JP5211687B2 - 走査装置及び画像記録装置 - Google Patents

走査装置及び画像記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5211687B2
JP5211687B2 JP2007339401A JP2007339401A JP5211687B2 JP 5211687 B2 JP5211687 B2 JP 5211687B2 JP 2007339401 A JP2007339401 A JP 2007339401A JP 2007339401 A JP2007339401 A JP 2007339401A JP 5211687 B2 JP5211687 B2 JP 5211687B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
guide surface
carriage
guide
curvature
radius
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007339401A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009160742A (ja
Inventor
くみ湖 栗城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2007339401A priority Critical patent/JP5211687B2/ja
Priority to US12/341,156 priority patent/US8075130B2/en
Publication of JP2009160742A publication Critical patent/JP2009160742A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5211687B2 publication Critical patent/JP5211687B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J29/00Details of, or accessories for, typewriters or selective printing mechanisms not otherwise provided for
    • B41J29/02Framework
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/175Ink supply systems ; Circuit parts therefor
    • B41J2/17503Ink cartridges
    • B41J2/17506Refilling of the cartridge
    • B41J2/17509Whilst mounted in the printer

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、一定方向に往復動する移動体に追従する長尺部材を有し、その長尺部材がガイド部材により案内される走査装置及び画像記録装置に関する。
入力信号に基づいてインクを噴射して被記録媒体に画像記録を行うインクジェット方式の画像記録装置が知られている。インクジェット方式には、記録ヘッドに設けられた圧電素子、電歪素子などのアクチュエータまでインクを導き、入力信号に応じたアクチュエータの撓みによってインク滴をノズルから吐出する方式や、発熱素子による局部的なインクの沸騰を利用してインク滴を加圧噴射する方式が知られている。
インクジェット方式の記録ヘッドは、例えば、キャリッジに搭載されて記録用紙などの被記録媒体に対して走査される。キャリッジは、モータなどの駆動源から駆動伝達されて、ガイドシャフトやガイドレールなどに案内されて一定方向に往復動する。このキャリッジの往復動に際して、記録ヘッドから選択的にインク滴が被記録媒体へ吐出され、被記録媒体に着弾したインク滴により画像記録が行われる。
記録ヘッドには、インクカートリッジなどからインクが供給されるが、このインクの供給方式として、インクチューブを用いる方式がある。インクチューブは、記録ヘッドとは別の位置に設けられたインクカートリッジから記録ヘッドへインクを流通させるための流路であり、キャリッジの往復動に追従する可撓性を有する。インクチューブは、キャリッジがインクカートリッジから最も離れた位置に対応する長さであり、キャリッジがインクカートリッジに最も近づく際には、例えば略U字形状に湾曲される。
特許文献1には、各インク色に対応した4本のインク供給チューブ(87)により、各色のインクカートリッジからキャリッジ(1)へ供給される構成が開示されている。4本のインク供給チューブ(87)は、曲げ部分(W)を有した略U字状に湾曲されている。このインク供給チューブ(87)は、ガイド部材(89)によって、キャリッジ(1)に作用する曲げ部分(W)の復元力の方向が、キャリッジ(1)の主走査方向(X)と略直交する方向にされている。これにより、曲げ部分(W)の復元力がキャリッジ(1)に斜めに作用しないので、キャリッジ(1)が傾くことが無く、液体噴射精度の低下が軽減されるとされている。
特開2004−268346号公報
しかし、前述の構成では、インクチューブがガイド部材に当接する際に衝突音が生じ、画像記録における動作音が大きくなるという問題がある。その衝突音は、画像記録の高速化に伴ってキャリッジが高速で往復動されると増大する傾向にある。
一方、ガイド部材を設けなければ、キャリッジに追従するインクチューブが暴れて他の部材と接触して損傷したり、前述のようにキャリッジを傾けるような力が生じたりするという問題が生じる。
前述と同様の問題は、画像記録装置のみならず、イメージセンサをキャリッジ搭載させて原稿に対して走査するフラットベッドスキャナの如き画像読取装置においても生じうる。
本発明は、前述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、移動体に追従する長尺部材がガイド部材に当接する際の衝突音を軽減することにある。
また、本発明の他の目的は、移動体が往復動する際に長尺部材から受ける力を安定させて、移動体の円滑な往復動を実現することにある。
(1) 本発明にかかる走査装置は、一定方向に往復動する移動体と、上記移動体に第1端側が接続されて第1方向へ延出され、第1方向とは異なる第2方向へ向かって弾性的に湾曲されて第2端側が所定位置に固定され、上記移動体の往復動に追従する長尺部材と、上記第2方向に沿って延出された第1ガイド面、上記第2方向と交差する第3方向へ延出された第2ガイド面、並びに上記第1ガイド面及び上記第2ガイド面と連続する第3ガイド面を有するガイド部材と、を具備する。そして、上記第3ガイド面は、上記移動体に追従して第1ガイド面と当接する長尺部材が第2ガイド面へ当接するように移動する際に、当該長尺部材が第3ガイド面と当接し始める位置第1ガイド面から第2ガイド面へ向かって連続的に移動させるものである。
