JP6917843B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、MEMS技術を用いたガスセンサ、具体的には接触燃焼式または熱伝導式のガスセンサに関する。
可燃性ガスを検出するために用いられる接触燃焼式ガスセンサは、例えば、白金線コイルの上に酸化触媒がアルミナ担体と共に焼結されて形成されたガス感応部(酸化触媒層)を有するガス検知素子と、可燃性ガスに対して不感応な補償素子とを備えた構成とされている。このような構成の接触燃焼式ガスセンサにおいては、水蒸気の影響を受けにくく、高いガス応答性を示すといった利点があるが、小型化が困難であり、消費電力が大きいという欠点がある。
而して、近年では、MEMS技術を用いた接触燃焼式ガスセンサが開発されており(例えば特許文献1参照。)、MEMS技術を用いることによって、小型化かつ低消費電力化を図ることが期待されている。
特開2001−099801号公報
特許文献1に記載の接触燃焼式ガスセンサにおいては、検知部として、例えばPtなどの金属導体が使用されている。しかしながら、このような金属導体は、温度変化に対する抵抗値変化が小さいものであるため、十分な感度を得ることができない、という問題がある。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、検出感度が高く、低濃度のガス検知が可能であって、低消費電力化が図られた接触燃焼式または熱伝導式のガスセンサを提供することを目的とする。
本発明のガスセンサは、薄膜絶縁体層上にガス検知素子が配置されてなるガスセンサであって、
前記ガス検知素子は、前記薄膜絶縁体層上に設けられたヒータ層と、当該ヒータ層上において当該ヒータ層と互いに電気的に絶縁された状態で設けられた、薄膜サーミスタ部および当該薄膜サーミスタ部に接触する電極部を有するガス検知層とを備えてなり、
前記薄膜サーミスタ部は、Fe 2 3 、TiO 2 およびMgOを含有する複合金属酸化物からなり、
前記ガス検知素子にガスが接触することにより生ずる温度変化を、前記薄膜サーミスタ部の抵抗値変化により検出することを特徴とする。
本発明のガスセンサにおいて、前記ガス検知素子は、ガス検知層における薄膜サーミスタ部上に設けられた触媒層を有し、当該触媒層の燃焼熱による温度変化を前記薄膜サーミスタ部の抵抗値変化により検出するものとすることができる。
本発明のガスセンサにおいて、前記該複合金属酸化物は、Fe2 3 に対するTiO2 の割合が0.1〜10mol%であり、Fe2 3 に対するMgOの割合が0.5〜10mol%であるものであることが好ましい。
本発明のガスセンサにおいては、前記ガス検知素子が、空洞部上に設けられた薄膜絶縁体層上に配置されてなることが好ましい。
また、前記ガス検知素子に係る空洞部と離間した位置に形成された他の空洞部上に設けられた薄膜絶縁体層上に、補償素子が配置された構成とすることができる。
本発明のガスセンサによれば、ガス検知素子における温度変化、具体的には、触媒層の燃焼熱による温度変化、または、接触したガスの熱伝導による温度変化を検出する素子として用いられるサーミスタが、温度変化による抵抗値の変化率が大きいものであるので、高い検出感度を得ることができて低濃度のガスを検知することが可能となる。
また、ヒータ層およびガス検知層を備えたガス検知素子が、空洞部上に設けられた薄膜絶縁体層上に配置された構成によれば、空洞部によって断熱化構造が形成されているので、サーミスタ以外の部材への熱伝導による損失を減少させることができて、高い検出感度が得られると共に、低消費電力化を図ることができる。
本発明の接触燃焼式ガスセンサの一構成例を概略的に示す平面図である。 図1に示す接触燃焼式ガスセンサの、薄膜ヒータのパターンに沿って切断した断面を概略的に示す組合せ断面図である。 図1に示す接触燃焼式ガスセンサにおける薄膜絶縁体層の構成を示す平面図である。 図1に示す接触燃焼式ガスセンサにおけるヒータ層の構成を示す平面図である。 図1に示す接触燃焼式ガスセンサにおけるガス検知層の構成を示す平面図である。 図1に示す接触燃焼式ガスセンサにおける薄膜サーミスタ部を構成するサーミスタ材料の温度対抵抗特性を示す図である。 実施例1において作製した接触燃焼式ガスセンサの水素ガスに対するガス応答性を示す図である。 本発明の接触燃焼式ガスセンサの他の構成例を概略的に示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態を、接触燃焼式ガスセンサの場合について詳細に説明する。
