「ポリペプチド」という用語は、何らかの長さのアミノ酸重合体を指す。重合体は鎖状または分枝であり得、改変アミノ酸を含んでもよく、非アミノ酸によって中断されてもよい。この用語はまた、天然にまたは介入処置によって、たとえばジスルフィド結合形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化、または標識成分との複合などの何らかの他の操作または改変によって改変されたアミノ酸重合体を包含する。また、たとえばアミノ酸の1またはそれ以上の類似体(たとえば非天然アミノ酸等を含む)ならびに当技術分野で公知の他の改変を含むポリペプチドもこの定義に包含される。ポリペプチドは一本鎖または結合鎖として生じ得る。
核酸
本発明は、上記で定義した本発明のポリペプチドをコードする核酸を提供する。本発明はまた、(a)前記核酸からの少なくともn個の連続ヌクレオチド[nは10またはそれ以上(たとえば12、14、15、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、500またはそれ以上)である]のフラグメント;および/または(b)前記核酸に少なくとも50%(たとえば60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上)の配列同一性を有する配列、を含む核酸を提供する。
さらに、本発明は、好ましくは「高ストリンジェンシー」条件下で(たとえば0.1×SSC、0.5%SDS溶液中65℃で)、本発明のポリペプチドをコードする核酸にハイブリダイズし得る核酸を提供する。
本発明の核酸は、ハイブリダイゼーション反応(たとえばノーザンまたはサザンブロット法、または核酸マイクロアレイまたは「遺伝子チップ」において)および増幅反応(たとえばPCR、SDA、SSSR、LCR、TMA、NASBA等)および他の核酸手法において使用できる。
本発明の核酸は多くの方法で、たとえば全体または部分的に化学合成によって(たとえばDNAのホスホラミダイト合成)、ヌクレアーゼ(たとえば制限酵素)を使用してより長い核酸を消化することによって、ゲノムまたはcDNAライブラリーから、より短い核酸またはヌクレオチドを連結すること(たとえばリガーゼまたはポリメラーゼを使用して)等によって、作製し得る。
本発明の核酸は、様々な形態、たとえば一本鎖、二本鎖、ベクター、プライマー、プローブ、標識、非標識等の形態をとり得る。
本発明の核酸は、好ましくは単離形態または実質的に単離された形態である。
本発明は、たとえばアンチセンスまたはプロービングのため、またはプライマーとしての使用のための、上述したものに相補的な配列を含む核酸を包含する。
「核酸」という用語は、DNAおよびRNA、およびまた改変骨格を含むもののようなそれらの類似体、およびまたペプチド核酸(PNA)等を包含する。
本発明に従った核酸は、たとえば放射性または蛍光標識で標識し得る。これは、核酸を核酸検出手法において使用する場合、たとえば核酸がPCR、LCR、TMA、NASBA等のような手法における使用のためのプライマーまたはプローブである場合、特に有用である。
本発明はまた、本発明のヌクレオチド配列を含むベクター(たとえば核酸免疫に適するもののようなクローニングまたは発現ベクター)およびそのようなベクターで形質転換した宿主細胞を提供する。
殺菌性応答
本発明の好ましいポリペプチドは、髄膜炎菌に対して殺菌性である抗体応答を惹起することができる。殺菌性抗体応答はマウスにおいて好都合に測定され、ワクチン効果の標準的指標である[たとえば参考文献2の巻末注釈14参照]。本発明のポリペプチドは、好ましくは以下の3つの群の系統の少なくとも2つの各々からの少なくとも1つの髄膜炎株に対して殺菌性である抗体応答を惹起し得る:
(I)MC58、gb185(=M01−240185)、m4030、m2197、m2937、iss1001、NZ394/98、67/00、93/114、bz198、m1390、nge28、lnp17592、00−241341、f6124、205900、m198/172、bz133、gb149(=M01−240149)、nm008、nm092、30/00、39/99、72/00、95330、bz169、bz83、cu385、h44/76、m1590、m2934、m2969、m3370、m4215、m4318、n44/89、14847。
(II)961−5945、2996、96217、312294、11327、a22、gb013(=M01−240013)、e32、m1090、m4287、860800、599、95N477、90−18311、c11、m986、m2671、1000、m1096、m3279、bz232、dk353、m3697、ngh38、L93/4286。
(III)M1239、16889、gb355(=M01−240355)、m3369、m3813、ngp165。
たとえばキメラポリペプチドは、血清群Bの髄膜炎株MC58、961−5945およびM1239の2またはそれ以上に対して有効な殺菌性応答を惹起し得る。
ポリペプチドは、好ましくは臨床的に関連する髄膜炎菌血清群B株の少なくとも50%(たとえば60%、70%、80%、90%、95%またはそれ以上)に対して殺菌性である抗体応答を惹起し得る。ポリペプチドは、血清群B髄膜炎菌の株および血清群A、C、W135およびYの少なくとも1つ(たとえば1、2、3、4)の株に対して殺菌性である抗体応答を惹起し得る。ポリペプチドは、淋菌および/またはN.cinereaの株に対して殺菌性である抗体応答を惹起し得る。ポリペプチドは、参考文献4の図5に示される系統樹の3つの主枝の少なくとも2つからの株に対して殺菌性である応答を惹起し得る。
ポリペプチドは、超毒性系統ET−37、ET−5、クラスターA4、系統3、亜群I、亜群III、および亜群IV−1[16、17]の少なくとも2つ(たとえば2、3、4、5、6、7)の中の髄膜炎株に対して殺菌性である抗体応答を惹起し得る。ポリペプチドは、付加的に1またはそれ以上の超侵襲性系統に対する殺菌性抗体応答を誘導し得る。
ポリペプチドは、以下の多座配列型(MLST)の少なくとも2つ(たとえば2、3、4、5、6、7)の中の髄膜炎株に対して殺菌性である抗体応答を惹起し得る:ST1、ST4、ST5、ST8、ST11、ST32およびST41[18]。ポリペプチドはまた、ST44株に対して殺菌性である抗体応答を惹起し得る。
ポリペプチドは、指定された系統またはMLST内のありとあらゆるMenB株に対して殺菌性抗体を誘導する必要はない;むしろ、特定超毒性系統またはMLST内の血清群B髄膜炎菌の4またはそれ以上の株の所与の群に関して、組成物によって誘導される抗体は、好ましくは群の少なくとも50%(たとえば60%、70%、80%、90%またはそれ以上)に対して殺菌性である。株の好ましい群は、以下の国々の少なくとも4カ国において単離された株を含む:GB、AU、CA、NO、IT、US、NZ、NL、BRおよびCU。血清は、好ましくは少なくとも1024(たとえば210、211、212、213、214、215、216、217、218またはそれ以上、好ましくは少なくとも214)の殺菌性力価を有する、すなわち血清は、たとえば参考文献2の巻末注釈14に述べられているように、1:1024に希釈したとき特定株の試験細菌の少なくとも50%を死滅させることができる。好ましいキメラポリペプチドは、血清を1:4096またはそれ以上に希釈したときもまだ殺菌性である、マウスにおける抗体応答を惹起することができる。
免疫
本発明のポリペプチドは、好ましくは免疫原性組成物として提供され、本発明は、薬剤としての使用のための本発明の免疫原性組成物を提供する。
本発明はまた、本発明の免疫原性組成物を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物において抗体応答を惹起するための方法を提供する。抗体応答は、好ましくは防御的および/または殺菌性抗体応答である。
本発明はまた、本発明の免疫原性組成物を哺乳動物に投与することを含む、ナイセリア属菌(たとえば髄膜炎菌)感染から哺乳動物を防御するための方法を提供する。
本発明は、薬剤として(たとえば免疫原性組成物としてまたはワクチンとして)または診断試薬としての使用のための本発明のキメラポリペプチドを提供する。本発明はまた、哺乳動物におけるナイセリア属菌(たとえば髄膜炎菌)感染を予防するための薬剤の製造における本発明の核酸、ポリペプチドまたは抗体の使用を提供する。
哺乳動物は、好ましくはヒトである。ヒトは、成人または、好ましくは小児であり得る。ワクチンが予防的用途のためである場合、ヒトは、好ましくは小児(たとえば幼児または乳児)であり;ワクチンが治療的用途のためである場合、ヒトは、好ましくは成人である。小児用のワクチンはまた、たとえば安全性、用量、免疫原性等を評価するために、成人にも投与し得る。
前記使用および方法は、髄膜炎(特に細菌性髄膜炎)および菌血症を含むがこれらに限定されない疾患を予防する/治療するために特に有用である。
治療的処置の効果は、本発明の組成物の投与後にナイセリア属菌感染を観測することによって試験し得る。予防的処置の効果は、組成物の投与後にNMB1870に対する免疫応答を観測することによって試験し得る。本発明の組成物の免疫原性は、それらを試験被験者(たとえば12−16ヶ月齢の小児または動物モデル[19])に投与し、その後血清殺菌性抗体(SBA)およびELISA力価(GMT)を含む標準パラメータを測定することによって決定できる。これらの免疫応答は、一般に組成物の投与の約4週間後に測定され、組成物の投与前に測定された値と比較される。SBAの少なくとも4倍または8倍の上昇が好ましい。組成物が2回以上投与される場合は、投与後の測定を2回以上実施してもよい。
