JP5927906B2 - インク流通装置 - Google Patents

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本発明は、インクを貯留するインクタンクから記録ヘッドへ、チューブを介してインクを供給するインク流通装置に関する。
上記のようなインク流通装置の一例として、入力信号に基づいてインクを噴射して記録用紙などの被記録媒体に画像記録を行うインクジェット方式の画像記録装置が知られている。インクジェット方式の画像記録装置は、記録ヘッドに供給されたインクをノズルから噴射することにより、被記録媒体上に画像を記録する。
記録ヘッドから噴射されるインクは、インクを貯留するためのインクタンクから供給される。インクタンクは、記録ヘッドとは別の位置に配置されている。インクタンクから記録ヘッドへインクを供給する方式として、特許文献1に記載されているようなチューブを用いる方式がある。チューブは、インクタンクから記録ヘッドへインクを流通させるための流路である。
特開2007−144905号公報
インクジェット記録方式の画像記録装置は、製造時や出荷前にテスト印字がなされることがある。テスト印字においては、インクタンクからチューブを介して記録ヘッドへインクが供給されて、実際に記録用紙にテストパターンが印字される。チューブは、テスト印字が行われた後に、記録ヘッドとの接続を一旦解除される。これにより、チューブが大気連通される。また、チューブと記録ヘッドとの接続が一旦解除される際、チューブの記録ヘッドに対する接続端は、接続時よりも上方に位置するように移動される。また、通常、インクジェット記録方式の画像記録装置においては、ノズルに正常なメニスカスを形成するために、記録ヘッドからチューブにかけてのインクの流路は、負圧に維持されている。以上により、大気連通されたチューブ内のインクは、上記負圧及び重力によって上方から下方へ、つまり上記接続端からインクタンクへ向けて逆流される。これにより、チューブ内の残存インクがインクタンクへ戻される。その後、チューブは再び記録ヘッドと接続され、画像記録装置は出荷される。
しかしながら、上述したインクの逆流時において、チューブの記録ヘッドに対する接続端が記録ヘッドに対する接続時よりも上方に位置した状態が維持されるためには、ユーザがチューブを持っておく必要がある。ユーザがチューブから手を離してしまうと、チューブが垂れた状態となり、チューブの記録ヘッドに対する接続端が記録ヘッドに対する接続時よりも上方に位置した状態が維持されないおそれがあるからである。
また、チューブと記録ヘッドとの接続が解除される際、ユーザがチューブを直接手に持つと、チューブが損傷してしまうおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、インクが流通されるチューブを損傷させる可能性を低くしつつ、チューブ内のインクを確実にインクタンクへ導くことができる手段を提供することである。
(1) 本発明のインク流通装置は、インクが流通されるチューブと、上記チューブの一端と接続されており、インクが貯留される貯留部と、ノズルからインク滴を吐出する記録ヘッドと、上記記録ヘッドを保持するホルダと、上記ホルダに搭載されており、上記チューブの他端が接続されるジョイントと、上記ホルダに搭載されており、上記ジョイントと接続され、上記ジョイントと上記記録ヘッドとの間においてインクの流路を形成する流路部材と、上記ホルダに搭載されており、上記ジョイントに接続された上記チューブを保持し、上記ジョイントと上記流路部材とが接続された第1姿勢、及び上記貯留部よりも上方に位置し且つ上記ジョイントと上記流路部材との接続が解除された第2姿勢に姿勢変化するチューブ保持部と、上記チューブ保持部の上記第1姿勢でのロック及び当該ロックの解除が可能なロック部と、上記チューブ保持部が上記第2姿勢を維持するように上記チューブ保持部を支持する支持部と、を備える。
本構成においては、チューブ保持部がロック部によって第1姿勢にロックされているとき、ジョイントと流路部材とは接続される。このとき、チューブを保持しているチューブ保持部はホルダに固定された状態である。一方、ロック部によるロックが解除されると、チューブ保持部が第2姿勢に姿勢変化可能となる。つまり、チューブ保持部のホルダに対する固定が解除される。そして、チューブ保持部が第2姿勢に姿勢変化されると、ジョイントと流路部材との接続が解除される。
これにより、ジョイントと接続されたチューブは大気連通される。また、第2姿勢のチューブ保持部は、支持部によって貯留部よりも上方の位置を維持される。以上より、チューブ内のインクは、他端側から一端側へ、つまり貯留部側へ流れる。
また、ユーザは、チューブ保持部を姿勢変化させることによって、ジョイントと流路部材との接続を解除できる。つまり、ユーザは、チューブに直接触れることなく、チューブと記録ヘッドとの接続を解除できる。
(2) 上記チューブは複数設けられていてもよい。
(3) 複数の上記チューブは、上記ジョイントに被記録媒体の記録面と平行な第1方向に並んで接続されている。上記チューブ保持部は、上記ジョイントに接続された複数の上記チューブを上記第1方向に並べて保持する第1保持部と、上記第1保持部から延びた複数の上記チューブを上記記録面と平行な仮想面と交差する第2方向に並べて保持する第2保持部とを備える。
本構成によれば、複数のチューブを固定した状態で捩って、複数のチューブの配列方向を変えることができる。これにより、複数のチューブの捩れによる負荷がホルダにかかって、ホルダが位置ずれしたり傾いたりしてしまう可能性を低くすることができる。
(4) 上記第1保持部は、複数の上記チューブを個別に保持する。上記第2保持部は、複数の上記チューブを一体に保持する。
本構成によれば、ジョイントに近い側の第1保持部が複数のチューブを個別に保持し、ジョイントから離れた側の第2保持部が複数のチューブを一体に保持する。つまり、第1保持部は、複数のチューブを第2保持部よりもしっかりと保持している。そのため、複数のチューブの捩りによる負荷のホルダへの影響を少なく抑えることができる。
また、複数のチューブを一体に保持するためにチューブ保持部が必要とする空間は、複数のチューブを個別に保持するためにチューブ保持部が必要とする空間よりも小さい。よって、第2保持部が複数のチューブを一体に保持する本構成によれば、装置内においてチューブ保持部が占める空間を小さくすることができる。
