JP2013132763A - 液体噴射装置及び液体噴射ヘッドに接続された配線部材の支持方法 - Google Patents

液体噴射装置及び液体噴射ヘッドに接続された配線部材の支持方法 Download PDF

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Abstract

【課題】配線部材が結束部材から外れて垂れてしまうのを抑制する。
【解決手段】チューブクランプ6には、4本のチューブ5とFFC7とが取り付けられている。チューブクランプ6は、一部が開いたループ状の、取付部31と保持部32a、32bとを有している。取付部31には、取付口25から内部空間30に通された2本のチューブ5b、5cとFFC7とが取り付けられている。保持部32a、32bには、2本のチューブ5a、5dが取り付けられている。FFC7は、2本のチューブ5b、5cよりも取付口25から離れた内部空間30の奥側の部分に位置し、2本のチューブ5b、5cは、内部空間30における取付口25とFFC7との間の部分に位置し、取付口25を塞いでいる。
【選択図】図3

Description

本発明は、液体を噴射する液体噴射装置及び液体噴射ヘッドに接続された配線部材の支持方法に関する。
液体を噴射する液体噴射装置として、例えば、特許文献1には、所定の走査方向に移動するキャリッジにインクジェットヘッドが搭載されており、キャリッジとともに走査方向に移動するインクジェットヘッドからインクを噴射して文字や画像などを記録する、いわゆるシリアル式のインクジェットプリンタについて開示されている。
特許文献1に記載のインクジェットプリンタにおいては、各色のインクを貯留するインクカートリッジに接続されて、各色のインクを供給する複数のチューブがインクジェットヘッドに接続されている。これら複数のチューブは、ばらつかないようにチューブバンドによって束ねられている。また、インクジェットヘッドには、制御基板からの制御信号を送信するためのフラットケーブルが接続されており、このフラットケーブルは、複数のチューブを束ねるチューブバンドに保持されている。すなわち、1つのチューブバンドが、複数のチューブの結束とフラットケーブルの保持とを兼ねている。
このチューブバンドには、複数のチューブが嵌め込まれて保持される複数の凹状の溝と、これら凹状の溝とは別に、フラットケーブルの幅より長く延在し、フラットケーブルが差し込まれる細い溝とが形成されており、複数のチューブとフラットケーブルとは別々の部分に取り付けられている。
特許第3731533号公報(図7)
ところで、特許文献1に記載のインクジェットプリンタにおいては、フラットケーブルを差し込むための口が開いたままとなっている。すると、例えば、インクジェットプリンタの搬送時、または、記録動作におけるキャリッジの移動時などに生じる振動によって、フラットケーブルがチューブバンドから外れてしまうことがあった。そして、チューブバンドからフラットケーブルが外れてしまうと、そのフラットケーブルは、垂れてしまい、プリンタの筐体に接触して異音を発生したり、損傷したりしまうおそれがあった。また、フラットケーブルは、一度チューブバンドから外れて垂れてしまうと、自然にチューブバンドに差し込まれて復帰することは困難であった。
そこで、本発明の目的は、配線部材が結束部材から外れて垂れてしまうのを抑制した液体噴射装置及び配線部材の支持方法を提供することである。
本発明の液体噴射装置は、液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドが搭載され、所定の走査方向に往復移動するキャリッジと、前記液体噴射ヘッドに接続された、可撓性を有する液体供給用の複数のチューブと、前記液体噴射ヘッドに接続された、可撓性を有する配線部材と、前記複数のチューブを結束し、さらに前記配線部材を支持する結束部材と、を備え、前記結束部材は、ループ状をしており、ループ内の内部空間に前記複数のチューブのうち少なくとも一部のチューブと前記配線部材とが取り付けられた取付部と、前記取付部のループの一部において開いており、前記少なくとも一部のチューブと前記配線部材とを前記内部空間へ通すための取付口と、を有し、前記配線部材は、前記少なくとも一部のチューブよりも前記取付口から離れた前記内部空間の奥側の部分に位置し、前記少なくとも一部のチューブは、前記内部空間における前記取付口と前記配線部材との間の部分に位置している。
