JP2012145751A - 光学用紫外線硬化型樹脂組成物、硬化物及び表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (A)数平均分子量Mnが10000以上、かつ、分散度dが1.5以下であり、さらに2個以上のアクリレート基を有するポリマー、(B)光重合開始剤を含む光学用紫外線硬化型樹脂組成物である。
【選択図】 図1
Description
また、前記(A)は、共役ジエン系ポリマーを含むことが好ましい。
<光学用紫外線硬化型樹脂組成物>
はじめに本発明の光学用紫外線硬化型樹脂組成物について説明する。
〔ポリエーテル系ポリマー〕
化合物(A)の好ましい形態の一つであるポリエーテル系ポリマーは、例えば数平均分子量Mnが10000以上、かつ、分散度dが1.5以下であるポリエーテルポリオール(a−1)と、イソシアナート基を有するアクリレート(a−2)または、カルボキシル基を有するアクリレート(a―3)との反応で得られる。
ポリエーテルポリオール(a−1)としては、数平均分子量Mnが10000以上、かつ、分散度dが1.5以下であり、当該化合物中に下記の一般式(1)で示される繰り返し単位を有し、かつ、水酸基を2個以上有するものであれば特に限定されない。
Rは、炭素数1〜14の直鎖状及び/又は分岐状のアルキレン基を有すること好ましく、具体的には、−CH2O−、−CH2CH2O−、−CH2CH(CH3)O−、−CH2CH(C2H5)O−、CH2C(CH3)2O−、−CH2CH2CH2CH2O−、−COCH2CH2CH2CH2CH2O−、−CH2C(CH3)2CH2O−等が挙げられ、中でも、−CH2CH2O−、−CH2CH(CH3)O−、が好まししく、−CH2CH(CH3)O−が特に好ましい。
これらポリエーテルポリオール(a−1)に含まれる繰り返し単位は、1種類だけの繰り返し単位からなってもよいし、2種類以上の繰り返し単位からなってもよい。また、これらポリエーテルポリオール(a−1)には、上記構造以外の繰り返し単位が含まれていてもよい。ポリエーテルポリオール(a−1)中の一般式(1)の含有割合は、80質量%以上が好ましく、より好ましくは90質量%以上であり、特に好ましくは95質量%以上である。一般式(1)の含有割合が80質量%以上であれば、イソシアナート基を有するアクリレート(a−2)やカルボキシル基を有するアクリレート(a―3)と反応して得られるポリエーテル系ポリマーの粘度が低くなり、その結果、作業性に優れた樹脂組成物が得られる。
上記ポリエーテルポリオール(a−1)としては、例えば、エチレンオキシド単独のジオールであるポリエチレングリコール、プロピレンオキシド単独のジオールであるポリプロピレングリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのランダム及び/またはブロック共重合のジオールであるポリエチレンプロピレングリコール、ビスフェノールAにエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを付加させたビスフェノールA系ジオール、グリセリンにエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを付加させたグリセリン系トリオール、トリメチロールプロパンにエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを付加させたトリメチロールプロパン系トリオール、エチレンジアミンにエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを付加させたエチレンジアミン系テトラオール、ソルビトールにエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを付加させたソルビトール系ポリオール、蔗糖にエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを付加させた蔗糖系ポリオール、蔗糖およびグリセリンにエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを付加させたポリエーテルポリオール等がある。中でも、ポリプロピレングリコール、プロピレンオキシドを付加させたトリメチロールプロパン系トリオール、プロピレンオキシドを付加させたグリセリン系トリオールが好ましく、ポリプロピレングリコールがより好ましい。
市販されるポリエーテルポリオール(a−1)としては、例えば、旭硝子社製の商品名「プレミノール」が挙げられる。
ポリエーテルポリオール(a−1)の分子量は、数平均分子量Mnが10000〜50000が好ましく、10000〜30000がさらに好ましく、10000〜25000が特に好ましい。数平均分子量Mnが10000未満であれば、得られる樹脂組成物の硬化物が硬く(硬度が高い)、または伸び率が小さくなり、耐衝撃吸収性に劣る傾向が見られ、逆に、数平均分子量Mnが50000を超えると、得られる樹脂組成物の粘度が高くなりすぎて、作業性に劣る傾向が見られ好ましくない。
ポリエーテルポリオール(a−1)の分子量分布(Mw/Mn)は、1.5以下が好ましく、1.4以下がさらに好ましく、1.2以下が特に好ましく、1.1以下が最も好ましい。分子量分布(Mw/Mn)が大きいと、得られる樹脂組成物の粘度が高く作業性に劣ったり、得られる樹脂組成物の硬化物が硬く(硬度が高い)、または伸び率が小さくなる傾向が見られる。
なお、本明細書中の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)は、いずれも、テトラヒドロフラン(THF)を移動相とし、温度40℃、流速0.3mL/minの条件下で、東ソー社製のカラム TSK−gel SuperHM−H 2本、TSK−gel SuperH2000 1本を用い、東ソー社製のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)装置 HLC−8220GPCにより求め、標準ポリスチレン換算した値である。
イソシアナート基を有するアクリレート(a−2)としては、イソシアナート基とアクリレート基を有するものであれば特に限定されないが、入手の容易さから2−アクリロイルオキシエチルイソシアナート、1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアナート等が好ましく、2−アクリロイルオキシエチルイソシアナートがより好ましい。
カルボキシル基を有するアクリレート(a―3)としては、カルボキシル基とアクリレート基を有するものであれば特に限定されないが、アクリル酸、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸等が好ましく、アクリル酸がより好ましい
ポリエーテル系ポリマーの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、触媒の存在下、ポリエーテルポリオール(a−1)とイソシアナート基を有するアクリレート(a−2)とのウレタン化反応、または、ポリエーテルポリオール(a−1)とカルボキシル基を有するアクリレート(a―3)とのエステル化反応を行なうことで得ることができる。
