別の実施形態では、本発明の化合物は、4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(2-ヒドロキシエチル)-ベンゼンスルホンアミド;またはその塩である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(2-ヒドロキシエチル)-ベンゼンスルホンアミドである。
別の実施形態では、本発明の化合物は、N-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼン-スルホンアミド;またはその塩である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、N-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼン-スルホンアミドである。
さらなる実施形態では、本発明の化合物は、N-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼン-スルホンアミド塩酸塩である。
「エナンチオマー的に富んだ」とは、そのエナンチオマー過剰率が0よりも大きい生成物を意味する。エナンチオマー的に富んだとは、そのエナンチオマー過剰率が50%eeよりも大きく、75%eeよりも大きく、90%eeよりも大きい生成物を意味する。
「エナンチオマー過剰率」または「ee」は、パーセンテージで表された、1つのエナンチオマーの他のエナンチオマーに対する過剰率である。結果として、ラセミ混合物では両方のエナンチオマーが等量存在するので、エナンチオマー過剰率は0である(0%ee)。しかし、1つのエナンチオマーが生成物の95%を構成するように富んでいる場合、そのエナンチオマー過剰率は、90%eeである(富んでいるエナンチオマーの量95%−他のエナンチオマーの量5%)。
「ヘテロアリール」は、特段の定義のない限り、環の構成原子として1〜4個のヘテロ原子を含有している芳香族環を意味する。複数のヘテロ原子を含有しているヘテロアリール基は、異なるヘテロ原子を含有していてもよい。ヘテロアリール基は、本明細書で定義した1種または複数の置換基で場合により置換されていてもよい。ヘテロアリール基は、単環式環系または縮合二環式環系である。単環式ヘテロアリール環は、5または6個の構成原子を有する。二環式ヘテロアリール環は、7〜11個の構成原子を有する。二環式ヘテロアリール環としては、フェニル基および単環式ヘテロシクリル環が縮合二環式環構造を形成するように結合している環、ならびに単環式ヘテロアリール環および単環式シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環が縮合二環式環構造を形成するように結合している環が挙げられる。ヘテロアリールとしては、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、フラニル、フラザニル、チエニル、トリアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、テトラジニル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インダゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、プテリジニル、シンノリニル、ベンズイミダゾリル、ベノピラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、フロピリジニルおよびナフチリジニルが挙げられる。例えば、1〜4個の窒素原子を有する5-員ヘテロアリール基としては、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル(1,2,3-トリアゾリルおよび1,2,4-トリアゾリルを含む)、ならびにテトラゾリルが挙げられる。
「ヘテロシクリル」は、特段の定義のない限り、環の構成原子として1〜4個のヘテロ原子を含有している飽和環または不飽和環を意味する。しかし、ヘテロシクリル環は芳香族ではない。複数のヘテロ原子を含有しているヘテロシクリル基は、異なるヘテロ原子を含有していてもよい。ヘテロシクリル基は、本明細書で定義した1種または複数の置換基で場合により置換されていてもよい。ヘテロシクリル基は、4〜7個の構成原子を有する単環式環系である。ある種の実施形態では、ヘテロシクリルは飽和している。他の実施形態では、ヘテロシクリルは不飽和であるが芳香族ではない。ヘテロシクリルとしては、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアモルホリニル、1,3-ジオキソラニル、1,3-ジオキサニル、1,4-ジオキサニル、1,3-オキサチオラニル、1,3-オキサチアニル、1,3-ジチアニルおよびアゼチジニルが挙げられる。一実施形態では、ヘテロシクリルはピペリジニルである。さらなる実施形態では、ヘテロシクリルはピペラジニルである。
「構成原子」とは、鎖または環を形成する1種または複数の原子を意味する。複数の構成原子が鎖中および環内に存在する場合、各構成原子は、鎖または環中の隣接する構成原子と共有結合している。鎖または環上で置換基を形成する原子は、鎖または環中の構成原子ではない。
「場合により置換されていてもよい」とは、ヘテロシクリルなどの基が非置換であるか、あるいは本明細書で定義した1種または複数の置換基で置換されていてもよいことを意味する。
基に関して「置換(されている)」とは、基内の構成原子と結合している水素原子が置換されていることを意味している。「置換(されている)」という用語は、かかる置換が置換原子の許容される価および置換基に従っていること、ならびに前記置換によって安定な化合物(すなわち、自然には転位、環化または脱離などの変換を受けないもの)がもたらされるという暗黙の条件を含むものと理解されたい。ある種の実施態様では、単一の原子は、置換が原子の許容される価に従う限りは複数の置換基で置換されていてもよい。適当な置換基は、各置換基または場合により置換されていてもよい基に関して本明細書で定義されている。
「製薬上許容可能な」とは、適切な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、または他の問題もしくは複雑な問題を伴わずに、ヒトおよび動物の組織と接触させて用いるのに適しているものであって、妥当な効果/リスク比に相応している、これらの化合物、物質、組成物および投与剤形を意味する。
本明細書では、これらの方法、スキームおよび実施例で使用する記号および慣例は、現在の科学文献、例えば、Journal of the American Chemical SocietyまたはJournal of Biological Chemistryで使用されているものと一致する。アミノ酸残基の表示には、一般的には標準的な一文字表記または三文字表記を一般的に使用し、特記しない限りL-型であると考える。特記しない限り、全ての出発物質は市販されているものを入手し、さらにる精製することなく使用した。詳しくは、以下の略語を実施例で、また本明細書全体にわたって使用することができる:
Ac (アセチル);
Aq (水性);
ATP (アデノシン三リン酸);
BOC (tert-ブチルオキシカルボニル);
BSA (ウシ血清アルブミン);
Bu (ブチル);
nBu (n-ブチル);
tBu (t-ブチル);
CHAPS (3[(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-プロパンスルホン酸);
DCE (ジクロロエタン);
DCM (ジクロロメタン);
DIAD (ジイソプロピルアゾジカルボキシレート);
DIPEA (ジイソプロピルエチルアミン);
DMF (N,N-ジメチルホルムアミド);
DMSO (ジメチルスルホキシド);
dppf (1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン);
DTT (1,4-ジオチトレイトール);
EDTA (エチレンジアミン四酢酸);
Et (エチル);
EtOAc (酢酸エチル);
g (グラム);
HATU (O-(7-アザベンゾベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート);
HOBT (1-ヒドロキシベンゾトリアゾール);
HPLC (高圧液体クロマトグラフィー);
H、hrまたはhr (時間);
Hz (ヘルツ);
IMS (工業用変性アルコール);
L (リットル);
LDA (リチウムジイソプロピルアミド);
M (モル);
MCPBA (メタクロロ過安息香酸);
MDAP (質量分析計直結型の自動分取HPLC);
Me (メチル);
MeOH (メタノール);
mg (ミリグラム);
MHz (メガヘルツ);
Minまたはmins (分);
mlまたはmL (ミリリットル);
mw (マイクロ波);
μl (マイクロリットル);
mM (ミリモル);
mmol (ミリモル);
mol (モル);
mp (融点);
MTBE (メチル第三級ブチルエーテル);
Ph (フェニル);
iPr (イソプロピル);
rt (保持時間);
SPE (固相抽出);
TBAF (フッ化テトラ-n-ブチルアンモニウム);
TBTU (O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート);
TEA (トリエチルアミン);
TFA (トリフルオロ酢酸);
THF (テトラヒドロフラン);
TLC (薄層クロマトグラフィー);
TMS (トリメチルシリル);
Tos (トシルまたはp-トルエンスルホニル);
pTSA (p-トルエンスルホン酸);および、
WSCDI (水溶性カルボジイミド)。
「本発明の化合物」の範囲内には、式(I)で表される化合物およびその塩の溶媒和物、水和物、複合体、多形体、プロドラッグ、放射性標識化誘導体、立体異性体および光学異性体のすべてが包含される。
本発明の化合物は、固体形態または液体形態で存在し得る。固体状態では、本発明の化合物は、結晶形もしくは非結晶形で、またはその混合物として存在し得る。結晶形である本発明の化合物について、当業者には、結晶化の間に溶媒分子が結晶格子に取り込まれる製薬上許容可能な溶媒和物が形成され得ることは理解されよう。溶媒和物は、非水性溶媒、例えば、エタノール、イソプロパノール、DMSO、酢酸、エタノールアミンおよび酢酸エチルを含んでいてもよく、またはそれらは、結晶格子中に取り込まれる溶媒として水を含んでいてもよい。水が結晶格子内に取り込まれる溶媒である溶媒和物は、典型的には、「水和物」と呼ばれる。水和物としては、化学量論的水和物および可変量の水を含有する組成物が挙げられる。本発明は、かかる溶媒和物の全てを包含する。
さらに当業者には、種々のその溶媒和物を包含する結晶形態で存在する本発明のある種の化合物が多形(すなわち、様々な結晶構造で生じる可能性)を示し得ることは理解されよう。これらの様々な結晶形態は、典型的には、「多形体」として知られている。本発明は、かかる多形体のすべてを包含する。多形体は、同一の化学組成を有するが、パッキング、幾何学的配置、および他の結晶性固体状態の記述的特性が異なる。したがって、多形体は、形状、密度、硬度、変形能、安定性および溶解特性などの様々な物理学的特性を有し得る。多形体は、典型的には様々な融点、IRスペクトルおよびX線粉末回折パターンを示し、それらは同定に使用することができる。例えば、化合物の製造に使用される反応条件または試薬を変更または調節することによって異なる多形体を生成することができることは、当業者には理解されよう。例えば、温度、圧力または溶媒を変更することで多形体が得られる。加えて、1つの多形体は、特定の条件下で別の多形体に自然変換され得る。
一態様では、本発明は、結晶形態の4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(2-ヒドロキシエチル)-ベンゼンスルホンアミドまたはその塩を提供する。
一実施形態では、本発明は、結晶形態の4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(2-ヒドロキシエチル)-ベンゼンスルホンアミドを提供する。
別の実施形態では、本発明は、実質的に図1に示したDSCサーモグラムを呈することを特徴とする、結晶性4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(2-ヒドロキシエチル)-ベンゼンスルホンアミドを提供する。
別の実施形態では、本発明は、実質的に図2に示したXRPDパターンを呈することを特徴とする、結晶性4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(2-ヒドロキシエチル)-ベンゼンスルホンアミドを提供する。
さらなる実施形態では、本発明は、実質的に表1に記載したようなピークを含むXRPDパターンを呈することを特徴とする、結晶性4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(2-ヒドロキシエチル)-ベンゼンスルホンアミドを提供する。
さらなる態様では、本発明は、結晶形態のN-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミドまたはその塩を提供する。
一実施形態では、本発明は、結晶形態のN-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド塩酸塩を提供する。
別の実施形態では、本発明は、実質的に図3に示したDSCサーモグラムを呈することを特徴とする、結晶性N-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド塩酸塩を提供する。
別の実施形態では、本発明は、実質的に図4に示したXRPDパターンを呈することを特徴とする、結晶性N-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド塩酸塩を提供する。
さらなる実施形態では、本発明は、実質的に表2に記載したようなピークを含むXRPDパターンを呈することを特徴とする、結晶性N-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド塩酸塩を提供する。
一実施形態では、本発明は、結晶形態のN-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミドを提供する。
別の実施形態では、本発明は、実質的に図5に示したDSCサーモグラムを呈することを特徴とする、結晶性N-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミドを提供する。
別の実施形態では、本発明は、実質的に図6に示したXRPDパターンを呈することを特徴とする、結晶性N-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミドを提供する。
さらなる実施形態では、本発明は、実質的に表3に記載したようなピークを含むXRPDパターンを呈することを特徴とする、結晶性N-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミドを提供する。
また本発明は、同位体標識した化合物を包含し、前記化合物は、1個または複数の原子が、天然において通常見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって置き換わっているという点を除き、式(I)で表される化合物と同一である。本発明の化合物へ組み込むことができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素およびフッ素の同位体、例えば3H、11C、14Cおよび18Fなどが挙げられる。
式(I)に記載の化合物は、1個または複数の不斉中心(キラル中心ともいう)を含有していてもよく、したがって、個々のエナンチオマー、ジアステレオマー、または他の立体異性体、あるいはその混合物として存在し得る。キラル炭素原子などのキラル中心はまた、アルキル基などの置換基において存在していてもよい。式(I)または本明細書に例示するすべての化学構造に存在するキラル中心の立体化学が特定されていない場合、前記構造はいかなる立体異性体およびその全ての混合物をも包含するものとする。よって、1個または複数のキラル中心を含有する式(I)に記載の化合物は、ラセミ混合物として、鏡像異性的に富んだ混合物として、または鏡像異性的に純粋な個々の立体異性体として使用することができる。
1個または複数の不斉中心を含有する式(I)に記載の化合物の個々の立体異性体は、当業者に周知の方法によって分割することができる。例えば、かかる分割は、(1)ジアステレオ異性体塩、複合体または他の誘導体の形成によって;(2)立体異性体特異的試薬との選択的反応によって、例えば、酵素的酸化または還元によって;あるいは、(3)キラルな環境における、例えば、結合キラルリガンドを有するシリカなどのキラル支持体上またはキラル溶媒の存在下でのガス液体クロマトグラフィーまたは液体クロマトグラフィーによって行うことができる。上記の分離方法の1つによって所望の立体異性体を別の化学物質に変換する場合、所望の形態を遊離するのにさらなる工程が必要であることは、当業者には理解されよう。あるいは、光特定の立体異性体は、学活性試薬、基質、触媒もしくは溶媒を使用する不斉合成によって、または不斉転換により1つのエナンチオマーを別のエナンチオマーに変換することによって合成することができる。
本明細書で使用されているエナンチオマー1およびエナンチオマー2という用語は、本明細書に記載のキラルクロマトグラフィー法を用いたそれらの溶出順序に基づいた本発明の化合物のエナンチオマーを意味する。エナンチオマー1は最初に溶出されたエナンチオマーを意味し、エナンチオマー2は2番目に溶出されたエナンチオマーを意味する。
クロマトグラフィーの絶対保持時間は変わる可能性があるが、同一カラムおよび同一条件で用いる場合、溶出順序は同じであることは当業者には理解されよう。しかし、クロマトグラフィーカラムおよび条件を変えて使用する場合には、溶出順序は変わる可能性がある。
式(I)に記載の化合物はまた、幾何学的不斉中心を含有していてもよい。式(I)または本明細書に例示したあらゆる化学構造中に存在する幾何学的不斉中心の立体化学が特定されていない場合、前記構造は、トランス幾何異性体、シス幾何異性体、およびそれらの全ての混合物を包含するものとする。同様に、全ての互変異性形態もまた、かかる互変異性形態が平衡状態で存在するか、1つの形態が優位で存在するかにかかわらず、式(I)に含まれる。
式(I)に記載の化合物およびその塩に関する本明細書の記述は、遊離塩基としてまたはその塩としての、例えばその製薬上許容可能な塩としての式(I)に記載の化合物を網羅することは理解されよう。
式(I)に記載の化合物の製薬上許容可能な塩が調製できることは、当業者には明らかであろう。実際、本発明のある実施態様では、式(I)に記載の化合物の製薬上許容可能な塩は、分子の安定性または溶解性をより高め、それにより投与剤形への製剤化が容易になるので、個々の遊離塩基または遊離酸よりも好ましい。したがって、本発明はさらに、式(I)に記載の化合物およびその製薬上許容可能な塩を対象とする。
本明細書では、「製薬上許容可能な塩」という用語は、目的とする化合物の所望の生物学的活性を保持しており、かつ望ましくない毒物学的影響はわずかしか示さない塩を意味する。これらの製薬上許容可能な塩は、化合物の最終的な単離および精製の間にそのままで、または精製した化合物をその遊離酸または遊離塩基の形態でそれぞれ適当な塩基または酸と別々に反応させることによって調製することができる。
製薬上許容不可能な対イオンまたは関連溶媒を有する塩および溶媒和物は、例えば、式(I)の他の化合物およびその製薬上許容可能な塩の調製における中間体としての使用において、本発明の範囲内である。したがって、本発明の一実施形態は、式(I)で表される化合物およびその塩を包含する。
ある実施態様では、式(I)に記載の化合物は、酸性官能基を含有し得る。好適な製薬上許容可能な塩は、かかる酸性官能基の塩を包含する。代表的な塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩および亜鉛塩などの製薬上許容可能な金属塩;ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウムおよび亜鉛などの製薬上許容可能な金属カチオンの炭酸塩および重炭酸塩;メチルアミン、エチルアミン、2-ヒドロキシエチルアミン、ジエチルアミン、TEA、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミンおよびシクロヘキシルアミンなどの脂肪族アミン、芳香族アミン、脂肪族ジアミンおよびヒドロキシアルキルアミンをはじめとする製薬上許容可能な有機第1級、第2級および第3級アミンが挙げられる。
ある実施態様では、式(I)に記載の化合物は塩基性官能基を含有すしていてもよく、したがって、好適な酸による処理によって製薬上許容可能な酸付加塩を形成することができる。好適な酸としては、製薬上許容可能な無機酸および製薬上許容可能な有機酸が挙げられる。代表的な製薬上許容可能な酸付加塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、メチル硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、スルファミン酸塩、リン酸塩、酢酸塩、ヒドロキシ酢酸塩、フェニル酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、イソ酪酸塩、吉草酸塩、マレイン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、アクリル酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、サリチル酸塩、p-アミノサリチル酸塩、グリコール酸塩、乳酸塩、ヘプタン酸塩、フタル酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、o-アセトキシ安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、ナフトエ酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、マンデル酸塩、タンニン酸塩、ギ酸塩、ステアリン酸塩、アスコルビン酸塩、パルミチン酸塩、オレイン酸塩、ピルビン酸塩、パモ酸塩、マロン酸塩、ラウリン酸塩、グルタル酸塩、グルタミン酸塩、エストレート、メタンスルホン酸塩(メシレート)、エタンスルホン酸塩(エシレート)、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシレート)、p-アミノベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩(トシレート)およびナフタレン-2-スルホン酸塩が挙げられる。一実施形態では、製薬上許容可能な酸付加塩は塩酸塩である。
基を保護し得る方法、および得られた保護誘導体の開裂方法に関する総説は、例えば、T.W. Greene and P.G.M Wuts in Protective Groups in Organic Synthesis (第2版), John Wiley & Son, Inc., 1991、ならびにP.J. Kocienski in Protecting Groups, Georg Thieme Verlag, 1994に記載されている。好適な保護基(P)の例としては、フェニルスルホンおよび4-メチルフェニルスルホンが挙げられる。かかる保護基は、例えば水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを用いる塩基性条件下で除去することができる。
本発明のさらなる実施形態では、式(I)で表される化合物およびその塩は、1つの式(I)で表される化合物を別の式(I)で表される化合物へ変換することによって調製することができる。
式(V)の化合物は、式(VI)の化合物から、低温(例えば-78℃)における強ヒンダード塩基(例えばリチウムジ-イソプロピルアミド)による脱プロトン化を含む反応と、その後の求電子試薬(例えばヨウ素)との反応により得ることもできる。
かかる障害としては、炎症性障害および組織修復障害(関節リウマチ、炎症性腸疾患、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、喘息および鼻炎を含む)、線維症、変形性関節症、骨粗鬆症、皮膚病(乾癬、アトピー性皮膚炎および紫外線(UV)誘発性皮膚損傷を含む)、自己免疫疾患(シェーグレン症候群、全身性紅斑性狼瘡、多発性硬化症、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、組織および臓器拒絶反応を含む)、アルツハイマー病、卒中、アテローム性動脈硬化、再狭窄(restonosis)、糖尿病、糸球体腎炎、癌(ホジキン病を含む)、悪液質、感染症およびある種のウイルス感染症に伴う炎症(後天性免疫不全症候群(AIDS)を含む)、成人呼吸窮迫症候群、ならびに毛細管拡張性失調症(Ataxia Telangiestasia)が挙げられる。
本発明の治療方法は、かかる治療を必要とする患者に、安全かつ有効な量の式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩を投与することを含む。本発明の個々の実施態様は、上記のいずれか1つの障害の治療方法であって、かかる治療を必要とする患者に、安全かつ有効な量の式(I)で表される化合物を投与することによる方法を包含する。
本明細書では、障害に関する「治療する」とは、(1) 障害または前記障害の1つもしくは複数の生物学的兆候を寛解または予防すること、(2) (a) 障害をもたらすか障害の原因である生物学的カスケードにおける1つもしくは複数のポイント、または(b) 障害の1つまたは複数の生物学的兆候を妨げること、(3) 障害に伴う1つもしくは複数の症状もしくは作用を軽減すること、あるいは(4) 障害または前記障害の1つもしくは複数の生物学的兆候の進行を遅延させることを意味する。
上記の通り、障害の「治療」は、障害の予防を包含する。当業者には、「予防」なる語が絶対的な用語ではないことは理解されよう。医学では、「予防」とは、障害またはその生物学的兆候の可能性または重篤度を実質的に軽減させるため、あるいはかかる障害またはその生物学的兆候の発症を遅延させるための薬物の予防的投与を意味すると理解されたい。
本明細書では、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩に関する「安全かつ有効な量」とは、患者の症状を治療するのに十分な化合物の量であるが、適切な医学的判断の範囲内で、(妥当な効果/リスク比で)重大な副作用を回避できるほど十分に少ないことを意味する。化合物の安全かつ有効な量は、選択される特定の化合物(例えば、化合物の効力、有効性および半減期を考慮する);選択される投与経路;治療される障害;治療される障害の重篤度;治療される患者の年齢、大きさ、体重および健康状態;治療される患者の病歴;治療期間;併用療法の性質;所望の治療効果などの要因によって変わるであろうが、当業者が定常的に決定することができる。
式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩は、全身投与または局所投与の両方を含む任意の好適な投与経路によって投与することができる。全身投与としては、経口投与、非経口投与、経皮投与および直腸投与が挙げられる。非経口投与とは、経腸または経皮以外の投与経路を意味し、典型的には、注射または注入によるものである。非経口投与としては、静脈内、筋肉内および皮下の注射または注入が挙げられる。局所投与としては、皮膚への塗布、ならびに眼球内投与、耳内投与、膣内投与、吸入投与および鼻腔内投与が挙げられる。吸入は、口腔または鼻腔を介して吸入される患者の肺への投与を意味する。一実施形態では、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩は経口で投与してもよい。別の実施形態では、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩は吸入により投与してもよい。さらなる実施形態では、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩は鼻腔内投与してもよい。
式(I)の化合物またはそれの製薬上許容可能な塩は、単回で投与されてもよく、または所定の期間、種々の間隔で複数の投与量が投与される投与計画にしたがって投与することができる。例えば、投与は、1日に1回、2回、3回または4回行うことができる。一実施形態では、1日1回投与量を投与する。さらなる実施形態では、1日2回投与量を投与する。投与量は、所望の治療効果が達成されるまで、または所望の治療効果を維持するよう無期限で投与することができる。式(I)の化合物またはその製薬上許容可能な塩に適した投薬治療計画は、当業者によって決定され得る、前記化合物の薬物動力学的特性、例えば、吸収、分布および半減期に依存する。さらに、式(I)の化合物またはその製薬上許容可能な塩に好適な投与計画は、かかる計画が施される期間を含め、当業者の知見および専門知識の範囲内で、治療される障害、治療される障害の重篤度、治療される患者の年齢および身体状況、治療される患者の病歴、併用療法の性質、所望の治療効果などの要因に依存する。さらに、好適な投与計画は、個々の患者が変更を必要とする場合、前記投与計画または時間経過に対する個々の患者の応答を考慮した調整が必要となり得ることは、当業者には理解されよう。
典型的な1日投与量は、選択される特定の投与経路によって変わり得る。経口投与の典型的な1日投与量は、全体重のkg当たり0.001mgから50mg、例えば全体重のkg当たり1mgから10mgの範囲である。例えば、経口投与の1日投与量は、患者1人当たり0.5mgから2g、例えば患者1人当たり10mgから1gであってもよい。
さらに、式(I)で表される化合物は、プロドラッグとして投与することができる。本明細書では、式(I)で表される化合物の「プロドラッグ」は、患者への投与時に最終的にin vivoで式(I)で表される化合物を遊離させる前記化合物の機能性誘導体である。式(I)で表される化合物をプロドラッグとして投与することで、当業者は下記のうちの1つまたは複数を行うことができる:(a)化合物のin vivoでの活性の発現を変化させること;(b)化合物のin vivoでの作用持続を変化させること;(c)化合物のin vivoでの輸送または分布を変化させること;(d)化合物のin vivoでの可溶性を変化させること;および、(e)化合物の使用により生じる副作用または他の問題を解決すること。プロドラッグの調製に用いられる典型的な機能性誘導体は、in vivoで化学的または酵素的に開裂される化合物の修飾を包含する。かかる修飾としては、ホスフェート、アミド、エステル、チオエステル、カーボネートおよびカーバメートの調製が挙げられ、当業者には周知である。
かくして、本発明は、不適切なIKK2活性が介在している障害の治療方法であって、かかる治療が必要な患者に、安全かつ有効な量の式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩を投与することを含む方法を提供する。
一実施形態では、不適切なIKK2活性が介在している障害は、炎症性障害および組織修復障害(関節リウマチ、炎症性腸疾患、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、喘息および鼻炎を含む)、線維症、変形性関節症、骨粗鬆症、皮膚病(乾癬、アトピー性皮膚炎および紫外線(UV)誘発性皮膚損傷を含む)、自己免疫疾患(シェーグレン症候群、全身性紅斑性狼瘡、多発性硬化症、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、組織および臓器拒絶反応を含む)、アルツハイマー病、卒中、アテローム性動脈硬化、再狭窄(restonosis)、糖尿病、糸球体腎炎、癌(ホジキン病を含む)、悪液質、感染症およびある種のウイルス感染症に伴う炎症(後天性免疫不全症候群(AIDS)を含む)、成人呼吸窮迫症候群、および毛細管拡張性失調症(Ataxia Telangiestasia)からなる群から選択される。
別の実施形態では、不適切なIKK2活性が介在している障害は、炎症性障害または組織修復障害である。別の実施形態では、不適切なIKK2活性が介在している障害は、関節リウマチ、COPD、喘息または鼻炎である。別の実施形態では、不適切なIKK2活性が介在している障害は、関節リウマチである。別の実施形態では、不適切なIKK2活性が介在している障害は、COPDである。別の実施形態では、不適切なIKK2活性が介在している障害は、喘息である。さらなる実施形態では、不適切なIKK2活性が介在している障害は、鼻炎(季節性鼻炎、アレルギー性鼻炎および血管運動神経性鼻炎を含む)である。
別の実施形態では、不適切なIKK2活性が介在している障害は、自己免疫疾患である。さらなる別の実施形態では、不適切なIKK2活性が介在している障害は、シェーグレン症候群、全身性紅斑性狼瘡、多発性硬化症、乾癬性関節炎、または強直性脊椎炎である。
別の実施形態では、不適切なIKK2活性が介在している障害は、アルツハイマー病、卒中、アテローム性動脈硬化、再狭窄、糖尿病、糸球体腎炎、糸球体腎炎、変形性関節症、骨粗鬆症および毛細管拡張性失調症(Ataxia Telangiestasia)からなる群から選択される。
別の実施形態では、不適切なIKK2活性が介在している障害は、癌または悪液質である。さらなる実施形態では、不適切なIKK2活性が介在している障害は、癌である。
一実施形態では、本発明は、鼻炎を治療する方法であって、かかる治療の必要な患者に、安全かつ有効な量のN-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミドまたはその製薬上許容可能な塩を投与することを含む方法を提供する。
一実施形態では、本発明は、関節リウマチを治療する方法であって、かかる治療の必要な患者に、安全かつ有効な量の4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(2-ヒドロキシエチル)-ベンゼンスルホンアミドまたはその製薬上許容可能な塩を投与することを含む方法を提供する。
一実施形態では、本発明は、COPDを治療する方法であって、かかる治療の必要な患者に、安全かつ有効な量の4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(2-ヒドロキシエチル)-ベンゼンスルホンアミドまたはその製薬上許容可能な塩を投与することを含む方法を提供する。
本明細書で使用されている「鼻炎」という用語は、季節性鼻炎(例えば花粉症)もしくは通年性鼻炎などのアレルギー性鼻炎、および非アレルギー性鼻炎または血管運動神経性鼻炎をはじめとする全てのタイプの鼻炎を意味する。
また本発明は、薬物療法、特にIKK2活性が介在している障害の治療で使用するための式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩を提供する。したがって、さらなる態様では、本発明は、不適切なIKK2活性を特徴とする障害の治療で使用するための薬剤の製造における式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩の使用を対象とする。
本発明の医薬組成物は、安全かつ有効な量の式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩を抽出し、次いで、例えば粉末またはシロップと共に患者に投与することができるバルク形態に調製およびパッケージすることができる。別法では、本発明の医薬組成物は、それぞれ物理的に別個の単位が式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩を含有する単位投与形態に調製およびパッケージすることができる。単位投与形態に調製される場合、本発明の医薬組成物は、典型的には、例えば、0.5mg〜1g、または1mg〜700mg、または5mg〜100mgの式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩を含有することができる。
本明細書では、「製薬上許容可能な賦形剤」とは、所定の剤形に必要な、または医薬組成物の安定に必要な製薬上許容可能な物質、組成物またはビヒクルを意味する。各賦形剤は、混合した時に医薬組成物の他の成分と適合することにより、患者に投与した際に式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩の効力を実質的に減少させるような相互作用、および製薬上許容できない医薬組成物を生じるような相互作用が回避されるものでなければならない。さらに、各賦形剤は、もちろん、それを製薬許容可能にするのに十分な高純度でなければならない。
式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩および医薬上許容される1種または複数の賦形剤は、典型的には、所望の投与経路による患者への投与に適応した投与剤形に製剤化される。例えば、投与剤形としては、(1)錠剤、カプセル剤、カプレット剤、丸薬、トローチ剤、散剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁液剤、溶液剤、エマルション剤、サッシェ剤、およびカシェ剤などの経口投与に適したもの;(2)滅菌溶液剤、懸濁液剤、および再構成可能な散剤などの非経口投与に適したもの;(3)経皮用パッチなどの経皮投与に適したもの;(4)座剤などの直腸投与に適したもの;(5)エアロゾル剤、溶液剤および乾燥粉末剤などの吸入に適したもの;ならびに、(6)クリーム剤、軟膏剤、ローション剤、溶液剤、ペースト剤、スプレー剤、フォーム剤およびゲル剤などの局所投与に適したものが挙げられる。
好適な製薬上許容可能な賦形剤は、選択される特定の投与剤形によって変わる。さらに、好適な製薬上許容可能な賦形剤は、それらが組成物中で果たし得る特定の機能に対して選択することができる。例えば、ある特定の製薬上許容可能な賦形剤は、均一な投与剤形の生産を促進するその能力に関して選択することができる。ある特定の製薬上許容可能な賦形剤は、安定な投与剤形の生産を促進するその能力に関して選択することができる。ある特定の製薬上許容可能な賦形剤は、患者に一度投与された式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩を1つの器官または身体の一部分から他の器官または身体の一部分へ運搬または輸送するのを促進するその能力に関して選択することができる。ある特定の製薬上許容可能な賦形剤は、患者の服薬遵守を向上させるその能力に関して選択することができる。
好適な製薬上許容可能な賦形剤としては、以下のタイプの賦形剤が挙げられる:希釈剤、充填剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、造粒剤、コーティング剤、湿潤剤、溶媒、共溶媒、懸濁剤、乳化剤、甘味剤、香料、フレーバーマスキング剤、着色剤、アンチケーキング剤、保湿剤、キレート剤、可塑剤、増粘剤、抗酸化剤、保存剤、安定剤、界面活性剤および緩衝剤。ある特定の製薬上許容可能な賦形剤が製剤中にどれほどの量の賦形剤が存在するか、また製剤中にどのような他の賦形剤が存在するかにより、複数の機能を提供することができること、また代替機能を提供することができることは、当業者には明白であろう。
当業者は、本発明での使用において好適な製薬上許容可能な添加剤を適量で選択することができる当技術分野の知識および技術を持っている。さらに、製薬上許容可能な賦形剤を記載しており、好適な製薬上許容可能な賦形剤の選択に有用となり得る、当業者に利用可能な多くの情報源がある。例としては、Remington's Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company)、The Handbook of Pharmaceutical Additives (Gower Publishing Limited)、およびThe Handbook of Pharmaceutical Excipients (the American Pharmaceutical Association and the Pharmaceutical Press)が挙げられる。
したがって、別の態様では、本発明は、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩と、1種または複数の製薬上許容可能な添加剤とを含む医薬組成物の調製方法であって、前記成分を混合することを含む方法を対象とする。式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩を含む医薬組成物は、例えば、周囲温度および大気圧での混合により調製することができる。
一実施形態では、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩は、経口投与用に製剤化することができる。別の実施形態では、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩は、吸入投与用に製剤化することができる。さらなる実施形態では、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩は、鼻腔内投与用に製剤化することができる。
一態様において、本発明は、安全かつ有効な量の式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩および希釈剤または増量剤を含む固体経口投与剤形、例えば、錠剤またはカプセル剤を対象とする。好適な希釈剤および増量剤としては、ラクトース、シュークロース、デキストロース、マンニトール、ソルビトール、デンプン(例えば、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、およびアルファー化デンプン)、セルロースおよびその誘導体(例えば、微結晶セルロース)、硫酸カルシウム、およびリン酸水素二カルシウムが挙げられる。経口固体投与剤形は、結合剤をさらに含んでいてもよい。好適な結合剤としては、デンプン(例えば、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、およびアルファー化デンプン)、ゼラチン、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、トラガカントゴム、グアーガム、ポビドン、ならびにセルロースおよびその誘導体(例えば、微結晶性セルロース)が挙げられる。経口固体投与剤形は、崩壊剤をさらに含んでいてもよい。好適な崩壊剤としては、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロース、アルギン酸およびカルボキシメチルセルロースナトリウムが挙げられる。
経口固体投与剤形は、さらに、滑沢剤を含むことができる。好適な滑沢剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、およびタルクが挙げられる。
経口投与用の投与単位製剤は、必要に応じてマイクロカプセル化することができる。前記組成物はまた、例えばポリマー、ワックスなどの中で粒状物質をコーティングするかまたは埋め込むことによって、放出を延長したり持続したりするように調製することができる。
また式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩は、標的設定可能な薬剤担体として可溶性ポリマーと結合させてもよい。かかるポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミド−フェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノール、またはパルミトイル残基で置換されているポリエチレンオキシドポリリジンを挙げることができる。さらに、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩は、薬剤の制御放出を達成するのに有用な一連の生物分解性ポリマー、例えば、ポリ乳酸、ポレプシロン(polepsilon)カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート、およびハイドロゲルの架橋または両親媒性ブロックコポリマーに結合させてもよい。
別の態様では、本発明は液体の経口投与剤形を対象とする。溶液剤、シロップ剤およびエリキシル剤などの経口液体は、所定の量が式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩を所定量で含有するような投与単位剤形で調製することができる。シロップ剤は、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩を適切に風味付けした水溶液に溶解することによって調製することができ、一方、エリキシル剤は、非毒性アルコール性ビヒクルを使用することにより調製することができる。懸濁液剤は、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩を非毒性ビヒクルに分散させることによって製剤化することができる。可溶化剤および乳化剤(例えば、エトキシ化したイソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテル)、保存剤、風味添加剤(例えば、ペパーミントオイル)または天然甘味料もしくはサッカリンもしくは他の人工甘味料などもまた添加することができる。
吸入により肺へ送達するための乾燥粉末組成物は、典型的には、微細粉末としての式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩を、微細粉末としての1種または複数の製薬上許容可能な賦形剤とともに含む。乾燥粉末での使用に特に適している製薬上許容可能な賦形剤は当業者に公知であり、ラクトース、デンプン、マンニトール、ならびに単糖類、二糖類および多糖類が挙げられる。微細粉末は、例えば、微粒子化および製粉化によって調製することができる。一般に、サイズを小さくした(例えば、微粉末化した)化合物は、(例えばレーザー回折を用いて測定した場合に)D50値を約1ミクロン〜約10ミクロンと定義することができる。
乾燥粉末は、複数回投与量(未定量)の薬剤を乾燥粉末剤形で保管するのに適したリザーバーを有するリザーバー付き乾燥粉末吸入器(RDPI)を介して患者に投与することができる。RDPIは、典型的には、リザーバーから送達位置への各薬剤投与量を定量するための手段を含む。例えば、定量手段は定量カップを含んでいてもよく、それは、カップがリザーバーからの薬剤で充填される第1の位置から、定量された薬剤投与量が吸入患者に利用され得る第2の位置へ動かすことができる。
別法では、乾燥粉末は、カプセル(例えば、ゼラチンまたはプラスチック)、カートリッジ、または多回投与用乾燥粉末吸入器(MDPI)で使用するブリスターパックで提供することができる。MDPIは、薬剤が、複数の所定の投与量(またはその一部)の薬剤を含有する(あるいは運ぶ)多回投与用パック内に含まれている吸入器である。乾燥粉末がブリスターパックとして提供される場合、それは、乾燥粉末剤形の薬剤を封入するための複数のブリスターを含んでいる。ブリスターは、典型的には、そこから薬剤が容易に放出されるように、規則正しく配列されている。例えば、ブリスターは、ディスク形態のブリスターパック上に通常環状に配列させることができるか、ブリスターは、例えば、ストリップまたはテープを含んでなる形態で細長くてもよい。各カプセル、カートリッジまたはブリスターは、例えば、20μg〜10mgの式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩を含有することができる。
エアロゾル剤は、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩を液化噴射剤中に懸濁または溶解することによって製剤化することができる。好適な噴射剤としては、ハロカーボン、炭化水素および他の液化ガスが挙げられる。代表的な噴射剤としては次のものが挙げられる:トリクロロフルオロメタン(噴射剤11)、ジクロロフルオロメタン(噴射剤12)、ジクロロテトラフルオロエタン(噴射剤114)、テトラフルオロエタン(HFA-134a)、1,1-ジフルオロエタン(HFA-152a)、ジフルオロメタン(HFA-32)、ペンタフルオロエタン(HFA-12)、ヘプタフルオロプロパン(HFA-227a)、ペルフルオロプロパン、ペルフルオロブタン、ペルフルオロペンタン、ブタン、イソブタンおよびペンタン。式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩を含むエアロゾル剤は、典型的には、定量噴霧式吸入器(MDI)を介して患者に投与される。かかる器具は、当業者には公知である。
