JPH0769071A - 格納式ルーフ車 - Google Patents

格納式ルーフ車

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JPH0769071A
JPH0769071A JP22148093A JP22148093A JPH0769071A JP H0769071 A JPH0769071 A JP H0769071A JP 22148093 A JP22148093 A JP 22148093A JP 22148093 A JP22148093 A JP 22148093A JP H0769071 A JPH0769071 A JP H0769071A
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JP
Japan
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roof
rear canopy
canopy
vehicle body
link
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP22148093A
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English (en)
Inventor
Tomoaki Suzuki
知晶 鈴木
Hiroshi Fujii
啓史 藤井
Morihiro Takada
守広 高田
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】車室の上部の状態を、クローズ、タルガトッ
プ、オープンの3態に変化させることのできる格納式ル
ーフ車を提供すること。 【構成】リヤキャノピーを従来の略板状のリヤキャノピ
ーにサイドウインドを結合した如き側面形状が略コの字
状の一体的構造からなるリヤキャノピー5とし、このリ
ヤキャノピーに連結されていて、該リヤキャノピーを揺
動並びに上下動自在に支持するリヤキャノピー変位手段
と、ルーフに連結されていて、該ルーフを車体の下部に
位置させたオープン態位と、該ルーフを車体上部ライン
に合致させたクローズ態位とに変位自在とするルーフ変
位手段とを有することとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、格納式ルーフ車に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図14に示すように、ルーフ1と、リヤ
キャノピー2と、サイドウインド3とを有し、ルーフ1
とサイドウインド3とが図示省略の共通的なリンク機構
により、また、リヤキャノピー2が図示省略の別個のリ
ンク機構によりそれぞれ移動可能な格納式ルーフ車があ
る。
【0003】この格納式ルーフ車においては、クローズ
状態時には、ルーフ1及びリヤキャノピー2が破線で示
す車体上部に位置し、サイドウインド3が破線で示すよ
うにリヤキャノピーに接した状態で車体の両側に位置し
て、車室を密閉状態にしている。
【0004】クローズ状態からオープン状態へ移行する
際には、ルーフ1の移動を妨げないように1点鎖線で示
すようにリヤキャノピー2の前端部は車体上部よりも上
に移動する。
【0005】この状態のもとで、ルーフ1とサイドウイ
ンド3が略同時的に2点鎖線で示すように車体の下部に
移動する。その後、リヤキャノピー2は2点鎖線で示す
ように車体の下側に移動して、車体はフルオープン状態
になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の格納式ルー
フ車においては、ルーフ1とサイドウインド3とが略一
体的に移動し、ルーフ1を下部に移動した際には図14
に示すようにサイドウインド3は2点鎖線で示すように
リヤキャノピー2から離間した下方に位置することとな
るので、リヤキャノピー2を破線で示すクローズの位置
においたときこのサイドウインド3はリヤキャノピー5
と非接続状態となり、従って、ルーフなしの状態でか
つ、リヤキャノピーとサイドウインドとで車室を覆う状
態にする、いわゆるタルガトップの状態にすることが不
可能でフルオープンかあるいはクローズかのいずれかの
状態しかとり得ない。
【0007】また、オープン状態時において、車体が転
倒した際に乗員を保護する飛び出し式のロールバーを設
定しようとした場合に、このロールバー手段を別個に装
