JP2010163112A - 車両用ルーフ開閉構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】デッキカバーを廃止して、ルーフ部のシンプル化と軽量化とを両立する車両用ルーフ開閉構造を提供する。
【解決手段】ルーフ部ROが複数に分割され、乗員用シート19と車室1の後端を仕切るリヤバルクヘッド13との間には、ルーフ部ROが開放した時、ルーフ部ROを格納するルーフ格納空間14が設けられ、ルーフ部ROが開放されルーフ部ROがルーフ格納空間14に格納された際、ルーフ部ROの分割された一つ4のみでルーフ格納空間14の上方の乗員用シート19とリヤバルクヘッド13との間を略水平に覆うようにルーフ部ROを車体に支持する支持機構73を備えたことを特徴とする。
【選択図】図9

Description

この発明は、車室内に配設された乗員用のシートの前方にて車幅方向に延び、車室前部のフロントウインドウの上辺を支持するフロントヘッダと、このフロントヘッダの後方に連なって車室上部を形成するルーフ部とが設けられ、このルーフ部が開閉可能に支持されたようなオープンカーの車両用ルーフ開閉構造に関する。
一般にルーフ部が開閉可能に支持されたオープンカーにおいては、ルーフ部を開放してオープン状態と成した時、車両転倒時に乗員の頭部を保護する目的で、ロールバーが設けられている。
上述のロールバーを備えた従来のオープンカーとしては、特許文献1に開示されたものがある。
すなわち、特許文献1に開示された構成は、フロアパネル後部から斜め上方に立上がるキックアップ部を設け、このキックアップ部上端から後方に延びるリヤフロアを設ける一方、キックアップ部背面とリヤフロア前端部下面とに跨って車幅方向に延びるクロスメンバを設けている。
また、車両の両側面を構成する左右一対のサイドパネル間には、リンクブラケットをそれぞれ介して車幅方向に延びる閉断面構造のクロスバーを設けている。
さらに、運転席シートのシートバック直後および助手席シートのシートバック直後において、上述のクロスメンバに対応するリヤフロア前端部上面から上方に立上がる左右一対のロールバーを設け、これら左右一対のロールバーの上下方向中間部を上述のクロスバーを貫通して上方へ延ばし、この上方延設部を逆U字状に折曲げると共に、折曲げ端部をクロスバーに連結固定している。
加えて、上述のロールバーとサイドパネルとの間を連結部材で車幅方向に連結して、該ロールバーの支持剛性向上を図っている。
上述のロールバーは剛性丸パイプから構成されており、車両転倒時に左右一対のロールバーで車両を支持する関係上、ロールバーそれ自体の剛性およびロールバー支持剛性を備えるように構成されている。
また、上述のロールバーは全体的に上下方向に高く延びており、ロールバーの上端とシート上端とは路面一状に形成されている。
このように、全高が高いロールバーをシート直後に配置する関係上、車室上部を形成するルーフ部を、前後方向にコンパクトに折り畳むことが要請される。この要請に対応して、特許文献2に開示されたような車両用ルーフ開閉構造が既に発明されている。
この特許文献2に開示された車両用ルーフ開閉構造は、ルーフ部をフロントルーフパネルと、ミドルルーフパネルと、バックウインドウとに3分割し、さらに、これら各要素を折り畳んで格納室に格納した際の見栄え確保を図る目的で、デッキカバーを別途設けている。
そして、3分割構造のルーフ部の格納前に、一旦上記デッキカバーを後方の退避位置へ後退させ、その後、ルーフ部を折り畳んで格納室に格納し、ルーフ部の格納後において上記デッキカバーを格納室上方の定位置へ前進移動させるように構成されている。
この特許文献2に開示された構造によれば、ルーフ部を3分割した関係上、前後方向にコンパクトに折り畳むことができる利点がある反面、構造が複雑で、かつ、見栄え確保のために上述のデッキカバーが必要となるので、さらに構造が複雑化し、部品点数が多く、重量が大となるばかりでなく、コスト高となる問題点があった。
特開2005−186688号公報 特開2007−261412号公報
そこで、この発明は、ルーフ部を複数に分割する一方、乗員用シートとリヤバルクヘッドとの間に、開放時のルーフ部を格納するルーフ格納空間を設け、ルーフ部の該ルーフ格納空間への格納時に、該ルーフ部の分割された一つのみでルーフ格納空間上方の乗員用シートとリヤバルクヘッドとの間を略水平に覆うようにルーフ部を車体に支持する支持機構を設けることで、従来のデッキカバーを廃止して、ルーフ部のシンプル化と軽量化とを両立させることができる車両用ルーフ開閉構造の提供を目的とする。
この発明による車両用ルーフ開閉構造は、車室内に配設された乗員用シートの前方にて車幅方向に延び、該車室前部のフロントウインドウの上辺を支持する強度部材であるフロントヘッダと、該フロントヘッダの後方に連なって車室上部を形成するルーフ部とが設けられ、該ルーフ部が開閉可能に支持されたオープンカーの車両用ルーフ開閉構造であって、上記ルーフ部は複数に分割されていると共に、上記乗員用シートと上記車室の後端を仕切るリヤバルクヘッドとの間には、該ルーフ部が開放した時、該ルーフ部を格納するルーフ格納空間が設けられ、上記ルーフ部が開放され該ルーフ部が上記ルーフ格納空間に格納された際、上記ルーフ部の分割された一つのみで該ルーフ格納空間の上方の上記乗員用シートと上記リヤバルクヘッドとの間を略水平に覆うように上記ルーフ部を車体に支持する支持機構を備えたものである。
