JP2012086616A - 車両の可動ルーフ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】フロントルーフを開放し、リヤルーフを閉鎖状態と成すことができ、乗員の好みに応じたルーフ折畳み形態をとることができ、かつ、フロントルーフのみを開放状態と成すことで、車両後方からの騒音を軽減しつつ、乗員に開放感を与えることができる車両の可動ルーフ構造の提供を目的とする。
【解決手段】ルーフ部材4を少なくとも1つがボード状のハードルーフ部材で形成されると共に、前後方向に複数に分割されたフロントルーフ5とリヤルーフ6とを備え、リヤルーフ6のみを閉状態とする独立開閉モードを備えたことを特徴とする。
【選択図】図10

Description

この発明は、車室上方のルーフ部材を開閉可能と成した車両の可動ルーフ構造に関する。
従来よりオープンカーに採用されるオープンルーフ構造としては大別してハードルーフ構造のものと、フレキシブルルーフ(ソフトトップ)構造のものとがある。
上述のハードルーフ構造はソフトトップ構造と比較して、安全性、耐久性および快適性がよいので、今後のオープンルーフ構造はハードルーフ構造がその主流となりつつある。
しかしながら、上述のハードルーフ構造において、車室上方のルーフ部材を、フロントルーフとバックルーフとデッキリッドとに3分割した場合、ルーフ開閉時に動かすべき部材が多くなるので複雑な機構が必要となるだけでなく、機構の複雑化に伴って重量増加を招く問題点があった。
一方で、従来のオープンルーフ構造はルーフ部材で車室上方を完全に覆った全閉状態と、ルーフ部材を全て格納して、車室上方を完全に開放した全開状態とが得られるのみで、乗員の好みに応じた半開状態などの部分開放モードを得ることができない問題点があった。
ところで、特許文献1、2には、ハードルーフ構造の車両の可動ルーフ構造において、車室上方のルーフ部材を、フロントルーフとバックルーフとデッキリッドとに3分割し、これらの各ルーフおよびリッドをモータおよび多数のリンクを用いて開閉駆動すべく構成したものが開示されている。
この特許文献1、2に開示されたものは、その何れもがルーフ部材を3分割したものであるから、ルーフ開閉時に動かすべき部材が多くなり、特に、フロントルーフとバックルーフとの格納時には、デッキリッドを一旦リヤ方向に後退移動させなければ、これら各ルーフを格納させることができず、機構が複雑化する問題点があった。
また、上記特許文献1、2に開示されたものは、上述のデッキリッドが重量物である関係上、車両全体の重量増加を招く問題点があった。
さらに、上記特許文献1、2に開示されたものにおいても、ルーフ部材を乗員の好みに対応して半開状態などの部分開放モードに成すことはできなかった。
特開2007−261405号公報 特開2007−261412号公報
そこで、この発明は、ルーフ部材を少なくとも1つがボード状のハードルーフ部材で形成され、かつ前後方向に複数に分割されたフロントルーフとリヤルーフとを備え、上記リヤルーフのみを閉状態とする独立開閉モードを備えることで、フロントルーフを開放し、リヤルーフを閉鎖状態と成すことができ、乗員の好みに応じたルーフ折畳み形態をとることができ、かつ、フロントルーフのみを開放状態と成すことで、車両後方からの騒音を軽減しつつ、乗員に開放感を与えることができる車両の可動ルーフ構造の提供を目的とする。
この発明による車両の可動ルーフ構造は、車室上方のルーフ部材を開閉可能と成した車両の可動ルーフ構造であって、上記ルーフ部材を少なくとも1つがボード状のハードルーフ部材で形成されると共に、前後方向に複数に分割されたフロントルーフとリヤルーフとを備え、上記リヤルーフのみを閉状態とする独立開閉モードを備えたものである。
上記構成によれば、フロントルーフのみを開放し、リヤルーフのみを閉鎖状態になすことができるので、乗員の好みに応じたルーフ折畳み形態をとることができる。
また、上記フロントルーフのみを開放状態と成すことにより、車両後方からの騒音を軽減しつつ、乗員に適度の開放感を与えることができる。
この発明の一実施態様においては、上記リヤルーフは、乗員着座用のシートの後方から該シートを構成するシートバックの前方まで配設されたものである。
