JP3768494B2 - 車両用シート装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両用シート装置に関し、特に、収納時においては荷室として適した剛性を有し、かつ、いわゆるフルフラット化が可能な車両用シート装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、車両フロアに凹部を形成し、この凹部にシートを格納できるようにした車両用シート装置が知られている。車両フロアの凹部の前部に配置されたシートは、背部を前側に倒し前記座部と重ね合わせた状態で座部後部に設けた支軸を中心にして後側に回動する格納動作により前記凹部に収納されるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−63421号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては、シートを回動しフロアの凹部にフラットな状態で格納することで、凹部前方のフロアと格納されたシートの座部の裏面とで平坦な荷室底面を確保することはできるが、格納されたシートの座部裏面の前部と凹部の前端との間に空間部が形成されてしまう場合には、この空間部において荷室底壁の剛性が低下するという問題がある。
【0005】
また、上記空間部が生じないように、凹部やシートの位置を変更することも考えられるが、多くの制約の中で車室内レイアウトを行っている現状を考えると、凹部の位置やシートの位置に更なる制限が加えられてしまうと車室内備品の配置が更に困難となるという問題がある。
そこで、この発明は、シートを容易に収納することができると共に、シートが格納された状態でフラットで剛性のある荷室底壁を形成することができる車両用シート装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、車両のフロア(例えば、実施形態における第3フロア7)に形成された凹部(例えば、実施形態における凹部10)の前部に、座部(例えば、実施形態における座部4c)の後部を前記凹部に斜めに落とし込んだシート(例えば、実施形態における3列目シート4)を配置し、該シートは背部(例えば、実施形態における背部4b)を前側に倒し前記座部と重ね合わせた状態で座部後部の支軸(例えば、実施形態における支軸22)を中心にして後側に回動する格納動作により前記凹部に収納可能な折り畳みシートであり、前記シートの下側にボード(例えば、実施形態におけるボード27)を設け、該ボードは前記シートの格納動作に連動して前記シートの上側に変位し、前記シート収納状態で前記シートの座部裏面と前記凹部前方のフロア(例えば、実施形態におけるボードブラケット32)とに掛け渡される車両用シート装置であって、前記ボードの前部を前記シートの前部下方のフロア(例えば、実施形態におけるボードブラケット32)に支持すると共に、前記ボードの後部を前記シートの座部の裏面に沿い前記支軸近傍まで延出し、シート裏面に対して回動自在に連係し、前記ボードは前記シートの格納動作の際に前記シートの後端部(例えば、実施形態における後端部K)に干渉して、前記ボードの後部が前記シートの上側に持ち上げられるものであり、前記ボードの後端部は、格納動作の初期においてはシートの格納動作を妨げず、格納動作の終期においては持ち上げられ、前記シートの座部の後端部の上側の位置に変位されていることを特徴とする。
このように構成することで、シートの支軸をフロアより下方(低位)へ位置させ、着座性の向上及び低ルーフ化を図ることが可能となる。しかも、折り畳まれたシートを後側に回動すると、これに連動してボードがシートの上側に変位し、凹部に格納されたシートの座部裏面と前記凹部前方のフロアとに掛け渡された状態で、両者間の空間部を閉塞できる。また、支軸をシートに直接設け、支軸の両端側のサイドフレームに直接支持することで、シートと支軸を連結するブラケットの廃止を可能とする。
さらに、格納動作の際に回動するシートの回動力を利用して、シートの一部がボードの後部を介してボードをその前部を中心にして押し上げることで、それまでシートの下側に位置していたボードを前記シートの上側に持ち上げ、凹部に格納されたシートの座部裏面と前記凹部前方のフロアと間の空間部を閉塞することができる。
さらに、シートを格納のために回動させると、支軸を中心にして回動するシートの座部裏面はボードに干渉しないでシートのスムーズな回動を確保し、シートの座部の後端部がボードの後端部に干渉してからは、シートの自重も加わった回動に伴いボードの後端部はボードの前部を中心にして回動して上側に変位することができる。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記フロアの前記シート(例えば、実施形態における例えば実施形態の3列目シート4)前方に、後方に立ち上がる段差(例えば、実施形態における段差d2)が形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、着座姿勢にある乗員の膝高さを確保できる。
【0010】
請求項3に記載した発明は、前記ボードの上面及び前記シート座部の裏面に渡って可撓性のあるシート状部材(例えば、実施形態におけるシート状部材S)を設けたことを特徴とする。