エアロゾル剤は、典型的にMDIと共に使用される追加の製薬上許容可能な賦形剤、例えば、界面活性剤、滑沢剤、共溶媒、および製剤の物理的安定性を改善するため、バルブ性能を改善するため、溶解性を改善するため、または風味を改善するための他の賦形剤を含有することができる。
したがって、本発明のさらなる態様として、式(I)の化合物またはその製薬上許容可能な塩と噴射剤としてのフルオロカーボンまたは水素含有クロロフルオロカーボンとを、場合により界面活性剤および/または共溶媒ととともに含む医薬用エアロゾル剤を提供する。
本発明の別の態様によれば、噴射剤が1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロ-n-プロパンおよびそれらの混合物から選択される、医薬用エアロゾル剤を提供する。
吸入器または吹入器(insufflators)で使用される(例えばゼラチン製の)カプセルおよびカートリッジは、式(I)の化合物またはその製薬上許容可能な塩とラクトースまたはデンプンなどの好適な粉末基剤とよりなる吸入用粉末混合物を含有させて製剤化することができる。各カプセルまたはカートリッジは、一般に、20μgから10mgの式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩を含有することができる。あるいは、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩を、ラクトースなどの添加剤を用いることなく提供することができる。
本発明による局所用組成物中の式(I)で表される活性化合物またはその製薬上許容可能な塩の割合は、調製される製剤の正確なタイプによって決まるが、一般には0.001〜10重量%の範囲内とする。一般に、製剤の大部分のタイプに関しては、その用いられる割合は0.005〜1%、例えば0.01〜0.5%の範囲内とする。しかし、吸入または吹入用の粉末では、通常、用いられる割合は0.1〜5%の範囲内とする。
エアロゾル製剤は、エアロゾルの各定量用量または「パフ(puff)」が20μg〜10mg、好ましくは20μg〜2000μg、さらに好ましくは約20μgから500μgの式(I)で表される化合物を含有するように調整されているのが好ましい。投与は、例えば1回当たり1、2、または3単位量で、1日1回または1日数回、例えば、2、3、4、または8回行うことができる。エアロゾルを用いた時の総日用量は、100μg〜10mg、好ましくは200μg〜2000μgの範囲内とする。吸入器内または吹入器内のカプセルおよびカートリッジにより送達される総日用量および定量用量は、一般的には、エアロゾル製剤で送達されるときの2倍となろう。
懸濁エアロゾル剤の場合には、粒状(例えば、微粉末化された)薬剤の粒径は、エアロゾル剤を投与した際に、実質的に薬剤全部が肺の中への吸入されるような粒径とすべきである。したがって、100ミクロン未満、望ましくは20ミクロン未満、特に1〜10ミクロン(例えば1〜5ミクロン)、さらに好ましくは2〜3ミクロンの範囲内とする。
本発明の製剤は、例えば超音波処理または高剪断ミキサーを用いて、適切な容器内の選択した噴射剤中で薬剤および式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩を分散または溶解させることによって調製することができる。この方法は、調節した湿度条件下で行なわれるのが望ましい。
本発明によるエアロゾル剤の化学的および物理的安定性ならびに製薬許容性は、当業者に周知の技術により調べることができる。したがって、例えば、成分の化学的安定性は、例えばその製品を長期間保管した後にHPLCアッセイで調べることができる。物理的安定性データは、他の従来の分析技術から、例えば、漏れ試験、バルブデリバリーアッセイ(valve delivery assay)(作動当たりの平均射出重量)、用量再現性アッセイ(作動当たりの活性成分)および噴霧分布分析などにより得ることができる。
本発明による懸濁エアロゾル剤の安定性は、慣用の技術により、例えば、後方光散乱装置(back light scattering)を使用して凝集粒度分布(flocculation size distribution)を測定することにより、またはカスケードインパクション(cascade impaction)もしくは「ツインインピンジャー」分析法で粒径分布を測定することにより測定することができる。本明細書では、「ツインインピンジャー」アッセイとは、英国薬局方(1988, A204〜207頁, Appendix XVIIC)に定められている「Determination of the deposition of the emitted dose in pressurised inhalations using apparatus A」を意味する。かかる技術により、エアロゾル剤の「吸入可能画分(respirable fraction)」を算出することができる。この「吸入可能画分」を算出する際に用いられる1つの方法は、上記ツインインピンジャー法を利用して作動毎に送達される活性成分の総量に対する割合として表される、作動毎に下部インピンジメントチャンバーに回収される活性成分の量である「微細粒子画分(fine particle fraction)」を基準とする。
「定量噴霧式吸入器」またはMDIという用語は、缶、缶を覆う固定キャップ、およびキャップ内に配置されている製剤定量弁を含むユニットを意味する。MDIシステムは、好適なチャネリングデバイスを含む。好適なチャネリングデバイスは、例えば、弁アクチュエータと、マウスピースアクチュエータなどの薬剤を充填キャニスタから定量弁を経由して患者の鼻または口に供給することができる円筒状または円錐状の流路を含む。
MDIキャニスタは、一般には、プラスチック瓶またはプラスチックをコーティングしたガラス瓶、または好ましくは金属製の缶、例えば、陽極酸化、ラッカーコーティングおよび/もしくはプラスチックコーティングされていてもよいアルミニウム製もしくはその合金製の缶などの、使用する噴射剤の蒸気圧に耐えうる容器(例えば、内面の一部または全部が1種または複数のフルオロカーボン重合体で、場合によっては1種以上の非フルオロカーボン重合体と組み合わせてコーティングされている容器(WO96/32099を参照することにより本明細書に組み入れるものとする))を含み、前記容器は定量弁で閉じられている。キャップは、超音波溶接、ネジ止めまたは圧着により缶上に固定されていてもよい。本明細書に教示したMDIは、当分野の方法により調製することができる(例えば、Byron、上記およびWO96/32099を参照されたい)。好ましくは、前記キャニスタにはキャップ部品が付いており、薬剤定量弁が前記キャップの内部にあり、さらに前記キャップが所定位置に圧着されている。
本発明の一実施形態では、缶の金属内面はフルオロポリマー(最も好ましくは非フルオロポリマーとのブレンド)でコーティングされる。本発明の他の実施形態では、缶の金属内面は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とポリエーテルスルホン(PES)のポリマーブレンドでコーティングされる。本発明のさらなる実施形態では、缶の金属内面の全体に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とポリエーテルスルホン(PES)のポリマーブレンドでコーティングされる。
定量弁は、作動毎に一定量の製剤を送達し、かつ前記弁を通して噴射剤が漏れるのを防ぐためのガスケットを入れるよう設計されている。ガスケットは、例えば、低密度ポリエチレン、クロロブチル、ブロモブチル、EPDM、黒色および白色ブタジエン-アクリロニトリルゴム、ブチルゴムおよびネオプレンなどの任意の好適なエラストマー材料を含んでいてもよい。好適な弁は、エアロゾル業界で周知の製造業者から、例えば、Valois, France (例えば、DF10、DF30、DF60)、Bespak plc, UK(例えば、BK300、BK357)、および3M-Neotechnic Ltd, UK(例えば、Spraymiser(商標))から市販されている。
様々な実施形態において、MDIは、他の構造体、例えば米国特許第6,119,853号;第6,179,118号;第6,315,112号;第6,352,152号;第6,390,291号;および第6,679,374号に記載されているものをはじめとする(しかし、これらに限定されるものではない)、MDIの保管/収納用外装パッケージ、ならびに米国特許第6,360,739号および第6,431,168号に記載されている(しかし、これらに限定されるものではない)ような用量計測ユニットと共に使用することもできる。
医薬用エアロゾルの製造業者には周知である従来のバルク製造法および製造機を、充填済キャニスタを量産するための大型バッチの調製に用いることができる。したがって、例えば、懸濁エアロゾル剤を調製するためのあるバルク製造法では、定量弁をアルミニウム缶上に圧着させることによって空のキャニスタを形成させる。粒状薬剤を装入容器(charge vessel)に加え、前記装入容器を通して、液化噴射剤を任意の賦形剤と共に製造容器(manufacturing vessel)に加圧充填する。この薬剤懸濁液を混合してから充填機に再循環させ、次いで、前記薬剤懸濁液のアリコートを、定量弁を通してキャニスタに充填する。エアロゾル溶液製剤を調製するためのある具体的なバルク製造法では、定量弁をアルミニウム缶上に圧着させることによって空のキャニスタを形成させる。液化噴射剤は、任意の賦形剤および溶解させた薬剤と共に、装入容器を通して製造容器に加圧充填する。
代替法では、液化製剤のアリコートを、前記製剤が確実に気化しないほどに十分な低温の条件下で開放キャニスタに加え、次いで、定量弁を前記キャニスタ上に圧着させる。
式(I)で表される化合物または製薬上許容可能な塩を含む懸濁液および溶液は、噴霧器(nebulizer)を介して患者に投与することもできる。噴霧に使用される溶媒または懸濁剤は、水、生理的食塩水、アルコールまたはグリコールなどのいずれの製薬上許容可能な液体であってもよく、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど、またはその混合物であってもよい。生理食塩水は、投与後に薬理学的活性をほとんど示さないか、全く示さない塩を利用する。有機塩、例えば、アルカリ金属またはアンモニウムのハロゲン塩、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、または有機塩、例えば、カリウム、ナトリウムおよびアンモニウムの塩、または有機酸、例えば、アスコルビン酸、クエン酸、酢酸、酒石酸などをこの目的に用いることができる。
他の製薬上許容可能な賦形剤を懸濁液または溶液に加えてもよい。式(I)で表される化合物または製薬上許容可能な塩は、無機酸、例えば、塩酸、硝酸、硫酸および/またはリン酸;有機酸、例えば、アスコルビン酸、クエン酸、酢酸、および酒石酸など、錯化剤、例えば、EDTAまたはクエン酸およびその塩;または抗酸化剤、例えば、ビタミンEまたはアスコルビン酸などの抗酸化剤を添加することによって安定化することができる。これらは、式(I)で表される化合物または製薬上許容可能な塩を安定化するために単独で使用してもよく、あるいは一緒に使用してもよい。塩化ベンザルコニウムまたは安息香酸およびその塩などの保存剤を添加してもよい。特に懸濁液の物理的安定性の改善を目的として界面活性剤を添加することができる。これらの界面活性剤としては、レシチン、ジオクチルスルホコハク酸二ナトリウム、オレイン酸およびソルビタンエステルが挙げられる。
鼻腔内投与用製剤は、加圧エアロゾル剤、および加圧ポンプにより鼻に投与される水性製剤を含み得る。非加圧であって鼻腔への局所投与に適した製剤が特に注目される。好適な製剤は、この目的において希釈剤または担体として水を含有する。肺または鼻へ投与するための水性製剤は、緩衝剤、等張性変性剤などの慣用の添加剤を含んでいてもよい。また水性製剤は、噴霧により鼻に投与することもできる。
式(I)で表される化合物または製薬上許容可能な塩は、流体ディスペンサー(例えば、分配ノズルまたは分配オリフィスを有しており、使用者の力が流体ディスペンサーのポンプ機構に加わると一定用量の液体製剤が前記分配ノズルまたは前記分配オリフィスを通して分配される流体ディスペンサー)から送達するための液体製剤として製剤化することができる。かかる流体ディスペンサーは、一般に、複数の一定用量の液体製剤の貯蔵器を備えており、連続的にポンプを作動させると前記用量が分配される。分配ノズルまたは分配オリフィスは、液体製剤を鼻腔内に噴霧分配するために使用者の鼻孔内へ挿入できるように設計することができる。前述のタイプの流体ディスペンサーはWO05/044354に記載および例示されている(その全内容は参照により本明細書中に組み入れるものとする)。ディスペンサーは、液体製剤を含有するための容器に取り付けられている圧縮ポンプを備えた流体吐出器具を内蔵した外装(housing)を有する。外装は、指で操作可能な少なくとも1つのサイドレバーを有する。前記レバーは、容器をハウジング内の上方にカム移動させてポンプを圧縮させ、一定用量の製剤をポンプ軸から外装の鼻ノズルを通して送り出させるよう、外装に対して内側に動かせる。一実施形態では、流体ディスペンサーは、WO05/044354の図30〜40に例示されている一般的なタイプのものである。
担体が固体である鼻腔内投与用に適した医薬組成物としては、鼻を閉じたまま粉末の入った容器から鼻腔を介して迅速に吸入させることにより投与する、例えば、粒径20〜500ミクロンの粗粉末が挙げられる。鼻腔用スプレー剤または点鼻剤として投与するための担体が液体である好適な組成物としては、式(I)の化合物またはその製薬上許容可能な塩の水溶液または油溶液が挙げられる。
経皮投与に適した医薬組成物は、長期間、患者の表皮と密接に接触したままにすることを意図した個別パッチ剤として提供することができる。例えば、活性成分は、Pharmaceutical Research, 3 (6), 318 (1986)に一般的に記載されているようなイオン導入によってパッチから送達してもよい。
局所投与に適した医薬組成物は、軟膏剤、クリーム剤、懸濁剤、ローション剤、散剤、液剤、ペースト剤、ゲル剤、スプレー剤、エアロゾル剤またはオイル剤として製剤化することができる。
軟膏剤、クリーム剤およびゲル剤は、例えば、水性または油性基剤に好適な増粘剤および/またはゲル化剤および/または溶媒を添加して製剤化することができる。したがって、かかる基剤としては、水および/または油(例えば、流動パラフィン、または落花生油もしくはヒマシ油等の植物油)、あるいはポリエチレングリコールなどの溶媒が挙げられる。基剤の性質に応じて使用され得る増粘剤およびゲル化剤としては、軟質パラフィン、ステアリン酸アルミニウム、セトステアリルアルコール、ポリエチレングリコール、羊毛脂、蜜蝋、カルボキシポリメチレンおよびセルロース誘導体、および/またはモノステアリン酸グリセリルおよび/または非イオン性乳化剤が挙げられる。
外用散剤は、任意の好適な粉末基剤、例えば、タルク、ラクトースまたはデンプンを用いて製剤化することができる。点滴剤は、1種または複数の分散剤、可溶化剤、懸濁剤または保存剤をさらに含む水性または非水性基剤を用いて製剤化することができる。
局所用製剤は、患部に1日1回以上塗布することにより投与することができるが、有利には、皮膚領域への密封包帯法(occlusive dressing)を利用する。連続的または持続的な送達は、接着性の貯留系により行うことができる。
目または他の外部組織、例えば、口および皮膚の治療の場合、組成物を局所用軟膏剤またはクリーム剤として塗布することができる。軟膏剤に製剤化する場合、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩は、パラフィン系または水混和性軟膏基剤と共に用いることができる。別法としては、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩は、水中油型クリーム基剤または油中水型基剤と共にクリーム剤に製剤化することができる。
非経口投与に適した医薬組成物としては、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、および製剤を対象の服用者の血液と等張性にする溶質を含有していもよい水性および非水性の滅菌注射液剤;ならびに、懸濁剤および増粘剤を含んでいてもよい水性および非水性の滅菌懸濁剤が挙げられる。前記組成物は、単位投与用容器または複数回投与用容器、例えば、密封したアンプルおよびバイアル中にて提供することができ、使用直前に滅菌液体担体(例えば、注射用水)の添加を必要とするだけの凍結乾燥状態で保管され得る。即時調合の注射液剤および懸濁剤は、滅菌散剤、顆粒剤および錠剤から調製することができる。
適宜、他の1種または複数の治療成分を塩の形態で、例えば、アルカリ金属もしくはアミンの塩として、または酸付加塩として、またはプロドラッグとして、またはエステル(例えば、低級アルキルエステル)として、または溶媒和物(例えば、水和物)として使用することにより、治療成分の活性および/または安定性および/または溶解度などの物理的特性を最適化することができることは、当業者には自明であろう。また、適宜、前記治療成分を光学的に純粋な形態で使用できることも自明であろう。
好適な抗炎症剤としてはコルチコステロイドが挙げられる。式(I)の化合物またはその製薬上許容可能な塩との組み合わせに用いることができる好適なコルチコステロイドは、それらの経口用コルチコステロイドおよび吸入用コルチコステロイド、ならびに抗炎症作用を有するそれらのプロドラッグである。コルチコステロイドの例としては、メチルプレドニソロン(methyl prednisolone)、プレドニソロン、デキサメタゾン(dexamethasone)、プロピオン酸フルチカゾン(fluticasone propionate)、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-17α-[(4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボニル)オキシ]-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル(フロ酸フルチカゾン)、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-17α-プロピオニルオキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-(2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3S-イル)エステル、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-17α-(2,2,3,3-テトラメチルシクロプロピルカルボニル)オキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボン酸シアノメチルエステル、および6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-17α-(1-メチルシクロプロピルカルボニル)オキシ-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、ベクロメタゾンエステル(beclomethasone esters)(例えば、17-プロピオン酸エステルまたは17,21-ジプロピオン酸エステル)、ブデソニド(budesonide)、フルニソリド(flunisolide)、モメタゾンエステル(mometasone esters)(例えば、フロ酸エステル)、トリアムシノロンアセトニド(triamcinolone acetonide)、ロフレポニド(rofleponide)、シクレソニド(ciclesonide)、(16α,17-[[(R)-シクロヘキシルメチレン]ビス(オキシ)]-11β,21-ジヒドロキシ-プレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン)、プロピオン酸ブチキソコルト(butixocort propionate)、RPR106541、およびST-126が挙げられる。好ましいコルチコステロイドとしては、プロピオン酸フルチカゾン、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-17α-[(4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボニル)オキシ]-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-17α-(2,2,3,3-テトラメチルシクロプロピルカルボニル)オキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボン酸シアノメチルエステル、および6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-17α-(1-メチルシクロプロピルカルボニル)オキシ-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルが挙げられる。一実施形態では、コルチコステロイドは、6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルである。
コルチコステロイドの例としては、WO2002/088167、WO2002/100879、WO2002/12265、WO2002/12266、WO2005/005451、WO2005/005452、WO2006/072599およびWO2006/072600に記載されているものが挙げられる。
転写活性化よりも転写抑制に選択性を持っている可能性があり、かつ併用療法で有用となり得る、グルココルチコイド作動を有する非ステロイド性化合物としては、以下の特許に網羅されているものが挙げられる:WO03/082827、WO98/54159、WO04/005229、WO04/009017、WO04/018429、WO03/104195、WO03/082787、WO03/082280、WO03/059899、WO03/101932、WO02/02565、WO01/16128、WO00/66590、WO03/086294、WO04/026248、WO03/061651およびWO03/08277。さらなる非ステロイド性化合物は次のものに網羅されている:WO2006/000401、WO2006/000398およびWO2006/015870。
NSAIDの具体例としては、クロモグリク酸ナトリウム、ネドクロミルナトリウム、ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤(例えば、テオフィリン、PDE4阻害剤もしくはPDE3/PDE4混合型阻害剤)、ロイコトリエンアンタゴニスト、ロイコトリエン合成の阻害剤(例えば、モンテルカスト)、iNOS阻害剤、トリプターゼおよびエラスターゼの阻害剤、ベータ-2インテグリンアンタゴニストならびにアデノシン受容体のアゴニストもしくはアンタゴニスト(例えば、アデノシン2aアゴニスト)、サイトカインアンタゴニスト(例えば、CCR3アンタゴニストなどのケモカインアンタゴニスト)またはサイトカイン合成の阻害剤、または5-リポキシゲナーゼ阻害剤が挙げられる。経口投与には、iNOS(誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤)が好ましい。iNOS阻害剤の例としては、WO93/13055、WO98/30537、WO02/50021、WO95/34534およびWO99/62875に開示されているものが挙げられる。CCR3阻害剤の例としては、WO02/26722に開示されているものが挙げられる。
一実施形態では、本発明は、特に吸入に適した製剤の場合における、式(I)で表される化合物のホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害剤との組み合わせとしての使用を提供する。PDE4特異的阻害剤は、PDE4酵素を阻害することが公知であるか、PDE4阻害剤として作用することが発見されており、かつPDE4のみの阻害剤である任意の化合物であって、PDE4だけでなくPDEファミリーの他のメンバー(例えば、PDE3およびPDE5など)も阻害する化合物でなければよい。
化合物としては、シス-4-シアノ-4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)シクロヘキサン-1-カルボン酸、2-カルボメトキシ-4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン-1-オン、およびシス-[4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン-1-オール]が挙げられる。さらには、1996年9月3日に発行された米国特許第5,552,438号(この特許およびその中で開示されている化合物については、その内容全てを参照により本明細書に組み入れるものとする)に記載されているシス-4-シアノ-4-[3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル]シクロヘキサン-1-カルボン酸(シロミラストとしても公知である)およびその塩、エステル、プロドラッグまたは物理的形態である。
他の化合物としては、ElbionからのAWD-12-281(Hofgen, N.ら、15th EFMC Int Symp Med Chem (Sept 6-10, Edinburgh) 1998, Abst P.98;CAS照会番号247584020-9);NCS-613と命名された9-ベンジルアデニン誘導体(INSERM);ChiroscienceおよびSchering-PloughからのD-4418;CI-1018(PD-168787)と同定され、かつPfizerに帰属するベンゾジアゼピンPDE4阻害剤;WO99/16766において協和発酵により開示されているベンゾジオキソール誘導体;協和発酵からのK-34;NappからのV-11294A(Landells, L.J.ら、Eur Resp J [Annu Cong Eur Resp Soc (Sept 19-23, Geneva) 1998] 1998, 12 (Suppl. 28):Abst P2393);Byk-Guldenからのロフルミラスト(CAS照会番号162401-32-3)およびフタラジノン(WO99/47505、その開示内容は参照により本明細書に組み入れるものとする);Byk-Gulden(現在はAltana)により製造および発表されているPDE3/PDE4混合型阻害剤であるプマフェントリン(Pumafentrine)、(-)-p-[(4aR*,10bS*)-9-エトキシ-1,2,3,4,4a,10b-ヘキサヒドロ-8-メトキシ-2-メチルベンゾ[c][1,6]ナフチリジン-6-イル]-N,N-ジイソプロピルベンズアミド;Almirall-Prodesfarmaが開発中のアロフィリン(arofylline);VernalisからのVM554/UM565;またはT-440(田辺製薬;Fuji, K.ら、J Pharmacol Exp Ther,1998, 284(1):162)、およびT2585が挙げられる。
さらなる化合物は、公開済みの国際特許出願であるWO04/024728(Glaxo Group Ltd)、WO04/056823 (Glaxo Group Ltd)、およびWO04/103998 (Glaxo Group Ltd)(例えば、その中に記載されている実施例399または544)に開示されている。またさらなる化合物は、WO2005/058892、WO2005/090348、WO2005/090353、およびWO2005/090354(これらはすべて、Glaxo Group Limitedの出願人名)にも開示されている。
さらなる化合物は、WO 2005/037280、WO 2005/046586およびWO 2005/104745(これらは参照により本明細書に組み入れるものとする)に開示されている。当該組み合わせはとしては以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない:
(3-エンド)-3-(2,2-ジ-2-チエニルエテニル)-8,8-ジメチル-8-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンヨーダイド;
(3-エンド)-3-(2-シアノ-2,2-ジフェニルエチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンプロミド;
4-[ヒドロキシ(ジフェニル)メチル]-1-{2-[(フェニルメチル)オキシ]エチル}-1-アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロミド;および、
(1R,5S)-3-(2-シアノ-2,2-ジフェニルエチル)-8-メチル-8-{2-[(フェニルメチル)オキシ]エチル}-8-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド。
一実施形態では、本発明は、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩をH1アンタゴニストと共に含んでなる組み合わせを提供する。H1アンタゴニストの例としては、これらに限定されるものではないが、アメレキサノクス、アステミゾール、アザタジン、アゼラスチン、アクリバスチン、ブロムフェニラミン、セチリジン、レボセチリジン、エフレチリジン、クロルフェニラミン、クレマスチン、シクリジン、カレバスチン、シプロヘプタジン、カルビノキサミン、デスカルボエトキシロラタジン、ドキシラミン、ジメチンデン、エバスチン、エピナスチン、エフレチリジン、フェキソフェナジン、ヒドロキシジン、ケトチフェン、ロラタジン、レボカバスチン、ミゾラスチン、メキタジン、ミアンセリン、ノベラスチン、メクリジン、ノラステミゾール、オロパタジン、ピクマスト、ピリルアミン、プロメタジン、テルフェナジン、トリペレナミン、テメラスチン、トリメプラジンおよびトリプロリジン、特にセチリジン、レボセチリジン、エフレチリジンおよびフェキソフェナジンが挙げられる。さらなる実施形態では、本発明は、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩をH3アンタゴニスト(および/または逆アゴニスト)と共に含んでなる組み合わせを提供する。H3アンタゴニストの例としては、例えば、WO2004/035556およびWO2006/045416に開示されているそれらの化合物が挙げられる。本発明の化合物との組み合わせで使用可能な他のヒスタミン受容体アンタゴニストとしては、H4受容体のアンタゴニスト(および/または逆アゴニスト)、例えばJablonowskiら、J. Med. Chem. 46:3957-3960 (2003)に開示されている化合物が挙げられる。
したがって、本発明は、さらなる態様において、式(I)で表される化合物および/またはその製薬上許容可能な塩をPDE4阻害剤と共に含んでなる組み合わせを提供する。
したがって、本発明は、さらなる態様において、式(I)で表される化合物および/またはその製薬上許容可能な塩をコルチコステロイドと共に含む組み合わせを提供する。
したがって、本発明は、さらなる態様において、式(I)で表される化合物および/またはその製薬上許容可能な塩を非ステロイド性GRアゴニストと共に含む組み合わせを提供する。
したがって、本発明は、さらなる態様において、式(I)で表される化合物および/またはその製薬上許容可能な塩を抗コリン剤およびPDE-4阻害剤と共に含む組み合わせを提供する。
上記の組み合わせは、医薬用製剤の剤形での使用において提供すると都合が良い場合がある。したがって、上記で定義した組み合わせを製薬上許容可能な希釈剤または担体と共に含む医薬用製剤は、本発明のさらなる態様を示すと言える。
かかる組み合わせの個々の化合物は、単独で連続的にまたは同時に投与してもよいか、混合型の医薬用製剤として投与することができる。一実施形態では、個々の化合物を、混合型の医薬用製剤として同時に投与する。公知の治療薬の適当な用量は、当業者であれば容易に理解されよう。
したがって、本発明は、さらなる態様において、(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩と別の治療上有効な薬剤との組み合わせを含む医薬組成物を提供する。
したがって、本発明は、さらなる態様において、(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩とコルチコステロイドとの組み合わせを含む医薬組成物を提供する。
したがって、本発明は、さらなる態様において、(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩と非ステロイド性GRアゴニストとの組み合わせを含む医薬組成物を提供する。
したがって、本発明は、さらなる態様において、(I)で表される化合物またはその製薬上許容可能な塩と抗コリン剤およびPDE-4阻害剤との組み合わせを含む医薬組成物を提供する。
以下の実施例により本発明を説明する。これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではく、当業者に本発明の化合物、組成物および方法を調製および使用するための指針を与えるものである。本発明の特定の実施形態を記載するが、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく様々な変更および修正を行うことができることは当業者には理解されよう。
特記しない限り、出発物質はすべて販売者から入手し、それ以上精製することなく使用した。特記しない限り、温度はすべて℃(摂氏)で表される。特記しない限り、反応はすべて、室温にて不活性雰囲気下で行われる。エーテルに関するすべての記載はジエチルエーテルを意味し;ブラインは、NaClの飽和水溶液を意味する。
1H NMRスペクトルは、Bruker DPX 400MHzを用いて、テトラメチルシランを基準として記録した。
LC/MSは、方法Aまたは方法Bのいずれかを用いて実施した:
方法A:LC/MS(5分系)は、Supelcosil LCABZ+PLUSカラム(3.3cm×4.6mm内径)において、0.1% HCO2Hおよび0.01M 酢酸アンモニウム水溶液(溶媒A)および0.05% HCO2H 5%水のアセトニトリル溶液(溶媒B)により、次の溶離勾配:0.0〜0.7分 0%B、0.7〜4.2分 0〜100%B、4.2〜4.6分 100%B、4.6〜4.8分 100〜0%B(流速3ml/分)を用いて溶離し実施した。質量スペクトルは、Waters ZQ質量分析計により、ポジティブおよびネガティブモードのエレクトロスプレー(ES+veおよびES-ve)を用いて記録した。
方法B:
LC/MS(2分系)は、40℃でAcquity UPLC BEH C18カラム(5.0cm×2.1mm)において、0.1% HCO2Hおよび0.01M 酢酸アンモニウム水溶液(溶媒A)および0.05% HCO2H 5%水のアセトニトリル溶液(溶媒B)により、次の溶離勾配:0.0〜0.1分 3%B、0.1〜1.4分 3〜100%B、1.4〜1.9分 100%B、1.9〜2分 3%B(流速1ml/分)を用いて溶離し実施した。質量スペクトルは、Waters ZQ質量分析計により、ポジティブおよびネガティブスイッチングのエレクトロスプレー(ES+veおよびES-ve)を用いて記録した。
本明細書で報告したLCMSデータにおいては、質量イオンは、数学上最も近い整数に四捨五入した。
「質量分析計直結型オートプレップ」/「MDAP」/「分取質量分析計直結型HPLC」は、拡張ポンプヘッドを持つWaters 600ポンプ、Waters 2700オートサンプラー、Waters 996ダイオードアレイおよび10cm 2.54cm IDのABZ+カラム上のGilson 202フラクションコレクターを備えたWaters FractionLynx系のような系で実施し、溶離は、適切な溶離勾配を用いて、0.1%のギ酸またはTFAの水溶液(溶媒A)、および0.1%のギ酸またはTFAのアセトニトリル溶液(溶媒B)で行った。質量スペクトルは、ポジティブモードおよびネガティブモードのエレクトロスプレー、オルタネートスキャンを用いて、Micromass ZMD質量分析計に記録した。ソフトウェアは、OpenLynxおよびFractionLynx optioを備えたMassLynx 3.5を使用するか、同等の代替システムを用いた。
「疎水性フリット」とは、Whatmanから販売されている濾過チューブを意味する。SPE(固相抽出、SCX-2およびアミノプロピル)は、International Sorbent Technology Ltd.から販売されているカートリッジの使用を意味する。Flashmaster IIは、使い捨ての順相SPE カートリッジ(2g〜100g)を利用する、Argonaut Technologies Ltd.から販売されているマルチユーザー向けの自動フラッシュクロマトグラフィーシステムである。このシステムは、4成分系オンライン溶媒混合を提供して勾配法を実施することができる。試料は、溶媒、流速、勾配プロフィールおよび回収条件を管理する多機能オープンアクセスソフトウェアを利用して待ち行列に入れる。このシステムは、Knauer可変波長UV検出器と2つのGilson FC204フラクションコレクターを備えており、ピークのカット、回収および追跡を自動で行うことができる。
シリカクロマトグラフィー法としては、充填済みのカートリッジ(SPE)または手動充填のフラッシュカラムにおける自動化(Flashmaster)法または手動のクロマトグラフィーが挙げられる。
マイクロ波の化学作用は、典型的には、密封容器中で、Biotage社製のInitiator(商標)マイクロ波シンセサイザーなどの好適なマイクロ波反応器系を使用し照射して行った。
販売者の名称が化合物または試薬の名称の後に記載されている場合(例えば「化合物X (Aldrich)、」または「化合物X/Aldrich」のような記載)、化合物Xは記載した販売者のような販売者から購入できることを意味する。例えば、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(ジクロロメタンとの錯体)はAcros社から購入可能であり、またフッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン中の1M溶液)およびトリフルオロ酢酸はAldrich社から購入可能である。H-cubeは、例えばAsynt社から購入することができる。
同様に、論文または特許の引用文献が化合物の名称の後に記載されている場合(例えば、化合物Y (EP 0 123 456)などの記載)、化合物の調製が示した引用文献に記載されていることを意味する。
実施例の名称は、化合物ネーミングプログラム「ACD Name Pro 6.02」を用いて化合物から得たものである。
中間体1
S-(2-アミノ-2-オキソエチル)O-エチルジチオカーボネート
エチルキサントゲン酸(17.6g、110mmol)をアセトン(200ml)中で撹拌し、アセトン(50ml)に溶解したヨードアセトアミド(18.5g、100mmol)の溶液で処理した。反応系を3時間室温で撹拌した。懸濁液を濾過し、濾液を蒸発させた。クリーム状の固体をEtOAc(200ml)中に溶解し、水(2×50ml)で洗浄した。有機相を蒸発させたところ、白色固体(17.2g)として表題化合物が得られた。
MH+180、rt=2.06分。
中間体2
1,1-ジメチルエチル{[(エチルオキシ)カルボノチオイル]チオ}アセテート
アセトン(800ml)中のエチルキサントゲン酸(90.3g、564mmol)に、20分かけてアセトン(200ml)中のブロモ酢酸(100g、512mmol)を添加した。一晩撹拌した後、反応系を真空で濃縮したところ、表題化合物(114.8g、95%)が得られた。
MH-235、rt=3.33分。
中間体3
2-(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)アセトアミド
4-ブロモアザインドール(これは、例えば、Org Lett, 2003, 5(26), 5023-5026)に記載されているようにして調製することが可能)(1.0g、5mmol)およびS-(2-アミノ-2-オキソエチル)O-エチルジチオカーボネート(1.1g、6mmol)をDCE(10ml)中に溶解し、混合物を脱気し、次いで、加熱還流した。この溶液に、4時間かけて、DCE(20ml)中の過酸化ラウロイル(2.4g、6mmol)の溶液をゆっくりと添加することにより処理した。褐色の固体を回収し、MDAPにより精製した。主要画分を蒸発させたところ、白色固体(0.123g)として表題化合物が得られた。
1H NMR (400MHz; CDCl3) δ: 3.6 (2H, s), 6.24 (1H, s), 7.06 (1H, br s), 7.27 (1H, d), 7.49 (1H, br s), 8.00 (1H, d), 11.90 (1H, br s)。
中間体4
4-ブロモ-2-ヨード-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
n-ブリチウム(bulithium)(ヘキサンに溶解した2.5M溶液の63.2mL、0.158mol)を、0℃で無水THF(717mL)に溶解したジイソプロピルアミン(23.8mL、0.17mol)の溶液にシリンジを使って添加し、添加終了後、この混合物を-78℃まで冷却した。4-ブロモ-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(52.8g、0.15mol)を添加し、生じた反応混合物を1.5時間-78℃で撹拌し、次いで、ヨウ素(50.13g、0.196mol)を加えた。さらに20分間-78℃で撹拌した後、反応混合物を-20℃まで温め、飽和NH4Cl溶液(226mL)を添加することによりクエンチした。室温に達したところで、有機相を分離し、飽和NH4Cl溶液で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、減圧下で溶媒を除去して粗生成物を得た。MeOH(3×190mL)中5℃でスラリー化を繰り返すことによりこれを精製し、褐色固体(mp 140〜143℃)として4-ブロモ-2-ヨード-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(50.23g、70%)を得た。
中間体5
{4-ブロモ-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メタノール
4-ブロモ-2-ヨード-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.300g、0.63mmol)を溶解したTHF(1.2ml)の溶液を窒素下で-20℃(氷/塩)まで冷却し、イソプロピル塩化マグネシウム(2M、0.33ml、0.66mmol)を滴下して処理した。この溶液を1時間-20℃で撹拌し、-20℃でTHF(1ml)中のパラホルムアルデヒドの懸濁液に滴下添加した。混合物を室温まで温め、16時間撹拌した。塩化アンモニウム水溶液(10ml)を加え、混合物をEtOAc(2×10ml)で抽出した。乾燥(MgSO4)抽出物を蒸発させ、残渣をシリカ(10g)のカラムにより、DCM〜DCM中50%EtOAcで溶離して精製したところ、無色のゴム状物(0.160g、67%)として表題化合物が得られた。
TLC、SiO2、DCM、Rf=0.05、det=uvおよびKMnO4。
中間体6
ペンタフルオロフェニル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホネート
4-ブロモ-ペンタフルオロフェニルスルホネートエステル(これは、例えば、Org Letts, 2005, 7, 843に記載されているようにして調製することが可能)(25.00g、62mmol)を1,4-ジオキサン(875ml)中に溶解した溶液に、ピナコラトジボロン(17.27g、68.2mmol、1.1当量)、PdCl2(dppf)触媒(1.52g、1.86mmol、0.03当量)、dppf(1.03g、1.86mmol、0.03当量)およびNaOAc(30.52g、372mmol、6当量)を添加し、オレンジ/赤色の懸濁液を形成させた。この反応系を16時間還流下で(105℃)撹拌した。時間経過後にHPLC分析を行ったところ、出発物質は認められず反応が完了していることがわかった。この反応混合物を室温まで冷却し、暗色の無機物質を濾過して除き、DCM(3×200ml)で洗浄した。有機濾液を合わせ、真空で濃縮し、ブラックタール状の残渣(約45g)を得た。この物質を水中で懸濁/洗浄し、固形物が溶解するよう激しく撹拌した。次いで、この懸濁液をEt2O(3×300ml)で抽出した。Et2O抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過した。この有機濾液を真空で濃縮したところ、オレンジ/赤色の固体残渣が得られた。残渣をヘキサン(3×300ml)中で沸騰させ、高温を維持しながら(生成物は加熱ヘキサンに可溶である)溝付き濾紙を通して濾過した。合わせたヘキサン濾液を真空で濃縮し、最少量の加熱MTBE(約200ml)を用いて、残渣を再結晶化した。MTBEを室温まで冷却させると微細沈殿物が生じた。それを濾過し、冷却MTBEで洗浄し、真空下で乾燥し、薄いクリーム色の固体(3.579g)として生成物を得た。
1H NMR (400MHz; CDCl3) δ ppm: 8.03 (2H, d), 7.96 (2H, d), 1.39 (12H, s)。
MTBE濾液を真空で濃縮し、再度、最少量の加熱MTBE用いて再結晶したたところ、さらに0.518gの表題化合物が得られた。今度は50:50のヘキサン:Et2Oを用いて、再結晶法を2回以上繰り返した。これらの方法により、さらに6.149gの表題化合物が得られた。これらのバッチを合わせることで、固体(10.21g)として表題化合物が得られた。
中間体7
1,1-ジメチルエチル(2-{[(4-{2-(ヒドロキシメチル)-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル}フェニル)スルホニル]アミノ}エチル)カーバメート
ペンタフルオロフェニル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホネート(0.330g、0.75mmol)、1,1-ジメチルエチル(2-アミノエチル)カーバメート(0.130g、0.8mmol)およびTEA(0.5ml)の混合物を密封容器中で10分間120℃で加熱した。この暗色溶液を、ジオキサン/水(2.5ml)中の{4-ブロモ-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メタノール(0.160g、0.42mmol)の溶液、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(0.020g、0.027mmol)および炭酸ナトリウム(0.085g、0.8mmol)で処理し、混合物をmw中で20分間150℃(130W 最大出力)にて加熱した。混合物に水(150ml)を加え、EtOAc(100ml)およびEtOAc/メタノール(19:1、100ml)で抽出した。乾燥させた(MgSO4)抽出物を蒸発させ、残渣をシリカカートリッジ(10g)により、DCM〜DCM中50%EtOAcで溶離して精製したところ、泡状物(0.215g、71%)として表題化合物が得られた。
MH+601、rt=3.32分。
中間体8
3-{4-ブロモ-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}-2-プロピン-1-オール
4-ブロモ-2-ヨード-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.300g、0.63mmol)、2-プロピン-1-オール(0.039g、0.7mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライド(0.008g、0.011mmol)、ヨウ化銅(I)(0.008g、0.042mmol)およびTEA(1ml)をTHF(2ml)中に含む混合物を16時間窒素下で撹拌し、蒸発させた。残渣をDCM(2×25ml)と重炭酸ナトリウム水溶液(50ml)とに分配させた。乾燥させた(Na2SO4)有機相を蒸発させ、残渣をシリカカートリッジ(10g)を用いてDCM〜DCM中50%EtOAcで溶離して精製したところ、白色泡状物(その後これは固化した)(0.165g、65%)として表題化合物が得られた。
