JP2012520257A - Ikk2阻害剤としてのインドール誘導体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、炎症性腸疾患、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、喘息、鼻炎、線維性疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎および紫外線(UV)誘発性皮膚傷害のような障害の治療に用いるための、キナーゼ活性、特に、IKK2活性の阻害剤である、式(I)のある特定の新規化合物、またはその塩に関する。
Figure 2012520257

【選択図】なし

Description

本発明はキナーゼ活性の阻害剤である新規化合物に関する。より具体的には、該化合物はIKK2阻害剤である。IKK2阻害剤である化合物は、不適切なIKK2(IKKβとしても知られる)活性に関連する障害の治療、特に、炎症性障害および組織修復障害、線維性疾患および皮膚病を含むIKK2メカニズムにより媒介される障害の治療および予防に有用であり得る。このような障害は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)および喘息を含む。
酵素の1つの重要な大きなファミリーがタンパク質キナーゼ酵素ファミリーである。現在のところ、約500の異なる既知のタンパク質キナーゼが存在する。しかしながら、ヒトゲノムの3〜4%がタンパク質キナーゼの形成に関するコードであるので、ヒトの身体において何千もの異なる別のキナーゼが存在し得る。タンパク質キナーゼは、ATP−Mg2+複合体のγリン酸基を種々のタンパク質のアミノ酸側鎖に転移することによってそのアミノ酸側鎖のリン酸化を触媒する働きをする。これらの酵素は細胞内のシグナル伝達プロセスの大部分を制御し、それにより、タンパク質のセリン、トレオニンおよびチロシン残基のヒドロキシル基の可逆的リン酸化を通じて細胞の機能、成長、分化および破壊(アポトーシス)を統括する。研究により、タンパク質キナーゼはシグナル伝達、転写調節、細胞運動および細胞分裂を含む多くの細胞機能の主要調節因子であることが示された。また、いくつかの癌遺伝子がタンパク質キナーゼをコードしていることも示されており、キナーゼが発癌において役割を果たすことが示唆される。これらのプロセスは、多くの場合、それぞれのキナーゼそれ自体が1以上のキナーゼによって調節される複雑にかみ合った経路によって高度に調節される。結果として、異常または不適切なタンパク質キナーゼ活性は、このような異常なキナーゼ活性に関連する病態の発生に寄与する可能性がある。それらの生理学的関連性、多様性および遍在性のために、タンパク質キナーゼは生化学的および医学的研究において最も重要で広く研究される酵素ファミリーの1つとなった。
タンパク質キナーゼファミリーの酵素は一般に、それらがリン酸化するアミノ酸残基に基づいてタンパク質チロシンキナーゼとタンパク質セリン/トレオニンキナーゼの2つの主要なサブファミリーに分類される。セリン/トレオニンキナーゼ(PSTK)には、環状AMPおよび環状GMP依存性タンパク質キナーゼ、カルシウムおよびリン脂質依存性タンパク質キナーゼ、カルシウムおよびカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼ、カゼインキナーゼ、細胞分裂周期タンパク質キナーゼおよびその他が含まれる。これらのキナーゼは通常、細胞質性であるかまたはおそらくは係留タンパク質によって細胞の粒子画分に結合されている。異常なタンパク質セリン/トレオニンキナーゼ活性は関節リウマチ、乾癬、敗血性ショック、骨欠損、多くの癌およびその他の増殖性疾患などのいくつかの病態において関連づけられているか、または疑われている。よって、セリン/トレオニンキナーゼおよびそれらが一部となるシグナル伝達経路は、創薬の重要な標的である。チロシンキナーゼはチロシン残基をリン酸化する。チロシンキナーゼは細胞調節において等しく重要な役割を果たす。これらのキナーゼには、上皮細胞増殖因子受容体、インスリン受容体、血小板由来増殖因子受容体および他のものを含む、増殖因子およびホルモンなどの分子のためのいくつかの受容体が含まれる。研究により、多くのチロシンキナーゼが、細胞の外部に受容体ドメインを持ち、内部にキナーゼドメインを持った膜貫通タンパク質であることが示された。同様にまた、チロシンキナーゼの変調因子を同定するための多くの研究も進んでいる。
核因子κB(NF−κB)は、Rel/NF−κBファミリーのポリペプチドの種々の組み合わせからなる近縁の二量体転写因子複合体ファミリーを表す。このファミリーは哺乳類ではRelA(p65)、NF−κB1(p50/p105)、NF−κB2(p52/p100)、c−RelおよびRelB(これら全てはヘテロダイマーまたはホモダイマーを形成することができる)の5つの各遺伝子産物からなる。これらのタンパク質は、DNA結合ドメインと二量体形成ドメインを含む相同性の高い300のアミノ酸「Rel相同性ドメイン」を共通に持つ。また、NFκBは、Rel相同性ドメインのC末端付近に、細胞質から核へのNF−κBの輸送に重要な核局在配列を有する。さらに、p65およびcRelはそれらのC末端に強力なトランス活性化ドメインを有する。
NF−κBの活性は、タンパク質の阻害剤IκBファミリーメンバーとの相互作用によって調節される。この相互作用はNF−κBタンパク質上の核局在配列を効果的に遮断して、二量体の核への移動を妨げる。広範な刺激が、複数のシグナル伝達経路であると思われるものを介してNF−κBを活性化する。細菌産物(LPS)、数種のウイルス(HIV−1、HTLV−1)、炎症性サイトカイン(TNFα、IL−1)、環境ストレスおよび酸化ストレスならびにDNA傷害剤がその中に含まれる。しかしながら、明らかに全ての刺激に共通するのはリン酸化とその後のIκBの分解である。例えば、IκBαおよびβは、最近同定されたIκBキナーゼ(IKK−αおよびIKK−β)によって2つのN末端セリンでリン酸化されるが、IkB様C末端領域を運ぶNF−κB2はIKK−αによってN末端およびC末端セリンでリン酸化される。IKK−βはまたIKK2としても知られ、炎症性刺激に対応する迅速なNFκBの活性化に不可欠であることが今般広く受け入れられている。IKK2はセリン/トレオニンキナーゼの一例である。一度リン酸化されるとそのタンパク質はユビキチン−プロテアソーム経路を介した分解の目印が付けられるという点で、これらのリン酸化はその後のNF−κBの活性化に極めて重要であることを、部位特異的突然変異誘発研究が示唆している。IκBが存在しないと、活性NF−κB複合体は核へ移行することができ、そこでそれらは選択的な様式で好ましい遺伝子特異的エンハンサー配列と結合する。NF−κBによって調節される遺伝子には、いくつかのサイトカインおよびケモカイン、細胞接着分子、急性期タンパク質、免疫調節タンパク質、エイコサノイド代謝酵素および抗アポトーシス遺伝子が含まれる。
TNF、IL−1β、IL−6およびIL−8などのサイトカイン、ICAMおよびVCAMなどの細胞接着分子、ならびに誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)を含む多数の炎症性メディエーターの調節された発現にNF−κBが重要な役割を果たすことは、周知である。このようなメディエーターは炎症部位における白血球の動員にある役割を果たすことが知られており、iNOSの場合には、いくつかの炎症性疾患および自己免疫疾患において臓器の破壊をもたらし得る。
炎症性障害におけるNF−κBの重要性は、NF−κBが活性化されることが示されている喘息を含む気道炎症の研究によってさらに証明されている。この活性化はこれらの障害に特徴的なサイトカイン生産と白血球浸潤の増大の基礎となる可能性がある。さらに、吸入ステロイドは気道の過敏反応を軽減し、喘息気道において炎症性応答を抑制する。NF−κBのグルココルチコイド阻害に関する最近の所見を鑑みれば、これらの効果はNF−κBの阻害により仲介されることが推測される。
さらに、炎症性障害におけるNF−κBの役割の証拠は、リウマチ滑膜の研究からも得られる。NF−κBは通常不活性な細胞質複合体として存在するが、最近の免疫組織化学的研究により、NF−κBは核に存在し、従って、リウマチ滑膜を含む細胞において活性であることが示された。さらに、NF−κBはTNF−αまたはIL−1βによる刺激に応答してヒト滑膜細胞で活性化されることが示されている。このような分布はこの組織に特徴的なサイトカインおよびエイコサノイドの生産の増大の基礎メカニズムであり得る。Roshak, A. K., et al., J. Biol. Chem., 271, 31496-31501 (1996)参照。IKK−βの発現は関節リウマチ患者の滑膜細胞で示されており、遺伝子導入研究により、これらの細胞における刺激された炎症性メディエーターの生産におけるIKK−βの中枢的役割が証明されている。Aupperele, K. R., et al., J. Immunology, 1999, 163:427-433およびAupperle, K. R, et al., J. Immunology, 2001, 166:2705-11参照。さらに最近では、野生型IKK−βアデノウイルス構築物の関節内投与はラットにおいて足の腫脹を引き起こすことが示されたが、ドミナントネガティブIKKβの関節内投与がアジュバント誘発性関節炎を阻害した。Tak, P. P., et al., Arthritis and Rheumatism, 2001, 44:1897-1907参照。
NF−κB/RelおよびIκBタンパク質はまた悪性形質転換および転移においても重要な役割を果たしている可能性がある。ファミリーメンバーは過剰発現、遺伝子増幅、遺伝子再構成または転座の結果としてin vitroおよびin vivoにおいて細胞の形質転換に関連している。さらに、これらのタンパク質をコードする遺伝子の再配列および/または増幅はあるヒトリンパ腫の20〜25%に見られる。さらに、NF−κBはヒト腫瘍において最も多い欠陥である発癌性rasによって活性化され、NF−κB活性化の遮断はrasにより媒介される細胞の形質転換を阻害する。さらに、アポトーシスの調節におけるNF−κBの役割も報告されており、腫瘍細胞増殖の調節におけるこの転写因子の役割が強調されている。TNF、電磁放射線およびDNA傷害剤は全てNF−κBを活性化し、次にいくつかの抗アポトーシスタンパク質の発現のアップレギュレーションをもたらすことが示されている。逆に、NF−κBの阻害はいくつかの腫瘍細胞種でこれらの薬剤によるアポトーシス死滅を増強することが示されている。これは化学療法に対する腫瘍細胞耐性の主要なメカニズムであると思われることから、NF−κBの活性化の阻害剤は単剤または併用療法として有用な化学療法薬となり得る。最近の報告は、NF−κBを骨格細胞分化の阻害剤ならびにサイトカイン誘発性筋肉消耗のレギュレーターとして関連づけており(Guttridge, D. C., et al., Science, 2000, 289: 2363-2365)、新規な癌治療薬としてNFκB阻害剤の可能性をさらに裏付けている。
いくつかのNF−κBおよびIKK阻害剤がWahl, C., et al., J. Clin. Invest. 101(5), 1163-1174 (1998); Sullivan, R. W., et al., J. Med. Chem., 41, 413-419 (1998); Pierce, J. W., et al., J. Biol. Chem. 272, 21096-21103 (1997);およびCoish, P. D. G., et al., Expert Opin. Ther. Patents, 2006, vol 16(1) 1-12に記載されている。
海洋天然産物のヒメニアルジシンはNF−κBを阻害することが知られている。Roshak, A., et al., JPET, 283, 955-961 (1997);およびBreton, J. J., and Chabot-Fletcher, M. C., JPET, 282, 459-466 (1997)参照。
IKK2活性を阻害する化合物を製造する試みがなされ、このような化合物のいくつかは当技術分野ですでに開示されている。しかしながら、IKK2により媒介される病的応答の数を考えれば、多様な症状の治療に使用することができるIKK2阻害剤の必要性がなお存在する。
本発明者らはキナーゼ活性、特に、IKK2活性の阻害剤である新規化合物を発見した。IKK2阻害剤である化合物は、例えばIKK2メカニズムにより媒介される障害の治療および予防において、不適切なキナーゼ活性、特に、不適切なIKK2活性に関連する障害の治療に有用であり得る。このような障害としては、炎症性および組織修復障害(関節リウマチ、炎症性腸疾患、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、喘息および鼻炎を含む)、線維性疾患、骨関節炎、骨粗鬆症、皮膚病(乾癬、アトピー性皮膚炎および紫外線(UV)誘発性皮膚傷害を含む)、自己免疫疾患(シェーグレン症候群、全身性紅斑性狼瘡(systemic lupus eythematosus)、多発性硬化症、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎(alkylosing spondylitis)、組織および臓器拒絶))、アルツハイマー病、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、再狭窄(restonosis)、糖尿病、糸球体腎炎、癌(ホジキン病を含む)、悪液質、感染およびある特定のウイルス感染に関連する炎症(後天性免疫不全症候群(AIDS)を含む)、成人性呼吸窮迫症候群、および毛細血管拡張性運動失調症が含まれる。特に、これらの障害には炎症性障害および組織修復障害(炎症性腸疾患、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、喘息および鼻炎を含む)、線維性疾患および皮膚病(乾癬、アトピー性皮膚炎および紫外線(UV)誘発性皮膚傷害を含む)が含まれる。
さらに、式(I)の化合物またはその塩は、
(i)約7.0より大きいpIC50を有する強力なIKK活性、
(ii)IKK1受容体よりもIKK2受容体に対して選択性である、および/または
(iii)低いCNS浸透
という特性のうち1以上を持ち得るという点で、既知のIKK2阻害剤よりも改良された特性を示し得る。
このような特性を有する化合物は吸入された場合に有効であり得、かつ/または1日1回投与することができ、かつ/または他の既存の療法に比べて改良された副作用特性も持ち得る。
式(I)の化合物またはその塩は、既知のIKK2阻害剤よりも改良された安全性を持ち得る。特に、式(I)の化合物またはその塩は既知のIKK2阻害剤に比べて改良された毒性特性を持ち得る。
一実施形態では、本化合物は他のキナーゼよりもIKK2に対して選択性を示し得る。
一実施形態では、本化合物はその薬物動態特性のために薬剤としての開発に好適であり得る。
Roshak, A. K., et al., J. Biol. Chem., 271, 31496-31501 (1996) Aupperele, K. R., et al., J. Immunology, 1999, 163:427-433 Aupperle, K. R, et al., J. Immunology, 2001, 166:2705-11 Tak, P. P., et al., Arthritis and Rheumatism, 2001, 44:1897-1907 Guttridge, D. C., et al., Science, 2000, 289: 2363-2365 Wahl, C., et al., J. Clin. Invest. 101(5), 1163-1174 (1998) Sullivan, R. W., et al., J. Med. Chem., 41, 413-419 (1998) Pierce, J. W., et al., J. Biol. Chem. 272, 21096-21103 (1997) Coish, P. D. G., et al., Expert Opin. Ther. Patents, 2006, vol 16(1) 1-12 Roshak, A., et al., JPET, 283, 955-961 (1997) Breton, J. J., and Chabot-Fletcher, M. C., JPET, 282, 459-466 (1997)
本発明は新規化合物に関する。具体的には、本発明は式(I):
Figure 2012520257
の5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミドまたはその塩に関する。
式(I)の化合物またはその塩はIKK2活性の阻害剤である。IKK2阻害剤である化合物は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)および喘息などの不適切なIKK2(IKKβとしても知られる)活性に関連する障害の治療に有用であり得る。よって、本発明はさらに式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を含む医薬組成物に関する。本発明はさらに式(I)の化合物もしくはその薬学上許容される塩、または式(I)の化合物もしくはその薬学上許容される塩を含む医薬組成物を用い、IKK2活性を阻害する方法、およびそれに関連する障害の治療に関する。
実施例1のXRPD(X線粉末回折)図を示す。 実施例1のDSC(示差走査熱量測定)を示す。 実施例3のプロトンNMRスペクトルを示す。
一態様において、本発明は式(I):
Figure 2012520257
の5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミドまたはその塩に関する。
式(I)の化合物またはその塩の全ての溶媒和物(水和物を含む)、複合体、多形、プロドラッグおよび放射性標識誘導体が本発明の範囲内に含まれる。
式(I)の化合物またはその塩は一般に固体形態である。固体状態の式(I)の化合物またはその塩は結晶もしくは非結晶形で、またはその混合物として存在し得る。結晶形の式(I)の化合物またはその塩に関し、結晶化中に結晶格子に溶媒分子が組み込まれることにより薬学上許容される溶媒和物が形成され得ることが、当業者ならば分かるであろう。溶媒和物はエタノール、イソプロパノール、DMSO、酢酸、エタノールアミンおよびEtOAcなどの非水性溶媒を含んでもよいし、あるいは結晶格子に組み込まれる溶媒として水を含んでもよい。水が結晶格子に組み込まれる溶媒である溶媒和物は一般に「水和物」と呼ばれる。水和物としては、化学量論的水和物ならびに種々の量の水を含有する組成物が含まれる。本発明はこのような溶媒和物を全て含む。
