JP2007168403A - 画像記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復動するキャリッジを有する画像記録装置において、キャリッジに追従するインク供給管を姿勢変化に適した状態に支持する手段を提供する。
【解決手段】キャリッジ38は、インクチューブ41が水平方向に並べられて接続されるジョイント部124を有し、インクチューブ41を水平方向に摺動可能に担持する平坦面126が、ジョイント部124からインクチューブ41の延出方向に形成されたキャリッジ本体120と、キャリッジ本体120の上側に取り付けられ、複数のインクチューブ41を平坦面126との間で水平方向に摺動可能に狭持して、インクチューブ41をジョイント部124に接続された水平方向の配列に維持する押さえ部材137を有するキャリッジカバー121とを具備する。
【選択図】図11

Description

本発明は、被記録媒体に画像を記録する記録ヘッドを搭載して被記録媒体と交差する方向に往復動するキャリッジに、インクを供給するインク供給管が、キャリッジの往復動に追従するように接続されてなる画像記録装置に関するものである。
従来より、入力信号に基づいてインクを噴射して被記録媒体に画像記録を行う画像記録装置として、記録ヘッドのアクチュエータにインクを導き、入力信号に応じた圧電素子、電歪素子等のアクチュエータの撓みや、発熱素子による局部的なインクの沸騰を利用してインクを加圧噴射するものが知られている。
例えば、シリアルプリンタと呼ばれる画像記録装置では、被記録媒体の搬送方向と直交する方向に往復動するキャリッジに上記記録ヘッドが搭載されている。そして、被記録媒体が所定の改行幅で搬送される毎にキャリッジが往復動されて画像記録が行われる。記録ヘッドとインクカートリッジが別の位置に配置されている場合には、記録ヘッドとインクカートリッジとは、可撓性のインクチューブによりインクが流通可能に接続される。インクチューブは、キャリッジの往復動の妨げとならないように、キャリッジの往復動に追従できる十分な長さを有するものであり、記録ヘッドとインクカートリッジとの間で略U字形状に撓ませて配設される(例えば特許文献1参照)。
フルカラー印刷に対応するために、例えばCMYKのように、記録ヘッドに複数色のインクが供給される場合には、各インク色毎にインクチューブが設けられる。この複数のインクチューブは、キャリッジに追従して姿勢変化する際に暴れないようにキャリッジにおいて位置が固定されている。例えば、特許文献1では、複数のインクチューブが、キャリッジの上面に設けられた環状のキャリッジ側保持部に挿通されることにより固定され、キャリッジから所定方向に一体に延出されている。
特開2005−35033号公報
インクチューブのキャリッジ側の端部は、キャリッジに設けられたジョイント部に接続される。インクが流通するインクチューブの自重により、又はキャリッジの往復動に追従してインクチューブが姿勢変化する際に、ジョイント部に大きな負荷が集中すると、ジョイント部の破損やインクチューブの脱落が生じて、インク漏れを引き起こすおそれがある。したがって、ジョイント部の近傍に支持部材を設けてインクチューブを支持し、ジョイント部に大きな負荷が集中しないようにすることが望ましい。また、インクチューブは、キャリッジに追従する際に姿勢変化するので、ジョイント部から延出されたインクチューブには姿勢変化に適度な自由度を持たせる必要がある一方、インクチューブの屈曲を防止するために、インクチューブの姿勢変化は所定範囲に規制される必要もある。
仮に、前述したような支持部材をキャリッジに設けるとすれば、支持部材には、インクチューブの重量に耐える剛性が必要である。また、支持部材やインクチューブの組み付けが容易であることが望ましい。
また、画像記録装置には薄型化の要請があるところ、キャリッジにおいて、複数本のインクチューブを垂直方向に配列すれば、キャリッジの上方にインクチューブを配置するために必要な空間が垂直方向に大きくなる。この空間を小さくするには、キャリッジにおいてインクチューブを水平方向に配列することが望ましい。この水平方向の配列は、キャリッジの往復動に追従して姿勢変化する際にも維持される必要がある。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、被記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復動するキャリッジを有する画像記録装置において、キャリッジに追従するインク供給管を姿勢変化に適した状態に支持する手段を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、キャリッジへのインク供給管の組み付けを簡易なものとすることにある。
また、本発明の他の目的は、キャリッジにおいてインク供給管を水平方向に配列した状態に維持できる手段を提供することにある。
(1) 本発明に係る画像記録装置は、インク滴を吐出することにより被記録媒体に画像を記録する記録ヘッドと、上記記録ヘッドが搭載されて、被記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復動されるキャリッジと、上記キャリッジの往復動に追従して姿勢変化する可撓性を有し、一端側が上記キャリッジに固定され且つ他端側が装置本体の固定部に固定されるとともに、該キャリッジの往復動方向に反転する湾曲部を形成するように引き回されて、上記記録ヘッドにインクを供給するインク供給管と、を具備する画像記録装置であって、上記キャリッジは、複数の上記インク供給管が水平方向に並べられて接続されるジョイント部を有し、該インク供給管を水平方向に摺動可能に担持する平坦面が、該ジョイント部から上記インク供給管の延出方向に形成されたキャリッジ本体と、上記キャリッジ本体の上側に取り付けられ、複数の上記インク供給管を上記平坦面との間で水平方向に摺動可能に狭持して、該インク供給管を上記ジョイント部に接続された水平方向の配列に維持する押さえ部材を有するキャリッジカバーと、を具備してなるものである。
記録ヘッドが搭載されたキャリッジが、被記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復動され、その間に記録ヘッドからインク滴が吐出されることにより、搬送されている被記録媒体に画像が記録される。キャリッジに搭載された記録ヘッドには、インク供給管を通じてインクが供給される。
インク供給管は、キャリッジの往復動に追従して姿勢変化する可撓性を有する。インク供給管は、一端側がキャリッジに固定され、他端側が装置本体の固定部に固定され、これらの間でキャリッジの往復動方向に反転する湾曲部を形成するように引き回されている。つまり、インク供給管は、平面視においてU字形状に湾曲するようにして、キャリッジから装置本体の固定部まで引き回されている。インク供給管は、湾曲部がキャリッジの往復動に応じて曲率を変化させながら、キャリッジの往復動に追従する。
キャリッジは、キャリッジ本体の上側にキャリッジカバーが取り付けられてなる。キャリッジ本体は、複数のインク供給管が接続されるジョイント部を有する。ジョイント部には、複数のインク供給管が水平方向に配列された状態で接続される。キャリッジ本体には、ジョイント部からインク供給管の延出方向に平坦面が形成され、ジョイント部に接続された各インク供給管が該平坦面に水平方向に摺動可能に担持される。キャリッジカバーは、各インク供給管をキャリッジ本体の平坦面との間で狭持する押さえ部を有する。平坦面と押さえ部との間で狭持されたインク供給管は、水平方向の配列を維持した状態で水平方向に摺動可能である。したがって、キャリッジの往復動に伴って姿勢変化する各インク供給管は、その姿勢変化に伴って水平方向に摺動し、また、他のインク供給管に乗り上げる等して水平方向の配列を乱すことがない。また、キャリッジカバーを未装着の状態で、キャリッジ本体のジョイント部にインク供給管が接続されることにより、複数のインク供給管の取り付け順序が拘束されず、また、キャリッジ本体の平坦面に担持されたインク供給管を水平方向及び上側へ自由に捌くことができるので、作業性がよい。
(2) 上記平坦面の被記録媒体の搬送方向両側であって、上記キャリッジ本体又はキャリッジカバーのいずれか一方又は双方に、上記インク供給管の水平方向の摺動範囲を規制する規制壁が形成されたものであってもよい。これにより、インク供給管の水平方向の摺動範囲が規制され、キャリッジ本体に取り付けられた金属製部材等にインク供給管が接触して損傷することが防止される。
