JP4206791B2 - シート装置及びそれを備えた車両の後部荷室構造 - Google Patents

シート装置及びそれを備えた車両の後部荷室構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートクッションの後端部にシートクッションに対して倒伏可能に取り付けられたシートバックを有するシートを備えたシート装置及びそれを備えた車両の後部荷室構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、リアシートと、スペアタイヤを収納するためのスペアタイヤ収納用凹部が形成されたリアフロアとを備えた車両の後部荷室構造が知られている。ここで、車両前後方向の長さの短縮化等の観点から、リアシートの後端部は一般的に、スペアタイヤ収納用凹部の上方に位置している。したがって、このような構成では、例えば、車両後方から追突されると、スペアタイヤがスペアタイヤ収納用凹部から飛び出してリアシートに衝突する虞れがある。
【0003】
そこで、従来においては、上記後部荷室構造に、スペアタイヤ収納用凹部の上方を車幅方向に横切るクロスメンバが設けられていた(例えば、特許文献1を参照)。また、特許文献2の後部荷室構造では、上述のようなクロスメンバとともに、そのクロスメンバに固定されたリヤシート取付用ヒンジとスペアタイヤ固定用ブラケットとを連結する連結部材が設けられている。これらの構造によれば、後突時においては、クロスメンバによってスペアタイヤのリアシートへの衝突を防ぐことができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−142484号公報
【特許文献2】
特開平10−129534号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の後部荷室構造では、リアフロアにスペアタイヤ収納用凹部が形成されているため、その部分において車体の剛性が低下する。そのため、何らかの手段を講じることにより、その車体剛性の低下を補いたいという要望が従来から存在していた。
【0006】
また、車両の利便性の向上の観点から、リアシートを格納することができることが望ましい。そこで、本発明者は、スペアタイヤのリアシートへの衝突を防止しながら、リアシートの格納を可能にする技術を開発した。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、後端部が、車両のフロア面に形成された凹部の上方に位置するシートクッションを有するシート装置において、上記凹部を原因とする車体剛性の低下を補う技術を提供することにある。また、上記凹部に収納された収納物のシートへの衝突を防止しながら、シートの格納を可能にする技術を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るシート装置は、後端部が、車両のフロア面に形成された凹部の上方に位置するシートクッションと、該シートクッションの後端部にシートクッションに対して倒伏可能に取り付けられたシートバックとを有するシートを備えたシート装置であって、上記シートクッションの下方において上記凹部の上方を横切るように車幅方向に延びる、上記シートを支持する第1フレームと、上記シートクッションの下方に該シートクッションと所定の間隔を開けて設けられ、後端部が上記凹部の上方に位置する第2フレームと、上記シートバックの倒伏に伴って上記シートを下方に移動させるダイブダウン機構と、を備え、上記第2フレームは、下面が上記フロア面と略同一平面にある水平部と、該水平部の後端から後方に向かって上向きに傾斜するとともに上記凹部の上方に位置し、上記ダイブダウン機構により下方に移動したシートのシートクッションの後端よりも後方に位置する傾斜部とを備え、上記シートは、上記第1フレームと上記傾斜部とにより支持されていることを特徴とするものである。
【0009】
これにより、シートクッションの下方において凹部の上方を横切るように車幅方向に延びる第1フレームが設けられているため、凹部を原因とする車体剛性の低下を第1フレームによって補うことができる。
【0010】
また、第2フレームがシートクッションの下方にシートクッションと所定の間隔を開けて設けられているため、シートをダイブダウン機構によって下方に移動させることが可能となる。したがって、シートをコンパクトに格納することができる。
【0011】
また、第2フレームの後端部が凹部の上方に位置するため、例えば、車両後方から追突されたときにおいて、凹部に収納された収納物が凹部から飛び出したとしても、第2フレームの後端部によって、その飛び出した収納物のシートへの衝突を防ぐことができる。したがって、後突時において、収納物による衝撃がシートに対して伝わることを防止することができる。
【0012】
また、第2フレームが水平部の後端から後方に向かって上向きに傾斜する傾斜部を有しているため、第2フレームの下面がすべてフロア面と略同一平面にある場合と比較して、上記収納物を凹部から容易に取り出すことができる。
【0013】
また、第1フレームとともに傾斜部によってシートを支持しているため、シートを確実に支持することができる。
【0014】
また、傾斜部が第1フレームに連結されているため、傾斜部を車体に確実に固定することができる。したがって、車体に確実に固定されたこの傾斜部によってシートをより確実に支持することができる。
【0015】
本発明に係るシート装置は更に、上記第2フレームが上記傾斜部を備えたシート装置において、上記傾斜部が、上記第1フレームに連結されていることを特徴とするものである。
【0016】
これにより、傾斜部が第1フレームに連結されているため、傾斜部を車体に確実に固定することができる。したがって、車体に確実に固定されたこの傾斜部によってシートをより確実に支持することができる。
