JP6710961B2 - ゴルフスイングの解析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ゴルフスイングの解析方法、装置及びプログラムに関する。
従来より、ゴルファーによるゴルフスイングをカメラで撮影し、得られた画像を画像処理することにより、ゴルフスイングを解析する装置が公知である(特許文献1,2等)。解析の結果は、ゴルフ用品の開発や、ゴルファーに適したゴルフクラブのフィッティング、ゴルファーのフォームの改善等、様々な用途で利用され得る。特許文献1,2では、インパクト直前及びインパクト時のヘッドの挙動が推定される。
特開2012−170532号公報 特開2012−170547号公報
ところで、ゴルフスイングを評価するために、「捕まり感」や「走り感」という用語が用いられることがある。捕まり感とは、インパクト時にボールをフェース面で捕まえたと感じる感覚であり、走り感とは、インパクト付近でヘッドが走っていると感じる感覚ということができる。しかしながら、これらは、ゴルファーのフィーリングであるため、客観的な評価が難しかった。
本発明は、ボールの捕まり感及びヘッドの走り感の少なくとも一方であるゴルファーのフィーリングを定量的に評価することが可能なゴルフスイングの解析方法、装置及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1観点に係るゴルフスイングの解析方法は、シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブを用いたゴルフスイングの解析方法であって、以下のステップを含む。
(1)インパクト後の前記ヘッド近傍の様子を表すインパクト後画像を撮影するステップ。
(2)少なくとも前記インパクト後画像を画像処理することにより、インパクト後の又はインパクト前後に亘る前記ヘッドの挙動を表す特徴量を算出するステップ。
(3)前記特徴量に応じて、ボールの捕まり感及び前記ヘッドの走り感の少なくとも一方を評価するステップ。
本発明の第2観点に係るゴルフスイングの解析方法は、第1観点に係るゴルフスイングの解析方法であって、前記特徴量は、インパクト後の前記ヘッドの開き度合いを含む。前記評価するステップは、前記開き度合いに応じて、前記ボールの捕まり感を評価するステップである。
本発明の第3観点に係るゴルフスイングの解析方法は、第1観点又は第2観点に係るゴルフスイングの解析方法であって、以下のステップをさらに含む。
(4)インパクト前の前記ヘッドの近傍の様子を表すインパクト前画像を撮影するステップ。
本発明の第4観点に係るゴルフスイングの解析方法は、第3観点に係るゴルフスイングの解析方法であって、前記特徴量を算出するステップは、前記インパクト後画像に加え、前記インパクト前画像を画像処理することにより、前記特徴量として、インパクト前後での前記ヘッドの速度低下度を算出するステップである。前記評価するステップは、前記速度低下度に応じて、前記ヘッドの走り感を評価するステップである。
本発明の第5観点に係るゴルフスイングの解析方法は、第3観点又は第4観点に係るゴルフスイングの解析方法であって、以下のステップをさらに含み、前記インパクト前画像を取得するステップは、インパクト前の少なくとも3つのタイミングにおいて前記インパクト前画像を撮影するステップである。
(5)前記3つのタイミングにおける前記インパクト前画像を画像処理することにより、インパクト前の前記ヘッドの加速度を算出するステップ。
(6)前記加速度に応じて、前記ヘッドの走り感を評価するステップ。
本発明の第6観点に係るゴルフスイングの解析方法は、第3観点から第5観点のいずれかに係るゴルフスイングの解析方法であって、以下のステップをさらに含む。
(5)前記インパクト前画像を画像処理することにより、インパクト前の前記ヘッドのフェース面の傾きを算出するステップ。
(6)前記ヘッドのフェース面の傾きに応じて、前記シャフトの柔軟性を評価するステップ。
本発明の第7観点に係るゴルフスイングの解析装置は、シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブを用いたゴルフスイングの解析装置であり、取得部と、算出部とを備える。前記取得部は、インパクト後の前記ヘッド近傍の様子を撮影したインパクト後画像を取得する。前記算出部は、少なくとも前記インパクト後画像を画像処理することにより、インパクト後の又はインパクト前後に亘る前記ヘッドの挙動を表す特徴量を算出する。
本発明の第8観点に係るゴルフスイングの解析装置は、第7観点に係るゴルフスイングの解析装置であって、前記特徴量は、インパクト後の前記ヘッドの開き度合い、及び、インパクト前後での前記ヘッドの速度低下度の少なくとも一方を含む。
本発明の第9観点に係るゴルフスイングの解析プログラムは、シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブを用いたゴルフスイングの解析プログラムであって、以下のステップをコンピュータに実行させる。
(1)インパクト後の前記ヘッド近傍の様子を撮影したインパクト後画像を取得するステップ。
(2)少なくとも前記インパクト後画像を画像処理することにより、インパクト後の又はインパクト前後に亘る前記ヘッドの挙動を表す特徴量を算出するステップ。
本発明の第10観点に係るゴルフスイングの解析方法は、シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブを用いたゴルフスイングの解析方法であって、以下のステップを含む。
(1)インパクト前の前記ヘッドの近傍の様子を表すインパクト前画像を撮影するステップ。
(2)少なくとも前記インパクトト前画像を画像処理することにより、インパクト前の前記ヘッドの加速度を算出するステップ。
(3)前記加速度に応じて、前記ヘッドの走り感を評価するステップ。