上記長尺部材は、上記移動体に第1端側が接続されて上記第1方向へ延出された第1部分と、第1部分から上記第2方向へ向かって弾性的に湾曲された第2部分と、第2部分から上記第2方向へ延出されて第2端側が所定位置に固定された第3部分とを有し、上記ガイド部材は、上記第1ガイド面が上記長尺部材の第3部分と当接可能であり、上記第2ガイド面が上記長尺部材の第2部分と当接可能であり、かつ上記第3ガイド面が第1曲率半径R1で湾曲するものである。そして、上記第1曲率半径R1と、上記長尺部材が上記第1ガイド面から上記第3ガイド面へ当接し始める位置へ上記移動体が位置する際における上記第2部分の第2曲率半径R2とが、下記式1を満たす。
式1:(第1曲率半径R1)≧(第2曲率半径R2)
走査装置は、例えばプリンタの記録ヘッドが移動体に搭載されてプリンタとして実現されたり、スキャナのイメージセンサが移動体に搭載されてスキャナとして実現されたりする。移動体は、モータなどの駆動源から駆動伝達されて一定方向へ往復動する。この一定方向は、相反する方向であってもよい。
移動体には、長尺部材が接続されている。長尺部材は、管形状や帯形状であって延出方向に長尺な部材である。長尺部材として、例えばプリンタであればインクが流通されるインクチューブがあげられ、スキャナであれば電気信号を伝達するケーブルがあげられる。長尺部材の第1端側は移動体に接続されており、第2端側は装置本体などの移動体とは異なる部材に接続されており、その間の第1端側から第2端側までの部分は、第1方向から第2方向へほぼU字形状に湾曲されており、移動体の往復動に追従して弾性変形する。この第1方向及び第2方向は、例えば移動体の往復動方向とそれぞれ一致するものであってもよい。
長尺部材の姿勢は、ガイド部材により制御されている。ガイド部材は、長尺部材と当接しうる第1ガイド面、第2ガイド面及び第3ガイド面を有する。第3ガイド面は、移動体に追従して第1ガイド面と当接する長尺部材が第2ガイド面へ当接するように移動する際に、長尺部材が第3ガイド面と当接し始める位置を、第1ガイド面から第2ガイド面へ向かって連続的に移動させる。したがって、長尺部材は、第2ガイド面に当接する前に第3ガイド面に当接し、かつ長尺部材が第3ガイド面と当接し始める位置が第2ガイド面へ向かって連続的に移動されることにより、長尺部材の第2部分が第2方向から第3方向へ徐々に案内されて第2ガイド面に当接する。つまり、第3ガイド面により、長尺部材の第2部分が第2ガイド面に緩やかに当接するように案内される。
上記長尺部材は、本発明において、第1部分、第2部分及び第3部分として定義される。第1部分は、移動体に接続された第1端側から第1方向へほぼ直線的に延出された部分である。第2部分は、第1方向から第2方向へ湾曲する部分である。第3部分は、第2部分から第2方向へほぼ直線的に延出されて第2端側へ至る部分である。この第1部分、第2部分及び第3部分は、長尺部材において常に一定の位置を占める部分ではなく、移動体の往復動に追従して長尺部材が弾性変形することにより変位する。
ガイド部材は、長尺部材の各部分と当接しうる第1ガイド面、第2ガイド面及び第3ガイド面を有する。第1ガイド面は、長尺部材の第3部分と当接して、第3部分が第2方向へほぼ直線形状をなすように制御する。第2ガイド面は、長尺部材の第2部分と当接して、第2部分を第2方向と交差する第3方向へ案内する。第3ガイド面は、第1ガイド面及び第2ガイド面と連続して、第2部分が第2ガイド面に緩やかに当接するよう案内する。
前述された第3ガイド面は第1曲率半径R1で湾曲している。また、長尺部材の第2部分も所定の曲率半径で湾曲しているが、長尺部材の第2部分が第1ガイド面から第3ガイド面へ到達する位置へ移動体が位置する際における第2部分は、第2曲率半径R2で湾曲している。この第1曲率半径R1と第2曲率半径R2とは、式1:(第1曲率半径R1)≧(第2曲率半径R2)を満たす関係にある。要するに、第3ガイド面は、第2部分より緩やかに湾曲している。したがって、長尺部材の第2部分は、第2ガイド面に当接する前に第3ガイド面に当接して第2方向から第3方向へ徐々に案内されて第2ガイド面に当接する。つまり、第3ガイド面により、第2部分が第2ガイド面に緩やかに当接するように案内される。
(2) 上記第2ガイド面は、上記第2曲率半径R2が小さくなる方向へ上記第2部分を案内するものであってもよい。
移動体の往復動に長尺部材が追従した際に、第1部分が短くなり、第3部分が長くなることがある。第1部分が短くなると、第2部分が直線形状に復元しようとする力が移動体に大きく作用し、移動体に回転モーメントが生じうる。第2ガイド面によって第2曲率半径R2が小さくされると、それに対応して第1部分が長くなる。そうすると、第2部分が直線形状に復元しようとする力が移動体に回転モーメントとして作用する割合が小さくなるので、移動体の姿勢が安定する。
(3) 上記移動体に、上記長尺部材の第1部分を上記ガイド部材側へ押圧して弾性変形させる押圧部材が設けられてもよい。
長尺部材の第2部分が直線形状に復元しようとする力によって、第2部分の第2曲率半径R2が大きくなって、U字形状に湾曲された長尺部材が占める範囲が広くなりがちであるが、押圧部材により第1部分がガイド部材側へ押圧されることにより、その範囲が狭くなるように長尺部材を躾けることができる。
(4) 上記移動体が記録ヘッドを搭載するキャリッジであり、上記長尺部材がインクチューブであることが考えられる。
(5) 本発明は、上記走査装置を具備し、上記キャリッジが往復動する方向と交差する方向へ被記録媒体を搬送し、上記記録ヘッドから吐出されたインク滴を当該被記録媒体に選択的に着弾させて画像記録を行う画像記録装置として実現されてもよい。
本発明によれば、移動体に追従して第1ガイド面と当接する長尺部材が第2ガイド面へ当接するように移動する際に、長尺部材が第3ガイド面と当接し始める位置が第1ガイド面から第2ガイド面へ向かって連続的に移動されるので、長尺部材がガイド部材に当接する際の衝突音が軽減される。これにより、動作音の静かな走査装置が実現される。
また、第2ガイド面によって第2曲率半径R2が小さくされて、第2部分が直線形状に復元しようとする力が移動体に回転モーメントとして作用する割合が小さくなるので、移動体の姿勢が安定する。これにより、移動体が円滑に往復動する走査装置が実現される。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、本実施形態では、本発明にかかる走査装置を備えた画像読取装置の一例として複合機10が示されているが、本発明の実施態様が複合機10に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態が適宜変更できることは言うまでもない。
[図面の説明]
図1は、本発明の実施形態にかかる複合機10の外観構成を示す斜視図である。図2は、複合機10の内部構成を示す縦断面図である。図3は、画像記録ユニット24周辺の構成を示す平面図である。図4は、インクチューブ41の第1端側がキャリッジ38に接続された構成を示す斜視図である。図5は、押圧部材51が取り外された状態において、インクチューブ41の第1端側がキャリッジ38に接続された構成を示す斜視図である。なお、図4及び図5においては、キャリッジ38の上カバーが外された状態が示されている。図6は、キャリッジ38が往復動範囲の右端にある状態における画像記録ユニット24周辺の構成を示す平面図である。図7は、キャリッジ38が往復動範囲の左端にある状態における画像記録ユニット24周辺の構成を示す平面図である。図8は、インクチューブ41がガイド部材70の第3ガイド面73と当接している状態における画像記録ユニット24周辺の構成を示す平面図である。図9は、インクチューブ41の第2部分32がガイド部材70の第3ガイド面73と当接し始めた状態における画像記録ユニット24の模式図である。図10は、第2部分32の位置107がガイド部材70の第3ガイド面73を移動している状態における画像記録ユニット24の模式図である。図11は、キャリッジ38が往復動範囲の右端にある状態における画像記録ユニット24の模式図である。
