JP2012084522A - リチウムイオン二次電池用負極、リチウムイオン二次電池、およびリチウムイオン二次電池用負極の製造方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用負極、リチウムイオン二次電池、およびリチウムイオン二次電池用負極の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高容量と良好なサイクル特性を実現するリチウムイオン二次電池用負極を得る。
【解決手段】集電体3の少なくとも一面に、多孔質シリコン粒子5を有するリチウムイオン二次電池用負極1であって、多孔質シリコン粒子5の平均粒径が、0.1μm〜50μmであり、多孔質シリコン粒子5は、三次元網目構造を有し、多孔質シリコン粒子5の平均空隙率が、20〜90%であり、多孔質シリコン粒子5の平均空孔径が、5nm〜2μmであり、多孔質シリコン粒子5の平均粒径と平均空孔径の比が、5以上であり、多孔質シリコン粒子5の組成が、酸素を除いてシリコンが80原子%以上であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極である。多孔質シリコン粒子5の少なくとも一部が、集電体3に埋まっていることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用負極、リチウムイオン二次電池、およびリチウムイオン二次電池用負極の製造方法に関する。より詳しくは、多孔質シリコン粒子を負極活物質として用いた、高容量かつ長寿命のリチウムイオン二次電池用負極などに関する。
従来、負極活物質としてグラファイトを用いるリチウムイオン二次電池が実用化されている。このリチウムイオン二次電池の負極は、一般に、負極活物質と、カーボンブラック等の導電助剤と、樹脂の結着剤とを混練してスラリーを調製し、銅箔等の集電体上に塗布、乾燥して形成するようにしている。
一方で、高容量化を目指し、負極活物質としてリチウム化合物としての理論容量の大きな金属や合金、特にシリコンおよびその合金を用いるリチウムイオン二次電池用の負極の開発が進められている。
このシリコンを使用したリチウムイオン二次電池用の負極の製造方法としては、金属シリコンを機械的にナノメートルサイズにまで粉砕し、造粒して、カーボンブラック等の導電助剤と樹脂の結着剤と共に混練してスラリーを調製し、銅箔上に塗布する方法や、シリコン粒子をめっき浴中に分散させた上での分散めっき(特許文献1を参照)などが知られている。
また、シリコン粒子を含むスラリーを塗布した後に電解めっき等で被覆する方法(特許文献2を参照)や、活物質層の両面に表面層を有する負極を銅箔から剥離させる方法(特許文献3を参照)など、内部にシリコン粒子が存在する負極なども知られている。
特開2004−228059号公報 特開2005−44672号公報 特開2006−4903号公報
一般に、金属シリコンを機械的にナノメートルサイズにまで粉砕し、造粒して、カーボンブラック等の導電助剤と樹脂の結着剤と共に混練してスラリーを調製し、銅箔上に塗布する方法では、銅箔とシリコンとの接合性が脆弱であり、充放電中のシリコンの体積膨張収縮に伴い剥離する。その結果、シリコン粒子と銅箔間の接触抵抗が大きくなるころから充放電特性の劣化が進むことが公知となっている。
また、特許文献1の技術は、分散めっきを施しても、この負極活物質と集電体の結合力は強いものではなかった。そのため、充放電時の負極の体積膨張を抑制できないと、負極活物質の微粉化や剥離、負極の亀裂の発生、負極活物質間の導電性の低下等が発生して容量が低下してしまう。それゆえ、サイクル特性が悪く、二次電池の寿命が短いという問題点があった。特に、負極用材料としての実用化が期待されているシリコンは、リチウムイオン吸蔵時の体積変化が約4倍と大きいため、負極活物質に割れや剥離が発生しやすく、また充放電サイクル特性が悪いという問題点があり、従来のグラファイト負極と比較して極めて寿命が短いという欠点があった。
また、特許文献2、3の技術は、集電体からの活物質の脱落改善を提案しているが、使用されるシリコン粒子のD50が0.1〜8μmの粗な粒子を使用しており、このサイズでは充放電時の微粉化は回避できないのは公知である。充放電時の応力緩和の目的で、空隙の割合を5〜9体積%に調整するために、この粗な粒子を使用している。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とすることは、高容量と
良好なサイクル特性を実現するリチウムイオン二次電池用負極などを得ることである。
本発明者は、シリコンの多孔質体を溶融金属に均一分散させたものを、銅箔などの集電体上に流込み双ロール圧延機で圧延することで、強制的にシリコンの多孔質体を銅箔と機械的に接合させることにより、集電体とシリコン粒子との接合性を改善することが可能であることを見出した。本発明は、この知見の基づきなされたものである。
すなわち本発明は、以下のとおりである。
(1)集電体の少なくとも一面に、多孔質シリコン粒子を有するリチウムイオン二次電池用負極であって、前記多孔質シリコン粒子の平均粒径が、0.1μm〜50μmであり、前記多孔質シリコン粒子は、三次元網目構造を有し、前記多孔質シリコン粒子の平均空隙率が、20〜90%であり、前記多孔質シリコン粒子の平均空孔径が、5nm〜2μmであり、前記多孔質シリコン粒子の平均粒径と平均空孔径の比が、5以上であり、前記多孔質シリコン粒子の組成が、酸素を除いてシリコンが80原子%以上であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極。
(2)前記多孔質シリコン粒子の少なくとも一部が、前記集電体に埋まっていることを特徴とする(1)に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
(3)さらに、前記集電体の前記多孔質シリコン粒子を有する面と、前記多孔質シリコン粒子とを覆うような、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の被覆金属またはこれらの合金を含む被覆層を有することを特徴とする(1)または(2)に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