MH+405/407、rt=3.3分。
中間体9
1,1-ジメチルエチル(2-{[(4-{2-(3-ヒドロキシ-1-プロピン-1-イル)-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル}フェニル)スルホニル]アミノ}エチル)カーバメート
ペンタフルオロフェニル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホネート(0.330g、0.73mmol)、1,1-ジメチルエチル(2-アミノエチル)カーバメート(0.130g、0.8mmol)およびTEA(0.5ml)の混合物を密封容器中10分間120℃で加熱した。得られた暗色の溶液を、3-{4-ブロモ-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}-2-プロピン-1-オール(0.160g、0.4mmol)をジオキサン:水(5:1、2.5ml)中に溶解した溶液、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(0.020g、0.027mmol)および炭酸ナトリウム(0.085g、0.8mmol)で処理し、混合物をmw中で20分間150℃にて加熱した。この混合物を水/ブライン(1:1、150ml)に加え、EtOAc/メタノール(9:1、2×100ml)で抽出した。乾燥させた(MgSO4)抽出物を蒸発させ、残渣をシリカカートリッジ(10g)を用いてDCM〜DCM中50%EtOAcで溶離して精製したところ、泡状物(0.140g、56%)として表題化合物が得られた。
MH+625、rt=3.32分。
中間体10
ギ酸-N-(2-アミノエチル)-4-[2-(3-ヒドロキシ-1-プロピン-1-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド (1:1)
クロロホルム(2ml)中の1,1-ジメチルエチル(2-{[(4-{2-(3-ヒドロキシ-1-プロピン-1-イル)-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル}フェニル)スルホニル]アミノ}エチル)カーバメート(0.160g、0.26mmol)をp-トルエンスルホン酸(0.100g、0.5mmol)で処理し、密閉したmw用容器中で10分間100℃(150W)にて加熱した。懸濁液を蒸発させ、残渣を5%水酸化カリウムを含むメタノール(4ml)中に溶解し、密閉したmw用容器中で5分間120℃にて加熱した。混合物を蒸発させ、残渣をMDAP(90mg、2回実施)により精製したところ、黄色固体(0.0024g、25%)として表題化合物が得られた。
MH+371、rt=2.12分。
中間体11
1,1-ジメチルエチル(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)アセテート
無水DCM(700ml)中の4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(これは、例えば、Org Letts, 2003, 5, 5023に記載されているようにして調製することが可能)(20g)に、1,1-ジメチルエチル{[(エチルオキシ)カルボノチオイル]チオ}アセテート(59g)を添加し、混合物を撹拌し、加熱還流した。過酸化ラウロイル(139.3g)を5時間かけて少量ずつ加えた(15分毎に6.95g)。添加後、混合物をさらに113時間還流下に置いた。反応系を冷却し、10%メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液(400ml)へクエンチし、過酸化物がメルコクァント(Merckoquant)過酸化物テストストリップにより残らなくなるまで撹拌した。DCMを分液漏斗で10%メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液から抽出し、次いで、2M NaOH(3×300ml)で洗浄した。これによって多くの固体沈殿物が得られた。硫酸マグネシウムでDCM抽出物を乾燥し、エバポレーターで濃縮したところ、暗色の油状固体が得られた(>100%)。この油状固体をシリカ(3000ml)のガラスカラムを用い、最初にDCMで溶離して精製し、500mlの画分を回収した。画分17で溶媒系をDCM中0.5%メタノールに変更し、次いで画分26でDCM中1%メタノールに、次いで画分33でDCM中1.5%メタノールに、次いで画分37でDCM中2%メタノールに、次いで画分41でDCM中5%メタノールに、次いで画分60でDCM中10%のメタノールに変更した。生成物は画分35以降に溶離された。生成物を含有している画分を濃縮したところ、暗色の油状物(29.9g、96%)として表題化合物が得られた。不純物を含む表題化合物(25g)を400gのBiotage75逆相C-18カラムにかけ、最初に2:1の水:アセトニトリルで溶離した(両方ともに0.1%TFAを含有)。化合物はDMSO(〜40ml)中に溶解させることによりロードした。約20の250mlの画分を回収した後、さらに各溶媒を2.5リットルずつ加え、推定40%のアセトニトリル混合物を得た。(HPLC分析により)生成物を含有している画分を合わせ、アセトニトリルをエバポレーターで除去した。得られた水性懸濁液を飽和重炭酸ナトリウムでpH8まで処理し、DCMで抽出した。有機物をブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、蒸発させたところ、クリーム色の固体(4.9g)として表題化合物が得られた。
MH+=311/313、RT=3.32分。
中間体12
4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(これは、例えば、Org Letts, 2003, 5, 5023に記載されているようにして調製することが可能)(15.0g、76mmol)をDCM(300ml)中に懸濁し、1,4-ジオキサン(100ml)および50%水酸化ナトリウム水溶液(23ml)を加え、その後NaBu4HSO4溶液(7.5ml)を加えた。混合物を激しく撹拌し、氷浴中で冷却しながらベンゼン塩化スルホニル(14.6ml、115mmol)を滴下添加した。反応混合物を5日間激しく撹拌しながら置いた。蒸発乾固し、得られた固体を水(100ml)で、続いてメタノール(50ml)で洗浄した。黄色の固体を真空乾燥した。浅黄色の固体(23.5g、92%)として表題化合物を得た。
MH+337/339、rt=3.35分。
中間体13
1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(12g、35.61mmol)、[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]ボロン酸(10g、39.22mmol)および炭酸ナトリウム(7.5g、71mmol)を1,4-ジオキサン(300ml)および水(100ml)中に含む混合物に、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウムIIクロライド(1.5g、1.84mmol)を加えた。反応混合物を加熱し、4時間窒素雰囲気下で100℃にて撹拌した。室温まで反応混合物を冷却し、真空濃縮し、DCM(400ml)と水(100ml)とに分配させた。この水性の層をDCM(2×100ml)で抽出した。有機抽出物を合わせ蒸発させたところ、褐色の粗製泡状物(22g)が得られた。この物質10gをシリカSPEカートリッジ(50g)によりDCM〜50:1のDCM:EtOAcを用いて精製した。表題化合物を白色泡状物(6g、36%)として得た。残りの物質を上記のようにして精製し、クリーム色の固体(7.3g、44%)としてさらなる表題化合物を得た。
MH+468、rt=3.44分。
中間体14
1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-カルバルデヒド
窒素下で-40℃にてTHF(180ml)中の1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(10.3g、22mmol)の撹拌溶液を、ヘプタン/THF/エチルベンゼン(22.0ml、44.0mmol)中の2M LDAで処理した。反応系を35分間-35℃(+/-5℃)で保持した。DMF(6.82ml、88.1mmol)を加え、反応系を40分間かけて室温まで温めた。反応系を2Mの塩酸(250ml)の添加によりクエンチし、DCM(3×250ml)で抽出した。合わせた有機層を真空下で減量したところ13gが得られ、これをシリカSPEカートリッジ(2×70g)を用いてDCM〜DCM中2%EtOAc〜DCM中5%EtOAc〜DCM中10%EtOAcで溶離し精製して表題化合物(8.0g、73%)を得た。
MH+496、rt=3.43分。
中間体15
4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-カルバルデヒド
窒素下の-40℃〜-25℃にて無水THF(50ml)中に4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(3.37g、10.0mmol)を含む溶液に、ヘプタン/THF/エチルベンゼン(10ml、20.0mmol)中の2M LDAを加えた。反応系を40分間この温度で撹拌した。-30℃でDMF(2ml)を滴下添加し、室温以下に温めた。反応系を2M HCl水溶液に注ぎ入れ、DCM(3×50ml)で抽出し、蒸発させたところ粗製物質が得られ、これをシリカSPEカートリッジ(50g)を用いてDCMで溶離し精製した。生成物を含有している画分を合わせ、蒸発させ、クリーム色の泡状物(0.8g、22%)として表題化合物を得た。
MH+365/367、rt=3.31分。
中間体16
テトラヒドロ-4H-チオピラン-4-オンオキシム
エタノール(100ml)および水(100ml)中の4-オキソチアン(10.02g、8.2mmol)溶液に、無水酢酸ナトリウム(16.25g、18.86mmol)および塩酸ヒドロキシルアミン(7.72g、10.66mmol)を加えた。反応混合物を撹拌し、56時間加熱還流した。冷却した反応混合物を水(200ml)で希釈し、エーテル(2×150ml)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(100ml)で洗浄し、乾燥させ(疎水性フリット)、蒸発乾固したところ、無色の固体(12.8g)として表題化合物が得られた。
MH+132、rt=1.56分。
中間体17
テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-アミン
THF(100ml)中の2.3M 水素化アルミニウムリチウムを1リットル容量の三ツ口フラスコに窒素下で移し、無水THF(130ml)で希釈して1Mの水素化アルミニウムリチウム溶液とした。窒素下でこの溶液を撹拌しながら、無水THF(90ml)中のテトラヒドロ-4H-チオピラン-4-オンオキシム(12.8g、97.6mmol)の溶液を滴下添加した。添加は発熱を伴うため、反応系が25℃以下になるように水浴中で反応系を冷却しながら、ゆっくりと行った。添加は2時間かけて行った。添加後、混合物をさらに0.5〜1時間周囲温度で撹拌し、慎重に加熱還流した。還流下の撹拌は一晩継続した。この反応系を冷却させ、無水THF(130ml)を添加して希釈し、氷/水浴中で10℃以下に冷却した。20℃以下に温度を維持しながら水(10ml)をゆっくりと加えることによりクエンチした(激しく発熱し、混合物はかなり高粘度になった)。20℃以下に温度を維持しながら、水酸化ナトリウム水溶液(15%w/v、10ml)をゆっくりと滴下添加した。水(26ml)を滴下添加した。この混合物をさらにしばらく撹拌した後、固体を濾過し、THFでフラスコおよび固体を洗浄した。溶媒を除去し、真空下で残りの黄色の油状物を一晩乾燥させたところ、無色の固体(6.3g)として表題化合物が得られた。
MH+118、rt=0.32分。
中間体18
1,1-ジメチルエチルテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イルカーバメート
テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-アミン(5.8g、49.5mmol)をジオキサン(55ml)中に溶解した。2Mの水酸化ナトリウム水溶液を加えた。30℃以下に温度を維持しながら(氷/水浴)、ジ-tert-ブチルジカーボネート(21.6g、99mmol)を少量ずつ添加した。最後の分量は、少量のジオキサンと一緒に中を洗浄した。この混合物を周囲温度でさらに2時間撹拌した。これを水(100ml)で希釈し、EtOAc(3×200ml)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物を水(100ml)、ブライン(100ml)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発および乾燥させ(高真空)、粗製物質(18g)を得た。DCM(60ml)中にこれを溶解し、9cmの直径ガラスカラムにアプライした。このカラムは9:1のシクロヘキサン:EtOAc中に充填された。これを9:1のシクロヘキサン:EtOAcで溶離した。生成物を含有している画分をプールし、蒸発させたところ、表題化合物(9.5g)が得られた。
MH+218、rt=2.81分。
中間体19
1,1-ジメチルエチル(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)カーバメート
1,1-ジメチルエチルテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イルカーバメート(9.5g、44mmol)をメタノール(300ml)中に含む溶液を撹拌し、氷/IMS浴中で0〜5℃に冷却した。10℃以下に温度を維持しながら、水(300ml)中のオキソン(43.6g、70.9mmol)の溶液を2時間かけて滴下添加した。添加終了後、冷却浴に水を加えた。混合物を一晩撹拌しながら、周囲温度までゆっくり温めた。撹拌した炭酸カリウム水溶液(10%w/v、650ml)に、前記混合物を撹拌しながら注ぎ入れた。水(200ml)を加え、混合物をEtOAc(3×500ml)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物を水(500ml)、ブライン(300ml)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発および乾燥させ(高真空)、白色固体(9.9g)として表題化合物を得た。
LCMS MH+250、MNH4+267(rt=2.14分で確認)。
中間体20
(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)アミン塩酸塩
1,1-ジメチルエチル(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)カーバメート(9.9g、40mmol)を1,4-ジオキサン(210ml)中に溶解し、その溶液を窒素下で撹拌した。25℃以下に温度を維持しながら(氷/水浴)、5M HCl水溶液(105ml、525mmol)を滴下添加した。周囲温度で撹拌を一晩継続した。真空で溶媒を除去した。残渣を再度ジオキサンから蒸発させ、水およびHClを共沸除去した。残りの白色粉末を乾燥させ(高真空)、真空オーブン(40℃)中に一晩置くことにより、表題化合物(7.2g)を得た。
ELSD MH+150、rt=0.31分。
中間体21
4-ブロモ-N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド
(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)アミン塩酸塩(3.7g、20mmol)、TEA(15ml)およびDCM(100ml)を一緒に混合し、2時間室温で撹拌した。DCM(25ml)中の4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(5g、19.57mmol)をその混合物にゆっくりと加えた。窒素雰囲気下の室温にて60時間その反応系を撹拌した。混合物を真空下で減量し、2N HClで希釈し、濾過し、水および2N HClで洗浄したところ、薄褐色の固体(5.96g、82%)として表題化合物が得られた。
M-H+368、rt=2.58分。
中間体22
N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド
4-ブロモ-N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド(3g、8.15mmol)、酢酸カリウム(2.4g、24.45mmol)および酢酸パラジウム(0.091g、0.4mmol)をジメチルホルムアミド(100ml)中で一緒に混合し、25℃で撹拌した。ビス(ピナコラト)ジボロン(9g、40mmol)を加え、4時間室温で混合物を撹拌した。この混合物を真空下で減量し、水で希釈し、濾過した。水性の濾液を除去した。DCMで濾過ケーキを洗浄し、有機濾液をフェーズセパレーターを用いて乾燥させた。真空でDCMを除去し、残渣をさらなる分量のDCM(20ml)で処理した。この懸濁液を再度濾過した。真空で有機濾液を濃縮し、残渣をシクロヘキサン中で摩砕した。濾過により白色固体(1.28g)として表題化合物が得られた。
MH+416、rt=2.95分。
中間体23
4-[2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド
4-ブロモ-2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.100g、0.26mmol)、N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(0.140g、0.33mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウムIIクロライド(0.015g)および炭酸ナトリウム(0.055g、0.52mmol)を1,4-ジオキサン(2.5ml)および水(1ml)中に含む混合物を40分間Biotage Initiator mw中120℃で撹拌した。DCM(50ml)およびブライン(20ml)を加えた。DCM層を蒸発乾固し、生成物をクロマトグラフィー(10gシリカ SPEカートリッジ)によりDCM〜DCM中20%EtOAcを用いて精製した。適切な画分を合わせ、蒸発させたところ、クリーム色の固体(0.090g、45%)として表題化合物が得られた。
MH+596、rt=1.12分。
中間体24
1-{4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}エタノン
1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.200g、0.43mmol)を無水THF(6ml)中に含む溶液を窒素下で-30℃にて撹拌した。ヘプタン/THF/エチルベンゼン(0.428ml、0.855mmol)中の2M LDAを滴下して処理した。反応系を-30℃で40分間撹拌し、-40℃に冷却し、THF(1ml)中の無水酢酸(0.243ml、2.56mmol)を滴下添加した。室温まで反応系を温め、2時間撹拌した。塩化アンモニウム水溶液(20ml)を添加して反応をクエンチし、EtOAc(3×20ml)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で減量して粗製物質(0.460g)を得た。これを20gのシリカ/FlashMaster IIを用い、20分かけて0〜100%、EtOAc〜シクロヘキサンで溶離して精製した。この精製により1-{1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}エタノン(0.240g、不純物含有)が得られた。これをジオキサン(2ml)および水(0.2ml)中に溶解し、次いで、水酸化ナトリウム(0.120g)で処理した。40分間Biotage Initiator mw中140℃でその反応系を加熱した。反応系を真空下で減量し、水(20ml)で希釈し、HCl水溶液を用いてpH9に酸性化し、DCMを用いて抽出した。DCMとの溶解性は低く、沈殿物が有機層中に形成された。有機層を合わせ、真空下で減量したところ、粗製物質(0.150g)が得られ、これをメタノール中で摩砕して0.058gを得た。この物質をメタノールで再度摩砕して、固体(0.045g)として表題化合物を得た。
MH+370、rt=2.95分。
中間体25
1-[4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル]エタノン
窒素下で-35℃にてTHF(21ml)中に4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(1g、2.97mmol)を含む溶液をヘプタン/THF/エチルベンゼン(2.97ml、5.93mmol)中の2M LDAで処理した。反応系を-30℃〜-35℃で35分間撹拌した。-40℃まで反応系を冷却し、無水酢酸(1.12ml、11.86mmol)で処理した。氷浴を取り除き、さらに30分間かけて反応系を室温まで温めた。反応系を塩化アンモニウム水溶液(70ml)でクエンチし、DCM(3×70ml)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で減量したところ、粗製物質(2g)が得られ、これをDCMで溶離する50gのシリカFlashMaster(II)により精製した。最初に、所望の生成物と不純物が含有されている3画分が得られた(0.520g)。THF(130ml)中の4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(6g、17.8mmol)を窒素下で-30℃にてヘプタン/THF/エチルベンゼン(17.8ml、35.6mmol)中の2M LDAで処理した。-30℃以下で35分間、その反応系を撹拌した。-40℃で無水酢酸(6.7ml、71.2mmol)を用いて反応系をクエンチした。反応系を40分間-30℃に保持し、さらに30分かけて室温までゆっくりと温めた。塩化アンモニウム(200ml)を添加して反応系をクエンチし、DCM(3×170ml)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で減量し、粗製物質(11g)を得た。これをシリカSPEカートリッジ(2×70g)を用いて、シクロヘキサン:DCM(50:50)〜シクロヘキサン:DCM(25:75)〜DCM原液で溶離して精製したところ、依然として不純物を含む物質(1.52g)が得られた。これを前のバッチの物質(0.520g)と合わせ、シリカSPEカートリッジ(70g)を用いて、シクロヘキサン:DCM(50:50)〜シクロヘキサン:DCM(25:75)〜DCM原液で溶離して精製した。これにより表題化合物(1.09g)が得られた。
MH+379/381、rt=3.24分。
中間体26
2-[4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル]-2-プロパノール
窒素下の無水THF(14ml)中の1-[4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル]エタノン(0.7g、1.85mmol)を塩化メチルマグネシウム(THF中3M、0.677ml、2.03mmol)で処理した。顕著な熱放出があり、水浴を用いてこれを調節した。混合物を室温で1時間撹拌した。反応系を酢酸(2.1ml)で処理し、30分間還流した。反応系を水(50ml)で希釈し、DCM(2×50ml)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で減量し、粗製物質(0.8g)を得た。これを20gのシリカSPEカートリッジを用いて、DCM/シクロヘキサン(50:50)〜DCM〜DCM中5%EtOAc〜DCM中20%EtOAcで溶離して精製した。これにより表題化合物(0.518g)が得られた。
MH+395/397、rt=3.35分。
中間体27
4-ブロモ-2-(1-メチルエテニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
THF(2ml)、酢酸(1ml)および濃硫酸(1ml)中の2-[4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル]-2-プロパノール(0.220g、0.56mmol)を15分間撹拌した。硫酸を加えた時の発熱は水浴を用いて調節した。さらに、濃硫酸(0.2ml)および酢酸(0.2ml)を加えた。20分間後に行ったLC/MSでは、確実な変化は見られなかった。さらに濃硫酸(0.2ml)を加えた。さらに1時間後、炭酸水素ナトリウムを添加して反応系を中和し、DCM(3×40ml)で抽出した。有機層を合わせ、乾燥させ(フェーズセパレーター)、真空下で減量し、粗製物質(0.250g)を得た。これを10gのシリカFlashMaster(II)により、20分かけて0〜50%のEtOAc〜シクロヘキサンで溶離して精製し、表題化合物(0.162g)を得た。M
H+377/379、rt=3.64分。
中間体28
2-(1-メチルエテニル)-1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
4-ブロモ-2-(1-メチルエテニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.080g、0.212mmol)、2-(ジメチルアミノ)-2-ビフェニルパラジウム(II)クロライドジノルボルニルホスフィン錯体(0.006g、0.01mmol)、三塩基性リン酸カリウム(0.135g、0.636mmol)および[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]ボロン酸(0.060g、0.233mmol)をジオキサン(1.5ml)および水(0.3ml)中に溶解した。40分間Biotage Initiator mw中120℃でその反応系を加熱した。水(20ml)へ反応系を注ぎ入れ、DCM(2×20ml)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で減量し、粗製物質(0.150g)を得た。これを20gのシリカFlashMasterIIにより、20分かけて0〜100%のEtOAc〜シクロヘキサンで溶離して精製し、表題化合物(0.103g)を得た。
MH+508、rt=3.63分。
中間体29
N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-[2-(1-メチルエテニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド
4-ブロモ-2-(1-メチルエテニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.080g、0.212mmol)、2-(ジメチルアミノ)-2-ビフェニルパラジウム(II)クロライドジノルボルニルホスフィン錯体(0.006g、0.01mmol)、三塩基性リン酸カリウム(0.135g、0.636mmol)およびN-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(0.102g)を含むジオキサン(1.5ml)および水(0.3ml)を40分間Biotage Initiator mw中120℃で加熱したところ、ほとんどが生成物が得られたが一部出発物質が残った。さらにN-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(0.025g)を加え、反応系を120℃でさらに25分間加熱した。水(20ml)へ反応系を注ぎ、DCM(2×20ml)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で減量し、粗製物質(0.200g)を得た。粗製物質を20gのシリカFlashMasterIIを用いて、20分かけて0〜100%のEtOAc〜シクロヘキサンで溶離して精製し、表題化合物(0.119g)を得た。
MH+586、rt=3.26分。
中間体30
1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-2-[(トリメチルシリル)エチニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
室温で窒素下のTHF(3ml)中の2-ヨード-1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.102g、0.17mmol)、ヨウ化銅(I)(0.0033g、0.017mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライド(0.006g、0.008mmol)およびTEA(0.075ml)をトリメチルシリルアセチレン(0.036ml、0.25mmol)で処理し、反応系を18時間撹拌した。水(50ml)へこの反応系を注ぎ入れ、DCM(2×30ml)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で減量し、粗製物質を得た。これをFlashMaster(II)/順相シリカにより、15分かけて0〜100% EtOAc/シクロヘキサンで溶離して精製し、表題化合物(0.076g、79%)を得た。
MH+564、rt=3.95分。
中間体31
2-エチニル-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
THF(1ml)中の1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-2-[(トリメチルシリル)エチニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.076g、0.135mmol)をTBAF(THF中1M溶液、3.9ml、3.90mmol)で処理し、反応系を窒素下で1時間撹拌した。さらに30分間撹拌した後、2M HCl(40ml)を添加して反応系をクエンチし、DCM(3×30ml)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で減量し、物質を得た。これを10gのシリカSPEカートリッジを用いて、シクロヘキサン〜50:50シクロヘキサン:EtOAc〜EtOAcで溶離して精製した。精製された生成物を含有する画分を合わせ、褐色固体を得た。メタノールでこの褐色固体を洗浄し、固体(0.013g)を得た。上記で得た濾液(メタノール)を真空下で減量し、不純物を含む生成物(0.030g)を得た。先に述べたSPEからの不純物を含む画分を合わせ、減量し、物質(0.070g)を得た。これを水で洗浄し、0.020gを得た。3つのバッチの物質(0.013g、0.030gおよび0.020g)を合わせ、分取TLCによりEtOAcで溶離して精製し、表題化合物(0.017g)を得た。
MH+352、rt=3.20分。
中間体32
4-ブロモ-2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
-35℃で撹拌した無水THF(100ml)中の4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(9.4g、28.0mmol)の溶液に、ヘプタン/THF/エチルベンゼン(28.0ml、56.0mmol)中の2M LDAを加え、30分間-35℃で反応系を撹拌した。ヨウ化メチル(10.5ml、168.0mmol)をその溶液に滴下添加し、2時間かけて室温までその混合物を温めた。塩化アンモニウム水溶液(100ml)で反応系をクエンチし、EtOAc(3×60ml)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(フェーズセパレーター)、真空で濃縮した。シリカゲル(2x70g)のFlashMasterにより、EtOAc〜シクロヘキサン(0〜100%勾配)を用いて精製し、白色固体(7.85g、80%)として表題化合物を得た。
MH+351/353、rt=3.45分。
中間体33
{1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メタノール
-60℃で窒素下の無水THF(30ml)中の1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(3.0g、6.42mmol)の溶液に、ヘプタン/THF/エチルベンゼン(6.5ml、13.0mmol)中の2M LDAを滴下添加した。-30℃以下にこの反応系を温め、30分間-30℃〜-40℃で撹拌した。パラホルムアルデヒド(1.5g、38.0mmol)を加えた。室温までこの反応系を温めた。2M HCl(100ml)を添加することによりその反応系をクエンチし、溶液を酸性に保った。DCM(3×50ml)でこれを抽出した。2M HCl、ブラインで有機層を洗浄し、蒸発させ、褐色の泡状物(3g)を得た。シリカSPEカートリッジ(50g)により、DCM〜20:1 DCM:EtOAc〜10:1 DCM:EtOAc〜EtOAc原液で溶離して精製し、クリーム色の泡状物(1g、31%)として表題化合物を得た。
MH+498、rt=3.21分。
中間体34
(4-{4-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)酢酸トリフルオロアセテート
1,1-ジメチルエチル(4-{4-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)アセテート(0.730g、1.8mmol)をDCM(60ml)およびTFA(20ml)中に溶解した。4時間室温でこの反応系を撹拌した。溶液を蒸発させ、アセトニトリルから再結晶させたところ、薄黄色の固体(0.578g)として表題化合物が得られた。
MH+346、rt=2.32分。
中間体35
(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)酢酸トリフルオロアセテート
1,1-ジメチルエチル(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)アセテート(1g、3.3mmol)を1:1のTFA:DCM(20ml)で処理した。2時間この反応系を撹拌し、次いで、蒸発させた。オレンジ色のゴム状物をシクロヘキサンで摩砕し、真空で蒸発させたところ、薄いオレンジ色の固体(1.1g)として表題化合物が得られた。
MH+255、rt=2.66分。
中間体36
2-(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)-N,N-ジメチルアセトアミド
(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)酢酸トリフルオロアセテート(0.800g、2.16mmol)、TBTU(0.847g、2.59mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.14ml、6.48mmol)をDCM(50ml)中に溶解した。室温で反応系を撹拌した。この反応系を2個のフラスコに分けた。その一部をTHF(2ml)中の過剰2Mジメチルアミンで処理し、反応系を3日間室温で撹拌した。混合物をDCM(50ml)で希釈し、10%クエン酸で洗浄し、蒸発させた。ゴム状物をMDAPにより精製し、表題化合物(0.048g)を得た。
MH+282/284、rt=2.49分。
中間体37
2-(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)-N-メチルアセトアミド
(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)酢酸トリフルオロアセテート(0.800g、2.16mmol)、TBTU(0.847g、2.59mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.14ml、6.48mmol)をDCM(50ml)中に溶解した。室温で反応系を撹拌した。その反応系を2個のフラスコに分けた。その一部を水(2ml)中の過剰40%メチルアミンで処理し、反応系を3日間室温で撹拌した。DCM(50ml)で混合物を希釈し、10%クエン酸で洗浄し、蒸発させた。MDAPによりゴム状物を精製したところ、表題化合物(0.040g)が得られた。
MH+268/270、rt=2.43分。
中間体38
{1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メチルメタンスルホネート
TEA(0.5ml、3.6mmol)を含有するDCM(10ml)中の{1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メタノール(1.4g、2.82mmol)の溶液に、窒素下で少量ずつメタンスルホン酸無水物(0.600g、3.45mmol)を添加した。2時間室温で反応系を撹拌した。DCM(50ml)を加え、0.1M HCl水溶液で、続いて飽和重炭酸ナトリウム溶液(50ml)で洗浄し、乾燥させ(疎水性フリット)、蒸発させたところ、クリーム色の泡状物(1.4g、84%)として表題化合物が得られた。
1H NMR (400MHz; CDCl3) δ: 1.84 (4H, m), 3.10 (3H, s), 3.32 (4H, m), 5.74 (2H, s), 6.96 (1H, s), 7.30 (1H, d), 7.54 (2H, t), 7.63 (1H, t), 7.72 (2H, d), 7.98 (2H, d), 8.31 (2H, d), 8.57 (1H, d)。
中間体39
3-アミノ-1-プロパンスルホンアミド塩酸塩
3-アミノ-1-プロパンスルホン酸(9.96g、71.55mmol)、酢酸カリウム(7.01g、71.55mmol)および氷酢酸(30ml)の混合物を、10分間撹拌しながら、加熱還流した。懸濁液に無水フタル酸(10.6g、71.55mmol)を加え、混合物をさらに24時間還流した。反応系を冷却し、さらに2日を静置した。沈殿が生じなかったためエーテル(400ml)を加えたところ、白色固体が得られた。これを真空下に濾過し、エーテル(200ml)で十分に洗浄し、白色固体(22.9g、100%)としてカリウム3-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)-1-プロパンスルホネートを得た。カリウム3-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)-1-プロパンスルホネート(20g、65mmol)を24時間Dean-Stark装置を用い、撹拌しながらトルエン(100ml)と加熱還流した。懸濁液に五塩化リン(9.8g、47.2mmol)を少量ずつ加え、1時間加熱還流し、緑色の懸濁液を得た。窒素下で追加量の五塩化リン(10.5g、50.42mmol)を少量ずつ加え、得られた溶液をさらに5時間還流した。この溶液を一晩静置し、大気圧下で蒸留し、蒸発させたところ、油状物が得られた。砕氷(100ml)を加え、粘性固体を得た。これを真空下で濾別することにより硬化し、乾燥させた。濾液をデカントし、トルエンに再溶解させ、再度蒸発させたところ、油状物が得られた。追加量の砕氷(100ml)を加え、固体を濾別し、水で洗浄した。2つのバッチの固体を合わせ、乾燥し(60℃)、ベージュ色の固体(14.77g、79%)として3-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)-1-プロパンスルホニルクロライドを得た。撹拌しながら液体アンモニアに3-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)-1-プロパンスルホニルクロライド(5.0g、17.4mmol)を分けて添加した。30分間-28℃で撹拌を継続した。冷却浴を取り除き、反応混合物を室温まで温め、アンモニアを蒸発除去した。残渣を水(10ml)中の酢酸(氷酢酸、4ml)で処理した。得られた褐色の溶液を蒸発乾固し、オレンジ/赤色の粘性油状物(4g)を得た。これはエーテルとの処理で固化しなかったので、最少量のメタノール中でシリカのフラッシュカラム(Merck 9385、230ml、幅4.2cm)にアプライした。DCM-メタノール-0.88アンモニア(890:100:10)による溶離液を蒸発させると、クリーム色の泡状物(1.52g、33%)として3-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)-1-プロパンスルホンアミドが得られた。エタノール(21ml)および水(0.6ml)中の3-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)-1-プロパンスルホンアミド(1.52g、5.7mmol)をヒドラジン水和物(0.2ml、0.2g、6.23mmol)で処理し、4時間窒素下で加熱還流した。混合物を冷却し、懸濁液を真空下で濾別した。濾液をpH4.0まで酸性化し、蒸発乾固し、水(20ml)中に入れ、再濾別し、再蒸発させた。固体残渣を水中に再溶解し、pH4.0に酸性化し、得られた固体を濾別した。濾液を蒸発乾固したところ、白色固体(0.728g、74%)として表題化合物が得られた。
TLC、SiO2(DCM-MeOH-).88NH3、890:100:10) Rf=baseline det uv/KMnO4
(論文参照:J. Chem. Soc., 1952, 3334-3337 and J.Am.Chem.Soc., 62, 1940, 2099-2101)。
中間体40
1,1-ジメチルエチル[2-({[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]スルホニル}アミノ)エチル]カーバメート
方法A
ペンタフルオロフェニル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホネート(0.450g、1mmol)をN-bocエチレンジアミン(0.160ml、1mmol)およびトリエチルアミン(0.700ml、5mmol)と共にmw容器に入れた。反応系を10分間Biotage Initiator mw中120℃で加熱した。反応混合物を真空下で減量したところ、表題化合物(0.100g、23%)が得られた。
LC/MS rt=2.49分、イオン化なし。
方法B
窒素下のDMF(175ml)中の1,1-ジメチルエチル(2-{[(4-ブロモフェニル)スルホニル]アミノ}エチル)カーバメート(5g、13.2mmol)、酢酸パラジウム(0.150g、0.66mmol)および酢酸カリウム(3.9g、39.5mmol)を4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-bi-1,3,2-ジオキサボロラン(8.07g、31.6mmol)で処理した。2時間50℃で反応系を撹拌した。反応系を冷却し、濾別し、濾液を真空下で減量した。得られた粗製物質を水(100ml)で希釈し、DCM(2×180ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を真空下で減量し、10gを得た。この物質をエーテル(〜100ml)中で摩砕した。エーテル濾液を真空下で減量して8.5gを得た。この物質を水(80ml)で希釈し、シクロヘキサン(3×80ml)で抽出した。水相を真空下で減量したところ、不純物を含んだ物質(7.5g)が得られた。これをシリカSPEカートリッジ(100g)により、シクロヘキサン〜シクロヘキサン中20%EtOAc〜シクロヘキサン中50%EtOAc〜EtOAcで溶離して精製した。生成物を含有している画分を合わせ真空下で減量し、表題化合物(5.8g)を得た。
MH-425、rt=3.32分。
中間体41
4-ブロモ-N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)ベンゼンスルホンアミド
4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(7g、27.4mmol)をDCM(150ml)のテトラヒドロ-3-チオフェンアミン1,1-ジオキシド(4.07g、30.1mmol)およびTEA(19ml、137mmol)の溶液に添加した。反応系を3時間室温で撹拌した。混合物を2M塩酸(2×60ml)で洗浄し、有機層の固体を破砕した。固体を濾別し、水で洗浄したところ、白色固体(10.6g)として表題化合物が得られた。
M-H+354、rt=2.59分。
中間体42
N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド
4-ブロモ-N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)ベンゼンスルホンアミド(3g、8.45mmol)、酢酸カリウム(2.5g、25.35mmol)および酢酸パラジウム(0.095g、0.422mmol)をジメチルホルムアミド(100ml)中で共に混合し、25℃で撹拌した。4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-bi-1,3,2-ジオキサボロラン(5g、20.3mmol)を加え、混合物を2.5時間室温で撹拌した。混合物を1.5時間85℃で加熱した。反応混合物を真空下で減量し、水(60ml)で希釈し、濾別した。固体をDCM(50ml)で洗浄した。このDCM濾液を乾燥させたところ(フェーズセパレーター)、粗製物質が得られた。これをシクロヘキサン(60ml)で摩砕し、濾別し、白色固体(1.82g、53%)として表題化合物を得た。
MH+400、rt=1.92分。
中間体43
2-ヨード-1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(3g、6.42mmol)をTHF(80ml)中に溶解し、窒素下で-70℃まで冷却した。ヘプタン/THF/エチルベンゼン(7.06ml、14.12mmol)中の2M LDAを加え、1時間-70℃で反応系を撹拌した。-60℃以下の温度に保持しながら、ヨウ素(4.86g、19.25mmol)を含むTHF(18ml)の溶液を滴下添加した。溶液が非常に濃くなり撹拌が困難になったが、大型のスターラー棒により維持した。15分後に氷浴を除き、反応系を室温まで温めた。反応系を塩化アンモニウム水溶液(150ml)でクエンチし、EtOAc(3×150ml)で抽出した。合わせた有機層をブライン(150ml)で洗浄し、真空下で減量したところ、粗製物質(7g、物質A)が得られた。これをクロロホルムで洗浄した。クロロホルムを真空下で減量し、物質(1.5g)を得た。これを100gのシリカFlashMaster(II)により、30分かけてEtOAc〜シクロヘキサンで溶離して精製し、0.461g(物質B、不純物含有)を得た。残りの粗製物質(物質A)を50:50のDCM:メタノール中に溶解し、シリカにて濃縮し、2×50gのSPEカートリッジを用いてDCM〜DCM中5%EtOAc〜DCM中10%EtOAcで溶離して精製した。生成物を含有する画分を真空下で減量したところ、不純物を含んだ物質(3.5g、物質C)が得られた。この物質(3.5g、物質C)をメタノールを用いて摩砕し、固体(3g、物質D)を得た。濾液もまた維持した(物質D)。その濾液(物質D)を2×100gシリカFlashMaster(II)を用いて、0〜100%のEtOAc〜シクロヘキサンで溶離して精製した。生成物を含有する画分を合わせ、真空下で減量し、2.3g(物質E、不純物少量)を得た。物質E(2.3g)および物質B(0.461g)を合わせ、メタノールで洗浄し、乾燥させ、表題化合物(2.52g、66%)を得た。
MH+594、rt=3.63分。
中間体44
2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
