JP2014152324A - エネルギー線硬化型樹脂組成物及びこれを用いた堰形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光学式表示部材に塗布した液状接着剤の流れ止め部(堰)を形成するために用いられ、該液状接着剤との組合せにおいて、形成された堰との間に、境界線や隙間などの画質低下の原因が少なくて済む堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 (A)ウレタン結合、エステル結合、及びエーテル結合からなる群より選ばれる少なくとも1種の結合を介して、数平均分子量5000〜20000のポリエーテルポリオールが連結された多量体化ポリエーテルであって、且つ前記多量体化ポリエーテルの分子鎖末端が、α,β不飽和カルボニル変性されている多量体化ポリエーテル、及び(B)光重合開始剤を含有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、板状部材表面に塗布しようとする液状樹脂組成物の塗布・充填領域を画定するのに用いられるエネルギー線硬化型樹脂組成物及びこれを用いた堰形成方法に関し、特に、携帯電話、液晶テレビ、プラズマテレビ、電子書籍、液晶ディスプレイ組み込みタッチパネルデバイスなどの画像表示装置の製造において、表示パネル、保護板、タッチパネル等のシート状機能部材といった各部材を貼着するための液状接着剤の塗布充填領域の画定、及び塗布充填した液状接着剤の流れ止めに用いられるエネルギー線硬化型樹脂組成物及びこれを用いた堰形成方法に関する。
携帯電話、液晶テレビ、プラズマテレビ、電子書籍、液晶ディスプレイ組み込みタッチパネルデバイスなどの画像表示装置において、表示パネル、保護板、タッチパネル等のシート状機能部材といった各部材が、例えば、特開2012−162705号公報(特許文献1)に記載されているようなエネルギー線硬化型液状接着剤を用いて接着されている。
上記接着作業としては、第1被着体である表示パネル、保護板等の表面に、紫外線硬化型樹脂接着剤を塗工、塗布した後、第2被着体である保護板、タッチパネル等を重ね合わせ、次いで、紫外線照射することにより、接着剤を硬化させる方法が最も簡便である。
しかしながら、上記のような接着方法の場合、接着剤を、第1被着体上に、隙間なく、塗工、塗布しようとすると、第1被着体からはみ出すことを前提として、塗工するしかない。第1被着体からはみ出した接着剤は、例えば、特開2010−66711号公報(特許文献2)の段落0005、0006に記載されているように、未硬化のままで放置しておくと、最終的に組み立てられる表示装置の周辺機器である導光板、バックライト等の汚染の原因となる。はみ出した接着剤を除去するためには、有機溶剤等で拭き取り、あるいは紫外線照射した後、除去する工程が必要となり、生産性向上のネックとなる。
このため、例えば、特許文献2では、被着体である表示部材の少なくとも一方に、未硬化時に流動性を有する第1接着剤を塗布し、この第1接着剤によって第2接着剤の塗布領域を画定する第1接着剤塗布工程と、前記第1接着剤を硬化させることにより、その塗布面に接着する流れ止め部を形成する第1接着剤硬化工程と、前記塗布領域に、未硬化時に流動性を有する第2接着剤を塗布する第2接着剤塗布工程と、前記第2接着剤を介して前記第1被着体を接合させる接合工程と、前記第2接着剤を硬化させて前記表示部材を接着する第2接着剤硬化工程を含む製造方法を提案している。
そして、具体的には、第1接着剤として、ポリブタジエンアクリレート系光硬化性接着樹脂(粘度37000mPa・s)、第2接着剤としてポリブタジエンアクリレート系光硬化性接着樹脂(3700mPa・s)を使用した実施例が示されている。
特開2012−162705号公報 特開2010−66711号公報
特許文献2で提案されている製造方法の場合、2種類の接着剤を用いるので、画質の観点から、第1接着剤の硬化物と第2接着剤の硬化物との境界線が目視で判別できない程度でなければならない。
上記観点から、通常、第1接着剤の主成分となるポリマーと第2接着剤の主成分となるポリマーの種類は、同種類又は相溶性ある組合せが採用される。特許文献2の実施例では、粘度が異なるポリブタジエンアクリレート系光硬化性接着樹脂を使用している、
ところで、ゴム系重合体は、特許文献1の段落0011に記載されているように、分子鎖内に二重結合を多く含有するため、紫外線硬化後も二重結合の一部が残存している可能性があるため、一般に耐光性、耐熱性に劣る傾向にあり、さらに、高温高湿下での黄変、劣化が、光学的特性、粘弾性特性の低下をもたらし、ひいては表示装置の表示性能の低下の原因となり得る。
特許文献1は、ゴム系重合体の上記問題点を解決するために、光学装置の部材の接着に好適な接着用組成物として、(メタ)アクリロイル変性ポリエーテルポリオールを主たるポリマー成分として用いた紫外線硬化用樹脂組成物を提案している。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、画像表示装置の表示部材の接着に、(メタ)アクリロイル変性ポリエーテルポリオール等の液状接着剤を用いる場合に、該表示部材に塗布した液状接着剤の流れ止め部(堰)を形成するために用いるエネルギー線硬化型樹脂組成物であって、且つ該液状接着剤との組合せにおいて、形成された堰との間に、境界線や隙間などの画質低下の原因が少なくて済む堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供することにある。
表示装置における光学特性の優位性の点から、表示部材に用いられる接着剤としては、ポリエーテル系紫外線硬化型樹脂組成物を用いることが好ましい。しかしながら、ポリエーテル系紫外線硬化型樹脂組成物は、ゴム系ポリマー、ウレタン系ポリマーと比べて、重合度を上げることが容易でないため、高粘度のポリマーを得ることが一般に困難であること、さらには、流れ止め部を形成できるような高粘度液体であっても、接着剤の種類との関係において、形成された堰との境界線や隙間などが生じると画質低下の原因となることが判明した。
そこで本発明者らは、堰を形成できるような高粘度の液体で且つ画像特性を損なわないような堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物を開発すべく、種々検討を重ね、本発明に到達した。
すなわち、本発明のエネルギー線硬化型樹脂組成物は、表示パネルと光学部材とが、液状接着剤で接着されている表示装置において、前記液状接着剤の塗布領域を画定するのに用いられるエネルギー線硬化型樹脂組成物であって、
(A)ウレタン結合、エステル結合、及びエーテル結合からなる群より選ばれる少なくとも1種の結合を介して、数平均分子量5000〜20000のポリエーテルポリオールが連結された多量体化ポリエーテルであって、且つ前記多量体化ポリエーテルの分子鎖末端が、α,β不飽和カルボニル変性されている多量体化ポリエーテル(以下、「α,β−不飽和カルボニル変性多量体化ポリエーテル」と称する);及び
(B)光重合開始剤を含有する。
前記多量体化ポリエーテルは、ポリエーテルポリオール(a−1)とイソシアネート基、カルボキシル基、ハロゲン化カルボニル基、エポキシ環、及び水酸基からなる群より選ばれる少なくとも1種を2個以上有する連結用化合物Lとの反応生成物(以下、「多量体化ポリエーテルポリオール」と称する)の分子鎖末端がα,β−不飽和カルボニル変性されたものであることが好ましい。また、前記連結用化合物Lは、ジイソシアネート化合物、ジカルボン酸、及びジオールからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
前記α,β不飽和カルボニル変性は、前記多量体化ポリエーテルポリオールの水酸基末端と、水酸基と反応する官能基を有するα,β不飽和カルボニル化合物(a−2)との反応により行われることが好ましい。
前記ポリエーテルポリオール(a−1)は、ポリプロピレングリコールを含むことが好ましい。
前記不飽和カルボニル変性多量体化ポリエーテルの数平均分子量は10000〜60000であることが好ましい。また、本発明の樹脂組成物の25℃における粘度は、10〜150Pa・sであることが好ましい。
本発明の堰形成方法は、基板表面に塗布される液状樹脂組成物の流れ出しを防止するために前記液状樹脂組成物の塗布領域を画定する周縁部の少なくとも一部を構成する堰の形成方法であって、上記本発明のエネルギー線硬化型樹脂組成物を塗布し、エネルギー線照射により硬化させる工程を含む。
本発明の表示装置の製造方法は、表示パネルと光学部材とが、液状樹脂組成物で接着されている表示装置の製造方法であって、前記表示パネル又は光学部材の接着面に、上記本発明の堰用エネルギー線樹脂組成物の硬化物で囲繞空間を形成する工程;及び前記囲繞空間に、前記液状樹脂組成物を充填又は塗布する工程を含む。堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物の屈折率と、前記液状樹脂組成物の硬化物の屈折率との差は、0.025以下であることが好ましい。
本発明の表示装置は、表示パネルと光学部材とが液状樹脂組成物で接着されていて、且つ前記液状樹脂組成物の硬化物の外周の少なくとも一部が、上記本発明の堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物と接している。
本発明のエネルギー線硬化型樹脂組成物は、高分子量のα,β−不飽和カルボニル変性多量体化ポリエーテルを主成分とする高粘度の樹脂組成物であることから、流れ止め部(堰)の形成に好適であり、しかも流れ止めされる液状接着剤との関係において、境界線を目立たなくすることができるとともに、境界部での隙間の発生を抑制ないしは実質的に隙間がない状態にすることができるので、堰形成による画質の低下を抑制することができる。
本発明の製造方法を用いて製造される表示装置の一実施態様を示す概略模式断面図である。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、これらの内容に特定されるものではない。
<堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物>
本発明のエネルギー線硬化型樹脂組成物は、表示パネルと光学部材とが、液状接着剤で接着されている表示装置において、前記液状接着剤の塗布領域を画定するのに用いられるエネルギー線硬化型樹脂組成物であって、
(A)ウレタン結合、エステル結合、及びエーテル結合からなる群より選ばれる少なくとも1種の結合を介して、数平均分子量5000〜20000のポリエーテルポリオールが連結された多量体化ポリエーテルであって、且つ前記多量体化ポリエーテルの分子鎖末端が、α,β不飽和カルボニル変性されている多量体化ポリエーテル(以下、「α,β−不飽和カルボニル変性多量体化ポリエーテル」という);及び
(B)光重合開始剤
を含有する。以下、本発明のエネルギー線硬化型樹脂組成物を「堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物」または単に「堰用樹脂組成物」と称して、液状接着剤として使用するエネルギー線硬化型樹脂組成物と区別する。
各成分について、詳述する。
〔(A)α,β−不飽和カルボニル変性多量体化ポリエーテル〕
本発明でA成分として用いられるポリエーテルは、好ましくは、ポリエーテルポリオール(a−1)とイソシアネート基、カルボキシル基、ハロゲン化カルボニル基、エポキシ環、及び水酸基からなる群より選ばれる少なくとも1種を2個以上有する連結用化合物Lとの反応生成物(この反応生成物を、「多量体化ポリエーテルポリオール」と称することがある)の分子鎖末端がα,β−不飽和カルボニル変性されたもの(以下、「α,β−不飽和カルボニル変性多量体化ポリエーテル」と称することがある)である。また、前記α,β不飽和カルボニル変性は、前記多量体化ポリエーテルポリオールの水酸基末端と、(a−2)水酸基と反応する官能基を有するα,β不飽和カルボニル化合物との反応により行われることが好ましい。
1.(a−1)ポリエーテルポリオール
ポリエーテルポリオール(a−1)としては、オキシアルキレン基(−R−O−)を繰り返し単位として有し、かつ、水酸基を2個以上有するポリエーテルであれば特に限定されない。
ポリエーテルポリオール(a−1)の主要骨格を構成するオキシアルキレン基(−R−O−)としては、Rが炭素数1〜14の直鎖状及び/又は分岐状のアルキレン基であるオキシアルキレ基であることが好ましく、具体的には、−CHO−、−CHCHO−、−CHCH(CH3)O−、−CHCH(C25)O−、CH2C(CH32O−、−CH2CH2CH2CH2O−、−COCH2CH2CH2CH2CH2O−、−CH2C(CH32CH2O−等が挙げられる。ポリエーテルポリオール(a−1)中には、2種以上のオキシアルキレン基を有していてもよく、さらに繰り返し単位となるオキシアルキレン基以外に、ポリエーテル合成の開始剤として用いられるようなポリオール化合物の反応残基、例えば、ビスフェノールA残基、エチレンジアミン残基、ラクトン残基などが含まれていてもよい。
ポリエーテルポリオール(a−1)としては、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、アデカ社製の商品名「アデカポリエーテル」が挙げられ、ポリエチレングリコールに該当するPEGシリーズ、ポリプロピレングリコールに該当するPシリーズ、ビスフェノールAのポリプロピレングリコール付加物に該当するBPXシリーズ、グリセリンのポリプロピレングリコール付加物に該当するGシリーズ、トリメチロールプロパンのポリプロピレングリコール付加物に該当するTシリーズ、エチレンジアミンのポリプロピレングリコール付加物に該当するテトラオールであるEDPシリーズ、ソルビトールのポリプロピレングリコール付加物に該当するSPシリーズ、蔗糖のポリプロピレングリコール付加物に該当するRシリーズ、蔗糖およびグリセリンにポリプロピレングリコール付加物に該当するSCシリーズ、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのランダムコポリマー(PO−EOランダムコポリマー)に該当するPRシリーズ、グリセリンのPO−EOランダムコポリマー付加物に該当するGRシリーズ、ビスフェノールAのPO−EOコポリマー付加物に該当するEMシリーズ、プロピレングリコールにプロピレンオキシド−エチレンオキシドブロックコポリマーを付加させたCMシリーズを用いることができる。また、ダイセル化学工業社製の商品名「プラクセル」で挙げられるポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオール、ポリカーボネートジオール等を用いることもできる。
ポリエーテルポリオール(a−1)の主要骨格を構成する繰り返し単位となるオキシアルキレン基としては、−CH2CH2O−、−CH2CH(CH3)O−が好まししく、−CH2CH(CH3)O−が特に好ましい。従って、好ましいポリエーテルポリオール(a−1)としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールが挙げられ、より好ましくはポリプロピレングリコールである。
また、ポリエーテルポリオール(a−1)中の上記繰り返し単位(オキシアルキレン基)の含有割合は、80質量%以上が好ましく、より好ましくは90質量%以上であり、特に好ましくは95質量%以上である。オキシアルキレン基の含有割合が80質量%未満では、粘度が低くなり、耐熱性、耐光性、耐湿性等の耐久性が低下する。
ポリエーテルポリオール(a−1)に含まれるOH基が、連結用化合物L中の官能基と反応して、ポリエーテルポリオールの2量体化、3量体化、4量体化のように多量体化することにより分子量が増大化し、ひいては高粘度のポリエーテルを提供できる。
ポリエーテルポリオール(a−1)の分子量は、数平均分子量Mnが5000〜20000であり、好ましくは8000〜18000、さらに好ましくは10000〜18000、特に好ましくは12000〜17000である。分子量が5000以下では、2量体化程度では、堰形成用に十分な高粘度の組成物を得ることができない一方、連結数増大による高分子量化では、粘度が高くなってゲル化しやすくなる。また、数平均分子量Mnが2万以上のポリエーテルポリオールは、一般に合成困難であり、入手困難である。
ポリエーテルポリオール(a−1)の分子量分布(Mw/Mn)は、1.5以下が好ましく、1.4以下がさらに好ましく、1.2以下が特に好ましく、1.1以下が最も好ましい。分子量分布(Mw/Mn)が大きいと、所望の多量体(特に2量体)の収率が低くなり、所望の特性が得られにくい。
2.連結用化合物L
連結用化合物Lは、ポリエーテルポリオール(a−1)の水酸基と反応できる官能基を2個以上有する化合物であり、例えば、下記式(1a)で表わされる2官能化合物、(1b)で表わされる3官能化合物、(1c)で表わされる4官能化合物が挙げられる。
Figure 2014152324
上記式(1a)(1b)(1c)中、Aは水酸基と反応する官能基であり、R,R’,R”は有機基である。
前記官能基Aとしては、具体的には、(i)イソシアネート基、(ii)カルボキシル基、(iii)ハロゲン化カルボニル基、(iv)エポキシ環、(v)水酸基が挙げられる。また、有機基R,R’,R”としては、上記官能基を有し、それぞれ2,3,4つのフリーの結合の手を有する脂肪族、芳香族、脂環族のいずれでもよいが、(a−1)成分との反応性及び相溶性の観点から、炭素数2〜18、好ましくは3〜15、特に好ましくは8〜12の脂肪族、脂環族が好ましい。
(i)イソシアネート基含有連結用化合物
イソシアネート基含有連結用化合物としては、イソシアネート基を2個以上、好ましくは2〜4個有する脂肪族又は芳香族ポリイソシアネートであって、好ましくはジイソシアネートである。
ジイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(1,6−ジイソシアナトヘキサン)、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート;リシンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート又はテトラメチルヘキサンジイソシアネートの誘導体等の脂肪族ジイソシアネート;1,4−、1,3−又は1,2−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−又は2,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート)、1,3−又は1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、又は2,4−又は2,6−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン等の脂環式ジイソシアネート;2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート、m−又はp−キシリレンジイソシアネート、2,4’−又は4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、1−クロロ−2,4−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、ジフェニレン4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルビフェニル、3−メチルジフェニルメタン4,4’−ジイソシアネート又はジフェニルエーテル4,4’−ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートが挙げられる。
トリス(4−イソシアン酸フェニル)チオリン酸エステル等のトリイソシアネート、1,3,5,7−アダマンタンテトライソシアネート等のテトライソシアネートを用いることもできる。
以上のようなイソシアネート基含有連結用化合物は、ポリエーテルポリオール(a−1)の水酸基と反応して、ウレタン結合を形成する。従って、ウレタン結合を連結部分として、ポリエーテルポリオールが、官能基数に応じて、2量体化、3量体化、又は4量体化する。また、2官能性連結用化合物を用いた場合であっても、2量体化したポリエーテルポリオールの末端OH基がさらに連結用化合物と反応して3量体化するような場合もある。
イソシアネート基含有連結用化合物とポリエーテルポリオール(a−1)との反応は、ゲル化しないような条件で反応させる。通常、反応触媒の種類、ポリエーテルポリオールと連結用化合物Lの仕込量比率の調整、反応温度の調整、仕込速度(滴下速度)等により、ゲル化しない条件を適宜選択することができる。
(ii)カルボキシル基含有連結用化合物
カルボキシル基を2個以上有する連結用化合物としては、ジカルボン酸、トリカルボン酸、ポリカルボン酸、又はこれらの無水物などを用いることができ、これらは飽和脂肪族カルボン酸、不飽和カルボン酸、カルボキシル基以外の水素原子がハロゲン、水酸基、カルボニル基等で置換された置換カルボン酸、芳香族カルボン酸など、炭素数2〜18、好ましくは3〜15、より好ましくは8〜12の飽和カルボン酸である。
具体的には、カルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、クエン酸、プロパントリカルボン酸等の飽和カルボン酸;マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和カルボン酸;フタル酸等の芳香族カルボン酸などが挙げられる。これらのうち、好ましくはジカルボン酸である。
(iii)ハロゲン化カルボニル基含有連結用化合物
ハロゲン化カルボニル基とは、−COXhal(Xhalはハロゲン原子を表わすさ)で表わされる官能基である。ハロゲン化カルボニル基を2個以上有する連結用化合物としては、ピリジン2,6−ジカルボン酸クロライドなどが挙げられる。
以上のようなカルボキシル基含有連結用化合物及びハロゲン化カルボニル基含有連結用化合物は、ポリエーテルポリオール(a−1)の水酸基と反応して、エステル結合を形成する。従って、エステル結合を連結部分として、ポリエーテルポリオールが、官能基数に応じて、2量体化、3量体化、又は4量体化した多量体化ポリエーテルポリオールが得られる。イソシアネート基含有連結用化合物の場合と同様に、2官能性連結用化合物を用いた場合であっても、2量体化したポリエーテルポリオールの末端OH基がさらに連結用化合物と反応して3量体化する場合もある。
カルボキシル基含有連結用化合物及びハロゲン化カルボニル基含有連結用化合物とポリエーテルポリオール(a−1)との反応は、ゲル化しないような条件で反応させる。
(iv)エポキシ基含有連結用化合物
エポキシ基含有連結用化合物は、水酸基と反応する官能基として、炭素、酸素原子からなる3員環構造(エポキシ基、オキシラン基、グリシジル基など)を2個以上有する連結用化合物で、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF又はこれらの水添物とエピクロルヒドリンとを反応させることにより得られるエポキシ樹脂で、炭素数2〜18、好ましくは3〜15、より好ましくは8〜12のエポキシ樹脂が好ましく用いられる。具体的には、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテルなどを用いることができる。
このようなエポキシ基含有連結用化合物は、ポリエーテルポリオール(a−1)の水酸基と反応して、エポキシ環が開環し、エーテル結合を形成する。従って、エーテル結合を連結部分として、ポリエーテルポリオールが、官能基数に応じて、2量体化、3量体化、又は4量体化した多量体化ポリエーテルポリオールが得られる。
エポキシ基含有連結用化合物とポリエーテルポリオール(a−1)との反応は、急激な多量体化によりゲル化しないような条件で反応させる。
(v)水酸基含有連結用化合物
水酸基含有連結用化合物とは、官能基としてヒドロキシル基(−OH)を2個以上含む有機化合物で、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ピナコール等のジオール、グリセリン、エリスリトール等のトリオール;ソルビトール等のテトラオールなどの炭素数2〜8の低級アルキルポリオールが挙げられるが、これらのうちジオールが好ましい。
以上のような水酸基含有連結用化合物は、ポリエーテルポリオール(a−1)の水酸基と反応(通常、脱水縮合反応)して、エーテル結合を形成する。従って、エーテル結合を連結部分として、ポリエーテルポリオールが、官能基数に応じて、2量体化、3量体化、又は4量体化した多量体化ポリエーテルポリオールが得られる。イソシアネート基含有連結用化合物の場合と同様に、2官能性連結用化合物を用いた場合であっても、2量体化したポリエーテルポリオールの末端OH基がさらに連結用化合物と反応して3量体化する場合もある。
(vi)その他の連結用化合物
本発明で使用することができる連結用化合物は、上記(i)〜(v)に示した連結用化合物のように、化合物中に同一種類の官能基を2個以上含む化合物に限定されず、異なる種類の官能基を2個以上含む化合物、例えば、水酸基およびカルボキシル基を有するオキシ酸などを用いてもよい。
以上のように、多量体化ポリエーテルポリオールは、例えば、連結用化合物として、上記式(1a)に示す2官能性連結用化合物を用いた場合、下記式(2a)で表わされるような、2量体化したポリエーテルポリオールが得られる。式中、Zは、連結用化合物の官能基Aと水酸基との反応の結果、生成される結合で、ウレタン結合、エステル結合、エーテル結合などである。
Figure 2014152324
また、連結用化合物Lとして3官能性連結用化合物を用いた場合には、下記式(2b)で表わされるような3量体化以上の多量体化ポリエーテルポリオールが得られることになり、ポリエーテルポリオール(a−1)として、水酸基が3個以上のポリエーテルポリオールを用いた場合には、例えば、下記式(2c)で表わされるような3量体化以上の多量体化ポリエーテルポリオールが得られることになる。
Figure 2014152324
Figure 2014152324
また、2官能性の連結用化合物L、水酸基が2個のポリエーテルポリオールを用いた場合であっても、反応条件により、2量体化ポリエーテルポリオール分子鎖末端のOH基と連結用化合物Lとがさらに反応して、3量体化(下記式(2d))のように多量体化されたポリエーテルポリオールが合成され得る。
Figure 2014152324
3量体化以上の多量体化の場合、多量体化によりゲル化する場合があるので、使用するポリエーテルポリオールの種類、連結用化合物Lに含まれる官能基の種類、官能基数に応じて、ゲル化しないような反応条件、目的とする多量体化ポリエーテルポリオールの多量体化数(分子量)に応じて選択することが好ましい。
ポリエーテルポリオール(a−1)と連結用化合物Lとの混合比率は、(a−1)中の水酸基の0.3〜0.9当量分、連結用化合物Lを添加すればよく、連結用化合物Lに含まれる官能基数、反応条件に応じて、適宜選択される。
連結用化合物Lの添加は、ポリエーテルポリオール(a−1)を仕込んだ反応系に、60〜70℃で、10分〜3時間程度かけて、好ましくは1mL/1分程度で滴下法にて行うことが好ましい。
3.(a−2)水酸基と反応する官能基を有するα,β不飽和カルボニル化合物
A成分となるα,β不飽和カルボニル変性多量体化ポリエーテルポリオールは、上記多量体化ポリエーテルポリオールを、水酸基と反応する官能基を有するα,β不飽和カルボニル化合物(a−2)と反応させて、多量体化ポリエーテルポリオールの末端水酸基を、α,β−不飽和カルボニル変性させて得られる。
水酸基と反応する官能基を有するα,β不飽和カルボニル化合物(a−2)(以下、「水酸基反応性不飽和カルボニル化合物」又は「不飽和カルボニル化合物(a−2)」という)は、下記一般式(3)で表わされる化合物である。
Figure 2014152324
(3)式中、Qが水酸基と反応する官能基、又は水酸基と反応する官能基を有する原子団である。水酸基と反応する官能基としては、イソシアナート基又はカルボキシル基が用いられる。また、不飽和カルボニル基は、カルボニルと結合する原子の価数に応じて、1又は2個含まれ得る。従って、水酸基と反応する官能基を有するα,β不飽和カルボニル化合物(a−2)は、具体的には、下記一般式(3a)で表わされる不飽和カルボン酸、又は下記一般式(4a)若しくは(4b)で表わされるイソシナート基含有不飽和カルボニル化合物、又は下記一般式(5)で表わされるカルボキシル基含有不飽和カルボニル化合物が該当する。
Figure 2014152324
Figure 2014152324
Figure 2014152324
上記一般式(3),(3a),(4a),(4b),(5)において、R,R,Rは、それぞれ、水素、又はメチル、エチル、プロピル等の炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状アルキル基を示し、RとRは同じでも異なっていてもよい。また、Rは、R,Rと同じであっても異なっていてもよい。
(4a),(4b),(5)式中、X,X’,Yは介在基であり、メチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン等の炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状アルキレン基であり、好ましくはメチレン、エチレンである。XとX’は同じであっても異なっていてもよいが、好ましくは同一である。
従って、α,β不飽和カルボニル化合物(a−2)のうち、Qが水酸基である不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、チグリン酸、アンゲリカ酸などが挙げられ、これらのうち、アクリル酸、メタクリル酸が好ましく用いられる。
また、α,β不飽和カルボニル化合物(a−2)のうち、イソシナート基含有不飽和カルボニル化合物としては、2−アクリロイルオキシエチルイソシアナート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアナート、1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアナート等が挙げられる。
また、α,β不飽和カルボニル化合物(a−2)のうち、一般式(5)で表わされるカルボキシル基含有不飽和カルボニル化合物としては、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸などを用いることができる。
以上のような構成を有する不飽和カルボニル化合物は、α,β不飽和カルボニル基において、Rが水素又はメチル基、Rが水素であるアクリロイル基又はメタクリロイル基が好ましく用いられる。以下、Rが水素又はメチル基、Rが水素であるアクリロイル基又はメタクリロイル基(これらを特に区別しない場合には、「(メタ)アクリロイル基」と総称する)を代表として説明する。
4.多量体化ポリエーテルポリオールと、不飽和カルボニル化合物(a−2)との反応で得られるポリマー(不飽和カルボニル変性多量体化ポリエーテル(A)の合成)
ポリエーテルポリオール(a−1)と連結用化合物Lとの反応生成物である多量体化ポリエーテルポリオールと、水酸基反応性不飽和カルボニル化合物(a−2)とを反応させると、多量体化ポリエーテルポリオール中のOH基が、不飽和カルボニル化合物(a−2)中のイソシアナート基又はカルボキシル基と反応してウレタン結合又はエステル結合を形成する。従って、A成分となるポリマー(A)は、多量体化ポリエーテルポリオール中の末端水酸基が不飽和カルボニルでエステル化された末端変性ポリエーテル(以下、この化合物を、「不飽和カルボニル変性多量体化ポリエーテル」又は単に「ポリマー(A)」という場合がある)に該当し、不飽和カルボニル基が(メタ)アクリロイル基の場合には、下記一般式(6)で示すような構成を有する(メタ)アクリロイル変性ポリエーテルとなる。
Figure 2014152324
上式(6)におけるポリエーテル部は、ポリエーテルポリオール(a−1)に由来するポリエーテル骨格、すなわちオキシアルキレン基の繰り返し単位を有する部分であり、Yは多量体化ポリエーテルポリオール末端の水酸基と水酸基反応性不飽和カルボニル化合物(a−2)との反応により形成されるウレタン結合又はエステル結合である。多量体化ポリエーテルポリオールが3量体、4量体の場合、分子中に含まれる水酸基の数に対応して、末端変性部分である(メタ)アクリロイル基を3個以上含有するポリマー(A)となる。
以下、不飽和カルボニル化合物(a−2)として、Rが水素又はメチル基、Rが水素である(メタ)アクリロイル基含有化合物を用いた場合に得られる(メタ)アクリロイル変性多量体化ポリエーテル(A)を代表として説明する。
(メタ)アクリロイル変性多量体化ポリエーテル(A)の製造方法は特に限定しないが、通常、触媒の存在下、多量体化ポリエーテルポリオールと、不飽和カルボニル基が(メタ)アクリロイル基である不飽和カルボニル化合物(a−2)(以下、(メタ)アクリロイル変性多量体化ポリエーテル(A)を代表として説明する場合には、「(メタ)アクリロイル化合物(a−2)」という)とを加熱して、多量体化ポリエーテルポリオールの水酸基を、ウレタン化又はエステル化することにより得ることができる。
多量体化ポリエーテルポリオールと(メタ)アクリロイル化合物(a−2)との混合比率は、多量体化ポリエーテルポリオールに含まれる水酸基1当量((a−1)ポリエーテルポリオールの仕込み量に基づく水酸基当量から、連結用化合物Lとの反応により消費される当量数を差し引いた量に相当)に対して、(メタ)アクリロイル化合物(a−2)に含まれる官能基が0.30〜1.05当量となるように定めることが好ましく、より好ましくは0.40〜1.05当量である。0.3当量を下回ると、得られる堰用樹脂組成物の硬化物の硬化性に劣る傾向が見られ、1.05当量を上回ると、残留する(メタ)アクリロイル化合物(a−2)により耐熱性、耐光性の低下が起こる傾向が見られ好ましくない。また、用いた(メタ)アクリロイル化合物(a−2)中の大部分、具体的には90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは98%以上が反応して、連結部を形成していることが好ましい。
多量体化ポリエーテルポリオールの仕込み量は、(メタ)アクリロイル変性多量体化ポリエーテル(A)中のポリエーテル部、好ましくは繰り返し単位となるオキシアルキレン基の含有率が90質量%以上であることが好ましく、より好ましくは93質量%以上、さら好ましくは95質量%以上、最も好ましくは97質量%以上となるようにすることが好ましい。90質量%未満の場合は、耐熱性、耐光性、耐湿性に劣る傾向が見られ、また、得られる樹脂組成物の粘度が高く作業性に劣る傾向が見られる。
反応に使用する触媒としては、例えばトリエチルアミン、ベンジルメチルアミン等のアミン類、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート等のジラウレート化合物、ナフテン酸銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛等が挙げられる。触媒の添加量は反応混合物全体に対して0.001〜1質量%程度であることが好ましく、0.01〜0.5質量%程度であることが特に好ましい。
反応温度は通常、10〜100℃、特に30〜80℃で行うことが好ましい。また、反応中のラジカル重合によるゲル化を防止するため、公知の重合禁止剤を添加しておくことが好ましい。重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、メトキノン、p−メトキシフェノール、p−ベンゾキノン等を好ましく使用でき、反応混合物全体に対して0.001〜3質量%であることが好ましく、0.01〜1質量%であることがより好ましい。
以上のようにして得られる(メタ)アクリロイル変性多量体化ポリエーテル(A)の数平均分子量は、使用するポリエーテルポリオール(a−1)及び連結用化合物Lの種類、反応条件等により異なるが、2量体化、3量体化により、10000〜60000、好ましくは15000〜50000、より好ましくは20000〜40000の高分子量のポリエーテルとなる。本明細書にいう数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(溶媒:テトラヒドロフラン)を用いて測定した値である。
また、(メタ)アクリロイル変性多量体化ポリエーテル(A)の25℃における粘度は、通常15〜500Pa・sであり、好ましくは50〜400Pa・s、さらに好ましくは100〜300Pa・sである。このような高粘度液体は、求められる光学的物性、耐久性、取り扱いやすさ等の改善のために、他のポリマー、重合性モノマー等の添加剤を添加しても、堰用樹脂組成物として、必要な10Pa・s以上の粘度を確保することができる。
なお、本明細書にいう粘度は、温度25℃の条件下で、B型粘度計(型式「RB80L」:東機産業社製)を用いて算出することができる。
〔(B)光重合開始剤〕
本発明の堰用樹脂組成物は必須成分として(B)光重合開始剤を含有する。光重合開始剤を含むことにより光照射によって速やかに硬化させることができる。
(B)光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン}、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプピオニル)ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン等のアセトフェノン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド等のベンゾフェノン類;2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメソクロリド等のチオキサントン類、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]エチルエステル、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]エチルエステル、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド等が挙げられる。中でも、アセトフェノン類、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]エチルエステル、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]エチルエステルが好適である。
堰用樹脂組成物中の(B)光重合開始剤の含有量としては、当該樹脂組成物100質量%に対し、0.1〜10質量%であることが好適である。0.1質量%以上であると堰用樹脂組成物をより充分に硬化させることができ、また10質量%以下であると臭気発生や硬化物の着色を充分に抑制できる。より好ましくは0.3〜5質量%、更に好ましくは1〜5質量%である。また、表示装置保護の観点などから保護板に紫外線カット層が設けられた場合の硬化には、例えば、380nm以上の波長で硬化を行う必要があり、この場合には、堰用樹脂組成物100質量%に対して、アセトフェノン類及び/またはオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]エチルエステル及び/またはオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]エチルエステルを1.0〜5質量%と、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド及び/または2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドを0.01〜0.5質量%を併用することが好ましい。
〔(C)他の充填剤〕
本発明の堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物は、更に、必要に応じて、可塑剤、他のポリマー、その他の重合性成分を含んでもよい。
可塑剤としては、従来より公知の可塑剤、例えば、(メタ)アクリレート基を有しない化合物をいい、例えば、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジウンデシルフタレート等のフタル酸エステル類;ジ−n−ブチルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジブトキシエチルアジペート、ジ−n−オクチルアジペート、ジイソオクチルアジペート、ジイソノニルアジペート、ビス−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート等のアジピン酸エステル類;ジブチルセバケート、ジオクチルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等のセバシン酸エステル類;ジヘキシルアゼレート、ジオクチルアゼレート等のアゼライン酸エステル類;トリエチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート等のクエン酸エステル類;メチルフタリルエチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート等のグリコール酸エステル類;トリオクチルトリメリテート、トリ−n−オクチル−n−デシルトリメリテート、トリメリット酸トリアルキル(C4〜C11)等のトリメリット酸エステル類;メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、グリセリンモノリシノレート等のリシノール酸エステル類;ジ−n−ブチルマレート等のマレイン酸エステル類;モノブチルイタコネート等のイタコン酸エステル類;ブチルオレート等のオレイン酸エステル類;トリクレジルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリキシレニルフォスフェート等のリン酸エステル類などのエステル類が挙げられる。
他のポリマーとしては、例えば、光学特性を損なわない範囲で、粘度調節、本発明の堰用樹脂組成物で画定した塗布領域内に充填される液状樹脂組成物との親和性、屈折率調節等の目的で、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシド共重合体等のポリエーテルポリオール;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル酸等の側鎖に重合性官能基や二重結合を有しない(メタ)アクリル系重合体;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;ナイロン6,6などのポリアミド系樹脂、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリブテン等のゴム系ポリマー;熱可塑性エラストマー、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、ロジンエステル樹脂などを用いることができる。
また、カルボニル変性多量体化ポリエーテル(A)と共硬化可能な成分(その他の重合性成分)が含有されていてもよい。他の重合性成分としては、(メタ)アクリレート系モノマー若しくはオリゴマー、ビニル基含有化合物を使用することができ、得られる堰用樹脂組成物の粘度、作業性を調整できる。さらには、耐熱性、耐光性、透明性等の物性も調整が可能となる。
上記(メタ)アクリレート系化合物としては、特に限定されないが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、エイコデシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、シクロへキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイルフォスフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、上記の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル系化合物にε−カプロラクトン等の環状エステル化合物を付加させたもの、アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有化合物と(メタ)アクリル酸との付加反応により得られる化合物、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAに(メタ)アクリル酸を反応させたもの等の2官能(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の(メタ)アクリレート、さらには、上述の(メタ)アクリレートにエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを付加して変性された各種(メタ)アクリレート類、メトキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ−ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ−トリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の片末端がアルキル化されたエチレングリコール若しくはその重合体との(メタ)アクリレート、メトキシ−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシ−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ−ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ−トリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の片末端がアルキル化されたプロピレングリコール若しくはその重合体との(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2−アクリロイロキシエチルコハク酸などのカルボキシル基含有(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート系樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂等の(メタ)アクリレートを有する反応性オリゴマー類が挙げられる。
上記ビニル基含有化合物としては、特に限定されないが、スチレン、α―メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン等のスチレン類;酢酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;アリルアルコール、アリルグリシジルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテル等のアリル化合物; N−フェニルマレイミド、N−シクロへキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド等のN−置換マレイミド類;N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニル−N−メチルホルムアミド、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニル化合物、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−{2−(2−ビニロキシエトキシ)エトキシ}エチル、イソフタジフェン酸ジアリル、フタル酸ジアリルル酸ジアリル、シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル等のアリルエステル系モノマー;トリエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル等のビニルエーテル系モノマー;トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、アリルグリシジルエーテル、メチロールメラミンのアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテルのアジピン酸エステル、アリルアセタール、メチロールグリオキザールウレインのアリルエーテル等のアリルエーテル系モノマー;マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル等のマレイン酸エステル系モノマー;フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチル等のフマル酸エステル系モノマー等が挙げられる。
以上のような他の成分は、必要に応じて添加され、堰用樹脂組成物全体の0〜70質量%の割合で配合することが好ましく、より好ましくは10〜60質量%、さらに好ましくは20〜60質量%、より更に好ましくは25〜55質量%、最も好ましくは30〜50質量%である。
さらに、本発明の堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、熱硬化触媒、紫外線吸収剤、重合禁止剤、酸化防止剤、レベリング剤、増粘剤、減粘剤、チキソトロピー付与剤、脱泡剤、連鎖移動安定剤等を含んでもよい。
上記熱硬化触媒としては、具体的には、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、クメンヒドロパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら熱硬化触媒は、単独で用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。単量体成分に対する硬化触媒の添加量等は、特に限定されるものではない。
連鎖移動安定剤は、硬化物の硬度調整、基材に対する密着性アップ、耐ヒートショック性アップのために好ましく用いられる。連鎖移動剤としては、具体的には、β−メルカプトプロピオン酸、メチル−3−メルカプトプロピオネート、2−エチルヘキシル−3−メルカプトプロピオネート、n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート、メトキシブチル−3−メルカプトプロピオネート、ステアリル−3−メルカプトプロピオネート、3,3'−チオジプロピオン酸、3,3’−チオジプロピオン酸ジメチル、ジチオジプロピオン酸、ラウリルチオプロピオン酸、チオグリコール酸、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール酸モノエタノールアミン等のモノチオール類;トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジチオグリコール酸ジアンモニウム等の多官能チオール類などが挙げられ、好ましくは多官能チオール類である。これらは1種又は2種以上混合して用いることができる。
光安定剤は、耐光性向上のみならず、耐熱性アップにも有効である。光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤が好ましく用いられる。具体的には、例えば、BASF社のTINUVIN123,144,152,292,5100,765、三共(株)のSANOL LS−770,765,292,2626などが挙げられる。
上記紫外線吸収剤としては、市販のものを用いてもよい。例えば、ベンゾトリアゾール類、ベンゾエート類、シアノアクリレート類、ベンゾフェノン類、フェニルサリチレート、p−t−ブチルフェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート等のサリチル酸エステル類;TINUVIN 770,123,144,622(以上、Ciba Geigy社製品名)、SANOL LS−770,765,292,2626(以上、三共(株)製品名)、アデカスタブ LA−52,57,62(以上、旭電化(株)製品名)等のヒンダードアミン類が使用可能である。
上記酸化防止剤としては、市販のアデカスタブAO−10〜AO−80、アンテージW−300、W−400、W−500などが挙げられる。
以上のような他の成分は、堰用樹脂組成物中の0〜30質量%とすることが好ましく、より好ましくは0〜20質量%、特に好ましくは0〜10質量%である。
〔堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物の調製〕
本発明の堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物は、以上のような成分を混合することにより調製できる。
他の液状樹脂組成物の流れ止め部(堰)や、所定領域を画定するための堰の形成といった用途に用いる堰用エネルギー線硬化型組成物では、堰の高さ、すなわち、ある程度の厚みの塗布部を形成できることが求められる。このためには、塗布された堰用樹脂組成物が、硬化するまでの間、堰となる形状を保持できるような自立性、すなわち粘度を有する必要がある。具体的には、粘度10〜150Pa・sであることが好ましく、より好ましくは18〜100Pa・s、さらに好ましくは20〜80Pa・s、特に好ましくは30〜80Pa・s、最も好ましくは50〜80Pa・sである。10Pa・s未満では、塗工した後、エネルギー線照射による硬化までの間に流れ出したり、ダレたりするために、塗布量を調節することで、堰の高さ(塗布部の厚み)を調節することが困難となる。一方、150Pa・sを超えると、高粘度になりすぎて、塗工作業性が低下するからである。
したがって、上記粘度範囲となるように、不飽和カルボニル変性多量体化ポリエーテルの種類、粘度に応じて、他の成分、特に、可塑剤、他のポリマー、他の重合性成分の含有量を選択することが好ましい。
なお、樹脂組成物の粘度は、他のポリマー、他の重合性成分等の混合によっても増粘することは可能である。しかしながら、これらによる粘度増大は、耐湿性、耐熱性、耐ヒートショック性等の耐久性に影響を及ぼし、ひいては画像形成性の低下をもたらすおそれがある。
上記樹脂組成物の粘度は、温度25℃の条件下で、B型粘度計(型式「RB80L」:東機産業社製)を用いて算出することができる。
<堰形成方法>
本発明の堰形成方法は、基板表面に塗布しようと液状樹脂組成物の流れ止めを目的として前記液状樹脂組成物の塗布領域を画定する縁部の少なくとも一部を構成する堰の形成方法であって、上記本発明のエネルギー線硬化型樹脂組成物を塗布し、エネルギー線照射により硬化させる工程を含む。
塗布方法としては、特に限定しない。本発明の堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物は高粘度であることから、従来の塗工液で採用される、刷毛塗り、ローラー塗工、バーコーター、アプリケーター、エアナイフコーター、カーテンコーター等の塗工方法の他、ディスペンサーのように、一定量ずつ滴下、吐き出しできる装置を用いて塗工することができる。面積当たりの塗布量調節、細幅の塗布部形成という観点から、ディスペンサーが好ましく用いられる。圧送式ディスペンサー等のように微量で高精度に調節して吐き出すことができる装置を用いた場合、圧幅0.5〜3mm程度の限定的領域に塗布することができ、しかも、塗布後、硬化までの間の流れ出し、ダレが少なくて済むので、0.1〜4mmといった厚みの塗布部を形成することが可能である。これにより、接着という目的で用いられる液状樹脂組成物の塗工部分への影響を少なくして、当該液状樹脂組成物の流れ止め、塗工部分を画定できる。
上記のような組成を有する本発明の堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物は、エネルギー線照射により、A成分である(メタ)アクリロイル変性多量体化ポリエーテルにおける(メタ)アクリロイル基がビニル重合して硬化する。その他の重合性成分が含有されている場合には、当該その他の重合性成分となる不飽和化合物も参与して、ビニル重合が進行することになる。なお、ここでいう硬化とは、流動性のない状態にすることを意味する。
エネルギー線としては、電子線、放射線、紫外線などを用いることができ、好ましくは波長150〜450nmの紫外線である。このような波長を発する光源としては、例えば、太陽光線、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライド灯、ガリウム灯、キセノン灯、フラッシュ型キセノン灯、カーボンアーク灯等が挙げられる。照射積算光量は、好ましくは0.1〜10J/cm、より好ましくは0.2〜5J/cm、更に好ましくは0.3〜3J/cmの範囲内である。
光照射による硬化と共に加熱による硬化との併用も可能である。この場合は、上述した光源と共に、赤外線、遠赤外線、熱風、高周波加熱等を用いればよい。加熱温度は、熱硬化触媒の分解温度や使用する基材の種類等に応じて適宜調節すればよく、特に限定されるものではないが、好ましくは50〜150℃、より好ましくは50〜100℃、更に好ましくは60〜90℃の範囲内である。加熱時間は、熱硬化触媒の分解温度や塗布厚み等に応じて適宜調節すればよく、特に限定されるものではないが、好ましくは1分間〜12時間、より好ましくは10分間〜6時間、更に好ましくは10分間〜3時間の範囲内である。
さらに、光照射による硬化と共に電子線照射による硬化を併用して得てもよい。この場合、加速電圧は、好ましくは0〜500kV、より好ましくは20〜300kV、更に好ましくは30〜200kVの範囲内である電子線を用いればよい。また、照射量は、好ましくは2〜500kGy、より好ましくは3〜300kGy、更に好ましくは4〜200kGyの範囲内である。
本発明の堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化収縮率は、2%未満、より好ましくは1.5%以下、さらに好ましくは1.0%以下、最も好ましくは0.6%以下とすることができる。従って、塗工部分と形成される堰(樹脂組成物の硬化物)の位置、形状を、ほぼ一致させることができるので、他の液状樹脂組成物の流れ止め、又は塗工領域の画定用の堰として好適に用いることができる。
なお、硬化収縮率は、後述の実施例に記載する比重測定により得た値を採用する。
形成される堰のC硬度は70以下、より好ましくは50以下、さらに好ましくは30%以下、最も好ましくは25以下であることが好適である。C硬度を70以下にすることによって耐衝撃吸収性が良好となる。なお、C硬度は、25℃雰囲気下、JIS K7312に基づき、ASKER製のデュロメータC型硬度計を用いて得られた値を採用する。
後述のように、携帯電話、液晶テレビ、プラズマテレビ、電子書籍、液晶ディスプレイ組み込みタッチパネルデバイス、電子端末などの光学用表示装置の表示部材の接着に用いられる液状接着剤としては、ポリエーテル系ポリマーを用いた紫外線硬化型樹脂組成物が好適に用いられる。よって、上記のような光学用表示装置の表示部材の接着にポリエーテル系紫外線硬化型樹脂組成物を用いる場合、表示装置の特性、特に画像形成性との関係から、本発明の堰用エネルギー線樹脂組成物は、硬化物として、通常、屈折率1.45〜1.52、好ましくは1.46〜1.51が好適である。また、伸び率が50%以上、より好ましくは100%以上、さらに好ましくは150%以上、最も好ましくは200%以上であることが好適である。0.3mm厚みにおける400nmの光線透過率が88%以上、より好ましくは89%以上、さらに好ましくは90%以上、最も好ましくは91%以上であることが好適である。0.3mm厚みにおける濁度が0.8%以下、より好ましくは0.6以下、さらに好ましくは0.5%以下、最も好ましくは0.4以下とすることが好適である。
なお、屈折率は、JIS K7105に基づいて、アッベ屈折計(型式「DR−M2」、アタゴ社製)を用いて測定される値である。伸び率は、後述の実施例に記載する条件にて引張試験により得た値を採用する。400nmにおける光線透過率は、分光光度計を用いて測定した値を採用する。濁度は、JIS K 7136に準拠して測定した値を採用する。
<表示装置の製造方法及び当該方法により製造される表示装置>
本発明の表示装置の製造方法は、上記本発明の堰用エネルギー線硬化型樹脂を、表示パネルと光学部材とを接着するための塗工液(液状樹脂組成物)の流れ止め、あるいは塗工・充填領域の画定に使用するところに特徴がある。すなわち、本発明の表示装置の製造方法は、表示パネルと光学部材とが、液状樹脂組成物で接着されている表示装置の製造方法であって、前記表示パネル又は光学部材の接着面に、上記本発明の堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物で囲繞空間を形成する工程;及び前記囲繞空間に、前記液状樹脂組成物を塗工又は充填する工程を含む。
本発明が対象とする表示装置は、光の透過、反射を利用して表示画像を見ることができる装置であればよく、特に限定しないが、携帯電話、電子書籍、液晶ディスプレイを組みこんだタッチパネルデバイス等の電子端末、液晶テレビ、プラズマテレビ、専用メガネなしで見える立体表示可能な3D液晶テレビ等が挙げられる。
従って、接着の対象となる被着体は、表示パネルと保護板との間、あるいは表示パネルとタッチパネル、スイッチ液晶、電磁波遮蔽シート、偏光板等のシート状機能部材との間、あるいは保護板とシート状機能部材との間、あるいは複数のシート状機能部材を備えた表示装置の場合におけるシート状機能部材間である。
接着しようとする被着体のいずれか一方の表面に、接着用の塗工液(液状樹脂組成物)の充填・塗布領域を画定するための囲繞空間を形成する。従って、本発明の堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物は、通常、被着体である表示パネル、タッチパネル、スイッチ液晶、電磁波遮蔽シート、偏光板等のシート状機能部材の周縁に沿って塗工される。尚、周縁の一部が他の部材等で構成されている場合、その周辺の開放部分にだけ塗布することにより囲繞空間を形成するようにしてもよい。このようにして、囲繞空間を形成することで、前記塗工液が流れ出さないようにして、被着体上に塗工・充填できる。
本発明の表示装置の製造方法で使用される接着用の塗工液(液状樹脂組成物)の具体的組成は、表示装置の種類、求められる特性に応じて適宜異なる。従って、使用する堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物についても、使用する接着用塗工液の組成、特性に応じて、適宜選択する必要がある。具体的には、形成される堰と接着用塗工液の硬化物との境界部における画像への影響を小さくするという観点から、両者の硬化物の屈折率、伸び率、光線透過率、濁度が同程度であることが好ましい。
また、接着用塗工液の硬化物の耐久性を損なわないという観点から、接着用塗工液の硬化物の耐熱性、耐光性、耐湿性、耐衝撃性、耐ヒートショック性といった耐久性が、接着用塗工液の硬化物と同等以上であることが好ましい。
さらに、装置製造における無駄削減の観点から、リペア性についても、接着用塗工液と同程度以上であることが好ましい。
特に屈折率については、両者の屈折率差が大きくなると、境界線が目立つことから、屈折率差0.025以下であれば、目視で境界線が見えない。よって、屈折率差0.025以下とすることが好ましく、より好ましくは0.01以下、さらに好ましくは0.005以下である。
通常、上記のような表示装置の表示パネルと光学部材との接着に使用する塗工液(液状樹脂組成物)の硬化物の屈折率は1.500程度であることから、堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物の屈折率は1.46〜1.51程度となるように選択することが好ましい。
堰用樹脂組成物の硬化物で画定された所定空間に、接着用塗工液(液状樹脂組成物)を充填・塗布した後、かかる接着用塗工液を硬化させる。接着用塗工液として、エネルギー線硬化型樹脂組成物を用いている場合には、エネルギー線を照射する。エネルギー線の種類、照射量、その他の要件は、塗工液(樹脂組成物)の組成に応じて選択すればよい。
接着用塗工液としては、硬化収縮率の少ない組成物を用いることにより先に形成した堰との境界部で隙間等を生じることを抑制できる。よって、屈折率等が近い組合せの選択により、境界部分が目視で判別できない程度とすることができ、表示部分に使用した接着用塗工液が本来有している優れた画質を提供できる。
液晶ディスプレイ等を組み込んだ光学用表示装置の光学部材の接着に用いられる接着用塗工液としては、特に限定しないが、光学的特性、画像形成性の観点、本発明の堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物との関係から、ポリエーテル系ポリマーと光重合開始剤を含有するエネルギー線硬化型樹脂組成物が用いられる。ポリエーテル系エネルギー線硬化型樹脂組成物は、本発明の堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物との組合せにおいて、屈折率をはじめ、光線透過率、濁度、硬度等の画像形成に影響を与える物性を一致させやすいことからも、好ましく用いることができる。
なお、本発明の表示装置の製造方法を適用して製造される表示装置は、当該表示装置において、本発明の堰を利用した接着部分が複数箇所存在するものであってもよい。例えば、図1に示すように、シート状光学部材が積層された表示装置において、液晶パネル1とタッチパネル2との接着、及びタッチパネル2と表面保護板3との接着のそれぞれの接着に適用されていてもよい。図1中、4はバックライト、10は本発明の堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物である堰、11は液状接着剤の硬化物である。
また、接着用塗工液の塗布領域部分の全周が本発明の堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物である堰で構成されている必要はなく、流れ止めしたい部分のみに、本発明の堰用樹脂組成物の硬化物である堰が設けられていればよい。よって、本発明の製造装置には、接着用塗工液の硬化物の外周の少なくとも一部が、本発明の堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物(堰)と接触している表示装置の全てが包含され得る。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例の記載に限定されるものではない。
尚、例中「部」とあるのは、断りのない限り質量基準を意味する。
<測定及び評価方法>
本実施例で採用した評価方法は以下の通りである。
〔評価方法〕
(1)組成物粘度
得られた樹脂組成物を、温度25℃の条件下で、B型粘度計(型式「RB80L」、東機産業社製)を用いて測定した。
(2)数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)
テトラヒドロフランを移動相とし、温度40℃、流速0.3mL/分の条件下で、東ソー社製のカラムTSK−gel SuperHM−H2本、TSK−gel SuperH2000 1本を使用し、東ソー社製のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)装置HLC−8220GPCにより求め、標準ポリスチレン換算した値である。
(3)組成物の屈折率
得られた樹脂組成物を、ガラス板上に膜厚が300μmとなるように、アプリケーターバーを用いて塗布し、3.0J/cmの紫外線を窒素下で照射して硬化させ、試験片を作製した。JIS K7105に従い、アッベ屈折率計(型式「DR−M2」、アタゴ社製)を用いて、上記試験片の25℃における屈折率を測定した。
(4)硬化性(J/cm
組成物に直接、高圧水銀灯を1J/cm(365nmにての値)ずつ照射していき、硬度値が一定になる光照射量(365nm)を測定した。
(5)硬化収縮率(%)
25℃における、樹脂組成物の比重および樹脂組成物を硬化して得られた硬化物の比重を測定し、以下の計算より求めた。
硬化収縮率(%)=(硬化物比重−樹脂組成物比重)/硬化物比重×100
(6)硬度値
JIS K7312に基づき、ASKER製のデュロメータC型硬度計を用いて、得られた樹脂組成物を硬化して得られたシート状の試験片(幅17mm×長さ45mm×厚み4mm)の硬度を測定した。なお、測定開始から15秒経過後の値を硬度値とした。
(7)伸び率(%)
得られた樹脂組成物を硬化して得られたシート状の試験片(幅4mm×長さ20mm×厚み1mm)を用いて、雰囲気温度25℃下で、引張速度0.1mm/sで引張り試験を行い、下記式により伸び率を算出した。尚、式中、Lは破断するまでの変位長さであり、L0は試験前のシートの長さである。
伸び率(%)=L/L0×100
(8)光線透過率(%)
得られた樹脂組成物を硬化して得られたシート状の試験片(幅50mm×長さ50mm×厚み0.3mm)を用いて、400nmにおける光線透過率を、分光光度計(形式「UV−3100」、島津製作所社製)を用いて測定した。
(9)濁度(%)
得られた樹脂組成物を硬化して得られたシート状の試験片(幅50mm×長さ50mm×厚み0.3mm)を用いて、JIS K 7136に準拠して測定した。
(10)耐熱性
得られた樹脂組成物を硬化して得られたガラス板に挟んだ状態の試験片(幅50mm×長さ70mm×厚み1mm)を、100℃のオーブン中で1000時間加熱した。加熱後の変色を目視により確認し、下記3段階で評価した。なお、ガラス板は3mm厚のものを使用した。
○:変色は認められず
△:わずかに変色あり
×:大きな変色あり
(11)耐光性
得られた樹脂組成物を硬化して得られたガラス板に挟んだ状態の試験片(幅50mm×長さ70mm×厚み1mm)を、メタリングウェザーメーター(形式「M6T」、スガ試験機社製、照射強度0.5kW/m)を用いて、700MJ/mで光照射を行った。照射後の変色を目視により確認し、下記3段階で評価した。なお、ガラス板は3mm厚のものを使用した。
○:変色は認められず
△:わずかに変色あり
×:大きな変色あり
(12)耐湿性
(12−1)耐湿性a
得られた樹脂組成物を硬化して得られたシート状の試験片(幅50mm×長さ70mm×厚み1mm)を、恒温恒湿機中(温度80℃、湿度90%RH)で100時間保持した後、シートの濁り度合を目視にて確認し、下記3段階で評価した。
○:濁りなし
△:わずかに濁りあり
×:濁りあり
(12−2)耐湿性b
恒温恒湿機の条件を温度85℃、湿度85%RHに変更した以外は、上記耐湿性aの場合と同様に測定評価した。
(13)作業性(ディスペンスへの適用性)
得られた樹脂組成物1gを、25℃の雰囲気下、市販のディスペンス装置を用いて吐出(吐出圧0.05MPa)するのに要する平均時間(n=3)を測定し、下記4段階で評価した。
◎:3秒以内
○:3秒以上10秒未満
△:10秒以上30秒未満
×:30秒以上
(14)塗工部の厚み制御性
樹脂組成物を幅1mm、厚み0.5mmとなるように、ディスペンサーを用いて、ガラス板上に塗工し、10秒間放置した後、高圧水銀灯により照射して樹脂組成物を硬化させた。硬化物の厚みを測定し、以下の4段階にて評価した。
◎:0.49〜0.50mm
○:0.48〜0.49mm
△:0.45〜0.48mm
×:0.45mm未満
(15)再剥離性(リペア性)
得られた樹脂組成物を硬化して得られたガラス板に挟んだ状態の試験片(幅50mm×長さ70mm×厚み0.3mm)を用意し、ガラス板からシート状硬化物を剥離させた時の様子を、下記3段階で評価した。なお、ガラス板は3mm厚のものを使用した。
○:シート硬化物が破損せず、容易に剥離できる
△:やや力が要するものの、シート硬化物を破損せずに剥離できる
×:シート硬化物が破損、または、剥離できない部分がある
(16)画像形成性(初期)
市販の携帯電話(シャープ製SH−09B)の前面保護カバーを外した液晶モジュール上に、厚み0.1mmのシリコーンスペーサーを配備して得られた樹脂組成物を充填した。次に、その上に1mmのガラス板を装着した。次に、高圧水銀灯により2J/cm光照射して硬化させ、液晶モジュール/樹脂層/前面保護ガラスの積層構造を有する携帯電話を得た。次に、得られた携帯電話の電源を入れ、画像の評価を下記3段階で評価した。
○:画像ムラがない
△:ごく僅かな画像ムラがある
×:多くの画像ムラがある
(17)耐久性
画像形成性の評価で組み立てた携帯電話機を、85℃、相対湿度85%の雰囲気下で、500時間放置した後、電源をいれたときの画像について、画像形成性(初期)と同様の基準で評価した。
(18)耐衝撃吸収性
得られた樹脂組成物を硬化して得られたガラス板に挟んだ状態の試験片(幅50mm×長さ70mm×厚み0.3mm)を用意し、試験片上に200g鋼球を落下させた時の上面のガラス板が破損する高さを求め、下記4段階で評価した。なお、ガラス板は3mm厚のものを使用した。
◎:500mm以上
○:300mm以上500mm未満
△:200mm以上300mm未満
×:200mm未満
(19)耐ヒートショック性
画像形成性の測定で得られた携帯電話を、−40℃30分、60℃30分を1サイクルとして、100サイクル、300サイクル、500サイクルの3水準でヒートショック試験を行い、液晶モジュールと樹脂硬化物層との界面、または、樹脂硬化物層とガラス板との界面におけるハガレ又は発泡の有無を確認し、下記基準で評価した。
◎:500サイクルでハガレ又は発泡なし。
○:300サイクルでハガレ又は発泡なし。500サイクルでハガレ又は発泡あり。
△:100サイクルでハガレ又は発泡なし。300サイクルでハガレ又は発泡あり。
×:100サイクルでハガレ又は発泡あり。
(20)液状接着剤との関係
(20−1)屈折率差
形成した堰により画定した塗布領域に充填する液状接着剤として、以下のような組成を有する紫外線硬化型樹脂を用いた。
充填用液状接着剤の組成
・ポリマー:下記で合成されるアクリロリル変性ポリエーテル(P2)
・光重合開始剤:チバスペシャリティケミカルズ社製、品番イルガキュア184D 1部
・他の重合成分:イソボルニルアクリレート(IB−A)(Tg=94℃)(日本触媒製)20部及び4−ヒドロキシブチルアクリレート(4−HBA)(Tg:−32℃)(大阪有機化学工業)10部、
・荒川化学工業株式会社のロジンエステル「KE−359」(商品名)(酸価10〜20、水酸基価38〜47、軟化点94〜104℃)35部、
・光安定剤:ヒンダードアミン系光安定剤「TINUVIN765」(BASF社の商品名)1部、及びペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)(PE−1)(昭和電工社製)1部、
この紫外線硬化型樹脂について、上記(3)の方法により屈折率を測定し、形成した堰との屈折率差を求めた。
(20−2)境界線の有無
形成した堰により画定した塗布領域に、上記液状接着剤を充填し、紫外線を照射して硬化させた後、目視で、堰と液状接着剤の硬化物との境界線が認められる度合いを、下記4段階で評価した。
形成した堰と、液状接着剤の硬化物との屈折率差が0.025以内であれば、目視程度では境界線を判別できない。装置の品質上、屈折率差0.01以下であれば、目立つような境界線は認められないので、出荷上、問題なしとされる。基準となる面内の屈折率は1.476である。
◎:目視では、境界線は全く判別できない。
○:境界線がうっすら判別できる程度
△:境界線が判別できるが、画像に影響を与えない程度
×:境界線が太く、画像への影響が大きい
<ポリマーの種類と特性の関係比較>
堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物に使用する主成分となるポリマーとして、以下のものを用いた。
P1:アクリロイル変性多量体化ポリエーテル(Ac変性多量体化ポリエーテル)
温度計、冷却器、ガス導入管、および攪拌器を備えた反応器に、ポリエーテルポリオール(a−1)として数平均分子量Mnが15000(分子量分布(Mw/Mn)=1.06)であるポリプロピレングリコール(旭硝子社製、品番プレミノール4015)を2000g、メトキノン0.15g、ジブチルスズジラウレート0.15gを仕込み、上記混合物を攪拌しながら70℃に昇温した。次に、連結用化合物Lとしてイソホロンジイソシアネート(IPDI)(住化バイエルウレタン社製)を、上記ポリエーテルポリオール(a−1)中の水酸基1当量に対して、0.50当量となる量15gを、2L仕込みのスケールにおいて1mL/分の滴下速度で滴下した。滴下終了後、70℃に2時間保持して、反応を終了させ、連結部がウレタン結合である2量体化ポリエーテルポリオールを得た。続いて、2量体化ポリエーテルポリオール中の水酸基1当量分((a−1)ポリエーテルポリオールの残った0.50当量分の水酸基に相当)対して、(a−2)成分としてアクリロイル化合物を一括投入し、70℃に2時間保持して反応させることにより、アクリロイル変性2量体化ポリエーテルを得た。
得られたアクリロイル変性2量体化ポリエーテルを、逆滴定法により求めたイソシアナート反応率は99%であった。また、25℃における粘度は、210Pa・sであった。さらに、GPC測定による数平均分子量(Mn)は37000(分子量分布(Mw/Mn)=1.38)であった。
P2:アクリロイル変性ポリエーテル(Ac変性ポリエーテル)
温度計、冷却器、ガス導入管、および攪拌器を備えた反応器に、ポリエーテルポリオール(a−1)として数平均分子量Mnが15000(分子量分布(Mw/Mn)=1.06)であるポリプロピレングリコール(旭硝子社製、品番プレミノール4015)を2000g、メトキノン0.15g、ジブチルスズジラウレート0.15gを仕込み、上記混合物を攪拌しながら70℃に昇温した。次に、イソシアナート基含有不飽和カルボニル(a−2)として2−アクリロイルオキシエチルイソシアナート(昭和電工社製、品番カレンズAOI)37.2g(ポリエーテルポリオール中の水酸基に対して1.0当量)を2時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間、80℃の温度を保ち、反応を終了させ、連結部がウレタン結合であるアクリロイル変性ポリエーテルを得た。逆滴定法により求めたイソシアナート反応率は98%であった。また、25℃における粘度は、17Pa・sであった。さらに、GPC測定による数平均分子量(Mn)は17000、分子量分布(Mw/Mn)は、1.18であった。
P3:メタクリロイル変性ゴム(Mc変性ゴム)
メタクリロイル基を有するポリイソプレンゴム(クラレ社製の商品名「クラプレンUC203」)(分子量2.5万)を使用した。25℃における粘度は、290Pa・sである。
P4:アクリロイル変性ゴム(Ac変性ゴム)
アクリロイル基を有するポリブタジエンゴム(大阪有機化学社製の商品名「BAC45」)を用いた。25℃における粘度は、5Pa・sである。
P5:アクリロイル変性ポリウレタン(Ac変性ポリウレタン)
温度計、冷却器、ガス導入管、滴下ラインおよび攪拌器を備えた反応器に、数平均分子量Mnが3000(分子量分布(Mw/Mn)=1.05)であるポリプロピレングリコール(アデカ社製、品番P−3000)150g、メトキノン0.05g、ジブチルスズジラウレート0.05gを加え、70℃へ昇温した。一定温度後、ヘキサメチレンジイソシアネート17gを1時間かけて滴下し、滴下終了後、5時間、70℃の温度を保った。次に、プラクセルFA2D(ダイセル化学社製、2−ヒドロキシエチルアクリレートのε−カプロラクトン2モル付加物)30gとメトキノン0.01gとの混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、15時間、70℃の温度を保持した。得られたポリマーは、基本的に、ポリプロピレングリコールに由来するポリエーテル部とヘキサメチレンジイソシアネートに由来するヘキサメチレンとがウレタン結合により連結された構成単位を繰り返し単位として複数有し、ポリマー鎖の両末端がアクリロイル基である構成を有している。このようなアクリロイル変性ポリウレタンの25℃における粘度は、300Pa・sであり、数平均分子量(Mn)は10500、分子量分布(Mw/Mn)は、4.6であった。
〔樹脂組成物No.1−5の調製及び評価:(メタ)アクリロイル変性多量体化ポリエーテルと他のポリマーとの比較〕
表1に示すように、上記ポリマーP1,P2,P3,P4又はP5を50質量部、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製、品番イルガキュア184D(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンに該当))1部、その他の添加剤として、以下に示す化合物を混合して、樹脂組成物No.1〜5を調製した。
他の重合成分としてイソボルニルアクリレート(IB−A)(Tg=94℃)(日本触媒製)5部及び4−ヒドロキシブチルアクリレート(4−HBA)(Tg:−32℃)(大阪有機化学工業)10部、
荒川化学工業株式会社のロジンエステル「KE−359」(商品名)(酸価10〜20、水酸基価38〜47、軟化点94〜104℃)20部、
光安定剤として、ヒンダードアミン系光安定剤「TINUVIN765」(BASF社の商品名)1部、及びペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)(PE−1)(昭和電工社製)1部、
調製した樹脂組成物の粘度、作業性(ディスペンスへの適用性)、画像成形性を評価した。
次に、得られた組成物を、所定厚みのシリコーンスペーサーを4辺に配置した所定寸法のガラス板上に滴下し、ガラス板に充填させた。次に、その上から同寸法のガラス板を被せた。次に、高圧水銀灯により3J/cm光照射して硬化させ、ガラス板/組成物の硬化物層/ガラス板の積層構造を有する試験片、または、ガラス板から組成物の硬化物層を剥離して、シート状の試験片を作成した。作成した試験片を上記評価測定方法に基づいて、硬化収縮率、硬度値、伸び率、光線透過率、濁度、耐熱性、耐光性、耐湿性、再剥離性(リペア性)、衝撃吸収性、形状保持性、耐ヒートショック性、耐久性、屈折率を評価した。評価結果をあわせて表1に示す。また、充填用液状接着剤についても、同様に測定評価した結果を併せて表1に示す。
Figure 2014152324
No.1、2、充填用液状接着剤は、いずれも主成分となるポリマーとして、アクリロイル変性ポリエーテルを使用したエネルギー線硬化型樹脂組成物である。これらは、変性ゴム又は変性ポリウレタンを主成分ポリマーとするNo.3〜5と比べて、耐熱性、耐光性、耐湿性といった画像の耐久性に影響を及ぼす特性が優れていた。
No.2と充填用液状接着剤とは、主成分となるポリマーがアクリロイル変性ポリエーテルで共通し、他ポリマー及び重合性成分量を変更することで、組成物の粘度が相違するようにしたものである。No.2は、充填用液状接着剤よりも重合性成分量を少なくしたことで、硬化収縮率を小さくすることはできたが、粘度9000mPa・s程度では、厚み制御性を満足することができなかった。
一方、アクリロイル変性多量体化ポリエーテルを用いたNo.1は、重合性成分、他のポリマー含有量が多量体化されていないNo.2と同じであるにもかかわらず、粘度が高いため、厚み制御性を満足することができた。また、充填用液状接着剤との関係においても、No.2と同様に、境界線が認められず、画質への影響もなかった。
<堰用樹脂組成物と粘度の関係:堰用樹脂組成物No.11〜15、21、22の調製及び評価>
表2及び表3に示すように、主成分としてのエネルギー線硬化性ポリマーの含有量、他のポリマー、可塑剤、重合性成分の量を変更することで、粘度の異なる樹脂組成物No.11〜15、21、22を調製し、上記評価方法に基づいて評価した。結果を表2、表3に併せて示す。比較のために、No.1、2、4の評価結果も併せて示す。
なお、表2、3中の他のポリマー、可塑剤は以下の通りである。
KE359:荒川化学工業株式会社のロジンエステル「KE−359」(商品名)
P−85:ラスハラケミカル社の水素化テルペン系樹脂「クリアロンP−85」(商品名)
P−1000:アデカ社製のポリプロピレングリコール「P−1000」(商品名)
Figure 2014152324
Figure 2014152324
No.1、11〜15からわかるように、A成分であるアクリロイル変性多量体化ポリエーテルの含有率を変えることで組成物の粘度を変えることができる。粘度が高くなるに従って、作業性が低下する傾向にあることがわかる(No.13、15参照)。一方、アクリロイル変性多量体化ポリエーテルの含有率の減少により、組成物粘度を低下させた場合、厚み制御性が低下した(No.11、14参照)。
No.2とNo.21との比較から、多量体化されていないアクリロイル変性ポリエーテル(P2)を用いた樹脂組成物であっても、他のポリマーの含有量を変えることで、粘度を高くすることは可能であり、粘度増大により厚み制御性を確保することは可能であった。しかしながら、耐ヒートショック性、耐湿性が低下し、さらには、硬化物の屈折率が高くなり、画像表示装置の接着剤との適切な組合せが困難となる(No.21)。
変性ゴム(P4)を用いたNo.4とNo.22との比較についても、多量体化されていないポリエーテルの場合と同様に、他のポリマーの種類、重合性成分の含有量を変えることにより、組成物の粘度を増大して、厚み制御性を確保すること可能である。しかしながら、他の成分の添加によっても、画像特性に影響を及ぼし得る耐久性の改善は困難であり、画像表示装置に使用する接着剤との適切な組合せも改善できなかった。
本発明の堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物は、高粘度で、塗工量により塗工部分の厚みを制御することができ、これにより堰の高さ調節することができる。従って、低粘度塗工液の流れ出した部分の除去作業に代えて、本発明の堰用樹脂組成物を用いて堰形成方法を、低粘度塗工液の塗布の前工程に追加するだけでよいので、接着作業の生産ラインに有用である。
10 堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物
11 液状接着剤の硬化物

Claims (11)

  1. 表示パネルと光学部材とが、液状接着剤で接着されている表示装置において、前記液状接着剤の塗布領域を画定するのに用いられるエネルギー線硬化型樹脂組成物であって、
    (A)ウレタン結合、エステル結合、及びエーテル結合からなる群より選ばれる少なくとも1種の結合を介して、数平均分子量5000〜20000のポリエーテルポリオールが連結された多量体化ポリエーテルであって、且つ前記多量体化ポリエーテルの分子鎖末端が、α,β不飽和カルボニル変性されている多量体化ポリエーテル;及び
    (B)光重合開始剤
    を含有するエネルギー線硬化型樹脂組成物。
  2. 前記多量体化ポリエーテルは、ポリエーテルポリオール(a−1)とイソシアネート基、カルボキシル基、ハロゲン化カルボニル基、エポキシ環、及び水酸基からなる群より選ばれる少なくとも1種を2個以上有する連結用化合物Lとの反応生成物(以下、「多量体化ポリエーテルポリオール」と称する)の分子鎖末端がα,β−不飽和カルボニル変性されたものである請求項1に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
  3. 前記連結用化合物Lは、ジイソシアネート化合物、ジカルボン酸、及びジオールからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項2に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
  4. 前記α,β不飽和カルボニル変性は、前記多量体化ポリエーテルポリオールの水酸基末端と、水酸基と反応する官能基を有するα,β不飽和カルボニル化合物(a−2)との反応により行われる請求項2又は3に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
  5. 前記ポリエーテルポリオール(a−1)は、ポリプロピレングリコールを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
  6. (A)α,β不飽和カルボニル変性多量体化ポリエーテルの数平均分子量が10000〜60000である請求項1〜5のいずれか1項に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
  7. 25℃における樹脂組成物の粘度が10〜150Pa・sである請求項1〜6のいずれか1項に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
  8. 基板表面に塗布される液状樹脂組成物の流れ出しを防止するために前記液状樹脂組成物の塗布領域を画定する周縁部の少なくとも一部を構成する堰の形成方法であって、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物を塗布し、エネルギー線照射により硬化させる工程を含む堰形成方法。
  9. 表示パネルと光学部材とが、液状樹脂組成物で接着されている表示装置の製造方法であって、
    前記表示パネル又は光学部材の接着面に、請求項1〜7のいずか1項に記載の堰用エネルギー線樹脂組成物の硬化物で囲繞空間を形成する工程;及び
    前記囲繞空間に、前記液状樹脂組成物を充填又は塗布する工程
    を含む表示装置の製造方法。
  10. 堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物の屈折率と、前記液状樹脂組成物の硬化物の屈折率との差は、0.025以下である請求項9に記載の製造方法。
  11. 表示パネルと光学部材とが液状樹脂組成物で接着されていて、且つ前記液状樹脂組成物の硬化物の外周の少なくとも一部が、請求項1〜7のいずれか1項に記載の堰用エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物と接している表示装置。
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