JP2007181966A - 画像記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復動するキャリッジを有する画像記録装置において、キャリッジに追従する導電線の移動範囲を小さくして、装置の小型化を実現する手段を提供する。
【解決手段】複合機1は、インクジェット記録ヘッド39を搭載したキャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化するフラットケーブル85と、キャリッジ38の往復動方向に沿って立設された規制壁37と、規制壁37よりキャリッジ38側の所定位置において、キャリッジ38の往復動方向に反転する湾曲部をフラットケーブル85に形成し、且つフラットケーブル85を規制壁37に押し付けるように固定する固定クリップ86と、固定クリップ86の近傍においてフラットケーブル85の湾曲内側と当接可能に設けられたガイド壁140とを具備する。
【選択図】図4

Description

本発明は、被記録媒体に画像を記録する記録ヘッドを搭載して被記録媒体と交差する方向に往復動するキャリッジに、記録用の信号を伝送する導電線が、キャリッジの往復動に追従するように接続されてなる画像記録装置に関するものである。
従来より、入力信号に基づいてインクを噴射して被記録媒体に画像記録を行う画像記録装置として、記録ヘッドのアクチュエータにインクを導き、入力信号に応じた圧電素子、電歪素子等のアクチュエータの撓みや、発熱素子による局部的なインクの沸騰を利用してインクを加圧噴射するものが知られている。
例えば、シリアルプリンタと呼ばれる画像記録装置では、被記録媒体の搬送方向と直交する方向に往復動するキャリッジに上記記録ヘッドが搭載されている。そして、被記録媒体が所定の改行幅で搬送される毎にキャリッジが往復動されて画像記録が行われる。記録ヘッドの制御を行うために、キャリッジにはフラットケーブルと呼ばれる可撓性の導電線が接続されている。フラットケーブルは、キャリッジの往復動の妨げとならないように、キャリッジの往復動に追従できる十分な長さを有するものであり、キャリッジとメイン基板等との間で略U字形状に撓ませて配設される(例えば特許文献1参照)。
図13は、従来の画像記録装置におけるキャリッジ90及びフラットケーブル91を示している。キャリッジ90は、記録用紙の搬送方向と直交する方向(図左右方向)に往復動され、その際に、不図示の記録ヘッドからインクが吐出されることにより被記録媒体に画像が記録される。キャリッジ90には、メイン基板と電気信号を送受信するためのフラットケーブル91が接続されている。フラットケーブル91の端部92は、不図示の装置フレーム等に固定されており、端部92からメイン基板等に配線されている。なお、図には示していないが、キャリッジ90はガイドシャフトやガイドレールなどの案内部材に支持され、ベルト駆動機構等から駆動力が付与される。
図に示すように、フラットケーブル91は、キャリッジ90から略水平方向へ導出されて略U字形状に湾曲されている。キャリッジ90が往復動すればフラットケーブル91も追従して移動し、略U字形状の湾曲部分の中心位置も移動する。図に2点鎖線で示したように、キャリッジ90が図右側に移動すれば、略U字形状の湾曲部分の径が大きくなり、キャリッジ90が図左側に移動すれば、略U字形状の湾曲部分の径が小さくなるようにフラットケーブル91が姿勢変化する。
画像記録装置には小型化の要請があるところ、前述したようにフラットケーブル91が姿勢変化するための空間も可能な限り狭くすることが望ましい。しかし、フラットケーブル91と他の部材とが接近しすぎると、フラットケーブル91が姿勢変化する際に他の部材に接触して損傷するおそれがある。フラットケーブルの損傷は、その内部の導電線に断線を惹き起こす。また、フラットケーブルが他の部材と接触した際に生じた負荷により、キャリッジの移動速度が不安定になり、記録画像の画質が乱れるおそれがある。このような問題に対して、従来より、フラットケーブル91が姿勢変化する際に移動する範囲を規制する手段が提案されている(例えば、特許文献2〜4参照)。
特開平6−320835号公報 特開平9−109508号公報 特開2002−11918号公報 特開2003−11340号公報
特許文献2〜4で提案されているフラットケーブル91の移動範囲を規制する手段は、フラットケーブル91が当接する壁を設けるものである。しかし、図13に示したように略U字形状に湾曲されたフラットケーブル91を壁に当接させると、フラットケーブル91の腰(曲げ剛性)により、その反対側の湾曲部分が該壁から遠ざかる方向へ張り出す。仮に、張り出した反対側にも、同様の壁を設けることが可能であれば、対向する壁間をフラットケーブル91の移動範囲とすることができる。しかし、キャリッジ90を支持するガイドフレームなどの部材との配置や装置全体の大きさとの関係から、反対側にさらに壁を設ける空間を確保できないことがあり、また、該壁を設けることによりコストアップが生じる場合もある。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、被記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復動するキャリッジを有する画像記録装置において、キャリッジに追従する導電線の移動範囲を小さくして、装置の小型化を実現する手段を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る画像記録装置は、インク滴を吐出することにより被記録媒体に画像を記録する記録ヘッドと、上記記録ヘッドを搭載して、被記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復動されるキャリッジと、上記キャリッジの往復動に追従して姿勢変化する可撓性を有し、上記キャリッジから延出するように該キャリッジに一端側が固定されて、上記記録ヘッドに記録用の信号を伝送する導電線と、上記キャリッジの往復動方向に沿って立設され、上記キャリッジから離れる方向へ上記導電線が張り出すことを規制する規制壁と、上記規制壁より上記キャリッジ側の所定位置において、該キャリッジの往復動方向に反転する湾曲部を上記導電線に形成し、且つ該導電線の他端側を該規制壁に押し付けるようにして、該導電線の他端側を装置本体に固定する固定部材と、を具備してなるものである。
記録ヘッドを搭載したキャリッジが、被記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復動され、その間に記録ヘッドからインク滴が吐出されることにより、搬送されている被記録媒体に画像が記録される。キャリッジに搭載された記録ヘッドは、導電線により制御基板等と電気的に接続されており、導電線を通じて制御基板等から電送された記録用の信号に基づいて、所定のタイミングでインク滴を吐出する。導電線は、キャリッジの往復動に追従して姿勢変化する可撓性を有する。導電線の一端側はキャリッジに固定されて延出されている。キャリッジから延出された導電線は、キャリッジの往復動方向に対して反転する湾曲部が形成され、その他端側が固定部材により装置本体に固定されている。つまり、導電線は、平面視においてU字形状に湾曲するようにして、キャリッジから固定部材まで引き回されている。キャリッジから固定部材までの部分(非固定部分)は、導電線が固定されておらず、キャリッジの往復動に応じて、当該非固定部分に形成された湾曲部の曲率を変化させながら、キャリッジの往復動に導電線が追従する。装置本体には、キャリッジの往復動方向に沿って規制壁が立設されている。規制壁は、導電線の非固定部分がキャリッジから離れる方向へ張り出すことを防ぐためのものである。固定部材は、規制壁よりキャリッジ側の離れた所定位置に設けられており、導電線の他端側を規制壁に押し付けている。これにより、導電線の他端側から湾曲部に至るまでの非固定部分が積極的に規制壁に接触され、湾曲部には、規制壁側へ移動する力が作用するので、湾曲部の曲率が小さくなるとともに、湾曲部がキャリッジ側へ振れることが防止される。
