JP2013099527A - テニスラケットのフィッティング方法、フィッティングプログラム、及び分析装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ユーザにより、テニスボールを打撃するために基準テニスラケットを少なくとも一回スイングさせ、このスイングの開始時から終了時までの少なくとも一部の区間における前記基準テニスラケットの加速度及び角速度の少なくとも一方の推移を計測して基準計測値を取得し、テニスボールを打撃するために少なくとも1つのテスト用テニスラケットを少なくとも一回スイングさせ、このスイングの開始時から終了時までの少なくとも一部の区間における前記テスト用テニスラケットの加速度及び角速度の少なくとも一方の推移を計測してテスト計測値を取得し、前記基準計測値及び前記テスト計測値に基づいて、テニスラケットを選択する。
【選択図】図1
Description
図1に示すように、本実施形態に係るテニスラケットのフィッティングシステムは、ユーザがスイングしたテニスラケットの評価を行い、ユーザに適するテニスラケットの選択を行う、つまりテニスラケットのフィッティングを行うものであり、スイングの計測を行う計測デバイス1と、この計測デバイス1から送られる計測値を分析する分析装置2とを備えている。以下、これらを詳細に説明する。
まず、計測デバイス1について、図2も参照しつつ説明する。図2に示すように、この計測デバイス1は、テニスラケット10に取り付けられるセンサ部11と、このセンサ部11で計測された計測データを分析装置2に送信するための通信部12とを備えている。ここで用いられるテニスラケット10は、一般的なものではあるが、縦横にガット101が張り渡されてフェース102が形成されたヘッド103を有しており、このヘッド103の一端から左右一対のスロート104が延びて一本のシャフト105に連結されている。また、シャフト105には、プレーヤー(ユーザ)が把持するグリップ106が連結されている。
続いて、分析装置2について説明する。分析装置2は、出力部21、入力部22、記憶部23、制御部24、及び通信部25を有している。そして、これらは、互いにバス線26で接続されており、相互に通信可能である。本実施形態では、出力部21を、液晶ディスプレイで構成することができ、後述する画面等をプレーヤーや分析装置の操作者に対し表示する。また、入力部22は、マウス、キーボード、タッチパネル等で構成することができ、分析装置2に対するユーザからの操作を受け付ける。
続いて、上述した計測デバイス1及び分析装置2を用いたテニスラケットのフィッティングについて説明する。本実施形態に係るフィッティングは、3つの工程から構成されている。すなわち、上記計測デバイス1によりラケット10の加速度及び角速度を計測するスイングの計測工程、計測された加速度及び角速度に基づいて分析装置2によってスイングの評価指標を算出する演算工程、及び算出された評価指標に基づいて、フィッティングの判定を行う判定工程、の3つの工程である。以下、これらの工程を順に説明する。
図4は、スイングの計測工程の一例が示されたフローチャートである。まず、分析装置2の入力部22より開始ボタン等を押下し、プレーヤー50がラケット10のスイングを開始する(ステップS1)。このスイングは、いわゆる素振りではなく、スイングによってテニスボールを打撃する。例えば、ボール供給装置により一定方向及び一定速度のテニスボールがプレーヤー50の自陣72に供給されると、プレーヤー50は、これを打撃して相手陣73に打ち返すように心がける。このときのスイングは、右手でのフォアハンドによるグラウンドストロークとする。グラウンドストロークとは、一度テニスコートの地面でバウンドしたテニスボールを打撃することをいう。もし打撃したテニスボールが相手陣73に入らないときは、そのスイングはその後の分析の対象とされない。また、打撃したテニスボールが相手陣73に入ったときでも、明らかなミスショットであれば、そのスイングはその後の分析の対象とされない。
