JP2002268428A - 画像形成装置における定着装置および定着ローラ、加圧ローラまたはベルトの表面材料の加工方法 - Google Patents

画像形成装置における定着装置および定着ローラ、加圧ローラまたはベルトの表面材料の加工方法

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JP2002268428A
JP2002268428A JP2001066144A JP2001066144A JP2002268428A JP 2002268428 A JP2002268428 A JP 2002268428A JP 2001066144 A JP2001066144 A JP 2001066144A JP 2001066144 A JP2001066144 A JP 2001066144A JP 2002268428 A JP2002268428 A JP 2002268428A
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fixing roller
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Hidemune Otake
英宗 大嶽
Tsuneo Kurotori
恒夫 黒鳥
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体現像剤を用いた画像形成装置における低
温定着装置において、ホットオフセットを防止でき、か
つ、高寿命の定着装置および定着ローラ、加圧ローラま
たはベルトの表面材料の加工方法を提供する。 【解決手段】 加熱ローラ91(定着ローラ)および加
圧ローラ(93)のうちの少なくとも一つのコート層9
1、93c(表層)が、無機酸化物または無機酸化物以
外の場合は室温放置以外の積極的な表面酸化処理を行っ
た無機または有機材料で構成されていて、かつ、少なく
ともその表面において、臨界表面張力が25mN/m以
下で、加水分解可能な官能基を少なくとも一つ有する非
晶質フッ素樹脂と無機または有機材料の酸素を介した結
合を行っており、かつ、非晶質フッ素樹脂が0℃〜10
0℃の温度範囲内で液相となる条件を満たすことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置にお
ける定着装置および定着ローラ、加圧ローラまたはベル
トの表面材料の加工方法に関し、より詳しくは液体現像
剤を用いた湿式電子写真複写機等の画像形成装置におけ
る定着装置および定着ローラ、加圧ローラまたはベルト
の表面材料の加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式で作像され、転写材として
の転写紙上に転写されたトナー像を定着する方式として
は、例えば、定着手段・定着部材としての加熱ローラの
材質にシリコンゴム(RTV)を用い、定着手段・定着
部材としての加圧ローラにはシリコンゴムもしくはシリ
コンゴムの表層にフッ素チューブを付設した構成の定着
装置が一般に用いられている。
【0003】このような従来方式の定着手段を用いたと
きの問題点として、定着時のトナーのホットオフセット
が挙げられる。ここで、トナーのホットオフセットと
は、トナーが加熱されすぎた条件下で定着部材(定着ロ
ーラ(加熱ローラ)、加圧ローラまたはベルト)表面に
溶融したトナーの一部が残留してしまい、続く画像に汚
れとして転写されたりする不具合現象をいう。この不具
合現象がひどくなると、転写材が定着部材に巻き付き、
ジャムとなってしまう。このホットオフセットにはトナ
ー溶融温度や定着温度、そしてシリコンゴムの表面エネ
ルギーなどが影響している。これに対し、例えば、低表
面エネルギーを有する材料を加熱ローラ(定着ローラ)
表面に塗布することにより、トナーのホットオフセット
が低減可能であることは知られており、離型剤として微
量のシリコーンオイルを加熱ローラ表面に塗布する手段
が一般的にとられている。また、特開平5−21636
7号公報等では、フッ素系高分子化合物で被覆された加
熱定着部材に離型オイルとしてフッ素系オイルを塗布す
る方法なども開示されている。
【0004】けれども、前述の手段においては、離型オ
イルを塗布するための塗布手段を別途設ける必要があ
り、装置コストの上昇を招くとともに、装置に離型オイ
ルを貯蔵することにより、オイルのこぼれなどの不具合
が発生する虞があるなどの問題を抱えている。さらに、
離型オイルとして一般的に用いられているシリコーンオ
