JP2003180896A - バーチャルスポーツシステム - Google Patents

バーチャルスポーツシステム

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JP2003180896A
JP2003180896A JP2001383258A JP2001383258A JP2003180896A JP 2003180896 A JP2003180896 A JP 2003180896A JP 2001383258 A JP2001383258 A JP 2001383258A JP 2001383258 A JP2001383258 A JP 2001383258A JP 2003180896 A JP2003180896 A JP 2003180896A
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一義 塚本
Takahiro Wada
隆広 和田
Hirotaka Houjiyou
博崇 北條
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Tokai Corp
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TOOKAI KK
Tokai Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リハリビに適したバーチャルスポーツシステ
ムの提供。 【解決手段】 ラケットと、画像表示手段と、コンピュ
ータとにより構成され、該画像表示手段が仮想空間映像
を表示し、該コンピュータがその表示を行うプログラム
を記憶媒体に内蔵し、該プログラムが相手プレイヤー、
ネットおよびボールとコートからなるバーチャルスポー
ツシステムにおけるリハビリテーション手段または健康
運動トレーニング手段のプログラムであるバーチャルス
ポーツシステム。ラケットと、シースルー画像表示手段
と、コンピュータとにより構成され、該シースルー画像
表示手段がプレイヤーと対面した実在の相手プレイヤー
との間で仮想空間に映像を表示し、該コンピュータがそ
の表示を行うプログラムを記憶媒体に内蔵し、該プログ
ラムがネットおよびボールとコートからなるバーチャル
スポーツシステムにおけるリハビリテーション手段また
は健康運動トレーニング手段のプログラムであるバーチ
ャルスポーツシステム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として心身リハ
ビリテーションやトレーニングを目的とし、身体の筋肉
や関節の発達、および、感覚と運動機能の統合機能の鍛
錬装置に関し、さらには、バーチャルスポーツシステム
におけるプレイヤーに応じた画像、音声、力覚の表示、
関節の可動域拡大、筋力の増強、協調性の改善、およ
び、思考力向上に関するゲームの進行手段、用具の姿
勢、位置移動のセンシングに関する。
【0002】
【従来の技術】バーチャルスポーツシステムとして特開
平5−309174号公報に示されるシミュレーション
装置があるが、これはジャイロまたは角度センサーから
なる検出器と検出データに基づいてシミュレーション画
像を表示する表示装置を備えるものであり、テニスやゴ
ルフのシミュレーション装置の記載がある。この発明で
は検出器とその検出器からのデータにより画像に表示す
るするものである。同様な技術は、他にも特開2000
−197773号公報記載のバーチャルテニス装置や特
開2000−202164号公報記載の臨場感生成装置
等が提案されており、また既にエポック社からエキサイ
トピンポンなる名称の卓球のシミュレーションゲーム機
が発売されている。
【0003】しかし、これらは実際の動作に近づけるこ
とを目的としたゲームの進行手段をもっているがリハビ
リテーションを、苦痛なく効果的に行えるものはなく、
また、従来のスポーツ・シミュレーションゲームでは通
常、健常者がゲームとして楽しむためのものでありリハ
ビリテーションで使用する場合、例えば高齢者や障害を
持つプレイヤーには、プレイすることが難しかたり、ま
た習熟した者にとっては簡単すぎて飽きやすい面があっ
た。
【0004】一方、リハビリテーション機器は単調な理
学・作業療法によることが多く、楽しみながらリハビリ
することは難しく、また、高度なシステムにおいては、
用具やHMDにセンサーを備えその姿勢と位置を検出す
るセンサーからの信号により立体シミュレーション画像
を表示するシステムでは表示に要する処理は複雑にな
り、その結果高額になり復旧を妨げていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本発明者は
これまで、バーチャルテニスのリハビリテーション効果
を調査してきた。具体的には、種々のテニススイングに
おける関節運動域を調査した。フォアハンド、バックハ
ンド、サーブ等のスウイングの種類に応じて、使用する
関節角度が異なり、トータルとして大きな関節運動域が
えられた。その結果、バーチャルテニスが関節可動域訓
練に適用可能であることを示した。また、様々なスウイ
ングや負荷における筋電位を計測し、スウイングの種類
に応じて使用する筋が異なること、および、スウイング
が、従来行われている筋力増強訓練と、ほぼ同等の筋負
荷であることを明らかにした。したがって、バーチャル
テニスが、筋力増強訓練にも適用可能であることを明ら
かにした(山地、吉井、和田、田中、塚本:バーチャル
テニスによるリハビリテーションの実現−テニスによっ
て得られるリハビリテーションの効果−日本機械学会ロ
ボテイクス・メカトロニクス講演会、CD−ROM、2
001年6月、他)。
【0006】そこで本発明は、上記知見にもとづき、リ
ハリビに適したバーチャルスポーツシステムを提供する
ことを課題とする。
【0007】
【問題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のバーチャルスポーツシステムは、下記の構
成を備えることを特徴とする。ラケットと、画像表示手
段と、コンピュータとにより構成され、該画像表示手段
が仮想空間映像を表示し、該コンピュータがその表示を
行うプログラムを記憶媒体に内蔵し、該プログラムが相
手プレイヤー、ネットおよびボールからなるバーチャル
スポーツシステムにおけるリハビリテーション手段また
は健康運動トレーニング手段のプログラムであること。
【0008】ラケットと、シースルー画像表示手段と、
コンピュータとにより構成され、該シースルー画像表示
手段がプレイヤーと対面した実在の相手プレイヤーとの
間で仮想空間に映像を表示し、該コンピュータがその表
示を行うプログラムを記憶媒体に内蔵し、該プログラム
がネットおよびボールからなるバーチャルスポーツシス
テムにおけるリハビリテーション手段または健康運動ト