着しなければならず、構成が煩雑にならざるを得ない、
等の問題がある。
【0008】従って、この発明の目的は、車室の上部の
状態を、クローズ、タルガトップ、フルオープンの3態
に変化させることのできる格納式ルーフ車を提供するこ
とにある。
【0009】また、ロールバー手段を別個に設定するこ
となく、簡易な構成でロールバー機能を具備した格納式
ルーフ車を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、次のように構成した。
【0011】(1).リヤキャノピーを略板状のリヤキ
ャノピーにサイドウインドを結合した如き側面形状が略
コの字状の一体的構造からなるリヤキャノピーとし、こ
のリヤキャノピーに連結されていて、該リヤキャノピー
を揺動並びに上下動自在に支持するリヤキャノピー変位
手段と、ルーフに連結されていて、該ルーフを車体の下
部に位置させたオープン態位と、該ルーフを車体上部ラ
インに合致させたクローズ態位とに変位自在とするルー
フ変位手段とを有することとした(請求項1)。
【0012】(2).(1)において、リヤキャノピー
変位手段は、リヤキャノピー前端を車体上部ラインより
も持ち上げた暫定態位と、リヤキャノピーをドア上部ラ
インの近傍に位置させたオープン態位と、リヤキャノピ
ー上部ラインを前記車体上部ラインに合致させたクロー
ズ・タルガトップ態位と、リヤキャノピー前端上部を前
記車体上部ラインもしくはその近傍に位置させたロール
バー機能態位とを、リヤキャノピーに対して与え得、ル
ーフ変位手段は、ルーフ上部を前記車体上部ラインに合
致させたクローズ態位と、ルーフ上部をドア上部ライン
よりも下位に位置させたオープン態位とをルーフに対し
て与え得ることとした(請求項2)。
【0013】(3).(1)において、リヤキャノピー
変位手段は、リヤキャノピーの後端側を枢着すると共に
前端側を第1シリンダを介して枢着する第1リンクと、
この第1リンクの前記2つの枢着点の中間位置にて先端
部が枢着された第2リンクと、この第2リンクの一部と
前記第1リンクの後端部との間に設けた第2シリンダ
と、前記第2リンクを車体に対して支持すると共に上下
方向に案内する案内手段と、前記案内手段による案内方
向へ前記第2リンクを移動させる移動手段と、を有する
こととした(請求項3)。
【0014】(4).(1)において、ルーフ変位手段
は、一端側枢着点をルーフの後端側に、他端側枢着点を
車体側に、それぞれ有する平行リンクと、この平行リン
クに回動力を付与する第3シリンダとにより構成した
(請求項4)。
【0015】(5).(3)において、平行リンクを、
その車体側の枢着点近傍にて一部が折曲状に構成し、こ
の折曲部をピン結合による枢着構造とした(請求項
5)。
【0016】(6).(2)において、リヤキャノピー
変位手段は、リヤキャノピーがオープン態位にあるとき
に、車体の傾斜角と、車体のローリング角速度の各情報
に基づくアルゴリズムに従い、ロールバー機能態位への
移行を行う制御手段を有することとした(請求項6)。
【0017】(7).(2)において、リヤキャノピー
変位手段は、車速と、ルーフの状態により、リヤキャノ
ピーをオープン態位あるいはクローズ態位あるいはタル
ガトップ態位の何れかに変位させる制御手段を有するこ
ととした(請求項7)。
【0018】
【作用】リヤキャノピーは、サイドウインドと一体化さ
れて、ルーフとは別個の移動手段により、移動可能であ
る。
【0019】
【実施例】以下に述べる枢着点は全て紙面に対して回転
方向にのみ自由度がある。 1.請求項1、請求項2に対応する例 〈リヤキャノピーの構成〉図1(a)において、符号5
は本発明にかかるリヤキャノピーを示している。このリ
ヤキャノピー5は、従来の略板状のリヤキャノピー本体
にサイドウインドを結合した如き、側面形状が略コの字
状の一体的構造からなるリヤキャノピーとして構成され
ている。
【0020】このように、略コの状に構成したので、剛
性が増し、ロールバーとしての機能を果たし得る。ま
た、かかるリヤキャノピーを後述の独立の変位手段によ
りルーフと別体にて移動することにより、その移動態位
に応じて、タルガトップの状態を実現できる。
【0021】図1(b)において、ルーフ4は独立の変
位手段によりリヤキャノピーとは別個に変位させること
ができる。
【0022】〈リヤキャノピーの変位の態様〉 〔暫定態位〕図1(b)において、車体の進行方向を
前、その反対方向を後とするとき、リヤキャノピー5