本発明の液体噴射装置によると、複数のチューブを結束する結束部材で配線部材を支持しており、少なくとも一部のチューブと配線部材とは、取付部の内部空間に同じ取付口から通されている。そして、配線部材は、取付部の内部空間において、チューブよりも取付口から離れた奥側の部分に配置され、取付口はチューブにより塞がれている。これにより、配線部材が結束部材から外れにくくなり、垂れてしまうのを抑制することができる。
また、前記取付部の前記内部空間には、前記複数のチューブのうち一部のチューブのみが取り付けられており、前記結束部材は、前記複数のチューブのうち残りのチューブを取り付ける保持部をさらに有していることが好ましい。これによると、取付部には、全てのチューブではなく一部のチューブだけが配線部材とともに取り付けられていてもよい。
このとき、前記複数のチューブは、所定の配列方向に配列されており、前記取付部には、前記一部のチューブが前記内部空間内において長さ方向にスライド移動可能に取り付けられており、前記保持部は、前記配列方向に関して前記取付部と並んで配置されており、前記残りのチューブを保持していることが好ましい。これによると、保持部でチューブを保持していることで、チューブに対する結束部材の位置が固定されてずれにくくなる。
そして、前記保持部は、一部において開いたループ状をしており、開いた部分が前記残りのチューブを嵌合して保持するための保持口となっており、前記保持部の前記保持口は、前記配列方向に関して前記取付部と反対側を向いて開いていることが好ましい。これによると、仮に、配列方向と直交する方向を向いている場合に比べて、保持部の壁部の厚み分だけ、保持部を配列方向に関して小型化することができる。したがって、結束部材を配列方向に関して小型化することができる。
また、前記保持部は、前記配列方向に関して前記取付部を挟んだ両側にそれぞれ配置されていることが好ましい。これによると、保持部に保持されることで、結束部材に対して固定されたチューブで、取付部に取り付けられたチューブを挟むことで、複数のチューブと配線部材とに対する結束部材の姿勢を安定させて傾きにくくすることができる。
さらに、前記配線部材は、帯状をしており、前記複数のチューブは、前記配線部材の幅方向と平行に配列されており、前記取付部は、その内壁面から突出し、前記内部空間に共通に通された前記配線部材と前記チューブとの間に配置された規制部材を有しており、前記取付部の前記取付口は、前記配線部材の前記幅方向に関する一方側に偏った位置に形成されており、前記規制部材は、前記内部空間内において、前記幅方向に関して前記取付口と反対の他方側に偏った位置に設けられていることが好ましい。これによると、規制部材がじゃまになることなく、取付部の取付口から内部空間の奥側の部分に配線部材を通しやすくなる。
加えて、前記取付部に取り付けられる前記少なくとも一部のチューブは2本以上であり、前記取付部は、その内壁面から、互いに隣接するチューブの間に突出した突起を有していることが好ましい。これによると、同じ内部空間に配置されたチューブの並びが入れ替わり、チューブが絡まってしまうのを抑制することができる。
本発明の配線部材の支持方法は、上述したいずれかの液体噴射装置の液体噴射ヘッドに接続された配線部材の支持方法であって、前記結束部材の前記取付部の前記取付口から前記配線部材を先に差し込み、次に、同じく前記取付口から前記少なくとも一部のチューブを押し込んで前記取付口を塞ぐ。
本発明の配線部材の支持方法によると、結束部材の取付部の内部空間において、配線部材を差し込んで支持した後、チューブを押し込んでいる。これにより、配線部材は、取付部の内部空間において、チューブよりも取付口から離れた奥側の部分に配置され、結束部材の取付部の取付口はチューブにより塞がれる。したがって、配線部材が結束部材から外れにくくなり、結束部材から外れて配線部材が垂れてしまうのを抑制することができる。
複数のチューブを結束する結束部材で配線部材を支持しており、少なくとも一部のチューブと配線部材とは、取付部の内部空間に同じ取付口から通されている。そして、配線部材は、取付部の内部空間において、チューブよりも取付口から離れた奥側の部分に配置され、取付口はチューブにより塞がれている。これにより、配線部材が結束部材から外れにくくなり、結束部材から外れて配線部材が垂れてしまうのを抑制することができる。
本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成図である。 図1においてキャリッジが左方端部の位置まで移動した状態を示す図である。 チューブ及びFFCを保持したチューブクランプの平面図である。 チューブクランプへのチューブ及びFFCの取り付け方法について説明する工程図である。 変形例1におけるチューブを保持したチューブクランプの平面図である。 変形例2におけるチューブを保持したチューブクランプの平面図である。 変形例3におけるチューブを保持したチューブクランプの平面図である。 変形例4におけるチューブを保持したチューブクランプの平面図である。