ヘッド速度は、相対座標軸x、y及びzの時刻毎のグリップ加速度A(gx)、A(gy)及びA(gz)のデータ;相対座標軸x、y及びzの時刻毎のグリップ角速度ω(gx)、ω(gy)及びω(gz)のデータ;並びにラケット長に基づいて算出される。まず、前述の数式により、演算部241がXYZ絶対座標系における時刻毎のグリップ速度V(gX)、V(gY)及びV(gZ)を算出する。一方、前述のクォータニオンから、演算部241が回転行列RMを算出する。演算部241はさらに、XYZ絶対座標系における時刻毎の回転による速度ベクトルVrを、下記数式に基づいて算出する。
Vr=cross(ω,tV)*RM
この数式において、cross(ω,tV)は、xyz相対座標系における時刻毎の角速度ベクトルωとラケット長ベクトルtVとの外積である。
V(hX)=V(gX)+Vr(X)
V(hY)=V(gY)+Vr(Y)
V(hZ)=V(gZ)+Vr(Z)
V(h)=SQRT(V(hX)2+V(hY)2+V(hZ)2)
時刻毎のヘッド速度V(h)は、演算結果領域2322に記憶される。
XYZ絶対座標系におけるヘッド加速度は、XYZ絶対座標系におけるヘッド速度V(hX),V(hY)及びV(hZ)に基づいて算出される。より具体的には、演算部241は、時刻毎のヘッド速度のX軸、Y軸及びZ軸成分であるV(hX),V(hY)及びV(hZ)をそれぞれ時間で微分することにより、時刻毎のヘッド加速度のX軸、Y軸及びZ軸成分であるA(hX)、A(hY)及びA(hZ)を算出する。
A(h)=SQRT(A(h(hX)2+A(hY)2+A(hZ)2)
XYZ絶対座標系におけるヘッド速度成分比Iは、xyz相対座標系におけるグリップ加速度A(gx),A(gy)及びA(gz)、xyz相対座標軸系におけるグリップ角速度ω(gx),ω(gy)及びω(gz)、並びにラケット長のデータに基づいて算出される。具体的には、まず、演算部241が、前述の数式により、XYZ絶対座標系における時刻毎のヘッド速度のX軸及びZ軸成分であるV(hX)及びV(hZ)を算出する。続いて、演算部241は、XYZ絶対座標系における時刻毎のヘッド速度成分比Iを下記数式に基づいて算出する。
I=V(hZ)/V(hX)
XYZ絶対座標系におけるグリップ速度は、XYZ絶対座標系におけるグリップ加速度A(gX),A(gY)及びA(gZ)のデータに基づいて算出される。より具体的には、演算部241により、時刻毎のグリップ速度のX軸、Y軸及びZ軸成分であるV(gX)、V(gY)及びV(gZ)が、下記数式に基づいて算出される。
ΔV(gX)=A(gX)*ΔT
ΔV(gY)=A(gY)*ΔT
ΔV(gZ)=A(gZ)*ΔT
上記数式において、ΔTは、微小時間(上述のサンプリング間隔)であり、ΔV(gX)、ΔV(gY)及びΔV(gZ)は、微小時間ΔTにおけるV(gX)、V(gY)及びV(gZ)の増分である。ΔTの値は、オペレータにより分析装置2に適宜入力される。
V(g)=SQRT(V(gX)2+V(gY)2+V(gZ)2)
XYZ絶対座標系におけるグリップ加速度は、xyz相対座標系におけるグリップ加速度A(gx),A(gy)及びA(gz)、並びにxyz相対座標系におけるグリップ角速度ω(gx),ω(gy)及びω(gz)のデータに基づいて算出される。より具体的には、演算部241により、時刻毎のグリップ加速度A(gx),A(gy)及びA(gz)が、時刻毎のグリップ角速度ω(gx),ω(gy)及びω(gz)に基づいて、時刻毎のグリップ加速度のX軸、Y軸及びZ軸成分であるA(gX),A(gY)及びA(gZ)に変換される。変換に用いられるクォータニオンは、下記数式によって表される。
Q=[cos(θ);ω(gx)/θ*sin(θ/2),ω(gy)/θ*sin(θ/2),ω(gz)/θ*sin(θ/2)]