当業者ならばさらに、結晶形の式(I)の化合物またはその塩は、その種々の溶媒和物を含め、多形性(すなわち、異なる結晶構造が生じる可能性)を示し得る。これらの種々の結晶形は一般に「多形」として知られる。本発明はこのような全ての多形を含む。多形は同じ化学組成を有するが、充填、幾何学的配列および結晶固体状態の他の記述的特性が異なる。よって、多形は、形状、密度、硬度、変形性、安定性および溶解特性などの異なる物理的特性を持ち得る。多形は一般に同定に使用される融点、IRスペクトルおよびX線粉末回折図が異なる。当業者ならば、例えば化合物の製造に用いられる反応条件または試薬を変更または調節することによって種々の多形が製造可能なことが分かるであろう。例えば、温度、圧力または溶媒の変化は多形をもたらし得る。さらに、ある多形はある条件下で別の多形へ自発的に変換し得る。
一態様において、本発明は、結晶形の5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミドまたはその塩を提供する。
一実施形態では、本発明は、結晶形の5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミドを提供する。
別の実施形態では、本発明は、
(i)約6.4、約7.4、約12.4、約15.6および約20.5にピーク(°2θ)を有するXRPD(X線粉末回折)図;および/または
(ii)開始温度約115℃での分解を伴った融解を有するDSC(示差走査熱量測定)サーモグラム
を示すことを特徴とする、結晶性5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミドを提供する。
別の実施形態では、本発明は、
(i)6.4±0.1°2θ、7.4±0.1°2θ、12.4±0.1°2θ、15.6±0.1°2θおよび20.5±0.1°2θにピーク(°2θ)を有するXRPD(X線粉末回折)図;および/または
(ii)開始温度115℃での分解を伴った融解を有するDSC(示差走査熱量測定)サーモグラム
を示すことを特徴とする、結晶性5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミドを提供する。
別の実施形態では、本発明は、実質的に図1に従うXRPD図を示すことを特徴とする、結晶性5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミドを提供する。
さらなる実施形態では、本発明は、実質的に表1に示されるピークを含むXRPD図を示すことを特徴とする、結晶性5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミドを提供する。
別の実施形態では、本発明は、実質的に図2に従うDSCサーモグラムを示すことを特徴とする、結晶性5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミドを提供する。
本発明はまた、1以上の原子が自然界に最もよく見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子で置換されていること以外は式(I)の化合物またはその塩と同一である同位体標識化合物も含む。式(I)の化合物またはその塩に組み込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素および酸素の同位体、例えば3H、11Cおよび14Cが含まれる。
本明細書において式(I)の化合物またはその塩という場合には、遊離塩基またはその塩、例えばその薬学上許容される塩としての式(I)の化合物も包含すると理解されるべきである。
当業者ならば、式(I)に従う化合物の薬学上許容される塩が製造され得ることが分かるであろう。実際、本発明のある特定の実施形態では、式(I)に従う化合物の薬学上許容される塩は、より大きな安定性または溶解度を分子に与え、それにより投与形への調製を容易にするので、個々の遊離塩基または遊離酸よりも好ましい場合があることが分かるであろう。よって、本発明はさらに式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩も対象とする。
本明細書において「薬学上許容される塩」とは、対象化合物の所望の生物活性を保持し、かつ、最小の所望でない毒物学的作用を示す塩を表す。これらの薬学上許容される塩は、化合物の最終的な単離および精製の際に原位置で製造できるし、またはその遊離塩基形の精製化合物を別途好適な酸と反応させることによっても製造できる。
例えば式(I)の化合物およびその薬学上許容される塩の製造において中間体として用いるため、薬学上許容されない対イオンまたは会合溶媒を有する塩および溶媒和物も本発明の範囲内にある。よって、本発明の一実施形態は式(I)の化合物およびその塩を包含する。
ある特定の実施形態では、式(I)に従う化合物は塩基性官能基を含んでもよく、従って、好適な酸で処理することによって薬学上許容される酸付加塩を形成することができる。好適な酸としては、薬学上許容される無機酸および薬学上許容される有機酸が含まれる。代表的な薬学上許容される酸付加塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、メチル硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、スルファミン酸塩、リン酸塩、酢酸塩、ヒドロキシ酢酸塩、フェニル酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、イソ酪酸塩、吉草酸塩、マレイン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、アクリル酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、サリチル酸塩、p−アミノサリチル酸塩、グリコール酸塩、乳酸塩、ヘプタン酸塩、フタル酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、o−アセトキシ安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、ナフトエ酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、マンデル酸塩、タンニン酸塩、ギ酸塩、ステアリン酸塩、アスコルビン酸塩、パルミチン酸塩、オレイン酸塩、ピルビン酸塩、パモ酸塩、マロン酸塩、ラウリン酸塩、グルタル酸塩、グルタミン酸塩、エストール酸塩、メタンスルホン酸塩(メシル酸塩)、エタンスルホン酸塩(エシル酸塩)、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)、p−アミノベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩)およびナフタレン−2−スルホン酸塩が含まれる。一実施形態では、薬学上許容される酸付加塩は塩酸塩である。
化合物の調製
式(I)の化合物またはその塩は標準的な化学法を含む様々な方法で製造され得る。
式(I)の化合はスキーム1に従い、5−ブロモ−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミドを[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]ボロン酸と反応させることによって調製できる。好適な条件は、1,4−ジオキサンおよび水などの好適な溶媒または溶媒混合物中、炭酸カリウムなどの好適な塩基で処理した後にPdCl(dppf)−CHCl)などのパラジウム触媒を添加し、その後、反応が完了するまで好適な温度で(例えば約90℃で約1.5時間)混合物を加熱することを含む。
スキーム1
Figure 2012520257
あるいは、式(I)の化合物はスキーム2に従い、5−ブロモ−2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドールまたはその塩、例えば塩酸塩を3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インドール−7−カルボキサミドまたはその溶媒和物、例えばジオキサン溶媒和物と反応させることによって調製できる。好適な条件は、1,4−ジオキサンおよび水などの好適な溶媒または溶媒混合物中、リン酸三カリウム一水和物などの好適な塩基で処理した後にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)などのパラジウム触媒と2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(XPhos)などの好適なリガンドを添加することを含む。反応混合物を還流温度まで加熱し、この温度で反応が完了するまで維持する。
スキーム2
Figure 2012520257
使用方法
式(I)の化合物またはその塩はIKK2の阻害剤である。IKK2阻害剤である化合物は、基礎病理が(少なくとも部分的に)不適切なIKK2(IKKβとしても知られる)活性に起因し得る障害、例えばCOPD(慢性閉塞性肺疾患)および喘息の治療に有用であり得る。「不適切なIKK2活性」とは、特定の患者において予想される正常なIKK2活性から外れたIKK2活性を表す。不適切なIKK2活性は、例えば、活性の異常な増大、またはIKK2活性のタイミングおよびもしくは制御の異常といった形態をとり得る。そして、このような不適切な活性は例えば、不適切な活性化または制御されない活性化をもたらすタンパク質キナーゼの過剰発現または突然変異から起こり得る。よって、別の態様において本発明はこのような障害を治療する方法を対象とする。
このような障害としては、炎症性障害および組織修復障害(炎症性腸疾患、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、喘息および鼻炎を含む)、線維性疾患および皮膚病(乾癬、アトピー性皮膚炎および紫外線(UV)誘発性皮膚傷害を含む)が含まれる。
本発明の治療方法は、安全かつ有効な量の式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩をそれを必要とするヒトに投与することを含む。本発明の個々の実施形態は、安全かつ有効な量の式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩をそれを必要とするヒトに投与することによって上述の障害のいずれか1つを治療する方法を含む。
本明細書において、障害に関する「治療」とは、(1)障害または障害の1以上の生体発現を改善または予防すること、(2)(a)障害に至る、もしくは障害の原因となる生体カスケードにおける1以上の点、または(b)障害の1以上の生体発現を妨げること、(3)障害に関連する1以上の徴候または影響を緩和すること、または(4)障害または障害の1以上の生体発現の進行を遅らせることを意味する。
上記に示したように、障害の「治療」には障害の予防も含む。当業者ならば、「予防」は絶対的な用語ではないことが分かるであろう。医学では、「予防」は、障害もしくはその生体発現の見込みもしくは重篤度を実質的に軽減するための薬剤、またはそのような障害もしくはその生体発現の開始を遅らせるための薬剤の予防的投与を表すことが理解されている。
本明細書において、式(I)の化合物もしくはその薬学上許容される塩、または他の薬学上有効な医薬に関する「安全かつ有効な量」とは、患者の症状を治療するのに十分であるが、健全な医学的判断の範囲内で重大な副作用を(妥当な利益/リスク比で)避けるのに十分低い化合物の量を意味する。安全かつ有効な量の化合物は、選択される特定の化合物(例えば、化合物の効力、有効性および半減期を考慮して選択);選択される投与経路;治療される障害;治療される障害の重篤度;治療される患者の年齢、大きさ、体重および健康状態;治療される患者の病歴;治療の期間;併用療法の性質;所望の治療効果などの因子によって異なるが、やはり当業者により慣例的に決定することができる。
式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩は、全身投与および局所投与の双方を含むいずれかの好適な投与経路によって投与してもよい。全身投与としては、経口投与、非経口投与、経皮投与および直腸投与が含まれる。非経口投与は腸内または経皮以外の投与経路を表し、一般に注射または注入による。非経口投与としては、静脈内、筋肉内および皮下注射または注入が含まれる。局所投与としては、皮膚への適用ならびに眼内、耳内、腟内、吸入および鼻腔内投与が含まれる。吸入とは、口からの吸入であれ鼻道からの吸入であれ患者の肺への投与を表す。一実施形態では、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩は経口投与可能である。別の実施形態では、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩は吸入により投与可能である。さらなる実施形態では、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩は鼻腔内投与可能である。
式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩は1回投与されてもよいし、または複数用量が所定の期間に種々の時間間隔で投与される投与計画に従って投与されてもよい。用量は例えば1日に1回、2回、3回または4回投与されてもよい。一実施形態では、用量は1日に1回投与される。さらなる実施形態では、用量は1日に2回投与される。用量は所望の治療効果が達成されるまで、または所望の治療効果を維持するために無期限に投与され得る。式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩の好適な投与計画は、当業者が測定することができる吸収、分布および半減期などの化合物の薬物動態特性によって異なる。さらに、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩の好適な投与計画は、このような投与計画が施される期間を含め、当業者の知識および判断の範囲内で、治療される障害、治療される障害の重篤度、治療される患者の年齢および健康状態、治療される患者の病歴、併用療法の性質、所望の治療効果などの因子によって異なる。好適な投与計画は、投与計画に対する個々の患者の反応に応じて、または経時的に個々の患者が変更を必要とした際に調整が必要になる場合があることが、当業者には理解されよう。
さらに、式(I)の化合物はプロドラッグとして投与されてもよい。本明細書において式(I)の化合物の「プロドラッグ」とは、患者に投与した際に、最終的にin vivoで式(I)の化合物を遊離する化合物の機能的誘導体である。プロドラッグとしての式(I)の化合物の投与により、当業者は、以下の(a)in vivoにおいて化合物の活性の開始を改変すること、(b)in vivoにおいて化合物の作用期間を改変すること、(c)in vivoにおいて化合物の輸送または分布を改変すること、(d)in vivoにおいて化合物の溶解度を改変すること、および(e)副作用または化合物が直面する他の問題点を克服することのうちの1つ以上を行うことができる。プロドラッグを製造するために用いられる典型的な機能的誘導体は、in vivoにおいて化学的または酵素的に開裂可能な化合物の修飾を含む。ホスフェート、アミド、エステル、チオエステル、カーボネートおよびカルバメートの調製を含むこのような修飾は当業者によく知られている。
よって、本発明は、安全かつ有効な量の式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩をそれを必要とするヒトに投与することを含む、不適切なIKK2活性により媒介される障害を治療する方法を提供する。
一実施形態では、不適切なIKK2活性により媒介される障害は、炎症性障害および組織修復障害(炎症性腸疾患、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、喘息および鼻炎を含む)、線維性疾患および皮膚病(乾癬、アトピー性皮膚炎および紫外線(UV)誘発性皮膚傷害を含む)からなる群から選択される。
別の実施形態では、不適切なIKK2活性により媒介される障害は炎症性障害または組織修復障害である。別の実施形態では、不適切なIKK2活性により媒介される障害はCOPD、喘息または鼻炎である。別の実施形態では、不適切なIKK2活性により媒介される障害はCOPDである。別の実施形態では、不適切なIKK2活性により媒介される障害は喘息である。さらなる実施形態では、不適切なIKK2活性により媒介される障害は鼻炎(季節性鼻炎、アレルギー性鼻炎および血管運動性鼻炎を含む)である。
一実施形態では、本発明は、安全かつ有効な量の5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミドまたはその薬学上許容される塩をそれを必要とするヒトに投与することを含む、喘息を治療する方法を提供する。
一実施形態では、本発明は、安全かつ有効な量の5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミドまたはその薬学上許容される塩をそれを必要とするヒトに投与することを含む、COPDを治療する方法を提供する。
本明細書において「鼻炎」とは、季節性鼻炎(例えば、枯草熱(花粉症))または通年性鼻炎、および非アレルギー性鼻炎または血管運動性鼻炎などのアレルギー性鼻炎を含むあらゆるタイプの鼻炎を表して用いられる。
本発明はまた、医学療法、特にIKK2活性により媒介される障害の治療に用いるための式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を提供する。よって、さらなる態様において本発明は、不適切なIKK2活性を特徴とする障害の治療に用いるための医薬の製造における式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩の使用を対象とする。
一実施形態では、本発明は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の治療に用いるための式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を提供する。別の実施形態では、本発明は、喘息の治療に用いるための式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を提供する。
