JP2009050721A - スイング動作評価方法、スイング動作評価装置、スイング動作評価システム及びスイング動作評価プログラム - Google Patents

スイング動作評価方法、スイング動作評価装置、スイング動作評価システム及びスイング動作評価プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、ゴルフやテニス、野球のように競技者がスイング用具をスイングしボールを打撃するスポーツにおいて、競技者のスイング動作を適切に評価できるスイング動作評価方法、スイング動作評価装置、スイング動作評価システム及びスイング動作評価プログラムを提供することを目的としている。
【解決手段】本発明に係わるスイング動作評価方法は、スイング動作を行う評価対象者の背面に対し垂直な軸方向の加速度を検出可能に腰部に取り付けられた加速度センサにより得られた計測データに基づきスイング動作を評価するスイング動作評価方法であって、加速度センサにより測定された加速度波形の特異点によりスイング開始時の体幹の運動状態を評価するステップを含むスイング動作評価方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、人あるいは動物のスイング動作評価方法、スイング動作評価装置、スイング動作評価システム及びスイング動作評価プログラムに係り、特に、ゴルフやテニス、野球などの競技においてスイング動作を評価する場合に適するスイング動作評価方法、スイング動作評価装置、スイング動作評価システム及びスイング動作評価プログラムである。
人あるいは動物を問わずその身体の運動を計測し、得られた定量的なデータに基づいて運動を診断する技術は近年様々な分野で応用されている。その代表的な例としてスポーツの分野がある。その分野、例えば水泳や陸上競技では、競技者の泳行や走行フォームを計測したデータを解析し、効果的にスピードを向上できる最適なフォームに矯正することが行われている。また、ゴルフやテニス、野球など競技者がスイング用具をスイングしてボールを打撃するスポーツにおいては、競技者のスイングフォームを計測したデータを解析し、打撃されたボールが所望の距離および方向に飛球する最適なフォームに矯正することが行われている。このように、競技者の運動に関する定量的なデータに基づき診断し指導することにより、従前の指導者の勘や経験による感覚的な指導に比べ適確にフォームの矯正ができるので、競技者の技量を短期間に上達させることが可能となってきた。
従来の身体運動を評価する技術について、例えばゴルフスイングを評価する技術の一例が記載された下記特許文献1および2を用いて解説する。
特許文献1の技術は、ゴルファーの身体の特定注目点(手首関節の両側)とゴルフクラブの特定注目点(ヘッド近傍)に取付けた加速度センサでゴルファーがゴルフクラブをスイングする運動を計測し、手首関節の両側に取付けられた加速度センサの検出出力に基づいて手首関節の角度を求めるとともにクラブヘッド近傍に取付けられた加速度センサの検出出力に基づいてスイング中の所定の動作(例えばインパクト、トップスイング)の時刻を求め、ゴルファーのスイングを評価するものである。
特許文献2の技術は、ゴルフボール打撃時のスイング画像と、該打撃時に計測した打撃解析データとを関連させたスイング情報として情報処理機器の記憶媒体に保存し、該保存されたスイング情報をユーザーに提示し評価可能としているものである。
この二つの特許文献に例示される従来技術によれば、ゴルフスイングという身体運動に関する定量的なデータが提示され評価される。しかしながら、従来技術においては次述する問題があった。
特許文献1の技術は、ゴルファーおよびクラブの特定注目点に取り付けたセンサを通じて得られたデータに基づいてスイングを評価するものである。つまり、ゴルファーの運動に関するデータは、センサが取付けられている特定注目点の主たるデータのみとなる。例えばゴルフレッスンにおいて経験されるように、ゴルファーのフォームを矯正するためには、特定注目点の運動のみではなく、身体全体の運動あるいは特定注目点以外に選択されたスイング用具や身体の諸部位(例えば頭部や腰部、脚部)の運動が観察されている場合が多い。その部位は、ゴルファーの技量などに応じ観察者により任意に選択される。この点について特許文献1を見ると、特定注目点以外の部位の運動に関する二次的なデータは、特定注目点のセンサのデータから求めることができないという問題がある。この問題は、例えばゴルファーの身体の所望の部位にセンサを取り付ければ解消されるが、身体に多数個取付けられたセンサはゴルファーの動作の障害となり、ゴルファーの真の運動を計測できなくなるという問題を招来する。
特許文献2の技術は、打撃した瞬間を含むその前後のゴルファーのゴルフスイングを撮像したスイング画像と打撃した瞬間の打撃解析データ(ヘッドスピード、ボールスピード、ミート率など)に基づいてスイングを評価するものである。ここで、特に、スイング用具でボールを打撃するスポーツでは、所望の方向に所望の距離ボールを飛球させるように打撃することが求められる。そのようにボールの飛球させるためには、ゴルファーは、打撃する瞬間において適性な運動状態(例えばスイング用具の姿勢あるいは打撃力)でスイング用具がボールを打撃するように打撃する瞬間は言うまでもなくその前後の期間においても身体の運動を制御しなければならない。したがって、このようなスポーツでは、ゴルファーとスイング用具の運動の関連性を確認するためそれらの定量的なデータが提供されることが望まれ、さらに、所定の期間における時間的に同期されたデータが提供されることが望まれている。この点について特許文献2を見ると、スイング画像から把握できるゴルファーの運動に関するデータは定量性が乏しく、さらにスイング用具の運動に関するデータは打撃の瞬間の打撃解析データのみであり上記の要求に応じることができないという問題があった。
特開2001−614号公報 特開2003−88604号公報
本発明は、かかる問題を解決するため本願発明者らが鋭意検討したうえでなされたものであり、所定の期間における身体の特定注目点の運動に係る定量的な計測データとその期間の身体の運動に係る画像データとが時間的に同期された情報を提示可能なスイング動作評価方法、スイング動作評価装置、スイング動作評価システム及びスイング動作評価プログラムを提供することを目的としている。さらに、本発明は、該計測データ及び画像データに基づいて身体運動を適切に評価可能なスイング動作評価方法、スイング動作評価装置、スイング動作評価システム及びスイング動作評価プログラムを提供することを別の目的としている。さらに加えて、本発明は、ゴルフやテニス、野球のように競技者がスイング用具をスイングしボールを打撃するスポーツにおいて、競技者のスイング動作を適切に評価できるスイング動作評価方法、スイング動作評価装置、スイング動作評価システム及びスイング動作評価プログラムを提供することを別の目的としている。
上記目的を達成するための請求項1に記載のスイング動作評価方法は、スイング動作を行う評価対象者の背面に対し垂直な軸方向の加速度を検出可能に腰部に取り付けられた加速度センサにより得られた計測データに基づきスイング動作を評価するスイング動作評価方法であって、加速度センサにより測定された加速度波形の特異点によりスイング開始時の体幹の運動状態を評価するステップを含むスイング動作評価方法である。