上記のウレタン化反応触媒としては、例えばトリエチルアミン、ベンジルメチルアミン等のアミン類、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート等のジラウレート化合物、ナフテン酸銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛等を触媒として用いることができる。触媒の添加量は反応混合物全体に対して0.001〜1質量%程度であることが好ましく、0.01〜0.5質量%程度であることが特に好ましい。反応温度は通常、10〜100℃、特に30〜80℃で行うことが好ましい。また、反応中のラジカル重合によるゲル化を防止するため、公知の重合禁止剤が添加しておくことが好ましい。重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、メトキノン、p−メトキシフェノール、p−ベンゾキノン等が好ましく使用でき、反応混合物全体に対して0.001〜3質量%であることが好ましく、0.01〜1質量%であることがより好ましい。
上記のエステル化反応触媒としては、例えばルイス酸として機能する触媒が好ましく、例えばTi化合物(例えば、Ti(OBu)4、Ti(O−Pr)4等)、Sn化合物(例えば、オクチル酸スズ、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズジラウレート、モノブチルスズヒドロキシブチルオキシド、塩化第一スズ、塩化第二スズ等)、プロトン酸(例えば、硫酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等)等が挙げられ、なかでも反応性、薬品の有害性、入手の容易さの観点からTi(OBu)4、Ti(O−Pr)4、オクチル酸スズ、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズジラウレート、モノブチルスズヒドロキシブチルオキシド、メタンスルホン酸が好ましい。上記触媒は、単独で用いてもよいし、本発明の効果を損なわない範囲で、2種以上を併用してもよい。触媒の使用量は、反応混合物全体に対して0.001〜5質量%程度であることが好ましく、0.01〜1質量%程度であることが特に好ましい。反応温度は、80〜250℃が好ましく、90〜230℃がより好ましく、100〜210℃が更に好ましい。上記範囲とすることで、好適な反応速度による合成が可能となり、得られるポリエステルアクリレートの着色の小さくなるため好ましい。また、反応中のラジカル重合によるゲル化を防止するため、公知の重合禁止剤が添加しておくことが好ましい。重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、メトキノン、p−メトキシフェノール、p−ベンゾキノン等が好ましく使用でき、反応混合物全体に対して0.001〜3質量%であることが好ましく、0.01〜1質量%であることがより好ましい。
ポリエーテルポリオール(a−1)と、イソシアナート基を有するアクリレート(a−2)または、カルボキシル基を有するアクリレート(a―3)との反応比率は、ポリエーテルポリオール(a−1)に含まれる水酸基1当量に対して、イソシアナート基を有する(メタ)アクリレート(a−2)に含まれるイソシアナート基、または、カルボキシル基を有するアクリレート(a―3)に含まれるカルボキシル基が、0.40〜1.05当量となるように定めることがこの好ましく、0.60〜1.05当量がより好ましく、0.80〜1.05当量がさらに好ましい。0.40当量を下回ると、得られる樹脂組成物の硬化物の伸び率が小さくなり耐衝撃吸収性に劣る傾向が見られ、1.05当量を上回ると、残留する(a−2)または(a―3)により耐熱性、耐光性の低下が起こる傾向が見られ好ましくない。
ポリエーテル系ポリマー中のポリエーテルポリオール(a−1)の使用割合は、90質量%以上が好ましく、93質量%以上がさらに好ましく、95質量%以上が特に好ましく、97質量%以上が最も好ましい。90質量%未満の場合は、耐熱性、耐光性、耐湿性に劣る傾向が見られ、また、得られる樹脂組成物の粘度が高く作業性に劣る傾向が見られる。
ポリエーテル系ポリマーの25℃における粘度は、1000〜10000mPa・sが好ましく、1000〜50000mPa・sがさらに好ましく、1000〜30000mPa・sが特に好ましい。25℃における粘度が100000mPa・sを超える場合は、得られる樹脂組成物の粘度が高く作業性に劣る傾向が見られる。
ポリエーテル系ポリマーの数平均分子量Mnが10000〜80000が好ましく、10000〜50000がさらに好ましく、10000〜30000が特に好ましい。数平均分子量Mnが10000未満であれば、得られる樹脂組成物の硬化物が硬く(硬度が高い)、または伸び率が小さくなり、耐衝撃吸収性に劣る傾向が見られ、逆に、数平均分子量Mnが80000を超えると、得られる樹脂組成物の粘度が高くなりすぎて、作業性に劣る傾向が見られ好ましくない。
ポリエーテル系ポリマーの分子量分布(Mw/Mn)は、1.5以下が好ましく、1.4以下がさらに好ましく、1.2以下が特に好ましく、1.1以下が最も好ましい。分子量分布(Mw/Mn)が大きいと、得られる樹脂組成物の粘度が高く作業性に劣ったり、得られる樹脂組成物の硬化物が硬く(硬度が高い)、または伸び率が小さくなる傾向が見られる。
〔共役ジエン系ポリマー〕
化合物(A)の好ましい形態の一つである共役ジエン系ポリマーは、種々の方法で合成することができ、例えば、共役ジエン系プレポリマーをまず合成し、次にこの共役ジエン系プレポリマーに二塩基性不飽和酸無水物を反応させた後、引き続き、得られたプレポリマー中の酸無水物基の一部または全部に、水酸基を有するアクリレートを反応させることにより得られる。また、共役ジエン系ポリマーを得る他の方法としては、水酸基を有する共役ジエン系プレポリマーと水酸基を有するアクリレートを、2,4−トリレンジイソシアネート化合物などのジイソシアネート化合物を介して反応させる方法や、カルボキシル基を有する共役ジエン系プレポリマーと、グリシジル基を有するアクリレートを反応させる方法、水酸基を有する共役ジエン系プレポリマーと、酸ハライド基を有するアクリレートを反応させる方法などが挙げられる。中でも、共役ジエン系ポリマーは、共役ジエン系プレポリマーをまず合成し、次にこの共役ジエン系ポリマーに二塩基性不飽和酸無水物を反応させた後、引き続き、得られたポリマー中の酸無水物基の一部または全部に、水酸基を有するアクリレートを反応させることにより得ることが好ましい。
共役ジエン系プレポリマーを構成する共役ジエン化合物としては、例えばブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、1−フェニルブタジエン、2−フェニルブタジエン、1,1−ジフェニルブタジエン、1,2−ジフェニルブタジエン、2,3−ジフェニルブタジエンなどが挙げられる。共役ジエン系ポリマーはこれらの共役ジエン化合物の1種類単独で構成されていてもよく、2種類以上から構成されていてもよい。 共役ジエン系プレポリマーとしては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、またはイソプレンとブタジエンの混合物の共重合体などが特に好ましい。