【0017】
発明に係るシート装置は更に、上記第1フレームにシートベルトのバックル部が連結されていることを特徴とするものである。
【0018】
これにより、第1フレームにシートベルトのバックル部が連結されているため、シートベルトの荷重を第1フレームに入力することができる。したがって、乗員を確実に保持することができる。
【0019】
本発明に係るシート装置は更に、上記第2フレームが、車両前後方向に延びることを特徴とするものである。
【0020】
本発明に係るシート装置は更に、上記第1フレームの端部が、上記凹部よりも車両外側において車両前後方向に延びるサイドフレームに連結されていることを特徴とするものである。
【0021】
これにより、第1フレームの端部がサイドフレームに連結されているため、第1フレームを車体に確実に固定することができる。したがって、車体に確実に固定されたこの第1フレームによって、凹部を原因とする車体剛性の低下をより確実に補うことができる。
【0022】
本発明に係るシート装置は更に、上記ダイブダウン機構が、一端が上記シートバックにおける車両内側部に取り付けられているとともに他端が、車幅方向に延びる第1軸回りに回動可能に構成されている一方、上記シートバックの倒伏を可能にする第1シートバック支持機構と、一端が上記シートバックにおける車両外側部に取り付けられているとともに他端が上記第1軸回りに回動可能に構成されている一方、上記シートバックの倒伏を可能にする第2シートバック支持機構と、一端が上記シートクッションの後部に取り付けられているとともに、他端が上記シートバックに回動可能に支持されているシートクッション後部支持機構と、一端が上記シートクッションの前部に回動可能に支持されているとともに、他端が、車幅方向に延びる第2軸回りに回動可能に構成されたシートクッション前部支持機構とを備えたことを特徴とするものである。
【0023】
これにより、ダイブダウン機構を簡単な構成で実現化することができる。
【0024】
本発明に係るシート装置は更に、上記ダイブダウン機構が上記第1シートバック支持機構と上記第2シートバック支持機構と上記シートクッション後部支持機構と上記シートクッション前部支持機構とを備えたシート装置において、上記シートとして車幅方向に並んで配設された2つのシートを備え、上記第1及び第2シートバック支持機構のうち上記第2シートバック支持機構のみが上記シートバックの回動を規制する回動規制機構を有していることを特徴とするものである。
【0025】
これにより、第2シートバック支持機構のみに回動規制機構が設けられているため、第2シートバック支持機構とともに第1シートバック支持機構にも回動規制機構が設けられている場合と比較して、シートにおける車両内側部の構造のコンパクト化を図ることができる。したがって、2つのシートを近接して配置することができる。
【0026】
本発明に係る車両の後部荷室構造は、上記シートクッションと上記シートバックとを有する上記シートと上記第1フレームと上記第2フレームと上記ダイブダウン機構とを備えたシート装置と、上記シート装置のシートの後方に設けられ、上記ダイブダウン機構により上記シートバックが倒伏したときに上面が上記シートバックの背面と略同一平面にある収納用ボックスとを備えたことを特徴とするものである。
【0027】
これにより、シートバックの倒伏時にはシートバックの背面と収納用ボックスの上面とが略同一平面にあるため、シートバックの倒伏時にシートバックの背面と収納用ボックスの上面とが同一平面にない場合と比較して、シートバックの背面の上及び収納用ボックスの上面の上に荷物等を安定した状態で積載することができる。
【0028】
本発明に係る車両の後部荷室構造は更に、上記凹部がスペアタイヤが収納されるスペアタイヤパンであることを特徴とするものである。
【0029】
これにより、凹部にスペアタイヤを収納することができる。
【0030】
本発明に係る車両の後部荷室構造は、上記凹部がスペアタイヤが収納されるスペアタイヤパンであることを特徴とするものである。
【0031】
これにより、凹部にスペアタイヤを収納することができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、シートクッションの下方において凹部の上方を横切るように車幅方向に延びる第1フレームが設けられているため、凹部を原因とする車体剛性の低下を第1フレームによって補うことができる。
【0033】
また、第2フレームがシートクッションの下方にシートクッションと所定の間隔を開けて設けられているため、シートをダイブダウン機構によって下方に移動させることが可能となる。したがって、シートをコンパクトに格納することができる。
【0034】
また、第2フレームの後端部が凹部の上方に位置するため、例えば、車両後方から追突されたときにおいて、凹部に収納された収納物が凹部から飛び出したとしても、第2フレームの後端部によって、その飛び出した収納物のシートへの衝突を防ぐことができる。したがって、後突時において、収納物による衝撃がシートに対して伝わることを防止することができる。
【0035】
また、第1フレームにシートベルトのバックル部が連結されているため、シートベルトの荷重を第1フレームに入力することができる。したがって、乗員を確実に保持することができる。
【0036】
また、第1フレームの端部がサイドフレームに連結されているため、第1フレームを車体に確実に固定することができる。したがって、車体に確実に固定されたこの第1フレームによって、凹部を原因とする車体剛性の低下をより確実に補うことができる。
【0037】
また、第2フレームが水平部の後端から後方に向かって上向きに傾斜する傾斜部を有しているため、第2フレームの下面がすべてフロア面と略同一平面にある場合と比較して、上記収納物を凹部から容易に取り出すことができる。
