JP5691376B2 - 車両の可動ルーフ構造 - Google Patents
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Description
上述のハードルーフ構造はソフトトップ構造と比較して、安全性、耐久性および快適性がよいので、今後のオープンルーフ構造はハードルーフ構造がその主流となりつつある。
さらに、上記特許文献1、2に開示されたものにおいても、ルーフ部材を乗員の好みに対応して半開状態などの部分開放モードに成すことはできなかった。
また、リヤルーフを開放し、フロントルーフを閉鎖することができるので、乗員に開放感を与えつつ、車両前方からの侵入風、光、騒音を可及的遮断して、乗員の快適性向上を図ることができる。
上記構成によれば、フロントルーフが乗員着座用のシートの上方まで配設されているので、独立開閉モード時においても、閉状態のフロントルーフで乗員の頭上を覆うことができ、この結果、外光、騒音、走行風などの侵入を可及的に防止することができる。
上述の遮蔽部材は、布状部材やメッシュ状部材から成るシェード(shade、日よけ)部材にて構成してもよい。
上記構成によれば、独立開閉モードの時、フロントルーフの後端とその後方との間を遮蔽することができるので、適度な開放感を確保することができる。
上述の採光手段は、メッシュ状部材のメッシュ部で構成してもよい。
上記構成によれば、独立開閉モードの時、遮蔽部材でフロントルーフの後方を遮蔽して、適度な開放感を確保しつつ、上記採光手段を設けたことで車室内に外光を取入れることができる。
上記構成によれば、遮蔽部材の不使用時に、該遮蔽部材をフロントルーフまたはリヤルーフに巻取ってコンパクトに格納することができる。
上記リヤルーフを後方に回動させるリンク機構を有し、上記リヤルーフは、その前端位置が後端位置よりも高くなるように後方に回動して乗員用シート後方に収納されることにより開状態となるという構成にて実現した。
図面は車両の可動ルーフ構造を示し、図1はオープンカーの側面図、図2は図1の要部拡大側面図であって、図1、図2において、このオープンカーは、車幅方向に延びて車室1前部のフロントウインドウ部材としてのフロントウインドガラス2の上辺を支持する強度部材であるフロントヘッダ3と、このフロントヘッダ3の後方に連なって車室1上部を形成するルーフ部材4とが設けられており、ルーフ部材4は、フロントルーフ5とリヤルーフ6とに前後方向に2分割されている。
上述のルーフ部材4は開閉可能に構成されており、この実施例では、フロントルーフ5およびリヤルーフ6は共にハードルーフ部材にて形成されている。
さらに、上述のリヤフロア9の後端部には、上下方向に延びるリヤエンドパネル14を一体的に立設固定し、このリヤエンドパネル14の上部車外側つまり後部側には、車幅方向に延びるリヤエンドメンバ15を接合固定し、該リヤエンドメンバ15とリヤエンドパネル14との間には、車幅方向に延びるリヤエンド閉断面16を形成し、この閉断面構造により後部車体剛性の向上を図っている。
このトランクルーム17の上部は、トランクリッド18により開閉可能に覆われている。
ここで、上述のフロントヘッダ3は、車室1内に配設された乗員用シート22の前方にて車幅方向に延び、車室1前部のフロントウインドガラス2の上辺を支持する閉断面構造の強度部材である。
なお、図1において、30は後輪ホイールハウスである。
ここで、上述のフック31はフロントルーフ5の前部に左右対称となるように一対設けられている。
上述のシェード32は車室1内に外光を取入れる採光手段としてのメッシュ部材で構成されている。
さらに、図1に示すように、フロントルーフ5は、フロントヘッダ3から乗員用シート22の上まで配設されており、これにより、図6に示す独立開閉モード時においても、閉状態のフロントルーフ5で乗員の頭上を覆うことができ、外光、騒音、走行風などの侵入を可及的に防止すべく構成している。
この駆動機構34は、図2、図3に示すモータユニット35と、複数のリンクX,Y,Zとを備えている。
また、リンクXに対してリンクYが車幅方向の外側に位置するように配設している。
さらに、上述のリンクZの遊端側は2つのピン43,44を用いて、リヤルーフ6の側壁部に連結されている。
ところで、上述の遮蔽部材としてのシェード32は、その使用時にフロントルーフ5の後部と、リヤルーフ6の前部との間に自動的に張設されるように構成している。
この実施例では、図2に示すルーフ全閉状態から図4、図5の状態を経て図6に示す独立開閉モード(半開モード)となり、さらに、図6に示す独立開閉モードから図7、図8の状態を経て図9に示すルーフ全開モード(フルオープンモード)となるので、まず、全閉モード(図2、図3参照)から半開モード(図6参照)と成す場合について説明する。