上記構成によれば、ルーフ部を開放して、該ルーフ部をルーフ格納空間に格納する際、分割された一つのみで、ルーフ格納空間上方のシートとリヤバルクヘッドとの間を略水平に覆うので、従来のデッキカバーを廃止して、ルーフ部のシンプル化と軽量化とを両立させることができる。換言すれば、ルーフ部の分割された一つが、ルーフと、従前のデッキカバーとを兼ねるので、該デッキカバーを省略することができる。
また、ルーフ格納空間上方を、ルーフ部の分割された一つのみで覆うので、見栄えも良好となる。
この発明の一実施態様においては、上記ルーフ部は、前部ルーフと後部ルーフとに分割され、該ルーフ部の開放時に、上記後部ルーフが上記ルーフ格納空間内に格納され、前部ルーフが上記後部ルーフの上方に位置して上記ルーフ格納空間を覆うように構成されたものである。
上記構成によれば、ルーフ部を前部ルーフと後部ルーフとに2分割したので、ルーフ構造をシンプルに構成することができ、また、ルーフ部の開放時には、後部ルーフをルーフ格納空間内に格納し、前部ルーフでルーフ格納空間を覆う、詳しくは、前部ルーフでシートとリヤバルクヘッドとの間を略水平に覆うので、見栄えを確保することができる。
この発明の一実施態様においては、上記ルーフ部の開放時に、上記後部ルーフが反転して上記ルーフ格納空間内に格納され、上記前部ルーフが姿勢を維持して後方に移動し、後部ルーフの上方に位置して上記ルーフ格納空間を覆うように構成されたものである。
上記構成によれば、後部ルーフを反転させてルーフ格納空間内に格納するので、支持機構のシンプル化を図ることができると共に、スペース的にも有効となって、ルーフ格納空間の省スペース化を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記前部ルーフは、所定角度前傾姿勢を保ちながら後方に移動するように上記支持機構に支持されたものである。
上記構成によれば、前部ルーフの後方移動時に、該前部ルーフの所定角度前傾姿勢を保つことができるので、前部ルーフが走行風をはらまない。この結果、車両が微速走行中であってもルーフ部の開閉操作ができ、利便性の向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記リヤバルクヘッドの後方の車体リヤデッキ部の上方にはロール保護部材が配設され、該ロール保護部材の上端と上記フロントヘッダの上端を結ぶ線が車室内の乗員を保護可能になるように上記ロール保護部材の高さが設定されたものである。
上記構成によれば、ロール保護部材をリヤバルクヘッド後方の車体リヤデッキ部の上方に設け、かつ、該ロール保護部材上端とフロントヘッダ上端とを結ぶ線が車室内の乗員を保護するように、該ロール保護部材の高さを設定したので、このロール保護部材の上下方向の寸法を小さくし、その小型化を図って、該ロール保護部材の軽量化を図ることができる。
また、ルーフ部をオープン状態に開放し、かつ車両が転倒した場合には、フロントヘッダとロール保護部材とで車両を支持することができて、乗員の安全性を確保することができる。
しかも、上記ロール保護部材を車体リヤデッキ部の上方に設けたので、車室内空間の拡大と、ロール保護部材の配設とが両立できる。この結果、上記車室内空間の拡大により、車室を広く活用することができると共に、ロール保護部材の配設により、乗員の保護を図ることができる。
加えて、上記ロール保護部材の上下方向の寸法が小さくなるので、デザイン的な見映えの向上を図ることができると共に、後方視界の拡大を図ることもできる。
この発明の一実施態様においては、上記ロール保護部材の上端と上記フロントヘッダの上端とを結ぶ線が、上記意乗員用シートの上端より高くなるように上記ロール保護部材の高さを設定したものである。
上述のシートの上端は、シートバックの上端、またはヘッドレスト一体形のシートバックにおいては、ヘッドレスト部の上端に設定してもよい。
上記構成によれば、次のような効果がある。
すなわち、乗員用シートは乗員に対応して構成されているので、上記ロール保護部材の高さ設定により、車両転倒時において確実に乗員を保護することができる。
この発明によれば、ルーフ部を複数に分割する一方、乗員用シートとリヤバルクヘッドとの間に、開放時のルーフ部を格納するルーフ格納空間を設け、ルーフ部の該ルーフ格納空間への格納時に、該ルーフ部の分割された一つのみでルーフ格納空間上方の乗員用シートとリヤバルクヘッドとの間を略水平に覆うようにルーフ部を車体に支持する支持機構を設けたので、従来のデッキカバーを廃止して、ルーフ部のシンプル化と軽量化とを両立させることができる効果がある。
本発明の車両用ルーフ開閉構造を示す側面図 図1の要部の平面図 ロール保護部材の配設構造を示す正面図 車両右側の後輪ホイールハウスおよびホイールハウスレインフォースメントの周辺構造を示す斜視図 各ガセットの分解斜視図 図3の部分拡大断面図 ルーフ・クローズ時の側面図 ルーフ部開閉中途時の側面図 ルーフ・オープン時の側面図 図7の部分拡大図 車両用ルーフ開閉構造を示す概略斜視図 車両用ルーフ開閉構造の他の実施例のルーフ・クローズ時の側面図 ルーフ部開閉中途時の側面図 ルーフ・オープン時の側面図