(4)前記集電体の、前記多孔質シリコン粒子を有する面に、Al、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sn、Sb、Tl、Znからなる群より選ばれた少なくとも1種の軟金属またはこれらの合金を含む軟金属層を有し、前記多孔質シリコン粒子の一部が、前記軟金属層に埋まっており、前記軟金属層と、前記多孔質シリコン粒子とを覆うような、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の被覆金属またはこれらの合金を含む被覆層を有することを特徴とする(1)または(2)に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
(5)前記集電体の、前記多孔質シリコン粒子を有する面に、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属またはこれらの合金を含む置換めっき層を有し、前記多孔質シリコン粒子の一部が、前記置換めっき層に埋まっていることを特徴とする(1)または(2)に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
(6)さらに、前記置換めっき層と、前記多孔質シリコン粒子とを覆うような、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の被覆金属の被覆層を有することを特徴とする(5)に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
(7)前記多孔質シリコン粒子内に、As、Ba、Ca、Ce、Co、Cr、Cu、Er、Fe、Gd、Hf、Lu、Mg、Mn、Mo、Nb、Nd、Ni、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Ti、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素とのシリサイドを有することを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用負極。
(8)リチウムイオンを吸蔵および放出可能な正極と、(1)から(7)のいずれかに記載の負極と、前記正極と前記負極との間に配置されるセパレータとを有し、リチウムイオン伝導性を有する電解質中に、前記正極、前記負極および前記セパレータとが配設されていることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
(9)減圧された炉内でAl、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sn、Sb、Tl、Znからなる群より選ばれた少なくとも1種の軟金属またはこれらの合金の溶融金属(体積:Vx)中に、多孔質シリコン粒子(体積:Vs)を、添加比(R:Vx÷Vs)が0.5〜20となるように添加して加熱し、均一分散した溶融金属を作製する工程(a)と、前記溶融金属の溶湯と、集電体をロール鋳造・圧延することで、前記集電体に前記多孔質シリコン粒子及び凝固層を機械的に接合させる工程(b)と、その後、前記凝固層の一部または全部を除去する工程(c)と、を具備することを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
(10)前記工程(c)の後、前記集電体の前記多孔質シリコン粒子を有する面と、前記多孔質シリコン粒子とを覆うような、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の被覆金属またはこれらの合金を含む被覆層を形成する工程を具備することを特徴とする(9)に記載のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
(11)前記工程(c)において、前記凝固層の除去前の20体積%以下を残し、前記工程(c)の後、残存した前記凝固層と、前記多孔質シリコン粒子とを覆うような、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の被覆金属またはこれらの合金を含む被覆層を形成する工程を具備することを特徴とする(9)に記載のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
(12)前記工程(c)において、前記凝固層の20体積%以下を残し、前記工程(c)の後、残存した前記凝固層に対して、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属またはこれらの合金で置換めっきを施す工程を具備することを特徴とする(9)に記載のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
(13)前記置換めっきを施す工程の後、前記置換めっき層と、前記多孔質シリコン粒子とを覆うような、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の被覆金属の被覆層を形成することを特徴とする(12)に記載のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
(14)前記多孔質シリコン粒子の平均粒径が、0.1μm〜50μmであり、前記多孔質シリコン粒子は、三次元網目構造を有し、前記多孔質シリコン粒子の平均空隙率が、20〜90%であり、前記多孔質シリコン粒子の平均空孔径が、5nm〜2μmであり、前記多孔質シリコン粒子の平均粒径と平均空孔径の比が、5以上であり、前記多孔質シリコン粒子の組成が、酸素を除いてシリコンが80原子%以上であることを特徴とする(9)〜(13)に記載のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
本発明により、高容量で、良好なサイクル特性を示し、長寿命なリチウムイオン二次電池用負極などを得ることができる。