を、その前端部について車体上部ライン、つまり、クロ
ーズ時の車体外形の上部ラインよりも上に持ち上げた1
点鎖線で示す状態を暫定態位と称する。この態位は、ル
ーフ4の移動を妨げないように退避すべくとられる態位
である。
【0023】〔オープン態位〕図1(b)において、リ
ヤキャノピー5をドア6の上部ライン6aの近傍に位置
させた2点鎖線で示す状態をオープン態位と称する。
【0024】〔クローズ・タルガトップ態位〕図1
(b)において、リヤキャノピー上部ラインを車体上部
ラインに合致させた破線で示す状態をクローズ・タルガ
トップ態位と称する。
【0025】〔ロールバー機能態位〕図9に示すよう
に、リヤキャノピー前端上部をポイントZ1とポイント
Z2とを結ぶ車体上部ラインもしくはその近傍に位置さ
せた状態である。
【0026】〈ルーフの変位の態様〉 〔クローズ態位〕図1(b)において、ルーフ4の上部
を車体上部ラインに合致させた破線で示す状態である。
【0027】〔オープン態位〕図1(b)において、ル
ーフ4を車体の後方、かつ、ドア6の上部ライン6aよ
りも下位に位置させた2点鎖線で示す状態である。
【0028】〈リヤキャノピー及びルーフの態位の組み
合わせと車体の状態との関係〉 〔車体クローズ状態〕図1(b)において、ルーフ4が
破線で示すクローズ態位、リヤキャノピー5が破線で示
すクローズ・タルガトップ態位にある状態である。この
クローズ態位では高速走行が可能である。
【0029】〔車体フルオープン状態〕図1(b)にお
いて、ルーフ4は2点鎖線で示すオープン態位、リヤキ
ャノピー5は2点鎖線で示すオープン態位にある状態で
ある。
【0030】〔車体タルガトップ状態〕図1(b)にお
いて、ルーフ4は2点鎖線で示すオープン態位、リヤキ
ャノピー5は破線で示すクローズ・タルガトップ態位に
ある状態である。この状態では車体フルオープン状態の
ときよりも、車室内への空気の巻き込みが少ないので、
開放感を味わいつつ、車速をフルオープン時よりも大き
くすることができる。
【0031】以上に述べた、リヤキャノピーの変位は後
述のリヤキャノピー変位手段により実行される。また、
ルーフの変位は後述のルーフ変位手段により実行され
る。
【0032】2.請求項3に対応する例 〈リヤキャノピー変位手段の構成〉図2にリヤキャノピ
ー変位手段のみを、図4にリヤキャノピー変位手段の車
体との関係をそれぞれ示す。これら図において、符号7
は第1リンクを示し、その後端側はリヤキャノピー5の
後端部より突出している補助バー8の端部と枢着関係に
あり、この枢着点を符号Mで示す。
【0033】また、この第1リンク7の前端側は第1シ
リンダhの一端側と枢着関係にあり、この枢着点を符号
Oで示す。また、この第1シリンダhの他端側はリヤキ
ャノピー5の前端側と枢着関係にあり、この枢着点を符
号Pで示す。
【0034】この第1リンク7上の2つの枢着点O,M
の中間位置には第2リンク13の先端部が枢着点Nにお
いて枢着されている。ここで、第2リンク13は折曲状
をなしていて、その後端部Kは車体の一部に形成された
溝状の案内部16に摺動自在に嵌合している。
【0035】この案内部16に対する第2リンク13の
嵌合部を以って、第2リンク13を車体に対して支持す
るとともに、矢印で示す上下方向に第2リンク13を平
行移動させ案内する案内手段が構成されている。
【0036】第1リンク7の枢着点Mよりも後端の部位
には、第2シリンダgの一端側が枢着点Lにて枢着され
ている。この第2シリンダgの他端側は、第2リンク1
3の後端部Kの近傍枢着点jにて当該第2リンク13に
枢着されている。
【0037】第2リンク13の一部には、シリンダfの
一端側が枢着点Iにて枢着されており、このシリンダf
の他端側は枢着点Hにて車体に枢着されている。このシ
リンダfは第2リンク13を案内手段による案内方向に
移動させるものであるので、移動手段を構成する。以上
説明したリンク機構は、リヤキャノピー5の両側に構成
されている。
【0038】以上により、リヤキャノピー変位手段は第
1リンク7、第2リンク13、案内部1、シリンダe、
シリンダh、第2シリンダeなどを主な要素とする。
【0039】〈リヤキャノピー変位手段によるリヤキャ
ノピーの作動〉図2、図4に示す状態では、リヤキャノ
ピー5はクロ−ズ態位にある。ここで第1シリンダhが
伸びるとリヤキャノピー5は枢着点Mを中心にして時計
まわりの向きに回動する。
【0040】図2において、シリンダfは縮んだ状態に
ある。この状態を起点としてシリンダfが伸びると、リ