デッキカバーを廃止して、ルーフ部のシンプル化と軽量化とを両立させるという目的を、車室内に配設された乗員用シートの前方にて車幅方向に延び、該車室前部のフロントウインドウの上辺を支持する強度部材であるフロントヘッダと、該フロントヘッダの後方に連なって車室上部を形成するルーフ部とが設けられ、該ルーフ部が開閉可能に支持されたオープンカーの車両用ルーフ開閉構造において、上記ルーフ部は複数に分割されていると共に、上記乗員用シートと上記車室の後端を仕切るリヤバルクヘッドとの間には、該ルーフ部が開放した時、該ルーフ部を格納するルーフ格納空間が設けられ、上記ルーフ部が開放され該ルーフ部が上記ルーフ格納空間に格納された際、上記ルーフ部の分割された一つのみで該ルーフ格納空間の上方の上記乗員用シートと上記リヤバルクヘッドとの間を略水平に覆うように上記ルーフ部を車体に支持する支持機構を備えるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面はオープンカーの車両用ルーフ開閉構造を示し、側面図で示す図1において、このオープンカーは、車幅方向に延びて車室1前部のフロントウインドウ2の上辺を支持する強度部材であるフロントヘッダ3と、このフロントヘッダ3の後方に連なって車室1上部を形成するルーフ部ROとが設けられており、ルーフ部ROは前部ルーフ4と後部ルーフ5とに2分割されている。
上述の前後の各ルーフ4,5は開閉可能に支持されている。なお、図1においては前後の各ルーフ4,5を閉成(クローズ)した状態を実線で示し、これら各ルーフ4,5の開閉中途状態を仮想線αで示し、各ルーフ4,5を開放(オープン)し、後述するルーフ格納空間14に格納する状態を仮想線βで図示している。
ここで、上述のフロントヘッダ3は、フロントヘッダアウタ3aとフロントヘッダインナ3bとを接合して、車幅方向に延びるヘッダ閉断面3cを備えた強度部材であって、このフロントヘッダ3の左右両端部は、閉断面構造のフロントピラー(図示せず)を介してヒンジピラーに連結されている。ここで、該フロントピラーおよびヒンジピラーは何れも閉断面構造の車体剛性部材である。
一方、車室1の底面を構成するフロアパネル6を設け、このフロアパネル6の後部には、斜め後方かつ上方に立上がるキックアップ部7を介して、リヤフロア8をほぼ水平に連設している。
このリヤフロア8の後部における車幅方向中間部には下方に凹設されたスペアタイヤパン9を一体形成すると共に、該リヤフロア8の後端部には、上下方向に延びるリヤエンドパネル10を一体的に取付け、このリヤエンドパネル10の上部車外側には車幅方向に延びるリヤエンドメンバ11を接合し、該リヤエンドメンバ11とリヤエンドパネル10との間には、車幅方向に延びるリヤエンド閉断面12を形成して、後部車体剛性の向上を図っている。
また、上述のリヤフロア8の前後方向中間部には、車室1の後端を仕切るリヤバルクヘッド13を取付けている。このリヤバルクヘッド13は上下方向に延びるように設けられており、該リヤバルクヘッド13の前側をルーフ格納空間14に設定している。詳しくは、次に述べる乗員用シート19とリヤバルクヘッド13との間に、ルーフ部ROが開放した時、該ルーフ部ROを格納するルーフ格納空間14が設けられたものであり、さらに、リヤバルクヘッド13の後側を荷室つまりトランクルーム15に設定している。
このトランクルーム15の上部は、トランクリッド16により開閉可能に覆われている。
また、上述のルーフ格納空間14は、車室1の後方に設けられており、図1に仮想線で示すように、開放時の後部ルーフ5を収納する収納部である。
ここで、上述のリヤバルクヘッド13は、その下端に前方に折曲げ形成された接合片13aを一体形成すると共に、その上端にも前方に屈曲形成された屈曲部13bを形成し、リヤバルクヘッド13の上部は該屈曲部13bを含む、コ字状部13cに形成されており、リヤバルクヘッド13それ自体の剛性向上を図るように構成している。
ところで、上述のフロアパネル6には複数のシートブラケット17,18(または、クロスメンバ)を介して、乗員が着座するシート19(乗員用シート)を設けている。このシート19はシートクッション19Cと、ヘッドレスト部19Hが一体に形成されたシートバック19Bとを備えている。なお、この車両はドライバーズシートとパッセンジャーズシートとを備えた2人乗り用に構成されている。
ここで、上述のフロントヘッダ3は、車室1内に配設された該シート19の前方にて車幅方向に延び、車室1前部のフロントウインドウ2の上辺を支持する強度部材である。
また、上述のキックアップ部7の背面と、リヤフロア8の前部下面との間には、車幅方向に延びるクロスメンバ20を取付け、これら各要素7,8,20間には、車幅方向に延びる閉断面21を形成して、下部車体剛性の向上を図っている。
さらに、リヤフロア8の前後方向中間部の下面には、車幅方向に延びるリヤクロスメンバ22を取付け、リヤフロア8とリヤクロスメンバ22との間には、車幅方向に延びる閉断面23を形成して、下部車体剛性の向上を図り、また、該リヤクロスメンバ22の下部に図示しないサブフレームを取付けるように構成している。
上述のリヤバルクヘッド13上部のコ字状部13cには、該コ字状部13cを後方から覆うようにリヤデッキメンバ24を接合固定して、リヤバルクヘッド13とリヤデッキメンバ24との間には、車幅方向に延びるリヤデッキ閉断面25を形成して、車体リヤデッキ部26の剛性向上を図るように構成している。ここで、上述のリヤデッキメンバ24は前方が開放した横向きU字状またはV字状断面を有するように形成されている。
つまり、車体のリヤデッキ部26には強度部材で車幅方向に延びるリヤデッキメンバ24が設けられたものである。