次に、本発明の実施形態について説明する。本実施形態は、記録用紙にインクを噴射して所望の文字や画像などを記録するインクジェットプリンタに本発明を適用した一例である。図1は、本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成図である。図1に示すように、インクジェットプリンタ1(液体噴射装置)は、プリンタ本体10と、プリンタ本体10の内部に設けられた、キャリッジ2、インクジェットヘッド3(液体噴射ヘッド)、カートリッジ装着部4、インク供給用の4本のチューブ5、フレキシブルフラットケーブル7(配線部材)、制御基板8、チューブクランプ6(結束部材)などを有している。
キャリッジ2は、走査方向(図1の左右方向)に平行に延びる2本のガイドレール9a、9bに沿って往復移動可能に構成されている。また、キャリッジ2には、無端ベルト12が連結されており、図示しないキャリッジ駆動モータによって無端ベルト12が走行駆動されたときに、キャリッジ2は無端ベルト12の走行にともなって走査方向に移動するようになっている。
インクジェットヘッド3は、キャリッジ2の下部に設けられており、キャリッジ2の移動にともなって走査方向に移動する。そして、インクジェットヘッド3は、その下面に形成された複数のノズル17から、図示しない搬送機構により紙送り方向(図1の下方)に搬送される記録用紙Pに対してインクを噴射することで、記録用紙Pに所望の文字や画像などを記録する。
カートリッジ装着部4は、プリンタ本体10内の右方端部に設けられており、インクジェットヘッド3に供給されるインクを貯留するインクカートリッジ11が着脱自在に装着される。カートリッジ装着部4には、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが貯留されたインクカートリッジ11が装着されている。
4本のチューブ5は、合成樹脂などの可撓性を有する材料からなり、紙送り方向及び走査方向と直交する上下方向に沿って並んで配置されている。そして、4本のチューブ5は、カートリッジ装着部4に接続されており、インクジェットヘッド3とカートリッジ装着部4に装着された4つのインクカートリッジ11とをそれぞれ接続している。これにより、カートリッジ装着部4に装着されたインクカートリッジ11に貯留されたインクが、チューブ5を介してインクジェットヘッド3に供給される。
また、4本のチューブ5は、インクジェットヘッド3との接続端部から左方に延びて、プリンタ本体10内のインクジェットヘッド3よりも左側において曲がって向きを変えて右方に延びて、カートリッジ装着部4に接続されている。なお、4本のチューブ5は、キャリッジ2とともにインクジェットヘッド3が走査方向に沿って往復移動した場合においても、常にインクジェットヘッド3の左方に延在した後、曲がって右方に延在する姿勢を保持している。なお、以下の説明においては、必要に応じて、4本のチューブ5を上から順に5a〜5dと称する。
フレキシブルフラットケーブル7(Flexible Flat Cable:FFC)は、合成樹脂などの可撓性を有する材料からなる帯状の配線部材であり、幅方向が上下方向と平行な縦向きの姿勢で、4本のチューブ5と並行して延びている。また、FFC7は、4本のチューブ5よりも、チューブ5の曲げの内側に位置している。
そして、FFC7は、その表面に形成された図示しない配線により、インクジェットヘッド3とサポートプレート13(図1参照)の上方に設けられた制御基板8とを電気的に接続しており、配線が形成された表面には保護用のフィルム18(図3参照)が貼り付けられている。なお、図1において、FFC7はインクジェットヘッド3と接続されて延在する部分を途中まで図示されており、制御基板8との接続部分については図示を省略している。制御基板8は、インクジェットプリンタ1全体の制御を司っており、一例として、インクジェットヘッド3への給電、インクジェットヘッド3を制御するための信号の出力などを行う。