上記構成によれば、リヤルーフがシートバックの前方まで配設されるので、独立開閉モード時にあっても、閉状態のリヤルーフで乗員の頭上を覆うことができ、この結果、外光、騒音、走行風などの侵入を可及的に防止することができる。
この発明の一実施態様においては、上記独立開閉モードの時、上記リヤルーフとフロントヘッダとの間を遮蔽する遮蔽部材が配設されたものである。
上述の遮蔽部材は、布状部材やメッシュ状部材から成るシェード(shade、日よけ)部材にて構成してもよい。
上記構成によれば、独立開閉モードの時、上述の遮蔽部材でフロントヘッダとリヤルーフとの間を遮蔽することができるので、該モードによる半開状態時において簡単な操作により適度な開放感を確保することができる。
この発明の一実施態様においては、上記遮蔽部材は、車室内に外光を取入れる採光手段を備えたものである。
上述の採光手段は、メッシュ状部材のメッシュ部で構成してもよい。
上記構成によれば、独立開閉モードの時、上述の遮蔽部材でフロントヘッダとリヤルーフとの間を遮蔽することができ、該モードによる半開状態時において簡単な操作により適度な開放感を確保することができるうえ、採光手段を設けたことで車室内に外光を取入れることができる。
この発明の一実施態様においては、上記遮蔽部材は、その不使用時に上記リヤルーフに巻取り可能に支持されたものである。
上記構成によれば、遮蔽部材の不使用時に、該遮蔽部材をリヤルーフ内にコンパクトに巻取って格納することができる。
この発明によれば、ルーフ部材を少なくとも1つがボード状のハードルーフ部材で形成され、かつ前後方向に複数に分割されたフロントルーフとリヤルーフとを備え、上記リヤルーフのみを閉状態とする独立開閉モードを備えたので、フロントルーフを開放し、リヤルーフを閉鎖状態と成すことができ、乗員の好みに応じたルーフ折畳み形態をとることができ、かつ、フロントルーフのみを開放状態と成すことで、車両後方からの騒音を軽減しつつ、乗員に開放感を与えることができる効果がある。
本発明の車両の可動ルーフ構造を示す側面図 図1の要部拡大側面図 フロントルーフ、リヤルーフおよびその駆動機構を示す斜視図 ルーフ全開モードに至る中途状態を示す側面図 ルーフ全開モードに至る中途状態を示す側面図 ルーフ全開モードに至る中途状態を示す側面図 ルーフ全開モード時の側面図 ルーフ半開モードに至るリヤルーフのリフトアップを示す側面図 ルーフ半開モードに至るフロントルーフ格納状態を示す側面図 ルーフ半開モード時の側面図 ルーフ半開モード時の遮蔽部材張設状態を示す側面図 遮蔽部材の張設構造を示す部分拡大側面図
フロントルーフを開放し、リヤルーフを閉鎖状態と成すことができ、乗員の好みに応じたルーフ折畳み形態をとることができ、かつ、フロントルーフのみを開放状態と成すことで、車両後方からの騒音を軽減しつつ、乗員に開放感を与えるという目的を、車室上方のルーフ部材を開閉可能と成した車両の可動ルーフ構造において、上記ルーフ部材を少なくとも1つがボード状のハードルーフ部材で形成されると共に、前後方向に複数に分割されたフロントルーフとリヤルーフとを備え、上記リヤルーフのみを閉状態とする独立開閉モードを備えるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両の可動ルーフ構造を示し、図1はオープンカーの側面図、図2は図1の要部拡大側面図であって、図1、図2において、このオープンカーは、車幅方向に延びて車室1前部のフロントウインドウ2の上辺を支持する強度部材であるフロントヘッダ3と、このフロントヘッダ3の後方に連なって車室1上部を形成するルーフ部材4とが設けられており、ルーフ材4は、フロントルーフ5とリヤルーフ6とに前後方向に2分割されている。
上述のルーフ部材4は開閉可能に構成されており、この実施例では、フロントルーフ5およびリヤルーフ6は共にハードルーフ部材にて形成されている。
上述のフロントヘッダ3は、フロントヘッダアウタ3aとフロントヘッダインナ3bとを接合固定して、車幅方向に延びるヘッダ閉断面3cを備えた強度部材であって、このフロントヘッダ3の左右両端部は、車両前後斜め方向に延びる閉断面構造のフロントピラー(図示せず)を介して車両の上下方向に延びる閉断面構造のヒンジピラー(図示せず)に連結されている。これらフロントピラーおよびヒンジピラーは何れも車体剛性部材である。