本発明の接触燃焼式ガスセンサは、空洞部上に設けられた薄膜絶縁体層上にガス検知素子が配置(担持)されて構成されている。本発明の接触燃焼式ガスセンサにおいては、薄膜絶縁体層が基板に形成された空洞部の開口全体を覆うよう設けられたダイヤフラム構造とされていてもよく、薄膜絶縁体層が基板に形成された空洞部の少なくとも一部を覆うように当該空洞部に架橋支持されて設けられたマイクロブリッジ構造、あるいは、薄膜絶縁体層が基板の一面上に空洞部を介して設けられたマイクロブリッジ構造とされていてもよい。なお、空洞部が基板に形成される場合には、当該空洞部は、基板の厚み方向に延びる貫通孔により構成されていてもよく、基板の一面上に形成された凹所により構成されていてもよい。また、空洞部の形状は特に限定されない。
ガス検知素子は、薄膜絶縁体層上に設けられたヒータ層と、当該ヒータ層上において当該ヒータ層と互いに電気的に絶縁された状態で設けられた、薄膜サーミスタ部および当該薄膜サーミスタ部に接触するサーミスタ電極部を有するガス検知層と、当該ガス検知層における薄膜サーミスタ部上に設けられた触媒層とを備えてなり、触媒層の燃焼熱による温度変化が薄膜サーミスタ部の抵抗値変化により検出される。
また、本発明の接触燃焼式ガスセンサにおいては、補償素子(温度補償素子)を備えた構成とされていてもよい。このような構成のものにおいては、ガス検知素子に係る空洞部と離間した位置に形成された空洞部上に設けられた薄膜絶縁体層上に、補償素子が配置された構成とされる。補償素子は、触媒層を有さない構成、あるいは、ガス検知素子に係る触媒層と種類の異なる他の触媒層が形成された構成とされることの他は、ガス検知素子と同様の構成を有する。
以下においては、マイクロブリッジ構造の接触燃焼式ガスセンサを例に挙げて、本発明の接触燃焼式ガスセンサについて具体的に説明する。
図1は、本発明の接触燃焼式ガスセンサの一構成例を概略的に示す平面図である。図2は、図1に示す接触燃焼式ガスセンサの、薄膜ヒータのパターンに沿って切断した断面を概略的に示す組合せ断面図である。
この例の接触燃焼式ガスセンサは、空洞部11が形成された例えばシリコンからなる基板10と、基板10における空洞部11の開口の少なくとも一部を覆うよう空洞部11上に架橋支持されて設けられた薄膜絶縁体層15と、薄膜絶縁体層15上に担持されたガス検知素子20とを備えている。
基板10は、例えばシリコン基板などの半導体基板により構成されている。
基板10における空洞部11は、例えば厚み方向に延びる貫通孔により構成されている。この例では、ガス検知素子用の空洞部11のみが形成された状態が示されているが、一方をガス検知素子用のものとし、他方を補償素子用のものとする対をなす2つの空洞部11,12が互いに離間した位置に形成された構成とされていてもよい(図8参照。)。
薄膜絶縁体層15は、基板10の一面上に設けられた第1の絶縁膜16の一部が除去されることによって形成されており、図3に示すように、平面視で方形状のベース部17が、開口中央部に位置されるよう、複数(この例では2対4つ)の支持用梁部18a,18bによって架橋支持されて構成されている。図3において11aは、空洞部11の開口縁を示す。なお、図3においては、便宜上、薄膜絶縁体層15に斜線が付してある。
第1の絶縁膜16(薄膜絶縁体層15)は、例えば、第1のSiO2 膜と、Si3 4 膜と、第2のSiO2 膜からなる積層膜(SiO2 /Si3 4 /SiO2 積層膜)により構成されている。このような構成とされていることにより、熱応力による薄膜絶縁体層15の歪みを緩和することができる。
ガス検知素子20は、薄膜絶縁体層15上に設けられたヒータ層21と、このヒータ層21上において第2の絶縁膜24を介して設けられた、薄膜サーミスタ部26および当該薄膜サーミスタ部26に接触するサーミスタ電極部27を有するガス検知層25と、当該ガス検知層25における薄膜サーミスタ部26上に第3の絶縁膜29を介して設けられた触媒層30とを備えている。
