JP7337580B2 - 多元系シリサイドおよびケイ素を含むリチウムイオン電池用負極材料 - Google Patents
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Description
本発明は以上のような事情を背景とし、初期放電容量を高くする他に、特にサイクル特性を高めることが可能なリチウムイオン電池用負極材料を提供することを目的としてなされたものである。
本発明はこのような知見に基づいてなされたものであり、Si相とともに形成されるSi化合物相を、Siと上記の群から選択された元素Aおよび元素Bの3元素で構成したものである。本発明のリチウムイオン電池用負極材料では、Si化合物相を2元系のSi-A合金やSi-B合金で構成した場合よりもサイクル特性を高めることができる。
この場合、サイクル特性は元素Aと元素Bの比率によって変化するため、[A]/([A]+[B])で表される元素Aと元素Bの原子%比を0.1~0.9とすることが好ましい。より好ましい範囲は0.3~0.7である。
Si相量が20質量%未満の場合、Liイオンを吸蔵するSiの量が少な過ぎて初期放電容量が不足してしまう。一方、Si相量が65質量%を超えると相対的にSi化合物相の量が低下してサイクル特性が悪化してしまう。このためSi相量は、20~65質量%の範囲とすることが好ましい。より好ましい範囲は25~45質量%である。
本発明のSi,A,Bの3成分からなるSi化合物相は、Li吸蔵性、即ちLiパス特性が高くない。このため、LiイオンがSi化合物相中を拡散移動してSi相まで到達し難い場合が考えられる。このような場合、Siと化合物を形成しない上記の元素を適量含有させることでLiパス特性を高めることができ、その結果、Siの利用率を高めることができる。
本負極材料は、Si相とSi化合物相からなる。
Si相は、Siを主に含有する相である。Li吸蔵量が大きくなるなどの観点から、好ましくはSiの単相よりなると良い。もっとも、Si相中には不可避的な不純物が含まれていても良い。
また、Siと化合物を形成しないSn,Al,In,Biよりなる群の中から選択された1種以上の元素を更に含有させることも可能である。この場合には前記群から選択された元素の合計含有量を10質量%以下とすることが望ましい。
Si合金を負極材料に用いた場合であっても、充放電反応に伴う負極材料自体の体積膨張・収縮を生じ、これにより負極材料をバインダにて結着して成る合剤層、つまり導電膜中に応力が発生する。この場合、バインダがその応力に耐えられないとバインダの崩壊が生じ、その結果、導電膜の集電体からの剥離を生じ、結果として電極内の導電性が低下し、充放電サイクル特性が低下する。しかるに負極材料の平均粒径を1~20μmの微細な粒子としておいた場合、負極材料が微細化であることによってバインダとの接触面積が増加し、これによりバインダの崩壊が良好に抑制され、結果としてサイクル特性を向上させることができる。
本電池は、本負極材料を含む負極を用いて構成されている。
下記表1に示す合金組成となるように各原料を秤量した。秤量した各原料を高周波誘導炉を用いて加熱、溶解し、合金溶湯とした。
得られた各合金溶湯を、単ロール急冷法を用いて急冷し、各急冷合金リボンを得た。なお、ロール周速は42m/s、ノズル距離は3mmとした。
得られた各急冷合金リボンを、乳鉢を用いて機械的に粉砕し、粉末状の各負極材料を作製した。尚、実施例13,14については、更に遊星型ボールミルを用いた微粉砕を行った。
各実施例,比較例に係る負極材料について、走査型電子顕微鏡(SEM)により組織観察を行った。またXRD(X線回折)による分析も併せて行ない、表中で示したSi、Si-Cr-V化合物、Si-Cr-Nb化合物等の相が生じていることを確認した。
尚、XRD分析はCo管球を用いて120°~20°の角度の範囲を測定した。
SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて30000倍の倍率でSi相を撮影した。撮影した画像よりSi相のサイズを測定した。詳しくは1~5視野撮影し、各視野ごとに任意の15個のSi相の最大径を測定し、平均化したものをSi相のサイズとした。その結果を表1に示している。なお、SEMでの測定が困難な、1μm未満のSi相についてはTEMで観察することによりそのサイズを測定した。