[複合機10の概略構成]
図1及び図2に示されるように、複合機10は、プリンタ部11とスキャナ部12を一体的に備え、プリント機能、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能を有する。プリンタ部11が本発明にかかる画像記録装置に相当する。なお、プリンタ部11以外の機能は任意であり、例えば、スキャナ部12がなく、スキャン機能やコピー機能を有しない単機能のプリンタとして本発明にかかる画像記録装置が実施されてもよい。また、本発明にかかる走査装置は、後述のように、プリンタ部11と一体に実現されている。
複合機10には、下側にプリンタ部11が配置され、上側にスキャナ部12が配置されている。プリンタ部11は、主にコンピュータなどの外部情報機器と接続されて、外部情報機器から送信された画像データや文書データを含む印刷データに基づいて、被記録媒体に画像や文字を記録する。スキャナ部12は、所謂フラットベッドスキャナである。
複合機10は、高さ(矢印102)より横幅(矢印101)及び奥行き(矢印103)が大きい幅広薄型の概ね直方体の外形である。プリンタ部11は、正面に開口13が設けられている。開口13の内部には、給紙トレイ20及び排紙トレイ21が設けられている。給紙トレイ20に収容された記録用紙が、プリンタ部11の内部へ給送されて所望の画像が記録され、画像記録後の記録用紙が排紙トレイ21へ排出される。
複合機10の正面上部には、操作パネル14が設けられている。操作パネル14において、プリンタ部11及びスキャナ部12に所望の動作をさせるための所定の入力が行われる。操作パネル14は、入力を行うための複数のボタンや、複合機10の状態やエラー表示などを行うためのディプレイを有する。なお、複合機10に外部情報機器が接続されていると、外部情報機器からプリンタドライバやスキャナドライバなどの通信ソフトを通じて送信される指示に基づいても、複合機10は動作する。
[プリンタ部11]
図2に示されるように、複合機10の最も底側に給紙トレイ20が設けられている。排紙トレイ21は、給紙トレイ20の上側に上下二段に配置されている。給紙トレイ20と排紙トレイ21とは、用紙搬送路23によって記録用紙などの被記録媒体が搬送可能に連続されている。給紙トレイ20に収容された記録用紙は、用紙搬送路23により下方から上方へUターンするように案内されて画像記録ユニット24へ搬送され、画像記録ユニット24により画像記録が行われた後、排紙トレイ21へ排出される。
給紙トレイ20は上側が開口された容器形状であり、その内部空間に、記録用紙などのシート形状の被記録媒体が積層状態で収容される。給紙トレイ20には、例えば、A3サイズ以下のA4サイズ、B5サイズ、はがきサイズ等の各種サイズの記録用紙が収容可能である。
排紙トレイ21は、トレイ形状であり、その上面に記録用紙が排出される。排紙トレイ21は、奥行き方向(矢印103)において給紙トレイ20より装置正面側に配置されている。したがって、装置奥部側においては、給紙トレイ20の上側に排紙トレイ21は存在しない。
給紙トレイ20の装置奥部側には、給紙ローラ25が設けられている。給紙ローラ25は、給紙トレイ20に積載された記録用紙を用紙搬送路23へ供給する。給紙ローラ25は、不図示のモータから駆動伝達されて回転する。給紙ローラ25は、給紙アーム26の先端に回転可能に支持されている。給紙アーム26は、給紙ローラ25側を回動先端側として回動可能であり、この回動により、給紙ローラ25が給紙トレイ20に接離する方向へ上下動する。給紙アーム26は、給紙ローラ25の重量又はバネなどに付勢されて下側へ回動されており、給紙トレイ20に収容された記録用紙の量に応じて上側へ移動する。これにより、給紙ローラ25が給紙トレイ20における最上位置の記録用紙に接触する。その状態で給紙ローラ25が回転されると、給紙ローラ25のローラ面と記録用紙との間の摩擦力により、最上位置の記録用紙が用紙搬送路23へ送り出される。
用紙搬送路23は、給紙トレイ20の装置奥部側から上方へ延び、続いて装置正面側へ湾曲して、複合機10の背面側から正面側へ(矢印103)へ延び、画像記録ユニット24を経て排紙トレイ21へ通じている。用紙搬送路23は、画像記録ユニット24などが配設されている箇所以外は、所定間隔で対向する外側ガイド面と内側ガイド面とから構成されている。例えば、装置奥部側において用紙搬送路23が湾曲している部分は、装置フレームなどに固定された外側ガイド部材18と内側ガイド部材19とによって構成されている。
画像記録ユニット24は、主として記録ヘッド39とプラテン42とが所定間隔で対向配置されて構成されている。画像記録ユニット24の詳細な構成は後述される。
画像記録ユニット24より搬送方向の上流側には、一対の搬送ローラ60及びピンチローラが設けられている。なお、図2においては、ピンチローラが他の部材に隠れて現れていないが、ピンチローラは搬送ローラ60の下側に圧接状態で配置されている。搬送ローラ60は、不図示のモータから駆動伝達されて回転する。搬送ローラ60及びピンチローラは、用紙搬送路23を搬送されている記録用紙を狭持してプラテン42上へ搬送する。
画像記録ユニット24より搬送方向の下流側には、一対の排紙ローラ62及び拍車が設けられている。なお、図2においては、拍車が他の部材に隠れて現れていないが、拍車は排紙ローラ62の上側に圧接状態で配置されている。排紙ローラ62は、不図示のモータから駆動伝達されて回転する。排紙ローラ62及び拍車は、記録済みの記録用紙を狭持して排紙トレイ21へ搬送する。
[画像記録ユニット24の概略構成]
本発明にかかる走査装置は、画像記録ユニット24において、キャリッジ38、インクチューブ41及びガイド部材70として実現されている。キャリッジ38が、本発明における移動体に相当する。インクチューブ41が、本発明における長尺部材に相当する。ガイド部材70が、本発明におけるガイド部材に相当する。
図3には現れていないが、キャリッジ38は、インクジェット方式の記録ヘッド39を搭載する。記録ヘッド39には、複合機10内において記録ヘッド39と独立して配置されたインクカートリッジからインクチューブ41を通じてシアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・ブラック(Bk)の各色インクが供給される。キャリッジ38が往復動される間に、記録ヘッド39から各色インクが微小なインク滴として選択的に吐出されることにより、プラテン42上を搬送される記録用紙に画像記録が行われる。なお、図3には、各色のインクを貯蔵した各インクカートリッジは示されていない。