(a)本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極1の断面模式図、(b)本発明に係る多孔質シリコン粒子5の断面模式図。 本発明に係る集電体と多孔質シリコン粒子を含む溶融金属との接合工程を説明する図。 (a)〜(b)本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極1の製造工程を示す断面模式図。 (a)〜(d)本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極の他の例の断面模式図。 (a)〜(c)本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極1aの製造工程を示す断面模式図。 (a)〜(c)本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極1bの製造工程を示す断面模式図。 (a)〜(c)本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極1cの製造工程を示す断面模式図。 (a)〜(d)本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極1dの製造工程を示す断面模式図。 本発明に係るリチウムイオン二次電池の一例を示す断面模式図。
(リチウムイオン二次電池用負極1の構成)
図1(a)に示すように、本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極1は、集電体3の少なくとも一面に、多孔質シリコン粒子5を有する。多孔質シリコン粒子5は、平均粒径が0.1μm〜50μmで、三次元網目構造を有し、平均空隙率が20〜90%である。また、多孔質シリコン粒子5は、平均空孔径が5nm〜2μmで、平均粒径と平均空孔径の比が5以上で、組成が、酸素を除いてシリコンが80原子%以上である
多孔質シリコン粒子5は、集電体3に、結着剤を用いることなく、その少なくとも一部が集電体に埋設されることで一体化されていてもよい。この場合、多孔質シリコン粒子は、一次粒子または凝集体の一部が集電体の銅箔に埋設されていてもよいし、全部が埋設されていてもよい。
また、多孔質シリコン粒子5は、集電体3の表面の一部に配設または埋設されていてもよいし、片面または両面の全面に配設または埋設されていてもよい。
すなわち、本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極は、負極活物質としての多孔質シリコン粒子5が、集電体3としての銅箔に担持され一体化された構成となっている。
本発明に係る集電体3は、銅または銅合金箔であり、多孔質シリコン粒子5をシート状の形態で担持可能なものであれば、そのサイズ、厚み等は特に制限されないが、厚みについては、強度、疲労特性の観点から、好ましくは5〜30μm程度、より好ましくは10〜20μm程度である。また、組成については、Cu95原子%以上であることが好ましく、99原子%以上がより好ましい。
これら多孔質シリコン粒子5の平均粒径または平均支柱径は、0.1μm〜50μmであり、好ましくは1〜40μm、より好ましくは、10〜30μmである。また、平均空隙率が20〜90%であり、好ましくは30〜80%である。平均空孔が5nm〜2μmであり、好ましくは10〜500nm、より好ましくは、20〜200nmである。
多孔質シリコン粒子5は、前述の条件を満たせば特に限定されないが、好ましくは、図1(b)に示すように、多数のシリコン微粒子7が接合してなる多孔質体が好ましい。シリコン微粒子7は、平均粒径または平均支柱径が2nm〜2μmであり、好ましくは、10〜500nm、より好ましくは、20〜300nmである。そして、一つ一つのシリコン微粒子7の結晶構造は、結晶性を有する単結晶であることが好ましい。また、シリコン微粒子7は、酸素を除く元素の比率で、シリコンを80原子%以上含む中実な微粒子であることが好ましい。
また、多孔質シリコン粒子5内に、As、Ba、Ca、Ce、Co、Cr、Cu、Er、Fe、Gd、Hf、Lu、Mg、Mn、Mo、Nb、Nd、Ni、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Ti、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素と、シリコンとのシリサイドを有してもよい。これらの元素の割合は、シリコンの1〜33原子%である。これらの元素は、シリコンに比べてリチウムイオンを吸蔵しにくい元素であるため、リチウムイオンの吸蔵時にこのシリサイドは膨張し難く、多孔質シリコン粒子全体の膨張も抑制され、より長寿命の負極活物質を得ることができる。なお、多孔質シリコン粒子の表面には粒径比で0.25以下の酸化膜が形成されていても特性上問題はない。
また、上記の多孔質シリコン粒子は、通常は凝集して存在している。粒径の計測は、例えば、電子顕微鏡(SEM)の画像情報や、動的光散乱光度計(DLS)の体積基準メディアン径を併用することができる。平均粒径は、SEM画像によりあらかじめ粒子形状を確認し、画像解析ソフトウェア(例えば、旭化成エンジニアリング製「A像くん」(登録商標))で粒径を求めたり、粒子を溶媒に分散してDLS(例えば、大塚電子製DLS−8000)により測定したりすることが可能である。DLS測定時に粒子が十分に分散しており、凝集していなければ、SEMとDLSでほぼ同じ測定結果が得られる。
また、平均支柱径とは、アスペクト比が5以上の棒状(柱状)のシリコン粒子において、その柱の直径を支柱径と定義する。この支柱径の平均値を平均支柱径とする。この支柱径は、おもに粒子のSEM観察を行って求める。
また、本発明における三次元網目構造とは、いわゆるナノポーラス構造であって、フッ酸等によりシリコン粒子をエッチングすることで連結した孔が生成したものや、スピノーダル分解過程で生じる共連続構造やスポンジ構造のように、空孔が三次元的に互いに連接している構造を意味する。
本発明における多孔質シリコン粒子が有する空孔は、空孔径が5nm〜2μm程度であって、平均空隙率は20〜90%であり、好ましくは50〜80%、より好ましくは60〜70%である。なお、平均空隙率は、粒子中の空隙の割合をいう。サブミクロン以下の細孔は窒素ガス吸着法によっても可能であるが、細孔サイズが広範囲に渡る場合には、電子顕微鏡観察や、水銀圧入法(JIS R 1655「ファインセラミックスの水銀圧入法による成形体気孔径分布測定方法」、空隙内へ水銀を侵入させた際の圧力と水銀体積の関係から導出)、等により測定が可能である。