また、請求項2に記載のスイング動作評価方法は、評価対象者がスイングするスイング用具の先端部に取り付けられた第1の加速度センサと、長軸方向の加速度を検出可能に評価対象者の腕部またはスイング用具の持ち手部に取り付けられた第2の加速度センサとにより得られた計測データに基づき評価対象者のスイング動作を評価するスイング動作評価方法であって、(1)第1の加速度センサにより測定された加速度波形からインパクトタイミングを求めるステップと、(2)第2の加速度センサにより測定された加速度波形の極値をスイング動作におけるコック開放のタイミングと決定するステップと、(3)インパクトタイミングとコック開放タイミングの時間軸上の出現位置からコック開放タイミングを評価するステップと、を含むスイング動作評価方法である。
また、請求項3に記載のスイング動作評価方法は、評価対象者がスイングするスイング用具の先端部に取り付けられた第1の加速度センサと、評価対象者の背面に対し平行でかつ水平な軸方向の加速度を検出可能に腰部に取り付けられた第3の加速度センサとにより得られた計測データに基づきスイング動作を評価するスイング動作評価方法であって、(1)第1の加速度センサにより測定された加速度波形からインパクトタイミングを求めるステップと、(2)第3の加速度センサにより測定された加速度波形において極性が変化するタイミングを求めるステップと、(3)インパクトタイミングと(2)のステップで求めた加速度波形の極性が変化するタイミングの時間軸上の出現位置から左の壁の発生状態を評価するステップと、を含むスイング動作評価方法である。
また、請求項4に記載のスイング動作評価方法は、評価対象者がスイングするスイング用具の先端部に取り付けられた第1の加速度センサと、手の甲の面に対し垂直な軸方向の加速度を検出可能に評価対象者の腕部またはスイング用具の持ち手部に取り付けられた第2の加速度センサにより得られる計測データに基づき評価対象者のスイング動作を評価するスイング動作評価方法であって、(1)第1の加速度センサにより測定された加速度波形からインパクトタイミングを求めるステップと、(2)(1)のステップで求めたインパクトタイミングを基準とし設定した所定の期間において第2の加速度センサにより測定された加速度波形の極値を求めるステップと、(3)(2)のステップで求めた極値に基づきインパクト時における手首の返しの状態を評価するステップと、を含むスイング動作評価方法である。
なお、上記請求項1乃至4に記載のスイング動作評価方法を2以上含むようスイング動作評価方法を構成してもよい。更に、上記請求項2又は5に記載のスイング動作評価方法におけるコック開放タイミングを評価するステップに、第1の加速度センサで測定された加速度波形の高さに基づいてコック開放タイミングを評価するステップを含むよう構成すれば好ましい。
上記目的を達成するための請求項7に記載のスイング動作評価装置は、スイング動作を行う評価対象者のスイング動作評価装置であって、前記評価対象者の背面に対し垂直な軸に検出軸が沿う状態で腰部に取り付けられた加速度センサの計測データが入力可能に構成され、前記計測データに基づく加速度波形から求めた特異点によりスイング開始時の体幹の運動状態を評価するステップ、を実行させる情報処理部を有するスイング動作評価装置である。
また、請求項8に記載のスイング動作評価装置は、スイング動作を行う評価対象者のスイング動作評価装置であって、前記評価対象者がスイングするスイング用具の先端部に取り付けられた第1の加速度センサの計測データと、前記評価対象者の腕部または前記スイング用具の持ち手部の長軸に検出軸が沿う状態で前記評価対象者の腕部または前記スイング用具の持ち手部に取り付けられた第2の加速度センサの計測データとが入力可能に構成され、(1)前記第1の加速度センサによる計測データに基づく加速度波形からインパクトタイミングを求めるステップと、(2)前記第2の加速度センサによる計測データに基づく加速度波形の極値をスイング動作におけるコック開放のタイミングと決定するステップと、(3)前記インパクトタイミングと前記コック開放タイミングの時間軸上の出現位置からコック開放タイミングを評価するステップと、を実行させる情報処理部を有するスイング動作評価装置である。
また、請求項9に記載のスイング動作評価装置は、スイング動作を行う評価対象者のスイング動作評価装置であって、前記評価対象者がスイングするスイング用具の先端部に取り付けられた第1の加速度センサの計測データと、前記評価対象者の背面に対し平行でかつ水平な軸に検出軸が沿う状態で腰部に取り付けられた第3の加速度センサの計測データとが入力可能に構成され、(1)前記第1の加速度センサによる計測データに基づく加速度波形からインパクトタイミングを求めるステップと、(2)前記第3の加速度センサによる計測データに基づく加速度波形において極性が変化するタイミングを求めるステップと、(3)前記インパクトタイミングと前記加速度波形の極性が変化するタイミングの時間軸上の出現位置からを左の壁の発生状態を評価するステップと、を実行させる情報処理部を有するスイング動作評価装置である。
また、請求項10に記載のスイング動作評価装置は、スイング動作を行う評価対象者のスイング動作評価装置であって、前記評価対象者がスイングするスイング用具の先端部に取り付けられた第1の加速度センサの計測データと、前記評価対象者の手の甲の面に対し垂直な軸に検出軸が沿う状態で前記評価対象者の腕部または前記スイング用具の持ち手部に取り付けられた第2の加速度センサの計測データとが入力可能に構成され、(1)前記第1の加速度センサによる計測データに基づく加速度波形からインパクトタイミングを求めるステップと、(2)前記インパクトタイミングを基準とし設定した所定の期間において前記第2の加速度センサによる計測データに基づく加速度波形の極値を求めるステップと、(3)前記加速度波形の極値に基づきインパクト時における手首の返しの状態を評価するステップと、を実行させる情報処理部を有するスイング動作評価装置である。
なお、上記請求項8に記載のスイング動作評価装置において、前記コック開放タイミングを評価するステップの中で、前記第1の加速度センサによる計測データに基づく加速度波形から測定された加速度波形の高さに基づいてコック開放タイミングを評価するステップを実行させる情報処理部を含むよう構成すれば好ましい。
上記目的を達成するための請求項11に記載のスイング動作評価システムは、上記請求項7乃至10に記載のスイング動作評価装置を2以上有するスイング動作評価システムである。
なお、上記請求項11に記載のスイング動作評価システムにおいて、前記コック開放タイミングを評価するステップの中で、前記第1の加速度センサによる計測データに基づく加速度波形から測定された加速度波形の高さに基づいてコック開放タイミングを評価するステップを実行させる情報処理部を含むよう構成すれば好ましい。
上記目的を達成するための請求項14に記載のスイング動作評価プログラムは、スイング動作を行う評価対象者のスイング動作評価プログラムであって、コンピュータに、前記評価対象者の背面に対し垂直な軸に検出軸が沿う状態で腰部に取り付けられた加速度センサから入力された計測データに基づく加速度波形から求めた特異点によりスイング開始時の体幹の運動状態を評価するステップを実行させるスイング動作評価プログラムである。
また、請求項15に記載のスイング動作評価プログラムは、スイング動作を行う評価対象者のスイング動作評価プログラムであって、コンピュータに、(1)前記評価対象者がスイングするスイング用具の先端部に取り付けられた第1の加速度センサから入力された計測データに基づく加速度波形からインパクトタイミングを求めるステップと、(2)前記評価対象者の腕部または前記スイング用具の持ち手部の長軸に検出軸が沿う状態で前記評価対象者の腕部または前記スイング用具の持ち手部に取り付けられた第2の加速度センサから入力された計測データに基づく加速度波形の極値をスイング動作におけるコック開放のタイミングと決定するステップと、(3)前記インパクトタイミングと前記コック開放タイミングの時間軸上の出現位置からコック開放タイミングを評価するステップと、を実行させるスイング動作評価プログラムである。