図2は図1の要部平面図であって、上述のリヤデッキメンバ24は図2に示すように、車幅方向に延びると共に、その車幅方向両端部は車両の前方側に回り込んで回込み部24R,24Rが一体形成されており、これら左右の各回込み部24R,24Rの上部には、ロール保護部材27,27が取付けられている。該ロール保護部材27は、図6にも示すように、内部中空の剛性部材にて構成されており、前後両部のルーフ4,5をオープン状態に開放し、かつ車両が転倒した際には、該ロール保護部材27とフロントヘッダ3とで車両を支持して、乗員の安全性を確保するように構成している。
このため、図1に示すように、ロール保護部材27の上端とフロントヘッダ3の上端とを結んだ線Lが、車室1内の乗員Xを保護可能になるよう該ロール保護部材27の高さが設定されている。
具体的には、図1に示すように、ロール保護部材27の上端とフロントヘッダ3の上端とを前後方向に結んだ線Lが、車室1内のシート19におけるシートバック19Bの上端(ヘッドレスト部19Hの上端)よりも高くなるように該ロール保護部材27の高さが設定されている。
しかも、該ロール保護部材27は上述のルーフ格納空間14の後方において車幅方向に離間して複数(図2の実施例では2個)配設されると共に、これらの各ロール保護部材27,27はリヤデッキメンバ24に対応して、その回込み部24R,24Rに取付けられている。
図2において、フロアパネル6の車幅方向中央部には、車室1内に突出して、車両の前後方向に延びるトンネル部28が一体に形成されている。また、フロアパネル6の左右両サイドには閉断面構造のサイドシル29,29が一体的に接合固定されている。
このサイドシル29は、サイドシルインナとサイドシルアウタとを接合固定して、車両の前後方向に延びる車体剛性部材であって、サイドシルインナと、サイドシルアウタとの間には、車両の前後方向に延びるサイドシル閉断面が形成されている。
また、リヤフロア8の左右両サイド下部には、車両の前後方向に延びる強度部材としてのリヤサイドフレーム30,30が接合固定されており、リヤフロア8とリヤサイドフレーム30との間には、車両の前後方向に延びるリヤサイド閉断面31(図3参照)が形成されており、該リヤサイドフレーム30により、下部車体剛性の向上を図っている。
図2に示すように、上述のリヤサイドフレーム30の車幅方向外側には、左右の後輪ホイールハウス32,32が設けられている。これら左右の各後輪ホイールハウス32,32は、ホイールハウスアウタ33とホイールハウスインナ34とを接合して構成されている。
図1、図2に示すように、上述のロール保護部材27は、車室1後方の後輪ホイールハウス32上方のリヤデッキ部26に配設されており、該ロール保護部材27は上述の後輪ホイールハウス32に対応した位置に配設されている。
また、上述の後輪ホイールハウス32には、該後輪ホイールハウス32を補強するホイールハウスレインフォースメント35が設けられており、このホイールハウスレインフォースメント35と対応した位置に上述のロール保護部材27が配設されているので、図3、図4を参照して、ホイールハウスレインフォースメント35およびその周辺の構造について詳述する。
図3に示すように、後輪36を囲む後輪ホイールハウス32は、ホイールハウスインナ34とホイールハウスアウタ33とを接合することにより形成され、後輪ホイールハウス32の外側部分は、リヤクオータパネルインナ37とホイールハウスアウタ33との間に延びるリヤフェンダレインフォースメント38と、その外側に位置するリヤフェンダ39とで構成されている。
また、図3に示すように、リヤサイドフレーム30の車両外方には、リヤサスペンション機構のダンパSDを支持するサスペンションハウジング40が形成されている。
このサスペンションハウジング40は、そのスカート部に、該スカート部の外周を取り囲むように平面視略円弧状のサスペンションハウジングガセット41が接合され、サスペンションハウジングガセット41は上方に延びており、ホイールハウスインナ34に接合されている。
サスペンションハウジングガセット41は、また、図4に示すように、前後に離間した一対のパッケージジャンクション42,43に接合され、また、これら前後のパッケージジャンクション42と43との間には、上下に延びるサスペンションハウジングレインフォースメント44が配置されて、このサスペンションハウジングレインフォースメント44は、前後のパッケージジャンクション42と43に接合されている。
これらの要素は、サスペンション支持構造体を構成するものであり、前後のパッケージジャンクション42,43は、その下端縁に沿って接合フランジ42aを有し、これら接合フランジ42aを介して、前後のパッケージジャンクション42,43は、ホイールハウスインナ34および車体側壁としてのリヤクオータパネルインナ37の車内側面に接合されている。また、前後のパッケージジャンクション42と43との間に配置された上記サスペンションハウジングレインフォースメント44は、前後のパッケージジャンクション42,43に接合されている。
また、図4に示すように、前後のパッケージジャンクション42と43との間には、その上下方向中間部に、ジャンクションロアメンバ45が配置され、このジャンクションロアメンバ45はリヤバルクヘッド13に接合されている。