共役ジエン系プレポリマーは、ブタジエン、イソプレンなどの上記した共役ジエン化合物を、ナトリウムナフタレン錯体、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、メチルリチウム、エチルリチウム、ペンチルリチウムなどのアルキルリチウムなどを開始剤としてアニオン重合させることにより製造することもできるし、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾビスニトリル化合物、ベンゾイルパーオキサイドなどの過酸化物を開始剤としてラジカル重合させることによっても製造することができる。なお、これらの重合反応は、通常、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレンなどの脂肪族または芳香族炭化水素系溶媒の存在下に、重合温度−80℃〜150℃、重合時間1〜100時間という条件で行うことができる。
次に、上述の方法で得られた共役ジエン系プレポリマーに、二塩基性不飽和酸無水物を反応させることにより酸無水物基を導入する。この反応は、例えば共役ジエン系プレポリマーと二塩基性不飽和酸無水物とを、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレンなどの脂肪族または芳香族炭化水素系溶媒などの反応に不活性な溶媒の存在下または不存在下に、通常、常温〜200℃の範囲で1〜100時間の範囲で攪拌して行うことができる。
さらに、上記共役ジエン系プレポリマーに導入された酸無水物基の一部または全部に、水酸基を有するアクリレートを反応させることにより、共役ジエン系ポリマーを得ることができる。この反応は、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレンなどの脂肪族または芳香族炭化水素系溶媒などの反応に不活性な溶媒の存在下または不存在下に、通常、常温〜200℃で1〜100時間攪拌することにより行うことができる。
水酸基を有するアクリレートとしては、例えば、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシブチル、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシアクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、価格、入手の容易さなどの観点から、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシブチルが好ましい。
水酸基を有するアクリレートの使用量は、共役ジエン系プレポリマー中のアクリレート基の数がその1分子あたりの平均として2個以上有する必要があり、好ましくは2〜10個、より好ましくは2〜5個である観点から、通常、上記共役ジエン系ポリマーがその1分子あたりの平均として有する酸無水物基に対して0.01〜1.5モル倍の範囲であるのが好ましく、0.1〜1モル倍の範囲であるのがより好ましい。
共役ジエン系ポリマーは、その1分子あたりの平均として有するアクリレート基が2個未満では、得られる紫外線硬化性樹脂組成物の硬化性が不十分となり、一方10個を越えると、得られる樹脂組成物の硬化物の伸び率が小さくなり耐衝撃吸収性に劣る傾向が見られる。
共役ジエン系ポリマーの数平均分子量Mnは、10000〜50000の範囲であるのが好ましく、10000〜30000の範囲であるのがより好ましく、10000〜25000の範囲であるのがより好ましい。数平均分子量が10000未満である場合、得られる樹脂組成物の硬化物の伸び率が小さくなり耐衝撃吸収性に劣る傾向が見られる。一方、数平均分子量が50000を越えると、得られる共役ジエン系ポリマーの粘度が高くなり、作業性が低下する傾向となることから好ましくない。
共役ジエン系ポリマーの分子量分布(Mw/Mn)は、1.5以下が好ましく、1.45以下がさらに好ましく、1.35以下が特に好ましい。分子量分布(Mw/Mn)が大きいと、得られる樹脂組成物の粘度が高く作業性に劣ったり、得られる樹脂組成物の硬化物が硬く(硬度が高い)、または伸び率が小さくなる傾向が見られる。
共役ジエン系ポリマーの25℃における粘度は、10000〜500000mPa・sが好ましく、10000〜400000mPa・sがさらに好ましく、10000〜350000mPa・sが特に好ましい。25℃における粘度が500000mPa・sを超える場合は、得られる樹脂組成物の粘度が高く作業性に劣る傾向が見られる。
〔ポリ(メタ)アクリレート系ポリマー〕
化合物(A)の好ましい形態の一つであるポリ(メタ)アクリレート系ポリマーは、リビング性のアニオン重合により得られる反応性官能基を有するポリ(メタ)アクリレート系プレポリマーに、当該プレポリマーと反応する官能基を有するアクリレートを反応させることにより得られる。
反応性官能基を有するポリ(メタ)アクリレート系プレポリマーにおけるリビング性のアニオン重合方法は、公知の方法を用いることができる。例えば、tert−ブチルリチウムを使用した公知のメタクリレートのアニオン重合を、トルエン中、トリアルキルアルミニウム、ジアルキル(ジフェニルアミノ)アルミニウム等の有機アルミニウム化合物の存在下に、−78℃で行うことにより、分子量分布の狭いポリメタクリレート系重合体を得る方法(特公平7−57766号公報)、tert−ブチルリチウム等の有機リチウム化合物を使用した公知のメタクリレートのアニオン重合を、炭化水素溶媒中、1個以上の嵩高な基を有する特定の有機アルミニウム化合物(例:トリイソブチルアルミニウム、ジイソブチル(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム等)の存在下行う方法(特開平5−5009号公報)、tert−ブチルリチウムを使用した公知のメタクリレート又はアクリレートのアニオン重合を、トルエン中、メチルビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシ)アルミニウム又はエチルビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシ)アルミニウムの存在下に行う方法(高分子学会予稿集(Polymer Preprints, Japan)、第46巻、第7号、第1081〜1082頁(1997年)及び同第47巻、第2号、第179頁(1998年))、α−リチオイソ酪酸エチル、tert−ブチルリチウム等の有機リチウム化合物を使用した公知のメタクリレート又はアクリレートのアニオン重合を、トルエン等の炭化水素系溶媒中、トリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物及びエステル化合物、エーテル化合物若しくは有機4級塩の存在下に行なう方法(Macromolecules、第31巻、第573〜577頁(1998年)及び国際出願国際公開第WO98/23651号公報)、特定の重合開始剤化合物と特定の有機アルミニウム化合物との存在下にアニオン重合を行う方法(特開2002−88109号公報)などが挙げられる。