図3に示されるように、用紙搬送路23の上側において記録用紙の搬送方向(図3の上側から下側方向)に所定距離が隔てられて、一対のガイドレール43,44が記録用紙の搬送方向と交差する方向(図3の左右方向、矢印101)に延設されている。ガイドレール43,44は、プリンタ部11の筐体内に設けられて、プリンタ部11を構成する各部材を支持するフレームの一部を構成している。ガイドレール43,44を跨ぐようにしてキャリッジ38が載置され、キャリッジ38がガイドレール43,44の延出方向(図3における左右方向、矢印101)にスライド可能である。
ガイドレール44の搬送方向上流側の縁部45は、上方へ向かって略直角に曲折されている。ガイドレール43,44に担持されたキャリッジ38は、縁部45をローラ対等の狭持部材により摺動可能に狭持する。これにより、キャリッジ38は、記録用紙の搬送方向(図3における上側から下側へ向かう方向)に対して位置決めされ、且つ、記録用紙の搬送方向と交差(本実施形態では直交)する方向に摺動可能になる。つまり、キャリッジ38は、ガイドレール43,44上に摺動自在に担持され、ガイドレール44の縁部45を基準として、記録用紙の搬送方向と交差する方向へ往復動する。
ガイドレール44の上面には、ベルト駆動機構46が設けられている。ベルト駆動機構46は、用紙搬送路23の幅方向(矢印101の方向)の両端付近にそれぞれ設けられた駆動プーリ47と従動プーリ48との間に、内側に歯が設けられた無端環状のタイミングベルト49が張架されてなる。駆動プーリ47の軸には不図示のモータから駆動力が入力される。駆動プーリ47の回転により、タイミングベルト49が周運動する。
図3には現れていないが、キャリッジ38は、その底面側においてタイミングベルト49と連結されている。タイミングベルト49が周運動すると、キャリッジ38が縁部45を基準としてガイドレール43,44上を往復動する。キャリッジ38に搭載された記録ヘッド39も、キャリッジ38と共に用紙搬送路23の幅方向(矢印101の方向)へ往復動する。
用紙搬送路23の下側には、記録ヘッド39と対向してプラテン42が配設されている。プラテン42は、キャリッジ38が往復動する範囲のうち、記録用紙が通過する中央部分に渡って配設されている。プラテン42の幅は、プリンタ部11において使用可能な記録用紙の最大幅より十分に幅広である。プラテン42の上面に支持された記録用紙は、記録ヘッド39との距離が一定に保持される。この記録用紙に、記録ヘッド39から吐出されたインク滴が着弾する。
[インクチューブ41]
図3に示されていないが、各色インクを収容したインクカートリッジは、プリンタ部11のカートリッジ装着部に装着されている。そのカートリッジ装着部からキャリッジ38へは、各色インクに対応した4本のインクチューブ41が引き回されている。キャリッジ38へ引き回されたインクチューブ41は、キャリッジ38に搭載された記録ヘッド39へ各色インクを供給する。
インクチューブ41は、合成樹脂製であって、ストレート形状に形成されたチューブである。インクチューブ41は、ストレート形状を保持する適度な腰(曲げ剛性)を有し、外力が付加されることにより撓む可撓性と、その外力が解除されたときに元の形状に復元する弾性とを有する。この可撓性及び弾性によって、インクチューブ41が、キャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化する。
カートリッジ装着部から導出された各色のインクチューブ41は、装置本体に設けられたクリップ36に一旦固定されている。各インクチューブ41は、クリップ36からキャリッジ38までの部分が装置本体などに固定されずに自由に撓むことができ、この部分がキャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化する。クリップ36の位置が、本発明において長尺部材の第2端側が固定される所定位置に相当する。なお、図3においては、クリップ36から図示しないカートリッジ装着部側へ延びるインクチューブ41が途中で分断されており、その先が省略されている。
インクチューブ41は、クリップ36からキャリッジ38までの部分がキャリッジ38の往復動方向に反転する略U字形状をなすように引き回されている。クリップ36に固定された4本のインクチューブ41は、図3において紙面に垂直な方向(図1における矢印102の方向)に積み重ねられている。一方、キャリッジ38側における4本のインクチューブ41は、水平方向に配列されている。そして、4本のインクチューブ41は、キャリッジ38からクリップ36へ向かって、水平方向の配列が垂直方向の配列になるように捻られながら、図3に示される平面視において、4本全体として略U字形状に湾曲されている。
略U字形状に湾曲されたインクチューブ41において、キャリッジ38に接続された第1端側から第1方向104へ延出された部分が第1部分31と称され、第1部分31から第1方向104の反対方向である第2方向105へ向かって弾性的に湾曲された部分が第2部分32と称され、第2部分32から第2方向105へ延出されてクリップ36に固定された第2端側までの部分が第3部分33と称される。なお、インクチューブ41の第1端側及び第2端側は、両端側に対する相対的な称呼である。また、第1端側及び第2端側は、必ずしもインクチューブ41の端でなくてもよく、本実施形態に示されるように、第2端側がインクチューブ41の中間部分であってもよい。
キャリッジ38が往復動すると、インクチューブ41の第1部分31、第2部分32及び第3部分33が追従して姿勢変化する。その姿勢変化によって、インクチューブ41において第1部分31、第2部分32及び第3部分33がそれぞれ占める領域が変化する。例えば、図6に示されるように、キャリッジ38が図6における右端付近へ移動すると、第1部分31が占める領域が長くなり、第2部分32が占める領域が短くなる。また、第3部分の曲率半径が大きくなる。一方、図7に示されるように、キャリッジ38が図7における左端付近へ移動すると、第1部分31が占める領域が短くなり、第2部分32が占める領域が長くなる。また、第3部分の曲率半径が小さくなる。
図4に示されるように、キャリッジ38において、各インクチューブ41の第1端側はジョイント50に接続されている。ジョイント50は、キャリッジ38の上面に設けられている。なお、図4においては、キャリッジ38の上カバーが外された状態が示されているが、図3においては、ジョイント50はキャリッジ38の上カバーに隠されて現れていない。図4には詳細に現れていないが、ジョイント50は、装置奥行き方向(矢印103)へ所定間隔で配置された4個の継ぎ手管を有し、各継ぎ手管に4本のインクチューブ41がそれぞれ接続されている。ジョイント50の各継ぎ手管は、いずれも第1方向104へ突出されているので、ジョイント50の各継ぎ手管に接続された各インクチューブ41の第1部分31が第1方向104へ延出される。
[押圧部材51]
キャリッジ38には、ジョイント50から第1方向104へ隔てられて押圧部材51が設けられている。押圧部材51は、キャリッジ38に設けられたピン52に嵌合されており、キャリッジ38に対して着脱可能である。押圧部材51は、ピン52の軸線に対して偏心した筒形状であり、ピン52から最も離れた位置にピン53が設けられている。ピン53は、装置高さ方向(矢印102)へ突出している。ピン53の高さは、インクチューブ41の外径より大きい。
