JP2012053427A - 画像形成装置及び定着装置 - Google Patents

画像形成装置及び定着装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012053427A
JP2012053427A JP2010237188A JP2010237188A JP2012053427A JP 2012053427 A JP2012053427 A JP 2012053427A JP 2010237188 A JP2010237188 A JP 2010237188A JP 2010237188 A JP2010237188 A JP 2010237188A JP 2012053427 A JP2012053427 A JP 2012053427A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
image
fixing device
pressing member
rubbing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010237188A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5553725B2 (ja
Inventor
Shusuke Takenaka
秀典 竹中
Tomoyuki Oda
智之 小田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Mita Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Mita Corp filed Critical Kyocera Mita Corp
Priority to JP2010237188A priority Critical patent/JP5553725B2/ja
Priority to CN201110221460.3A priority patent/CN102375358B/zh
Priority to US13/197,360 priority patent/US8693931B2/en
Priority to EP11006438.3A priority patent/EP2416224B1/en
Priority to KR1020110078046A priority patent/KR101264672B1/ko
Publication of JP2012053427A publication Critical patent/JP2012053427A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5553725B2 publication Critical patent/JP5553725B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2017Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means
    • G03G15/2028Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means with means for handling the copy material in the fixing nip, e.g. introduction guides, stripping means
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/01Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for producing multicoloured copies
    • G03G15/0142Structure of complete machines
    • G03G15/0178Structure of complete machines using more than one reusable electrographic recording member, e.g. one for every monocolour image
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/06Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing
    • G03G15/10Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a liquid developer
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/06Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing
    • G03G15/10Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a liquid developer
    • G03G15/108Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a liquid developer with which the recording material is brought in contact, e.g. immersion or surface immersion development

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Wet Developing In Electrophotography (AREA)
  • Liquid Developers In Electrophotography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】シートからの画像の剥離を抑制する画像形成装置及び定着装置を提供する。
【解決手段】シートを第1方向に搬送する搬送装置と、前記シートに、液体現像剤を用いて、画像を形成する画像形成部と、前記シート上の前記画像を定着させる定着装置と、を備え、前記搬送装置は、前記シートを前記第1方向に送る搬送要素と、該搬送要素に圧接され、前記シートを挟持するニップ部を形成するニップ要素と、を含み、前記定着装置は、前記画像を摺擦する摺擦ベルトを含み、前記画像に対する前記摺擦ベルトの摺擦位置及び前記ニップ部は、前記第1方向に交差する第2方向に整列することを特徴とする画像形成装置。
【選択図】図5