本発明の第11観点に係るゴルフスイングの解析方法は、シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブを用いたゴルフスイングの解析方法であって、以下のステップを含む。
(1)インパクト前の前記ヘッド近傍の様子を表すインパクト前画像を撮影するステップ。
(2)少なくとも前記インパクト前画像を画像処理することにより、インパクト前の前記ヘッドのフェース面の傾きを算出するステップ。
(3)前記ヘッドのフェース面の傾きに応じて、前記シャフトの柔軟性を評価するステップ。
従来のゴルフスイングの解析では、インパクト直前及びインパクト時のヘッドの挙動を特定することに主眼が置かれてきた。しかしながら、本発明者らは、ゴルフスイング時の「捕まり感」や「走り感」を評価するためには、インパクト後のヘッドの挙動に注目することが重要であると考えた。そのため、本発明によれば、インパクト後のヘッド近傍の様子を表すインパクト後画像が撮影され、これが画像処理され、インパクト後の又はインパクト前後に亘るヘッドの挙動を表す特徴量が算出される。従って、ここでは、かかる特徴量を評価することにより、ボールの捕まり感及びヘッドの走り感の少なくとも一方であるゴルファーのフィーリングを定量的に評価することができる。
本発明の一実施形態に係る解析装置を含むスイング解析システムの正面図。 スイング解析システムの平面図。 ゴルフクラブのヘッドの正面図。 (A)アドレス状態を示す図。(B)トップ状態を示す図。(C)インパクト状態を示す図。(D)フィニッシュ状態を示す図。 複数のカメラによる撮影のタイミングを説明する図。 解析装置の機能ブロック図。 スイング解析処理の流れを示すフローチャート。 インパクト前のヘッド近傍の様子を様々なカメラで撮影した画像を示す図。 インパクト後のヘッド近傍の様子を様々なカメラで撮影した画像を示す図。 フェース角を説明する図。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るゴルフスイングの解析方法、装置及びプログラムについて説明する。
<1.スイング解析システムの概要>
図1及び図2に、本発明の一実施形態に係るゴルフスイングの解析装置1を含む、スイング解析システム100の全体構成図を示す。スイング解析システム100は、ゴルフクラブ5を用いてゴルファー7がゴルフスイングを行う様子を撮影し、撮影された画像データに基づいてゴルフスイングを解析するためのシステムである。撮影は、複数のカメラ3A〜3Hにより行われる。本実施形態に係るカメラ3A〜3Hは、ストロボ式である。従って、スイング解析システム100には、カメラ3A〜3Hの撮影範囲を照射するストロボ4A〜4Hが設置されている。また、スイング解析システム100には、カメラ3A〜3H及びストロボ4A〜4Hの作動のタイミングを決定するトリガー装置8も設置されている。トリガー装置8は、タイミング制御装置9と、投光器6A〜6C及び受光器7A〜7Cからなる複数組のタイミングセンサとを含む。
解析装置1は、以上のカメラ3A〜3H、ストロボ4A〜4H及びトリガー装置8とともにスイング解析システム100を形成しており、カメラ3A〜3Hから出力される画像データを画像処理することにより、ゴルフスイングを解析する。本実施形態に係る解析では、ゴルフスイング時のボール55の捕まり感、ヘッド52の走り感といったゴルファー7のフィーリングが定量的に評価される。また、本実施形態では、シャフト51の柔らかさも評価される。このような解析の結果は、ゴルフ用品の開発や、ゴルファー7のフォームの改善、ゴルファー7に適したゴルフクラブ5のフィッティング等、様々な用途で利用される。
ここでは、説明のため、図1及び図2に示すとおりに、3軸直交座標系であるXYZ座標系が定義される。Z軸は、鉛直下方から上方に向かう方向であり、X軸は、ゴルファー7の背から腹に向かう方向であり、Y軸は、地平面に平行でボールの打球地点から目標地点に向かう方向(飛球線方向)である。
<2.各部の詳細>
以下、スイング解析システム100の各部の詳細について説明する。
<2−1.ゴルフクラブ>
ゴルフクラブ5は、一般的なゴルフクラブであり、シャフト51と、シャフト51の一端に設けられたヘッド52と、シャフト51の他端に設けられたグリップとを有する。本実施形態では、図3に示すように、ヘッド52においてボール55を打撃するフェース面53には、複数のマークM1〜M4が取り付けられている。なお、ウッド系、アイアン系等、ゴルフクラブ5の種類は問わないが、本実施形態では、ウッド系である。マークM1〜M4は、ストロボ4A〜4Hから照射される光を効率的に反射し、カメラ3A〜3HにおいてマークM1〜M4の位置、ひいてはフェース面53の位置を捉え易くするために貼付される。好ましくは、マークM1〜M4は、プリズムタイプの反射シートから構成することができる。
図3に示すように、マークM1〜M4は、フェース面53でのボール55の打撃の妨げとならないよう、フェース面53上における中央付近の領域を避けて貼付することが好ましい。本実施形態では、マークM1〜M4は、フェース面53の中心であるフェースセンターFcを同じく中心として、フェース面53上に仮想的に定義される長方形の4つの頂点に配置される。上記長方形の下辺及び上辺は、ゴルフクラブ5を水平面上でアドレスの状態に配置したときにトゥ−ヒール方向、すなわち水平方向に延び、上記長方形の左辺及び右辺は、同状態でトップ−ソール方向、すなわち鉛直方向に延びる。マークM1は、上記長方形のトゥ下の頂点に配置され、マークM2は、上記長方形のヒール下の頂点に配置され、マークM3は、上記長方形のトゥ上の頂点に配置され、マークM4は、上記長方形のヒール上の頂点に配置される。