また、請求項16に記載のスイング動作評価プログラムは、スイング動作を行う評価対象者のスイング動作評価プログラムであって、コンピュータに、(1)前記評価対象者がスイングするスイング用具の先端部に取り付けられた第1の加速度センサから入力された計測データに基づく加速度波形からインパクトタイミングを求めるステップと、(2)前記評価対象者の背面に対し平行でかつ水平な軸に検出軸が沿う状態で腰部に取り付けられた第3の加速度センサから入力された計測データに基づく加速度波形において極性が変化するタイミングを求めるステップと、(3)前記インパクトタイミングと前記加速度波形の極性が変化するタイミングの時間軸上の出現位置からを左の壁の発生状態を評価するステップと、を実行させるスイング動作評価プログラムである。
また、請求項17に記載のスイング動作評価プログラムは、スイング動作を行う評価対象者のスイング動作評価プログラムであって、コンピュータに、(1)前記評価対象者がスイングするスイング用具の先端部に取り付けられた第1の加速度センサから入力された計測データに基づく加速度波形からインパクトタイミングを求めるステップと、(2)前記インパクトタイミングを基準とし設定した所定の期間において、前記評価対象者の手の甲の面に対し垂直な軸に検出軸が沿う状態で前記評価対象者の腕部または前記スイング用具の持ち手部に取り付けられたに取り付けられた第2の加速度センサから入力された計測データに基づく加速度波形の極値を求めるステップと、(3)前記加速度波形の極値に基づきインパクト時における手首の返しの状態を評価するステップと、を実行させるスイング動作評価プログラムである。
なお、上記請求項14乃至17に記載のスイング動作評価プログラムを2以上有するようスイング動作評価プログラムを構成してもよい。さらに、上記請求項15又は18に記載のスイング動作評価プログラムにおいて、前記コック開放タイミングを評価するステップの中で、前記第1の加速度センサによる計測データに基づく加速度波形から測定された加速度波形の高さに基づいてコック開放タイミングを評価するステップを実行させるよう構成すれば好ましい。
本発明によれば、上記のように構成されているので、競技者のスイング動作を適切に評価できるスイング動作評価方法、スイング動作評価装置、スイング動作評価システム及びスイング動作評価プログラムを提供するという本発明の目的を達成することができる。もって、本発明は、特にスイング用具を使用するスポーツにおいてフォームを評価するに当たっては必要不可欠なものとなる。
以下、本発明について、従来技術との差異を明らかにするために運動としてゴルフスイングを対象とする事例に基づき説明する。なお、本発明はゴルフのみに限定して実施されるものではなく、例えばスイング用具でボールを打撃するスポーツ(例えばテニス、野球)、人体でボールを打撃するスポーツ(例えばサッカー、バレー)、その他のスポーツ(例えば水泳、陸上競技、ボクシング)など様々なスポーツの分野、並びに人の歩行運動などスポーツに係らない分野の身体運動を対象として実施することが可能である。さらに、本発明は人に限らず、動物の身体運動を対象として実施することも可能である。
本発明の計測システムの実施例について図1〜図8を参照し説明する。図1は、ゴルファーのスイングを計測するシステムの概略構成図である。図2〜4は、ゴルファーとクラブに装着される計測手段の装着状態を示した図である。図5は、計測データと画像データとを時間的に同期させる方法を示した図である。図6は、画像データを取り込む方法を示した図である。図7、8は、提供される画像データと運動量データの一例を示した図である。
本計測システム1は、図1に示すように、ゴルフクラブ8をスイングするゴルファー(本実施例のゴルファーは右利きである。)9及びゴルフクラブ8の特定注目点の運動量を計測する計測手段12と、ゴルファー9を撮像する撮像手段13と、前記計測手段12の計測データに基づき該計測データと撮像手段13の画像データとを時間的に同期させる情報処理部11とを備えている。ここで、計測手段12で計測される「運動量」とは、例えば加速度または速度、位置、方向、角度などゴルファー9およびクラブ8の運動に係る物理量のことである。以下、検出手段12、撮像手段13、情報処理部11について解説する。
[計測手段]
計測手段12は、ゴルファー9及びゴルフクラブ(以下クラブと称する。)8の特定注目点の運動量を測定可能なものを採用する。したがって、計測手段12としては、ゴルファー9の外部に配設される非接触式のセンサ、例えば光学式あるいは磁気式の測長装置を採用することができる。しかし、ゴルファー9及びクラブ8に取付可能な加速度センサを採用すれば、ゴルファー9の行動範囲が制限されず望ましい。加速度センサによれば、特定注目点に負荷される加速度に応じた計測データが出力される。
なお、加速度センサとしては、特定注目点の運動に関して計測する軸数や負荷される加速度の大きさに応じ適切なものを採用すればよい。本実施例では、本発明を好適に実施する測定手段12として加速度センサを採用した。さらに、互いに直交するX軸及びY軸、Z軸の3軸成分に分解し加速度を計測するため3軸方向の加速度を同時に計測可能な小型の加速度センサ(日立金属製、腰部:許容加速度±3G、左手首部:許容加速度±20G、クラブヘッド:許容加速度±150G)を採用した。したがって、「計測手段」を「加速度センサ」、「計測データ」を「加速度データ」と言い替えて以下説明する。なお、加速度センサは、所望の軸数に合わせ1軸あるいは2軸のものを適宜組合せて使用してもよい。
ゴルファー9の特定注目点としてはその左手首部と腰部を選定し、それぞれの部位に加速度センサ121(第2の加速度センサ)と122(第3の加速度センサ)を装着した。ここで、特定注目点として左手首部と腰部を選定した理由は、クラブヘッドに付与される打撃力を発生する体幹の運動を代表する腰部の運動と、該打撃力をクラブヘッドへ伝達する左手首部の運動に関するデータはフォームを検討するうえでは主たるデータであり、そのデータには定量性が必要なためである。なお、ゴルファー9の特定注目点は目的に応じた部位を選定すればよく、また1箇所でもさらに複数箇所でもよい。
ゴルファー9の左手首部の加速度センサ(以下センサと称する。)121は、図2に示すように、左手首部に巻回され容易に着脱可能なリストバンド124に取付けられている。ここで、左手首部の特定注目点で生じる加速度は、左手の甲91の面と平行で左上腕部の長手に沿う軸をp1y軸、該p1y軸に対し直交するとともに甲91の面と平行な軸をp1x軸、それぞれに対し直交する軸をp1z軸(すなわち甲91の面に対して垂直な軸)とした各軸の成分に分けて計測した。したがって、センサ121は、そのX軸がp1x軸に、Y軸がp1y軸に、Z軸がp1z軸に、各軸が通過する原点が特定注目点に対応するように左手首部の甲91の側にリストバンド124で装着した。該センサ121によれば、左手首部の特定注目点の加速度は、p1x軸方向の成分がX軸加速度、p1y軸方向の成分がY軸加速度、p1z軸方向の成分がZ軸加速度として図示する極性で出力される。なお、該センサ121は、クラブ8のグリップ(持ち手部)に取付けてもよい。