Description

本発明は、シートに画像を形成する画像形成装置と、シート上の画像を定着させる定着装置に関する。
シートに画像を形成する装置として、液体現像剤を用いる画像形成装置が知られている。この種の画像形成装置は、典型的には、シート上に画像を定着させるための定着装置を備える。定着装置は、シート上に転写された液体現像剤中のトナー成分を溶融するために、比較的高い熱を生じさせる(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2008−90116号公報 特開2009−98474号公報
高分子化合物をキャリア液に溶解した樹脂溶液と顔料をキャリア液に分散した顔料分散体を混合した液体現像剤は、液体現像剤中のキャリア液がシート内に浸透することによって、高分子化合物がシート表面に析出し、顔料を包埋した状態でシート表面に定着させるので、定着装置からの発熱を不要にする。しかしながら、本発明者は、上述の特性を有する液体現像剤を用いて形成された画像は、シートから剥離しやすいという特性を見出した。
本発明は、シートからの画像の剥離を抑制する画像形成装置及び定着装置を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る画像形成装置は、シートを第1方向に搬送する搬送装置と、前記シートに、液体現像剤を用いて、画像を形成する画像形成部と、前記シート上の前記画像を定着させる定着装置と、を備え、前記搬送装置は、前記シートを前記第1方向に送る搬送要素と、該搬送要素に圧接され、前記シートを挟持するニップ部を形成するニップ要素と、を含み、前記定着装置は、前記画像を摺擦する摺擦ベルトを含み、前記画像に対する前記摺擦ベルトの摺擦位置及び前記ニップ部は、前記第1方向に交差する第2方向に整列することを特徴とする(請求項1)。
上記構成によれば、画像形成部は、液体現像剤を用いて画像をシートに形成する。搬送装置は、シートを第1方向に搬送する搬送要素と、搬送要素に圧接され、シートを挟持するニップ部を形成するニップ要素とを含む。定着装置は画像を摺擦する摺擦ベルトを含む。摺擦ベルトによる摺擦の結果、画像を形成する液体現像剤中の成分が、シートの表層内に入り込み、画像の剥離が好適に抑制される。画像に対する摺擦ベルトの摺擦位置及びニップ部は、第1方向に交差する第2方向に整列する。この結果、ニップ部においてシートが挟持されている間に、画像の摺擦がなされるので、摺擦ベルトによる摺擦がシートの搬送に与える影響が抑制される。
上記構成において、前記搬送要素は、前記第2方向に延びるバックアップローラを含み、該バックアップローラは、前記圧接要素と前記摺擦ベルトとに圧接される周面を含むことが好ましい(請求項2)。
上記構成によれば、搬送要素は、第2方向に延びるバックアップローラを含む。圧接要素及び摺擦ベルトは、バックアップローラの周面に圧接される。この結果、ニップ部においてシートが挟持されている間に、画像の摺擦がなされるので、摺擦ベルトによる摺擦がシートの搬送に与える影響が抑制される。
上記構成において、前記定着装置は、前記摺擦ベルトが巻出される巻出部と、前記摺擦ベルトが巻き取られる巻取部と、前記巻出部と前記巻取部との間で、前記摺擦ベルトを前記画像に接触させるための前記摺擦ベルトの走行経路を規定する押当部材と、を含み、該押当部材は前記第2方向に延びることが好ましい(請求項3)。
上記構成によれば、摺擦ベルトは、巻出部から巻出され、巻取部で巻き取られる。第2方向に延びる押当部材は、摺擦ベルトを画像に接触させるための摺擦ベルトの走行経路を規定する。この結果、押当部材と摺擦ベルトの間を通過するシート上の画像は、摺擦ベルトによって一様に摺擦される。かくして、画像を形成する液体現像剤中の成分が、シートの表層内に入り込み、画像の剥離が好適に抑制される。
上記構成において、前記ニップ要素は、前記第2方向に延びる回転シャフトと、該回転シャフト周りに回転する転動体と、を含み、前記押当部材は、前記回転シャフトと前記バックアップローラとの間に配設されることが好ましい(請求項4)。
上記構成によれば、転動体は、第2方向に延びる回転シャフト周りに回転し、シートを搬送する。押当部材は、回転シャフトとバックアップローラとの間に配設されるので、シートの挟持と略同時に、摺擦ベルトによる摺擦が開始される。かくして、摺擦ベルトによる摺擦がシートの搬送に与える影響が抑制される。
上記構成において、前記定着装置は、前記押当部材と前記回転シャフトとを接続する接続機構を含み、該接続機構は、前記押当部材を前記バックアップローラに向けて付勢することが好ましい(請求項5)。
上記構成によれば、押当部材と回転シャフトとを接続する接続機構は、押当部材をバックアップローラに向けて付勢する。この結果、摺擦ベルトは、シート上の画像を適切に摺擦する。かくして、画像を形成する液体現像剤中の成分が、シートの表層内に入り込み、画像の剥離が好適に抑制される。
上記構成において、前記定着装置は、前記押当部材と前記回転シャフトとを接続する接続機構を含み、該接続機構は、前記押当部材を前記バックアップローラの前記周面に対して離接させることが好ましい(請求項6)。
上記構成によれば、押当部材と回転シャフトとを接続する接続機構は、押当部材をバックアップローラの周面に対して離接させる。したがって、摺擦ベルトの不必要な摩耗が好適に回避される。
上記構成において、前記定着装置は、前記接続機構を制御する制御部を含み、前記押当部材は、第1押当部材と、該第1押当部材に対して前記第2方向に整列された第2押当部材とを含み、前記接続機構は、前記第1押当部材を前記バックアップローラの前記周面に対して離接させる第1接続機構と、前記第2押当部材を前記バックアップローラの前記周面に対して離接させる第2接続機構と、前記摺擦ベルトは、前記第1押当部材によって前記走行経路を規定される第1摺擦ベルトと、前記第2押当部材によって前記走行経路を規定される第2摺擦ベルトと、を含み、前記制御部は、前記第1接続機構と前記第2接続機構とを独立して制御し、前記第1押当部材及び前記第2押当部材を、前記バックアップローラの前記周面に対して、独立して離接させることが好ましい(請求項7)。
上記構成によれば、定着装置は、接続機構を制御する制御部を含む。押当部材は、第1押当部材と、第1押当部材に対して第2方向に整列された第2押当部材とを含む。第1接続機構は、第1押当部材をバックアップローラの周面に対して離接させる。第2接続機構は、第2押当部材をバックアップローラの周面に対して離接させる。第1摺擦ベルトは、第1押当部材によって走行経路を規定される。第2摺擦ベルトは、第2押当部材によって走行経路を規定される。制御部は、第1接続機構と第2接続機構とを独立して制御し、第1押当部材及び第2押当部材を、バックアップローラの周面に対して、独立して離接させる。したがって、第1摺擦ベルト及び第2摺擦ベルトの不必要な摩耗が好適に回避される。
上記構成において、前記シートは、第1シートと、該第1シートと異なる大きさの第2シートとを含み、前記第1シートは、前記バックアップローラと前記第1摺擦ベルトとの間、並びに、前記バックアップローラと前記第2摺擦ベルトとの間を通過し、前記第2シートは、前記バックアップローラと前記第1摺擦ベルトとの間を通過する一方で、前記バックアップローラと前記第2摺擦ベルトとの間を通過せず、前記搬送装置が前記第1シートを搬送するとき、前記制御部は、前記第1押当部材及び前記第2押当部材を前記バックアップローラの前記周面に近接させ、前記搬送装置が前記第2シートを搬送するとき、前記制御部は、前記第2押当部材を前記バックアップローラの前記周面から離間させることが好ましい(請求項8)。
上記構成によれば、シートは、第1シートと、第1シートと異なる大きさの第2シートとを含む。第1シートは、バックアップローラと第1摺擦ベルトとの間、並びに、バックアップローラと第2摺擦ベルトとの間を通過する。第2シートは、バックアップローラと第1摺擦ベルトとの間を通過する一方で、バックアップローラと第2摺擦ベルトとの間を通過しない。搬送装置が第1シートを搬送するとき、制御部は、第1押当部材及び第2押当部材をバックアップローラの周面に近接させる。また、搬送装置が第2シートを搬送するとき、制御部は、第2押当部材をバックアップローラの周面から離間させる。したがって、シートの大きさに応じて、適切な画像の摺擦が達成される。また、第2摺擦ベルトの不必要な摩耗が回避される。
上記構成において、前記定着装置は、前記画像を摺擦する上流定着装置と、該上流定着装置の後に前記画像を摺擦する下流定着装置と、を含み、前記上流定着装置は、前記画像の第1部分を摺擦し、前記下流定着装置は、前記第1部分とは異なる前記画像の第2部分を摺擦することが好ましい(請求項9)。
上記構成によれば、定着装置は、画像を摺擦する上流定着装置と、上流定着装置の後に画像を摺擦する下流定着装置と、を含む。上流定着装置は、画像の第1部分を摺擦し、下流定着装置は、第1部分とは異なる画像の第2部分を摺擦する。したがって、シート上の画像の一様な摺擦が達成される。かくして、画像を形成する液体現像剤中の成分が、シートの表層内に入り込み、画像の剥離が好適に抑制される。
本発明の他の局面に係るシートを第1方向に送る搬送要素と、該搬送要素に圧接され、前記シートを挟持するニップ部を形成するニップ要素と、を含む搬送装置によって搬送されるシート上に、液体現像剤を用いて形成された画像を定着させる定着装置は、前記画像を摺擦する摺擦ベルトを備え、前記画像に対する前記摺擦ベルトの摺擦位置及び前記ニップ部は、前記第1方向に交差する第2方向に整列することを特徴とする(請求項10)。
上記構成によれば、定着装置は、シートを第1方向に送る搬送要素と、搬送要素に圧接され、シートを挟持するニップ部を形成するニップ要素と、を含む搬送装置によって搬送されるシート上に、液体現像剤を用いて形成された画像を定着させる。定着装置は画像を摺擦する摺擦ベルトを含む。摺擦ベルトによる摺擦の結果、画像を形成する液体現像剤中の成分が、シートの表層内に入り込み、画像の剥離が好適に抑制される。画像に対する摺擦ベルトの摺擦位置及びニップ部は、第1方向に交差する第2方向に整列する。この結果、ニップ部においてシートが挟持されている間に、画像の摺擦がなされるので、摺擦ベルトによる摺擦がシートの搬送に与える影響が抑制される。
上述の如く、本発明に係る画像形成装置及び定着装置は、シートからの画像の剥離を抑制することができる。
液体現像剤を用いた転写工程を概略的に示す模式図である。 図1に示される転写工程後の定着工程の原理を概略的に示す模式図である。 擦り時間と定着率との関係を概略的に示すグラフである。 様々な不織布材料に対するスクリーニング試験の結果を概略的に示すグラフである。 第1実施形態に係る定着装置及び搬送装置を概略的に示す側面図である。 第1実施形態に係る定着装置及び搬送装置を概略的に示す平面図である。 第1実施形態に係る定着装置及び搬送装置を概略的に示す正面図である。 図5乃至図7に示される定着装置の接続ユニットを概略的に示す断面図である。 第2実施形態に係る定着装置及び搬送装置を概略的に示す側面図である。 第2実施形態に係る定着装置及び搬送装置を概略的に示す平面図である。 第3実施形態に係る定着装置及び搬送装置を概略的に示す平面図である。 図11に示される定着装置の接続ユニットを概略的に示す断面図である。 図12に示される接続ユニット同士の接続を概略的に示す模式図である。 比較的小さなシートに定着処理を行う第3実施形態の定着装置を概略的に示す平面図である。 比較的大きなシートに定着処理を行うときの第3実施形態の定着装置の動作を概略的に示す平面図である。 比較的小さなシートに定着処理を行うときの第3実施形態の定着装置の動作を概略的に示す平面図である。 第1実施形態に係る定着装置が搭載された画像形成装置を概略的に示す断面図である。 循環装置の部分を除いた画像形成装置の概略断面図である。 図16に示される画像形成装置の画像形成ユニットの一つを拡大して示す断面図である。
以下、図面を参照しつつ、定着原理、定着装置、定着装置が搭載された画像形成装置並びに液体現像剤が説明される。尚、以下の説明で用いられる「上」、「下」、「左」や「右」などの方向を表す用語は、単に、説明の明瞭化を目的とするものであり、限定的に解釈されることを意図するものではない。
<定着原理>
図1は、液体現像剤を用いた画像の転写工程を概略的に説明する図である。図1(a)乃至図1(c)の順に、転写工程が進行する。図1を参照しつつ、シートへの画像の転写並びに転写後の画像が説明される。
図1(a)は、像担持体100からシートSへ転写される画像を形成する液体現像剤の液層Lの概略的断面を示す。像担持体100は、例えば、液体現像剤を用いて画像を形成する画像形成装置(例えば、プリンタ、コピー機、ファクシミリ装置やこれらの機能を備える複合機)が備える転写ベルトであってもよい。像担持体100は、画像を形成する液体現像剤の液層LをシートSへの転写位置まで搬送する。
転写位置において、シートSは、像担持体100上の液層Lに接触する。画像を形成する液体現像剤の液層Lは、キャリア液Cと、画像を発色させるための着色粒子Pと、キャリア液C中に溶解又は膨潤された高分子化合物Rとを含む。キャリア液C中に分散された着色粒子Pは、シートSに静電気的に引きつけられる。かくして、着色粒子Pは、シートS上に付着し、画像を形成する。尚、着色粒子PのシートSへの引きつけは、例えば、シートSを横切る電界によって達成される。着色粒子PのシートSへの引きつけに関する原理は、後述の画像形成装置に関連して詳述される。
図1(b)は、シートSに浸透するキャリア液Cを概略的に示す。比較的低い動粘度を有するキャリア液Cは、シートSに浸透し、浸透層PLをシートSの表層に形成する。シートSへのキャリア液Cの浸透に伴って、液体現像剤の液層L中の高分子化合物Rの濃度は増大する。
図1(c)に示される如く、キャリア液Cが更にシートSに浸透すると、液層L中の高分子化合物Rは析出する。上述の如く、着色粒子PのシートSへの静電気的付着は、高分子化合物Rの析出より先に生ずる。したがって、シートSの表面に析出した高分子化合物Rは、シートS上で画像を形成する着色粒子Pの層上に積層された被膜層を形成する。
図2は、転写工程後に行われる定着工程を概略的に説明する図である。図2(a)は、定着工程を概略的に示す。図2(b)は、定着工程後のシートSの概略的な断面図である。図1及び図2を用いて、定着工程の原理が説明される。
転写工程後、キャリア液Cは、シートSに略浸透され、シートS上に高分子化合物Rと、着色粒子Pとを含む画像層Iが形成される。転写工程において、画像層Iには、像担持体100からシートSへ液層L(画像)を転写する際の圧力及び電界を除いて、物理的な力はほとんど加えられない。このため、定着工程前において、画像層IとシートSとの間の物理的な結合は、比較的弱く、後述されるテープを用いた剥離試験を行うと、画像層Iの顕著な剥離が生ずることとなる。
図2(a)には、定着装置及び/又は摺擦要素として例示される摺擦板200が示される。摺擦板200は、例えば、略直方体形状の基板210と、基板210の表面を被覆する不織布220とを備える。本実施形態において、画像層Iに対向する摺擦板200の下面を形成する不織布220の層が接触面として例示される。本実施形態において、不織布220として、ポリプロピレン不織布が用いられる。代替的に、0.10の動摩擦係数を有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE:Polytetrafluoroethylen)製の不織布(以下、PTFEフェルトAと称される)、0.13の動摩擦係数を有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE:Polytetrafluoroethylen)製の不織布(以下、PTFEフェルトBと称される)、ポリエステルフェルト、ポリエチレンテレフタレート製のフェルト(以下、PETフェルトと称される)、ポリアミドフェルトや羊毛フェルトが不織布220として用いられてもよい。
シートS上に形成された画像層I上に載置された摺擦板200は、シートSの上面に沿って画像層I上を移動する。この結果、図2(b)に示される如く、画像層Iの成分(着色粒子P及び/又は高分子化合物R)の一部がシートSの表層内に食い込む(アンカー効果)。かくして、画像層IとシートSとの物理的な結合が強められる。
上述の如く、画像層Iの上面は、高分子化合物Rに覆われる。したがって、画像を発色させる着色粒子Pは、高分子化合物Rによって、摺擦板200の摺擦動作から適切に保護される。かくして、摺擦板200の摺擦に起因する画像の損傷は適切に抑制される。
<試験例>
図3は、摺擦板200が画像層Iに摺擦移動しているときの期間(擦り時間)と画像層Iの定着率との関係を概略的に示すグラフである。図2及び図3を用いて、擦り時間と定着率との関係が説明される。
図3のグラフの横軸に示される擦り時間は、画像層I中の所定の領域が、往復移動している摺擦板200に接触している間の時間長さを表す。
図3のグラフの縦軸に示される定着率FRは、以下に示される数式を用いて算出されている。ここで、Dは、画像層I上に帖着されたテープを剥離する前の画像の濃度を表し、Dは、画像層I上に帖着されたテープを剥離した後の画像の濃度を表す。
定着率FRの評価に用いられたテープは、3M社製のメンディングテープであった。メンディングテープは、専用の治具を用いて画像層I上に帖着された。したがって、図3のグラフに表されるデータ点間において、テストサンプル中の画像層Iとメンディングテープとの帖着強度は略一定に保たれている。また、テストサンプル中の画像層Iに打擲されたメンディングテープは、専用の治具を用いて、略一定の剥離角度及び略一定の剥離速度で、画像層Iから剥離された。
テストサンプルの画像の濃度は、サカタインクスエンジニアリング株式会社製の分光光度計スペクトロアイを用いて測定された。
図3に示される如く、1秒以上、画像層Iが摺擦されると、画像層Iは比較的高い定着率FRを達成することが分かる。また、1秒未満の擦り時間では、画像層Iの定着率FRは急激な増加を示すことが分かる。尚、摺擦板200の重量は、好ましくは、画像層Iの表面の傷の発生が抑制されるように適切に定められる。
図4は、様々な種類の不織布220と、定着率FRとの関係を概略的に示すグラフである。図2乃至図4を用いて、不織布220の種類と定着率FRとの関係が説明される。
