JP2011104920A - 記録装置 - Google Patents

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修一 門田
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Abstract

【課題】 記録精度の低下や記録装置の大型化、大幅なコスト上昇を生じさせることなく、記録装置の本体とキャリッジとを接続するインクチューブやケーブル等の可撓性を有する接続部材の自重による垂れ下がりを防止する。
【解決手段】 インクジェットプリンター1は、記録紙Pに記録を実行する記録ヘッド311を搭載したキャリッジ31を所定方向へ往復動させる手段と、インクジェットプリンター1の本体とキャリッジ31とを接続し、キャリッジ31が可動範囲を往復動可能な余長をもたせて配設された可撓性を有するインクチューブ36と、インクチューブ36に取り付けられたインクチューブホルダー42の磁石41と本体側の金属板39との間に作用する磁力を利用して重力に抗する力をインクチューブ36に作用させることにより、インクチューブ36の重力方向への撓みを規制する撓み規制手段と、を備えている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、被記録材に記録を実行する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定方向へ往復動させる手段と、記録装置の本体とキャリッジとを接続し、キャリッジが可動範囲を往復動可能な余長をもたせて配設された可撓性を有する接続部材と、を備えた記録装置に関する。
いわゆるシリアルヘッド方式の記録装置は、被記録材に記録を実行する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定方向へ往復動させる手段を備えている。このシリアルヘッド方式の記録装置には、記録装置の本体に設けられた電源装置又は制御装置からキャリッジに搭載された記録ヘッドへ電力供給又は制御信号を伝達するためのケーブルが設けられているのが一般的である。
また、シリアルヘッド方式の記録装置の一例としてインクジェットプリンターが公知であり、このシリアルヘッド方式のインクジェットプリンターには、インクカートリッジがキャリッジに搭載されていないタイプのものがある(いわゆるオフキャリッジタイプ)。このような記録装置には、記録装置の本体に設けられたインクタンク等からキャリッジに搭載された記録ヘッドへインクを供給するためのインク供給チューブが設けられているのが一般的である。
上記のケーブルやインク供給チューブは、可動範囲におけるキャリッジの往復動を妨げないように、可撓性を有するものが用いられるとともに、可動範囲をキャリッジが往復動可能な程度の余長をもたせて配設されている。そのため、そのケーブルやインク供給チューブの自重による垂れ下がりが問題となる場合がある。つまり、自重で垂れ下がったケーブルやインク供給チューブが記録実行中の被記録材に接触したり、記録装置の他の構成要素に接触したりすると、被記録材の搬送が妨げられたりキャリッジの往復動に支障が生じたりする虞がある。
このような課題を解決可能な従来技術の一例としては、複数のインク供給チューブとケーブルとをPET(ポリエチレンテレフタレート)等の合成樹脂からなる結束具で結束し、さらにインク供給チューブとケーブルとの間に、これらに沿わせて補強材(ステンレス板等)を介在させた記録装置が公知である(例えば特許文献1を参照)。また他の従来技術の一例としては、複数のインクチューブに沿って可撓性シートを配設するとともに、複数のインクチューブをチューブ保持具で連結し、その連結具が可撓性シートに相対移動可能に支持されている記録装置が公知である(例えば特許文献2を参照)。このような従来技術によれば、複数のインクチューブを結束又は連結等することによって、キャリッジが往復動する際における複数のインクチューブやケーブルの挙動を整然とさせることができる。そして、補強材や可撓性シート等により複数のインクチューブやケーブルの撓みが抑制されるので、これらが自重で垂れ下がってしまう虞を低減させることができる。
さらに他の従来技術の一例としては、回動可能に設けられた回動支持部材が複数のインクチューブ及びケーブルを摺動可能に担持する記録装置が公知である(例えば特許文献3を参照)。このような従来技術によれば、キャリッジの往復動作を妨げることなく複数のインクチューブ及びケーブルを担持することができるので、これらが自重で垂れ下がってしまう虞を低減させることができる。
特開2001−171145号公報 特開2005−254684号公報 特開2007−176020号公報
