JP3952968B2 - 車両のシートベルト取付構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、シートバックをシートクッション上に前倒した状態で車体フロア面に設けられた凹部に収納される後席シートを備えたような車両のシートベルト取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、後席シートを収納する構造としては次のようなものがある。
すなわち、車両の前後方向に沿って1列目のフロントシートと、2列目のリヤシートと、3列目のリヤシートとを備えた車両において、3列目のリヤシートは乗員が着座するシートクッションと、このシートクッションの後端から立上るように設けられると共に、シートクッションに対して前倒可能なシートバックとを備える一方、車体フロアには3列目のシートクッションの後端部とほぼ対応する位置からリヤ側に向けてシート収納用の凹部を形成し、3列目のリヤシートを上述の凹部に収納する際には、一旦、シートバックをシートクッション上に前倒した状態で、シートの全体を一体的に後方へ回動して上述の凹部に収納するように構成したものである(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−119613号公報。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この従来公報に開示されたものによれば、上述の凹部に3列目のシートを収納すると、車体フロア面と反転されたシートクッションの反着座面とが略面一状になるので、有効な荷室スペースを確保することができて、使い勝手が向上する利点がある。
しかし、この従来構造を車両の全長が小さい車両で、かつ3列目のシートを備えた車両に適用することは不可能である。
【0005】
つまり、図10に示すように、1列目のフロントシート91と、2列目のリヤシート92と、3列目のリヤシート93とを備えた全長が小さい車両94(ミニバンタイプの車両参照)においては、車体フロア面95に設けられたシート収納用の凹部96の前側と、3列目リヤシート93におけるシートクッション97の後側とを同図に示す距離Lだけ車両の前後方向にオーバラップさせる必要がある。
【0006】
上述の3列目のリヤシート93の後部にはシートベルトバックル98が設けられており、このシートベルトバックル98にはウエビング99が取付けられるが、このウエビング99の先端は強度を確保するために車体に固定することが望ましい。
【0007】
そこで、上述のウエビング99の先端を凹部96の前壁96aに固定して、強度を確保することが考えられるが、この場合にはアンカポイント(ウエビング99先端の固定位置参照)が規定されたレギュレーションの角度θの範囲外となる。
【0008】
上述のシートベルトバックル98のアンカポイントはヒップポイント100を通る水平線に対して、50度の開角をもったライン101と、75度の開角をもったライン102との成す所定角度θに規定されている。なお、この角度は一例であって、これに限定されるものではない。
【0009】
一方、アンカポイントをレギュレーションの角度θの範囲内に設定するため、上述のウエビング99をシートベルトバックル98から斜め下方に延ばして、凹部96に取付けると、充分な強度が確保できないばかりか、シート93収納時にウエビング99が邪魔になる。
【0010】
したがって、全長が小さい車両においてはリヤシート93のシートクッション97とシート収納用の凹部96とが車両の前後方向にオーバラップするものにおいては、レギュレーションの角度θの範囲内となる適切なアンカポイントの設定が極めて困難であった。
【0011】
そこで、この発明は、シート収納用の凹部の上方を車幅方向に横断するメンバを設け、このメンバでシートクッション後部が凹部の前部上方に位置するように該シートクッションを支持すると共に、このメンバにシートベルトバックルを連結することにより、適切な位置にアンカポイントを設定でき、このアンカポイントをレギュレーションの角度範囲内に設けることができ、しかも、メンバに対するウエビングの取付け性の向上を図ることができると共に、ウエビング固定凹部の形成により、メンバの剛性向上をも図ることができる車両のシートベルト取付構造の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明による車両のシートベルト取付構造は、乗員が着座するシートクッションと、上記シートクッションの後端部から立上がるように設けられると共に、シートクッションに対して折畳み可能に構成されたシートバックとを有し、上記シートバックをシートクッションに対して前倒させた状態で車体フロア面に設けられた凹部に収納されるシートを備えた車両において、上記シートクッション後部に設けられたシートベルトバックルと、上記シートクッション後部が上記凹部の前部上方に位置するように該シートクッションを支持すると共に、上記シートベルトバックルと連結され、かつ凹部の上方を車幅方向に横断するメンバとを備え、上記メンバは断面が丸い剛性パイプ部材または中実丸棒部材にて形成され、上記メンバにシートクッションフレームが接合固定されると共に、該メンバには上記シートベルトバックルのウエビング固定凹部が形成され、該ウエビング固定凹部にシートベルトバックルのウエビングが巻付き固定されたものである。