(5) 上記第2方向は、上記仮想面と直交する。本構成によれば、複数のチューブが第2方向から第1方向に捩られる場合に生じる負荷を、第2方向と仮想面とが直交していない場合に比べて、小さくすることができる。
(6) 上記チューブ保持部は、上記ホルダと係合される係合部を更に備える。本構成によれば、チューブ保持部のホルダへの固定を容易に行うことができる。
(7) 本発明のインク流通装置は、上記チューブ保持部を上記第1姿勢と上記第2姿勢との間で回動させる回動部を更に備える。本構成によれば、チューブ保持部の姿勢変化を容易に行うことができる。
(8) 上記ホルダは、被記録媒体の記録面に沿った第3方向に移動するものである。本発明のインク流通装置は、上記第3方向に沿って設けられており、パターンが記されたエンコーダストリップと、上記ホルダに搭載されており、上記エンコーダストリップの一部を上方から覆っており、上記パターンを検知するセンサと、を更に備える。上記チューブ保持部は、上記エンコーダストリップの一部を下方から覆う覆部を更に備える。
本構成によれば、エンコーダストリップは、上側を覆ったセンサと下側を覆った覆部とによって挟まれた状態となる。そのため、エンコーダストリップがセンサに対して位置ずれを起こす可能性を低くすることができる。その結果、センサがパターンを検知できなくなる可能性を低くすることができる。
(9) 本発明のインク流通装置は、上記チューブ保持部を上記第1姿勢と上記第2姿勢との間で回動させる回動部を更に備える。(7)と同様に本構成によれば、チューブ保持部の姿勢変化を容易に行うことができる。
(10) 上記覆部は、上記回動部に対して上記ジョイントの反対側に設けられている。
本構成によれば、覆部はジョイントから離れている。そのため、チューブ保持部をホルダに組み付ける際に、ジョイントの流路部材への接続に影響を受けることなく、エンコーダストリップを下方から覆う位置への覆部の配置を行うことができる。
(11) 本発明のインク流通装置は、上記ホルダに搭載されており、上記記録ヘッドを制御する制御基板と、上記制御基板から延出されており、上記制御基板と電気的に接続されたケーブルと、を更に備える。上記ケーブルは、上記チューブ保持部の上方に配置されている。
本構成によれば、ケーブルがチューブ保持部に保持されたチューブよりも上方に配置されているため、チューブから漏れたインクがケーブルに付着する可能性を低くすることができる。
(12) 上記チューブ保持部は、上記ケーブルを上側から押さえる押さえ部を更に備える。
本構成によれば、ケーブルに撓みがある場合でも、押さえ部がケーブルを上側から押さえている。そのため、撓んだケーブルが装置内の他部材に引っ掛かる可能性を低くすることができる。
本発明によれば、チューブ保持部が第2姿勢のとき、チューブ内のインクは貯留部側へ流れる。また、ユーザは、チューブに直接触れることなくチューブと記録ヘッドとの接続を解除できる。よって、本発明によれば、インクが流通されるチューブを損傷させる可能性を低くしつつ、チューブ内のインクを確実にインクタンクへ導くことができる。
図1は、本発明の実施形態に係る複合機10の外観構成を示す斜視図である。 図2は、複合機10の内部構成を示す縦断面図である。 図3は、プリンタ部11の内部構成を示す斜視図である。 図4は、キャリッジ本体30にチューブ保持部70が組み付けられた状態を示す斜視図である。 図5は、キャリッジ38におけるキャリッジ本体30とチューブ保持部70とジョイント51とを示す分解斜視図である。 図6は、流路部材50の外観構成を模式的に示す斜視図である。 図7は、チューブ保持部70の六面図であり、(A)には正面図が示されており、(B)には背面図が示されており、(C)には右側面図が示されており、(D)には左側面図が示されており、(E)には平面図が示されており、(F)には底面図が示されている。 図8は、プリンタ部11の内部構成のうちチューブ保持部70付近を示す斜視図であり、(A)にはヘッド制御基板52及び光学センサ35が省略された図が示されており、(B)にはヘッド制御基板52及び光学センサ35が省略されていない図が示されている。 図9は、キャリッジ38を示す斜視図であり、(A)にはチューブ保持部70が第1姿勢の状態が示されており、(B)にはチューブ保持部70が第2姿勢の状態が示されている。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明が具体化された一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
[複合機10の概略構成]
図1及び図2に示されるように、複合機10は、プリンタ部11とスキャナ部12を一体的に備え、プリント機能、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能を有する。プリンタ部11は本発明にかかるインク流通装置の一例である。
複合機10には、下側にプリンタ部11が配置され、上側にスキャナ部12が配置されている。プリンタ部11は、主にコンピュータなどの外部情報機器と接続されて、外部情報機器から送信された画像データや文書データを含む印刷データに基づいて、被記録媒体、例えば記録用紙に画像や文字を記録する。スキャナ部12は、所謂フラットベッドスキャナである。
複合機10は、高さ方向102の寸法より幅方向101及び奥行き方向103の寸法が大きい幅広薄型の概ね直方体の外形である。プリンタ部11は、正面に開口13が設けられている。開口13の内部には、給紙トレイ20及び排紙トレイ21が設けられている。給紙トレイ20に収容された記録用紙が、プリンタ部11の内部へ給送されて所望の画像が記録され、画像記録後の記録用紙が排紙トレイ21へ排出される。
複合機10の正面上部には、操作パネル14が設けられている。操作パネル14において、プリンタ部11及びスキャナ部12に所望の動作をさせるための所定の入力が行われる。操作パネル14は、入力を行うための複数のボタンや、複合機10の状態やエラー表示などを行うためのディプレイを有する。なお、複合機10に外部情報機器が接続されていると、外部情報機器からプリンタドライバやスキャナドライバなどの通信ソフトを通じて送信される指示に基づいても、複合機10は動作する。