レーニング手段のプログラムであること。
【0009】複数のラケットと、カメラと、画像表示手
段と、コンピュータと、映像伝送手段とにより構成さ
れ、該カメラがプレイヤーを撮像し、該映像伝送手段が
撮像されたプレイヤーの映像を伝送し、該画像表示手段
が実画像と仮想空間映像を合成したものを表示し、該コ
ンピュータがその表示を行うプログラムを記憶媒体に内
蔵し、該プログラムがカメラにより撮像され伝送された
両プレイヤーの実画像と仮想空間でのネットとボールを
合成したものとするバーチャルスポーツシステムにおけ
るリハビリテーション手段または健康運動トレーニング
手段のプログラムであること。
【0010】複数のラケットと、画像表示手段と、コン
ピュータと、信号伝送手段とにより構成され、ラケット
のスイング信号が該コンピュータに入力され、該画像表
示手段が仮想空間映像を表示し、該コンピュータがその
表示を行うプログラムを記憶媒体に内蔵し、該プログラ
ムが伝送されたラケットのスイング信号を元に表示され
る相手プレイヤーとネットとボールとコートからなる、
バーチャルスポーツシステムにおけるリハビリテーショ
ン手段または健康運動トレーニング手段のプログラムで
あること。
【0011】さらに、上記バーチャルスポーツシステム
において、その構成の一部が下記(1)乃至(13)の構成に
限定されることを特徴とする。 (1) 上記の画像表示手段がヘッド・マウンテッド・ディ
スプレイ(HMD)であること。 (2) 上記のHMDがシースルーHMDであること。 (3) 上記のリハビリテーション手段のプログラムが、関
節可動域訓練、筋力増強訓練、および/または協調性訓
練のプログラムであること。 (4) 上記のプログラムが、さらに、ボールがコート内か
外か、およびプレイヤーがボールをヒットしたかどうか
を判定する軌道更新プログラムを内蔵すること。 (5) 上記のラケットが、ボールを打つ瞬間におけるラケ
ットの姿勢と位置、および/またはその前後数秒間の設
定時間内におけるラケットの姿勢変位および位置変位の
検知手段を組み込み、コンピュータへの信号電装手段を
備えたラケットであること。 (6) 上記のコンピュータの本体またはその周辺装置に、
赤外線投射装置とラケットからの赤外反射光を検出する
センサーとを備えること。 (7) カメラを加えた構成とし、ラケットを含む画像を撮
像し、画像処理することにより、ラケットの位置、姿
勢、位置変位および/または姿勢変位を認識する手段を
もつこと。 (8) 上記のラケットが、力覚呈示手段、および/または
打球音発生するための音響手段を内蔵したものであるこ
と。 (9) 上記のコンピュータが、打球音を発生するための音
響発生手段を内蔵した、もしくは接続していること。 (10) 上記のコンピュータが、空気抵抗、ラケットおよ
びグランドの反発係数は一定とし、スピン、風向き、風
速、滑りは無視し、ボールの飛び出し方向と角度、初速
度、およびボールの質量により、ボールの軌道を計算す
るプログラムを記憶媒体に内蔵すること。 (11) 上記のコンピュータが、画像表示手段において映
し出される仮想空間映像はプレイヤーとボールの仮想位
置を元にしてプレイヤーがボールを注視したときの一義
的に決められる映像を表示するプログラムを記憶媒体に
内蔵すること。 (12) 上記のコンピュータが、リハビリテーションが目
的の時は、訓練の目的に応じてメニューに基づき訓練で
きるように、実プレイヤーの打球の軌道は、軌道計算プ
ログラムによって計算され、症状に応じて修正した軌道
に変換する軌道修正プログラムにより表示し、仮想の相
手プレイヤーの打球の軌道は軌道を生成する軌道生成プ
ログラムにより表示するプログラムを記憶媒体に内蔵す
ること。 (13) 上記のコンピュータが、身体増強トレーニングを
目的とする場合は、実プレイヤーの打球の軌道は軌道計
算プログラムによって計算され設定されたレベルに応じ
て軌道修正し、仮想プレイヤーの打球は実プレイヤーと
同じレベルのスキルに設定された軌道を生成する軌道修
正プログラムを記憶媒体に内蔵すること。
【0012】
【発明の実施の形態】身体の関節可動域拡大、健康維持
を目的としたリハビリテーションまたはトレーニング用
システム実現のためラケットと画像表示手段とバーチャ
ルな映像を再生するためのコンピュータより構成された
システムとし相手プレイヤーとネットとボールをバーチ
ャルな映像としたバーチャルスポーツシステムにおい
て、関節可動域を拡大する方法として適度なタイミング
で腕や肘を挙上・ひねり・外転・内転・屈曲・進展動作
させるような配球位置を設定したボールを打たせる表示
をさせ、または運動トレーニング手段としては、高速な
ボールを返球する表示プログラムを内蔵したコンピュー
タを含むバーチャルスポーツシステムとする。
【0013】現実の相手と、ゲームを楽しみながら身体
の関節可動域拡大、健康維持を目的としたリハビリテー
ションまたはトレーニングするためにラケットとシース
ルー画像表示手段とバーチャルな映像を再生するための
コンピュータより構成されたシステムとし、プレイヤー
と対面した相手や周囲を画像表示手段の透明液晶画面か
ら見ながら実在の相手プレイヤーとの間にネットとボー
ルをバーチャルな映像として表示するバーチャルスポー
ツシステムとして前記のようなリハビリテーション手段
または運動トレーニング手段を内蔵したプログラムを含
むコンピュータを含む構成とする。
【0014】視界外の相手とリハビリテーションまたは
トレーニングしながら対戦するときは、ラケットと画像
表示手段とカメラとバーチャルな映像を再生する手段を
持つコンピュータを各プレイヤーが使用し、これとプレ
イヤーの映像を伝送する手段により構成されたシステム
としてプレイヤーと視界外に存在する相手プレイヤーを
通信回線により接続し画像表示手段に相手プレイヤーの
撮像画像とをバーチャルなネットとボールと重ねた映像
として表示するバーチャルスポーツシステムにおいて、
リハビリテーション手段または健康運動トレーニング手
段を内蔵したプログラムを含むコンピュータを含む構成
とする。なお、上記の場合相手プレイヤーを撮像画像に
もとづき表示すべく構成しているが、記憶媒体に内蔵し
た仮想空間映像の表示を行うプログラムにより、ラケッ
トのスイング信号を元に相手プレイヤーとネットとボー
ルとコートを表示する構成とすることもできる。
【0015】これらのリハビリテーションを効果的に行
うために、リハビリテーション手段として関節可動域訓
練、筋力増強訓練、協調性訓練の各手段を含むプログラ
ムとし、リハビリやトレーニングにおいても実際にプレ
イしている実感に近づけるため、ボールの軌道更新プロ
グラムにボールをヒットしたか、コートの外にあるか内
にあるかを判定するプログラムを含む構成とする。
【0016】ラケットの姿勢、位置、変位を検出するた
めにラケットの面の角度と方向とスイング速度を測るた
めの加速度センサーを組み込んだラケットを使用しコン