【0013】
上記構成のシートは、3列目のリヤシートに設定してもよい。
上記構成によれば、シートクッションを支持し、かつ凹部の上方を横断するメンバを設けて、このメンバにシートベルトバックルを連結すべく構成したので、全長が小さく、シートのシートクッションとシート収納用の凹部とが車両の前後方向にオーバラップするような車両においても、適切な位置にアンカポイントを設定でき、このアンカポイントをレギュレーションの角度範囲内に設けることができる。
しかも、上記メンバは断面が丸い剛性パイプ部材または中実丸棒部材にて形成され、上記メンバにシートクッションフレームが接合固定されると共に、該メンバには上記シートベルトバックルのウエビング固定凹部が形成され、該ウエビング固定凹部にシートベルトバックルのウエビングが巻付き固定されたものであるから、メンバに対するウエビングの取付け性の向上を図ることができると共に、ウエビング固定凹部の形成により、メンバの剛性向上をも図ることができる。
【0014】
この発明の一実施態様においては、上記シートバックがシートクッション上に折畳まれた状態でシートクッションおよびシートバックを一体的に後方に回動させて上記凹部に収納すべく上記メンバを揺動可能に車体に支持する支持部材を備えたものである。
【0015】
上記構成によれば、シートクッションを支持するメンバが支持部材に揺動可能に支持されているので、シートを後方へ回動する簡単な操作により、該シートを凹部に収納することができる。
【0016】
この発明の一実施態様においては、上記メンバは支持部材の支持中心部に対してオフセットされ、シートクッションが凹部に収納された状態でシートベルトバックルが車体フロア面よりも下方に位置するように形成されたオフセット部を備えてなるものである。
【0017】
上記構成によれば、シートの収納時にシートベルトバックルが車体フロア面よりも下方に位置するので、シートベルトバックルが車体フロア面から上方に突出することがなく、シート収納時に邪魔にならず、また荷室の有効利用を図ることができる。
【0018】
この発明の一実施態様においては、上記メンバは支持部材の支持中心部に枢支される回動支点部と、凹部の上方を車幅方向に横断するオフセット部と、上記回動支点部とオフセット部とを連結する連結部とを備え、上記回動支点部、オフセット部および連結部がクランク形状に一体化されたものである。
上記構成によれば、回動支点部とオフセット部と連結部とがクランク形状に一体化されたメンバを用いるので、部品点数および組付け工数の低減を図ることができる。
【0019】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両のシートベルト取付構造を示し、図1において、この車両1の車室2内には1列目のフロントシート3と、2列目のリヤシート4と、3列目のリヤシート5とを車両1の前後方向に沿って配列している。
【0020】
フロントシート3はシートクッション3Cと、シートバック3Bと、ヘッドレスト3Hとを有し、フロアパネル6の上方部に配設されている。
【0021】
2列目のリヤシート4(いわゆる中間列シート)は、シートクッション4Cと、シートバック4Bと、シートレスト4Hとを有し、フロアパネル6の後部にキックアップ部7を介して連設されフロアパネル6よりも一段高いリヤフロア8の上方部に配設されている。
【0022】
3列目のリヤシート5は、乗員が着座するシートクッション5Cと、このシートクッション5Cの後端部から立上るように設けられると共に、シートクッション5Cに対して折畳み可能なシートバック5Bと、このシートバック5Bに対して着脱可能に設けられたヘッドレスト5Hとを有し、リヤフロア8に設けられたシート収納用の凹部9の前部と、シートクッション5Cの後端部とが車両の前後方向にオーバラップするように配設されている。
【0023】
つまり、3列目のリヤシート5のシートクッション5Cは、その後端部が凹部9の前部上方に位置するように配設されている。
なお、図1において10は前輪、11は後輪、12はインストルメントパネル、13はステアリングホイールである。
【0024】
図2は図1の要部拡大断面図、図3は図2のA−A線矢視断面図、図4はリヤシート5の支持構造を示す分解斜視図である。
上述の凹部9はリヤフロア8の後部中央において図4に示すように両サイドに該リヤフロア8のフロア面8aを残して凹設されたパン形状のものである。
【0025】
一方、図2に示すように、凹部9の後端部には、該後端部から上方に立上がるようにリヤエンドパネル14を連設している。このリヤエンドパネル14はリヤエンドインナパネル15とリヤエンドアウタパネル16とを接合して車幅方向に延びるリヤエンド閉断面17を有するもので、上述のリヤエンドインナパネル15の上部には、ハッチドア18をロックするストライカ19を取付けている。