(2)本発明に係る画像記録装置は、インク滴を吐出することにより被記録媒体に画像を記録する記録ヘッドと、上記記録ヘッドを搭載して、被記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復動されるキャリッジと、上記キャリッジの往復動に追従して姿勢変化する可撓性を有し、上記キャリッジから延出するように該キャリッジに一端側が固定されて、上記記録ヘッドに記録用の信号を伝送する導電線と、上記キャリッジの往復動方向に反転する湾曲部を上記導電線に形成するようにして、該導電線の他端側を装置本体に固定する固定部材と、上記固定部材の近傍において上記導電線の湾曲内側と当接可能に設けられ、該導電線の他端側が所定位置より上記キャリッジに近づく方向へ移動することを規制する規制部材と、を具備してなるものである。
記録ヘッドを搭載したキャリッジが、被記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復動され、その間に記録ヘッドからインク滴が吐出されることにより、搬送されている被記録媒体に画像が記録される。キャリッジに搭載された記録ヘッドは、導電線により制御基板等と電気的に接続されており、導電線を通じて制御基板等から電送された記録用の信号に基づいて、所定のタイミングでインク滴を吐出する。導電線は、キャリッジの往復動に追従して姿勢変化する可撓性を有する。導電線の一端側はキャリッジに固定されて延出されている。キャリッジから延出された導電線は、キャリッジの往復動方向に対して反転する湾曲部が形成され、その他端側が固定部材により装置本体に固定されている。つまり、導電線は、平面視においてU字形状に湾曲するようにして、キャリッジから固定部材まで引き回されている。キャリッジから固定部材までの部分(非固定部分)は、導電線が固定されておらず、キャリッジの往復動に応じて、当該非固定部分に形成された湾曲部の曲率を変化させながら、キャリッジの往復動に導電線が追従する。固定部材の近傍には、規制部材が、導電線の湾曲内側と当接可能に設けられている。キャリッジの往復動により、導電線の湾曲部の曲率が大きくなると、該湾曲部はキャリッジ側へ膨らむが、固定部材から延出された導電線の他端側は、規制部材により、所定位置よりキャリッジに近づく方向へ移動することが規制される。これにより、曲率が大きくなった湾曲部が、キャリッジに近づく方向へ移動することが抑制される。
(3)本発明に係る画像記録装置は、インク滴を吐出することにより被記録媒体に画像を記録する記録ヘッドと、上記記録ヘッドを搭載して、被記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復動されるキャリッジと、上記キャリッジの往復動に追従して姿勢変化する可撓性を有し、上記キャリッジから延出するように該キャリッジに一端側が固定されて、上記記録ヘッドに記録用の信号を伝送する導電線と、上記キャリッジの往復動方向に沿って立設され、上記キャリッジから離れる方向へ上記導電線が張り出すことを規制する規制壁と、上記規制壁より上記キャリッジ側の所定位置において、該キャリッジの往復動方向に反転する湾曲部を上記導電線に形成し、且つ該導電線の他端側を該規制壁に押し付けるようにして、該導電線の他端側を装置本体に固定する固定部材と、上記固定部材の近傍において上記導電線の湾曲内側と当接可能に設けられ、該導電線の他端側が所定位置より上記キャリッジに近づく方向へ移動することを規制する規制部材と、を具備してなるものである。
固定部材により、キャリッジの往復動のうち、導電線の他端側から湾曲部に至るまでの非固定部分が規制壁に接触する方向においては、導電線に、その湾曲部を規制壁側へ移動させる力が作用するので、湾曲部の曲率が小さくなるとともに、湾曲部がキャリッジ側へ振れることが防止される。また、規制壁により、導電線がキャリッジから離れる方向へ移動することが防止される。一方、規制部材により、キャリッジの往復動のうち、導電線の湾曲部の曲率が大きくなる方向においては、固定部材から延出された導電線の他端側が、所定位置よりキャリッジに近づく方向へ移動することが規制される。これにより、キャリッジの往復動範囲の全域において、導電線の移動範囲が所定の範囲内に規制される。
(4)上記固定部材は、上記キャリッジの往復動範囲に対して、略中央に配置されたものが好適である。これにより、固定部材からキャリッジまで引き回される導電線の長さを短くすることができる。
(5)上記キャリッジの往復動に追従して姿勢変化する可撓性を有し、上記記録ヘッドにインクを供給するインク供給管が、上記導電線の湾曲外側において、該キャリッジの往復動方向に反転する湾曲部を形成するように設けられ、上記導電線は、上記インク供給管を介在させて上記規制壁により上記キャリッジから離れる方向へ張り出すことが規制されるものであってもよい。これにより、1つの規制壁によって、導電線及びインク供給管の移動範囲を規制することができる。
このように、本発明に係る画像記録装置によれば、導電線の他端側を規制壁に押し付けるように固定する固定部材により、キャリッジの往復動のうち、導電線の他端側から湾曲部に至るまでの非固定部分が規制壁に接触する方向においては、導電線に、その湾曲部を規制壁側へ移動させる力が作用して、湾曲部の曲率が小さくなるとともに、湾曲部がキャリッジ側へ振れることが防止される。また、キャリッジの往復動方向に沿って立設された規制壁により、キャリッジから離れる方向へ導電線が張り出すことが規制される。また、キャリッジの往復動のうち、導電線の湾曲部の曲率が大きくなる方向においては、固定部材の近傍において導電線の湾曲内側と当接可能に設けられた規制部材により、固定部材から延出された導電線の他端側が、所定位置よりキャリッジに近づく方向へ移動することが規制される。これにより、キャリッジの往復動範囲の全域において、導電線の移動範囲が所定の範囲内に規制されるので、導電線が振れて他の部材と接触し、導電線が挫屈したり、導電線又は他の部材が摩耗又は損傷することが防止される。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、本実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
図1は、本発明の実施形態に係る複合機1の外観構成を示すものである。また、図2は、複合機1の内部構成を示す縦断面図である。複合機1は、下部にプリンタ部2を、上部にスキャナ部3を一体的に備えた多機能装置(MFD:Multi Function Device)であり、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能を有する。複合機1のうちプリンタ部2が、本発明に係る画像記録装置に相当する。したがって、プリンタ機能以外の機能は任意のものであり、例えば、スキャナ部3がなく、スキャナ機能やコピー機能を有しない単機能のプリンタとして本発明に係る画像記録装置が実施されてもよい。
複合機1のプリンタ部2は、主にコンピュータ等の外部情報機器と接続されて、該コンピュータ等から送信された画像データや文書データを含む印刷データに基づいて、記録用紙に画像や文書を記録する。なお、複合機1は、デジタルカメラ等が接続されて、デジタルカメラ等から出力される画像データを記録用紙に記録したり、メモリカード等の各種記憶媒体が装填されて、該記憶媒体に記録された画像データ等を記録用紙に記録することも可能である。
図1に示すように、複合機1は高さより横幅及び奥行きが大きい幅広薄型の概ね直方体の外形であり、複合機1の下部がプリンタ部2である。プリンタ部2は、正面に開口2aが形成されている。給紙トレイ20及び排紙トレイ21は、開口2aの内側に上下2段に設けられている。給紙トレイ20には、被記録媒体である記録用紙が貯蔵され、例えば、A4サイズ以下のB5サイズ、はがきサイズ等の各種サイズの記録用紙が収容される。給紙トレイ20は、図2に示すように、必要に応じてスライドトレイ20aを引き出すことによりトレイ面が拡大され、例えば、リーガルサイズの記録用紙が収容できるようになる。給紙トレイ20に収容された記録用紙がプリンタ部2の内部へ給送されて所望の画像が記録され、排紙トレイ21へ排出される。