(3) 上記装置本体の固定部は、複数の上記インク供給管を上下方向に配列して、その他端側を固定するものであり、複数の上記インク供給管は、その湾曲部において水平方向の配列から上下方向の配列になるように捻られたものであってもよい。これにより、キャリッジ側においては、キャリッジ上側の省スペースが実現され、装置本体の固定部側においては、被記録媒体の搬送方向の省スペースが実現される。
このように、本発明に係る画像記録装置によれば、キャリッジ本体に、水平方向に配列されてジョイント部に接続されたインク供給管を水平方向に摺動可能に担持する平坦面が形成され、キャリッジカバーに、インク供給管を平坦面との間で水平方向に摺動可能に狭持して、該インク供給管をジョイント部に接続された水平方向の配列に維持する押さえ部材が設けられたので、キャリッジの往復動に伴って、インク供給管が平坦面上を水平方向に摺動されて円滑に姿勢変化し、また、いずれかのインク供給管が他のインク供給管に乗り上げる等して水平方向の配列を乱すことがない。また、キャリッジ本体のジョイント部にインク供給管が接続される際の作業性が向上される。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、本実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
図1は、本発明の実施形態に係る複合機1の外観構成を示すものである。また、図2は、複合機1の内部構成を示す縦断面図である。複合機1は、下部にプリンタ部2を、上部にスキャナ部3を一体的に備えた多機能装置(MFD:Multi Function Device)であり、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能を有する。複合機1のうちプリンタ部2が、本発明に係る画像記録装置に相当する。したがって、プリンタ機能以外の機能は任意のものであり、例えば、スキャナ部3がなく、スキャナ機能やコピー機能を有しない単機能のプリンタとして本発明に係る画像記録装置が実施されてもよい。
複合機1のプリンタ部2は、主にコンピュータ等の外部情報機器と接続されて、該コンピュータ等から送信された画像データや文書データを含む印刷データに基づいて、記録用紙に画像や文書を記録する。なお、複合機1は、デジタルカメラ等が接続されて、デジタルカメラ等から出力される画像データを記録用紙に記録したり、メモリカード等の各種記憶媒体が装填されて、該記憶媒体に記録された画像データ等を記録用紙に記録したりすることも可能である。
図1に示すように、複合機1は高さより横幅及び奥行きが大きい幅広薄型の概ね直方体の外形であり、複合機1の下部がプリンタ部2である。プリンタ部2は、正面に開口2aが形成されている。給紙トレイ20及び排紙トレイ21は、開口2aの内側に上下2段に設けられている。給紙トレイ20には、被記録媒体である記録用紙が貯蔵され、例えば、A4サイズ以下のB5サイズ、はがきサイズ等の各種サイズの記録用紙が収容される。給紙トレイ20は、図2に示すように、必要に応じてスライドトレイ20aを引き出すことによりトレイ面が拡大され、例えば、リーガルサイズの記録用紙が収容できるようになる。給紙トレイ20に収容された記録用紙がプリンタ部2の内部へ給送されて所望の画像が記録され、排紙トレイ21へ排出される。
複合機1の上部はスキャナ部3であり、所謂フラットベッドスキャナとして構成されている。図1及び図2に示すように、複合機1の天板として開閉自在に設けられた原稿カバー30の下側に、プラテンガラス31及びイメージセンサ32が設けられている。プラテンガラス31には、画像読取りを行う原稿が載置される。プラテンガラス31の下方には、複合機1の奥行き方向(図2の左右方向)を主走査方向とするイメージセンサ32が、複合機1の幅方向(図2の紙面垂直方向)に往復動可能に設けられている。
複合機1の正面上部には、プリンタ部2やスキャナ部3を操作するための操作パネル4が設けられている。操作パネル4は、各種操作ボタンや液晶表示部から構成されている。複合機1は、操作パネル4からの操作指示に基づいて動作する。複合機1が外部のコンピュータに接続されている場合には、該コンピュータからプリンタドライバ又はスキャナドライバを介して送信される指示に基づいても複合機1が動作する。複合機1の正面の左上部には、スロット部5が設けられている。スロット部5には、記憶媒体である各種小型メモリカードが装填可能である。操作パネル4において所定の操作を行うことにより、スロット部5に装填された小型メモリカードに記憶された画像データが読み出される。読み出された画像データに関する情報は、操作パネル4の液晶表示部に表示され、この表示に基づいて、任意の画像をプリンタ部2により記録用紙に記録させることができる。
以下、図2から図15を参照して複合機1の内部構成、特にプリンタ部2の構成について説明する。図2は、プリンタ部2の概略構成を示す断面図である。図2に示すように、複合機1の底側に給紙トレイ20が設けられ、給紙トレイ20の奥側に分離傾斜板22が設けられている。分離傾斜板22は、給紙トレイ20から重送された記録用紙を分離して、最上位置の記録用紙を上方へ案内する。用紙搬送路23は、分離傾斜板22から上方へ向かった後、正面側へ曲がって、複合機1の背面側から正面側へと延び、画像記録ユニット24を経て排紙トレイ21へ通じている。したがって、給紙トレイ20に収容された記録用紙は、用紙搬送路23により下方から上方へUターンするように案内されて画像記録ユニット24に至り、画像記録ユニット24により画像記録が行われた後、排紙トレイ21に排出される。
図3は、プリンタ部2の主要構成を示す部分拡大断面図である。図3に示すように、給紙トレイ20の上側には、給紙トレイ20に積載された記録用紙を用紙搬送路23へ供給する給紙ローラ25が設けられている。給紙ローラ25は、給紙アーム26の先端に軸支されている。給紙ローラ25は、複数のギアが噛合されてなる駆動伝達機構27により、LFモータ71(図7参照)の駆動が伝達されて回転する。
給紙アーム26は、基軸26aを回動軸として配設されており、給紙トレイ20に接離可能に上下動する。給紙アーム26は、図3に示すように、自重により又はバネ等に付勢されて給紙トレイ20に接触するように下側へ回動されており、給紙トレイ20の挿抜の際に上側へ退避可能に構成されている。給紙アーム26が下側へ回動されることにより、その先端に軸支された給紙ローラ25が給紙トレイ20上の記録用紙に圧接する。その状態で、給紙ローラ25が回転されることにより、給紙ローラ25のローラ面と記録用紙との間の摩擦力により、最上位置の記録用紙が分離傾斜板22へ送り出される。記録用紙は、その先端が分離傾斜板22に当接して上方へ案内され、用紙搬送路23へ送り込まれる。給紙ローラ25によって最上位置の記録用紙が送り出される際に、その直下の記録用紙が摩擦や静電気の作用によって共に送り出される場合があるが、該記録用紙は分離傾斜板22との当接によって制止される。
用紙搬送路23は、画像記録ユニット24等が配設されている箇所以外は、所定間隔で対向する外側ガイド面と内側ガイド面とから構成されている。例えば、複合機1の背面側の用紙搬送路23の湾曲部17は、外側ガイド部材18と内側ガイド部材19とが装置フレームに固定されることにより構成されている。用紙搬送路23において、特に用紙搬送路23が曲がっている箇所には、回転コロ16が外側ガイド面へローラ面を露出するようにして、用紙搬送路23の幅方向を軸方向として回転自在に設けられている。回転自在な各回転コロ16により、用紙搬送路23が曲がっている箇所において、ガイド面に摺接する記録用紙が円滑に搬送される。
図3に示すように、用紙搬送路23には、画像記録ユニット24が設けられている。画像記録ユニット24は、インクジェット記録ヘッド39を搭載して主走査方向へ往復動するキャリッジ38を備えている。インクジェット記録ヘッド39には、複合機1内にインクジェット記録ヘッド39とは独立に配置されたインクカートリッジからインクチューブ41(インク供給管、図4参照)を通じてシアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・ブラック(Bk)の各色インクが供給される。キャリッジ38が往復動される間に、インクジェット記録ヘッド39から各色インクが微小なインク滴として選択的に吐出されることにより、プラテン42上を搬送される記録用紙に画像記録が行われる。なお、図3及び図4には、インクカートリッジは図示されていない。