このように構成することで、シート格納時にボード上面からシートの座部裏面に渡る部位をシート状部材で覆うことができる。
【0011】
請求項4に記載した発明は、車両のフロア(例えば、実施形態における第3フロア7)上に車幅方向にクロスメンバ(例えば、実施形態におけるシートクロスメンバ30)を架設し、該クロスメンバの後方に、前記支軸を備えた折り畳みシートを設け、前記クロスメンバと前記支軸との間に物品収納凹部(例えば、実施形態における物品収納凹部50)を形成し、前記物品収納凹部を閉じるシート格納時に開閉自在かつフロアを兼ねるボード蓋部材(例えば、実施形態におけるボード蓋部材51)を着座時における前記シート下方に配置し、前記シートの格納動作に伴い、前記ボード蓋部材がフロアを形成することを特徴とする。
このように構成することで、前記ボード蓋部材の下方の物品収納凹部に物品が収納可能となる。
【0012】
請求項5に記載した発明は、前記ボード蓋部材と前記シートの座部裏面とが一体であって折れ曲がり部(例えば、実施形態における折れ曲がり部55)を備えていることを特徴とする。
このように構成することで、ボード蓋部材は折れ曲がり部により無理なく折れ曲がることが可能となる。
【0013】
請求項6に記載した発明によれば、前記ボード蓋部材は、剛性のある心材(例えば、実施形態における心材52)とカーペット表皮(例えば、実施形態におけるカーペット表皮53)からなることを特徴とする。
このように構成することで、シート格納時において重量物の積載が可能となると共に外観品質を高めることが可能となる。
【0014】
請求項7に記載した発明は、前記シート(例えば、実施形態における3列目シート4)の前側に配置された前方のシート(例えば、実施形態における2列目シート3)の背部(例えば、実施形態における背部3b)背面にフロアを形成可能なバックボード(例えば、実施形態におけるバックボード27A)を設けたことを特徴とする。
このように構成することで、バックボードを倒すことで、バックボードの下方に物品の収納スペースを確保することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1、図2において1は2ボックスタイプの車両を示している。この車両1はフロアF上に前方から後方に向けて3列に渡って1列目シート2、2列目シート3及び3列目シート4が配置されたシート配置構造となっている。
【0016】
具体的には1列目シート2が載置された第1フロア5は、段差d1だけ高い位置の第2フロア6に接続され、この第2フロア6に2列目シート3が載置されている。また、第2フロア6は段差d2だけ高い位置の第3フロア7に接続され、この第3フロア7に3列目シート4が載置されている。これにより、3列目シート4はその前方に形成された段差d2により、着座姿勢にある乗員の膝高さを確保できることとなるため、快適な着座感を与えることができる。尚、第3フロア7は両脇部分が高い位置に形成されている。そして、第1フロア5の前縁はダッシュロア8の下縁に接続され、第3フロア7の立ち上がり面に前方から後方に深くなるように、キャビン後部に下方に向かって落とし込み形成されたスペアタイヤ9の凹部10が形成されている。
【0017】
第3フロア7の前部上面、具体的には第3フロア7の両脇部分から落とし込まれた第3フロア7の高さの低い前部には下方が開放された状態で断面台形状のシートクロスメンバ30が車幅方向に架設され、このシートクロスメンバ30の上方にシートクロスメンバ30から凹部10の前部に渡って前記3列目シート4が配置されている。
したがって、前記フロアFは各列のシート毎に前方から後方に立ち上がるようにして第1フロア5、第2フロア6、第3フロア7と階段状に形成されることとなる。尚、各段差d1、d2は同一背高の乗員の目線(図1に長い矢印で示す)が前に着座している乗員の頭部に遮られない十分な高さ寸法に設定されている。尚、Pはヒップポイントを示す。
【0018】
ここで車両1の前部にはエンジン11が配置され、エンジン11に連結されたプロペラシャフト12の後部のデファレンシャルギヤ13が第3フロア7下の空間部14に配置されている。また、第2フロア6下の空間部15には燃料タンク16が配置されている。これら燃料タンク16、デファレンシャルギヤ13及びスペアタイヤ9の凹部10の下部は略同一位置に設定されている。
したがって、燃料タンク16とデファレンシャルギヤ13と凹部10の下部により決定される最低地上高Hを確保できると共に第1フロア5からの車室内スペース(高さh1)と第2フロア6からの車室内スペース(高さh2)を十分に確保できる。
【0019】
各列シート2,3,4は、図3に示すように基本的に、各々座部2c,3c.4cと起倒可能に支持された背部2b,3b,4bとを備えたものであり、1列目シート2と2列目シート3は左右が独立したシートで、3列目シート4はいわゆるベンチシートとなっている。尚、各列シート2,3,4の背部2b,3b,4bには各々ヘッドレスト2r,3r,4rが取り付けられている。
【0020】
2列目シート3は座部3cと背部3bとで構成され、座部3cは前側に立ち上げ可能で、かつ、背部3bを前方に倒し込み水平状態保持可能な折り畳みシートで構成されている。