複合機1の上部はスキャナ部3であり、所謂フラットベッドスキャナとして構成されている。図1及び図2に示すように、複合機1の天板として開閉自在に設けられた原稿カバー30の下側に、プラテンガラス31及びイメージセンサ32が設けられている。プラテンガラス31には、画像読取りを行う原稿が載置される。プラテンガラス31の下方には、複合機1の奥行き方向(図2の左右方向)を主走査方向とするイメージセンサ32が、複合機1の幅方向(図2の紙面垂直方向)に往復動可能に設けられている。
複合機1の正面上部には、プリンタ部2やスキャナ部3を操作するための操作パネル4が設けられている。操作パネル4は、各種操作ボタンや液晶表示部から構成されている。複合機1は、操作パネル4からの操作指示に基づいて動作する。複合機1が外部のコンピュータに接続されている場合には、該コンピュータからプリンタドライバ又はスキャナドライバを介して送信される指示に基づいても複合機1が動作する。複合機1の正面の左上部には、スロット部5が設けられている。スロット部5には、記憶媒体である各種小型メモリカードが装填可能である。操作パネル4において所定の操作を行うことにより、スロット部5に装填された小型メモリカードに記憶された画像データが読み出される。読み出された画像データに関する情報は、操作パネル4の液晶表示部に表示され、この表示に基づいて、任意の画像をプリンタ部2により記録用紙に記録させることができる。
以下、図2から図12を参照して複合機1の内部構成、特にプリンタ部2の構成について説明する。図2に示すように、複合機1の底側に給紙トレイ20が設けられ、給紙トレイ20の奥側に分離傾斜板22が設けられている。分離傾斜板22は、給紙トレイ20から重送された記録用紙を分離して、最上位置の記録用紙を上方へ案内する。用紙搬送路23は、分離傾斜板22から上方へ向かった後、正面側へ曲がって、複合機1の背面側から正面側へと延び、画像記録ユニット24を経て排紙トレイ21へ通じている。したがって、給紙トレイ20に収容された記録用紙は、用紙搬送路23により下方から上方へUターンするように案内されて画像記録ユニット24に至り、画像記録ユニット24により画像記録が行われた後、排紙トレイ21に排出される。
図3は、プリンタ部2の主要構成を示す部分拡大断面図である。図3に示すように、給紙トレイ20の上側には、給紙トレイ20に積載された記録用紙を用紙搬送路23へ供給する給紙ローラ25が設けられている。給紙ローラ25は、給紙アーム26の先端に軸支されている。給紙ローラ25は、複数のギアが噛合されてなる駆動伝達機構27により、LFモータ71(図7参照)の駆動が伝達されて回転する。
給紙アーム26は、基軸26aを回動軸として配設されており、給紙トレイ20に接離可能に上下動する。給紙アーム26は、図3に示すように、自重により又はバネ等に付勢されて給紙トレイ20に接触するように下側へ回動されており、給紙トレイ20の挿抜の際に上側へ退避可能に構成されている。給紙アーム26が下側へ回動されることにより、その先端に軸支された給紙ローラ25が給紙トレイ20上の記録用紙に圧接する。その状態で、給紙ローラ25が回転されることにより、給紙ローラ25のローラ面と記録用紙との間の摩擦力により、最上位置の記録用紙が分離傾斜板22へ送り出される。記録用紙は、その先端が分離傾斜板22に当接して上方へ案内され、用紙搬送路23へ送り込まれる。給紙ローラ25によって最上位置の記録用紙が送り出される際に、その直下の記録用紙が摩擦や静電気の作用によって共に送り出される場合があるが、該記録用紙は分離傾斜板22との当接によって制止される。
用紙搬送路23は、画像記録ユニット24等が配設されている箇所以外は、所定間隔で対向する外側ガイド面と内側ガイド面とから構成されている。例えば、複合機1の背面側の用紙搬送路23の湾曲部17は、外側ガイド部材18と内側ガイド部材19とが装置フレームに固定されることにより構成されている。用紙搬送路23において、特に用紙搬送路23が曲がっている箇所には、回転コロ16が外側ガイド面へローラ面を露出するようにして、用紙搬送路23の幅方向を軸方向として回転自在に設けられている。回転自在な各回転コロ16により、用紙搬送路23が曲がっている箇所において、ガイド面に摺接する記録用紙が円滑に搬送される。
図3に示すように、用紙搬送路23には、画像記録ユニット24が設けられている。画像記録ユニット24は、インクジェット記録ヘッド39を搭載して主走査方向へ往復動するキャリッジ38を備えている。インクジェット記録ヘッド39には、複合機1内にインクジェット記録ヘッド39とは独立に配置されたインクカートリッジからインクチューブ41(インク供給管、図4参照)を通じてシアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・ブラック(Bk)の各色インクが供給される。キャリッジ38が往復動される間に、インクジェット記録ヘッド39から各色インクが微小なインク滴として選択的に吐出されることにより、プラテン42上を搬送される記録用紙に画像記録が行われる。なお、図3及び図4には、インクカートリッジは図示されていない。
図4は、プリンタ部2の主要構成を示す平面図であり、主としてプリンタ部2の略中央から装置背面側の構成を示すものである。図4に示すように、用紙搬送路23の上側において記録用紙の搬送方向(図4の上側から下側方向)に所定距離を隔てられて、一対のガイドレール43,44が記録用紙の搬送方向と直交する方向(図4の左右方向)に延設されている。ガイドレール43,44は、プリンタ部2の筐体内に設けられて、プリンタ部2を構成する各部材を支持するフレームの一部を構成している。キャリッジ38は、ガイドレール43,44を跨ぐようにして記録用紙の搬送方向と直交する方向に摺動可能に載置されている。このように、ガイドレール43,44が記録用紙の搬送方向にほぼ水平に並べられることにより、プリンタ部2の高さを低くして、装置の薄型化が実現される。
記録用紙の搬送方向上流側に配設されたガイドレール43は、用紙搬送路23の幅方向(図4の左右方向)の長さがキャリッジ38の往復動範囲より長い平板状のものである。記録用紙の搬送方向下流側に配設されたガイドレール44は、用紙搬送路23の幅方向の長さがガイドレール43とほぼ同じ長さの平板状のものである。キャリッジ38の上流側の端部がガイドレール43上に載置され、下流側の端部がガイドレール44上に載置されて、ガイドレール43,44の長手方向にキャリッジ38が摺動される。ガイドレール44の搬送方向上流側の縁部45は、上方へ向かって略直角に曲折されている。ガイドレール43,44に担持されたキャリッジ38は、縁部45をローラ対等の狭持部材により摺動可能に狭持している。これにより、キャリッジ38は、記録用紙の搬送方向に対して位置決めされ、且つ、記録用紙の搬送方向と直交する方向に摺動可能になる。つまり、キャリッジ38は、ガイドレール43,44上に摺動自在に担持され、ガイドレール44の縁部45を基準として、記録用紙の搬送方向と直交する方向に往復動する。なお、図には表れていないが、縁部45には、キャリッジ38の摺動を円滑にするためにグリースなどの潤滑剤が塗布されている。
ガイドレール44の上面には、ベルト駆動機構46が配設されている。ベルト駆動機構46は、用紙搬送路23の幅方向の両端付近にそれぞれ設けられた駆動プーリ47と従動プーリ48との間に、内側に歯が設けられた無端環状のタイミングベルト49が張架されてなるものである。駆動プーリ47の軸にはCRモータ73(図7参照)から駆動力が入力され、駆動プーリ47の回転によりタイミングベルト49が周運動する。なお、タイミングベルト49は無端環状のもののほか、有端のベルトの両端部をキャリッジ38に固着するものを用いてもよい。
キャリッジ38は、その底面側においてタイミングベルト49に固着されている。したがって、タイミングベルト49の周運動に基づいて、キャリッジ38が縁部45を基準としてガイドレール43,44上を往復動する。このようなキャリッジ38にインクジェット記録ヘッド39が搭載されて、インクジェット記録ヘッド39が、用紙搬送路23の幅方向を主走査方向として往復動される。