チューブクランプ6は、合成樹脂などからなり、4本のチューブ5の長さ方向の一部を結束しているとともに、4本のチューブ5の結束部分においてFFC7を支持している。そして、チューブクランプ6は、4本のチューブ5の並び順が入れ替わるのを防止するとともに、チューブ5及びFFC7が垂れ下がってプリンタ本体10内の他の部分に接触してしまうのを防止している。4本のチューブ5のうち両端の2本のチューブ5a、5dは、チューブクランプ6に嵌合されて保持されており、長さ方向にスライド移動しにくくなっている。残りの2本のチューブ5b、5cは、チューブクランプ6に取り付けられているだけで、長さ方向にスライド移動可能となっている。また、FFC7も、チューブクランプ6に通されて、下方から支持されているだけで、長さ方向にスライド移動可能となっている。すなわち、チューブクランプ6は、2本のチューブ5a、5dを保持することで、4本のチューブ5及びFFC7に対してその姿勢が固定されている。
プリンタ本体10内には、4本のチューブ5を支持するサポートプレート13が設けられている。サポートプレート13は、下面14から上方に立設し、4本のチューブ5を側方から支持するガイド面15とを有している。
ガイド面15は、図2に示すようなインクジェットヘッド3(キャリッジ2)が左方端部に位置する状態において、左方端部で曲がった後に右方に延在する部分のチューブ5の湾曲形状に沿って、チューブ5の曲げの外側部分に接触可能に延在している。また、インクジェットヘッド3(キャリッジ2)が左方端部に位置する状態において、チューブ5に取り付けられたチューブクランプ6と対向するガイド面15の一部分は、凹んだ凹部15aとなっており、ガイド面15はチューブクランプ6と接触しない形状となっている。
したがって、4本のチューブ5は、湾曲しながらガイド面15に接触して、その湾曲した姿勢を保持している。なお、ガイド面15の紙送り方向下流側には、図示しないモータなどを駆動するための複数の配線を束ねたハーネスが延在しており、ガイド面15が立設していることで、チューブ5はガイド面15に接触するため、ハーネスに接触して破損したり異音が発生したりするのを防止している。
次に、チューブクランプ6の形状について具体的に説明する。図3は、チューブを保持したチューブクランプの平面図である。図3に示すように、チューブクランプ6は、FFC7の幅方向長さ以上に直線状に延在した板状部材20と、板状部材20の両側から略直角にそれぞれ折れ曲がった2つの折れ曲がり部材21a、21bと、2つの折れ曲がり部材21a、21bの先端にそれぞれ設けられ、一部が開いたC型形状である2つの保持部材22a、22bと、2つの保持部材22a、22bの間に配置され、一方の保持部材22aに接続された差込部材23とを有している。
2つの保持部材22a、22bは、チューブ5とほぼ同じ大きさ及び形状をしており、その開いた部分の幅はチューブ5の外径よりも若干短くなっている。これにより、保持部材22に嵌合されて保持されたチューブ5は、外れにくく、且つ、スライド移動しにくくなっており、保持部材22に対してその位置が固定されている。また、2つの保持部材22a、22bは、互いに反対側(4本のチューブ5の配列方向外側)を向いてそれぞれ開いた取付口27a、27bを有している。そして、保持部材22aには最上方のチューブ5aが上方から取付口27aに押し込まれて保持され、保持部材22dには最下方のチューブ5dが下方から取付口27bに押し込まれて保持される。なお、本実施形態における取付口27a、27bが、本発明における保持口に相当する。
差込部材23は、下方の保持部材22bに接続されて、上方の保持部材22aに向かって延在している。そして、差込部材23の先端と他方の保持部材22bとの間には、チューブ5の外径よりも若干短い幅の隙間からなる取付口25が形成されている。また、保持部材22bの差込部材23の先端と対向する部分は突出している。これにより、チューブクランプ6は、一部が開いたループ状をしており、ループ内に内部空間30が形成されている。詳しくは後述するが、取付口25から内部空間30に2本のチューブ5b、5c及びFFC7が取り付けられる。
差込部材23には、保持部材22aに保持されるチューブ5aと隣接するチューブ5bの外形に沿って湾曲した第1湾曲壁23aと、保持部材22bに保持されるチューブ5dと隣接するチューブ5cの外形に沿って湾曲した第2湾曲壁23bと、第1湾曲壁23aと第2湾曲壁23bとを連結する部分であり、その板状部材20側の内壁面から2つのチューブ5b、5cの間に突出した突起23cとを有している。
また、板状部材20と差込部材23との間には、保持部材22bに接続されて、差込部材23よりも短い長さだけ上方に突出し、保持部材22bに保持されるチューブ5dと隣接するチューブ5cの外形に沿って湾曲した規制部材24が形成されている。すなわち、取付口25は、チューブクランプ6の上方側に偏った位置に形成されており、規制部材24は内部空間30内において取付口25と反対のチューブクランプ6の下方側に偏った位置に設けられている。