そして、本発明における多孔質シリコン粒子は、上記のとおり通常は凝集して存在していることから、リチウムイオン二次電池用負極として所望の使用形態に応じて、一次粒子が凝集した凝集体を形成していてもよい。例えば、凝集体は、厚さ0.1〜50μm程度のリボン状や、平均粒径が0.1〜50μm程度の粒状等とすることが好ましく、前記厚さや前記平均粒径は1〜20μm程度であることがより好ましい。
凝集体の厚みや平均粒径は、電子顕微鏡により観察することで求めることができる。
多孔質シリコン粒子5としては、シリコン粉末をフッ酸などで処理して多孔質化した粒子を用いることができる。フッ酸処理すると、結晶の粒界がフッ酸でエッチングされ、結晶性の高いシリコン微粒子7が接合した構造となる。なお、フッ酸でエッチングする場合、表面には細孔構造が発達するが、粒子の内部に細孔構造が発達しにくいため、フッ酸でエッチングしただけでは、粒子全体が三次元網目構造とはなりにくい。そのため、エッチングした後、粒子を粉砕することにより、細孔構造が発達した、粉砕前の粒子の表面部分のみからなる粒子を得ることができ、三次元網目構造を有する多孔質シリコン粒子5を得ることができる。
また、超高温プラズマ法によって、微粒子の凝集・合体を促進して得られる粒子を、多孔質シリコン粒子5として用いることもできる。
(リチウムイオン二次電池用負極1の製造方法)
本発明のリチウム電池負極の製造方法について以下に説明する。
まず、工程(a)で、多孔質シリコン粒子5を、真空溶解炉で、溶解したAl、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sn、Sb、Tl、Znの少なくとも1つ以上の軟金属に添加し、溶融金属25を作製する。溶解温度はAl、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sn、Sb、Tl、Znもしくはこの合金の融点から融点+400℃であることが望ましい。ここで、多孔質シリコン粒子5の体積(Vs)とAl、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sn、Sb、Tl、Znの体積(Vx)の比(R:Vx÷Vs)の範囲は0.5〜20で、より好ましくは2〜10である。Rが0.5よりも小さいと下記の鋳造機への注入ができないためである。また、真空炉内の圧力は、10−1〜10−6atmで、多孔質シリコン粒子からの脱気が主目的である。炉内での多孔質シリコン粒子の分散の均一化を図る上で機械攪拌を行う。なお、ここでAl、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sn、Sb、Tl、Znを用いるのは軟金属であり、シリコンよりも融点が低く、シリコンの溶解度が小さいためである。
その後、工程(b)で、図2に示す双ロール鋳造機21へ、工程(a)で作成された多孔質シリコン粒子5を含有する溶融金属25を溶湯の状態で供給し、他方から供給される銅もしくは銅合金箔の集電体3を供給し、これらを双ロール鋳造機21で鋳造圧延することで溶融金属25が凝固した層である凝固層29との接合を行う。ここで工程(a)からの半溶融金属を供給する上でスクリュー・コンベアーなどを用いて強制供給や重力を用いても良い。なお、多孔質シリコン粒子の真密度は、Al、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sn、Sb、Tl、Znの溶融金属の密度より小さいので、溶融金属25の上方へ偏在する。この結果、図3(a)に示すように軟金属が変形し、多孔質シリコン粒子5が集電体3内へめりこむ。これは、下面鋳造ロール側に接触した軟金属の溶湯が直ちに凝固・低温化し、この堅固な凝固シェルが押金となり、銅箔と接触している半溶融状態もしくは凝固直後の高温状態の軟金属層中の多孔質シリコン粒子を、銅箔へ押込むためである。
なお、単ロール鋳造機を用いて実施しても何ら問題は無い。凝固層29の厚さが2〜30μmであることが好ましい。
また、溶融金属25との濡れ性を改善する上で、集電体3である銅箔上に電気めっきにより0.01〜1.0μmの被膜を形成しても良い。電気めっきすべき金属は、2元系平衡状態図から溶融金属元素と金属間化合物を形成するもので、例えば溶融金属25がBiの場合には、銅箔前処理としてAu、In、Mgなどの元素が挙げられる。
その後、工程(c)で図3(a)の銅箔の反対側から酸、アルカリ、有機溶剤、加熱減圧蒸留でAl、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sn、Sb、Tl、Znなどの凝固層29を除去し、図3(b)に示すように、集電体3上に多孔質シリコン粒子5が露出する。
なお、露出している銅箔面にマスキングを行い、酸・アルカリもしくは有機溶剤の入った浴槽へ連続的に浸漬させて凝固層29を溶解させても良い。
なお、凝固層29は、初期の体積に比較して20体積%以下であれば残存させても良い。
(リチウムイオン二次電池用負極の第1の他の例)
リチウムイオン二次電池用負極の第1の他の例は、図4(a)に示すような、集電体3の多孔質シリコン粒子5を有する面と、多孔質シリコン粒子5とを覆うような、被覆層11を有するリチウムイオン二次電池用負極1aである。
被覆層11は、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の被覆金属またはこれらの合金を含む、厚さ0.05〜5μmの層である。被覆層11は、電気めっきや無電解めっきにより形成される。
リチウムイオン二次電池用負極1aは、被覆層11を有することで多孔質シリコン粒子5の集電体3からの剥離を防ぐことができる。
図5(a)〜(c)は、リチウムイオン二次電池用負極1aの製造方法を説明する図である。図5(a)に示すように、双ロール鋳造機21などを用いて集電体3の上に溶融金属25を凝固させ、多孔質シリコン粒子5を含む凝固層29を形成する。その後、図5(b)に示すように、凝固層29を除去する。その後、図5(c)に示すように、集電体3と多孔質シリコン粒子5を覆うように被覆層11を、電気めっきや無電解めっきで形成する。
(リチウムイオン二次電池用負極の第2の他の例)
リチウムイオン二次電池用負極の第2の他の例は、図4(b)に示すような、集電体3の、多孔質シリコン粒子5を有する面に、多孔質シリコン粒子5の一部が埋まっている軟金属層13を有し、軟金属層13と多孔質シリコン粒子5とを覆うような、被覆層11をさらに有するリチウムイオン二次電池用負極1bである。
