JP2018089403A - ゴルフスイングの安定性の評価方法 - Google Patents

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Wataru Kimizuka
渉 君塚
大貫 正秀
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正秀 大貫
長谷川 宏
Hiroshi Hasegawa
宏 長谷川
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Abstract

【課題】ゴルフスイングの安定性を効率的に評価するための方法を提供する。【解決手段】ゴルフスイングの安定性を評価する方法が提供される。前記方法は、前記ゴルフスイング中にゴルファーの身体に作用する力を表す力指標を算出するステップと、前記力指標の大きさに応じて、前記ゴルフスイングの安定性を評価するステップとを含む。前記ゴルフスイング中にゴルファーの身体に作用する力とは、ゴルファーの体幹に作用する力とすることが好ましい。【選択図】図10

Description

本発明は、ゴルフスイングの安定性の評価方法及び装置、並びにゴルフスイングの安定性を決定する因子の特定方法に関する。
従来より、ゴルフ用品の開発や、ゴルファーに合ったゴルフクラブを選択すること(所謂、フィッティング)や、ゴルフの上達のためのスイングの評価等を目的として、ゴルフスイングを解析する様々な技術が提案されている。特許文献1では、ゴルフスイングの改良のため、ゴルファーの腕からゴルフクラブへの効率的なエネルギー伝達を実現するゴルフスイングを見出すべく、ゴルフスイング中にゴルフクラブに伝達される力が導出される。また、特許文献1では、ゴルフクラブに伝達される力を導出する過程で、ゴルファーの両肩を結ぶ線の中心に作用する力が算出される。
特開2013−90862号公報
ところで、ゴルフでは、ボールを真っ直ぐ遠くに安定して飛ばすことが、スコアアップにつながる。よって、ゴルフスイングの安定性を評価することには意味がある。しかしながら、従来、ゴルフスイングをバラつかせる原因が十分に解明されておらず、ゴルフスイングの安定性を評価することができる適切な指標が知られていない。そのため、ゴルフスイングの安定性を評価するには、例えば、実際に多数回のゴルフスイングのデータを収集し、打球が安定しているかを調べなければならなかった。しかしながら、ゴルフスイングの安定性の評価が必要とされる場面、例えば、ゴルフ用品の開発の場面や、ゴルフクラブのフィッティングの場面等において、実際に多数回のゴルフスイングのデータを収集することは、非効率であるばかりか、時に現実的でない。
本発明の目的の1つは、ゴルフスイングの安定性を効率的に評価することにある。また、本発明の別の目的は、ゴルフスイングの安定性を決定する因子を効率的に発見することにある。
第1観点に係る方法は、ゴルフスイングの安定性を評価する方法であって、前記ゴルフスイング中にゴルファーの身体に作用する力を表す力指標を算出するステップと、前記力指標の大きさに応じて、前記ゴルフスイングの安定性を評価するステップとを含む。
第2観点に係る方法は、第1観点に係る方法であって、前記算出するステップでは、特定のゴルフクラブを用いたゴルフスイング中の前記力指標が算出される。前記評価するステップでは、前記力指標の大きさに応じて、前記特定のゴルフクラブの特性としての前記ゴルフスイングの安定性が評価される。
第3観点に係る方法は、第1観点又は第2観点に係る方法であって、前記身体に作用する力は、前記ゴルフスイング中に生じる遠心力を含む慣性力に起因して前記ゴルファーの身体に作用する力である。
第4観点に係る方法は、第1観点から第3観点のいずれかに係る方法であって、前記評価するステップでは、前記ゴルファーの身体に作用する力が小さいほど、前記ゴルフスイングの安定性が高いと判断される。
第5観点に係る方法は、第1観点から第4観点のいずれかに係る方法であって、前記身体に作用する力は、前記ゴルファーの体幹に作用する力である。なお、体幹とは、例えば、ゴルファーの両肩の中心、左肩、右肩、背骨の中心、腰の中心等である。
第6観点に係る方法は、第1観点から第5観点のいずれかに係る方法であって、前記身体に作用する力は、前記ゴルファーの身体に前後方向に作用する力の成分を含む。
第7観点に係る方法は、第1観点から第6観点のいずれかに係る方法であって、前記算出するステップは、複数のゴルフクラブを用いた前記ゴルフスイングにそれぞれ対応する複数の前記力指標を算出するステップを含む。前記評価するステップは、前記複数の力指標を比較することにより、前記ゴルフスイングの安定性について、前記複数のゴルフクラブを比較するステップを含む。
第8観点に係る方法は、第1観点から第7観点のいずれかに係る方法であって、前記算出するステップは、複数の前記ゴルファーによる前記ゴルフスイングにそれぞれ対応する複数の前記力指標を算出するステップを含む。前記評価するステップは、前記複数の力指標を比較することにより、前記ゴルフスイングの安定性ついて、前記複数のゴルファーを比較するステップを含む。