ヤキャノピー5、第1リンク7、第2リンク13は一体
となり、案内部16の制限を受けて案内部16の方向と
平行に下方に動く。
【0041】図2において、第2シリンダgは伸びた状
態にある。この状態を起点として当該第2シリンダgが
縮むと、第1リンク7及びリヤキャノピー5が一体とな
り、枢着点Nを中心にして時計まわりの向きに回動す
る。
【0042】3.請求項4、請求項5に対応する例 〈ルーフ変位手段の構成〉図3にルーフ変位手段のみ
を、図4にルーフ変位手段の車体との関係をそれぞれ示
す。これら図において、ルーフ4はその後端側を符号A
で示す枢着点にてリンク21の上端部と枢着関係にあ
る。
【0043】このリンク21の下端部は枢着点Cにて、
車体と枢着関係にある。ルーフ4上であって、枢着点A
の後方位置には枢着点Bがあり、この枢着点Bにてリン
ク24の上端が枢着されている。
【0044】リンク21とリンク24とは平行リンクを
構成し、その回動によりルーフ4を車体後方の下部に平
行移動させるためのものである。かかる機能上、リンク
24の下端部は、該リンク24の延長上に位置する仮想
ポイント25にて車体に枢着されるべきものである。
【0045】ただし、仮想ポイント25の位置が車体の
部材配置の関係で枢着点とできない場合がある。あるい
は、実際に車体が存在しない場合もあり得る。そこで、
本例では、リンク24の下端位置近傍にて折曲状に構成
し、リンク24a、リンク24bを平行状態にて追加し
て接続し、リンク24とリンク24aとを枢着点D,リ
ンク24とリンク24bとを枢着点Fによりそれぞれピ
ン結合している。これらのピン結合部分は車体側にはつ
ながっていない。リンク24aとリンク24bの各他端
側は、枢着点E,Gによりそれぞれ車体側に枢着されて
いる。かかる構成により、仮想ポイント25を枢着点に
する場合に比べてスペースの節約を図りつつ同等の機能
を果たさせることができる。
【0046】リンク24bの中点位置はシリンダeの一
端側が枢着点Qにより枢着されており、このシリンダの
他端側は、枢着点Rにて車体に枢着されている。このシ
リンダeの伸縮に応じてルーフ4は平行リンクの回動と
ともに平行移動する。
【0047】以上により、ルーフ変位手段は、リンク2
1、24、24a,24b、シリンダeなどを主な要素
とする。
【0048】〈ルーフ変位手段の作動〉図3、図4にお
いて、ルーフ4はクローズ態位にある。ここでシリンダ
eが縮むとルーフ4は車体に平行のまま、図3に示す矢
印の向きに回動し、車体後方下部に格納される。
【0049】4.車体の状態及び変化手順 〈車体クローズ状態〉図4に示すように、ルーフ4及び
リヤキャノピー5はともにクローズ大尉にあって、車室
を閉ざした状態にあり、以下この状態を基準にして、変
化の過程を説明する。
【0050】〈車体クローズ状態→車体タルガトップ状
態〉車体をクローズ状態からタルガトップの状態へ変化
させるには、ルーフ4を格納することが必要になる。ル
ーフ4の格納に際しての移動に、リヤキャノピー5が邪
魔になるので、リヤキャノピー5を暫定態位におき、一
時的にルーフ4の移動経路から退避させねばならない。
【0051】そこで、図4に示す状態のもとにおいて、
第1シリンダhを伸ばすことにより、リヤキャノピー5
は枢着点Mを中心にして時計まわりの向きに回動させて
その状態を保持する。この回動後の状態を図5に示す。
【0052】この状態のもとで、シリンダeを縮めるこ
とにより、リンク21、24が回動し、ルーフ4が車体
後方でかつドア上部ライン6aの下方まで移動し、格納
状態になる。このルーフ格納直後の状態を図6に示す。
【0053】次いで、図6の状態のもとにおいて、シリ
ンダhを縮めることにより、リヤキャノピー5は枢着点
Mを中心に反時計まわりの向きに回動して、リヤキャノ
ピーがクローズ態位となり、図7に示すようにタルガト
ップの状態が得られる。
【0054】なお、タルガトップの状態からクローズ状
態にするには、以上の操作とは逆の操作を行えばよい。
つまり、一旦、第1シリンダhを伸ばしてリヤキャノピ
ー5の前端側をもち上げてから、シリンダeを伸ばして
ルーフ4を図5に示すクローズ態位に移行させ、しかる
後、第1シリンダhを縮めて、リヤキャノピー5をクロ
ーズ態位にする(図4参照)。
【0055】〈車体タルガトップ状態→車体フルオープ
ン状態〉図7に示すタルガトップの状態からフルオープ
ンの状態にするには、図7に示す状態のもとにおいて、
シリンダfを伸ばすことにより、リヤキャノピー5及び