ガイドレール44には、リニアエンコーダ77(図7参照)のエンコーダストリップ50が配設されている。エンコーダストリップ50は、透明な樹脂からなる帯状のものである。ガイドレール44の幅方向(キャリッジ38の往復動方向)の両端には、その上面から起立するように一対の支持部33,34が形成されている。エンコーダストリップ50は、その両端部が支持部33,34に係止されて、縁部45に沿って架設されている。なお、図には表れていないが、支持部33,34の一方には、バネが設けられており、該バネによりエンコーダストリップ50の端部が係止されている。このバネにより、エンコーダストリップ50には、長手方向に張力が作用して弛みが生じることが防止されるとともに、エンコーダストリップ50に外力が作用した場合には、該バネが弾性変形して、エンコーダストリップ50が撓むようになっている。
エンコーダストリップ50には、光を透過させる透光部と光を遮断する遮光部とが、所定ピッチで長手方向に交互に配置されたパターンが記されている。キャリッジ38の上面のエンコーダストリップ50に対応する位置には、透過型センサである光学センサ35が設けられている。光学センサ35は、キャリッジ38とともにエンコーダストリップ50の長手方向に沿って往復動し、その往復動の際にエンコーダストリップ50のパターンを検知する。インクジェット記録ヘッド39には、インクの吐出を制御するヘッド制御基板が設けられている。ヘッド制御基板は、光学センサ35の検知信号に基づくパルス信号を出力し、このパルス信号に基づいてキャリッジ38の位置が判断されて、キャリッジ38の往復動が制御される。なお、図4では、ヘッド制御基板はキャリッジ38のヘッドカバーで覆われており、図に表れていない。
図3及び図4に示すように、用紙搬送路23の下側には、インクジェット記録ヘッド39と対向してプラテン42が配設されている。プラテン42は、キャリッジ38の往復動範囲のうち、記録用紙が通過する中央部分に渡って配設されている。プラテン42の幅は、搬送可能な記録用紙の最大幅より十分に大きいものであり、記録用紙の両端は常にプラテン42の上を通過する。
図4に示すように、記録用紙が通過しない範囲、すなわちインクジェット記録ヘッド39による画像記録範囲外には、パージ機構51や廃インクトレイ84等のメンテナンスユニットが配設されている。パージ機構51は、インクジェット記録ヘッド39のノズル53(図5参照)から気泡や異物を吸引除去するものである。パージ機構51は、インクジェット記録ヘッド39のノズル53を覆うキャップ52と、キャップ52を通じてインクジェット記録ヘッド39に接続されるポンプ機構と、キャップ52をインクジェット記録ヘッド39のノズル53に接離させるための移動機構とからなる。なお、図4においては、ポンプ機構及び移動機構はガイドフレーム44の下方にあり、図に表れていない。インクジェット記録ヘッド39から気泡等の吸引除去を行う際には、インクジェット記録ヘッド39がキャップ52上に位置するようにキャリッジ38が移動される。その状態でキャップ52が上方へ移動されて、インクジェット記録ヘッド39の下面にノズル53を密閉するように密着される。ポンプ機構によりキャップ52内が負圧にされることにより、インクジェット記録ヘッド39のノズル53からインクが吸引される。ノズル53内の気泡や異物は、該インクとともに吸引除去される。
廃インクトレイ84は、フラッシングと呼ばれるインクジェット記録ヘッド39からのインクの空吐出を受けるためのものである。廃インクトレイ84は、プラテン42の上面であって、キャリッジ38の往復動範囲内且つ画像記録範囲外に形成されている。なお、廃インクトレイ84内にはフェルトが敷設されており、フラッシングされたインクは、該フェルトに吸収されて保持される。これらメンテナンスユニットにより、インクジェット記録ヘッド39内の気泡や混色インクの除去、乾燥防止等のメンテナンスが行われる。
図1に示すように、プリンタ部2の筐体の正面には、扉7が開閉自在に設けられている。扉7が開かれると、カートリッジ装着部が装置正面側に露出され、インクカートリッジが装抜可能になる。カートリッジ装着部は、図示されていないが、インクカートリッジに対応して4つの収容室に区画されており、各収容室に、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの各色インクを保持するインクカートリッジが収容される。カートリッジ装着部からキャリッジ38へは、各色インクに対応した4本のインクチューブ41(インク供給管)が引き回されている。キャリッジ38に搭載されたインクジェット記録ヘッド39には、各インクチューブ41を通じて、カートリッジ装着部に装着されたインクカートリッジから各色インクが供給される。
インクチューブ41は、合成樹脂製のチューブであり、キャリッジ38の往復動に追従して撓む可撓性を有する。カートリッジ装着部から導出された各インクチューブ41は、装置の幅方向に沿って中央付近まで引き出されて、装置本体の固定クリップ36に一旦固定されている。各インクチューブ41は、固定クリップ36からキャリッジ38までの部分が装置本体等に固定されておらず、当該部分がキャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化する。なお、図4においては、固定クリップ36からカートリッジ装着部側へ延びるインクチューブ41は省略されている。
図4に示すように、インクチューブ41は、固定クリップ36からキャリッジ38までの部分がキャリッジ38の往復動方向に反転する湾曲部を形成して引き回されている。換言すれば、インクチューブ41は、平面視において略U字形状を形成するように引き回されている。4本のインクチューブ41は、キャリッジ38において記録用紙搬送方向に沿って水平方向に配列されて、キャリッジ38の往復動方向に延出されている。一方、固定クリップ36においては、4本のインクチューブ41が垂直方向に積み重ねられた状態に配列されて固定されている。これにより、4本のインクチューブ41は、キャリッジ38から固定クリップ36へ向かって、水平方向の配列が垂直方向の配列になるように捻られながら、4本全体として略U字形状に湾曲されている。
4本のインクチューブ41は、キャリッジ38から固定クリップ36までの長さが略同一にされている。キャリッジ38において、記録用紙搬送方向の最も上流側に配置されたインクチューブ41が、固定クリップ36において最も上側に配置されている。そして、上記インクチューブ41の次に上流側に配置されたインクチューブ41が、固定クリップ36において該インクチューブ41の次となる下側に配置されている。これを繰り返して、キャリッジ38における記録用紙搬送方向の上流側のインクチューブ41から下流側へ向かって順に、固定クリップ36の最も上側から下側へ順次配置されている。各インクチューブ41の長さは略同一なので、キャリッジ38の記録用紙搬送方向の配列に従って、各インクチューブ41の略U字形状の湾曲部の中心が記録用紙搬送方向にずれるように湾曲される。これにより、湾曲部において、4本のインクチューブ41が上側から下側へ向かって斜め方向に整列され、キャリッジ38に追従して姿勢変化する際に、インクチューブ41同士が干渉することが低減される。なお、本実施形態では、4本のインクチューブ41について示しているが、インクチューブ41が更に増えた場合には、順次同様に、キャリッジ38における記録用紙搬送方向の上流側のインクチューブ41から、固定クリップ36の上側に順次配置される。
制御部64(図7参照)を構成するメイン基板からインクジェット記録ヘッド39のヘッド制御基板へはフラットケーブル85(導電線)を通じて記録用信号等の伝送が行われる。なお、メイン基板は装置正面側(図4手前側)に配設されており、図4では図示されていない。フラットケーブル85は、電気信号を伝送する複数本の導電線をポリエステルフィルム等の合成樹脂フィルムで覆って絶縁した薄帯状のものであり、メイン基板とヘッド制御基板とを電気的に接続している。
フラットケーブル85は、キャリッジ38の往復動に追従して撓む可撓性を有する。図4に示すように、フラットケーブル85は、キャリッジ38から固定クリップ86(固定部材)までの部分(非固定部分)がキャリッジ38の往復動方向に反転する湾曲部を形成して引き回されている。換言すれば、フラットケーブル85は、薄帯状の表裏面が垂直方向として、平面視において略U字形状を形成するように引き回されている。つまり、フラットケーブル85の表裏面は、その垂線が水平方向を向いて、その面が垂直方向に拡がっている。また、キャリッジ38からフラットケーブル85が延出される方向と、インクチューブ41が延出される方向とは、キャリッジ38の往復動方向に対して同方向である。