ピュータに信号電送することでより現実感のあるトレー
ニングを可能にする。
【0017】プレイヤーに向け、赤外光を投光し、ラケ
ットから反射された赤外光の強弱の変化によりラケット
の姿勢や変位を検知するセンサーをコンピュータの入出
力装置に接続する。前述の構成にカメラと画像処理装置
をコンピュータに接続し、ラケットの画像をリアルタイ
ムで画像計測しラケットの姿勢・位置・変位の認識を可
能とする。打球感を得るために振動をさせる手段または
打球音を発生するための音響手段を内蔵した、もしくは
その両方を内蔵したラケットとする。相手の打球音を得
るためには、プレイヤーの前方に音声発生手段をコンピ
ュータに接続する。コンピュータの入出力装置にスピー
カーを接続する。機器の複雑化をさけるため軌道計算の
際には空気抵抗、ラケットおよびグランドの反発係数は
一定とし、スピン、風向き、風速、滑りは無視し、ボー
ルの飛び出し方向と角度、初速度、ボールの質量よりボ
ールの軌道が計算されたプログラムを備える。HMDを
用いる場合は、画像表示手段において映し出される仮想
空間映像はプレイヤーとボールの仮想位置を元にしてプ
レイヤーがボールを注視したときの一義的に決められる
映像を表示する。
【0018】リハビリテーションが目的の時は、訓練の
目的に応じてメニューに基づき訓練できるように、実プ
レイヤーの打球の軌道は、修正した軌道に変換する軌道
修正プログラムにより表示し、仮想の相手プレイヤーの
打球の軌道は軌道を生成する軌道生成プログラムにより
表示するプログラムを記憶媒体に備えたコンピュータに
より画像表示手段に表示し、また、運動トレーニングを
目的とする場合は、実プレイヤーの打球の軌道は軌道計
算プログラムによって計算され設定されたレベルに応じ
て軌道修正し、仮想プレイヤーの打球は実プレイヤーと
同レベルのスキルに設定された修正した軌道に変換する
軌道修正プログラムを記憶媒体に備えたコンピュータを
含む構成とする。
【0019】
【作用】予め設定されたボールの複数の軌跡中のプレイ
ヤー(患者)の症状に応じた軌跡を選択し、この軌跡に
沿って飛来するボールをディスプレイに表示し、プレイ
ヤーがそのボールを打ち返すべくラケットを振ると、力
覚振動提示部が作動してラケットに振動が生じさせて患
部に刺激を与え、リハリビ効果を与える。
【0020】ディスプレイに表示されたボールをプレイ
ヤーがラケットを振って打ち返すと、ラケットの速度・
角度により打ち返されたボールの新たな軌跡を計算し、
ディスプレイに表示する。
【0021】ディスプレイとして相手プレイヤーの動き
を直接視認できるシースルー型HMDを用い、このHM
Dに表示されたボールをプレイヤーがラケットを振って
打ち返すと、ラケットの速度・角度により打ち返されて
きたボールの新たな軌跡を計算し、シースルー型HMD
に表示する。
【0022】遠距離(互いに視認できない距離)のプレ
イヤー同士のゲームを実行し、相対するプレイヤーおよ
びボールの動きを通信手段を介して相手プレイヤー側の
ディスプレイに表示する。
【0023】
【実施例】以下図面にもとづいて本発明のシステム及び
システムを構成する各部の実施例を図面にもとづいて説
明するが、本発明はこの実施例によって限定されるもの
ではない。
【0024】実施例1 図1(a)は、相手がバーチャルの場合のシステムのブロ
ック図で、リハビリテーション効果を得ることを目的と
する場合に適した例であり、メモリまたは外部記憶装置
に記憶されているプログラムデータによりボールの軌跡
を選択することにより、患者の様態に応じたゲームを行
うためのシステムである。
【0025】このシステムは、力覚提示手段を内蔵した
ラケットに取り付けられ、プレイヤーの姿勢を認識する
ためのセンサー11と、A/D変換器12、センサー信
号処理部13とからなる入力部10と、ゲーム進行プロ
グラムの実行、リハビリテーションプログラムの実行、
力覚提示のための信号処理、センサの信号処理、およ
び、音声提示用信号処理を行うCPU21と、メモリ2
2および外部記憶装置23とからなる制御部20と、C
PU21によって処理された画像信号を、画像呈示部3
2の画像呈示信号に変換する画像信号処理部31と、C
PU21によって処理された音声信号を音声呈示部34
の音声呈示信号に変換する音声信号処理部33、CPU
21がボールがラケットに当たったと判定したときラケ
ットを介してプレイヤーに刺激をあたえるためにラケッ
トに振動を与えるラケット力覚振動呈示部35とで構成
された出力部30と、で構成されている。
【0026】図4は、本発明のシステムに用いるラケッ
ト40の一例を示し、このラケット40は通常のテニス
ラケットと同様に、グリップ部41とガット部42とで
構成されており、このラケットには、上記システムのセ
ンサー11を構成するために、U、V、W軸方向の加速
度が検知できるように加速度センサーを配置れている
が、センサーの設置位置としては、図4(a)に示すよう
に、ガット部42に3軸加速度センサー43を配置する
か、図4(b)に示すように、ガット部42に2軸加速度
センサー44を、グリップ部41に1軸加速度センサー
45を配置する。また、センサー11を図4(c)に示す
ように、上記3軸加速度センサー43に加えて、グリッ
プ部43に3軸角速度センサー46を設け、初期位置の
認識に加速度センサーを用い、ストロークの姿勢変化の
認識の角速度センサーを用いることにより、姿勢検知の
精度を正確にすることができる。なお、図4(d)中47
は、ラケットの位置・姿勢・変位検知のための赤外線L
EDである。
【0027】上記3軸加速度センサー43は、その軸方
向に起こった加速度に応じて電圧が変化し、その電圧値
をA/D変換した値を分析することで姿勢変化を認識す
るものであり、また特性としてセンサー及びラケットが
静止したときには、3軸の電圧値から重力方向を検知す
ることで重力方向に対する姿勢を検知し、静止状態から
姿勢変化した場合には各軸方向に与えられた加速度によ
り3軸加速度センサー43からの電圧値を積分すること
により姿勢変化を検知するものである。
【0028】また、上記3軸角速度センサー46を併用
した場合、初期位置からの3軸方向の角度変化から姿勢
変化を認識することもできるが、連続して動作し続ける
と、徐々に累積誤差が生じてくる可能性がありゲームの
進行に支障を来す可能性があり、特に相手コートの方向
の認識の補正ができないと現実に近いプレイが出来なく
なる可能性があるので、プレイヤーが適宜空間方向をプ
ログラムに伝え、補正することでこの問題を解決するこ
とができる。なお、ここでの初期位置とは、前項の静止
状態で姿勢検知した位置を意味する。
【0029】上記累積誤差を補正する方法として、プロ
グラムはリハビリまたはトレーニングの前にラケットを
自分が相手方向に設定する方向にラケットを向け静止さ
せる指示を出し、プレイヤはその位置で静止させる。例