なお、ゴルフスイングは、一般に、アドレス、トップ、インパクト、フィニッシュの順に進む。アドレスとは、図4(A)に示すとおり、ゴルフクラブ5のヘッド52をボール55近くに配置した初期の状態を意味し、トップとは、図4(B)に示すとおり、アドレスからゴルフクラブ5をテイクバックし、最もヘッド52が振り上げられた状態を意味する。インパクトとは、図4(C)に示すとおり、トップからゴルフクラブ5が振り下ろされ、ヘッド52のフェース面53(図3参照)がボール55と衝突した瞬間の状態を意味し、フィニッシュとは、図4(D)に示すとおり、インパクト後、ゴルフクラブ5を前方へ振り抜いた状態を意味する。
また、本実施形態では、図3に示すように、ヘッド52のトップ面においてフェース面53の上縁中央付近に沿って、細長いマークM5が取り付けられている。このマークM5も、ストロボ4A〜4Hから照射される光を効率的に反射し、カメラ3A〜3HにおいてマークM5の位置、ひいてはヘッド52の位置を捉え易くするために貼付される。好ましくは、マークM5も、プリズムタイプの反射シートから構成することができる。
<2−2.カメラ>
カメラ3A〜3Hは、インパクト付近でのヘッド52の近傍の様子を撮影するためのカメラである。本実施形態では、カメラ3A〜3Hは、天井に吊り下げられる等、ゴルファー7の頭上に配置される。このうち、カメラ3A〜3Dは、ゴルファー7の直上近傍において、Y軸方向に延びる直線上にこの順に一列に並んで配置される(図2参照)。より具体的には、カメラ3B,3Cは、平面視においてボール55を挟むように配置される。また、カメラ3Aは、カメラ3BのY軸負側に隣接して配置され、カメラ3Dは、カメラ3CのY軸正側に隣接して配置される。従って、カメラ3A,3Bは、インパクト直前の様子を撮影するのに適しており、カメラ3C,3Dは、インパクト直後の様子を撮影するのに適している。
カメラ3E,3Fは、ゴルファー7を基準としてY軸方向左側に配置され、カメラ3G,3Hは、Y軸方向右側に配置される(図2参照)。左カメラ3F及び右カメラ3Hは、カメラ3Bと同期してインパクト前のタイミングt1,t3で作動し、これらのタイミングt1,t3でのヘッド52の近傍の様子を撮影する。左カメラ3E及び右カメラ3Gは、カメラ3Aと同期してインパクト前のタイミングt2で作動し、このタイミングt2でのヘッド52の近傍の様子を撮影する。タイミングt1〜t3は、図5に示すように、時系列に沿ってこの順で現れ、その後、インパクトのタイミングtiに至り、タイミングt4、タイミングt5とこの順に続く。タイミングt1〜t5の詳細については、後述する。
以上のとおり、本実施形態では、インパクト前のタイミングt1〜t3の各々において、複数のカメラにより複数の方向から撮影が行われる。そのため、これらの各タイミングでは、複数のカメラから出力される複数系列の画像データにより、フェース面53の位置が三次元的に捉えられる。
カメラ3A〜3Dは、インパクト付近のヘッド52の様子を撮影可能なように、各々光軸が概ね真下(概ねアドレス時のボール55に向かう方向)を向いている。一方、カメラ3E〜3Hは、インパクト付近のヘッド52の様子を撮影可能なように、各々光軸が斜め下方(概ねアドレス時のボール55に向かう方向)を向いている。より具体的には、左カメラ3E,3Fの光軸は、Y軸方向負方向、X軸方向正方向、かつ、Z軸方向負方向を向いており、右カメラ3G,3Hの光軸は、Y軸方向負方向、X軸方向負方向、かつ、Z軸方向負方向を向いている。
カメラ3A〜3Hは、有線又は無線の通信線18を介して解析装置1に接続されている。カメラ3A〜3Hにより撮影された画像データは、解析装置1にリアルタイムに送信される。なお、カメラ3A〜3Hに内蔵される記憶装置内に画像データを保存しておき、後に手動で記憶装置内から取り出して、解析装置1に受け渡すこともできる。
<2−3.ストロボ>
ストロボ4A〜4Hは、カメラ3A〜3Hの撮影を補助する発光装置である。本実施形態では、ストロボ4A〜4Hも、天井に吊り下げられる等、ゴルファー7の頭上に配置される。このうち、ストロボ4A〜4Eは、ゴルファー7の直上近傍において、Y軸方向に延びる直線上にこの順に一列に並んで配置される(図2参照)。より具体的には、ストロボ4C,4Dは、平面視においてボール55を挟むように配置される。また、ストロボ4Bは、ストロボ4CのY軸負側に隣接して配置され、ストロボ4Aは、ストロボ4BのさらにY軸負側に隣接して配置され、ストロボ4Eは、ストロボ4DのY軸正側に隣接して配置される。従って、ストロボ4A〜4Cは、インパクト直前のヘッド52を照らすのに適しており、ストロボ4D,4Eは、インパクト直後のヘッド52を照らすのに適している。
残りのストロボ4F〜4Hも、Y軸方向に延びる直線上にこの順に一列に並んで配置される(図2参照)。より具体的には、ストロボ4F〜4Hは、上述のストロボ4A〜4Eよりもカメラ3F〜3H側、言い換えると、Y軸正側に配置される。
ストロボ4A〜4Eは、カメラ3A〜3Dがインパクト付近のヘッド52の様子を概ね直上から撮影可能なように、各々光源が概ね真下(概ねアドレス時のボール55に向かう方向)を向いている。一方、ストロボ4F〜4Hは、カメラ3E〜3Hがインパクト付近のヘッド52の様子を斜め上方から撮影可能なように、各々光源が斜め下方(概ねアドレス時のボール55に向かう方向)を向いている。より具体的には、ストロボ4F〜4Hの光源は、Y軸方向負方向、かつ、Z軸方向負方向を向いている。
図5に示すとおり、ストロボ4A,4Cは、カメラ3Bに(従って、カメラ3F,3Hにも)同期して作動し、ストロボ4Bは、カメラ3Aに(従って、カメラ3E,3Gにも)同期して作動する。また、ストロボ4Dは、カメラ3Cに同期して作動し、ストロボ4Eは、カメラ3Dに同期して作動する。また、ストロボ4F,4Hは、カメラ3Bに(従って、カメラ3F,3Hにも)同期して作動し、ストロボ4Gは、カメラ3Aに(従って、カメラ3E,3Gにも)同期して作動する。
<2−4.トリガー装置>