反応性官能基を有するポリ(メタ)アクリレート系プレポリマーに含まれる反応性官能基としては、カルボキシル基、アミノ基、シアノ基、水酸基、アミド基、グリシジル基などが挙げられる。
ポリ(メタ)アクリレート系ポリマーは、その1分子あたりの平均として有するアクリレート基が2個未満では、得られる紫外線硬化性樹脂組成物の硬化性が不十分となり、一方10個を越えると、得られる樹脂組成物の硬化物の伸び率が小さくなり耐衝撃吸収性に劣る傾向が見られる。
ポリ(メタ)アクリレート系ポリマーの数平均分子量Mnは、10000〜50000の範囲であるのが好ましく、10000〜40000の範囲であるのがより好ましく、10000〜25000の範囲であるのがより好ましい。数平均分子量が10000未満である場合、得られる樹脂組成物の硬化物の伸び率が小さくなり耐衝撃吸収性に劣る傾向が見られる。一方、数平均分子量が50000を越えると、得られるポリ(メタ)アクリレート系ポリマーの粘度が高くなり、作業性が低下する傾向となることから好ましくない。
〔化合物(A)〕
化合物(A)は、数平均分子量Mnが10000以上、かつ、分散度dが1.5以下である、2個以上のアクリレート基を有するポリマーであれば特に限定されないが、上述のポリエーテル系ポリマー、共役ジエン系ポリマー、ポリ(メタ)アクリレート系ポリマー等が好適に用いられる。
化合物(A)の25℃における粘度は、用いるポリマーにもよるが、500000mPa・s以下が好ましく、350000mPa・s以下がより好ましく、200000mPa・s以下がさらに好ましく、100000mPa・s以下が特に好ましい。また、1000mPa・s以上が好ましく、2000mPa・s以上がより好ましく、3000mPa・s以上がさらに好ましい。25℃における粘度が500000mPa・sを超える場合は、得られる樹脂組成物の粘度が高く作業性に劣る傾向が見られる。
化合物(A)の分子量分布(Mw/Mn)は、1.50以下が好ましく、1.35以下がより好ましく、1.20以下がさらに好ましく、1.10以下が最も好ましい。分子量分布(Mw/Mn)が大きいと、得られる樹脂組成物の粘度が高く作業性に劣る傾向、得られる樹脂組成物の硬化物の伸び率が小さくなり耐衝撃吸収性に劣る傾向が見られる。
〔(B)光重合開始剤〕
本発明の樹脂組成物は必須成分として(B)光重合開始剤を含有するが、光重合開始剤を含むことにより光照射によって速やかに硬化させることができるという効果を奏する。
樹脂組成物中の(B)光重合開始剤の含有量としては、樹脂組成物100質量%に対し、0.1〜10質量%であることが好適である。0.1質量%以上であると樹脂組成物をより充分に硬化させることができ、また10質量%以下であると臭気発生や硬化物の着色を充分に抑制できる。より好ましくは0.3〜5質量%、更に好ましくは1〜5質量%である。また、表示装置保護の観点などから保護板に紫外線カット層が設けられた場合の硬化には、例えば、380nm以上の波長で硬化を行う必要があり、この場合には、樹脂組成物100質量%に対して、アセトフェノン類及び/またはオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]エチルエステル及び/またはオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]エチルエステルを1.0〜5質量%と、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド及び/または、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドを0.01〜0.5質量%を併用使用することが好ましい。
〔(C)可塑剤〕
本発明の光学用紫外線樹脂硬化型樹脂組成物は、更に、(C)可塑剤を含むものでもある。
(C)可塑剤としては、ラジカル重合性を有しない化合物をいい、具体的には(メタ)アクリレート基を有しない化合物をいい、例えば、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジウンデシルフタレート等のフタル酸エステル類;ジ−n−ブチルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジブトキシエチルアジペート、ジ−n−オクチルアジペート、ジイソオクチルアジペート、ジイソノニルアジペート、ビス−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート等のアジピン酸エステル類;ジブチルセバケート、ジオクチルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等のセバシン酸エステル類;ジヘキシルアゼレート、ジオクチルアゼレート等のアゼライン酸エステル類;トリエチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート等のクエン酸エステル類;メチルフタリルエチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート等のグリコール酸エステル類;トリオクチルトリメリテート、トリ−n−オクチル−n−デシルトリメリテート、トリメリット酸トリアルキル(C4〜C11)等のトリメリット酸エステル類;メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、グリセリンモノリシノレート等のリシノール酸エステル類;ジ−n−ブチルマレート等のマレイン酸エステル類;モノブチルイタコネート等のイタコン酸エステル類;ブチルオレート等のオレイン酸エステル類;トリクレジルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリキシレニルフォスフェート等のリン酸エステル類;安息香酸エステル類などのエステル類の他、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシド共重合体等の上述するポリエーテルポリオール(a−1)類;アデカ社製の商品名「アデカカーポール」、三洋化成社製の商品名「ニューポール」等で挙げられるポリエーテルモノオール類;プロピレンオキシドとエチレンオキシドを主成分とする50HBシリーズ等ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル酸等の側鎖に重合性官能基や二重結合を有しない(メタ)アクリル系重合体;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;ナイロン6,6などのポリアミド系樹脂、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリブテン等のゴム系ポリマー;熱可塑性エラストマー、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、ロジンエステル樹脂などを用いることができる。