ヒータ層21は、第1の絶縁膜16の一面上にパターン形成された、例えばPtW膜からなる薄膜ヒータ22により構成されている。具体的には、図4にも示すように、薄膜ヒータ22は、例えば矩形波状に蛇行するよう形成された発熱部23aと、この発熱部23aの両端の各々に連続するリード部23bと、当該リード部23bを介して発熱部23aに接続されたヒータ電極部23cとを有する。発熱部23aは、薄膜絶縁体層15のベース部17上に形成されており、リード部23bが、互いに対向して位置された一対の支持用梁部18a上に形成されている。なお、図4においては、便宜上、薄膜ヒータ22に斜線が付してある。
ヒータ層21は、第1の絶縁膜16との密着性を向上させるために、第1の絶縁膜16上に例えばCr膜(図示せず)を介して形成されていることが好ましい。また、ヒータ層21上には、第2の絶縁膜24との密着性を向上させるために、例えばCr膜(図示せず)が形成されていることが好ましい。
ガス検知層25を構成するサーミスタ電極部27は、例えばPtW膜からなり、図5に示すように、一定の間隔を空けて互いの櫛歯部分が交互に並ぶようパターン形成された一対の櫛型電極28aと、一対の櫛型電極28aの各々にリード部28bを介して接続された端子部28cとを有する。一対の櫛型電極28aは、薄膜ヒータ22の発熱部23aの上方に位置されて形成されており、リード部28bは、薄膜絶縁体層15における、薄膜ヒータ22のリード部23bが形成された支持用梁部18aとは異なる一対の支持用梁部18b上に形成されている。
サーミスタ電極部27は、第2の絶縁膜24との密着性を向上させるために、第2の絶縁膜24上に例えばCr膜(図示せず)を介して形成されていることが好ましい。
ガス検知層25を構成する薄膜サーミスタ部26は、例えば平面視で正方形形状であって、例えば一対の櫛型電極28aにおける櫛歯部分の全体を覆うよう形成されている。
薄膜サーミスタ部26は、例えばFe2 3 、TiO2 およびMgOを含有する複合金属酸化物(Fe2 3 −TiO2 −MgO系複合金属酸化物)からなる負特性サーミスタにより構成されていることが好ましい。このような負特性サーミスタによれば、MgOが含有されていることにより、接触燃焼式ガスセンサの性能を安定化させることができる。
この負特性サーミスタにおいて、Fe2 3 に対するTiO2 の割合は、例えば0.1〜10mol%であることが好ましく、より好ましくは、0.5〜7mol%、さらに好ましくは0.5〜5mol%である。また、Fe2 3 に対するMgOの割合は、例えば0.5〜10mol%であることが好ましく、より好ましくは1〜8mol%である。
Fe2 3 に対するTiO2 の割合が5mol%、Fe2 3 に対するMgOの割合が4mol%とされたFe2 3 −TiO2 −MgO系複合金属酸化物からなる負特性サーミスタの温度対抵抗特性を図6に示す。この図より、この負特性サーミスタにおいては、温度変化に対する抵抗値の変化率が、例えばPtの約5倍程度の大きさであることが確認された。
触媒層30は、検知対象ガス(可燃性ガス)の種類に応じて適宜選択される材料により構成することができる。この例においては、触媒層30は、例えば、SnO2 ナノパーティクル、PVA溶液、Pd又はPtコロイド溶液を混合したものを熱処理(焼成)することにより得られるPd/SnO2 触媒またはPt/SnO2 触媒からなる。また、SnO2 の代わりにZrO2 を用いて得られるPd/ZrO2 触媒またはPt/ZrO2 触媒により構成することができる。
上記の接触燃焼式ガスセンサにおいては、ヒータ層21に通電してヒータ層21を所定の温度に加熱すると、触媒層30がその表面で可燃性ガスと酸化反応するのに適した温度に加熱される。この状態において、可燃性ガスが触媒層30に接触すると、可燃性ガスが触媒層30の表面で接触燃焼することによって触媒層30の温度が上昇する。触媒層30の温度変化に伴って薄膜サーミスタ部26の温度が上昇し、この例では薄膜サーミスタ部26の抵抗値が低下する。そして、薄膜サーミスタ部26の抵抗値変化に基づいて可燃性ガスの濃度が検出される。