えば1秒間、加速度センサー43に与えられた加速度の
変化が設定値以下の場合その方向が相手コート方向と設
定する。このときラケットの仰角とガット面の向きは3
軸加速度センサー43からの電圧値により推定すること
ができる。
【0030】さらに、ラリーが始まり、プレイヤーがス
トロークし打撃しその後、プレイヤーすみやかにラケッ
トを相手方向に向け相手が打撃するまでの間静止する。
プラグラムは、ラケットが制止したときの上から見たラ
ケットのシャフトの向きを相手方向に設定し直す。この
ときラケットの仰角とガット面の向きは3軸加速度セン
サー43からの電圧値により推定することができるの
で、この位置を初期位置として設定し直し、相手からの
返球がディスプレイに表示されると、プレイヤーはテイ
クバックと打撃スイングを行うが、ここでのラケットの
姿勢変化は、設定し直されたラケットの初期位置から上
記3軸加速度センサー43または3軸角速度センサー4
6からの電圧値をもとにした分析値を積分することによ
り得ることができる。
【0031】3軸加速度センサー43から出力される3
次元方向の検出信号、または、2軸加速度センサー44
から出力されるU、W方向の検出信号と1軸加速度セン
サー45から出力されるV方向の検出信号は、A/D変
換器12およびセンサー信号処理部13を介して制御部
20を構成するコンピュータ21に伝達され、ストロー
クするとき3軸の加速度を積分し、ラケットのテイクバ
ック姿勢・位置とインパクト時の姿勢・位置・変位速度
が計算される。なお、インパクト時のスイング姿勢・位
置の判定は、ストロークするときの3軸の加速度センサ
ーからの電圧値の波形をいくつかの基本的なスイングの
パターン波形とマッチングすることによって行っても良
い。
【0032】コンピュータ21は、この信号にもとづき
計算されたラケットの軌跡と、選択された仮想のボール
の軌跡との相対位置を判断し、画像信号処理部31およ
び音声信号処理部33に作動信号を出力する。また、コ
ンピュータは、ボールがラケットに当たったと判定する
と、ラケット力覚振動覚提示部35に向けて作動信号を
発しラケットを振動させる。
【0033】また、この実施例では、仮想ボールに対す
るラケットの位置を判断するために、装置中におけるラ
ケットの位置を検知するために、インパクト時およびそ
の前後の姿勢、位置、姿勢変位、位置変位検出手段と伝
送手段を備えている。
【0034】ボールのインパクトを検知する手段の一つ
として、図5(a)に示す、投光器60と受光センサー7
0によるものがあり、図5(b)、(c)に示すように高輝度
赤外線LED61を8×8個のマトリックス状に配置
し、プログラムにより任意のLED61を発光できるよ
うにする。LED61の前面にレンズ62を配置し、マ
トリックスからの赤外光を拡散させプレイヤーがラケッ
トをスイングする際のガット面の範囲を照射できるよう
に構成し、表示プログラムにおいてボールが飛んでくる
タイミングを設定し、その間、ボールが飛んでくる位置
及びその周辺に赤外光が照射されるように、マトリック
スの必要な部分のみのLED61を点灯させる。プレイ
ヤーがガット面をその位置に持っていき、適度な反射角
になるようにスイングした場合、前方に設置された受光
センサー70で投光器60の方向に反射する。インパク
トのタイミングの前後に投光器60の周辺に設置した可
視光カットフィルター72を表面にとりつけた赤外光セ
ンサー71にラケットから反射した光が入光したときイ
ンパクトできたものと判断する。
【0035】また、他の例として、図5(d)に示す、画
像処理によるものがあり、2台の可視光カットフィルタ
着きのCCDまたはCMOSセンサーによるカメラ80
をプレイヤーのラケットをスイングした場合、その範囲
を撮像できるように構成し、画像入出力及び処理装置を
含むコンピュータに接続する。ラケット40の4位置に
赤外LED47を取り付け(図4(d)参照)プレイ中点
灯し、カメラに撮像される4点の赤外LED光のベクト
ルを検知することによりラケットの位置・姿勢・変位を
検知してそのデータによりプログラムの進行上の判断を
する。
【0036】上記ラケット力覚振動覚提示部35は、ラ
ケット40のグリップ部41に圧電素子48を内蔵し、
ボールとラケットが衝突したら即時に圧電素子を設定時
間作動させてラケットを振動させるか、または、シャフ
ト内に小型モーター49と、モーター軸にウエイト50
を組み込み、インパクトの瞬間から設定時間モーター4
9を回転させてラケット40を振動させるようにする。
さらに、ソレノイドを使用しソレノイドの鉄心がプッシ
ュしたとき適度な堅さの構成部材に当たるようにしてお
き、通常は引き込んでおくようにする。インパクトの瞬
間にソレノイドをプッシュし構成部材に衝突させること
でラケット40に振動を与えても良い。
【0037】上記音声発生機能は、ラケットにスピーカ
ーを内蔵しボールとラケットが衝突したら衝突音を発生
させると共に、前方に置いたスピーカーから相手の打球
音を発生するように構成し、制御装置からのヒット信号
(ボールがラケットに当たったと判断したときに)によ
り、打球音を発生する。なお、ヘッドホンまたはイヤホ
ンを装着し打球音を発生させる。
【0038】上記表示装置は、これによりCRTディス
プレイやヘッド・マウンテッド・ディスプレイ(HM
D)などからなる表示装置には、プレイしているそのス
ポーツまたはゲームの背景の中を飛球する打球などの映
像を連続画像として実時間で映し出すことができる。な
お、HMDの表示部はカラー液晶表示素子によって構成
されている。なお、制御部と表示部との間の信号の送受
信は、無線で行うようにしてもよい。
【0039】上記コンピュータは、ゲーム進行プログラ
ムの実行、リハビリテーションプログラムの実行、ラケ
ット力覚提示のための信号処理、センサの信号処理、お
よび、音声提示用信号処理を行うものであり、このコン
ピュータは、センサ11からの検出信号を逐次処理して
ラケットが振られた方向、角度および速度を算出し、こ
れらの算出データに基づいて打球の初速度、飛球方向、
飛球角度および飛球距離を算出する。
【0040】また、コンピュータは、メモリカードや信
号ケーブルを介して外部情報を入力できる外部記憶装置
23が備えてあり、患者の症状に応じたボールの軌跡を
記憶した複数枚の記憶媒体を用意しておき、これらメモ
リカードを差し替えることにより様々な症状に応じたト
レーニングを行うことができる。ゲームを実行するプロ
グラムデータは、コンピュータに備えられたRAMに格
納される。なお、これらのプログラムをコンピュータに
備えられたROMに予め記憶しておいてもよい。
【0041】コンピュータ21で算出されたデータは、
画像信号処理部31に送られ、メモリカードまたはRO
Mなどから読み出された背景画像などの画像信号に合成
されるとともに、表示装置に表示可能な信号に変換さ