【0026】
また、上述のリヤエンドパネル14の後部にはリヤバンパ20が取付けられている。
上述のハッチドア18はハッチドアインナパネル21、ハッチドアアウタパネル22、リヤウインドガラス23を備え、リヤヘッダ部に設けられるヒンジ(図示せず)を介して開閉可能に構成されている。なお、図2において24はクロスメンバ、25はサイレンサである。
【0027】
ところで、図2、図3、図4に示すように凹部9の前部に対応するフロア面8aには、支持部材としての断面凹状のブラケット26,26を固定している。この実施例では図5に示すようにフロア面8aの下面にナット27を溶接固定し、このナット27に上方から締付け固定するボルト28を用いて上述のブラケット26をフロア面8aの上面に固定しているが、ナット27とボルト28との上下関係はこの逆の構成であってもよい。
【0028】
この左右のブラケット26,26はシートクッション5Cを支持するメンバ29を揺動可能に車体に支持する支持部材である。
上述のメンバ29は図3、図4、図5に示すように、ブラケット26の揺動支持中心としての軸受け孔26aに支持される回動支持部29Aと、凹部9の上方を車幅方向に横断するオフセット部29Bと、上述の回動支点部29Aとオフセット部29Bとを上下方向に連結する連結部29Cとを備え、これらの回動支点部29A、オフセット部29Bおよび連結部29Cを、剛性パイプ部材または断面中実の丸棒部材にてクランク形状に一体化したものである。なお、この実施例では上述の各要素29A,29B,29Cを金属パイプ部材により一体形成している。
【0029】
上述のメンバ29はそのオフセット部29Bがシートクッション5Cのシートパンに固定され、両側に設けられた回動支点部29A,29Aがブラケット26,26の軸受け孔26a,26aに揺動可能に支持され、これら回動支点部29A,29Aの軸受け孔26a,26aに対する貫通部位には抜止め部材30が装着されている。
【0030】
そして、このメンバ29により、シートクッション5Cの後部が凹部9の前部上方に位置するように該シートクッション5Cを支持している。
このシートクッション5Cの後部には図2、図3、図4に示すように、後席乗員を拘束するシートベルト31に設けられるタング(図示せず)を係入するところのシートベルトバックル32が設けられている。この実施例ではベンチシートタイプのシートクッション5Cの乗員着座位置に対応して、該シートクッション5Cの後部中央側に2つのシートベルトバックル32,32が設けられており、これらの各シートベルトバックル32,32はウエビング33を介してメンバ29のオフセット部29Bに固定されている。
【0031】
一方、図3に示すように、上述のシートベルト31はリヤピラー部34からベゼルを介して車室2内に導出され、タングをシートベルトバックル32に係入して後席乗員を拘束した時には、一連のシートベルト31がショルダベルト31aとラップベルト31bとに区分され、このラップベルト31bの先端部はアンカブラケット(図示せず)を介して車体に固定されている。なお、図3では図示の便宜上、左側のシートベルト31のみを示したが、右側のシートベルトは左側のそれと左右ほぼ対称に設けられる。
【0032】
図2に示すように上述のリヤシート5のシートバック5Bは、シートクッション5Cの後部にナックル35および支点36を介して前倒可能に設けられており、ヘッドレスト5Hの取外し後において、シートバック5Bをシートクッション5C上に前倒させた状態で、メンバ29の回動支点部29Aを中心として、シートクッション5Cおよびシートバック5Bを一体的に後方に回動させて、シート5を上述の凹部9に収納すべく構成している。
【0033】
上述のブラケット26はメンバ29を介してシートクッション5Cを揺動可能に車体に支持する一方、メンバ29はこのブラケット26の支持中心部としての軸受け孔26aに対してオフセットされ、シートクッション5Cが凹部9に収納された状態(図8参照)でシートベルトバックル32が車体のフロア面8aよりも下方に位置するように形成された前述のオフセット部29Bを備えている。
【0034】
なお、図3、図5における37はフロアフレームであり、また図中の矢印Fは車両の前方を示し、矢印Rは車両の後方を示し、矢印INは車両の内方を示し、矢印OUTは車両の外方を示すものである。
【0035】
このように、リヤシート5のシートクッション5Cを支持し、かつシート収納用の凹部9の上方を車幅方向に横断するメンバ29を設け、このメンバ29にウエビング33を介してシートベルトバックル32を連結したので、図2に示すアンカポイントX(メンバ29とウエビング33の連結位置参照)はヒップポイントPを通る水平線に対して、50度の開角をもったライン38と、75度の開角をもったライン39との成す所定開角θ(レギュレーションの角度)の範囲内に設定することができる。なお、この角度は一例であって、これに限定されるものではない。