本発明の好ましい組成物は、患者において、ヒト被験者の許容されるパーセンテージについての各々の抗原成分に対する血清保護の判定基準を上回る抗体力価を与えることができる。それ以上であれば宿主が抗原に対して血清転換したとみなされる関連抗体力価を有する抗原は周知であり、そのような力価はWHOなどの機関によって公表されている。好ましくは被験者の統計的に有意の標本の80%以上、より好ましくは90%以上、さらに一層好ましくは93%以上、最も好ましくは96−100%が血清転換する。
本発明の組成物は、一般に直接患者に投与される。直接送達は、非経口的注射(たとえば皮下、腹腔内、静脈内、筋肉内、または組織の間質空隙への)によって、または直腸、経口、膣、局所、経皮、鼻内、眼、耳、肺または他の粘膜投与によって達成され得る。大腿または上腕への筋肉内投与が好ましい。注射は、針(たとえば皮下注射針)によってであり得るが、無針注射も選択的に使用され得る。典型的な筋肉内用量は約0.5mlである。
本発明は、全身および/または粘膜免疫を惹起するために使用され得る。
投与治療は、単回投与スケジュールまたは複数回投与スケジュールであり得る。複数回投与は、一次免疫スケジュールにおいておよび/または追加免疫スケジュールにおいて使用され得る。一次投与スケジュールの後に追加投与スケジュールが続いてもよい。初回免疫の間(たとえば4−16週間)および初回免疫と追加免疫の間の適切なタイミングは常套的に決定され得る。
本発明の免疫原性組成物は、一般に、それ自体が組成物を受容する患者に対して有害な抗体の産生を誘導しないいかなる物質であってもよく、過度の毒性を伴わずに投与することができる、医薬的に許容される担体を含有する。医薬的に許容される担体は、水、生理食塩水、グリセロールおよびエタノールなどの液体を含み得る。湿潤剤または乳化剤、pH緩衝物質等のような補助物質も、そのようなビヒクル中に存在し得る。適切な担体についての詳細な考察は参考文献20に述べられている。
ナイセリア属菌感染は身体の様々な領域を侵し、それゆえ本発明の組成物は様々な形態で調製され得る。たとえば組成物は、液体溶液または懸濁液のいずれかで、注射用製剤として調製され得る。注射の前に液体ビヒクルに溶解または懸濁するのに適した固体形態も調製できる。組成物は、たとえば軟膏、クリームまたは粉末として、局所投与用に調製され得る。組成物は、たとえば錠剤またはカプセルとして、またはシロップとして(場合により香味料を添加して)、経口投与用に調製され得る。組成物は、微細粉末またはスプレーを使用して、たとえば吸入剤として肺投与用に調製され得る。組成物は、坐薬または膣坐薬として調製され得る。組成物は、たとえば点滴剤として、鼻、耳または眼投与用に調製され得る。
組成物は、好ましくは滅菌である。好ましくは発熱物質不含である。好ましくは、たとえばpH6−pH8の間に、一般には約pH7に、緩衝されている。組成物が水酸化アルミニウム塩を含む場合は、ヒスチジン緩衝剤を使用することが好ましい[21]。本発明の組成物は、ヒトに関して等張性であり得る。
免疫原性組成物は、免疫学的に有効な量の免疫原、ならびに必要に応じて他の何らかの特定成分を含む。「免疫学的に有効な量」とは、単回投与でまたは一連の投与の一部として、個体へのその量の投与が治療または予防のために有効であることを意味する。この量は、治療する個体の健康および身体的条件、治療する個体の年齢、分類学的グループ(たとえば非ヒト霊長動物、霊長動物等)、抗体を合成する個体の免疫系の能力、所望される防御の程度、ワクチンの製剤、医学的状況についての治療医師の評価、および他の関連因子に依存して異なる。その量は、常套的治験を通して決定され得る、比較的広い範囲内に属すると予想される。投与治療は、単回投与スケジュールまたは複数回投与スケジュール(たとえば追加抗原投与量を含む)であり得る。組成物は他の免疫調節剤と共に投与され得る。
本発明の組成物において使用し得るアジュバントは、以下を含むがこれらに限定されない:
A.無機質含有組成物
本発明におけるアジュバントとしての使用に適する無機質含有組成物は、アルミニウム塩およびカルシウム塩などの無機塩を含む。本発明は、水酸化物(たとえばオキシ水酸化物)、リン酸塩(たとえばヒドロキシリン酸塩、オルトリン酸塩)、硫酸塩等のような無機塩[たとえば参考文献22の第8および9章参照]、または種々の無機化合物の混合物を含み、それらの化合物は何らかの適切な形態(たとえばゲル、結晶、非晶質等)をとり、吸着性であることが好ましい。無機質含有組成物はまた、金属塩の粒子として製剤され得る[23]。
リン酸アルミニウムは、特にインフルエンザ菌糖抗原を含む組成物において、特に好ましく、典型的なアジュバントは、0.6mgAl3+/mlで含有される、0.84−0.92のPO/Alモル比の非晶質ヒドロキシリン酸アルミニウムである。低用量のリン酸アルミニウムによる吸着、たとえば用量当たりの複合体につきAl3+ 50−100μgが使用され得る。組成物中に2以上の複合体が存在する場合、すべての複合体が吸着される必要はない。
B.油性乳剤
本発明におけるアジュバントとしての使用に適する油性乳剤組成物は、MF59[参考文献22の第10章;参考文献24も参照のこと](マイクロフルイダイザーを用いてサブミクロン粒子に製剤された、5%スクアレン、0.5%トゥイーン80および0.5%スパン85)などのスクアレン−水乳剤を含む。完全フロイントアジュバント(CFA)および不完全フロイントアジュバント(IFA)も使用し得る。水中油型乳剤アジュバントは本発明に関して有用である。
C.サポニン製剤[参考文献22の第22章]
サポニン製剤もまた、本発明におけるアジュバントとして使用し得る。サポニンは、広範囲の植物種の樹皮、葉、茎、根、さらには花においても認められるステロールグリコシドおよびトリテルペノイドグリコシドの異種群である。Quillaia saponaria Molinaの木の樹皮からのサポニンはアジュバントとして広く研究されてきた。サポニンはまた、Smilax ornata(サルサパリラ)、Gypsophilla paniculata(ブライダルベール)、およびSaponaria officianalis(サボンソウの根)から商業的に入手できる。サポニンアジュバント製剤は、QS21などの精製製剤、ならびにISCOMなどの脂質製剤を含む。QS21はStimulon(商標)として市販されている。
サポニン組成物は、HPLCおよびRP−HPLCを用いて精製されてきた。QS7、QS17、QS18、QS21、QH−A、QH−BおよびQH−Cを含む、これらの手法を用いた特定精製画分が同定されている。好ましくは、サポニンはQS21である。QS21の生産の方法は参考文献25に開示されている。サポニン製剤はまた、コレステロールなどのステロールを含み得る[26]。
サポニンとコレステロールの組合せは、免疫刺激複合体(ISCOM)[参考文献22の第23章]と呼ばれる特有の粒子を形成するために使用できる。ISCOMはまた、典型的にはホスファチジルエタノールアミンまたはホスファチジルコリンなどのリン脂質を含む。何らかの公知のサポニンがISCOMにおいて使用できる。好ましくは、ISCOMはQuil A、QHAおよびQHCの1またはそれ以上を含む。ISCOMは、参考文献26−28においてさらに説明されている。場合により、ISCOMは付加的な界面活性剤を含まなくてもよい[29]。
サポニンに基づくアジュバントの開発の総説は参考文献30および31に見出される。
D.ビロゾームおよびウイルス様粒子
ビロゾームおよびウイルス様粒子(VLP)も、本発明におけるアジュバントとして使用できる。これらの構造は、一般に、場合によりリン脂質と組み合わせてまたはリン脂質と共に製剤されるウイルスからの1またはそれ以上のタンパク質を含む。それらは一般に非病原性で複製せず、また一般には天然のウイルスゲノムを全く含まない。ウイルスタンパク質は、組換えによって生産され得るかまたはウイルス全体から単離され得る。ビロゾームまたはVLPにおける使用に適するこれらのウイルスタンパク質は、インフルエンザウイルス(HAまたはNAなど)、B型肝炎ウイルス(コアまたはキャプシドタンパク質など)、E型肝炎ウイルス、麻疹ウイルス、シンドビスウイルス、ロタウイルス、口蹄疫ウイルス、レトロウイルス、ノーウォークウイルス、ヒト乳頭腫ウイルス、HIV、RNAファージ、Qβファージ(コートタンパク質など)、GAファージ、frファージ、AP205ファージ、およびTy(レトロトランスポゾンTyタンパク質p1など)由来のタンパク質を含む。VLPは、参考文献32−37においてさらに論じられている。ビロゾームは、たとえば参考文献38でさらに論じられている。
E.細菌誘導体または微生物誘導体
本発明における使用に適するアジュバントは、腸内細菌リポ多糖(LPS)、脂質A誘導体、免疫刺激性オリゴヌクレオチドおよびADPリボシル化毒素およびその無毒化された誘導体などの細菌または微生物誘導体を含む。