キャリッジ38のピン52と押圧部材51のピン53とは、装置奥行き方向(矢印103)へ所定距離を隔てて並んでおり、ピン52よりピン53がクリップ36側(図4において矢印103方向の奧側)に配置されている。また、各ピン52,53とも、最も装置奥側(図4において矢印103方向の手前側)に配置されたインクチューブ41より、クリップ36側(矢印103の上側)に配置されている。
ピン53は、水平方向に並んだ4本のインクチューブ41をクリップ36側へ押圧する。ピン53の押圧によって、ジョイント50から第1方向104へ延出された各インクチューブ41は、クリップ36側へ弾性変形している。これにより、キャリッジ38には、各インクチューブ41が第1方向104へ復元しようとする力がピン53を介して作用する。この力の方向は、概ね装置奥行き方向(矢印103)であってクリップ36側と反対側(図4において矢印103方向の手前側)である。また、前述のように第1部分31が弾性変形すると、第2部分32の曲率半径が小さくなる。
図5に示されるように、押圧部材51がピン52から外されると、水平方向に並んだ4本のインクチューブ41は、ピン52によってクリップ36側へ押圧される。ピン52の押圧によっても、ジョイント50から第1方向104へ延出された各インクチューブ41は、クリップ36側へ弾性変形するが、その弾性変形は、前述のピン53に押圧される場合に比べて小さい。したがって、各インクチューブ41が第1方向104へ復元しようとする力も小さくなる。また、第2部分32の曲率半径を小さくする作用も軽減される。
ピン52に対する押圧部材51の着脱は、インクチューブ41の長さを考慮して行われる。例えば、プリンタ部11において画像記録可能な記録用紙の最大サイズがA3サイズであるかA4サイズであるかによって、押圧部材51の着脱が選択される。最大サイズがA3サイズであれば、最大サイズがA4サイズである場合に比べて、キャリッジ38が往復動する範囲が長くなり、その結果、インクチューブ41も長くなるので、略U字形状に湾曲されたインクチューブ41が装置奥行き方向(矢印103)へ膨らみやすい。インクチューブ41が大きく膨らむと、ガイドレール44の縁部45などの他の部材にインクチューブ41が接触して、インクチューブ41の摩耗や破損のおそれが生じる。したがって、ピン52に押圧部材51を装着して、インクチューブ41を大きく弾性変形させて第2部分の曲率半径を小さくする。一方、最大サイズがA4サイズであれば、最大サイズがA3サイズである場合ほど、インクチューブ41が膨らまない。したがって、ピン52に押圧部材51を装着しなくとも、ピン52によるインクチューブ41の弾性変形によって、インクチューブ41が他の部材と接触することを防止できるとともに、インクチューブ41の復元力を小さくして、キャリッジ38への影響を軽減できる。
[フラットケーブル85]
図3に示されるように、クリップ36にはフラットケーブル85が固定されて、キャリッジ38まで延出されている。フラットケーブル85は、複合機10の制御基板と記録ヘッド39のヘッド制御基板との間で電気信号の伝送を行うものである。なお、制御基板及びヘッド制御基板とも、各図に現れていない。フラットケーブル85は、電気信号を伝送する複数本の導電線をポリエステルフィルムなどの合成樹脂フィルムで覆って絶縁した薄い帯状のものである。
フラットケーブル85は、キャリッジ38の往復動に追従して撓む可撓性を有する。フラットケーブル85は、キャリッジ38からクリップ36までの部分がキャリッジ38の第1方向104から第2方向105へ反転する略U字形状を形成している。帯状のフラットケーブル85の表裏面は、表裏面に対する垂線が水平方向を向いており、表裏面が垂直方向に拡がっている。また、キャリッジ38からフラットケーブル85が延出される方向と、インクチューブ41が延出される方向とは、いずれも第1方向104である。
キャリッジ38に固定されたフラットケーブル85の第1端側は、キャリッジ38に搭載された図示しないヘッド制御基板に電気的に接続されている。クリップ36に固定されたフラットケーブル85の第2端側は、さらにメイン基板へ延出されて電気的に接続されている。フラットケーブル85が略U字形状に湾曲された部分は、いずれの部材にも固定されておらず、インクチューブ41と同様に、キャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化する。
[ガイド部材70]
図3に示されるように、インクチューブ41及びフラットケーブル85の装置正面側には、ガイド部材70が装置幅方向(矢印101方向)に延設されている。ガイド部材70は、インクチューブ41に当接する垂直方向(図1における矢印102方向)の壁面を有する壁である。ガイド部材70は、概ね、インクチューブ41を固定するクリップ36からインクチューブ41が延出される方向に沿って装置の側面付近まで設けられている。ガイド部材70の壁面は、クリップ36により垂直方向(図1における矢印102方向)に配列された4本のインクチューブ41のすべてが当接可能な高さである。
ガイド部材70においてインクチューブ41が配置された側の壁面がガイド面である。このガイド面は、第1ガイド面71、第2ガイド面72及び第3ガイド面73に分類される。第1ガイド面71は、第2方向105に沿って延出されてインクチューブ41の第3部分33が当接しうる平面である。第2ガイド面72は、第2方向105と交差する第3方向106へ延出されてインクチューブ41の第2部分32が当接しうる平面である。第3ガイド面73は、第1ガイド面71及び第2ガイド面72と連続し、かつ第1曲率半径R1で湾曲する曲面である。つまり、ガイド部材70のガイド面は、クリップ36付近から装置の側面へ向かって、第1ガイド面71、第3ガイド面73、第2ガイド面72の順序で連続している。
図8及び図9に示されるように、第3ガイド面73は第1曲率半径R1でキャリッジ38側を内側として湾曲しており、インクチューブ41の第2部分32は第2曲率半径R2でキャリッジ38側を内側として湾曲している。つまり、第3ガイド面73が湾曲する方向と、第2部分32が湾曲する方向は同じである。そして、第3ガイド面73の第1曲率半径R1は、所定位置におけるインクチューブ41の第2部分32の第2曲率半径R2との関係において、式1を満たす。ここで、曲率半径とは、弧状に湾曲した部分における湾曲中心までの半径をいう。
式1:(第1曲率半径R1)≧(第2曲率半径R2)
第2曲率半径R2は、インクチューブ41の第2部分32がガイド部材70の第3ガイド面73に到達した位置において定義される。この位置が前述の所定位置であり、後述の位置107と一致する。前述のように、インクチューブ41はキャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化し、図8及び図9に示されるように、キャリッジ38が往復動範囲の左端付近に位置する際に、インクチューブ41の第2部分32が第3ガイド面73に到達して接触する。
なお、本実施形態では、4本のインクチューブ41がキャリッジ38に接続されており、正確には、各インクチューブ41における各第2曲率半径R2がそれぞれ若干相違するが、いずれのインクチューブ41における第2曲率半径R2であっても、前述の式1を満たす。したがって、本実施形態では、4本のインクチューブ41のうち最も湾曲外側に配置されているインクチューブ41について説明がされる。