図4の横軸は、不織布220の種類を示す。本試験において、PTFEフェルトA、PTFEフェルトB、ポリプロピレン不織布、ポリエステルフェルト、PETフェルト、ポリアミドフェルト及び羊毛フェルトが示されている。
図4の左側の縦軸は、上述の定着率FRを示す。定着率FRは、図4の棒グラフによって表される。尚、本試験で用いられた上述の全ての種類の不織布220は、1秒を超える擦り時間において、比較的高い定着率FRを達成した。したがって、比較的有利な種類の不織布220のスクリーニングのために、図4に示される定着率FRは、0.625秒の擦り時間の下、算出されている。
図4の右側の縦軸は、図4中の点によって表される各種類の不織布220の動摩擦係数を示す。低い動摩擦係数は、シートSの搬送への影響の低減及び画像層Iへの損傷の低減の点から有利である。
図4に示される如く、PTFEフェルトAは、最も低い動摩擦係数を有するとともに最も高い定着率FRを達成している。したがって、テストされた種類の不織布220のうちPTFEフェルトAが最も有利であるということが分かる。尚、不織布220として、図4に示されていない不織布材料が用いられてもよい。好ましくは、0.50以下の動摩擦係数を有する不織布材料が不織布220として用いられる。0.50以下の動摩擦係数を有する不織布材料は、シートSの搬送への影響及び画像層Iへの損傷を好適に抑制することができる。
<定着装置>
(第1実施形態)
図5は、第1実施形態に係る定着装置及び搬送装置を示す概略的な側面図である。図6は、第1実施形態に係る定着装置及び搬送装置を示す概略的な平面図である。図7は、第1実施形態に係る定着装置及び搬送装置を示す概略的な平面図である。図4乃至図7を用いて、第1実施形態に係る定着装置及び搬送装置が説明される。
画像層Iが形成されたシートSを第1方向D1へ搬送する搬送装置400は、シートSの下方に配設された略円柱形状のバックアップローラ410と、シートSの上方に配設された略円柱形状のニップローラ420とを備える。バックアップローラ410は、モータ(図示せず)といった駆動源に接続され、シートSを第1方向D1へ搬送するように回転する。ニップローラ420は、バックアップローラ410の周面411に圧接されるように配設され、バックアップローラ410と協働して、シートSを挟持するニップ部を形成する。ニップローラ420は、バックアップローラ410の回転及び/又はシートSの搬送に伴って回転する。本実施形態において、バックアップローラ410は、搬送要素として例示される。ニップローラ420は、ニップ要素として例示される。
図6及び図7に示される如く、バックアップローラ410は、第2方向D2(シートSの搬送方向(第1方向D1)に直交する方向)に延び、搬送中のシートSを適切に支持する。バックアップローラ410は、ニップローラ420に圧接される周面411を含む略円柱形状の胴部412と、胴部412の端面それぞれから第2方向D2へ突出するジャーナル413とを備える。一方のジャーナル413には、上述の駆動源が接続される。他方のジャーナル413は、例えば、搬送装置400を収容する筐体(図示せず)の壁部に軸受を介して回転可能に支持される。
ニップローラ420は、第2方向D2に延びる回転シャフト421と、回転シャフト421に取り付けられた略円柱形状の転動片422とを備える。転動片422は、第1転動片423及び第2転動片424を含む。第1転動片423及び第2転動片424は、第2方向D2に整列する。バックアップローラ410の周面411に圧接される転動片422は、バックアップローラ410の回転及び/又はシートSの搬送に伴って回転シャフト421とともに回転する。
定着装置300は、シートS上の画像層Iを摺擦する不織布帯310と、不織布帯310が巻出される巻出スピンドル320と、不織布帯310が巻き取られる巻取スピンドル330とを備える。不織布帯310は、図4に関連して説明された様々な不織布材料から形成されてもよい。本実施形態において、不織布帯310は、摺擦ベルトとして例示される。巻出スピンドル320は、巻出部として例示される。巻取スピンドル330は、巻取部として例示される。
図5に示される如く、不織布帯310は、巻出スピンドル320に搭載された不織布ロール311から巻出される。不織布ロール311は、略円筒状のコア芯312と、コア芯312に巻回された不織布帯310とを含む。巻出スピンドル320は、コア芯312に挿通される。巻出スピンドル320は、例えば、コア芯312を保持するためのチャック機構(図示せず)を備えてもよい。巻出スピンドル320の回転に伴って、不織布帯310は、不織布ロール311から巻出される。
巻取スピンドル330は、略円筒状のコア芯313に挿通される。巻取スピンドル330は、例えば、コア芯313を保持するためのチャック機構(図示せず)を備えてもよい。不織布ロール311から巻出された不織布帯310の先端は、コア芯313の周面に接続される。巻取スピンドル330の回転に伴って、不織布帯310は、コア芯313に巻き付けられる。
不織布帯310は、第1転動片423と第2転動片424との間を通過する中央帯314と、第1転動片423に隣接する第1端帯315と、第2転動片424に隣接する第2端帯316とを含む。第1転動片423は、第1端帯315と中央帯314との間で転動する。第2転動片424は、第2端帯316と中央帯314との間で転動する。
図5に示される如く、定着装置300は、巻出スピンドル320と巻取スピンドル330との間で、不織布帯310がシートS上の画像層Iに接触するように、不織布帯310の走行経路を規定する押当棒340を備える。押当棒340が規定する不織布帯310による画像層Iに対する摺擦位置及びニップローラ420とバックアップローラ410との間で規定されるニップ部は、第2方向D2に整列する。本実施形態において、押当棒340は、押当部材として例示される。
押当棒340は、バックアップローラ410の向けて突出するように湾曲した湾曲面341を備える。湾曲面341は、下方に屈曲した不織布帯310の走行経路を規定する。湾曲面341とバックアップローラ410との間で、不織布帯310は、シートS上の画像層Iを摺擦する。
図6及び図7に示される如く、押当棒340は、第2方向D2に延びる。押当棒340は、中央帯314を画像層Iに押し当てる中央棒342と、第1端帯315を画像層Iに押し当てる第1端棒343と、第2端帯316を画像層Iに押し当てる第2端棒344とを含む。第1端棒343、中央棒342及び第2端棒344は、第2方向D2に整列する。第1端棒343、中央棒342及び第2端棒344それぞれは、ニップローラ420の回転シャフト421とバックアップローラ410との間に配設される。
図5に示される如く、定着装置300は、押当棒340とニップローラ420の回転シャフト421とを接続する接続ユニット350を備える。接続ユニット350は、ニップローラ420の回転シャフト421を回転可能に支持する軸受ブロック351と、軸受ブロック351に対して出没自在に取り付けられたロッド352と、定着装置300を収容する筐体(図示せず)と軸受ブロック351とを接続する接続フレーム353とを備える。本実施形態において、接続ユニット350は、接続機構として例示される。
図6及び図7に示される如く、接続ユニット350は、第1端棒343、中央棒342及び第2端棒344それぞれに対応して設けられる。第1端棒343に対応して、一対のロッド352並びに一対のロッド352にそれぞれ接続された軸受ブロック351が配設される。一対のロッド352それぞれの先端部は、第1端棒343の上面の両端部に接続される。中央棒342に対応して、一対のロッド352並びに一対のロッド352にそれぞれ接続された軸受ブロック351が配設される。一対のロッド352それぞれの先端部は、中央棒342の上面の両端部に接続される。第2端棒344に対応して、一対のロッド352並びに一対のロッド352にそれぞれ接続された軸受ブロック351が配設される。一対のロッド352それぞれの先端部は、第2端棒344の上面の両端部に接続される。
図7に示される如く、第1端棒343に対応して設けられた接続ユニット350の接続フレーム353は、第1端棒343に対応する一対の軸受ブロック351の上面に接続される接続板354と、接続板354と上述の筐体とを接続する接続アーム355とを備える。中央棒342に対応して設けられた接続ユニット350の接続フレーム353は、中央棒342に対応する一対の軸受ブロック351の上面に接続される接続板354と、接続板354と上述の筐体とを接続する接続アーム355とを備える。第2端棒344に対応して設けられた接続ユニット350の接続フレーム353は、第2端棒344に対応する一対の軸受ブロック351の上面に接続される接続板354と、接続板354と上述の筐体とを接続する接続アーム355とを備える。
図8は、接続ユニット350の概略的な断面図である。図5及び図8を用いて、接続ユニット350が説明される。
軸受ブロック351は、ニップローラ420の回転シャフト421が挿通される上部356と、中空に形成された下部357とを含む。接続ユニット350は、下部357内に埋設されるコイルスプリング358を備える。また、ロッド352は、下部357内に挿入される。コイルスプリング358は、下方に(即ち、バックアップローラ410に向けて)ロッド352並びに押当棒340を付勢する。この結果、バックアップローラ410に向けて付勢された押当棒340によって、不織布帯310は、シートS上の画像層Iに押しつけられる。
搬送装置400がシートSを第1方向D1に搬送している間、巻取スピンドル330はシートSの搬送速度と異なる速度で不織布帯310を巻き取る。不織布帯310の巻取速度とシートSの搬送速度との差異に起因して、シートS上の画像層Iが適切に摺擦される。代替的に、搬送装置400がシートSを第1方向D1に搬送している間、巻取スピンドル330は停止していてもよい。押当棒340によって押圧された不織布帯310が静止している一方で、シートSはバックアップローラ410によって第1方向D1へ搬送されるので、画像層Iは、不織布帯310によって適切に摺擦される。更に代替的に、押当棒340によって押圧された不織布帯310の進行方向が、シートSの搬送方向(即ち、第1方向D1)と逆になるように、巻出スピンドル320及び巻取スピンドル330が配設されてもよい。シートSの搬送方向と不織布帯310の進行方向との差異によって、画像層Iは不織布帯310によって適切に摺擦される。
(第2実施形態)
図9は、第2実施形態に係る定着装置及び搬送装置を示す概略的な側面図である。図10は、第2実施形態に係る定着装置及び搬送装置を示す概略的な平面図である。以下、図4、図8乃至図10を用いて、第1実施形態との相違点が説明される。尚、説明の明瞭化のため第1実施形態に関連する説明と重複する説明は省略される。以下の説明において、第1実施形態と同様の要素に対して、同様の符号が割り当てられている。以下において説明されない要素に対し、第1実施形態に係る説明が好適に援用される。
図9及び図10には、第1実施形態に関連して説明された搬送装置400及び定着装置300に加えて、補助搬送装置600及び補助搬送装置600に対応して設けられた補助定着装置500が示される。補助搬送装置600は、搬送装置400よりも上流に配設される。また、補助定着装置500は、定着装置300よりも上流に配設される。補助定着装置500がシートS上の画像層Iを摺擦した後、定着装置300は、画像層Iを摺擦する。本実施形態において、補助定着装置500は、上流定着装置として例示される。定着装置300は、下流定着装置として例示される。
補助搬送装置600は、搬送装置400と同様に、画像層Iが形成されたシートSを第1方向D1へ搬送する。補助搬送装置600は、シートSの下方に配設された略円柱形状のバックアップローラ610と、シートSの上方に配設された略円柱形状のニップローラ620とを備える。バックアップローラ610は、モータ(図示せず)といった駆動源に接続され、シートSを第1方向D1へ搬送するように回転する。ニップローラ620は、バックアップローラ610の周面611に圧接されるように配設され、バックアップローラ610と協働して、シートSを挟持するニップ部を形成する。ニップローラ620は、バックアップローラ610の回転及び/又はシートSの搬送に伴って回転する。本実施形態において、補助搬送装置600のバックアップローラ610は、搬送装置400のバックアップローラ410とともに搬送要素として例示される。補助搬送装置600のニップローラ620は、搬送装置400のニップローラ420とともにニップ要素として例示される。
図10に示される如く、補助搬送装置600のバックアップローラ610は、搬送装置400のバックアップローラ410と同様の構造を備える。補助搬送装置600のニップローラ620は、第2方向D2に延びる回転シャフト621と、回転シャフト621に取り付けられた略円柱形状の転動片622とを備える。転動片622は、第3転動片623、第4転動片624及び第5転動片625を含む。第3転動片623は、定着装置300の中央帯314の上流に配置される。第4転動片624は、第1端帯315の上流に配置される。第5転動片625は、第2端帯316の上流に配置される。第3転動片623,第4転動片624及び第5転動片625は、第2方向D2に整列する。バックアップローラ610の周面611に圧接される転動片622は、バックアップローラ610の回転及び/又はシートSの搬送に伴って回転シャフト621とともに回転する。
補助定着装置500は、シートS上の画像層Iを摺擦する不織布帯510と、不織布帯510が巻出される巻出スピンドル520と、不織布帯510が巻き取られる巻取スピンドル530とを備える。不織布帯510は、図4に関連して説明された様々な不織布材料から形成されてもよい。本実施形態において、補助定着装置500の不織布帯510は、定着装置300の不織布帯310とともに摺擦ベルトとして例示される。補助定着装置500の巻出スピンドル520は、定着装置300の巻出スピンドル320とともに巻出部として例示される。補助定着装置500の巻取スピンドル530は、定着装置300の巻取スピンドル330とともに巻取部として例示される。
図9に示される如く、不織布帯510は、巻出スピンドル520に搭載された不織布ロール511から巻出される。不織布ロール511は、略円筒状のコア芯512と、コア芯512に巻回された不織布帯510とを含む。巻出スピンドル520は、コア芯512に挿通される。巻出スピンドル520は、例えば、コア芯512を保持するためのチャック機構(図示せず)を備えてもよい。巻出スピンドル520の回転に伴って、不織布帯510は、不織布ロール511から巻出される。
巻取スピンドル530は、略円筒状のコア芯513に挿通される。巻取スピンドル530は、例えば、コア芯313を保持するためのチャック機構(図示せず)を備えてもよい。不織布ロール511から巻出された不織布帯510の先端は、コア芯513の周面に接続される。巻取スピンドル530の回転に伴って、不織布帯510は、コア芯513に巻き付けられる。
図10に示される如く、不織布帯510は、第3転動片623と第4転動片624との間を通過する第1補助帯515と、第3転動片623と第5転動片625との間を通過する第2補助帯516とを含む。第1補助帯515は、第1転動片423の上流で画像層Iを摺擦する。第2補助帯516は、第2転動片424の上流で画像層Iを摺擦する。
図9に示される如く、補助定着装置500は、巻出スピンドル520と巻取スピンドル530との間で、不織布帯510がシートS上の画像層Iに接触するように、不織布帯510の走行経路を規定する押当棒540を備える。押当棒540が規定する不織布帯510による画像層Iに対する摺擦位置及びニップローラ620とバックアップローラ610との間で規定されるニップ部は、第2方向D2に整列する。本実施形態において、補助定着装置500の押当棒540は、定着装置300の押当棒340とともに押当部材として例示される。
押当棒540は、バックアップローラ610の向けて突出するように湾曲した湾曲面541を備える。湾曲面541は、下方に屈曲した不織布帯510の走行経路を規定する。湾曲面541とバックアップローラ610との間で、不織布帯510は、シートS上の画像層Iを摺擦する。
図10に示される如く、押当棒540は、第2方向D2に延びる。押当棒540は、第1補助帯515を画像層Iに押し当てる第1補助棒543と、第2補助帯516を画像層Iに押し当てる第2補助棒544とを含む。第1補助棒543及び第2補助棒544は、第2方向D2に整列する。第1補助棒543及び第2補助棒544それぞれは、図8に関連して説明された接続ユニット350によってニップローラ620の回転シャフト621とバックアップローラ610との間で保持される。
定着装置300の中央帯314は、シートS上に形成された画像層Iの略中央で第1方向D1に延びる帯状領域A1を摺擦する。定着装置300の第1端帯315は、画像層Iの端縁に沿って第1方向D1に延びる帯状領域A2を摺擦する。定着装置300の第2端帯316は、帯状領域A2に対応する端縁とは反対側の端縁に沿って延びる帯状領域A3を摺擦する。
補助定着装置500の第1補助帯515は、帯状領域A1と帯状領域A2との間の帯状領域B1を摺擦する。補助定着装置500の第2補助帯516は、帯状領域A1と帯状領域A3との間の帯状領域B2を摺擦する。
補助搬送装置600の第3転動片623は、帯状領域A1上を転動するため、補助定着装置500の不織布帯510によっては摺擦されない。しかしながら、画像層Iが補助定着装置500を通過した後、帯状領域A1は、定着装置300の中央帯314によって適切に摺擦される。
補助搬送装置600の第4転動片624は、バックアップローラ610とともに、第1方向D1に延びるシートSの側縁SE1を挟持する。このため、シートSの側縁SE1に近接した帯状領域A2は、補助定着装置500の不織布帯510によっては摺擦されない。しかしながら、画像層Iが補助定着装置500を通過した後、帯状領域A2は、定着装置300の第1端帯315によって適切に摺擦される。
補助搬送装置600の第5転動片625は、バックアップローラ610とともに、シートSの側縁SE1と反対側の側縁SE2を挟持する。このため、シートSの側縁SE2に近接した帯状領域A3は、補助定着装置500の不織布帯510によっては摺擦されない。しかしながら、画像層Iが補助定着装置500を通過した後、帯状領域A3は、定着装置300の第2端帯316によって適切に摺擦される。