一方、車室1の底面を構成し、ほぼ水平に配設されたフロアパネル7を設け、このフロアパネル7の後部には、斜め後方かつ上方に立上がるキックアップ部8を介して、リヤフロア9を略水平に連設し、このリヤフロア9には上方に立上がるリヤバルクヘッド10を立設固定すると共に、このリヤバルクヘッド10の上部にはリヤデッキメンバ11を接合固定して、リヤバルクヘッド10とリヤデッキメンバ11との間には車幅方向に延びるリヤデッキ閉断面12を形成して、車体剛性の向上を図っている。
また、上述のリヤフロア9の後部かつ、車幅方向中間部には、下方に凹設されたスペアタイヤパン13を一体形成し、このスペアタイヤパン13には図示しないスペアタイヤを格納するように構成している。
さらに、上述のリヤフロア9の後端部には、上下方向に延びるリヤエンドパネル14を一体的に立設固定し、このリヤエンドパネル14の上部車外側つまり後部側には、車幅方向に延びるリヤエンドメンバ15を接合固定し、該リヤエンドメンバ15とリヤエンドパネル14との間には、車幅方向に延びるリヤエンド閉断面16を形成し、この閉断面構造により後部車体剛性の向上を図っている。
一方、リヤバルクヘッド10の後方側を荷室、つまりトランクルーム17に設定している。
このトランクルーム17の上部は、トランクリッド18により開閉可能に覆われている。
また、上述のリヤバルクヘッド10の前方側はルーフ格納空間19に設定されている。詳しくは、後述する乗員用シートのシートバックと、リヤフロア9と、リヤバルクヘッド10と、図示しないリヤサイドパネルとの間に、ルーフ部材4が開放した時、該ルーフ部材4を格納するルーフ格納空間19いわゆる格納スペースが設けられたものである。
ところで、上述のフロアパネル7には、前後方向に離間配置された複数のシートブラケット20,21(または、クロスメンバ)を介して、乗員が着座するシート22(乗員用シート)を設けている。この乗員用シート22は、シートクッション22Cと、ヘッドレスト部22Hが一体に形成されたシートバック22Bとを備えている。なお、この車両はドライバーズシートとパッセンジャーズシートとを備えた2人乗り用(いわゆる2シーター)に構成されている。なお、乗員用シート22としては、ヘッドレスト部がシートバックに対して別体で形成されたものでもよい。
ここで、上述のフロントヘッダ3は、車室1内に配設された乗員用シート22の前方にて車幅方向に延び、車室1前部のフロントウインドウ2の上辺を支持する閉断面構造の強度部材である。
一方、上述のキックアップ部8の背面と、リヤフロア9の前部下面との間には、車幅方向の略全幅にわたって延びるリヤクロスメンバ23を取付け、これらキックアップ部8、リヤフロア9、リヤクロスメンバ23間には、車幅方向に延びる閉断面24を形成し、この閉断面構造により下部車体剛性の向上を図っている。
さらに、上記リヤクロスメンバ23よりも後方においてリヤフロア9の下面には、車幅方向に延びる別のリヤクロスメンバ25を取付け、リヤフロア9と該リヤクロスメンバ25との間には、車幅方向に延びる閉断面26を形成し、この閉断面構造により下部車体剛性の向上を図り、また、該リヤクロスメンバ25の下部に、図示しないサブフレームを取付けるように構成している。
また、図1に示すように、車室1の側方には乗員乗降用のドア27が開閉可能に設けられている。このドア27は、ドアインナパネルとドアアウタパネルとをヘミング接合したもので、該ドア27の内部には車両の前後方向に延びるドアインパクトバー28,29が取付けられている。これらの各ドアインパクトバー28,29は側突時にドア27が車室側へ侵入するのを防止して、乗員を保護するための剛性部材である。
なお、図1において、30は後輪ホイールハウスである。
次に、図2〜図12を参照して、車両の可動ルーフ構造について、さらに詳述する。
この実施例の車両の可動ルーフ構造は、図2、図3に示すように、フロントルーフ5およびリヤルーフ6を共に、閉状態とする全閉モードと、図7に示すように、フロントルーフ5およびリヤルーフ6を共に開放し、リヤルーフ6をルーフ格納空間19内に格納し、フロントルーフ5をリヤデッキメンバ11の上面およびトランクリッド18の上面と略フラットになる位置に格納する全開モードと、図10、図11に示すように、リヤルーフ6のみを閉状態(クローズ状態)とする独立開閉モード(いわゆる半開モード)と、を備えている。