第9観点に係る方法は、第1観点から第8観点のいずれかに係る方法であって、前記算出するステップでは、前記ゴルフスイングを実測又はシミュレーションした結果に基づいて、前記力指標が算出される。
第10観点に係る装置は、ゴルフスイングの安定性を評価する装置であって、前記ゴルフスイング中にゴルファーの身体に作用する力を表す力指標を算出する算出部と、前記力指標に応じて、前記ゴルフスイングの安定性を決定する評価部とを備える。
第11観点に係る方法は、ゴルフスイングの安定性を決定する因子を特定する方法であって、物性を表すパラメータの異なる複数のゴルフクラブを用いた前記ゴルフスイング中に、ゴルファーの身体に作用する力をそれぞれ表す複数の力指標を算出するステップと、前記複数の力指標の大きさに応じて、前記ゴルフスイングの安定性について前記複数のゴルフクラブを比較し、前記ゴルフスイングの安定性を高める前記パラメータの変化方向を決定するステップとを含む。
本発明者らは、ゴルフスイングの安定性が阻害され、打球がバラつく原因の1つは、ゴルフスイング中にゴルファーの身体に作用する力にあることを発見した。例えば、ゴルフスイング中には、ゴルフクラブの回転運動に伴って、ゴルファーの身体に遠心力等の慣性力が作用する。ゴルファーの身体は、このような力に引っ張られることで、バランスを崩し、ゴルフスイングがバラつく結果となる。
本発明の第1観点によれば、上記知見に基づき、ゴルフスイングの安定性を評価する指標として、ゴルフスイング中にゴルファーの身体に作用する力を表す力指標が算出される。そして、このような力指標を判断基準とすることにより、ゴルフスイングの安定性を効率的に評価することができる。
また、本発明の第11観点によれば、上記知見に基づき、物性を表すパラメータの異なる複数のゴルフクラブをそれぞれ用いたゴルフスイング中に、ゴルファーの身体に作用する力を表す力指標が算出される。そして、これらの力指標を判断基準として、上記複数のゴルフクラブをそれぞれ用いた場合のゴルフスイングの安定性が比較される。そして、その比較結果から、上記パラメータの値がどの方向に変化すればゴルフスイングが安定するのか、例えば、大きくなれば安定するのか、小さくなれば安定するのか等が決定される。これにより、ゴルフスイングの安定性を決定する因子を効率的に発見することができる。
ゴルファーの身体に作用する力FSを算出するためのモデルを説明する図。 ゴルファーの身体に作用する力FSを算出する方法の流れを示すフローチャート。 力FS(平均)と打点のバラつきとの関係を示すグラフ。 シャフトのフレックスと力FS(平均)との関係を示すグラフ。 シャフトのフレックスと打点のバラつきとの関係を示すグラフ。 シャフトのフレックスと飛距離(平均)との関係を示すグラフ。 シャフトのフレックスと飛距離のバラつきとの関係を示すグラフ。 ゴルフスイング中の力FSを表すグラフ。 ゴルフスイングの安定性を評価するためのシステムの全体構成図。 ゴルフスイングの安定性の評価方法の流れを示すフローチャート。 ゴルフスイングの安定性の評価結果を示す画面例。 ゴルフスイングの安定性の評価結果を示す別の画面例。 ゴルフスイングの安定性を決定する因子の特定方法の流れを示すフローチャート。
以下では、まず、本発明の原理とも言うべき、本発明者らが発見した知見及び当該知見を検証するために行った実験について説明する。続いて、当該知見に基づいて実現される、本発明の一実施形態に係るゴルフスイングの安定性の評価方法及び装置、並びにゴルフスイングの安定性を決定する因子の特定方法について説明する。
<1.原理>
<1−1.知見>
本発明者らは、ゴルフスイングの安定性が阻害され、打球がバラつく原因の1つは、ゴルフスイング中にゴルファーの身体、典型的には、体幹に作用する力にあるという知見を得た。すなわち、ゴルフスイングにバラつきが生じるのは、ゴルフスイング中にゴルファーが身体のバランスを保てず、大なり小なりよろめくからである。また、こうしたバランスの崩れは、典型的には、ゴルフスイング中のゴルフクラブの回転運動に伴って発生する遠心力等の慣性力により引き起こされると考えられる。つまり、ゴルファーの身体は、このような力に引っ張られることでバランスを崩し、ゴルフスイングがバラつく結果となる。従って、ゴルフスイング中にゴルファーの身体に作用し、ゴルファーの身体を引っ張る力が小さいほど、打球が安定すると考えられる。
また、本発明者らは、ゴルフクラブのシャフトがより軟らかい方が、ゴルフスイング中にゴルファーの身体を引っ張る力が小さくなるという知見も得た。
<1−2.実験>
本発明者らは、以上の知見が正しいことを実験により確認した。本実験は、以下の通りに行われた。まず、13名の被験者に、シャフトのフレックス(軟らかさ)の異なる2種類のゴルフクラブをそれぞれ複数回ずつスイングさせ、その様子をモーションキャプチャシステムにより計測した。いずれのゴルフクラブにも、同じドライバーヘッド及び同じグリップが使用され、クラブ長さも46.5インチに統一された。ただし、両ゴルフクラブの唯一の相違点として、一方のゴルフクラブ(以下、標準ゴルフクラブという)には、クラブ振動数が215cpm(標準を意味する)のシャフトが使用され、他方のゴルフクラブ(以下、軟ゴルフクラブという)には、クラブ振動数が195cpm(標準よりも軟らかいことを意味する)のシャフトが使用された。クラブ振動数は、特開2015−188681号公報の段落0034に記載の方法により測定された。