〔その他の重合性成分〕
本発明ではまた、上述した必須成分(A)及び(B)、任意成分である(C)に加え、更に必要に応じて、必須成分(A)と共硬化可能な成分(その他の重合性成分)として、下記の(メタ)アクリレート系化合物や不飽和化合物等の1種又は2種以上含んでいてもよい。
(メタ)アクリレート系化合物としては、特に限定されないが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、エイコデシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、シクロへキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイルフォスフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、上記の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル系化合物にε−カプロラクトン等の環状エステル化合物を付加させたもの、アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有化合物と(メタ)アクリル酸との付加反応により得られる化合物、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAに(メタ)アクリル酸を反応させたもの等の2官能(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の(メタ)アクリレート、さらには、上述の(メタ)アクリレートにエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを付加して変性された各種(メタ)アクリレート類、メトキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ−ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ−トリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の片末端がアルキル化されたエチレングリコール若しくはその重合体との(メタ)アクリレート、メトキシ−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシ−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ−ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ−トリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の片末端がアルキル化されたプロピレングリコール若しくはその重合体との(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2−アクリロイロキシエチルコハク酸などのカルボキシル基含有(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテルポリオールとイソシアナート基を有する(メタ)アクリレート(a−2)との反応で得られる化合物、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート系樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂等の(メタ)アクリレートを有する反応性オリゴマー類が挙げられる。
〔その他の成分〕
さらに、本発明の紫外線硬化型樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、熱硬化触媒、紫外線吸収剤、重合禁止剤、レベリング剤、増粘剤、減粘剤、チキソトロピー付与剤、脱泡剤等を含んでもよい。
〔樹脂組成物の調製〕
本発明の樹脂組成物は、以上のような成分を混合することにより調製でき、通常、粘性液体の性状をしている。具体的には、粘度200〜10000mPa・s、好ましくは200〜8000mPa・s、さらに好ましくは300〜6000mPa・s、特に好ましくは500〜8000mPa・s、最も好ましくは500〜6000mPa・sである。粘度が高すぎると、作業性(充填性)等の取扱性が低下する。なお、上記樹脂組成物の粘度は、温度25℃の条件下で、B型粘度計(型式「RB80L」:東機産業社製)を用いて算出することができる。
<硬化物>
以上のような組成を有する本発明の樹脂組成物は、紫外線照射により硬化させることができる。ここでいう硬化とは、流動性のない状態にすることを意味する。
使用する紫外線の波長は、150〜450nmの範囲内であればよい。このような波長を発する光源としては、例えば、太陽光線、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライド灯、ガリウム灯、キセノン灯、フラッシュ型キセノン灯、カーボンアーク灯等が挙げられる。照射積算光量は、好ましくは0.1〜10J/cm2、より好ましくは0.2〜5J/cm2、更に好ましくは0.3〜3J/cm2の範囲内である。
本発明の硬化物は、光照射による硬化と共に加熱による硬化を併用して得てもよい。この場合は、上述した光源と共に、赤外線、遠赤外線、熱風、高周波加熱等を用いればよい。加熱温度は、熱硬化触媒の分解温度や使用する基材の種類等に応じて適宜調節すればよく、特に限定されるものではないが、好ましくは50〜150℃、より好ましくは50〜100℃、更に好ましくは60〜90℃の範囲内である。加熱時間は、熱硬化触媒の分解温度や塗布厚み等に応じて適宜調節すればよく、特に限定されるものではないが、好ましくは1分間〜12時間、より好ましくは10分間〜6時間、更に好ましくは10分間〜3時間の範囲内である。
本発明の硬化物は、光照射による硬化と共に電子線照射による硬化を併用して得てもよい。この場合、加速電圧は、好ましくは0〜500kV、より好ましくは20〜300kV、更に好ましくは30〜200kVの範囲内である電子線を用いればよい。また、照射量は、好ましくは2〜500kGy、より好ましくは3〜300kGy、更に好ましくは4〜200kGyの範囲内である。
本発明の硬化物は、0.3mm厚みにおける濁度が0.8%以下、より好ましくは0.6以下、さらに好ましくは0.5%以下、最も好ましくは0.4以下であることが好適である。濁度を0.8以下にすることによって表示装置の画像形成性能低下を防ぐことができる。なお、濁度は、JIS K 7136に準拠して測定した値を採用する。
<表示装置>
上記のような硬化物を得られる本発明の光学用紫外線硬化型樹脂組成物は、携帯電話、電子書籍、タッチパネル等の電子端末や液晶テレビ、プラズマテレビ等の表示装置の表示パネルと保護板との間の空間の充填剤として用いることができる。なお、本発明の光学用紫外線硬化型樹脂組成物は、少なくとも表示パネルと保護板とを含んでいればよく、例えば、表示パネルと保護板との間にさらにタッチパネル等の機能層を1層あるいは2層以上設けた表示装置にも使用が可能である。