[プリンタ部11]
図2に示されるように、複合機10の最も底側に給紙トレイ20が設けられている。排紙トレイ21は、給紙トレイ20の上側に配置されている。給紙トレイ20と排紙トレイ21とは、用紙搬送路23によって記録用紙が搬送可能に連続されている。給紙トレイ20に収容された記録用紙は、用紙搬送路23により下方から上方へUターンするように案内されて画像記録ユニット24へ搬送され、画像記録ユニット24により画像記録が行われた後、排紙トレイ21へ排出される。
給紙トレイ20は上側が開口された容器形状であり、その内部空間に、記録用紙が積層状態で収容される。給紙トレイ20には、例えば、A3サイズ以下のA4サイズ、B5サイズ、はがきサイズ等の各種サイズの記録用紙が収容可能である。
排紙トレイ21は、トレイ形状であり、その上面に記録用紙が排出される。排紙トレイ21は、奥行き方向103において給紙トレイ20より装置正面側に配置されている。したがって、装置奥部側においては、給紙トレイ20の上側に排紙トレイ21は存在しない。
給紙トレイ20の装置奥部側には、給紙ローラ25が設けられている。給紙ローラ25は、給紙トレイ20に積載された記録用紙を用紙搬送路23へ供給する。給紙ローラ25は、不図示のモータから駆動伝達されて回転する。給紙ローラ25は、給紙アーム26の先端に回転可能に支持されている。給紙アーム26は、給紙ローラ25側を回動先端側として回動可能であり、この回動により、給紙ローラ25が給紙トレイ20に接離する方向へ上下動する。給紙アーム26は、給紙ローラ25の重量又はバネなどに付勢されて下側へ回動されており、給紙トレイ20に収容された記録用紙の量に応じて上側へ移動する。これにより、給紙ローラ25が給紙トレイ20における最上位置の記録用紙に接触する。その状態で給紙ローラ25が回転されると、給紙ローラ25のローラ面と記録用紙との間の摩擦力により、最上位置の記録用紙が用紙搬送路23へ送り出される。
用紙搬送路23は、給紙トレイ20の装置奥部側から上方へ延び、続いて装置正面側へ湾曲して、複合機10の背面側から正面側へ奥行き方向103に沿って延び、画像記録ユニット24を経て排紙トレイ21へ通じている。用紙搬送路23は、画像記録ユニット24などが配設されている箇所以外は、所定間隔で対向する外側ガイド面と内側ガイド面とから構成されている。例えば、装置奥部側において用紙搬送路23が湾曲している部分は、装置フレームなどに固定された外側ガイド部材18と内側ガイド部材19とによって構成されている。
画像記録ユニット24は、主として、キャリッジ38に搭載された記録ヘッド39とプラテン42とが所定間隔で対向配置されて構成されている。画像記録ユニット24の詳細な構成は後述される。
画像記録ユニット24より搬送方向の上流側には、一対の搬送ローラ60及びピンチローラが設けられている。なお、図2においては、ピンチローラが他の部材に隠れて現れていないが、ピンチローラは搬送ローラ60の下側に圧接状態で配置されている。搬送ローラ60は、不図示のモータから駆動伝達されて回転する。搬送ローラ60及びピンチローラは、用紙搬送路23を搬送されている記録用紙を狭持してプラテン42上へ搬送する。
画像記録ユニット24より搬送方向の下流側には、一対の排紙ローラ62及び拍車が設けられている。なお、図2においては、拍車が他の部材に隠れて現れていないが、拍車は排紙ローラ62の上側に圧接状態で配置されている。排紙ローラ62は、不図示のモータから駆動伝達されて回転する。排紙ローラ62及び拍車は、記録済みの記録用紙を狭持して排紙トレイ21へ搬送する。
[画像記録ユニット24]
図2に示されるように、キャリッジ38は、インクジェット方式の記録ヘッド39を搭載する。図3に示されるように、記録ヘッド39には、複合機10内において記録ヘッド39と独立して配置されたインクカートリッジ29に設けられたインクタンクからインクチューブ41を通じてシアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・ブラック(Bk)の各色インクが供給される。なお、図3には、インクカートリッジ29及びインクカートリッジ29が装着されるカートリッジ装着部110が、一点鎖線で模式的に示されている。キャリッジ38が往復動される間に、記録ヘッド39のノズルから各色インクが微小なインク滴として選択的に吐出されることにより、プラテン42上を搬送される記録用紙に画像記録が行われる。インクカートリッジ29とカートリッジ装着部110とが本発明における貯留部に相当する。また、インクチューブ41が本発明におけるチューブに相当する。
図3に示されるように、用紙搬送路23の上側において記録用紙の搬送方向(奥行き方向103)に所定距離が隔てられて、一対のガイドレール43,44が記録用紙の搬送方向と交差する方向(幅方向101)に延設されている。ガイドレール43,44は、プリンタ部11の筐体内に設けられて、プリンタ部11を構成する各部材を支持するフレームの一部を構成している。ガイドレール43,44を跨ぐようにしてキャリッジ38が載置され、キャリッジ38がガイドレール43,44の延出方向(幅方向101)にスライド可能である。
ガイドレール44の搬送方向上流側の縁部45は、上方へ向かって略直角に曲折されている。ガイドレール43,44に担持されたキャリッジ38は、縁部45をローラ対等の狭持部材により摺動可能に狭持する。これにより、キャリッジ38は、記録用紙の搬送方向(図3における上側から下側へ向かう方向、奥行き方向103)に対して位置決めされ、且つ、記録用紙の搬送方向と交差(本実施形態では直交)する方向(幅方向101)に摺動可能になる。
ガイドレール44の上面には、ベルト駆動機構46が設けられている。ベルト駆動機構46は、用紙搬送路23の幅方向101の両端付近にそれぞれ設けられた駆動プーリ47(図8参照)と従動プーリ48との間に、内側に歯が設けられた無端環状のタイミングベルト49が張架されてなる。なお、図3においては、駆動プーリ47がキャリッジ38の下側に隠れて現れていないが、図8に示されるように、駆動プーリ47は用紙搬送路23の幅方向101における従動プーリ48と反対側の端部付近に配置されている。図3及び図8に示されるように、駆動プーリ47の軸にはモータ37から駆動力が入力される。駆動プーリ47の回転により、タイミングベルト49が周運動する。