具体的には図5〜図7に示すように、第2フロア6には前後方向に一対のスライドレール17が取り付けられている。スライドレール17にはリンク18の基端がブラケット20を介して前後方向にスライド可能、かつ、回動可能に支持され、リンク18の回動端に座部3cの前部下面がブラケット21を介して回動可能に支持されている。
【0021】
そして、背部3bはその下端がスライドレール17の後部にヒンジブラケット19を介して可倒可能に支持され、座部3cの上端に設けたヘッドレスト3rは前側に屈曲可能に支持されている。ここで、27Aはバックボードを示し、このバックボード27Aは2列目シート3の背部3bの背面下部にバックボードブラケット31を介して回動可能に取り付けられ、後述するボードブラケット32上面に掛け渡されるのに十分な長さを有している。尚、バックボード27Aの材質は樹脂であるが金属で成形してもよい。
【0022】
具体的には、図8、図9、図10に示すように、バックボード27Aは下縁にバックボードブラケット31を介して2列目シート3の背部3bに回動可能に支持され、上部には2列目シート3の背部3bのロックノブ40にロックアンロック可能に係止する係合部41が設けられたものである。ロックノブ40は図10に示すように2列目シート3の背部3bに回動自在に支持された軸部42とこの軸部42の先端に取り付けられた棒状の係止バー43とで構成され、係止バー43の前記2列目シート3側に突起44が形成されている。
【0023】
一方、前記バックボード27Aには、ロックノブ40の係止バー43に対応する位置であって係止バー43の回動範囲に凹部45が向けられ、該凹部45底壁には前記ロックノブ40の係止バー43を受け入れ可能な開口部46が上下方向に形成されている。ここで、凹部45の底壁の厚さ寸法は前記ロックノブ40の軸部42の長さ寸法よりも小さく設定されている。
そして、前記凹部45にはロックノブ40の係止バー43が回動した場合に突起44の軌跡上に環状の溝47を有する盛り上がり部48が形成されている。したがって、前記バックボード27Aを2列目シート3の背部3bに当接させて閉じて前記開口部46からロックノブ40の係止バー43が突出した状態で係止バー43を回動させると、係止バー43の突起44が溝47に係止し前記盛り上がり部48に乗り上がることで、バックボード27Aを2列目シート3の背部3bに押し付けた状態で、ロックノブ40の係止バー43によりバックボード27Aが抜け止めされた状態で固定できるようになっている。
上述したバックボード27Aの係合部41と2列目シート3の背部3bのロックノブ40とにより、バックボード27Aが回動可能かつ2列目シート3の背部3bに固定可能に構成されている。
【0024】
したがって、上記2列目シート3の座部3cを前方にスライドさせて(図5の矢印(1))、更にリンク18を介して前側に立ち上がる状態まで回動させ(図6の矢印(2))、ヘッドレスト3rを前側に可倒させた(図6の矢印(3))状態で、背部3bをヒンジブラケット19を介して前側に回動させ(図7の矢印(4))、バックボード27Aをバックボードブラケット31を中心にして後側に回動させて前記ボードブラケット32上面に回動端を載置すると、背部3bのヘッドレスト3rは一対のリンク18,18の間に収まり背部3bの背面が第3フロア7の面と面一になった状態で折り畳まれる。
【0025】
また、後方のボードブラケット32上面との間はバックボード27Aにより平坦な状態となる。ここで、スライドレール17の高さ寸法と背部3bの厚さとの合計が段差d2とほぼ等しい寸法、正確には段差d2とシートクロスメンバ30の高さとの合計にほぼ等しい寸法に設定されている。
また、座部3cの前端とヘッドレスト3rの先端部は第2フロア6面よりも下に突出するが、第1フロア5と第2フロア6との間に形成された段差d1に収まるため、背部3bの折り畳み機能に悪影響を与えることはない。
【0026】
3列目シート4は、座部4cと背部4bとで構成され、前記凹部10の前側に位置するシートクロスメンバ30の上方に座部4cの前部を位置させ、座部4cの後部を前記凹部10に落と込むように傾斜して配置されている。この3列目シート4は、背部4bを前側に倒し、座部4cと重ね合わせた状態で後方へ回動する格納動作により、フロアF下に位置する前記スペアタイヤ9の凹部10に収納されて水平状態に保持可能な折り畳みシートである。
【0027】
具体的には、図11、図12、図13に示すように、3列目シート4の座部4cには、その側壁の後部に水平方向に突出する支軸22が設けられ、この支軸22を中心にして凹部10の側方の車体部材に回動可能に支持されている。
つまり、図14に示すように、3列目シート4の座部4cに支軸22が貫通して設けられ、この支軸22は凹部10の側壁10cを貫通し、車体側部に前後方向に沿って設けられたサイドフレーム35,35に軸受けブラケット36を介して回転可能に支持されている。尚、36aは固定ボルト、36bはウエルドナットを示す。したがって、3列目シート4は、前記凹部10の前側に位置するシートクロスメンバ30の上方に座部4cの前部を位置させ、座部4cの後部を前記凹部10に落とし込むように傾斜して配置されているため、直接的に支軸22をサイドフレーム35,35に支持できる。よって、3列目シート4の座部4cの後部の落とし込みが少ないため支軸22の位置が高くなり、3列目シート4と支軸22とを連結するために比較的大きいブラケットを必要とする場合に比較して、車体軽量化を図ることができる。