FFC7は、取付口25から内部空間30に差し込まれて、板状部材20に沿った縦向きの姿勢で、折れ曲がり部材21bに接触して、チューブクランプ6に支持される。また、2本のチューブ5b、5cも、取付口25から内部空間30に押し込まれてチューブクランプ6に取り付けられる。そして、FFC7は、2本のチューブ5b、5cよりも取付口25から離れた内部空間30の奥側の部分に位置し、2本のチューブ5b、5cは、内部空間30における取付口25とFFC7との間の部分に位置し、取付口25を塞いでいる。なお、チューブ5で取付口25を塞いでいるとは、チューブ5が取付口25に配置されて直接塞いでいるものや、取付口25自体はあいているが、FFC7から見て、チューブ5が介在して、FFC7が取付口25に向かえないものを含んでいる。そして、本実施形態における取付口25が、本発明における取付口に相当する。
このように、チューブクランプ6は、一部が取付口25として開いたループ状をしており、ループ内に内部空間30に2本のチューブ5b、5cとFFC7とが取り付けられる取付部31と、2本のチューブ5b、5cを挟む両側の2本のチューブ5a、5dを保持する2つの保持部材22a、22bからなる2つの保持部32a、32bとを有することとなる。
次に、チューブクランプ6へのチューブ5及びFFC7の取り付け方法について説明する。図4は、チューブクランプへのチューブ及びFFCの取り付け方法について説明する工程図である。
図4(a)に示すように、チューブクランプ6の取付部31の取付口25からFFC7を内部空間30に差し込み、規制部材24よりも取付口25から離れた奥側の部分に配置させて支持する。次に、図4(b)に示すように、同じく取付口25からチューブ5cを押し込み、差込部材23と規制部材24の間に配置させ、その後、同じく取付口25からチューブ5bを押し込み、取付口25を塞ぐ。最後に、図4(c)に示すように、保持部材22aにチューブ5aを保持させ、且つ、保持部材22bにチューブ5dを保持させて、チューブクランプ6へのチューブ5及びFFC7の取り付けを完了する。
本実施形態におけるインクジェットプリンタ1によると、4本のチューブ5を結束するチューブクランプ6でFFC7を支持しており、FFC7と2本のチューブ5b、5cは、チューブクランプ6の取付部31の内部空間30に同じ取付口25から通されている。そして、FFC7は、取付部31の内部空間30において、2本のチューブ5b、5cよりも取付口25から離れた奥側の部分に配置され、チューブクランプ6の取付部31の取付口25は2本のチューブ5b、5c(より厳密には、チューブ5b)により塞がれている。これにより、FFC7がチューブクランプ6から外れにくくなり、チューブクランプ6から外れて垂れてしまうのを抑制することができる。
また、取付部31には、全てのチューブ5ではなく一部のチューブ5b、5cだけがFFC7とともに取り付けられている。したがって、FFC7が取り付けられる内部空間30が狭くなり、この内部空間30内でFFC7がばたつきにくくなる。
さらに、保持部材22a、22bにより2本のチューブ5a、5dを保持していることで、4本のチューブ5に対するチューブクランプ6の位置が固定されてずれにくくなる。
加えて、保持部32a、32bの取付口27a、27bが、配列方向に関して取付部31に対して反対側を向いていることで、仮に、配列方向と直交する方向を向いている場合に比べて、保持部32a、32bの壁部の厚み分だけ、保持部32a、32bを配列方向に関して小型化することができる。したがって、チューブクランプ6を配列方向に関して小型化することができる。
また、保持部32a、32bは、配列方向に関して取付部31を挟んだ両側にそれぞれ配置されている。これにより、取付部31に取り付けられ、スライド移動可能な2本のチューブ5b、5cの両側を、保持部32a、32bに保持された2本のチューブ5a、5dで挟むことで、全てのチューブ5の姿勢を安定させて、ばらつくのを抑制することができる。そして、全てのチューブ5とFFC7とに対するチューブクランプ6の姿勢を安定させて傾きにくくすることができる。
さらに、取付口25は、チューブクランプ6の上方側に偏った位置に形成されており、規制部材24は内部空間30内において取付口25と反対の下方側に偏った位置に設けられている。これにより、規制部材24がじゃまになることなく、取付部31の取付口25から内部空間30の奥側の部分にFFC7を通しやすくなる。
取付部31は、その内壁面から、取り付けられる2本のチューブ5b、5cの間に突出した突起23cを有している。これにより、同じ内部空間30に配置された2本のチューブ5b、5cの並びが入れ替わり、2本のチューブ5b、5cが絡まってしまうのを抑制することができる。