【0038】
また、第1フレームとともに傾斜部によってシートを支持しているため、シートをより確実に支持することができる。
【0039】
また、傾斜部が第1フレームに連結されているため、傾斜部を車体に確実に固定することができる。したがって、車体に確実に固定されたこの傾斜部によってシートをより確実に支持することができる。
【0040】
また、ダイブダウン機構を簡単な構成で実現化することができる。
【0041】
また、第2シートバック支持機構のみに回動規制機構が設けられているため、第2シートバック支持機構とともに第1シートバック支持機構にも回動規制機構が設けられている場合と比較して、シートにおける車両内側部の構造のコンパクト化を図ることができる。したがって、2つのシートを近接して配置することができる。
【0042】
また、シートバックの倒伏時にはシートバックの背面と収納用ボックスの上面とが略同一平面にあるため、シートバックの倒伏時にシートバックの背面と収納用ボックスの上面とが同一平面にない場合と比較して、シートバックの背面の上及び収納用ボックスの上面の上に荷物等を安定した状態で積載することができる。
【0043】
また、凹部にスペアタイヤを収納することができる。
【0044】
また、シートクッションの下方において凹部の上方を横切るように車幅方向に延びる後側フレームが設けられているため、凹部を原因とする車体剛性の低下を支持フレームによって補うことができる。
【0045】
また、支持フレームの前端部がクロスメンバに連結されているとともに、一端側及び他端側フレームがそれぞれサイドフレームに連結されているため、支持フレームを確実に固定することができる。したがって、確実に固定されたこの支持フレームによって、凹部を原因とする車体剛性の低下をより確実に補うことができる。
【0046】
また、中央フレームの前端部がクロスメンバに連結されているため、支持フレームを確実に固定することができる。したがって、確実に固定されたこの支持フレームによって、凹部を原因とする車体剛性の低下をより確実に補うことができる。
【0047】
また、凹部にスペアタイヤを収納することができる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0049】
本実施形態に係る自動車は、運転席と助手席とからなるフロントシートと、フロントシートの後方に設けられたミドルシートと、ミドルシートの後方に設けられるとともに左右に並んで配設された2つのリアシート11,11とを備えたものである。また、リアシート11,11の後方の空間は、荷室1aを構成している。以下、2つのリアシート11,11を備えた車両の後部荷室構造1に着目して説明を行う。
【0050】
図1〜図5に示すように、車両の後部荷室構造1は、車幅方向の両端側において車両前後方向(以下、前後方向と言う)に延びる左右のリアサイドフレーム3,3と、その両リアサイドフレーム3,3の間に車幅方向に延びるように設けられたクロスメンバー5と、これら両リアサイドフレーム3,3の上及びクロスメンバー5の上に設けられたリアフロアパネル7と、該リアフロアパネル7の上面の上に設けられたサブトランク9(図4及び図5を参照)と、サブトランク9の前方に設けられた上記各リアシート11と、カーペットからなるカーペット部材13と、カーペット部材13の一端を支持するカーペット支持部材15と、リアシート11を支持する支持フレーム17と、リアシート11を下方に移動させるダイブダウン機構19とを備えている。なお、本発明に係るフロア面はリアフロアパネル7の上面に対応し、収納用ボックスはサブトランク9に対応する。また、本実施形態においては、リアフロアパネル7も車両のフレームを構成する部材の1つである。
【0051】
リアフロアパネル7の後部には凹部7aが形成され、該凹部はスペアタイヤ21を収納するためのスペアタイヤパン7aを構成している。スペアタイヤパン7aにはスペアタイヤ21が収納されている。なお、図3に示すように、このスペアタイヤパン7aよりも車両外側位置にリアサイドフレーム3,3が設けられ、スペアタイヤパン7aよりも車両前方位置にクロスメンバー5が設けられている。
【0052】
図4及び図5に示すように、スペアタイヤ21の後部の上及びスペアタイヤパン7aが形成された部分以外のリアフロアパネル7の上面の上には、樹脂等から構成された中空略直方体状のサブトランク9が載置されている。サブトランク9の後端の位置はスペアタイア21の後端の位置にほぼ一致し、サブトランク9の長手方向は車幅方向とほぼ一致している。サブトランク9は箱状に形成された収納部9aと、その収納部9aの蓋として機能する蓋部9bとからなる。収納部9aには荷物等を収納することができる。蓋部9bは荷室1aの床としての役割も果たす。蓋部9bの上面は、カーペット部材13と同じカーペット材で覆われている。蓋部9bの上面はカーペット支持部材15の板部15a(板部15aの詳細については後述する)の上面とほぼ同一平面上に位置する。後述するリアシート11の下方移動時(図5を参照)においては、蓋部9bの上面はシートバック25の背面ともほぼ同一平面上に位置する。
【0053】
図1〜図5に示すように、左側のリアシート11は、シートクッション23と、シートクッション23の後端部にシートクッション23の上面に対して倒伏可能に取り付けられたシートバック25とからなる。通常状態のシートクッション23の後部(シートクッション23の後部はシートクッション23の後端部を含む)はスペアタイヤパン7aの上方に位置する。ここで、「通常状態」とは、シートバック25をシートクッション23に対して倒伏させていない状態(図4を参照)、言い換えれば、乗員がリアシート11に着座できる状態を言う。シートクッション23は、パイプからなるシートクッションフレーム部27と、シートクッションフレーム部27に架設されたSバネ29と、シートクッションフレーム部27の上及びSバネ29の上に載置されたクッション部31(図4〜図7を参照)とを備えている。