図3及び図8には現れていないが、キャリッジ38は、その底面側においてタイミングベルト49と連結されている。タイミングベルト49が周運動すると、キャリッジ38が縁部45を基準としてガイドレール43,44上を往復動する。キャリッジ38に搭載された記録ヘッド39も、キャリッジ38と共に用紙搬送路23の幅方向101へ往復動する。幅方向101は、本発明に係る第3方向に相当する。
図2に示されるように、用紙搬送路23の下側には、記録ヘッド39と対向してプラテン42が配設されている。なお、図3においては、プラテン42は省略されているため、プラテン42を下側から支持するフレーム40が現れている。プラテン42は、キャリッジ38が往復動する範囲のうち、記録用紙が通過する中央部分に渡って配設されている。プラテン42の幅は、プリンタ部11において使用可能な記録用紙の最大幅より十分に幅広である。プラテン42の上面に支持された記録用紙は、記録ヘッド39との距離が一定に保持される。この記録用紙に、記録ヘッド39から吐出されたインク滴が着弾する。
なお、記録用紙において画像が記録される面は、プラテン42に支持された状態において、幅方向101及び奥行き方向103に沿って拡がっている。つまり、幅方向101へ往復動するキャリッジ38は、記録用紙の記録面に沿って移動していることになる。
[エンコーダストリップ32及び光学センサ35]
図3及び図8に示されるように、ガイドレール44には、エンコーダストリップ32が配設されている。エンコーダストリップ32は、透明な樹脂からなる帯状のものである。ガイドレール44の幅方向101の両端には、ガイドレール44の上面から起立するように一対の支持用リブ33、34が形成されている。エンコーダストリップ32は、その両端部を支持用リブ33、34に係止されて、左右方向に架設されている。
エンコーダストリップ32には、光を透過させる透光部と光を遮断する遮光部とが、長手方向に等ピッチで交互に配置されたパターンが記されている。エンコーダストリップ32の上側には、透過型センサである光学センサ35が設けられている。光学センサ35は、本発明に係るセンサに相当する。光学センサ35は、エンコーダストリップ32の一部を上側から挟み込むように配置されている。本実施形態において、光学センサ35は、後述するヘッド制御基板52に取り付けられている。ヘッド制御基板52は、キャリッジ本体30に保持されている。つまり、光学センサ35は、キャリッジ本体30に搭載されている。光学センサ35は、後述するヘッド制御基板51と電気的に接続されている。光学センサ35によって検知されたパターンに基づく信号は、ヘッド制御基板52に出力される。ヘッド制御基板52に搭載された各種電子素子よりなる制御部は、当該信号に基づいてキャリッジ38の幅方向101における位置を把握する。
[インクチューブ41]
図3に示されるように、各色インクを収容したインクカートリッジ29は、プリンタ部11のカートリッジ装着部110に装着されている。
カートリッジ装着部110には、各色インクに対応した4本のインクチューブ41の一端が接続されている。なお、本実施形態では、インクチューブ41が4本設けられているが、インクチューブ41は4本でなくてもよい。カートリッジ装着部110にインクカートリッジ29が装着されると、インクカートリッジ29とインクチューブ41とが接続される。4本のインクチューブは、カートリッジ装着部110からキャリッジ38へ引き回されている。キャリッジ38へ引き回されたインクチューブ41は、キャリッジ38に搭載されている後述するジョイント51に接続される。つまり、インクチューブ41の他端がジョイント51に接続されている。後述するように、ジョイント51と記録ヘッド39との間には、流路部材50を介してインクが流通される。以上より、インクチューブ41においては、インクカートリッジ29から記録ヘッド39へ供給されるインクが流通される。
なお、本実施形態では、インクチューブ41はカートリッジ装着部110に接続されているが、直接的にインクカートリッジ29に接続されるようになっていても良い。
4本のインクチューブ41は、カートリッジ装着部110からキャリッジ38の手前までにおいて、高さ方向102に沿って並べられた状態で束ねられている。4本のインクチューブ41は、キャリッジ38の内部において、高さ方向102に沿って並べられた状態から水平方向に沿って並べられた状態へ、一番上にあるインクチューブ41が奥行き方向103における最も奥側に配置されるように90度捩られる。捩られた4本のインクチューブ41は、後述するジョイント51に接続される。4本のインクチューブ41は、後述するチューブ保持部70において捩られた状態で保持される。
[キャリッジ38]
図3に示されるように、キャリッジ38は、キャリッジ本体30とカバー31とを有する。キャリッジ本体30は、記録ヘッド39(図2参照)、流路部材50(図6参照)、ジョイント51(図5参照)、ヘッド制御基板52(図8(B)参照)、及びチューブ保持部70(図3〜5及び図7〜9参照)を保持する。キャリッジ本体30は、本発明のホルダに相当する。
キャリッジ本体30は、上側が開口された略直方体形状をなしている。キャリッジ本体30の開口を覆うようにカバー31が組み付けられている。キャリッジ本体30の内部空間に、記録ヘッド39、流路部材50、ジョイント51、ヘッド制御基板52、及びチューブ保持部70が収容される。なお、以下の説明において、単に「上側」又は「下側」と称される場合は、重力が加わる向きを下向きとして表現されている。
キャリッジ本体30の底部には、記録ヘッド39が配置されている。記録ヘッド39の下面であるノズル面は、キャリッジ本体30の下側に露出されている。これにより、ノズルからプラテン42に向けて、インク滴が吐出可能である。
[流路部材50]
キャリッジ本体30において、記録ヘッド39の上側には流路部材50が配置されている。流路部材50は、図6に示されるように、主として流路を構成する流路部55と、インクを貯留するタンク部56とに大別される。流路部材50は、キャリッジ本体30に対して、流路部55とタンク部56とが奥行き方向103へ並ぶように組み付けられる。流路部55は、装置正面側となるガイドレール44側に配置され、タンク部56は、装置背面側となるガイドレール43側に配置される