本実施形態におけるFFC7の支持方法によると、チューブクランプ6の取付部31の内部空間30において、FFC7を差し込んで支持した後、2本のチューブ5b、5cを押し込んで取り付けている。これにより、FFC7は、取付部31の内部空間30において、2本のチューブ5b、5cよりも取付口25から離れた奥側の部分に配置され、チューブクランプ6の取付部31の取付口25は2本のチューブ5b、5c(厳密には、チューブ5b)により塞がれる。したがって、FFC7がチューブクランプ6から外れにくくなり、チューブクランプ6から外れて垂れてしまうのを抑制することができる。
また、保持部32a、32bに2本のチューブ5a、5dを取り付ける前に、取付部31に2本のチューブ5b、5cを取り付けることで、2本のチューブ5b、5cは取付部31に対してスライド移動可能であるため、後から2本のチューブ5a、5dを取り付けやすい。
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。ただし、本実施の形態と同様の構成を有するものについては、適宜その説明を省略する。
1)本実施形態においては、保持部32a、32b(保持部材22a、22b)の取付口27a、27bは、4本のチューブ5の配列方向(上下方向)を向いていたが、その向きは上下方向に限らない(変形例1)。例えば、図5に示すように、保持部132a、132b(保持部122a、122b)の取付口127a、127bは、上下方向と直交し、且つ、チューブ5の長さ方向と直交する方向を向いていてもよい。
2)本実施形態においては、チューブ5を保持する保持部32a、32b(保持部材22a、22b)は、取付部31を挟んだ両側に配置されていたが、どちらか一方にのみ配置されていてもよい。これでも、4本のチューブ5に対するチューブクランプ6の位置が固定されてずれにくくなる。
3)保持部32a、32bは設けられずに、全てのチューブ5が取付部31に取り付けられてもよい。この場合、チューブ5a、5dの少なくとも一方がチューブクランプ6に固定されていることで、チューブクランプの位置の固定がされてずれにくくなる。
4)本実施形態においては、4本のチューブ5のうち2本のチューブ5が取付部31に取り付けられていたが、取付部31に取り付けられるチューブ5の本数は任意の本数でよい。
2)〜4)の変形例を適用した例について、図6、図7を参照して説明する。図6は、2)、4)の変形例を適用したチューブクランプ6の平面図である。図6に示すように、保持部232(保持部材222)は取付部231の上部に1つだけ設けられている。そして、保持部232に取り付けられる1本のチューブ5aを除く、残りの3本のチューブ5b、5c、5dは、取付部231に取り付けられる(変形例2)。図7は、3)、4)の変形例を適用したチューブクランプ6の平面図である。図7に示すように、取付部231には、4本全てのチューブ5が取り付けられる(変形例3)。
5)本実施形態においては、取付部31の取付口25は、チューブクランプ6の上方に偏った位置に設けられ、規制部材24は、チューブクランプ6の下方に偏った位置に設けられていたが、図8に示すように、規制部材324が、保持部材22aに接続されて、チューブクランプ6の上方に偏った位置に設けられ、取付口25と規制部材324の両方が、同じ側に設けられていてもよい。
6)本実施形態においては、4本のチューブ5とFFC7のうち、4本のチューブ5がFFC7よりも曲げの外側に位置していたが、FFC7が4本のチューブ5よりも曲げの外側に位置してもよい。
7)本実施形態においては、4本のチューブ5とFFC7との間に規制部材24が設けられていたが、規制部材24は設けられていなくてもよい。第1取付部31の内部にあるチューブが上下方向に入れ替わらないのであれば、差込部材23も設けられていなくてもよい。
8)チューブ5の本数は、4本に限らず、インクの色の数などに応じて、2本以上の任意の数であってもよい。
9)本実施形態においては、取付部31は、曲線からなるループ状をしていたが、そのループ形状はチューブ5とFFC7を取り付けることが可能であれば、曲線に限らず、矩形や三角などいかなる形状であってもよい。
10)本実施形態においては、4本のチューブ5とFFC7の1箇所にだけ、チューブクランプ6が取り付けられていたが、任意の複数箇所にチューブクランプ6を取り付けてもよい。
11)本実施形態においては、取付部31に2本のチューブ5b、5cを取り付けた後、保持部32a、32bに2本のチューブ5a、5dを取り付けていたが、保持部32a、32bに2本のチューブ5a、5dを取り付けた後に、取付部31に2本のチューブ5b、5cを取り付けてもよい。