図4は、プリンタ部2の主要構成を示す平面図であり、主としてプリンタ部2の略中央から装置背面側の構成を示すものである。図4に示すように、用紙搬送路23の上側において記録用紙の搬送方向(図4の上側から下側方向)に所定距離を隔てられて、一対のガイドレール43,44が記録用紙の搬送方向と直交する方向(図4の左右方向)に延設されている。ガイドレール43,44は、プリンタ部2の筐体内に設けられて、プリンタ部2を構成する各部材を支持するフレームの一部を構成している。キャリッジ38は、ガイドレール43,44を跨ぐようにして記録用紙の搬送方向と直交する方向に摺動可能に載置されている。このように、ガイドレール43,44が記録用紙の搬送方向にほぼ水平に並べられることにより、プリンタ部2の高さを低くして、装置の薄型化が実現される。
記録用紙の搬送方向上流側に配設されたガイドレール43は、用紙搬送路23の幅方向(図4の左右方向)の長さがキャリッジ38の往復動範囲より長い平板状のものである。記録用紙の搬送方向下流側に配設されたガイドレール44は、用紙搬送路23の幅方向の長さがガイドレール43とほぼ同じ長さの平板状のものである。キャリッジ38は、搬送方向上流側の端部がガイドレール43上に載置され、搬送方向下流側の端部がガイドレール44上に載置されて、ガイドレール43,44の長手方向に摺動される。ガイドレール44の搬送方向上流側の縁部45は、上方へ向かって略直角に曲折されている。ガイドレール43,44に担持されたキャリッジ38は、縁部45をローラ対等の狭持部材により摺動可能に狭持している。これにより、キャリッジ38は、記録用紙の搬送方向に対して位置決めされ、且つ、記録用紙の搬送方向と直交する方向に摺動可能になる。つまり、キャリッジ38は、ガイドレール43,44上に摺動自在に担持され、ガイドレール44の縁部45を基準として、記録用紙の搬送方向と直交する方向に往復動する。なお、図には表れていないが、縁部45には、キャリッジ38の摺動を円滑にするためにグリースなどの潤滑剤が塗布されている。
ガイドレール44の上面には、ベルト駆動機構46が配設されている。ベルト駆動機構46は、用紙搬送路23の幅方向の両端付近にそれぞれ設けられた駆動プーリ47と従動プーリ48との間に、内側に歯が設けられた無端環状のタイミングベルト49が張架されてなるものである。駆動プーリ47の軸にはCRモータ73(図7参照)から駆動力が入力され、駆動プーリ47の回転によりタイミングベルト49が周運動する。なお、タイミングベルト49は無端環状のもののほか、有端のベルトの両端部をキャリッジ38に固着するものを用いてもよい。
キャリッジ38は、その底面側においてタイミングベルト49に固着されている。したがって、タイミングベルト49の周運動に基づいて、キャリッジ38が縁部45を基準としてガイドレール43,44上を往復動する。このようなキャリッジ38にインクジェット記録ヘッド39が搭載されて、インクジェット記録ヘッド39が、用紙搬送路23の幅方向を主走査方向として往復動される。
ガイドレール44には、リニアエンコーダ77(図7参照)のエンコーダストリップ50が配設されている。エンコーダストリップ50は、透明な樹脂からなる帯状のものである。ガイドレール44の幅方向(キャリッジ38の往復動方向)の両端には、その上面から起立するように一対の支持部33,34が形成されている。エンコーダストリップ50は、その両端部が支持部33,34に係止されて、縁部45に沿って架設されている。なお、図には表れていないが、支持部33,34の一方には、板バネが設けられており、該板バネによりエンコーダストリップ50の端部が係止されている。この板バネにより、エンコーダストリップ50には、長手方向に張力が作用して弛みが生じることが防止されるとともに、エンコーダストリップ50に外力が作用した場合には、該板バネが弾性変形して、エンコーダストリップ50が撓むようになっている。
エンコーダストリップ50には、光を透過させる透光部と光を遮断する遮光部とが、所定ピッチで長手方向に交互に配置されたパターンが記されている。キャリッジ38の上面のエンコーダストリップ50に対応する位置には、透過型センサである光学センサ35が設けられている。光学センサ35は、キャリッジ38とともにエンコーダストリップ50の長手方向に沿って往復動し、その往復動の際にエンコーダストリップ50のパターンを検知する。インクジェット記録ヘッド39には、インクの吐出を制御するヘッド制御基板40(図12参照)が設けられている。ヘッド制御基板40は、光学センサ35の検知信号に基づくパルス信号を出力し、このパルス信号に基づいてキャリッジ38の位置が判断されて、キャリッジ38の往復動が制御される。なお、図4では、ヘッド制御基板40はキャリッジ38のキャリッジカバー121で覆われており、図に表れていない。
図3及び図4に示すように、用紙搬送路23の下側には、インクジェット記録ヘッド39と対向してプラテン42が配設されている。プラテン42は、キャリッジ38の往復動範囲のうち、記録用紙が通過する中央部分に渡って配設されている。プラテン42の幅は、搬送可能な記録用紙の最大幅より十分に大きいものであり、記録用紙の両端は常にプラテン42の上を通過する。
図4に示すように、記録用紙が通過しない範囲、すなわちインクジェット記録ヘッド39による画像記録範囲外には、パージ機構51や廃インクトレイ84等のメンテナンスユニットが配設されている。パージ機構51は、インクジェット記録ヘッド39のノズル53(図5参照)から気泡や異物を吸引除去するものである。パージ機構51は、インクジェット記録ヘッド39のノズル53を覆うキャップ52と、キャップ52を通じてインクジェット記録ヘッド39に接続されるポンプ機構と、キャップ52をインクジェット記録ヘッド39のノズル53に接離させるための移動機構とからなる。なお、図4においては、ポンプ機構及び移動機構はガイドレール44の下方にあり、図に表れていない。インクジェット記録ヘッド39から気泡等の吸引除去を行う際には、インクジェット記録ヘッド39がキャップ52上に位置するようにキャリッジ38が移動される。その状態でキャップ52が上方へ移動されて、インクジェット記録ヘッド39の下面にノズル53を密閉するように密着される。ポンプ機構によりキャップ52内が負圧にされることにより、インクジェット記録ヘッド39のノズル53からインクが吸引される。ノズル53内の気泡や異物は、該インクとともに吸引除去される。
廃インクトレイ84は、フラッシングと呼ばれるインクジェット記録ヘッド39からのインクの空吐出を受けるためのものである。廃インクトレイ84は、プラテン42の上面であって、キャリッジ38の往復動範囲内且つ画像記録範囲外に形成されている。なお、廃インクトレイ84内にはフェルトが敷設されており、フラッシングされたインクは、該フェルトに吸収されて保持される。これらメンテナンスユニットにより、インクジェット記録ヘッド39内の気泡や混色インクの除去、乾燥防止等のメンテナンスが行われる。
図1に示すように、プリンタ部2の筐体の正面には、扉7が開閉自在に設けられている。扉7が開かれると、カートリッジ装着部が装置正面側に露出され、インクカートリッジが装抜可能になる。カートリッジ装着部は、図示されていないが、インクカートリッジに対応して4つの収容室に区画されており、各収容室に、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの各色インクを保持するインクカートリッジが収容される。カートリッジ装着部からキャリッジ38へは、各色インクに対応した4本のインクチューブ41が引き回されている。キャリッジ38に搭載されたインクジェット記録ヘッド39には、各インクチューブ41を通じて、カートリッジ装着部に装着されたインクカートリッジから各色インクが供給される。
インクチューブ41は、合成樹脂製のチューブであり、キャリッジ38の往復動に追従して撓む可撓性を有する。カートリッジ装着部から導出された各インクチューブ41は、装置の幅方向に沿って中央付近まで引き出されて、装置本体の固定クリップ36(固定部)に一旦固定されている。各インクチューブ41は、固定クリップ36からキャリッジ38までの部分が装置本体等に固定されておらず、当該部分がキャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化する。なお、図4においては、固定クリップ36からカートリッジ装着部側へ延びるインクチューブ41は省略されている。