モーションキャプチャシステムは、複数台の赤外線カメラを備える三次元動作解析システム(VICON)とした。そして、被験者の左肩、右肩、左手首親指側、及び左手首小指側と、ゴルフクラブのフェラル上端とに赤外線反射マーカーを取り付けた上で、複数台の赤外線カメラにより複数の方向からゴルフスイングの様子を撮影した。続いて、撮影された動画をコンピュータを用いて画像処理し、ゴルフスイング中のマーカーの三次元座標を算出した。さらに、マーカーの三次元座標に基づいて、逆動力学計算により、ゴルフスイング中にゴルファーの体幹に作用した力として、左肩と右肩とを結ぶ線の中心(両肩の中心を表すため、以下、肩位置ということがある)に作用した力FSを算出した。
ここでは、肩位置に作用する力FSは、図1に示すような2リンク剛体モデルに従って、図2のフローチャートに示す方法で算出された。図1の第1リンクは、ゴルファーの両腕を1つの剛体としてモデル化したものであり、肩位置から、左手首親指側と左手首小指側とを結ぶ線の中心(左手首の中心を表すため、以下、左手首位置ということがある)までを結ぶリンクである。また、第2リンクは、ゴルフクラブをモデル化したものであり、左手首位置からフェラル上端の位置までを結ぶリンクである。
図2に示す計算方法について説明すると、まず、ステップS1において、モーションキャプチャシステムにより、ゴルフスイング中の左肩、右肩、左手首親指側、左手首小指側、及びフェラル上端の三次元座標が取得される。そして、これらの三次元座標に基づいて、肩位置及び左手首位置の三次元座標が算出される。
続いて、肩位置及び左手首位置の三次元座標に基づいて、仮想的な腕の重心位置(以下、単に腕重心位置という)の三次元座標が算出される。また、左手首位置及びフェラル上端の三次元座標と、ゴルフクラブのスペックとに基づいて、仮想的なゴルフクラブの重心位置(以下、単にクラブ重心位置という)の三次元座標が算出される。
続くステップS2では、スイングプレーンが定義される。ここでは、スイングプレーンは、左手首位置とフェラル上端とを結ぶ線分がゴルファーの正面から見て鉛直になった時刻と、同線分が同方向から見て水平になった時刻と、インパクトの時刻の3つの時刻における、フェラル上端の3つの位置に基づいて定義される。より具体的には、スイングプレーンは、これらの3つ位置を通る平面として定義される。
続いて、肩位置、腕重心位置、左手首位置及びクラブ重心位置がスイングプレーンに投影され、スイングプレーン上でのxC,xL,θC,θL,DCW,DLS,DLWが算出される。xCは、クラブ重心位置、xLは、腕重心位置、θCは、ゴルフクラブの角度(第2リンクの角度)、θLは、仮想的な腕の角度(第1リンクの角度)、DCWは、クラブ重心位置から左手首位置までのベクトル、DLSは、腕重心位置から肩位置までのベクトル、DLWは、腕重心位置から左手首位置までのベクトルを表す。
ところで、上記2リンク剛体モデルにおける仮想的な腕及びゴルフクラブの並進及び回転の運動方程式は、以下の通り表される。なお、FSは、肩位置に作用する力であり、FWは、左手首位置に作用する力である。また、TSは、肩位置に作用するトルクであり、TWは、左手首位置に作用するトルクである。さらに、mCは、ゴルフクラブの重量であり、ICは、ゴルフクラブの重心回りの慣性モーメントであり、mLは、仮想的な腕の重量であり、ILは、仮想的な腕の重心回りの慣性モーメントであり、gは、重力加速度である。
ステップS3では、以上の運動方程式に既出の変数を代入することにより、ゴルフスイング中に肩位置(ゴルファーの両肩の中心)に作用する力FSが算出される。なお、mC, mL,C,Lの値は、定数である。以上が、図2に示す計算方法の詳細である。
また、本実験では、ゴルフスイングのバラつきを見るために、13名の被験者による各スイング時の打点及び飛距離が計測された。打点の計測は、ゴルフクラブのフェース面に貼付して使用されるショットマーカー(インパクトマーカー)を用いることにより行った。飛距離の計測は、ボール到達予想地点付近に計測員を待機させ、計測員が距離計測器を用いて計測した。
そして、13名の被験者が標準ゴルフクラブ及び軟ゴルフクラブをそれぞれ複数回ずつスイングしたときの力FS、打点及び飛距離を算出した後、これらのデータを整理したところ、図3〜図7に示す結果となった。図3は、力FS(平均)と打点のバラつきとの関係を示すグラフであり、図4は、シャフトのフレックスと力FS(平均)との関係を示すグラフであり、図5は、シャフトのフレックスと打点のバラつきとの関係を示すグラフである。より詳細には、図3及び図5の縦軸は、軟ゴルフクラブをスイングしたときの打点のバラつき(標準偏差)から、同じ被験者が標準ゴルフクラブをスイングしたときの打点のバラつき(標準偏差)を引いた値である。図3の横軸及び図4の縦軸は、軟ゴルフクラブをスイングしたときの力FS(平均)から、同じ被験者が標準ゴルフクラブをスイングしたときの力FS(平均)を引いた値である。