R=[cos(θ);-ω(gx)/θ*sin(θ/2),-ω(gy)/θ*sin(θ/2),-ω(gz)/θ*sin(θ/2)]
上記数式におけるθは、下記数式によって求められる。
θ=SQRT(ω(gx)2+ω(gy)2+ω(gz)2)
A(g)=SQRT(A(gx)2+A(gy)2+A(gz)2)
XYZ絶対座標系におけるスイング軌道は、xyz相対座標系におけるグリップ加速度A(gx),A(gy)及びA(gz)、xyz相対座標軸系におけるグリップ角速度ω(gx),ω(gy)及びω(gz)、並びにラケット長のデータに基づいて算出される。具体的には、まず、演算部241が、前述の数式により、XYZ絶対座標系における時刻毎のグリップ速度V(gX),V(gY)及びV(gZ)を算出する。続いて、演算部241は、このグリップ速度V(gX),V(gY)及びV(gZ)から、下記数式に基づいて、時刻毎のグリップ11の位置のX軸、Y軸及びZ軸成分であるP(gX),P(gY)及びP(gZ)を算出する。
ΔP(gX)=V(gX)*ΔT
ΔP(gY)=V(gY)*ΔT
ΔP(gZ)=V(gZ)*ΔT
上記数式において、ΔTは、微小時間(上述のサンプリング間隔)であり、ΔP(gX),ΔP(gY)及びΔP(gZ)は、微小時間ΔTにおけるP(gX),P(gY)及びP(gZ)の増分である。
P(h)=tV*RM
上記数式において、tVは前述のラケット長ベクトルであり、RMは前述の回転行列である。演算部241は、下記数式により、時刻毎のヘッド103のトップの絶対座標(Xt,Yt,Zt)を算出し、評価指標として評価領域2322に記憶する。時刻毎の絶対座標(Xt,Yt,Zt)は、ラケット10の軌道を意味している。
(Xt,Yt,Zt)=P(g)+P(h)
JX=(Xt−Xto)
演算部241は、時刻toからtまでの絶対座標軸Y方向のヘッド103の移動距離JYを、下記数式によって算出する。
JY=(Yt−Yto)
移動距離JX及びJYは、評価指標として評価領域2322に記憶される。
xyz相対座標系におけるラケット角速度は、三軸ジャイロセンサ112の計測値である、y軸の回りのグリップ角速度ω(gy)である。
図5には、サンプリング工程におけるテニスラケット10が示されている。図5には、相対座標軸yの方向に沿って見たヘッド103が示されている。図5には、ラケット10とインパクトする直前のテニスボール90も示されている。この図において矢印Aで示されているのは、ヘッド103の回転方向である。この回転の角速度が、前述のグリップ角速度ω(gy)である。時刻毎のグリップ角速度ω(gy)は、評価指標である時刻毎のラケット角速度として評価領域2322に記憶される。また、算出部241は、この時刻毎のグリップ角速度ω(gy)の中からインパクト直前(減速する直前)のものを、最大グリップ角速度ωωとして選択し、評価指標として評価領域2322に記憶する。
続いて、ラケットの選定に至る判定工程について、ここまでの2つの工程を含め、図6を参照しつつ説明する。図6はフィッティングの判定の手順を示すフローチャートである。まず、評価の基準となる基準テニスラケットを準備する。このテニスラケットは、例えば、プレーヤー自身のテニスラケットとすることができる。次に、このテニスラットを用いて、上述した2つの工程の通り、加速度及び角加速度の計測を行い(ステップS10)、ここから演算部241が上述した評価指標を算出する(ステップS11)。評価指標は上述したどれを用いてもよく、すべての評価指標を用いてもよいし、そのうちのいくつかを用いることもできる。こうして算出された基準テニスラケットの評価指標を基準評価指標と称することとする。続いて、フィッティングのためのテスト用テニスラケットを準備し、これを用いて、計測を行い(ステップS12)、その計測値に基づいて評価指標を算出する(ステップS13)。これをテスト評価指標と称することとする。