図10に示されるように、ガイド部材70の第2ガイド面72は、第3方向106に沿っており、第1ガイド面71より徐々にガイドレール44に近づいている。キャリッジ38が往復動範囲の左端に位置すると、インクチューブ41の第2部分32が第2ガイド面72に到達して接触する。インクチューブ41の第2部分32は、第2ガイド面72によってキャリッジ38(ガイドレール44)に近づく方向へ押しやられる。このときの、第2部分32の曲率半径を第3曲率半径R3とすると、第2曲率半径R2と第3曲率半径R3とは式2を満たす。
式2:(第2曲率半径R2)>(第3曲率半径R3)
[キャリッジ38及びインクチューブ41の動作]
以下、プリンタ部11におけるキャリッジ38及びインクチューブ41の動作について説明する。記録ヘッド39を搭載したキャリッジ38は、モータの駆動力がベルト駆動機構46を介して伝達され、ガイドレール43,44に案内されて記録用紙の搬送方向と交差する方向(矢印101方向)へ往復動する。キャリッジ38と共に往復動される記録ヘッド39は、制御基板からフラットケーブル85を通じて伝送された信号に基づいて、インクチューブ41により供給される各色インクのインク滴を所定のタイミングでプラテン42上の記録用紙に選択的に吐出する。搬送ローラ60及び排紙ローラ62による記録用紙の間欠搬送と、キャリッジ38の往復動とが交互に繰り返されることにより、記録用紙に所望の画像が記録される。なお、キャリッジ38は、画像記録の他、メンテナンスやイニシャライズの際にも動作される。
キャリッジ38に接続されたインクチューブ41及びフラットケーブル85は、キャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化する。なお、フラットケーブル85もインクチューブ85と同様に姿勢変化するが、ここでは詳細な説明が省略される。
図6に示されるように、キャリッジ38が往復動範囲の右端にあるときは、インクチューブ41は、第1部分31が最も長くなり、第2部分32の曲率半径が最も大きくなり、第3部分33が最も短くなり又はほぼ無くなる状態のU字形状となる。インクチューブ41は可撓性とともに曲げ剛性を有する。したがって、インクチューブ41の第2部分32には、直線形状に復元しようとする力(以下、「復元力」とも称される。)が生じ、この復元力によって第2部分32の曲率半径が最も大きくなる。そして、第2部分32による復元力が第1部分31を介してキャリッジ38に伝達される。
前述されたインクチューブ41の第2部分32の復元力によって、第2部分32の曲率半径が大きくなって、U字形状に湾曲されたインクチューブ41が占める範囲が広くなりがちであるが、キャリッジ38に設けられたピン53により第1部分31がガイド部材70側へ押圧されている。これにより、第1部分31は、第1方向104に沿って延出されながら僅かにS字形状をなすように弾性変形されている。この第1部分31の弾性変形によっても復元力が生じ、この復元力がピン53を介してキャリッジ38に伝達される。また、第1部分31の復元力は第2部分32へも伝達されて、第2部分32の曲率半径を小さくする力として作用する。これにより、第2部分32の曲率半径が極端に大きくなることが抑制されて、インクチューブ41が占める範囲が拡がらないようにインクチューブ41が躾けられる。
また、インクチューブ41の第2部分32による復元力は、第1部分31を介してキャリッジ38に伝達されるが、前述のように、第1部分31がピン53によって弾性変形されることにより、第2部分32による復元力は、第1部分31による復元力と共に、ピン53をキャリッジ38の往復動方向(矢印101)とほぼ直交する方向(図6における矢印103の上方向)へ押圧する力としてキャリッジ38に作用する。つまり、キャリッジ38の姿勢を回転させる方向の力(回転モーメント)として作用しない。
図7に示されるように、キャリッジ38が往復動範囲の左端にあるときは、インクチューブ41は、第1部分31が最も短くなり又はほぼ無くなり、第2部分32の曲率半径が最も小さくなり、第3部分33が最も長くなる状態のU字形状となる。前述と同様に、インクチューブ41の第2部分32には復元力が生じ、この復元力が第1部分31を介してキャリッジ38に伝達される。
第1部分31が最も短くなり又は無くなることにより、インクチューブ41はピン53から離れる。これにより、第2部分32による復元力が直接的にキャリッジ38に作用する。この状態において、インクチューブ41の第2部分は、ガイド部材70の第2ガイド面72によって曲率半径が小さくなるようにガイドされており、前述のように、第2曲率半径R2より小さい第3曲率半径R3となっている。これにより、仮に第2部分32が第2曲率半径であった場合と比べて、第1部分31が長くなっている。そうすると、第2部分32による復元力がキャリッジ38に回転モーメントとして作用する割合が小さくなる。
図6に示される位置から図7に示される位置へキャリッジ38が移動する際に、キャリッジ38に追従するインクチューブ41は、第1部分31が次第に短くなり、第2部分32の曲率半径が次第に小さくなり、第3部分33が次第に長くなるように姿勢変化する。このキャリッジ38の移動過程において、インクチューブ41の第3部分33は、ガイド部材70の第1ガイド面71に当接して第2方向105へ直線形状に延出された状態となる。
そして、キャリッジ38が往復動範囲の左端(図7参照)に到達する前に、インクチューブ41の第2部分32が、第1ガイド面71と第3ガイド面73との境界に到達する。このとき、第3部分33のほぼすべてが第1ガイド面71に当接しており、第1部分31及び第2部分32がガイド部材70に接触していない状態にある。
さらにキャリッジ38が往復動範囲の左端へ移動すると、インクチューブ41の第2部分32は、第3部分33との境界から次第に第3ガイド面73と当接し始める。第2部分32において、第3ガイド面73と当接し始める位置107(図9参照)とは、インクチューブ41の第2部分32において、ガイド部材70の第3ガイド面73と当接している領域と、第3ガイド面73と当接していない領域との境界である。
前述のように、第3ガイド面73は第1曲率半径R1で湾曲している。また、インクチューブ41の第2部分32は、キャリッジ38の移動に追従して、その曲率半径を変化させながら湾曲しているが、第2部分32が第1ガイド面71から第3ガイド面73へ到達する位置へキャリッジ38が位置したとき、つまり、位置107が第1ガイド面71と第3ガイド面73との境界に位置するときに、第2部分32は、第2曲率半径R2で湾曲している。そして、第1曲率半径R1と第2曲率半径R2とは、前述の式1を満たす関係にある。要するに、第3ガイド面73は、第2部分32より緩やかに湾曲している。
キャリッジ38の移動に伴って、第2部分32は、第2ガイド面72に当接する前に第3ガイド面73に当接して第2方向から第3方向へ徐々に案内されて第2ガイド面72に当接する。第3ガイド面73が第2部分32より緩やかに湾曲していることにより、第2部分32において前述の位置107が1箇所のみ生じる。そして、この位置107は、キャリッジ38の移動に伴って、第3ガイド面73において、第1ガイド面71との境界から第2ガイド面72との境界へ向かって連続的に移動し、第2部分32が緩やかに第2ガイド面72に当接し始める。そして、キャリッジ38が往復動範囲の左端へ移動すると、前述のように、インクチューブ41の第2部分32が、第2ガイド面72によって第2方向に沿って次第にガイドレール44へ近づく方向へ案内される。