軟金属層13は、Al、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sn、Sb、Tl、Znからなる群より選ばれた少なくとも1種の軟金属またはこれらの合金を含む。後述するとおり、軟金属層13は、負極製造時の溶融金属由来の凝固層29の除去を完全には行わずに一部の凝固層29を残すことで形成される。
被覆層11は、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の被覆金属またはこれらの合金を含む、厚さ0.05〜5μmの層である。
リチウムイオン二次電池用負極1bは、被覆層11と軟金属層13が多孔質シリコン粒子5の集電体3からの脱落を防ぐことができる。
図6(a)〜(c)は、リチウムイオン二次電池用負極1bの製造方法を説明する図である。図6(a)に示すように、双ロール鋳造機21などを用いて集電体3の上に溶融金属25を凝固させ、多孔質シリコン粒子5を含む凝固層29を形成する。その後、図6(b)に示すように、凝固層29を、初期の体積に比較して20体積%以下残存するように、除去し、軟金属層13を形成する。その後、図6(c)に示すように、軟金属層13と多孔質シリコン粒子5を覆うように被覆層11を、電気めっきや無電解めっきで形成する。
(リチウムイオン二次電池用負極の第3の他の例)
リチウムイオン二次電池用負極の第3の他の例は、図4(c)に示すような、集電体3の、多孔質シリコン粒子5を有する面に、多孔質シリコン粒子5の一部が埋まっている置換めっき層15を有するリチウムイオン二次電池用負極1cである。
置換めっき層15は、軟金属層13を、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属またはこれらの合金で、置換めっきして得られる層である。
リチウムイオン二次電池用負極1cでは、置換めっき層15が多孔質シリコン粒子5の集電体3からの脱落を防ぐことができる。
図7(a)〜(c)は、リチウムイオン二次電池用負極1cの製造方法を説明する図である。図7(a)に示すように、双ロール鋳造機21などを用いて集電体3の上に溶融金属25を凝固させ、多孔質シリコン粒子5を含む凝固層29を形成する。その後、図7(b)に示すように、凝固層29を、初期の体積に比較して20体積%以下残存するように、除去し、軟金属層13を形成する。その後、図7(c)に示すように、軟金属層13を、軟金属層13を構成する軟金属元素より貴な元素で置換めっきを行い、置換めっき層15を形成する。
(リチウムイオン二次電池用負極の第4の他の例)
リチウムイオン二次電池用負極の第4の他の例は、図4(d)に示すような、集電体3の、多孔質シリコン粒子5を有する面に、多孔質シリコン粒子5の一部が埋まっている置換めっき層15を有し、さらに、置換めっき層15と、多孔質シリコン粒子5とを覆うような、被覆層11を有するリチウムイオン二次電池用負極1dである。負極1dは、負極1cに被覆層11を設けた構造である。
置換めっき層15は、軟金属層13を、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属またはこれらの合金で、置換めっきして得られる層である。
被覆層11は、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の被覆金属またはこれらの合金を含む、厚さ0.05〜5μmの層である。
リチウムイオン二次電池用負極1dでは、置換めっき層15と被覆層11が多孔質シリコン粒子5の集電体3からの脱落を防ぐことができる。
図8(a)〜(d)は、リチウムイオン二次電池用負極1dの製造方法を説明する図である。図8(a)に示すように、双ロール鋳造機21などを用いて集電体3の上に溶融金属25を凝固させ、多孔質シリコン粒子5を含む凝固層29を形成する。その後、図8(b)に示すように、凝固層29を、初期の体積に比較して20体積%以下残存するように、除去し、軟金属層13を形成する。その後、図8(c)に示すように、軟金属層13をより貴な元素で置換めっきを行い、置換めっき層15を形成する。その後、図8(d)に示すように、置換めっき層15と多孔質シリコン粒子5を覆うように被覆層11を、電気めっきや無電解めっきで形成する。なお、図8(c)の置換めっき層形成工程と図8(d)の被覆層形成工程は連続して処理しても良い。
(リチウムイオン二次電池)
本発明のリチウムイオン二次電池は、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な正極と、上記の本発明のリチウムイオン二次電池用負極と、前記正極と前記負極との間に配置されるセパレータとを有し、リチウムイオン伝導性を有する電解質中に、前記正極、前記負極および前記セパレータとが配設されていることを特徴としている。以下に、その構成について、製造方法も併せて詳しく説明する。
(リチウムイオン二次電池用正極)
リチウムイオン二次電池用正極としては、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な各種の正極を用いることができる。このリチウムイオン二次電池用正極は、正極活物質、導電助剤、結着剤および溶媒等を混合して正極活物質の組成物を準備し、これをアルミ箔などの金属集電体上に直接塗布・乾燥することで製造することができる。
正極活物質としては、一般的に使われるものであればいずれも使用可能であり、例えば、LiCoO、LiMn、LiMnO、LiNiO、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3、LiFePOなどの化合物を使用することができる。
導電助剤としては、例えばカーボンブラックを使用し、結着剤としては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)、水溶性アクリル系バインダーを使用することができ、溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、水などを使用することができる。このとき、正極活物質、導電助剤、結着剤および溶媒の配合は、リチウムイオン二次電池で通常的に採用される範囲で適宜調整することができる。
(セパレータ)
セパレータとしては、正極と負極の電子伝導を絶縁する機能を有し、リチウムイオン二次電池で通常的に使われるものであればいずれも使用可能である。例えば、微多孔性のポリオレフィンフィルムを使用できる。
(電解質)