しかしながら上記の特許文献1又は2に開示されている従来技術においては、湾曲させた状態で配設される補強材や可撓性シート等の反発力がキャリッジにも作用する。そのため、ヘッド面に沿う方向の回転力がキャリッジに作用することとなり、それによってキャリッジの姿勢が往復動方向に対して傾いてしまう虞が生ずる。そして本来は往復動方向に対して平行であるべきキャリッジの姿勢が傾いてしまうと、被記録材に対する記録精度が低下してしまう虞が生ずる。
さらに上記の特許文献1又は2に開示されている従来技術においては、補強材や可撓性シート等の反発力によって、キャリッジが往復動する際の動負荷が増加することとなる。そのため、キャリッジを往復動させるためのモーターが大型化して記録装置のコストが大幅に上昇してしまう虞が生ずる。また特許文献3に開示されている従来技術においては、複数のインクチューブやケーブルを担持しながら回動支持部材が回動するための空間を記録装置内に確保する必要があり、それによって記録装置が大型化してしまう虞が生ずる。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、本発明に係る幾つかの態様が解決する課題は、記録精度の低下や記録装置の大型化、大幅なコスト上昇を生じさせることなく、記録装置の本体とキャリッジとを接続するインクチューブやケーブル等の可撓性を有する接続部材の自重による垂れ下がりを防止することにある。
本発明の第1の態様は、被記録材に記録を実行する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定方向へ往復動させる手段と、記録装置の本体と前記キャリッジとを接続し、前記キャリッジが可動範囲を往復動可能な余長をもたせて配設された可撓性を有する接続部材と、を備えた記録装置であって、磁力を利用して重力に抗する力を前記接続部材に作用させることにより、前記接続部材の重力方向への撓みを規制する撓み規制手段を備えている、ことを特徴とした記録装置である。
ここで可撓性を有する接続部材とは、例えば、記録装置の本体に設けられたインク貯留部からキャリッジに搭載された記録ヘッドへインクを供給するためのインク供給チューブ、記録装置の本体に設けられた電源装置又は制御装置からキャリッジに搭載された記録ヘッドへ電力供給又は制御信号を伝達するためのケーブル(電気配線)等である。また、磁力を利用してとは、磁極と磁性体との間又は磁極間に作用する引力又は斥力を利用することを意味する。
可撓性を有する接続部材の自重による垂れ下がりは、撓み規制手段により接続部材の重力方向への撓みが規制されることによって防止することができる。そして撓み規制手段により接続部材に作用する力は、重力に抗する方向の力であるため、その力によってキャリッジが往復動する際の動負荷が増加する虞はほとんど生じない。また撓み規制手段による撓み規制力はキャリッジに直接作用しないため、その力によって往復動方向に対するキャリッジの姿勢が傾いてしまう虞もほとんど生じない。さらに磁力を利用して重力に抗する力を接続部材に作用させる構成を採用することによって、接続部材を担持する部品を回動可能に設けた従来の構成と比較して、記録装置が大型化してしまう虞を大幅に低減させることができる。
これにより本発明の第1の態様に記載の記録装置によれば、記録精度の低下や記録装置の大型化、大幅なコスト上昇を生じさせることなく、可撓性を有する接続部材の自重による垂れ下がりを防止することができるという作用効果が得られる。
本発明の第2の態様は、前述した第1の態様に記載の記録装置において、前記撓み規制手段は、記録装置の筐体の一部を構成する部材又は記録装置の筐体に別個に設けられた部材からなる第1部材と、前記接続部材に取り付けられた第2部材と、を備え、前記第1部材又は前記第2部材のいずれか一方は磁石であり、他方は磁性体若しくは前記磁石と極性が異なる磁石である、ことを特徴とした記録装置である。
このような特徴によれば、記録装置の筐体側の第1部材と接続部材側の第2部材との間に作用する引力又は斥力が重力に抗する力として接続部材に作用し、それによって接続部材の自重による垂れ下がりを防止することができる。したがって、例えば可動範囲の全幅にわたってキャリッジが往復動するときの第2部材の変位軌跡に対応する部分に第1部材を配設すれば、キャリッジの可動範囲の全幅にわたって接続部材の自重による垂れ下がりを防止することができる。
本発明の第3の態様は、前述した第1の態様又は第2の態様に記載の記録装置において、前記撓み規制手段は、少なくとも前記キャリッジが可動範囲の所定位置に停留しているときに、前記接続部材の重力方向への撓みを規制する、ことを特徴とした記録装置である。
このような特徴によれば、少なくともキャリッジが可動範囲の所定位置に停留している状態において、接続部材の自重による垂れ下がりを防止することができる。例えば記録装置の輸送時には、接続部材の自重による垂れ下がりが特に生じやすい高温環境下に記録装置が長期間置かれる可能性がある。したがって、記録装置の輸送時にはキャリッジを可動範囲の所定位置に停留させた状態としておくことによって、その輸送時の高温環境下において接続部材の自重による垂れ下がりが生ずることを防止することができる。