キャリッジ38に固定されたフラットケーブル85の一端側は、キャリッジ38に搭載されたヘッド制御基板に電気的に接続されている。固定クリップ86に固定されたフラットケーブル85の他端側は、さらにメイン基板へ延出されて電気的に接続されている。フラットケーブル85が略U字形状に湾曲された非固定部分は、インクチューブ41と同様に、キャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化する。このように、キャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化するインクチューブ41及びフラットケーブル85は、回動支持部材100によって支持されている。
図8は、回動支持部材の構成を示す正面図である。図8に示すように、回動支持部材100は、回動支点となる軸部102と、軸部102から水平方向に延出されたアーム103と、アーム103の基端側に形成された担持部104と、アーム103の先端側に形成された保持部105と、軸部102及びアーム103に対してクランク形状をなすように軸部102から延出された補助アーム106とを有し、これらが線鋼材が曲折されることにより一体に形成されている。
軸部102とアーム103は、略直角に曲折されており、図4に示すように、装置本体に固定された支持基板110の軸孔111に軸部102が挿通される。これにより、軸部102は略垂直方向に軸支され、アーム103は略水平方向に延出される。軸部102は、軸孔111に対して摺動可能であり、軸部102を回動支点としてアーム103が略水平面を回動する。なお、支持基板110は、図4に示すように、後述される規制壁37とガイドレール44との間の装置本体に固定されている。
水平方向に延出されたアーム103の上面は、フラットケーブル85を担持するための担持部104である。担持部104は、表裏面を垂直方向とするフラットケーブル85の下端と接触する。フラットケーブル85は、キャリッジ38に追従して姿勢変化する際に、担持部104を自在に摺動する。したがって、キャリッジ38の往復動範囲において、担持部104がフラットケーブル85を摺動自在に担持できるように、担持部104を形成するアーム103の長さが設定されている。
アーム103の先端側に形成された保持部105は、インクチューブ41を保持するものである。保持部105は、上下方向に縦長の矩形となる環107と、環107から先端側に突出された下端部108と、下端部108の先端に形成された湾曲部109とからなる。環107は、内寸の横幅がインクチューブ41の外径と同等であり、内寸の高さがインクチューブ41の外径の4倍、つまり上下方向に配列された4本のインクチューブ41の高さと同等である。環107は、回動支持部100を形成する線鋼材がアーム103から起立するように曲折され、さらに縦長矩形となるように曲折されることにより形成される。環107の下端部108は、アーム103の延出方向へ略水平に延出されている。下端部108の先端は、上方へ曲折されてからアーム103の延出方向外側へ円弧状に湾曲されて湾曲部109が形成されている。
4本のインクチューブ41は、保持部105の環107に挿通され、下端部108に担持されることにより、インクチューブ41の所定部位が保持部105に摺動可能に保持される。環107は、4本のインクチューブ41を環囲して固定クリップ36に固定された垂直方向の配列を維持した状態で保持する。これにより、4本のインクチューブ41がキャリッジ38に追従して姿勢変化する際に暴れることがなく、所定部位において垂直方向の配列が維持された状態で一体に姿勢変化される。インクチューブ41は、環107に環囲された状態で延出方向に摺動可能であり、インクチューブ41の姿勢変化に際してインクチューブ41が環107に対して適度に摺動することにより、インクチューブ41に過剰な負荷が生じない。一方、インクチューブ41と環107との摩擦により、インクチューブ41の姿勢変化が、回動支持部100の回動力として伝達される。
環107に環囲された4本のインクチューブ41は、さらに環107より先端側の下端部108に担持され、キャリッジ38に追従した姿勢変化に伴って、環107より先端側の下端部108上を摺動する。つまり、下端部108の環107と湾曲部109との間では、インクチューブ41が摺動自在である。下端部108の先端側は上方に曲折されて湾曲部109が形成されているので、インクチューブ41が下端部108から脱落することが防止される。また、湾曲部109はアーム103の延出方向外側へ円弧状に湾曲されているので、インクチューブ41に線鋼材の先端や尖った部分が接触することがない。これにより、インクチューブ41の損傷が防止される。
補助アーム106は、支持基板110の下面の軸孔111の周囲に当接する。これにより、軸部102が軸孔111から抜け出すことが防止されるとともに、アーム103の先端側の保持部105が、下方へ垂れ下がることが防止される。なお、支持基板の軸孔111の周囲の上下面には、アーム103及び補助アーム106をそれぞれ支持するための支持リブが形成されていてもよい。
このように構成された回動支持部材100により、キャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化するインクチューブ41及びフラットケーブル85が所定の高さに支持される。前述したように、インクチューブ41は、保持部105に保持されており、フラットケーブル85は担持部104に担持されている。キャリッジ38の往復動に追従してインクチューブ41が姿勢変化すると、インクチューブ41の姿勢変化が保持部105を介してアーム103に伝達され、アーム103が軸部102を回動支点として回動する。
インクチューブ41及びフラットケーブル85の装置正面側には、規制壁37が装置幅方向(図4の左右方向)に延設されている。規制壁37は、インクチューブ41に当接する垂直方向の壁面を有する壁であり、キャリッジ38の往復動方向に沿って直線状に立設されている。規制壁37は、インクチューブ41を固定する固定クリップ36からインクチューブ41の延出方向に設けられており、固定クリップ36により垂直方向に配列された4本のインクチューブ41のすべてが当接可能な高さである。
インクチューブ41は、固定クリップ36から規制壁37に沿って延出されており、規制壁37の装置背面側の壁面に当接することによって、装置正面側、換言すればキャリッジ38から離れる方向へ膨出することが規制される。フラットケーブル85は、インクチューブ41の湾曲部の内側において、固定クリップ86から規制壁37に沿って延出されており、インクチューブ41を介在させた状態で規制壁37によりキャリッジ38から離れる方向へ張り出すことが規制される。つまり、1つの規制壁37により、インクチューブ41及びフラットケーブル85の移動範囲が規制される。また、インクチューブ41が規制壁37に当接した状態では(図12参照)、インクチューブ41の固定クリップ36から湾曲部に至るまでの部分が、固定クリップ36における垂直方向の配列に維持されるので、略U字形状の湾曲部において、インクチューブ41が所望の斜め方向の配置に確実に維持される。固定クリップ36,86は、インクチューブ41又はフラットケーブル85を規制壁37にそれぞれ押し付けるように固定するが、この構成については後述される。
図5は、インクジェット記録ヘッド39のノズル形成面を示す底面図である。図に示すように、インクジェット記録ヘッド39は、その下面にノズル53が、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の各色インク毎に、記録用紙の搬送方向に列設されている。なお、図において、上下方向が記録用紙の搬送方向であり、左右方向がキャリッジ38の往復動方向である。CMYBkの各色インクのノズル53は、それぞれ記録用紙搬送方向に列をなしており、その各色インクのノズル53の列が、キャリッジ38の往復動方向に並んでいる。各ノズル53の搬送方向のピッチや数は、記録画像の解像度等を考慮して適宜設定される。また、カラーインクの種類数に応じてノズル53の列数を増減することも可能である。