図4に示すように、インクチューブ41は、固定クリップ36からキャリッジ38までの部分がキャリッジ38の往復動方向に反転する湾曲部を形成して引き回されている。換言すれば、インクチューブ41は、平面視において略U字形状を形成するように引き回されている。4本のインクチューブ41は、キャリッジ38において記録用紙搬送方向に沿って水平方向に配列されて、キャリッジ38の往復動方向に延出されている。一方、固定クリップ36においては、4本のインクチューブ41が垂直方向に積み重ねられた状態に配列されて固定されている。固定クリップ36は、上側に開口した断面がU字形状の部材であり、その開口から各インクチューブ41が挿入されて垂直方向に積み重ねられた4本のインクチューブ41が、固定クリップ36により一体に狭持される。つまり、4本のインクチューブ41は、キャリッジ38から固定クリップ36へ向かって、水平方向の配列が垂直方向の配列になるように捻られながら、4本全体として略U字形状に湾曲されている。これにより、キャリッジ38側においては、キャリッジ38の上側の省スペースが実現され、装置本体の固定クリップ36側においては、記録用紙搬送方向の省スペースが実現される。
4本のインクチューブ41は、キャリッジ38から固定クリップ36までの長さが略同一にされている。キャリッジ38において、記録用紙搬送方向の最も上流側に配置されたインクチューブ41が、固定クリップ36において最も上側に配置されている。そして、上記インクチューブ41の次に上流側に配置されたインクチューブ41が、固定クリップ36において該インクチューブ41の次となる下側に配置されている。これを繰り返して、キャリッジ38における記録用紙搬送方向の上流側のインクチューブ41から下流側へ向かって順に、固定クリップ36の最も上側から下側へ順次配置されている。各インクチューブ41の長さは略同一なので、キャリッジ38の記録用紙搬送方向の配列に従って、各インクチューブ41の略U字形状の湾曲部の中心が記録用紙搬送方向にずれるように湾曲される。これにより、湾曲部において、4本のインクチューブ41が上側から下側へ向かって斜め方向に整列され、キャリッジ38に追従して姿勢変化する際に、インクチューブ41同士が干渉することが低減される。なお、本実施形態では、4本のインクチューブ41について示しているが、インクチューブ41が更に増えた場合には、順次同様に、キャリッジ38における記録用紙搬送方向の上流側のインクチューブ41から、固定クリップ36の上側に順次配置される。また、インクチューブ41のキャリッジ38における固定構造については後述される。
制御部64(図7参照)を構成するメイン基板からインクジェット記録ヘッド39のヘッド制御基板40へはフラットケーブル85を通じて記録用信号等の伝送が行われる。なお、メイン基板は装置正面側(図4手前側)に配設されており、図4では図示されていない。フラットケーブル85は、電気信号を伝送する複数本の導電線をポリエステルフィルム等の合成樹脂フィルムで覆って絶縁した薄帯状のものであり、メイン基板とヘッド制御基板40とを電気的に接続している。
フラットケーブル85は、キャリッジ38の往復動に追従して撓む可撓性を有する。図4に示すように、フラットケーブル85は、キャリッジ38から固定クリップ86までの部分がキャリッジ38の往復動方向に反転する湾曲部を形成して引き回されている。換言すれば、フラットケーブル85は、薄帯状の表裏面を垂直方向として、平面視において略U字形状を形成するように引き回されている。つまり、フラットケーブル85の表裏面は、その垂線が水平方向を向いて、その面が垂直方向に拡がっている。また、キャリッジ38からフラットケーブル85が延出される方向と、インクチューブ41が延出される方向とは、キャリッジ38の往復動方向に対して同方向である。
キャリッジ38に固定されたフラットケーブル85の一端側は、キャリッジ38に搭載されたヘッド制御基板40に電気的に接続されている。固定クリップ86に固定されたフラットケーブル85の他端側は、さらにメイン基板へ延出されて電気的に接続されている。フラットケーブル85が略U字形状に湾曲された部分は、いずれの部材にも固定されておらず、インクチューブ41と同様に、キャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化する。このように、キャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化するインクチューブ41及びフラットケーブル85は、回動支持部材100によって支持されている。
図8は、回動支持部材の構成を示す正面図である。図9は、図14におけるIX−IX断面図である。図8に示すように、回動支持部材100は、回動支点となる軸部102と、軸部102から水平方向に延出されたアーム103と、アーム103の基端側に形成された担持部104と、アーム103の先端側に形成された保持部105と、軸部102及びアーム103に対してクランク形状をなすように軸部102から延出された補助アーム106とを有し、これら各構成部が、線鋼材が曲折されることにより一体に形成されている。
軸部102とアーム103は、略直角に曲折されており、図9に示すように、装置本体に固定された支持基板110の軸孔111に軸部102が挿通される。これにより、軸部102は略垂直方向に軸支され、アーム103は略水平方向に延出される。軸部102は、軸孔111に対して摺動可能であり、軸部102を回動支点としてアーム103が略水平面を回動する。なお、支持基板110は、図4に示すように、後述される規制部材37とガイドレール44との間の装置本体に固定されている。
水平方向に延出されたアーム103の上面は、フラットケーブル85を担持するための担持部104である。担持部104は、表裏面を垂直方向とするフラットケーブル85の下端と接触する。フラットケーブル85は、キャリッジ38に追従して姿勢変化する際に、担持部104を自在に摺動する。したがって、キャリッジ38の往復動範囲において、担持部104がフラットケーブル85を摺動自在に担持できるように、担持部104を形成するアーム103の長さが設定されている。
アーム103の先端側に形成された保持部105は、インクチューブ41を保持するものである。保持部105は、上下方向に縦長の矩形となる環107と、環107から先端側に突出された下端部108と、下端部108の先端に形成された湾曲部109とからなる。環107は、内寸の横幅がインクチューブ41の外径とほぼ同等であり、内寸の高さがインクチューブ41の外径の4倍、つまり上下方向に配列された4本のインクチューブ41の高さとほぼ同等である。この構成により、4本のインクチューブの配列が環107内で入れ替わったりすることがない。環107は、回動支持部材100を形成する線鋼材がアーム103から起立するように曲折され、さらに縦長矩形となるように曲折されることにより形成される。環107の下端部108は、アーム103の延出方向へ略水平に延出されている。下端部108の先端は、上方へ曲折されてからアーム103の延出方向外側へ円弧状に湾曲されて湾曲部109が形成されている。
4本のインクチューブ41は、保持部105の環107に挿通され、下端部108に担持されることにより、インクチューブ41の所定部位が保持部105に摺動可能に保持される。環107は、4本のインクチューブ41を環囲して固定クリップ36に固定された垂直方向の配列を維持した状態で保持する。これにより、4本のインクチューブ41がキャリッジ38に追従して姿勢変化する際に暴れることがなく、所定部位において垂直方向の配列が維持された状態で一体に姿勢変化される。インクチューブ41は、環107に環囲された状態で延出方向に摺動可能であり、インクチューブ41の姿勢変化に際してインクチューブ41が環107に対して適度に摺動することにより、インクチューブ41に過剰な負荷が生じない。一方、インクチューブ41と環107との摩擦により、インクチューブ41の姿勢変化が、回動支持部材100の回動力として伝達される。