次に、トリガー装置8について説明する。本実施形態に係るトリガー装置8は、3つのタイミングセンサと、タイミング制御装置9とからなる。より具体的には、投光器6A及び受光器7Aが1つのタイミングセンサを構成しており、投光器6B及び受光器7Bが別の1つのタイミングセンサを構成しており、投光器6C及び受光器7Cがさらに別の1つのタイミングセンサを構成している。投光器6A〜6C及び受光器7A〜7Cは、ゴルファー7の足元付近に配置される(図2参照)。タイミング制御装置9は、投光器6A〜6C及び受光器7A〜7Cに加え、カメラ3A〜3H、ストロボ4A〜4H及び解析装置1に接続されている。
まず、投光器6B及び受光器7Bからなるタイミングセンサについて説明する。本実施形態では、投光器6B及び受光器7Bは、X軸に概ね平行な直線上に配置されており、互いに対向している(図2参照)。ゴルフスイング中において、投光器6Bは、常時受光器7Bに向けて光を照射しており、受光器7Bがこれを受光する。しかしながら、ゴルフクラブ5が投光器6Bと受光器7Bとの間を通過するタイミングでは、投光器6Bからの光がゴルフクラブ5により遮断されるため、受光器7Bはこれを受光することができない。受光器7Bはこのタイミングを検出し、これを受けて、タイミング制御装置9がタイミングt1を生成する(図5参照)。
投光器6C及び受光器7Cは、投光器6B及び受光器7BよりもややY軸正側に配置される(図2参照)。投光器6C及び受光器7Cの配置及び構造は、投光器6B及び受光器7Bと同じである。従って、受光器7Cが検出するタイミングに基づいて、タイミング制御装置9は、タイミングt1よりもやや遅れたタイミングt3を生成する(図5参照)。
投光器6A及び受光器7Aは、投光器6B及び受光器7BよりもややY軸負側に配置される(図2参照)。投光器6A及び受光器7Aの配置及び構造も、投光器6B及び受光器7Bと同じである。従って、受光器7Aが検出するタイミングに基づいて、タイミング制御装置9は、タイミングt1よりもやや早いタイミングt0を生成する(図5参照)。
タイミングt1の信号は、タイミング制御装置9から直ちにカメラ3B,3F,3H及びストロボ4A,4Fに送信される。これを受けて、これらのカメラ3B,3F,3H及びストロボ4A,4Fは、タイミングt1での撮影及び発光を行う。また、タイミングt3の信号も、タイミング制御装置9からカメラ3B,3F,3H及びストロボ4C,4Hに送信される。これを受けて、これらのカメラ3B,3F,3H及びストロボ4C,4Hは、タイミングt3での撮影及び発光を行う。
一方、タイミングt0は、タイミングt1,t3の間のタイミングt2を生成するために生成される。より具体的には、タイミング制御装置9は、タイミングt0から所定の微小時間の経過を待って、タイミングt2を生成する。なお、ここでの微小時間は、タイミングt2がタイミングt1,t3の間に来るように予め調整の上、設定されている。タイミングt2の信号は、タイミング制御装置9からカメラ3A,3E,3G及びストロボ4B,4Gに送信される。これを受けて、これらのカメラ3A,3E,3G及びストロボ4B,4Gは、タイミングt2での撮影及び発光を行う。なお、受光器7Aは、タイミング制御装置9を介してカメラ3A,3E,3G及びストロボ4B,4Gと接続されており、受光器7Bも、タイミング制御装置9を介してカメラ3B,3F,3H及びストロボ4A,4Fと接続されており、受光器7Cも、タイミング制御装置9を介してカメラ3B,3F,3H及びストロボ4C,4Hに接続されているものとする。
なお、タイミングt2を、タイミングt0を基準とするのではなく、タイミングt1から微小時間経過後の時間として生成することもできる。この場合、投光器6A及び受光器7Aを省略することもできる。
以上のとおり、本実施形態では、カメラ3B,3F,3Hの組がタイミングt1,t3での撮影を行い、別のカメラ3A,3E,3Gの組が、タイミングt1,t3間のタイミングt2で撮影を行う。これにより、同じカメラでの撮影間隔を長くすることができ、高速で移動するヘッド52の異なるタイミングでの像どうしが、ストロボ写真上において互いに重なり合わないようにすることができる。
また、カメラ3C及びストロボ4Dが撮影及び発光を行うタイミングt4は、タイミングt3に基づいて生成される。より具体的には、タイミング制御装置9は、タイミングt3から所定の微小時間の経過を待って、タイミングt4を生成する。なお、ここでの微小時間は、タイミングt4がインパクトから概ね所定の時間(例えば、1000μs)経過後のタイミングとなるように、予め調整の上、設定されている。同様に、カメラ3D及びストロボ4Eが撮影及び発光を行うタイミングt5も、タイミングt3に基づいて生成される。より具体的には、タイミング制御装置9は、タイミングt3から所定の微小時間の経過を待って、タイミングt5を生成する。なお、ここでの微小時間は、タイミングt5がインパクトから概ね所定の時間(例えば、2000μs)経過後のタイミングとなるように、予め調整の上、設定されている。
<2−5.解析装置>
続いて、図6を参照しつつ、解析装置1について説明する。図6に示すとおり、解析装置1は、CD−ROM等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体30に格納された解析プログラム31を、当該記録媒体30から汎用のパーソナルコンピュータにインストールすることにより製造される。解析プログラム31は、カメラ3A〜3Hから送られてくる画像データに基づいてゴルフスイングを解析するためのソフトウェアであり、解析装置1に後述する動作を実行させる。
解析装置1は、表示部11、入力部12、記憶部13、制御部14及び通信部15を備える。これらの部11〜15は、互いにバス線16を介して接続されており、相互に通信可能である。表示部11は、液晶ディスプレイ等で構成することができ、ゴルフスイングの解析の結果等をユーザに対し表示する。なお、ここでいうユーザとは、ゴルフ用品の開発者や、ゴルファー7自身、そのインストラクター等、ゴルフスイングの解析の結果を必要とする者の総称である。入力部12は、マウス、キーボード、タッチパネル等で構成することができ、解析装置1に対するユーザからの操作を受け付ける。