図6は、インクジェット記録ヘッド39の内部構成を示す部分拡大断面図である。図に示すように、インクジェット記録ヘッド39の下面に形成されたノズル53の上流側には、圧電素子54を備えたキャビティ55が形成されている。圧電素子54は所定の電圧が印加されることにより変形されてキャビティ55の容積を縮小する。このキャビティ55の容量の変化によって、キャビティ55内のインクがノズル53からインク滴として吐出される。
キャビティ55は、各ノズル53毎に設けられており、複数のキャビティ55に渡ってマニホールド56が形成されている。マニホールド56は、CMYBkの各色インク毎に設けられている。マニホールド55の上流側にはバッファタンク57が配設されている。バッファタンク57も、CMYBkの各色インク毎に設けられている。各バッファタンク57には、インクチューブ41を流通するインクがインク供給口58から供給される。バッファタンク57に一旦インクが貯留されることにより、インクチューブ41等でインク内に発生した気泡が捕捉され、キャビティ55及びマニホールド56に気泡が進入することが防止される。バッファタンク57内で捕捉された気泡は、気泡排出口59からポンプ機構により吸引除去される。バッファタンク57からマニホールド56へ供給されたインクは、マニホールド56により各キャビティ55に分配される。
このようにして、インクカートリッジからインクチューブ41を通じて供給された各色インクが、バッファタンク57、マニホールド56を介してキャビティ55へ流れるようにインク流路が構成される。このようなインク流路を通じて供給されたCMYBkの各色インクが、圧電素子54の変形により、ノズル53からインク滴として記録用紙に吐出される。
図3に示すように、画像記録ユニット24の上流側には、一対の搬送ローラ60及びピンチローラが設けられている。図3では、ピンチローラは、他の部材に隠れて表れていないが、搬送ローラ60の下側に圧接状態で配置されている。搬送ローラ60及びピンチローラは、用紙搬送路23を搬送されている記録用紙を狭持してプラテン42上へ搬送する。画像記録ユニット24の下流側には、一対の排紙ローラ62及び拍車ローラ63が設けられている。排紙ローラ62及び拍車ローラ63は、記録済みの記録用紙を狭持して排紙トレイ21へ搬送する。搬送ローラ60及び排紙ローラ62は、LFモータ71から駆動力が伝達されて、所定の改行幅で間欠駆動する。搬送ローラ60及び排紙ローラ62の回転は同期されている。搬送ローラ60に設けられたロータリーエンコーダ76(図7参照)は、搬送ローラ60とともに回転するエンコーダディスク61のパターンを光学センサで検知する。この検知信号に基づいて、搬送ローラ60及び排紙ローラ62の回転が制御される。
拍車ローラ63は、記録済みの記録用紙と圧接するので、記録用紙に記録された画像を劣化させないようにローラ面が拍車状に凹凸されている。拍車ローラ63は、排紙ローラ62と接離する方向にスライド移動可能に設けられ、コイルバネにより排紙ローラ62に圧接するように付勢されている。排紙ローラ62と拍車ローラ63との間に記録用紙が進入すると、拍車ローラ63は、記録用紙の厚み分だけ付勢力に反して退避し、該記録用紙を排紙ローラ62に圧接するように狭持する。これにより、排紙ローラ62の回転力が確実に記録用紙へ伝達される。ピンチローラも搬送ローラ60に対して同様に設けられたものであり、記録用紙を搬送ローラ60に圧接するように狭持して、搬送ローラ60の回転力を確実に記録用紙へ伝達させる。
図7は、複合機1の制御部64の構成を示すブロック図である。制御部64は、プリンタ部3のみでなくスキャナ部2も含む複合機1の全体動作を制御するものであり、フラットケーブル85が接続されるメイン基板により構成される。なお、スキャナ部3に関する構成は本発明の主要な構成ではないので詳細な説明は省略する。制御部64は、図に示すように、CPU(Central Processing Unit)65、ROM(Read Only Memory)66、RAM(Random Access Memory)67、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)68を主とするマイクロコンピュータとして構成されており、バス69を介してASIC(Application Specific Integrated Circuit)70に接続されている。
ROM66には、複合機1の各種動作を制御するためのプログラム等が格納されている。RAM67は、CPU65が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記録する記憶領域又は作業領域として使用される。また、EEPROM68には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC70は、CPU65からの指令に従い、LF(搬送)モータ71に通電する相励磁信号等を生成して、該信号をLFモータ71の駆動回路72に付与し、駆動回路72を介して駆動信号をLFモータ71に通電することにより、LFモータ71の回転制御を行っている。
駆動回路72は、給紙ローラ25、搬送ローラ60、排紙ローラ62、及びパージ機構51に接続されたLFモータ71を駆動させるものであり、ASIC70からの出力信号を受けて、LFモータ71を回転するための電気信号を形成する。該電気信号を受けてLFモータ71が回転し、LFモータ71の回転力がギアや駆動軸等からなる周知の駆動機構を介して、給紙ローラ25、搬送ローラ60、排紙ローラ62、及びパージ機構51へ伝達される。
ASIC70は、CPU65からの指令に従い、CR(キャリッジ)モータ73に通電する相励磁信号等を生成して、該信号をCRモータ73の駆動回路74に付与し、駆動回路74を介して駆動信号をCRモータ73に通電することにより、CRモータ73の回転制御を行っている。
駆動回路74は、CRモータ73を駆動させるものであり、ASIC70からの出力信号を受けて、CRモータ73を回転するための電気信号を形成する。該電気信号を受けてCRモータ73が回転し、CRモータ73の回転力がベルト駆動機構46を介して、キャリッジ38へ伝達されることによりキャリッジ38が往復動される。このようにして、キャリッジ38の往復動が制御部64により制御される。
駆動回路75は、インクジェット記録ヘッド39から所定のタイミングで各色インクを記録用紙に対して選択的に吐出させるものであり、CPU65から出力される駆動制御手順に基づいてASIC70において生成された出力信号を受け、インクジェット記録ヘッド39を駆動制御する。この駆動回路75は、ヘッド制御基板に搭載されており、制御部64を構成するメイン基板からヘッド制御基板へは、フラットケーブル85により信号が伝送される。
ASIC70には、搬送ローラ60の回転量を検出するロータリーエンコーダ76、キャリッジ38の位置検知を行うリニアエンコーダ77が接続されている。キャリッジ38は、複合機1の電源オンにより、ガイドレール43,44の一方の端まで移動されて、リニアエンコーダ77による検知位置が初期化される。この初期位置から、キャリッジ38がガイドレール43,44上を移動すると、キャリッジ38に設けられた光学センサ35がエンコーダストリップ50のパターンを検知し、これに基づくパルス信号数がキャリッジ38の移動量として制御部64に把握される。制御部64は、この移動量に基づいてキャリッジ38の往復動を制御すべく、CRモータ73の回転を制御する。
ASIC70には、スキャナ部3や、複合機1の操作指示を行うための操作パネル4、各種小型メモリカードが挿入されるスロット部5、パソコン等の外部情報機器とパラレルケーブルやUSBケーブルを介してデータの送受信を行うためのパラレルインタフェース78及びUSBインタフェース79等が接続されている。さらに、ファクシミリ機能を実現するためのNCU(Network Control Unit)80やモデム(MODEM)81が接続されている。