環107に環囲された4本のインクチューブ41は、さらに環107より先端側の下端部108に担持され、キャリッジ38に追従した姿勢変化に伴って、環107より先端側の下端部108上を摺動する。つまり、下端部108の環107と湾曲部109との間では、インクチューブ41が摺動自在である。下端部108の先端側は上方に曲折されて湾曲部109が形成されているので、インクチューブ41が下端部108から脱落することが防止される。また、湾曲部109はアーム103の延出方向外側へ円弧状に湾曲されているので、インクチューブ41に線鋼材の先端や尖った部分が接触することがない。これにより、インクチューブ41の損傷が防止される。
図9に示すように、補助アーム106は、支持基板110の下面の軸孔111の周囲に当接する。これにより、軸部102が軸孔111から抜け出すことが防止されるとともに、アーム103の先端側の保持部105が、下方へ垂れ下がることが防止される。なお、支持基板の軸孔111の周囲の上下面には、アーム103及び補助アーム106をそれぞれ支持するための支持リブが形成されていてもよい。
このように構成された回動支持部材100により、キャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化するインクチューブ41及びフラットケーブル85が所定の高さに支持される。前述したように、インクチューブ41は、保持部105に保持されており、フラットケーブル85は担持部104に担持されている。キャリッジ38の往復動に追従してインクチューブ41が姿勢変化すると、インクチューブ41の姿勢変化が保持部105を介してアーム103に伝達され、アーム103が軸部102を回動支点として回動する。
図4及び図9に示すように、インクチューブ41及びフラットケーブル85の装置正面側には、規制部材37が装置幅方向(図4の左右方向)に延設されている。規制部材37は、インクチューブ41に当接する垂直方向の壁面を有する壁であり、キャリッジ38の往復動方向に沿って直線状に立設されている。規制部材37は、インクチューブ41を固定する固定クリップ36からインクチューブ41の延出方向に設けられており、固定クリップ36により垂直方向に配列された4本のインクチューブ41のすべてが当接可能な高さである。
インクチューブ41は、固定クリップ36から規制部材37に沿って延出されており、規制部材37の装置背面側の壁面に当接することによって、装置正面側、換言すればキャリッジ38から離れる方向へ膨出することが規制される。インクチューブ41が規制部材37に当接した状態では(図55参照)、インクチューブ41の固定クリップ36から湾曲部に至るまでの部分が、固定クリップ36における垂直方向の配列に維持されるので、略U字形状の湾曲部において、インクチューブ41が所望の斜め方向の配置に確実に維持される。
固定クリップ36は、装置の幅方向の略中央付近に設けられており、インクチューブ41が規制部材37へ向かって延出されるように固定している。つまり、規制部材37の垂直方向の壁面と、固定クリップ36がインクチューブ41を延出させる方向は、平面視において180°より小さな鈍角をなしている。インクチューブ41は可撓性を有するものであるが、適度な腰(曲げ剛性)をも有するので、固定クリップ36により規制部材37に対して角度をもって延出されることにより、規制部材37の壁面に押し付けられる。これにより、キャリッジ38の往復動範囲において、インクチューブ41が規制部材37に沿って躾けられる範囲が多くなり、インクチューブ41の湾曲部からキャリッジ38までの部分が装置背面側、換言すればキャリッジ38側へ膨出する範囲を小さくすることができる。
固定クリップ86は、装置の幅方向の略中央付近であって固定クリップ36より湾曲内側となる位置に設けられており、フラットケーブル85を規制部材37へ向かって延出されるように固定している。つまり、規制部材37の垂直方向の壁面と、固定クリップ86がフラットケーブル85を延出させる方向は、平面視において180°より小さな鈍角をなしている。フラットケーブル85は可撓性を有するものであるが、適度な腰(曲げ剛性)をも有するので、固定クリップ86により規制部材37に対して角度をもって延出されることにより、規制部材37の壁面に押し付けられる。これにより、キャリッジ38の往復動範囲において、フラットケーブル85が規制部材37に沿って躾けられる範囲が多くなり、フラットケーブル85の湾曲部からキャリッジ38までの部分が装置背面側、換言すればキャリッジ38側へ膨出する範囲を小さくすることができる。
図4及び図9に示すように、支持基板110の軸孔111付近には、規制部材37からキャリッジ38側に隔てられてガイド板119が立設されている。ガイド板119は、軸孔111付近の所定範囲にのみ形成されており、主に、フラットケーブル85のU形状の湾曲部が大きくなる側にキャリッジ38が移動した際に機能する(図14参照)。ガイド板119と規制部材37との間には、インクチューブ41及びフラットケーブル85が挿通されており、これらがガイド板119の壁面に当接することにより、固定クリップ36又は固定クリップ86からキャリッジ38側へ屈曲することが抑えられる。
図5は、インクジェット記録ヘッド39のノズル形成面を示す底面図である。図に示すように、インクジェット記録ヘッド39は、その下面にノズル53が、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の各色インク毎に、記録用紙の搬送方向に列設されている。なお、図において、上下方向が記録用紙の搬送方向であり、左右方向がキャリッジ38の往復動方向である。CMYBkの各色インクのノズル53は、それぞれ記録用紙搬送方向に列をなしており、その各色インクのノズル53の列が、キャリッジ38の往復動方向に並んでいる。各ノズル53の搬送方向のピッチや数は、記録画像の解像度等を考慮して適宜設定される。また、カラーインクの種類数に応じてノズル53の列数を増減することも可能である。
図6は、インクジェット記録ヘッド39の内部構成を示す部分拡大断面図である。図に示すように、インクジェット記録ヘッド39の下面に形成されたノズル53の上流側には、圧電素子54を備えたキャビティ55が形成されている。圧電素子54は所定の電圧が印加されることにより変形されてキャビティ55の容積を縮小する。このキャビティ55の容量の変化によって、キャビティ55内のインクがノズル53からインク滴として吐出される。
キャビティ55は、各ノズル53毎に設けられており、複数のキャビティ55に渡ってマニホールド56が形成されている。マニホールド56は、CMYBkの各色インク毎に設けられている。マニホールド55の上流側にはバッファタンク57が配設されている。バッファタンク57も、CMYBkの各色インク毎に設けられている。各バッファタンク57には、インクチューブ41を流通するインクがインク供給口58から供給される。バッファタンク57に一旦インクが貯留されることにより、インクチューブ41等でインク内に発生した気泡が捕捉され、キャビティ55及びマニホールド56に気泡が進入することが防止される。バッファタンク57内で捕捉された気泡は、気泡排出口59からポンプ機構により吸引除去される。バッファタンク57からマニホールド56へ供給されたインクは、マニホールド56により各キャビティ55に分配される。
このようにして、インクカートリッジからインクチューブ41を通じて供給された各色インクが、バッファタンク57、マニホールド56を介してキャビティ55へ流れるようにインク流路が構成される。このようなインク流路を通じて供給されたCMYBkの各色インクが、圧電素子54の変形により、ノズル53からインク滴として記録用紙に吐出される。
図3に示すように、画像記録ユニット24の上流側には、一対の搬送ローラ60及びピンチローラが設けられている。図3では、ピンチローラは、他の部材に隠れて表れていないが、搬送ローラ60の下側に圧接状態で配置されている。搬送ローラ60及びピンチローラは、用紙搬送路23を搬送されている記録用紙を狭持してプラテン42上へ搬送する。画像記録ユニット24の下流側には、一対の排紙ローラ62及び拍車ローラ63が設けられている。排紙ローラ62及び拍車ローラ63は、記録済みの記録用紙を狭持して排紙トレイ21へ搬送する。搬送ローラ60及び排紙ローラ62は、LFモータ71から駆動力が伝達されて、所定の改行幅で間欠駆動する。搬送ローラ60及び排紙ローラ62の回転は同期されている。搬送ローラ60に設けられたロータリーエンコーダ76(図7参照)は、搬送ローラ60とともに回転するエンコーダディスク61のパターンを光学センサで検知する。この検知信号に基づいて、搬送ローラ60及び排紙ローラ62の回転が制御される。