組成物
式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩は、必ずしも必要ではないが、通常、患者への投与に先立ち医薬組成物へと処方される。よって、別の態様において本発明は、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩と1以上の薬学上許容される賦形剤とを含む医薬組成物に関する。
本明細書において「薬学上許容される賦形剤」とは、医薬組成物に形状または稠度を与える際に含められる薬学上許容される材料、組成物またはビヒクルを意味する。各賦形剤は、医薬組成物の他の成分と混合された場合、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩の有効性を実質的に低下させる相互作用が患者への投与の際に回避されるように、また薬学上許容されない医薬組成物を生じる相互作用が回避されるように、その成分と相溶性でなければならない。さらに、各賦形剤は当然のことながら例えば十分に高い純度の薬学上許容されるものでなければならない。
式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩、および薬学上許容される賦形剤(単数または複数)は、一般に、所望の投与経路によって患者に投与するのに適した投与形に処方される。例えば、投与形としては、(1)錠剤、カプセル剤、カプレット剤、丸剤、トローチ剤、散剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁液、溶液、エマルション、サシェ剤およびカシェ剤などの経口投与;(2)再構成用の無菌溶液、懸濁液および散剤などの非経口投与;(3)経皮パッチなどの経皮投与;(4)坐剤などの直腸投与;(5)エアゾール、溶液および乾燥粉末などの吸入;ならびに(6)クリーム、軟膏、ローション、溶液、ペースト、スプレー、フォームおよびゲルなどの局所投与用に適合させたものが含まれる。
好適な薬学上許容される賦形剤は、選択される特定の投与形によって異なる。さらに、好適な薬学上許容される賦形剤は、組成物中で機能し得る特定の機能を対象に選択してもよい。例えば、ある特定の薬学上許容される賦形剤は、均一な投与形の製造を容易にするそれらの能力を対象に選択してもよい。ある特定の薬学上許容される賦形剤は、安定な投与形の製造を容易にするそれらの能力を対象に選択してもよい。ある特定の薬学上許容される賦形剤は、一度患者に投与された際に、ある臓器または身体の部分から別の臓器または身体の部分へと式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を運搬または輸送するのを容易にするそれらの能力を対象に選択してもよい。ある特定の薬学上許容される賦形剤は、患者のコンプライアンスを高めるそれらの能力を対象に選択してもよい。
好適な薬学上許容される賦形剤には、希釈剤、増量剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、造粒剤、被覆剤、湿潤剤、溶媒、補助溶媒、沈殿防止剤、乳化剤、甘味剤、香味剤、矯臭剤、着色剤、固化防止剤、保水剤(hemectants)、キレート剤、可塑剤、増粘剤、酸化防止剤、保存剤、安定剤、界面活性剤および緩衝剤が含まれる。当業者ならば、ある特定の薬学上許容される賦形剤が2つ以上の機能を果たすこと、および処方物中にどれくらい賦形剤が存在するか、処方物中に他のどんな賦形剤が存在するかによって別の機能を果たし得ることが分かるであろう。
当業者は本発明に用いるのに適当な量の好適な薬学上許容される賦形剤を選択できる知識および技量を持っている。さらに、薬学上許容される賦形剤を記載し、薬学上許容される好適な賦形剤を選択するのに有用である、当業者に利用可能な資料が多数存在する。例として、Remington's Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company)、The Handbook of Pharmaceutical Additives (Gower Publishing Limited)およびThe Handbook of Pharmaceutical Excipients (the American Pharmaceutical Association and the Pharmaceutical Press)が挙げられる。
本発明の医薬組成物は当業者に既知の技術および方法を用いて製造される。当技術分野で一般に用いられる方法のいくつかがRemington's Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company)に記載されている。
よって、別の態様において、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩と1以上の薬学上許容される賦形剤とを含む医薬組成物の調製方法に関し、その方法には、各成分を混合することが含まれる。式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を含む医薬組成物は、例えば周囲温度および大気圧で混合することによって調製できる。
別の実施形態では、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩は吸入投与用に処方される。例えば、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩は、乾燥粉末、エアゾール、懸濁液または溶液組成物として処方され得る。
吸入によって肺へ送達するための乾燥粉末組成物は一般に、微細粉末としての式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を、微細粉末としての1以上の薬学上許容される賦形剤とともに含む。乾燥粉末に用いるのに特に適した薬学上許容される賦形剤は当業者に既知であり、ラクトース、デンプン、マンニトールおよび単糖類、二糖類および多糖類が含まれる。微細粉末は例えば微粉化および粉砕によって調製され得る。一般に、サイズが減じられた(例えば微粉化された)化合物は約1〜約10ミクロンのD50値(例えば、レーザー回折を用いて測定された値)によって定義することができる。
乾燥粉末は乾燥粉末状の複数(非定量用量)の薬剤を保存するのに好適なリザーバーを備えたリザーバー乾燥粉末吸入器(RDPI)を介して患者に投与され得る。RDPIは一般に、リザーバーから送達位置へ各薬剤用量を定量するための手段を含む。例えば、これらの定量手段は定量カップを含んでもよく、この定量カップは、カップがリザーバーからの薬剤で満たされ得る第一の位置から、定量された薬剤用量が吸入のために患者に利用可能となる第二の位置まで可動である。
あるいは、乾燥粉末は多用量乾燥粉末吸入器(MDPI)に用いるためのカプセル(例えば、ゼラチンまたはプラスチック)、カートリッジまたはブリスターパックで提供されてもよい。MDPIは、薬剤の複数の所定用量(またはその一部)を含有する(または担持する)多用量パックに薬剤が含まれている吸入器である。乾燥粉末がブリスターパックとして提供される場合、それは乾燥粉末状の薬剤を収容する複数のブリスターを含む。これらのブリスターは一般に、薬剤の放出を容易にするために規則的に配置される。例えば、これらのブリスターは一般に、円板型のブリスターパック上に円形に配置してもよいし、または例えばストリップまたはテープを含む細長い形状に配置してもよい。各カプセル、カートリッジまたはブリスターは、例えば20μg〜10mgの式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を含み得る。
エアゾールは式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を液化噴射剤に懸濁または溶解させることによって形成され得る。好適な噴射剤としては、ハロカーボン、炭化水素および他の液化ガスが含まれる。代表的な噴射剤としては、トリクロロフルオロメタン(噴射剤11)、ジクロロフルオロメタン(噴射剤12)、ジクロロテトラフルオロエタン(噴射剤114)、テトラフルオロエタン(HFA−134a)、1,1−ジフルオロエタン(HFA−152a)、ジフルオロメタン(HFA−32)、ペンタフルオロエタン(HFA−12)、ヘプタフルオロプロパン(HFA−227a)、ペルフルオロプロパン、ペルフルオロブタン、ペルフルオロペンタン、ブタン、イソブタンおよびペンタンが含まれる。式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を含むエアゾールは一般に、定量吸入器(MDI)を介して患者に投与される。このような装置は当業者に既知である。
エアゾールは、MDIとともに一般に用いられるさらなる薬学上許容される賦形剤、例えば、界面活性剤、滑沢剤、補助溶媒および処方物の物理的安定性を改良するため、バルブ性能を改良するため、溶解度を改良するため、または風味を改良するための他の賦形剤を含んでもよい。
よって、本発明のさらなる態様として、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩と噴射剤としてのフルオロカーボンまたは水素含有クロロフルオロカーボンを、所望により界面活性剤および/または補助溶媒と組み合わせて含む医薬エアゾール処方物が提供される。
本発明の別の態様によれば、噴射剤が1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロ−n−プロパンおよびその混合物から選択される医薬エアゾール処方物が提供される。
本発明の処方物は好適な緩衝剤の添加によって緩衝され得る。
例えばゼラチン用として、吸入器または吹送器で用いるためのカプセルおよびカートリッジとしては、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩とラクトースまたはデンプンなどの好適な粉末基剤の吸入用粉末混合物を含有するものが処方され得る。各カプセルまたはカートリッジは一般に20μg〜10mgの式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を含有する。あるいは、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩はラクトースなどの賦形剤を用いずに提供されてもよい。
本発明に従う局所用組成物において、式(I)の活性化合物またはその薬学上許容される塩の割合は、調製される処方物の厳密なタイプによって異なるが、一般に0.001〜10重量%の範囲である。一般に、ほとんどのタイプの製剤では、用いる割合は0.005〜1%、例えば0.01〜0.5%の範囲である。しかしながら、吸入または吹送用の粉末では、用いる割合は通常0.1〜5%の範囲であろう。
エアゾール処方物は好ましくは、各定量用量またはエアゾールの「パフ」が20μg〜10mg、好ましくは20μg〜2000μg、より好ましくは約20μg〜500μgの式(I)の化合物を含むように調整される。投与は1日1回または数回、例えば2、3、4または8回であってよく、各回に例えば1、2または3用量を与える。エアゾールによる一日の全用量は100μg〜10mg、好ましくは200μg〜2000μgの範囲である。吸入器または吹送器にてカプセルおよびカートリッジによって送達される一日の全用量および定量用量は一般にエアゾール処方物で送達されるものの二倍である。
懸濁エアゾール処方物の場合、粒子(例えば微粉化)薬剤の粒径は、エアゾール処方物を投与した際に実質的に全ての薬剤が肺へ吸入されることを可能とするようなものであるべきであり、よって、100ミクロン未満、望ましくは20ミクロン未満、特に、1〜10ミクロン、例えば1〜5ミクロン、より好ましくは2〜3ミクロンの範囲である。
本発明の処方物は、適当な容器内の選択された噴射剤中に、薬剤および式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を、例えば、音波処理または高剪断ミキサーを用いて分散または溶解させることによって調製され得る。このプロセスは望ましくは湿度制御条件下で行われる。
本発明に従うエアゾール処方物の化学的および物理的安定性ならびに医薬許容性は、当業者によく知られている技術によって測定され得る。よって、例えば、これらの成分の化学安定性は例えばHPLCアッセイによって、製品の長期保存後に測定され得る。物理的安定性データは、例えば、リーク検査、バルブ送達アッセイ(作動1回当たりの平均ショット重量)、用量再現性アッセイ(作動1回当たりの有効成分)および噴霧分布分析など、従来の他の分析技術から得られる。
本発明に従う懸濁液エアゾール処方物の安定性は、例えば、後方光散乱装置を用いた凝集粒度分布の測定、またはカスケードインパクションまたは「ツインインピンジャー」分析法による粒度分布の測定などの従来の技術によって測定され得る。本明細書において「ツインインピンジャー」アッセイとは、British Pharmacopaeia 1988, A204-207頁, Appendix XVII Cに定義されているような「装置Aを用いた加圧吸入において放出された用量の沈着の測定」を意味する。このような技術はエアゾール処方物の「吸着可能画分」を計算することを可能にする。「吸着可能画分」を計算するために用いられる1つの方法は、上記のツインインピンジャー法を用いて作動1回当たりに送達された有効成分の全量のパーセンテージとして表される、作動1回当たりにインピンジメントチャンバーに集められる有効成分の量である、「微粒子画分」を参照することによる。
「定量吸入器」またはMDIは、缶とその缶を覆う固定されたキャップとキャップ内に設置された処方物定量バルブとを含むユニットを意味する。MDIシステムは好適なチャネリングデバイスを含む。好適なチャネリングデバイスは例えば、バルブアクチュエーターと、薬剤が充填されたキャニスターから定量バルブを通って患者の鼻または口への送達を可能にする円筒状または円錐状の小路、例えばマウスピースアクチュエーターとを含む。
MDIキャニスターは一般に、用いられる噴射剤の蒸気圧に耐えることができる容器、例えば、プラスチックまたはプラスチックコーティングされたガラス瓶または好ましくは金属缶、例えば、所望により陽極処理、ラッカーコーティングおよび/またはプラスチックコーティングされていてもよいアルミニウムまたはその合金(例えば、国際公開第96/32099号により本願明細書に組み込まれ、この場合、内面の一部または全部が所望により1以上の非フルオロカーボンポリマーと組み合わせられた1以上のフルオロカーボンポリマーでコーティングされている)を含んでなり、この容器は定量バルブで閉じられている。キャップは、超音波溶接、ねじ止めまたはクリンピングによって缶に固定され得る。本明細書に教示されるMDIは当技術分野の方法によって製造され得る(例えば、Byron, 上記および国際公開第96/32099号参照)。好ましくは、キャニスターにはキャップアセンブリ(キャップ内に薬剤定量バルブが設置され、このキャップが定位置にクリンプされている)を取り付ける。
本発明の一実施形態では、缶の金属内面はフルオロポリマー、より好ましくは非フルオロポリマーを混合したものでコーティングされる。本発明の別の実施形態では、缶の金属内面はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とポリエーテルスルホン(PES)のポリマーブレンドでコーティングされる。本発明のさらなる実施形態では、缶の金属内面の全体がポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とポリエーテルスルホン(PES)のポリマーブレンドでコーティングされる。
定量バルブは作動1回につき定量された量の処方物を送達し、バルブからの噴射剤の漏れを防ぐためにガスケットを組み込むように設計されている。ガスケットは任意の好適なエラストマー材料、例えば、低密度ポリエチレン、クロロブチル、ブロモブチル、EPDM、黒および白のブタジエン−アクリロニトリルゴム、ブチルゴムおよびネオプレンを含んでもよい。好適なバルブはエアゾール工業で周知の製造業者、例えば、Valois, France(例えば、DF10、DF30、DF60)、Bespak plc, UK(例えば、BK300、BK357)および3M-Neotechnic Ltd, UK(例えば、Spraymiser(商標))から市販されている。
種々の実施形態では、MDIはまた、限定されるものではないが、米国特許第6,119,853号、同第6,179,118号、同第6,315,112号、同第6,352,152号、同第6,390,291号および同第6,679,374号に記載されているものを含む、MDIを貯蔵および含有するための重包装袋などの他の構造、ならびに限定されるものではないが、米国特許第6,360,739号および同第6,431,168号に記載されているものなどの用量容器ユニットと併用可能である。
医薬エアゾール製造の当業者によく知られている従来の大量製造法および機械を、充填キャニスターの商業用生産のための大規模バッチの調製に使用することができる。よって、例えば、懸濁液エアゾール処方物を調製するための1つの大量製造法では、定量バルブをアルミ缶にクリンプして空のキャニスターを形成する。粒状薬剤を投入槽に加え、液化噴射剤を任意の賦形剤とともに投入槽から製造槽へと加圧充填する。薬剤懸濁液は充填機へ再循環する前に混合され、その後、その薬剤懸濁液のアリコートが定量バルブからキャニスターへと充填される。溶液エアゾール処方物を調製するための大量製造法の一例では、定量バルブをアルミ缶にクリンプして空のキャニスターを形成する。液化噴射剤を任意の賦形剤および溶解薬剤とともに投入槽から製造槽へと加圧充填する。
別法では、液化処方物のアリコートを、処方物が蒸発しないよう十分に冷たい条件下で開放キャニスターに加えた後、定量バルブをそのキャニスターにクリンプする。
一般に、医薬用に調製されたバッチでは、各充填キャニスターは放出試験前に、重量検査を行い、バッチ番号を記し、貯蔵用トレイの形に包装する。
式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を含む懸濁液および溶液はまた、ネブライザーによって患者に投与されてもよい。噴霧に用いられる溶媒または懸濁液薬剤は、水、水性生理食塩水、アルコールまたはグリコールなどの任意の薬学上許容される液体、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど、またはその混合物であり得る。生理食塩水は、投与後に薬理活性をほとんどまたは全く示さない塩を用いる。アルカリ金属塩またはアンモニウムハロゲン塩などの有機塩(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム)、およびカリウム塩、ナトリウム塩およびアンモニウム塩などの有機塩、または有機酸、例えば、アスコルビン酸、クエン酸、酢酸、酒石酸がこの目的で使用できる。