【0028】
また、図11〜図13に示すように座部4cの側壁の前部には下方に開放された係止ブラケット23が取り付けられ、この係止ブラケット23の係止部24に図示しない車体側壁から突出する係止ピン25を係止させることで3列目シート4の前側への回動を規制している。3列目シート4の背部4bはその下端が座部4cの後部にヒンジブラケット28を介して可倒可能に支持され、背部4bの上端に設けたヘッドレスト4rは前側に屈曲可能に支持されている。
【0029】
ここで、前記凹部10の底壁にはスペアタイヤ9及び図示しない工具類が収納され、このスペアタイヤ9の上部を覆うように凹部10に区画シート26が落とし込まれて開閉可能に配置されている。この区画シート26の前縁26aは凹部10の前壁10aから第3フロア7面に延出し第3フロア7面に固定され、図11に示すように後縁26bは凹部10の後壁10bに渡って設けられ、後壁10b上縁に固定されている。
【0030】
そして、前記シートクロスメンバ30の前部傾斜面30Aには、金属製や樹脂製のボードブラケット32が固定されている。このボードブラケット32はシートクロスメンバ30の上部を覆うようにして配置された部材で、後部傾斜面32Aには平坦な形状のボード27がその前端部の回動が許容された状態で載置(支持)されている。
ボード27は3列目シート4の座部4cの裏面に沿い、その前部から後部に向かい支軸22の近傍まで延出する金属製や樹脂製の板状部材である。一方、ボードブラケット32の上面には可撓性のある樹脂などで形成されたシート状部材Sが取り付けられ、このシート状部材Sは屈曲して3列目シート4の座部4cの裏面に貼り付けられており、このシート状部材Sの下面にボード27が取り付けられて支持されている。尚、33はサポート部材を示し、このサポート部材33は凹部10の前側に配置されボード27の後部裏面を支持するものである。
【0031】
具体的には、ボード27の後端部は3列目シート4の座部4cの後端部Kの回動軌跡に干渉する位置に配置され、このボード27は3列目シート4の格納動作に連動して3列目シート4の上側に変位し、3列目シート4の収納状態で3列目シート4とボードブラケット32とに掛け渡され、3列目シート4の収納時に、3列目シート4の座部4c裏面、周囲の第3フロア7及びボードブラケット32上面とで、平坦で、剛性のある荷室底壁を構成する。尚、ボードブラケット32を廃止して前記シートクロスメンバ30の上面に直接的にボード27の前部を支持してもよい。また、ボード27の前部をボードブラケット32あるいはシートクロスメンバ30に回動自在に支持する構造を採用してもよい。
【0032】
したがって、3列目シート4の背部4bをヒンジブラケット28を中心に前方に倒し込み(図11の矢印(5))、ヘッドレスト4rを前側に可倒させた状態(図12の状態)で、座部4cの係止ブラケット23の係止部24から車体側の係止ピン25の係合を解除して座部4cと背部4bとを前記支軸22回りに後方に回動させれば(図11,12の矢印(6))、3列目シート4の格納動作の際にボード27の後端に3列目シート4の座部4cの後端部Kが干渉してボード27の後端が3列目シート4の上側に持ち上げられて(図13の矢印(7))、3列目シート4の下に位置していたボード27が3列目シート4の上側に載った状態となる(格納動作の初期)。
【0033】
そして、更に3列目シート4を回動させ、起立状態からは更に自重も加わって3列目シート4が回動すると(図13の矢印(6))、図13に示すように背部4bの背面が第3フロア7の面と面一になった状態で3列目シート4が折り畳まれて収納されると共に、スペアタイヤ9の凹部10、及び凹部10の前側の空間部Aはボード27で違和感なく閉塞されることとなる。このとき、シート状部材Sによりボードブラケット32の上面、ボード27の上面、3列目シート4の座部4cの裏面が段差、継ぎ目なく覆われる(格納動作の終期)。
【0034】
ここで、座部4cと背部4bとの折り畳み厚さ寸法は、区画シート26の底部から第3フロア7上に取り付けたシートクロスメンバ30上面の高さまでの深さ寸法D(図11参照)とほぼ等しい寸法に設定されている。よって、ボード27と、ボード27の両脇の第3フロア7と、3列目シート4の座部4c裏面とで平坦な荷室底壁が形成されることとなる。尚、図11において29は車体後部開口部を開閉するテイルゲートを示す。
【0035】
上記実施形態によれば、図1に示すように1列目シート2、2列目シート3及び3列目シート4が非収納状態においては、各列シート2,3,4に同一背高の乗員が着座していても、第1フロア5、第2フロア6及び第3フロア7が階段状に形成されているため、2列目シート3、3列目シート4に着座する乗員の前方視界を確保して視認性を向上することができるため、視界が確保できる快適な車室空間となる。
【0036】