これら基準評価指標及びテスト評価指標は、記憶部の評価領域2323に記憶されている。続いて、指標比較部2323により、評価領域2323に記憶されている基準評価指標とテスト評価指標とが比較され、テスト評価指標の方が大きければ(ステップS14のYES)、そのテスト用テニスラケットを推奨テニスラケットと判断し、出力部21に出力する(ステップS15)。出力の方法は特には限定されないが、例えば、ディスプレイへの表示、プリンタによる出力などが行われる。上述したように、速度及び加速度にかかる各評価指標は、大きければ大きいほど、プレーヤーにマッチしたものといえるため、プレーヤー自身のラケットよりも評価指標が大きいラケットが、よりプレーヤーにマッチしたラケットと判断することができる。その他の評価指標の場合は、上述したとおりである。
ところで、上記フィッティング判定工程においては、テスト用のテニスラケットの選定を行っているが、この選定は種々の方法で行うことができる。例えば、準備したラケットを順番に試してもよいが、効率的に問題がある。そこで、各テスト用テニスラケットのラケット特性を設定し、このラケット特性に基づき、評価指標を参酌しながら、ラケットの選定を行うことかできる。以下、この手法について説明する。
スイングに影響を与えるラケット特性は種々のものを挙げることができるが、例えば、「飛び」、「球もち」、及び「手応え」を挙げることができる。但し、これ以外のラケット特性を検討することもできる。「飛び」とは、反発力や飛距離の適正を示すラケット特性であり、「球もち」とは球離れのタイミングの適正を示すラケット特性である。また、「手応え」とは、打感の重さ、衝撃感の適正を示すラケット特性である。そして、これらラケット特性を大きくしたり、あるいは小さくすることで、プレーヤーには、以下のような影響を与えることが分かっている。
(1)飛びインデックス値
(2)球もちインデックス値
(3)手応えインデックス値
次に、上記ラケット特性を用いてラケットのフィッティングを行う。ここでは、ヘッド速度を評価指標としてフィッティングを行う。より詳細には、評価指標を図8のようなグラフに出力して評価を行う。このグラフにおいて、横軸は、ヘッド速度V(h)が最大である時刻におけるX軸方向のヘッド速度V(hx)、つまりフラット速度成分である。縦軸は、ヘッド速度V(h)が最大である時刻におけるZ軸方向のヘッド速度V(hZ)、つまりスピン速度成分である。このグラフ上の点(V(hX),V(hZ))の、原点(0,0)からの距離Lは、下記数式によって算出される。
L=SQRT(V(hx)2+V(hz)2)
この距離Lは、y軸方向のヘッド速度V(hy)がゼロであると仮定されたときのヘッド速度V’(h)である。図8には、多数の円弧が画かれているが、それぞれの円弧の中心は、原点(0,0)である。この円弧の半径は、ヘッド速度V’(h)を示している。
以上のように、本実施形態によれば、複数のテスト用テニスラケットに対し、ボールを打撃したときのスイングに影響を与える少なくとも1種類のラケット特性をそれぞれ規定している。また、ラケットを試打したときに計測される計測値から、スイングの評価となる評価指標を算出し、当該ラケットの評価を行っている。そして、この評価指標が向上させ得るラケットを、複数のテスト用テニスラケットの中から、ラケット特性に基づいて選択するようにしている。したがって、ラケットのフィッティングにあたって、次に試打するラケットをラケット特性に基づいて選択しているため、単に複数のラケットを試す場合に比べ、より少ない試打でユーザに適したラケットに行き着くことができる。したがって、効率的なフィッティングが可能となる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
上記実施形態では、ラケット特性として、「飛び」、「球もち」、「手応え」を採用したが、これ以外のラケット特性を用いることもできる。