この懸濁液または溶液に他の薬学上許容される賦形剤を加えてもよい。式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩は、無機酸、例えば、塩酸、硝酸、硫酸および/またはリン酸;有機酸、例えば、アスコルビン酸、クエン酸、酢酸および酒石酸など;EDTAまたはクエン酸およびその塩などの錯体形成剤;またはビタミンEすなわちアスコルビン酸などの酸化防止剤の添加によって安定化できる。これらは式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を安定化させるために単独で用いても一緒に用いてもよい。塩化ベンザルコニウムまたは安息香酸およびその塩などの保存剤を加えてもよい。界面活性剤は特に懸濁液の物理的安定性を改良するために加えることができる。これらにはレシチン、ジオクチルスルホコハク酸二ナトリウム、オレイン酸およびソルビタンエステルが含まれる。
本発明に従う化合物および医薬処方物は、例えば、抗炎症薬、抗コリン作用薬(特に、M/M/M受容体アンタゴニスト)、β−アドレノレセプターアゴニスト、抗感染薬(抗生物質もしくは抗ウイルス薬など)、または抗ヒスタミン薬から選択される1以上の他の治療薬と併用可能であるか、またはそれらを含み得る。よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を、例えば抗炎症薬(コルチコステロイドまたはNSAIDなど)、抗コリン作用薬、β−アドレノレセプターアゴニスト、抗感染薬(抗生物質もしくは抗ウイルス薬など)、または抗ヒスタミン薬から選択される1以上の他の治療効果を有する医薬とともに含む組み合わせを提供する。本発明の一実施形態は、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を、β−アドレノレセプターアゴニストおよび/または抗コリン作動薬および/またはPDE−4阻害剤および/または抗ヒスタミン薬とともに含む組み合わせを包含する。
本発明の一実施形態は、1つまたは2つの他の治療薬を含む組み合わせを包含する。
他の治療成分は、その治療成分の活性および/または安定性および/または溶解度などの物理的特徴を至適化するために、塩、例えばアルカリ金属塩もしくはアミン塩の形態で、または酸付加塩として、またはプロドラッグとして、またはエステル、例えば低級アルキルエステルとして、または溶媒和物、例えば水和物として、適切な場合使用可能であることが、当業者には明らかであろう。また、適当であれば、これらの治療成分は光学的に純粋な形態で使用可能であることも自明であろう。
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩をβ−アドレノレセプターアゴニストとともに含む組み合わせを包含する。
β−アドレノレセプターアゴニストの例としては、サルメテロール(ラセミ体またはR−エナンチオマーなどの単一のエナンチオマーであり得る)、サルブタモール(ラセミ体またはR−エナンチオマーなどの単一のエナンチオマーであり得る)、フォルモテロール(ラセミ体またはR,R−ジアステレオマーなどの単一のジアステレオマー(duastereomer)であり得る)、サルメファモール、フェノテロールカルモテロール、エテンテロール、ナミンテロール、クレンブテロール、ピルブテロール、フレルブテロール、レプロテロール、バムブテロール、インダカテロール、テルブタリンおよびその塩、例えば、サルメテロールのキシナホ酸(1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸)塩、サルブタモールの硫酸塩もしくは遊離塩基、またはフォルモテロールのフマル酸塩が含まれる。一実施形態では、例えば、約12時間以上有効な気管支拡張を提供する化合物である長時間作用型のβ−アドレノレセプターアゴニストが好ましい。
他のβ−アドレノレセプターアゴニストとしては、国際公開第02/066422号、第02/070490号、第02/076933号、第03/024439号、第03/072539号、第03/091204号、第04/016578号、第2004/022547号、第2004/037807号、第2004/037773号、第2004/037768号、第2004/039762号、第2004/039766号、第01/42193号および第03/042160号に記載されているものが含まれる。
β−アドレノレセプターアゴニストの例としては、
3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド;
3−(3−{[7−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}−アミノ)ヘプチル]オキシ}プロピル)ベンゼンスルホンアミド;
4−{(1R)−2−[(6−{2−[(2,6−ジクロロベンジル)オキシ]エトキシ}ヘキシル)アミノ]−1−ヒドロキシエチル}−2−(ヒドロキシメチル)フェノール;
4−{(1R)−2−[(6−{4−[3−(シクロペンチルスルホニル)フェニル]ブトキシ}ヘキシル)アミノ]−1−ヒドロキシエチル}−2−(ヒドロキシメチル)フェノール;
N−[2−ヒドロキシル−5−[(1R)−1−ヒドロキシ−2−[[2−4−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]フェニル]エチル]アミノ]エチル]フェニル]ホルムアミド;
N−2{2−[4−(3−フェニル−4−メトキシフェニル)アミノフェニル]エチル}−2−ヒドロキシ−2−(8−ヒドロキシ−2(1H)−キノリノン−5−イル)エチルアミン;および
5−[(R)−2−(2−{4−[4−(2−アミノ−2−メチル−プロポキシ)−フェニルアミノ]−フェニル}−エチルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン
が含まれる。
β−アドレノレセプターアゴニストは、硫酸、塩酸、フマル酸、ヒドロキシナフトエ酸(例えば、1−または3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸)、桂皮酸、置換桂皮酸、トリフェニル酢酸、スルファミン酸、スルファニル酸、ナフタレンアクリル酸、安息香酸、4−メトキシ安息香酸、2−または4−ヒドロキシ安息香酸、4−クロロ安息香酸および4−フェニル安息香酸から選択される薬学上許容される酸を伴って形成された塩の形態であり得る。
好適な抗炎症薬としては、コルチコステロイドが含まれる。式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩と併用することができる好適なコルチコステロイドは、経口および吸入コルチコステロイドおよび抗炎症性活性を有するそれらのプロドラッグである。例としては、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、デキサメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−17α−[(4−メチル−1,3−チアゾール−5−カルボニル)オキシ]−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−フルオロメチルエステル、6α,9α−ジフルオロ−17α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−フルオロメチルエステル(フロ酸フルチカゾン)、6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3S−イル)エステル、6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−(2,2,3,3−テトラメチシクロプロピルカルボニル(tetramethycyclopropylcarbonyl))オキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−シアノメチルエステルおよび6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−17α−(1−メチシクロプロピルカルボニル(methycyclopropylcarbonyl))オキシ−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−フルオロメチルエステル、ベクロメタゾンエステル(例えば、17−プロピオン酸エステルまたは17,21−ジプロピオン酸エステル)、ブデソニド、フルニソリド、モメタゾンエステル(例えば、フロ酸モメタゾン)、トリアムシノロンアセトニド、ロフレポニド、シクレソニド(16α,17−[[(R)−シクロヘキシルメチレン]ビス(オキシ)]−11β,21−ジヒドロキシ−プレグナ−1,4−ジエン−3,20−ジオン)、プロピオン酸ブチキソコルト、RPR−106541およびST−126が含まれる。好ましいコルチコステロイドとしては、プロピオン酸フルチカゾン、6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−17α−[(4−メチル−1,3−チアゾール−5−カルボニル)オキシ]−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−フルオロメチルエステル、6α,9α−ジフルオロ−17α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−フルオロメチルエステル、6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−(2,2,3,3−テトラメチシクロプロピルカルボニル(tetramethycyclopropylcarbonyl))オキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−シアノメチルエステルおよび6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−17α−(1−メチシクロプロピルカルボニル(methycyclopropylcarbonyl))オキシ−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−フルオロメチルエステルが含まれる。一実施形態では、コルチコステロイドは6α,9α−ジフルオロ−17α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−フルオロメチルエステルである。
コルチコステロイドの例としては、国際公開第2002/088167号、第2002/100879号、第2002/12265号、第2002/12266号、第2005/005451号、第2005/005452号、第2006/072599号および第2006/072600号に記載されているものが含まれる。
トランス活性化よりもトランス抑制に選択性を持ち得るグルココルチコイド促進作用を有し、併用療法に有用であり得る非ステロイド系化合物としては、国際公開第03/082827号、第98/54159号、第04/005229号、第04/009017号、第04/018429号、第03/104195号、第03/082787号、第03/082280号、第03/059899号、第03/101932号、第02/02565号、第01/16128号、第00/66590号、第03/086294号、第04/026248号、第03/061651号および第03/08277号に包含されている特許が含まれる。さらなる非ステロイド系化合物は、国際公開第2006/000401号、第2006/000398号および第2006/015870号に包含されている。
抗炎症薬の例としては、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)が含まれる。
NSAIDの例としては、クロモグリク酸ナトリウム、ネドクロミルナトリウム、ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤(例えば、テオフィリン、PDE4阻害剤またはPDE3/PDE4混合阻害剤)、ロイコトリエンアンタゴニスト、ロイコトリエン合成阻害剤(例えば、モンテルカスト)、iNOS阻害剤、トリプターゼおよびエラスターゼ阻害剤、β−2インテグリンアンタゴニストおよびアデノシン受容体アゴニストまたはアンタゴニスト(例えば、アデノシン2aアゴニスト)、サイトカインアンタゴニスト(例えば、ケモカインアンタゴニスト、例えばCCR3アンタゴニスト)またはサイトカイ合成阻害剤、または5−リポキシゲナーゼ阻害剤が含まれる。iNOS(誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤)は好ましくは経口投与向けである。iNOS阻害剤の例としては、国際公開第93/13055号、第98/30537号、第02/50021号、第95/34534号および第99/62875号に開示されているものが含まれる。CCR3阻害剤の例としては、国際公開第02/26722号に開示されているものが含まれる。
一実施形態において、本発明は、特に吸入に適合させた処方物の場合には、式(I)の化合物とホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害剤との併用を提供する。本発明のこの態様において有用なPDE4特異的阻害剤は、PDE4酵素を阻害することが知られているか、またはPDE4阻害剤として機能することが見出されている化合物であって、PDE4だけの阻害剤であり、PDE4同様PDE3およびPDE5などのPDEファミリーの他のメンバーを阻害する化合物ではない。
化合物としては、シス−4−シアノ−4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)シクロヘキサン−1−カルボン酸、2−カルボメトキシ−4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オンおよびシス−[4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オール]が含まれる。また、1996年9月3日発行された米国特許第5,552,438号(この特許およびそれが開示している化合物は参照によりその全てが本明細書に組み込まれる)に開示されているシス−4−シアノ−4−[3−(シクロペンチルオキシ)−4−メトキシフェニル]シクロヘキサン−1−カルボン酸(シロミラストとしても知られる)およびその塩、エステル、プロドラッグまたは物理的形態も含まれる。
その他の化合物としては、Elbion (Hofgen, N. et al. 15th EFMC Int Symp Med Chem (Sept 6-10, Edinburgh) 1998, Abst P.98; CAS reference No. 247584020-9)製のAWD−12−281;NCS−613と呼称される9−ベンジルアデニン誘導体(INSERM);Chiroscience and Schering-Plough製のD−4418;CI−1018(PD−168787)として識別され、Pfizerに属するベンゾジアゼピンPDE4阻害剤;国際公開第99/16766号で協和発酵によって開示されているベンゾジオキソール誘導体;協和発酵製のK−34;Napp (Landells, L.J. et al. Eur Resp J [Annu Cong Eur Resp Soc (Sept 19-23, Geneva) 1998] 1998, 12 (Suppl. 28): Abst P2393)製のV−11294A;ロフルミラスト(CAS参照番号162401−32−3)およびByk-Gulden製のフタラジノン(国際公開第99/47505号、その開示内容は参照より本明細書に組み込まれる);プマフェントリン、Byk-Gulden、現在のAltanaによって製造および公開されているPDE3/PDE4混合阻害剤である(−)−p−[(4aR,10bS)−9−エトキシ−1,2,3,4,4a,10b−ヘキサヒドロ−8−メトキシ−2−メチルベンゾ[c][1,6]ナフチリジン−6−イル]−N,N−ジイソプロピルベンズアミド;Almirall-Prodesfarmaにより開発中のアロフィリン;Vernalis製のVM554/UM565;またはT−440(Tanabe Seiyaku; Fuji, K. et al. J Pharmacol Exp Ther,1998, 284(1): 162)およびT2585が含まれる。
さらなる化合物は国際特許出願第04/024728号(Glaxo Group Ltd)、第04/056823号(Glaxo Group Ltd)および第04/103998号(Glaxo Group Ltd)(例えば、その中に開示されている実施例399または544)に開示されている。さらなる化合物はまた、国際公開第2005/058892号、第2005/090348号、第2005/090353号および第2005/090354号(全てGlaxo Group Limitedの名)に開示されている。
抗コリン作用薬の例としては、ムスカリン性受容体においてアンタゴニストとして働く化合物、特に、M1もしくはM3受容体のアンタゴニスト、M1/M3もしくはM2/M3受容体の二重アンタゴニスト、またはM1/M2/M3受容体の汎アンタゴニストである化合物がある。吸入による投与のための例示的化合物としては、イプラトロピウム(例えば、Atroventの名称で販売されている臭化物としてのCAS 22254−24−6)、オキシトロピウム(例えば、臭化物としてのCAS 30286−75−0)およびチオトロピウム(例えば、Spirivaの名称で販売されている臭化物としてのCAS 136310−93−5)が含まれる。また、レバトロパン酸塩(例えば、臭化水素酸塩としてのCAS 262586−79−8)およびWO01/04118に開示されているLAS−34273も注目される。経口投与用の例示的化合物としては、ピレンゼピン(CAS 28797−61−7)、ダリフェナシン(CAS 133099−04−4または臭化水素酸塩としてはEnablexの名称で販売されているCAS 133099−07−7)、オキシブチニン(Ditropanの名称で販売されているCAS 5633−20−5)、テロジリン(CAS 15793−40−5)、トルテロジン(CAS 124937−51−5または酒石酸塩としてはDetrolの名称で販売されているCAS 124937−52−6)、オチロニウム(例えば、Spasmomenの名称で販売されている臭化物としてのCAS 26095−59−0)、塩化トロスピウム(CAS 10405−02−4)およびソリフェナシン(CAS 242478−37−1またはコハク酸塩としては、YM−905としても知られ、Vesicareの名称で販売されているCAS 242478−38−2)が含まれる。