また、第2フロア6下は燃料タンク16を配置する空間部15として確保でき、第3フロア7下はディファレンシャルギヤ13を配置する空間部14として確保できるため、車体全体高を増加することなく、第1フロア5からの車室内スペース(高さh1)と第2フロアからの車室内スペース(高さh2)を十分に確保して車室内スペースを拡大できる。
【0037】
とりわけ、第1フロア5と第2フロア6の段差d1と第2フロア6と第3フロア7との段差d2を各乗員の目線(図1に長い矢印で示す)が前に着座している乗員の頭部に遮られない十分な高さ寸法に設定して各乗員の視認性を向上できるため快適性をより一層高めることができる。
【0038】
また、図2、図4に示すように2列目シート3を折り畳んだ状態では背部3bの背面とバックボード27Aにより第3フロア7の面と面一になった状態で折り畳まれ、かつ、3列目シート4をスペアタイヤ9の凹部10の区画シート26内に収納した状態では、座部4cの裏面が第3フロア7の面と面一になった水平状態で保持される。よって、それまで3列目シート4下に隠れていて目に付かなかったボード27の前端と後端とがボードブラケット32と3列目シート4の座部4cの裏面に重なり合うようにして載置され、ボードの両脇の第3フロア7と共に違和感なく平坦面が形成され、凹部10を閉塞できる。
【0039】
その結果、図4に示すように1列目シート2後方から3列目シート4の水平保持状態の後端に渡り平坦な底壁を有する荷室空間が形成され、広く平坦なフルフラットフロアを可能とできる。したがって、荷積みスペースとしてのみならず多目的な車室内空間として有効使用でき利便性を高めることができる。
【0040】
そして、フロアFが後方に立ち上がるように階段状に形成されているため、第3フロア7が地上から高くなり、図示しない後輪の懸架装置、前記燃料タンク16、図示しない排気管の配置自由度が高まるため、複雑な懸架装置、大きな燃料タンク、大きなサイレンサーを設置することができる。
とりわけ、3列目シート4を凹部10の前部に配置したことにより、3列目シート4自体を傾斜した形状に細工したり、シート脚部に細工をすることなく簡単な構造で3列目シート4の座面を傾斜させることができ、第3フロア7の立ち上がり部分で十分に乗員の膝高さを確保できる。
【0041】
また、3列目シート4の使用時には、乗員の視界を確保しつつ乗員を低い位置に着座させることができるのでその分だけ乗員のヘッドクリアランスを大きく確保できると共に3列目シート4を凹部10に収納した状態では、十分な広さで平坦な荷室スペースを確保することができる。
よって、3列目シート4に乗員を視界を確保して着座させる関係で乗員を高い位置に着座させるために車両全高を大きくせざるを得なかった従来に比較して、車両全高を低く抑えることができ、造形上の自由度を高めることができる。
【0042】
また、3列目シート4は、折り畳まれた状態で後側に回動すると、これに連動してボード27が3列目シート4の上側に変位し、凹部10に格納された3列目シート4の座部4c裏面と前記凹部10前方のボードブラケット32とに掛け渡された状態で、両者間の空間部Aを閉塞するため、前記ボードブラケット32とボード27と3列目シート4の座部4c裏面とで、平坦、かつ、剛性のある荷室底壁が形成できる。
そして、ボード27は凹部10に格納された3列目シート4の座部4c裏面と前記凹部10前方のボードブラケット32に掛け渡されるため、凹部10及び両者間に形成された空間部Aを閉塞できるような大きさのボード27を用いるだけで容易にフルフラット化を実現でき、車室内レイアウトに制約を与えず、特定車種に限定されず、汎用性を高められる。
【0043】
ここで、格納動作の際に回動する3列目シート4の回動力を利用して、それまで3列目シート4の下側に位置していたボード27を前記3列目シート4上側に持ち上げ、凹部10に格納された3列目シート4の座部4c裏面と前記凹部10前方のボードブラケット32との間の空間部Aを閉塞することができるので、ボード27を意識せず3列目シート4の格納動作によりボード27を配置できる。
【0044】
そして、3列目シート4を格納のために回動させると、支軸22を中心にして回動する3列目シート4の座部4c裏面はボード27に干渉しないで3列目シート4のスムーズな回動を確保し、3列目シート4の座部4cの後端部Kがボード27の後端部に干渉してからは、3列目シート4の自重も加わった回動に伴いボード27の後端部はボード27の前部を中心にして回動して上側に変位することができるため、3列目シート4の回動動作の初期から終期に渡って、3列目シート4の格納動作に悪影響を与えずスムーズにボード27を姿勢変更できる。
【0045】
次に、この発明の第2実施形態を図15〜図20に基づいて説明する。尚、前記実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
図15に示すように、この実施形態は、第1実施形態のシートクロスメンバ30が架設された第3フロア7の前部であって、前記シートクロスメンバ30と前記支軸22との間に物品収納凹部50が形成されたものである。そして、この物品収納凹部50を閉じる3列目シート4の格納時に開閉自在かつ第3フロア7を兼ねるボード蓋部材51を着座時における前記3列目シート4下方に配置し、前記3列目シート4の格納動作に伴い、前記ボード蓋部材51が第3フロア7を形成するようになっている。ここで、前記ボード蓋部材51は第1実施形態のボード27及びシート状部材Sに相当する部材であるが、その構造が異なっている。