また、図1の場合と同様に、保護板2は、例えば、表面部分に反射防止層、ハードコート層等を有するものであっても構わない。
〔評価方法〕
(1)組成物粘度
得られた樹脂組成物を、温度25℃の条件下で、B型粘度計(型式「RB80L」、東機産業社製)を用いて測定した。
(2)硬化収縮率(%)
25℃における、樹脂組成物の比重および樹脂組成物を硬化して得られた硬化物の比重を測定し、以下の計算より求めた。
(3)硬度値
JIS K7312に基づき、ASKER製のデュロメータC型硬度計を用いて、得られた樹脂組成物を硬化して得られたシート状の試験片(幅17mm×長さ45mm×厚み4mm)の硬度を測定した。なお、測定開始から15秒経過後の値を硬度値とした。
(4)伸び率(%)
得られた樹脂組成物を硬化して得られたシート状の試験片(幅4mm×長さ20mm×厚み1mm)を用いて、雰囲気温度25℃下で、引張速度0.1mm/sで引張り試験を行い、下記式により伸び率を算出した。尚、式中、Lは破断するまでの変位長さであり、L0は試験前のシートの長さである。
(5)光線透過率(%)
得られた樹脂組成物を硬化して得られたシート状の試験片(幅50mm×長さ50mm×厚み0.3mm)を用いて、400nmにおける光線透過率を、分光光度計(形式「UV−3100」、島津製作所社製)を用いて測定した。
(6)濁度(%)
得られた樹脂組成物を硬化して得られたシート状の試験片(幅50mm×長さ50mm×厚み0.3mm)を用いて、JIS K 7136に準拠して測定した。
(7)耐熱性
得られた樹脂組成物を硬化して得られたガラス板に挟んだ状態の試験片(幅50mm×長さ70mm×厚み1mm)を、100℃のオーブン中で500時間加熱した。加熱後の変色を目視により確認し、下記3段階で評価した。なお、ガラス板は3mm厚のものを使用した。
△:わずかに変色あり
×:大きな変色あり
(8)耐光性
得られた樹脂組成物を硬化して得られたガラス板に挟んだ状態の試験片(幅50mm×長さ70mm×厚み1mm)を、メタリングウェザーメーター(形式「M6T」、スガ試験機社製、照射強度0.5kW/m2)を用いて、500MJ/m2で光照射を行った。照射後の変色を目視により確認し、下記3段階で評価した。なお、ガラス板は3mm厚のものを使用した。
○:変色は認められず
△:わずかに変色あり
×:大きな変色あり
(9)耐湿性
得られた樹脂組成物を硬化して得られたシート状の試験片(幅50mm×長さ70mm×厚み1mm)を、恒温恒湿機中(温度80℃、湿度90%RH)で100時間保持した後、シートの濁り度合を目視にて確認し、下記3段階で評価した。
△:わずかに濁りあり
×:濁りあり
(10)作業性(充填性)
得られた樹脂組成物200gを、25℃の雰囲気下、4辺に1mm厚みのシリコーンスペーサーを有する幅300mm×長さ200mm×厚み3mmのガラス板上の中央付近に滴下し、その上に同サイズのガラス板を被せた。次に、樹脂組成物が充填されるまでの平均時間(n=3)を求め、下記4段階で評価した。
○:60秒以上180秒未満
△:180秒以上500秒未満
×:500秒以上
(11)再剥離性(リペア性)
得られた樹脂組成物を硬化して得られたガラス板に挟んだ状態の試験片(幅50mm×長さ70mm×厚み0.3mm)を用意し、ガラス板からシート状硬化物を剥離させた時の様子を、下記3段階で評価した。なお、ガラス板は3mm厚のものを使用した。
○:シート硬化物が破損せず、容易に剥離できる
△:やや力が要するものの、シート硬化物が破損せず剥離ができる
×:シート硬化物が破損、または、剥離できない部分がある
(12)画像形成性
市販の携帯電話(シャープ製SH−09B)の前面保護カバーを外した液晶モジュール上に、厚み0.1mmのシリコーンスペーサーを配備して得られた樹脂組成物を充填した。次に、その上に1mmのガラス板を装着した。次に、高圧水銀灯により1000mJ/cm2光照射して硬化させ、液晶モジュール/樹脂層/前面保護ガラスの積層構造を有する携帯電話を得た。次に、得られた携帯電話の電源を入れ、画像の評価を下記3段階で評価した。
○:画像ムラがない
△:ごく僅かな画像ムラがある
×:多くの画像ムラがある
(13)耐衝撃吸収性
得られた樹脂組成物を硬化して得られたガラス板に挟んだ状態の試験片(幅50mm×長さ70mm×厚み0.3mm)を用意し、試験片上に200g鋼球を落下させた時の上面のガラス板が破損する高さを求め、下記4段階で評価した。なお、ガラス板は3mm厚のものを使用した。
○:300mm以上500mm未満
△:200mm以上300mm未満
×:200mm未満
製造例1(PPG−N−1の合成)
温度計、冷却器、ガス導入管、および攪拌器を備えた反応器に、ポリエーテルポリオール(a−1)として数平均分子量Mnが11000(分子量分布(Mw/Mn)=1.08)であるポリプロピレングリコール(旭硝子社製、品番プレミノールS4011)を300g、メトキノン0.15g、ジブチルスズジラウレート0.15gを仕込み、上記混合物を攪拌しながら70℃に昇温した。次に、イソシアナート基を有するアクリレート(a−2)として2−アクリロイルオキシエチルイソシアナート(昭和電工社製、品番カレンズAOI)7.7g(ポリエーテルポリオール中の水酸基に対して1.0当量)を2時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間、80℃の温度を保ち、反応を終了させ、分子中に平均2個のアクリレート基を有するポリエーテル系ポリマー(「PPG−N−1」と称する。)を得た。赤外分光法により求めたイソシアナート反応率は、98%であった。また、25℃における粘度は、4900mPa・sであった。さらに、GPC測定により、数平均分子量(Mn)は11300、分子量分布(Mw/Mn)は、1.08であった。
製造例2(PPG−N−2の合成)
ポリエーテルポリオール(a−1)として数平均分子量Mnが15000(分子量分布(Mw/Mn)=1.09)であるポリプロピレングリコール(旭硝子社製、品番プレミノールS4015)を300g、2−アクリロイルオキシエチルイソシアナート(昭和電工社製、品番カレンズAOI)5.3g(ポリエーテルポリオール中に水酸基に対して1.0当量)を用いた以外、製造例1と同様にして、分子中に平均2個のアクリレート基を有するポリエーテル系ポリマー(「PPG−N−2」と称する。)を得た。赤外分光法により求めたイソシアナート反応率は、99%であった。また、25℃における粘度は、9900mPa・sであった。さらに、GPC測定により、数平均分子量(Mn)は15300、分子量分布(Mw/Mn)は、1.09であった。
製造例3(PPG−A−1の合成)
温度計、冷却器、ガス導入管、および攪拌器を備えた反応器に、ポリエーテルポリオール(a−1)として数平均分子量Mnが15000(分子量分布(Mw/Mn)=1.09)であるポリプロピレングリコール(旭硝子社製、品番プレミノールS4015)を300g、メトキノン0.15g、パラトルエンスルホン酸0.5g、アクリル酸12.3g(ポリエーテルポリオール中に水酸基に対して1.0当量)を仕込み、上記混合物を攪拌しながら150℃に昇温した。次に、酸価が0.5KOHmg/g以下になったところで反応を終了させ、分子中に平均2個のアクリレート基を有するポリエーテル系ポリマー(「PPG−A−1」と称する。)を得た。また、25℃における粘度は、9100mPa・sであった。さらに、GPC測定により、数平均分子量(Mn)は15200、分子量分布(Mw/Mn)は、1.09であった。