1,1-ジメチルエチル(3-メチル-2-ピリジニル)カーバメート(Synthesis, 1996, 7, 877)(5.2g、25mmol)を無水THF(60ml)中で撹拌し、-4℃まで氷浴(氷/塩)で冷却した。0℃以下の温度を維持しながら、混合物を窒素下で45分かけてシクロヘキサン(25ml、50mmol)中の2M-Buリチウムで滴下して処理した。赤色の懸濁液を-3℃で1時間撹拌し、次いで、N-メトキシ-N-メチルトリフルオロアセトアミド(4.71g、30mmol)で処理した。温度が20℃まで上昇した。この暗赤色の溶液を2℃まで冷却し、次いで1時間かけて10℃まで温めた。ダークオレンジ色の溶液を3℃で30分かけて5MのHCl(55ml)に加えた。次いで、混合物を1時間60℃で加熱した。その反応系をさらに1時間80℃で加熱した。相を分離し、水相を10M水酸化ナトリウムでアルカリ性にした。この混合物をEtOAc(2×50ml)で抽出した。有機相を乾燥し、次いで蒸発させ、薄いオレンジ色の固体を得た。これをシリカ(70g)により、DCM〜9:1のDCM:エーテルで溶離して濾過した。主要画分を蒸発させたところ、浅黄色の結晶固体(2.66g、57%)として表題化合物が得られた。
MH+187、rt=2.73分。
中間体45
2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン7-オキシド
撹拌し、冷却した(0℃ 氷/塩)EtOAc(35ml)中の2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(1.86g、10mmol)の溶液を、EtOAc(35ml)中のm-クロロペルオキシ安息香酸(2.78g、12.2mmol)の溶液を30分かけて滴下して処理した。添加中、反応温度は5℃以下に維持した。この反応系を2時間かけて10℃まで温めた。反応系を0℃まで冷却し、EtOAc(10ml)中のMCPBA(0.700g、4mmol)の追加分量で処理した。反応系を2時間室温まで温めた。固体沈殿物を回収し、白色固体(0.950g、47%)として表題化合物を得た。
MH+203、rt=0.68分。
中間体46
4-クロロ-2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン7-オキシド(1.26g、6.25mmol)をジメチルホルムアミド(7.5ml)中に懸濁し、50℃に加熱した。この混合物をメタンスルホニルクロライド(2.5ml)を滴下して処理した。塩化スルホニルを添加すると固体が溶液になり、温度が60℃に上昇した。反応系を2時間70℃で加熱し、室温まで冷却した。反応系を水(50ml)に注ぎ入れ、10Mの水酸化ナトリウムで中和した。固体を回収し、風乾したところ、1.24gが得られた。この物質を高温のエタノール水溶液で摩砕し、回収し、真空乾燥(50℃)し、クリーム色の固体(1.1g、80%)として表題化合物を得た。
MH+221、rt=3.22分。
中間体47
4-{4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}-3-ブチン-1-オールトリフルオロアセテート (塩)
3-ブチン-1-オール(280mg、0.4mmol)をヨウ化銅(10mg、0.05mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(10mg、0.014mmol)で処理した。TEA(0.5mL)で処理した、2-ヨード-1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(178mg、0.3mmol)を含む無水THF(1.5mL)の懸濁液を加え、反応混合物を18時間22℃で撹拌した。フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、4-{1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}-3-ブチン-1-オールを得た。(LCMS RT=3.27分 ES+ve 536 m/z (MH)+)。4-{1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル-3-ブチン-1-オール(0.064g、0.12mmol)を含む5:1のジオキサン:水(1mL)の懸濁液を40%KF担持アルミナ(220mg、0.15mmol)で処理し、10分間mw中120℃で加熱した。この反応混合物をC18カートリッジ(0.5g)に直接アプライし、アセトニトリル中の0.1%TFA(3×1mL)で溶離した。ブローダウンにより濃縮し、質量分析計直結型HPLCにより精製したところ、表題化合物が得られた。
LCM RT=2.99分 MH+396。
中間体49
{4-[2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}アミン
4-ブロモ-2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.100g、0.284mmol)、[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]アミン(0.093g、0.426mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロライド(0.023g、0.0284mmol)および炭酸ナトリウム(0.090g、0.852mmol)を含むジオキサン(3.5ml)および水(0.7ml)を30分間Biotage Initiator mw中150℃で加熱した。反応混合物をDCM:EtOAc(1:1、15ml)と飽和クエン酸:水(1:1、10ml)とに分配した。水相をDCM:EtOAc(1:1、10ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮し、暗色の残渣をFlashMasterによりEtOAc〜シクロヘキサン(0〜100%)を用いて精製した。所望の画分を合わせ、真空で濃縮し、ベージュ色の固体(0.088g、85%)として表題化合物を得た。
MH+364、rt=1.11分。
中間体50
1,1-ジメチルエチルメチル{4-[2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}カーバメート
4-ブロモ-2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.100g、0.284mmol)、1,1-ジメチルエチルメチル[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]カーバメート(0.144g、0.427mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロライド(0.023g、0.0284mmol)および炭酸ナトリウム(0.090g、0.852mmol)を含むジオキサン(3.5ml)および水(0.7ml)を30分間Biotage Initiator mw中150℃で加熱した。反応混合物をDCM(10ml)と飽和クエン酸:水(1:2、15ml)とに分配した。水相をDCM(10ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮し、暗色の残渣をシリカのFlashMasterによりEtOAc〜シクロヘキサン(0〜100%)を用いて精製した。所望の画分を合わせ、真空で濃縮し、白色固体(0.132g、97%)として表題化合物を得た。
MH+478、rt=1.41分。
中間体51
メチル{4-[2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}アミン
1,1-ジメチルエチルメチル{4-[2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}カーバメート(0.138g、0.289mmol)およびTFA(0.045ml)を含むDCM(5ml)の混合物を20時間室温で撹拌した。反応系を飽和炭酸ナトリウム溶液(10ml)でクエンチした。DCM(15ml)および水(10ml)を加え、各層を分離した。水相をDCM(15ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(疎水性フリット)、真空で濃縮し、ベージュ色のガラス状物(0.106g、97%)として表題化合物を得た。
MH+378、rt=1.24分。
中間体52
N-{4-[2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}メタンスルホンアミド
{4-[2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}アミン(0.086g、0.237mmol)、メタンスルホニルクロライド(0.020ml、0.261mmol)およびTEA(0.036ml、0.261mmol)を含むTHF(5ml)の混合物を3時間室温で撹拌した。塩化メタンスルホニル(0.020ml、0.261mmol)およびTEA(0.036ml、0.261mmol)を加えて反応の完了を促進し、撹拌を1時間継続した。この反応混合物をEtOAc(25ml)と水(25ml)とに分配した。pHが6〜7に達するように水相に塩化アンモニウムを少滴加えた。2相を抽出し分離した後、水相をEtOAc(20ml)で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(疎水性フリット)、溶媒を除去し、黄色の残渣をシリカFlashMasterにより、溶離剤としてEtOAc〜シクロヘキサン(0〜100%)を用いて精製した。所望の画分を合わせ、真空で濃縮したところ、無色のガラス状物(0.092g、88%)として表題化合物が得られた。
MH+442、rt=1.11分。
中間体53
N-メチル-N-{4-[2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}メタンスルホンアミド
メチル{4-[2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}アミン(0.104g、0.275mmol)、メタンスルホニルクロライド(0.032ml、0.414mmol)およびTEA(0.056ml、0.414mmol)を含む無水THF(5ml)の混合物を3時間窒素下の室温で撹拌した。塩化メタンスルホニル(0.032ml、0.414mmol)およびTEA(0.056ml、0.414mmol)を加え、1時間撹拌を継続した。DCM:EtOAc(1:1、25ml)および水(25ml)を加えた。水層をDCM:EtOAc(1:1、20ml)で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(疎水性フリット)、溶媒を真空で除去し、黄色の油状物をシリカFlashMasterによりEtOAc〜シクロヘキサン(0〜100%)を用いて精製した。所望の画分を合わせ、真空で濃縮したところ、表題化合物(0.091g、72%)が得られた。
中間体54
N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-[2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド
4-ブロモ-2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.300g、0.854mmol)、ビス(ピナコラト)ジボラン(1.084g、4.27mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロライド(0.070g、0.0854mmol)および酢酸カリウム(0.418g、4.27mmol)の混合物を30分窒素下の無水DMF(15ml)中で、3時間50℃で、また1時間90℃で撹拌した。水(5ml)を加え、反応混合物を30分間90℃で加熱した。4-ブロモ-N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド(0.377g、1.02mmol)を加え、反応混合物を1時間90℃で加熱した。冷却した反応混合物をDCM(50ml)と水(50ml)とに分配した。DCM抽出物を乾燥させ(疎水性フリット)、真空で濃縮し、シリカFlashMasterによりEtOAc〜シクロヘキサン(0〜100%)を用いて精製した。所望の画分を合わせ、真空で濃縮し、ベージュ色の固体(0.194g、40%)として表題化合物を得た。
MH+560、rt=1.08分。
中間体55
N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-N-メチル-4-[2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド
N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-[2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド(0.050g、0.089mmol)、炭酸セシウム(0.045g、0.134mmol)およびヨウ化メチル(0.0084ml、0.134mmol)の混合物をDCM(5ml)中で14時間窒素下の室温にて撹拌した。ヨウ化メチル(0.055ml、0.89mmol)を加え、反応混合物を5時間窒素下で45℃にて加熱した。反応混合物を水(10ml)とDCM(10ml)とに分配した。有機層を乾燥させ(疎水性フリット)、真空で濃縮し、表題化合物(0.053g、100%)を得た。
MH+574、rt=1.13分。
中間体56
2-(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)-N-[3-(メチルオキシ)フェニル]アセトアミド
(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)酢酸トリフルオロアセテート(1.0g、2.7mmol)をDMF(10ml)中に溶解し、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.600g、4mmol)、N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-N'-エチルカルボジイミド(0.777g、4mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.52ml、9mmol)で処理した。この溶液を20分間室温にて撹拌した。溶液を2つに分け、1つの分量をm-アニシジン(0.370g、5.4mmol)で処理した。反応系を3日間室温で撹拌した。反応系を蒸発させ、SPEによりDCM〜DCM:MeOH(99:1〜9:1)で溶離して精製し、褐色の固体(0.109g、11%)として表題化合物を得た。
MH+360、rt=1.04分。
中間体57
4-ブロモ-2-[2-オキソ-2-(1-ピロリジニル)エチル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)酢酸トリフルオロアセテート(1.11g、3.0mmol)をDCM(25ml)中で撹拌し、氷浴で冷却した。懸濁液をピロリジン(0.254ml、3mmol)で処理し、5分間撹拌し、N-[(1H-1,2,3-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)(ジメチルアミノ)メチリデン]-N-メチルメタンアミニウムテトラフルオロボレート(1.2g、3.6mmol)およびピロリジン(0.508ml、6mmol)で処理した。反応系を1時間室温まで温めた。反応系を水(20ml)、10%クエン酸(10ml)および2Mの水酸化ナトリウム(10ml)で洗浄し、蒸発させたところ、薄黄色固体(0.843g、91%)として表題化合物が得られた。
MH+310、rt=0.92分。
中間体58
2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
4-ブロモ-2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.600g、1.7mmol)、酢酸カリウム(0.500g、5.1mmol)および酢酸パラジウム(0.020g、0.085mmol)をDMF(30ml)中で共に混合し、5分間室温で撹拌した。DMF(5ml)中のビス(ピナコラト)ジボロン(1.08g、4.25mmol)をこの混合物に加え、2時間室温で、また2時間65℃で撹拌した。混合物を真空下で減量し、水(60ml)で希釈し、DCM(3×60ml)で抽出した。有機層を濾過し(フェーズセパレーター)、真空下で減量し、固体を得た。これをシクロヘキサン中で摩砕した。固体を濾過によって除去し、濾液を真空下で減量し、薄灰色の固体(0.450g)として不純物を含んだ物質を得た。
MH+399、rt=1.37分。
中間体59
4-ブロモ-N-(2-ヒドロキシエチル)ベンゼンスルホンアミド
エタノールアミン(12.99ml、215.25mmol)およびTEA(81.82ml、587.04mmol)をDCM(200ml)中で合わせ、0℃まで冷却した。DCM(50ml)中の4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(50g、195.68mmol)をゆっくりと添加した。反応系を窒素下で室温にて一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、EtOAc(750ml)で希釈した。有機層を1M水酸化ナトリウム(250ml)、炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮し、真空系で一晩乾燥させた。白色固体(43.64g)として表題化合物が得られた。
MH+280/282、rt=2.39分。
中間体60
[4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メタノール
-40℃で窒素下の無水THF(150ml)に溶解した4-ブロモ-2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(10.0g、29.7mmol)の溶液に、ヘプタン/THF/エチルベンゼン(30.0ml、60.0mmol)中の2M LDAを滴下添加した。反応系を-40℃で30分間撹拌し、次いで、-60℃まで冷却した。パラホルムアルデヒド(7g、23.3mmol)を一度に加えた。3時間後、反応系を-60℃に冷却し、pH5〜6まで飽和塩化アンモニウム溶液(100ml)を加えた。これを室温まで温め、DCM(2×100ml)で抽出した。合わせた抽出物を2M塩酸およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、褐色の油状物(10g)を得た。シリカSPEカートリッジ(50g)によりDCM〜90%DCM/EtOAcで溶離して精製し、黄色の泡状物(2.5g、23%)として表題化合物を得た。
MH+369、rt=1.03分。
中間体61
[4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチルメタンスルホネート
室温で窒素下の無水DCM(30ml)に溶解した[4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メタノール(2.5g、6.81mmol)の溶液に、TEA(1.1ml、8.0mmol)を加え、続いてメタンスルホン酸無水物(1.4g、8.05mmol)を一度に加えた。反応系を週末かけて室温に静置した。DCM(50ml)を加え、2M塩酸(50ml)、ブライン(50ml)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させ、褐色の泡状物(2.8g、89%)として表題化合物を得た。
1H NMR (400MHz; CDCl3) δ: 3.10 (3H, s), 5.72 (2H, s), 6.86 (1H, s), 7.40 (1H, d), 7.52 (2H, t), 7.61 (1H, t), 8.27 (3H, m)。
中間体62
4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-2-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
THF中のトリアゾール(1.150g、16.54mmol)を、THF中のカリウムt-ブトキシド(1.0g、9.1mmol)の溶液(全容量50ml)に室温で添加した。30分間撹拌した後、[4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチルメタンスルホネート(3.68g、8.27mmol)を加え、2時間撹拌するため置いた。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液(100ml)に注ぎ入れ、有機層を分離し、DCM(2×100ml)で水性画分を抽出した。合わせた有機画分をフェーズセパレーターを通過させ、溶媒を真空下で除去した。粗生成物をFlashmaster Si IIカートリッジ(100g)を用いて、40分かけて0〜100%のシクロヘキサン中EtOAcの勾配により精製し、浅黄色固体(1.48g)として表題化合物を得た。
Rt=2.98分、MH+=420。
中間体63
4-ブロモ-2-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-2-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(1.0g、2.4mmol)をTHF(15ml)中で希釈し、TBAF(THF中1M)(3.1ml、3.1mmol)と混合し、2時間室温で撹拌した。反応混合物をSCXカートリッジ(50g)にアプライし、MeOHで、続いてMeOH中の2Mアンモニアで溶離した。適切な画分を合わせ、真空で溶媒を除去し、黄色の固体(0.76g)として表題化合物を得た。
Rt=0.87分、M-H+=276/278。
中間体64
1-[4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル]エタノール
1-[4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル]エタノン(0.56g、1.48mmol)を含むTHF(8.4ml)および水(3.4ml)の溶液を水素化ホウ素ナトリウム(0.168g、4.43mmol)で処理し、90分間室温で撹拌した後、反応系を水(50ml)で希釈し、DCM(2×50ml)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で減量し、その後粗生成物Si SPE(20g)カラムによりDCM、DCM/2%EtOAc、DCM/5%ETOAcで溶離して精製し、表題化合物(0.443g)を得た。
Rt=3.11分、MH+=383。
中間体65
1,1-ジメチルエチル({1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メチル)カーバメート
アセトニトリル(4ml)中の1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-カルバルデヒド(0.300g、0.61mmol)、t-Buカーバメート(0.213g、1.82mmol)、TFA(0.090ml、1.21mmol)およびトリエチルシラン(0.290ml、1.83mmol)を窒素下の室温で一晩撹拌した。反応系を炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)に注ぎ入れ、DCM(2×50ml)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で減量し、粗製物質(0.600g)を得た。これを部分的にDCM中に溶解し、シリカSPEカートリッジ(50g)にロードした。DCM〜DCM中1%EtOAc〜DCM中2%EtOAc〜DCM中3%EtOAc〜DCM中5%EtOAcで溶離し、表題化合物(0.198g、54%)を得た。
MH+597、rt=3.57分。
中間体66
({1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メチル)アミン
DCM(1ml)およびTFA(1ml)中の1,1-ジメチルエチル({1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メチル)カーバメート(0.188g、0.315mmol)を2時間窒素下の室温で撹拌した。反応系を真空下で減量し、残渣を炭酸水素ナトリウム水溶液(30ml)で希釈し、DCM(2×30ml)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(フェーズセパレーター)、真空下で減量し、表題化合物(0.127g、81%)を得た。
MH+497、rt=2.79分。
中間体67
N-メチル-4-(2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アニリン
メチル{4-[2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}アミン(1.5g)およびNaOH(6M、30mL)を含む1,4-ジオキサン(75ml)の混合物を4日間85℃で加熱した。冷却したら、反応混合物をDCM(100ml)とHCl(2M、〜pH9到達まで)とに分配した。2つの相を分離し、有機層を疎水性フリットにより乾燥させ、真空で濃縮し、褐色の固体(0.955g)として表題化合物を得た。
MH+238、rt=2.43分。
中間体68
1,1-ジメチルエチル(2-{[(4-ブロモフェニル)スルホニル]アミノ}エチル)カーバメート
1,1-ジメチルエチル(2-アミノエチル)カーバメート(34.08ml、215.25mmol)、TEA(81.82ml、587.04mmol)およびDCM(250ml)を10分間撹拌した。DCM(250ml)中の4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(50g、195.68mmol)を加えた。発熱反応が生じた(DCM還流、冷却しながらのゆるやかな添加を推奨)。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を0.5Mの塩酸(500ml)で希釈した。白色固体を粉砕し、濾過し、4時間オーブン中に置いた。白色のふんわりした固体(55.73g)として表題化合物が得られた。
MH+381、rt=3.10分。
中間体69
N-(2-ヒドロキシエチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド
方法A
4-ブロモ-N-(2-ヒドロキシエチル)ベンゼンスルホンアミド(5.0g、17.86mmol)、酢酸カリウム(5.28g、53.6mmol)および酢酸パラジウム(0.207g、0.89mmol)をDMF(100ml)中に溶解し、60℃に加熱した後、4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-bi-1,3,2-ジオキサボロラン(10.9g、42.86mmol)を含むDMF(50ml)の溶液を加えた。混合物を2時間60℃で撹拌した。撹拌を止め、液体部分をデカントし、真空で濃縮した。残渣を水中で摩砕し、灰色の固体を濾過し、真空で乾燥させ、二量体(5.01g)を得た。水相を含有する生成物を迅速に再濾過し、DCM(2×100ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(疎水性フリット)、真空で濃縮し、非常に薄い黄色の油状物(2.33g)を得た。これをさらに乾燥させ、表題化合物(1.84g、31.5%)を得た。
MH+328、rt=1.02分。
方法B
窒素下で周囲温度にて撹拌したN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)(500mL)中の4-ブロモ-N-(2-ヒドロキシエチル)ベンゼンスルホンアミド(50g、178mmol)、ビスピナコラトジボロン(68.0g、268mmol)および酢酸カリウム(52.6g、535mmol)の脱気懸濁液に、固体酢酸パラジウム(2.00g、8.91mmol)を一度に加え、反応系をさらに10分間脱気した。反応系を55℃に温めたが、この温度で熱放出が生じて温度が70℃に上昇し、その後、55℃に冷却した。反応系を合計4時間撹拌した。反応系を周囲温度まで冷却し、セライト充填材により濾過した。このケーキをメタノール(500mL)で洗浄し、合わせた濾液を真空で濃縮し、黄色の泥状物を得た。ジクロロメタン(2L)で粉砕することにより白色固体が生じ、これを濾過により除去した。濾液を水(2L)で洗浄した。この有機懸濁液を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して黄色の油状物を得た。この油状物をシクロヘキサン(200mL)で処理し、白色固体が生じるまで激しく撹拌した。濾過によりこの固体を回収し、シクロヘキサン(約500mL)で洗浄した後、真空オーブンで乾燥させ、白色固体(42.19g、129mmol、72.2%)として所望の生成物N-(2-ヒドロキシエチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミドを得た。
LCMS:rt=2.80分、MH+=328。
中間体70
2-(1,1-ジメチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
1,1-ジメチルエチル(3-メチル-2-ピリジニル)カーバメート(5.2g、25mmol)を無水THF(60ml)中に懸濁した。この懸濁液を窒素下で-5℃まで冷却した。n-ブチルリチウム(ヘキサン中約1.25M;19.5ml、24mmol)を懸濁液が赤色になるまで、滴下漏斗により添加した(45分間滴下)。追加分量のn-ブチルリチウム(19.5ml)を-5℃で20分かけて添加した。懸濁液をさらに40分間撹拌した。N,N'-ジメチルピバルアミド(3.87g、30mmol)を一度に加えられた。色が明るいオレンジ色に変わった。30分後、反応系を室温まで温めた。さらに30分後、5Mの塩酸(55ml)を加え、この2相性混合物を2時間60℃で加熱した。有機層を取り出し、水性部分を10Mの水酸化ナトリウム水溶液(40ml)で処理し、EtOAc(2×55ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し、真空で濃縮し、4.35gを得た。この固体を前もってFlorosil上に吸着させ、シリカ(100g)のクロマトグラフィーにより40分かけてDCM中の0〜100%EtOAcで溶離して精製し、非常に薄い黄色の結晶性固体(2.34g、54%)として表題化合物を得た。
MH+175、rt=0.99分。
中間体71
2-(1,1-ジメチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン7-オキシド
2-(1,1-ジメチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(2.34g、13.4mmol)をEtOAc(50ml)中に含む溶液を0℃まで冷却した。EtOAc(50ml)中のMCPBA(5.2g、22.8mmol)の溶液を30分かけて滴下添加した。添加が完了したら、反応系を2時間かけて13℃以下で温めた。この反応系を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)で、続いて飽和ピロ亜硫酸ナトリウム(100ml)で順次洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、真空で濃縮してオレンジ色のゴム状物を得た。シリカゲル(100g)のクロマトグラフィーにより0〜25%のDCM中MeOHで溶離して精製し、黄色のゴム/ガラス状物(2.7g)として不純物を含んだ物質を得た。シクロヘキサンによる摩砕を行い、白色固体(0.572g、22%)として表題化合物を得た。残りの部分を再度精製し(100g、シリカ、0〜25%のMeOH/DCM、60分)、粘着性の油状物(1.729g)を得た。これを加熱しながら水(10ml)および飽和炭酸カリウム水溶液(7ml)の混合物で摩砕した。固体を濾過し、真空で乾燥させ、浅黄色の固体(0.864g、33.5%)として追加バッチの表題化合物を得た。
MH+191、rt=0.84分。
中間体72
4-クロロ-2-(1,1-ジメチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
2-(1,1-ジメチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン7-オキシド(1.425g、7.5mmol)を窒素下で無水DMF(10ml)中に懸濁し、50℃まで加熱した。塩化メタンスルホニル(3.2ml、42mmol)を5分かけて滴下添加した。反応系を3時間70℃で加熱した。反応系を水(50ml)に注ぎ入れ、10Mの水酸化ナトリウムで塩基性化した。固体を濾過により回収し、真空で乾燥させ、黄色の固体(1.418g、90.5%)として表題化合物を得た。
MH+209/211、rt=1.25分。
中間体73
N-(2-アミノエチル)-4-[2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド
1,1-ジメチルエチル[2-({[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]スルホニル}アミノ)エチル]カーバメート(660mg、1.55mmol)、4-ブロモ-2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(500mg、1.29mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロライド(105mg、0.129mmol)およびイソプロパノール(10mL)中の1M炭酸水素ナトリウム(3.87mL、3.87mmol)の溶液を密閉バイアル中で30分間Biotage Initiator mw中120℃で加熱した。この反応混合物をDCM(25ml)と水(25ml)とに分配した。分離後、水相をDCM(25mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(疎水性フリット)、真空で濃縮した。粗製残渣をDCM(10mL)中に溶解し、トリフルオロ酢酸(1mL)で処理した。反応混合物を64時間溶液まで置いた。炭酸ナトリウム飽和溶液を加え(20mL)、相を分離した。有機抽出物を乾燥させ(疎水性フリット)、真空で濃縮し、残渣をFlashMasterにより30分かけてMeOH〜DCM(0〜50%)の勾配を用いて精製した。所望の画分を合わせ、真空で濃縮し、褐色の固体(350mg)として表題化合物を得た。
LCMS rt=2.93分、MH+=507。
中間体74
1,1-ジメチルエチル{2-[({4-[2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}スルホニル)アミノ]エチル}カーバメート
1,1-ジメチルエチル[2-({[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]-スルホニル}アミノ)エチル]カーバメート(443mg、1.034mmol)、4-ブロモ-2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(258mg、0.677mmol)、炭酸ナトリウム(139mg、1.311mmol)およびジオキサン:水(5:1)(10mL)中のジクロロメタン(30mg、0.036mmol)と錯体の1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)を密閉バイアル中15分間Biotage Initiator mw中150℃で加熱した。反応混合物をジクロロメタン(250mL)と炭酸ナトリウム(50mL)飽和溶液とに分配した。有機抽出物を分離し、乾燥させ(疎水性フリット)、真空下で濃縮した。生成物をシリカのクロマトグラフィー(FlashMaster)により酢酸エチル/シクロヘキサン勾配(0〜100%)で溶離して精製し、溶媒を蒸発した後、表題化合物(312mg)を得た。
LCMS:rt =3.58分、MH+=607。
中間体75
[2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ボロン酸
-78℃で窒素下の無水THF(50mL)中の4-ブロモ-2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(2.0g、5.17mmol)の溶液に、撹拌しながら、トリ(1-メチルエチル)ボレート(1.9mL、8.3mmol)続いてn-ブチルリチウム(4.1ml、ヘキサン中1.6M、6.6mmol)を10分かけて滴下添加した。1時間-78℃で撹拌した後、3時間かけて周囲温度以下に加温した。-78℃まで冷却し、5分かけて窒素下で2Mの塩酸水溶液(100ml)を加え、次いで100mlのDCMを加えた。有機層を分離した後、水層を酢酸エチル(50ml)で抽出した。両有機抽出物を合わせ、フェーズセパレーターカートリッジにより乾燥させ、蒸発させたところ、薄い褐色の泡状物が得られた。この泡状物をジエチルエーテル(100mL)で摩砕した。得られた薄い褐色固体(900mg)を2時間60℃にて真空で乾燥させた。
LCMS rt=3.06分、MH+=353。
中間体76
4-ヨード-2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
熱した1,4-ジオキサン(120ml、5容量)中に溶解した4-クロロ-2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンに、ジオキサン(30ml、0.119mole、1.1eq)中の4M HClを加えた。得られた懸濁液を室温まで冷却し、固体を濾過によって回収し、ジエチルエーテルで十分に洗浄した。次いで、固体を無水アセトニトリル(480ml、20容量)中に懸濁した後、ヨウ化ナトリウム(97.7g、0.652mole、6eq)を加えた。次いで、混合物を80℃に加熱し、その温度で一晩保持した。次いで、これを室温まで冷却し、混合物が塩基性になるまで2M NaOHを加えた。次いで、層を分離し、有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した後、真空で濃縮し、褐色の固体(9.98g、29%)としての表題化合物を得た。
LCMS rt=1.19分、MH+=313。
次いで、硫酸マグネシウムを酢酸エチル中に懸濁し、その混合物を65℃まで加熱した。混合物を濾過し、濾液を真空で濃縮したところ、クリーム色の固体(15.8g、47%)として表題化合物の2つ目の生成物を得た。
LCMS rt=1.19分、MH+=313。
中間体77
[2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ボロン酸
200℃の無水テトラヒドロフラン(20mL)中の4-ヨード-2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(1.0g、3.2mmol)の脱気溶液に、鉱油に対する60%分散液(160mg、4mmol)としての水素化ナトリウムを加え、75分間200℃で撹拌した。混合物を脱気し、-78℃まで冷却した後、10分かけてヘキサン(4.91mL、7.36mmol)中のn-ブチルリチウム1.5Mを加えた。反応系を20分間-78℃で撹拌した。ホウ酸トリイソプロピル(2.26mL、9.6mmol)を5分かけて加えた。反応系を1.5時間かけて20℃まで加温し、水(20mL)を加えた。水性部分を酢酸エチルで抽出した。水性部分をpH=7に調節し(クエン酸)、さらに酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(疎水性フリット)、真空で濃縮し、黄色固体を得た。アミノプロピルカートリッジ(10g、メタノール中4Mアンモニアの溶離液)により精製し、浅黄色の固体(343mg、47%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=0.76分、MH+=231。
中間体78
1,1-ジメチルエチル4-[({4-[2-(1,1-ジメチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}-スルホニル)アミノ]-1-ピペリジンカルボキシレート
4-ブロモ-2-(1,1-ジメチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(177mg、0.0007mole)、10%炭酸ナトリウム(0.3ml)、1,1-ジメチルエチル4-({[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]スルホニル}アミノ)-1-ピペリジンカルボキシレート(359mg、0.00077mole)、1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(20mg)を含む1,2-ジメトキシエタン(3ml)の混合物を1時間140℃にてマイクロ波中で加熱した。反応混合物をジクロロメタン(100ml)および水(20ml)の混合物に注ぎ入れ、5分間撹拌した。有機溶液を分離し、フェーズセパレーターカートリッジを通過させて乾燥させ、蒸発乾固するとゴム状物が残った。粗生成物をクロマトグラフィー(Bond Elutカートリッジ、20g)によりシクロヘキサン:酢酸エチル=20:1、10:1、5:1、3:1、2:1および1:1(各100ml)で溶離して精製した。適切な画分を蒸発乾固し、浅黄色の固体(310mg、86%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=1.27分、MH+=513。
中間体79
1,1-ジメチルエチル4-[({4-[2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}-スルホニル)アミノ]-1-ピペリジンカルボキシレート
4-ヨード-2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(156mg、0.0005mole)、10%炭酸ナトリウム(0.2ml)、1,1-ジメチルエチル4-({[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]スルホニル}アミノ)-1-ピペリジンカルボキシレート(256mg、0.00055mole)、1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(15mg)を1,2-ジメトキシエタン(2ml)中に含む混合物を1時間130℃にてマイクロ波中で加熱した。反応混合物をジクロロメタン(50ml)および水(20ml)の混合物に注ぎ入れ、5分間撹拌した。有機溶液を分離し、フェーズセパレーターカートリッジを通過させて乾燥させ、蒸発乾固するとゴム状物が残った。粗生成物をクロマトグラフィー(Bond Elutカートリッジ、20g)によりシクロヘキサン:酢酸エチル=20:1、10:1、5:1、2:1、酢酸エチルおよび酢酸エチル:メタノール=20:1(各100ml)で溶離して精製した。適切な画分を蒸発乾固し、泡状物/ゴム状物(170mg、65%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=1.22分、MH+=525。
中間体80
N-メチル-N-(メチルオキシ)シクロプロパンカルボキサミド
無水ジクロロメタン(40ml)中のN,O-ジメチルヒドロキシルアミンHCl塩(5.87g、0.06mole)の冷却(0℃)撹拌溶液にトリエチルアミン(15ml)を加え、氷/水浴により0℃以下に反応温度を維持しながら、この撹拌混合物に、窒素雰囲気下で45分にわたりジクロロメタン(20ml)中のシクロプロパンカルボニルクロライド(6.27g、0.06mole)の溶液を加えた。添加完了後、反応混合物を2時間0℃〜5℃で撹拌し、次いで、18時間かけて20℃に温まるまで置いた。反応混合物をジクロロメタン(200ml)および水(50ml)の混合物に注ぎ入れた。水層を分離し、ジクロロメタン(2×25ml)で抽出し、合わせた有機抽出物を水(3×50ml)、飽和ブライン(25ml)で洗浄し、乾燥させ(フェーズセパレーターカートリッジ)、蒸発乾固させ、モービル油(7.75g)として表題化合物を得た。
LCMS rt=0.67分、MH+=130。精製なしで用いた。
中間体81
2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
無水テトラヒドロフラン(70ml)中の1,1-ジメチルエチル(3-メチル-2-ピリジニル)カーバメート(10.4g、0.05mole)の撹拌・冷却(-4℃氷/塩浴)混合物に、温度を-5〜0℃の間に維持しながら、45分かけてn-ブチルリチウム(シクロヘキサン中2M溶液;50ml、0.1mole)を窒素雰囲気下で滴下添加した。得られた赤色の懸濁液を1時間0〜-5℃で撹拌し、次いで、テトラヒドロフラン(20ml)中のN-メチル-N-(メチルオキシ)シクロプロパンカルボキサミド(7.75g、0.05mole)の溶液を-3℃で一度に加えた。温度を20℃まで上昇させ、反応混合物を2時間0℃で撹拌し、次いで、10℃まで温め、撹拌しながら5分かけて5Mの塩酸(100ml)へ注ぎ入れた。この混合物を2時間60℃で加熱し、冷却し、水層を分離した。氷/水冷しながら、pHが10/12になるまで10M水酸化ナトリウムを水溶液に添加して塩基性化した。得られた混合物を酢酸エチル(3×100ml)で抽出し、合わせた有機抽出物を水(3×75ml)および飽和ブライン(50ml)で洗浄し、乾燥させ(フェーズセパレーターカートリッジ)、蒸発乾固したところ、オレンジ色の油状物が得られた。これを静置により固化した。この固体をメタノール:水=4:1で摩砕し、濾過し、風乾したところ、薄いオレンジ色の固体(7.11g、90%)として表題化合物が得られた。
LCMS rt=0.94分、MH+=159。
中間体82
2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン7-オキシド
1,2-ジメトキシエタン(150ml)中の2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(8.1g、0.051mole)の撹拌溶液に、窒素雰囲気下で温度を20〜25℃の間に維持しながら(氷/水浴)、1,2-ジメトキシエタン(50ml)中のm-クロロペルオキシ安息香酸(17.9g、60%の1.22equiv)の溶液を加えた。得られた懸濁液を1時間20℃で撹拌し、濾過し、固体を酢酸エチルで洗浄し、風乾し、無色の固体(2.3g)として表題化合物を得た。
LCMS m/z=175(M+1)、rt=0.75分。
濾液を加熱なしで真空で30ml以下まで濃縮し、油状残渣を30%の炭酸カリウム溶液を添加することによりpH8〜9にした。混合物を水(50ml)で希釈し、クロロホルム(3×100ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(2×50ml)で洗浄し、乾燥させ(疎水性フリット)、蒸発乾固し、黄色の固体を得た。エーテルで粉砕し、濾過、風乾すると、黄色の固体(4.1g、49%)として表題化合物が得られた。
LCMS rt=0.74分、MH+=174、176。
中間体83
4-クロロ-2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン7-オキシド(6.27g、0.036mole)を含む無水N,N-ジメチルホルムアミド(50ml)の撹拌溶液に、50℃で1回分量のメタンスルホニルクロライド(30ml、xs)を加えた。得られた混合物を3時間70℃で撹拌した。冷却したこの黒色の溶液を水(400ml)へ投入し、10℃まで冷却した(氷/水)。この溶液を10〜-5℃で撹拌し、pH9〜10に到達するまで10M水酸化ナトリウムを慎重に加えた。得られた懸濁液を2時間20℃で撹拌し、濾過し、固体を水で十分に洗浄し、風乾し、褐色の固体(5.1g、74%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=1.11分、MH+=193。
4-クロロ-2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンの精製:
粗製固体(2.04g)を前もってFlorosil(商標)上に吸着させ、クロマトグラフィーによって精製した(シリカ100g、0〜25% ジクロロメタン中メタノール、60分)。これにより、浅黄色固体(1.0g)として表題化合物が得られた。
LCMS rt=3.18分、MH+=193。
中間体84
2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
方法A
0℃で窒素雰囲気下の無水テトラヒドロフラン(60mL)中の1,1-ジメチルエチル(3-メチル-2-ピリジニル)カーバメート(5.2g、25mmol)の撹拌懸濁液に、45分かけてn-ブチルリチウム(1M、50mL)を添加した。0℃で1時間撹拌した後、N,N-ジメチルプロピオンアミド(3.3mL、30mmol)を加えた。0℃でさらに1時間撹拌した後、反応系を周囲温度まで温め、5Mの塩酸水溶液(55mL)を加え、1.5時間70℃まで加熱した。有機部分を分離した。水性部分を10M水酸化ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(2×75mL)で抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(疎水性フリット)、真空で濃縮し、オレンジ色の油状物を得た。クロマトグラフィー(シリカ100g、0〜25% ジクロロメタン中酢酸エチル)により精製し、続いて約9:1のメタノール:水で摩砕し、濾過し、真空で乾燥させ、非常に薄い黄色の固体(0.819g、23%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=0.79分、MH+=147。
方法B
1,1-ジメチルエチル(3-メチル-2-ピリジニル)カーバメート(40.1g、190mmol)を含むテトラヒドロフラン(400mL)の懸濁液を10分間撹拌して溶液を得た。この溶液を-3℃まで冷却した。n-ヘキシルリチウム(2.3M、185mL、228mmol)を36分かけてゆっくりと加えた(温度はほぼ-4〜4℃の範囲にあり、8℃の短いピークがあった)。混合物を-3〜-1℃でさらに1時間撹拌し、濃い赤色の混合物を得た。N-メチル-N-(メチルオキシ)プロパンアミド(30.2g、90.2%アッセイ、228mmol)を-1〜4℃で17分かけて滴下添加した。滴下漏斗の内容物をTHF(8mL)ですすぎ、その反応系に加えた。1±1℃でさらに1時間45分置いた後、1〜7℃で撹拌した硫酸水溶液(170mL、15%v/v)を含む別の容器に、反応混合物を21分かけて移した。この反応混合物を10分間3±2℃で撹拌した。次いで、撹拌反応混合物を30分かけて47℃に加熱し、2.5時間窒素下で47〜49℃にて撹拌した(注:ガス発生)。反応系を20℃まで冷却し、一晩撹拌した。相を分離し、有機相を25%w/wの硫酸水溶液(80mL)で抽出した。合わせた水層をtert-ブチルメチルエーテル(160mL)で洗浄し、14℃まで冷却した。水酸化ナトリウム水溶液(10M、120mL)を14〜22℃で25分かけてゆっくりと加え、得られた塩基性溶液(pH〜13)をtert-ブチルメチルエーテル(160mL)で抽出し、20%w/wの塩化ナトリウム水溶液(160mL)で洗浄した。この塩基性溶液をさらにtert-ブチルメチルエーテル(80mL)で抽出した。合わせた抽出物を濾過し、IMS(80mL)で希釈し、80mLまで真空で濃縮した。この方法をさらに3回繰り返した。次いで、得られた混合物を撹拌しながら55℃まで加熱し、45℃以上で水(80mL)をゆっくりと加えた。混合物を36℃まで冷却し、シードし*、次いで、20分間36±1℃で撹拌した。水(80mL)をゆっくりと37〜35℃で7分かけて加え、混合物を1時間かけて周囲温度まで冷却した。濾過により表題化合物を分離し、1:2のIMS:水(40mL)および水(40mL)で洗浄し、次いで、40℃で真空乾燥した(18.57g、66%)。
* シードは、シーディングのない場合を除き、同様の方法により調製した。
中間体85
2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン7-オキシド
方法A
0℃の酢酸エチル(40mL)中の2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(1.79g、12.2mmol)の撹拌溶液に、疎水性フリットを通して、酢酸エチル(40mL)中のメタクロロ過安息香酸(4.14g、18.4mmol)の溶液を滴下添加した。2時間撹拌した後、反応系を飽和メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄し、真空濃縮し、黄色の固体を得た。飽和炭酸カリウム水溶液(30mL)で処理したところ、褐色の溶液が得られた。これをジクロロメタン(2×50mL)で抽出し、合わせた抽出物を乾燥させ(疎水性フリット)、真空で濃縮し、黄色/褐色の固体(1.322g、67%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=0.71分、MH+=163。
方法B
-1℃の酢酸エチル(70mL)中の2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(14.0g、96.0mmol)の撹拌溶液に、41分かけて最高温度9℃で(大部分の添加は5℃以下)、酢酸エチル(84mL)中のメタクロロ過安息香酸(41.5g、168.0mmol)の溶液を加えた。反応系を2時間35分、約0℃で撹拌した。反応系を2MのHCl水溶液(35mL)で処理し、20℃まで温めた。5分間撹拌した後、相を分離し、有機相をさらに2MのHCl水溶液(3×14mL)で抽出した。酸性層を合わせ、14℃まで冷却した。10M aq NaOH(20mL)を4回に分けて加え(温度は17℃まで上昇)、反応系を4℃まで再冷却し、20分間2〜4℃で撹拌した。得られた懸濁液を濾過し、ケーキを冷水(2×14mL)で洗浄し、分離した生成物を一晩40℃で真空乾燥した(6.77g、43%)。
中間体86
4-クロロ-2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
50℃の窒素雰囲気下での無水ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解した2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン7-オキシド(1.319g、8.13mmol)の撹拌懸濁液に、5分かけて塩化メタンスルホニル(3.15mL、40.7mmol)を滴下添加し、反応系を2時間70℃まで加熱した。反応系を水(50mL)に投入し、水酸化ナトリウム水溶液でpH10まで塩基性化した。得られた固体を濾過により回収し、一晩真空乾燥したところ、褐色の固体(1.1g、74.5%)として表題化合物が得られた。
LCMS rt=1.10分、MH+=181。
中間体87
2-シクロブチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
0℃で窒素雰囲気下でのテトラヒドロフラン(125mL)中の1,1-ジメチルエチル(3-メチル-2-ピリジニル)カーバメート(12.495g、60mmol)の撹拌懸濁液に、90分かけてn-ブチルリチウム(1.5M、90mL)を添加した。0℃で45分間後に、N-メチル-N-(メチルオキシ)シクロブタンカルボキサミド(10.3g、72mmol)を加えた。さらに0℃で45分間後に、反応系を周囲温度まで温め、5Mの塩酸水溶液(110mL)を加え、1時間60℃まで加熱した。有機部分を分離した。水性部分を10Mの水酸化ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(疎水性フリット)、真空で濃縮したところ、オレンジ色の油状物を得た。メタノール/水から再結晶化し、黄色の固体(8.06g、78%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=0.97分、MH+=173。
中間体88
2-シクロブチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン7-オキシド
0℃のジクロロメタン(60mL)中の2-シクロブチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(4.0g、23.2mmol)の撹拌溶液に、ジクロロメタン(100mL)中のメタクロロ過安息香酸(7.84g、34.8mmol)の溶液を加えた。2.5時間後、メタクロロ過安息香酸(3.5g、15.5mmol)を加えた。1時間後、反応系を濾過し、濾液を飽和メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液(300mL)、飽和炭酸カリウム水溶液(4×250mL)で洗浄し、乾燥させ(疎水性フリット)、真空濃縮し、オレンジ色の泡状物を得た。クロマトグラフィー(シリカ100g、60分かけて0〜25%のジクロロメタン中メタノール)による精製し、黄色の固体(0.99g、23%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=0.83分、MH+=189。
中間体89
4-クロロ-2-シクロブチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
50℃の窒素雰囲気下でのジメチルホルムアミド(15mL)に溶解した2-シクロブチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン7-オキシド(2.26g、12mmol)の撹拌懸濁液に、塩化メタンスルホニル(4.64mL、60mmol)を加え、反応系を2時間70℃まで加熱した。反応系を水(70mL)に投入し、水酸化ナトリウム水溶液でpH>10まで塩基性化し、得られた固体を濾過によって回収し、メタノール/水で摩砕し、濾過し、真空乾燥し、ベージュ色の固体(1.32g、53%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=1.23分、MH+=207。
中間体90
2-(1-メチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
0℃で窒素雰囲気下のテトラヒドロフラン(300mL)に溶解した1,1-ジメチルエチル(3-メチル-2-ピリジニル)カーバメート(30g、144mmol)の撹拌懸濁液に、90分かけてn-ブチルリチウム(2.3M、123mL)を加えた。0℃30分後、N,2-ジメチル-N-(メチルオキシ)プロパンアミド(22.7g、173mmol)を加えた。さらに0℃で60分後、反応系を周囲温度まで温め、5Mの塩酸水溶液(300mL)に加え、1.5時間60℃まで加熱した。有機部分を分離した。水性部分を10Mの水酸化ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、オレンジ色の結晶固体(22.04g、95%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=2.38分、MH+=161。
中間体91
2-(1-メチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン7-オキシド
0℃のジクロロメタン(500mL)に溶解した2-(1-メチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンの撹拌溶液に、ジクロロメタン(500mL)中のメタクロロ過安息香酸(46.25g、0.268mol)の溶液を加えた。1時間45分後、メタクロロ過安息香酸(5g、0.03mol)を加えた。反応系を16時間かけて周囲温度まで温めた。メタクロロ過安息香酸(10g、0.06mol)を加え、反応系を1時間0℃で撹拌した。反応系を飽和メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液(600mL)、飽和炭酸カリウム水溶液(1L)で洗浄し、乾燥させ(疎水性フリット)、真空で濃縮し、濃い赤色の油状物を得た。ジエチルエーテルで摩砕し、濾過し、表題化合物(5.8g、18.5%)を得た。濾液を真空濃縮した後、クロマトグラフィー(シリカ200g、0〜50%のジクロロメタン中メタノール)を行い、オレンジ色の固体を得た。ジエチルエーテルで摩砕し、2つ目のバッチの表題化合物(3.02g、10%)を得た。
LCMS rt=2.29分、MH+=177。
中間体92
4-ブロモ-2-(1-メチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
2-(1-メチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン7-オキシド(0.75g、4.26mmol)を含む無水ジメチルホルムアミド(7.5mL)の撹拌溶液に、臭化テトラメチルアンモニウム[TMAB](0.94g、6.13mmol)を加え、得られた懸濁液を0℃まで冷却した。反応系をメタン-スルホン-無水物(1.48g、8.52mmol)で処理し、反応系を16時間かけて周囲温度まで温めた。反応系をさらにTMAB(0.33g、2.13mmol)およびメタン-スルホン-無水物(0.37g、2.13mmol)で処理した。1時間後、反応系を水(10mL)に投入し、10Mの水酸化ナトリウム水溶液で塩基性化した。得られた黄色の固体を濾過によって回収した。クロマトグラフィー(シリカ50g、0〜25% シクロヘキサン中酢酸エチル)による精製を行い、白色固体(0.498g、48%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=3.34分、MH+=239。
中間体93
1,1-ジメチルエチル4-{[(4-ブロモフェニル)スルホニル]アミノ}-1-ピペリジンカルボキシレート
クロロホルム(100mL)中の1,1-ジメチルエチル4-アミノ-1-ピペリジンカルボキシレート(6.0g、30mmol)の撹拌溶液に、5分かけて少量ずつ4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(7.0g、29mmol)を添加した。反応系を1時間周囲温度で撹拌した。反応系を水、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、飽和クエン酸水溶液で順次洗浄し、乾燥させ(疎水性フリット)、真空で濃縮して黄色の油状物を得た。エーテルで共沸し、白色固体(10.87g、87%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=1.25分、MH-=419。
中間体94
1,1-ジメチルエチル4-({[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]-スルホニル}アミノ)-1-ピペリジンカルボキシレート
60℃でジメチルホルムアミド(60mL)に溶解した1,1-ジメチルエチル4-{[(4-ブロモフェニル)スルホニル]アミノ}-1-ピペリジンカルボキシレート(2.0g、4.77mmol)および酢酸カリウム(1.4g、14.31mmol)の撹拌懸濁液に、ジメチルホルムアミド(20mL)中の溶液としてビス(ピナコラト)ジボロン(2.91g、11.45mmol)を加え、15時間60℃で加熱を継続した。濾過および真空濃縮により灰色の固体が得られた。この固体を水に投入し、酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(疎水性フリット)、真空で濃縮し、黄色の油状物を得た。クロマトグラフィー(100gのシリカ、シクロヘキサン中の0〜100%酢酸エチル、40分)による精製を行い、無色の結晶固体(1.69g、76%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=1.37分、MH-=465。
中間体95
4-ブロモ-2-(1,1-ジメチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
2-(1,1-ジメチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン7-オキシド(11g、58mmol)および臭化テトラメチルアンモニウム(13.49g、87mmol)をDMF(78ml)中に入れた。混合物を0℃まで冷却し、メタンスルホン酸無水物(20.2g、116mmol)を少量ずつ添加して処理した。反応系を1時間5℃で撹拌し、次いで、室温まで温めた。混合物をさらに4時間撹拌し、固体を回収した(3.4g)。
LCMS rt=1.27分、MH+255。
中間体96
4-クロロ-2-(1-メチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
2-(1-メチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン7-オキシド(1.23g、7mmol)をDMF(8ml)中に懸濁し、50℃まで加熱した。15分間かけてこの混合物に塩化メタンスルホニル(2.6ml)を滴下添加した。反応系を1時間50℃で加熱し、次いで、メタンスルホニルクロライド(1ml)をさらに添加して処理した。反応系をさらに1時間70℃で加熱した。反応系を水(50ml)へ投入し、2Mの水酸化ナトリウムで中和した。混合物をDCM(3×30ml)で抽出した。有機相を蒸発させ、残渣をシリカSPEにより10%酢酸エチル〜DCMを用いて精製した。主な画分を蒸発させ、オレンジ色の泡状物(0.981g)を得た。
LCMS rt=1.19分、MH+195。
中間体97
4-ブロモ-2-(ジフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
周囲温度でTHFに溶解した4-ブロモ-2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(1.6g、4.13mmol)の溶液に、TBAF(6ml、6.0mmol、THF中1M)を滴下添加した。2時間周囲温度で撹拌し、次いで、一晩静置した。前もって(メタノール100mlで)調製した70gのSCXカラムにその粗製反応混合物を加えた。メタノール(200ml)で、続いて2Mのメタノールアンモニア(200ml)でカラムを溶出し。適切な画分を2つのバッチ中で蒸発させ、クリーム色の固体として表題化合物(360mg)および(250mg)を得た。
LCMS rt=1.05分、MH+247。
中間体98を同様に調製した:
中間体98
4-ブロモ-2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
LCMS rt=2.97分、MH+=211および213。
中間体99
4-ブロモ-2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
室温でDCM(10ml)に溶解した4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-カルバルデヒド(0.420g、1.15mM)の溶液に、Deoxyfluor(商標)(0.64ml、3.48mM)を加えた。反応系を2時間撹拌し、一晩静置した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液へ慎重に注いだ。有機層を分離し、ブライン(20ml)および飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、疎水性フリットで乾燥させ、真空で溶媒を除去したところ、黄色の固体が得られた。DCM(20ml)中に固体を溶解し、HCl(1M、20ml×2)および水(20ml×2)で洗浄し、フェーズセパレーターにより濾過し、蒸発乾固して、黄色の固体(0.380g)として4-ブロモ-2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンを得た。
LCMS rt=3.55分、MH+=387、389。
中間体100
4-ブロモ-N-(2-ヒドロキシ-1,1-ジメチルエチル)ベンゼンスルホンアミド
4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(2.5g、0.01mole)を無水ジクロロメタン(20ml)中に含む溶液に、トリエチルアミン(2.02g、2.8ml、0.022mole)および2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(980mg、1.1ml、0.011mole)を加え、得られた混合物を3時間20℃で撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(200ml)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム(50ml)、2N塩酸(50ml)、水(50ml)で洗浄し、乾燥させ(フェーズセパレーター)、蒸発乾固した。残留の固体を撹拌しながら(2時間)エーテル下で摩砕し、濾過し、エーテルで十分に洗浄し、風乾し、無色の固体(1.84g、60%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=0.97分、MH+=308。
中間体101
4-ブロモ-N-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)ベンゼンスルホンアミド
無水ジクロロメタン(20ml)中の4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(2.5g、0.01mole)の溶液に、トリエチルアミン(2.02g、2.8ml、0.022mole)および1-アミノ-2-メチル-2-プロパノール(980mg、1.1ml、0.011mole)を加え、得られた混合物を3時間20℃で撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(200ml)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム(50ml)、水(50ml)、2N塩酸(50ml)および水(50ml)で洗浄し、乾燥させ(フェーズセパレーター)、蒸発乾固した。残留固体を撹拌しながら(2時間)エーテル下で摩砕し、濾過し、エーテルで十分に洗浄し、風乾し、無色の固体(2.34g、76%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=0.95分、MH+=309。
中間体102
4-ブロモ-N-[(2S)-2-ヒドロキシプロピル]ベンゼンスルホンアミド
無水ジクロロメタン(20ml)中の4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(2,5g、0.01mole)の撹拌・冷却(0℃)溶液に、トリエチルアミン(2.02g、2.8ml、0.02mole)および(2R)-1-アミノ-2-プロパノール(1.13g、1.16ml、0.015mole)を加え、得られた溶液を18時間0〜20℃で撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(200ml)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム(50ml)、2N塩酸(50ml)、水(50ml)で洗浄し、乾燥させ(フェーズセパレーター)、蒸発乾固した。残留固体を撹拌しながら(2時間)エーテル下で摩砕し、濾過し、エーテルで十分に洗浄し、風乾し、無色の固体(2.04g、66%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=0.90分、MH+=296。
中間体103
4-ブロモ-N-[(2R)-2-ヒドロキシプロピル]ベンゼンスルホンアミド
ジクロロメタン(25ml)中の4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(2.5g、0.01mole)の撹拌・冷却(0℃)溶液に、トリエチルアミン(2.02g、2.8ml、0.02mole)および(2S)-1-アミノ-2-プロパノール(1.13g、1.16ml、0.015mole)を加え、得られた溶液を18時間0〜20℃で撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(150ml)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム(50ml)、2N塩酸(50ml)、水(50ml)で洗浄し、乾燥させ(フェーズセパレーター)、蒸発乾固した。残留固体をエーテル/石油エーテル2:1で摩砕し、濾過し、エーテルで十分に洗浄し、風乾し、無色の固体(2.46g、84%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=0.90分、MH+=296。
中間体104
4-ブロモ-N-[(1S)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]ベンゼンスルホンアミド
ジクロロメタン(30ml)中の4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(2.5g、0.01mole)の撹拌・冷却(0℃)溶液に、トリエチルアミン(2.02g、2.8ml、0.02mole)および(2R)-2-アミノ-1-プロパノール(1.13g、0.015mole)を加え、得られた溶液を18時間0〜20℃で撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(150ml)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム(50ml)、2N塩酸(50ml)、水(50ml)で洗浄し、乾燥させ(フェーズセパレーター)、蒸発乾固した。残留固体をエーテルで摩砕し、濾過し、風乾し、無色の固体(2.16g、73%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=0.90分、MH+=295。
中間体105
4-ブロモ-N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]ベンゼンスルホンアミド
ジクロロメタン(30ml)中の4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(2.5g、0.01mole)の撹拌・冷却(0℃)溶液に、トリエチルアミン(2.02g、2.8ml、0.02mole)および(2S)-2-アミノ-1-プロパノール(1.13g、0.015mole)を添加し、得られた溶液を18時間0〜20℃で撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(100ml)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム(50ml)、2N塩酸(50ml)、水(50ml)で洗浄し、乾燥させ(フェーズセパレーター)、蒸発乾固した。残留固体をエーテルで摩砕し、濾過し、風乾し、無色の固体(2.27g、77%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=0.90分、MH+=296。
中間体106
4-ブロモ-N-[(1S,2R)-2-ヒドロキシ-1-メチルプロピル]ベンゼンスルホンアミド
無水ジクロロメタン(5mL)中の(2R,3S)-3-アミノ-2-ブタノール(105.8mg、1.187mmol)、4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(303mg、1.187mmol)、トリエチルアミン(0.331mL、2.374mmol)の混合物を窒素下の室温で一晩撹拌し、DCM(10ml)で希釈し、水(10ml)で洗浄し、真空で蒸発させて、黄色の油状物(289mg)を得た。これをDCM(20ml)中に溶解し、2MのHCl(15ml)で洗浄した。DCM抽出物を真空で蒸発させ、黄色の油状物(182mg)として表題化合物を得た。
LCMS rt=2.66分、MH+=310。
中間体107
4-ブロモ-N-[(1S,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル]ベンゼンスルホンアミド
室温で窒素下にて撹拌したジクロロメタン(DCM)(4mL)中の(1S,2S)-2-アミノシクロペンタノール塩酸塩(78mg、0.567mmol)の懸濁液に、固体の4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(145mg、0.567mmol)を一度に加えた。反応混合物を72時間20℃で撹拌した。反応系をジクロロメタン(6mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム溶液(10mL)、水(10mL)および10%クエン酸溶液(10mL)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥し、真空で蒸発させて、油状物(100mg)として表題化合物を得た。
LCM:rt=2.67分、MH+=320、322。
中間体108
4-ブロモ-N-(2-ヒドロキシ-1,2-ジメチルプロピル)ベンゼンスルホンアミド
20℃で窒素下にて撹拌したジクロロメタン(DCM)(17.5mL)中の3-アミノ-2-メチル-2-ブタノール(296mg、2.87mmol)およびトリエチルアミン(0.420mL、3.01mmol)の溶液に、固体の4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(700mg、2.74mmol)を一度に加えた。反応混合物を2時間20℃で撹拌した。反応系を飽和重炭酸ナトリウム溶液(25mL)、水(25mL)および10%クエン酸溶液(25mL)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥し、真空で蒸発させて、白色固体(649mg)として表題化合物を得た。
LCM:rt=2.71分、MH+=322、324。
中間体109
4-ブロモ-N-(2-ヒドロキシ-1,1-ジメチルプロピル)ベンゼンスルホンアミド
20℃で窒素下にて撹拌したジクロロメタン(DCM)(22.5mL)中の3-アミノ-3-メチル-2-ブタノール塩酸塩(513mg、3.67mmol)およびトリエチルアミン(1.08mL、7.75mmol)の溶液に、固体の4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(900mg、3.52mmol)を一度に加えた。反応混合物を16時間20℃で撹拌した。反応系を飽和重炭酸ナトリウム溶液(30mL)、水(30mL)および10%クエン酸溶液(30mL)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥し、真空で蒸発させて、白色固体(680mg)として表題化合物を得た。
LCM:rt=2.82分、MH+=322、325。
中間体110
[(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)メチル]ジメチルアミン
4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-カルバルデヒド(400mg)および2Mジメチルアミン(0.8ml)をTHF(15ml)中に溶解し、約3時間窒素下の室温で撹拌した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(700mg)および酢酸(0.007ml)を加え、反応系を室温で2時間、次いで一晩撹拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム(飽和物、30ml)で処理し、DCM(2×30ml)で抽出し、フェーズセパレーターを用いて乾燥し、真空で濃縮してクリーム色の固体を得た。この固体をflashmaster(シリカ、50g、40分かけて0〜50%酢酸エチル:シクロヘキサン)により精製した。適当な画分を回収し、真空で濃縮し、白色固体(220mg)を得た。白色固体をジオキサン(22ml)中に溶解し、2MのNaOH(5.5ml)を加え、反応混合物を70℃で一晩撹拌した。反応混合物を真空で濃縮した。この反応混合物を真空で濃縮して黄色の固体を得た。次いで、水(30ml)中に固体を溶解し、pH7でDCM(2×30ml)により抽出し、フェーズセパレーターを用いて乾燥し、真空で濃縮して、黄色の固体(73mg)として表題化合物を得た。
LCMS rt=2.06分、MH+=254/256。
中間体111
1,1-ジメチルエチル4-[(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)メチル]-1-ピペラジンカルボキシレート
4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-カルバルデヒド(500mg)および1,1-ジメチルエチル1-ピペラジンカルボキシレート(385mg)をTHF(15ml)中に溶解した。酢酸(1当量)を加え、反応系を5分間0℃で撹拌した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(870mg)を加え、反応系を約3時間窒素下で撹拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム(飽和物、30ml)で処理し、DCM(2×30ml)で抽出し、フェーズセパレーターを用いて乾燥し、真空で濃縮して黄色の油状物を得た。この固体をflashmaster(シリカ、50g、40分かけて0〜50%酢酸エチル:シクロヘキサン)により精製した。適当な画分を回収し、真空で濃縮して白色固体(678mg)を得た。白色固体をジオキサン(68ml)中に溶解し、2MのNaOH(6.85ml)を加え、反応混合物を65℃で一晩撹拌した。この反応混合物を真空で濃縮し、黄色の固体(457mg)として表題化合物を得た。
LCMS rt=2.81分、MH+=395/397。
中間体112
1-メチルシクロプロパンカルボニルクロライド
撹拌・冷却(0℃)した無水ジクロロメタン(50ml)中の1-メチルシクロプロパンカルボキシル酸(10.1g、0.1mole)の溶液に、温度を0℃以下に維持しながら(氷/塩浴)、窒素雰囲気下で30分かけて無水ジクロロメタン(10ml)中の塩化オキサリル(10ml、14g、0.11mole)を滴下添加した。添加完了後、反応混合物を2時間0℃で撹拌し、次いで、20℃まで温め、20℃で一晩置いた。次の反応に粗生成物を用いた。
中間体113
N,1-ジメチル-N-(メチルオキシ)シクロプロパンカルボキサミド
冷却(0℃)・撹拌した無水ジクロロメタン(100ml)中のN,O-ジメチルヒドロキシルアミンHCl(9.78g;0.1mole)の溶液にトリエチルアミン(30ml)を加え、氷/水浴により温度を0℃以下に維持しながら、この撹拌混合物に窒素雰囲気下で1-メチルシクロプロパンカルボニルクロライド(中間体112で得た反応混合物)の溶液を滴下添加した。得られた懸濁液を3時間0℃で撹拌し、次いで、20℃まで温め、20℃で一晩置いた。反応混合物をジクロロメタン(200ml)および水(100ml)へ注ぎ入れ、30分間20℃で撹拌した。有機層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム(100ml)、水(100ml)で洗浄し、乾燥させ(フェーズセパレーター)、蒸発乾固した。残留の褐色の液体をクロマトグラフィー(50g、bond elutカートリッジ)によりシクロヘキサン:酢酸エチル(勾配、20:1、0:1、5:1)を用いて溶離して精製した。適切な画分を合わせ、蒸発乾固し、淡黄色の液体(10.7g;粗生成物で使用)として表題化合物を得た。
中間体114
2-(1-メチルシクロプロピル)-1H-ピロロ [2,3-b]ピリジン
撹拌・冷却した(-5℃、氷/塩浴)無水テトラヒドロフラン(70ml)中の1,1-ジメチルエチル(3-メチル-2-ピリジニル)カーバメート(10.4g;0.05mole)の混合物に、温度を-5〜0℃に維持しながら、窒素雰囲気下で45分かけてn-ブチルリチウム(シクロヘキサン中2.0M溶液、50ml、0.1mole)を滴下添加した。添加完了後、赤色の懸濁液を1時間0℃以下で撹拌し、次いで、無水テトラヒドロフラン(30ml)中のN,1-ジメチル-N-(メチルオキシ)シクロプロパンカルボキサミド(7.87g;0.055mmol)の溶液を一度に加えた。添加後に温度は18℃まで上昇し、次いで、その懸濁液を2時間0℃で撹拌した後、10℃まで温めた。次に、混合物を5N塩酸(100ml)へ注ぎ入れ、得られた混合物を2時間65℃に加熱した。20℃で一晩置いた。水層を分離し、氷/水冷しながら溶液がpH10〜12になるまで10Mの水酸化ナトリウムを加えた。懸濁液を濾過し、固体を水で十分に洗浄し、風乾したところ、黄色の固体(6.46g: 80%)として表題化合物が得られた。
LCMS rt=0.94分、MH+=173。
中間体115
2-(1-メチルシクロプロピル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン7-オキシド
撹拌・冷却(15℃)したエチレングリコールジメチルエーテル(50ml)中の2-(1-メチルシクロプロピル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(2.9g;0.017mole)の溶液に、温度を15〜25℃に維持しながら、窒素雰囲気下でエチレングリコールジメチルエーテル(10ml)中のm-クロロペルオキシ安息香酸(5.9g、1.22equiv. 60%)の溶液を加えた。添加完了後、混合物を30分間20℃で撹拌し、次いで、メタ重亜硫酸ナトリウムの5%溶液(50ml)をジクロロメタン(100ml)と共に加えた。有機部分を分離し、50ml以下に濃縮した。ジクロロメタン(100ml)を加え、溶液を乾燥させ(フェーズセパレーター)、蒸発乾固し、オレンジ色の固体(8.7g、100%+)として表題化合物を得た。次の反応には粗生成物を用いた。
LCMS rt=2.38分、MH+189。
中間体116
4-クロロ-2-(1-メチルシクロプロピル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
N,N,ジメチルホルムアミド(20ml)中の2-(1-メチルシクロプロピル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン7-オキシド(8g、粗製、〜3.2g、0.017mole)の溶液に、50℃でメタンスルホニルクロライド(5ml、過剰)を加え、添加完了後、混合物を3時間75℃で撹拌した。冷却した反応混合物を水(250ml)に注ぎ入れ、混合物を冷却し(氷/水)、pHが8〜9になるまで10Mの水酸化ナトリウムを添加して塩基性化した。この灰色の懸濁液をジクロロメタン(3×100ml)で抽出し、合わせた有機抽出物を水(3×75ml)で洗浄し、乾燥させ(疎水性フリット)、蒸発乾固し、黒/赤色の油状物を得た。クロマトグラフィー(70g、bond elut)により、シクロヘキサン:酢酸エチル=20:1、10:1および5:1で溶離して精製した。適切な画分を合わせ、蒸発乾固し、オレンジ色の固体として表題化合物を得た(690mg)。粗生成物の純度〜70%。これ以上精製を行うことなく用いた。
LCMS rt=1.21分、MH+207。
中間体117
4-ブロモ-N-[(3S)-1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル]ベンゼンスルホンアミド
[(3S)-1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル]アミン(1.0g、7.4mmol)(これは、例えばWO2006/094063に開示されている方法によって調製可能)、および4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(1.8g、7.04mmol)をジクロロメタン(25mL)中に含む懸濁液に、トリエチルアミン(1.08mL、7.74mmol)を加えた(すべての熱放出は水浴で調節した)。1.5時間後、反応系を水(50mL)で処理し、さらにジクロロメタン(100mL)で希釈した。有機層を炭酸ナトリウム水溶液(50mL)および飽和クエン酸水溶液(50mL)で洗浄した後、乾燥し、真空で濃縮して、オレンジ色の固体(1.62g、65%)として所望の生成物を得た。
LCMS rt=2.59分、MH-=352、354。
中間体118を同様に調製した。
中間体118
4-ブロモ-N-[(3R)-1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル]ベンゼンスルホンアミド
LCMS rt=2.58分、MH-=352、354。
中間体119
N-[(3R)-1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル]-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド
4-ブロモ-N-[(3R)-1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル]ベンゼンスルホンアミド(610mg、1.72mmol)、ビスピナコラトジボロン(1.47g、5.78mmol)、酢酸カリウム(680mg、6.93mmol)および酢酸パラジウム(II)(30mg、0.12mmol)を無水DMF中に溶解し、10分間脱気した。反応混合物を約2時間窒素雰囲気下で65℃にて撹拌した。反応混合物をデカントし、真空で濃縮して褐色の固体を得た。固体を水(50ml)で希釈し、DCM(2×50ml)で抽出し、フェーズセパレーターを用いて乾燥させ、真空で濃縮して黄色の固体を得た。エーテルで固体を摩砕し、濾過したところ、クリーム色の固体(170mg、25%)として表題化合物が得られた。
LCMS rt=2.97分、MH-=400。
中間体120
N-[(3S)-1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル]-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド
4-ブロモ-N-[(3S)-1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル]ベンゼンスルホンアミド(1g、2.82mmol)、ビスピナコラトジボロン(1.8g、7.05mmol)、酢酸カリウム(830mg、8.46mmol)および酢酸パラジウム(II)(31mg、014mmol)を無水DMF中に溶解し、10分間脱気した。反応混合物を約2時間、次いで一晩、窒素雰囲気下で65℃にて撹拌した。反応混合物を冷却し、デカントし、真空で濃縮し、暗褐色の固体を得た。水(50ml)でこの固体を処理し、次いで、DCM(2×50ml)で抽出し、フェーズセパレーターを用いて乾燥させ、真空で濃縮して、黄色/褐色の固体を得た。この固体をエーテルで摩砕し、濾過したところ、クリーム色の固体(420mg、35%)として表題化合物が得られた。
LCMS rt=2.98分、MH-=400。
中間体121
(2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ボロン酸
THF(15vols、24ml)中の4-ブロモ-2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(1.6g、7.58mmol)を、窒素雰囲気下で0℃にてTHF(vols、8ml)中に溶解した水素化ナトリウム(380mg、9.48mmol)の撹拌懸濁液に加えた。完全に添加されたところで反応混合物を脱気し、次いで、-78℃まで冷却した。n-BuLi(ヘキサン中2.5M)(6ml、14.96mmol)を滴下添加し、反応を約30分間-78℃で進めた。ホウ酸トリイソプロピル(5.7ml、22.74mmol)を滴下添加し、反応混合物を1時間-78℃で撹拌した。反応混合物を0℃まで温め、水(50ml)でクエンチした。層を分離し、水層を酢酸エチル(2×40ml)で抽出した。合わせた有機物を2Mの水酸化ナトリウム(50ml)で洗浄した後、合わせた水層を0℃でpH7まで2Mの塩酸により処理した。次いで、酢酸エチル(2×50ml)で水層を抽出し、有機層を合わせ、真空で濃縮し、白/クリーム色の固体(550mg、41%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=1.73分、MH+=177。
中間体122
1,1-ジメチルエチル[2-({[4-(2-ホルミル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)フェニル]スルホニル}アミノ)エチル]カーバメート
1,1-ジメチルエチル[2-({[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]スルホニル}アミノ)エチル]カーバメート(1.4g、3.29mmol)、4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-カルバルデヒド(1g、2.74mmol)、クロロ(ジ-2-ノルボルニルホスフィノ)(2'-ジメチルアミノ-1,1'-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(150mg、0.27mmol)およびリン酸カリウム(585mg、2.74mmol)をジオキサン:水(5:1)(20ml)中に溶解し、脱気した。次いで、反応混合物4時間窒素雰囲気下で105℃にて還流した。クロロ(ジ-2-ノルボルニルホスフィノ)(2'-ジメチルアミノ-1,1'-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(75mg、0.14mmol)を加え、反応混合物を一晩窒素雰囲気下で105℃にて還流した。10Mの水酸化ナトリウム(1ml)を加え、反応混合物を1時間105℃で還流した。混合物を1Mの重炭酸ナトリウム(50ml)で処理し、DCM(3×50ml)で抽出し、フェーズセパレーターを用いて乾燥させ、真空で濃縮したところ、褐色の油状物が得られた。DCM中にこの油状物を溶解し、事前にFlorisil上に吸着させた後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、50g、DCM: 酢酸エチル0〜100%)により精製した。適当な画分を合わせ、真空で濃縮し、褐色の固体(560mg、39%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=2.96分、MH+=445。
中間体123
4-ブロモ-N-シクロヘキシルベンゼンスルホンアミド
4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(5g、19.6mmol)、シクロヘキシルアミン(3.4ml、29.4mmol)およびトリエチルアミン(3ml、21.6mmol)をクロロホルム(60ml)中に溶解し、1時間窒素雰囲気下の室温で撹拌した。反応混合物を水(50ml)で、続いて重炭酸ナトリウム溶液(50ml)およびクエン酸(50ml)で洗浄した後、フェーズセパレーターを用いて乾燥させ、真空で濃縮し、桃色の油状物(5.77g、92%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=3.48分、MH+=318、320。
中間体124
N-シクロヘキシル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド
4-ブロモ-N-シクロヘキシルベンゼンスルホンアミド(2g、6.28mmol)、ビスピナコラトジボロン(3.99g、15.7mmol)、酢酸カリウム(1.85g、18.84mmol)および酢酸パラジウム(II)(70mg、0.31mmol)をDMF(50ml)中に溶解し、脱気した。反応混合物を3時間窒素雰囲気下の65℃で加熱した。反応混合物をデカントし、真空で濃縮し、灰色の固体を得た。この固体を水(50ml)に溶解し、DCM(2×50ml)で抽出し、フェーズセパレーターを用いて乾燥させ、真空で濃縮したところ、白色の固体が得られた。固体を酢酸エチルに溶解し、水(2×40ml)で洗浄し、真空で濃縮し、クリーム色の固体を得た。この固体をシクロヘキサンで摩砕し、濾過し、白色の固体(1.16g、51%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=3.64分、MH+=366。