【0046】
図18〜図20に示すように、前記ボード蓋部材51は、樹脂製や金属製などの剛性のある心材52と樹脂製のカーペット表皮53からなっている。カーペット表皮53は前記心材52の裏面の後端部付近から前端部に至り、更に心材52の表面から心材52の後端部に向かって、心材52を表皮が包み込むように取り付けられていて、このカーペット表皮53の後部端末は、心材52の表面の後端部から3列目シート4の座部4cの裏面に沿って貼り付けられている。ここで、心材52の後端部付近ではカーペット表皮53の端末に弛み部54が形成され、弛み部54の端末は3列目シート4の座部4cの裏面にクリップ49により固定されている。ここで、前記弛み部54は3列目シート4の格納時においてボード蓋部材51を心材52の前端部側から開いた場合に、カーペット表皮53が突っ張ることがないような長さに設定されている。
【0047】
また、前記ボード蓋部材51のカーペット表皮53が3列目シート4の座部4cの裏面に貼り付けられているため、ボード蓋部材51と前記3列目シート4の座部4c裏面とが一体となっているが、前記心材52の後端部と3列目シート4の座部4cの裏面とに跨る部位には、前記カーペット表皮53に、カーペット表皮53の上方向の屈曲を許容する折れ曲がり部55が設けられている。
【0048】
そして、前記ボード蓋部材51の心材52の前端部付近は前記シートクロスメンバ30の上面のボードブラケット32に掛け渡されるのに十分な長さを有しており、同様にシートクロスメンバ30上のボードブラケット32に載置可能に構成されたバックボード27Aの回動端部と共に3列目シート4の格納時においてシートクロスメンバ30上のボードブラケット32に載置可能に構成され、両者が開閉可能になっている(図15,図17参照)。尚、バックボード27Aの構造は第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0049】
したがって、3列目シート4の背部4bをヒンジブラケット28を中心に前方に倒し込み(図18の矢印(5))、ヘッドレスト4rを前側に可倒させた状態(図19の状態)で、座部4cの係止ブラケット23の係止部24から車体側の係止ピン25の係合を解除して座部4cと背部4bとを前記支軸22回りに後方に回動させれば(図18,19の矢印(6))、3列目シート4の格納動作の際にボード蓋部材51の心材52の後端配置部位付近に3列目シート4の座部4cの後端部Kが干渉して前記心材52の後端配置部位付近が3列目シート4の上側に持ち上げられて(図20の矢印(7))、3列目シート4の下に位置していたボード蓋部材51が3列目シート4の上側に載った状態となる(格納動作の初期)。
【0050】
そして、更に3列目シート4を回動させ、起立状態からは更に自重も加わって3列目シート4が回動すると(図20の矢印(6))、図20に示すように背部4bの背面が第3フロア7の面と面一になった状態で3列目シート4が折り畳まれて収納されると共に、スペアタイヤ9の凹部10、及び凹部10の前側の物品収納凹部50はボード蓋部材51で違和感なく閉塞されることとなる。この場合にボード蓋部材51は前記折れ曲げ部55によって折れ曲がった状態から無理なくフラットな状態へと姿勢変化することができる。そして、カーペット表皮53によりボードブラケット32の上面、心材52、3列目シート4の座部4cの裏面が段差、継ぎ目なく覆われ、3列目シート4と心材52で剛性を確保されたフロアFが形成されることとなる。(格納動作の終期)。
【0051】
そして、この3列目シート4の格納状態では3列目シート4の裏面から前記ボードブラケット32に掛け渡される部位でカーペット表皮53が表面を覆うこととなるため、外観品質を高めることができる。
ここで、3列目シート4の格納状態で前記ボードブラケット32上に掛け渡してあるボード蓋部材51の前端部を引き上げると、前記ボード蓋部材51を後側に開くことができるが、ボード蓋部材51は前記折れ曲がり部55によりスムーズに屈曲できるため、操作がスムーズに行える。また、ボード蓋部材51の開き開度が増加するにつれて、心材52の後端部の裏側ではカーペット表皮53にはクリップ49の止め部分を引張する方向に力がかかるが、前記弛み部54からカーペット表皮53が繰り出されることとなるため、ボード蓋部材51はスムーズに開作動できることとなる。したがって、ボード蓋部材51を開いた状態で物品収納凹部50から容易に物品を取り出したり、収納したりすることができる。
【0052】
そして、図8に示す2列目シート3のロックノブ40の係止バー43を回動して係合部41の開口部46に整合させれば、2列目シート3の背部3bのバックボード27Aをその下縁のバックボードブラケット31を中心にして回動し、図16に示すようにバックボード27Aの上縁部を後方のボードブラケット32上に掛け渡せば、前記バックボード27Aの下方にも第2フロア6との間に物品収納部56が形成されるため、この部位も収納空間として有効利用できる。
【0053】