ゴルファー9の腰部のセンサ122は、図3に示すように、腰部に巻回され容易に着脱可能なベルト125に取付られている。ここで、腰部の特定注目点で生じる加速度は、鉛直な軸をp2y軸、該p2y軸に対し直交するとともに背面92に平行な軸をp2x軸、それぞれに対し直交する軸(すなわちゴルファー9の背面92に対して垂直な軸)をp2z軸とした各軸の成分に分けて計測した。したがって、センサ122は、そのX軸がp2x軸に、Y軸がp2y軸に、Z軸がp2z軸に、各軸が通過する原点が特定注目点に対応するように腰部の背面92の側にベルト125で装着した。該センサ122によれば、腰部の特定注目点の加速度は、p2x軸方向の成分がX軸加速度、p2y軸方向の成分がY軸加速度、p2z軸方向の成分がZ軸加速度として図示する極性で出力される。
クラブ9のセンサ123(第1の加速度センサ)は、作用する加速度が大きいため負荷可能な加速度が大きいものを採用し、スイング中に最も大きな加速度が作用するクラブヘッドを特定注目点とし取付けた。ここで、該特定注目点に作用する加速度は、図4に示すように、スイングされるクラブヘッドの略円環状の軌跡における接線に沿う軸(つまりクラブフェース821に対し直交する軸)をkx軸、半径に沿う軸(シャフト81の長手に沿う軸)をky軸、この2つの軸に対し直交する軸をkz軸とした各軸の成分に分けて計測した。したがって、センサ123は、そのX軸がkx軸に、Y軸がky軸に、Z軸がkz軸に、各軸が通過する原点が特定注目点に対応するように螺子で固定した。(接着剤で固定してもよい。)該センサ123によれば、クラブ8の特定注目点の加速度は、kx軸方向の成分がX軸加速度、ky軸方向の成分がY軸加速度、kz軸方向の成分がZ軸加速度として図示する極性で出力される。
なお、このクラブ8に取付けたセンサ123は本システム1において必ずしも必要ではない。すなわち、本システム1で提供される計測データの利用目的により、特定注目点、つまり計測手段12の装着位置は適宜選定される。例えばスイング用具を使用しないスポーツなど身体のみに特定注目点が設定される場合には、計測手段12は身体のみに装着される。
図1に示すように、センサ12から出力された加速度データは、ケーブルを介して伝送され情報処理部11へ入力される。そのケーブルは、スイングの障害とならないように、クラブ8やゴルファー9に余裕をもった長さで取付けられることが望ましい。クラブ8に取付けたセンサ123のケーブルはシャフト81の内部を通すようにすれば、さらにスイングの障害をならないので望ましい。さらに加えて、加速度データが情報処理部11へ無線で伝送されればスイングの障害をならないので好適である。
[撮像手段]
撮像手段13としては例えばビデオカメラなどが採用される。撮像手段13は、図1に示すように、ゴルファー9の正面視の運動を撮像するためにゴルファー9の正面を望む位置に配設される。撮像手段13の画像データは、ケーブルを介して伝送され情報処理部11へ入力される。なお、撮像手段13は、図示するようにゴルファー9の全身を一台で撮像するようにしてもよいし、ゴルファー9の各部位を複数台のビデオカメラ14で撮像してもよい。さらに、必要に応じゴルファー9の背面や側面、上面などにも配設し、複数面から身体運動を撮像してもよい。
ビデオカメラとしては、動きの速いスイングを画像がぶれることなく撮像するためにシャッター速度の速いシャッター機能付きのものを採用することが望ましい。さらに、一般のビデオカメラは通常1/30秒のフレーム速度で撮像されるが、プログレッシブ機能付きでフレーム速度の速いビデオカメラを採用すれば、短時間に多くの画像データを得ることができるので望ましい。
[情報処理部]
情報処理部11は、図1に示すように、センサ12の加速度データに基づきトリガー信号を生成するトリガー信号発生回路(以下トリガー回路と称する。)111と、センサ12の加速度データと撮像手段13の画像データを前記トリガー信号に基づき時間的に同期させる同期化回路112とを備えている。情報処理部11は、デジタル信号を処理する情報処理機器(例えばコンピュータ)で実現される。したがって、加速度データや画像データがアナログ信号の場合には、図示するように、加速度データを所定の増幅率で増幅する増幅器113および増幅された加速度データをデジタル化する変換器114と、画像データをデジタル化する画像入力回路115とを情報処理部11に内蔵させておけばよい。なお、図において、情報処理部11は、ハードウエア的な要素で構成されているが、各要素の動作を実行可能なソフトウエアを用い演算処理回路(CPU)でソフトウエア的に実現することもできる。
本システム1で提示される加速度データと画像データすなわちスイング情報は、情報処理部11に内蔵された記憶回路に記憶され、情報処理部11に接続された表示装置(例えばディスプレイ)に表示されるようにしてもよい。また、該スイング情報は、情報処理部11に接続された媒体記録装置により外部記録媒体(CD−RやCD−R/W、メモリーカードなど)に記録され、別個に設けられた情報処理機器で再生し表示されるようにしてもよい。さらに、該スイング情報は、情報処理部11に通信ネットワーク(インターネットなど)を介して接続された情報処理機器に伝送され、該情報処理機器で表示されるようにしてもよい。
トリガー回路111は、加速度データと画像データを時間的に同期する際に同期化回路112で基準となる時刻を決定するためのトリガー信号を生成するものであり、図5(b)に示すように、ハードウエア的には比較器で実現されるものである。本実施例におけるトリガー回路111は、クラブ8に取付けたセンサ123のY軸(クラブヘッドの軌跡において半径方向の軸)の加速度データ(第1の加速度波形)300と基準データ301が入力され、該加速度データ300を基準データ301と比較し、加速度データ300が次述する判断条件と合致した場合にトリガー信号を出力する。
図5(a)に示すように、クラブヘッドの半径方向加速度(加速度データ300)において、ボールが打撃された瞬間(インパクト)の加速度(加速度データ303)は、a)他の時刻の加速度データに比べその値が格段に高いので誤判断しにくい、b)インパクトの直後に急激にその値が低下するのでインパクトの時刻を適確に判別できるという特徴がある。したがって、本実施例では、インパクトの時刻をトリガー信号を出力するタイミングとし、その時刻は、加速度データ300が基準データ301を超過し、その後下降して基準データ300と交差した時刻とするという判断条件とした。
このトリガー回路111の動作を比較器の動作に模して具体的に説明する。この比較器は、+側端子と−側端子の値を比較し、+側端子の方が−側端子より大きい場合には「HI」レベルの信号302を出力し、−側端子の方が+側端子より大きい場合には「LO」レベルの信号302を出力するものである。加速度データ300と基準データ301がそれぞれ比較器の+側および−側入力端子に入力される。インパクトの直前に加速度データ300が基準データ301を超えると比較器の出力302は図示するように「HI」となる。インパクトの直後に加速度データ300が基準データ301以下になると比較器の出力302は「LO」となる。したがって、比較器の出力302の立下りからインパクトの時刻が判断され、トリガー信号が出力される。
なお、トリガー回路111で参照するデータとしては、前記Y軸以外のセンサ123の加速度データ、またはゴルファー9に取付けたセンサ121、122の加速度データを採用することができる。また、前記特許文献2(特願2003−88604号公報)に記載されるようにインパクトを検出した光センサの信号などを参照することができる。さらに、トリガー信号を出力するタイミングは、例えばゴルフではテークアップの運動の終点やフォロースイングの終点など適宜に設定すればよい。