製造例4(IP−Aの合成)
温度計、冷却器、ガス導入管、および攪拌器を備えた反応器を用意し、n−ヘキサン中でイソプレンモノマーを仕込み、開始剤n−ブチルリチウムを投入し、反応温度―50℃にてアニオン重合させることにより、数平均分子量Mnが30500の共役ジエン系プレポリマーを得た。この共役ジエン系プレポリマー100質量部に無水マレイン酸1.5質量部を加え、180℃で15時間反応させることにより、1分子あたりの平均として酸無水物基を3個有する共役ジエン系プレポリマーを得た。次に、この共役ジエン系プレポリマー100質量部に7.5質量部のアクリル酸2−ヒドロキシエチルを加え、120℃で10時間反応させることにより、1分子あたりの平均としてアクリレート基を3個有する共役ジエン系ポリマー(「IP−A」と称する。)を合成した。共役ジエン系ポリマーの25℃における粘度は、290000mPa・sであった。さらに、GPC測定により、数平均分子量(Mn)は、31000、分子量分布(Mw/Mn)は、1.34であった。
製造例5(A−1の合成)
マグネチック撹拌子の入った500mlシュレンク管に1,1−ジフェニルエチレン2.0gを加え、内部雰囲気を窒素で置換した。この中に、トルエン190ml及び濃度1.3Mのsec−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液7.7mlを加え、室温で攪拌下に2日間反応させ、濃度0.05Mの1,1−ジフェニル−3−メチルペンチルリチウム(DPMPLi)のトルエン溶液を得た。次に、0.20mmolのジイソブチル(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウムを含有するトルエン溶液3mlとメチルメタクリレート30.0gと2−ヒドロキシプロピルメタクリレート0.5gを、窒素雰囲気下に室温で10分間攪拌することにより、両者の混合物を調製した。次に、200mlの三方コック付きシュレンク管にマグネチック撹拌子を入れ、容器内の雰囲気を窒素で置換した。これに、トルエン20ml及びDPMPLiのトルエン溶液4ml(DPMPLiの含有量:0.20mmol)を加え、−25℃に冷却した。次いで、ジイソブチル(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウムとメチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタリレートとの混合物を加え、−25℃で撹拌下に1時間重合を行った。得られた反応混合液の一部をサンプリングしGC(ガスクロマトグラフィー)で分析した結果、メタクリレートの重合率は100%であることが分かった。得られたポリマーは数平均分子量Mnが24000であり、分子量分布(Mw/Mn)が1.08であった。このようにして水酸基を含有するポリ(メタ)アクリレート系プレポリマーを得た。次に、得られた水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート系プレポリマーをメタノール中に少量づつ滴下して沈殿させ、乾燥後、ポリマーのみ取り出した。
次に、このポリマー100質量部に対して、トルエン100質量部、メトキノン0.15g、ジブチルスズジラウレート0.15gを仕込み、上記混合物を攪拌しながら70℃に昇温し、2−アクリロイルオキシエチルイソシアナート(昭和電工社製、品番カレンズAOI)1.6g(ポリマー中の水酸基に対して1.0当量)を2時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間、80℃の温度を保ち、反応を終了させ、分子中に平均2個以上のアクリレート基を有するポリ(メタ)アクリレート系ポリマー(「A−1」と称する。)を得た。赤外分光法により求めたイソシアナート反応率は、98%であった。GPC測定により、数平均分子量(Mn)は24500、分子量分布(Mw/Mn)は、1.08であった。
製造例6(PPG−N−3の合成)
ポリエーテルポリオール(a−1)として、数平均分子量Mnが15000(分子量分布(Mw/Mn)=1.08)である、グリセリンにプロピレンオキシドを付加させたポリエーテルトリオール(旭硝子社製、品番プレミノールS3015)を300g、イソシアナート基を有するアクリレート(a−2)として2−アクリロイルオキシエチルイソシアナート(昭和電工社製、品番カレンズAOI)8.0g(ポリエーテルトリオール中の水酸基に対して1.0当量)を用いた以外、製造例1と同様にして、分子中に平均3個のアクリレート基を有するポリエーテル系ポリマー(「PPG−N−3」と称する。)を得た。赤外分光法により求めたイソシアナート反応率は、99%であった。また、25℃における粘度は、6300mPa・sであった。さらに、GPC測定により、数平均分子量(Mn)は15600、分子量分布(Mw/Mn)は、1.08であった。
製造例7(PPG−N−4の合成)
ポリエーテルポリオールである数平均分子量Mnが4000(分子量分布(Mw/Mn)=1.08)のポリプロピレングリコール(旭硝子社製、品番プレミノール4004)を300g、イソシアナート基を有するアクリレート(a−2)として2−アクリロイルオキシエチルイソシアナート(昭和電工社製、品番カレンズAOI)21.2g(ポリエーテルポリオール中の水酸基に対して1.0当量)を用いた以外、製造例1と同様にして、分子中に平均2個のアクリレート基を有するポリエーテル系ポリマー(「PPG−N−4」と称する。)を得た。赤外分光法により求めたイソシアナート反応率は、98%であった。また、25℃における粘度は、1000mPa・sであった。さらに、GPC測定により、数平均分子量(Mn)は4300、分子量分布(Mw/Mn)は、1.08であった。
製造例8(A−2合成)
温度計、冷却器、ガス導入管、および攪拌器を備えた反応器に、ブチルアクリレート100g、2−エチルヘキシルクリレート、100g、アクリル酸10g、連鎖移動剤n−ドデシルメルカプタン0.5g、溶剤としてトルエン500部を仕込んだ後、反応器内を窒素ガス置換した。次に、上記混合物を攪拌しながら、85℃に昇温した後、重合開始剤として、2,2’−アゾビスメチルブチロニトリル1部をトルエン300gに溶解させたものを、5時間かけて滴下し、重合反応を行った。反応温度を95℃にして3時間保持したのち、メトキノン0.3g、エステル化触媒としてオクテン酸亜鉛1.0g、グリシジルアクリレート3gを添加して、100℃で10時間保持して、反応を終了させた。次いで、減圧下でトルエンを留去し、無色透明性粘性液体のアクリレートを2個以上有するポリ(メタ)アクリル系ポリマー(「A−2」と称する。)を得た。また、このポリマーの25℃における粘度は、250000mPa・sであった。得られたアクリル系ポリマーの数平均分子量Mnは38000、分子量分布(Mw/Mn)は5.60であった。