図3に示すように、サスペンションハウジングレインフォースメント44の上端縁には、前後のパッケージジャンクション42と43との間に位置するジャンクションアッパメンバ46が配置され、このジャンクションアッパメンバ46は、サスペンションハウジングレインフォースメント44、パッケージジャンクション42,43、リヤクオータパネルインナ37に、それぞれ接合されている。ジャンクションアッパメンバ46は開口46aを有し、この開口46aを介して、ベルトリトラクタ(図示せず)からショルダベルト(図示せず)が車室内に引き出される。
さらに、車体側壁を構成するホイールハウスインナ34およびリヤクオータパネルインナ37の車体内方側に位置するサスペンションハウジングレインフォースメント44は、その下端がホイールハウスインナ34に接合されており、また、上端が、水平方向に延びるジャンクションアッパメンバ46の車体内方部に接合されており、そして、このジャンクションアッパメンバ46の車幅方向外側の端部は、リヤクオータパネルインナ37に接合されて、これらの各要素46,37,34,44間に閉断面47が形成されている。
そして、上述のパッケージジャンクション42,43、サスペンションハウジングレインフォースメント44、ジャンクションロアメンバ45およびジャンクションアッパメンバ46の各要素により、後輪ホイールハウス32を補強する上述のホイールハウスレインフォースメント35を構成している。
図3に示すように、リヤバルクヘッド13の上部の屈曲部13bは、ホイールハウスレインフォースメント35を構成するジャンクションアッパメンバ46に接合固定されている。また、該リヤバルクヘッド13のコ字状部13cには、アンカレインフォースメント48が上下方向に向けて取付けられている。
一方、後輪36に連結されたダンパSDは、リヤサスペンション機構を構成するもので、このダンパSDを含むリヤサスペンション機構としては、図示しないアッパアーム、ロアアーム、ナックルなどを含む、マルチリンク式のサスペンション構造を採用してもよい。
上述のダンパSDは、図3に示すように、円筒状のダンパサポート49と、このダンパサポート49の下端に接合されたアッパスプリングシート50と、その下方に位置するロアスプリングシート51とを有し、上下のスプリングシート50と51との間にはコイルスプリング52が配設されている。
また、サスペンションハウジングレインフォースメント44には、サスペンションハウジング40から上方に突出するダンパサポート49を支持するガセット部材として、第1ガセット61、第2ガセット62、第3ガセット63を設けている。
図5を参照して、これらの各ガセット61,62,63の構成について説明する。
図5に示すように、上述の第1ガセット61は上下に水平板状部61a,61bを有する断面コ字状の部材であって、これら上下の水平板状部61a,61bの中間にはダンパサポート49の逃し部61c,61dが形成されると共に、各水平板状部61a,61bにはサスペンションハウジングレインフォースメント44に接合される複数のフランジ部61eが一体形成されている。
また、第1ガセット61のルーフ格納空間14と対向する部分には、その車体前後方向に取付け面61f,61fが一体的に形成され、これら前後の取付け面61f,61f間に凹部61gが形成されると共に、取付け面61f,61fの背面側にはナット64,64が予め溶接固定されている。この第1ガセット61は図3に示すようにサスペンションハウジングレインフォースメント44に取付けられている。
第2ガセット62は、図5、図3に示すように、第1ガセット61から上方に延びて、ジャンクションロアメンバ45を介して、リヤバルクヘッド13およびリヤデッキメンバ24に結合されるもので、この上下方向に延びる第2ガセット62は、図5に示すようにガセット主板62aと、このガセット主板62aのダンパサポート49と対応する部分に形成されてルーフ格納空間14側に膨出する膨出部62bと、この膨出部62bの下部に設けられた凹部62cと、上述のガセット主板62aの上部から上方に向けて一体的に折曲げ形成されたフランジ部62d…を備え、上述の凹部62cの車体前後方向に離間する取付け面62e,62eには、ボルト挿通孔65,65が形成されている。
上述の第3ガセット63は、第2ガセット62のルーフ格納空間14側に配設されるもので、この第3ガセット63は、図5に示すように、車体前後方向中間部63aに対して前部63bおよび後部63cが若干上方かつ車幅方向外方に位置する略V字状に形成されている。また、第3ガセット63の中間部63aには、2つのボルト挿通孔66,66が形成されると共に、前部63bおよび後部63cには、それぞれ1つのボルト挿通孔67,67が形成されている。
図3に示すように、上述の第1ガセット61および第2ガセット62は予め車体に溶接され、第3ガセット63はダンパSDを取り付けた後に、ボルト68,68をナット64,64に締結することで、各ガセット61,62に固定され、またボルト69,69を用いてダンパサポート49のブラケット70に固定される。
そして、図3に示すように、後輪ホイールハウス32の上部には、後輪36に連結されたダンパSDの上端が支持され、第1〜第3の各ガセット61,62,63およびサスペンションハウジングレインフォースメント44から成るダンパ支持部71に対応した位置に上述のロール保護部材27を配設したものである。