[本実施形態の作用効果]
前述のように、キャリッジ38に追従して第1ガイド面71と当接するインクチューブ41が第2ガイド面72へ当接するように移動する際に、インクチューブ41が第3ガイド面73と当接し始める位置107が第1ガイド面71から第2ガイド面72へ向かって連続的に移動されるので、インクチューブ41が突発的にガイド部材70と当接することが無く、インクチューブ41がガイド部材70に当接する際の衝突音が軽減される。これにより、キャリッジ38の往復動における動作音の静かなプリンタ部11が実現される。
また、第2ガイド面72によって第2曲率半径R2が小さくされて、第2部分32が直線形状に復元しようとする力がキャリッジ38に回転モーメントとして作用する割合が小さくなるので、キャリッジ38の移動中における姿勢や、移動方向が切り替わる際の姿勢変化が安定するので、キャリッジ38が円滑な往復動が実現される。
また、キャリッジ38に、インクチューブ41の第1部分31をガイド部材70側へ押圧して弾性変形させるピン53が設けられているので、第2部分32による復元力によって、第2部分32の曲率半径が大きくなることが抑制され、インクチューブ41が姿勢変化する範囲が狭くなるようにインクチューブ41を躾けることができるとともに、第2部分32による復元力がキャリッジ38に回転モーメントとして作用しないようにすることができる。
なお、本実施形態では、本発明にかかる走査装置がプリンタ部11の一部として実現されているが、本発明にかかる走査装置はスキャナの一部として実現されてもよい。本発明にかかる走査装置がスキャナとして実現される場合、例えば、移動体としてイメージセンサを搭載するキャリッジがあげられ、長尺部材としてイメージスキャナと制御基板との間で電気信号を伝送する電気ケーブルがあげられる。
また、本実施形態では、スキャナ38が往復動する方向を相反方向とし、インクチューブ41が延出される第1方向104及び第2方向105が、スキャナ38の往復動方向と一致するが、これら各方向は必ずしも一致させる必要はなく、本発明の要旨が変更されない限り任意に変更されてもよい。
また、本実施形態では、本発明における長尺部材がインクチューブ41である実施態様が示されているが、本発明における長尺部材は、管形状や帯形状であればインクチューブ41に限定されず、例えばフラットケーブル85であってもよい。
また、本実施形態では、ガイド部材70の第3ガイド面73が一定の第1曲率半径R1で湾曲されている実施態様が示されているが、本発明における第3ガイド面は、長尺部材が第3ガイド面と当接し始める位置が第1ガイド面から第2ガイド面へ向かって連続的に移動させるものであれば、必ずしも一定の第1曲率半径でなくてもよい。したがって、例えば、第3ガイド面が、第2曲率半径より大きな複数の曲率半径からなる湾曲面として実現されてもよい。
図1は、本発明の実施形態にかかる複合機10の外観構成を示す斜視図である。 図2は、複合機10の内部構成を示す縦断面図である。 図3は、画像記録ユニット24周辺の構成を示す平面図である。 図4は、インクチューブ41の第1端側がキャリッジ38に接続された構成を示す斜視図である。 図5は、押圧部材51が取り外された状態において、インクチューブ41の第1端側がキャリッジ38に接続された構成を示す斜視図である。 図6は、キャリッジ38が往復動範囲の右端にある状態における画像記録ユニット24周辺の構成を示す平面図である。 図7は、キャリッジ38が往復動範囲の左端にある状態における画像記録ユニット24周辺の構成を示す平面図である。 図8は、インクチューブ41がガイド部材70の第3ガイド面73と当接している状態における画像記録ユニット24周辺の構成を示す平面図である。 図9は、インクチューブ41の第2部分32がガイド部材70の第3ガイド面73と当接し始めた状態における画像記録ユニット24の模式図である。 図10は、第2部分32の位置107がガイド部材70の第3ガイド面73を移動している状態における画像記録ユニット24の模式図である。 図11は、キャリッジ38が往復動範囲の右端にある状態における画像記録ユニット24の模式図である。
11・・・プリンタ部(走査装置、画像記録装置)
38・・・キャリッジ(移動体)
39・・・記録ヘッド
41・・・インクチューブ(長尺部材)
51・・・押圧部材
70・・・ガイド部材
71・・・第1ガイド面
72・・・第2ガイド面
73・・・第3ガイド面
104・・・第1方向
105・・・第2方向
106・・・第3方向
107・・・位置

Claims (5)

  1. 一定方向に往復動する移動体と、
    上記移動体に第1端側が接続されて第1方向へ延出され、第1方向とは異なる第2方向へ向かって弾性的に湾曲されて第2端側が所定位置に固定され、上記移動体の往復動に追従する長尺部材と、
    上記第2方向に沿って延出された第1ガイド面、上記第2方向と交差する第3方向へ延出された第2ガイド面、並びに上記第1ガイド面及び上記第2ガイド面と連続する第3ガイド面を有するガイド部材と、を具備し、
    上記第3ガイド面は、上記移動体に追従して第1ガイド面と当接する長尺部材が第2ガイド面へ当接するように移動する際に、当該長尺部材が第3ガイド面と当接し始める位置第1ガイド面から第2ガイド面へ向かって連続的に移動させるものであり、
    上記長尺部材は、上記移動体に第1端側が接続されて上記第1方向へ延出された第1部分と、第1部分から上記第2方向へ向かって弾性的に湾曲された第2部分と、第2部分から上記第2方向へ延出されて第2端側が所定位置に固定された第3部分とを有し、
    上記ガイド部材は、上記第1ガイド面が上記長尺部材の第3部分と当接可能であり、上記第2ガイド面が上記長尺部材の第2部分と当接可能であり、かつ上記第3ガイド面が第1曲率半径R1で湾曲するものであり、
    上記第1曲率半径R1と、上記長尺部材が上記第1ガイド面から上記第3ガイド面へ当接し始める位置へ上記移動体が位置する際における上記第2部分の第2曲率半径R2とが、
    式1:(第1曲率半径R1)≧(第2曲率半径R2)、を満たす走査装置。
  2. 上記第2ガイド面は、上記第2曲率半径R2が小さくなる方向へ上記第2部分を案内する請求項1に記載の走査装置。
  3. 上記移動体に、上記長尺部材の第1部分を上記ガイド部材側へ押圧して弾性変形させる押圧部材が設けられた請求項1又は2に記載の走査装置。
  4. 上記移動体が、記録ヘッドを搭載するキャリッジであり、
    上記長尺部材が、インクチューブである請求項1から3のいずれかに記載の走査装置。
  5. 請求項4に記載の走査装置を具備し、上記キャリッジが往復動する方向と交差する方向へ被記録媒体を搬送し、上記記録ヘッドから吐出されたインク滴を当該被記録媒体に選択的に着弾させて画像記録を行う画像記録装置。
JP2007339401A 2007-12-28 2007-12-28 走査装置及び画像記録装置 Active JP5211687B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007339401A JP5211687B2 (ja) 2007-12-28 2007-12-28 走査装置及び画像記録装置