図2、図3に示すように、フロントルーフ5はルーフアウタパネル5aとルーフインナパネル5bとを有すると共に、該フロントルーフ5の前部にはルーフクローズ時に該フロントルーフ5をフロントヘッダ3に係止するためのフック31を備えている。
図3はルーフ部材4を車幅方向の中央で断面して示す斜視図であって、上述のフック31はフロントルーフ5の前部に左右一対設けられている。
図2、図3に示すように、リヤルーフ6はルーフアウタパネル6aとルーフインナパネル6bとバックウインドガラス6cとを有すると共に、このリヤルーフ6の前部にはルーフインナパネル6bを車幅方向の略全幅にわたって下方に膨出形成した膨出部6d(またはリヤヘッダ)を設け、この膨出部6dには遮蔽部材としてのシェード32を繰出し可能に巻取るリトラクタ33を配設している。なお、6eはシェード32繰出し用の開口部である。
上述のシェード32は車室1内に外光を取入れる採光手段としてのメッシュ部材で構成されており、図11に示すように、このシェード32は独立開閉モードの時、リヤルーフ6とフロントヘッダ3との間を遮蔽する遮蔽部材であって、このシェード32は、その不使用時にリトラクタ33にてリヤルーフ6に巻取られるように支持されている。
図7に示すように、フロントルーフ5の前後方向の長さは、ルーフ格納空間19の前後方向の長さと同一になる位置で分割されており、同図に示す全開モード時には、フロントルーフ5でルーフ格納空間19の上面を略水平に覆うように構成し、全開モード時の見栄えを確保すべく構成している。
また、図2に示すように、フロントルーフ5の前後方向の長さL1と比較して、リヤルーフ6の前後方向の長さを小さくした場合においても両ルーフ5,6をルーフ格納空間19に確実に格納すべく構成している。
さらに、図2に示すように、リヤルーフ6は、乗員用シート22の後方(詳しくは、リヤデッキメンバ11の前端部よりも前方の位置)から、該シート22を構成するシートバック22Bの前方まで配設されており、図10、図11に示す独立開閉モード時においても、閉状態のリヤルーフ6で乗員の頭上を覆い、外光、騒音、走行風などの侵入を可及的防止すべく構成している。
上述のフロントルーフ5およびリヤルーフ6は全閉モード(図2、図3参照)と、全開モード(図7参照)と、独立開閉モードいわゆる半開モードと、に移動可能に構成されているので、次に、これらフロントルーフ5、リヤルーフ6を駆動する駆動機構について説明する。
この駆動機構34は、図2、図3に示すモータユニット35と、複数のリンクA,B,C,D,Eとを備えている。
上述のモータユニット35は、直流可逆モータ36の回転軸37にウオームを一体的に設け、このウオームに噛合するウオームホイールと、ウオームホイールにより駆動されるピニオンと、ピニオンにより駆動される出力ギヤ38とを備え、この出力ギヤ38により上述のリンクA,B,C,D,Eを駆動すべく構成している。
上述のリンクAの遊端はフロントルーフ5の側壁後部にピン39連結されており、このピン39は、図2、図7、図9に示すフロントルーフ5とリンクAとの所定の角度を得る目的で、図示しないモータにより適宜駆動されるように構成している。
また、上述のリンクBの遊端にはピン40を介してリンクCの基端がピン連結されており、このリンクCの遊端はリヤルーフ6の側壁部にピン41連結されている。
さらに、上述のリンクDの遊端にはピン42を介してリンクEの基端がピン連結されており、このリンクEの遊端はリヤルーフ6の側壁部のピン43に連結されている。
さらにまた、上述の出力ギヤ38の下方部には、リンクDの動きを規制するストッパ44が設けられている。
そして、上述の各要素35〜44、A〜Eから成る駆動機構34が左右一対設けられており、左右の各駆動機構34,34が略左右対称構造に形成されると共に、左右のモータ36,36(但し、図面では車両右側のモータ36のみを図示)は同期駆動するように構成されている。
ここで、上述のフロントルーフ5を支持するリンクAは、リヤルーフ6を支持する他のリンクB,C,D,Eに対して、車幅方向内側に位置すると共に、リヤルーフ6を支持する各リンクB,C,D,Eはフロントルーフ5の側壁部に対して、車幅方向外側に位置するように形成されている。
このように構成した車両の可動ルーフ構造の作用について以下に詳述する。