記憶部13は、ハードディスク等で構成することができる。記憶部13内には、解析プログラム3が格納されている他、カメラ3A〜3Hから送られてくる画像データが保存される。制御部14は、CPU、ROMおよびRAM等から構成することができる。制御部14は、記憶部13内の解析プログラム31を読み出して実行することにより、仮想的に取得部14a、算出部14b、評価部14c及び表示制御部14dとして動作する。各部14a〜14dの動作の詳細については、後述する。通信部15は、カメラ3A〜3H等の外部のデバイスとの通信インターフェースとして機能する。
<3.スイング解析方法>
以下、図7を参照しつつ、本実施形態に係るゴルフスイングを解析するためのスイング解析方法について説明する。図7は、スイング解析システム100により実行されるスイング解析処理の流れを示すフローチャートである。
まず、カメラ3A〜3Dの下方の所定の位置にボール55及びゴルファー7を配置し、ゴルファー7にゴルフクラブ5をテストスイングさせる。このとき、ゴルフクラブ5が3つのタイミングセンサの間、つまり、投光器6A〜6Cと受光器7A〜7Cとの間を順に通過する。これに伴い、上述したとおり、受光器7A〜7Cを介してタイミング制御装置9から、対応するカメラ3A〜3H及びストロボ4A〜4Hへ対応するタイミングt0,t1,t3の信号が送信される。これを受けて、カメラ3A〜3H及びストロボ4A〜4Hによる撮影が行われる(ステップS1)。
既に述べたとおり、撮影は、タイミングt1〜t5において5回行われる。タイミングt1〜t3は、インパクト前のタイミングであり、タイミングt4,t5は、インパクト後のタイミングである。
図5に示すとおり、まず、タイミングt1において、カメラ3B,3F,3H及びストロボ4A,4Fが作動する。具体的には、ストロボ4A,4Fにより照らされたヘッド52のトップ面とフェース面53が、カメラ3Bにより撮影され、ストロボ4A,4Fにより照らされたフェース面53が、カメラ3F,3Hにより2方向から撮影される。
次に、タイミングt0から所定の微小時間後のタイミングt2において、カメラ3A,3E,3G及びストロボ4B,4Gが作動する。具体的には、ストロボ4B,4Gにより照らされたヘッド52のトップ面とフェース面53が、カメラ3Aにより撮影され、ストロボ4B,4Gにより照らされたフェース面53が、カメラ3E,3Gにより2方向から撮影される。
続くタイミングt3において、カメラ3B,3F,3H及びストロボ4C,4Hが作動する。具体的には、ストロボ4C,4Hにより照らされたヘッド52のトップ面とフェース面53が、カメラ3Bにより撮影され、ストロボ4C,4Hにより照らされたフェース面53が、カメラ3F,3Hにより2方向から撮影される。
なお、図8(A)の左の画像は、カメラ3Bにより撮影されたタイミングt1,t3のヘッド52及びボール55を写すストロボ写真であり、図8(A)の中央の画像は、右カメラ3Hにより撮影されたタイミングt1,t3のヘッド52及びボール55を写すストロボ写真であり、図8(A)の右の画像は、左カメラ3Fにより撮影されたタイミングt1,t3のヘッド52及びボール55を写すストロボ写真である。また、図8(B)の左の画像は、カメラ3Aにより撮影されたタイミングt2のヘッド52及びボール55を写すストロボ写真であり、図8(B)の中央の画像は、右カメラ3Gにより撮影されたタイミングt2のヘッド52及びボール55を写すストロボ写真であり、図8(B)の右の画像は、左カメラ3Eにより撮影されたタイミングt2のヘッド52及びボール55を写すストロボ写真である。
続くタイミングt4において、カメラ3C及びストロボ4Dが作動する。具体的には、ストロボ4Dにより照らされたヘッド52のトップ面が、カメラ3Cにより撮影される。
最後に、続くタイミングt5において、カメラ3D及びストロボ4Eが作動する。具体的には、ストロボ4Eにより照らされたヘッド52のトップ面が、カメラ3Dにより撮影される。
なお、図9の左の画像は、カメラ3Cにより撮影されたタイミングt4のヘッド52及びボール55を写すストロボ写真であり、図9の右の画像は、カメラ3Dにより撮影されたタイミングt5のヘッド52及びボール55を写すストロボ写真である。
撮影された画像データは、解析装置1に順次送信され、取得部14aがこれを取得し、記憶部13内に記憶させる。
続いて、算出部14bが、記憶部13内の画像データを参照し、インパクト前、インパクト時、インパクト後、及びインパクトの前後に亘るヘッド52の挙動を表す様々な特徴量を算出する(ステップS2)。より具体的には、画像処理により、画像データに捉えられたマークM1〜M5の位置情報が特定され、これらの位置情報に基づいて特徴量が決定される。
続いて、評価部14cが、以上の特徴量に応じて、ゴルフスイングを評価する(ステップS3)。ここでは、ゴルフスイング時のボール55の捕まり感及びヘッド52の走り感、さらには、シャフト51の柔軟性が定量的に評価される。その後、表示制御部14dが、評価結果を表示部11上に表示させる(ステップS4)。これにより、ユーザは、評価結果を知り、ゴルフスイングを評価することができ、ゴルフ用品の開発や、ゴルファーに適したゴルフクラブのフィッティング、ゴルファーのフォームの改善等に役立てることができる。以上より、スイング処理が終了する。
<3−1.特徴量>
以下、本実施形態で評価の対象となる特徴量について、算出方法及び評価方法に関し、詳細に説明する。
<3−1−1.インパクト直前のヘッド加速度>
1つ目の特徴量は、インパクト直前のヘッド52の加速度(以下、ヘッド加速度)ahである。本実施形態では、ヘッド加速度ahは、インパクト前の3つのタイミングt1〜t3におけるマークM1〜M4の位置情報から導出される。また、本実施形態では、ヘッド加速度ahは、3次元的に算出される。