搬送装置400の第1転動片423は、帯状領域B1上を転動するため、定着装置300の不織布帯310によっては摺擦されない。しかしながら、画像層Iが定着装置300に到達する前に、帯状領域B1は、補助定着装置500の第1補助帯515によって適切に摺擦される。
搬送装置400の第2転動片424は、帯状領域B2上を転動するため、定着装置300の不織布帯310によっては摺擦されない。しかしながら、画像層Iが定着装置300に到達する前に、帯状領域B2は、補助定着装置500の第2補助帯516によって適切に摺擦される。
上述の如く、定着装置300が、補助定着装置500が摺擦した帯状領域B1,B2と異なる帯状領域A1,A2,A3を摺擦するので、画像層I全体が適切に摺擦される。尚、帯状領域B1の縁部が、好ましくは、帯状領域A1,A2の縁部それぞれに重なり合うように、第1補助帯515は配設される。また、帯状領域B2の縁部が、好ましくは、帯状領域A1,A3の縁部それぞれに重なり合うように、第2補助帯516は配設される。本実施形態において、帯状領域B1,B2は、画像の第1部分として例示される。帯状領域A1,A2,A3は、画像の第2部分として例示される。
(第3実施形態)
図11は、第3実施形態に係る定着装置及び搬送装置を示す概略的な平面図である。以下、図8及び図11を用いて、第2実施形態との相違点が説明される。尚、説明の明瞭化のため第2実施形態に関連する説明と重複する説明は省略される。以下の説明において、第2実施形態と同様の要素に対して、同様の符号が割り当てられている。以下において説明されない要素に対し、第2実施形態に係る説明が好適に援用される。
図11には、第2実施形態に関連して説明された搬送装置400、補助搬送装置600及び補助定着装置500に加えて、搬送装置400に対応して設けられた定着装置300Aが示される。
定着装置300Aは、シートS上の画像層Iを摺擦する不織布帯310と、不織布帯310が巻出される巻出スピンドル320と、不織布帯310が巻き取られる巻取スピンドル330とを備える。
不織布帯310は、第1転動片423と第2転動片424との間を通過する中央帯314と、第1転動片423に隣接する第1端帯315と、第2転動片424に隣接する第2端帯316とを含む。第1転動片423は、第1端帯315と中央帯314との間で転動する。第2転動片424は、第2端帯316と中央帯314との間で転動する。
定着装置300Aは、巻出スピンドル320と巻取スピンドル330との間で、不織布帯310がシートS上の画像層Iに接触するように、不織布帯310の走行経路を規定する押当棒340を備える。
押当棒340は、第2方向D2に延びる。押当棒340は、中央帯314をシートSの画像層Iに接触させるための走行経路を規定する中央棒342と、第1端帯315をシートSの画像層Iに接触させるための走行経路を規定する第1端棒343と、第2端帯316をシートSの画像層Iに接触させるための走行経路を規定する第2端棒344とを含む。第1端棒343、中央棒342及び第2端棒344は、第2方向D2に整列する。第1端棒343、中央棒342及び第2端棒344それぞれは、ニップローラ420の回転シャフト421とバックアップローラ410との間に配設される。本実施形態において、中央棒342は、第1押当部材として例示される。第1端棒343及び/又は第2端棒344は、第2押当部材として例示される。中央帯314は、第1摺擦ベルトとして例示される。第1端帯315及び/又は第2端帯316は、第2摺擦ベルトとして例示される。
定着装置300Aは、第1端棒343、中央棒342及び第2端棒344それぞれに接続される3つの接続ユニット350Aを備える。接続ユニット350Aは、押当棒340(第1端棒343、中央棒342及び第2端棒344)とニップローラ420の回転シャフト421とを接続させる。本実施形態において、接続ユニット350Aは、接続機構として例示される。
図12は、接続ユニット350Aの概略的な断面図である。図11及び図12を用いて、接続ユニット350Aが説明される。
接続ユニット350Aは、押当棒340の上面に接続される一対のロッド352並びに一対のロッド352にそれぞれ接続された軸受ブロック351Aを備える。一対のロッド352それぞれの先端部は、押当棒340の上面の両端部に接続される。
接続ユニット350Aは、軸受ブロック351Aに接続される接続フレーム353を備える。接続フレーム353は、一対の軸受ブロック351Aそれぞれの上端面に接続される接続板354と、接続板354と定着装置300Aを収容する筐体(図示せず)とを接続する接続アーム355とを備える。
軸受ブロック351Aは、ニップローラ420の回転シャフト421が挿通される上部356と、中空に形成された下部357Aとを含む。下部357Aには、ロッド352が挿入される。ロッド352は、下部357Aの下端に形成された開口部を閉塞する。
軸受ブロック351Aの下部357Aの周壁には、貫通穴391が形成される。接続ユニット350Aは、貫通穴391を介して、軸受ブロック351Aの下部357Aに作動流体を流入出させる作動ユニット392を備える。作動ユニット392が下部357Aに作動流体を流入させると、押当棒340を下方に変位させ、バックアップローラ410の周面411に接近させる。作動ユニット392が下部357Aから作動流体を吸い出すと、押当棒340は上方に変位し、バックアップローラ410の周面411から離間する。
図13は、3つの接続ユニット350Aの接続を概略的に示す断面図である。図12及び図13を用いて、接続ユニット350Aが更に説明される。
定着装置300Aは、中央棒342をバックアップローラ410の周面411に対して離接させるための作動ユニット392と、第1端棒343をバックアップローラ410の周面411に対して離接させるための作動ユニット392と、第2端棒344をバックアップローラ410の周面411に対して離接させるための作動ユニット392とをそれぞれ独立に制御する制御ユニット393を備える。制御ユニット393の制御下で、中央棒342、第1端棒343及び第2端棒344は、バックアップローラ410の周面411に対して独立して離接する。本実施形態において、制御ユニット393は、制御部として例示される。中央棒342をバックアップローラ410の周面411に対して離接させる接続ユニット350Aは、第1接続機構として例示される。第1端棒343及び/又は第2端棒344をバックアップローラ410の周面411に対して離接させる接続ユニット350Aは、第2接続機構として例示される。
図14は、定着装置及び搬送装置を示す概略的な平面図である。図15及び図16は、3つの接続ユニット350Aの動作を概略的に示す断面図である。図11、図14乃至図16を用いて、接続ユニット350Aの動作が説明される。
図11及び図15は、シートSとして、第2方向D2の寸法が比較的大きな第1シートS1を示す。図14及び図16は、シートSとして、第2方向D2の寸法が比較的小さな第2シートS2を示す。
図11及び図15に示される如く、第1シートS1は、中央帯314とバックアップローラ410との間、第1端帯315とバックアップローラ410との間並びに第2端帯316とバックアップローラ410との間をそれぞれ通過する。図14及び図16に示される如く、第2シートS2は、中央帯314とバックアップローラ410との間を通過する一方で、第1端帯315とバックアップローラ410との間並びに第2端帯316とバックアップローラ410との間を通過しない。
図15に示される如く、バックアップローラ410が第1シートS1を搬送している間、3つの作動ユニット392それぞれは、制御ユニット393の制御下で、中央棒342、第1端棒343及び第2端棒344をバックアップローラ410の周面411に近接させる。この結果、中央帯314、第1端帯315及び第2端帯316は画像層Iを好適に摺擦する。
図16に示される如く、バックアップローラ410が第2シートS2を搬送している間、中央の作動ユニット392は、制御ユニット393の制御下で、中央棒342をバックアップローラ410の周面411に近接させる。残りの作動ユニット392は、制御ユニット393の制御下で、第1端棒343及び第2端棒344をそれぞれバックアップローラ410の周面411から離間させる。この結果、中央帯314は、画像層Iを摺擦する一方で、第1端帯315及び第2端帯316は、バックアップローラ410の周面411に摺擦されない。かくして、第1端帯315及び第2端帯316の不必要な摩耗が防がれる。
上述された一連の実施形態において、摺擦ベルトとして不織布帯310,510が用いられる。代替的に、画像層Iを摺擦することができる帯状部材が摺擦ベルトとして用いられてもよい。例えば、ブラシが植設された帯状部材が摺擦ベルトとして用いられてもよい。
<画像形成装置への適用>
図17は、第1実施形態に関連して説明された定着装置300が搭載されたカラープリンタの概略構成図である。図18は、循環装置の部分を除いたカラープリンタの概略断面図である。図19は、カラープリンタの画像形成ユニットの1つを拡大して示す断面図である。以下の説明において、カラープリンタは画像形成装置として説明される。代替的に、画像形成装置は、コピー機、ファクシミリ装置、これらの機能を含む複合機やシートS上に画像を形成することができる他の装置であってもよい。本実施形態において、カラープリンタには、第1実施形態に関連して説明された定着装置300が搭載される。追加的に、第2実施形態に関連して説明された補助定着装置500がカラープリンタに搭載されてもよい。代替的に、第1実施形態の定着装置300に代えて、第3実施形態に関連して説明された定着装置300Aがカラープリンタに搭載されてもよい。図1、図17乃至図19を用いて、カラープリンタが説明される。
図17に示される如く、カラープリンタ1は、画像形成のための様々なユニットや部品が収納される上側本体部1Aと、この上側本体部1Aの下部に配置され、各色用の循環装置LY、LM、LC、LB(混合液体供給システム)が収納される下側本体部1Bとを備える。ここでは、上側本体部1Aと下側本体部1Bとを結ぶ配管類は図示されていない。循環装置LY、LM、LC、LBは、上側本体部1Aにおいて実行される画像形成工程に用いられる液体現像剤を循環させる。循環装置LY、LM、LC、LBの構成・原理に対して、既知の画像形成装置で用いられる液体現像剤用の循環技術が適宜用いられてもよい。
図18に示される如く、上側本体部1Aは、画像データに基づいてトナー画像を形成するタンデム式の画像形成部2と、シートSを収容するシート収納部3と、画像形成部2で形成されたトナー画像をシートS上に転写する二次転写部4と、転写されたトナー画像をシートS上に定着させる定着部5と、定着の完了したシートSを排紙する排出部6と、シート収納部3から排出部6までシートSを搬送するシート搬送部7とを含む。本実施形態において、定着部5に対して、上述された定着技術の原理が適用される。
画像形成部2は、中間転写ベルト21と、中間転写ベルト21のクリーニング部22と、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色にそれぞれ対応した画像形成ユニットFY、FM、FC、及びFBとを備える。本実施形態において、中間転写ベルト21は、図1に関連して説明された像担持体100に相当する。
画像形成部2は、ループ状の中間転写ベルト21を駆動するための駆動ローラ41と、中間転写ベルト21の走行に従って回転する従動ローラ49とを備える。導電性の中間転写ベルト21は、駆動ローラ41と従動ローラ49とに巻回される。中間転写ベルト21の幅は、カラープリンタ1が許容する最大の幅のシートSよりも大きく設定される。以下の説明において、中間転写ベルト21の循環駆動において外側を向く面は、表面と称され、他方の面は裏面と称される。
中間転写ベルト21の近傍で連設された画像形成ユニットFY、FM、FC及びFBは、中間転写ベルト21のクリーニング部22と二次転写部4との間に配置される。画像形成ユニットFY、FM、FC及びFBは、感光体ドラム10と、帯電器11と、露光装置12と、現像装置14と、一次転写ローラ20と、クリーニング装置26と、除電装置13と、除去ローラ30とを備える。尚、画像形成ユニットFY、FM、FC及びFBのうち、最も二次転写部4に近い位置に位置する画像形成ユニットFBは、除去ローラ30を備えていない点を除いて、画像形成ユニットFY、FM及びFCと同様の構成である。
各画像形成ユニットFY、FM、FC、FBに対応して、それぞれ循環装置LY、LM、LC、LBが設けられる。循環装置LY、LM、LC、LBは、各色の液体現像剤の供給並びに回収を行う。
円柱状の感光体ドラム10の周面は、帯電(本実施形態ではプラス極性に帯電)されたトナーを含むトナー像を担持可能である。中間転写ベルト21に接触する感光体ドラム10は、中間転写ベルト21の走行方向に沿うように回転する。帯電器11は、感光体ドラム10の表面を一様に帯電させる。
露光装置12は、例えば、LED光源を有する。露光装置12の光源は、外部の機器から入力される画像データに応じて、一様に帯電された感光体ドラム10の表面に光を照射する。この結果、感光体ドラム10の表面には、静電潜像が形成される。
着色粒子P、キャリア液C及び高分子化合物Rを含む液体現像剤を、感光体ドラム10の表面の静電潜像に対向するように保持する現像装置14は、静電潜像に着色粒子P及び高分子化合物Rを付着させる。この結果、静電潜像は着色粒子Pによって発色された画像として現像される。
図19に示される如く、現像装置14は、現像容器140、現像ローラ141、供給ローラ142、支持ローラ143、供給ローラ142に圧接されたブレード144、現像ローラ141を清浄化するためのブレード145、液体現像剤を回収するための回収装置146及び現像ローラ141を帯電するための帯電器147を含む。
キャリア液C中の着色粒子P及び高分子化合物Rの濃度調整が予め行われた液体現像剤は、供給ノズル278から現像容器140へ供給される。尚、液体現像剤は、供給ローラ142と支持ローラ143との間のニップ部へ向けて供給される。余剰の液体現像剤は支持ローラ143の下方へ落下し、現像容器140の底部において貯留される。貯留された液体現像剤は、パイプ82を通して循環装置LY、LM、LC、LBを用いて回収される。
現像容器140の略中央に配置された支持ローラ143は、上方の供給ローラ142に当接し、ニップ部を形成する。供給ローラ142の周面には液体現像剤を保持するための溝が形成される。
供給ノズル278から供給される液体現像剤は、支持ローラ143と供給ローラ142との間のニップ部で一時的に滞留される。ニップ部において、供給ローラ142の溝に保持された液体現像剤は、上方の現像ローラ141へ運ばれる。供給ローラ142の周面に圧接されたブレード144は、供給ローラ142に保持される液体現像剤の量を調整する。ブレード144により掻き落とされた余剰の液体現像剤は、現像容器140の底部で受け取られる。
現像容器140の上部開口部に配設された現像ローラ141は、供給ローラ142と接する。現像ローラ141と供給ローラ142との間のニップ部において、現像ローラ141の周面が、供給ローラ142と反対方向に移動するように、現像ローラ141及び供給ローラ142の回転方向が定められる。この結果、現像ローラ141の周面には、供給ローラ142の周面に保持された液体現像剤が受け渡される。供給ローラ142の液体現像剤の層厚が適切に調整されているので、現像ローラ141の表面に形成される液体現像剤層は画像の形成に適切な厚さとなる。
液体現像剤を受け取った現像ローラ141の表面は、帯電器147の上方を移動する。帯電器147は、着色粒子Pの帯電極性と同極性の帯電電位を与える。この結果、現像ローラ141に担持された液体現像剤中の着色粒子Pは、現像ローラ141の表面側に移動する。
帯電器147を通過した現像ローラ141の表面は、感光体ドラム10と接触する。感光体ドラム10の表面の静電潜像の電位と現像ローラ141に印加された現像バイアスとの間の電位差によって、画像データに応じたトナー像が感光体ドラム10表面に形成される。
感光体ドラム10と接触した後、現像ローラ141の周面は、ブレード145に接触する。ブレード145は、感光体ドラム10への現像動作を終えた現像ローラ141の表面の液体現像剤を除去する。
回収装置146は、ブレード145によって除去された液体現像剤を回収し、循環装置LY、LM、LC、LBのパイプ81へ液体現像剤を送り出す。液体現像剤はブレード145の表面に沿って流下する。液体現像剤の粘度が高いならば、回収装置146は、好ましくは、液体現像剤の送り出しを補助する送り出しローラを備えてもよい。
一次転写ローラ20は、感光体ドラム10と協働して、中間転写ベルト21を挟む。一次転写ローラ20には、電源(図示せず)から感光体ドラム10上の着色粒子Pとは逆極性(本実施形態ではマイナス)の電圧が印加される。一次転写ローラ20は、中間転写ベルト21にトナーと逆極性の電圧を印加する。この結果、導電性の中間転写ベルト21の表面に着色粒子P及び高分子化合物Rが引き付けられる。かくして、感光体ドラム10に形成された画像は、中間転写ベルト21の表面に転写される。その後、中間転写ベルト21は、トナー像を担持して、シートSまで搬送する。
感光体ドラム10から中間転写ベルト21に転写されずに残留した液体現像剤を除去するクリーニング装置26は、搬送スクリュー261と、クリーニングブレード262とを備える。感光体ドラム10の回転軸方向に延びる板状のクリーニングブレード262の端部は、感光体ドラム10の表面に摺接する。クリーニングブレード262は、感光体ドラム10の回転に伴って感光体ドラム10上に残留した液体現像剤を掻き取る。掻き取られた液体現像剤は、クリーニング装置26内に一時的に収容される。クリーニング装置26内の搬送スクリュー261は、残留現像剤を外部へ搬送する。
除電用の光源を有する除電装置13は、次の周回による画像形成に備えて、クリーニングブレード262による液体現像剤の除去の後、感光体ドラム10の表面を光源からの光によって除電する。
略円柱状の除去ローラ30は、中間転写ベルト21に接触する。画像形成ユニットFYと画像形成ユニットFMとの間に配設された除去ローラ30は、画像形成ユニットFYから中間転写ベルト21に乗り移った液体現像剤からキャリア液Cを除去する。画像形成ユニットFMと画像形成ユニットFCとの間に配設された除去ローラ30は、画像形成ユニットFMから中間転写ベルト21に乗り移った液体現像剤からキャリア液Cを除去する。画像形成ユニットFCと画像形成ユニットFBとの間に配設された除去ローラ30は、画像形成ユニットFCから中間転写ベルト21に乗り移った液体現像剤からキャリア液Cを除去する。上述の如く、画像形成ユニットFBは、除去ローラ30を備えないので、中間転写ベルト21は、図1に示される像担持体100と同様に、キャリア液Cを含む液体現像剤を担持する。