ところで、同じ大きさの力であれば、人間の身体は、打球方向(左右方向)よりも前後方向に力が加えられたときの方が、バランスを崩し易い。また、ゴルファーは、ゴルフスイング中において、後方よりも前方へよろめくことが多い。従って、ゴルフスイングの安定性を評価するに際しては、ゴルファーの身体に前後方向に作用する力、特に、身体を前方に引っ張る力に注目することが好ましいと考えられる。そのため、図3の横軸及び図4の縦軸の力FSは、より正確には、ゴルフスイング中の力FSの前後方向の成分の最大値(図8参照)を表している。図8は、ゴルフスイング中の力FSを表すグラフであり、縦軸が前後方向の成分を表し、横軸が左右方向(打球方向)の成分を表している。
図3を見ると、13名中10名において、データが第1象限及び第3象限にプロットされている。従って、ゴルファーの身体に作用する力が小さいほど、打点のバラつきが小さくなることが分かった。また、図4からは、13名中11名の結果に基づいて、より軟らかいゴルフクラブを用いた方が、ゴルファーの身体に作用する力が小さくなる傾向にあることが分かった。また、図5からは、13名中9名の結果に基づいて、より軟らかいゴルフクラブを用いた方が、打点のバラつきが小さくなる傾向があることが分かった。
また、図6は、シャフトのフレックスと飛距離(平均)との関係を示すグラフであり、図7は、シャフトのフレックスと飛距離のバラつきとの関係を示すグラフである。より正確には、図7の縦軸は、軟ゴルフクラブをスイングしたときの飛距離のバラつき(標準偏差)から、同じ被験者が標準ゴルフクラブをスイングしたときの飛距離のバラつき(標準偏差)を引いた値である。これらの図からは、いずれも13名中8名の結果に基づいて、シャフトが軟らかいほど、飛距離のバラつきが小さくなり、さらには、飛距離が伸びる傾向があることが分かった。
以上より、ゴルファーの身体に作用する力が小さいほど、ゴルフスイングが安定することが確認された。また、ゴルフクラブのシャフトが軟らかいほど、ゴルファーの身体に作用する力が小さくなり、ゴルフスイングが安定することが確認された。
<2.第1実施形態>
図面を参照しつつ、上述した知見に基づく、本発明の一実施形態に係るゴルフスイングの安定性の評価方法及び装置について説明する。以下では、本実施形態に係るゴルフスイングの安定性の評価装置であるシステム(以下、評価システムという)100の構成について説明した後、同システム100を用いて実行されるゴルフスイングの安定性の評価方法について説明する。
<2−1.評価システムの構成>
図9は、評価システム100の全体構成図である。評価システム100は、ゴルフスイングを計測するための計測装置2と、計測装置2から出力される計測データを解析するためのコンピュータ1とを備える。
<2−1−1.計測装置>
計測装置2は、様々な態様で実装することができるが、例えば、上述した実験で使用されたような、複数台のカメラを備える三次元動作解析システムとすることができる。或いは、計測装置2は、画像の撮影機能及び測距機能を有する三次元動作解析システムとすることもできる。計測装置2に含まれるカメラは、ゴルファーの周囲の適切な位置に設置される。カメラにより計測された計測データ(画像データ)は、計測装置2に搭載されている通信装置を介して、コンピュータ1に送信される。撮影方式は、赤外線式に限られず、可視光式とすることもできる。また、カメラが用いられる場合には、解析精度の向上のため、上述した実験の場合と同じく、ゴルファーの身体やゴルフクラブ等の様々な箇所に光反射マーカーを取り付けることが好ましい。
別の例を挙げると、計測装置2は、加速度センサ及び角速度センサを備える慣性センサーユニットとすることもでき、さらに、慣性センサーユニットには、地磁気センサを搭載することもできる。また、計測装置2は、加速度センサのみ、又は角速度センサのみから構成することもできる。このようなセンサーユニットは、ゴルフクラブやゴルファーの身体の様々な箇所に取り付けることができるが、好ましくは、ゴルフクラブのグリップエンド、又はゴルフクラブのシャフト上においてグリップの近傍に取り付けることができる。この場合、センサーユニットの存在がゴルフスイングの妨げにならず、ゴルファーに自然なゴルフスイングを行わせることができる。センサーユニットにより計測された計測データ(加速度、角速度、地磁気等のデータ)は、計測装置2に搭載されている通信装置を介して、コンピュータ1に送信される。
また、計測装置2として、カメラ及びセンサーユニットを組み合わせて使用することもできる。特に、(1)ヘッドの挙動解析、(2)打点計測、及び(3)飛距離計測に関しては、例えば、特開2012−95789号公報に開示されているような計測装置を採用することもできる。
<2−1−2.コンピュータ>