具体的には、まず、算出部14bが、カメラ3B,3F,3Hから出力された3枚の画像(図8(A)参照)を画像処理することにより、タイミングt1におけるマークM1〜M4の像を抽出し、各画像上でのマークM1〜M4の二次元座標を特定する。なお、各画像中、より左側に写っているヘッド52の像がタイミングt1での像であり、より右側に写っているヘッド52の像がタイミングt3での像である。続いて、算出部14bは、3方向からの各マークM1〜M4の二次元座標に基づいて、各マークM1〜M4の三次元座標を算出する。なお、複数の方向から見た二次元座標に基づいて三次元座標を算出する方法は、既に様々な方法が知られているため、ここでは詳細な説明を省略するが、例えば、DLT(Direct Linear Transformation)法を使用することができる。
同様に、カメラ3A,3E,3Gから出力された3枚の画像(図8(B)参照)に基づいて、タイミングt2におけるマークM1〜M4の三次元座標が算出される。また、カメラ3B,3F,3Hから出力された3枚の画像(図8(A)参照)に基づいて、タイミングt3におけるマークM1〜M4の三次元座標が算出される。
続いて、算出部14bは、各タイミングt1〜t3におけるマークM1〜M4の三次元座標に基づいて、各タイミングt1〜t3におけるフェースセンターFcの三次元座標を特定する。なお、上記のとおり、フェースセンターFcは、マークM1〜M4を頂点とする長方形の中点であるため、フェースセンターFcの三次元座標は、簡単な幾何学計算により算出することができる。
続いて、タイミングt1,t2におけるフェースセンターFcの三次元座標から、タイミングt1,t2間のヘッド速度(フェースセンターFcの移動速度)v1-2が算出される。また、タイミングt2,t3におけるフェースセンターFcの三次元座標から、タイミングt2,t3間のヘッド速度(フェースセンターFcの移動速度)v2-3が算出される。ヘッド速度v1-2,v2-3は、三次元的に算出される。その後、ヘッド加速度ahが、以下の式に基づいて算出される。
h=2(v2-3−v1-2)/(t3−t1)
インパクト直前のヘッド加速度ahは、ゴルフスイング時のヘッド52の走り感を表す指標となる。評価部14cは、所定の変換ルールに従って、ここで算出されたヘッド加速度ahを、走り感を表す評価指標に変換する。評価指標は、例えば、0〜100のように数値を用いて評価することもできるし、「良好」「ふつう」「悪い」のように数値以外で評価することもできる。
<3−1−2.インパクト直前の回転速度>
2つ目の特徴量は、インパクト直前の概ねシャフト51軸周りのヘッド52の回転速度(以下、ヘッド回転速度)ωhである。本実施形態では、ヘッド回転速度ωhは、インパクト前の2つのタイミングt1,t3におけるマークM1,M2の位置情報から導出される。また、本実施形態では、ヘッド回転速度ωhは、3次元的に算出される。
具体的には、まず、算出部14bが、各タイミングt1,t3におけるマークM1,M2の三次元座標を算出する。ただし、これらの三次元座標は、ヘッド加速度ahを算出する過程で既に算出されている結果を流用することができる。続いて、算出部14bは、タイミングt1における、マークM2の位置からマークM1の位置へと向かうベクトルd1を算出する。また、タイミングt3における同様のベクトルを算出し、ベクトルd3とする。その後、ヘッド回転速度ωhが、以下の式に基づいて算出される。下式の右辺の分子は、ベクトルd3とベクトルd1の為す角度を表している。
ωh={arccos(d3・d1/|d3||d1|)}/(t3−t1)
インパクト直前のヘッド回転速度ωhは、ゴルフスイング時のシャフト51のしなり、すなわち、シャフト51の柔らかさを表す指標となる。評価部14cは、所定の変換ルールに従って、ここで算出されたヘッド回転速度ωhを、シャフト51の柔らかさを表す評価指標に変換する。評価指標は、例えば、0〜100のように数値を用いて評価することもできるし、「硬い」「ふつう」「柔らかい」のように数値以外で評価することもできる。
<3−1−3.インパクト直前及びインパクト時のトウダウン量(フェース面の傾き)>
3つ目の特徴量は、インパクト直前及びインパクト時のトウダウン量Dtである。トウダウン量Dtは、フェース面53のトウ側の部位が下方へどれだけ変位したか、言い換えると、フェース面53の傾きを表す(図3参照)。本実施形態では、トウダウン量Dtは、マークM1,M2の位置情報から導出される。また、本実施形態では、トウダウン量Dtは、タイミングt1、タイミングt3及びインパクトのタイミングtiの3つのタイミングにおいて算出される。
具体的には、まず、算出部14bが、各タイミングt1,t3におけるマークM1,M2の三次元座標を算出する。ただし、これらの三次元座標は、ヘッド加速度ahを算出する過程で既に算出されている結果を流用することができる。続いて、算出部14bは、各タイミングt1,t3におけるトウダウン量Dtを、以下の式に従って算出する。すなわち、ヒール側のマークM2に対するトゥ側のマークM1のZ軸方向の相対位置を算出し、これをトウダウン量Dtとする(図3参照)。
t=(マークM1のZ座標)−(マークM2のZ座標)
また、算出部14bは、インパクトのタイミング(以下、タイミングti)におけるマークM1,M2の三次元座標を算出する。そのために、まず、算出部14bは、既に算出されているタイミングt2,t3間のヘッド速度v2-3及びタイミングt3でのマークM1〜M4の三次元座標に加え、予め設定されているボール55の三次元座標等に基づいて、インパクトのタイミングtiを推定する。続いて、算出部14bは、既に算出されているヘッド速度v2-3、タイミングt3でのマークM1,M2の三次元座標、及びタイミングt3,tiに基づいて、インパクトのタイミングtiにおけるマークM1,M2の三次元座標を推定する。その後、算出部14bは、Dtを算出するための上式に従って、インパクトのタイミングtiにおけるトウダウン量Dtを推定により算出する。