而して、上記構成の接触燃焼式ガスセンサによれば、基本的には、ヒータ層21(ヒータ部)、ガス検知層25(センサ部)および触媒層30を備えたガス検知素子20が基板10に形成された空洞部11上に設けられた薄膜絶縁体層15上に配置されて、断熱化構造が形成されており、また、基板10自体の熱容量が低減された構成とされているので、熱伝導による損失を減少させることができて低消費電力化を図ることができる。しかも、触媒層30の燃焼熱による温度変化を検出する素子として用いられる薄膜サーミスタ部26を構成するサーミスタ材料は、温度変化による抵抗値の変化率が大きいものであるので、高い検出感度を得ることができて低濃度のガスを検知することが可能となる。
また、上記の接触燃焼式ガスセンサによれば、検出感度がそれほど必要とされない用途では、当該接触燃焼式ガスセンサに対するガス流入量を減少させることによって、例えば、H2 SガスなどのS含有ガスやSi含有ガスによる触媒層30の被毒に起因する劣化を減少させることができて、長寿命化が期待できる。
さらにまた、検出感度がそれほど必要とされない用途では、燃焼触媒の量を減少させることができ、この結果としてコスト低減や低温動作化による更なる低電力消費化が期待できる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
図1乃至図5に示す構成に従って、以下に示す方法により、本発明に係る接触燃焼式ガスセンサを作製した。
<第1の絶縁膜形成工程>
基板として、厚さが500μmである結晶方位<100>の面を有するp型シリコンウエハを用い、基板の表面に厚さ4μmのSiO2 膜を形成すると共に基板の裏面に厚さ1μmのSiO2 膜を形成した。次いで、表面側のSiO2 膜上に厚さ2μmのSi3 4 膜を形成し、さらに、Si3 4 膜上に厚さ1μmのSiO2 膜を形成し、これにより、第1の絶縁膜を基板の表面上に形成した。SiO2 膜およびSi3 4 膜は、スパッタリング法によって形成した。
<マイクロブリッジ構造形成工程>
フォトリソグラフィ法により裏面側のSiO2 膜にパターン形成し、裏面側のSiO2 膜をエッチングして窓を開けた後、さらに、基板をエッチングして空洞部を形成する。
次いで、フォトリソグラフィ法により第1の絶縁膜にパターン形成し、第1の絶縁膜をエッチングすることにより、基板に形成された空洞部上に、ベース部が複数の支持用梁部によって架橋支持されてなるマイクロブリッジ構造の薄膜絶縁体層を形成する。
<ヒータ層形成工程>
マイクロブリッジ構造形成工程によって形成された薄膜絶縁体層上に、厚さ0.035μmのCr膜を形成した後、Cr膜上に厚さ0.2μmのPtW膜を形成し、さらに、PtW膜上に、厚さ0.035μmのCr膜を形成し、厚さ0.27μmのCr/PtW/Crの積層膜を薄膜絶縁体層上に形成した。Cr膜およびPtW膜は、スパッタリング法によって形成した。
次いで、フォトリソグラフィ法により積層膜にパターン形成し、積層膜をエッチングすることによりヒータ層を形成した。
<ガス検知層形成工程>
ヒータ層形成工程によって形成されたヒータ層上に、厚さ2〜4μmのSiO2 膜(第2の絶縁膜)を形成した後、SiO2 膜上に、厚さ0.035μmのCr膜を形成し、さらに、厚さ0.2μmのPtW膜を形成した。SiO2 膜、Cr膜およびPtW膜は、スパッタリング法によって形成した。
次いで、フォトリソグラフィ法によりPtW膜にパターン形成した後、PtW膜をエッチングすることによりサーミスタ電極部を形成した。
その後、リフトオフ法およびスパッタリング法によって、サーミスタ電極部における櫛型電極(櫛歯部分)が形成された領域に、Fe2 3 −TiO2 −MgO系複合金属酸化物(Fe2 3 /TiO2 (5mol%)/MgO(4mol%))からなる薄膜を堆積させることにより薄膜サーミスタ部を形成し、これによりガス検知層を形成した。
<触媒層作製工程>
スパッタリング法によって、ガス検知層上に厚さ2〜4μmのSiO2 膜(第3の絶縁膜)を形成した後、SnO2 ナノパーティクル、PVA溶液、Pdコロイド溶液を混合したものをSiO2 膜上に載せ、熱処理(焼成)することにより、Pd/SnO2 からなる触媒層を薄膜サーミスタ部の上方に位置されるよう作製した。