図6は、図3の部分拡大断面図であって、ロール保護部材27はフランジ部27aとテーパコーン部27bとを備え、その内部が中空状に形成されている。また、ジャンクションアッパメンバ46の下面およびリヤバルクヘッド13上部の屈曲部13b下面に予め複数のナット53を溶接固定し、これら複数のナット53に対して上方からボルト54を締付けることで、ロール保護部材27をリヤデッキ部26に取付けたものである。
ここで、上述のボルト54、ナット53の上下の関係は、逆に成してもよい。すなわち、ジャンクションアッパメンバ46およびリヤバルクヘッド13から上方に向けてウエルドボルトを固定し、このウエルドボルトに対して上方から締付ける袋ナットにより、ロール保護部材27をリヤデッキ部26に取付けるように構成してもよい。
次に、図7〜図11を参照して、車両用ルーフ開閉構造について詳述する。
図7は、ルーフ閉成時の側面図、図8はルーフ部開閉中途時の側面図、図9はルーフ開成時つまりルーフ格納時の側面図、図10は図7の部分拡大図、図11はルーフ開閉構造を示す概略斜視図である。
図7〜図11、特に図9に示すように、ルーフ部ROが開放され、このルーフ部ROがルーフ格納空間14に格納された際、上述のルーフ部ROの分割された一つ、すなわち、前部ルーフ4で該ルーフ格納空間14の上方のシート19とリヤバルクヘッド13との間を略水平に覆うように上記ルーフ部ROを車体に支持する支持機構73を備えたものである。
この実施例では、図7、図8、図9に示すように、上述のルーフ部ROは、前部ルーフ4と後部ルーフ5とに2分割されており、図9に示すように、ルーフ部ROの開放時に、上述の後部ルーフ5がルーフ格納空間14内に格納され、前部ルーフ4が後部ルーフ5の上方に位置して上述のルーフ格納空間14を略水平に覆うように構成されている。
このため、上述の支持機構73は、一方のリンク73Aと他方のリンク73Bとを備えており、図11に示すように、一方のリンク73Aの基部は支軸74およびブラケット75を介して車体側のリヤクオータパネルインナ37(図4参照)に回動可能に支持されており、このリンク73Aの遊端部は、後部ルーフ5下面のブラケット76に対してピン77連結されている。
また、他方のリンク73Bは、後部ルーフ5の前側下面に固定されており、図7に示すように、該リンク73Bは後部ルーフ5から前部ルーフ4側に延びる延長部73aを備え、この延長部73aの端部が、前部ルーフ4の後部下面のブラケット78に対してピン79連結されている。
図11に示すように、各リンク73A,73Bから成る支持機構73は、ルーフ部ROの車室側両サイド部に左右一対設けられるが、図面では車両右側の支持機構73のみを図示している。
さらに、図10に示すように、リンク73B端部のピン79と、前部ルーフ4側のブラケット78との間には、前部ルーフ4が所定角度前傾姿勢を保ちながら後方に移動するように、スプリング80を取付けている。
ここで、図7に示すルーフ閉成時(ルーフクローズ時)のピン79よりも前側の前部ルーフ4の長さは、ピン79よりも後側の前部ルーフ4の長さよりも充分長く、ピン79を支点とする前後の重量比において、前部ルーフ4は前傾する傾向にあるため、上記スプリング80のバネ力は小さいものでよい。
この実施例においては、上記ルーフ部ROは手動操作にて開閉されるように構成しており、図7の状態から図8の状態を経て図9に示すようにルーフ部ROを開放する時、支軸74を中心として回動するリンク73Aにより、後部ルーフ5は反転してルーフ格納空間14内に格納され、前部ルーフ4はその前傾姿勢を維持して後方に移動し、図9に示すように、後部ルーフ5の上方に位置して、ルーフ格納空間14の上方を略水平に覆うように構成されている。
図9において、ルーフ格納空間14上方を略水平に覆う前部ルーフ4が、スプリング80(図10参照)の付勢力により過度に前傾するのを防止する目的で、リンク73Bの延長部73aには、前部ルーフ4を下側から支えて、該前部ルーフ4の過度な前傾を防止する規制片73bを一体に折曲げ形成している。このため、前部ルーフ4は図8に示すように、所定角度前傾姿勢を保ちつつ後方に移動した後、図9に示すように、該前部ルーフ4で格納空間14の上方を略水平に覆うことができる。
なお、図7〜図9において、81,82はリンク73Aの上限、下限を規制するためのストッパであり、特に、上記ストッパ82により格納位置の前部ルーフ4、後部ルーフ5および各リンク73A,73Bが不必要に下方移動するのを確実に防止することができる。また、図11において、83はルーフ部ROをフロントヘッダ3に着脱可能に取付けるためのトップロック、84はバックウインドである。さらに、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車両内方を示し、矢印OUTは車両外方を示す。
図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下作用を説明する。
図7に示すクローズ状態のルーフ部ROを図9に示すように開放(オープン)する場合、まず、トップロック83(図11参照)によるルーフ部ROのロックを解除した後に、乗員が手動にて前部ルーフ4を後方に移動させると、この後方移動力がリンク73B、後部ルーフ5を介してリンク73Aに伝達されるので、このリンク73Aは支軸74を支点として、図示の時計方向に回動し、後部ルーフ5は図7の前高後低状態から図8に示すように、略起立状態となり、この後部ルーフ5にリンク73Bを介して枢支された前部ルーフ4はスプリング80の付勢力と、ピン79を隔てた前後の重量比とにより前傾姿勢を保って、図8に示すように後方に移動する。