以下、固定クリップ36,86及びその周辺の構成について詳述する。図9は、図4における矢視101からの固定クリップ36,86の拡大斜視図である。なお、図9では、インクチューブ41及びフラットケーブル85は省略されている。
図9に示すように、固定クリップ36は、インクチューブ41の外径と略同一の幅を隔てられて対向する垂直方向の一対の壁120,121と、壁120の所定高さ位置から壁121側に突出する突片122とを有する。壁120,121は、基板123から鉛直上方へ立設されている。基板123は、図4に示すように、支持基板110の側方の装置本体に固定される。この一対の壁120,121の間に4本のインクチューブ41が垂直方向に配列されて押し入れられる。突片122は、基板123からインクチューブ41の外径の4倍の高さ位置、すなわち垂直方向に配列された4本のインクチューブ41のうち最も上側にインクチューブ41の上面に当接する位置に設けられている。一対の壁120,121の間に押し入れられた4本のインクチューブ41は、突片122に押さえられることにより、壁120,121から抜け出ることが防止される。
図4に示すように、固定クリップ36は、装置の幅方向の略中央付近に設けられている。これにより、装置の幅方向に往復動するキャリッジに追従するように固定クリップ36からキャリッジ38まで引き回されるインクチューブ41の長さを短くすることができる。一対の壁120,121は、インクチューブ41が規制壁37へ向かって延出されるように固定している。つまり、規制壁37の垂直方向の壁面と、固定クリップ36がインクチューブ41を延出させる方向、すなわち一対の壁120,121の壁面とは、平面視において180°より小さな鈍角をなしている。インクチューブ41は可撓性を有するものであるが、適度な腰(曲げ剛性)をも有するので、固定クリップ36により規制壁37に対して角度をもって延出されることにより、規制壁37の壁面に押し付けられる。これにより、キャリッジ38の往復動範囲において、インクチューブ41が規制壁37に沿って躾けられる範囲が多くなり、インクチューブ41の湾曲部からキャリッジ38までの部分が装置背面側、換言すればキャリッジ38側へ膨出する範囲を小さくすることができる。
図9に示すように、固定クリップ85は、フラットケーブル85の厚みの数倍分だけ隔てられて対向する垂直方向の一対の壁130,131と、壁130の上端から壁131側に突出する突片132と、壁130,131から規制壁37と反対側(図8左手前側)に隔てられて設けられたピン133とを有する。壁131,131は、基板123から鉛直上方へ立設されている。この一対の壁130,131の間に、フラットケーブル85が表裏面が垂直方向に拡がるように折り返した状態で押し入れられて、所定の姿勢で固定される。フラットケーブル85が複数ある場合には、それらが一体に折り返されて壁130,131の間に押し入れられるので、壁130,131間の距離は、押し入れられるフラットケーブル85の数及び厚みに応じて設定されている。
突片132は、基板123からフラットケーブル85の表裏面の幅分と同等の高さ位置に設けられている。突片132は、壁130,131間に押し入れられたフラットケーブル85の上端と当接して、フラットケーブル85が壁130,131から抜け出ることを防止する。
ピン133は、基板123に立設された棒状のものであり、フラットケーブル85の表裏面の幅と同等の高さである。ピン133には、壁130,131間に押し入れられたフラットケーブル85の折り返し部分が巻かれる。メイン基板に接続された側のフラットケーブル85は、矢印134に示すように壁130,131間に引き込まれている。該フラットケーブル85は、壁130,131間を通過されてピン133を巻き込みようにして折り返される。さらに、該フラットケーブル85は、再び壁130,131間を通過されて、矢印135に示すように延出される。そして、水平方向にU字形状に湾曲するように引き回されてキャリッジ38に固定され、ヘッド制御基板に接続される。
図4に示すように、固定クリップ85は、装置の幅方向の略中央付近に設けられている。これにより、装置の幅方向に往復動するキャリッジに追従するように固定クリップ85からキャリッジ38まで引き回されるフラットケーブル85の長さを短くすることができる。一対の壁130,131,は、フラットケーブル85が規制壁37へ向かって延出されるように固定している。つまり、規制壁37の垂直方向の壁面と、固定クリップ85がフラットケーブル85を延出させる方向、すなわち一対の壁130,131の壁面とは、平面視において180°より小さな鈍角をなしている。フラットケーブル85は可撓性を有するものであるが、適度な腰(曲げ剛性)をも有するので、固定クリップ86により規制壁37に対して角度をもって延出されることにより、規制壁37の壁面に押し付けられる。これにより、キャリッジ38の往復動範囲において、フラットケーブル85が規制壁37に沿って躾けられる範囲が多くなり、フラットケーブル85の湾曲部からキャリッジ38までの部分が装置背面側、換言すればキャリッジ38側へ膨出する範囲を小さくすることができる。
図4及び図10に示すように、支持基板110の軸孔111付近には、規制壁37からキャリッジ38側に隔てられてガイド壁140(規制部材)が立設されている。ガイド壁140は、軸孔111付近の所定範囲にのみ形成されており、主に、フラットケーブル85のU形状の湾曲部が大きくなる側にキャリッジ38が移動した際に、フラットケーブル85の湾曲内側に当接する(図11参照)。ガイド壁140と規制壁37との間には、インクチューブ41及びフラットケーブル85が挿通されており、これらがガイド壁140の壁面に当接することにより、固定クリップ36又は固定クリップ86からキャリッジ38側へ屈曲することが抑えられる。これにより、インクチューブ41及びフラットケーブル85に座屈を生じさせることなく、U字形状の湾曲部の中心を規制壁37側にすることができる。これにより、インクチューブ41及びフラットケーブル85の湾曲部の拡大が防止されるとともに、インクチューブ41及びフラットケーブル85がキャリッジ38に近づく側に移動することが規制され、また、固定クリップ36又は固定クリップ86からキャリッジ38までのインクチューブ41及びフラットケーブル85の長さを最短にすることができる。
以下、プリンタ部2の画像記録動作におけるインクチューブ41、フラットケーブル85及び回動支持部材100の動作について説明する。記録ヘッド39を搭載したキャリッジ38は、CRモータ73の駆動力がベルト駆動機構46を介して伝達されることにより、ガイドレール43,44に案内されて記録用紙の搬送方向と交差する方向に往復動する。記録ヘッド39は、制御部64からフラットケーブル85を通じて伝送された信号に基づいて、インクチューブ41により供給される各色インクのインク滴を所定のタイミングでプラテン42上の記録用紙に吐出する。搬送ローラ60及び排紙ローラ62による記録用紙の間欠搬送と、キャリッジ38の往復動とが交互に繰り返されることにより、記録用紙に所望の画像が記録される。
一端側がキャリッジ38に接続されたインクチューブ41及びフラットケーブル85は、キャリッジ38の往復動に追従してU字形状の湾曲部の曲率を変化させながら姿勢変化する。図11は、キャリッジ38がキャップ52上のキャッピング位置(図右側)にある場合を示しており、図12は、キャリッジ38が廃インクトレイ84上のフラッシング位置(図左側)にある場合を示している。本実施形態では、キャッピング位置がキャリッジ38の初期位置である。