LPSの非毒性誘導体は、モノホスホリル脂質A(MPL)および3−O−脱アシル化MPL(3dMPL)を含む。3dMPLは、4本、5本または6本のアシル化された鎖を有する3−O−脱アシル化モノホスホリル脂質Aの混合物である。3−O−脱アシル化モノホスホリル脂質Aの好ましい「微小粒子」形態は、参考文献39に開示されている。そのような3dMPLの「微小粒子」は、0.22μmの膜を通してろ過滅菌されるのに十分な程度に小さい[39]。他の非毒性LPS誘導体は、アミノアルキルグリコサミニドホスフェート誘導体、たとえばRC−529などのモノホスホリル脂質Aミミックを含む[40、41]。
脂質A誘導体は、OM−174などの大腸菌からの脂質Aの誘導体を含む。OM−174は、たとえば、参考文献42および43に記述されている。
本発明におけるアジュバントとしての使用に適する免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、CpGモチーフ(リン酸結合によってグアノシンに連結されたメチル化されていないシトシンを含むジヌクレオチド配列)を含むヌクレオチド配列を包含する。パリンドロームまたはポリ(dG)配列を含む二本鎖RNAおよびオリゴヌクレオチドも、免疫刺激性であることが示された。
CpGは、ホスホロチオエート改変物などのヌクレオチド改変物/類似体を含み、二本鎖または一本鎖であり得る。参考文献44、45および46は、可能な類似体置換、たとえば2’−デオキシ−7−デアザグアノシンによるグアノシンの置換を開示している。CpGオリゴヌクレオチドのアジュバント作用は、参考文献47−52においてさらに論じられている。
CpG配列は、モチーフGTCGTTまたはTTCGTTなどの、TLR9に関連し得る[53]。CpG配列は、CpG−A ODNのようにTh1免疫応答を誘導することに特異的であり得るか、またはCpG−B ODNのようにB細胞応答を誘導することにより特異的であり得る。CpG−A ODNおよびCpG−B ODNは、参考文献54−56で論じられている。好ましくは、CpGはCpG−A ODNである。
好ましくは、CpGオリゴヌクレオチドは、5’末端が受容体認識のためにアクセス可能であるように構築される。場合により、2個のCpGオリゴヌクレオチド配列がそれらの3’末端で結合して、「イムノマー(immunomer)」を形成し得る。たとえば参考文献53および57−59参照。
細菌のADPリボシル化毒素およびその無毒化誘導体は、本発明におけるアジュバントとして使用し得る。好ましくは、そのタンパク質は大腸菌(大腸菌易熱性エンテロトキシン「LT」)、コレラ菌(「CT」)、または百日咳菌(「PT」)由来である。粘膜アジュバントとしての無毒化ADPリボシル化毒素の使用は参考文献60に、および非経口アジュバントとしては参考文献61に述べられている。毒素または類毒素は、好ましくはAとBの両方のサブユニットを含むホロ毒素の形態である。好ましくは、Aサブユニットは無毒化突然変異を含む;好ましくは、Bサブユニットは突然変異していない。好ましくは、アジュバントは、LT−K63、LT−R72およびLT−G192などの解毒化LT突然変異体である。アジュバントとしてのADPリボシル化毒素およびその無毒化誘導体、特にLT−K63およびLT−R72の使用は、参考文献62−69に認められる。アミノ酸置換についての数に関する言及は、好ましくは、特にその全体が参照によりここに組み込まれる、参考文献70に述べられているADPリボシル化毒素のAおよびBサブユニットのアラインメントに基づく。
F.ヒト免疫調節剤
本発明におけるアジュバントとしての使用に適するヒト免疫調節剤は、インターロイキン(たとえばIL−1、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−12[71]等)、インターフェロン(たとえばインターフェロン−γ)、マクロファージコロニー刺激因子、および腫瘍壊死因子などのサイトカインを含む。
G.生物接着剤および粘膜接着剤
生物接着剤および粘膜接着剤もまた、本発明におけるアジュバントとして使用し得る。適切な生物接着剤は、エステル化ヒアルロン酸ミクロスフェア[73]またはポリ(アクリル酸)、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、多糖およびカルボキシメチルセルロースの架橋誘導体などの粘膜接着剤を含む。キトサンおよびその誘導体も、本発明におけるアジュバントとして使用し得る[74]。
H.微粒子
微粒子も、本発明におけるアジュバントとして使用し得る。生分解性で非毒性である材料(たとえばポリ(α−ヒドロキシ酸)、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリカプロラクトン等)とポリ(ラクチド−コ−グリコリド)から形成される微粒子(すなわち、直径〜100nmから〜150μm、より好ましくは直径〜200nmから〜30μm、最も好ましくは直径〜500nmから〜10μmの粒子)が好ましく、場合により負に荷電した表面(たとえばSDSで)または正に荷電した表面(たとえばCTABなどの陽イオン界面活性剤で)を有するように処理される。
I.リポソーム(参考文献22の第13および14章)
アジュバントとしての使用に適するリポソーム製剤の例は、参考文献75−77に記載されている。
J.ポリオキシエチレンエーテルおよびポリオキシエチレンエステル製剤
本発明における使用に適するアジュバントは、ポリオキシエチレンエーテルおよびポリオキシエチレンエステルを含む[78]。そのような製剤はさらに、オクトキシノールと組み合わせたポリオキシエチレンソルビタンエステル界面活性剤[79]ならびにオクトキシノールなどの少なくとも1つの付加的な非イオン界面活性剤と組み合わせたポリオキシエチレンアルキルエーテルまたはエステル界面活性剤[80]を包含する。好ましいポリオキシエチレンエーテルは、以下の群:ポリオキシエチレン−9−ラウリルエーテル(ラウレス9)、ポリオキシエチレン−9−ステオリルエーテル、ポリオキシエチレン−8−ステオリルエーテル、ポリオキシエチレン−4−ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン−35−ラウリルエーテル、およびポリオキシエチレン−23−ラウリルエーテルから選択される。
K.ポリフォスファゼン(PCPP)
PCPP製剤は、たとえば参考文献81および82に述べられている。
L.ムラミルペプチド
本発明におけるアジュバントとしての使用に適するムラミルペプチドの例は、N−アセチルムラミル−L−トレオニル−D−イソグルタミン(thr−MDP)、N−アセチル−ノルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(nor−MDP)、およびN−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミニル−L−アラニン−2−(1’−2’−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ヒドロキシホスホリルオキシ)−エチルアミンMTP−PE)を含む。
M.イミダゾキノロン化合物
本発明におけるアジュバントとしての使用に適するイミダゾキノロン化合物の例は、参考文献83および84においてさらに記述されている、イミキモドおよびそのホモログ(たとえば「Resiquimod 3M」)を含む。
本発明はまた、上記で同定したアジュバントの1またはそれ以上の態様の組合せを含み得る。たとえば以下のアジュバント組成物が本発明において使用し得る:(1)サポニンと水中油型乳剤[85];(2)サポニン(たとえばQS21)+非毒性LPS誘導体(たとえば3dMPL)[86];(3)サポニン(たとえばQS21)+非毒性LPS誘導体(たとえば3dMPL)+コレステロール;(4)サポニン(たとえばQS21)+3dMPL+IL−12(場合により+ステロール)[87];(5)たとえばQS21および/または水中油型乳剤と3dMPLとの組合せ[88];(6)10%スクアラン、0.4%トゥイーン80(商標)、5%プルロニックブロックポリマーL121、およびサブミクロン乳剤にマイクロフルイダイズされるかまたはより大きな粒径の乳剤を生成するように渦攪拌されたthr−MDPを含有する、SAF;(7)2%スクアレン、0.2%トゥイーン80、およびモノホスホリル脂質A(MPL)、トレハロースジミコレート(TDM)および細胞壁骨格(CWS)から成る群からの1またはそれ以上の細菌細胞壁成分、好ましくはMPL+CWS(Detox(商標))を含有する、Ribi(商標)アジュバント系(RAS)(Ribi Immunochem);および(8)1またはそれ以上の無機塩(アルミニウム塩など)+LPSの非毒性誘導体(3dPMLなど)。
免疫調節剤として働く他の物質は、参考文献22の第7章に開示されている。
アルミニウム塩(リン酸アルミニウム、特にヒドロキシリン酸塩、および/または水酸化物、特にオキシ水酸化物)およびMF59は、非経口的免疫のための好ましいアジュバントである。毒素突然変異体は好ましい粘膜アジュバントである。QS21は、単独であるいは1またはそれ以上の他のアジュバント、たとえばアルミニウム塩と組み合わせて使用し得る、NMB1870のためのもう1つの有用なアジュバントである。