図8に示す開閉中途状態から前部ルーフ4をさらに後方へ移動させると、この後方移動力がリンク73B、後部ルーフ5を介してリンク73Aに伝達されるので、このリンク73Aは支軸74を支点として、図示の時計方向にさらに回動し、後部ルーフ5は図8の略起立状態から図9に示すように反転状態となり、前部ルーフ4は反転した後部ルーフ5の上方に後方移動して、該前部ルーフ4でルーフ格納空間14を略水平に覆うものである。
一方、図9に示すように、ルーフ部ROを開放した状態下において、車両が転倒すると、この転倒した車両を、フロントヘッダ3とロール保護部材27とで支持するものであって、ロール保護部材27の上端とフロントヘッダ3の上端を結ぶ線Lが、ヘッドレスト部19Hを有するシートバック19Bの上端よりも高くなるように上記ロール保護部材27の高さが設定されているので、車両の転倒時において該ロール保護部材27にて乗員Xを確実に保護することができる。
しかも、上述のロール保護部材27は、リヤデッキメンバ24および後輪ホイールハウス32に対応した位置に配設されているので、該ロール保護部材27の剛性を確保することができ、特に、ロール保護部材27の強度確保が既存の車体構造にて達成することができ、これにより、乗員保護構造の簡略化と軽量化とを両立することができる。
このように、図1〜図11で示した実施例の車両用ルーフ開閉構造は、車室1内に配設された乗員用シート19の前方にて車幅方向に延び、該車室1前部のフロントウインドウ2の上辺を支持する強度部材であるフロントヘッダ3と、該フロントヘッダ3の後方に連なって車室1上部を形成するルーフ部ROとが設けられ、該ルーフ部ROが開閉可能に支持されたオープンカーの車両用ルーフ開閉構造であって、上記ルーフ部ROは複数に分割されていると共に、上記乗員用シート19と上記車室1の後端を仕切るリヤバルクヘッド13との間には、該ルーフRO部が開放した時、該ルーフ部ROを格納するルーフ格納空間14が設けられ、上記ルーフ部ROが開放され該ルーフ部ROが上記ルーフ格納空間14に格納された際、上記ルーフ部ROの分割された一つ(前部ルーフ4参照)のみで該ルーフ格納空間14の上方の上記乗員用シート19と上記リヤバルクヘッド13との間を略水平に覆うように上記ルーフ部ROを車体に支持する支持機構73を備えたものである(図7、図9参照)。
この構成によれば、ルーフ部ROを開放して、該ルーフ部ROをルーフ格納空間14に格納する際、分割された一つ(前部ルーフ4参照)のみで、ルーフ格納空間14上方のシート19とリヤバルクヘッド13との間を略水平に覆うので、従来のデッキカバーを廃止して、ルーフ部ROのシンプル化と軽量化とを両立させることができる。
また、ルーフ格納空間14上方を、ルーフ部ROの分割された一つ(前部ルーフ4参照)のみで覆うので、見栄えも良好となる。
しかも、上記ルーフ部ROは、前部ルーフ4と後部ルーフ5とに分割(2分割)され、該ルーフ部ROの開放時に、上記後部ルーフ5が上記ルーフ格納空間14内に格納され、前部ルーフ4が上記後部ルーフ5の上方に位置して上記ルーフ格納空間14を覆うように構成されたものである(図9参照)。
この構成によれば、ルーフ部ROを前部ルーフ4と後部ルーフ5とに2分割したので、ルーフ構造をシンプルに構成することができ、また、ルーフ部ROの開放時には、後部ルーフ5をルーフ格納空間14内に格納し、前部ルーフ4でルーフ格納空間14を覆う、詳しくは、シート19とリヤバルクヘッド13との間を略水平に覆うので、見栄えを確保することができる。
また、上記ルーフ部ROの開放時に、上記後部ルーフ5が反転して上記ルーフ格納空間14内に格納され、上記前部ルーフ4が姿勢を維持して後方に移動し、後部ルーフ5の上方に位置して上記ルーフ格納空間14を覆うように構成されたものである(図7、図9参照)。
この実施例において上述の反転とは、ルーフクローズ時の後部ルーフ5のルーフ下面が反転して上方を向き、ルーフクローズ時の後部ルーフ5のルーフ上面が反転して下方を向き、ルーフクローズ時の後部ルーフ5の側面視での姿勢が前高後低状の傾斜状態から反転して前低後高状の傾斜状態となることを意味する。
この構成によれば、後部ルーフ5を反転させてルーフ格納空間14内に格納するので、支持機構73のシンプル化を図ることができると共に、スペース的にも有効となって、ルーフ格納空間14の省スペース化を図ることができる。
さらに、上記前部ルーフ4は、所定角度前傾姿勢を保ちながら後方に移動するように上記支持機構73に支持されたものである(図7、図8、図9参照)。
この構成によれば、前部ルーフ4の後方移動時に、該前部ルーフ4の所定角度前傾姿勢を保つことができるので、前部ルーフ4が走行風をはらまない。この結果、車両が微速走行中であってもルーフ部ROの開閉操作ができ、利便性の向上を図ることができる。
加えて、上記リヤバルクヘッド13の後方の車体リヤデッキ部26の上方にはロール保護部材27が配設され、該ロール保護部材27の上端と上記フロントヘッダ3の上端を結ぶ線Lが車室1内の乗員Xを保護可能になるように上記ロール保護部材27の高さが設定されたものである(図7参照)。
この構成によれば、ロール保護部材27をリヤバルクヘッド13後方の車体リヤデッキ部26の上方に設け、かつ、該ロール保護部材27上端とフロントヘッダ3上端とを結ぶ線Lが車室1内の乗員Xを保護するように、該ロール保護部材27の高さを設定したので、このロール保護部材27の上下方向の寸法を小さくし、その小型化を図って、該ロール保護部材27の軽量化を図ることができる。