コンピュータ1は、ハードウェアとしては汎用のコンピュータであり、例えば、デスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォンとして実現される。コンピュータ1は、CD−ROM等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体30から、或いはインターネット等のネットワークを介して、所定のプログラム3を汎用のコンピュータにインストールすることにより製造される。プログラム3は、計測装置2から送られてくる計測データに基づいてゴルフスイングを解析するためのソフトウェアであり、コンピュータ1に後述する動作を実行させる。
コンピュータ1は、表示部11、入力部12、記憶部13、制御部14及び通信部15を備える。これらの部11〜15は、互いにバス線16を介して接続されており、相互に通信可能である。表示部11は、液晶ディスプレイ等で構成することができ、ゴルフスイングの解析の結果等をユーザに対し表示する。なお、ここでいうユーザとは、ゴルフ用品の開発者やゴルファー自身やそのインストラクター等、ゴルフスイングの解析の結果を必要とする者の総称である。入力部12は、マウス、キーボード、タッチパネル等で構成することができ、コンピュータ1に対するユーザからの操作を受け付ける。
記憶部13は、ハードディスク等で構成することができる。記憶部13内には、プログラム3が格納されている他、計測装置2から送られてくる計測データが保存される。制御部14は、CPU、ROM及びRAM等から構成することができる。制御部14は、記憶部13内のプログラム3を読み出して実行することにより、仮想的に取得部14a、算出部14b、評価部14c及び表示制御部14dとして動作する。各部14a〜14dの動作の詳細については、後述する。通信部15は、計測装置2等の外部のデバイスからデータを受信する通信インターフェースとして機能する。
<2−2.ゴルフスイングの安定性の評価方法>
以下、図10を参照しつつ、本実施形態に係るゴルフスイングの安定性の評価方法について説明する。
同図に示されるように、まず、ステップS11では、ゴルファーにゴルフクラブをスイングさせ、その様子が計測装置2により計測される。計測は、少なくともトップからインパクトまで、より好ましくは少なくともアドレスからインパクトを介してフィニッシュまでの期間において行われる。このとき、計測装置2は、ゴルフスイング中のゴルファー及びゴルフクラブの挙動を表す計測データを、短い時間間隔で時系列に取得し、コンピュータ1に向けて送信する。コンピュータ1側では、計測装置2から出力された時系列の計測データが、通信部15を介して取得部14aにより取得され、記憶部13内に保存される。
続くステップS12では、算出部14bが、記憶部13内の時系列の計測データを読み出し、ゴルフスイング中にゴルファーの身体に作用した力FS及びこれを表す力指標を算出する。力FSは、遠心力を含む慣性力に起因して生じる力である。本実施形態では、上述した実験と同様の態様で、力FSが算出される。具体的には、算出部14bは、計測データに基づいて、ゴルファー及びゴルフクラブの注目点(左肩、右肩、左手首親指側、左手首小指側、及びフェラル上端)の三次元座標を、少なくともトップからインパクトまでの期間において時系列に算出する。なお、上記実験の説明の中で述べたような三次元動作解析システムに限らず、例えば、慣性センサーユニットによる計測データからも、このような注目点の三次元座標を算出することが可能である。また、そのような算出方法は様々知られているため、ここでは詳細な説明を省略する。
そして、算出部14bは、以上の注目点の時系列の三次元座標に基づいて、逆動力学解析により、ゴルフスイング中の少なくともトップからインパクトまでの期間における力FSを時系列に算出する。このとき、2リング剛体モデルが使用されることは、上述した通りである。また、ゴルファーの体幹に作用する力を評価するべく、力FSとして、ゴルファーの肩位置に作用する力が算出されることも、上述した通りである。また、このとき、解析モデルには、注目点の三次元座標だけでなく、ゴルファーの情報(腕の重量、腕の重心回りの慣性モーメント等)、及びゴルフクラブのスペックの情報(重量、慣性モーメント等)も入力される。これらの情報は、ユーザの入力等を介して、適宜取得される。
続いて、算出部14bは、ゴルフスイングの安定性を評価するための指標として、力指標を算出する。力指標は、本実施形態では、ゴルフスイング中の少なくともトップからインパクトまでの期間における、力FSの前後方向の成分の最大値である。
続くステップS13では、算出部14bは、計測データに基づいて、ゴルフスイング中のゴルフクラブ及びゴルファーの挙動を表す値を導出する。例えば、ゴルフスイング中のゴルフクラブのグリップ及びヘッドの位置(軌跡)、姿勢、速度、加速度及び角速度の情報、インパクト時のヘッドスピード、フェース面上における打点、ボールの打ち出し角度(フェース角)等を導出する。また、計算により又はユーザの入力により、ボールの飛距離も特定される。これらの情報は、力FS及び力指標と関連付けて、記憶部13内に保存される。
続くステップS14では、以上の計算結果に基づいて、ゴルフスイングの安定性が評価される。具体的には、評価部14cは、上述の力指標の大きさに応じて、力指標をゴルフスイングの安定性を表す指標に変換する。このとき、ゴルファーの身体に作用する力FSが小さいほど、すなわち、本実施形態では、力指標が小さいほど、ゴルフスイングの安定性が高いものと判断される。安定性を表す指標は、100点、50点、20点のように、定量的に表すこともできるし、「良好」「普通」「改善要」のように、定性的に表すこともできる。