電解質としては、リチウムイオン伝導性を有する各種の電解液および電解質を使用することができる。例えば、電解質リチウムイオン二次電池、Liポリマー電池などにおける電解液および電解質には、有機電解液(非水系電解液)、無機固体電解質、高分子固体電解質等が使用できる。
有機電解液の溶媒の具体例として、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等のカーボネート;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル;ベンゾニトリル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、γ―ブチロラクトン、ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルクロロベンゼン、ニトロベンゼン等の非プロトン性溶媒、あるいはこれらの溶媒のうちの2種以上を混合した混合溶媒が挙げられる。
有機電解液の電解質には、LiPF、LiClO、LiBF、LiAlO、LiAlCl、LiSbF、LiSCN、LiCl、LiCFSO、LiCFCO、LiCSO、LiN(CFSO等のリチウム塩からなる電解質の1種または2種以上を混合させたものを用いることができる。
有機電解液には、添加剤として、負極活物質の表面に有効な固体電解質界面被膜を形成できる化合物を添加することが望ましい。例えば、分子内に不飽和結合を有し、充電時に還元重合できる物質、例えばビニレンカーボネート(VC)などを添加する。
また、上記の有機電解液に代えて固体状のリチウムイオン伝導体を用いることができる。たとえばポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリエチレンイミン等からなるポリマーに前記リチウム塩を混合した固体高分子電解質や、高分子材料に電解液を含浸させゲル状に加工した高分子ゲル電解質を用いることができる。
さらに、リチウム窒化物、リチウムハロゲン化物、リチウム酸素酸塩、LiSiO、LiSiO−LiI−LiOH、LiPO−LiSiO、LiSiS、LiPO−LiS−SiS、硫化リン化合物などの無機材料を無機固体電解質として用いてもよい。
(リチウムイオン二次電池の組立て)
本発明のリチウムイオン二次電池は、前述したような正極と、本発明のリチウムイオン二次電用負極との間にセパレータを配置して、電池素子を形成している。このような電池素子を巻回、または積層して円筒形や角形の電池ケースに入れた後、電解質を注入して、リチウムイオン二次電池とする。
本発明のリチウムイオン二次電池の一例(断面図)を図9に示す。リチウムイオン二次電池51は、正極53、負極55を、セパレータ57を介して、セパレータ−負極−セパレータ−正極の順に積層配置し、正極53が内側になるように巻回して極板群を構成し、これを電池缶61内に挿入する。そして正極53は正極リード63を介して正極端子67に、負極55は負極リード65を介して電池缶61にそれぞれ接続し、リチウムイオン二次電池51内部で生じた化学エネルギーを電気エネルギーとして外部に取り出し得るようにする。次いで、電池缶61内に非水系電解液59を極板群を覆うように充填した後、電池缶61の上端(開口部)に、円形蓋板とその上部の正極端子67からなり、その内部に安全弁機構を内蔵した封口体69を、環状の絶縁ガスケットを介して取り付けて、本発明のリチウムイオン二次電池51を製造することができる。
(リチウムイオン二次電池用負極の効果)
このような本発明のリチウムイオン二次電池用負極は、負極活物質である多孔質シリコン粒子が平均空隙率20〜90%の3次元網目状構造を有するため、リチウムイオン吸蔵時の体積膨張を大幅に抑制することができ、負極活物質の微粉化や剥離、負極の亀裂の発生、負極活物質間の導電性の低下等の問題が解消された高容量で長寿命の負極が提供される。
また、本発明のリチウムイオン二次電池用負極は、負極活物質である多孔質シリコン粒子が凝集体として得られ、さらに、集電体の内部に負極活物質を埋設することも可能であるため、負極活物質と集電体との接合に必要な導電助剤の量および結着剤の量を減らしたり、あるいは全く使用することなく、強固な接合を実現することができる。そのため、負極活物質と集電体の間の結合強度を高く、電極の内部抵抗を低くすることが可能となり、電極のサイクル特性を向上させることができる。
また、本発明のリチウムイオン二次電池用負極において、負極活物質としてシリサイドを含む多孔質シリコン粒子を用いる場合、高容量で長寿命の負極を得ることができる。シリサイドを形成する元素は、シリコンに比べてリチウムを吸蔵しにくい元素であるため、リチウムイオンの吸蔵時にこれらの元素は膨張し難いため、シリコンの膨張が抑制され、より長寿命の負極を得ることができる。
(リチウムイオン二次電池の効果)
本発明によると、高容量で、サイクル特性が良好な長寿命のリチウムイオン二次電池を得ることができる。
以下、本発明について実施例および比較例を用いて具体的に説明する。
(多孔質シリコン粒子の作製)
[サンプル1]
まず、表1のサンプル1として、シリコンとビスマスを溶解し、インゴットを鋳造した。このインゴットを機械的に粉砕してシリコン合金粉末を得た。このシリコン合金粉末を、20質量%のフッ化水素水と、25質量%の硝酸を混合した混酸を用いてエッチング処理を行い、ろ過した。さらに機械的に粉砕し、Biを含有し、連続した空隙を有する三次元網目構造を有する多孔質シリコン粒子(平均粒径:28μm、平均空隙率:49.7%、平均空孔径:0.061μm、シリサイド無し)を得た。また、多孔質シリコン粒子の平均空隙率は、水銀圧入法(JIS R 1655)により15mLセルで測定したところ、約50%であった。多孔質シリコン粒子の組成を、ICP発光分光分析計により調べたところ、この材料中のBi含有量は2.1原子%で、その他元素の元素は0.5原子%以下であった。
[サンプル2〜10、A〜G]
含有元素の種類と割合とを変更し、さらにシリサイドを形成する元素の添加の有無を変更し、サンプル1と同様の方法でサンプル2〜10、A〜Gを作製した。
各サンプルの特性を表1に示す。
なお、サンプル9は、シリサイドとしてFeSiを含み、サンプル10は、NiSiを含み、サンプルFは、FeSiを含む。
Figure 2012084522