ムラミルペプチドは、N−アセチルムラミル−L−トレオニル−D−イソグルタミン(thr−MDP)、N−アセチル−ノルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(nor−MDP)、およびN−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミニル−L−アラニン−2−(1’−2’−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ヒドロキシホスホリルオキシ)−エチルアミンMTP−PE)等を含む。
さらなる抗原成分
本発明の組成物はNMB1870配列を含む。組成物が抗原の複合体または定義されていない混合物を含まないことは特に好ましく、たとえば組成物中に外膜小胞を含まないことは好ましい。本発明のポリペプチドは、好ましくは異種宿主において組換え発現され、その後精製される。
NMB1870配列を含むほかに、細菌当たり2以上の抗原を標的するワクチンはエスケープ突然変異体を選択する可能性を低下させるので、本発明の組成物はまた、1またはそれ以上のさらなるナイセリア属菌抗原を含み得る。組成物中に含むためのナイセリア属菌抗原は、以下の1またはそれ以上を含むポリペプチドを包含する:
(a)参考文献89に開示されている446個の偶数配列番号(すなわち2、4、6、...、890、892);
(b)参考文献90に開示されている45個の偶数配列番号(すなわち2、4、6、...、88、90);
(c)参考文献3に開示されている1674個の偶数配列番号2−3020、偶数配列番号3040−3114、およびすべての配列番号3115−3241;
(d)参考文献2からの2160個のアミノ酸配列NMB0001−NMB2160;
(e)好ましくは組換え発現された、何らかのサブタイプの髄膜炎菌PorAタンパク質;
(f)(a)−(e)の変異体、ホモログ、オーソログ、パラログ、突然変異体等;または
(g)髄膜炎菌からの外膜小胞試料[たとえば参考文献182参照]。
ナイセリア属菌ポリペプチド抗原に加えて、組成物は、他の疾患または感染に対して免疫するための抗原を含み得る。たとえば組成物は、以下のさらなる抗原の1またはそれ以上を含み得る:
−髄膜炎菌血清群A、C、W135および/またはYからの糖抗原、たとえば血清群Cからの参考文献91に開示されているオリゴ糖または参考文献93のオリゴ糖。
−肺炎連鎖球菌からの糖抗原[たとえば94、95、96]。
−不活性化ウイルスなどの、A型肝炎ウイルスからの抗原[たとえば97、98]。
−表面および/またはコア抗原などの、B型肝炎ウイルスからの抗原[たとえば98、99]。
−ジフテリアトキソイド[たとえば参考文献100の第3章]などの、ジフテリア抗原、たとえばCRM197突然変異[たとえば101]。
−破傷風トキソイドなどの、破傷風抗原[参考文献100の第4章]。
−場合によりパータクチンおよび/またはアグルチノーゲン2および3と組み合わせた、百日咳菌からの百日咳菌ホロ毒素(PT)および線維状赤血球凝集素(FHA)などの、百日咳菌からの抗原[たとえば参考文献102および103]。
−インフルエンザ菌B型からの糖抗原[たとえば92]。
−IPVなどのポリオ抗原[たとえば104、105]。
−麻疹、流行性耳下腺炎および/または風疹抗原[たとえば参考文献100の第9、10および11章]。
−赤血球凝集素および/またはノイラミニダーゼ表面タンパク質などの、インフルエンザ抗原[たとえば参考文献100の第19章]。
−Moraxella catarrhalisからの抗原[たとえば106]。
−Streptococcus agalactiae(B群連鎖球菌)からのタンパク質抗原[たとえば107、108]。
−Streptococcus agalactiae(B群連鎖球菌)からの糖抗原。−化膿連鎖球菌(A群連鎖球菌)からの抗原[たとえば108、109、110]。
−黄色ブドウ球菌からの抗原[たとえば111]。
組成物は、これらのさらなる抗原の1またはそれ以上を含み得る。
毒素タンパク質抗原は必要に応じて無毒化され得る(たとえば化学的および/または遺伝学的手段による百日咳菌毒素の無毒化[103])。
ジフテリア抗原を組成物に含める場合は、破傷風抗原および百日咳抗原も同時に含めることが好ましい。同様に、破傷風抗原を含める場合は、同時にジフテリアおよび百日咳抗原も同時に含めることが好ましい。同様に、百日咳抗原を含める場合は、同時にジフテリアおよび破傷風抗原も同時に含めることが好ましい。DTPの組合せは、それ故、好ましい。
糖抗原は、好ましくは複合体の形態である。複合体のための担体タンパク質は、以下でより詳細に論じる。
組成物中の抗原は、典型的には各々少なくとも1μg/mlの濃度で存在する。一般に、所与の抗原の濃度は、その抗原に対する免疫応答を惹起するのに十分である。
本発明の免疫原性成分は治療的(すなわち既存の感染を治療するため)または予防的(すなわち将来の感染を防ぐため)に使用し得る。
本発明の免疫原性組成物においてタンパク質抗原を使用する代替策として、抗原をコードする核酸(好ましくは、たとえばプラスミドの形態の、DNA)を使用し得る。
本発明の特に好ましい組成物は、(a)髄膜炎菌血清群Y、W135、Cおよび(場合により)Aからの糖抗原;(b)インフルエンザ菌B型からの糖抗原;および/または(c)肺炎連鎖球菌からの抗原の1つ、2つまたは3つを含む。
髄膜炎菌血清群Y、W135、Cおよび(場合により)A
血清群A、C、W135及びYに対する多糖ワクチンは長年にわたって知られてきた。これらのワクチン(MENCEVAX ACWY(商標)およびMENOMUNE(商標))は生物の莢膜多糖に基づいており、それらは青年および成人では有効であるが、小児においては十分な免疫応答を与えず、保護の期間も短く、使用することができない。
これらのワクチンにおける非複合多糖抗原と異なり、最近承認された血清群Cワクチン(Menjugate(商標)[112,91]、Meningitec(商標)およびNeisVac−C(商標))は複合糖を含む。Menjugate(商標)およびMeningitec(商標)は、CRM197担体に複合したオリゴ糖抗原を有し、一方NeisVac−C(商標)は、破傷風トキソイド担体に複合した完全多糖(O−脱アセチル化)を使用する。Menactra(商標)ワクチンは、血清群Y、W135、CおよびAの各々からの複合莢膜糖抗原を含む。
本発明の組成物は、好ましくは、抗原が担体タンパク質に複合しているおよび/またはオリゴ糖である、髄膜炎菌血清群Y、W135、Cおよび(場合により)Aの1またはそれ以上からの莢膜糖抗原を含む。たとえば組成物は、血清群C;血清群AおよびC;血清群A、CおよびW135;血清群A、CおよびY;血清群C、W135およびYから;または血清群A、C、W135およびYの4つすべてからの莢膜糖抗原を含み得る。
用量当たりの各髄膜炎菌糖抗原の典型的な量は、1μg−20μg、たとえば約1μg、約2.5μg、約4μg、約5μgまたは約10μg(糖として表わされる)である。
混合物が血清群AおよびCの両方からの莢膜糖を含む場合、MenA糖:MenC糖の比率(w/w)は1より上であり得る(たとえば2:1、3:1、4:1、5:1、10:1またはそれ以上)。
混合物が血清群Yおよび血清群CとW135の一方または両方からの莢膜糖を含む場合、MenY糖:MenW135糖の比率(w/w)は1より上であり得(たとえば2:1、3:1、4:1、5:1、10:1またはそれ以上)および/またはMenY糖:MenC糖の比率(w/w)は1未満であり得る(たとえば1:2、1:3、1:4、1:5またはそれ以下)。血清群A:C:W135:Yからの糖についての好ましい比率(w/w)は、1:1:1:1;1:1:1:2;2:1:1:1;4:2:1:1;8:4:2:1;4:2:1:2;8:4:1:2;4:2:2:1;2:2:1:1;4:4:2:1;2:2:1:2;4:4:1:2;および2:2:2:1である。血清群C:W135:Yからの糖についての好ましい比率(w/w)は、1:1:1;1:1:2;1:1:1;2:1:1;4:2:1;2:1:2;4:1:2;2:2:1;および2:1:1である。各々の糖の実質的に等しい質量を使用することが好ましい。
莢膜糖は一般にオリゴ糖の形態で使用される。これらは、精製莢膜多糖の分画によって(たとえば加水分解によって)好都合に形成され、通常はその後所望サイズのフラグメントの精製が行われる。
多糖の分画は、好ましくは30未満(たとえば血清群Aについては10−20、好ましくは約10;血清群W135およびYについては15−25、好ましくは約15−20;血清群Cについては12−22等)のオリゴ糖への最終平均重合度(DP)を与えるように実施される。DPは、イオン交換クロマトグラフィーまたは比色定量法によって好都合に測定できる[113]。
加水分解を実施する場合、加水分解物は、短いオリゴ糖を排除するために選別される[92]。これは、限外ろ過とそれに続くイオン交換クロマトグラフィーなどの様々な方法で達成され得る。血清群Aについては約6またはそれ以下の重合度を有するオリゴ糖は排除され、血清群W135およびYについては約4未満のものは排除される。
好ましいMenC糖抗原は、Menjugate(商標)において使用されるように、参考文献112に開示されている。
糖抗原は化学修飾し得る。これは、血清群Aについての加水分解を低減するために特に有用である[114;以下参照]。髄膜炎菌糖のO−脱アセチル化が実施できる。オリゴ糖に関して、修飾は脱重合の前または後に起こり得る。
本発明の組成物がMenA糖抗原を含む場合、抗原は、好ましくは天然糖上のヒドロキシル基の1またはそれ以上が保護基によって置換された改変糖である[114]。この改変は加水分解に対する抵抗性を改善する。