中間体125
(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ボロン酸
10℃にて窒素下で撹拌した無水テトラヒドロフラン(THF)(90ml)中の4-ブロモ-2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンの溶液に、鉱油に対し60%wtの固体水素化ナトリウム(0.764g、19.10mmol)を一度に加えた。反応混合物を20℃まで温め、45分間撹拌した。反応系を-78℃まで冷却し、n-ブチルリチウム(14mL、35.0mmol)を15分かけて滴下添加した。この反応系を45分間-78℃で撹拌した。ホウ酸トリイソプロピル(10.6mL、45.7mmol)を15分間滴下添加した。反応混合物を1.5時間かけて20℃まで温めた。反応混合物を水(70mL)でクエンチし、反応混合物を酢酸エチル(70mL)で希釈した。有機部分を分離し、水層を2Nの塩酸水溶液(約15mL)でpH7に調節した。この懸濁液を酢酸エチル(2×200 mL)で抽出した。合わせた有機物を疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空で濃縮し、オレンジ色の固体(1.33g、43.1%)として表題化合物を得た。
LCM:rt=1.85分、MH+=203。
中間体126
4-ブロモ-2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
窒素下で20℃にて撹拌したN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)(105ml)中の2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン7-オキシド(4.10g、23.54mmol)、およびメタンスルホン酸無水物(8.20g、47.1mmol)の溶液に、臭化テトラメチルアンモニウム(5.44g、35.3mmol)を一度に加えた。反応混合物を18時間20℃で撹拌した。反応系を水(400mL)に注ぎ入れ、1時間撹拌した。10N水酸化ナトリウム水溶液(約10mL)を用いてこの水溶液をpH>11に調整した。この懸濁液を1時間撹拌した。沈殿物を濾過によって回収した。固体を風乾し、オレンジ色の固体(3.628g)として表題化合物を得た。
LCM:rt=3.24分、[MH+]=237, 239。
中間体127
N-メチル-N-(メチルオキシ)プロパンアミド
0℃で水(40mL)に溶解したN,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(20.14g、0.206mol)の撹拌溶液に、0〜5℃で9分にわたって炭酸カリウム(42.9g、70mL水中0.310mol)の水溶液を加えた。ジクロロメタン(60mL)を加え、混合物を0℃まで再冷却した。次いで、ジクロロメタン(10mL)中のプロピオン酸クロライド(18.8mL、0.216mol)を0〜7℃で37分かけて滴下添加した。反応系を35分間1±1℃で撹拌した後、15分間20℃まで温め、窒素下で20℃にて一晩(16時間)撹拌した。相を分離させた。さらに水(10mL)を加え、混合物を30分間撹拌した。次いで、相を分離し、水層をジクロロメタン(2×40mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸マグネシウム(10g)で乾燥した。混合物を濾過し、蒸発させた。トルエン(40mL)を加え、混合物を蒸発させ、約半分のトルエンを除去した。さらにトルエンを加え、混合物を濾過した。次いで、混合物を真空で濃縮し、表題化合物(75%)を得た。
実施例1
2-[4-(4-{[(2-アミノエチル)アミノ]スルホニル}フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル]アセトアミドビス(トリフルオロアセテート)
1,1-ジメチルエチル{2-[({4-[2-(2-アミノ-2-オキソエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}スルホニル)アミノ]エチル}カーバメートをDCM:TFA(1:1、4ml)中に溶解し、30分間室温で撹拌した。反応系を蒸発させ、浅黄色のゴム状物(0.064g)として表題化合物を得た。
MH+374、rt=1.00分。
実施例2
2-[4-(4-{[(3-アミノプロピル)アミノ]スルホニル}フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル]アセトアミドビス(トリフルオロアセテート)
1,1-ジメチルエチル{3-[({4-[2-(2-アミノ-2-オキソエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}スルホニル)アミノ]プロピル}カーバメートをDCM:TFA(1:1、4ml)中に溶解し、30分間室温で撹拌した。反応系を蒸発させ、浅黄色のゴム状物(0.050g)として表題化合物を得た。
MH+388、rt=1.91分。
実施例3
1,1-ジメチルエチル{3-[({4-[2-(2-アミノ-2-オキソエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル)}スルホニル)アミノ]プロピル}カーバメート
1,1-ジメチルエチル(3-アミノプロピル)カーバメート(0.4mmol)およびペンタフルオロフェニル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホネート(0.4mmol)をTEA(0.200ml)で処理し、10分間Biotage Initiator mw中120℃で加熱した。混合物をジオキサン/水(5:1、1ml)中のビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロライド(0.008g)、炭酸ナトリウム(0.034g)および2-(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)アセトアミド(0.050g)で処理した。この混合物をBiotage Initiator mw中で30分間150℃にて加熱した。反応系を濾過し、メタノールで洗浄した後、MDAPにより精製した。
MH+488、rt=3.45分。
実施例4
1,1-ジメチルエチル{2-[({4-[2-(2-アミノ-2-オキソエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}スルホニル)アミノ]エチル}カーバメート
1,1-ジメチルエチル(2-アミノエチル)カーバメート(0.4mmol)およびペンタフルオロフェニル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホネート(0.4mmol)をTEA(0.200ml)で処理し、Biotage Initiator mw中で10分間120℃にて加熱した。混合物をジオキサン/水(5:1、1ml)中のビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロライド(0.008g)、炭酸ナトリウム(0.034g)および2-(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)アセトアミド(0.050g)で処理した。この混合物をBiotage Initiator mw中で30分間150℃にて加熱した。反応系を濾過し、メタノールで洗浄した後、MDAPにより精製した。
MH+474、rt=3.27分。
実施例5
ギ酸-N-(2-アミノエチル)-4-[2-(ヒドロキシメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド (1:1)
クロロホルム(2ml)中の1,1-ジメチルエチル(2-{[(4-{2-(ヒドロキシメチル)-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル}フェニル)スルホニル]アミノ}エチル)カーバメート(0.210g、0.35mmol)をp-トルエンスルホン酸(0.120g、0.63mmol)で処理し、密閉mw容器中で10分間120℃にて(150W)加熱した。懸濁液を蒸発させ、粘着性の残渣をメタノール(4ml)中5%の水酸化カリウムに溶解し、mw中で5分間120℃にて加熱した(最大出力50W)。得られた懸濁液を蒸発させ、水(5ml)で処理し、2NのHClで中和し、EtOAc(3×5ml)で抽出した。わずかに0.025gが有機相へ抽出され、その水性部分を蒸発させ、残渣をMDAPにより精製し、白色固体(0.0125g、9%)として表題化合物を得た。
MH+347、rt=1.91分。
実施例6
N-(2-アミノエチル)-4-[2-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド
ギ酸-N-(2-アミノエチル)-4-[2-(3-ヒドロキシ-1-プロピン-1-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド(1:1)(0.012g、0.032mmol)をメタノール(1ml)中に含む溶液を4時間5%パラジウム炭素上で水素化した。懸濁液をアミノプロピルカートリッジ(500mg)により濾過し、蒸発させて、白色固体(0.0021g、17%)として表題化合物を得た。
MH+375、rt=2.04分。
MeOH、NH3およびジメチルホルムアミドでカートリッジを洗浄することにより、不純物を含む試料(0.0045g)を回収した。
実施例7
1,1-ジメチルエチル[4-(4-{[(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)アミノ]スルホニル}フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル]アセテート
テトラヒドロ-3-チオフェンアミン1,1-ジオキシド(0.8mmol)およびペンタフルオロフェニル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホネート(0.360g、0.8mmol)をTEA(0.400ml)で処理し、Biotage Initiator mw中で20分間120℃にて加熱した。混合物をジオキサン/水(5:1、2ml)中のビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロライド(0.020g)、炭酸ナトリウム(0.068g)および1,1-ジメチルエチル(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)アセテート(0.250g、0.8mmol)で処理した。この混合物をBiotage Initiator mw中で30分間150℃にて加熱した。反応系を濾過し、蒸発させ、MDAP(0.1%ギ酸を含有する水/アセトニトリル勾配を使用)により精製したところ、表題化合物(0.183g)が得られた。
MH+506、rt=3.00分。
実施例8
1,1-ジメチルエチル[4-(4-{[(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)アミノ]スルホニル}フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル]アセテート
(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)アミン塩酸塩(0.8mmol)およびペンタフルオロフェニル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホネート(0.360g、0.8mmol)をTEA(0.400ml)で処理し、Biotage Initiator mw中で20分間120℃にて加熱した。混合物をジオキサン/水(5:1、2ml)中のビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロライド(0.020g)、炭酸ナトリウム(0.068g)および1,1-ジメチルエチル(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)アセテート(0.250g、0.8mmol)で処理した。この混合物をBiotage Initiator mw中で30分間150℃にて加熱した。反応系を濾過し、蒸発させ、MDAP(0.1%ギ酸を含有する水/アセトニトリル勾配を使用)により精製したところ、表題化合物(0.111g)が得られた。
MH+520、rt=2.90分。
実施例9
2-(フェニルメチル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
THF(6ml)中の1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.100g、0.214mmol)の溶液を窒素下で-78℃にて撹拌し、ヘプタン/THF/エチルベンゼン(0.118ml、0.235mmol)中の2M LDAを滴下して処理した。反応系を-78℃で1時間撹拌した。氷浴を用いて、反応系を0℃まで温め、この温度を5分間維持した。反応混合物を-78℃に戻し、THF(0.5ml)の中の臭化ベンジル(0.032ml、0.267mmol)を滴下添加した。反応系を30分間-78℃で維持した後、一晩(18時間)室温まで温めた。反応系を塩化アンモニウム水溶液(20ml)でクエンチし、EtOAc(3×15ml)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で減量し、粗製の2-(フェニルメチル)-1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンを得た。THF(6ml)中の1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.100g、0.214mmol)の溶液を窒素下で-78℃にて撹拌し、ヘプタン/THF/エチルベンゼン(0.214ml、0.428mmol)中の2M LDAを滴下して処理した。反応系を-78℃で2時間撹拌した。THF(0.5ml)中の臭化ベンジル(0.056ml、0.47mmol)を滴下添加した。反応系を1時間-78℃で維持した後、一晩(18時間)室温まで温めた。反応系を塩化アンモニウム水溶液(20ml)でクエンチし、EtOAc(3×15ml)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で減量し、粗製の2-(フェニルメチル)-1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンを得た。上記の反応を1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.100g)のさらなるバッチで繰り返し、第3のバッチの粗製2-(フェニルメチル)-1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンを得た。これらの粗製2-(フェニルメチル)-1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンの3つのバッチを合わせ、20gシリカFlashMaster IIを用いてEtOAc〜シクロヘキサン(20分間かけ0〜100%)で溶離して精製し、依然として不純物を含む2-(フェニルメチル)-1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンを得た。ジオキサン(1ml)および水(0.2ml)にこれを溶解した後、水酸化ナトリウム(30mg)で処理した。反応系をBiotage Initiator mw中で30分間140℃にて加熱した。反応系をさらに水酸化ナトリウム(30mg)で処理し、150℃でさらに1時間加熱した。反応系を真空下で減量し、HClでpH8まで酸性化し、水(20ml)で希釈し、DCM(3×15ml)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で減量し、粗生成物(0.040g)を得た。これをMDAPにより精製し、表題化合物(0.0108g)を得た。
MH+418、rt=3.46分。
実施例10
実施例10a
2-メチル-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
THF(3ml)中の1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.100g、0.214mmol)の溶液を窒素下で-30℃にて撹拌し、ヘプタン/THF/エチルベンゼン(0.214ml、0.428mmol)中の2M LDAを滴下して処理した。反応系を-30℃で40分間撹拌し、ヨウ化メチル(0.080ml、1.28mmol)を加えた。反応系を室温まで温めた。反応系を2時間室温で撹拌した。反応系を塩化アンモニウム水溶液(20ml)でクエンチし、EtOAc(3×15ml)で抽出した。有機層を合わせた後、真空下で減量し、粗製物質を得た。これを20gシリカFlashMaster IIを用いて、20分かけて0〜100%のEtOAc〜シクロヘキサンで溶離して精製し、2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.087g、70%の所望生成物)を得た。ジオキサン(1.5ml)および水(0.3ml)にこれを溶解した後、水酸化ナトリウム(50mg)で処理した。反応系をBiotage Initiator mw中で40分間150℃にて加熱した。反応系を真空下で減量し、水(20ml)で希釈し、HClでpH9まで酸性化し、DCM(20ml×2)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で減量し、粗製物質(0.065g)を得た。これをMDAPにより精製し、表題化合物(0.0089g)を得た。
MH+342、rt=3.05分。
実施例10b
2-メチル-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(トリフルオロアセテート
実施例10bを実施例62と同様にして調製した。
LCMS rt=3.07分、m/z=342。
実施例11
{4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メタノール
窒素下で-40℃の無水THF(10ml)中の1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.467g、1.0mmol)の溶液に、ヘプタン/THF/エチルベンゼン(1.0ml、2.0mmol)中の2M LDAを滴下して処理した。-40℃で30分間この反応系を撹拌し、-60℃まで冷却した。パラホルムアルデヒド(0.045g、1.12mmol)を一度に加えた。反応系を一晩周囲温度に温めた。飽和塩化アンモニウムを加え、DCM(2×20ml)で抽出した。有機層を合わせ、塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、真空下で濃縮し、オレンジ色の固体(0.450g)を得た。これをシリカSPEカートリッジ(10g)によりDCM〜DCM中10%EtOAcで溶離して精製した。{1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メタノールが黄色の油状物(0.040g)として得られた。ジオキサン(2ml)およびメタノール(2ml)中に溶解したこの物質を水酸化ナトリウム(50%w/w、0.5ml、6.2mmol)で処理し、一晩周囲温度で静置した。反応系を2M HClで中和し、ほぼ蒸発乾固した。残渣をDCM(20ml)に溶解し、飽和重炭酸ナトリウム溶液、ブラインで洗浄し、蒸発させて、黄色の固体(0.140g)を得た。この物質の一部(0.040g)をMDAPにより精製し、クリーム色の固体(0.03g、10%)として表題化合物を得た。
MH+356、rt=2.71分。
実施例12
1,1-ジメチルエチル(4-{4-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)アセテート
1,1-ジメチルエチル(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)アセテート (0.311g、1mmol)、{4-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}ボロン酸(0.320g、1.5mmol)、炭酸ナトリウム(0.090g)およびビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロライド(0.026g)をジオキサン/水(5:1、3ml)中で混合した。混合物をBiotage Initiator mw中で3分間180℃にて加熱した。混合物をDCM(50ml)と水(10ml)とに分離させた。有機相を蒸発させ、シリカSPEカートリッジにより1時間かけてEtOAc/DCM(0〜50%)で溶離して精製した。主な画分を蒸発させ、マスタード色の結晶固体(0.301g)として表題化合物を得た。
MH+402、rt=3.0分。
実施例13
1,1-ジメチルエチル{4-[4-(アミノスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}アセテートトリフルオロアセテート
1,1-ジメチルエチル(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)アセテート(31mg、0.1mmol)を5:1のジオキサン:水(1mL)中に含む溶液を、リン酸カリウム(64mg、0.3mmol)および2'-(ジメチルアミノ)-2-ビフェニリル-パラジウム(II)クロライドジノルボルニル-ホスフィン錯体(0.3mg、0.5mol%)および[4-(アミノスルホニル)フェニル]ボロン酸(20mg、0.1mmol)を入れたmw容器に加えた。反応混合物を30分間mw中130℃で加熱した。反応混合物をC18カートリッジ(500mg)に直接アプライし、アセトニトリル中0.1%TFA(3×1mL)で溶離した。ブローダウンにより濃縮し、質量分析計直結型HPLCにより精製し、黄色のゴム状物として表題化合物を得た。
LCM RT=3.08分、ES+ve 401 m/z (MH)+。
実施例15
2-(ジフルオロメチル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
窒素下の室温で無水DCM(2ml)中に1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-カルバルデヒド(0.100g、0.20mmol)を含む溶液に、DeoxyFluor(商標)(0.075ml、0.4mmol)を滴下添加した。反応系を6時間室温で撹拌した。反応系を飽和炭酸ナトリウム水溶液に慎重に注ぎ入れ、DCM(2×20ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させたところ、オレンジ色のゴム状物として粗製の2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.120g)が得られた。THF(3ml)に溶解した上記物質(0.120g、0.1mmol)の溶液に、TBAFを含むTHF(1M、0.5ml、0.55mmol)の溶液を加えた。反応系を室温で3時間撹拌した。水を加え、混合物をDCM(2×20ml)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインと共に乾燥させ、蒸発させたところ、褐色の固体(0.100g)が得られ、これをMDAPにより精製した。適切な画分を蒸発させ、クリーム色のフワフワした固体(0.008g)として表題化合物を得た。
MH+378、rt=3.14分。
実施例16
実施例16a
N-メチル-2-(4-{4-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)アセトアミド
2-(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)-N-メチルアセトアミド(0.14mmol)、{4-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}ボロン酸(0.045g、0.21mmol)、炭酸ナトリウム(0.014g)およびビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロライド(0.004g)をジオキサン/水(5:1、1ml)で処理した。混合物を3分間Biotage Initiator mw 中180℃で加熱した。反応系をDCM(15ml)で希釈し、水(5ml)で洗浄した。有機相を蒸発させ、MDAPにより精製した。メインピークを蒸発させたところ、クリーム色の固体(0.005g)として表題化合物が得られた。
MH+359、rt=2.26分。
実施例16b
N-メチル-2-(4-{4-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)アセトアミドトリフルオロアセテート
DMF(300μl)中で(4-{4-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)酢酸(0.05mmol、17.3mg)、HATU(0.05mmol、19.0mg)およびDIPEA(0.15mmol、30μl)を合わせ、5分間置いた。次いで、DMF(100μl)中のメチルアミン(0.1mmol、3.1mg)を加え、反応混合物を20時間置いた。質量分析計直結型HPLCにより精製したところ、表題化合物が得られた。
LCMS RT=2.39分 ES+ve 359 (MH+)。
実施例25
実施例25a
N,N-ジメチル-2-(4-{4-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)アセトアミド
2-(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)-N,N-ジメチルアセトアミド(0.14mmol)、{4-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}ボロン酸(0.045g、0.21mmol)、炭酸ナトリウム(0.014g)およびビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロライド(0.004g)をジオキサン/水(5:1、1ml)で処理した。混合物を3分間Biotage Initiator mw中180℃で加熱した。反応系をDCM(15ml)で希釈し、水(5ml)で洗浄した。有機相を蒸発させ、MDAPにより精製した。メインピークを蒸発させたところ、褐色のゴム状物(0.014g)として表題化合物が得られた。
MH+373、rt=2.33分。
実施例25b
N,N-ジメチル-2-(4-{4-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)アセトアミドトリフルオロアセテート
実施例25bは実施例16bと同様にして調製した。
LCMS rt=2.38分、m/z MH+=373。
実施例26
N-[(4-{4-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)アセチル]グリシントリフルオロアセテート
(4-{4-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)酢酸(0.05mmol、17.3mg)、HATU(0.05mmol、19.0mg)およびDIPEA(0.15mmol、30μl)をDMF(300μl)中で合わせ、5分静置した。次いで、DMF(100μl)中の溶液としてtert-ブチルグリシンエステル(0.1mmol、13.0mg)を加え、反応混合物を一晩置いた。質量分析計直結型HPLCにより精製し、1,1-ジメチルエチルN-[(4-{4-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)アセチル]グリシネートを得た。これにCHCl3(200μl)およびTFA(200μl)を加え、溶液を2時間静置した。ブローダウンより濃縮し、表題化合物(0.001g)を得た。
RT=2.32分 m/z = 403 ES+ (MH+)。
実施例27は、(4-{4-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)酢酸から同様にして調製した:
実施例28
N,N-ジメチル-N'-({4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メチル)-1,2-エタンジアミントリフルオロアセテート
THF(200μl)中の溶液としての1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-カルバルデヒド(0.1mmol、42.12mg)をTHF(300μl)中のN,N-ジメチル-1,2-エタンジアミン(0.1mmol、9mg)に加え、反応混合物を1時間置いた。DCM(400μl)中の溶液としてのナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.425mmol、89.8mg)を加え、60時間置いた。試料をブローダウンにより濃縮した。これにMeOH(1ml)およびNaOH(6M、100μl)を加え、2時間還流下に置いた。これをHCl(5M、200μl)で中和し、続いてSCXカートリッジ(1g)によりまずMeOHで、次にNH3/MeOH溶液で溶離して精製した。ブローダウンにより濃縮し、さらに質量分析計直結型HPLCにより精製して表題化合物を得た。
LCMS RT=2.12分、ES+ve 428 (MH+)。
実施例29〜37を4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-カルバルデヒドから同様にして調製した:
実施例38
{3-[({4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メチル)オキシ]フェニル}酢酸トリフルオロアセテート
無水THF(300μL)中の(3-ヒドロキシフェニル)酢酸(30mg、0.2mmol)の溶液をカリウムt-ブトキシドの溶液(THF、200μL中1M)で処理した。反応混合物を5分間20℃で静置した後、{1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メチルメタンスルホネート(38mg、0.066mmol)の溶液を添加した。反応混合物を2時間20℃で撹拌した後、5分間マイクロ波中100℃で加熱した。生成物をC18カートリッジ(500mg)に直接アプライし、アセトニトリル中1%TFAで溶離した。ブローダウンにより濃縮し、質量分析計直結型HPLCにより精製したところ、表題化合物(0.0023g)が得られた。
LCM RT=3.27分 ES+ve 491 m/z (MH)+。
実施例62
N-(2-アミノエチル)-4-(2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミドトリフルオロアセテート
4-ブロモ-2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(21mg、0.1mmol)を含むジオキサン:水(5:1、0.5mL)の溶液を、リン酸カリウム(64mg、0.3mmol)および2'-(ジメチルアミノ)-2-ビフェニル-パラジウム(II)クロライドジノルボルニル-ホスフィン錯体(0.3mg、0.5mol%)を入れたmw容器に加えた。1,1-ジメチルエチル[2-({[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]スルホニル}アミノ)エチル]カーバメート(64mg、0.15mmol)を含むジオキサン:水(5:1、0.5mL)の溶液を加え、反応混合物を30分間mw中130℃で加熱した。反応混合物を40%KF担持アルミナ(220mg、0.15mmol)で処理し、15分間mw中130℃で加熱した。反応混合物をC18カートリッジ(500mg)に直接アプライし、アセトニトリル中の0.1%TFA(3×1mL)で溶離した。ブローダウンにより濃縮し、質量分析計直結型HPLCにより精製した後、CHCl3:TFA(1:1、1ml)から再蒸発させ、表題化合物(0.0148g)を得た。
LCM RT=1.99分 ES+ve 330 m/z (MH)+。
実施例64
4-[2-(ジフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)ベンゼンスルホンアミド
窒素下の室温で無水DCM(10ml)中に4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-カルバルデヒド(0.420g、1.15mmol)を含む溶液に、DeoxyFluor(商標)(0.64ml、3.48mmol)を滴下添加した。反応系を2時間室温で撹拌し、一晩静置した。反応系を飽和重炭酸ナトリウム水溶液へ慎重に注ぎ入れた。有機相を分離し、ブラインおよび塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、フェーズセパレーターを用いて乾燥させ、蒸発させたところ、黄色の固体が得られた。これは多量の塩化アンモニウムを含有していた。DCM(20ml)中にこれを溶解し、1MのHCl(2×20ml)で、続いて水(2×20ml)で十分に洗浄した。合わせた有機抽出物をフェーズセパレーターによって濾過し、蒸発乾固し、黄色の固体として4-ブロモ-2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.380g、85%)を得た。
1,4-ジオキサン(2ml)および水(0.7ml)中の4-ブロモ-2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.077g、0.2mmol)、N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(0.100g、0.25mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウムIIクロライド(0.010g)および炭酸ナトリウム(0.042g、0.4mmol)を40分間Biotage Initiator mw中120℃で撹拌した。DCM(50ml)およびブライン(20ml)を加えた。DCM層を蒸発乾固し、生成物をクロマトグラフィー(5gシリカSPEカートリッジ)によりDCM〜DCM中10%EtOAc〜DCM中20%EtOAcを用いて精製した。適切な画分を合わせ、蒸発させ、黄色の泡状物(0.065g、56%)として4-[2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)ベンゼンスルホンアミドを得た。
4-[2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)ベンゼンスルホンアミド(0.070g、0.12mmol)を含む無水THF(3ml)の溶液に、TBAFのTHF溶液(1M、0.2ml、0.2mmol)を加えた。反応系を室温で1時間撹拌し、一晩静置した。DCM(20ml)および飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。有機相を分離した。水相をDCM(20ml)で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(フェーズセパレーター)、蒸発させて、オレンジ色の固体(0.025g)を得た。これをMDAP(0.1%ギ酸を含有している水/アセトニトリル勾配を使用)により精製し、白色固体(0.004g、8%)として表題化合物を得た。
MH+442 rt=0.86分。
実施例64−エナンチオマー1
4-[2-(ジフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)ベンゼンスルホンアミド−エナンチオマー1
下記方法を用いて、4-[2-(ジフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)ベンゼンスルホンアミドをそれぞれのエナンチオマーへ分離させた:
Prep法:MeOH(+0.1%TEA、+0.1%HOAc)、流速=20.0ml/分、カラム22.1mm id×25cm Chirobiotic 「TAG」、rt(分) 異性体1、8分、実行時間合計20分。
分析法:MeOH(+0.1%TEA、+0.1%HOAc)、流速=1.0ml分、カラム4.6mm id×25cm Chirobiotic「TAG」、Rt(分)4.88。LCMS=rt=0.91分、MH+=442。
実施例64−エナンチオマー2
4-[2-(ジフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)ベンゼンスルホンアミド−エナンチオマー2
下記の方法を用いて、4-[2-(ジフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)ベンゼンスルホンアミドをそれぞれのエナンチオマーへ分離させた:
Prep法:MeOH(+0.1%TEA、+0.1%HOAc)、流速=20.0ml/分、カラム22.1mm id×25cm Chirobiotic 「TAG」、rt(分) 異性体2、15分、実行時間合計20分。
分析法:MeOH(+0.1%TEA、+0.1%HOAc)、流速=1.0ml分、カラム4.6mm id×25cm Chirobiotic「TAG」。Rt(分)8.39。LCMS=rt=0.91分、MH+=442。
実施例65
4-[2-(ジフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド
4-[2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド(0.090g、0.15mmol)を含む無水THF(3ml)の溶液に、TBAFのTHF溶液(1M、0.2ml、0.2mmol)を加えた。反応系を室温で1時間撹拌し、一晩静置した。DCM(20ml)および飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。有機相を分離した。水相をDCM(20ml)で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(フェーズセパレーター)、蒸発させたところ、ゴム状物(0.050g)が得られた。これをMDAPにより精製し、白色固体(0.0046g、7%)として表題化合物を得た。
MH+456、rt=0.86分。
実施例66
2-(1-メチルエチル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
2-(1-メチルエテニル)-1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.037g、0.073mmol)をメタノール(1.5ml)およびジメチルホルムアミド(0.4ml)中に溶解した。この物質をH-cubeを用いて還元した(流速は1ml/分で設定、H2フル(full)、加熱なし)。回収された第1画分を濃縮し、2-(1-メチルエチル)-1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.015g)を得た。溶解度が低かったため、生成物をメタノール中の10%ジメチルホルムアミドを用いて洗浄し、さらにいくらかの生成物を溶離した(0.010g)。
2-(1-メチルエチル)-1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.015g)をTHF(2ml)中に溶解し、粉末化水酸化カリウム(0.010g)で処理した。反応系を2時間撹拌した。反応系を5M水酸化ナトリウム(0.150ml)およびメタノール(1ml)で処理したところ、溶解度が改善された。反応系をさらに1時間(一部の脱保護生成物)および一晩(18時間)撹拌した。反応系を水(20ml)へ注ぎ入れ、DCM(2×20ml)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で濃縮し、粗製物質を得た。2-(1-メチルエチル)-1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.010g)をTHF(2ml)に溶解し、粉末化水酸化カリウム(0.010g)で処理した。反応系を2時間撹拌した。反応系を5M水酸化ナトリウム(0.150ml)およびメタノール(1ml)で処理したところ、溶解度が改善された。反応系をさらに1時間(大部分の脱保護生成物)および一晩(18時間)撹拌した。反応系を水(20ml)へ注ぎ入れ、DCM(2×20ml)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で濃縮し、粗製物質を得た。粗製物質の両バッチを合わせ、シリカ分取プレートによりEtOAcで溶離して精製し、表題化合物(0.0055g)を得た。
MH+370、rt=3.32分。
実施例67
N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-[2-(1-メチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド
メタノール(1.75ml)およびジメチルホルムアミド(0.5ml)中のN-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-[2-(1-メチルエテニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド(0.066g、0.112mmol)をH-cubeを用いて還元した(流速は1ml/分で設定、H2フル(full)、加熱なし)。メタノール中の10%ジメチルホルムアミドおよびメタノール中の70%ジメチルホルムアミドを溶媒として用い、生成物を洗浄した。第1の画分を真空下で濃縮し、N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-[2-(1-メチルエチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド(0.048g)を得た。この物質をTHF(2ml)中に溶解し、粉末化水酸化カリウム(0.022g)で処理した。反応系を2時間撹拌した。反応系を5M水酸化ナトリウム(0.200ml)およびメタノール(1ml)で処理したところ、溶解度は改善された。反応系をさらに1時間撹拌し、一晩(18時間)置いた。反応系を水(20ml)へ注ぎ入れ、HClでpH8まで酸性化し、DCM(2×20ml)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で濃縮し、粗製物質(0.043g)を得た。これをMDAP(0.1%ギ酸を含有する水/アセトニトリル勾配を使用)により精製した。生成物を含有する画分を真空下で濃縮したところ物質(0.011g)が得られ、これをメタノールで摩砕し、白色固体(0.0035g)として表題化合物を得た。
MH+448、rt=2.86分。
実施例68
2-エチル-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
2-エチニル-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.017g、0.048mmol)をメタノール(1ml)およびジメチルホルムアミド(0.2ml)中で溶解した。この物質をH-cubeを用いて還元し、メタノール中の10%ジメチルホルムアミドを溶媒として用いて生成物を洗浄した。回収された第2画分を濃縮して0.006gを得た。回収された第3画分を濃縮して0.0025gを得た。2つのバッチの物質を合わせ、分取TLCによりEtOAcで2回溶離して精製した。生成物をプレートから除き、EtOAcで抽出したところ、表題化合物(0.0044g)が得られた。
MH+356、rt=3.20分。
実施例69
N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-[2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド
ジオキサン-水(2ml)中の4-クロロ-2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.070g、0.3mmol)、N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(0.100g、0.24mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウムIIクロライド(0.010g、0.014mmol)および炭酸ナトリウム(0.028g、0.23mmol)を10分間Biotage Initiator mw中190℃で撹拌した。反応系を濾過し、蒸発させた後、9:1のDCM:メタノール(20ml)中に溶解し、水(10ml)で洗浄した。有機相を分離し、シリカを加え、次いで、蒸発させた。乾燥シリカをシリカSPEカートリッジ(20g)に充填し、7:3のDCM:EtOAcで、続いて9:1のDCM:メタノールで溶離した。主な画分を蒸発させ、加熱メタノールで摩砕し、濾過により表題化合物を薄黄色の固体として得た(0.030g、26%)。
MH+474、rt=2.9分。
実施例70
4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
ジオキサン-水(2ml)中の4-クロロ-2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.070g、0.3mmol)、[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]ボロン酸(0.120g、0.47mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウムIIクロライド(0.010g、0.014mmol)および炭酸ナトリウム(0.028g、0.23mmol)を5分間Biotage Initiator mw中で190℃にて撹拌した。反応系を濾過し、濾紙を9:1のDCM:メタノール(10ml)で洗浄した。濾液をDCM(15ml)で希釈し、水(10ml)で洗浄した。有機相をFluorosilで処理し、蒸発させた。この物質をシリカSPEカートリッジのクロマトグラフィーにかけ、EtOAc〜DCM(40分かけて0〜25%)で溶離した。主要画分を蒸発させたところ、白色固体として表題化合物が得られ、これをメタノール(0.030g、25%)で洗浄した。
MH+396、rt=3.3分。
実施例71
N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)-4-[2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド
ジオキサン-水(2ml)中の4-クロロ-2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.070g、0.3mmol)、N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(0.200g、0.50mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウムIIクロライド(0.010g、0.014mmol)および炭酸ナトリウム(0.028g、0.23mmol)を10分間Biotage Initiator mw中で190℃にて撹拌した。反応系を濾過し、濾紙を9:1のDCM:メタノール(10ml)で洗浄した。濾液をDCM(15ml)で希釈し、水(10ml)で洗浄した。有機相をFluorosilで処理し、蒸発させた。この物質をシリカSPEカートリッジのクロマトグラフィーにかけ、EtOAc〜DCM(0〜30%)で、次いで9:1のDCM:メタノールで溶離した。主要画分を蒸発させ、高温のメタノールで摩砕したところ、薄黄色の固体(0.013g、9%)として表題化合物が得られた。
MH-458、rt=0.94分。
実施例72