【0036】
次に、図2、図6〜図8を参照して、通常着座状態のリヤシート5を凹部9に格納する作用について説明する。
図2に示す通常着座状態のリヤシート5を凹部9に格納する際には、まずシートバック5Bからヘッドレスト5Hを取外して図6の状態と成す。
【0037】
次に図6に示すシートバック5Bをナックル35の支点36を中心としてシートクッション5C上に前倒させて、図7の状態と成す。
次に図7の状態すなわちシートバック5Bがシートクッション5C上に折畳まれた状態を維持したままで、ブラケット26の軸受け孔26aを揺動中心として、メンバ29を介してシートバック5Bおよびシートクッション5Cを一体的に後方に回動操作すると、リヤシート5は図8に示すように上述の凹部9内に格納される。
【0038】
この時、上述のメンバ29のブラケット26の軸受け孔26aに対するオフセット部29Bにより、シートベルトバックル32がフロア面8aよりも下方に位置するようになるので、このシートベルトバックル32がフロア面8aから上方に突出することがない。また図8に示すように、リヤシート5の凹部9に対する格納時には、シートクッション5Cの反着座面(通常時における下面)が車体のフロア面8aとほぼ面一状になるので、リヤシート5の収納により形成された荷室の有効利用を図ることができる。
【0039】
このように上記実施例の車両のシートベルト取付構造は、乗員が着座するシートクッション5Cと、上記シートクッション5Cの後端部から立上がるように設けられると共に、シートクッション5Cに対して折畳み可能に構成されたシートバック5Bとを有し、上記シートバック5Bをシートクッション5Cに対して前倒させた状態で車体フロア面8aに設けられた凹部9に収納されるシート(3列目のリヤシート5参照)を備えた車両において、上記シートクッション5C後部に設けられたシートベルトバックル32と、上記シートクッション5C後部が上記凹部9の前部上方に位置するように該シートクッション5Cを支持すると共に、上記シートベルトバックル32と連結され、かつ凹部9の上方を車幅方向に横断するメンバ29とを備えたものである。
【0040】
この構成によれば、シートクッション5Cを支持し、かつ凹部9の上方を横断するメンバ29を設けて、このメンバ29にシートベルトバックル32を連結すべく構成したので、全長が小さく、シート5のシートクッション5Cとシート収納用の凹部9とが車両の前後方向にオーバラップするような車両においても、適切な位置にアンカポイントXを設定でき、このアンカポイントXを図2に示すように、レギュレーションの角度θ範囲内に設けることができる。
【0041】
また、上記シートバック5Bがシートクッション5C上に折畳まれた状態でシートクッション5Cおよびシートバック5Bを一体的に後方に回動させて上記凹部9に収納すべく上記メンバ29を揺動可能に車体に支持する支持部材(ブラケット26参照)を備えたものである。
【0042】
この構成によれば、シートクッション5Cを支持するメンバ29が支持部材(ブラケット26参照)に揺動可能に支持されているので、シート5を後方へ回動する簡単な操作により、該シート5を凹部9に収納することができる。
【0043】
しかも、上記メンバ29は支持部材(ブラケット26参照)の支持中心部(軸受け孔26a参照)に対してオフセットされ、シートクッション5Cが凹部9に収納された状態でシートベルトバックル32が車体のフロア面8aよりも下方に位置するように形成されたオフセット部29Bを備えてなるものである。
【0044】
この構成によれば、シート5の収納時にシートベルトバックル32が車体のフロア面8aよりも下方に位置するので、シートベルトバックル32が車体のフロア面8aから上方に突出することがなく、シート5の収納時に邪魔にならず、またシート5の格納によって形成される荷室の有効利用を図ることができる。
【0045】
さらに、上記メンバ29は支持部材(ブラケット26参照)の支持中心部(軸受け孔26a参照)に枢支される回動支点部29Aと、凹部9の上方を車幅方向に横断するオフセット部29Bと、上記回動支点部29Aとオフセット部29Bとを連結する連結部29Cとを備え、上記回動支点部29A、オフセット部29Bおよび連結部29Cがクランク形状に一体化されたものである。
この構成によれば、回動支点部29Aとオフセット部29Bと連結部29Cとがクランク形状に一体化されたメンバ29を用いるので、部品点数および組付け工数の低減を図ることができる。
【0046】
図9は車両のシートベルト取付構造の他の実施例を示し、この実施例においてはメンバ29におけるオフセット部29Bの車幅方向中央部にウエビング固定凹部29Dを一体形成し、このウエビング固定凹部29Dにウエビング33を固定すると共に、左右の各ウエビング33,33の上端部に上述のシートベルトバックル32を連結したものである。
【0047】