図18に示されるように、シートSを収納するシート収納部3は、上側本体部1Aの下部に配置される。シート収納部3は、シートSを収納可能に形成された給紙カセットを含む。
中間転写ベルト21上に形成された画像をシートSに転写する二次転写部4は、中間転写ベルト21を駆動する駆動ローラ41に対向して配置された二次転写ローラ42を備える。二次転写ローラ42は、中間転写ベルト21との間で電界を発生させ、図1に関連して説明された如く、着色粒子PをシートSに引き寄せる。
二次転写部4の上側に配置される定着部5は、上述された定着技術の原理を利用して、シートSにトナー像を定着させる。したがって、定着部5は、第1実施形態に関連して説明された定着装置300と、搬送装置400とを備える。上述の如く、シートS上の画像に対する不織布帯310の摺擦により、好適に定着処理がなされることとなる。第2実施形態に関連して説明された如く、補助定着装置500が定着装置300と併せて用いられるならば、不織布帯310,510は、画像層I全体を摺擦する。この結果、画像層Iの表面の光沢が一様に変動される。この結果、シートS上の画像層Iが、その後、使用者により触れられても、画像層Iの光沢の局所的な変化が好適に抑制される。
カラープリンタ1の上部に配置される排出部6には、定着部5でトナー像が定着されたシートSが排出される。複数の搬送ローラ組を備えるシート搬送部7は、シート収納部3から二次転写部4、定着部5及び排出部6の順にシートSを搬送する。
<液体現像剤>
液体現像剤は、上述の如く、電気絶縁性のキャリア液Cとキャリア液C中に分散された着色粒子Pとを含む。また、液体現像剤は高分子化合物Rを含有する。好ましくは、液体現像剤は、測定温度25℃において、30〜400mPa・sの粘度を有する。より好ましくは、液体現像剤の粘度(測定温度25℃)は、40〜300mPa・sであり、さらに好ましくは50〜250mPa・sである。
<キャリア液>
液体キャリアの役割を果たす電気絶縁性のキャリア液Cは、液体現像剤の電気絶縁性を高める。電気絶縁性のキャリア液Cとしては、例えば、25℃における体積抵抗が1012Ω・cm以上(換言すれば導電率が1.0pS/cm以下)の電気絶縁性有機溶剤が好ましい。さらに前記物性に加えて、後述の高分子化合物Rを溶解させることができるもの(高分子化合物Rの溶解度が相対的に高いもの)が好ましく用いられる。
また、液体現像剤全体の粘度(測定温度25℃)が30〜400mPa・sとなるように、キャリア液Cの粘度・種類・配合量を適宜調整・選択される。液体現像剤の粘度は、キャリア液Cとして用いられる有機溶剤と後述される高分子化合物Rとの組み合わせによっても左右される。したがって、所望の液体現像剤の粘度及び選択される高分子化合物Rの種類に合わせて有機溶剤の種類及び配合量が適宜決定される。
このような電気絶縁性の有機溶剤としては、例えば、常温で液体の脂肪族炭化水素や植物油が挙げられる。
脂肪族炭化水素としては、例えば、液状のn−パラフィン系炭化水素、iso−パラフィン系炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、分岐鎖を有する脂肪族炭化水素又はそれらの混合物が好ましい。例えば、脂肪族炭化水素として、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、シクロヘキサン、パークロロエチレン、トリクロロエタンが用いられる。環境対応(VOC対策)の観点から、不揮発性の有機溶剤及び揮発性が相対的に低い有機溶剤(例えば、沸点が200℃以上のもの)が好ましく、例えば、炭素数が16以上の脂肪族炭化水素を比較的多く含む流動パラフィンが好ましく用いられる。
また、植物油として、例えば、トール油脂肪酸(主成分:オレイン酸、リノール酸)、植物油由来の脂肪酸エステル、大豆油、サフラワー油、ヒマシ油、アマニ油、桐油が挙げられる。なかでもトール油脂肪酸が好ましく用いられる。
キャリア液Cとして、例えば、松村石油研究所社製の流動パラフィン「モレスコホワイトP−55」、「モレスコホワイトP−40」、「モレスコホワイトP−70」、「モレスコホワイトP−200」;ハリマ化成株式会社製のトール油脂肪酸「ハートール FA−1」、「ハートール FA−1P」、「ハートール FA−3」;カネダ株式会社製の植物油ベースソルベント「ベジソルMT」、「ベジソルCM」、「ベジソルMB」、「ベジソルPR」、植物油「桐油」;エクソンモービル社製の「アイソパーG」、「アイソパーH」、「アイソパーK」、「アイソパーL」、「アイソパーM」、「アイソパーV」;コスモ石油社製の流動パラフィン「コスモホワイトP−60」、「コスモホワイトP−70」、「コスモホワイトP−120」;日清オイリオ社製の植物油「大豆油白絞油 S」、「アマニ油」、「サフラワー油」;伊藤製油社製の植物油「ヒマシ油 LAV」、「ヒマシ油 工」が用いられてもよい。
本実施形態では、高分子化合物Rがキャリア液Cに溶解する限り、キャリア液Cとして、高分子化合物Rの溶解度が相対的に高いもの(高分子化合物Rの良溶媒)のみを用いてもよく、又は、高分子化合物Rの溶解度が相対的に低いもの(高分子化合物Rの貧溶媒)を混合して用いてもよい。尚、キャリア液Cの種類に応じて、キャリア液C全体の導電率(液体現像剤の導電率)は、過度に高くならないように適切に調整される。例えば、トール油脂肪酸といった植物性の油は、流動パラフィンのような脂肪族炭化水素と比べると、一般に、導電率が高い。したがって、高分子化合物Rをキャリア液Cに良好に溶解させるために、キャリア液Cとして上述の油類を含むときは、導電率の調整は、比較的慎重に行われることが好ましい。
上述の油類の含有量が多いキャリア液Cは、高分子化合物Rの溶解度の点で有利である一方で、導電率の点で不利となる。油類の含有量が少ないキャリア液Cは、導電率の点で有利である一方で、高分子化合物Rの溶解度の点で不利となる。
キャリア液C中の上述の油類の含有量は、液体現像剤中に含まれる高分子化合物Rの種類や含有量に依存する。好適な油類の含有量として、例えば、2〜80質量%、より好ましくは、5〜60質量%が挙げられる。2質量%未満では、高分子化合物Rをキャリア液Cに良好に溶解させることが困難となる。また、80質量%を超えると、キャリア液C全体の導電率ひいては液体現像剤の導電率が過度に高くなる。過度に高い液体現像剤の導電率は、例えば、画像濃度の低下を引き起こす。
本実施形態では、液体現像剤の導電率は、例えば、200pS/cm以下であることが好ましい。したがって、トール油脂肪酸といった上述の油類に高分子化合物Rを溶解させることにより得られた溶液(以下、「樹脂溶液」と称される)に高電気抵抗の脂肪族炭化水素を混合することにより、キャリア液C全体の導電率(液体現像剤の導電率)を例えば200pS/cm以下に調整することが好ましい。
<着色粒子>
本実施形態では、着色粒子Pとして、顔料そのものが用いられる。顔料そのものを含む液体現像剤は、上述の非加熱方式の定着工程を可能にする。この結果、熱エネルギや光エネルギをほとんど消費することなく、着色粒子Pとしての顔料が記録媒体に定着される。
本実施形態における顔料としては、例えば、従来公知の有機顔料や無機顔料が特に限定することなく用いられる。
例えば、黒色顔料としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラックといったアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物が挙げられる。黄色顔料としては、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキが挙げられる。橙色顔料としては、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGKが挙げられる。赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bが挙げられる。紫色顔料としては、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキが挙げられる。青色顔料としては、C.I.Pigment Blue 15:3、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBCが挙げられる。緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキが挙げられる。
液体現像剤中の顔料の含有量は、1〜30質量%が好ましい。より好ましくは、3質量%以上であり、さらに好ましくは、5質量%以上である。また、より好ましくは、20質量%以下であり、さらに好ましくは、10質量%以下である。
液体現像剤中の顔料の平均粒子径すなわち体積基準の中位径(D50)は、0.1〜1.0μmが好ましい。0.1μm未満の平均粒子径を有する顔料は、例えば、画像濃度の低下を引き起こす。1.0μmを超える平均粒子径を有する顔料は、例えば、定着性の低下を引き起こす。ここで、体積基準の中位径(D50)とは、一般に、粒度分布が求められている1群の粒子の全体積を100%として累積カーブを求めたときの累積カーブが50%となる点の粒子径をいう。
<分散安定剤>
本実施形態に係る液体現像剤は、液体現像剤中の粒子の分散を促進し安定化するための分散安定剤を含有していてもよい。本実施形態で使用し得る分散安定剤としては、例えば、ビックケミー社製の「BYK−116」が好適である。その他、ルーブリゾール社製の「ソルスパース9000」、「ソルスパース11200」、「ソルスパース13940」、「ソルスパース16000」、「ソルスパース17000」、「ソルスパース18000」や、ISP社製の「Antaron(登録商標)V−216」、「Antaron(登録商標)V−220」も好ましく用いられ得る。
液体現像剤中の分散安定剤の含有量は、1〜10質量%程度、好ましくは、2〜6質量%程度である。
<高分子化合物>
本実施形態に係る液体現像剤に含有される高分子化合物Rは、有機高分子化合物である。キャリア液Cに溶解性を有する有機高分子化合物として、液体現像剤の粘度を上げ、且つ、画像形成におけるにじみ発生を抑制できる材料が選択される。有機高分子化合物として、環状オレフィン共重合体、スチレン系エラストマー、セルロースエーテル、ポリビニルブチラールが例示される。好ましくは、有機高分子化合物として、スチレン系エラストマーが用いられる。高分子化合物Rとしては、単一種の有機高分子化合物が用いられてもよいし、或いは、複数種の有機高分子化合物が用いられてもよい。
なお、本実施形態に係る液体現像剤では、有機高分子化合物は、キャリア液Cに溶解される。キャリア液Cに溶解している有機高分子化合物は、ゲルの状態であってもよい。有機高分子化合物の種類や分子量によっては、キャリア液C中で相互に絡み合ったゲル状の有機高分子化合物が得られる。ゲル状の有機高分子化合物は、比較的低い流動性を有する。例えば、有機高分子化合物の濃度が高い場合、有機高分子化合物とキャリア液Cとの親和性が低い場合、或いは、気温が低い場合には、ゲル状の有機高分子化合物が得られやすい。一方、キャリア液C中での相互の絡み合いが少ない有機高分子化合物は、比較的流動性が高い溶液となる。
液体現像剤中の有機高分子化合物の含有量は、有機高分子化合物の種類応じて、適切に決定される。有機高分子化合物の含有量は、例えば、1〜10質量%であることが好ましい。
有機高分子化合物の含有量が1質量%未満であると、液体現像剤における十分な粘度が得られず、画像形成におけるにじみ発生が十分に抑制できない可能性がある。また、有機高分子化合物の含有量が10質量%を超えると、シートSの表面上に留まる有機高分子化合物による被膜の量が多くなり過ぎ、被膜の乾燥性が過度に低下し、被膜の粘着性(タック性)が過度に大きくなり、画像の耐擦過性が過度に低下する可能性がある。
以下、本実施形態において好適に使用できる有機高分子化合物が更に説明される。
(環状オレフィン共重合体)
環状オレフィン共重合体は、環状オレフィン骨格を主鎖に有し、環境負荷物質を含まない、非晶性で熱可塑性のオレフィン系樹脂であり、透明性、軽量性、低吸水性等に優れる。本実施形態においては、環状オレフィン共重合体は、主鎖が炭素−炭素結合からなり、主鎖の少なくとも一部に環状炭化水素構造を有する有機高分子化合物である。この環状炭化水素構造は、ノルボルネンやテトラシクロドデセンに代表されるような、環状炭化水素構造中に少なくとも一つのオレフィン性二重結合を有する化合物(環状オレフィン)を単量体として用いることで導入される。
本実施形態で使用可能な環状オレフィン共重合体として、例えば、(1)環状オレフィンの付加(共)重合体又はその水素添加物、(2)環状オレフィンとα−オレフィンとの付加共重合体又はその水素添加物、(3)環状オレフィンの開環(共)重合体又はその水素添加物が挙げられる。
上述の環状オレフィンとして、以下の物質が例示される。
(a)シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン;
(b)シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエンといった1環の環状オレフィン;
(c)ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(ノルボルネン)、5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5,5−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ブチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクタデシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−メチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ビニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−プロペニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンといった2環の環状オレフィン;
(d)トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(ジシクロペンタジエン)、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン;
(e)トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3,7−ジエン若しくはトリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3,8−ジエン又はこれらの部分水素添加物(又はシクロペンタジエンとシクロヘキセンとの付加物)であるトリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3−エン;
(f)5−シクロペンチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−シクロヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−シクロヘキセニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンといった3環の環状オレフィン;
(g)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(テトラシクロドデセン)、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−ビニルテトラシクロ[4,4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−プロペニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エンといった4環の環状オレフィン;
(h)8−シクロペンチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−シクロヘキシル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−シクロヘキセニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−フェニル−シクロペンチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン;
(i)テトラシクロ[7.4.13,6.01,9.02,7]テトラデカ−4,9,11,13−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン)、テトラシクロ[8.4.14,7.01,10.03,8]ペンタデカ−5,10,12,14−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−へキサヒドロアントラセン);
(j)ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、ペンタシクロ[7.4.0.02,7.13,6.110,13]−4−ペンタデセン;ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.111,17.03,8.012,16]−5−エイコセン、ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.03,8.14,7.012,17.113,l6]−14−エイコセン;