このほか、ラケットのスペックを直接用いることもできる。例えば、ラケットの重量、フェース面積、最大フレーム厚、最小フレーム厚、フレックス、全長、メインストリング数、及びクロススリング数などを用いることができる。以下、これら特徴を簡単に説明する。
(i) 重量:軽くなるとスイング速度が向上し、重くなるとスイング速度が低下する。軽くなると飛びすぎるので抑制し、逆にスイング速度が遅くなることもある。
(ii) フェース面積:大きくなると飛び、球もちが上がり、手応えが低下する
(iii) 最大フレーム厚:フレーム厚とまとめると↓
(iv) 最小フレーム厚:厚くすると飛びが上がり、球もち、手応えは低下する
(v) フレックス:上げる(硬くする)と飛びが上がり、球もちと手応えが低下する
(vi) 全長、:長くすると、飛びが、上がる、
(vii) メインストリング数:ストリング数とまとめると↓
(viii) クロススリング数:本数が多いと、飛びと球もちが、低下し、手応えが上がる
以上のように、ラケット特性は種々のパラメータを用いることができ、これを参照することで、効率的なラケットの選択が可能となる。
上記実施形態では、ヘッド速度が最大となる時刻における各評価指標を用いてフィッティングを行っているが、これはあくまでも一例である。したがって、ヘッド速度が最大となる時刻以外のものを用いることができるし、ヘッド速度以外の評価指標を用いることもできる。以下、他の評価指標の例を挙げる。
スイングの開始以降、ヘッド速度は徐々に上昇し、テニスボールとのインパクトによって、ヘッド103は急激に減速するが、その後ラケットのフォローによりヘッド速度は再び上昇した後、減速する。したがって、スイングにおいては、テニスボールとのインパクトの直前と、その後のフォロー時にピークが生じる。ここで、インパクト直前の最大ヘッド速度と、フォロー時の最大ヘッド速度との差が小さいほど、ラケットを振り抜けており、プレーヤーに合うラケットといえる。したがって、この差を評価指標とすることができ、この差が小さくなるようなラケットが推奨ラケットとなる。
プレイヤーに合うラケットは、インパクト時の加速度が大きい。したがって、インパクド時の加速度を評価指標とすることができる。
プレイヤーに合うラケットは、スイング開始時のグリップを振りだしてからインパクトまでの時間が短く、タイミングが安定する。したがって、この時間を評価指標とすることができる。すなわち、この時間が短くなるようなラケットが推奨ラケットとなる。
上記実施形態では、グラウンドストロークによるスイングを計測したが、ボレー時及びサーブ時のスイングとすることもできる。ボレーとは、相手プレーヤーが打撃したテニスボールを、テニスコートの地面に落ちる前に直接打撃することをいう。サーブとは、打撃するプレーヤー自身が放り上げたテニスボールを、テニスコートの地面に落ちる前に、相手陣73に向けて直接打撃することをいう。
上記の説明では、ラケットの加速度及び角速度を計測しているが、ラケットの位置や速度を計測し、これらから上記評価指標を算出することもできる。また、計測したすべての計測値を使用する必要はなく、その中から必要なものを用いて評価指標を算出すればよい。
上記の説明では、計測デバイス1に、三軸加速度センサ111及び三軸ジャイロセンサ112を用いていたが、ラケットの位置、速度、加速度、及び角速度が計測できるのであれば、これ以外のセンサを用いることもできる。
上記実施形態では、無線通信によって、計測デバイス1で計測されたデータを分析装置2に送信しているが、計測デバイス1で測定されたデータをUSBメモリなどの外部記憶装置に記録し、この外部記憶装置から、分析装置2の通信部25を介して、データを記憶部23に記憶させることもできる。
また、ラケットの加速度と角速度の計測は、上述した計測デバイス以外でも行うことができる。例えば、プレーヤーがスイングしている様子を撮影し、撮影された動画を画像処理することで、ラケットの位置、速度、加速度、及び角速度を計測することもできる。