次に、同期化回路112について図1、6を参照し説明する。同期化回路112は、前記加速度データと画像データとを時間的に関連付けて記憶可能な記憶回路116を有し、所定の時間間隔(サンプリングタイム)で前記加速度データと画像データを採取(サンプリング)し前記記憶回路116に記憶するとともに、前記トリガー回路111から入力されたトリガー信号から基準時刻Nを決定する。同期化回路112は、予め設定された期間と該基準時刻Nに基づいてスイングの期間の始点と終点を求め、前記記憶回路116に記憶された加速度データおよび画像データから該スイング期間に対応したものを抽出する。
本実施例の記憶回路116には、いわゆる「リングバッファ」と通称されるものを採用した。すなわち、記憶回路116は、所定のスイング期間に計測される加速度データおよび画像データを記憶可能な記憶容量を有し、図6(a)に示すように、加速度データと画像データを時間的に関連付けながら記憶回路116の区画M、M、…、Mにサンプリングの順序で記憶する。なお、図において、「加速度データ、画像データ」の左に表示された数字はサンプリングの順序を示している。記憶回路116は、その記憶容量がいっぱいになるたびに、図6(b)に示すように、順序を一つずらした加速度データと画像データを区画M、M、…、Mに上書きしつつ記憶する。したがって、記憶回路116は、所望のスイング期間における同期された最新の加速度データと画像データを記憶できるとともに、その記憶容量を必要最小限に抑えることができる。
同期化回路112は、前記トリガー信号が入力されると基準時刻Nを決定し、図示するように、基準時刻N以降の所定期間Npostの加速度データと画像データを採取し、記憶回路116に記憶する。基準時刻N以前の所定期間Npreの加速度データと画像データは既に記憶回路116に記憶されている。したがって、この2つの期間NpostとNpreに対応した加速度データと画像データを抽出し連結すれば所望の期間における同期された加速度データと画像データが同期化回路112上に形成される。なお、前記所定期間NpostとNpreは、基準時刻N、すなわちインパクト時刻の前後において加速度データと画像データを提示すべき期間を定めたものである。
本システム1でゴルフスイングを計測した結果を図7,8に示す。図7は、横軸を時間縦軸を加速度の大きさとしてセンサ121〜123の加速度データをグラフ化したものである。図8(a)〜(c)は、それぞれ図7で示されたグラフにおいて矢印a〜cが示すインパクト前、インパクト、インパクト後のある時刻の画像データを示したものである。このように、本システム1によれば、スイングする期間におけるゴルファー9およびクラブ8の特定注目点の運動量に係る定量的な加速度データとその期間におけるゴルファー9の画像データとが時間的に同期された情報が提供される。したがって、特定注目点が設定された部位のスイング中の運動状態を該加速度データで定量的に確認することができるとともに、前記加速度データが計測された時刻それぞれに対応するゴルファー9の身体全体や適宜選択可能な部位の運動状態を画像データで確認することができる。これにより、ゴルファー9の特定注目点が設定された部位の運動状態とその全身あるいは選択された部位の運動状態の関係を把握することができスイングフォームを評価することが容易となる。
加えて、本システム1によれば、スイング中のゴルファー9とクラブ8の運動量に関する定量的で同期された加速度データが提供される。したがって、ゴルファー9のスイングフォームがクラブ8の運動状態に及ぼすその関連性が適確に把握されスイングフォームを評価することが容易となる。
本システム1で提示される加速度データと画像データの表示例を図9に示す。図9において、符号4は表示画面であり、符号401〜403は、横軸が時間軸、縦軸が加速度のグラフ化された加速度データであり、符号404は画像データであり、表示画面の下方に示される矩形の輪郭で囲まれた矢印等の記号は動画像スロー画像、コマ送り画像、静止画像など画像データ404の送りパターンを選択する送り操作スイッチである。加速度データ401〜403にはグラフ上を時間軸方向に可動のカーソル405が重ねて表示され、カーソル405の位置する時刻に対応した画像データ404が表示される。該カーソル405の位置は、マウスなどのポインティングデバイスやキーボードで自在に移動でき、したがって所望の時刻の加速度データと画像データが確認できる。加速度データ401〜403の一部にはカーソル405が位置する加速度データの値が表示され、画像データ404の一部にはカーソル405が位置する時刻が表示される。測定データと画像データが表示画面4に並列した状態で表示されるのでそれらを同時に確認でき比較が容易となる。
次に、本発明の身体運動の評価方法について説明する。
本発明の評価方法によれば、力を生成する身体の駆動部と、該力を伝達する前記身体の伝達部と、該伝達部を介して伝達された力を作用する前記身体の作用部について、いずれかの部の運動量を計測し、該計測データに基づきその部の特定動作の状態を判定し、身体運動が評価される。ここで、前記身体が道具(例えば前記実施例のスイング用具であるクラブ8、バットなど)を操作する場合には、その道具が作用を行う部位も前記作用部に含まれる。
その評価方法について、具体的に、前記実施例のシステム1で計測されたゴルファー9およびクラブ8の加速度データに基づいてスイングを評価した一例を参照しつつ説明する。図10、11は、本評価例のフロー図である。図12は、プロゴルファーを被験者としそのスイングを評価した結果を説明する図である。図13、14は、アマチュアゴルファーを被験者としそのスイングを評価した結果を説明する図である。なお、図12〜14の(a)〜(c)のグラフは、各々ゴルファーの腰部および左手首部、クラブヘッドの加速度データを示したものであり、横軸が時間、縦軸が加速度の大きさで、横軸における縦軸との交点が、前記同期化回路112においてインパクトタイミング決定ステップで決定されたインパクトの時刻(タイミング)を示している。また、同図(d)は、次に説明する「コック開放」の時刻におけるゴルファーの画像データを示したものである。
上記「駆動部」および「伝達部」、「作用部」に相当する本例における部位は、特定注目点を設定したゴルファー9の腰部(体幹)および左手首部、クラブヘッドである。また、上記「特定動作」は、1)ダウンスイング開始時の体幹の始動、2)中盤における左手首部の「コック開放(アンコックとも通称される。)」、3)終盤における体幹の減速、4)インパクト直前の左手首部の反し、である。この4種の動作は、インパクトにおけるクラブヘッドの打撃力を左右する注目すべき動作である。すなわち、前記1)項によれば、「クラブは腰で振れ」と言われるように身体において大きな力の起源である体幹で力が生成されたか否かが判定される。前記2)項によれば、生成された力が「コック開放」によりクラブヘッドへ充分に伝達されたか否かが判定される。前記3)項によれば、いわゆる「左の壁」と通称される状態が形成されクラブヘッドに伝達された力がボールへ効率的に転位したか否かが判定される。前記4)項によれば、インパクト直前のクラブヘッドの姿勢が適正であったか否かが判定される。したがって、この4種の動作の状態(例えば動作時刻やその運動量の大きさ)を加速度データ基づいて解析し、定量的にその状態の良否を判定すればゴルファー9のスイングが適確に評価される。