拍車ローラ63は、記録済みの記録用紙と圧接するので、記録用紙に記録された画像を劣化させないようにローラ面が拍車状に凹凸されている。拍車ローラ63は、排紙ローラ62と接離する方向にスライド移動可能に設けられ、コイルバネにより排紙ローラ62に圧接するように付勢されている。排紙ローラ62と拍車ローラ63との間に記録用紙が進入すると、拍車ローラ63は、記録用紙の厚み分だけ付勢力に反して退避し、該記録用紙を排紙ローラ62に圧接するように狭持する。これにより、排紙ローラ62の回転力が確実に記録用紙へ伝達される。ピンチローラも搬送ローラ60に対して同様に設けられたものであり、記録用紙を搬送ローラ60に圧接するように狭持して、搬送ローラ60の回転力を確実に記録用紙へ伝達させる。
図7は、複合機1の制御部64の構成を示すブロック図である。制御部64は、プリンタ部3のみでなくスキャナ部2も含む複合機1の全体動作を制御するものであり、フラットケーブル85が接続されるメイン基板により構成される。なお、スキャナ部3に関する構成は本発明の主要な構成ではないので詳細な説明は省略する。制御部64は、図に示すように、CPU(Central Processing Unit)65、ROM(Read Only Memory)66、RAM(Random Access Memory)67、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)68を主とするマイクロコンピュータとして構成されており、バス69を介してASIC(Application Specific Integrated Circuit)70に接続されている。
ROM66には、複合機1の各種動作を制御するためのプログラム等が格納されている。RAM67は、CPU65が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記録する記憶領域又は作業領域として使用される。また、EEPROM68には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC70は、CPU65からの指令に従い、LF(搬送)モータ71に通電する相励磁信号等を生成して、該信号をLFモータ71の駆動回路72に付与し、駆動回路72を介して駆動信号をLFモータ71に通電することにより、LFモータ71の回転制御を行っている。
駆動回路72は、給紙ローラ25、搬送ローラ60、排紙ローラ62、及びパージ機構51に接続されたLFモータ71を駆動させるものであり、ASIC70からの出力信号を受けて、LFモータ71を回転するための電気信号を形成する。該電気信号を受けてLFモータ71が回転し、LFモータ71の回転力がギアや駆動軸等からなる周知の駆動機構を介して、給紙ローラ25、搬送ローラ60、排紙ローラ62、及びパージ機構51へ伝達される。
ASIC70は、CPU65からの指令に従い、CR(キャリッジ)モータ73に通電する相励磁信号等を生成して、該信号をCRモータ73の駆動回路74に付与し、駆動回路74を介して駆動信号をCRモータ73に通電することにより、CRモータ73の回転制御を行っている。
駆動回路74は、CRモータ73を駆動させるものであり、ASIC70からの出力信号を受けて、CRモータ73を回転するための電気信号を形成する。該電気信号を受けてCRモータ73が回転し、CRモータ73の回転力がベルト駆動機構46を介して、キャリッジ38へ伝達されることによりキャリッジ38が往復動される。このようにして、キャリッジ38の往復動が制御部64により制御される。
駆動回路75は、インクジェット記録ヘッド39から所定のタイミングで各色インクを記録用紙に対して選択的に吐出させるものであり、CPU65から出力される駆動制御手順に基づいてASIC70において生成された出力信号を受け、インクジェット記録ヘッド39を駆動制御する。この駆動回路75は、ヘッド制御基板40に搭載されており、制御部64を構成するメイン基板からヘッド制御基板40へは、フラットケーブル85により信号が伝送される。
ASIC70には、搬送ローラ60の回転量を検出するロータリーエンコーダ76、キャリッジ38の位置検知を行うリニアエンコーダ77が接続されている。キャリッジ38は、複合機1の電源オンにより、ガイドレール43,44の一方の端まで移動されて、リニアエンコーダ77による検知位置が初期化される。この初期位置から、キャリッジ38がガイドレール43,44上を移動すると、キャリッジ38に設けられた光学センサ35がエンコーダストリップ50のパターンを検知し、これに基づくパルス信号数がキャリッジ38の移動量として制御部64に把握される。制御部64は、この移動量に基づいてキャリッジ38の往復動を制御すべく、CRモータ73の回転を制御する。
ASIC70には、スキャナ部3や、複合機1の操作指示を行うための操作パネル4、各種小型メモリカードが挿入されるスロット部5、パソコン等の外部情報機器とパラレルケーブルやUSBケーブルを介してデータの送受信を行うためのパラレルインタフェース78及びUSBインタフェース79等が接続されている。さらに、ファクシミリ機能を実現するためのNCU(Network Control Unit)80やモデム(MODEM)81が接続されている。
以下、キャリッジ38におけるインクチューブ41の固定構造について詳述する。図10は、キャリッジ38の平面図である。図11は、キャリッジ38の側面図である。図12は、キャリッジ本体120とキャリッジカバー121とを分離した状態を示す分解斜視図である。図13は、キャリッジカバー121及びヘッド制御基板40を取り外した状態のキャリッジ38を示す平面図である。なお、図10及び図12においては、インクチューブ41は図示されていない。
キャリッジ38は、インクジェット記録ヘッド39が保持されるキャリッジ本体120と、キャリッジ本体120の上側を覆うキャリッジカバー121とを具備する。キャリッジ本体120には、インクジェット記録ヘッド39を保持する箱状の保持部122と、保持部122から記録用紙の搬送方向下流側(図10,13における下側、図11,12における右側)に延出された腕部123とが形成されている。
保持部122は、上面が開口した箱状であり、その内部空間にインクジェット記録ヘッド39が保持される。保持部122の下面の一部は、インクジェット記録ヘッド39のノズル53領域に対応して開口されており、インクジェット記録ヘッド39は、該開口を通じてノズル53からインクを吐出する。なお、図には、保持部122の下面側は表れていない。
図13に示すように、保持部122の上面側には、インクジェット記録ヘッド39のバッファタンク57の一部が露出されている。前述したように、バッファタンク57は各インク色毎に設けられているが、図においては、インク色毎の区画は表れていない。バッファタンク57より記録用紙の搬送方向下流側には、インク色毎に4つのインク流路87a,87b,87c,87dが形成されている。各インク流路87a〜87dは、インク色毎に設けられたバッファタンク57のインク供給口58(図6参照)と、ジョイント部124とを、インクが流通可能に連結している。また、バッファタンク57と隣接して、インク色毎に排気通路88が形成されている。排気通路88は、各バッファタンク57の気泡排出口59と接続されており、バッファタンク57に溜まった空気を外部へ排出するための通路である。排気通路88には、パージ機構51に設けられた排気弁89(図4参照)が接続される。その状態でパージ機構51のポンプ機構が動作されることにより、バッファタンク57に溜まった空気が、排気通路88を通じて外部へ吸引除去される。
ジョイント部124は、キャリッジ本体120の腕部123の上面に配設されている。ジョイント部124は、インクチューブ41の端部が接続されるコネクタ125a,125b,125c,125dを有する。各コネクタ125a〜125dはジョイント部124に一体的に形成されており、記録用紙の搬送方向に沿って水平に配列されて、その先端がキャリッジ38の往復動方向に向けられている。コネクタ125a〜125dは概ね管状であり、その先端部が、先端に向かって縮径するテーパ形状である。このテーパ形状の先端部がインクチューブ41の端部に挿入されて、インクチューブ41がジョイント部124に接続される。これにより、4本のインクチューブ41が水平方向に並べられた状態でジョイント部124に接続される。