流路部55は、薄平な板形状をなしている。流路部55において、各色のインクが導入される4つの導入口57が一列に並んで形成されている。各導入口57は、流路部55において上側に開口されている。各導入口57は、第1配列方向104に沿って並べられている。各導入口57には、後述するジョイント51が接続される。
ここで、第1配列方向104は、幅方向101及び奥行き方向103に対して斜めの向きである。また、図5に示されるように、第1配列方向104は、幅方向101及び奥行き方向103において拡がる面、つまり記録用紙の記録面と平行な仮想面105に沿った方向である。第1配列方向104は、本発明に係る第1方向に相当する。
図6に破線で示されるように、流路部55には、各導入口57に対応して4本の流路58が設けられている。各流路58は、各導入口57から幅方向101へ延出され、直角に曲折されて奥行き方向103へ延出されてタンク部56へ向かっている。
タンク部56は、4本の流路58に対応して4つの部屋に区切られている。各部屋には各色のインクが独立して貯留可能である。各部屋には各流路58からインクが流入可能である。また、各図には現れていないが、タンク部56の各部屋は記録ヘッド39と各色インクを流通可能に連結されており、タンク部56の各部屋から流出されたインクは記録ヘッド39へ流入する。以上より、流路部材50は、ジョイント51と記録ヘッド39との間においてインクの流路を形成する。
[ジョイント51]
流路部55の上側にはジョイント51(図5参照)が配置されている。各図には現れていないが、ジョイント51の下面には、流路部材50の各導入口57と接続可能な4つの開口が形成されている。ジョイント51は、4つの開口が一列に並べられた方向が長尺な部材である。ジョイント51は、長尺な方向を第1配列方向104に沿わせた状態で、流路部材50に組み付けられる。図6に示されるように、流路部材50には、上側へ突出する2本のピン65,66が設けられている。このピン65,66がジョイント51に挿通されることによって、流路部材50に対してジョイント51が位置決めされる。
図5に示されるように、ジョイント51の上面側には、各インクチューブ41と接続される接続部59が設けられている。接続部59は、4本のインクチューブ41に対応して4つが一列に並んで設けられている。接続部59は、導入口57と同様、第1配列方向104に沿って並べられている。各接続部59は、インクチューブ41の内部空間へ挿入可能な円管形状をなしている。各接続部59に各インクチューブ41がそれぞれ接続される。つまり、複数のインクチューブ41は、ジョイント51に第1配列方向104に並んで接続されている。これにより、インクチューブ41から流路部材50を通じて記録ヘッド39へインクが流通可能となっている。
[ヘッド制御基板52]
キャリッジ本体30において、流路部材50のタンク部56の上側にはヘッド制御基板52(図8(B)参照)が配置されている。ヘッド制御基板52は、本発明に係る制御基板に相当する。ヘッド制御基板52は、記録ヘッド39の動作を制御する基板であり、記録ヘッド39と電気的に接続されている。ヘッド制御基板52は、プリント基板に各種電子素子が組み付けられたものである。
ヘッド制御基板52からは、フレキシブル・フラット・ケーブル(FFC)53(図3参照)が延出されている。FFC53は、本発明に係るケーブルに相当する。FFC53は、後述するチューブ保持部70の上側を通って、複合機10の制御基板(不図示)と電気的に接続されている。制御基板は、複合機10の動作を制御するものである。制御基板から出力された電気信号に基づいて、ヘッド制御基板52が記録ヘッド39の動作を制御すべく駆動信号などの電気信号を出力する。
[チューブ保持部70]
図3〜5及び図7〜9に示されるように、キャリッジ本体30において、流路部材50の流路部55の上側であって、ジョイント51に隣接する位置にはチューブ保持部70が配置されている。
チューブ保持部70は、図5及び図7に示されるような形状をなしている。チューブ保持部70は、第1保持部71と第2保持部72とを備えている。第1保持部71は、チューブ保持部70がキャリッジ本体30に組み付けられた状態において、平面視でジョイント51の接続部59と対向する位置に形成されている。第2保持部72は、平面視で、第1保持部71に対して接続部59の反対側に形成されている。
図5に示されるように、第1保持部71は、複数の接続部59に接続された4本のインクチューブ41を、第1配列方向104に並べて個別に保持する。本実施形態では、第1保持部71は、第1配列方向104に並べて配置された4つの切り欠き75を備えている。当該切り欠き75は、入口部がインクチューブ41の外径よりも若干小さく、奥部がインクチューブ41の外径よりも若干大きく構成されている。これにより、入口部から切り欠き75へ押し込まれた各インクチューブ41は、奥部において保持される。
第2保持部72は、第1保持部71から延びた複数のインクチューブ41を、第2配列方向107に並べて一体に束ねて保持する。ここで、第2配列方向107は、仮想面105と直交する方向、つまり高さ方向102と同じ方向である。第2配列方向107は、本発明に係る第2方向に相当する。なお、本実施形態では、第2配列方向107は仮想面105と直交しているが、第2配列方向107は仮想面105と交差してさえいれば仮想面105と直交していなくてもよい。この場合、第2配列方向107は、高さ方向102と異なる方向となる。
本実施形態では、第2保持部72は、2枚の板状部材で構成されている。2枚の板状部材は、第1配列方向104において相互に対向している。また、2枚の板状部材の第2配列方向107の両端部には突起73が設けられている。2枚の板状部材の間の間隔は、突起73が設けられている部分においてインクチューブ41の外径よりも若干狭く、突起73が設けられていない部分においてインクチューブ41の外径よりも若干広く構成されている。上記により、突起73が設けられている部分を介して、2枚の板状部材の間に押し込まれた各インクチューブ41は、2枚の板状部材の間において、第2配列方向107に並べられた状態で保持される。