ゴルファーのスイングは、前記情報処理部11に組み込まれ次述する評価フローを実行可能な評価手段で評価される。
評価手段は、図10に示すステップ1〜5の「スイング開始タイミング判定ステップ」で、腰部の加速度データに基づいてダウンスイング開始時の体幹の始動状態を判定する。
1)評価をスタートする。(ステップ1)
2)腰部のセンサ122から出力されたZ軸の加速度データ(第3の加速度波形)に基づいて、図12(a)に示すように、予め設定した期間T0における特異点A1を抽出する。(ステップ2)なお、その期間T0は、トップオブスイングの時刻近傍において適宜すればよい。
3)所定の判別基準に基づき特異点の有無を判別する。(ステップ3)例えば図示するような場合には、所定期間T0の平坦な部分とピークとの差異に基づいて判別するようにすればよい。
4)特異点A1が存在する場合には、クラブ8の切返しとともに体幹の運動が開始され力が体幹で生じているので良と判定する。(ステップ5)
5)特異点A1が存在しない場合には、体幹の運動が認められず力は腕部のみで発生しているので不良と判定する。(ステップ4)
次に、評価手段は、図10、11に示すステップ6〜12の「コック開放タイミング決定ステップ」で、左手首部とクラブヘッドの加速度データに基づいてダウンスイング中盤における左手首部の「コック開放」の状態を判定する。
6)左手首部のセンサ121から出力されたY軸の加速度データ(第2の加速度波形)に基づき、図12(b)に示すように、その最小値の時刻を求め、その時刻とインパクト時刻との間隔T1を算出する。(ステップ6)
7)インパクト時刻を基準とし定めた期間Ts1と該間隔T1を比較する。(ステップ7)
8)「T1≦Ts1」の場合、すなわち前記最小値の時刻がインパクト時刻に近い場合には、「コック開放」のタイミングが早すぎ不良と判定する。(ステップ8)発明者らの研究によれば、「コック開放」のタイミングが早すぎる場合には、ゴルファー9の上肢とクラブ8が一体化され回転半径が大きくなるとともに慣性モーメントが増大するためクラブヘッドのスピードが上がらず、したがって、前記最小値の時刻がインパクト時刻に接近する。
9)「T1>Ts1」の場合には、クラブヘッドのセンサ123から出力されたX軸の加速度データに基づき、図12(c)に示すように、その最大値K1を求める。(ステップ9)
10)予め設定した基準加速度Ks1と該最大値K1を比較する。(ステップ10)
11)「K1>Ks1」の場合には、「コック開放」のタイミングが遅すぎて不良と判定する。(ステップ11)すなわち、「コック開放」のタイミングが遅すぎる場合には、インパクトの直前にクラブヘッドのフェース面が回転して該フェース面が飛球方向を向くためにセンサ123のX軸は過大な加速度を検出する。
12)「K1≦Ks1」の場合には、コック開放のタイミングが適性であり良と判定する。(ステップ12)
次に、評価手段は、図11に示すステップ13〜16の「左の壁発生タイミング決定ステップ」で、腰部の加速度データに基づいてダウンスイング終盤における体幹の減速状態を判定する。
13)腰部のセンサから出力されたX軸の加速度データに基づいて、図12(a)に示すように、該加速度データが負から正に転じる時刻(ゼロクロスのタイミング。すなわち左の壁が発生したタイミングである。)を求め、その時刻とインパクト時刻の間隔T2を算出する。(ステップ13)
14)インパクト時刻を基準とし定めた期間Ts2と該間隔T2とを比較する。(ステップ14)
15)「T2≦Ts2」の場合、すなわちゼロクロスのタイミングがインパクトに近い場合には、体幹が十分に減速されず左の壁が形成されていないため不良と判定する。(ステップ15)
16)「T2>Ts2」の場合には体幹が適性に減速され良と判定する。(ステップ16)
次に、評価手段は、図11に示すステップ17〜21の「手首部反しタイミング決定ステップ」で、左手首部の加速度データに基づいてインパクト直前の左手首部の反しの状態を判定する。
17)左手首部のセンサ121から出力されたZ軸の加速度データに基づき、図12(b)に示すように、インパクトの時刻を基準とし予め設定された期間T3における最小値K2を求める。(ステップ17)
18)基準加速度Ks2と最小値K2を比較する。(ステップ18)
19)「K2≦Ks2」の場合には、左手の甲が打撃方向を向いており左手首部の返しが大きく不良であると判定する。(ステップ19)
20)「K2>Ks2」の場合には、左手首部の反しは適性で良あると判定する(ステップ20)
21)評価を終了する。(ステップ21)
上記説明した評価方法でプロゴルファーを評価対象者としそのスイングを評価した結果を説明する。プロゴルファーのスイングは、図12に示すように、
1)腰部のZ軸の加速度データにおいて期間T0に特異点A1が存在する。(図12(a))
2)左手首部のY軸の加速度データにおいてその最小値の時刻とインパクト時刻の間隔T1は基準期間Ts1より長く(図12(b))、クラブヘッドのZ軸の加速度データにおいてその最大値K1は基準加速度Ks1より小さい(図12(c))。
3)腰部のZ軸の加速度データにおいてその正から負に転じる時刻とインパクト時刻の間隔T2は基準期間Ts2より長い。(図12(a))
4)左手首部のZ軸の加速度データの期間T3においてその最小値K2は基準加速度Ks2より大きい。(図12(b))したがってプロゴルファーのスイングは表1のように評価された。
次に、アマチュアゴルファーのスイングを評価した結果を説明する。該アマチュアゴルファーのスイングは、図13に示すように、
1)腰部のZ軸の加速度データにおいて期間T0に特異点A1がない。(図13(a))
2)左手首部のY軸の加速度データにおいてその最小値の時刻とインパクト時刻の間隔T1は基準期間Ts1より短い。(図13(b))
3)腰部のZ軸の加速度データにおいてその正から負に転じる時刻とインパクト時刻の間隔T2は基準期間Ts2より長い。(図13(a))
4)左手首部のZ軸の加速度データの期間T3においてその最小値K2は基準加速度Ks2より小さい。(図13(b))したがって該アマチュアゴルファーのスイングは表2のように評価された。この評価結果から、該アマチュアゴルファーは特に左手首部の動作を矯正する必要があることが判る。
別のアマチュアゴルファーのスイングを評価した結果を説明する。該アマチュアゴルファーのスイングは、図14に示すように、
1)腰部のZ軸の加速度データにおいて期間T0に特異点A1がない。(図14(a))
2)左手首部のY軸の加速度データにおいてその最小値の時刻とインパクト時刻の間隔T1は基準期間Ts1より長く(図14(b))、クラブヘッドのZ軸の加速度データにおいてその最大値K1は基準加速度Ks1より小さい(図14(c))。
3)腰部のZ軸の加速度データにおいてその正から負に転じる時刻とインパクト時刻の間隔T2は基準期間Ts2より短い。(図14(a))
4)左手首部のZ軸の加速度データの期間T3においてその最小値K2は基準加速度Ks2より大きい。(図14(b))したがって該アマチュアゴルファーのスイングは表3のように評価された。この評価結果から、該アマチュアゴルファーは特に体幹の動作を矯正する必要があることが判る。
なお、上記評価フローにおいて、コック開放タイミング決定ステップ及びスイング開始決定ステップ、左の壁発生タイミング決定ステップ、手首部反しタイミング決定ステップは、それぞれ単独に或いは適宜な順序で組合せて実施されてよい。さらに、それぞれが参照する加速度データは、上記説明に限定されることなく、いずれの部位のいずれの軸から出力された加速度データを参照することができる。さらに、同一のゴルファーを評価対象者とし、ぞのゴルファーの複数回のスイングにおける加速度データのバラツキからスイングの良否を評価することもできる。さらに加えて、クラブヘッドのY軸の加速度データ(Ay)と評価対象者の上腕長とクラブ8の長さの和(R)に基づいて数式1によりクラブヘッドの速度Vyを求めれば、適切にスイングの評価が行えるので好適である。