表1で示すSi相量は、化学成分に基づいて算出したものである。以下、Si、Cr、V、Snを含有する実施例7の場合を例に算出方法を説明する。
実施例7の場合、Siと化合物を形成しないSnは算出に関与しない。先ずSiと化合物を形成する元素CrおよびVの含有量を原子%比で表す。ここでは、Cr:50原子%、V:50原子%であり、形成されるSi化合物相はSi2(Cr0.5V0.5)である。
Si2(Cr0.5V0.5)は、質量%比で表すと、52.1[Si]-24.2[Cr]-23.7[V]なので、Cr量が15.4質量%の場合、Siが化合物化する量=52.1×15.4/24.2=33.2(質量%)となる。Liイオンの吸蔵反応に寄与するSi相量は、全Si量から化合物化したSi量を差し引いた量であるから、Si相量=64.6-33.2=31.4(質量%)と算出することができる。このようにして算出した結果を表1に示している。
5.1 充放電試験用コイン型電池の作製
初めに、各負極材料100質量部と、導電助材としてのケッチェンブラック(ライオン(株)製)6質量部と、結着剤としてのポリイミド(熱可塑性樹脂)バインダ19質量部とを配合し、これを溶剤としてのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)と混合し、各負極材料を含む各ペーストを作製した。
各コイン型電池を用い、電流値0.2mAの定電流充放電を1サイクル分実施し、この放電容量を初期放電容量C0とした。2サイクル目以降は、1/5Cレートで充放電試験を実施した(Cレート:電極を(充)放電するのに要する電気量C0を1時間で(充)放電する電流値を1Cとする。5Cならば12分で、1/5Cならば5時間で(充)放電することとなる。)。この放電時に使用した容量(mAh)を負極材料量(g)で割った値を各放電容量(mAh/g)とした。測定した上記初期放電容量C0についての結果を表1に示している。
実施例1~3は、Si相量が33%で、CrおよびVを含有する3元系のSi化合物相を備えた負極材料の例である。これら実施例1~3は、同じくSi相量が33%で、Crを含有する2元系のSi化合物相(比較例1)やVを含有する2元系のSi化合物相(比較例3)備えた負極材料と比較して、同等以上の初期放電容量を維持しつつ容量維持率が高くなっており、Si化合物相をSi-Cr-Vの3元系合金で構成したことによる効果が表れている。特に[A]/([A]+[B])が0.5である実施例2の容量維持率が高い。
このように、Siと化合物を形成しないSnやAlを添加することで初期放電容量を高くすることができる。
Claims (7)
- Si相と少なくとも1種のSi化合物相とを有し、
前記Si化合物相はSi,A,Bの3元素のみから成り且つSi-A合金およびSi-B合金が形成されていないものであって、
前記元素AはCrであり、
前記元素BはV,Nb,Mo,W,Taよりなる群の中から選択された1種の元素であることを特徴とするリチウムイオン電池用負極材料。 - 前記元素BがV若しくはNbであることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン電池用負極材料。
- [A]/([A]+[B])で表される前記元素Aと元素Bの原子%比が0.3~0.7であることを特徴とする請求項2に記載のリチウムイオン電池用負極材料。
- 全Si量からシリサイド化合物化したSi量を差し引いて得たSi相量が20~65質量%であることを特徴とする請求項1~3の何れかに記載のリチウムイオン電池用負極材料。
- 更にSn,Al,In,Biよりなる群の中から選択された1種以上の元素を含有し、その合計含有量が20質量%以下であることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載のリチウムイオン電池用負極材料。
- 更に前記合計含有量が10質量%以下であることを特徴とする請求項5に記載のリチウムイオン電池用負極材料。
- Si相の平均サイズが500nm以下であることを特徴とする請求項1~6の何れかに記載のリチウムイオン電池用負極材料。
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