上述のメンバ29のオフセット部29Bは、シートクッション5のシートパンまたはシートクッションフレームに溶接等の手段により接合固定されるが、図9に示すようにオフセット部29Bの中央部にウエビング固定凹部29Dを設けたので、メンバ29に対するウエビング33の取付け性の向上を図ることができると共に、この凹部29Dの形成により、メンバ29の剛性向上をも図ることができる。
【0048】
なお、この実施例においても、その他の構成、作用、効果については先の実施例と同様であるから、図9において、前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0049】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のシートは、実施例の3列目のリヤシート5に対応し、
以下同様に、
支持部材は、ブラケット26に対応し、
支持部材の支持中心部は、ブラケット26の軸受け孔26aに対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0050】
【発明の効果】
この発明によれば、シート収納用の凹部の上方を車幅方向に横断するメンバを設け、このメンバでシートクッション後部が凹部の前部上方に位置するように該シートクッションを支持すると共に、このメンバにシートベルトバックルを連結したので、適切な位置にアンカポイントを設定でき、このアンカポイントをレギュレーションの角度範囲内に設けることができる効果があり、しかも、上記メンバは断面が丸い剛性パイプ部材または中実丸棒部材にて形成され、上記メンバにシートクッションフレームが接合固定されると共に、該メンバには上記シートベルトバックルのウエビング固定凹部が形成され、該ウエビング固定凹部にシートベルトバックルのウエビングが巻付き固定されたものであるから、メンバに対するウエビングの取付け性向上を図ることができ、さらに、ウエビング固定凹部の形成により、メンバそれ自体の剛性向上を図ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシートベルト取付構造を備えた車両の概略側面図。
【図2】 図1の要部拡大断面図。
【図3】 図2のA−A線矢視断面図。
【図4】 シートの支持構造を示す分解斜視図。
【図5】 図3の部分拡大図。
【図6】 シート格納時におけるヘッドレスト取外し状態を示す側面図。
【図7】 シート格納時におけるシートバック前倒状態を示す側面図。
【図8】 凹部に対するシート格納完了時の側面図。
【図9】 本発明の車両のシートベルト取付構造の他の実施例を示す分解斜視図。
【図10】 従来例を示す車両の概略側面図。
【符号の説明】
5…リヤシート(シート)
5B…シートバック
5C…シートクッション
8a…フロア面
9…凹部
26…ブラケット(支持部材)
26a…軸受け孔(支持中心部)
29…メンバ
29A…回動支点部
29B…オフセット部
29C…連結部
29D…ウエビング固定凹部
32…シートベルトバックル
33…ウエビング

Claims (4)

  1. 乗員が着座するシートクッションと、
    上記シートクッションの後端部から立上がるように設けられると共に、シートクッションに対して折畳み可能に構成されたシートバックとを有し、
    上記シートバックをシートクッションに対して前倒させた状態で車体フロア面に設けられた凹部に収納されるシートを備えた車両において、
    上記シートクッション後部に設けられたシートベルトバックルと、
    上記シートクッション後部が上記凹部の前部上方に位置するように該シートクッションを支持すると共に、上記シートベルトバックルと連結され、かつ凹部の上方を車幅方向に横断するメンバとを備え
    上記メンバは断面が丸い剛性パイプ部材または中実丸棒部材にて形成され、
    上記メンバにシートクッションフレームが接合固定されると共に、該メンバには上記シートベルトバックルのウエビング固定凹部が形成され、該ウエビング固定凹部にシートベルトバックルのウエビングが巻付き固定された
    車両のシートベルト取付構造。
  2. 上記シートバックがシートクッション上に折畳まれた状態でシートクッションおよびシートバックを一体的に後方に回動させて上記凹部に収納すべく上記メンバを揺動可能に車体に支持する支持部材を備えた
    請求項1記載の車両のシートベルト取付構造。
  3. 上記メンバは支持部材の支持中心部に対してオフセットされ、シートクッションが凹部に収納された状態でシートベルトバックルが車体フロア面よりも下方に位置するように形成されたオフセット部を備えてなる
    請求項2記載の車両のシートベルト取付構造。
  4. 上記メンバは支持部材の支持中心部に枢支される回動支点部と、
    凹部の上方を車幅方向に横断するオフセット部と、
    上記回動支点部とオフセット部とを連結する連結部とを備え、
    上記回動支点部、オフセット部および連結部がクランク形状に一体化された
    請求項3記載の車両のシートベルト取付構造。
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