上記加速度データは、それを一回積分すれば特定注目点のスイング中の速度データに変換され、2回積分すれば位置データに変換される。したがって、例えば加速度を位置に変換可能な(すなわち所定の物理量を他の物理量に変換可能な)演算手段を情報処理部11に組込み、該演算手段で前記加速度データを変換すればスイング中の特定注目点の位置データが算出される。その算出された位置データを示すポイントを画像データに重ねて表示すれば、特定注目点の移動パターンとスイングフォームを同時に確認しつつスイングを診断できる。また、位置データの動きを示す連続したラインを画像データに重ねて表示すれば、該ラインの不連続点すなわち円滑にスイングが行われない点が容易に把握され診断を効率的に行うことができる。また、算出された位置データを三次元的に構成すれば特定注目点の動きが可視的に表示されその移動パターンの把握が容易となり診断を効率的に行うことができる。
さらに、画像データに基づいてスイングを評価すれば好ましい。例えば、画像データを2値化処理する2値化処理回路や演算処理する画像演算回路などを備えた画像処理手段を情報処理部11に組み込み、該画像処理手段で画像データを画像処理し、該画像データの特徴量を抽出することにより実現される。その特徴量としては、例えばクラブ8を含むゴルファー9の全身あるいは選択された部位の画像データの輪郭線を採用することができる。該輪郭線を表示することにより、衣服や背景など視覚的にノイズとなる成分が除去されるのでゴルファー9の運動が適確に把握され評価を容易に行うことができる。
前記特徴量としては、クラブ8を含むゴルファー9の画像データから少なくとも一箇所抽出され設定される動作ポイントを採用することができる。すなわち、図15(a)に示す加速度データ401における時刻eに対応した同図(b)の画像データ404において、ゴルファー9の画像データ404の任意の部位(本例では頭部)にウインドウW1を設定し、そのウインドウW1の中の画像データの輪郭線に基づいて重心(動作ポイント)P1を算出する。次に、図15(c)に示すように、その後の時刻fに対応した画像データ404において、同様に重心P2を算出する。画像データごとに求めた重心Pの動きを、各画像データ404に重ねて表示すれば頭部の動きを明瞭に確認することができ診断が容易となる。さらに、該重心Pの移動量に基づいて算出されるその移動速度や加速度は、加速度データに比べ定量性は低いもの診断に当たり利用可能な有効な情報となる。なお、ウインドウW1、2は、それが設定される部位の画像データの動きに追従して移動する構成であれば好ましい。前記動作ポイントは、例えばゴルファー9の所望の部位に反射テープを貼付け、該ゴルファー9の画像データを画像処理し反射テープの部分で現れる特徴量を抽出し設定することができ、ゴルファー9自身の特徴部(例えば目や鼻など)を利用して設定することもできる。
本発明は人や動物の身体運動のみならず、例えば機械装置の可動部の運動を測定する手段として適用することも可能である。
本発明の一例であり、ゴルファーのスイングを計測するシステムの概略構成図である。 上記システムにおいて、ゴルファーの左手首部に装着される計測手段の装着状態を示す図である。 上記システムにおいて、ゴルファーの腰部に装着される計測手段の装着状態を示す図である。 上記システムにおいて、クラブヘッドに取付けられる計測手段の取付け状態を示す図である。 上記システムにおいて、計測データと画像データとを時間的に同期させる方法を示す図である。 上記システムにおいて、画像データの取込方法を示す図である。 上記システムで提示された計測データの一例を示す図である。 上記システムで提示された画像データの一例を示す図である。 上記計測データおよび画像データの表示例を示す図である。 上記計測データおよび画像データを用いゴルフスイングを評価した評価例において、該計測データおよび画像データを処理するフローの一部を示す図である。 図10の処理フローの他部を示す図である。 プロゴルファーを被験者としそのスイングを評価した図である。 アマチュアゴルファーを被験者としそのスイングを評価した図である。 別のアマチュアゴルファーを被験者としそのスイングを評価した図である。 画像データを用いゴルフスイングを評価した例を説明する図である。
符号の説明
1 計測システム、11 情報処理部、12 計測手段、13 撮像手段
8 ゴルフクラブ
9 ゴルファー

Claims (19)

  1. スイング動作を行う評価対象者の背面に対し垂直な軸方向の加速度を検出可能に腰部に取り付けられた加速度センサにより得られた計測データに基づきスイング動作を評価するスイング動作評価方法であって、
    加速度センサにより測定された加速度波形の特異点によりスイング開始時の体幹の運動状態を評価するステップを含むスイング動作評価方法。
  2. 評価対象者がスイングするスイング用具の先端部に取り付けられた第1の加速度センサと、長軸方向の加速度を検出可能に評価対象者の腕部またはスイング用具の持ち手部に取り付けられた第2の加速度センサとにより得られた計測データに基づき評価対象者のスイング動作を評価するスイング動作評価方法であって、
    (1)第1の加速度センサにより測定された加速度波形からインパクトタイミングを求めるステップと、
    (2)第2の加速度センサにより測定された加速度波形の極値をスイング動作におけるコック開放のタイミングと決定するステップと、
    (3)インパクトタイミングとコック開放タイミングの時間軸上の出現位置からコック開放タイミングを評価するステップと、
    を含むスイング動作評価方法。
  3. 評価対象者がスイングするスイング用具の先端部に取り付けられた第1の加速度センサと、評価対象者の背面に対し平行でかつ水平な軸方向の加速度を検出可能に腰部に取り付けられた第3の加速度センサとにより得られた計測データに基づきスイング動作を評価するスイング動作評価方法であって、
    (1)第1の加速度センサにより測定された加速度波形からインパクトタイミングを求めるステップと、
    (2)第3の加速度センサにより測定された加速度波形において極性が変化するタイミングを求めるステップと、
    (3)インパクトタイミングと(2)のステップで求めた加速度波形の極性が変化するタイミングの時間軸上の出現位置から左の壁の発生状態を評価するステップと、
    を含むスイング動作評価方法。
  4. 評価対象者がスイングするスイング用具の先端部に取り付けられた第1の加速度センサと、手の甲の面に対し垂直な軸方向の加速度を検出可能に評価対象者の腕部またはスイング用具の持ち手部に取り付けられた第2の加速度センサにより得られる計測データに基づき評価対象者のスイング動作を評価するスイング動作評価方法であって、
    (1)第1の加速度センサにより測定された加速度波形からインパクトタイミングを求めるステップと、
    (2)(1)のステップで求めたインパクトタイミングを基準とし設定した所定の期間において第2の加速度センサにより測定された加速度波形の極値を求めるステップと、
    (3)(2)のステップで求めた極値に基づきインパクト時における手首の返しの状態を評価するステップと、
    を含むスイング動作評価方法。