インパクト直前及びインパクト時のトウダウン量Dtは、ゴルフスイング時のシャフト51のしなり、すなわち、シャフト51の柔らかさを表す指標となる。評価部14cは、所定の変換ルールに従って、ここで算出された3つのトウダウン量Dtを、シャフト51の柔らかさを表す評価指標に変換する。評価指標は、例えば、0〜100のように数値を用いて評価することもできるし、「硬い」「ふつう」「柔らかい」のように数値以外で評価することもできる。
<3−1−4.インパクト直前及びインパクト時の動的ライ角(フェース面の傾き)>
4つ目の特徴量は、インパクト直前及びインパクト時の動的ライ角θLである。動的ライ角θLは、ライ角の変化量であり、トウダウン量Dtと同様に、フェース面53の傾きを表すことができる。本実施形態では、動的ライ角θLは、ライ角の変化量を直接的に導出するのではなく、マークM1,M2の位置情報から間接的に導出される(図3参照)。また、本実施形態では、動的ライ角θLは、トウダウン量Dtの場合と同様に、3つのタイミングt1,t3,tiにおいて算出される。
具体的には、まず、算出部14bが、各タイミングt1,t3,tiにおけるマークM1,M2の三次元座標を算出する。ただし、これらの三次元座標は、既に算出されている結果を流用することができる。続いて、算出部14bは、各タイミングt1,t3,tiにおける動的ライ角θLを、以下の式に従って算出する。ただし、以下の式のdは、マークM2の位置からマークM1の位置へと向かうベクトルdであり、d’は、ベクトルdをXY平面に投影したベクトルである。
θL=arccos(d・d’/|d||d’|)
インパクト直前及びインパクト時の動的ライ角θLは、ゴルフスイング時のシャフト51のしなり、すなわち、シャフト51の柔らかさを表す指標となる。評価部14cは、所定の変換ルールに従って、ここで算出された3つの動的ライ角θLを、シャフト51の柔らかさを表す評価指標に変換する。評価指標は、例えば、0〜100のように数値を用いて評価することもできるし、「硬い」「ふつう」「柔らかい」のように数値以外で評価することもできる。
<3−1−5.インパクト直後のフェース角(開き度合い)>
5つ目の特徴量は、インパクト直後のフェース角θFである。フェース角θFは、平面視においてフェース面53とX軸との為す角度であり、フェース面53の開き度合いを表すことができる(図10参照)。本実施形態では、フェース角θFは、マークM5の位置情報から導出される。また、本実施形態では、フェース角θFは、インパクト後の2つのタイミングt4,t5において算出される。
具体的には、まず、算出部14bが、カメラ3Cから出力された画像(図9の左の画像)を画像処理することにより、タイミングt4におけるマークM5の像を抽出し、当該画像上でのマークM5の長手方向の中心軸の延びる方向を特定する。同様に、算出部14bは、カメラ3Dから出力された画像(図9の右の画像)を画像処理することにより、タイミングt5におけるマークM5の像を抽出し、当該画像上でのマークM5の長手方向の中心軸の延びる方向を特定する。その後、算出部14bは、各タイミングt4,t5におけるマークM5の長手方向の中心軸の延びる方向から、各タイミングt4,t5におけるフェース角θFを算出する。
インパクト直後のフェース角θFは、ゴルフスイング時のボール55の捕まり感を表す指標となる。評価部14cは、所定の変換ルールに従って、ここで算出されたフェース角θFを、捕まり感を表す評価指標に変換する。評価指標は、例えば、0〜100のように数値を用いて評価することもできるし、「良好」「ふつう」「悪い」のように数値以外で評価することもできる。
<3−1−6.インパクト前後に亘るヘッド速度低下度>
6つ目の特徴量は、インパクト前後に亘るヘッド52の速度低下度(以下、ヘッド速度低下度)Whである。本実施形態では、ヘッド速度低下度Whは、マークM5の位置情報から導出される。
具体的には、まず、算出部14bが、カメラ3Cから出力された画像(図9の左の画像)を画像処理することにより、タイミングt4におけるマークM5の像を抽出し、当該画像上でのマークM5の中心の二次元座標を特定する。同様に、算出部14bは、カメラ3Dから出力された画像(図9の右の画像)を画像処理することにより、タイミングt5におけるマークM5の像を抽出し、当該画像上でのマークM5の中心の二次元座標を特定する。その後、算出部14bは、タイミングt4,t5におけるマークM5の中心の二次元座標から、タイミングt4,t5間のヘッド速度(マークM5の中心の移動速度)v4-5を算出する。
続いて、算出部14bは、カメラ3Bから出力された画像(図8(A)の左の画像)を画像処理することにより、タイミングt1におけるマークM5の像を抽出し、当該画像上でのマークM5の中心の二次元座標を特定する。同様に、算出部14bは、カメラ3Bから出力された画像(図8(A)の左の画像)を画像処理することにより、タイミングt3におけるマークM5の像を抽出し、当該画像上でのマークM5の中心の二次元座標を特定する。その後、算出部14bは、タイミングt1,t3におけるマークM5の中心の二次元座標から、タイミングt1,t3間のヘッド速度(マークM5の中心の移動速度)v1-3を算出する。なお、ヘッド速度v1-3は、三次元計測の結果に基づくヘッド速度とすることもできる。
続いて、算出部14cは、以下の式に従って、ヘッド速度低下度Whを算出する。
h=v4-5/v1-3
インパクトの前後に亘るヘッド速度低下度Whは、ゴルフスイング時のヘッド52の走り感を表す指標となる。評価部14cは、所定の変換ルールに従って、ここで算出されたヘッド速度低下度Whを、走り感を表す評価指標に変換する。評価指標は、例えば、0〜100のように数値を用いて評価することもできるし、「良好」「ふつう」「悪い」のように数値以外で評価することもできる。