なお、解析精度の向上のため、安定性を表す指標は、力指標のみから算出するのではなく、力指標に加え、他の指標に基づいて算出することが好ましい。例えば、上述の力FS及び力指標は、ゴルフクラブのスペックや、ゴルファーのスイングタイプ等にも依存する。従って、ゴルフクラブのスペックと(標準的な)力指標との関係を定めるデータベース、及び、ゴルファーのスイングタイプと(標準的な)力指標との関係を定めるデータベースを記憶部13内に予め格納しておけば、これらのデータベースを参照することにより、ステップS12で算出された力指標をより適切な安定性を表す指標に換算することができる。このとき、ゴルファーのスイングタイプは、ユーザの入力を介して、或いはステップS13で算出された各種情報に基づいて決定することができる。なお、ここでいうスイングタイプの例としては、例えば、ヘッドスピードが大きい人/小さい人、フックボールを打つ人/スライスボールを打つ人、コックリリースが早い人/遅い人、インパクト前のフェースローテーションが大きい人/小さい人、等が挙げられる。
以上の解析結果は、ゴルフスイングの安定性の評価結果として、ユーザに向けて出力される。出力の態様は、特に限定されず、音声出力やバイブレーション出力として出力することも可能であるが、典型的には、表示部11上に可視的に出力される。本実施形態では、表示制御部14dにより、図11に示すような画面W1が表示される。画面W1は、使用されたゴルフクラブを特定する情報51に加え、当該ゴルフクラブによるゴルフスイングの安定性を表す指標の情報52が表示される。当該情報52は、図11に示すように、文字情報として表示することもできるし、人の顔の絵のように、直感的にユーザがゴルフスイングの安定性を理解することのできる画像により表示することもできる。
また、本実施形態では、表示制御部14dは、表示部11上に図12に示すような画面W2を表示させることもできる。画面W2は、トップからインパクトまでの力FSを二次元的に示すグラフ53である。なお、このような力FSは、三次元的にも一次元的にもグラフ化することができる。さらに、画面W2上においては、力FSに関連付けて、使用されたゴルフクラブを特定する情報51、力指標又は安定性を表す指標の情報54、及びステップS13で算出された情報55が表示される。これにより、画面W2を見たユーザは、ゴルフスイング中にゴルファーに作用した力FSを知ることができるとともに、当該力FSと打球の安定性の評価結果に対する理解を深めることができる。
以上に説明した出力の態様は、特にフィッティングの場面に適している。一方で、ゴルフ用品の開発の場面では、画面W1を省略し、画面W2のみを表示するようにしてもよい。この場合には、開発者が、画面W2上に表示される情報を参考にして、ゴルフスイングの安定性を評価することができる。すなわち、開発者は、評価部14cが行った判断と同様の判断を自らで行うことができる。
以上の評価方法は、同じ又は異なるゴルファーが、同じ又は異なるゴルフクラブを用いて、ゴルフスイングを複数回行う場合に好ましく用いることができる。この場合、ゴルフクラブの特性や、ゴルファーの特性を比較することが可能となり、ゴルフスイングの安定性の理解をより深めることができる。
典型的な例として、同じゴルファーが異なる複数本のゴルフクラブをスイングする場面を考える。この場合、ステップS11〜S13と同様のステップが、各ゴルフスイングに対して実行される。すなわち、同じゴルファーが複数本のゴルフクラブを用いた場合の複数回のゴルフスイングにそれぞれ対応する、力FS、力指標、並びにゴルフクラブ及びゴルファーの挙動を表す値(さらに場合によっては、安定性を表す指標)が算出される。そして、ステップS14において、表示制御部14dは、ゴルフクラブ毎のこれらの情報を表示する画面を、表示部11上に表示させる。なお、上述した図12の画面W2は、複数本のゴルフクラブがスイングされた場合の画面例となっている。一方、ユーザは、当該画面を参考にして、複数のゴルフクラブの力FS及び力指標(さらに場合によっては、安定性を表す指標)を比較し、それにより、ゴルフスイングの安定性という側面から、複数のゴルフクラブを比較する。その結果、例えば、ゴルフ用品の開発の場面であれば、どのようなゴルフクラブが優れているのかを知ることができるし、フィッティングの場面であれば、どのゴルフクラブがゴルファーに適しているのかを知ることができる。このとき、ユーザは、ゴルフクラブ及びゴルファーの挙動を表す値を参考にすることができる。