これに付帯するリンク機構の全体を案内部16に添わせ
て下降させる。
【0056】このように下降させてもまだ、リヤキャノ
ピー5の前端部がドアの上部ライン6aよりも上に出て
いるので、第2シリンダgを伸ばすことにより、第1リ
ンク7を枢着点Nを中心にして反時計まわりの向きに回
動させて、図8に示すように、ドアの上部ライン6aよ
りも下にリヤキャノピー5が位置するようにする。こう
して、車体のフルオープン状態を得ることができる。
【0057】なお、フルオープンの状態で車速が空気の
巻き込みが激しくなる程の一定速度以上になったら、リ
ヤキャノピー5を上昇させてタルガトップの状態にす
る。この操作は、上記と逆の操作である。つまり、シリ
ンダf、第2シリンダgを縮めるのである。また、一定
速度以下では、自動的にフルオープンの状態になるよう
に制御する。
【0058】〈車体フルオープン状態下でのロールバー
機能状態〉図8に示す車体フルオープン状態下におい
て、フロントガラスのトップのポイントZ1と、ドアラ
インの終端のポイントZ2とを結ぶライン上には何も保
護物体がないので、車体がローリングして危険な状態が
予測されるときには、第1シリンダhを伸ばしてリヤキ
ャノピー5を図9に示すロールバー機能態位に移行させ
る。
【0059】この状態のもとでは、リヤキャノピー5が
ロールバーの役割をするので、従来のような飛び出し式
のロールバーは必要ない。この操作は、第1シリンダh
を伸ばすだけであり、第1リンク7の単純な回動である
からその動きは瞬時であり、ロールバー機能を得ること
ができる。
【0060】以上に説明した各状態を使い分けることに
より、雨天時などはクローズ状態にするし、高速走行時
などの風の巻き込みが激しいときにはタルガトップ状態
にし、開放感を得たいときには、フルオープン状態にす
るなどの選択が可能である。
【0061】5.請求項6に対応する例 リヤキャノピー5のロールバー機能態位への変位は、車
体の傾斜角と、車体のローリング角速度の各情報に基づ
くアルゴリズムに従う制御手段からの指令により、リヤ
キャノピー変位手段の第1シリンダhを作動させて行わ
れる。車体がフルオープンの状態にあることを前提にし
て、以下、図10を参照しつつ、制御手段による第1シ
リンダhの判断手順について説明する。
【0062】〔ステップSP1〕:イグニッションスイ
ッチをオンにすると、車体に取り付けられた傾斜角セン
サ(図12参照)により、水平からの車体の傾き角が計
測される。この傾斜角センサによる角度の計測は25m
secおきに8回行われ、その平均を初期傾斜角θoと
し、傾斜角θとおく。
【0063】〔ステップSP2〕:車体に装備した書く
角速度センサ(図12参照)により、車体の動的な要因
によるローリング角速度ωを計測する。
【0064】〔ステップSP3〕:ローリングの開始時
点からt’の時間経過までの角速度ωの積分及び初期傾
斜角θoから、次式により、車体の静的な傾斜角と動的
な傾斜角のトータルの傾斜角θを求める。
【0065】
【数1】
【0066】具体的には、当該ステップSP2に示すよ
うに、傾斜角θを次式で算出する。
【0067】θ’=ω・T+θ ただし、θ’:現在の傾斜角 T :角速度ωのサンプリング周期 θ :1ステップ前(時間Tだけ過去)の傾斜角 〔ステップSP4〕:ステップSP3で求めた角速度ω
と傾斜角θとから、図10に示す判定マップを検索し、
作動領域に該当するか、あるいは非作動領域に該当する
かの比較・判断を行う。
【0068】この判定マップは図12に示す制御手段と
しての制御ボックス内にあるメモリーに記憶された情報
であり、必要に応じ書き換え可能である。
【0069】これらステップSP2からステップSP4
までのプロセスは2msecに1回以上行う。
【0070】〔ステップSP5〕:ステップSP4にお
いて、作動領域にあると判定された場合には第1シリン
ダhの作動が指令されて、リヤキャノピー5が上動し
て、ロールバー機能態位となる。
【0071】〔ステップSP6〕:ステップSP4にお
いて、非作動領域にあると判定された場合には、1se
c(n=1)経過するまでは、当該ステップSP6から
ステップSP2に移行するが、1secを経過すると、
次のステップSP7に移行する。
【0072】〔ステップSP7〕:1secに1回、傾
斜角センサで静的な傾斜角θmを計測する。
【0073】〔ステップSP8〕:ステップ7における
傾斜角θmの値がθth(=例えば5゜)を超えていれ