髄膜炎菌莢膜多糖は、典型的には、多糖沈殿(たとえば陽イオン界面活性剤を使用する)、エタノール分画、低温フェノール抽出(タンパク質を除去するため)および超遠心分離(LPSを除去するため)の工程を含む方法によって作製される[たとえば参考文献115]。より好ましい方法は[93]、しかしながら、多糖沈殿およびそれに続く低級アルコールを使用した沈殿多糖の可溶化を含む。沈殿は、テトラブチルアンモニウムおよびセチルトリメチルアンモニウム塩(たとえば臭化物塩)、臭化ヘキサジメトリンおよびミリスチルトリメチルアンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤を使用して実施できる。臭化セチルトリメチルアンモニウム(「CTAB」)は特に好ましい[116]。沈殿した物質の可溶化は、メタノール、プロパン−1−オール、プロパン−2−オール、ブタン−1−オール、ブタン−2−オール、2−メチル−プロパン−1−オール、2−メチル−プロパン−2−オール、ジオール等のような低級アルコールを使用して実施できるが、エタノールがCTAB−多糖複合体を可溶化するのに特に適する。エタノールは、好ましくは50%−95%の最終濃度(エタノールと水の総含有量に基づく)を与えるように沈殿多糖に添加する。
再可溶化後、夾雑物を除去するために多糖をさらに処理し得る。これは、ごくわずかな汚染でさえも許容されない状況では(たとえばヒトワクチン生産のため)特に重要である。これは、典型的にはろ過、たとえば深層ろ過、活性炭を通したろ過、サイズろ過および/または限外ろ過の1またはそれ以上の工程を含む。夾雑物を除去するためにひとたびろ過されれば、多糖をさらなる処理および/または加工のために沈殿させ得る。これは、陽イオン交換によって(たとえばカルシウムまたはナトリウム塩の添加によって)好都合に実施できる。
精製に代わるものして、完全または部分的合成によって莢膜糖を入手してもよく、たとえばHib合成が参考文献117に、MenA合成が参考文献118に開示されている。
本発明の組成物は、少なくとも2つの血清群の髄膜炎菌からの莢膜糖を含む。糖は、好ましくは別々に調製され(何らかの分画、複合、改変等を含む)、その後本発明の組成物を与えるために混合される。
組成物が血清群Aからの莢膜糖を含む場合は、しかしながら、加水分解の潜在的可能性を最小限に抑えるために使用の直前まで血清群Aの糖を他の糖と組み合わせないことが好ましい。これは、血清群A成分(典型的には適切な賦形剤と共に)を凍結乾燥形態で、および他の血清群成分(同じく適切な賦形剤と共に)を液体形態で保持して、使用時に液体成分を用いて凍結乾燥MenA成分を再溶解することによって好都合に達成できる。アルミニウム塩アジュバントを使用する場合は、液体ワクチンを含むバイアルにアジュバントを入れ、アジュバントなしでMenA成分を凍結乾燥することが好ましい。
本発明の組成物は、それ故、(a)凍結乾燥形態の、髄膜炎菌血清群Aからの莢膜糖;および(b)液体形態の、組成物からのさらなる抗原、を含むキットから作製され得る。本発明はまた、髄膜炎菌血清群Aからの凍結乾燥莢膜糖を、液体形態のさらなる抗原と混合することを含む、本発明の組成物を作製するための方法を提供する。
本発明はまた、(a)凍結乾燥形態の、髄膜炎菌血清群C、W135およびYの2またはそれ以上からの莢膜糖を含む第一容器;および(b)(i)被験者への投与後、その被験者において超毒性系統A4、ET−5および髄膜炎菌血清群Bの系統3の2またはそれ以上(たとえば2または3)に対して殺菌性である抗体応答を誘導することができる組成物、(ii)髄膜炎菌血清群C、W135およびYの1つからの莢膜糖または前記からの莢膜糖なし、および場合により(iii)髄膜炎菌莢膜糖を含まないさらなる抗原(下記参照)、の液体形態を含む第二容器を含むキットであって、容器(b)の内容物による容器(a)の内容物の再溶解が本発明の組成物を与えるキットを提供する。
各々の用量内で、個々の糖抗原の量は一般に1−50μg(糖の質量として測定される)であり、各々約2.5μg、5μgまたは10μgが好ましい。 1:1:1:1;1:1:1:2;2:1:1:1;4:2:1:1;8:4:2:1;4:2:1:2;8:4:1:2;4:2:2:1;2:2:1:1;4:4:2:1;2:2:1:2;4:4:1:2;および2:2:2:1のA:C:W135:Yの重量比に関して、1の数字で表わされる量は、好ましくは約2.5μg、5μgまたは10μgである。1:1:1:1比のA:C:W:Yの組成物および糖当たり10μgでは、それ故、各用量当たり40μgの糖が投与される。好ましい組成物は、用量当たりおよそ以下のμgの糖を有する:
Figure 2013139481
本発明の好ましい組成物は、用量当たり50μg未満の髄膜炎菌糖を含む。他の好ましい組成物は、用量当たり≦40μgの髄膜炎菌糖を含む。他の好ましい組成物は、用量当たり≦30μgの髄膜炎菌糖を含む。他の好ましい組成物は、用量当たり≦25μgの髄膜炎菌糖を含む。他の好ましい組成物は、用量当たり≦20μgの髄膜炎菌糖を含む。他の好ましい組成物は、用量当たり≦10μgの髄膜炎菌糖を含むが、理想的には、本発明の組成物は用量当たり少なくとも10μgの髄膜炎菌糖を含む。
Menjugate(商標)およびNeisVac(商標)MenC複合体は水酸化物アジュバントを使用しているが、Meningitec(商標)はリン酸塩を使用している。本発明の組成物では、一部の抗原を水酸化アルミニウムに吸着させるが、他の抗原をリン酸アルミニウムに結合することが可能である。四価の血清群の組合せに関しては、たとえば、以下の置換が使用可能である:
Figure 2013139481
三価の髄膜炎菌血清群の組合せに関しては、以下の置換が使用可能である:
Figure 2013139481
インフルエンザ菌B型
組成物がインフルエンザ菌B型抗原を含む場合、典型的にはHib莢膜糖抗原である。インフルエンザ菌B型からの糖抗原は周知である。
好都合には、Hib糖は、特に小児において、その免疫原性を増強するために担体タンパク質に共有結合される。一般に多糖コンジュゲートの作製、特にHib莢膜多糖の作製は広く文書化されている[たとえば参考文献119−127等]。本発明はいかなる適切なHibコンジュゲートも使用し得る。適切な担体タンパク質は以下に述べられており、Hib糖についての好ましい担体は、CRM197(「HbOC」)、破傷風トキソイド(「PRP−T」)および髄膜炎菌の外膜複合体(「PRP−OMP」)である。
コンジュゲートの糖部分は多糖(たとえば完全長ポリリボシルリビトールリン酸(PRP))であり得るが、オリゴ糖(たとえば分子量〜1から〜5kDa)を形成するために多糖を加水分解することが好ましい。
好ましいコンジュゲートは、アジピン酸リンカーによってCRM197に共有結合されたHibオリゴ糖を含む[128、129]。破傷風トキソイドも好ましい担体である。
本発明の組成物は、2以上のHib抗原を含み得る。
組成物がHib糖抗原を含む場合、水酸化アルミニウムアジュバントを同時に含まないことが好ましい。組成物がリン酸アルミニウムアジュバントを含む場合、Hib抗原はアジュバントに吸着され得るか[130]または吸着されなくてもよい[131]。
Hib抗原は、たとえば髄膜炎菌抗原と共に、凍結乾燥され得る。
肺炎連鎖球菌
組成物が肺炎連鎖球菌の抗原を含む場合、典型的には、好ましくは担体タンパク質に複合された、莢膜糖抗原である[たとえば参考文献94−96]。2以上の血清型の肺炎連鎖球菌からの糖を含むことが好ましい。たとえば5−11の異なる血清型からの多糖を含む複合ワクチンのように[132]、23の異なる血清型からの多糖の混合物が広く使用されている。たとえばPrevNar(商標)[133]は、7つの血清型(4、6B、9V、14、 18C、19Fおよび23F)からの抗原を含み、各々の糖は還元的アミノ化によって個別にCRM197に複合されており、0.5ml用量につき各々の糖2μg(血清型6B 4μg)を含み、コンジュゲートはリン酸アルミニウムアジュバント上に吸着されている。本発明の組成物は、好ましくは少なくとも血清型6B、14、19Fおよび23Fを含む。コンジュゲートはリン酸アルミニウム上に吸着され得る。
肺炎球菌からの糖抗原を使用することの代替策として、組成物は1又はそれ以上のポリペプチド抗原を含み得る。肺炎球菌のいくつかの株についてのゲノム配列が使用可能であり[134、135]、適切なポリペプチド抗原を同定するために逆ワクチン学[136−139]に供することができる[140、141]。たとえば組成物は、参考文献142に定義されている、以下の抗原:PhtA、PhtD、PhtB、PhtE、SpsA、LytB、LytC、LytA、Spl25、Sp101、Spl28およびSpl30の1又はそれ以上を含み得る。
一部の実施形態では、組成物は、肺炎球菌からの糖およびポリペプチド抗原の両方を含み得る。これらは単純な混合物として使用し得るか、または肺炎球菌糖抗原を肺炎球菌タンパク質に複合し得る。そのような実施形態のための適切な担体タンパク質は、以下の項に列挙する抗原を含む[142]。
肺炎球菌抗原は、たとえば髄膜炎菌および/またはHib抗原と共に凍結乾燥し得る。
共有結合