さらなる化合物は、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2005/037280号、第2005/046586号および第2005/104745号に開示されている。本組み合わせには、限定されるものではないが、
(3−エンド)−3−(2,2−ジ−2−チエニルエテニル)−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
(3−エンド)−3−(2−シアノ−2,2−ジフェニルエチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
4−[ヒドロキシ(ジフェニル)メチル]−1−{2−[(フェニルメチル)オキシ]エチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロミド;および
(1R,5S)−3−(2−シアノ−2,2−ジフェニルエチル)−8−メチル−8−{2−[(フェニルメチル)オキシ]エチル}−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド
が含まれる。
他の抗コリン作用薬としては、例えば
(3−エンド)−3−(2,2−ジ−2−チエニルエテニル)−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−3−(2,2−ジフェニルエテニル)−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−3−(2,2−ジフェニルエテニル)−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタン4−メチルベンゼンスルホネート;
(3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[2−フェニル−2−(2−チエニル)エテニル]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;および/または
(3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[2−フェニル−2−(2−ピリジニル)エテニル]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド
を含む、米国特許出願第60/487981号に開示されている化合物が含まれる。
さらなる抗コリン作用薬としては、例えば
(エンド)−3−(2−メトキシ−2,2−ジ−チオフェン−2−イル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピオニトリル;
(エンド)−8−メチル−3−(2,2,2−トリフェニル−エチル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン;
3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピオンアミド;
3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピオン酸;
(エンド)−3−(2−シアノ−2,2−ジフェニル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
(エンド)−3−(2−シアノ−2,2−ジフェニル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロパン−1−オール;
N−ベンジル−3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピオンアミド;
(エンド)−3−(2−カルバモイル−2,2−ジフェニル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
1−ベンジル−3−[3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピル]−尿素;
1−エチル−3−[3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピル]−尿素;
N−[3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピル]−アセトアミド;
N−[3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピル]−ベンズアミド;
3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジ−チオフェン−2−イル−プロピオニトリル;
(エンド)−3−(2−シアノ−2,2−ジ−チオフェン−2−イル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
N−[3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピル]−ベンゼンスルホンアミド;
[3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピル]−尿素;
N−[3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピル]−メタンスルホンアミド;および/または
(エンド)−3−{2,2−ジフェニル−3−[(1−フェニル−メタノイル)−アミノ]−プロピル}−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド
を含む、米国特許出願第60/511009号に開示されている化合物が含まれる。
さらなる化合物としては、
(エンド)−3−(2−メトキシ−2,2−ジ−チオフェン−2−イル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
(エンド)−3−(2−シアノ−2,2−ジフェニル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
(エンド)−3−(2−シアノ−2,2−ジフェニル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(エンド)−3−(2−カルバモイル−2,2−ジフェニル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
(エンド)−3−(2−シアノ−2,2−ジ−チオフェン−2−イル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;および/または
(エンド)−3−{2,2−ジフェニル−3−[(1−フェニル−メタノイル)−アミノ]−プロピル}−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド
が含まれる。
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩をH1アンタゴニストとともに含む組み合わせを提供する。H1アンタゴニストの例としては、限定されるものではないが、アメレキサノン、アステミゾール、アザタジン、アゼラスチン、アクリバスチン、ブロムフェニラミン、セチリジン、レボセチリジン、エフレチリジン、クロロフェニラミン、クレマスチン、サイクリジン、カレバスチン、シプロヘプタジン、カルビノキサミン、デスカルボエトキシロラタジン、ドキシラミン、ジメチンデン、エバスチン、エピナスチン、エフレチリジン、フェキソフェナジン、ヒドロキシジン、ケトチフェン、ロラタジン、レボカバスチン、ミゾラスチン、メキタジン、ミアンセリン、ノベラスチン、メクリジン、ノルアステミゾール、オロパタジン、ピクマスト、ピリラミン、プロメタジン、テルフェナジン、トリペレナミン、テメラスチン、トリメプラジンおよびトリプロリジン、特に、セチリジン、レボセチリジン、エフレチリジンおよびフェキソフェナジンが含まれる。さらなる実施形態では、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩をH3アンタゴニスト(および/または逆アゴニスト)とともに含む組み合わせを提供する。H3アンタゴニストの例としては、例えば、国際公開第2004/035556号および第2006/045416号に開示されている化合物が含まれる。本発明の化合物と併用可能な他のヒスタミン受容体アンタゴニストとしては、H4受容体のアンタゴニスト(および/または逆アゴニスト)、例えば、Jablonowski et al., J. Med. Chem. 46:3957-3960 (2003)に開示されている化合物が含まれる。
よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩をPDE4阻害剤とともに含む組み合わせを提供する。
よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩をβ−アドレノレセプターアゴニストとともに含む組み合わせを提供する。
よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩をコルチコステロイドとともに含む組み合わせを提供する。
よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を非ステロイド系GRアゴニストとともに含む組み合わせを提供する。
よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を抗コリン作動薬とともに含む組み合わせを提供する。
よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を抗ヒスタミン薬とともに含む組み合わせを提供する。
よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩をPDE4阻害剤およびβ−アドレノレセプターアゴニストとともに含む組み合わせを提供する。
よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を抗コリン作動薬およびPDE−4阻害剤とともに含む組み合わせを提供する。
上記に言及された組み合わせは、便利なことには、医薬組成物の形態で用いるために提供することができ、従って、上記に定義された組み合わせを薬学上許容される希釈剤または担体とともに含む医薬組成物は本発明のさらなる態様を表す。
このような組み合わせの個々の化合物は個別の医薬処方物または組み合わせられた医薬処方物の形で、連続して、もしくは同時に投与され得る。一実施形態では、個々の化合物は組み合わせられた医薬処方物の形で同時に投与される。既知の治療薬の適当な用量は当業者により容易に認識されるであろう。
よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩の組み合わせを別の治療効果を有する医薬とともに含む医薬組成物を提供する。
よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩の組み合わせをPDE4阻害剤とともに含む医薬組成物を提供する。
よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩の組み合わせをβ−アドレノレセプターアゴニストとともに含む医薬組成物を提供する。
よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩の組み合わせをコルチコステロイドとともに含む医薬組成物を提供する。
よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩の組み合わせを非ステロイド系GRアゴニストとともに含む医薬組成物を提供する。
よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩の組み合わせを抗コリン作動薬とともに含む医薬組成物を提供する。
よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩の組み合わせを抗ヒスタミン薬とともに含む医薬組成物を提供する。
よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩の組み合わせをPDE4阻害剤およびβ−アドレノレセプターアゴニストとともに含む医薬組成物を提供する。
よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩の組み合わせを抗コリン作動薬およびPDE4阻害剤とともに含む医薬組成物を提供する。
以下、本発明を下記の限定されない例によって説明する。
以下の実施例は本発明を説明する。これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではなく、当業者に本発明の化合物、組成物および方法を製造および使用するための指針を与えるものである。本発明の特定の実施形態が記載されるが、当業者ならば、本発明の精神および範囲から逸脱することなく種々の変更および改変をなし得ることが分かるであろう。
別の規定がない限り、出発材料は全て商業供給者から入手し、それ以上精製を行わずに用いた。別の規定がない限り、温度は全て℃(摂氏度)で表される。別の規定がない限り、反応は全て不活性雰囲気下、室温で行う。エーテルという場合にはジエチルエーテルであり、食塩水は飽和NaCl水溶液を表す。
いくつかの中間体および実施例3については以下の略号を用いる。
eq:当量(1eq=1モルの出発材料当たり1モルの試薬)
vol:容量(1vol=出発材料1g当たり1ml)
wt:重量(1wt=出発材料1g当たり1gの試薬)
H NMRスペクトルは、Bruker DPX 400MHzを用い、テトラメチルシランを参照として記録した。
LC/MSは、以下の方法を用いて行った。
LC/MS(2分法)は、40℃でAcquity UPLC BEH C18カラム(5.0cm×2.1mm)にて行い、水中0.1%HCOHと0.01M酢酸アンモニウム(溶媒A)およびアセトニトリル中0.05%HCOHと5%水(溶媒B)を用い、流速1ml/分にて、溶出勾配0.0〜0.1分 3%B、0.1〜1.4分 3〜100%B、1.4〜1.9分 100%B、1.9〜2分 3%Bで溶出した。質量スペクトルはWaters ZQ質量分析計にて、エレクトロスプレーを用い、ポジティブ/ネガティブの切り換え(ES+veおよびES−ve)を行って記録した。
本明細書で報告されたLCMSデータでは、質量イオンは最も近い整数に数学的にまるめた。
Figure 2012520257
「Hydrophobic frits」は、Whatmanによって販売されている濾過チューブを表す。
化合物または試薬の名称の後に商業的供給者の名が示されている場合には(例えば、「化合物X(Aldrich)」または「化合物X/Aldrich」)、化合物Xがその名の商業的供給者などの商業的供給者から入手可能であることを意味する。
実施例の名称は、化合物命名プログラム「ACD Name Pro6.02」を用いて、その構造から得られたものである。
中間体1:5−ブロモ−3−(4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミド塩酸塩
Figure 2012520257
1,1−ジメチルエチル−4−[7−(アミノカルボニル)−5−ブロモ−1H−インドール−3−イル]−1−ピペリジンカルボキシレート(WO2005067923A1に従って調製できる、74g)をメタノール(300mL)に溶解/懸濁させ、これにジオキサン中4NのHCl(200mL)を加えた。この反応混合物を2時間攪拌した。ジエチルエーテル(400mL)を加え、固体を濾過により回収した。これをジエチルエーテル(300mL)で洗浄し真空乾燥することにより、標題化合物を淡黄色固体として得た(66.53g)。
LCMS(2分法)Rt=0.49分;MH=322/324
中間体1(別の製法1):5−ブロモ−3−(4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミド
方法(投入量850g):
窒素下、10〜15℃で攪拌しながら、水素化ホウ素ナトリウム(2.0eq、0.212wt)を乾燥THF(10vol)に懸濁させた。次に、氷酢酸(2.0eq、0.321vol)を10〜25℃にて、起沸を制御する速度で(少量の発熱、水素を発生)、少なくとも15分かけて滴下した。添加が完了したところで、得られた懸濁液を窒素流下で少なくとも15分、目に見える起沸が止まるまで攪拌した。次に、5−ブロモ−3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミド塩酸塩(中間体8に関して概説された方法に従って調製できる)(1wt)を固体として加えた。その後、得られた懸濁液を窒素下20〜25℃で3.5〜4.5時間、HPLCモニタリングを行いながら攪拌した。次に、このバッチを0〜4℃まで冷却した。その後、塩酸(36%w/v、0.90vol)を、内部温度を終始0〜4℃に維持しながら少なくとも30分かけて滴下した(発熱、水素を発生)。得られたスラリーを0〜4℃で2時間攪拌し、20〜25℃まで温め、さらに2時間攪拌した後、0〜4℃まで再冷却した。その後、水(8vol)を、内部温度を終始0〜10℃に維持しながら少なくとも15分かけてゆっくり加えた(発熱、水素を発生)。次に、得られた酸性溶液を少なくとも1時間攪拌した。水酸化ナトリウム水溶液(40%w/v、およそ2.5vol)を、温度を終始0〜15℃に維持しながら滴下してpH>12まで中和した。得られた二相を静置して分離した。水性相を酢酸エチル(4vol)で逆抽出した後に廃棄した。合わせた有機相を飽和食塩水(2×2vol)で洗浄した後、およそ4volまで真空濃縮した。酢酸エチル(8vol)を加え、そのバッチをおよそ4volまで再び真空濃縮した。得られたスラリーを0〜5℃まで冷却し、少なくとも30分攪拌した。その後、固体を真空濾過により回収し、酢酸エチル(2×1vol)で洗浄した。40〜45℃で一定重量となるまで真空乾燥させた。
LC(8分法)Rt=2.83分
収率:79.6%(理論値)、72.0%w/w.