また、ルーフ部ROをオープン状態に開放し、かつ車両が転倒した場合には、フロントヘッダ3とロール保護部材27とで車両を支持することができて、乗員の安全性を確保することができる。
しかも、上記ロール保護部材27を車体リヤデッキ部26の上方に設けたので、車室1内空間の拡大と、ロール保護部材27の配設とが両立できる。この結果、上記車室1内空間の拡大により、車室1を広く活用することができると共に、ロール保護部材27の配設により、乗員の保護を図ることができる。
加えて、上記ロール保護部材27の上下方向の寸法が小さくなるので、デザイン的な見映えの向上を図ることができると共に、後方視界の拡大を図ることもできる。
さらに、上記ロール保護部材27の上端と上記フロントヘッダ3の上端とを結ぶ線Lが、上記乗員用シート19の上端より高くなるように上記ロール保護部材27の高さを設定したものである(図7参照)。
この構成によれば、次のような効果がある。
すなわち、乗員用シート19は乗員の体格に対応して構成されているので、上記ロール保護部材27の高さ設定により、車両転倒時において確実に乗員を保護することができる。
図12〜図14は車両用ルーフ開閉構造の他の実施例を示し、図12はルーフ閉成(クローズ)時の側面図、図13はルーフ部ROの開閉中途状態を示す側面図、図14はルーフ開成(オープン)時の側面図である。
図1〜図11で示した先の実施例においては、リンク73Aとして側面視L字状のものを用いたが、図12〜図14に示すこの実施例では、リンク73Aとして側面視直線状のものを用いている。
また、この実施例では、リンク73Bとして、延長部73a、規制片73bおよび取付け部73cを有する必要最小限の長さをもったリンクに設定している。
このように構成すると両リンク73A,73Bの軽量化およびコストダウンを図ることができる。なお、図12〜図14で示すこの実施例においても、その他の構成、作用、効果については、先の実施例とほぼ同様であるから、図12〜図14において前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のルーフ部ROの分割された一つは、実施例の前部ルーフ4に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、リンク73Aを比較的小さい付勢力で後部ルーフ5の開放方向へ付勢する付勢手段、具体的には、支軸74とリンク73Aとに設ける渦巻きバネ等を設け、ルーフ部ROのクローズ時の張り力を確保すると共に、ルーフ部ROのオープン時には該付勢手段の付勢力にて各ルーフ4,5を小さい操作力で移動させるように構成してもよい。
1…車室
2…フロントウインドウ
3…フロントヘッダ
4…前部ルーフ
5…後部ルーフ
13…リヤバルクヘッド
14…ルーフ格納空間
19…シート(乗員用シート)
26…リヤデッキ部
27…ロール保護部材
73…支持機構
RO…ルーフ部

Claims (6)

  1. 車室内に配設された乗員用シートの前方にて車幅方向に延び、該車室前部のフロントウインドウの上辺を支持する強度部材であるフロントヘッダと、
    該フロントヘッダの後方に連なって車室上部を形成するルーフ部とが設けられ、
    該ルーフ部が開閉可能に支持された
    オープンカーの車両用ルーフ開閉構造であって、
    上記ルーフ部は複数に分割されていると共に、
    上記乗員用シートと上記車室の後端を仕切るリヤバルクヘッドとの間には、該ルーフ部が開放した時、
    該ルーフ部を格納するルーフ格納空間が設けられ、
    上記ルーフ部が開放され該ルーフ部が上記ルーフ格納空間に格納された際、上記ルーフ部の分割された一つのみで該ルーフ格納空間の上方の上記乗員用シートと上記リヤバルクヘッドとの間を
    略水平に覆うように上記ルーフ部を車体に支持する支持機構を備えた
    車両用ルーフ開閉構造。
  2. 上記ルーフ部は、前部ルーフと後部ルーフとに分割され、
    該ルーフ部の開放時に、上記後部ルーフが上記ルーフ格納空間内に格納され、前部ルーフが
    上記後部ルーフの上方に位置して上記ルーフ格納空間を覆うように構成された
    請求項1記載の車両用ルーフ開閉構造。
  3. 上記ルーフ部の開放時に、上記後部ルーフが反転して上記ルーフ格納空間内に格納され、
    上記前部ルーフが姿勢を維持して後方に移動し、後部ルーフの上方に位置して上記ルーフ格納空間を覆うように構成された
    請求項1または2記載の車両用ルーフ開閉構造。
  4. 上記前部ルーフは、所定角度前傾姿勢を保ちながら後方に移動するように上記支持機構に支持された
    請求項2または3記載の車両用ルーフ開閉構造。
  5. 上記リヤバルクヘッドの後方の車体リヤデッキ部の上方にはロール保護部材が配設され、
    該ロール保護部材の上端と上記フロントヘッダの上端を結ぶ線が車室内の乗員を保護可能になるように上記ロール保護部材の高さが設定された
    請求項1〜4の何れか1に記載の車両用ルーフ開閉構造。
  6. 上記ロール保護部材の上端と上記フロントヘッダの上端とを結ぶ線が、上記乗員用シートの上端より高くなるように上記ロール保護部材の高さを設定した
    請求項5記載の車両用ルーフ開閉構造。
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