本発明の第4の態様は、前述した第1〜第3の態様のいずれかに記載の記録装置において、前記撓み規制手段は、前記第1部材と前記第2部材との間に介在して前記キャリッジの往復動時に前記第1部材に摺接する摺接部材が前記接続部材に取り付けられている、ことを特徴とした記録装置である。
キャリッジの往復動持には、接続部材に取り付けられた摺接部材が第1部材と第2部材との間に介在した状態で第1部材に摺接する。それによって、第1部材と第2部材との間隔を常に一定の間隔に維持することができるので、第1部材と第2部材との間に作用する磁力を利用した重力に抗する力を安定的に接続部材に作用させることができる。また、第1部材と摺接部材との接触面に作用する摩擦力に起因したキャリッジの動負荷の増加は、例えば部材表面を滑らかに加工することが比較的低コストで容易に可能な合成樹脂等で摺接部材を形成すれば、大幅なコスト増を生じさせることなく、ほとんど影響が生じない程度に小さくすることができる。
インクジェットプリンターの外観斜視図。 インクジェットプリンターの要部側面図。 インクジェットプリンターの要部斜視図(第1実施例)。 インクチューブホルダーを拡大図示した斜視図。 インクジェットプリンターの要部平面図(第1実施例)。 インクジェットプリンターの要部側面図(第1実施例)。 インクジェットプリンターの要部斜視図(第2実施例)。 インクジェットプリンターの要部平面図(第2実施例)。 インクジェットプリンターの要部側面図(第2実施例)。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
<インクジェットプリンター1の構成>
まず、「記録装置」としてのインクジェットプリンター1の構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。
図1は、インクジェットプリンター1の外観斜視図である。
インクジェットプリンター1の外装10の前面側には、開閉カバー2、操作パネル4及び排出口5が設けられている。排出口5は、記録実行後の「被記録材」としての記録紙Pが排出され、開閉カバー2は、その排出口5を開閉可能に設けられている。操作パネル4は、インクジェットプリンター1を操作するための複数の操作ボタン及びインクジェットプリンター1の操作状態等を表示する表示部とを含む。またインクジェットプリンター1の後面側には、公知の自動給送装置により記録紙Pを給送する際に記録紙Pを載置するための給送用トレイ3が設けられている。
排出口5の内側の下方には、第1トレイ部21及び第2トレイ部22からなる多段スライド構造体が配設されており、開閉カバー2は、その第2トレイ部22の先端に揺動可能に支持されている。記録紙Pに記録を実行する際には、まず開閉カバー2を符号Aで示した方向へ開き、その状態から開閉カバー2を符号Bで示した方向へ引くことにより第1トレイ部21及び第2トレイ部22を符号Bで示した方向へ引き出した状態とする。この状態おいて、排出口5から排出される記録実行後の記録紙Pは、開閉カバー2、第1トレイ部21及び第2トレイ部22により構成される排出トレイに積重される。
また排出口5の上方には、手差し給送用トレイ23が変位可能に設けられている。手差し給送用トレイ23は、排出口5から記録紙Pの排出経路を介して記録実行手段へ厚紙等の記録紙Pを手差しで給送する際に使用され、符号Cで示した方向へ引き出した状態で使用可能な状態となる。
図2は、インクジェットプリンター1の要部側面図である。
インクジェットプリンター1は、記録紙Pに記録を実行する記録実行手段として、搬送駆動ローラー11、搬送従動ローラー12、記録紙支持部材13及びキャリッジ31を備えている。搬送駆動ローラー11は、外周面に高摩擦被膜が施されており、図示していない搬送用モーターの回転駆動力が伝達されて回転する。搬送従動ローラー12は、従動回転可能にローラーホルダー121に軸支され、ねじりコイルバネ122のばね力により搬送駆動ローラー11に当接する方向へ付勢されている。記録紙支持部材13は記録紙Pを裏面側から支持する。キャリッジ31の底部に設けられた記録ヘッド311のヘッド面と記録紙Pの記録面(記録が実行される面。以下同じ。)との間隔は、この記録紙支持部材13によって一定の間隔に維持される。
キャリッジ31は、底部に記録ヘッド311が設けられており、キャリッジガイド軸32及びガイドフレーム33によって主走査方向Xへ往復動可能に支持されている。ここで主走査方向Xは、記録紙支持部材13に支持された状態の記録紙Pの記録面に沿って副走査方向Y(記録紙Pの搬送方向)と交差する方向である。キャリッジガイド軸32は、主走査方向Xに沿って配設された金属軸体からなる部品であり、キャリッジ31の軸受部312を軸支する。ガイドフレーム33は、金属板を曲げ加工等して形成された部品であり、主走査方向Xに沿って配設され、キャリッジ31の被当接部313と摺接係合する。キャリッジ31の背面には、リニアスケール38(図3)に等間隔に形成されたスリットを検出するための公知のリニアスケールセンサー314が配設されている。