また、別の例として、異なる複数人のゴルファーが同じゴルフクラブをスイングする場面について考える。この場合も、ステップS11〜S13と同様のステップが、各ゴルフスイングに対して実行される。すなわち、複数人のゴルファーによる複数回のゴルフスイングにそれぞれ対応する、力FS、力指標、並びにゴルフクラブ及びゴルファーの挙動を表す値(さらに場合によっては、安定性を表す指標)が算出される。そして、ステップS14において、表示制御部14dは、ゴルファー毎のこれらの情報を表示する画面を、表示部11上に表示させる。一方、ユーザは、当該画面を参考にして、複数人のゴルファーに対応する力FS及び力指標(さらに場合によっては、安定性を表す指標)を比較し、それにより、ゴルフスイングの安定性という側面から、複数のゴルファーを比較する。その結果、例えば、様々なゴルファーが特定のゴルフクラブを用いた場合のゴルフスイングを分析することができ、当該分析結果は、ゴルフ用品の開発にも役立てることができる。
なお、画面W2のように、複数回のゴルフスイングの結果を出力する場合には、比較がし易いよう、同じ画面上に同時に表示することが好ましい。また、力FSのグラフについては、同じ座標空間内に同時に表示することが好ましい。
<3.第2実施形態>
以下、図13を参照しつつ、上述した知見に基づく、本発明の一実施形態に係るゴルフスイングの安定性を決定する因子の特定方法について説明する。本方法は、第1実施形態と同様の評価システム100を用いて実施される。また、本方法は、主としてゴルフ用品の開発の場面で使用される方法であり、ゴルフクラブの開発者は、本方法により特定された因子を参考にして、ゴルフスイングを安定させることができるゴルフクラブの開発の方向性を決定することができる。
<3−1.ゴルフスイングの安定性を決定する因子の特定方法>
図13に示す通り、ユーザは、ステップS21として、物性を表すパラメータの異なる複数本のゴルフクラブを用意する。ここでいうパラメータとは、シャフトのフレックス、シャフトの重量、シャフトの長さ、ヘッドの重量等、何でもよく、ゴルフスイングの安定性に影響を与える可能性があるとユーザが考えた任意のパラメータである。
続いて、ステップS21で用意した各ゴルフクラブに対し、それぞれステップS22〜S24として、ステップS11〜S13と同様のステップを実行する。具体的には、ステップS21で用意した複数本のゴルフクラブをゴルファーにスイングさせ、それぞれの様子を計測装置2により計測する(ステップS22)。その後、算出部14bにより、各ゴルフスイングに対応する力FS及び力指標が算出され(ステップS23)、さらに各ゴルフスイング中のゴルフクラブ及びゴルファーの挙動を表す値が算出される(ステップS24)。
続くステップS25では、以上のゴルフクラブ毎の計算結果が、ステップS14と同様の態様で表示部11上に表示される。そして、これを見たユーザは、力指標の大きさに応じて、ゴルフスイングの安定性の側面から、複数本のゴルフクラブを比較する。そして、力指標と、ゴルフクラブのパラメータとの間に関係性があるか否かを調べる。例えば、パラメータが大きいほど、力指標が大きくなる、又は小さくなるといった傾向が存在するか否かを検討する。そして、ユーザは、このような傾向を見出すことができた場合には、当該パラメータをゴルフスイングの安定性を決定する因子と判断する。さらに、力指標が小さくなるような当該パラメータの変化方向を判断し、当該方向をゴルフスイングの安定性を高める方向と判断する。また、このとき、ユーザは、ゴルフスイング中のゴルフクラブ及びゴルファーの挙動を表す値を参考にすることができる。例えば、これらの挙動を表す値と、ゴルフスイングの安定性を高めるパラメータ及びその変化方向との関連性を調べる。そして、例えば、飛距離を効率的に向上させるようなパラメータがあれば、特に優れた因子と判断することができる。
ゴルフクラブの開発者は、本方法により特定された因子を参考にして、ゴルフスイングを安定させるためのゴルフクラブの開発の方向性を決定することができる。すなわち、ゴルフクラブの開発者は、どのような物性を有するゴルフクラブを重点的に開発していったらよいかを知ることができ、ゴルフスイングを安定させることができるゴルフクラブの開発を効率的に進めてゆくことができる。
<4.変形例>
以上、本発明の幾つかの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例の要旨は、適宜組み合わせることができる。
<4−1>
上記実施形態では、ゴルフスイングが実測された。しかしながら、ゴルフスイングを実測するのではなく、ゴルフスイングのシミュレーションを実施し、その結果に基づいて、ゴルフスイング中にゴルファーに作用する力及び力指標を算出することもできる。この場合には、仮想的なゴルファー及びゴルフクラブを想定し、ゴルファー及びゴルフクラブのモデルを作成するとともに、仮想的なゴルファーが発揮するトルク等のパラメータを予め定めておく。そして、これらの仮想的なゴルファーに関するパラメータと、仮想的なゴルフクラブのスペックの値を解析モデルに入力することにより、ゴルファーの身体に作用する力及び力指標を算出することができる。
<4−2>
上記実施形態では、ゴルファーのゴルフスイングを解析するモデルとして、2リンク剛体モデルが使用されたが、ゴルスイング中にゴルファーの身体に作用する力を算出することができる限り、解析方法は任意に選択することができる。例えば、ゴルフクラブ(特に、シャフト部分)を表すモデルとして、有限要素法に基づくモデルを使用することもできる。また、上記実施形態では、注目部位の三次元座標をスイングプレーンに投影することにより二次元的な解析が行われたが、勿論、三次元的に解析することも可能である。