US12/341,156 US8075130B2 (en) 2007-12-28 2008-12-22 Work device and image recording apparatus equipped with the work device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007339401A JP5211687B2 (ja) 2007-12-28 2007-12-28 走査装置及び画像記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009160742A JP2009160742A (ja) 2009-07-23
JP5211687B2 true JP5211687B2 (ja) 2013-06-12

Family

ID=40797719

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007339401A Active JP5211687B2 (ja) 2007-12-28 2007-12-28 走査装置及び画像記録装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8075130B2 (ja)
JP (1) JP5211687B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5126254B2 (ja) * 2010-03-08 2013-01-23 ブラザー工業株式会社 画像記録装置
JP2011218606A (ja) * 2010-04-06 2011-11-04 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP5821196B2 (ja) * 2011-01-26 2015-11-24 セイコーエプソン株式会社 インクジェット記録装置
KR101550769B1 (ko) * 2011-02-28 2015-09-07 세이코 엡슨 가부시키가이샤 기록 장치
RU2579330C2 (ru) * 2012-01-30 2016-04-10 Сейко Эпсон Корпорейшн Струйное записывающее устройство
JP6083114B2 (ja) * 2012-02-16 2017-02-22 セイコーエプソン株式会社 記録装置
JP2017121739A (ja) * 2016-01-07 2017-07-13 セイコーエプソン株式会社 記録装置
US10286695B2 (en) 2016-11-04 2019-05-14 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus with tube guide and curved liquid tube
JP7286978B2 (ja) * 2019-01-28 2023-06-06 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0295655A (ja) * 1988-09-30 1990-04-06 Nec Corp 用紙送り用トラクタ装置
JPH04112611A (ja) * 1990-09-03 1992-04-14 Canon Inc ケーブル押さえ機構及び前記ケーブル押さえ機構を用いた読取装置及び前記読取装置を有する画像形成装置
JP2004268346A (ja) 2003-03-06 2004-09-30 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2005035033A (ja) 2003-07-16 2005-02-10 Seiko Epson Corp インクジェット式記録装置及び液体噴射装置
JP2005035032A (ja) 2003-07-16 2005-02-10 Seiko Epson Corp インクジェット式記録装置及び液体噴射装置
JP2006256230A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP4725315B2 (ja) * 2005-12-19 2011-07-13 ブラザー工業株式会社 走査装置
JP2007181966A (ja) * 2006-01-06 2007-07-19 Brother Ind Ltd 画像記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
US8075130B2 (en) 2011-12-13
US20090167834A1 (en) 2009-07-02
JP2009160742A (ja) 2009-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5211687B2 (ja) 走査装置及び画像記録装置
JP4883004B2 (ja) 走査装置及び画像記録装置
JP4135751B2 (ja) 画像記録装置
JP4187007B2 (ja) 画像記録装置
US7631965B2 (en) Image-recording device having movable carriage to which flexible flat cable and flexible ink supply tubes are connected
JP4872336B2 (ja) インクジェット記録装置
JP4207955B2 (ja) インクジェット記録装置
JP4730089B2 (ja) 画像記録装置
JP2007168403A (ja) 画像記録装置
JP2007176068A (ja) 画像記録装置
JP4539779B2 (ja) 画像記録装置
JP2006231820A (ja) 画像記録装置
JP4725315B2 (ja) 走査装置
JP4730090B2 (ja) 画像記録装置
JP2007118436A (ja) 記録装置
US7753481B2 (en) Image recording apparatus
JP3163292U (ja) 画像記録装置
JP4797626B2 (ja) 画像記録装置
JP2009286078A (ja) 画像記録装置
JP4158804B2 (ja) 可動支持部駆動部材
JP6455320B2 (ja) 画像形成装置
JP6696556B2 (ja) 画像形成装置
JP5126254B2 (ja) 画像記録装置
JP2009034870A (ja) 画像記録装置
JP5083570B2 (ja) 画像記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120321

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130211

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5211687

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160308

Year of fee payment: 3