1 最大volおよそ23vol
2 最小volおよそ4vol
中間体2:5−ブロモ−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミド
Figure 2012520257
窒素下、冷却した10℃のN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(350mL)およびトリエチルアミン(77mL)中の5−ブロモ−3−(4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミド塩酸塩(中間体1.66g)懸濁液に塩化2−(メチルオキシ)エタンスルホニル(43.8g)を30分かけて滴下した。この反応混合物を3時間攪拌した。反応混合物を水(2000mL)に注ぎ、1時間攪拌した。得られた固体を濾過により回収し、水で洗浄した。固体を40℃で真空乾燥させ、標題化合物(67.1g)をクリーム色の固体として得た。
LCMS(2分法) Rt=0.90分;MH=444/446
中間体2(別の製法1):5−ブロモ−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミド
方法(投入量760g):
5−ブロモ−3−(4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミド(例えば、中間体1(別の製法1)に関して概説した方法に従って調製できる)(1wt)をTHF(16vol)に懸濁させ、トリエチルアミン(2.31eq、1.00vol)を加えた。この攪拌混合物を窒素下で−5℃まで冷却した。塩化2−(メチルオキシ)エタンスルホニル(例えば、中間体4(別の製法1)に関して概説した方法に従って調製できる)(1.6eq、0.788wt)を、内部温度を0±5℃に維持しながら少なくとも30分かけて加えた。次に、このバッチをHPLCによる完了まで0±5℃で2〜3時間攪拌した。バッチを水(5vol)でクエンチし、得られた二相を静置し、分離した。水性相を廃棄した。有機相を飽和食塩水と2M HCl水溶液の1:1混合物(2×2vol)、次いで飽和食塩水(2×2vol)で洗浄した。その後、有機相をおよそ4volまで真空濃縮した。酢酸エチル(8vol)を加え、バッチを再びおよそ4volまで真空濃縮した。酢酸エチル(4vol)を加え、バッチを再びおよそ4volまで真空濃縮した。得られたスラリーを0〜5℃まで冷却し、少なくとも30分攪拌した。次に、固体を真空濾過により回収し、酢酸エチル(2×1vol)で洗浄した。40〜45℃で一定重量となるまで真空乾燥させた。
LC(8分法) Rt=4.59分
収率:75.7%(理論値)、104.5%w/w.
1 最大volおよそ23vol
2 最小volおよそ4vol
中間体3:2−(メチルオキシ)エタンスルホン酸ナトリウム
Figure 2012520257
1,2−ジメトキシエタン(DME)(250mL)中の2−クロロエチルメチルエーテル(Acros、68.0mL)溶液に、亜硫酸ナトリウム(103g)および水(250mL)を加えた。この反応混合物を還流下で18時間加熱した。溶媒を真空除去し、残渣をメタノール(500mL)で抽出した。固体を濾過により除去し、メタノール(250mL)で洗浄した。合わせた濾液および洗液を真空蒸発させ、標題化合物を白色固体として得た。
1H NMR (D6-DMSO): 3.54 (2H, m), 3.20 (3H, s), 2.69 (2H, m)
中間体4:塩化2−(メチルオキシ)エタンスルホニル
Figure 2012520257
2−(メチルオキシ)エタンスルホン酸ナトリウム(中間体3、77g)に塩化チオニル(139mL)、次いでDMF(1.0ml、12.91mmol)を加え、この反応混合物を窒素中、還流下で18時間加熱した。塩化チオニルをロータリーエバポレーターで除去した。残渣をDCM(500mL)と氷/水(300mL)とで分液した。有機相を食塩水(200mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。有機相を疎水性フリットに通し、溶媒を真空除去し、標題化合物(62g)を無色のオイルとして得た。
1H NMR (CDCl3): 3.97 (4H, m), 3.44 (3H, s)
中間体4(別の製法1):塩化2−(メチルオキシ)エタンスルホニル
方法(投入量670g):
2−メトキシエタノール(1wt、≡1.038vol)をDCM(5vol)に溶解させ、トリエチルアミン(1.2eq、2.2vol)を加えた。この混合物を窒素下で攪拌しながら0℃まで冷却した。次に、塩化メタンスルホニル(1.15eq、1.174vol)を、内部温度を10℃未満に維持しながら45〜90分かけて滴下した。添加が終了したところでこのバッチを10〜20分攪拌し、その後、水(5vol)を加えた。このバッチを5〜15分勢いよく攪拌した後、静置し、分離した。水性相を廃棄した。有機液を0.5M HCl(2vol)および7%w/v重炭酸ナトリウム水溶液(2vol)で順次洗浄した後、およそ2volまで真空濃縮した。水(7vol)を加えた後、チオ硫酸ナトリウム五水和物(1.1eq、3.61wt)を加えた。次に、この混合物を80〜85℃まで加熱し、この状態で2〜2.5時間保持した後に0〜5℃まで冷却した。酢酸(7vol)で希釈し、再び0〜5℃に調節した。ジクロロジメチルヒダントイン(2.2eq、5.66wt)を、内部温度を25℃未満に維持しながら、10〜15分間隔で6回に分けて加えた。次に、バッチを25℃に調節し、23〜28℃で2〜2.5時間攪拌した。その後、DCM(11vol)を加え、バッチを5〜15分勢いよく攪拌し、完全な二相溶液を得た。これを静置し、分離し、水性相をDCM(4vol)で逆抽出した後に廃棄した。合わせた有機液を水(2×7vol)で洗浄した後、0〜5℃で冷却した。次に、メタ重硫酸ナトリウム水溶液(5%w/v、12vol)を、内部温度を25℃未満に維持しつつ、勢いよく攪拌しながら15〜30分かけて滴下した。さらに5〜15分攪拌した後、二相を静置し、分離した。
次に、有機液を5%w/vメタ重亜硫酸ナトリウム水溶液(2×5vol)および水(5vol)で順次洗浄した後、およそ2volまで真空濃縮した。
収率:77%(理論値)、160%w/w(DCM含量に関して補正)
1:この時点でおよそ32volの最大容量に達する
2:これらの時点でおよそ2volの最小容量に達する
中間体5:5−ブロモ−2−(1−メチルエチル)−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
Figure 2012520257
窒素下、室温で、テトラヒドロフラン(THF)(100mL)中の5−ブロモ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(ABCR、5.0g)およびトリフェニルホスフィン(8.70g)懸濁液に、アゾジカルボン酸ジ−t−ブチル(7.64g)を加えた。この懸濁液を氷/水浴中で冷却し、これにイソ−プロパノール(2.032mL)を加えた。この反応混合物を室温まで温めて淡黄色溶液を得た。60分後、溶媒を真空除去し、残渣をDCM(30mL)に溶解させた。これを750gのシリカカートリッジに供し、シクロヘキサン中0〜40%の酢酸エチルの勾配で8CVにわたって溶出させた。必要な画分を合わせ、真空蒸発させ、標題化合物(5.27g)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (CDCl3): 7.95 (1H, d, J = 1.5Hz), 7.84 (1H, dd, J = 1.5, 8Hz), 7.68 (1H, d, J = 8Hz), 4.53 (1H, heptet, J = 7Hz), 1.49 (6H, d, J = 7Hz)
中間体6:5−ブロモ−2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール
Figure 2012520257
窒素下、室温で、テトラヒドロフラン(THF)(100mL)中の5−ブロモ−2−(1−メチルエチル)−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(中間体5、4.27g)溶液に、THF中1.0Mのボランボラン−テトラヒドロフラン複合体(80mL)を加えた。この反応混合物を還流下で48時間加熱した。さらにTHF(50mL)中1.0Mのボラン−THF複合体を加え、この反応混合物を還流下でさらに24時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却した。2N塩酸(80mL)を滴下することで反応をクエンチした。次に、この反応混合物を還流下で1時間加熱した。この反応混合物を酢酸エチル(300mL)と水(50mL)とで分液した。有機相を2N塩酸(100mL)で洗浄した。合わせた水性相を、2N水酸化ナトリウム溶液を用いて塩基化した後、酢酸エチル(300mL)で抽出した。この有機相を食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を真空蒸発させ、標題化合物(3.0g)を白色固体として得た。
LCMS(2分法) Rt=0.49;MH=240/244
中間体7:[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]ボロン酸
Figure 2012520257
マグネシウム切削屑(3.04g)に、乾燥テトラヒドロフラン(THF)(200mL)中の5−ブロモ−2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール(中間体6、20g)溶液を加えた。これにヨウ素の結晶を加え、反応混合物を還流下で4時間加熱した。この反応混合物を5℃まで冷却し、これにホウ素酸トリメチル(11.17mL)を加えた。1時間後、反応を2N塩酸(200mL)でクエンチした。水性相を酢酸エチル(3×200mL)で抽出し、各抽出液にトリエチルアミン(50mL)を加えた。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空蒸発させて褐色の泡沫を得た。これをTBME(300mL)ですりつぶし、固体を濾過により回収し、標題化合物(9.0g)を灰白色固体として得た。
LCMS(2分法) Rt=0.33;MH=206
中間体8:5−ブロモ−3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミド塩酸塩
Figure 2012520257
方法(投入量1300g):
5−ブロモ−1H−インドール−7−カルボキサミド(中間体7に従って調製できる、国際公開第2005/067923号)(1wt)、4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(1.20wt、1.5eq)およびスルファミン酸(0.5eq、0.2031wt)を全て、空の反応槽に順次投入した。酢酸(5vol)を加え、混合物を70〜74℃まで加熱した。この状態において、窒素下で攪拌しながらHPLCによる5−ブロモ−1H−インドール−7−カルボキサミドのレベルが<5% a/a(補正無し)となるまで15〜25時間保持した。塩酸(36%、0.52vol、1.5eq)と酢酸(0.5vol)の混合物を調製した。次に、この混合物を前記バッチに、内部温度を65〜74℃に維持しながらおよそ30分かけて滴下した。このバッチを65〜74℃でさらに30分攪拌した後、93〜97℃まで温めた。窒素下、この温度範囲内で、2:1ダイマー不純物(8分逆相LC法でrrt 1.15)が<10% a/a(補正無し)となるまで15〜25時間攪拌した。その後、バッチを再び15〜25℃まで冷却し、この温度範囲内で少なくとも60分熟成させた。次に、生成物を真空濾過により回収し、IMS(2×2vol)で洗浄した。真空下、40℃で一定重量となるまで乾燥させた。
LC(8分法) Rt=2.76分
収率=80%(理論値)、119%w/w
中間体9:3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インドール−7−カルボキサミド
Figure 2012520257
方法(投入量137g):
5−ブロモ−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミド(例えば、中間体2(別の製法1)に関して概説した方法に従って調製できる)(1wt)を、窒素下で攪拌しながらジオキサン(6vol)に懸濁させた。4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボロラン(1.05eq、0.600wt)を加えた後、酢酸カリウム(2.5eq、0.553wt)、酢酸パラジウム(II)(0.01eq、0.00505wt)およびX−Phos(0.03eq、0.0321wt)を順次加えた。得られた懸濁液を窒素下で攪拌しながら99〜101℃まで加熱し、この状態をHPLCによって定期的にモニタリングしながら保持した。反応は一般に出発材料を<1% a/aまで減らすのに3〜5時間かかる。次に、このバッチを80〜85℃まで冷却し、水(6vol)を、内部温度を80℃より高く維持するような速度で加えた。添加中または添加直後に生成物の結晶化が予想される。結晶化が確立されたところで、バッチを18〜23℃まで冷却し、この温度範囲内で最低30分熟成させた。生成物を真空濾過により回収し、固体を1:1ジオキサン水溶液(2×2vol)および水(2×2vol)で順次洗浄した。その後、バッチを40〜45℃で一定重量となるまで真空乾燥させた。
LC(8分法) Rt=5.00分
収率:83.2%(理論値)、108%w/w
1 この時点でおよそ13volの最大容量に達する
2 この時点でおよそ6.5volの最小容量に達する
中間体10:5−ブロモ−2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール塩酸塩
Figure 2012520257
方法(投入量625g):
5−ブロモ−2−ベンゾフラン−1,3−ジオン(1wt)を窒素下で攪拌しながらトルエン(5vol)に懸濁させた。次に、イソプロピルアミン(1.1eq、0.416vol)を、温度を15〜25℃の間に維持するような速度で10〜30分かけて滴下した(発熱添加)。添加が完了したところで、このバッチを15〜25℃でさらに30分攪拌した後、ディーン−スターク条件下で加熱還流した。このバッチを、HPLCにより残留5−ブロモ−2−ベンゾフラン−1,3−ジオンが<1% a/a(補正無し)になるまで還流下で5〜8時間保持した後、バッチを大気中でおよそ2.5volまで濃縮した。トルエン(3vol)を加え、大気中でおよそ2.5volまで再濃縮した。次に、バッチを55〜60℃まで冷却し、THF(1.5vol)で希釈した後、さらに15〜25℃まで冷却した。これをボラン−THF複合体の溶液(1.0M、4eq、14.1vol)に加え、得られた溶液を20〜30℃でおよそ30分攪拌した。次に、このバッチを48〜52℃まで加熱し、このようにしてHPLCにより完了するまで16〜24時間保持した後、再び15〜25℃まで冷却した。反応を、内部温度を15〜30℃に維持しながら、少なくとも30分かけて逆に塩酸水溶液(2N、9vol)中へクエンチした(最初は起沸し、水素を発生)。添加が完了したところで、バッチを60〜63℃まで加熱し、この状態で1〜1.5時間保持した後、15〜25℃まで冷却した。酢酸エチル(6vol)を加え、得られた二相を振盪し、静置し、分離した。有機相を2N HCl(3vol)で逆抽出した後、廃棄した。次に、合わせた水性液を40%w/v NaOH水溶液(およそ3.9vol)でpH>12まで中和した。酢酸エチル(6vol)を上にのせた後、得られた二相を振盪し、静置し、分離した。水性相を酢酸エチル(3vol)で逆抽出した後、廃棄した。有機相を合わせ、飽和食塩水(2×2vol)で洗浄した後、およそ4volまで真空濃縮した。酢酸エチル(8vol)を加え、バッチをおよそ4volまで真空濃縮した。酢酸エチル(9vol)を加え、バッチを0±3℃に調節した。次に、ジオキサン中4MのHCl(0.89eq、0.98vol)を、バッチ温度を0±3℃の範囲内に維持しながらゆっくり加えた。次に、このバッチをこの範囲内で30分熟成させた後に、真空濾過により回収した。冷酢酸エチル(<5℃、2×2vol)で洗浄し、30℃で一定重量となるまで真空乾燥させた。