2 分析装置
23 記憶部
2321 生データ領域(第2記憶部)
2324 テスト用ラケット領域(第1記憶部)
241 演算部
243 ラケット選択部
Claims (17)
- ボールを打撃したときのスイングに影響を与える少なくとも1種類のラケット特性がそれぞれ規定された複数のテスト用テニスラケットを準備する第1ステップと、
ユーザに、テニスボールを打撃するために基準テニスラケットを少なくとも一回スイングさせ、このスイングの開始時から終了時までの少なくとも一部の区間における前記基準テニスラケットの位置、速度、加速度及び角速度の少なくとも1つの推移を計測し、計測値を取得する第2ステップと、
前記計測値に基づいて、前記基準テニスラケットにおけるスイングの評価となる少なくとも1つの評価指標を算出する第3ステップと、
前記評価指標の少なくとも1つを向上させ得るテニスラケットを、前記ラケット特性に基づいて、前記複数のテスト用テニスラケットの中から選択する第4ステップと、
を備えている、テニスラケットのフィッティング方法。 - 前記第4ステップの後、
ユーザに、テニスボールを打撃するために前記選択されたテニスラケットを少なくとも一回スイングさせ、このスイングの開始時から終了時までの少なくとも一部の区間における前記選択されたテニスラケットの位置、速度、加速度及び角速度の少なくとも1つの推移を計測し、計測値を取得する第5ステップと、
前記計測値に基づいて、前記選択されたテニスラケットにおけるスイングの評価となる少なくとも1つの評価指標を算出する第6ステップと、
前記評価指標の少なくとも1つを向上させ得るテニスラケットを、前記ラケット特性に基づいて、前記複数のテスト用テニスラケットの中から選択する第7ステップと、
を少なくとも一回繰り返す、請求項1に記載のテニスラケットのフィッティング方法。 - 前記ラケット特性は、前記各テスト用テニスラケットの重量、フェース面積、最大フレーム厚、最小フレーム厚、フレックス、全長、メインストリング数、及びクロススリング数の少なくとも1つである、請求項1または2に記載のテニスラケットのフィッティング方法。
- 前記ラケット特性は、前記各テスト用テニスラケットの重量、フェース面積、最大フレーム厚、最小フレーム厚、フレックス、全長、メインストリング数、及びクロススリング数の少なくとも1つを用いて規定された数値である、請求項1または2に記載のテニスラケットのフィッティング方法。
- 前記ラケット特性の1つは、ボールの飛距離を反映するように、少なくとも前記フェース面積を用いて数値化された飛び特性である、請求項4に記載のテニスラケットのフィッティング方法。
- 前記ラケット特性の1つは、ボールの球離れのタイミングの適正を反映するように、少なくとも前記フレックスを用いて数値化された球もち特性である、請求項4に記載のテニスラケットのフィッティング方法。
- 前記ラケット特性の1つは、打撃時の衝撃感の適正を反映するように、少なくとも前記最大厚みを用いて数値化された手応え特性である、請求項4に記載のテニスラケットのフィッティング方法。
- 前記第2ステップにおいては、前記テスト用テニスラケットの前記スイングを複数回行って、複数の計測値をそれぞれ取得し、
前記第3ステップにおいては、前記複数の計測値から算出された評価指標をそれぞれ平均することで、前記評価指標を算出する、請求項1から7のいずれかに記載のテニスラケットのフィッティング方法。 - コンピュータに、
ボールを打撃したときのスイングに影響を与える少なくとも1種類のラケット特性がそれぞれ規定された複数のテスト用テニスラケットに関する情報を記憶する第1ステップと、
ユーザが、テニスボールを打撃するために基準テニスラケットを用いて少なくとも一回スイングした際に、当該スイングの開始時から終了時までの少なくとも一部の区間において計測された前記基準テニスラケットの位置、速度、加速度及び角速度の少なくとも1つの推移を、計測値として受け付ける第2ステップと、