【0054】
シートクッションフレーム部27は平面視で略コ字状に形成されている。シートクッションフレーム部27は、前後方向に延びる平行部材27a,27aと、車幅方向に延びる水平部材27bとからなる。平行部材27a,27aの後部には、ブラケット支持用部材28,28が固定されている。このブラケット支持用部材28は、前後方向に延びる第1部材と、その第1部材の後端から後方に向かってシートクッション23と反対側の方向(車両外側の方向)向きに延びる第2部材とからなる。ブラケット支持用部材28はその横断面がコ字状に形成されている。ブラケット支持用部材28は、シートクッションフレーム部27の平行部材27aを囲うようにして平行部材27aに固定されている。
【0055】
上記Sバネ29は、リアシート11の着座者の体重を支える役割を果たすものである。Sバネ29は波状のバネで構成され、シートクッションフレーム部27の平行部材27a,27aの間に架設されている。本実施形態では、2つのSバネ29が平行部材27a,27aの間に車幅方向に延びるように架け渡されている。上記クッション部31はスポンジなどによって構成されている。
【0056】
通常状態のシートバック25はシートクッション23に対してほぼ直角をなすように設けられ(図4を参照)、また、後述のナックル部63のレバー69を操作することにより前後方向に倒すことができるように構成されている。シートバック25は、パイプからなるシートバックフレーム部33と、シートバックフレーム部33に架設されたバネ35と、シートバックフレーム部33及びバネ35に取り付けられたクッション部37とを備えている。
【0057】
シートバックフレーム部33は枠状に形成され、通常状態のときにほぼ鉛直方向に延びる鉛直部材33a,33aと、水平方向に延びる水平部材33b,33bとからなる。シートバックフレーム部33の鉛直部材33a,33aには、鉛直部材33a,33aと同じ方向に延びる第1ステー支持用部材34,34が固定されている。この第1ステー支持用部材34はその横断面がコ字状に形成されている。そして、第1ステー支持用部材34は、シートバックフレーム部33の鉛直部材33aを囲うようにして鉛直部材33aに固定されている。シートバック25の上端部はヘッドレスト25aを構成している(図3を参照)。シートバック25の背面は、カーペット部材13で覆われている(図4、図5、及び図7を参照)。なお、右側のリアシート11も、左側のリアシート11とほぼ同様の構成である。
【0058】
図4及び図5に示すように、上記カーペット部材13は、シートバック25の背面と、サブトランク9とリアシート11との間に設けられた上記板部15aとの間に架け渡されている。より詳しく説明すると、カーペット部材13は、左側のリアシート11におけるシートバック25の背面と板部15aとの間に架設された左側カーペット部材と、右側のリアシート11におけるシートバック25の背面と板部15aとの間に架設された右側カーペット部材とからなる。そして、カーペット部材13の一部がシートバック25の背面を覆い、カーペット部材13の一端部が板部15aに固定されている。また、図4に示すように、通常状態のカーペット部材13は下方に垂れた状態になり、その垂れた部分がたるみ部13aを構成している。一方、図5に示すように、倒伏状態のカーペット部材13のたるみ部13aはゆるみなく張った状態になる。ここで、「倒伏状態」とは、シートバック25がシートクッション23に対して倒伏した状態、言い換えれば、リアシート11が下方に移動した状態を言う。
【0059】
図1〜図5に示すように、上記カーペット支持部材15は、車幅方向に延びる略長方形状の板部15aと、その板部15aを支持する脚部15b,15bとによって構成されている。板部15aはサブトランク9の蓋部9bにおけるリアシート11側の面との間にほとんど隙間なく設けられ、その上面が蓋部9bの上面とほぼ同一平面上に位置している(図4及び図5を参照)。すなわち、板部15aの上面は蓋部9bの上面にほぼ連続している。板部15aの両端部はそれぞれ、棒状体からなる脚部15b,15bによって支持されている。これらの脚部15b,15bは側面視で略L字状に形成され、それぞれが後述する左側及び右側フレーム43,45の縦板部43aに固定されている。
【0060】
上記支持フレーム17はリアフロアパネル7の上面の上に設けられ、リアシート11のシートクッション23とは所定の距離だけ離れている。支持フレーム17は、車幅方向に延びる前側フレーム39と、前側フレーム39の後方に位置するとともに車幅方向に延びるアンカーメンバー41と、車幅方向の左端側において前後方向に延びる左側フレーム43と、車幅方向の右端側において前後方向に延びる右側フレーム45と、左側及び右側フレーム43,45の間を前後方向に延びる中央フレーム47とを備えている。前側フレーム39、アンカーメンバー41、左側フレーム43、及び右側フレーム45は、平面視で井桁状に形成されている。なお、本発明に係る第1フレームはアンカーメンバー41に対応し、第2フレームは中央フレーム47に対応し、一端側フレームは左側フレーム43に対応し、他端側フレームは右側フレーム45に対応する。
【0061】