本発明の組成物中の莢膜糖は、通常は担体タンパク質に複合される。一般に、複合は、糖をT非依存性抗原からT依存性抗原に変換するので、糖の免疫原性を増強し、それゆえ免疫記憶のための感作を可能にする。複合は、小児ワクチンのために特に有用であり、周知の手法である[たとえば参考文献143および119−127に総説されている]。
好ましい担体タンパク質は、ジフテリアトキソイドまたは破傷風トキソイドなどの細菌毒素またはトキソイドである。CRM197突然変異型ジフテリア毒素[144、145、146]は特に好ましい。他の適切な担体タンパク質は、髄膜炎菌外膜タンパク質[147]、合成ペプチド[148、149]、熱ショックタンパク質[150、151]、百日咳菌タンパク質[152、153]、インフルエンザ菌からのプロテインD[154、155]、サイトカイン[156]、リンホカイン[156]、様々な病原体由来抗原からの複数のヒトCD4T細胞エピトープを含む人工タンパク質[157]、連鎖球菌タンパク質、ホルモン[156]、増殖因子[156]、肺炎球菌表面タンパク質PspA[158]、C.difficileからの毒素AまたはB[159]、鉄取り込みタンパク質[160]等を含む。好ましい担体タンパク質はCRM197である。
本発明の組成物内で、たとえば担体抑制の危険性を低下させるために、2以上の担体タンパク質を使用することが可能である。それゆえ種々の担体タンパク質が種々の血清群のために使用でき、たとえば血清群Aの糖はCRM197に複合し得るが、血清群Cの糖は破傷風トキソイドに複合し得る。特定糖抗原のために2以上の担体タンパク質を使用することも可能であり、たとえば血清群Aの糖は、一部がCRM197に複合し、その他が破傷風トキソイドに複合している2つの群であり得る。一般に、しかしながら、すべての糖について同じ担体タンパク質を使用することが好ましい。
単一担体タンパク質は2以上の糖抗原を担持し得る[161]。たとえば単一担体タンパク質は、血清群AおよびCからの糖を自らに複合させ得る。この目標を達成するために、複合反応の前に糖を混合することができる。一般に、しかしながら、各血清群について別々のコンジュゲートを有することが好ましい。
1:5(すなわちタンパク質過剰)から5:1(すなわち糖過剰)の間の糖:タンパク質比(w/w)が好ましい。1:2から5:1の間の比率が好ましく、1:1.25から1:2.5の間の比率がより好ましい。MenAおよびMenCについては担体タンパク質過剰が好ましい。
コンジュゲートは、遊離担体タンパク質と共に使用し得る[162]。所与の担体タンパク質が本発明の組成物中に遊離形態と複合形態の両方で存在するとき、非複合形態は、好ましくは全体として組成物中の担体タンパク質の総量の5%以下であり、より好ましくは2重量%以下で存在する。
いかなる適切な複合反応も、必要に応じて適切なリンカーと共に、使用できる。
糖は、典型的には複合の前に活性化または官能基化される。活性化は、たとえば、CDAP(たとえば1−シアノ−4−ジメチルアミノピリジニウムテトラフルオロボレート[163、164等]などのシアニル化試薬を含み得る。他の適切な手法は、カルボジイミド、ヒドラジド、活性エステル、ノルボラン、p−ニトロ安息香酸、N−ヒドロキシスクシンイミド、S−NHS、EDC、TSTUを使用する;参考文献125の緒言も参照のこと。
リンカー基による結合は、何らかの公知の手順、たとえば参考文献165および166に述べられている手順を使用して実施し得る。1つの型の結合は、多糖の還元的アミノ化、生じたアミノ基とアジピン酸リンカー基の一方の末端とのカップリング、およびその後アジピン酸リンカー基の他方の末端へのタンパク質のカップリングを含む[123、167、168]。他のリンカーは、B−プロピオンアミド[169]、ニトロフェニル−エチルアミン[170]、ハロゲン化ハロアシル[171]、グリコシド結合[172]、6−アミノカプロン酸[173]、ADH[174]、C−C12部分[175]等を含む。リンカーを使用する代わりに、直接結合が使用できる。タンパク質への直接結合は、多糖の酸化およびそれに続いて、たとえば参考文献176および177に述べられているような、タンパク質による還元的アミノ化を含み得る。
糖へのアミノ基の導入(たとえば末端=O基を−NHで置換することによる)およびそれに続くアジピン酸ジエステル(たとえばアジピン酸N−ヒドロキシスクシンイミドジエステル)による誘導体化および担体タンパク質との反応を含む工程が好ましい。もう1つの好ましい反応は、たとえばMenAまたはMenCに関して、プロテインD担体によるCDAPの活性化を使用する。
複合後、遊離糖と複合糖を分離することができる。疎水性クロマトグラフィー、接線限外ろ過、ダイアフィルトレーション等を含む、多くの適切な方法がある[参考文献178および179等も参照のこと]。
本発明の組成物が複合オリゴ糖を含む場合、オリゴ糖の作製が複合に先行することが好ましい。
外膜小胞
本発明の組成物は、OMVの典型的特徴である、抗原の複雑なまたは定義されない混合物を含まないことが好ましい。しかし、NMB1870は、特にOMV作製のために使用される株において本発明のポリペプチドを過剰発現することにより、それらの効果を増強することが認められたので[6]、本発明はOMVと共に使用できる。
このアプローチは、一般に、髄膜炎菌血清群Bの微小胞[180]、「天然OMV」[181]、ブレブまたは外膜小胞[たとえば参考文献182−187等]の作製を改善するために使用し得る。これらは、たとえば免疫原性を高めるため(たとえば超発現免疫原)、毒性を低下させるため、鞘膜多糖合成を阻害するため、PorA発現を下方調節する等のために遺伝子操作された細菌から作製され得る[188−191]。それらは過剰ブレブ形成株から作製され得る[192−195]。非病原性ナイセリア属菌からの小胞が含まれ得る[196]。OMVは界面活性剤を使用せずに作製され得る[197、198]。それらは、表面に非ナイセリア属菌タンパク質を発現し得る[199]。それらはLPS欠損であり得る。それらは組換え抗原と混合され得る[182、200]。種々のクラスI外膜タンパク質サブタイプを有する細菌からの小胞、たとえば各々3つのサブタイプを示す2つの異なる遺伝子操作された小胞集団を使用する6つの異なるサブタイプ[201、202]、または各々3つのサブタイプを示す3つの異なる遺伝子操作された小胞集団を使用する9つの異なるサブタイプ等を使用し得る。有用なサブタイプは、Pl.7,16;P1.5−1,2−2;P1.19,15−1;P1.5−2,10;P1.12−1、13;P1.7−2,4;P1.22,14;P1.7−1,1;P1.18−1,3,6を含む。
タンパク質発現
細菌発現の手法は当技術分野において公知である。細菌プロモーターは、細菌RNAポリメラーゼに結合して、コード配列(たとえば構造遺伝子)のmRNAへの下流(3’側)転写を開始することができるDNA配列である。プロモーターは、通常はコード配列の5’末端に近接して位置する転写開始領域を有する。この転写開始領域は、通常RNAポリメラーゼ結合部位と転写開始部位を含む。細菌プロモーターはまた、RNA合成が開始される隣接RNAポリメラーゼ結合部位にオーバーラップし得る、オペレーターと呼ばれる2番目のドメインを有し得る。遺伝子リプレッサータンパク質がオペレーターに結合し、それによって特定遺伝子の転写を阻害し得るので、オペレーターは負に調節された(誘導的)転写を可能にする。構成的発現は、オペレーターなどの負の調節エレメントの不在下で起こり得る。加えて、正の調節は、存在する場合は通常RNAポリメラーゼ結合配列に近接する(5’側)、遺伝子活性化タンパク質結合配列によって達成され得る。遺伝子活性化タンパク質の一例は、大腸菌(E.coli)においてlacオペロンの転写を開始するのを助ける、カタボライト活性化タンパク質(CAP)である[Raibaudら(1984)Annu.Rev.Genet.18:173]。調節される発現は、それ故正または負のいずれかであり得、それによって転写を増強または低減し得る。
代謝経路酵素をコードする配列は、特に有用なプロモーター配列を提供する。例は、ガラクトース、ラクトース(lac)[Changら(1977)Nature 198:1056]およびマルトースなどの糖代謝酵素に由来するプロモーター配列を含む。さらなる例は、トリプトファン(trp)[Goeddelら(1980)Nucl.Acids Res.8:4057;Yelvertonら(1981)Nucl.Acids Res.9:731;米国特許第4,738,921号;欧州特許出願第0036776号および同第0121775号]などの生合成酵素に由来するプロモーター配列を含む。β−ラクタマーゼ(bla)プロモーター系[Weissmann(1981)“The cloning of interferon and other mistakes.”In Interferon 3(I.Gresser編集)]、バクテリオファージλPL[Shimatakeら(1981)Nature 292:128]およびT5(米国特許第4,689,406号)プロモーター系も、有用なプロモーター配列を提供する。興味深いもう1つのプロモーターは、誘導的アラビノースプロモーター(pBAD)である。