キャリッジ31は、キャリッジ駆動用モーター34の駆動プーリー341と従動プーリー35との間に掛架された無端ベルト37(図3)が連結されている。キャリッジ31は、キャリッジ駆動用モーター34の回転駆動力で無端ベルトを双方向回転させることによって主走査方向Xへ往復動する。記録ヘッド311は、記録紙支持部材13に支持された状態の記録紙Pの記録面にヘッド面が対面するようにキャリッジ31に搭載されている。記録ヘッド311のヘッド面には、記録紙Pの記録面にインクを噴射してドットを形成するための多数の噴射ノズルが配設されている(図示せず)。記録紙Pの記録面に噴射するためのインクは、インクチューブ36を介して記録ヘッド311に供給される。
インクジェットプリンター1は、記録実行後の記録紙Pを排出する排出装置として、第1排出駆動ローラー14、第2排出駆動ローラー15、第1排出従動ローラー16、第2排出従動ローラー17及び第3排出従動ローラー18を備えている。
第1排出駆動ローラー14及び第2排出駆動ローラー15は、図示していない搬送用モーターの回転駆動力が伝達されて回転する。第1排出従動ローラー16、第2排出従動ローラー17及び第3排出従動ローラー18は、従動回転可能にローラー支持フレーム24に軸支されている。第1排出従動ローラー16は、第1排出駆動ローラー14より上流側に配設され、記録実行後の記録紙Pを第1排出駆動ローラー14の外周面へ案内する。第2排出従動ローラー17は、第1排出駆動ローラー14の外周面に当接可能な位置に配設され、記録実行後の記録紙Pを第1排出駆動ローラー14の外周面に当接させる。第3排出従動ローラー18は、第2排出駆動ローラー15の外周面に当接可能な位置に配設され、記録実行後の記録紙Pを第2排出駆動ローラー15の外周面に当接させる。
このような構成のインクジェットプリンター1において記録紙Pは、搬送駆動ローラー11と搬送従動ローラー12とで挟持され、搬送駆動ローラー11の駆動回転によって記録紙支持部材13上を副走査方向Yへ搬送される。記録紙支持部材13上の記録紙Pは、キャリッジ31が主走査方向Xへ往復動しながら記録ヘッド311のヘッド面から記録面にインクを噴射してドットを形成する動作と、搬送駆動ローラー11の駆動回転により所定の搬送量で副走査方向Yへ搬送される動作とが交互に繰り返されることによって、記録面に記録が実行される。そして、記録面に記録が実行された記録紙Pは、第1排出駆動ローラー14及び第2排出駆動ローラー15の駆動回転によって、副走査方向Yへ搬送されて排出口5から排出され、排出トレイ(開閉カバー2、第1トレイ部21及び第2トレイ部22)に積重される。これらの一連の記録制御は、公知のマイコン制御回路を有する制御装置(図示せず)により実行される。
<インクチューブ36の撓み規制手段の第1実施例>
インクチューブ36の「撓み規制手段」の第1実施例について、図3〜図6を参照しながら説明する。
図3は、インクジェットプリンター1の要部斜視図である。図4は、インクチューブホルダー42を拡大図示した斜視図である。図5は、インクジェットプリンター1の要部平面図である。図6は、インクジェットプリンター1の要部側面図である。
キャリッジ31の記録ヘッド311にインクを供給する「接続部材」としてのインクチューブ36は、インクジェットプリンター1の本体側に設けられたインクタンク(図示せず)とキャリッジ31とを接続する。このインクチューブ36は、可撓性を有し、キャリッジ31が可動範囲を往復動可能な余長をもたせて配設されているため、自重による垂れ下がりが生ずる虞がある。この自重によるインクチューブ36の垂れ下がりを防止するために、本発明に係るインクジェットプリンター1は、磁力を利用して重力に抗する力をインクチューブ36に作用させることにより、インクチューブ36の重力方向への撓みを規制する「撓み規制手段」を備えている。第1実施例における「撓み規制手段」は、金属板39、磁石41及びインクチューブホルダー42により構成される。
インクチューブホルダー42は、チューブ結束部421、ケーブル支持部422、ケーブル係止爪423、424、磁石支持部425、磁石係止爪426、427及び摺接部428を有している。