まず、図2に示す全閉モードから図7に示す全開モード(フルオープンモード)と成す場合について説明する。
インストルメントパネルに設けた図示しない全開モードスイッチをON操作すると、モータユニット35のモータ36が駆動し、出力ギヤ38がリンクB,Dのみを駆動するので、これら各リンクB,DがリンクC,Eを伴ってリヤルーフ格納方向へ移動するので、図2に示す状態から図4に示すようにリヤルーフ6はその後部が下方に移動して格納が開始される。
図4に示す状態から各リンクB,Dがさらに回動し、リンクDがストッパ44に当接すると、リヤルーフ6の回転半径は出力ギヤ38の中心とピン43とを結ぶ長さからピン42,43間の長さに短縮され、かつリンクB,Cで格納方向へ押圧されるので、リヤルーフ6は短縮された旋回半径にて回動し、図6に示す格納位置に格納される。このため、リヤルーフ6とリヤフロア9との干渉を回避することができる。
次に出力ギヤ38はリンクAのみを駆動するので、このリンクAの後方回転によりフロントルーフ5が後方かつ下方に移動して、図6の状態から図7に示すようにフロントルーフ5はルーフ格納空間19の上方を略水平に覆って、全開モードとなる。
この全開モード時には、フロントルーフ5は、リヤデッキメンバ11およびトランクリッド18と略フラットになるので、フロントルーフ5格納時の見栄えが良好となる。また、上述のリヤルーフ6の格納時にバックウインドガラス6cは該ルーフ6と一体的に移動するので、駆動機構34の簡略化を図ることができる。
つぎに、図2に示す全閉モードから図10に示す独立開閉モード(ハーフオープンモード)と成す場合について説明する。
インストルメントパネルに設けた図示しない半開モードスイッチをON操作すると、モータユニット35のモータ36が逆方向に回転駆動され、出力ギヤ38がリンクDのみを駆動するので、図2に示す状態から図8に示すように、リンクD、Eの回転運動によりリヤルーフ6は一旦上方かつ前方へリフトアップされる。
このリヤルーフ6のリフトアップにより、フロントルーフ5の後方かつ下方への移動スペースが確保される。
次に、モータユニット35のモータ36が正方向に回転駆動され、出力ギヤ38がリンクAのみを駆動するので、図8に示す状態から図9に示すようにフロントルーフ5がリヤルーフ6の下方を通って後方かつ下方に移動して、ルーフ格納空間19の上方に位置する。
次に、出力ギヤ38がリンクDのみを下方へ駆動するので、一旦リフトアップされたリヤルーフ6は図10に示すようにイニシャル位置(元位置)に復帰し、フロントルーフ5をオープンにし、かつリヤルーフ6をクローズにした独立開閉モード(半開モード)となる。
この場合、乗員は必要に応じてリヤルーフ6の前部に格納したシェード32を引き出して、前方のフロントヘッダ3に係止すると、図10に示す状態から図11に示すように、フロントヘッド3とリヤルーフ6との間を遮蔽部材としてのシェード32で覆うことができる。
上述のシェード32を固定する構造としては、図12の構造を採用してもよい。
図12に示すシェード固定構造は、フロントヘッダ3を構成するフロントヘッダインナ3bに、予めボルト45、ナット46などの取付け部材を用いて受け部材47を一体的に取付け、この受け部材47の後部に係止孔48を形成する一方、シェード32の先端部には逆L字状のフック49を一体的に形成したもので、常時シェード32に対して巻取り力を付勢した上述のリトラクタ33から手動操作により、該シェード32を引出し、引出したシェード32先端のフック49を、受け部材47の係止孔48に係入させることで、シェード32の張設状態を確保するものである。
一方、上述のシェード32の不使用時には、フック49を係止孔48から外すと、該シェード32はリトラクタ33の巻取り力により自動的にリヤルーフ6に巻取られて、該リヤルーフ6の膨出部6d内にコンパクトに格納されるものである。
ところで、図7で示す全開モード、または図10で示す半開モードから、インストルメントパネルに設けた図示しない全閉モードスイッチをON操作すると、フロントルーフ5およびリヤルーフ6は駆動機構34の駆動により図2に示す全閉モードになるように構成されている。