アンカーメンバー41はシートクッション23の後部の下方に位置するとともに、スペアタイヤパン7aの上方を車幅方向に横切っている。図1及び図2に示すように、アンカーメンバー41は、車両の前側(後側)から見たときに、略ハット状になるように形成されている。すなわち、アンカーメンバー41は、リアフロアパネル7とほぼ平行に延びる端部41a,41aと、各端部41a,41aの一端から車幅方向の中央部に向かって上向きに傾斜する傾斜部41b,41bと、各傾斜部41b,41bの間に設けられるとともにリアフロアパネル7とほぼ平行に延びる中央部41cとからなる。アンカーメンバー41の各端部41a,41aはそれぞれ、左側及び右側フレーム43,45を介して左右のリアサイドフレーム3,3に連結されている。より詳しく説明すると、左側及び右側フレーム43,45の縦板部43a,43aに形成された貫通孔43c,43cのそれぞれにアンカーメンバー41の各端部41a,41aが差し込まれ、それにより、アンカーメンバーの各端部41a,41aはそれぞれ左側及び右側フレーム43,45に固定されている。ここで、左側及び右側フレーム43,45はそれぞれ左右のリアサイドフレーム3,3に連結されている(左側及び右側フレーム43,45と左右のリアサイドフレーム3,3との連結の詳細に関しては後述する)。すなわち、アンカーメンバー41の両端部41a,41aはそれぞれ左側及び右側フレーム43,45を介して左右のリアサイドフレーム3,3に連結されていることになる。
【0062】
また、図2及び図3に示すように、アンカーメンバー41の車幅方向の中央部付近には、シートベルトのバックル部49が2つ取り付けられている。図8及び図9に示すように、バックル部49は、板状体からなるブラケット51と、一端部がブラケット51に取り付けられたウエビング53と、ウエビング53の他端部に取り付けられたバックル本体55とを備えている。ブラケット51は、アンカーメンバー41の下面にボルト等で固定された水平部と、その水平部の後端から後方に向かって上向きに傾斜する傾斜部とからなる。傾斜部には貫通孔51aが形成されている。ウエビング53の一端部はその貫通孔51aに通された後に折り返され、その重なった部分が糸等で縫い止められている。ウエビング53の他端部はシートクッション23とシートバック25との間を通され、リアシート11の着座面側に出ている(図9を参照)。バックル本体55は、シートベルトのタングプレート(図示せず)を差し込み可能なように構成されている。
【0063】
図1〜図3に示すように、上記左側フレーム43は、その横断面が略コ字状に形成されている。左側フレーム43は、鉛直方向(上下方向)に延びる縦板部43a,43aと、下面がリアフロアパネル7の上面とほぼ同一平面上に位置する横板部43bとからなる。各縦板部43a,43aの後部は、鉛直方向の長さが前部よりも大きい。各縦板部43a,43aの後部には上述した貫通孔43c,43cが形成されている。
【0064】
左側フレーム43は左側のリアサイドフレーム3に連結されている。より詳しく説明すると、図10に示すように、左側フレーム43の前端部はボルト等でリアフロアパネル7に固定されている。左側フレーム43の後端部はフレーム固定用部材42に溶接され、そのフレーム固定用部材42がボルト等でリアフロアパネル7に固定されている。すなわち、左側フレーム43の前端部はリアフロアパネル7を介して左側のリアサイドフレーム3に連結され、後端部はフレーム固定用部材42及びリアフロアパネル7を介して左側のリアサイドフレーム3に連結されている。図1〜図3に示すように、左側フレーム43の前端部はカバー46で覆われている。なお、右側フレーム45も、左側フレーム43とほぼ同様の構成である。
【0065】
図1〜図5に示すように、上記中央フレーム47はシートクッション23の下方に該シートクッション23との間に所定の間隔を開けて設けられている。より詳しく説明すると、中央フレームはシートクッション23の下方にSバネ29と所定の間隔だけ離して設けられている。中央フレーム47は、その横断面が略コ字状に形成されている。中央フレーム47は、下面がリアフロアパネル7の上面とほぼ同一平面上に位置する水平部47aと、その水平部47aの後端から後方に向かって上向きに傾斜する傾斜部47bとを備えている。水平部47aの前端部は、車両前方に向かって落ち込んだリアフロアパネル7の上面に沿って延びている。水平部47aの後端部はスペアタイヤパン7aの前端部の上方に位置している。傾斜部47bもスペアタイヤパン7aの前端部の上方に位置している。傾斜部47bの後端部は、略長方形状の板状体からなるフレーム固定用部材47cを構成している。
【0066】
中央フレーム47の前端部はクロスメンバー5に連結され、後端部はアンカーメンバー41に連結されている。より詳しく説明すると、図11に示すように、水平部47aの前端部はボルト等でリアフロアパネル7に固定されている。すなわち、水平部47aの前端部はリアフロアパネル7を介してクロスメンバー5に連結されている。なお、図1〜図5に示すように、中央フレーム47の前端部はカバー48で覆われている。また、図12に示すように、中央フレーム47の後端部に該当するフレーム固定用部材47cは、ボルト等でアンカーメンバー41の上面に固定されている。
【0067】
図1〜図3に示すように、左側のリアシート11に設けられたダイブダウン機構19は、左右のシートレッグ57,57と、左右のブラケット59,59と、左右のステー61,61と、左右のステー61,61のうち左側のステー61のみに設けられたナックル部63とを備えている。なお、本発明に係る第1シートバック支持機構は右側のステー61に対応し、第2シートバック支持機構は左側のステー61に対応し、シートクッション後部支持機構はブラケット59,59に対応し、シートクッション前部支持機構はシートレッグ57,57に対応し、回動規制機構はナックル部63に対応する。
【0068】