(k)シクロペンタジエンの4量体といった多環の環状オレフィン。これらの環状オレフィンは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上述のα−オレフィンとしては、炭素数が2〜20、好ましくは2〜8のα−オレフィンが好ましい。α−オレフィンとして、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−へキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−へキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンが例示される。これらのα−オレフィンは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本実施形態においては、環状オレフィンの重合方法、環状オレフィンとα−オレフィンとの重合方法、及び得られた重合体の水素添加方法には、格別な制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。
本実施形態においては、環状オレフィン共重合体の構造には、格別な制限はない。環状オレフィン共重合体の構造は、鎖状でも、分岐状でも、架橋状でもよいが、好ましくは直鎖状である。
本実施形態においては、環状オレフィン共重合体としては、例えば、ノルボルネンとエチレンとの共重合体、又は、テトラシクロドデセンとエチレンとの共重合体が好ましく用いられる。環状オレフィン共重合体として、特に、ノルボルネンとエチレンとの共重合体がより好ましい。共重合体中のノルボルネンの含有率は、60〜82質量%が好ましく、60〜79質量%がより好ましく、60〜76質量%がさらに好ましく、60〜65質量%が一層好ましい。ノルボルネン含有率が60質量%未満であると、環状オレフィン共重合体の被膜のガラス転移温度が低くなり過ぎ、環状オレフィン共重合体被膜の造膜性が低下する可能性がある。ノルボルネン含有率が82質量%を超えると、環状オレフィン共重合体の被膜のガラス転移温度が高くなり過ぎ、環状オレフィン共重合体被膜による顔料つまり画像の定着性が低下する可能性がある。また、キャリア液Cへの環状オレフィン共重合体の溶解度が過度に低くなる可能性がある。
本実施形態においては、環状オレフィン共重合体として、市販されているものが使用されてもよい。例えば、ノルボルネンとエチレンとの共重合体として、トパス・アドヴァンスト・ポリマーズ・ゲーエムベーハー社製の「TOPAS(登録商標)TM」(ノルボルネン含有率:約60質量%)、「TOPAS(登録商標)TB」(ノルボルネン含有率:約60質量%)、「TOPAS(登録商標)8007」(ノルボルネン含有率:約65質量%)、「TOPAS(登録商標)5013」(ノルボルネン含有率:約76質量%)、「TOPAS(登録商標)6013」(ノルボルネン含有率:約76質量%)、「TOPAS(登録商標)6015」(ノルボルネン含有率:約79質量%)、「TOPAS(登録商標)6017」(ノルボルネン含有率:約82質量%)が挙げられる。これらは状況に応じて単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いてもよい。
(スチレン系エラストマー)
本実施形態で使用できるスチレン系エラストマーとしては、従来公知のものを特に限定なく使用することができる。スチレン系エラストマーとして、例えば、芳香族ビニル化合物と、オレフィン系化合物又は共役ジエン化合物とからなるブロック共重合体が挙げられる。ブロック共重合体として、例えば、芳香族ビニル化合物からなる重合体ブロックをAとし、オレフィン系化合物又は共役ジエン化合物からなる重合体ブロックをBとしたときに、化学式1で表される構造を有するブロック共重合体が挙げられる。
上述のブロック共重合体を構成する芳香族ビニル化合物として、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,3−ジメチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、p−ブロモスチレン、2,4,5−トリブロモスチレン、2,4,6−トリブロモスチレン、o−tert−ブチルスチレン、m−tert−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、エチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセンが挙げられる。
重合体ブロックAは、上述の芳香族ビニル化合物のうちの1種から構成されていてもよいし、2種以上から構成されていてもよい。これらのうちでも、スチレン及び/又はα−メチルスチレンから構成されたものが、本実施形態に係る液体現像剤に好ましい物性を与える。
上述のブロック共重合体を構成するオレフィン系化合物として、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、シクロペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、シクロヘキセン、1−ヘプテン、2−ヘプテン、シクロヘプテン、1−オクテン、2−オクテン、シクロオクテン、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキセン、ビニルシクロヘプテン、ビニルシクロオクテンが挙げられる。
上述のブロック共重合体を構成する共役ジエン化合物として、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンが挙げられる。
重合体ブロックBは、上述のオレフィン系化合物及び上述の共役ジエン化合物のうちの1種から構成されていてもよいし、2種以上から構成されていてもよい。これらのうちでも、ブタジエン及び/又はイソプレンから構成されたものが、本実施形態に係る液体現像剤に好ましい物性を与える。
上述のブロック共重合体としては、例えば、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレントリブロック共重合体又はその水素添加物、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレントリブロック共重合体又はその水素添加物、ポリスチレン−ポリ(イソプレン/ブタジエン)−ポリスチレントリブロック共重合体又はその水素添加物、ポリ(α−メチルスチレン)−ポリブタジエン−ポリ(α−メチルスチレン)トリブロック共重合体又はその水素添加物、ポリ(α−メチルスチレン)−ポリイソプレン−ポリ(α−メチルスチレン)トリブロック共重合体又はその水素添加物、ポリ(α−メチルスチレン)−ポリ(イソプレン/ブタジエン)−ポリ(α−メチルスチレン)トリブロック共重合体又はその水素添加物、ポリスチレン−ポリイソブテン−ポリスチレントリブロック共重合体、ポリ(α−メチルスチレン)−ポリイソブテン−ポリ(α−メチルスチレン)トリブロック共重合体が挙げられる。
本実施形態で使用されるスチレン系エラストマーとして、重合体ブロックA及び重合体ブロックBが化学式2で表される構造を有するスチレン−ブタジエン系エラストマー(SBS)が好ましい。
スチレン−ブタジエン系エラストマーは、スチレンモノマーと、共役ジエン化合物であるブタジエンとを共重合させることにより得られる。好ましいスチレンモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレンが例示される。
上述のスチレン−ブタジエン系エラストマーは、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)による分子量分布において、数平均分子量Mnは、好ましくは、1,000〜100,000の範囲内であり(化学式1参照)、より好ましくは、2,000〜50,000の範囲内である。また、重量平均分子量Mwは、好ましくは、5,000〜1,000,000の範囲内であり、より好ましくは、10,000〜500,000の範囲内である。その場合に、重量平均分子量Mwが2,000〜200,000の範囲内、好ましくは3,000〜150,000の範囲内に、少なくとも1つのピークが存在することが好ましい。
上述のスチレン−ブタジエン系エラストマーは、(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)の比の値は、好ましくは、3.0以下であり、より好ましくは、2.0以下である。
上述のスチレン−ブタジエン系エラストマーにおけるスチレン含有量(重合体ブロックAの含有量)は、好ましくは、5〜75質量%の範囲内であり(化学式2参照)、より好ましくは、10〜65質量%の範囲内である。スチレン含有量が5質量%未満であると、スチレン系エラストマーの被膜のガラス転移温度が低くなりすぎ、スチレン系エラストマー被膜の造膜性が低下する傾向となる。スチレン含有量が75質量%を超えると、スチレン系エラストマーの被膜の軟化点が高くなりすぎ、スチレン系エラストマー被膜による顔料つまり画像の定着性が低下する傾向となる。
本実施形態において、スチレン系エラストマーとして、市販されているものを使用することができる。例えば、スチレン−共役ジエンブロック共重合体として、クラレ社製の「セプトン」S1001、S2063、S4055、S8007や「ハイブラー」5127、7311、シェル社製の「クレイトン」、旭化成ケミカルズ社製の「アサプレン(登録商標)」T411、T413、T437や「タフプレン(登録商標)」A、315P 等、JSR社製の「JSR TR1086」、「JSR TR2000」、「JSR TR2250」、「JSR TR2827」;スチレン−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物として、JSR社製の「ダイナロン」6200P、4600P、1320P 等;スチレン−エチレン共重合体として、ダウ・ケミカル社製の「インデックス」等;組成物として、アロン化成社製の「アロンAR」、三菱化学社製の「ラバロン」等が挙げられる。これらは状況に応じて単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いてもよい。なお、クラレ社製の「セプトン」S1001、S2063、S4055、S8007や「ハイブラー」5127、7311はスチレン−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物である。
(セルロースエーテル)
セルロースエーテルは、セルロース分子内の水酸基がアルコキシ基に置換された高分子である。置換率は、45〜49.5%が好ましい。また、アルコキシ基のアルキル部分が、例えば、ヒドロキシル基によって置換されていてもよい。セルロースエーテルの被膜は、強靭性並びに熱安定性に優れている。
本実施形態で使用可能なセルロースエーテルとして、例えば、メチルセルロース、エチルセルロースといったアルキルセルロース;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースといったヒドロキシアルキルセルロース;ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロースといったヒドロキシアルキルアルキルセルロース;カルボキシメチルセルロースといったカルボキシアルキルセルロース;カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースといったカルボキシアルキルヒドロキシアルキルセルロース;が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いてもよい。これらのうちでも、アルキルセルロースが好ましく、アルキルセルロースのうちでも、エチルセルロースが好ましい。
本実施形態においては、セルロースエーテルとして、市販されているものを使用することができる。例えば、エチルセルロースとして、日進化成社製の「エトセル(登録商標)STD4」、「エトセル(登録商標)STD7」、「エトセル(登録商標)STD10」等が挙げられる。これらは状況に応じて単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いてもよい。
(ポリビニルブチラール)
本実施形態において使用できるポリビニルブチラール(ブチラール樹脂:アルキルアセタール化ポリビニルアルコール)は、化学式3に示すように、水酸基を有し、親水性のビニルアルコール単位と、ブチラール基を有し、疎水性のビニルアセタール単位と、アセチル基を有し、ビニルアルコール単位とビニルアセタール単位との中間の性質の酢酸ビニル単位との共重合体である。本実施形態に係る液体現像剤においては、ブチラール化度(親水性部と疎水性部との割合を定めたもの)が60〜85mol%のポリビニルブチラールが被膜形成能(造膜性)に優れる点で好ましい。ポリビニルブチラールは、非極性溶剤に対して溶解性を示すビニルアセタール単位と、紙等の記録媒体に対して結着性を向上させるビニルアルコール単位とを有するため、キャリア液C及び記録媒体の両方に対して高い親和性を有する。
本実施形態で使用し得るポリビニルブチラールとしては、特に限定されない。ポリビニルブチラールとして、例えば、ヘキスト社製の「Mowital(登録商標)」B20H、B30B、B30H、B60T、B60H、B60HH、B70H;積水化学工業社製の「エスレック(登録商標)」BL−1(ブチラール化度:63±3mol%)、BL-2(同:63±3mol%)、BL−S(同:70mol%以上)、BL−L、BH−3(同:65±3mol%)、BM−1(同:65±3mol%)、BM-2(同:68±3mol%)、BM−5(同:63±3mol%)、BM−S;電気化学工業社製の「デンカブチラール」#2000−L、#3000−1、#3000−2、#3000−3、#3000−4、#3000−K、#4000−1、#5000−A、#6000−Cが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
(製造方法)
本実施形態に係る液体現像剤は、キャリア液C、顔料、有機高分子化合物、及び、必要に応じて分散安定剤を、例えば、ボールミル、サンドグラインダー、ダイノーミル、ロッキングミルを用いて(ジルコニアビーズ等を用いるメディア分散型機でもよい)、必要に応じて数分〜10数時間かけて、十分に溶解又は混合・分散させることにより、製造することができる。
上述の混合・分散により、顔料が微細に粉砕される。上述の如く、液体現像剤中の顔料の平均粒子径(D50)が、好ましくは、0.1〜1.0μmとなるように、混合・分散の時間や回転数を調整する。分散時間が過度に短いと、あるいは回転数が過度に少ないと、顔料の平均粒子径(D50)が1.0μmを超え、上述の如く、定着性が低下する可能性がある。分散時間が過度に長いと、あるいは回転数が過度に多いと、顔料の平均粒子径(D50)が0.1μm未満となり、上述の如く、不十分な現像性に起因する画像濃度の低下が引き起こされる。
本実施形態において、キャリア液Cに有機高分子化合物を溶解させた後、顔料(必要に応じて分散安定剤と共に)を混合・分散させることにより、液体現像剤を製造してもよく、あるいは、樹脂溶液(キャリア液Cに有機高分子化合物を溶解させたものをいう)と、顔料分散体(キャリア液Cに顔料(状況に応じて分散安定剤と共に)を混合・分散させたものをいう)とをそれぞれ予め調製しておいて、これらを適宜の混合比(質量比)で混合することにより、液体現像剤を製造してもよい。
なお、顔料の平均粒子径(D50)を算出するために、顔料の粒度分布が測定される。顔料の粒度分布は、例えば、以下に示される手法により測定される。
製造された液体現像剤又は調製された顔料分散体を所定量サンプリングし、液体現像剤又は顔料分散体に用いられているキャリア液Cと同じキャリア液Cで10〜100倍(体積)に希釈し、マルバーン(MALVERN)社製のレーザー回折式粒度分布測定装置「マスターサイザー2000」を用いてフロー方式により、顔料の粒度分布が測定される。
また、製造された液体現像剤の粘度は、測定温度25℃において、CBC社製の振動式粘度計「VISCOMATE VM−10A−L」を用いて測定される。
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、これらの機能を併せ持つ複合機などの各種の画像形成装置に適用可能である。
1・・・・・・・・・・・・・・・・・・カラープリンタ(画像形成装置)
2・・・・・・・・・・・・・・・・・・画像形成部
300・・・・・・・・・・・・・・・・定着装置(上流定着装置)
310,510・・・・・・・・・・・・不織布帯(摺擦ベルト)
314・・・・・・・・・・・・・・・・中央帯(第1摺擦ベルト)
315・・・・・・・・・・・・・・・・第1端帯(第2摺擦ベルト)
316・・・・・・・・・・・・・・・・第2端帯(第2摺擦ベルト)
320,520・・・・・・・・・・・・巻出スピンドル(巻出部)
330,530・・・・・・・・・・・・巻取スピンドル(巻取部)
340,540・・・・・・・・・・・・押当棒(押当部材)
342・・・・・・・・・・・・・・・・中央棒(第1押当部材)
343・・・・・・・・・・・・・・・・第1端棒(第2押当部材)
344・・・・・・・・・・・・・・・・第2端棒(第2押当部材)
350・・・・・・・・・・・・・・・・接続ユニット(接続機構:第1接続機構)
350A・・・・・・・・・・・・・・・接続ユニット(接続機構:第2接続機構)
393・・・・・・・・・・・・・・・・制御ユニット(制御部)
400・・・・・・・・・・・・・・・・搬送装置(下流搬送装置)
410,610・・・・・・・・・・・・バックアップローラ(搬送要素)
411,611・・・・・・・・・・・・周面
420,620・・・・・・・・・・・・ニップローラ(ニップ要素)
421,621・・・・・・・・・・・・回転シャフト
422,622・・・・・・・・・・・・転動片(転動体)
600・・・・・・・・・・・・・・・・補助搬送装置(搬送装置:上流搬送装置)
A1,A2,A3・・・・・・・・・・・帯状領域(第1部分)
B1,B2・・・・・・・・・・・・・・帯状領域(第2部分)
D1・・・・・・・・・・・・・・・・・第1方向
D2・・・・・・・・・・・・・・・・・第2方向
I・・・・・・・・・・・・・・・・・・画像層(画像)
S・・・・・・・・・・・・・・・・・・シート
S1・・・・・・・・・・・・・・・・・第1シート
S2・・・・・・・・・・・・・・・・・第2シート