チューブ結束部421は、9本のインクチューブ36を一列に整然と並べた状態で結束する。ケーブル支持部422は、インクチューブ36に沿って配設される図示していないFFC(フレキシブル・フラット・ケーブル)を支持する。「接続部材」としてのFFCは、インクジェットプリンター1の本体側に設けられた電源装置又は制御装置からキャリッジ31に搭載された記録ヘッド311へ電力供給又は制御信号を伝達するためのケーブルである。FFCは、ケーブル係止爪423、424によりケーブル支持部422に係止される。磁石支持部425は、チューブ結束部421の上側に磁石41を支持する。「第2部材」としての磁石41は、永久磁石であり、磁石係止爪426、427によって磁石支持部425に係止されている。「摺接部材」としての摺接部428は、磁石支持部425の上側に設けられており、金属板39と磁石41との間に介在し、キャリッジ31が主走査方向Xへ往復動する際に金属板39に摺接する。
「第1部材」としての金属板39は、インクジェットプリンター1の筐体の一部を構成する金属部材(磁性体)である。この金属板39は、可動範囲におけるキャリッジ31の往復動に伴うインクチューブホルダー42の変位軌跡に対して略平行に配設されているとともに、その磁石41の変位軌跡を包含する大きさで、インクチューブホルダー42の摺接部428が摺接可能な位置に配設されている。
尚、金属板39は、インクジェットプリンター1の筐体とは別個の部材として設けても良い。また「第1部材」は、金属板39に代えて、磁石41と極性が異なる磁石を金属板39と同じ位置に同じ大きさで配設しても良い。
このような構成の「撓み規制手段」は、インクチューブホルダー42の磁石41と金属板39との間に作用する引力によって、重力に抗する方向の力がインクチューブ36に作用する。また、そのインクチューブ36に作用する重力に抗する方向の力は、キャリッジ31の可動範囲の全範囲において作用する。それによって、自重によるインクチューブ36の垂れ下がりをキャリッジ31の可動範囲の全範囲にわたって防止することができる。またインクチューブ36に作用する力は、重力に抗する方向の力であるため、その力によってキャリッジ31の動負荷が増加する虞はほとんど生じない。さらに、インクチューブホルダー42の磁石41と金属板39との間に作用する引力は、キャリッジ31に直接作用しないため、その力によってキャリッジ31の姿勢が傾いてしまう虞もほとんど生じない。さらに、磁力を利用して重力に抗する力をインクチューブ36に作用させる構成を採用することによって、インクチューブ36を担持する部品を回動可能に設けた従来の構成と比較して、インクジェットプリンター1が大型化してしまう虞を大幅に低減させることができる。
このようにして本発明によれば、記録精度の低下やインクジェットプリンター1の大型化、大幅なコスト上昇を生じさせることなく、可撓性を有するインクチューブ36の自重による垂れ下がりを防止することができる。また、インクチューブホルダー42に支持されるFFCについても同様の作用効果が得られることは言うまでもない。
さらに本発明は、上記実施例のように、金属板39と磁石41との間に摺接部428を介在させるのが好ましい。これは本発明に必須の構成要素ではないが、このような摺接部428を設けることによって、金属板39と磁石41との間隔を常に一定の間隔に維持することができる。したがって、金属板39と磁石41との間に作用する磁力を利用した重力に抗する力を安定的にインクチューブ36に作用させることができる。また、金属板39と摺接部428との接触面に作用する摩擦力に起因したキャリッジ31の動負荷の増加は、例えば部材表面を滑らかに加工することが比較的低コストで容易に可能な合成樹脂等でインクチューブホルダー42を形成すれば、大幅なコスト増を生じさせることなく、ほとんど影響が生じない程度に小さくすることができる。
<第2実施例>
インクチューブ36の「撓み規制手段」の第2実施例について、図7〜図9を参照しながら説明する。
図7は、インクジェットプリンター1の要部斜視図である。図8は、インクジェットプリンター1の要部平面図である。図9は、インクジェットプリンター1の要部側面図である。
第2実施例は、インクチューブ36に対するインクチューブホルダー42の取付位置、並びに金属板39の位置及び大きさが異なる以外は、第1実施例と同様である。以下、第1実施例と相違する部分について詳細に説明し、それ以外の点についての説明は省略する。
インクチューブ36に対するインクチューブホルダー42の取付位置、並びに金属板39の位置及び大きさは、キャリッジ31が可動範囲の所定位置に停留しているときにインクチューブ36の重力方向への撓みが規制されるように設定されている。当該実施例においてキャリッジ31の所定位置は、キャリッジ31の可動範囲の一端に設定されており、この位置は、記録紙Pへの記録を実行しない待機時や電源OFF時にキャリッジ31が停留する所謂ホームポジションである。つまり第2実施例においては、記録紙Pへの記録を実行しない待機時や電源OFF時にのみ、インクチューブホルダー42の磁石41と金属板39との間に作用する引力によって、重力に抗する方向の力がインクチューブ36に作用する。