上述した第2実施形態によれば、前記3列目シート4の格納動作に伴い、前記ボード蓋部材51がフロアFを形成するため、前記ボード蓋部材51の下方の物品収納凹部50に物品が収納可能となる。よって、3列目シート4の格納時においてボード蓋部材51の下方を物品収納部として有効利用できる。
また、前記ボード蓋部材51と前記3列目シート4の座部4c裏面とが一体であって折れ曲がり部55を備えているため、ボード蓋部材51のカーペット表皮53は折れ曲がり部55により無理なく折れ曲がることが可能となり、したがって、ボード蓋部材51の製造時における取り扱い及び取り付け作業が容易となり、また、3列目シート4の格納時においてボード蓋部材51を折れ曲がり部55で容易に開閉できる。
【0054】
ここで、前記ボード蓋部材51は、剛性のある心材52をカーペット表皮53でくるむようにして構成されているため、重量物の積載が可能となると共に表側と裏側共に見栄えが良くなり外観品質を高めることができる。
そして、3列目シート4の格納時において心材52と3列目シート4の座部4c裏面とに重量物の積載が可能となると共に外観品質を高めることができるため、3列目シート4の格納時における外観品質を維持したまま、荷室スペースとしての利用価値を高めることができる。
【0055】
そして、図15〜図17に示すように、第1実施形態で説明した手順で2列目シート3を折り畳みそのバックボード27Aを回動して、後方のシートクロスメンバ30のボードブラケット32上に載置できるため、このバックボード27Aと3列目シート4のボード蓋部材51を選択的に開くことで(図15参照)、3列目シート4の下の物品収納凹部50とバックボード27A下の物品収納部56から物品を取り出したり、これらから自由に物品を取り出すことができ、フルフラットフロアを可能としつつも、剛性を確保したうえで、物品の収納を可能とすることができる。
【0056】
尚、この発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、2列目シート3と3列目シート4は、折り畳んだ状態で1列目シート2後方からキャビン後端に連なる面一なフロアが形成されれば2列目シート3の折り畳み形態、3列目シート4の収納形態は上記実施形態に限られるものではない。また、第1実施形態において2列目シート3を折り畳んだ際に使用されるバックボード27Aは一例であって、平坦なフロアを形成できれば、後方からバックボード27Aを延ばすような構成を採用することができる。また、前後2列シートが配置された車両の後列シートに、この実施形態の3列目シート4及びボード27を適用できることは勿論である。
【0057】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項1に記載した発明によれば、折り畳まれたシートを後側に回動すると、これに連動してボードがシートの上側に変位し、凹部に格納されたシートの座部裏面と前記凹部前方のフロアとに掛け渡された状態で、両者間の空間部を閉塞するため、凹部の前側のフロアとボードとシートの座部裏面とで、平坦、かつ、剛性のある荷室底壁が形成される効果がある。
また、ボードは凹部に格納されたシートの座部裏面と前記凹部前方のフロアとに掛け渡されるため、両者間に形成された空間部を閉塞できるボードを用いるだけで容易にフロアのフラット化を実現でき、車室内レイアウトに制約を与えず、特定車種に限定されず、汎用性を高められる効果がある。
そして、座部の後部を前記凹部に斜めに落とし込んだシートを配置しているのでシートの支軸をフロアより下方(低位)へ位置させることができるため、着座性の向上及び低ルーフ化を図ることができる効果がある。また、支軸をシートに直接設け、支軸の両端側のサイドフレームに直接支持することで、シートと支軸を連結するブラケットを廃止でき、車体軽量化を図ることができる効果がある。
さらに、格納動作の際に回動するシートの回動力を利用して、シートの一部がボードの後部を介してボードをその前部を中心にして押し上げることで、それまでシートの下側に位置していたボードを前記シートの上側に持ち上げ、凹部に格納されたシートの座部裏面と前記凹部前方のフロアと間の空間部を閉塞することができるので、ボードを意識せずシートの格納動作によりボードを配置できる効果がある。
さらに、シートを格納のために回動させると、支軸を中心にして回動するシートの座部裏面はボードに干渉しないでシートのスムーズな回動を確保し、シートの座部の後端部がボードの後端部に干渉してからは、シートの自重も加わった回動に伴いボードの後端部はボードの前部を中心にして回動して上側に変位することができるため、シートの回動動作の初期から終期に渡って、シートの格納動作に悪影響を与えずスムーズにボードを姿勢変更できる効果がある。
【0058】
請求項2に記載した発明によれば、着座姿勢にある乗員の膝高さを確保できることとなるため、快適な着座感を与えることができる効果がある。
【0061】
請求項3に記載した発明によれば、シート格納時にボード上面からシートの座部裏面に渡る部位をシート状部材で覆うことができるため、シート格納状態でシート状部材に覆われた切れ目のない荷室底壁を得ることができる効果がある。
【0062】
請求項4に記載した発明によれば、前記ボード蓋部材の下方の物品収納凹部に物品が収納可能となるので、シートの格納時においてボードの下方を物品収納部として有効利用できる効果がある。