Claims (10)

  1. シートを第1方向に搬送する搬送装置と、
    前記シートに、液体現像剤を用いて、画像を形成する画像形成部と、
    前記シート上の前記画像を定着させる定着装置と、を備え、
    前記搬送装置は、前記シートを前記第1方向に送る搬送要素と、該搬送要素に圧接され、前記シートを挟持するニップ部を形成するニップ要素と、を含み、
    前記定着装置は、前記画像を摺擦する摺擦ベルトを含み、
    前記画像に対する前記摺擦ベルトの摺擦位置及び前記ニップ部は、前記第1方向に交差する第2方向に整列することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記搬送要素は、前記第2方向に延びるバックアップローラを含み、
    該バックアップローラは、前記圧接要素と前記摺擦ベルトとに圧接される周面を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記定着装置は、前記摺擦ベルトが巻出される巻出部と、前記摺擦ベルトが巻き取られる巻取部と、前記巻出部と前記巻取部との間で、前記摺擦ベルトを前記画像に接触させるための前記摺擦ベルトの走行経路を規定する押当部材と、を含み、
    該押当部材は前記第2方向に延びることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記ニップ要素は、前記第2方向に延びる回転シャフトと、該回転シャフト周りに回転する転動体と、を含み、
    前記押当部材は、前記回転シャフトと前記バックアップローラとの間に配設されることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記定着装置は、前記押当部材と前記回転シャフトとを接続する接続機構を含み、
    該接続機構は、前記押当部材を前記バックアップローラに向けて付勢することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記定着装置は、前記押当部材と前記回転シャフトとを接続する接続機構を含み、
    該接続機構は、前記押当部材を前記バックアップローラの前記周面に対して離接させることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 前記定着装置は、前記接続機構を制御する制御部を含み、
    前記押当部材は、第1押当部材と、該第1押当部材に対して前記第2方向に整列された第2押当部材とを含み、
    前記接続機構は、前記第1押当部材を前記バックアップローラの前記周面に対して離接させる第1接続機構と、前記第2押当部材を前記バックアップローラの前記周面に対して離接させる第2接続機構と、
    前記摺擦ベルトは、前記第1押当部材によって前記走行経路を規定される第1摺擦ベルトと、前記第2押当部材によって前記走行経路を規定される第2摺擦ベルトと、を含み、
    前記制御部は、前記第1接続機構と前記第2接続機構とを独立して制御し、前記第1押当部材及び前記第2押当部材を、前記バックアップローラの前記周面に対して、独立して離接させることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記シートは、第1シートと、該第1シートと異なる大きさの第2シートとを含み、
    前記第1シートは、前記バックアップローラと前記第1摺擦ベルトとの間、並びに、前記バックアップローラと前記第2摺擦ベルトとの間を通過し、
    前記第2シートは、前記バックアップローラと前記第1摺擦ベルトとの間を通過する一方で、前記バックアップローラと前記第2摺擦ベルトとの間を通過せず、
    前記搬送装置が前記第1シートを搬送するとき、前記制御部は、前記第1押当部材及び前記第2押当部材を前記バックアップローラの前記周面に近接させ、
    前記搬送装置が前記第2シートを搬送するとき、前記制御部は、前記第2押当部材を前記バックアップローラの前記周面から離間させることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記定着装置は、前記画像を摺擦する上流定着装置と、該上流定着装置の後に前記画像を摺擦する下流定着装置と、を含み、
    前記上流定着装置は、前記画像の第1部分を摺擦し、
    前記下流定着装置は、前記第1部分とは異なる前記画像の第2部分を摺擦することを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. シートを第1方向に送る搬送要素と、該搬送要素に圧接され、前記シートを挟持するニップ部を形成するニップ要素と、を含む搬送装置によって搬送されるシート上に、液体現像剤を用いて形成された画像を定着させる定着装置であって、
    前記画像を摺擦する摺擦ベルトを備え、
    前記画像に対する前記摺擦ベルトの摺擦位置及び前記ニップ部は、前記第1方向に交差する第2方向に整列することを特徴とする定着装置。
JP2010237188A 2010-08-06 2010-10-22 画像形成装置及び定着装置 Expired - Fee Related JP5553725B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010237188A JP5553725B2 (ja) 2010-08-06 2010-10-22 画像形成装置及び定着装置
CN201110221460.3A CN102375358B (zh) 2010-08-06 2011-08-03 图像形成装置和定影装置
US13/197,360 US8693931B2 (en) 2010-08-06 2011-08-03 Image forming apparatus and fixing device
EP11006438.3A EP2416224B1 (en) 2010-08-06 2011-08-04 Image forming apparatus and fixing device
KR1020110078046A KR101264672B1 (ko) 2010-08-06 2011-08-05 화상 형성 장치 및 정착 장치