加えて、天然では生じない合成プロモーターも、細菌プロモーターとして機能する。たとえば、1つの細菌またはバクテリオファージプロモーターの転写活性化配列は、別の細菌またはバクテリオファージプロモーターのオペロン配列に連結され得、合成ハイブリッドプロモーターを創製し得る[米国特許第4,551,433号]。たとえばtacプロモーターは、trpプロモーターおよびlacリプレッサーによって調節されるlacオペロン配列の両方から成るハイブリッドtrp−lacプロモーターである[Amannら(1983)Gene25:167;de Boerら(1983)Proc.Natl.Acad.Sci.80:21]。さらに、細菌プロモーターは、細菌RNAポリメラーゼに結合して、転写を開始する能力を有する、非細菌起源の天然に生じるプロモーターを含み得る。非細菌起源の天然に生じるプロモーターはまた、原核生物において一部の遺伝子の高レベル発現を生じさせるための適合性RNAポリメラーゼと結合され得る。バクテリオファージT7RNAポリメラーゼ/プロモーター系は、結合プロモーター系の一例である[Studierら(1986)J.Mol.Biol.189:113;Taborら(1985)Proc Natl.Acad.Sci.82:1074]。加えて、ハイブリッドプロモーターはまた、バクテリオファージプロモーターおよび大腸菌オペレーター領域から構成され得る(EPO特許出願第0267851号)。
機能性プロモーター配列に加えて、効率的なリボソーム結合部位も、原核生物における外来遺伝子の発現のために有用である。大腸菌では、リボソーム結合部位はシャイン−ダルガノ(SD)配列と呼ばれ、開始コドン(ATG)および開始コドンの3−11ヌクレオチド上流に位置する3−9ヌクレオチド長の配列を含む。SD配列は、SD配列と大腸菌16S rRNAの3’末端との間の塩基対合により、mRNAのリボソームへの結合を促進すると考えられる[Steitzら(1979)“Genetic signals and nucleotide sequences in messenger RNA.”In Biological Regulation and Development:Gene Expression(R.F.Goldberger編集)]。弱いリボソーム結合部位を有する真核生物遺伝子および原核生物遺伝子を発現させること[Sambrookら(1989)“Expression of cloned genes in Escherichia coli.”In Molecular Cloning:A Laboratory Manual]。
プロモーター配列はDNA分子に直接連結され得、その場合、N末端の第一アミノ酸は常に、ATG開始コドンによってコードされるメチオニンである。所望する場合、N末端のメチオニンは、臭化シアンとのインビトロでのインキュベーションによってまたは細菌メチオニンN末端ペプチダーゼとのインビボまたはインビトロでのインキュベーションによってタンパク質から切断され得る(欧州特許出願第0219237号)。
通常、細菌によって認識される転写終結配列は、翻訳終結コドンの3’側に位置する調節領域であり、それ故プロモーターと共にコード配列に隣接する。これらの配列は、DNAによってコードされるポリペプチドに翻訳され得るmRNAの転写を指令する。転写終結配列は、しばしば、転写を終結するのを助けるステムループ構造を形成することができる約50ヌクレオチドのDNA配列を含む。例は、大腸菌におけるtrp遺伝子ならびに他の生合成遺伝子などの、強力なプロモーターを有する遺伝子由来の転写終結配列を含む。
通常、プロモーター、シグナル配列(所望する場合)、対象コード配列および転写終結配列を含む、上述した成分は、発現構築物へと組み立てられる。発現構築物はしばしば、細菌などの宿主で安定に維持され得る染色体外エレメント(たとえばプラスミド)のような、レプリコンにおいて維持される。レプリコンは複製システムを有しており、それ故発現のためまたはクローニングと増幅のためにレプリコンが原核生物宿主において維持されることを可能にする。加えて、レプリコンは高コピー数または低コピー数のプラスミドであり得る。高コピー数プラスミドは一般に、約5−約200、通常は約10−約150の範囲のコピー数を有する。高コピー数プラスミドを含む宿主は、好ましくは少なくとも約10、より好ましくは少なくとも約20のプラスミドを含む。高コピー数または低コピー数のいずれかのベクターが、宿主へのベクターおよび外来タンパク質の作用に依存して選択され得る。
あるいは、発現構築物は、組込みベクターと共に細菌ゲノムに組み込まれ得る。組込みベクターは、通常、ベクターを組み込むことを可能にする細菌染色体に相同な少なくとも1つの配列を含む。組込みは、ベクターと細菌染色体における相同なDNAの間での組換えから生じると思われる。たとえば様々なバチルス属株由来のDNAで構築された組込みベクターは、バチルス属菌染色体に組み込まれる(欧州特許出願第0127328号)。組込みベクターはまた、バクテリオファージまたはトランスポゾン配列から構成され得る。
通常、染色体外および組込み発現構築物は、形質転換された細株の選択を可能にする選択マーカーを含み得る。選択マーカーは細菌宿主において発現され得、細菌をアンピシリン、クロラムフェニコール、エリスロマイシン、カナマイシン(ネオマイシン)およびテトラサイクリンなどの薬剤に対して耐性にする遺伝子を含み得る[Daviesら(1978)Annu.Rev.Microbiol.32:469]。選択マーカーはまた、ヒスチジン、トリプトファンおよびロイシン生合成経路におけるような生合成遺伝子を含み得る。
あるいは、上述した成分の一部は形質転換ベクターに組み立てられ得る。形質転換ベクターは、通常、上述したようにレプリコンにおいて維持されるかまたは組込みベクターへと開発される選択マーカーから成る。
染色体外レプリコンまたは組込みベクターのいずれかである、発現および形質転換ベクターは、多くの細菌への形質転換のために開発された。たとえば発現ベクターは、中でも特に、以下の細菌のために開発された:Bacillus subtilis[Palvaら(1982)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 79:5582;欧州特許出願第036259号および同第063953号;国際公開広報第84/04541号]、大腸菌[Shimatakeら(1981)Nature 292:128;Amannら(1985)Gene 40:183;Studierら(1986)J.Mol.Biol.189:113;欧州特許出願第0036776号、同第0136829号および同第0136907号]、Streptococcus cremoris[Powellら(1988)Appl.Environ.Microbiol.54:655];Streptococcus lividans[Powellら(1988)Appl.Environ.Microbiol.54:655]、Streptomyces lividans[米国特許第4,745,056号]。
外因性DNAを細菌宿主に導入する方法は当技術分野において周知であり、通常はCaClまたは二価カチオンおよびDMSOなどの他の薬剤で処理した細菌の形質転換を含む。DNAはまた、電気穿孔法によって細菌細胞に導入することができる。形質転換手順は通常、形質転換する細菌種によって異なる。たとえば[Massonら(1989)FEMS Microbiol.Lett.60:273;Palvaら(1982)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 79:5582;欧州特許出願第036259号および同第063953号;国際公開広報第84/04541号、Bacillus]、[Millerら(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.85:856;Wangら(1990)J.Bacteriol.172:949,Campylobacter]、[Cohenら(1973)Proc.Natl.Acad.Sci.69:2110;Dowerら(1988)Nucleic Acids Res.16:6127;Kushner(1978)“An improved method for transformation of Escherichia coli with ColE1−derived plasmids.In Genetic Engineering:Proceedings of the International Symposium on Genetic Engineering(H.W.Boyer and S. Nicosia編集);Mandelら(1970)J.Mol.Biol.53:159;Taketo(1988)Biochim.Biophys.Acta 949:318;Escherichia]、[Chassyら(1987)FEMS Microbiol.Lett.44:173 Lactobacillus]、[Fiedlerら(1988)Anal.Biochem 170:38,Pseudomonas]、[Augustinら(1990)FEMS Microbiol.Lett.66:203,Staphylococcus]、[Baranyら(1980)J.Bacteriol.144:698;Harlander(1987)“Transformation of Streptococcus lactis by electroporation,in:Streptococcal Genetics(J.Ferretti and R. Curtiss III編集);Perryら(1981)Infect.Immun.32:1295;Powellら(1988)Appl.Environ.Microbiol.54:655;Somkutiら(1987)Proc.4th Evr.Cong.Biotechnology 1:412,Streptococcus]参照。