【0063】
請求項5に記載した発明によれば、ボード蓋部材は折れ曲がり部により無理なく折れ曲がることが可能となるため、ボード蓋部材の製造及び取り付け作業が容易となり、また、シートの格納時においてボード蓋部材を折れ曲がり部で容易に開閉できる効果がある。
【0064】
請求項6に記載した発明によれば、シート格納時において重量物の積載が可能となると共に外観品質を高めることができるため、シート格納時における外観品質を維持したまま利用価値を高めることができる効果がある。
【0065】
請求項7に記載した発明によれば、バックボードを倒すことで、バックボードの下方に物品の収納スペースを確保することが可能となるため、物品収納量を増加することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態のシート非収納状態の車両側面説明図である。
【図2】 第1実施形態のシート収納状態の車両側面説明図である。
【図3】 図1に対応する車室内前部から見た斜視図である。
【図4】 図2に対応する車室内後部から見た斜視図である。
【図5】 2列目シートの側面図である。
【図6】 2列目シートの折り畳み経過を示す側面図である。
【図7】 2列目シートの折り畳み状況を示す側面図である。
【図8】 2列目シートの背部の斜視図である。
【図9】 ロックノブ近傍の正面図である。
【図10】 図8のY−Y線に沿う断面図である。
【図11】 3列目シートの側面図である。
【図12】 3列目シートの折り畳み状況を示す側面図である。
【図13】 3列目シートの折り畳み状況を示す側面図である。
【図14】 図11のX−X線に沿う断面図である。
【図15】 第2実施形態の図2に相当する車両側面説明図である。
【図16】 第2実施形態の図7に相当する折り畳み状況を示す側面図である。
【図17】 第2実施形態の図4に相当する車室内後部から見た斜視図である。
【図18】 第2実施形態の図11に相当する側面図である。
【図19】 第2実施形態の図12に相当する側面図である。
【図20】 第2実施形態の図13に相当する側面図である。
【符号の説明】
4 3列目シート(シート)
4c 座部
4b 背部
7 第3フロア(フロア)
10 凹部
22 支軸
27 ボード
27A バックボード
30 シートクロスメンバ(クロスメンバ)
32 ボードブラケット(フロア)
50 物品収納凹部
51 ボード蓋部材
52 心材
53 カーペット表皮
54 弛み部
55 折れ曲がり部
d2 段差
S シート状部材
K 後端部
Claims (7)
- 車両のフロアに形成された凹部の前部に、座部の後部を前記凹部に斜めに落とし込んだシートを配置し、該シートは背部を前側に倒し前記座部と重ね合わせた状態で座部後部の支軸を中心にして後側に回動する格納動作により前記凹部に収納可能な折り畳みシートであり、前記シートの下側にボードを設け、該ボードは前記シートの格納動作に連動して前記シートの上側に変位し、前記シート収納状態で前記シートの座部裏面と前記凹部前方のフロアとに掛け渡される車両用シート装置であって、前記ボードの前部を前記シートの前部下方のフロアに支持すると共に、前記ボードの後部を前記シートの座部の裏面に沿い前記支軸近傍まで延出し、シート裏面に対して回動自在に連係し、前記ボードは前記シートの格納動作の際に前記シートの後端部に干渉して、前記ボードの後部が前記シートの上側に持ち上げられるものであり、前記ボードの後端部は、格納動作の初期においてはシートの格納動作を妨げず、格納動作の終期においては持ち上げられ、前記シートの座部の後端部の上側の位置に変位されていることを特徴とする車両用シート装置。
- 前記フロアの前記シート前方に、後方に立ち上がる段差が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート装置。
- 前記ボードの上面及び前記シート座部の裏面に渡って可撓性のあるシート状部材を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用シート装置。
- 車両のフロア上に車幅方向にクロスメンバを架設し、該クロスメンバの後方に、前記支軸を備えた折り畳みシートを設け、前記クロスメンバと前記支軸との間に物品収納凹部を形成し、前記物品収納凹部を閉じるシート格納時に開閉自在かつフロアを兼ねるボード蓋部材を着座時における前記シート下方に配置し、前記シートの格納動作に伴い、前記ボード蓋部材がフロアを形成することを特徴とする請求項1に記載の車両用シート装置。
- 前記ボード蓋部材と前記シートの座部裏面とが一体であって折れ曲がり部を備えていることを特徴とする請求項4に記載の車両用シート装置。
- 前記ボード蓋部材は、剛性のある心材とカーペット表皮からなることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の車両用シート装置。
- 前記シートの前側に配置された前方のシートの背部背面にフロアを形成可能なバックボードを設けたことを特徴とする請求項4〜請求項6の何れかに記載の車両用シート装置。
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