左側のシートレッグ57は略長方形状の板状体によって構成されている。このシートレッグ57の上端部はシートクッション23の左側面の前端部に回転可能に支持されている。シートレッグ57の下端部は、左側フレーム43上に設けられた第1レッグ支持用部材44に、車幅方向に延びる回転軸O2を中心として回転可能に支持されている。より詳しく説明すると、シートレッグ57の上端部は、シートクッション23の平行部材27aを囲むように取り付けられた断面コ字状の第2レッグ支持用部材24に回動可能に支持されている。この第2レッグ支持用部材24は水平方向に延びる平行部材と、鉛直方向に延びる鉛直部材とからなる。そして、シートレッグ57の上端部は、その鉛直部材に枢支されている。また、第1レッグ支持用部材44は、左側フレーム43の横板部43bの上面に固定された横板材と、鉛直方向に延びる縦板材とからなる。そして、シートレッグ57の下端部は、その縦板材に枢支されている。なお、右側のシートレッグ57も、左側のシートレッグ57とほぼ同様の構成である。
【0069】
左側のブラケット59は、水平方向に延びる水平部材59aと、ほぼ鉛直方向に延びる鉛直部材59bとからなる。このブラケット59は、その横断面が略コ字状に形成されている。ブラケット59の鉛直部材59bの上端部は、シートバック25の左側面の下端部に、車幅方向に延びる回転軸O3を中心として回転可能に支持されている。ブラケット59の水平部材59aは、シートクッション23の左側面の後端部に固定されている。より詳しく説明すると、鉛直部材59bの上端部は、上述の第1ステー支持用部材34の左側面の下端部に回転軸O3を中心として回動可能に支持されている。また、水平部材59aは、上述のブラケット支持用部材28を介してシートクッション23の平行部材27aに固定されている。なお、右側のブラケット59も、左側のブラケット59とほぼ同様の構成である。
【0070】
左側のステー61は、シートバック25における車両外側部を、車幅方向に延びる回転軸O1を中心として回動可能に支持するものである。言い換えれば、左側のステー61は、シートバック25における車両外側部を回転軸O1を中心として前後方向に揺動可能に支持するものである。左側のステー61は板状体によって構成され、ブラケット59よりも車両内側位置に設けられている。このステー61は、その上部がシートバック25の左側面の下部に固定されている。より詳しく説明すると、ステー61の上部は、左側の第1ステー支持用部材34の左側面の下部に固定されている。また、ステー61の下端部は後述のナックル本体65に固定されている。
【0071】
上記ナックル部63は左側のステー61よりも車両内側位置に設けられている。ナックル部63は、側面視で略円状に形成されたナックル本体65と、左側のステー61とナックル本体65との間に介在するナックルプレート67と、レバー69とからなる(図13を参照)。ナックル本体65は回転軸O1を中心として回転可能に構成され、このナックル本体65を介して左側のステー61は回転軸O1を中心として回転することができる。ナックル本体65の下端部には切り欠き部65aが形成されている。レバー69の先端には爪部69aが設けられている。この爪部69aは、通常状態のときにはナックル本体65の切り欠き部65aに引っ掛かっている。このとき、左側のステー61は回転軸O1を中心として回転することができない。また、リアシート11の下方移動時においては、レバー69を操作することにより、爪部69aが切り欠き部65aから外される。このとき、左側のステー61は回転軸O1を中心として回転することができる。
【0072】
図1〜図3に示すように、右側のステー61は、シートバック25における車両内側部を回転軸O1を中心として回動可能に支持するものである。言い換えれば、右側のステー61は、シートバック25における車両内側部を回転軸O1を中心として前後方向に揺動可能に支持するものである。このステー61は、右側のブラケット59よりも車両外側位置に設けられている。ステー61は、その上部がシートバック25の右側面の下部に固定されている。より詳しく説明すると、ステー61の上部は、右側の第1ステー支持用部材34の右側面の下部に固定されている。また、図14に示すように、ステー61の下端部は、第2ステー支持用部材62に回転可能に支持されている。この第2ステー支持用部材62はL字部材62aとコ字部材62bとからなる。L字部材62aはアンカーメンバー41の下面と背面とを覆うようにしてアンカーメンバー41に取り付けられ、アンカーメンバー41の下面にボルト等で固定されている。コ字部材62bはアンカーメンバー41の背面に対して垂直をなすように設けられている。コ字部材62bは、鉛直方向に延びる縦板部と、水平方向に延びる横板部とからなる。そして、この縦板部にステー61の下端部が枢支されている。また、リアシート11のシートバック25は、アンカーメンバー41、第2ステー支持用部材62及び右側ステー61を介して中央フレーム47の傾斜部47bに連結されている。
【0073】
なお、右側のリアシート11に設けられたダイブダウン機構19も、左側のリアシート11に設けられたダイブダウン機構19とほぼ同様の構成である。ただし、右側のリアシート11に設けられたダイブダウン機構19においては、左右のステー61,61のうち右側のステー61のみにナックル部63が設けられている。
【0074】
また、リアシート11,11の下方移動時において、リアシート11,11を図5及び図7に示す倒伏状態の位置まで下方移動させることができるように、支持フレーム17の各部材39,41,43,45,47の寸法・形状・取り付け位置と、シートクッション23と中央フレーム47との距離と、ダイブダウン機構19の各部材57,59,61の寸法・形状・取り付け位置とは決定されている。
【0075】
−シートの下方移動時の動作−
ここで、リアシート11,11を下方に移動させるときの動作について説明する。
【0076】
まず、左右のリアシート11,11のナックル部63のレバー69を操作することにより、レバー69の爪部69aをナックル本体65の切り欠き部65aから外す。それにより、シートバック25は前側に倒すことが可能になる。