れ、ボール軌跡として画像呈示部32に表示される。
【0042】上記システムによりゲームを行うには、ま
ず、図6(a)に示すようにプレイヤーがシュミレーショ
ン用のラケットのグリップを握り、ディスプレイの画面
を見ながら、たとえばサーブを受ける体勢で構えている
と、予め定められた軌跡にそってボールが飛んでくる。
プレイヤーは、こちら側に飛んでくる画面中のボールを
見ながらラケットを振ってボールを打ち返す。以下同様
の作動を繰り返しゲームを続行する。
【0043】次に、本発明のバーチャルスポーツシステ
ムを用いたリハビリテーションの実行例を説明する。図
7は本発明の機能説明図であり、本発明のバーチャルス
ポーツシステムで行うことのできるゲーム内容を示し、
次のとおり機能を選択することにより、目的とするリハ
ビリテーションプログラムを実行できる。 (1) バーチャルテニスをスタート。 (2) リハビリテーションを選択する。 (3) 疾患の程度を設定する。プレイヤーの身体能力や
症状より、重度・中度・軽度から選択し設定する。 (4) 関節可動域訓練を選択する。この訓練は、関節可
動域制限が起こったときに、関節運動を回復・維持する
ことを目的としている。関節可動域制限とは,疾患など
によって関節運動が制限されることにより、関節が一定
の肢位に固定されてしまうか、関節運動が一方向のみに
制限された状態を指す。 (5) 筋力増強訓練を選択する。この訓練は、疾患や寝
たきりなどによって筋肉を動かさなかったこと(廃用性
疾患)による筋力低下を回復することを目的としてい
る。 (6) 関節可動域を強化する運動方向、もしくは鍛える
筋肉を選択する。配球位置を変化させることにより、ユ
ーザ(患者)が行うスウィングが異なる。そこで、配球
パターンを制御することにより、治療に効果的な運動を
行わせる事ができる。これを用いて、疾患の程度や症状
からボールの配球位置と配球率を決定する。
【0044】次に、関節可動域訓練における、疾患の程
度及び症状に対応したボールの配球位置と配球率の一例
を示す。 ケース1:間接可動域訓練が必要である。 疾患程度は重度である。 症状は右手側肩外転角にでている。 ケース2:間接可動域訓練が必要である。 疾患程度は軽度である。 症状は左手側肩外転角にでている。 ケース3:筋力増強訓練が必要である。 疾患程度は重度である。 症状は右肩回旋筋にでている。
【0045】〔ケース1の場合〕関節可動域制限が右手
側外転角にでており、疾患程度は重度であるために、図
8のマップの8、10番に重点領域としてボールを返球
するようにする(表1参照)。また、2、4、6、17
〜20番は禁止領域とする。それ以外は自由領域とす
る。 〔ケース2の場合〕関節可動域制限が左手側外転角にで
ており、疾患程度は軽度であるために、図8のマップの
16、18、20番に重点領域としてボールを返球する
ようにする(表1参照)。また、1〜4番は禁止領域と
する。それ以外は自由領域とする。 〔ケース3の場合〕筋力低下が右肩回旋筋にでており、
疾患程度は重度であるために球速は遅くする。図8のマ
ップの7、5番を重点領域としてボールを返球するよう
にする(表1:症状とボール配球率参照)。また、17
〜20は禁止領域とする。それ以外は自由領域とする。
ボール配球の割合は、重点領域が80%、自由領域が2
0%とする。
【0046】
【表1】 ──────────────────────────────── 症状 重点領域(80%) 禁止領域 自由領域(20%) ──────────────────────────────── ケース1 8,10 2,4,6,17〜20 その他の領域 ケース2 16,18,20 1〜4 その他の領域 ケース3 5,7 17〜20 その他の領域 ────────────────────────────────
【0047】実施例2 図1(b)は、リアルプレイヤーAとリアルプレイヤーB
とが対面状態でディスプレイに表示されたボールにより
ゲームを行うシステムであり、プレイヤーの振ったラケ
ットの速度・角度より計算されたボールの軌跡をHMD
で確認しながらボールを打ち返してゲームを実行するも
のである。なお、シースルー型HMDを用いると、相手
プレイヤーの実像とボールの映像とを重ね合わせて見る
ことができ、リアル感のあるゲームを行うことができ
る。
【0048】このシステムは、基本的には実施例1のシ
ステムと同様であるが、相対するリアルプレイヤー同士
がゲームを実行するので、入力部10および出力部30
がプレイヤーA用とプレイヤーB用とで構成され、CP
U21による画像信号処理および音声信号処理が各プレ
イヤーに対応して行われるように構成されている。
【0049】この実施例におけるプレイヤーの動きは、
実施例1と同様に、ストロークのとき3軸の加速度を積
分し、ラケットのテイクバック姿勢・位置とインパクト
時の姿勢・位置・変移速度を計算するが、ストロークす
るときの3軸の加速度センサーからの電圧値の波形をい
くつかの基本的なスイングのパターン波形とマッチング
することでテイクバックおよびインパクト時の姿勢・位
置を判定しても良い。なお、上記構成の3軸加速度セン
サーに3軸角速度センサーを加えることで、姿勢検知の
精度を正確にする。この場合は所期位置の認識に加速度
センサーを用いストロークの姿勢変化の認識に角速度セ
ンサーを用いる。
【0050】上記システムによりゲームを行うには、ま
ず、図6(b)に示すようにプレイヤーがラケットのグリ
ップを握り、ディスプレイの画面を見ながら、たとえば
サーブを受ける体勢で構えていると、テニスコートを表
示しているディスプレイの画面中には相手方のプレイヤ
ーのサーブの動きとサーブの飛球が連続画像として映し
出される。
【0051】プレイヤーは、こちら側に飛んでくる画面
中の飛球を見ながらラケットを振ってボールを打つと、
画面中には相手方のプレイヤーに向かって飛んでいくボ
ールが映し出される。画面中のプレイヤーはこのボール
を追いかけて動き、プレイヤーに向けてボールを打ち返
してくるので、プレイヤーは再び画面中の飛球を相手方
に向けて打ち返すことができる。これにより、画面中の
プレイヤーと擬似的にテニスの試合を行なうことができ
る。
【0052】実施例3 図2は、遠距離(相手のプレイヤーが直接視認できない
距離)にいるリアルプレイヤー同士でゲームを行うシス
テムであり、基本的には実施例1のシステムと同様であ
るが、遠方にいるリアルプレイヤー同士がゲームを実行
するので、実施例1のシステム30はプレイヤーA用お
よびプレイヤーB用を備える。
【0053】さらに、このシステムは、一方のプレイヤ
ーの動きを他方のプレイヤーのディスプレイに表示する
ため、プレイヤーを撮影するカメラ14、入力映像処理
部15と、ゲーム進行プログラムの実行、力覚提示のた
めの信号処理、センサの信号処理、および、音声提示用
信号処理を行うCPU21と、メモリ22および外部記