2-[4-(4-{[(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)アミノ]スルホニル}フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル]-N-[3-(メチルオキシ)フェニル]アセトアミド
2-(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)-N-[3-(メチルオキシ)フェニル]アセトアミド(0.050g、0.14mmol)、N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(0.070g、0.168mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロライド(0.004g)および炭酸ナトリウム(0.014g、0.132mmol)を5:1のジオキサン:水(1ml)で処理し、10分間Biotage Initiator mw中で180℃にて加熱した。反応は不完全であり、180℃で3分間、さらに再び180℃で3分間加熱した。溶液を蒸発させ、固体を水で摩砕した。真空で固体を乾燥させ、シリカSPEによりDCM〜EtOAc(0%〜40%)およびDCM〜MeOH(5%〜10%)で溶離して精製した。主要画分を回収し、蒸発させたところ、褐色のゴム状物が得られ、これをMeOHから結晶化し、薄黄色の固体(0.020g、25%)を得た。
MH+569、rt=0.91分。
実施例73
2-[4-(4-{[(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)アミノ]スルホニル}フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル]-N-[3-(メチルオキシ)フェニル]アセトアミド
2-(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)-N-[3-(メチルオキシ)フェニル]アセトアミド(0.050g、0.14mmol)、N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(0.070g、0.174mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロライド(0.004g)および炭酸ナトリウム(0.014g、0.132mmol)を5:1のジオキサン:水(1ml)で処理し、10分間Biotage Initiator mw中で180℃にて加熱した。反応は不完全であり、180℃で10分間、さらに再び180℃で30分間加熱した。反応系をシリカ上に事前吸着させ、シリカSPEによりDCM〜MeOH(3%〜10%)で溶離して精製した。主要画分を蒸発させたところ、褐色のゴム状物(0.018g)が得られた。これをMDAPにより精製し、メインピークを蒸発させたところ、白色固体(0.006g、8%)として表題化合物が得られた。
MH+555、rt=0.91分。
実施例74
N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)-4-{2-[2-オキソ-2-(1-ピロリジニル)エチル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル}ベンゼンスルホンアミド
4-ブロモ-2-[2-オキソ-2-(1-ピロリジニル)エチル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.100g、0.31mmol)、N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(0.200g、0.5mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロライド(0.010g)および炭酸ナトリウム(0.028g、0.264mmol)をジオキサン:水(5:1、2ml)で処理し、10分間Biotage Initiator mw中で190℃にて加熱した。反応系を濾過し、蒸発させ、MDAPにより2回精製した。主要画分を蒸発させたところ、浅黄色の固体(0.018g、11%)として表題化合物が得られた。
MH+503、rt=2.53分。
実施例75
実施例75a
N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-{2-[2-オキソ-2-(1-ピロリジニル)エチル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル}ベンゼンスルホンアミド
4-ブロモ-2-[2-オキソ-2-(1-ピロリジニル)エチル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.100g、0.31mmol)、N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(0.200g、0.48mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロライド(0.010g、0.012mmol)および炭酸ナトリウム(0.028g、0.264mmol)をジオキサン:水(5:1、2ml)で処理し、10分間Biotage Initiator mw中で190℃にて加熱した。反応系を濾過し、濾液を蒸発させ、MDAPにより精製した。主要画分を回収し、蒸発させたところ、ダークオレンジ色の固体(0.083g)が得られた。この固体をMDAPにより再精製し、主要画分を蒸発させ、MeOH中で摩砕し、薄黄色の固体を乾燥し、表題化合物(0.018g、11%)を得た。
MH+517、rt=0.81分。
実施例75b
N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-{2-[2-オキソ-2-(1-ピロリジニル)エチル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル}ベンゼンスルホンアミドトリフルオロアセテート
実施例75bは、実施例91と同様にして調製した。
LCMS rt=2.49分、m/z MH+=517。
実施例76
4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
窒素下で室温にて無水DMF(1ml)中に溶解した水素化ナトリウム(オイル中60%分散液;0.005g、0.12mmol)のスラリーに、トリアゾール(0.01ml、0.17mmol)を一度に加えた。反応系を15分間室温で撹拌した。{1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メチルメタンスルホネート(0.050g、0.09mmol)を一度に加え、反応系を3時間室温で撹拌し、一晩静置した。飽和塩化アンモニウムを加え、これをDCM(2×30ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を蒸発させたところ、1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-2-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンと1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンとの粗製混合物が得られた(0.060g)。MeOH(2ml)中の1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-2-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンと1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンとの粗製混合物(0.060g)を2Mの水酸化ナトリウム(2ml)で処理し、15分間Biotage Initiator mw中で80℃にて加熱した。反応系を蒸発乾固し、DMSO(1ml)を加え、MDAPにより精製したところ、白色固体(0.0018g)として表題化合物が得られた。
MH+409、rt=2.95分。
実施例77
4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-2-(1H-テトラゾール-1-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
実施例78
4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-2-(2H-テトラゾール-2-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
無水DMF(2ml)中の水素化ナトリウム(オイル中60%分散液;0.015g、0.38mmol)に、窒素下の室温でテトラゾール(0.030g、0.42mmol)を一度に添加した。10分後、[4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチルメタンスルホン酸(0.1g、0.22mmol)を加え、反応系を4時間室温で撹拌した。DCM(20ml)および水(5ml)を加えた。水相をDCM(20ml)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(20ml)で洗浄し、蒸発させ、褐色のゴム状物(0.100g)として4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-2-(1H-テトラゾール-1-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンと4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-2-(2H-テトラゾール-2-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンの粗製混合物を得た。ジオキサン(3ml)および水(1ml)中の4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-2-(1H-テトラゾール-1-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンと4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-2-(2H-テトラゾール-2-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.100g、0.24mmol)、[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]ボロン酸(0.067g、0.26mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロライド(0.010g、0.012mmol)および炭酸ナトリウム(0.050g、0.48mmol)を1時間Biotage Initiator mw中120℃で加熱した。DCM(50ml)および水(10ml)を加えた。水相をDCM(20ml)で抽出した。合わせた有機相を蒸発させ、ダークブラウン色のゴム状物(0.100g、81%)として1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-2-(1H-テトラゾール-1-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンと1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-2-(2H-テトラゾール-2-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンの粗製混合物を得た。THF(1ml)中の1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-2-(1H-テトラゾール-1-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンと1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-2-(2H-テトラゾール-2-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンの混合物(0.100g、0.18mmol)の溶液に、MeOH中の3M水酸化ナトリウム(0.1ml)を加え、反応系を1時間室温で撹拌した。2Mの塩酸(3ml)を加え、混合物を蒸発乾固した。固体をDMSOで摩砕し、得られたDMSO溶液をMDAPにより精製した。
4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-2-(1H-テトラゾール-1-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンが褐色の固体(0.0058g、8%)として得られた。MH+410、rt=0.92分。
4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-2-(2H-テトラゾール-2-イルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンが白色固体(0.0068g、9%)として得られた。MH+410、rt=0.96分。
実施例79
4-{4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}-1-ブタノールトリフルオロアセテート
エタノール:EtOAc(1:1)中の4-{4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}-3-ブチン-1-オール(15mg、0.04mmol)の溶液を窒素雰囲気下に置き、その後、10%パラジウム炭素(10mg)を添加した。反応混合物を1.5時間22℃で水素雰囲気下にて撹拌した。事前にクロロホルム(2mL)で調整したアミノプロピルカートリッジ(1g)に、この反応混合物をアプライした。この粗製表題化合物をクロロホルム:メタノール(2×2mL)で溶離し、ブローダウンにより濃縮した。質量分析計直結型HPLCにより精製し、表題化合物を得た。
LCM RT=2.88分 ES+ve 398 m/z (MH)+。
実施例81
実施例81a
N-[(2S)-2-ヒドロキシプロピル]-4-(2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド
実施例81aを実施例195と同様にして調製した。LCMS rt=2.53分、MH+=346。
実施例81b
N-[(2S)-2-ヒドロキシプロピル]-4-(2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミドトリフルオロアセテート
(2S)-1-アミノ-2-プロパノール(33.75mg、0.45mmol)、ペンタフルオロフェニル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホネート(191mg、0.425mmol)およびTEA(200μL)を10分間mw中120℃で加熱した。生成物(LCMS RT=2.49分 ES+ve 346 m/z (MH)+)は粗製で用いた。ジオキサン:水(5:1、0.5mL)中の4-ブロモ-2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(35mg、0.1mmol)の溶液をリン酸カリウム(64mg、0.3mmol)および2'(ジメチルアミノ)-2-ビフェニル-パラジウムIIクロライドジノルボルニルホスフィン錯体(0.3mg、0.5mol%)を入れたmw容器に加えた。ジオキサン:水(5:1、0.5mL)中の粗製[4-({[(2S)-2-ヒドロキシプロピル]アミノ}スルホニル)フェニル]ボロン酸(〜0.25mmol)の溶液を加えた。反応混合物を30分間mw中120℃で加熱した。反応混合物を40%KF担持アルミナ(220mg、0.15mmol)で処理し、10分間mw中120℃で加熱した。反応混合物をC18カートリッジ(500mg)に直接アプライし、アセトニトリル中の0.1%TFA(3×1mL)で溶離した。ブローダウンにより濃縮し、続いてDCM:TFA(1:1)の溶液で処理し、ブローダウンにより再濃縮したところ、粗生成物が得られた。質量分析計直結型HPLCにより精製し、表題化合物を得た。
LCM RT=2.58分 ES+ve 346 m/z (MH)+。
実施例90
実施例90a
N-[(2R)-2-ヒドロキシプロピル]-4-(2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミドトリフルオロアセテート
実施例90aを実施例81bと同様にして調製した。
LCMS rt=2.56分、m/z MH+=346。
実施例90b
N-[(2R)-2-ヒドロキシプロピル]-4-(2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド
実施例90bを実施例195と同様にして調製した。
LCMS rt=2.53分、MH+=346。
実施例91
N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-[2-(1-ヒドロキシエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミドトリフルオロアセテート
ジオキサン:水(5:1、0.5mL)中の1-[4-ブロモ-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル]エタノール(38mg、0.1mmol)の溶液をリン酸カリウム(64mg、0.3mmol)および2'(ジメチルアミノ)-2-ビフェニル-パラジウムIIクロライドジノルボルニルホスフィン錯体(0.3mg、0.5mol%)を入れたmw容器に加えた。ジオキサン:水(5:1、0.5mL)中の4-({[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]スルホニル}メチル)チオモルホリン1,1-ジオキシド(62mg、0.15mmol)の溶液を加えた。反応混合物を30分間mw中130℃で加熱した。反応混合物をC18カートリッジ(500mg)に直接アプライし、アセトニトリル中の0.1%TFA(3×1mL)で溶離した。ブローダウンにより濃縮し、続いてDCM:TFA(1:1)の溶液で処理し、ブローダウンにより再濃縮したところ、粗生成物が得られた。質量分析計直結型HPLCにより精製し、表題化合物を得た。
LCMS rt=2.40分 ES+ve 450 m/z (MH)+。
実施例100
実施例100a
1-{4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}エタノール
THF(1ml)および水(0.4ml)中の1-{4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}エタノン(0.020g、0.05mmol)(懸濁液を形成)を水素化ホウ素ナトリウム(0.0061g、0.16mmol)で処理し、窒素下で1時間撹拌した。20分後、反応系は溶液になった。反応系を水(15ml)で希釈し、DCM(3×10ml)で抽出した。有機層を合わせ、水(10ml)で洗浄し、乾燥させ(フェーズセパレーター)、真空下で濃縮して粗製物質(0.010g)得た。これをシリカprepプレートを用いて10%メタノールを含有するEtOAcで溶離して精製し、表題化合物(0.0055g)を得た。
MH+372、rt=2.80分。
実施例100b
1-{4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}エタノールトリフルオロアセテート
実施例100bを実施例91と同様にして調製した。
LCMS rt=2.78分、m/z MH+=372。
実施例101
N-[4-(2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)フェニル]メタンスルホンアミド
N-{4-[2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}メタンスルホンアミドを(0.091g、0.204mmol)をジオキサン(5ml)および水(1ml)中に溶解した。10M水酸化ナトリウム(1ml)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を15分間Biotage Initiator mw中150℃で加熱した。反応混合物をDCM:EtOAc(1:1、25ml)と水(10ml)とに分配した。飽和塩化アンモニウムを水層へpH6まで添加した。水相をEtOAc(20ml)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(疎水性フリット)、真空で濃縮し、黄色の泡状物を得た。これをMeOH(2ml)中に溶解し、NH2カートリッジにより溶離してTFAを除去した。このカラムを2容量のMeOHで洗浄した。濾液を濃縮し、白色固体(0.044g、72%)として表題化合物を得た。
MH+302、rt=0.75分。
実施例102
実施例102a
N-メチル-N-[4-(2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)フェニル]メタンスルホンアミド
N-メチル-N-{4-[2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}メタンスルホンアミド(0.090g、0.198mmol)をジオキシン(3.5ml)中に溶解し、15分間、10M水酸化ナトリウム(0.5ml)および水(0.5ml)を入れたBiotage Initiator mw中150℃で加熱した。反応混合物をEtOAc(25ml)と水(10ml)とに分配し、飽和クエン酸をpH6まで加えた。水相をEtOAc(20ml)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(疎水性フリット)、真空で濃縮し、残渣をMDAPにより精製した。所望の画分を濃縮し、黄色のガラス状物を得た。MeOH(2ml)にこれを溶解し、NH2カートリッジにより溶離してTFAを除去した。このカラムを2容量のMeOHで洗浄し、溶媒を真空で除去し、白色固体(0.046g、74%)として表題化合物を得た。
MH+316、rt=0.86分。
実施例102b
N-メチル-N-[4-(2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)フェニル]メタンスルホンアミドトリフルオロアセテート
塩化メタンスルホニル(22mg、0.2mmol)を含む無水DCM(0.5mL)の溶液を無水DMF(0.5mL)中のメチル{4-[2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}アミン(38mg、0.1mmol)の溶液に加え、得られた反応混合物をDIPEA(64μL)で処理した。反応混合物を16時間静置した後、事前にDCM(2mL)で調整したアミノプロピルカートリッジ(1g)へ添加した。この粗製表題化合物をDCM(2×2mL)で溶離し、ブローダウンにより濃縮した。質量分析計直結型HPLCにより精製し、表題化合物を得た。
LCM RT=2.82分、Es+ve 316m/z(MH)+。
実施例103
N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-N-メチル-4-(2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド
5M水酸化ナトリウム(1ml)およびジオキサン(4ml)中のN-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-N-メチル-4-[2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド(0.053g、0.09mmol)の混合物を15分間Biotage Initiator mw中150℃で加熱した。混合物をDCM(10ml)と水(10ml)とに分配した。有機相を乾燥させ(疎水性フリット)、真空で濃縮し、残渣をMDAPにより精製した。所望の画分を合わせ、真空で濃縮し、表題化合物(0.022g、56%)を得た。
MH+434、rt=2.75分。
実施例104
({4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メチル)アミンまたは1-{4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メタンアミン
({1-(フェニルスルホニル)-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メチル)アミン(0.055g、0.11mmol)をジオキサン(1ml)中に含む溶液を5M水酸化ナトリウム(0.250ml)で処理し、40分間Biotage Initiator mw中140℃で加熱した。反応系を水(20ml)へ注ぎ入れ、塩酸を用いてpH8に中和し、DCM(2×20ml)で抽出した。合わせた有機層を真空で濃縮したところ、0.023gが得られ、これをMDAPにより精製し、表題化合物(0.009g、23%)を得た。
MH+357、rt=2.27分。
実施例105
N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)-4-(2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド
ジオキサン:水(5:1、5ml)中の4-ブロモ-2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.120g、0.342mmol)、N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(0.274g、0.683mmol)、三塩基性リン酸カリウム(0.216g、1.02mmol)および2-(ジメチルアミノ)-2-ビフェニルパラジウムクロライドジノルボルニルホスフィン錯体(0.010g、0.02mmol)を45分間Biotage Initiator mw中150℃で加熱した。水酸化ナトリウム(0.050g、1.7mmol)を加え、混合物を1.5時間Biotage Initiator mw中120℃で加熱した。水酸化ナトリウム(0.050g、1.7mmol)を加え、さらに2時間120℃での加熱を継続した。混合物を真空で濃縮し、水(35ml)で希釈し、DCM(3×25ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(フェーズセパレーター)、真空で濃縮し、2つのバッチ中でMDAPにより精製し、暗色のゴム状物(0.022g、16%)として表題化合物を得た。
MH+406、rt=2.57分。
実施例106
N-(2-ヒドロキシエチル)-4-(2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド
ジオキサン/水(5:1、5ml)中の2-メチル-1-(フェニルスルホニル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.200g、0.5mmol)、2-(ジメチルアミノ)-2-ビフェニルパラジウム(II)クロライドジノルボルニルホスフィン(0.014g、0.025mmol)、三塩基性リン酸カリウム(0.320g、1.5mmol)および4-ブロモ-N-(2-ヒドロキシエチル)ベンゼンスルホンアミド (0.280g、1mmol)を30分間Biotage Initiator mw中150℃で加熱した。水酸化ナトリウム(0.085g、10eq)をmwバイアルに入れ、混合物を1時間150℃のBiotage Initiator mw中で加熱した。混合物を真空で濃縮し、水(30ml)およびブライン(10ml)で希釈し、DCM(3×30ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(フェーズセパレーター)、真空で濃縮し、MDAPにより精製し、黄色の固体(0.0295g、18%)として表題化合物を得た。
MH+332、rt=2.39分。
実施例107
4-[2-(1,1-ジメチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)ベンゼンスルホンアミドトリフルオロアセテート
ジオキサン(0.5mL)中の4-クロロ-2-(1,1-ジメチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(21mg、0.1mmol)の溶液を、2'(ジメチルアミノ)-2-ビフェニル-パラジウムIIクロライドジノルボルニルホスフィン錯体(0.25mg、0.5mol%)を入れたマイクロ波容器に加えた。ジオキサン(0.5mL)中のN-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(60mg、0.15mmol)の溶液を加え、続いて水(200μl)中のリン酸カリウム(64mg、0.3mmol)の溶液を加えた。反応混合物を30分間マイクロ波中130℃で加熱した。反応混合物をC18カートリッジ(500mg)に直接アプライし、アセトニトリル中の0.1%TFA(3×1mL)で溶離した。質量分析計直結型HPLCにより精製し、表題化合物を得た。
LCMS RT=3.07分 ES+ve 448 m/z (MH)+。
示した温度
*で下記の表中の化合物を同様にして調製した:
実施例136
実施例136a
N-(2-アミノエチル)-4-[2-(ジフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド
方法A
テトラヒドロフラン(10mL)中のN-(2-アミノエチル)-4-[2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド(350mg、0.691mmol)をテトラヒドロフラン(2mL、2.07mmol)中の1Mフッ化テトラブチルアンモニウムで処理した。この反応混合物を16h間溶液で置き、次いで、イオン交換カラム(20g、SCXタイプ)を通して溶離した。カラムをMeOH(150mL)で洗浄し、所望の生成物をMeOH中の2Mアンモニア溶離液(200mL)により遊離させた。溶媒を真空下で除去し、固体を自動分取HPLCにより精製した。所望の画分を合わせ、真空下で濃縮した。無色の残渣をMeOH(3mL)中に溶解し、イオン交換カラム(2g、NH2タイプ)を通して溶離させた。MeOH(20mL)でカラムを洗浄し、画分を濃縮し、白色固体(103mg)として所望の化合物を得た。
LCMS rt=2.43分、MH+=367。
方法B
1,1-ジメチルエチル{2-[({4-[2-(ジフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}スルホニル)アミノ]エチル}カーバメート(342mg、0.735mmol)およびトリフルオロ酢酸(283μL、3.674mmol)の混合物を10時間窒素雰囲気下の室温で撹拌した。トリフルオロ酢酸(283μL、3.674mmol)を加え、混合物をさらに10時間窒素雰囲気下の室温で撹拌した。トリフルオロ酢酸(283μL、3.674mmol)を加え、混合物をさらに6時間窒素雰囲気下の室温で撹拌した。反応混合物を炭酸ナトリウムの飽和溶液(30mL)とジクロロメタン(300mL)とに分配し、水相のpH値を11に調節した。有機層を乾燥させ(疎水性フリット)、真空下で濃縮した。乾燥残渣をシリカクロマトグラフィー(FlashMaster)によりメタノール/ジクロロメタン/1%トリエチルアミン(0〜15%)の勾配を用いて精製した。真空下で所望の画分を濃縮した後、残渣をさらに精製し、溶媒を蒸発させた後に半純粋化合物が得られ、さらに自動分取HPLCにより精製し、溶媒の濃縮後に、表題化合物(8.2mg)が得られた。
LCMS rt=2.47分、MH+=367。
実施例136b
N-(2-アミノエチル)-4-[2-(ジフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミドトリフルオロアセテート
方法A
DCM(3ml)中の1,1-ジメチルエチル{2-[({4-[2-(ジフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}スルホニル)アミノ]エチル}カーバメート(160mg、0.34mmol)の溶液にTFA(3ml)を加え、溶液を2時間置いた。反応混合物を蒸発乾固し、エーテル(2×50mL)で摩砕し、4時間50℃にて真空で乾燥させたところ、クリーム色の固体(110mg)として表題化合物が得られた。
LCMS rt=2.36分、MH+=367。
方法B
実施例136bを130℃の温度*で実施例147の方法Bと同様にして調製した。
LCMS rt=2.14分、MH+=367。
実施例136c
ギ酸-N-(2-アミノエチル)-4-[2-(ジフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド(1:1)
実施例136cは、MDAPの前に、試料を1:1のTFA:DCM(1mL)中に懸濁して脱保護した物質を得ること以外は、実施例154と同様にして調製した。
LCMS rt=2.19分、MH+367。
実施例137
実施例137a
N-(2-アミノエチル)-4-[2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド
イソプロパノール(13mL)中の[2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ボロン酸(500mg、2.183mmol)および1,1-ジメチルエチル(2-{[(4-ブロモフェニル)スルホニル]アミノ}エチル)カーバメート(993mg、2.620mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロライド(178mg、0.218mmol)および1M炭酸水素ナトリウム溶液(6.56mL、6.54mmol)を密閉バイアル中で30分間Biotage Initiator mw中120℃で加熱した。反応混合物をDCM(30ml)と水(30ml)とに分配した。出現した懸濁液を真空下で濾別し、白色固体を水(2×5mL)で洗浄した。固体を乾燥させ、次いで、DCM(10mL)中に懸濁し、トリフルオロ酢酸(1mL)で処理した。反応混合物を16時間溶液のままで置いた。反応混合物DCM(30ml)と炭酸ナトリウム飽和溶液とに分配させ、水層ではpH=7に達した。懸濁液を真空下で濾過し、固体を水(5mL)で洗浄し、真空下で乾燥させた。化合物をDCM:MeOH(1:1、10mL)中に溶解し、イオン交換カラム(5g、NH2タイプ)に通した。カラムを2容量のMeOH:DCM(1:1)で洗浄し、その画分を真空下で濃縮し、白色固体(408mg)として表題化合物を得た。
LCMS rt=2.53分、MH+=385。
実施例137b
N-(2-アミノエチル)-4-[2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミドトリフルオロアセテート
実施例137bを120℃の温度*で実施例147の方法Bと同様にして調製した。
LCM RT=2.29、MH+385。
実施例138
N-(1-メチルエチル)-2-(4-{4-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)アセトアミドトリフルオロアセテート
実施例138を実施例16bと同様にして調製した。
LCMS rt=2.46分、MH+=387。
実施例139
N-({4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メチル)-3-ピリジンアミントリフルオロアセテート
実施例139を実施例28と同様にして調製した。
LCMS rt=2.38分、MH+=434。
実施例140
実施例140a
N-4-ピペリジニル-4-[2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミドジヒドロクロライド
1,1-ジメチルエチル4-[({4-[2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}-スルホニル)アミノ]-1-ピペリジンカルボキシレート(160mg、0.0003mole)を濃塩酸(3ml)中に溶解し、室温で30分間撹拌した。反応混合物を蒸発乾固し、トルエン(40ml)を加え、混合物を蒸発乾固した。この方法を酢酸エチル(2×40ml)で繰り返し、残存のゴム状物をメタノール(20ml)中に投入し、蒸発乾固した。残存の泡状物/ゴム状物を2時間無水エーテル(20ml)下で摩砕した。固体を濾別し、エーテルで洗浄し、真空で乾燥させたところ、オフホワイト色の固体(143mg、96%)として表題化合物(二塩酸塩)が得られた。LCMS rt=2.30分、MH+=425。純度94/95%。
実施例140b
N-4-ピペリジニル-4-[2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド塩酸塩
N-4-ピペリジニル-4-[2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミドジヒドロクロライド(80mg)の試料をメタノール(5ml)からの結晶化によりさらに精製した。固体を濾過し、乾燥させたところ、無色の固体(30mg)として表題化合物(一塩酸塩)が得られた。
LCMS rt=2.30分、MH+=425。
実施例140c
ギ酸-N-4-ピペリジニル-4-[2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド
ペンタフルオロフェニル4-(4,4,5,5-テトラメチル1,1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)ベンゼンスルホネート(340mg、0.75mmol)、トリエチルアミン(128ul、1mmol)、boc-1-アミノピペリジン(200mg、1mmol)およびジオキサン(1ml)を15分間Biotage Initiator中120℃で加熱した。混合物をクロロ[2'-(ジメチルアミノ)-2-ビフェニリル]パラジウム-(1R,4S)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル[(1S,4R)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]ホスファン(1:1)(38mg、0.0075mmol)4-クロロ-2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(110mg、0.5mmol)、リン酸カリウム(potaaium phosphate)(160mg、0.75mmol)および4:1のジオキサン/水(4ml)で処理した。混合物を30分間マイクロ波中120℃で加熱した。混合物を窒素下でブローダウンした。混合物を1時間1:1のトリフルオロ酢酸およびDCM(5ml)で処理し、その後、蒸発させた。ゴム状物を1:1のメタノール/DMSO中に溶解し、MDAPにより精製した。主要画分を蒸発させ、クリーム色の固体(64mg)を得た。
LCMS rt=0.85分、MH+425。
実施例144
実施例144a
4-[2-(1,1-ジメチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-N-4-ピペリジニルベンゼンスルホンアミドジヒドロクロライド
1,1-ジメチルエチル4-[({4-[2-(1,1-ジメチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}スルホニル)アミノ]-1-ピペリジンカルボキシレート(292mg、0.00057mole)を濃塩酸(3ml)中に溶解し、2時間撹拌した。反応混合物を蒸発乾固し、トルエン(40ml)を加え、混合物を蒸発乾固した。この方法を酢酸エチル(2x40ml)で繰り返し、残存のゴム状物をメタノール(20ml)中に投入し、蒸発乾固した。残存の泡状物/ゴム状物を2時間無水エーテル(20ml)下で摩砕した。固体を濾別し、エーテルで洗浄し、真空で乾燥させ、黄色の固体(270mg、97%)として表題化合物(二塩酸塩)を得た。LCMS rt=0.90分、MH+=m/z=413。純度96/97%。
実施例144b
ギ酸-4-[2-(1,1-ジメチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-N-4-ピペリジニルベンゼンスルホンアミド(1:1)
N-4-ピペリジニル-4-[2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド塩酸塩(90mg)の試料を質量分析計直結型オートプレップによりさらに精製した。適切な画分を合わせ、蒸発乾固し、無色の固体(53mg)として表題化合物(ギ酸塩)を得た。
LCMS rt=0.90分、MH+=413。
実施例145
実施例145a
4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(2-ヒドロキシエチル)-ベンゼンスルホンアミド
方法A
5:1のジオキサン:水(18mL)中の4-クロロ-2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.25g、1.3mmol)、リン酸カリウム(0.272g、1.3mmol)、N-(2-ヒドロキシエチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(0.509g、1.56mmol)および2'-(ジメチルアミノ)-2-ビフェニル-パラジウム(II)クロライドジノルオニルホスフィン錯体(0.068gおよび約10mol%)の懸濁液を10分間脱気し、その後、30分間マイクロ波中120℃で加熱した(Biotage Initiator)。反応系を水(20mL)で希釈し、1:1のクロロホルム/酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(疎水性フリット)、真空で濃縮したところ、褐色の油状物が得られた。クロマトグラフィー(Florosil(商標)(60〜100メッシュ)に事前に吸着させ、続いて、シリカ100g、シクロヘキサン中の0〜100%酢酸エチル〜50%メタノール/ジクロロメタン、60分で実施)により精製し、一部の不純物を除去した。さらにクロマトグラフィー(シリカ100g、ジクロロメタン中0〜20%メタノール、60分)を行い、ピーチ色の固体を得た。さらにMDAPにより精製を行い、表題化合物(30mg)を得た。
LCMS rt=2.69分、MH+=358。NMR (400MHz, CD3OD) δ: 11.7 (1H, s), 8.18 (1H, d), 7.94 (4H, m), 7.71 (1H, bs), 7.18 (1H, d), 6.34 (1H, s), 4.72 (1H, t), 3.41 (2H, q), 2.85 (2H, t), 2.07 (1H, m), 1.00 (2H, m), 0.89 (2H, m)。
方法B
反応は2つのバッチで行った。各バッチにおいて、5:1のジオキサン:水(20mL)中の4-クロロ-2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(0.5g、2.59mmol)、リン酸カリウム(0.504g、2.59mmol)、N-(2-ヒドロキシエチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(1.0g、3.125mmol)および2'-(ジメチルアミノ)-2-ビフェニル-パラジウム(II)クロライドジノルボニルホスフィン錯体(0.136g、10mol%)を30分間120℃まで加熱した。(Biotage Initiator、 超高吸収設定)。合わせたバッチを水(80mL)で希釈し、1:1のクロロホルム/酢酸エチル(2x200mL)で抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(疎水性フリット)、真空で濃縮し、褐色の固体を得た。Florosil(商標)(60〜100メッシュ)の事前に吸収させた後、クロマトグラフィー(シリカ100g、ジクロロメタン中0〜25%メタノール、60分)を行い、褐色の固体を得た。ジエチルエーテル:ジクロロメタン(1:1)で摩砕し、濾過により回収し、真空で乾燥させて、ベージュ色の固体として表題化合物を得た(1.033g, 55.7%)。
LCMS rt=2.69分、MH+=358。
4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(2-ヒドロキシエチル)ベンゼンスルホンアミド(194mg)をイソプロパノールから再結晶化させ、浅黄色の結晶(150mg、77%復元)として表題化合物を得た。
実施例145b
4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(2-ヒドロキシエチル)-ベンゼンスルホンアミド塩酸塩
メタノール(1mL)中の4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(2-ヒドロキシエチル)ベンゼンスルホンアミド(67mg、0.187mmol)の溶液に、ジオキサン(0.25mL)に溶解した4Mの塩酸を加えた。得られた黄色の溶液を濃縮し(窒素ブローダウン)、黄色の固体(75mg、100%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=2.69分、MH+=358。
実施例145c
4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(2-ヒドロキシエチル)-ベンゼンスルホンアミドトリフルオロアセテート
実施例145cを120℃の温度で実施例107と同様にして調製した。
LCMS rt=2.66分、MH+=358。
実施例146
実施例146a
N-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼン-スルホンアミドギ酸塩
不純物を含む1,1-ジメチルエチル[2-({[4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)フェニル]スルホニル}アミノ)エチル]カーバメート (525mg)を1:1のDCM/TFA(10ml)で処理し、30分間室温で撹拌した。褐色の溶液を蒸発させ、質量分析計直結型オートプレップにより精製した。主要画分を蒸発させたところ、クリームイエロー色の固体が得られ、これを真空で乾燥した(127mg)。
LCMS rt=0.72分、MH+345。NMR (400MHz, δ6 DMSO) δ: 11.7 (1H, s), 8.28 (1H, s), 8.22 (1H, d), 7.99 (2H, d), 7.95 (2H, d), 7.19 (1H, d), 6.38 (1H, s), 3.70 (brs), 2.97 (2H, t), 2.82 (2H, t), 2.77 (2H, q), 1.29 (3H, t)。
実施例146b
N-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミドトリフルオロアセテート
実施例146bを130℃の温度で実施例147の方法Bと同様にして調製した。
LCMS rt=2.13分、MH+=345。
実施例146c
N-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド二塩酸塩
1,1-ジメチルエチル[2-({[4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)フェニル]スルホニル}アミノ)エチル]カーバメート(7.2g)を1:1のDCM/ジオキサン(150ml)中に溶解し、4MのHClを含むジオキサン(100ml)で処理した。反応系を2時間室温で撹拌した。反応系を蒸発により濃縮し、次いで、エタノールで希釈し、浅黄色の固体を回収した(5.25g)。
LCMS rt=0.71分、MH+=345。
実施例146d
N-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド塩酸塩