【0077】
次に、図4及び図6に示す通常状態の位置にあるシートバック25を前側に倒していく。つまり、シートバック25を回転軸O1を中心として前側に回転させる。すると、シートクッション23の前端部に回転可能に支持されたシートレッグ57,57が回転軸O2を中心として前側に回転する。また、シートクッション23が回転軸O3を中心としてシートバック25に対して相対回転する。それにより、シートバック25が前側に倒れていくのに伴い、シートクッション23は前方に移動しながら下方に移動する。
【0078】
そして、図5及び図7に示すように、シートバック25の着座側面がシートクッション23の上面の上に重なるのとほぼ同時に、シートクッション23の倒伏状態の位置への移動が完了する。移動完了後、シートクッション23は、前側フレーム39、左側フレーム43、右側フレーム45、及び中央フレーム47の上に載っている。また、図5に示すように、移動完了後、シートクッション23の後端は中央フレーム47の傾斜部47bよりも前方に位置する。
【0079】
さらに、図4及び図6に示す通常状態の位置にあるシートバック25を前側に倒していくと、シートクッション23は前方に移動しつつ下方に移動するため、カーペット部材13のたるみ部13aは徐々に張っていく。そして、リアシート11,11の下方移動が完了すると、カーペット部材13のたるみ部13aはぴんと張る(図5を参照)。それにより、シートバック25の上面とカーペット部材13のたるみ部13aとカーペット支持部材15の板部15aの上面と蓋部9bの上面とがほぼ同一平面上に位置する。すなわち、シートバック25とサブトランク9との隙間がカーペット部材13で塞がれる。
以上により、本実施形態によれば、スペアタイヤパン7aの上方を車幅方向に横切るアンカーメンバー41が設けられているため、スペアタイヤパン7aを原因とする車体剛性の低下を、アンカーメンバー41を始めとした支持フレーム17によって補うことができる。
【0080】
また、アンカーメンバー41の両端部41a,41aがそれぞれリアサイドフレーム3,3に連結されているため、アンカーメンバー41を確実に固定することができる。したがって、確実に固定されたこのアンカーメンバー41によって、スペアタイヤパン7aを原因とする車体剛性の低下をより確実に補うことができる。
【0081】
また、中央フレーム47の前端部がクロスメンバー5に連結されているとともに、左側及び右側フレーム43,45がそれぞれ左右のリアサイドフレーム3,3に連結されているため、支持フレーム17を確実に固定することができる。したがって、確実に固定された支持フレーム17によって、スペアタイヤパン7aを原因とする車体剛性の低下をより確実に補うことができる。
【0082】
また、リアシート11,11が中央フレーム47の傾斜部47bに連結されているため、アンカーメンバー41等とともに中央フレーム47によってリアシート11,11が支持されていることになる。したがって、リアシート11,11をより確実に支持することができる。
【0083】
また、中央フレーム47の傾斜部47bがアンカーメンバー41に連結されているため、傾斜部47bを確実に固定することができる。したがって、確実に固定された傾斜部47bによってリアシート11,11をより確実に支持することができる。
【0084】
また、中央フレーム47はシートクッション23との間に所定の間隔が開いているため、リアシート11,11をダイブダウン機構19,19によって下方に移動させることが可能となる。したがって、リアシート11,11をコンパクトに格納することができる。
【0085】
また、中央フレーム47の後端部がスペアタイヤパン7aの上方に位置するため、例えば、車両後方から追突されたときにおいて、スペアタイヤ21がスペアタイヤパン7aから飛び出したとしても、中央フレーム47の後端部によって、その飛び出したスペアタイヤ21のリアシート11,11への衝突を防ぐことができる。したがって、後突時において、スペアタイヤ21による衝撃がリアシート11,11に対して伝わることを防止することができる。
【0086】
また、アンカーメンバー41にシートベルトのバックル部49が連結されているため、シートベルトの荷重をアンカーメンバー41に入力することができる。したがって、乗員を確実に保持することができる。
【0087】
また、中央フレーム47が水平部47aの後端から後方に向かって上向きに傾斜する傾斜部47bを有しているため、中央フレーム47の下面がすべてリアフロアパネル7の上面と略同一平面にある場合と比較して、スペアタイヤ21をスペアタイヤパン7aから容易に取り出すことができる。
【0088】
また、左右のステー61,61のうちリアシート11,11における車両外側部に設けられたステー61のみにナックル部63が取り付けられているため、車両外側部に設けられたステー61とともに車両内側部に設けられたステー61にもナックル部63が取り付けられている場合と比較して、リアシート11,11における車両内側部の構造のコンパクト化を図ることができる。したがって、2つのシートを近接して配置することができ、車両の後部荷室構造1のコンパクト化を図ることができる。
【0089】
また、シートバック25の倒伏時にはシートバック25の背面とサブトランク9の上面とが略同一平面にあるため、シートバック25の倒伏時にシートバック25の背面とサブトランク9の上面とが同一平面にない場合と比較して、シートバック25の背面の上及びサブトランク9の上面の上に荷物等を安定した状態で積載することができる。
【0090】
なお、本実施形態では、自動車に3列のシートが設けられているが、2列又は4列以上のシートが設けられてもよい。
【0091】