製造例9(UA−1合成)
温度計、冷却器、ガス導入管、滴下ラインおよび攪拌器を備えた反応器に、数平均分子量Mnが4000(分子量分布(Mw/Mn)=1.08)のポリプロピレングリコール(旭硝子社製、品番プレミノール4004)150g、メトキノン0.05g、ジブチルスズジラウレート0.05gを加え、80℃へ昇温した。一定温度後、ヘキサメチレンジイソシアネート17gを1時間かけて滴下し、滴下終了後、5時間、80℃の温度を保った。次に、プラクセルFA2D(ダイセル化学社製、2−ヒドロキシエチルアクリレートのε−カプロラクトン2モル付加物)34gとメトキノン0.01gとの混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、15時間、80℃の温度を保ち、アクリレートを平均2個有するウレタンアクリレート(「UA−1」と称する。)を得た。得られたUA−1の25℃における粘度は、550000mPa・sであった。さらに、GPC測定により、数平均分子量(Mn)は10500、分子量分布(Mw/Mn)は、4.60であった。
製造例10(PPG−N−5の合成)
製造例2にて、2−アクリロイルオキシエチルイソシアナート(昭和電工社製、品番カレンズAOI)5.3gを、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアナート(昭和電工社製、品番カレンズMOI)6.2g用いた以外、同様にして、分子中に平均2個のメタクリレート基を有するポリエーテル系ポリマー(「PPG−N−5」と称する。)を得た。赤外分光法により求めたイソシアナート反応率は、99%であった。また、25℃における粘度は、9800mPa・sであった。さらに、GPC測定により、数平均分子量(Mn)は15400、分子量分布(Mw/Mn)は、1.10であった。
実施例1
〔光学用紫外線硬化型樹脂組成物の調製及び硬化物の作製〕
製造例1で合成したアクリレートを有するポリエーテル系ポリマー(PPG−N−1)100部、光重合開始剤2部(チバスペシャリティケミカルズ社製、品番イルガキュア184)と混合して、表示装置の表示パネルと保護板とを積層一体化させるために用いられる光学用紫外線硬化型樹脂組成物(以下、組成物と称する。)を調製した。次に、上記の方法により、組成物の粘度、作業性(充填性)、画像成形性を評価した。
実施例2〜14、比較例1〜5
実施例1と同様にして各成分を表1に示した割合で混合・撹拌して、組成物(2)〜(14)、比較用組成物(1)〜(5)を得た。その後、実施例1における組成物(1)に代えて、これらの組成物の各々を用いたこと以外は、実施例1と同様にして試験片を得た。得られた組成物及び試験片を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
表1中の略称は、以下のとおりである。
PPG−N−1:製造例1で得たアクリレート基を有するポリエーテル系ポリマー
PPG−N−2:製造例2で得たアクリレート基を有するポリエーテル系ポリマー
PPG−A−1:製造例3で得たアクリレート基を有するポリエーテル系ポリマー
IP−A:製造例4で得たアクリレート基を有する共役ジエン系系ポリマー
A−1:製造例5で得たアクリレート基を有するポリ(メタ)アクリレート系ポリマー
PPG−N−3:製造例6で得たアクリレート基を有するポリエーテル系ポリマー
PPG−N−4:製造例7で得たアクリレート基を有するポリエーテル系ポリマー
A−2:製造例8で得たアクリレート基を有するポリ(メタ)アクリレート系ポリマー
UA−1:製造例9で得たウレタンアクリレート
PPG−N−5:製造例10で得たメタクリレート基を有するポリエーテル系ポリマー
UC203:メタクリレートを有するポリイソプレンゴム(商品名「クラプレンUC203」、クラレ社製)数平均分子量(Mn)35000、分子量分布(Mw/Mn)1.31
PPG−A:ポリプリピレンモノアクリレート(商品名「ブレンマーAP400」、日油社製)
テルペン樹脂A:水添テルペン系樹脂(商品名「クリアロンP85」、ヤスハラケミカル社製)
DIDA:ジイソデシルアジペート(商品名「ビニサイザー50」、花王社製)
P1000:ポリプロピレングリコール(商品名「P−1000」、アデカ社製)
液状ゴムA:ポリブテン(商品名「VL−100」、JX日鉱日石エネルギー社製)
M30:ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル(商品名「M−30」、アデカ社製)
Irg184:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(商品名「イルガキュア184」、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
上述した実施例及び比較例の結果から、本発明の光学用紫外線硬化型樹脂組成物は、(A)数平均分子量Mnが10000以上、かつ、分散度dが1.5以下であり、さらに2個以上のアクリレート基を有するポリマー、(B)光重合開始剤を含むという形態とすることにより、該光学紫外線硬化型樹脂組成物を硬化して得られる硬化物および表示装置が、透明性、耐熱性、耐光性、耐湿性、作業性、再剥離性、耐衝撃吸収性、速硬化性による高い生産性を有する等の、各種特性をバランスよく同時に発揮できるという点において有利な効果を発揮し、それが顕著であることが確認された。
Claims (8)
- 表示装置の表示パネルと保護板とを積層一体化させるために用いられる紫外線硬化型樹脂組成物であって、該紫外線硬化型樹脂組成物が、
(A)数平均分子量Mnが10000以上、かつ、分散度dが1.5以下である、2個以上のアクリレート基を有するポリマー
(B)光重合開始剤
を含むことを特徴とする光学用紫外線硬化型樹脂組成物。 - 前記(A)は、25℃における粘度が500000mPa・s以下であることを特徴とする請求項1に記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記(A)は、ポリエーテル系ポリマーを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記(A)は、共役ジエン系ポリマーを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 更に、(C)可塑剤を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 25℃における粘度が、200〜10000mPa・sであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 請求項1〜6いずれかに記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物を紫外線照射により硬化して得られる硬化物。
- 請求項1〜6いずれかに記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物を有する表示装置。
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