前記計測値に基づいて、前記基準テニスラケットにおけるスイングの評価となる少なくとも1つの評価指標を算出する第3ステップと、
前記評価指標の少なくとも1つを向上させ得るテニスラケットを、前記ラケット特性に基づいて、前記複数のテスト用テニスラケットの中から選択する第4ステップと、
を備えている、テニスラケットのフィッティングプログラム。 - 前記第4ステップの後、
ユーザが、テニスボールを打撃するために前記選択されたテニスラケットを用いて少なくとも一回スイングした際に、当該スイングの開始時から終了時までの少なくとも一部の区間において計測された前記選択されたテニスラケットの位置、速度、加速度及び角速度の少なくとも1つの推移を、計測値として受け付ける第5ステップと、
前記計測値に基づいて、前記選択されたテニスラケットにおけるスイングの評価となる少なくとも1つの評価指標を算出する第6ステップと、
前記評価指標の少なくとも1つを向上させ得るテニスラケットを、前記ラケット特性に基づいて、前記複数のテスト用テニスラケットの中から選択する第7ステップと、
を少なくとも一回繰り返す、請求項9に記載のテニスラケットのフィッティングプログラム。 - 前記ラケット特性は、前記各テスト用テニスラケットの重量、フェース面積、最大フレーム厚、最小フレーム厚、フレックス、全長、メインストリング数、及びクロススリング数の少なくとも1つである、請求項9または10に記載のテニスラケットのフィッティングプログラム。
- 前記ラケット特性は、前記各テスト用テニスラケットの重量、フェース面積、最大フレーム厚、最小フレーム厚、フレックス、全長、メインストリング数、及びクロススリング数の少なくとも1つを用いて規定された数値である、請求項9または10に記載のテニスラケットのフィッティングプログラム。
- 前記ラケット特性の1つは、ボールの飛距離を反映するように、少なくとも前記フェース面積を用いて数値化された飛び特性である、請求項12に記載のテニスラケットのフィッティングプログラム。
- 前記ラケット特性の1つは、ボールの球離れのタイミングの適正を反映するように、少なくとも前記フレックスを用いて数値化された球もち特性である、請求項12に記載のテニスラケットのフィッティングプログラム。
- 前記ラケット特性の1つは、打撃時の衝撃感の適正を反映するように、少なくとも前記最大厚みを用いて数値化された手応え特性である、請求項12に記載のテニスラケットのフィッティングプログラム。
- 前記第2ステップにおいては、前記テスト用テニスラケットによる複数回の前記スイングから得られる、複数の計測値を受け付け、
前記第3ステップにおいては、前記複数の計測値から算出された評価指標をそれぞれ平均することで、前記評価指標を算出する、請求項9から15のいずれかに記載のテニスラケットのフィッティングプログラム。 - ボールを打撃したときのスイングに影響を与える少なくとも1種類のラケット特性がそれぞれ規定された複数のテスト用テニスラケットに関する情報が記憶された第1記憶部と、
ユーザが、テニスボールを打撃するために基準テニスラケットを用いて少なくとも一回スイングした際に、当該スイングの開始時から終了時までの少なくとも一部の区間において計測された前記基準テニスラケットの位置、速度、加速度及び角速度の少なくとも1つの推移を、計測値として記憶する第2記憶部と、
前記計測値に基づいて、前記基準テニスラケットにおけるスイングの評価となる少なくとも1つの評価指標を算出する演算部と、
前記評価指標の少なくとも1つを向上させ得るテニスラケットを、前記ラケット特性に基づいて、前記複数のテスト用テニスラケットから選択するラケット選択部と、
を備えている、テニスラケットのフィッティングの分析装置。
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