また、本実施形態では、本発明にかかる装飾用部材がカーペット部材13で構成されているが、装飾性とある程度の柔軟性とを有するものであれば、如何なるもの、例えば、ゴム部材で装飾用部材が構成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係る車両の後部荷室構造の斜視図である。
【図2】 実施形態に係る車両の後部荷室構造の斜視図である。
【図3】 実施形態に係る車両の後部荷室構造の上面図である。
【図4】 実施形態に係る車両の後部荷室構造のシート展開時の縦断面図である。
【図5】 実施形態に係る車両の後部荷室構造のシート折り畳み時の縦断面図である。
【図6】 実施形態に係る車両の後部荷室構造のシート展開時の横断面図である。
【図7】 実施形態に係る車両の後部荷室構造のシート折り畳み時の横断面図である。
【図8】 実施形態に係るシートベルトのバックル部の斜視図である。
【図9】 実施形態に係る車両の後部荷室構造のシート展開時の縦断面図である。
【図10】 実施形態に係る左側フレームの斜視図である。
【図11】 実施形態に係る中央フレームの前端部の斜視図である。
【図12】 実施形態に係る中央フレームの後端部の斜視図である。
【図13】 実施形態に係るナックル部の側面図である。
【図14】 実施形態に係る第2ステー支持用部材の斜視図である。
【符号の説明】
1 車両の後部荷室構造
3 リアサイドフレーム
5 クロスメンバー
7 リアフロアパネル(フロア面)
7a スペアタイアパン(凹部)
9 サブトランク(収納用ボックス)
11 リアシート
17 支持フレーム
19 ダイブダウン機構
21 スペアタイヤ
49 シートベルトのバックル部

Claims (10)

  1. 後端部が、車両のフロア面に形成された凹部の上方に位置するシートクッションと、該シートクッションの後端部にシートクッションに対して倒伏可能に取り付けられたシートバックとを有するシートを備えたシート装置であって、
    上記シートクッションの下方において上記凹部の上方を横切るように車幅方向に延びる、上記シートを支持する第1フレームと、
    上記シートクッションの下方に該シートクッションと所定の間隔を開けて設けられ、後端部が上記凹部の上方に位置する第2フレームと、
    上記シートバックの倒伏に伴って上記シートを下方に移動させるダイブダウン機構と、を備え、
    上記第2フレームは、下面が上記フロア面と略同一平面にある水平部と、該水平部の後端から後方に向かって上向きに傾斜するとともに上記凹部の上方に位置し、上記ダイブダウン機構により下方に移動したシートのシートクッションの後端よりも後方に位置する傾斜部とを備え、
    上記シートは、上記第1フレームと上記傾斜部とにより支持されていることを特徴とするシート装置。
  2. 請求項1記載のシート装置において、
    上記傾斜部は、上記第1フレームに連結されていることを特徴とするシート装置。
  3. 請求項1又は2記載のシート装置において、
    上記第1フレームにシートベルトのバックル部が連結されていることを特徴とするシート装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載のシート装置において、
    上記第2フレームは、車両前後方向に延びることを特徴とするシート装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載のシート装置において、
    上記第1フレームの端部は、上記凹部よりも車両外側において車両前後方向に延びるサイドフレームに連結されていることを特徴とするシート装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のシート装置において、
    上記ダイブダウン機構は、
    一端が上記シートバックにおける車両内側部に取り付けられているとともに他端が、車幅方向に延びる第1軸回りに回動可能に構成されている一方、上記シートバックの倒伏を可能にする第1シートバック支持機構と、
    一端が上記シートバックにおける車両外側部に取り付けられているとともに他端が上記第1軸回りに回動可能に構成されている一方、上記シートバックの倒伏を可能にする第2シートバック支持機構と、
    一端が上記シートクッションの後部に取り付けられているとともに、他端が上記シートバックに回動可能に支持されているシートクッション後部支持機構と、
    一端が上記シートクッションの前部に回動可能に支持されているとともに、他端が、車幅方向に延びる第2軸回りに回動可能に構成されているシートクッション前部支持機構とを備えたことを特徴とするシート装置。
  7. 請求項6記載のシート装置において、
    上記シートとして車幅方向に並んで配設された2つのシートを備え、
    上記第1及び第2シートバック支持機構のうち上記第2シートバック支持機構のみが上記シートバックの回動を規制する回動規制機構を有していることを特徴とするシート装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載のシート装置と、
    上記シート装置のシートの後方に設けられ、上記ダイブダウン機構により上記シートバックが倒伏したときに上面が上記シートバックの背面と略同一平面にある収納用ボックスと、
    を備えたことを特徴とする車両の後部荷室構造。
  9. 請求項8記載の車両の後部荷室構造において、
    上記凹部はスペアタイヤが収納されるスペアタイヤパンであることを特徴とする車両の後部荷室構造。
  10. 請求項1〜7のいずれか1つに記載のシート装置を備えた車両の後部荷室構造において、
    上記凹部はスペアタイヤが収納されるスペアタイヤパンであることを特徴とする車両の後部荷室構造。
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