インストルメントパネルに設けた図示しない全開モードスイッチをON操作すると、図2に示すルーフ全閉状態から図4、図5に示す中途状態を経て一旦、図6に示す半開モードとなった後に、出力ギヤ38はリンクXのみを駆動するので、このリンクXは平行リンクを構成する他方のリンクYを伴ってフロントルーフ5を格納方向である後方かつ下方へ後退移動させるので、フロントルーフ5は図6に示す状態から図7、図8に示す中途状態を経て、図9に示す格納位置に移動する。
この際、一旦、各ルーフ5,6間に張架されたシェード32は、リトラクタ33の巻取り方向への付勢力により、リヤルーフ6側に自動的に巻取られる。
この構成によれば、リヤルーフ6のみを開放し、フロントルーフ5のみを閉鎖状態と成した独立開閉モード、いわゆる半開モード(図6参照)を得ることができるので、乗員の好みに応じたルーフ折畳み形態を確保することができる。
特に、フロントピラー、フロントヘッダ周りからの不快な走行風、紫外線および周囲の視線を遮断して、快適性の向上を図ることができる。
この構成によれば、フロントルーフ5が乗員用シート22の上方まで配設されているので、独立開閉モード時(図6参照)においても、閉状態のフロントルーフ5で乗員の頭上を覆うことができ、この結果、外光、騒音、走行風などの侵入を可及的に防止することができる。
この構成によれば、独立開閉モードの時(図6参照)、上述のシェード32でフロントルーフ5の後端とその後方との間を遮蔽することができるので、適度な開放感を確保することができる。
この構成によれば、図6に示す独立開閉モードの時、遮蔽部材(シェード32参照)でフロントルーフ5の後方を遮蔽して、適度な開放感を確保しつつ、上記採光手段(メッシュ状部材のメッシュ部)を設けたことで車室内に外光を取入れることができる。
この構成によれば、遮蔽部材(シェード32参照)の不使用時に、該遮蔽部材(シェード32参照)をリヤルーフに巻取ってコンパクトに格納することができる。
この構成によれば、独立開閉モードの時(図6参照)に、フロントルーフ5とリヤルーフ6との間に遮蔽部材(シェード32参照)を自動的に張設することができる。
このように構成すると、リトラクタ33(またはシェード32の巻回部)の重量がリヤルーフ6に付加されない分、先の実施例と比較して、リヤルーフ6の軽量化および該リヤルーフ6の開閉駆動力の低減を図ることができる。
要するに、この実施例では、シェード32をその不使用時にボディ側に巻取り可能に支持させたものである。
この発明の遮蔽部材は、シェード32に対応し、
以下同様に、
乗員着座用のシートは、乗員用シート22に対応し、
採光手段は、遮蔽部材を形成するメッシュ状部材のメッシュ部に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記遮蔽部材は採光手段を採用しない場合には布部材で構成することもできる。
また、上記実施例の車両の可動ルーフ構造は、2シーターの車両以外に適用してもよい。
3…フロントヘッダ
4…ルーフ部材
5…フロントルーフ
6…リヤルーフ
22…乗員用シート(乗員着座用のシート)
32…シェード(遮蔽部材)
Z…リンク(リンク機構)
Claims (5)
- 車室上方のルーフ部材を開閉可能と成した車両の可動ルーフ構造であって、
上記ルーフ部材を少なくとも1つがボード状のハードルーフ部材で形成されると共に、
前後方向に複数に分割されたフロントルーフとリヤルーフとを備え、
上記フロントルーフのみを閉状態とする独立開閉モードを備え、
上記リヤルーフを後方に回動させるリンク機構を有し、
上記リヤルーフは、その前端位置が後端位置よりも高くなるように後方に回動して乗員用シート後方に収納されることにより開状態となる
車両の可動ルーフ構造。 - 上記フロントルーフは、フロントヘッダから乗員着座用のシートの上方まで配設された
請求項1に記載の車両の可動ルーフ構造。 - 上記独立開閉モードの時、上記フロントルーフより後方を遮蔽する遮蔽部材が配設され、
上記遮蔽部材は、その使用時にフロントルーフ後部とリヤルーフ前部との間に張設される
請求項1または2に記載の車両の可動ルーフ構造。 - 上記遮蔽部材は、車室内に外光を取入れる採光手段を備えた
請求項3に記載の車両の可動ルーフ構造。 - 上記遮蔽部材は、その不使用時に上記フロントルーフまたはリヤルーフに巻取り可能に支持された
請求項3または4に記載の車両の可動ルーフ構造。
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