<4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例の要旨は、適宜組み合わせることができる。
<4−1>
上記実施形態では、フェース面53にマークが4箇所に取り付けられたが、3箇所以下でもよいし、5箇所以上でもよい。また、マークは省略することもできる。ただし、画像処理を容易にする観点からは、マークを取り付けることが好ましく、3箇所以上取り付けることが特に好ましい。
<4−2>
カメラの構成は、上述したものに限られない。カメラの数は減らすこともできるし、増やすこともできる。また、カメラの配置も変更することができる。また、ストロボ式でなくてもよい。
例えば、上述したヘッド加速度ahやヘッド回転速度ωh、トウダウン量Dt、動的ライ角θLは、三次元的ではなく、二次元的に算出することができ、この場合、三次元撮影は不要となり、カメラの台数を減らすことができる。一方、上述したフェース角θFやヘッド速度低下度Whを、三次元的に算出することもでき、この場合、タイミングt4,t5においても三次元撮影を行うべく、カメラの台数を増やすことが好ましい。
<4−3>
上記実施形態では、様々な特徴量の評価が、解析装置1の評価部14cにより行われた。しかしながら、特徴量を表示部11上に表示させ、同様の評価を人が行うようにすることができる。
1 解析装置(コンピュータ)
100 スイング解析システム
14a 取得部
14b 算出部
3A〜3H カメラ
4A〜4H ストロボ
6A〜6C 投光器
7A〜7C 受光器
8 トリガー装置
31 解析プログラム
5 ゴルフクラブ
51 シャフト
52 ヘッド
55 ボール
7 ゴルファー
M1〜M5 マーク

Claims (9)

  1. シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブを用いたゴルフスイングの解析方法であって、
    インパクト後の前記ヘッド近傍の様子を表すインパクト後画像を撮影するステップと、
    少なくとも前記インパクト後画像を画像処理することにより、インパクト後の又はインパクト前後に亘る前記ヘッドの挙動を表す特徴量を算出するステップと、
    前記特徴量、ボールの捕まり感及び前記ヘッドの走り感の少なくとも一方である評価対象を表す評価指標に変換するステップと、
    前記評価指標に応じて、前記評価対象を評価するステップと、
    を含む、
    ゴルフスイングの解析方法。
  2. 前記特徴量は、インパクト後の前記ヘッドの開き度合いを含み、
    前記評価するステップは、前記開き度合いから変換された前記評価指標に応じて、前記ボールの捕まり感を評価するステップである、
    請求項1に記載のスイング解析方法。
  3. インパクト前の前記ヘッドの近傍の様子を表すインパクト前画像を撮影するステップ
    をさらに含む、
    請求項1又は2に記載のスイング解析方法。
  4. 前記特徴量を算出するステップは、前記インパクト後画像に加え、前記インパクト前画像を画像処理することにより、前記特徴量として、インパクト前後での前記ヘッドの速度低下度を算出するステップであり、
    前記評価するステップは、前記速度低下度から変換された前記評価指標に応じて、前記ヘッドの走り感を評価するステップである、
    請求項3に記載のスイング解析方法。
  5. 前記インパクト前画像を取得するステップは、インパクト前の少なくとも3つのタイミングにおいて前記インパクト前画像を撮影するステップであり、
    当該スイング解析方法は、
    前記3つのタイミングにおける前記インパクト前画像を画像処理することにより、インパクト前の前記ヘッドの加速度を算出するステップと、
    前記加速度に応じて、前記ヘッドの走り感を評価するステップと
    をさらに含む、
    請求項3又は4に記載のスイング解析方法。
  6. 前記インパクト前画像を画像処理することにより、インパクト前の前記ヘッドのフェース面の傾きを算出するステップと、
    前記ヘッドのフェース面の傾きに応じて、前記シャフトの柔軟性を評価するステップと、
    をさらに含む、
    請求項3から5のいずれかに記載のスイング解析方法。
  7. シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブを用いたゴルフスイングの解析装置であって、
    インパクト後の前記ヘッド近傍の様子を撮影したインパクト後画像を取得する取得部と、
    少なくとも前記インパクト後画像を画像処理することにより、インパクト後の又はインパクト前後に亘る前記ヘッドの挙動を表す特徴量を算出する算出部と
    前記特徴量を、ボールの捕まり感及び前記ヘッドの走り感の少なくとも一方である評価対象を表す評価指標に変換する評価部と
    を備える、
    ゴルフスイングの解析装置。
  8. 前記特徴量は、インパクト後の前記ヘッドの開き度合い、及び、インパクト前後での前記ヘッドの速度低下度の少なくとも一方を含む、
    請求項7に記載のゴルフスイングの解析装置。
  9. シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブを用いたゴルフスイングの解析プログラムであって、
    インパクト後の前記ヘッド近傍の様子を撮影したインパクト後画像を取得するステップと、
    少なくとも前記インパクト後画像を画像処理することにより、インパクト後の又はインパクト前後に亘る前記ヘッドの挙動を表す特徴量を算出するステップと
    前記特徴量を、ボールの捕まり感及び前記ヘッドの走り感の少なくとも一方である評価対象を表す評価指標に変換するステップと
    をコンピュータに実行させる、
    ゴルフスイングの解析プログラム。


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