憶装置23と、CPU21による画像信号処理および音
声信号処理を各プレイヤーに対応して行うと共に、処理
された信号を相手側に送信する通信部24とからなる制
御部20と、CPU21によって処理された画像信号
を、画像呈示部32の画像呈示信号に変換する画像信号
処理部31と、CPU21によって処理された音声信号
を音声呈示部34の音声呈示信号に変換する音声信号処
理部33、CPU21がボールがラケットに当たったと
判定したときラケットを介してプレイヤーに刺激をあた
えるためにラケットに振動を与えるラケット力覚振動呈
示部35とで構成された出力部30と、で構成されてい
る。
【0054】この実施例では、相手プレイヤーの確認に
元画像を用いるものであり、カメラによりプレイヤーの
動きを撮像し、撮像した映像を直接通信部を介して一方
のプレイヤーの動きを他方のプレイヤー用のディスプレ
イに表示する。
【0055】本実施例は、プレイヤー(ラケット)の動
きを確認するための手段を備えており、その手段はスイ
ングの速度・方向を検出する手段とスイング中のラケッ
トの位置およびラケットとボールのインパクトを検出す
る手段とで構成されている。
【0056】上記スイングの速度・方向を検出する手段
は、ストロークのとき3軸の加速度を積分し、ラケット
のテイクバック姿勢・位置とインパクト時の姿勢・位置
・変移速度を計算するか、または、ストロークするとき
の3軸の加速度センサーからの電圧値の波形をいくつか
の基本的なスイングのパターン波形とマッチングするこ
とでテイクバックおよびインパクト時の姿勢・位置を判
定する。なお、上記構成に3軸角速度センサーを加える
ことで、姿勢検知の精度を正確にする。この場合は所期
位置の認識に加速度センサーを用いストロークの姿勢変
化の認識に角速度センサーを用いる。
【0057】なお、本実施例では、一方のプレイヤーを
カメラで撮像し、ポリゴン処理して信号伝送して他方の
プレイヤー用のディスプレイに表示しているが、仮想空
間映像の表示を行うプログラムをコンピュータの記憶媒
体に内蔵させ、ラケットのスイング信号をコンピュータ
に入力し、プログラムが伝送されたラケットのスイング
信号を元に表示される相手プレイヤーとネットとボール
とコートを表示するよにしても良い。この場合、図2に
示すシステムにおいてカメラは不要である。
【0058】実施例4 図3は、実施例3と同様に、遠距離(相手のプレイヤー
が直接視認できない距離)にいるリアルプレイヤー同士
でゲームを行うシステムであり、この実施例では、カメ
ラで撮像された相手プレイヤーを、映像モデリング処理
部24によりCGに変換して相手プレイヤー側のコンピ
ュータに送信する点で相違しており、相手プレイヤーの
動きのパラメータのみ伝送し、表示するコンピュータ内
でコンピュータグラフィックスの相手プレイヤーを動か
すことにより、通信する情報量が大幅に削減でき、比較
的遅い通信回線で実現できる。
【0059】次に、上記構成のバーチャルスポーツシス
テムの作動及び使用方法を、図6(a)〜(c)のプレイ概略
図と、図9〜11のフローチャートにしたがって説明す
る。
【0060】《リハリビを選択したとき、図6(a)、図
9》 (S1) バーチャルテニススタート。 (S2) リハビリテーションを選択。 (S3) プレイヤー(患者)の身体能力や症状より,程度
(重・中・軽度)を設定。 (S4) 関節可動域訓練か筋力増強訓練の選択。(訓練の
種類の選択) (S5) 関節可動域訓練ならば,関節を動かしたい方向を
設定。 (S6) 筋力増強訓練ならば,どの筋肉繊維を鍛えるかを
設定。 (S7) 相手プレイヤー(バーチャル)のサーブ。 (S8) 軌道生成ルーチン。患者の症状に合わせてボール
の速度・方向を決める。 (S9) 軌道更新。(時々刻々ボールの軌道を更新し描
画) (S10) センサによりプレイヤーのラケット位置を検出。 (S11) ラケット−ボール間の衝突判定。非衝突なら2バ
ウンド接地判定へ。衝突なら軌道計算へ。 (S12) 2バウンド接地判定。2バウンド目が発生してい
なかったら,軌道更新に戻る。2バウンド目が発生して
いたら相手プレイヤーのサーブに戻る。 (S13) 軌道計算。プレイヤー(患者)が打ったときのラ
ケットの速度・角度より計算する。 (S14) 軌道修正。軌道計算で得られたパラメータ(向
き)に重みをかけ,軌道を修正する。 (S15) 接地場所判定。(相手プレイヤー側のコート
か)。相手プレイヤー側ならば次へ。それ以外(プレイ
ヤー側もしくはアウト)は,相手プレイヤーのサーブに
戻る。 (S16) 相手プレイヤー(バーチャル)は,ボールラケッ
ト位置まで走る。 (S17) 相手プレイヤー(バーチャル)の返球。 (S18) 軌道生成ルーチンへ戻る。
【0061】《健康・運動トレーニング(対戦相手にバ
ーチャルプレイヤーを選択したとき)図6(b)、図1
0》 (S1) 健康運動トレーニングを選択。 (S2) 相手プレイヤーにバーチャルプレイヤーを選択。 (S3) プレイヤーの身体能力より,相手プレイヤーのレ
ベルを設定。 (S4) 相手プレイヤー(バーチャル)のサーブ。 (S5) 設定したレベルによる軌道生成。 (S6) 軌道更新。(時々刻々ボールの軌道を更新し描
画) (S7) 接地発生判定。接地していれば1バウンド判定へ。
接地していなければ(ボールが空中)ラケット位置検出
へ。 (S8) 1バウンド判定。1バウンド目であれば,接地場
所判定へ。2バウンド以上であったら相手プレイヤーの
サーブに戻る(バーチャルプレイヤーの得点)。ラケッ
ト位置検出へ。それ以外(バーチャルプレイヤー側もし
くはアウト)は,相手プレイヤーのサーブに戻る(リア
ルプレイヤーの得点)。 (S9) 接地場所判定(リアルプレイヤー側のコート
か)。リアルプレイヤー側ならばラケット位置検出へ、
それ以外(バーチャルプレイヤー側もしくはアウト)
は、相手プレイヤーのサーブに戻る(リアルプレイヤー
の得点)。 (S10) センサによりプレイヤーのラケット位置検出。 (S11) ラケット−ボール間衝突判定。衝突していれば軌
道計算へ。衝突していなければ軌道更新へ。 (S12) 軌道計算。プレイヤーが打ったときのラケットの
速度・角度より計算する。 (S13) 軌道修正。軌道計算で得られたパラメータ(向
き)に重みをかけ,軌道を修正する。 (S14) 軌道更新。(時々刻々ボールの軌道を更新し描
画) (S15) 接地発生判定。接地していれば1バウンド判定
へ。接地していなければ(ボールが空中)ラケット位置
検出へ。 (S16) 1バウンド判定。1バウンド目であれば,接地場
所判定へ。2バウンド以上であったら相手プレイヤーの
サーブに戻る。(リアルプレイヤーの得点) (S17) 接地場所判定(バーチャルプレイヤー側のコート
か)。バーチャルプレイヤー側ならばラケット位置検出
へ。それ以外(リアルプレイヤー側もしくはアウト)