第2保持部72から延びた複数のインクチューブ41は、上述したように、装置内を引き回されて、カートリッジ装着部110に至る。
図7及び図8に示されるように、チューブ保持部70には、第2保持部72から下側に延びた覆部81が形成されている。図7(C)、(D)に示されるように、覆部81は、下端部において鉤爪状に湾曲されている。図8に示されるように、ガイドレール44においてエンコーダストリップ32が配設されている位置の真下には、開口82が形成されている。そして、チューブ保持部70がキャリッジ本体30に組み付けられる際、覆部81は開口82に挿通される。これにより、覆部81は、エンコーダストリップ35の一部を下側から挟み込むように配置される。つまり、覆部81は、エンコーダストリップ35に接しないように所定の間隔を空けて、エンコーダストリップ35の一部を下方から覆う。
図5及び図7に示されるように、チューブ保持部70には、第1保持部71から奥行き方向103に沿って延びた押さえ部83が形成されている。押さえ部83は、概ね平板形状である。図3に示されるように、チューブ保持部70がキャリッジ本体30に組み付けられた状態において、押さえ部83は、FFC53の上側に位置する。つまり、ヘッド制御基板52から装置前側に向けて延出されたFFC53は、第1保持部71の上方を通る。第1保持部71の上方から装置前側に向けて延出されたFFC53は、押さえ部83の下方を通る。これにより、FFC53は、押さえ部83によって上側から押さえられる。
図5及び図7に示されるように、チューブ保持部70において、押さえ部83から係合部89が突出されている。図4及び図5に示されるように、チューブ保持部70がキャリッジ本体30に組み付けられる際に、係合部89は、キャリッジ本体30に形成された被係合部90と係合する。なお、係合部89と被係合部90とが係合した場合でも、チューブ保持部70はキャリッジ本体30に完全に固定されるわけではなく、チューブ保持部70は若干量を動くことができる。これにより、以下で説明するように、チューブ保持部70は、キャリッジ本体30に組み付けられた状態において姿勢変化可能である。
チューブ保持部70は、キャリッジ本体30に組み付けられた状態において、回動可能である。チューブ保持部70は、図9(A)に示された姿勢である第1姿勢、及び図9(B)に示された姿勢である第2姿勢に姿勢変化する。
チューブ保持部70が第1姿勢をとっている場合、ジョイント51と流路部材50とが接続されている。詳細には、ジョイント51の下面に設けられた4つの開口が、後述するロック部84によって、流路部材50に形成された4つの導入口57に押しつけられた状態となる。
チューブ保持部70が第2姿勢をとっている場合、チューブ保持部70は第1姿勢のときよりも上方且つインクカートリッジ29の液面よりも上方に位置する。これにより、ジョイント51へ挿通されていた流路部材50に設けられたピン65,66が、ジョイント51から抜かれた状態となる。また、ジョイント51の下面に設けられた4つの開口が、流路部材50に形成された4つの導入口57から離間されて大気連通可能な状態となる。これにより、ジョイント51と流路部材50との接続が解除される。
図9(A)に示されるように、第1姿勢をとっているチューブ保持部70は、ロック部84によってロックされることが可能である。ロックされたチューブ保持部70は、第1姿勢に固定され、第2姿勢への姿勢変化が不可能となる。なお、第1姿勢においては、チューブ保持部70はインクカートリッジ29よりも上方にあってもよいし、下方にあってもよい。
本実施形態において、ロック部84は、側面視で横U字状の板バネで構成されている。第1姿勢のチューブ保持部70の第1保持部71と、キャリッジ本体30のうち第1保持部71の下方に位置する部分とが、当該板バネによって一体に挟み込まれることによって、チューブ保持部70は第1姿勢にロックされる。当該板バネが取り外されることによって、チューブ保持部70の第1姿勢へのロックは解除される。つまり、ロック部84は、チューブ保持部70の第1姿勢でのロック及び当該ロックの解除が可能である。
本実施形態におけるチューブ保持部70は、回動することによって第1姿勢と第2姿勢との間で姿勢変化される。本実施形態におけるチューブ保持部70は、第2保持部72の一部に回動軸91を有し(図7参照)、ユーザ操作によってその回動軸91を中心に回動する。回動軸91は、本発明に係る回動部の一例である。本実施形態においては、第2姿勢において、チューブ保持部70とインクチューブ41は、第2保持部72側よりも第1保持部71側のほうが高い位置に配置される。
本実施形態では、図5及び図7に示されるように、チューブ保持部70において、第1保持部71に対して第2保持部72と反対側には、被支持部85が下向きに突出されている。被支持部85の先端部には、水平方向に延びた突起86が形成されている。
一方、キャリッジ本体30において、キャリッジ本体30に組み付けられたチューブ保持部70の被支持部85と対向する部分には、支持部87(図5参照)が形成されている。チューブ保持部70が第2姿勢をとっているときに、被支持部85を支持部87の上側に載置すると、つまり被支持部85が支持部87によって支持された状態となると、チューブ保持部70は第2姿勢を維持する。支持部87による被支持部85の支持が解除されると、チューブ保持部70は自重によって下方へ、つまり第1姿勢側へ姿勢変化する。
なお、チューブ保持部70が第1姿勢をとっているとき、突起86が支持部87の下方に設けられた凹部88(図5参照)に挿入される。チューブ保持部70は、突起86が凹部88から引き出されることによって、第1姿勢から第2姿勢へ姿勢変化可能となる。
また、上述したようなチューブ保持部70が有する回動軸91は、覆部81とジョイント51との間に形成されることが好ましい。換言すると、覆部81は、チューブ保持部70の回動軸91に対して、ジョイント51の反対側に形成されることが好ましい。例えば、本実施形態では、図7(A)に示されるように、回動軸91は、覆部81よりも若干ジョイント51側(図7(A)の紙面右斜め上側)に形成されている。なお、更に好ましくは、回動軸91が図7(A)よりも更にジョイント51側に形成されているとよい。