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010177638 2010-08-06
JP2010177638 2010-08-06
JP2010237188A JP5553725B2 (ja) 2010-08-06 2010-10-22 画像形成装置及び定着装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012053427A true JP2012053427A (ja) 2012-03-15
JP5553725B2 JP5553725B2 (ja) 2014-07-16

Family

ID=45906757

Family Applications (8)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010237188A Expired - Fee Related JP5553725B2 (ja) 2010-08-06 2010-10-22 画像形成装置及び定着装置
JP2010237186A Expired - Fee Related JP5637810B2 (ja) 2010-08-06 2010-10-22 画像形成装置
JP2010237190A Expired - Fee Related JP5677801B2 (ja) 2010-08-06 2010-10-22 画像形成装置
JP2010237187A Expired - Fee Related JP5637811B2 (ja) 2010-08-06 2010-10-22 画像形成装置
JP2010237189A Expired - Fee Related JP5622522B2 (ja) 2010-08-06 2010-10-22 画像形成装置
JP2010237191A Expired - Fee Related JP5677802B2 (ja) 2010-08-06 2010-10-22 画像形成装置及び定着装置
JP2010237192A Expired - Fee Related JP5677803B2 (ja) 2010-08-06 2010-10-22 画像形成装置
JP2014123333A Expired - Fee Related JP5810193B2 (ja) 2010-08-06 2014-06-16 画像形成装置

Family Applications After (7)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010237186A Expired - Fee Related JP5637810B2 (ja) 2010-08-06 2010-10-22 画像形成装置
JP2010237190A Expired - Fee Related JP5677801B2 (ja) 2010-08-06 2010-10-22 画像形成装置
JP2010237187A Expired - Fee Related JP5637811B2 (ja) 2010-08-06 2010-10-22 画像形成装置
JP2010237189A Expired - Fee Related JP5622522B2 (ja) 2010-08-06 2010-10-22 画像形成装置
JP2010237191A Expired - Fee Related JP5677802B2 (ja) 2010-08-06 2010-10-22 画像形成装置及び定着装置
JP2010237192A Expired - Fee Related JP5677803B2 (ja) 2010-08-06 2010-10-22 画像形成装置
JP2014123333A Expired - Fee Related JP5810193B2 (ja) 2010-08-06 2014-06-16 画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
JP (8) JP5553725B2 (ja)
KR (1) KR101264672B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017156483A (ja) * 2016-03-01 2017-09-07 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 光沢付与装置およびこれを備える画像形成装置

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5564486B2 (ja) * 2011-12-16 2014-07-30 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置及び定着装置
JP6828366B2 (ja) * 2016-08-26 2021-02-10 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06258970A (ja) * 1993-03-04 1994-09-16 Canon Inc 画像形成装置
JPH06313979A (ja) * 1993-04-28 1994-11-08 Canon Inc 加熱定着用現像剤及び加熱定着方法
JPH0784457A (ja) * 1993-09-16 1995-03-31 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 静電記録装置
JPH10207282A (ja) * 1997-01-22 1998-08-07 Ricoh Co Ltd 定着装置
JPH1124462A (ja) * 1997-05-09 1999-01-29 Hitachi Koki Co Ltd トナー像加熱装置
JP2000221821A (ja) * 1999-02-03 2000-08-11 Minolta Co Ltd 定着装置
JP2007226009A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Ricoh Co Ltd 定着装置およびこれを用いた画像形成装置
JP2007293134A (ja) * 2006-04-26 2007-11-08 Sharp Corp 画像形成装置
JP2010033018A (ja) * 2008-07-04 2010-02-12 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び定着クリーニング装置

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4825657B1 (ja) * 1969-04-07 1973-07-31
JPS582851A (ja) * 1981-06-29 1983-01-08 Dainippon Printing Co Ltd 電子写真用湿式トナ−
JPH02160272A (ja) * 1988-12-14 1990-06-20 Canon Inc 画像形成装置
JPH05249750A (ja) * 1992-03-10 1993-09-28 Sony Corp 静電潜像現像剤
JPH08115004A (ja) * 1994-10-13 1996-05-07 Ricoh Co Ltd 定着装置
JP3588213B2 (ja) * 1996-12-26 2004-11-10 ティコナ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 環状構造を有するポリオレフィン樹脂を含む静電荷像現像用トナー
JP2001290382A (ja) * 2000-04-10 2001-10-19 Ricoh Co Ltd 画像光沢度調整装置および画像形成装置
JP2002268428A (ja) * 2001-03-09 2002-09-18 Ricoh Co Ltd 画像形成装置における定着装置および定着ローラ、加圧ローラまたはベルトの表面材料の加工方法
JP2004240172A (ja) * 2003-02-06 2004-08-26 Ricoh Co Ltd 定着装置
JP2005049462A (ja) * 2003-07-30 2005-02-24 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2005308921A (ja) * 2004-04-20 2005-11-04 Pfu Ltd 液体現像電子写真装置
JP2006106151A (ja) * 2004-10-01 2006-04-20 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置及び画像形成装置
JP4673050B2 (ja) * 2004-12-13 2011-04-20 キヤノン株式会社 定着装置および画像形成装置
US20080118856A1 (en) * 2004-12-20 2008-05-22 Olga Ivanova Marking Liquid
JP4463736B2 (ja) * 2005-07-20 2010-05-19 シャープ株式会社 定着装置および画像形成装置
JP5158481B2 (ja) * 2007-09-19 2013-03-06 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置
JP5171216B2 (ja) * 2007-11-09 2013-03-27 キヤノン株式会社 像加熱装置
JP2009222818A (ja) * 2008-03-14 2009-10-01 Ricoh Co Ltd 定着装置ならびにそれを備えた印刷装置
JP5104654B2 (ja) * 2008-03-19 2012-12-19 セイコーエプソン株式会社 液体現像剤および画像形成装置
JP4973648B2 (ja) * 2008-12-15 2012-07-11 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 定着装置およびこれを備える画像形成装置
JP2010152259A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Seiko Epson Corp 画像形成装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06258970A (ja) * 1993-03-04 1994-09-16 Canon Inc 画像形成装置
JPH06313979A (ja) * 1993-04-28 1994-11-08 Canon Inc 加熱定着用現像剤及び加熱定着方法
JPH0784457A (ja) * 1993-09-16 1995-03-31 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 静電記録装置
JPH10207282A (ja) * 1997-01-22 1998-08-07 Ricoh Co Ltd 定着装置
JPH1124462A (ja) * 1997-05-09 1999-01-29 Hitachi Koki Co Ltd トナー像加熱装置
JP2000221821A (ja) * 1999-02-03 2000-08-11 Minolta Co Ltd 定着装置
JP2007226009A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Ricoh Co Ltd 定着装置およびこれを用いた画像形成装置
JP2007293134A (ja) * 2006-04-26 2007-11-08 Sharp Corp 画像形成装置
JP2010033018A (ja) * 2008-07-04 2010-02-12 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び定着クリーニング装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017156483A (ja) * 2016-03-01 2017-09-07 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 光沢付与装置およびこれを備える画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
KR20120022611A (ko) 2012-03-12
JP2012053429A (ja) 2012-03-15
JP5677803B2 (ja) 2015-02-25
JP2012053430A (ja) 2012-03-15
JP5637810B2 (ja) 2014-12-10
JP5622522B2 (ja) 2014-11-12
JP5810193B2 (ja) 2015-11-11
JP2012053431A (ja) 2012-03-15
KR101264672B1 (ko) 2013-05-15
JP5637811B2 (ja) 2014-12-10
JP5677802B2 (ja) 2015-02-25
JP2012053425A (ja) 2012-03-15
JP2014209251A (ja) 2014-11-06
JP2012053428A (ja) 2012-03-15
JP2012053426A (ja) 2012-03-15
JP5553725B2 (ja) 2014-07-16
JP5677801B2 (ja) 2015-02-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5103504B2 (ja) 液体現像剤及び湿式画像形成方法
JP5409821B2 (ja) 画像形成装置
US8693931B2 (en) Image forming apparatus and fixing device
JP5810193B2 (ja) 画像形成装置
JP5323129B2 (ja) 画像形成装置
JP5103505B2 (ja) 液体現像剤及び湿式画像形成方法
JP5331906B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP5581302B2 (ja) 画像形成装置
JP5298109B2 (ja) 湿式画像形成装置
JP5564486B2 (ja) 画像形成装置及び定着装置
JP5111553B2 (ja) 液体現像剤、液体現像装置、湿式画像形成装置及び湿式画像形成方法
JP6176915B2 (ja) 液体現像剤、及び画像形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120924

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130723

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130918

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140430

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140527

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5553725

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees