JP2012107999A - ガス検知素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被検知ガスの濃度に応じた検知信号を出力するガス検知素子50は、絶縁基板1の一方の面に形成された検出電極2と、絶縁基板1の一方の面に検出電極2と離間して形成される加熱部3と、検出電極2と加熱部3とを含む絶縁基板1の一方の面を覆うように設けられる感応部4と、を備える。
【選択図】図1
Description
して前記検知信号を出力すると好適である。
、検出電極及び加熱部の双方から独立した検出結果を得ることができるので、検出精度の良い結果を得ることができる。
本発明に係るガス検知素子について、図面を参照して説明する。本発明に係るガス検知素子は、被検知ガスの濃度に応じた検知信号を出力することが可能である。このため、本ガス検知素子は、例えば被検知ガスの漏れを検知するのに好適に利用される。以下、第一の実施形態に係るガス検知素子について説明する。
図1には、ガス検知素子50の斜視図が示される。図1に示されるように、本ガス検知素子50は、絶縁基板1、検出電極2、加熱部3、感応部4を備え、基板型で構成される。絶縁基板1は、少なくとも一方の面が絶縁特性を有する基板である。本実施形態では、シリコン基板をガス検知素子50の基板として用いる。シリコン基板上にはシリコン酸化物層が形成され、当該シリコン酸化物層を絶縁物として用いることで絶縁基板1を構成している。
なくとも加熱部3と隙間5を有するように形成することが可能となる。
図2には、本実施形態に係るガス検知素子50の電気抵抗を検出するのに利用される駆動回路が模式的に示される。ここで、上述のように感応部4は、被検知ガスの濃度に応じて電気抵抗が変化する。このため、図2においては、ガス検知素子50は可変抵抗の記号を用いて記載している。
本実施形態では、ガス検知素子50は、図3に示されるような、第1通電状態T1と停止状態T2と第2通電状態T3とを含む通電パターンで通電の制御が行われる。すなわち、少なくとも第1通電状態T1と停止状態T2とが、通電パターンの1周期に含まれるように設定される。本実施形態では、通電パターンの1周期は、第1通電状態T1及び停止状態T2と共に、第2通電状態T3と停止状態T4とを含んで構成され、例えば数十秒程度とすると好適である。
図4には、本実施形態に係るガス検知素子50を、所定の濃度のメタン、水素、一酸化炭素、エタノールの夫々に晒した場合の検知信号が示される。第1通電状態T1で得られた検出信号が図4(a)に示され、第2通電状態T3で得られた検知信号が図4(b)に示される。夫々、横軸を被検知ガスの濃度とし、縦軸をガス検知素子50から出力されるセンサ出力(検知信号)とする。第1通電状態T1では、上述のように加熱部3に通電されるので感応部4が加熱される。係る場合には、図4(a)に示されるように、メタンの濃度の増加に応じてセンサ出力の変化が大きくなり、水素、一酸化炭素、エタノールの濃度の増加に拘らずセンサ出力の変化は小さい。したがって、第1通電状態T1では、メタ
ンを適切に検知することが可能となる。
次に、第二の実施形態について説明する。上述の第一の実施形態では、第1通電状態T1では、加熱端子31aと加熱端子31bとの間における感応部4の電気抵抗の変化を検出していた。本実施形態においては、第1通電状態T1で、加熱端子31aと加熱端子31bとの間における感応部4の電気抵抗の変化に加え、加熱端子31aと検出端子21との間における感応部4の電気抵抗の変化も検出する点で、第一の実施形態と異なる。他の構成については、第一の実施形態と同様であるので、以下では異なる点を中心に説明する。
図5には、本実施形態に係るガス検知素子50の電気抵抗を検出するのに利用される駆動回路が模式的に示される。本駆動回路は、図2に示される第一の実施形態に係る駆動回路に対して、スイッチSW1とスイッチSW2との間にスイッチSW3を備えている。
本実施形態におけるガス検知素子50に対する通電パターンも、図3に示されるものが用いられる。ただし、第一の実施形態で説明したスイッチの制御が異なる。本実施形態では、第1通電状態T1ではスイッチSW1及びスイッチSW3の双方を閉状態にし、休止状態T2ではスイッチSW1、スイッチSW2、及びスイッチSW3を開状態にする。そして、第2通電状態T3ではスイッチSW2を閉状態にし、停止状態T4ではスイッチSW1、スイッチSW2、及びスイッチSW3を開状態にする。夫々の状態を維持する時間は、第一の実施形態と同様に設定することが可能である。
図6には、本実施形態に係るガス検知素子50を、所定の濃度のメタン、水素、一酸化炭素、エタノールの夫々に晒した場合の検知信号が示される。第1通電状態T1において得られた加熱端子31aと加熱端子31bとの間に基づく検知信号が図6(a)に示され、第2通電状態T3において得られた加熱端子31aと検出端子21との間に基づく検知信号が図6(b)に示される。また、図6(c)には、第1通電状態T1において得られた加熱端子31aと検出端子21との間に基づく検知信号が示される。
次に、第三の実施形態について説明する。上述の第二の実施形態では、第1通電状態と第2通電状態とにおいて、抵抗器R2を共用する形態で示した。本実施形態では、第1通電状態と第2通電状態とにおいて、抵抗器R2を共用しない点で第二の実施形態と異なる。他の構成については、第二の実施形態と同様であるので、以下では異なる点を中心に説明する。
図7には、本実施形態に係るガス検知素子50の電気抵抗を検出するのに利用される駆動回路が模式的に示される。本駆動回路は、図2に示される第一の実施形態に係る駆動回路に対して、検出端子21とスイッチSW1との間に抵抗器R3とスイッチSW3とを備え、抵抗器R3と並列に電圧計VM3を備えている。なお通電パターンについては、上述の第二の実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態に係る検知結果が図8に示される。図8(a)には第1通電状態T1において得られた加熱端子31aと加熱端子31bとの間に基づく検知信号が示され、図8(b)には第2通電状態T3において得られた加熱端子31aと検出端子21との間に基づく
検知信号が示される。また、図8(c)には、第1通電状態T1において得られた加熱端子31aと検出端子21との間に基づく検知信号が示される。図8に示されるように、本実施形態に係る駆動回路であっても、適切に被検知ガスを検知することが可能である。
4−1.ガス検知素子の構成
次に、第四の実施形態について説明する。上記の各実施形態では、ガス検知素子50は、1つの検出電極2と1つの加熱部3とを有して構成されているとして説明した。本実施形態に係るガス検知素子50は、一対の検出電極2と1つの加熱部3とを備えている点で上記の各実施形態と異なる。本実施形態に係るガス検知素子50を模式的に示した斜視図が図9に示される。
図10には、本実施形態に係るガス検知素子50の電気抵抗を検出するのに利用される駆動回路が模式的に示される。ガス検知素子50の加熱端子31a及び加熱端子31bに接続される回路構成は、第一の実施形態と同様であるので説明を省略する。ガス検知素子50の検出端子21aには、電源V2の正端子が接続される。ガス検知素子50の検出端子21bには、所定の抵抗値を有する抵抗器R2の一端が接続される。抵抗器R2の他端はスイッチSW2を介して電源V2の負端子に接続される。抵抗器R2と並列に電圧計VM2が配置され、スイッチSW2を閉じた際の抵抗器R2の両端に生じる電位差を測定することが可能である。なお通電パターンについては、上述の第一の実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態に係る検知結果が図11に示される。図11(a)には第1通電状態T1において得られた加熱端子31aと加熱端子31bとの間に基づく検知信号が示され、図11(b)には第2通電状態T3において得られた検出端子21aと検出端子21bとの間
に基づく検知信号が示される。図11に示されるように、本実施形態に係るガス検知素子50であっても、適切に被検知ガスを検知することが可能である。
次に、第五の実施形態について説明する。上述の第四の実施形態では、第1通電状態では、加熱端子31aと加熱端子31bとの間における感応部4の電気抵抗の変化を検出していた。本実施形態においては、第1通電状態で、加熱端子31aと加熱端子31bとの間における感応部4の電気抵抗の変化に加え、検出電極21aと検出端子21bとの間における感応部4の電気抵抗の変化も検出する点で、第四の実施形態と異なる。他の構成については、第四の実施形態と同様であるので、以下では異なる点を中心に説明する。
図12には、本実施形態に係るガス検知素子50の電気抵抗を検出するのに利用される駆動回路が模式的に示される。本駆動回路は、図10に示される第四の実施形態に係る駆動回路に対して、スイッチSW1とスイッチSW2との間にスイッチSW3を備えている。また、検出電極21aと加熱部31aとが接続されている。なお通電パターンについては、上述の第二の実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態に係る検知結果が図13に示される。図13(a)には第1通電状態T1において得られた加熱端子31aと加熱端子31bとの間に基づく検知信号が示され、図13(b)には第2通電状態T3において得られた検出電極21aと検出端子21bとの間に基づく検知信号が示される。また、図13(c)には、第1通電状態T1において得られた検出端子21aと検出端子21bとの間に基づく検知信号が示される。図13に示されるように、本実施形態に係る駆動回路であっても、適切に被検知ガスを検知することが可能である。
上記第五の実施形態では、第1通電状態T1と第2通電状態T3とにおいて、抵抗器R2を共用する形態で示した。本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。例えば第1通電状態T1と第2通電状態T3とにおいて、抵抗器R2を共用しないように構成することも可能である。図14には、このような構成の駆動回路が示される。図14に示される駆動回路は、図12に示される駆動回路に対して、検出端子21とスイッチSW1との間に抵抗器R3とスイッチSW3とを備え、抵抗器R3と並列に電圧計VM3を備えている。図示はしないが、このような構成であっても、適切に被検知ガスを検知することが可能である。
れるとして説明した。しかしながら、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。例えば、絶縁基板1として、アルミナ基板を用いることができる。このような絶縁基板1を用いると、当該絶縁基板1上に、蒸着等を行うだけで検出電極2及び加熱部3を形成することができるので、架橋状にしなくても良い。このような構成であっても、本発明の適用範囲であることは当然である。
2:検出電極
3:加熱部
4:感応部
21:検出端子
31:加熱端子
50:ガス検知素子
Claims (7)
- 被検知ガスの濃度に応じた検知信号を出力するガス検知素子であって、
絶縁基板の一方の面に形成された検出電極と、
前記絶縁基板の一方の面に前記検出電極と離間して形成される加熱部と、
前記検出電極と前記加熱部とを含む前記絶縁基板の一方の面を覆うように設けられる感応部と、
を備えるガス検知素子。 - 前記検出電極及び前記加熱部のうち、少なくとも一方を介して前記検知信号を出力する請求項1に記載のガス検知素子。
- 予め設定された第1設定時間が経過するまで前記加熱部に通電して前記感応部を加熱する第1通電状態と、予め設定された第2設定時間が経過するまで前記検出電極に通電する第2通電状態と、を含む通電パターンに基づいて前記被検知ガスの検知を行う請求項1又は2に記載のガス検知素子。
- 前記被検知ガスは、少なくとも2つの被検知ガスを含み、
前記第1設定時間の間に前記検出電極を介して前記2つの被検知ガスのうちの一方の被検知ガスに応じた検知信号を出力し、前記第2設定時間の間に前記検出電極を介して前記2つの被検知ガスのうちの他方の被検知ガスに応じた検知信号を出力する請求項3に記載のガス検知素子。 - 前記被検知ガスは、少なくとも2つの被検知ガスを含み、
前記第1設定時間の間に前記加熱部を介して前記2つの被検知ガスのうちの一方の被検知ガスに応じた検知信号を出力し、前記第2設定時間の間に前記検出電極を介して前記2つの被検知ガスのうちの他方の被検知ガスに応じた検知信号を出力する請求項3に記載のガス検知素子。 - 前記検出電極の一端に接続される検出端子と、前記加熱部の両端に設けられ前記加熱部に接続される一対の加熱端子と、を備えて構成される請求項1から5のいずれか一項に記載のガス検知素子。
- 前記検出電極が互いに離間して設けられる一対の検出電極から構成され、前記検出端子が前記一対の検出電極の夫々の一端に接続される一対の検出端子から構成される請求項5に記載のガス検知素子。
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