図11に示すように、キャリッジ38がキャッピング位置にある場合は、インクチューブ41及びフラットケーブル85は、固定クリップ36,86からキャリッジ38の往復動方向のフラッシング位置側にそれぞれ延出されて直ぐに反転するように湾曲したU形状をなす。インクチューブ41及びフラットケーブル85は可撓性を有するが、ある程度の曲げ剛性も有する。インクチューブ41及びフラットケーブル85は、その腰によりU字形状の湾曲部がガイドレール44上に大きく膨らもうとするが、ガイド壁140の壁面に当接して、固定クリップ36,86からキャリッジ38側へ鋭角に屈曲することが防止されるとともに、U字形状の湾曲部の中心が規制壁37側に寄せられる。これにより、インクチューブ41及びフラットケーブル85の湾曲部の拡大が防止されるので、これらがキャリッジ38に近づく方向へ移動することが規制され、インクチューブ41及びフラットケーブル85を引き回すためのスペースを小さくして装置の小型化を図ることができる。また、固定クリップ36,86からキャリッジ38までのインクチューブ41及びフラットケーブル85の長さを最短にすることができる。
図4に示すように、キャリッジ38が、キャッピング位置からフラッシング位置へスライド移動することにより、インクチューブ41及びフラットケーブル85は、U字形状の湾曲部の径が小さくなるように姿勢変化しながらキャリッジ38に追従する。そして、図12に示すように、キャリッジ38がフラッシング位置になると、インクチューブ41及びフラットケーブル85のU字形状の湾曲部の径が最も小さくなる。固定クリップ36,86は、インクチューブ41及びフラットケーブル85を規制壁37の壁面に押し付けるように固定しているので、キャリッジ38の往復動範囲において、インクチューブ41及びフラットケーブル85が規制壁37に沿って積極的に接触するように躾けられ、非固定部分であるインクチューブ41及びフラットケーブル85の湾曲部分がキャリッジ38側へ振れることが防止される。これにより、インクチューブ41及びフラットケーブル85の非固定部分のうち、規制壁37の壁面に沿って延出する部分が規制壁37から離れることが防止される。したがって、インクチューブ41及びフラットケーブル85がキャリッジ38側へ膨出する範囲が小さくなるとともに、キャリッジ38から離れる方向への膨出は規制壁37により規制されているので、インクチューブ41及びフラットケーブル85を引き回すためのスペースが小さくなる。
このように、本複合機1によれば、フラットケーブル85を規制壁37に押し付けるように固定する固定クリップ86により、キャリッジ38の往復動のうちフラッシング位置側へは、すなわちフラットケーブル85の非固定部分が規制壁37に接触する方向においては、フラットケーブル85に、その湾曲部を規制壁37側へ移動させる力が作用して、湾曲部の曲率が小さくなるとともに、湾曲部がキャリッジ38側へ振れることが防止される。また、規制壁37により、キャリッジ38から離れる方向へフラットケーブル85が張り出すことが規制される。
また、キャリッジ38の往復動のうちキャッピング位置側へは、すなわちフラットケーブル85の湾曲部の曲率が大きくなる方向においては、固定クリップ86の近傍においてフラットケーブル85の湾曲内側と当接可能に設けられたガイド壁140により、固定クリップ86から延出されたフラットケーブル85が、所定位置よりキャリッジ38に近づく方向へ移動することが規制される。これにより、キャリッジ38の往復動範囲の全域において、フラットケーブル85の移動範囲が所定の範囲内に規制されるので、フラットケーブル85が振れて他の部材と接触し、フラットケーブル85が挫屈したり、摩耗又は損傷することが防止される。
なお、本実施形態では、フラットケーブル85が固定クリップ86に固定されるものとしたが、本発明に係る固定部材は、導電線であるフラットケーブル85を固定できるものであれば、クリップ形状のものに限定されない。
図1は、本発明の実施形態に係る複合機1の外観構成を示す斜視図である。 図2は、複合機1の内部構成を示す縦断面図である。 図3は、プリンタ部2の主要構成を示す拡大断面図である。 図4は、プリンタ部2の主要構成を示す平面図である。 図5は、インクジェット記録ヘッド39のノズル形成面を示す底面図である。 図6は、インクジェット記録ヘッド39の断面構成の概略を示す模式図である。 図7は、複合機1の制御部64の構成を示すブロック図である。 図8は、回動支持部材100の構成を示す正面図である。 図9は、固定クリップ36,86の構成を示す拡大斜視図である。 図10は、図11におけるX−X断面図である。 図11は、プリンタ部2の主要構成を示す平面図である。 図12は、プリンタ部2の主要構成を示す平面図である。 図13は、従来の画像記録装置におけるキャリッジ90及びフラットケーブル91を示す模式図である。
符号の説明
1・・・複合機(画像記録装置)
37・・・規制壁
38・・・キャリッジ
39・・・インクジェット記録ヘッド
85・・・フラットケーブル(導電線)
86・・・固定クリップ(固定部材)
140・・・ガイド壁(規制部材)

Claims (5)

  1. インク滴を吐出することにより被記録媒体に画像を記録する記録ヘッドと、
    上記記録ヘッドを搭載して、被記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復動されるキャリッジと、
    上記キャリッジの往復動に追従して姿勢変化する可撓性を有し、上記キャリッジから延出するように該キャリッジに一端側が固定されて、上記記録ヘッドに記録用の信号を伝送する導電線と、
    上記キャリッジの往復動方向に沿って立設され、上記キャリッジから離れる方向へ上記導電線が張り出すことを規制する規制壁と、
    上記規制壁より上記キャリッジ側の所定位置において、該キャリッジの往復動方向に反転する湾曲部を上記導電線に形成し、且つ該導電線の他端側を該規制壁に押し付けるようにして、該導電線の他端側を装置本体に固定する固定部材と、を具備してなる画像記録装置。
  2. インク滴を吐出することにより被記録媒体に画像を記録する記録ヘッドと、
    上記記録ヘッドを搭載して、被記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復動されるキャリッジと、
    上記キャリッジの往復動に追従して姿勢変化する可撓性を有し、上記キャリッジから延出するように該キャリッジに一端側が固定されて、上記記録ヘッドに記録用の信号を伝送する導電線と、
    上記キャリッジの往復動方向に反転する湾曲部を上記導電線に形成するようにして、該導電線の他端側を装置本体に固定する固定部材と、
    上記固定部材の近傍において上記導電線の湾曲内側と当接可能に設けられ、該導電線の他端側が所定位置より上記キャリッジに近づく方向へ移動することを規制する規制部材と、を具備してなる画像記録装置。
  3. インク滴を吐出することにより被記録媒体に画像を記録する記録ヘッドと、
    上記記録ヘッドを搭載して、被記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復動されるキャリッジと、
    上記キャリッジの往復動に追従して姿勢変化する可撓性を有し、上記キャリッジから延出するように該キャリッジに一端側が固定されて、上記記録ヘッドに記録用の信号を伝送する導電線と、
    上記キャリッジの往復動方向に沿って立設され、上記キャリッジから離れる方向へ上記導電線が張り出すことを規制する規制壁と、
    上記規制壁より上記キャリッジ側の所定位置において、該キャリッジの往復動方向に反転する湾曲部を上記導電線に形成し、且つ該導電線の他端側を該規制壁に押し付けるようにして、該導電線の他端側を装置本体に固定する固定部材と、
    上記固定部材の近傍において上記導電線の湾曲内側と当接可能に設けられ、該導電線の他端側が所定位置より上記キャリッジに近づく方向へ移動することを規制する規制部材と、を具備してなる画像記録装置。
  4. 上記固定部材は、上記キャリッジの往復動範囲に対して、略中央に配置されたものである請求項1から3のいずれかに記載の画像記録装置。
  5. 上記キャリッジの往復動に追従して姿勢変化する可撓性を有し、上記記録ヘッドにインクを供給するインク供給管が、上記導電線の湾曲外側において、該キャリッジの往復動方向に反転する湾曲部を形成するように設けられ、
    上記導電線は、上記インク供給管を介在させて上記規制壁により上記キャリッジから離れる方向へ張り出すことが規制されるものである請求項1又は3に記載の画像記録装置。
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