ジョイント部124のコネクタ125a〜125dは先端が開口しており、管状の内部空間はジョイント部124の底面に形成された各開口に連通されている。なお、図では、ジョイント部124の底面は表れていない。ジョイント部124の底面の各開口は、ジョイントラバーなどのシール部材を介してインク流路87a〜87dと水密状態でそれぞれ接続されている。これにより、コネクタ125a〜125dから、インク流路87a〜87dを介して各バッファタンク57へ、各色インクの流路が形成され、各インクチューブ41を通じて供給された各色インクが、各バッファタンク57に流入される。
図12及び図13に示すように、ジョイント部124は、キャリッジ本体120の腕部123の上面において、キャリッジ38の往復動方向の一方側に配置され、他方側へ向かってコネクタ125a〜125dを水平方向に突出させている。ジョイント部124は、腕部123の上面の往復動方向に対して、約半分程度の幅となる領域を占めており、コネクタ125a〜125dの突出方向、つまりインクチューブ41の延出方向となる残りの半分の領域においては、腕部123の上面の平坦面126が露出されている。したがって、図12に示すようにジョイント部124に接続された各インクチューブ41は、平坦面126上に担持され、水平方向に摺動自在である。
図4に示すように、キャリッジ38は、搬送方向上流側の端部がガイドレール43上に担持され、搬送方向下流側の端部がガイドレール44上に担持されており、平坦面126は、これらガイドレール43,44によるキャリッジ38の担持部(摺動面)の間にある。平坦面126がインクチューブ41を支持することにより、インクチューブ41の重量がキャリッジ38の摺動面に作用する。仮に、インクチューブ41の重量が、キャリッジ38の搬送方向両側の摺動面のうち、いずれか一方側に偏って作用するとすれば、その一方側の摺動面のみ摩擦抵抗が大きくなり、キャリッジ38の摺動に際して回転モーメントが生じる。本実施形態にように、インクチューブ41を支持する平坦面126がキャリッジ38の摺動面の間に配置されることにより、インクチューブ41の重量がキャリッジ38の重心近くに作用するので、キャリッジ38の往復動に際して回転モーメントが生じ難い。また、平坦面126がキャリッジ本体120に一体に形成され、且つ、平坦面126の搬送方向両側に摺動面(担持部)があるので、平坦面126の剛性が高いという利点がある。
図10〜13に示すように、キャリッジ本体120のキャリッジ38の往復動方向の平坦面126が形成された側の縁と記録用紙の搬送方向下流側の縁との隅部には、平坦面126から起立する規制壁128が形成されている。規制壁128は、平坦面126からの高さがインクチューブ41の外径より大きく、搬送方向上流側に向く壁面128aが搬送方向下流側に傾斜した傾斜面とされている。壁面128aは、ジョイント部124に接続された最も搬送方向下流側のインクチューブ41から所定距離だけ隔てられている。したがって、該インクチューブ41は、壁面128aに当接するまで、平坦面126上を搬送方向下流側へ水平方向に摺動可能である。換言すれば、規制壁128の壁面128aは、該インクチューブ41が搬送方向下流側に摺動可能な範囲を規制している。壁面128aの位置は、該インクチューブ41が壁面128aに当接した際に、キャリッジ本体120に設けられた他の部材に接触しない位置とされている。
図12に示すように、ジョイント部124の上側には、インクチューブ41との接続箇所を保護するための保護カバー127が取り付けられる。保護カバー127は、記録用紙の搬送方向に延出する略アーチ形状のものであり、各インクチューブ41とは非接触に取り付けられる。また、バッファタンク57等の上側には、ヘッド制御基板40が配設される。そして、図10に示すように、ヘッド制御基板40、ジョイント部124、及び平坦面126の一部を覆うようにキャリッジカバー121が取り付けられる。
図12に示すように、キャリッジカバー121は、記録用紙の搬送方向上流側に係止片130が形成されている。また、キャリッジカバー121の搬送方向に対して中央付近に係止爪131が下方へ延出されている。キャリッジ本体120には、係止片130に対応して係止孔129が形成されており、係止片130が係止孔129に係入されて、キャリッジカバー121の搬送方向下流側がキャリッジ本体120に固定される。係止爪130は、キャリッジ本体120の底面に至るまで延出されており、図には表れていないが、その内側にキャリッジ本体120の底面と係合する爪が形成されている。なお、図11,12に示される係止爪130と同様のものがキャリッジカバー121の往復動方向の反対側にも形成されている。キャリッジカバー121がキャリッジ本体120に固定される際には、係止爪130が外側に開くように弾性変形し、その爪がキャリッジ本体120の底面に到達すると、係止爪130が内側に弾性復帰して、該爪がキャリッジ本体120の底面に係合される。このようにして、キャリッジ本体120の上側にキャリッジカバー121が固定される。
キャリッジカバー121の上面には、ヘッド制御基板40に対応する位置に開口が形成され、該開口の縁部に沿って保護壁132が立設されている。該開口は、ヘッド制御基板40に配設された光学センサ35(図4参照)をキャリッジ38の上面に露出させるものであり、保護壁132は、光学センサ35の側方を囲繞する。保護壁132には、スリット133が垂直方向に形成されており、該スリット133にリニアエンコーダ77のエンコーダストリップ50が挿通される。
保護壁132より記録用紙の搬送方向下流側において、キャリッジカバー121は、キャリッジ38の往復動方向に沿って下方へ湾曲する湾曲部134が形成されている。図11に示すように、湾曲部134は、キャリッジ本体120の平坦面126に近接する位置まで下方へ湾曲されている。湾曲部134は、キャリッジカバー121がキャリッジ本体120に取り付けられた状態において、最も搬送方向上流側のインクチューブ41の直上流側の位置となる。この湾曲部134に該インクチューブ41が当接して、該インクチューブ41が搬送方向上流側に摺動可能な範囲が規制される。湾曲部134の位置は、該インクチューブ41が当接した際に、キャリッジ本体120に設けられた他の部材に接触しない位置とされている。この湾曲部134が本発明に係る規制壁に相当する。
キャリッジカバー121の湾曲部134より搬送方向下流側は、キャリッジ38の往復動方向に凹んだ切欠部135が形成されている。切欠部135は、キャリッジ38の往復動方向に対してジョイント部124の手前まで凹んでいる。切欠部135の底付近となる搬送方向上流側の縁部136は、切欠部135がインクチューブ41の延出方向に拡がるようにテーパ形状に形成されている。この縁部136に最も搬送方向上流側のインクチューブ41が当接されることにより、該インクチューブ41がキャリッジ本体120の他の部材や角部などに当接しないようになっている。
図11に示すように、キャリッジカバー121の湾曲部134より搬送方向下流側には、ジョイント部124から延出された各インクチューブ41に当接する押さえ部材137が、キャリッジカバー121の下面から下方へ突設されている。押さえ部材137の下端面138は、平坦面126と平行な平面であり、平坦面126と下端面138とにより、4本のインクチューブ41が水平方向に摺動可能に狭持される。これにより、キャリッジ本体120にキャリッジカバー121が取り付けられることにより、インクチューブ41の水平方向の配列が維持される。
以下、プリンタ部2の画像記録動作におけるインクチューブ41等の動作について説明する。記録ヘッド39を搭載したキャリッジ38は、CRモータ73の駆動力がベルト駆動機構46を介して伝達されることにより、ガイドレール43,44に案内されて記録用紙の搬送方向と交差する方向に往復動する。記録ヘッド39は、制御部64からフラットケーブル85を通じて伝送された信号に基づいて、インクチューブ41により供給される各色インクのインク滴を所定のタイミングでプラテン42上の記録用紙に吐出する。搬送ローラ60及び排紙ローラ62による記録用紙の間欠搬送と、キャリッジ38の往復動とが交互に繰り返されることにより、記録用紙に所望の画像が記録される。