ば、危険状態が一応予測されるので、動的な傾斜角を加
味して判定を行うべく、ステップSP2へ移行する。
【0074】ステップ7における傾斜角θmの値がθt
h(=例えば5゜)以下なら、ステップSP9に進み、
以下のプロセスを行う。 θ≧0なら→ θ=θ−θdとおく。 θ<0なら→ θ=θ+θdとおく。 ただし、θd=0.1゜とする。 ここで、θth=5゜,θd=0.1゜の値は、書き換
え可能である。かかる操作により、図11に示す判定マ
ップに示すように、±5゜の範囲では非作動領域が確保
される。
【0075】6.請求項7に対応する例 リヤキャノピー変位手段は、車速とルーフ4の状態によ
り、リヤキャノピー5をオープン態位あるいはクローズ
態位あるいはタルガトップ態位の何れかに変位させる。
【0076】本例は、ルーフ4がクローズ態位のときは
必ずリヤキャノピー5もクローズ態位にあり、ルーフ4
だけがクローズ態位にあることはあり得ないことを前提
としている。
【0077】図13を参照するに、制御手段としての制
御ボックスには、車速を検知するスピードセンサからの
情報と、ルーフ4がオープン態位にあるかそれともクロ
ーズ態位にあるかの状態信号とが入力されるようになっ
ている。
【0078】ここで、ルーフの状態信号は、ルーフ4の
作動領域に設けた選択スイッチの開閉状態により把握さ
れる。例えば、ルーフ4がオープン態位なら選択スイッ
チはルーフに干渉しないからオフで、ルーフがクローズ
態位なら選択スイッチはルーフにより押圧されてオンと
なるように当該選択スイッチを設けておくのである。
【0079】制御ボックスでは、これらの入力情報に基
づき、ルーフが4がオープン態位で車速が一定速度以上
ならリヤキャノピー5をオープン態位からクローズ態位
に変位させるべく、シリンダf及び第2シリンダgを縮
める。
【0080】あるいは、ルーフ4がオープン態位で車速
が一定速度未満ならリヤキャノピー5をクローズ態位か
らオープン態位に変位させるべく、シリンダf及び第2
シリンダgを伸ばす。
【0081】なお、ルーフ4がオープン態位で、車速が
一定速度以上なら、リヤキャノピー5をオープン態位か
らタルガトップ態位に変位させるべく、シリンダf,第
2シリンダgを縮める。
【0082】
【発明の効果】本発明により、車室の上部の状態を、ク
ローズ、タルガトップ、オープンの3態に変化させるこ
とができる。また、ロールバー手段を別個に設定するこ
となく、簡易な構成でロールバー機能を果たすことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はリヤキャノピーの斜視図、(b)は車
体に装備したルーフ及びリヤキャノピーの態位の変化状
態の説明図である。
【図2】リヤキャノピーの変位手段を説明した図であ
る。
【図3】ルーフの変位手段を説明した図である。
【図4】クローズ状態を説明した図である。
【図5】クローズ状態からタルガトップ状態へ変化させ
る過程を説明した図である。
【図6】クローズ状態からタルガトップ状態へ変化させ
る過程を説明した図である。
【図7】タルガトップ状態を説明した図である。
【図8】フルオープン状態を説明した図である。
【図9】ロールバーの作動状態を説明した図である。
【図10】ロールバー機能の作動制御の手順を説明した
フローチャートである。
【図11】ロールバー機能の作動制御を行う制御手段に
メモリされた判定マップの説明図である。
【図12】ロールバー機能を実行するための制御ブロッ
ク図である。
【図13】タルガトップ状態とオープン状態相互間の変
換を行うための制御ブロック図である。
【図14】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
4 ルーフ 5 リヤキャノピー 7 (リヤキャノピー変位手段としての)第1リンク 13 (リヤキャノピー変位手段としての)第2リンク 16 (リヤキャノピー変位手段としての)案内部 21 (ルーフ変位手段としての)リンク 24 (ルーフ変位手段としての)リンク 24a(ルーフ変位手段としての)リンク 24b(ルーフ変位手段としての)リンク e(ルーフ変位手段としての)シリンダ f(リヤキャノピー変位手段としての)シリンダ g(リヤキャノピー変位手段としての)第2シリンダ h(リヤキャノピー変位手段としての)第1シリンダ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ルーフとリヤキャノピー本体とサイドウイ