は,相手プレイヤーのサーブに戻る(バーチャルプレイ
ヤーの得点)。 (S18) 相手プレイヤー(バーチャル)位置検出。レベル
に影響される。 (S19) 相手プレイヤー(バーチャル)のボール衝突判
定。衝突していれば軌道計算へ。衝突していなければ軌
道更新へ。
【0062】《健康・運動トレーニング(対戦相手にリ
アルプレイヤーを選択したとき)図6(c)、図11》 (リアルプレイヤー同士の場合。プレイヤーをそれぞれ
A、Bとおく) (S1) 健康運動トレーニングを選択。 (S2) 相手プレイヤーにリアルプレイヤーを選択。 (S3) プレイヤーAのサーブ。 (S4) 軌道計算。プレイヤーAが打ったときのラケット
の速度・角度より計算する。 (S5) 軌道修正。軌道計算で得られたパラメータ(向
き)に重みをかけ,軌道を修正する。 (S6) 軌道更新。(時々刻々ボールの軌道を更新し描
画) (S7) 接地発生判定。接地していれば1バウンド判定へ。
接地していなければ(ボールが空中)プレイヤーBのラ
ケット位置検出へ。 (S8) 1バウンド判定。1バウンド目であれば,接地場
所判定へ。2バウンド以上であったらプレイヤーAのサ
ーブに戻る。(プレイヤーAの得点) (S9) 接地場所判定(プレイヤーB側のコートか)。プ
レイヤーB側ならばラケット位置検出へ。それ以外(プ
レイヤーA側もしくはアウト)は,プレイヤーAのサー
ブに戻る(プレイヤーBの得点)。 (S10) センサによりプレイヤーBのラケット位置検出。 (S11) ラケット−ボール間衝突判定(プレイヤーB)。
衝突していれば軌道計算へ。衝突していなければ軌道更
新へ。 (S12) 軌道計算。プレイヤーBが打ったときのラケット
の速度・角度より計算する (S13) 軌道修正。軌道計算で得られたパラメータ(向
き)に重みをかけ,軌道を修正する。 (S14) 軌道更新。(時々刻々ボールの軌道を更新し描
画) (S15) 接地発生判定(Aコート)。接地していれば1バ
ウンド判定へ。接地していなければ(ボールが空中)プ
レイヤーAのラケット位置検出へ。 (S16) 1バウンド判定。1バウンド目であれば,接地場
所判定へ。2バウンド以上であったらプレイヤーAのサ
ーブに戻る。(プレイヤーBの得点) (S17) 接地場所判定(プレイヤーA側のコートか)。プ
レイヤーA側ならばラケット位置検出へ。それ以外(プ
レイヤーB側もしくはアウト)は,プレイヤーAのサー
ブに戻る(プレイヤーAの得点)。 (S18) センサによりプレイヤーAのラケット位置検出。 (S19) ラケット−ボール間衝突判定(プレイヤーA)。
衝突していれば軌道計算へ。衝突していなければ軌道更
新へ。
【0063】
【発明の効果】上記構成の本発明は、次のような効果を
期待することができる。 (1) アミューズメント性、ゲーム性を備えているので、
自然に楽しく、心身のリハビリテーションを行うことが
でき、関節可動域拡大、その他 心身機能向上、リハビ
リの退屈感を和らげ痴呆予防の効果が期待できる。 (2) ゲーム内容を選択でき、リハビリのみならず、健常
者のスポーツトレーニング機器として使用でき、しか
も、ゲームの内容及び難易の程度を選択することができ
るので、患者の程度に適したリハビリの内容を選択する
ことができ、また、健常者がトレーニング又はゲームと
して使用するときには、使用者のレベルに応じたゲーム
を選択することができるので、飽きることなく効果的な
トレーニング又変化に富んだゲームを楽しむことができ
る。 (3) シースルー型のHMDを使用すると、ラケットが振
れる程度の狭い空間内で実空間のプレイヤーとプレイを
することができ、また、対戦者を撮像するカメラを接続
すると共に、ネットワーク通信で接続することにより遠
隔地の実空間プレイヤーとプレイをすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】システム図であり、(a)はバーチャルプレイヤ
ーを相手にしてプレイを行う場合のシステム図、(b)は
近距離(視認可能距離)にいるリアルプレイヤー同士で
プレイを行う場合のシステム図である。
【図2】遠距離(視認不可能距離)にいるリアルプレイ
ヤー同士のプレイを元画像によって表示する場合のシス
テム図である。
【図3】図2と同様に遠距離にいるリアルプレイヤー同
士のプレイをCG画像によって表示する場合のシステム
図である。
【図4】ラケットの概略図であり、(a)〜(c)は加速度セ
ンサー、(d)は赤外線LED、を取付け例を、(e)は振動
覚提示に圧電素子を、(f)は振動覚提示にモータとウエ
イトを用いた例の概略図である。
【図5】動作検知装置の概略図であり、(a)は検知手段
に赤外線センサーを用いた例の概略図、(b)はその要部
拡大図、(c)は検知手段にカメラを用いた例の概略図で
ある。
【図6】プレイ概略図であり、(a)は仮想空間のプレー
ヤとトレーニング、(b)は近接した実空間のプレーヤと
トレーニング、(c)は遠方の実空間のプレーヤとトレー
ニングの場合のプレイ概略図である。
【図7】本発明の機能説明図であり、バーチャルスポー
ツシステムで行うことのできるゲーム内容を示し、機能
を選択することにより、目的とするリハビリテーション
プログラムを実行できることを説明する図面である。
【図8】関節可動域訓練における、疾患の程度及び症状
に対応したボールの配球位置を説明する図面である。
【図9】図6(a)のバーチャルスポーツシステムのフロ
ーチャートである。
【図10】図6(b)のバーチャルスポーツシステムのフ
ローチャートである。
【図11】図6(c)のバーチャルスポーツシステムのフ
ローチャートである。
【符号の説明】
10 入力部 11 センサー 12 A/D変換器 13 センサー信号処理部 14 カメラ 15 入力映像処理部 16 映像モデリング処理部 20 制御部 21 CPU 22 メモリ 23 外部記憶装置 24 通信部 30 出力部 31 画像信号処理部 32 画像呈示部 33 音声信号処理部 34 音声呈示部 35 ラケット力覚振動呈示部 40 ラケット 41 グリップ部 42 ガット部 43 3軸加速度センサー 44 2軸加速度センサー 45 1軸加速度センサー 46 3軸角速度センサー 47 赤外線LED 48 圧電素子 49 モータ 50 ウエイト 60 投光器 61 高輝度赤外線LED 62 レンズ 70 受光センサー 71 赤外線センサー 72 可視光カットフィルター 80 カメラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚本 一義 香川県高松市太田上町601−5−308 (72)発明者 和田 隆広 香川県高松市円座町833−1 (72)発明者 北條 博崇 香川県高松市鶴市町2025−3 株式会社ト ーカイ内 Fターム(参考) 2C001 AA04 BA01 BA05 BA06 BA07 BB02 BC01 BC05 BC09 BC10 CA09 CB01 CB03 CB06 CB08