キャリッジ31がホームポジションに停留している状態では、インクチューブホルダー42の摺接部428と金属板39とが対向する状態となる。この状態においては、インクチューブホルダー42の磁石41と金属板39との間に作用する引力によって、インクチューブ36の自重による垂れ下がりを防止することができる(図8(a)、図9(a))。そして、キャリッジ31が符号XLで示した方向へ移動してホームポジションから離脱すると、インクチューブホルダー42の摺接部428が金属板39から離間する。この状態においては、インクチューブホルダー42の磁石41と金属板39との間に引力が作用しない状態となる(図8(b)、図9(b))。
すなわち第2実施例においては、少なくともキャリッジ31がホームポジションに停留している間は、インクチューブ36の自重による垂れ下がりを防止することができる。それによって、例えば高温環境下にインクジェットプリンター1が長期間置かれる可能性がある輸送時には、キャリッジ31をホームポジションに停留させた状態とすることによって、少なくとも輸送時の高温環境下においてインクチューブ36の自重による垂れ下がりが生ずることを防止することができる。
<他の実施例>
本発明は、上記説明した実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。例えば、上記の第1実施例又は第2実施例においてインクチューブ36の上側に取り付けられている「第2部材」としての磁石41をインクチューブ36の下側に取り付け、その磁石41の下側において磁石41と対向する位置に磁石41と同極性の磁石を「第1部材」として配設しても良い。それによって、同極性の磁石間に作用する斥力が重力に抗する方向の力としてインクチューブ36に作用することになる。したがって、このような態様でもインクチューブ36の自重による垂れ下がりが生ずることを防止することができる。
1 インクジェットプリンター、11 搬送駆動ローラー、12 搬送従動ローラー、13 記録紙支持部材、31 キャリッジ、36 インクチューブ、37 無端ベルト、38 リニアスケール、39 金属板、41 磁石、42 インクチューブホルダー、311 記録ヘッド、421 チューブ結束部、422 ケーブル支持部、423 ケーブル係止爪、425 磁石支持部、426 磁石係止爪、428 摺接部、P 記録紙、X 主走査方向、Y 副走査方向

Claims (4)

  1. 被記録材に記録を実行する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定方向へ往復動させる手段と、
    記録装置の本体と前記キャリッジとを接続し、前記キャリッジが可動範囲を往復動可能な余長をもたせて配設された可撓性を有する接続部材と、を備えた記録装置であって、
    磁力を利用して重力に抗する力を前記接続部材に作用させることにより、前記接続部材の重力方向への撓みを規制する撓み規制手段を備えている、ことを特徴とした記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置において、前記撓み規制手段は、記録装置の筐体の一部を構成する部材又は記録装置の筐体に別個に設けられた部材からなる第1部材と、
    前記接続部材に取り付けられた第2部材と、を備え、
    前記第1部材又は前記第2部材のいずれか一方は磁石であり、他方は磁性体若しくは前記磁石と極性が異なる磁石である、ことを特徴とした記録装置。
  3. 請求項1又は2に記載の記録装置において、前記撓み規制手段は、少なくとも前記キャリッジが可動範囲の所定位置に停留しているときに、前記接続部材の重力方向への撓みを規制する、ことを特徴とした記録装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の記録装置において、前記撓み規制手段は、前記第1部材と前記第2部材との間に介在して前記キャリッジの往復動時に前記第1部材に摺接する摺接部材が前記接続部材に取り付けられている、ことを特徴とした記録装置。
JP2009263667A 2009-11-19 2009-11-19 記録装置 Withdrawn JP2011104920A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013176892A (ja) * 2012-02-28 2013-09-09 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置
JP2013180465A (ja) * 2012-03-01 2013-09-12 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置
JP2014166726A (ja) * 2013-02-28 2014-09-11 Brother Ind Ltd 液体吐出装置

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