一端側がキャリッジ38に接続されたインクチューブ41及びフラットケーブル85は、キャリッジ38の往復動に追従してU字形状の湾曲部の曲率を変化させながら姿勢変化する。図14は、キャリッジ38がキャップ52上のキャッピング位置(図右側)にある場合を示しており、図15は、キャリッジ38が廃インクトレイ84上のフラッシング位置(図左側)にある場合を示している。
図14に示すように、キャリッジ38がキャッピング位置にある場合は、インクチューブ41及びフラットケーブル85は、固定クリップ36,86からキャリッジ38の往復動方向のフラッシング位置側にそれぞれ延出されて直ぐに反転するように湾曲したU形状をなす。インクチューブ41及びフラットケーブル85は可撓性を有するが、ある程度の曲げ剛性も有する。インクチューブ41及びフラットケーブル85は、その腰によりU字形状の湾曲部がガイドレール44上に大きく膨らもうとするが、ガイド板119の壁面に当接して、固定クリップ36,86からキャリッジ38側へ鋭角に屈曲することが防止されるとともに、U字形状の湾曲部の中心が規制部材37側に寄せられている。これによりインクチューブ41及びフラットケーブル85の湾曲部の拡大が防止されるので、これらを引き回すためのスペースを小さくして装置の小型化を図ることができる。また、固定クリップ36,86からキャリッジ38までのインクチューブ41及びフラットケーブル85の長さを最短にすることができる。
キャッピング位置近傍で、4本のインクチューブ41のU字形状の湾曲部が最も大きくなるので、キャリッジ本体120の平坦面126に支持された各インクチューブ41は、ジョイント部124から搬送方向上流側へ平坦面126上を摺動しようとするが、図11に示したように、搬送方向上流側へは湾曲部134に当接することにより摺動範囲が規制されているので、ジョイント部124から延出されたインクチューブ41は搬送方向上流側へ撓まずに、キャリッジ38の往復動方向とほぼ平行に延出される姿勢を維持する。
図4に示すように、キャリッジ38が、キャッピング位置からフラッシング位置へスライド移動することにより、インクチューブ41及びフラットケーブル85は、U字形状の湾曲部の径が小さくなるように姿勢変化しながらキャリッジ38に追従する。そして、図15に示すように、キャリッジ38がフラッシング位置になると、インクチューブ41及びフラットケーブル85のU字形状の湾曲部の径が最も小さくなる。固定クリップ36,86は、インクチューブ41及びフラットケーブル85を規制部材37の壁面に押し付けるように固定しているので、キャリッジ38の往復動範囲において、インクチューブ41及びフラットケーブル85が規制部材37に沿って躾けられ、これら規制部材37の壁面に沿って延出する部分が規制部材37から離れることが防止される。これにより、インクチューブ41及びフラットケーブル85がキャリッジ38側へ膨出する範囲が小さくなるとともに、キャリッジ38から離れる方向への膨出は規制部材37により規制されているので、インクチューブ41及びフラットケーブル85を引き回すためのスペースが小さくなる。
フラッシング位置では、4本のインクチューブ41のU字形状の湾曲部が最も小さくなるので、キャリッジ本体120の平坦面126に支持された各インクチューブ41は、ジョイント部124から搬送方向下流側へ平坦面126上を摺動する。図11に示したように、搬送方向下流側へは規制壁38の壁面38aに当接するまでインクチューブ41が摺動可能なので、ジョイント部124から延出されたインクチューブ41は、キャリッジ38の往復動に追従して搬送方向下流側へ撓むようにして、平坦面126上を摺動する。
このようにキャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化する4本のインクチューブ41は、図11に示したように、キャリッジ本体120の平坦面126とキャリッジカバー121の押さえ部材137の下端面138との間で水平方向に摺動可能に狭持されているので、水平方向の姿勢変化が許容されるが、いずれかのインクチューブ41が他のインクチューブ41に乗り上げる等して水平方向の配列を乱すことがない。これにより、キャリッジ38の往復動範囲においてインクチューブ41の水平方向の配列が維持され、キャリッジ38の上方の空間の省スペースが確実に実現される。
また、インクチューブ41の水平方向の移動範囲が、キャリッジ本体120の規制壁128及びキャリッジカバー121の湾曲部134により所定範囲に規制されているので、キャリッジ38の往復動に追従して平坦面126上を水平方向に摺動するインクチューブ41が、キャリッジ本体120に取り付けられた金属製部材や角部等に接触することが防止されるので、インクチューブ41の損傷が防止される。
また、図12に示したように、キャリッジカバー121を未装着の状態では、キャリッジ本体120のジョイント部124へのインクチューブ41の接続において、4本のインクチューブ41の取り付け順序が拘束されないので、組み付けの自由度が向上する。また、組み付けに際して、キャリッジ本体120の平坦面126に担持された各インクチューブ41を水平方向及び鉛直方向上側へ自由に捌くことができるので、作業性がよい。
図1は、本発明の実施形態に係る複合機1の外観構成を示す斜視図である。 図2は、複合機1の内部構成を示す縦断面図である。 図3は、プリンタ部2の主要構成を示す拡大断面図である。 図4は、プリンタ部2の主要構成を示す平面図である。 図5は、インクジェット記録ヘッド39のノズル形成面を示す底面図である。 図6は、インクジェット記録ヘッド39の断面構成の概略を示す模式図である。 図7は、複合機1の制御部64の構成を示すブロック図である。 図8は、回動支持部材100の構成を示す正面図である。 図9は、図14におけるIX−IX断面図である。 図10は、キャリッジ38の平面図である。 図11は、キャリッジ38の側面図である。 図12は、キャリッジ38の分解斜視図である。 図13は、キャリッジカバー121を取り除いた状態のキャリッジ38の平面図である。 図14は、プリンタ部2の主要構成を示す平面図である。 図15は、プリンタ部2の主要構成を示す平面図である。
符号の説明
1・・・複合機(画像記録装置)
36・・・固定クリップ(固定部)
38・・・キャリッジ
39・・・インクジェット記録ヘッド
41・・・インクチューブ(インク供給管)
120・・・キャリッジ本体
121・・・キャリッジカバー
124・・・ジョイント部
126・・・平坦面
128・・・規制壁
137・・・押さえ部材

Claims (3)

  1. インク滴を吐出することにより被記録媒体に画像を記録する記録ヘッドと、
    上記記録ヘッドが搭載されて、被記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復動されるキャリッジと、
    上記キャリッジの往復動に追従して姿勢変化する可撓性を有し、一端側が上記キャリッジに固定され且つ他端側が装置本体の固定部に固定されるとともに、該キャリッジの往復動方向に反転する湾曲部を形成するように引き回されて、上記記録ヘッドにインクを供給するインク供給管と、を具備する画像記録装置であって、
    上記キャリッジは、
    複数の上記インク供給管が水平方向に並べられて接続されるジョイント部を有し、該インク供給管を水平方向に摺動可能に担持する平坦面が、該ジョイント部から上記インク供給管の延出方向に形成されたキャリッジ本体と、
    上記キャリッジ本体の上側に取り付けられ、複数の上記インク供給管を上記平坦面との間で水平方向に摺動可能に狭持して、該インク供給管を上記ジョイント部に接続された水平方向の配列に維持する押さえ部材を有するキャリッジカバーと、を具備してなるものである画像記録装置。
  2. 上記平坦面の被記録媒体の搬送方向両側であって、上記キャリッジ本体又はキャリッジカバーのいずれか一方又は双方に、上記インク供給管の水平方向の摺動範囲を規制する規制壁が形成されたものである請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 上記装置本体の固定部は、複数の上記インク供給管を上下方向に配列して、その他端側を固定するものであり、
    複数の上記インク供給管は、その湾曲部において水平方向の配列から上下方向の配列になるように捻られたものである請求項1又は2に記載の画像記録装置。
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