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラケットと、画像表示手段と、コンピュ
    ータとにより構成され、該画像表示手段が仮想空間映像
    を表示し、該コンピュータがその表示を行うプログラム
    を記憶媒体に内蔵し、該プログラムが相手プレイヤー、
    ネットおよびボールとコートからなるバーチャルスポー
    ツシステムにおけるリハビリテーション手段または健康
    運動トレーニング手段のプログラムであるバーチャルス
    ポーツシステム。
  2. 【請求項2】 ラケットと、シースルー画像表示手段
    と、コンピュータとにより構成され、該シースルー画像
    表示手段がプレイヤーと対面した実在の相手プレイヤー
    との間で仮想空間に映像を表示し、該コンピュータがそ
    の表示を行うプログラムを記憶媒体に内蔵し、該プログ
    ラムがネットおよびボールとコートからなるバーチャル
    スポーツシステムにおけるリハビリテーション手段また
    は健康運動トレーニング手段のプログラムであるバーチ
    ャルスポーツシステム。
  3. 【請求項3】 複数のラケットと、カメラと、画像表示
    手段と、コンピュータと、映像伝送手段とにより構成さ
    れ、該カメラがプレイヤーを撮像し、該映像伝送手段が
    撮像されたプレイヤーの映像を伝送し、該画像表示手段
    が実画像と仮想空間映像を合成したものを表示し、該コ
    ンピュータがその表示を行うプログラムを記憶媒体に内
    蔵し、該プログラムがカメラにより撮像され伝送された
    両プレイヤーの実画像と仮想空間でのネットとボールと
    コートを合成したものとするバーチャルスポーツシステ
    ムにおけるリハビリテーション手段または健康運動トレ
    ーニング手段のプログラムであるバーチャルスポーツシ
    ステム。
  4. 【請求項4】 複数のラケットと、画像表示手段と、コ
    ンピュータと、信号伝送手段とにより構成され、ラケッ
    トのスイング信号が該コンピュータに入力され、該画像
    表示手段が仮想空間映像を表示し、該コンピュータがそ
    の表示を行うプログラムを記憶媒体に内蔵し、該プログ
    ラムが伝送されたラケットのスイング信号を元に表示さ
    れる相手プレイヤーとネットとボールとコートからな
    る、バーチャルスポーツシステムにおけるリハビリテー
    ション手段または健康運動トレーニング手段のプログラ
    ムであるバーチャルスポーツシステム。
  5. 【請求項5】 上記の画像表示手段がヘッド・マウンテ
    ッド・ディスプレイ(HMD)である請求項1ないし4
    のいずれかのバーチャルスポーツシステム。
  6. 【請求項6】 上記のリハビリテーション手段のプログ
    ラムが、関節可動域訓練、筋力増強訓練、および/また
    は協調性訓練のプログラムである請求項1ないし6のい
    ずれかのバーチャルスポーツシステム。
  7. 【請求項7】 上記のプログラムが、さらに、ボールが
    コート内か外か、およびプレイヤーがボールをヒットし
    たかどうかを判定する軌道更新プログラムを内蔵する請
    求項1ないし7のいずれかのバーチャルスポーツシステ
    ム。
  8. 【請求項8】 上記のラケットが、ボールを打つ瞬間に
    おけるラケットの姿勢と位置、および/またはその前後
    数秒間の設定時間内におけるラケットの姿勢変位および
    位置変位の検知手段を組み込み、コンピュータへの信号
    電装手段を備えたラケットである請求項1ないし8のい
    ずれかのバーチャルスポーツシステム。
  9. 【請求項9】 上記のコンピュータの本体またはその周
    辺装置に、赤外線投射装置とラケットからの赤外反射光
    を検出するセンサーとを備える請求項1ないし9のいず
    れかのバーチャルスポーツシステム。
  10. 【請求項10】 カメラを加えた構成とし、ラケットを
    含む画像を撮像し、画像処理することにより、ラケット
    の位置、姿勢、位置変位および/または姿勢変位を認識
    する手段をもつことを特徴とする請求項1ないし10の
    いずれかのバーチャルスポーツシステム。
  11. 【請求項11】 上記のラケットが、力覚呈示手段、お
    よび/または打球音発生するための音響手段を内蔵した
    ものである請求項1ないし11のいずれかのバーチャル
    スポーツシステム。
  12. 【請求項12】 上記のコンピュータが、打球音を発生
    するための音響発生手段を内蔵した、もしくは接続して
    いる請求項1ないし12のいずれかのバーチャルスポー
    ツシステム。
  13. 【請求項13】 上記のコンピュータが、空気抵抗、ラ
    ケットおよびグランドの反発係数は一定とし、スピン、
    風向き、風速、滑りは無視し、ボールの飛び出し方向と
    角度、初速度、およびボールの質量により、ボールの軌
    道を計算するプログラムを記憶媒体に内蔵する請求項1
    ないし13のいずれかのバーチャルスポーツシステム。
  14. 【請求項14】 上記のコンピュータが、画像表示手段
    において映し出される仮想空間映像はプレイヤーとボー
    ルの仮想位置を元にしてプレイヤーがボールを注視した
    ときの一義的に決められる映像を表示するプログラムを
    記憶媒体に内蔵する請求項1ないし14のいずれかのバ
    ーチャルスポーツシステム。
  15. 【請求項15】 上記のコンピュータが、リハビリテー
    ションが目的の時は、訓練の目的に応じてメニューに基
    づき訓練できるように、実プレイヤーの打球の軌道は、
    軌道計算プログラムによって計算され、症状に応じて修
    正した軌道に変換する軌道修正プログラムにより表示
    し、仮想の相手プレイヤーの打球の軌道は軌道を生成す
    る軌道生成プログラムにより表示するプログラムを記憶
    媒体に内蔵する請求項1ないし15のいずれかのバーチ
    ャルスポーツシステム。
  16. 【請求項16】 上記のコンピュータが、身体増強トレ
    ーニングを目的とする場合は、実プレイヤーの打球の軌
    道は軌道計算プログラムによって計算され設定されたレ
    ベルに応じて軌道修正し、仮想プレイヤーの打球は実プ
    レイヤーと同じレベルのスキルに設定された軌道を生成
    する軌道修正プログラムを記憶媒体に内蔵する請求項1
    ないし16のいずれかのバーチャルスポーツシステム。
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