LC(8分法) Rt=2.75分
収率:82.0%(理論値)、99.9%w/w
1 ここでおよそ33volの最大容量となる
2 ここでおよそ2.5volの最小容量となる
実施例1
式(I)の化合物:5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミド
Figure 2012520257
1,4−ジオキサン(150mL)および水(30mL)中の5−ブロモ−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミド(中間体2、15g)、[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]ボロン酸(中間体7、11.08g)および炭酸カリウム(14g)の懸濁液を脱気した。これにPdCl(dppf)−CHCl付加物(1.378g)を加え、この反応混合物を90℃で1.5時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却した。反応混合物を酢酸エチルと2N塩酸とで分液した。水性相を酢酸エチルで洗浄した。水性相を固体炭酸カリウムを用いて塩基化した後、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を真空除去し、残渣をDCMに溶解させた。これを340gシリカカートリッジに供し、DCM中0〜30%メタノールの勾配で12CVにわたって溶出させた。これにより黄褐色泡沫の2バッチを得た。
これらの2バッチをそれぞれDMSO/メタノール(20mL、1:1v/v)に溶解させ、2本の340g C18シリカカートリッジに供した。これらを水(+0.1%TFA)中10〜95%アセトニトリルの勾配を用い8CVに渡って溶出させた。両カラムからの必要な画分を合わせ、ロータリーエバポレーターでアセトニトリルを除去した。得られた水性相を、飽重炭酸ナトリウム溶液を用いて塩基化した。これを、酢酸エチルを用いて抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空蒸発させた。得られた泡沫をTBME(100mL)ですりつぶした。固体を濾過により回収し、TBMEで洗浄し、真空乾燥させ、標題化合物(7.25g)を白色固体として得た。
LCMS(2分法) MH=525、Rt=0.68分; 1H NMR (DMSO-d6) d: 10.89 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.20 (br. s., 1H), 7.99 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.61 (dd, J = 8.0, 1.5 Hz, 1H), 7.37 (br. s., 1H), 7.32 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 3.95 (s, 2H), 3.91 (s, 2H), 3.66 - 3.73 (m, 2H), 3.69 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.34 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.30 (s, 3H), 2.98 - 3.07 (m, 1H), 2.95 - 3.04 (m, 2H), 2.73 (spt, J = 6.0 Hz, 1H), 2.04 - 2.12 (m, 2H), 1.67 (qd, J = 12.5, 4.0 Hz, 2H), 1.13 (d, J = 6.0 Hz, 6H)
標題化合物の特性を次のように決定した。
X線粉末回折(XRPD)
XRPDデータは、X’Celerator検出器を備えたPANalytical X’Pert Pro粉末回折計にて取得した。取得条件は、放射線:Cu Kα、発電機電圧:40kV、発電機電流:45mA、開始角度:2.0°2θ、終了角度:40.0°2θ、ステップサイズ:0.0167°2θであった。ステップ当たりの時間は31.750秒であった。Siウエハー(0バックグラウンド)プレート上に数ミリグラムのサンプルをのせ、粉末の薄膜を得ることでサンプルを調製した。
XRPD図を図1に示す。特徴的なXRPD角および面間隔dが以下の表1に記録されている。各ピークの割り付けに関して、誤差の範囲はおよそ±0.1°2θである。ピークの位置はHighscoreソフトウエアを用いて測定した。
Figure 2012520257
示差走査熱量測定(DSC)
DSCサーモグラムはPerkin Elmer Pyris 1熱量計を用いて得た。データはTA Universal分析ソフトウエアを用いて処理した。サンプルを秤量し、通気口付きアルミパンに密閉した。実験は10℃/分の加熱速度を用いて行った。実施例1から得られた生成物のDSCサーモグラムを図2に示す。
開始温度約115℃で、分解を伴った融解が見られた。
実施例2:
トリフルオロ酢酸5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミド
メタノール(20mL)中の5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミド(実施例1、213mg)溶液にトリフルオロ酢酸(0.034mL)を加えた。溶媒を真空除去し、残渣をt−ブチルメチルエーテル(10mL)ですりつぶした。固体を濾過により回収し、真空乾燥させ、標題化合物(194mg)を灰白色固体として得た。
1H NMR (DMSO-d6) d: 10.96 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 10.74 - 10.82 (m, 1H), 8.22 (br. s., 1H), 8.03 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.81 - 7.86 (m, 2H), 7.49 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.43 (br. s., 1H), 7.18 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.83 (dd, J = 14.0, 5.0 Hz, 2H), 4.64 (td, J = 14.0, 7.0 Hz, 2H), 3.73 - 3.82 (m, 1H), 3.71 - 3.75 (m, 2H), 3.70 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.35 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.30 (s, 3H), 2.98 - 3.07 (m, 1H), 2.99 (td, J = 12.5, 2.0 Hz, 2H), 2.04 - 2.11 (m, 2H), 1.69 (qd, J = 12.5, 4.0 Hz, 2H), 1.37 (d, J = 6.0 Hz, 6H)
実施例3:
式(I)の化合物:5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミド
Figure 2012520257
方法:
ジオキサン(7.5vol)および水(2.5vol)中の5−ブロモ−2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール塩酸塩(例えば、中間体10に関して概説した方法に従って調製できる)(1.05eq)およびリン酸三カリウム一水和物(3eq)の懸濁液を15分攪拌して溶液を得た。この溶液に3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インドール−7−カルボキサミド(例えば、中間体9に関して概説した方法に従って調製できる)(1.0eq)、Pddba(0.005eq)およびXPhos(0.02eq)を加えた。得られた混合物を還流手前(85〜87℃)まで加熱し、HPLCにより完了するまで(<2.5% a/a 3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インドール−7−カルボキサミド+ボロン酸)、その温度で2.5時間攪拌した。この二相混合物を60℃まで冷却し、水性相を除去した。有機相に水(2vol)を加え、この溶液を1時間攪拌した。得られた黒い沈殿を1.0ミクロン、次いで0.2ミクロンフィルターで濾過することによって除去した。濾液を再び60℃まで加熱し、水(10〜11.5 vol 計12.5volとする)を、内部温度を50〜60℃の間に維持しながら30分かけて加えた。得られたスラリーを1時間かけて20℃まで冷却し、20℃で1時間熟成させ、固体を濾過により回収した。このケーキをジオキサンと水の混合物(3:5、2×2vol)および水(2vol)で洗浄した。2−MeTHF(6vol)と水(6vol)の混合物中の湿ったケーキのスラリーにクエン酸(1.1eq)を加えた。この混合物を溶解に達するまで攪拌する。水性相を分離し、2−MeTHF(6vol)で洗浄した。周囲温度で水性相にメタノール(2vol)を加えた後、2N NaOH溶液(2vol)を30分かけて滴下した。この混合物を周囲温度で1時間攪拌し、固体を濾過により回収した。ケーキを水(2×2vol)で洗浄し、真空下40℃(40C)で乾燥させた。
LC(8分法) Rt=3.55分
この中間体に関して記録されたプロトンNMRスペクトルを図3に示す。
収率:>70%(理論値)
生物学的データ
1.in vitroデータ
IKK2アッセイ
組換えヒトIKKβ(残基5−756)をC末端GSTタグ付き融合タンパク質としてバキュロウイルスで発現させ、その活性を時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR−FRET)アッセイを用いて評価した。要するに、アッセイバッファー(1mM DTTおよび0.01%w/v BSAを含む50mM HEPES、10mM MgCl、1mM CHAPS pH7.4)で希釈したIKKβ(終濃度0.5〜4nM)を、種々の濃度の化合物またはDMSOビヒクル(最終1.7%v/v)を含有するウェルに加えた。全用量6μl中、GST−IκBα基質(最終25nM)/ATP(最終1μM)を添加することにより反応を開始させた。反応物を室温で15分インキュベートした後、W−1024ユウロピウムキレート(Wallac OY, Turku, Finland)で標識した抗ホスホセリン−IκBα−32/36モノクローナル抗体クローン12C2(Cell Signaling Technology, Beverly Massachusetts, USA)およびAPC標識抗GST抗体(Prozyme, San Leandro, California, USA)を含有するバッファー(100mM HEPES p7.4、150mM NaClおよび0.1%w/v BSA)中、3μlの50mM EDTAを添加することにより終了させた。反応物を室温で60分さらにインキュベートし、GST−IκBαのリン酸化の程度を、Rubystarプレートリーダー(BMG Instruments, Aylesbury, UK)を用い、参照ユウロピウム620nmシグナルに対する特異的665nmエネルギー移動シグナルの比として測定した。
IKK2時間依存性アッセイ
組換えヒトIKKβ(残基5−756)をC末端GSTタグ付き融合タンパク質としてバキュロウイルスで発現させ、その活性を時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR−FRET)アッセイを用いて評価した。要するに、アッセイバッファー(1mM DTTおよび0.01%w/v BSAを含む50mM HEPES、10mM MgCl、1mM CHAPS pH7.4)で希釈したIKKβ(終濃度0.5〜4nM)を、種々の濃度の化合物またはDMSOビヒクル(最終1.7%v/v)を含有するウェルに加えた。ATPおよびIκBα基質を加える前に酵素および化合物を室温で60分インキュベートした。全用量6μl中、GST−IκBα基質(最終25nM)/ATP(最終1μM)を添加することにより反応を開始させた。反応物を室温で15分インキュベートした後、W−1024ユウロピウムキレート(Wallac OY, Turku, Finland)で標識した抗ホスホセリン−IκBα−32/36モノクローナル抗体クローン12C2(Cell Signaling Technology, Beverly Massachusetts, USA)およびAPC標識抗GST抗体(Prozyme, San Leandro, California, USA)を含有するバッファー(100mM HEPES p7.4、150mM NaClおよび0.1%w/v BSA)中、3μlの50mM EDTAを添加することにより終了させた。反応物を室温で30分さらにインキュベートし、GST−IκBαのリン酸化の程度を、Packard Discovery (Perkin-Elmer Life Sciences, Pangbourne, Berkshire, UK)、Wallac Viewlux (Perkin-Elmer Life Sciences, Pangbourne, Berkshire, UK)、Envision (Perkin-Elmer Life Sciences, Pangbourne, Berkshire, UK)またはRubystar (BMG, Aylesbury, Buckinghamshire, UK)を用い、参照ユウロピウム620nmシグナルに対する特異的665nmエネルギー移動シグナルの比として測定した。
IKK1時間分解蛍光共鳴エネルギー移動アッセイ
組換えヒトIKK1(残基1−785)をC末端6HISタグ付き融合タンパク質としてバキュロウイルスで発現させ、その活性を時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR−FRET)アッセイを用いて評価した。要するに、アッセイバッファー(1mM DTTおよび0.01%w/v BSAを含む50mM HEPES、10mM MgCl、1mM CHAPS pH7.4)で希釈したIKK1(一般に終濃度5〜10nM)を、種々の濃度の化合物またはDMSOビヒクル(最終1.7%v/v)を含有するウェルに加えた。全用量6μl中、GST−IκBα基質(最終25nM)/ATP(最終1μM)を添加することにより反応を開始させた。反応物を室温で15分インキュベートした後、バッファー(100mM HEPES pH7.4、150mM NaClおよび0.01%w/v BSA)中、50mM EDTAおよび検出試薬を含有する停止試薬(3μl)を添加することにより終了させた。検出試薬はW−1024ユウロピウムキレート(Wallac OY, Turku, Finland)で標識した抗ホスホセリン−IκBα−32/36モノクローナル抗体12C2(Cell Signaling Technology, Beverly Massachusetts, USA)およびアロフィコシアニン標識抗GST抗体(Prozyme, San Leandro, California, USA)を含む。反応混合物(全量9μl)を室温で少なくとも45分さらにインキュベートした。GST−IκBαのリン酸化の程度を、Packard Discovery (Perkin-Elmer Life Sciences, Pangbourne, Berkshire, UK)、Wallac Viewlux (Perkin-Elmer Life Sciences, Pangbourne, Berkshire, UK)、Envision (Perkin-Elmer Life Sciences, Pangbourne, Berkshire, UK)またはRubystar (BMG, Aylesbury, Buckinghamshire, UK)などの好適な時間分解蛍光計を用い、参照ユウロピウム620nmシグナルに対する特異的665nmエネルギー移動シグナルの比として測定した。