サンプルAは、平均空隙率が低い点が、サンプルBは、平均空隙率が高い点が、サンプルCは、平均粒径が小さすぎる点と平均粒径と平均空孔径の比が5を下回る点が、サンプルDは、平均粒径が大きすぎる点が、サンプルEは、平均空孔径が大きすぎる点が、サンプルFは、シリコンの含有量が80原子%を下回る点で、本発明の条件を満たさない。
(リチウムイオン二次電池用負極の作製)
[実施例1]
サンプル1の多孔質シリコン粒子を、誘導溶解炉中のBi金属浴中に添加して均一分散を図る。その溶湯を融点よりも362℃高い633℃まで昇温し、それをハンター式双ロール鋳造機へ供給して溶融金属の凝固を図る。その際に、上方から銅箔を鋳造ロールに接するように供給し、溶融金属と銅箔を接合する。双ロール鋳造機へ溶融金属を層流状態で供給することにより、比重の軽い多孔質シリコン粒子は上側へ偏在する。これを急冷後に、Bi層側から20%硝酸でBiを溶解した。この後に電解めっきにて1.3μmの銅コーティングを施した。
その他実施例、比較例を表2に示す条件で行った。なお、表2中で、工程(a)は、多孔質シリコン粒子の溶融金属への分散工程であり、工程(b)は、集電体である銅箔上に多孔質シリコン粒子と、凝固層を形成する工程であり、工程(c)は、凝固層を除去する工程であり、工程(d)は、被覆層11や置換めっき層15を形成する工程である。工程(c)の残存率とは、溶解前の凝固層に対する、溶解後の凝固層(軟金属層)の体積%を意味する。また、工程(d)の方法1〜4は、第1〜第4の他の例に対応する。方法4においては、置換めっきと電気めっき、または置換めっきと無電解めっきは、同じ元素を析出させ、置換めっき層と被覆層の合計の厚さをめっき厚さとした。
Figure 2012084522
比較例1は、溶融金属がBaである点が、比較例2は、溶融金属の体積Vxと、多孔質シリコン粒子の体積Vsの比R(Vx÷Vs)が20を超えている点が、比較例3は、出湯温度がBiの融点の271℃より、463Kも高い点が、比較例4は、銅箔の銅の量が90%と低い点が、比較例5は、銅箔の厚さが薄すぎる点が、比較例6は、銅箔の厚さが厚すぎる点が、比較例7は、凝固層の厚さが薄すぎる点が、比較例8は、凝固層の厚さが厚すぎる点が、比較例9は、凝固層の厚さの残存率が高すぎる点が、比較例10は、めっき元素がFeである点が、比較例11は、被覆層のめっき厚さの厚さが厚すぎる点が、実施例とは異なる点である。
(リチウムイオン二次電池用負極のサイクル特性の評価)
実施例1〜10および比較例1〜11で得られたリチウムイオン二次電池用負極と、1mol/LのLiPFを含むエチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶液からなる電解液と、金属Li箔対極を用いて、4つの異なるリチウムイオン二次電池を構成し、充放電特性を調べた。特性の評価は、初回の放電容量および50サイクルの充電・放電後の放電容量を測定し、放電容量の維持率を算出することによって行った。放電容量は、シリサイドと、リチウムの吸蔵・放出に有効な活物質Siの総重量を基準として算出した。まず、25℃環境下において、電流値を0.1C、電圧値を0.02Vまで定電流定電圧条件で充電を行い、電流値が0.05Cに低下した時点で充電を停止した。次いで、電流値0.1Cの条件で、金属Liに対する電圧が1.5Vとなるまで放電を行い、0.1C初期放電容量を測定した。なお、1Cとは、1時間で満充電できる電流値である。また、充電と放電はともに25℃環境下において行った。次いで、0.1Cでの充放電速度で上記充放電を50サイクル繰り返した。0.1C初期放電容量に対する、充放電を50サイクル繰り返したときの放電容量の割合を百分率で求め、50サイクル後放電容量維持率とした。
評価結果を表3にまとめた。
Figure 2012084522
表3に示したとおり、実施例1〜10は、50サイクル後容量維持率が高く、充放電の繰り返しによる放電容量の低下の割合が小さいので、電池の寿命が長いことが確認された。
各実施例においては、負極活物質が、三次元網目構造を持つ多孔質シリコン粒子であるため、充放電時のLiとSiの合金化・脱合金化による膨張・収縮の体積変化が生じても、シリコン粒子の割れや微粉化を生じず、放電容量維持率が高いことがわかった。
比較例では、Liの侵入・放出を繰返す際に粗大SiをはじめとするSi粒子が充放電=LiとSiの合金化・脱合金化による膨張・収縮の体積変化に追従できずに、割れや崩壊を起こり、集電パスや電極機能が失われた割合が多くなり、電池の寿命が短くなった。
以上、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しえることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………リチウムイオン二次電池用負極
3………集電体
5………多孔質シリコン粒子
7………シリコン微粒子
11………被覆層
13………軟金属層
15………置換めっき層
21………双ロール鋳造機
23………樋
25………溶融金属
27………水冷ロール
29………凝固層
51………リチウムイオン二次電池
53………正極
55………負極
57………セパレータ
69………非水系電解液
61………電池缶
63………正極リード
65………負極リード
67………正極端子
69………封口体

Claims (14)

  1. 集電体の少なくとも一面に、多孔質シリコン粒子を有するリチウムイオン二次電池用負極であって、
    前記多孔質シリコン粒子の平均粒径が、0.1μm〜50μmであり、
    前記多孔質シリコン粒子は、三次元網目構造を有し、
    前記多孔質シリコン粒子の平均空隙率が、20〜90%であり、
    前記多孔質シリコン粒子の平均空孔径が、5nm〜2μmであり、
    前記多孔質シリコン粒子の平均粒径と平均空孔径の比が、5以上であり、
    前記多孔質シリコン粒子の組成が、酸素を除いてシリコンが80原子%以上であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極。