また、本実施形態では、チューブ保持部70は回動することによって姿勢変化したが、チューブ保持部70は回動以外によって、例えば上下方向にスライドすることによって姿勢変化してもよい。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態においては、チューブ保持部70がロック部84によって第1姿勢にロックされているとき、ジョイント51と流路部材50とは接続される。このとき、インクチューブ41を保持しているチューブ保持部70はキャリッジ本体30に固定された状態である。一方、ロック部84によるロックが解除されると、チューブ保持部70が第2姿勢に姿勢変化可能となる。つまり、チューブ保持部70のキャリッジ本体30に対する固定が解除される。そして、チューブ保持部70が第2姿勢に姿勢変化されると、ジョイント51と流路部材50との接続が解除される。
これにより、ジョイント51に接続されたインクチューブ41は大気連通される。また、第2姿勢のチューブ保持部70は、支持部87によってインクカートリッジ29よりも上方の位置で大気連通状態を維持される。以上より、インクチューブ41内のインクは、他端側から一端側へ、つまりインクカートリッジ29側へ流れる。
また、ユーザは、チューブ保持部70を姿勢変化させることによって、ジョイント51と流路部材50との接続を解除できる。つまり、ユーザは、インクチューブ41に直接触れることなく、インクチューブ41と記録ヘッド39との接続を解除できる。
以上より、本実施形態によれば、インクが流通されるインクチューブ41を損傷させる可能性を低くしつつ、インクチューブ41内のインクを確実にインクカートリッジ29へ導くことができる。
また、本実施形態によれば、チューブ保持部70が第1保持部71と第2保持部72とを備えているために、複数のインクチューブ41を固定した状態で捩って、複数のインクチューブ41の配列方向を変えることができる。これにより、複数のインクチューブ41の捩れによる負荷がキャリッジ本体30にかかって、キャリッジ本体30が位置ずれしたり傾いたりしてしまう可能性を低くすることができる。
また、本実施形態によれば、ジョイント51に近い側の第1保持部71が複数のインクチューブ41を個別に保持し、ジョイント51から離れた側の第2保持部72が複数のインクチューブ41を一体に保持する。つまり、第1保持部71は、複数のインクチューブ41を第2保持部72よりもしっかりと保持している。そのため、複数のインクチューブ41の捩りによる負荷のキャリッジ本体30への影響を少なく抑えることができる。
また、複数のインクチューブ41を一体に保持するためにチューブ保持部70が必要とする空間は、複数のインクチューブ41を個別に保持するためにチューブ保持部70が必要とする空間よりも小さい。よって、第2保持部72が複数のインクチューブ41を一体に保持する本実施形態によれば、装置内においてチューブ保持部70が占める空間を小さくすることができる。
また、本実施形態によれば、第2配列方向107と仮想面105とが直交しているため、複数のインクチューブ41が第2配列方向107から第1配列方向104に捩られる場合に生じる負荷を、第2配列方向107と仮想面105とが直交していない場合に比べて、小さくすることができる。
また、本実施形態によれば、係合部89をキャリッジ本体30と係合させることによって、チューブ保持部70のキャリッジ本体30への組み付けを容易に行うことができる。
また、本実施形態によれば、チューブ保持部70が回動するため、チューブ保持部70の姿勢変化を容易に行うことができる。なお、本実施形態では、プリンタ部11はエンコーダストリップ32と光学センサ35とを備え、チューブ保持部70は覆部81を備えているが、これらを備えていない場合であっても、チューブ保持部70が回動可能に構成されてもよい。そして、その場合でも、チューブ保持部70が回動するため、チューブ保持部70の姿勢変化を容易に行うことができる。
また、本実施形態によれば、エンコーダストリップ32は、上側を覆った光学センサ35と下側を覆った覆部81とによって挟まれた状態となる。そのため、エンコーダストリップ32が光学センサ35に対して位置ずれを起こしたり、エンコーダストリップ32が外れたりする可能性を低くすることができる。その結果、光学センサ35がパターンを検知できなくなる可能性を低くすることができる。
また、本実施形態によれば、FFC53がチューブ保持部70に保持されたインクチューブ41よりも上方に配置されているため、インクチューブ41から漏れたインクがFFC53に付着する可能性を低くすることができる。
また、本実施形態によれば、FFC53に撓みがある場合でも、押さえ部83がFFC53を上側から押さえている。そのため、撓んだFFC53が装置内の他部材に引っ掛かる可能性を低くすることができる。
なお、本実施形態のように、覆部81がチューブ保持部70の回動軸91に対してジョイント51の反対側に形成されている場合、覆部81はジョイント51から離れている。そのため、チューブ保持部70をキャリッジ本体30に組み付ける際に、ジョイント51の流路部材50への接続に影響を受けることなく、エンコーダストリップ32を下方から覆う位置への覆部81の配置を行うことができる。
11・・・プリンタ部(インク供給装置)
30・・・キャリッジ本体(ホルダ)
39・・・記録ヘッド
41・・・インクチューブ(チューブ)
50・・・流路部材
51・・・ジョイント
70・・・チューブ保持部
84・・・ロック部
87・・・支持部

Claims (15)

  1. インクが流通されるチューブと、
    上記チューブの一端と接続されており、インクが貯留される貯留部と、
    ノズルからインク滴を吐出する記録ヘッドと、
    上記記録ヘッドを保持するホルダと、
    上記ホルダに搭載されており、上記チューブの他端が接続されるジョイントと、
    上記ホルダに搭載されており、上記ジョイントと接続され、上記ジョイントと上記記録ヘッドとの間においてインクの流路を形成する流路部材と、
    上記ホルダに搭載されており、上記ジョイントに接続された上記チューブを保持し、上記ジョイントと上記流路部材とが接続された第1姿勢、及び上記貯留部よりも上方に位置し且つ上記ジョイントと上記流路部材との接続が解除された第2姿勢に姿勢変化するチューブ保持部と、