N-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド(300mg)に、IPA(20ml)を加えた。遊離塩基を溶解するため、反応系を〜3時間60℃で撹拌し続けた。HCl(75μl、1.05eq)をそのスラリーに加えた。反応系を〜15分60℃で撹拌し、その後、2日間温度を0〜40℃で循環させた。白色固体が形成された。白色固体を分離し、IPA(〜1mL)で洗浄し、30分風乾した後、周囲温度で一晩真空で乾燥させた。収量=277.6mg。
実施例146e
N-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド
1,4-ジオキサン(527ml)およびジクロロメタン(527ml)中の1,1-ジメチルエチル[2-({[4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)フェニル]スルホニル}アミノ)エチル]カーバメート(52.73g)の溶液に、4MのHClを含む1,4-ジオキサン(400ml)を追加した。次いで、得られた懸濁液をN2雰囲気下の室温で一晩撹拌した。次いで、懸濁液を濾過し、固体を2時間35℃で真空乾燥させ、黄色の固体(49.23g)を得た。その後、N-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミドジヒドロクロライド(47.84g)をメタノール(310ml)および水(96ml)中に溶解し、溶液を2MのNaOH(115ml)で処理した。得られた懸濁液をさらに2時間撹拌した。固体を濾過により回収し、水で十分に洗浄した。次いで、35℃で一晩真空乾燥し、クリーム色の固体(25.88g)を得た。別収量の固体を濾液から分離した。濾過によりそれを回収し、水で十分に洗浄した。35℃で一晩それを真空乾燥し、クリーム色の固体(7.56g)を得た。次いで、不純物を含む N-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミドの一部(25.5g)をメタノール(250ml)中に懸濁し、得られた混合物を加熱還流し、30分その温度で保持した後、次いで、種結晶で処理した(以下を参照)。その後、室温まで冷却させ、その温度で一晩撹拌した。次いで、固体を濾過により回収し、氷冷メタノールで慎重に洗浄した。次いで、週末にかけて35℃でそれを真空乾燥し、クリーム色の固体(19.19g)を得た。この物質の一部(14.4g)をDMSO(70ml)中に溶解し、次いで、3-メルカプトプロピル-官能基化シリカゲル(14g)で処理し、得られた混合物を60℃に加熱し、オーバーヘッド撹拌しながらその温度で一晩保持した。次いで、混合物をセライトにより濾過し、シリカをDMSO(50ml)で十分に洗浄した。その後、その溶液を冷水(240ml)で少量ずつ処理した。得られた懸濁液を冷却しながら1時間撹拌し、その後、固体を濾過により回収し、水で十分に洗浄した。次いで、これを40℃で一晩真空乾燥させたところ、クリーム色の固体(13.46g)として表題化合物が得られた。
LCMS rt=2.36分、MH+345。
NMR (400MHz, δ4-MeOH) δ:8.17 (1H, d), 8.00 (2H, d), 7.94 (2H, d), 7.19 (1H, d), 6.39 (1H, d), 2.97 (2H, t), 2.84 (2H, q), 2.70 (2H, t), 1.34 (3H, t)。
種として使用するための結晶N-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミドの調製:
不純物を含むN-(2-アミノエチル)-4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド(2g)をメタノール(60ml)中に懸濁し、得られた混合物を加熱還流した。次いで、得られた溶液を室温まで冷却し、3時間撹拌した。その後、懸濁液を濾過し、メタノールで固体を慎重に洗浄した。次いで、これを35℃で一晩真空乾燥させたところ、表題化合物の純粋な種試料が得られた。
実施例147
N-(2-アミノエチル)-4-[2-(1,1-ジメチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミドトリフルオロアセテート
方法A
実施例147は、MDAPによる精製の前に、DCM:TFA(1:1)の溶液で処理し、ブローダウンにより再濃縮して粗生成物を得ること以外は、実施例107と同様にして調製した。
LCMS rt=2.36分、m/z MH+=373。
方法B
4-クロロ-2-(1,1-ジメチルエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(21mg、0.1mmol)を含むジオキサン(0.5mL)の溶液を、2'(ジメチルアミノ)-2-ビフェニル-パラジウムIIクロライドジノルボルニルホスフィン錯体(0.25mg、0.5mol%)を入れたマイクロ波容器に加えた。ジオキサン(0.5mL)中の1,1-ジメチルエチル[2-({[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]スルホニル}アミノ)エチル]カーバメート(60mg、0.15mmol)の溶液を加え、続いて水(200μl)中のリン酸カリウム(64mg、0.3mmol)の溶液を加えた。反応混合物を30分間マイクロ波中130℃*で加熱した。反応混合物をC18カートリッジ(500mg)に直接アプライし、アセトニトリル中の0.1%TFA(3×1mL)で溶離した。ブローダウンによる濃縮後、1:1のTFA:DCM(1mL)で処理し、脱保護された物質を得た。ブローダウンによる濃縮後、質量分析計直結型HPLCによる精製を行い、表題化合物を得た。
LCMS rt=2.36分、MH+=373。
以下に示した温度*で下記の表中の化合物を同様に調製した:
実施例154
N-(2-ヒドロキシエチル)-N-メチル-4-(2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミドトリフルオロアセテート
無水DMF(0.5mL)中の2-(メチルアミノ)エタノール(45mg、0.6mmol)の溶液をトリエチルアミン(200μL)および無水DMF(0.5mL)中の4,4,5,5-テトラメチル-2-(4-{[(ペンタフルオロフェニル)メチル]スルホニル}フェニル)-1,3,2-ジオキサボロラン (67.5mg、0.15mmol)の溶液で処理した。反応混合物を10分間マイクロ波中120℃で加熱した後、真空で濃縮した。反応混合物を1:1のCH3Cl:MeOH(1mL)中に再懸濁し、SCXカートリッジ(1g、1:1のCH3Cl:MeOHで事前に平衡化したもの)にアプライし、N-(2-ヒドロキシエチル)-N-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド化合物を1:1のCH3Cl:MeOHで溶出した。得られた物質を5:1のジオキサン:水(2mL)中に懸濁した。この溶液の1mLをマイクロ波容器へ分注し、水(100μl)中のリン酸カリウム(21mg、0.1mmol)の溶液、2'(ジメチルアミノ)-2-ビフェニル-パラジウムIIクロライドジノルボルニルホスフィン錯体(0.25mg、0.5mol%)およびジオキサン(0.5mL)中の4-ブロモ-2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンの溶液で処理した。反応混合物を30分間マイクロ波中130℃で加熱した。反応混合物をC18カートリッジ(500mg)に直接アプライし、アセトニトリル中の0.1%TFA(3×1mL)で溶出した。ブローダウンによる濃縮後、質量分析計直結型HPLCによる精製を行い、表題化合物を得た。
LCMS rt=2.63分、MH+=346。
以下の化合物は、MDAPの前に1:1のTFA:DCM (1mL)中で試料を懸濁して脱保護された物質を得ること以外は、上記のようにして調製した:
実施例183
4-[2-(ジフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-N-(2-ヒドロキシエチル)ベンゼンスルホンアミドトリフルオロアセテート
方法A
実施例183を130℃の温度で実施例107と同様にして調製した。
LCMS rt=2.7分、MH+=368。
方法B
実施例183を実施例154と同様にして調製した。
LCMS rt=2.67分、MH+=367。
実施例184
2-{[(5-メチル-3-ピリジニル)オキシ]メチル}-4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジントリフルオロアセテート
無水THF(300μL)中の5-メチル-3-ピリジノール(22mg、0.2mmol)の溶液をカリウムt-ブトキシドの溶液(THF中1M、200μL)で処理した。反応混合物を5分間20℃で静置した後、{4-[4-(1-ピロリジニルスルホニル)フェニル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}メチルメタンスルホネート(36mg、0.083mmol)の溶液を添加した。反応混合物を14h間20℃で撹拌し、その後、TFAでクエンチし、ブローダウンにより濃縮した。質量分析計直結型HPLCにより精製したところ、表題化合物が得られた。
LCMS rt=2.91分、MH+=449。
実施例185
1,1-ジメチルエチル{2-[({4-[2-(ジフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}スルホニル)アミノ]エチル}カーバメート
方法A
1,1-ジメチルエチル{2-[({4-[2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}スルホニル)アミノ]エチル}カーバメート(221mg、0.365mmol)およびTHF(474uL、0.474mmol)中の1Mフッ化テトラブチルアンモニウムを含むTHF(2mL)の混合物を3時間30分窒素雰囲気下の室温で撹拌した。反応混合物をDCM(60mL)と水(30mL)とに分配した。有機層を分離し、乾燥させ(疎水性フリット)、真空下で濃縮したところ、表題化合物(266mg)が得られた。
LCMS rt=3.14分、MH+=467。
方法B
THF(4ml)中の1,1-ジメチルエチル{2-[({4-[2-(ジフルオロメチル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]フェニル}スルホニル)アミノ]エチル}カーバメート(250mg、0.41mmol)の溶液に、TBAF(0.6ml、THF中1M溶液、0.6mmol)を滴下添加した。この溶液を2時間静置し、次いで、50mlのメタノールで事前調整したSCXカラム(20g)上に注ぎ入れた。カラムをメタノール(100ml)、次いでメタノール中の2Mアンモニアで溶出し、生成物を溶出させた。適切な画分を合わせ、蒸発乾固し、クリーム色の固体(160mg、83%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=3.14分、MH+=467。
実施例186
1,1-ジメチルエチル[2-({[4-(2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)フェニル]スルホニル}アミノ)エチル]カーバメート
方法A
4-クロロ-2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(180mg、1mmol)を、2'(ジメチルアミノ)-2-ビフェニル-パラジウムIIクロライドジノルボルニルホスフィン錯体(56mg、0.5mol)、リン酸カリウム(212mg、0.3mmol)、1,1-ジメチルエチル[2-({[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]スルホニル}アミノ)エチル]カーバメート(640mg、1.5mmol)および5:1のジオキサン-水(10ml)を入れたマイクロ波容器に加えた。反応混合物を30分間マイクロ波(Biotage Initiator)中120℃で加熱した。反応混合物をシリカにアプライし、事前吸着させ、次いで、シリカSPEカラムに加え、DCM〜30%酢酸エチル/DCMおよび次いで9:1のDCM-メタノールで溶出した。主要画分を蒸発させ、粗製の褐色の油状物を得た:542mg。
LCMS rt=1.08分、MH+445。
方法B
酢酸パラジウム(63mg、0.28mmol)、n-ブチル-ジ-1-アダマンチルホスフィン(197mg、0.55mmol)、4-クロロ-2-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、(1.00g、5.554mmol)、1,1-ジメチルエチル[2-({[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]スルホニル}アミノ)エチル]カーバメート (2.63g、6.16mmol)、炭酸カリウム(1.07g、7.76mmol)および1,4-ジオキサン(15mL)を4.5時間窒素雰囲気下の還流で撹拌した。反応系を周囲温度まで冷却し、一晩撹拌した。反応系をセライト(商標)の充填材により濾過し、酢酸エチル(2x15mL)で洗浄した。合わせた濾液を真空で濃縮し、クロマトグラフィー(シリカ40g、ヘプタン中25〜67%酢酸エチル)により精製した。酢酸エチル/ヘプタンで摩砕し、真空で乾燥したところ、浅黄色の固体(1.56g、70%)として表題化合物が得られた(1.56g 70%)。
実施例187
N-(2-ヒドロキシエチル)-4-[2-(1-メチルシクロプロピル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド
1,2-ジメトキシエタン(3ml)中の4-クロロ-2-(1-メチルシクロプロピル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(248mg、0.0012mole、〜75%純度)の溶液に、10%炭酸ナトリウム(0.25ml)、N-(2-ヒドロキシエチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(392mg、0.0012mole)およびビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウムIIクロライド(15mg)を加え、混合物を1時間マイクロ波中160℃に加熱した。混合物をジクロロメタン(100ml)および水(20ml)へ注ぎ入れた。有機層を分離し、乾燥させ(フェーズセパレーター)、蒸発乾固した。残存のゴム状物をMDAPにより精製し、適切な画分を合わせ、蒸発乾固し、オフホワイト色の固体(52mg、11%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=0.91分、MH+372。
実施例188
実施例188a
4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド
1,2-ジメトキシエタン(2ml)中の4-クロロ-2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(193mg、0.001mole)の溶液に、10%炭酸ナトリウム(0.2ml)、N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(415mg、0.001mole)およびビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウムIIクロライド(20mg)を加え、得られた混合物を1時間マイクロ波中160℃に加熱した。反応混合物をジクロロメタン(100ml)および水(20ml)へ注ぎ入れ、得られた混合物を30分間撹拌した。次いで、混合物を疎水性フリットに通し、蒸発乾固した。残存のゴム状物をクロマトグラフィー(50g、bond elut)により、シクロヘキサン:酢酸エチル20:1、10:1、4:1、2:1、1:1(各々200ml)および酢酸エチルで溶出して精製した。適切な画分を合わせ、蒸発乾固し、固体を得た。固体をジエチルエーテル下で摩砕し(2時間撹拌)、濾過し、ジエチルエーテルで十分に洗浄し、風乾し、黄色の固体(205mg、46%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=0.93分、MH+446。
実施例188b
4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)ベンゼンスルホンアミドトリフルオロアセテート
実施例188bを120℃の温度で実施例111〜135と同様にして調製した。
LCMS rt=2.83分、MH+446。
実施例189
4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(2-ヒドロキシ-1,2-ジメチルプロピル)ベンゼンスルホンアミド
5:1のジオキサン:水(4.5mL)中の(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ボロン酸(150mg、0.743mmol)、4-ブロモ-N-(2-ヒドロキシ-1,2-ジメチルプロピル)ベンゼンスルホンアミド(263mg、0.817mmol)およびリン酸カリウム(三塩基性)(158mg、0.743mmol)の脱気懸濁液に、固体のクロロ[2'-(ジメチルアミノ)-2-ビフェニリル]パラジウム-(1R,4S)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル[(1S,4R)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]ホスファン(1:1)(41.6mg、0.074mmol)を加えた。反応容器を密閉し、初期吸収設定をvery highとしたBiotage Initiator中で30分間120℃に加熱した。反応系を周囲温度まで冷却した。反応混合物を酢酸エチル:クロロホルム(1:1)25 mLと水10mLとに分配した。有機物を分離し、水性部分を酢酸エチル:クロロホルム(1:1)25mLで抽出した。合わせた有機物を疎水性フリットを用いて乾燥し、真空で濃縮して褐色の油状物(390mg)を得た。ジクロロメタン中で試料をロードし、クロマトグラフィー(シリカ(Si)20g)により60分かけて0〜25%メタノール-ジクロロメタンを用いて精製した。適切な生成物を含んでいる画分を合わせ、真空で濃縮して黄色の固体(167mg)を得た。
ジクロロメタン中で試料をロードし、クロマトグラフィー(シリカ(Si)50g)により15分かけて0〜50%メタノール-ジクロロメタンを用いて精製した。適切な生成物を含んでいる画分を合わせ、真空で濃縮して黄色の固体(120mg)を得た。
ジクロロメタン中で試料をロードし、クロマトグラフィー(シリカ(Si)50g)により60分かけて0〜25%メタノール-ジクロロメタンを用いて精製した。適切な画分を合わせ、真空で蒸発させ、ジエチルエーテルで共沸させ、非常に薄い黄色の固体(30mg)として表題化合物を得た。
残りの生成物を含有している画分を黄色の固体まで真空で濃縮した。ジクロロメタン中で試料をロードし、クロマトグラフィー(シリカ(Si)20g)により40分かけて0〜25%メタノール-ジクロロメタンを用いて精製した。適切な画分を合わせ、真空で蒸発させ、黄色のゴム状物(30mg)として粗製の表題化合物を得た。その2つのバッチの化合物を合わせ、クロロメタン中で試料をロードし、クロマトグラフィー(シリカ(Si)50g)により60分かけて0〜10%メタノール-ジクロロメタンを用いて精製した。適切な画分を合わせ、真空で蒸発させ、黄色の固体として表題化合物(30mg)を得た。
LCM:rt=2.89分、MH+=400。
実施例190
4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(2-ヒドロキシ-1,1-ジメチルプロピル)ベンゼンスルホンアミド
5:1のジオキサン:水(4.5mL)中の(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ボロン酸(150mg、0.743mmol)、4-ブロモ-N-(2-ヒドロキシ-1,1-ジメチルプロピル)ベンゼンスルホンアミド(215mg、0.668mmol)およびリン酸カリウム(三塩基性)(155mg、0.730mmol)の脱気懸濁液に、固体のクロロ[2'-(ジメチルアミノ)-2-ビフェニリル]パラジウム-(1R,4S)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル[(1S,4R)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]ホスファン(1:1)(42mg、0.075mmol)を加えた。反応容器を密閉し、吸収設定をvery highとしたBiotage Initiator中で30分間120℃に加熱した。反応系を周囲温度まで冷却した。反応混合物を酢酸エチル:クロロホルム(1:1)25mLと水10mLとに分配した。有機物を分離し、水性部分を酢酸エチル:クロロホルム(1:1)25mLで抽出した。合わせた有機物を疎水性フリットを用いて乾燥し、真空で濃縮して黄色のゴム状物(330mg)を得た。ジクロロメタン中で試料をロードし、クロマトグラフィー(シリカ(Si)50g)により60分かけて0〜100%酢酸エチル-ジクロロメタンを用いて精製した。適切な画分を合わせ、真空で濃縮して浅黄色の固体(117mg)を得た。ジクロロメタン中で試料をロードし、クロマトグラフィー(シリカ(Si)70g)により60分かけて0〜100%酢酸エチル-ジクロロメタンを用いて精製した。適切な画分を合わせ、真空で濃縮して黄色の固体を得た。この固体をジエチルエーテル(5mL)で摩砕した。得られた固体を媒体フリット化ガラス漏斗によって濾過し、回収し、真空で乾燥し、非常に薄い黄色の固体(75mg)として表題化合物を得た。
LCM:rt=2.95分、MH+=400。
実施例191
4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-[(1S,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル]-ベンゼンスルホンアミド
5:1のジオキサン:水(3mL)中の(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ボロン酸(63mg、0.312mmol)、4-ブロモ-N-[(1S,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル]ベンゼンスルホンアミド(95mg、0.29mmol)およびリン酸カリウム(三塩基性)(63mg、0.297mmol)の脱気懸濁液に、固体のクロロ[2'-(ジメチルアミノ)-2-ビフェニリル]パラジウム-(1R,4S)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル[(1S,4R)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]ホスファン(1:1)(17mg、0.030 mmol)を加えた。反応容器を密閉し、吸収設定をvery highとしたBiotage Initiator中で30分間120℃に加熱した。反応系を周囲温度まで冷却した。反応混合物を酢酸エチル:クロロホルム(1:1)15mLと水10mLとに分配した。有機物を分離し、水性部分を酢酸エチル:クロロホルム(1:1)15mLで抽出した。合わせた有機物を疎水性フリットを用いて乾燥し、真空で濃縮して黄色のゴム状物を得た。ジクロロメタン中で試料をロードし、クロマトグラフィー(シリカ(Si)20g)により60分かけて0〜100%酢酸エチル-ジクロロメタンを用いて精製した。適切な画分を合わせ、真空で濃縮し、黄色固体として表題化合物(50mg)を得た。
LCM:rt=2.83分、MH+=398。
実施例192
N-[(1S,2R)-2-ヒドロキシ-1-メチルプロピル]-4-(2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド
1,4-ジオキサン(1.8ml)および水(0.45ml)中の(2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ボロン酸(35mg、0.199mmol)、4-ブロモ-N-[(1S,2R)-2-ヒドロキシ-1-メチルプロピル]ベンゼンスルホンアミド(61mg、0.198mmol)、クロロ[2'-(ジメチルアミノ)-2-ビフェニリル]パラジウム-(1R,4S)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル[(1S,4R)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]ホスファン(1:1)(11.2mg、0.020mmol)およびリン酸カリウム(129mg、0.608mmol)の混合物を密閉チューブ内で、初期吸収レベル設定をvery highとしたBiotage Initiatorマイクロ波中で30分間120℃に加熱した。冷却後、反応系を逆相(C18、5g)のSPEにより水、10%TFA/アセトニトリルで溶出して精製した。TFA/アセトニトリル画分を真空で蒸発させた。試料をDMSO中に溶解し(2×1ml)、MDAPにより精製した。溶媒を真空で蒸発させ、黄色のゴム状物(22mg)として表題化合物を得た。
LCMS rt=2.70分、MH+=360。
実施例193
実施例193a
N-[(1S)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]-4-[2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド
4-ブロモ-N-[(1S)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]ベンゼンスルホンアミド(300mg、1.3mmol)、[2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ボロン酸(385mg、1.3mmol)、クロロ(ジ-2-ノルボルニルホスフィノ)(2'-ジメチルアミノ-1,1'-ビフェニル-2-イルパラジウム(II)(75mg、0.13mmol)およびリン酸カリウム(275mg、1.3mmol)をジオキサン:水(5:1)(5ml)中に懸濁し、10分間脱気した。反応混合物を30分間マイクロ波中120℃で加熱した。反応混合物を水(20ml)で処理したところ、沈殿物が生じた。固体を濾過した。濾液を酢酸エチル:クロロホルム(1:1)(2×20ml)で抽出し、フェーズセパレーターを用いて乾燥させ、真空で濃縮したところ、褐色の泡状物が得られた。泡状物および固体をDCM中に取り、合わせ、真空で濃縮した。得られた固体をFlorisil(60〜100メッシュ)上に事前吸着させ、フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した(シリカ、50g、0〜100%酢酸エチル: DCM、60分)。適当な画分を合わせ、真空で濃縮し、クリーム色の固体(230mg、44%)として表題化合物を得た。
LCMS rt=2.87分、MH+=400。
実施例193b
N-[(1S)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]-4-[2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド塩酸塩
N-[(1S)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]-4-[2-(トリフルオロメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド(30mg、0.08mmol)をメタノール(1.5ml)中に溶解し、1MのHClを含むジエチルエーテル(90μl、0.09mmol)を加え、反応混合物を窒素下でブローダウンしたところ、黄色の固体(32mg、91%)として表題化合物が得られた。
LCMS rt=2.93分、MH+=400。
実施例194
N-(2-アミノエチル)-4-{2-[(ジエチルアミノ)メチル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル}ベンゼンスルホンアミド
無水THF(1mL)中の1,1-ジメチルエチル[2-({[4-(2-ホルミル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)フェニル]スルホニル}アミノ)エチル]カーバメート(35mg、0.1mmol)の溶液をジエチルアミン(0.1mmol)に加えた。反応混合物を10秒間超音波処理した後、4時間静置し、次いで、無水THF(1mL)中のナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(106mg、0.5mmol)の懸濁液を添加した。反応混合物を10秒間超音波処理した後、16時間静置した。反応混合物をMeOH中の2N HClでクエンチし、真空で濃縮した。反応混合物を1:1のCH3Cl:MeOH中に再懸濁し、1:1のCH3Cl:MeOHで事前に平衡化したアミノプロピルカートリッジにアプライした。試料を1:1のCH3Cl:MeOHで溶出した。試料をブローダウンし、1:1のDCM:TFAで処理し、短時間振盪した。ブローダウンにより濃縮し、高pH質量分析計直結型HPLCにより精製し、表題化合物を得た。
LCMS rt=1.92分、MH+403。
実施例195
4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)ベンゼンスルホンアミド
ジオキサン(0.4mL)中の(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ボロン酸(20mg、0.1mmol)の溶液を、リン酸カリウム(22mg、0.1mmol)および2'(ジメチルアミノ)-2-ビフェニル-パラジウムIIクロライドジノルボルニルホスフィン錯体(0.04mg)を入れたマイクロ波容器に加えた。ジオキサン(0.4mL)中の4-ブロモ-N-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)ベンゼンスルホンアミド(46.2mg、0.15mmol)の溶液を加えた。反応混合物を30分間マイクロ波中110℃で加熱した後、冷却した。反応混合物をC18カートリッジ(500mg、アセトニトリル中の0.1%TFAで事前に平衡化したもの)に直接アプライし、アセトニトリル中の0.1%TFA(3x1mL)で溶出した。ブローダウンにより濃縮し、高pH質量分析計直結型HPLCにより濃縮精製し、表題化合物を得た。
LCMS rt=2.82分、MH+386。
再精製した試料を低pH質量分析計直結型HPLCにより精製した。
実施例209
4-(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-[(1R)-1-(ヒドロキシメチル)プロピル]-ベンゼンスルホンアミド
DCM(1mL)中の4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(51mg、0.2mmol)の溶液を、無水DMF(1mL)中の(2R)-2-アミノ-1-ブタノール(0.3mmol)の溶液に加えた。DIPEA(200μL)を加え、反応混合物を15秒間超音波処理した後、16時間静置した。反応混合物を真空で濃縮し、ジオキサン(0.5mL)中に再懸濁したところ、4-ブロモ-N-[1-(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]ベンゼンスルホンアミドの粗製溶液が得られた。ジオキサン(0.3mL)中の(2-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ボロン酸(20mg、0.1mmol)の溶液を、2'(ジメチルアミノ)-2-ビフェニル-パラジウムIIクロライドジノルボルニルホスフィン錯体(0.25mg、0.5mol%)および4-ブロモ-N-[1-(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]ベンゼンスルホンアミドの粗製溶液を入れたマイクロ波容器に加えた。水(200uL)中のリン酸カリウム(22mg、0.1mmol)の溶液を加え、反応混合物を30分間マイクロ波中110℃で加熱した。反応混合物をC18カートリッジ(500mg、アセトニトリルで事前に平衡化したもの)に直接アプライし、アセトニトリル中の0.1%TFA(2×1mL)で溶出した。ブローダウンにより濃縮したところ、粗生成物が得られた。高pH質量分析計直結型HPLCにより精製し、表題化合物を得た。
LCMS rt=0.91分、MH+=386。
脱保護した試料をDCM:TFA(1:1)の溶液で処理し、ブローダウンにより再濃縮した後、高pH質量分析計直結型HPLCにより精製した。
実施例253
4-{2-[(ジメチルアミノ)メチル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル}-N-[(3R)-1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル]ベンゼンスルホンアミド
ジオキサン(0.4mL)中の[4-({[(3R)-1,1-ジオキシドテトラヒドロ-3-チエニル]アミノ}スルホニル)フェニル]-ボロン酸(0.15mmol)の溶液を、リン酸カリウム(22mg、0.1mmol)および2'(ジメチルアミノ)-2-ビフェニル-パラジウムIIクロライドジノルボルニルホスフィン錯体(0.04mg)を入れたマイクロ波容器に加えた。ジオキサン(0.4mL)中の[(4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)メチル]ジメチルアミン(0.1mmol)の溶液を加えた。反応混合物を30分間マイクロ波中110℃で加熱した後、冷却した。反応混合物をC18カートリッジ(500mg、アセトニトリルで事前に平衡化したもの)に直接アプライし、アセトニトリル中の0.1%TFA(3×1mL)で溶出した。ブローダウンにより濃縮し、高pH質量分析計直結型HPLCにより濃縮精製し、表題化合物を得た。
LCMS rt=0.61分、MH+=450。
実施例260
N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-[2-(1-メチルシクロプロピル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド
1,2-ジメトキシエタン(4ml)中のN-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-[2-(1-メチルシクロプロピル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド(純度〜70%、248mg、0.0012mole)の溶液に、10%炭酸ナトリウム(0.5ml)、N-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(451mg、0.0012mole)、および1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウムIIクロライド(25mg)を加え、混合物を2時間マイクロ波中160℃に加熱した。反応混合物を水(10ml)およびジクロロメタン(150ml)で希釈した。有機層を疎水性フリットによる濾過によって分離し、蒸発乾固し、黒/赤色のゴム状物を得た。ゴム状物をMDAPによって精製し(各々90mgで4回実施)、適切な画分を合わせ、蒸発乾固し、黄色/褐色の固体(15mg)として表題化合物を得た。
LCMS rt=2.96分、MH+460。
多形形態試験
実施例145a方法B
示差走査熱量測定法(DSC)
生成物のDSCサーモグラムは、TA Q1000熱量計(シリアルナンバー1000-0126)を用いて得た。試料をアルミニウム製皿へ秤量し、皿の蓋をトップに置き、皿を密閉することなく軽く圧着した。実験は加熱速度10℃ min-1で行った。
図1にデータを示す。溶解開始温度が〜191.5℃であることが認められた。
X線粉末回折(XRPD)
データは、X'Celerator検出器を用い、PANalytical X'Pert Pro粉末回折計(モデルPW3040/60、シリアルナンバーDY1850))により得た。取得条件は次のとおり:放射線:Cu Kα、発生器電圧:40kV、発生器電流:45mA、出発角度:2.0°2θ、終止角度:40.0°2θ、ステップサイズ:0.0167°2θ、ステップ毎の時間:31.75秒。試料は、数ミリグラムの試料をSiウェーハ(0バックグラウンド)プレートにマウントすることにより調製し、粉末の薄層が得られた。
図2にX線粉末回折(XRPD)データを示す。
固体状態の形態に対する特徴的ピークは、算出した格子面間隔とともに表1にまとめてある。ピーク位置は、Highscoreソフトウェアを用いて測定した。
実施例146d
示差走査熱量測定法(DSC)
生成物のDSCサーモグラムは、上記の方法と同じ方法を用いて得た。
図3にデータを示す。溶解開始温度が287.0℃であることが認められた。
X線の粉末回折(XRPD)
データは、上記の方法と同じ方法を用いて得た。
図4にX線粉末回折(XRPD)データを示す。
固体状態の形態に対する特徴的ピークは、算出した格子面間隔とともに表2にまとめてある。ピーク位置は、Highscoreソフトウェアを用いて測定した。
実施例146e
示差走査熱量測定法(DSC)
生成物のDSCサーモグラムは、上記の方法と同じ方法を用いて得た。
図5にデータを示す。溶解開始温度が195.6℃であることが認められた。
X線の粉末回折(XRPD)
データは、上記の方法と同じ方法を用いて得た。
図6にX線粉末回折(XRPD)データを示す。
固体状態の形態に対する特徴的ピークは、算出した格子面間隔とともに表3にまとめてある。ピーク位置は、Highscoreソフトウェアを用いて測定した。
生物学的データ
1. in vitroデータ
IKK2アッセイ
組換えヒトIKKβ(残基5〜756)をバキュロウィルス中でC末端GST標識融合タンパク質として表現させ、時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR-FRET)アッセイを用いてその活性を評価した。すなわち、様々な濃度の化合物またはDMSOビヒクル(最終1.7% v/v)を入れたウェルに、アッセイバッファー(50mM HEPES、10mM MgCl2、1mM CHAPS pH7.4(1mM DTTおよび0.01% w/v BSAを含む))で希釈されたIKKβ(最終0.5〜4nM)を加えた。反応は、6μLの全体積でGST-IκBα基質(最終25nM)/ATP(最終1μM)を添加することにより開始した。反応系を室温で15分間インキュベートし、次に、W-1024ユーロビウムキレート(Wallac OY, Turku, Finland)およびAPC-標識抗GST抗体(Prozyme, San Leandro, California, USA)で標識した抗ホスホセリン-IκBα-32/36モノクローナル抗体クローン12C2 (Cell Signalling Technology, Beverly Massachusetts, USA)を含有するバッファー(100mM HEPES pH 7.4、150mM NaClおよび0.1% w/v BSA)中の50mM EDTA(3μL)を添加することにより反応を終了させた。反応系をさらに室温で60分間インキュベートし、Rubystarプレートリーダー(BMG Instruments, Aylesbury, UK)を用いて、特異的665nmエネルギー移動シグナルと参照ユウロピウム620nmシグナルとの比として、GST-IκBαのリン酸化度を測定した。
ヒト末梢血液単核細胞アッセイおよびヒト全血アッセイ
ヒト末梢血液単核細胞アッセイ
化合物の細胞内有効性は、ヒト末梢血液単核細胞(PBMC)で、リポ多糖類(LPS)刺激によるTNFa産生に対するそれら細胞の影響を測定することにより評価した。PBMCは、健常ボランティアから得たヘパリン処理のヒト血液をAccuspinチューブに入れたヒストパック(hystopaque)上に重層し、20分間800gで遠心分離を行うことにより調製した。細胞を接触面から回収し、遠心分離(1300g、10分)により洗浄し、アッセイバッファー(10%ウシ胎仔血清、1%L-グルタミンおよび1%ペニシリン/ストレプトマイシンを含有するRPMI1640)中に1×106細胞/mlで再懸濁した。適宜希釈した化合物の溶液(DMSO中に溶媒和し希釈したもの)1.0μLを含有するマイクロタイターウェルに50μLの細胞を加えた。75μLのLPS(s.typhosa Sigma Cat L6386、最終1ng/ml)を加え、試料を37℃、5%CO2で20時間インキュベートした。上清を除去し、MSD法を用いる電気化学ルミネセンスアッセイによってTNFの濃度を測定した。
ヒト全血アッセイ
健常ボランティアから得たヘパリン処理の血液を、 DMSO中で適切に希釈した化合物の溶液1.0μLを含有するマイクロタイタープレートのウェルへ分注した(100μL)。37℃、5%CO2で1時間インキュベーションした後、RPMI 1640(1%L-グルタミンおよび1%ペニシリン/ストレプトマイシンを含有)中のLPS溶液(S. typhosa)25μLを加えた(最終50ng/ml)。試料を37℃、5%CO2で20時間インキュベートし、生理的食塩水(0.138%NaCl)50μLを加え、10分間1300gで遠心分離した後、Biomek FXの液体操作ロボットを用いて希釈した血漿を回収した。血漿TNFα含量は、メソスケール(mesoscale)(MSD)法を用いて、電気化学ルミネセンスアッセイにより測定した。
PBMCと関連したTNFαアッセイおよび全血アッセイ
抗hTNFアルファ捕獲抗体でプレコートされており、MSDヒト血清サイトカインアッセイ希釈剤25μLを入れている96ウェルのHigh-Bind MSDアッセイプレートに、Biomek FXを使用して、PBMCプレートからの上清2020μLまたは全血プレートからの上清40μLを移した。また各プレートには、TNFα標準曲線(0〜5000pg/ml: R+D系、210-TA)も含まれていた。全血アッセイの場合、プレートを密閉し、2時間室温で振盪し、その後、プレートを洗浄し、MSD検出抗体40μLを加えた。プレートをさらに1時間室温で振盪した後、再度洗浄し、150μLのMSD読み取りバッファーT(2X)を加えた。次いで、プレートをMSD Sector 6000プレートリーダー上で読み取った。PBMCアッセイの場合、MSDプレートへ上清を添加した後、続けて直ちにMSD検出抗体20μLを加え、次いで、そのプレートを密閉し、2時間振盪し、その後、90μLのMSD読み取りバッファーP(2.5X)を添加した。プレートはMSD Sector 6000上で読み取った。
TNF濃度は、同一のプレート上で実施した標準曲線から導き、またTNF産生の阻害に対するpIC50値は、活性基準ソフトウェアを用いて、非線形の最小二乗曲線適合法によって化合物の用量反応曲線から導いた。
NFkBレポーターアッセイ
T225フラスコ内の70%集密度のA549 SPAP細胞を5分間200gで遠心分離することにより回収し、アッセイバッファー(10% FCS 2xHI、2mM L-グルタミン、1% Pen/Strep、および非必須アミノ酸を補充したDMEM)中に再懸濁し、0.16×106/mlまで希釈した。140xの所望の最終アッセイ濃度でDMSO原液に溶解した化合物0.5μLを入れた透明なNunc 384ウェルプレートの各ウェルに、細胞溶液60μLを分注した。プレートを37℃、湿度95%、5%CO2で1時間インキュベートした後、アッセイバッファーに溶解したTNF溶液10mlを加えて最終濃度を3.2ng/mlとし、次に、15時間細胞インキュベーターに戻した。プレートを室温で1時間平衡化した後、25μLのpNPPバッファー(1Mジエタノールアミン pH9.8、0.5mM MgCl2、0.28M NaCl、2mg/ml pNPP)をアッセイプレートの各ウェルに添加した。光から試薬を保護するためにプレートを覆い、次いで、室温で約1時間インキュベートした後、405nmの単一フィルターを用いて、Ascent上で読み取った。
すべてのデータは、各プレート上の16個の高対照ウェルおよび16個の低対照ウェルの平均に対して標準化した。次いで、以下の形態の4つのパラメーター曲線適合が用いられた。
2. in Vivoデータ
オスCDラットにおける鼻腔内投与LPS誘発好中球増多症
化合物/ビヒクル前処理
オスのCDラット(150〜250g)にイソフルラン(5%、2L/min O2, 1L/min NO)で麻酔をかけ、垂直に維持しながら、100μLのジルソンピペットを用いて、鼻孔当たり25μLの投与量で試験化合物またはビヒクル(リン酸緩衝生理食塩水中または5%デキストロースの水溶液、1.5%Avicel RC591、0.15%EDTA、0.025%ポリソルベート80、0.015%塩化ベンザルコニウムを含むビヒクル中に溶解した0.2% Tween 80)を投与した。ピペットの先端を鼻孔に約3mm挿入し、投与物質を注入した。投与後、麻酔からの回復中に動物を仰臥位で置いた。
LPS誘発プロトコル(Challenge Protocol)
化合物またはビヒクル投与の約30分後に、ラットに上記のように再度麻酔をかけ、次いで、25μL/鼻孔のリン酸緩衝生理食塩水ビヒクル(PBS)または10mg/mlのリポ多糖類(LPS)のいずれかを同じ方法で投与した。
鼻洗浄プロトコル
PBS/LPS誘発の4時間後、動物を過剰量のペントバルビタール・ナトリウムの腹腔内投与で処分した。気管を露出させ、小さく切開し、これにチューブを鼻腔に対して垂直に挿入した。次いで、ヘパリン処理した(10U/ml)PBS15mlで鼻を洗浄した。
細胞計数
7分間1300rpmでNALF試料を遠心分離にかけた。上清を除去し、得られた細胞ペレットを0.5mlのPBS中に再懸濁した。サイトスピンホルダーに75μLの再懸濁NAL液を入れることにより再懸濁液の細胞スライドを調製し、次いで、5分間500rpmで回転させた。スライドを風乾し、次いで、細胞微分計数(differential cell counting)を行うため、Leishmans染色で染色した(20分)。また全細胞は、シスメックス(Sysmex)カウンターを用いて、再懸濁液からカウントした。これら2つのカウントから、NALF中の好中球の総数を確定した。
ラットにおけるLPS誘発TNFα産生
Charles River Breeding Laboratories (Portage) ACUC Protocol# 05051から入手したオスのルイスラット(180〜200g)を化合物またはビヒクルで経口的に前処理した。決定した前処理時間の後に、0.5mlの生理食塩水に溶解したLPS(大腸菌Serotype 055-B5(Sigma Chemical Co., St Louis, MO)由来のリポ多糖類)を30μg/ラットでラットに腹腔内投与した。LPS注射の90分後にラットにCO2吸入することにより安楽死させ、心穿刺を行って血液サンプルを回収し、ヘパリン処理チューブへ移し、氷上で保管した。血液試料を10分間2000rpmの遠心分離にかけ、TNFαレベルについて特定ELISAにより分析するため、血漿を回収した。製品の仕様書に従い、TNFαについて血漿試料を分析した。TNFαレベルはpg/mlとして示した。R&D Systems Inc. (Rat TNF Quantikine Kit Catalog# RTA00)からELISAキットを購入した。
結果
IKK2アッセイのIKK2に対する活性に関し、実施例1〜260の化合物を試験し、5.0以上のpIC50効力を有するIKK2の阻害物質であることが分かった。
好ましい化合物は、ヒト末梢血液単核細胞アッセイでpIC50>6を持つものである。
好ましい化合物は、ヒト全血アッセイでpIC50>5を持つものである。
好ましい化合物は、NFkBレポーターアッセイでpIC50>6を持つものである。
オスのCDラットにおいて鼻腔内投与したLPSで誘発される好中球増多症に関するin vivoモデルで実施例82、84、137b、146b、146c、114、118、150および177の化合物を試験した。実施例82、146b、146c、118および177の化合物は、5μg/kgで>50%の阻害を示した。
ラットにおけるLPS誘発TNFα産生に関するin vivoモデルで実施例145aの化合物を試験し、ED50が<20mg/kgであることが明らかとなった。