ヒト末梢血単核細胞アッセイおよびヒト全血アッセイ
ヒト末梢血単核細胞アッセイ
化合物の細胞効力をヒト末梢血単核細胞(PBMC)で、リポ多糖類(LPS)により刺激されるTNFa生産に対するそれらの影響を測定することによって評価した。PBMCは健常ボランティアのヘパリン処理ヒト血液から、800g、20分でのAccuspinチューブ中のヒストパークでの遠心分離により調製した。細胞を界面から回収し、遠心分離(1300g、10分)により洗浄し、アッセイバッファー(10%ウシ胎仔血清、1%L−グルタミンおよび1%ペニシリン/ストレプトマイシンを含有するRPMI1640)に1×10細胞/mlで再懸濁させた。50μlの細胞を、DMSO中に溶媒和化および希釈させた適当な希釈の化合物溶液1.0μlを含有するマイクロタイターウェルに加えた。75μl LPS(s.typhosa Sigma Cat L6386、最終1ng/ml)を加え、それらのサンプルを37℃、5%COで20時間インキュベートした。上清を除去し、TNFの濃度を、MSD技術を用いた電気化学発光アッセイにより測定した。
ヒト全血アッセイ
健常ボランティアから抜き取ったヘパリン処理血液を、DMSO中適当な希釈の化合物溶液1.0μlを含有するマイクロタイターウェルに分注した(100μl)。37℃、5%COで1時間インキュベートした後、RPMI 1640(1%L−グルタミンおよび1%ペニシリン/ストレプトマイシンを含有する)中25μlのLPS溶液(S. typhosa)を加えた(最終50ng/ml)。これらのサンプルを37℃、5%COで20時間インキュベートし、50μl生理食塩水(0.138%NaCl)を加え、1300gで10分の遠心分離の後に、Biomek FX液体ハンドリングロボットを用いて希釈血漿を回収した。血漿TNFα含量は、Mesoscale(MSD)技術を用いた電気化学発光アッセイにより測定した。
PBMCおよび全血アッセイと組み合わせたTNFαアッセイ
PBMCプレートからの上清20μlまたは全血プレートからの40μlを抗hTNFα捕捉抗体でプレコートし、25μlのMSDヒト血清サイトカインアッセイ希釈液を含有する96ウェルHigh−Bind MSDアッセイプレートに、Biomek FXを用いて移した。また、各プレートにはTNFα標準曲線(0〜5000pg/ml:R+D Systems、210−TA)も含有した。全血アッセイでは、プレートを密閉し、室温で2時間振盪し、その後、それらを洗浄し、40μlのMSD検出抗体を加えた。これらのプレートを室温でさらに1時間振盪し、その後、再び洗浄し、150μlのMSD ReadバッファーT(2倍)を加えた。次に、プレートをMSD Sector 6000プレートリーダーにて読み取った。PBMCアッセイでは、MSDプレートに上清を添加した直後に20μlのMSD検出抗体を添加し、次に、これらのプレートを密閉し、2時間振盪した後に90μlのMSD ReadバッファーP(2.5倍)を加えた。プレートをMSD Sector 6000にて読み取った。
TNF濃度は同じプレートで進行した標準曲線から得られ、TNF生産の阻害に関するpIC50値は、Activityベースソフトウエアを用いて非線形最小二乗曲線を当てはめた化合物用量応答曲線から得られた。
NFkBリポーターアッセイ
70%コンフルエントT225フラスコのA549 SPAP細胞を200gで5分の遠心分離により採取し、アッセイバッファー(10%FCS 2xHI、2mM L−グルタミン、1%Pen/Strepおよび非必須アミノ酸を添加したDMEM)に再懸濁させ、0.16×10/mlとなるように希釈した。60μlの細胞溶液を、無希釈のDMSO中0.5μlの化合物を含有する透明なNunc384ウェルプレートの各ウェルに、必要な最終アッセイ濃度の140倍で分注した。プレートを37℃、湿度95%、5%COで1時間インキュベートした後、アッセイバッファー中10mlのTNF溶液を加えて終濃度3.2ng/mlとし、次に、15時間細胞インキュベーターに戻した。プレートを1時間室温に平衡化した後、アッセイプレートの各ウェルに25μlのpNPPバッファー(1MジエタノールアミンpH9.8、0.5mM MgCl、0.28M NaCl、2mg/ml pNPP)を加えた。これらのプレートを光から試薬を保護するために覆いをし、次に、室温でおよそ1時間インキュベートし、Ascentにて405nm単フィルターを用いてそれらを読み取った。
データは全て、各プレートの16の高い対照ウェルおよび16の低い対照ウェルの平均値に対して正規化した。以下の形態の4パラメーター曲線の当てはめを行った。
2.in vivoデータ
雄CDラットにおいて吸入LPSにより誘導される好中球増加症
化合物/ビヒクルの前処理
雄CDラット(150〜250g)をイソフラン(5%、2L/分O、1L/分NO)で麻酔し、投与台(dosing table)に、門歯の下に置いた金属ロッドで定位置を維持するようにして、35°の角度で仰臥位に置いた。気管を強調するため、喉の外側に光を斜めにあてた。気道の開口上部が見えるように口を開け、ポーテックスカニューレを平滑投与ニードルによって気管に導入した。次に、200μlの化合物処方物を気道に注入した。投与後、麻酔から回復させている間、動物を背臥位に置いた。
LPS投与プロトコール
化合物またはビヒクルの投与後およそ30分、ラットを霧箱に入れ、150ug/mlの溶液から発生させたリポ多糖類のエアゾールに15分曝した。
肺洗浄プロトコール
LPS投与後4時間、動物を過剰用量のナトリウムペントバルビトンを腹膜内投与して屠殺した。気管を露出させ、小さく切開し、そこから肺に向かって挿管した。次に、肺を5mlのヘパリン処理(10U/ml)PBSで3回洗浄した。
細胞の計数
気管支肺胞洗浄液(BALF)サンプルを1300rpmで7分間遠心分離した。上清を除去し、得られた細胞ペレットを0.5ml PBSに再懸濁させた。75lの再懸濁BALF液をサイトスピンホルダーに入れ、次いで500rpmで5分回転させることによって再懸濁液の細胞スライドを作製した。これらのスライドを風乾した後、特異な細胞の計数を可能とするためにリーシュマン(Leishmans)染色液で染色した(20分)。また、全細胞もSysmexカウンターを用い、再懸濁液から計数した。これらの2つの計数値からBALFにおける好中球総数を求めた。
ラットにおける骨髄小核アッセイ
目的
本試験の目的は、連続2日ラットに投与した際、ラット骨髄由来の多染性赤血球において、in vivoで、構造的染色体損傷および/または異数性を誘発する、5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミドの可能性を評価することであった。
Crl:CD(SD)ラットを本研究に用いた。
動物に10mL/kgの用量で経口投与を行った。この経路が吸入経路よりも高いバイオアベイラビリティと全身曝露を達成することが示されたからである。
用量範囲検討試験
用量500、1000、2000mg/kg/日の5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミドまたはビヒクル(0.1%(w/v)Tween 80を含有する0.5%(w/v)ヒドロキシプロピルメチルセルロース水溶液)を雄3匹と雌3匹のラット群に経口投与(胃管栄養法による)した。最終の投与を受けた24時間後に全てのラットを屠殺し、大腿骨髄スペア(spears)を調製した。蛍光顕微鏡による分析の前に塗沫標本をアクリジンオレンジで染色し、赤血球総数における多染性赤血球の割合(%PCE)を求めた。さらに、5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミドへのin vivo曝露を確認するために、500、1000または2000mg/kg/日を1回投与し、投与4時間後にサンプリングした、雄3匹と雌3匹のサテライト生体分析動物群からの血漿サンプルの分析を行った。主要な小核アッセイの用量選択はこの用量範囲検討の結果に基づいた。
用量範囲検討内容において全身毒性、全身曝露または群平均%PCEに性差による明らかな違いは見られなかったことから、雄の動物だけを主要な小核試験に用いた。
小核アッセイ
用量1000もしくは2000mg/kg/日の5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミドまたはビヒクル(0.1%(w/v)Tween 80を含有する0.5%(w/v)ヒドロキシプロピルメチルセルロース水溶液)を、6匹の雄ラットの群に連続2日、胃管栄養法により経口投与した。陽性対照シクロホスファミドは雄ラット3匹だけに1回、胃管栄養法により経口投与した。最終の投与を受けた24時間後に全てのラットを屠殺し、大腿骨髄塗沫標本を作製した。蛍光顕微鏡による分析の前に塗沫標本をアクリジンオレンジで染色し、赤血球総数における多染性赤血球の割合(%PCE)と分析された2000PCE当たりの小核多染性赤血球の数を求めた。
結果
式(I)の化合物をIKK2アッセイにおいてIKK2に対する活性を試験したところ、7.0より大きいpIC50効力を有するIKK2の阻害剤であることが分かった。
式(I)の化合物をIKK2アッセイおよびIKK2時間依存性アッセイにおいてIKK2に対する活性を試験し、また、IKK1時間分解蛍光共鳴エネルギー移動アッセイにおいてIKK1に対する活性を試験した。式(I)の化合物はIKK1よりも大きな効力でIKK2を阻害した。
式(I)の化合物はヒト末梢血単核細胞アッセイにおいて7.5より大きいpIC50効力を有する。
式(I)の化合物はヒト全血アッセイにおいて6.5より大きいpIC50効力を有する。
式(I)の化合物はNFkBリポーターアッセイにおいて7.5より大きいpIC50効力を有する。
雄CDラットにおいて吸入LPSにより誘発される好中球増加症に関連して、式(I)の化合物をin vivoモデルで試験した。式(I)の化合物は300μg/kg i.t.の用量で75%より大きい阻害を示した。
式(I)の化合物をin vivoにおいてラット骨髄小核アッセイで試験した。式(I)の化合物は、24時間間隔で投与した用量1000または2000mg/kg/日の経口投与2回の後、in vivoにおいて遺伝子毒性を示さなかった。試験した最高用量は、現行の指針、例えばEC Commission Directive 2000/32/EC Annex 4Cに従って最大許容量であった。
Figure 2012520257
1.式(I)の化合物に関して表した。
2.分析された2000PCE当たりの群平均小核PCE(MPCE)。
3.陽性対照は明確な陽性応答を誘発した。

Claims (22)

  1. 式(I):
    Figure 2012520257
    の5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミドまたはその塩。
  2. 式(I):
    Figure 2012520257
    の5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミドまたはその薬学上許容される塩。
  3. 式(I):
    Figure 2012520257
    の5−[2−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル]−3−(1−{[2−(メチルオキシ)エチル]スルホニル}−4−ピペリジニル)−1H−インドール−7−カルボキサミド。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物の結晶形。
  5. (i)約6.4、約7.4、約12.4、約15.6および約20.5にピーク(°2θ)を有するXRPD(X線粉末回折)図;および/または
    (ii)開始温度約115℃での分解を伴った融解を有するDSC(示差走査熱量測定)サーモグラム
    を示すことを特徴とする、請求項3に記載の化合物の結晶形。
  6. (i)6.4±0.1°2θ、7.4±0.1°2θ、12.4±0.1°2θ、15.6±0.1°2θおよび20.5±0.1°2θにピーク(°2θ)を有するXRPD(X線粉末回折)図;および/または
    (ii)開始温度115℃での分解を伴った融解を有するDSC(示差走査熱量測定)サーモグラム
    を示すことを特徴とする、請求項3に記載の化合物の結晶形。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学上許容される塩と1以上の薬学上許容される賦形剤を含む、医薬組成物
  8. 別の治療効果を有する医薬を含む、請求項7に記載の医薬組成物。
  9. 医薬として用いるための請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  10. IKK2活性により媒介される障害の治療に用いるための請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  11. IKK2活性により媒介される障害が炎症性腸疾患、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、喘息、鼻炎、線維性疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎および紫外線(UV)誘発性皮膚傷害からなる群から選択される、請求項10に記載の化合物。
  12. IKK2活性により媒介される障害がCOPD(慢性閉塞性肺疾患)である、請求項10に記載の化合物。
  13. IKK2活性により媒介される障害が喘息である、請求項10に記載の化合物。
  14. 不適切なIKK2活性を特徴とする障害の治療に用いるための医薬の製造における、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学上許容される塩の使用。
  15. 安全かつ有効な量の請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学上許容される塩を、それを必要とするヒトに投与することを含む、不適切なIKK2活性により媒介される障害を治療する方法。
  16. 不適切なIKK2活性により媒介される障害が炎症性障害または組織修復障害である、請求項15に記載の方法。
  17. 不適切なIKK2活性により媒介される障害が炎症性腸疾患、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、喘息、鼻炎、線維性疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎および紫外線(UV)誘発性皮膚傷害からなる群から選択される、請求項15に記載の方法。
  18. 前適切なIKK2活性により媒介される障害がCOPDまたは喘息である、請求項15に記載の方法。
  19. 不適切なIKK2活性により媒介される障害がCOPDである、請求項15に記載の方法。
  20. 不適切なIKK2活性により媒介される障害が喘息である、請求項15に記載の方法。
  21. a)請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物とb)1以上の他の治療薬を含む組み合わせ。
  22. 1以上の他の治療薬が抗炎症薬、抗コリン作用薬、β−アドレノレセプターアゴニスト、抗感染薬および抗ヒスタミン薬からなる群から選択される、請求項21に記載の組み合わせ。
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