以上のようにして作製した接触燃焼式ガスセンサを動作温度が150℃となる条件で駆動させ、濃度が10,000ppmの水素ガスを接触燃焼式ガスセンサに供給したときの、当該接触燃焼式ガスセンサの応答性を調べた。結果を図7に示す。
以上の結果より、水素ガスの接触によって薄膜サーミスタ部の抵抗値は、水素ガス供給前の状態の約1/3の大きさまで低下しており、温度変化に対して高い抵抗値変化率を有することが確認された。また、応答時間は23sec程度であり、回復時間は110sec程度であり、高いガス応答性が得られることが確認された。
以上、本発明の実施形態を接触燃焼式ガスセンサの場合について説明したが、本発明においては、種々の変更を加えることができる。例えば、本発明のガスセンサは、マイクロブリッジ構造のものに限定されず、薄膜絶縁体層が例えば基板における空洞部の開口全体を覆うよう設けられたダイヤフラム構造とされていてもよい。このような構成のものにおいては、基板の一面上に設けられた第1の絶縁膜における、基板の空洞部上に位置されるダイヤフラム部に、ガス検知素子が担持された構成とされる。
また、上述したように、本発明のガスセンサにおいては、温度補償素子を備えた構成とされていてもよい。このような構成のものにおいては、図8に示すように、ガス検知素子20に係る空洞部11と離間した位置に形成された空洞部12上に設けられた薄膜絶縁体層15a上に、温度補償素子40が配置された構成とされる。温度補償素子40は、触媒を有さない構成、あるいは、ガス検知素子20に係る触媒と異なる他の触媒が用いられた構成とされることの他は、ガス検知素子20と同様の構成を有する。
本発明は、接触燃焼式ガスセンサに限られず、ガス検知素子にガスが接触することにより生ずる、接触したガスの熱伝導による温度変化を検出する熱伝導式ガスセンサとして構成することができる。
10 基板
11 空洞部
11a 開口縁
12 空洞部
15 薄膜絶縁体層
15a 薄膜絶縁体層
16 第1の絶縁膜
17 ベース部
18a 支持用梁部
18b 支持用梁部
20 ガス検知素子
21 ヒータ層
22 薄膜ヒータ
23a 発熱部
23b リード部
23c ヒータ電極部
24 第2の絶縁膜
25 ガス検知層
26 薄膜サーミスタ部
27 サーミスタ電極部
28a 櫛型電極
28b リード部
28c 端子部
29 第3の絶縁膜
30 触媒層
40 温度補償素子

Claims (5)

  1. 薄膜絶縁体層上にガス検知素子が配置されてなるガスセンサであって、
    前記ガス検知素子は、前記薄膜絶縁体層上に設けられたヒータ層と、当該ヒータ層上において当該ヒータ層と互いに電気的に絶縁された状態で設けられた、薄膜サーミスタ部および当該薄膜サーミスタ部に接触する電極部を有するガス検知層とを備えてなり、
    前記薄膜サーミスタ部は、Fe 2 3 、TiO 2 およびMgOを含有する複合金属酸化物からなり、
    前記ガス検知素子にガスが接触することにより生ずる温度変化を、前記薄膜サーミスタ部の抵抗値変化により検出することを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記ガス検知素子は、ガス検知層における薄膜サーミスタ部上に設けられた触媒層を有し、当該触媒層の燃焼熱による温度変化を前記薄膜サーミスタ部の抵抗値変化により検出することを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 前記複合金属酸化物は、Fe 2 3 に対するTiO 2 の割合が0.1〜10mol%であり、Fe 2 3 に対するMgOの割合が0.5〜10mol%であるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガスセンサ。
  4. 前記ガス検知素子が、空洞部上に設けられた薄膜絶縁体層上に配置されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のガスセンサ。
  5. 前記ガス検知素子に係る空洞部と離間した位置に形成された他の空洞部上に設けられた薄膜絶縁体層上に、補償素子が配置されていることを特徴とする請求項4に記載のガスセンサ。
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