12)以上説明した実施形態及びその変形例は、記録用紙にインクを噴射して文字や画像などを記録するインクジェットプリンタに本発明を適用した一例であるが、本発明の適用対象は、このような用途に使用されるものに限られない。すなわち、インク以外のさまざまな種類の液体をその用途に応じて対象に噴射する、種々の液体噴射装置に本発明を適用することが可能である。
1 インクジェットプリンタ
2 キャリッジ
3 インクジェットヘッド
5a〜5d チューブ
6 チューブクランプ
7 FFC
25 取付口
30 内部空間
31 取付部
32a、32b 保持部

Claims (8)

  1. 液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドが搭載され、所定の走査方向に往復移動するキャリッジと、
    前記液体噴射ヘッドに接続された、可撓性を有する液体供給用の複数のチューブと、
    前記液体噴射ヘッドに接続された、可撓性を有する配線部材と、
    前記複数のチューブを結束し、さらに前記配線部材を支持する結束部材と、を備え、
    前記結束部材は、
    ループ状をしており、ループ内の内部空間に前記複数のチューブのうち少なくとも一部のチューブと前記配線部材とが取り付けられた取付部と、
    前記取付部のループの一部において開いており、前記少なくとも一部のチューブと前記配線部材とを前記内部空間へ通すための取付口と、を有し、
    前記配線部材は、前記少なくとも一部のチューブよりも前記取付口から離れた前記内部空間の奥側の部分に位置し、
    前記少なくとも一部のチューブは、前記内部空間における前記取付口と前記配線部材との間の部分に位置していることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記取付部の前記内部空間には、前記複数のチューブのうち一部のチューブのみが取り付けられており、
    前記結束部材は、前記複数のチューブのうち残りのチューブを取り付ける保持部をさらに有していることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記複数のチューブは、所定の配列方向に配列されており、
    前記取付部には、前記一部のチューブが前記内部空間内において長さ方向にスライド移動可能に取り付けられており、
    前記保持部は、前記配列方向に関して前記取付部と並んで配置されており、前記残りのチューブを保持していることを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記保持部は、一部において開いたループ状をしており、開いた部分が前記残りのチューブを嵌合して保持するための保持口となっており、
    前記保持部の前記保持口は、前記配列方向に関して前記取付部と反対側を向いて開いていることを特徴とする請求項3に記載の液体噴射装置。
  5. 前記保持部は、前記配列方向に関して前記取付部を挟んだ両側にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項4に記載の液体噴射装置。
  6. 前記配線部材は、帯状をしており、
    前記複数のチューブは、前記配線部材の幅方向と平行に配列されており、
    前記取付部は、その内壁面から突出し、前記内部空間に共通に通された前記配線部材と前記チューブとの間に配置された規制部材を有しており、
    前記取付部の前記取付口は、前記配線部材の前記幅方向に関する一方側に偏った位置に形成されており、
    前記規制部材は、前記内部空間内において、前記幅方向に関して前記取付口と反対の他方側に偏った位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  7. 前記取付部に取り付けられる前記少なくとも一部のチューブは2本以上であり、
    前記取付部は、その内壁面から、互いに隣接するチューブの間に突出した突起を有していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の液体噴射装置の液体噴射ヘッドに接続された配線部材の支持方法であって、
    前記結束部材の前記取付部の前記取付口から前記配線部材を先に差し込み、次に、同じく前記取付口から前記少なくとも一部のチューブを押し込んで前記取付口を塞ぐことを特徴とする配線部材の支持方法。
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