  5. 請求項1乃至4に記載のスイング動作評価方法を2以上含むスイング動作評価方法。
  6. コック開放タイミングを評価するステップにおいて、第1の加速度センサで測定された加速度波形の高さに基づいてコック開放タイミングを評価するステップを含む請求項2又は5に記載のスイング動作評価方法。
  7. スイング動作を行う評価対象者のスイング動作評価装置であって、前記評価対象者の背面に対し垂直な軸に検出軸が沿う状態で腰部に取り付けられた加速度センサの計測データが入力可能に構成され、前記計測データに基づく加速度波形から求めた特異点によりスイング開始時の体幹の運動状態を評価するステップ、を実行させる情報処理部を有するスイング動作評価装置。
  8. スイング動作を行う評価対象者のスイング動作評価装置であって、前記評価対象者がスイングするスイング用具の先端部に取り付けられた第1の加速度センサの計測データと、前記評価対象者の腕部または前記スイング用具の持ち手部の長軸に検出軸が沿う状態で前記評価対象者の腕部または前記スイング用具の持ち手部に取り付けられた第2の加速度センサの計測データとが入力可能に構成され、
    (1)前記第1の加速度センサによる計測データに基づく加速度波形からインパクトタイミングを求めるステップと、
    (2)前記第2の加速度センサによる計測データに基づく加速度波形の極値をスイング動作におけるコック開放のタイミングと決定するステップと、
    (3)前記インパクトタイミングと前記コック開放タイミングの時間軸上の出現位置からコック開放タイミングを評価するステップと、を実行させる情報処理部を有するスイング動作評価装置。
  9. スイング動作を行う評価対象者のスイング動作評価装置であって、前記評価対象者がスイングするスイング用具の先端部に取り付けられた第1の加速度センサの計測データと、前記評価対象者の背面に対し平行でかつ水平な軸に検出軸が沿う状態で腰部に取り付けられた第3の加速度センサの計測データとが入力可能に構成され、
    (1)前記第1の加速度センサによる計測データに基づく加速度波形からインパクトタイミングを求めるステップと、
    (2)前記第3の加速度センサによる計測データに基づく加速度波形において極性が変化するタイミングを求めるステップと、
    (3)前記インパクトタイミングと前記加速度波形の極性が変化するタイミングの時間軸上の出現位置からを左の壁の発生状態を評価するステップと、を実行させる情報処理部を有するスイング動作評価装置。
  10. スイング動作を行う評価対象者のスイング動作評価装置であって、前記評価対象者がスイングするスイング用具の先端部に取り付けられた第1の加速度センサの計測データと、
    前記評価対象者の手の甲の面に対し垂直な軸に検出軸が沿う状態で前記評価対象者の腕部または前記スイング用具の持ち手部に取り付けられた第2の加速度センサの計測データとが入力可能に構成され、
    (1)前記第1の加速度センサによる計測データに基づく加速度波形からインパクトタイミングを求めるステップと、
    (2)前記インパクトタイミングを基準とし設定した所定の期間において前記第2の加速度センサによる計測データに基づく加速度波形の極値を求めるステップと、
    (3)前記加速度波形の極値に基づきインパクト時における手首の返しの状態を評価するステップと、を実行させる情報処理部を有するスイング動作評価装置。
  11. 請求項7乃至10に記載のスイング動作評価装置を2以上有するスイング動作評価システム。
  12. 前記スイング動作評価装置は、前記コック開放タイミングを評価するステップの中で、前記第1の加速度センサによる計測データに基づく加速度波形から測定された加速度波形の高さに基づいてコック開放タイミングを評価するステップを実行させる情報処理部を含む請求項8に記載のスイング動作評価装置。
  13. 前記スイング動作評価装置は、前記コック開放タイミングを評価するステップの中で、前記第1の加速度センサによる計測データに基づく加速度波形から測定された加速度波形の高さに基づいてコック開放タイミングを評価するステップを実行させる情報処理部を含む請求項12に記載のスイング動作評価システム。
  14. スイング動作を行う評価対象者のスイング動作評価プログラムであって、コンピュータに、前記評価対象者の背面に対し垂直な軸に検出軸が沿う状態で腰部に取り付けられた加速度センサから入力された計測データに基づく加速度波形から求めた特異点によりスイング開始時の体幹の運動状態を評価するステップを実行させるスイング動作評価プログラム。
  15. スイング動作を行う評価対象者のスイング動作評価プログラムであって、コンピュータに、
    (1)前記評価対象者がスイングするスイング用具の先端部に取り付けられた第1の加速度センサから入力された計測データに基づく加速度波形からインパクトタイミングを求めるステップと、
    (2)前記評価対象者の腕部または前記スイング用具の持ち手部の長軸に検出軸が沿う状態で前記評価対象者の腕部または前記スイング用具の持ち手部に取り付けられた第2の加速度センサから入力された計測データに基づく加速度波形の極値をスイング動作におけるコック開放のタイミングと決定するステップと、
    (3)前記インパクトタイミングと前記コック開放タイミングの時間軸上の出現位置からコック開放タイミングを評価するステップと、を実行させるスイング動作評価プログラム。
  16. スイング動作を行う評価対象者のスイング動作評価プログラムであって、コンピュータに、
    (1)前記評価対象者がスイングするスイング用具の先端部に取り付けられた第1の加速度センサから入力された計測データに基づく加速度波形からインパクトタイミングを求めるステップと、
    (2)前記評価対象者の背面に対し平行でかつ水平な軸に検出軸が沿う状態で腰部に取り付けられた第3の加速度センサから入力された計測データに基づく加速度波形において極性が変化するタイミングを求めるステップと、
    (3)前記インパクトタイミングと前記加速度波形の極性が変化するタイミングの時間軸上の出現位置からを左の壁の発生状態を評価するステップと、を実行させるスイング動作評価プログラム。
  17. スイング動作を行う評価対象者のスイング動作評価プログラムであって、コンピュータに、
    (1)前記評価対象者がスイングするスイング用具の先端部に取り付けられた第1の加速度センサから入力された計測データに基づく加速度波形からインパクトタイミングを求めるステップと、
    (2)前記インパクトタイミングを基準とし設定した所定の期間において、前記評価対象者の手の甲の面に対し垂直な軸に検出軸が沿う状態で前記評価対象者の腕部または前記スイング用具の持ち手部に取り付けられたに取り付けられた第2の加速度センサから入力された計測データに基づく加速度波形の極値を求めるステップと、
    (3)前記加速度波形の極値に基づきインパクト時における手首の返しの状態を評価するステップと、を実行させるスイング動作評価プログラム。
  18. 請求項14乃至17に記載のスイング動作評価プログラムを2以上有するスイング動作評価プログラム。
  19. 前記コック開放タイミングを評価するステップの中で、前記第1の加速度センサによる計測データに基づく加速度波形から測定された加速度波形の高さに基づいてコック開放タイミングを評価するステップを実行させる請求項15又は18に記載のスイング動作評価プログラム。
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