    ンドが移動手段により移動自在であり、ルーフとリヤキ
    ャノピー本体とサイドウインドで車体上部を覆うクロー
    ズ状態と、ルーフ及びリヤキャノピー本体とサイドウイ
    ンドを車体後部に格納したフルオープン状態とを選択的
    にとり得る格納式ルーフ車において、 リヤキャノピーを略板状のリヤキャノピー本体にサイド
    ウインドを結合した如き側面形状が略コの字状の一体的
    構造からなるリヤキャノピーとし、 このリヤキャノピーに連結されていて、該リヤキャノピ
    ーを揺動並びに上下動自在に支持するリヤキャノピー変
    位手段と、 ルーフに連結されていて、該ルーフを車体の下部に位置
    させたオープン態位と、該ルーフを車体上部ラインに合
    致させたクローズ態位とに変位自在とするルーフ変位手
    段と、を有することを特徴とする格納式ルーフ車。
  2. 【請求項2】請求項1において、リヤキャノピー変位手
    段は、リヤキャノピー前端を車体上部ラインよりも持ち
    上げた暫定態位と、リヤキャノピーをドア上部ラインの
    近傍に位置させたオープン態位と、リヤキャノピー上部
    ラインを前記車体上部ラインに合致させたクローズ・タ
    ルガトップ態位と、リヤキャノピー前端上部を前記車体
    上部ラインもしくはその近傍に位置させたロールバー機
    能態位とを、リヤキャノピーに対して与え得、 ルーフ変位手段は、ルーフ上部を前記車体上部ラインに
    合致させたクローズ態位と、ルーフ上部をドア上部ライ
    ンよりも下位に位置させたオープン態位とをルーフに対
    して与え得ることを特徴とする格納式ルーフ車。
  3. 【請求項3】請求項1において、リヤキャノピー変位手
    段は、リヤキャノピーの後端側を枢着すると共に前端側
    を第1シリンダを介して枢着する第1リンクと、 この第1リンクの前記2つの枢着点の中間位置にて先端
    部が枢着された第2リンクと、 この第2リンクの一部と前記第1リンクの後端部との間
    に設けた第2シリンダと、 前記第2リンクを車体に対して支持すると共に上下方向
    に案内する案内手段と、 前記案内手段による案内方向
    へ前記第2リンクを移動させる移動手段と、を有するこ
    とを特徴とする格納式ルーフ車。
  4. 【請求項4】請求項1において、ルーフ変位手段は、一
    端側枢着点をルーフの後端側に、他端側枢着点を車体側
    に、それぞれ有する平行リンクと、 この平行リンクに回動力を付与する第3シリンダと、に
    より構成したことを特徴とする格納式ルーフ車。
  5. 【請求項5】請求項3において、平行リンクは、その車
    体側の枢着点近傍にて一部が折曲状に構成され、この折
    曲部がピン結合による枢着構造をなしていることを特徴
    とする格納式ルーフ車。
  6. 【請求項6】請求項2において、リヤキャノピー変位手
    段は、リヤキャノピーがオープン態位にあるときに、車
    体の傾斜角と、車体のローリング角速度の各情報に基づ
    くアルゴリズムに従い、ロールバー機能態位への移行を
    行う制御手段を有することを特徴とする格納式ルーフ
    車。
  7. 【請求項7】請求項2において、リヤキャノピー変位手
    段は、車速と、ルーフの状態により、リヤキャノピーを
    オープン態位あるいはクローズ態位あるいはタルガトッ
    プ態位の何れかに変位させる制御手段を有することを特
    徴とする格納式ルーフ車。
JP22148093A 1993-09-06 1993-09-06 格納式ルーフ車 Withdrawn JPH0769071A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6039383A (en) * 1996-08-27 2000-03-21 Daimlerchrysler Ag Roof construction for a motor vehicle
WO2004037584A1 (de) * 2002-10-17 2004-05-06 Wilhelm Karmann Gmbh Cabriolet-fahrzeug
JP2012086616A (ja) * 2010-10-18 2012-05-10 Mazda Motor Corp 車両の可動ルーフ構造

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