  2. 前記多孔質シリコン粒子の少なくとも一部が、前記集電体に埋まっていることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  3. さらに、前記集電体の前記多孔質シリコン粒子を有する面と、前記多孔質シリコン粒子とを覆うような、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の被覆金属またはこれらの合金を含む被覆層を有することを特徴とする請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  4. 前記集電体の、前記多孔質シリコン粒子を有する面に、Al、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sn、Sb、Tl、Znからなる群より選ばれた少なくとも1種の軟金属またはこれらの合金を含む軟金属層を有し、
    前記多孔質シリコン粒子の一部が、前記軟金属層に埋まっており、
    前記軟金属層と、前記多孔質シリコン粒子とを覆うような、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の被覆金属またはこれらの合金を含む被覆層を有することを特徴とする請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  5. 前記集電体の、前記多孔質シリコン粒子を有する面に、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属またはこれらの合金を含む置換めっき層を有し、
    前記多孔質シリコン粒子の一部が、前記置換めっき層に埋まっていることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  6. さらに、前記置換めっき層と、前記多孔質シリコン粒子とを覆うような、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の被覆金属の被覆層を有することを特徴とする請求項5に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  7. 前記多孔質シリコン粒子内に、As、Ba、Ca、Ce、Co、Cr、Cu、Er、Fe、Gd、Hf、Lu、Mg、Mn、Mo、Nb、Nd、Ni、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Ti、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素とのシリサイドを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  8. リチウムイオンを吸蔵および放出可能な正極と、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の負極と、
    前記正極と前記負極との間に配置されるセパレータとを有し、
    リチウムイオン伝導性を有する電解質中に、前記正極、前記負極および前記セパレータとが配設されていることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  9. 減圧された炉内でAl、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sn、Sb、Tl、Znからなる群より選ばれた少なくとも1種の軟金属またはこれらの合金の溶融金属(体積:Vx)中に、多孔質シリコン粒子(体積:Vs)を、添加比(R:Vx÷Vs)が0.5〜20となるように添加して加熱し、均一分散した溶融金属を作製する工程(a)と、
    前記溶融金属の溶湯と、集電体をロール鋳造・圧延することで、前記集電体に前記多孔質シリコン粒子及び凝固層を機械的に接合させる工程(b)と、
    その後、前記凝固層の一部または全部を除去する工程(c)と、
    を具備することを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
  10. 前記工程(c)の後、前記集電体の前記多孔質シリコン粒子を有する面と、前記多孔質シリコン粒子とを覆うような、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の被覆金属またはこれらの合金を含む被覆層を形成する工程を具備することを特徴とする請求項9に記載のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
  11. 前記工程(c)において、前記凝固層の除去前の20体積%以下を残し、
    前記工程(c)の後、残存した前記凝固層と、前記多孔質シリコン粒子とを覆うような、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の被覆金属またはこれらの合金を含む被覆層を形成する工程を具備することを特徴とする請求項9に記載のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
  12. 前記工程(c)において、前記凝固層の20体積%以下を残し、
    前記工程(c)の後、残存した前記凝固層に対して、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属またはこれらの合金で置換めっきを施す工程を具備することを特徴とする請求項9に記載のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
  13. 前記置換めっきを施す工程の後、前記置換めっき層と、前記多孔質シリコン粒子とを覆うような、Cu、Ni、Sn、Zn、Agからなる群より選ばれた少なくとも1種の被覆金属の被覆層を形成することを特徴とする請求項12に記載のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
  14. 前記多孔質シリコン粒子の平均粒径が、0.1μm〜50μmであり、
    前記多孔質シリコン粒子は、三次元網目構造を有し、
    前記多孔質シリコン粒子の平均空隙率が、20〜90%であり、
    前記多孔質シリコン粒子の平均空孔径が、5nm〜2μmであり、
    前記多孔質シリコン粒子の平均粒径と平均空孔径の比が、5以上であり、
    前記多孔質シリコン粒子の組成が、酸素を除いてシリコンが80原子%以上であることを特徴とする請求項9〜13に記載のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
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