<4−3>
上記実施形態では、ゴルフスイングの安定性を評価するための力指標として、ゴルフスイング中にゴルファーの肩位置に作用する力の前後方向の成分の最大値が選択された。しかしながら、この例に限らず、ゴルフスイングの安定性を適切に評価することができる限り、力指標として、任意の指標を採用することができる。例えば、手首等のゴルファーの身体の別の部位に作用する力から、力指標を特定することもできる。また、ゴルファーの前後方向の成分に限らず、左右方向の成分等、別の方向の成分に注目することもできる。ただし、前後方向の成分を含む力に注目することが好ましい。また、ゴルフスイング中にゴルファーの身体に作用する力の最大値に注目するのではなく、任意の特定の時刻、例えば、インパクトの時刻に作用する力に注目することもできるし、任意の期間に作用する平均的な力又は力の積分値に注目することもできる。なお、上述した力FSや、安定性を表す指標も、力指標の一種である。
<4−4>
上記実施形態において、例えば、ステップS13及びS24を省略することも可能である。ただし、これらのステップを実行した場合には、解析の精度が向上し得ることは言うまでもない。
1 コンピュータ
14b 算出部
14c 評価部
2 計測装置
100 評価システム

Claims (11)

  1. ゴルフスイングの安定性を評価する方法であって、
    前記ゴルフスイング中にゴルファーの身体に作用する力を表す力指標を算出するステップと、
    前記力指標の大きさに応じて、前記ゴルフスイングの安定性を評価するステップと
    を含む、
    方法。
  2. 前記算出するステップでは、特定のゴルフクラブを用いたゴルフスイング中の前記力指標が算出され、
    前記評価するステップでは、前記力指標の大きさに応じて、前記特定のゴルフクラブの特性としての前記ゴルフスイングの安定性が評価される、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記身体に作用する力は、前記ゴルフスイング中に生じる遠心力を含む慣性力に起因して前記ゴルファーの身体に作用する力である、
    請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記評価するステップでは、前記ゴルファーの身体に作用する力が小さいほど、前記ゴルフスイングの安定性が高いと判断される、
    請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記身体に作用する力は、前記ゴルファーの体幹に作用する力である、
    請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記身体に作用する力は、前記ゴルファーの身体に前後方向に作用する力の成分を含む、
    請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記算出するステップは、複数のゴルフクラブを用いた前記ゴルフスイングにそれぞれ対応する複数の前記力指標を算出するステップを含み、
    前記評価するステップは、前記複数の力指標を比較することにより、前記ゴルフスイングの安定性について、前記複数のゴルフクラブを比較するステップを含む、
    請求項1から6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記算出するステップは、複数の前記ゴルファーによる前記ゴルフスイングにそれぞれ対応する複数の前記力指標を算出するステップを含み、
    前記評価するステップは、前記複数の力指標を比較することにより、前記ゴルフスイングの安定性ついて、前記複数のゴルファーを比較するステップを含む、
    請求項1から7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記算出するステップでは、前記ゴルフスイングを実測又はシミュレーションした結果に基づいて、前記力指標が算出される、
    請求項1から8のいずれかに記載の方法。
  10. ゴルフスイングの安定性を評価する装置であって、
    前記ゴルフスイング中にゴルファーの身体に作用する力を表す力指標を算出する算出部と、
    前記力指標に応じて、前記ゴルフスイングの安定性を決定する評価部と
    を備える、装置。
  11. ゴルフスイングの安定性を決定する因子を特定する方法であって、
    物性を表すパラメータの異なる複数のゴルフクラブを用いた前記ゴルフスイング中に、ゴルファーの身体に作用する力をそれぞれ表す複数の力指標を算出するステップと、
    前記複数の力指標の大きさに応じて、前記ゴルフスイングの安定性について前記複数のゴルフクラブを比較し、前記ゴルフスイングの安定性を高める前記パラメータの変化方向を決定するステップと
    を含む、方法。
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