総則
「含む(comprising)」という用語は、「包含する(including)」ならびに「成る(consisting)」を包含し、たとえばXを「含む」組成物は、独占的にXだけから成ってもよく、または付加的な何か、たとえばX+Yを包含してもよい。
数値xに関する「約」という用語は、たとえばx±10%を意味する。
「実質的に」という語は、「完全に」を排除せず、たとえばYを「実質的に含まない」組成物は、Yを全く含まなくてもよい。必要に応じて、「実質的に」という語は本発明の定義から削除され得る。
「配列同一性」は、好ましくは、ギャップオープンペナルティー=12およびギャップ伸長ペナルティー=lのパラメータでアフィンギャップ検索を使用して、MPSRCHプログラム(Oxford Molecular)において実行されるSmith−Watermanホモロジー検索アルゴリズムによって決定される。
血清群の後、髄膜炎菌分類は、血清型、血清亜型および次に免疫型、および標準命名法リストの血清群、血清型、血清亜型および免疫型を含み、各々コロンによって分けられ、たとえばB:4:P1.15:L3,7,9。血清群B内で、一部の系統は他の系統より頻繁に疾患を引き起こし(超侵襲性)、一部の系統は他の系統より重症形態の疾患を引き起こし(超毒性)、およびまた別の系統はまれにしか疾患を引き起こさない。7つの超毒性系統が認められており、すなわちサブグループI、IIIおよびIV−I、ET−5複合体、ET−37複合体、A4クラスターおよび系統3である。これらは多座位酵素電気泳動 (MLEE)によって定義されたが、多座位配列タイピング(MLST)も髄膜炎菌を分類するために使用されてきた[参考文献18]。4つの主要な超毒性クラスターは、ST32、ST44、ST8およびST11複合体である。
一般に、本発明は、参考文献4、5、7、8、9、10、11、12、13および20に特定して開示されている様々なNMB1870配列を含まないが、これらのNMB1870配列は、たとえばキメラ配列の構築等のために、本発明に従って使用され得る。
(発明を実施するための形態)
置換
配列番号59は、ファミリーI、IIおよびIIIからのNMB1870のキメラとして参考文献13に開示されている。このポリペプチドは、以下で同定される、配列番号1の7つの領域における置換によって誘導される:
Figure 2013139481
このキメラは、各々のNMB1870ファミリー由来の髄膜炎菌に対して殺菌性である抗体を惹起したが、ファミリーIIおよびファミリーIIIに対する応答は一貫して高くなかった。
ファミリーIポリペプチドのBCドメインのNMRから導かれる3D構造を含む、様々なアプローチを組み合わせることにより、発明者らは、残基162−168(2番目の下線領域)が髄膜炎菌MC58(ファミリーI)と2996(ファミリーII)の間で保存されるアミノ酸のパッチによって取り囲まれていることを見出した。それ故置換はMC58ポリペプチドの表面に広汎な2996様領域を作り出し、それは、なぜこの置換を含むキメラがファミリーII株に対して殺菌性応答を惹起し得るかを説明することができた。
3番目の下線領域における置換(AlaGlyの代わりにProAsn)は、おそらく、ポリペプチドの折りたたみを変化させる高度の剛性および低い殺菌活性を導入する、局所的骨格構造を変化させたと考えられる。
(i)ファミリーII内での配列アラインメント、および(ii)ファミリー内の血清交差反応性の比較に基づき、良好な抗II応答を惹起するキメラの能力を改善し得る多くのアミノ酸残基が同定された。これらの残基は、(a)NMR構造に基づき、表面露出性で、それゆえ免疫アクセス可能であり;(b)抗2996血清によって死滅しなかったファミリーII株内で保存されており;および(c)タンパク質の疎水性ポケット内ではない。配列番号2に従って番号付けると、これらの残基は、D121;D165;A180;G181;K183;T185;T187;A191;A192;H196;K198;A213;S234;およびG261であった。D121およびD165を除き、これらの残基の各々は、2996配列に対して惹起される抗血清に抵抗性であるこれらの株において保存されていた。D121は3つの株の1つでNであり、D165は3つの株の2つにおいてSである。
そこで配列番号57を、完全長NMB1870配列の一部として存在する、配列番号60を与えるように変化させた。
配列番号57内のKLPEGGR 7量体配列(配列番号61)をQLPDGK 6量体(配列番号62)で置換した。それ故1個のアミノ酸が欠失される。これら2つの配列をどのように整列するかに依存して、欠失される残基はE51、G52、G53またはR54と同定できる。最終的結果は、名目上どの残基が欠失すると言われるかには依存せず、参考文献4におけるアラインメントに基づき、欠失される残基はE51として最も良好に表わされる。
タンデムポリペプチド
参考文献12に述べられているように、3つのNMB1870ファミリーすべてのトリプルタンデムを、3つのファミリーをN末端からC末端にI−III−IIの順序で並べて作製した。C末端ヒスチジンタグを伴ってまたは伴わずに、このポリペプチドは、ファミリーIおよびIIIのNMB1870を有する髄膜炎菌に対して優れた免疫応答を惹起した(血清殺菌力価≧1:128が、試験した株の100%に対して典型的に認められた)が、NMB1870ファミリーIIの株に対する応答はより弱かった(≧1:128の力価は、試験株の60%に対して典型的に認められた)。特に、3つの別々のタンパク質の混合物を使用したときよりもタンデムポリペプチドを使用したときに応答がより低かった。これに対し、II−IIIタンデムは良好な結果を与え、それ故ファミリーII配列はタンデム発現アプローチと本質的に不適合というわけではない。
ファミリーIおよびIIに対する応答は重要であるが、ファミリーIII株は比較的まれである。ファミリーII株に対する効果を改善するため、ここで3つのアプローチを使用した:(a)ファミリーの順序をI−II−III、II−III−IまたはII−I−IIIに変更した;(b)ファミリーIII配列を除外し、ファミリーIおよびIIをI−IIまたはII−Iのいずれかとして発現させた;または(c)ファミリーIおよびIIを936−I−IIまたは936−II−Iのいずれかとして「タンパク質936配列」の下流で発現させた。これらのポリペプチドを様々なリンカー、リーダー等と共に、および/またはC末端ポリ−Hisタグを伴ってまたは伴わずに発現させた。
これらの3つのアプローチの実施形態を配列番号27−38として示す:
Figure 2013139481
これらのタンパク質を、マウスを免疫するために使用した。フロイント完全アジュバント、水酸化アルミニウムアジュバント、MF59水中油型乳剤、およびMF59と免疫刺激性オリゴヌクレオチドの混合物を含む、種々のアジュバントを試験した。マウスの血清を殺菌性アッセイにおいて試験した。
一般に、配列番号28と29は等しく有効であった。配列番号34は、時として配列番号28より良好な活性を示した。3つのファミリー全部を含むタンパク質について、最も良好な結果は一般に配列番号37に関して認められた。
ファミリーII配列
NMB1870ファミリーIIの5つの異なる株:M3153、M00−0243143;1000、NGH38およびM0579を選択した。pET大腸菌発現ベクターのNdeI/XhoI部位に挿入するためのフラグメントを増幅するために以下のプライマーを使用した。配列はΔG配列として増幅した;「キメラΔG」配列において、プライマーはN末端に配列番号66を付加した。正プライマーはNdeI部位を提供した;逆プライマーはXhoI部位を提供した。
Figure 2013139481
新たなNMB1870配列
NMB1870についての広汎な配列情報が入手可能である[たとえば参考文献4、7、8および10]。さらなる新しいNMB1870配列が見出された。これらの配列は、配列番号46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、63、64、65、86、87、88、89、90、91、92、93および94である。
種々のNMB1870タンパク質に対して惹起した血清をNM117株に対して試験した。殺菌活性は、同種血清に関するよりもファミリーI、IIまたはIIIのタンパク質に対して惹起した血清の方がより低かった。同様に、NM117配列に対して惹起した血清は、NMB1870ファミリーI、IIまたはIIIの株に対して比較的低いSBA活性を有していた。
本発明は、例示としてのみ上記で説明されており、本発明の範囲と精神から逸脱することなく修正を行い得ることは了解される。
参考文献(その内容は全体が参照によりここに組み込まれる)
Figure 2013139481
Figure 2013139481
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配列表の簡単な説明
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  1. 明細書中に記載の発明。
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