    上記チューブ保持部の上記第1姿勢でのロック及び当該ロックの解除が可能なロック部と、
    上記チューブ保持部が上記第2姿勢を維持するように上記チューブ保持部を支持する支持部と、
    上記ホルダに搭載されており、上記記録ヘッドを制御する制御基板と、
    上記制御基板から延出されており、上記制御基板と電気的に接続されたケーブルと、を備え
    上記ケーブルは、上記チューブ保持部の上方に配置されており、
    上記チューブ保持部は、上記ケーブルを上側から押さえる押さえ部を更に備えるインク流通装置。
  2. インクが流通されるチューブと、
    上記チューブの一端と接続されており、インクが貯留される貯留部と、
    ノズルからインク滴を吐出する記録ヘッドと、
    上記記録ヘッドを保持するホルダと、
    上記ホルダに搭載されており、上記チューブの他端が接続されるジョイントと、
    上記ホルダに搭載されており、上記ジョイントと接続され、上記ジョイントと上記記録ヘッドとの間においてインクの流路を形成する流路部材と、
    上記ホルダに搭載されており、上記ジョイントに接続された上記チューブを保持し、上記ジョイントと上記流路部材とが接続された第1姿勢、及び上記貯留部よりも上方に位置し且つ上記ジョイントと上記流路部材との接続が解除された第2姿勢に姿勢変化するチューブ保持部と、
    上記チューブ保持部の上記第1姿勢でのロック及び当該ロックの解除が可能なロック部と、を備え、
    上記チューブ保持部は、
    上記ホルダへ向けて突出した被支持部と、
    上記被支持部の突出先端部から、上記被支持部の突出方向と交差する方向へ突出した突起と、を備え、
    上記ホルダは、
    上記第2姿勢の上記チューブ保持部の上記被支持部を支持する支持部と、
    上記第1姿勢の上記チューブ保持部の上記突起が挿入される凹部と、を備えるインク流通装置。
  3. 上記ホルダに搭載されており、上記記録ヘッドを制御する制御基板と、
    上記制御基板から延出されており、上記制御基板と電気的に接続されたケーブルと、を更に備え、
    上記ケーブルは、上記チューブ保持部の上方に配置されている請求項記載のインク流通装置。
  4. 上記チューブ保持部は、上記ケーブルを上側から押さえる押さえ部を更に備える請求項に記載のインク流通装置。
  5. 上記チューブ保持部を上記第1姿勢と上記第2姿勢との間で回動させる回動部を更に備える請求項からのいずれかに記載のインク流通装置。
  6. 上記ホルダは、被記録媒体の記録面に沿った第3方向に移動するものであり、
    上記第3方向に沿って設けられており、パターンが記されたエンコーダストリップと、
    上記ホルダに搭載されており、上記エンコーダストリップの一部を上方から覆っており、上記パターンを検知するセンサと、を更に備え、
    上記チューブ保持部は、上記エンコーダストリップの一部を下方から覆う覆部を更に備える請求項1から5のいずれかに記載のインク流通装置。
  7. インクが流通されるチューブと、
    上記チューブの一端と接続されており、インクが貯留される貯留部と、
    ノズルからインク滴を吐出する記録ヘッドと、
    被記録媒体の記録面に沿った第3方向に移動するものであって、上記記録ヘッドを保持するホルダと、
    上記ホルダに搭載されており、上記チューブの他端が接続されるジョイントと、
    上記ホルダに搭載されており、上記ジョイントと接続され、上記ジョイントと上記記録ヘッドとの間においてインクの流路を形成する流路部材と、
    上記ホルダに搭載されており、上記ジョイントに接続された上記チューブを保持し、上記ジョイントと上記流路部材とが接続された第1姿勢、及び上記貯留部よりも上方に位置し且つ上記ジョイントと上記流路部材との接続が解除された第2姿勢に姿勢変化するチューブ保持部と、
    上記チューブ保持部の上記第1姿勢でのロック及び当該ロックの解除が可能なロック部と、
    上記チューブ保持部が上記第2姿勢を維持するように上記チューブ保持部を支持する支持部と、
    上記第3方向に沿って設けられており、パターンが記されたエンコーダストリップと、
    上記ホルダに搭載されており、上記エンコーダストリップの一部を上方から覆っており、上記パターンを検知するセンサと、を備え
    上記チューブ保持部は、上記エンコーダストリップの一部を下方から覆う覆部を更に備えるインク流通装置。
  8. 上記ホルダに搭載されており、上記記録ヘッドを制御する制御基板と、
    上記制御基板から延出されており、上記制御基板と電気的に接続されたケーブルと、を更に備え、
    上記ケーブルは、上記チューブ保持部の上方に配置されている請求項記載のインク流通装置。
  9. 上記チューブ保持部を上記第1姿勢と上記第2姿勢との間で回動させる回動部を更に備える請求項6から8のいずれかに記載のインク流通装置。
  10. 上記覆部は、上記回動部に対して上記ジョイントの反対側に設けられている請求項に記載のインク流通装置。
  11. 上記チューブは複数設けられている請求項1から10のいずれかに記載のインク流通装置。
  12. 複数の上記チューブは、上記ジョイントに被記録媒体の記録面と平行な第1方向に並んで接続されており、
    上記チューブ保持部は、上記ジョイントに接続された複数の上記チューブを上記第1方向に並べて保持する第1保持部と、上記第1保持部から延びた複数の上記チューブを上記記録面と平行な仮想面と交差する第2方向に並べて保持する第2保持部とを備える請求項11に記載のインク流通装置。
  13. 上記第1保持部は、複数の上記チューブを個別に保持し、
    上記第2保持部は、複数の上記チューブを一体に保持する請求項12に記載のインク流通装置。
  14. 上記第2方向は、上記仮想面と直交する請求項12または13に記載のインク流通装置。
  15. 上記チューブ保持部は、上記ホルダと係合される係合部を更に備える請求項1から14のいずれかに記載のインク流通装置。
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