このように、上記実施例の車両の可動ルーフ構造は、車室1上方のルーフ部材4を開閉可能と成した車両の可動ルーフ構造であって、上記ルーフ部材4を少なくとも1つがボード状のハードルーフ部材で形成されると共に、前後方向に複数に分割されたフロントルーフ5とリヤルーフ6とを備え、上記リヤルーフ6のみを閉状態とする独立開閉モード(図10参照)を備えたものである(図2、図10参照)。
この構成によれば、フロントルーフ5のみを開放し、リヤルーフ6のみを閉鎖状態になすことができるので、乗員の好みに応じたルーフ折畳み形態を得ることができる。
また、上記フロントルーフ5のみを開放状態と成すことにより、車両後方からの騒音を軽減しつつ、乗員に適度の開放感を与えることができる。
さらに、上記リヤルーフ6は、乗員着座用のシート22の後方から該シート22を構成するシートバック22Bの前方まで配設されたものである(図10参照)。
この構成によれば、リヤルーフ6がシートバック22Bの前方まで配設されるので、独立開閉モード時(図10参照)にあっても、閉状態のリヤルーフ6で乗員の頭上を覆うことができ、この結果、外光、騒音、走行風などの侵入を可及的に防止することができる。
加えて、上記独立開閉モードの時、上記リヤルーフ6とフロントヘッダ3との間を遮蔽する遮蔽部材(シェード32参照)が配設されたものである(図11参照)。
この構成によれば、独立開閉モードの時(図10、図11参照)、上述の遮蔽部材(シェード32参照)でフロントヘッダ3とリヤルーフ6との間を遮蔽することができるので、該独立開閉モードによる半開状態時(図11参照)において簡単な操作により適度な開放感を確保することができる。
また、上記遮蔽部材(シェード32参照)は、車室内に外光を取入れる採光手段(メッシュ部材参照)を備えたものである(図11参照)。
この構成によれば、独立開閉モードの時(図11参照)、上述の遮蔽部材(シェード32参照)でフロントヘッダ3とリヤルーフ6との間を遮蔽することができ、該モードによる半開状態時において簡単な操作により適度な開放感を確保することができるうえ、採光手段(シェード32をメッシュ部材で構成することを意味する)を設けたことで車室1内に外光を取入れることができる。
さらに、上記遮蔽部材(シェード32参照)は、その不使用時に上記リヤルーフ6に巻取り可能に支持されたものである。
この構成によれば、遮蔽部材(シェード32)の不使用時に、該遮蔽部材(シェード32)をリヤルーフ6内にコンパクトに巻取って格納することができる。
上記実施例においては、シェード32をリトラクタ33で巻取るように構成したが、これは、常時巻取り方向にバネ付勢されたロール式のシェードであってもよい。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の乗員着座用のシートは、実施例の乗員用シート22に対応し、
以下同様に、
遮蔽部材は、シェード32に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記遮蔽部材は採光手段を採用しない場合には布部材で構成することもできる。
1…車室
3…フロントヘッダ
4…ルーフ部材
5…フロントルーフ
6…リヤルーフ
22…乗員用シート(乗員着座用のシート)
22B…シートバック
32…シェード(遮蔽部材)

Claims (5)

  1. 車室上方のルーフ部材を開閉可能と成した車両の可動ルーフ構造であって、
    上記ルーフ部材を少なくとも1つがボード状のハードルーフ部材で形成されると共に、
    前後方向に複数に分割されたフロントルーフとリヤルーフとを備え、
    上記リヤルーフのみを閉状態とする独立開閉モードを備えたことを特徴とする
    車両の可動ルーフ構造。
  2. 上記リヤルーフは、乗員着座用のシートの後方から該シートを構成するシートバックの前方まで配設された
    請求項1記載の車両の可動ルーフ構造。
  3. 上記独立開閉モードの時、上記リヤルーフとフロントヘッダとの間を遮蔽する遮蔽部材が配設された
    請求項1または2記載の車両の可動ルーフ構造。
  4. 上記遮蔽部材は、車室内に外光を取入れる採光手段を備えた
    請求項3記載の車両の可動ルーフ構造。
  5. 上記遮蔽部材は、その不使用時に上記リヤルーフに巻取り可能に支持された
    請求項3または4記載の車両の可動ルーフ構造。
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