イルは、定着ローラまたはベルトに付着して長時間放置
された場合、クリープ現象により壁面をつたって拡散し
ていくため、機内の汚染の原因ともなっていた。
【0005】この不具合を解消する新たな技術として、
近年、オイルレストナーと呼ばれる離型オイルが不要な
トナーが開発されている。しかし、このトナーにおいて
も、使用状況によって定着ローラの表面温度が上昇した
場合などは定着ローラへのホットオフセットが発生し、
トナーによる定着ローラの汚染を完全に避けきれるもの
ではないため、フッ素樹脂のチューブによって定着ロー
ラを被覆したり、フッ素樹脂を定着ローラにコートする
ことによってホットオフセットを防ぐ手段がとられてい
る(例えば、特開平11−161073号、特開200
0−075714号公報など参照)。このフッ素系の樹
脂によって定着ローラもしくは定着ベルトを被覆する手
段において、従来、ヘテロ環系の非晶質フッ素樹脂とし
て一般的に用いられているものとしては、サイトップ
(商品名、旭硝子製)やテフロンAF(商品名、デュポ
ン製)がある。これらの非晶質フッ素樹脂のガラス転移
温度は100℃以上であり、一般的な定着温度範囲14
0℃〜180℃において液相であるため、機械的なスト
レスによるコーティングの剥離が生じにくく、かつ剥離
部分の拡大が進まず安定した耐久性が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
省エネルギー対応策の一つとして定着温度の低下が図ら
れており、比較的低い温度(例えば100℃以下の温
度)での定着を実現すべく改良が進められている。この
流れにおいて、本発明における液体現像装置において
は、トナー組成における樹脂に低融点樹脂を用いたもの
を液中にて分散させることにより、従来の乾式電子写真
装置では実現が困難であった低温でのトナー定着の可能
性を見出している。この低温定着を実現させる上で、定
着ローラ表面には100℃以下の比較的低温条件下にお
いて、良好な定着性、離型性および耐磨耗性が得られる
構成材料が求められるが、前述のヘテロ環系の非晶質フ
ッ素樹脂(サイトップなど)は、そのガラス転移温度が
100℃以上と高温であるために、特に耐磨耗性におい
て充分な性能が得られなかった。
【0007】すなわち、本発明の低温定着における実用
温度範囲内では、前記のコーティング樹脂はフィルム状
であるため、外的ストレスを受けたときに部分的な剥離
を起こしやすくなるだけでなく、定着ローラ表面とフッ
素材料の界面が剥き出しになるために更なる剥離を促進
してしまう。
【0008】そこで、本発明は、前述した事情に鑑みて
なされたものであって、液体現像剤を用いた画像形成装
置における低温定着装置において、ホットオフセットを
防止でき、かつ、高寿命の定着装置および定着ローラ、
加圧ローラまたはベルトの表面材料の加工方法を提供す
ることを目的とする。達成することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
と共に前記目的を達成するために、本発明は、潜像担持
体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、潜像担持体
の表面に絶縁性キャリア液と該キャリア液中に樹脂およ
び顔料からなる固形分を分散し、100〜10000m
Pa・sの高粘度の液体現像剤を供給して潜像形成手段
により形成された潜像を現像する現像部の現像液付着手
段と、現像液付着手段により前記潜像担持体上に付着形
成されたトナー像を転写材に転写する転写手段と、転写
後の前記潜像担持体上の残留現像液を除去するクリーニ
ング部とを備え、これらにより転写材上に形成されたト
ナー像転写面側に直接接触するように配置した加熱手段
によって加熱してトナー像の定着を行うようになってい
る、定着ローラ、加圧ローラおよびベルトのうちの少な
くとも二つを具備する画像形成装置における定着装置に
おいて、以下の特徴ある手段を採るものである。すなわ
ち、積極的な手段によってその表面を酸化させた定着ロ
ーラ、加圧ローラおよびベルトのうちの少なくとも一つ
の表層(表面)に、0〜100℃の温度範囲内にて液相
である非晶質樹脂としての非晶質フッ素樹脂を存在さ
せ、かつ、その非晶質フッ素樹脂が、その一部に加水分
解によって定着ローラ、加圧ローラおよびベルトのうち
の少なくとも一つの表面と結合することが可能な官能基
を少なくとも一つ有して化学的な材料とすることができ
ることを特徴とするものである。
【0010】すなわち、非晶質フッ素樹脂を用いること
で薄膜コーティングが達成される。フッ素樹脂の一部に
設けられた加水分解可能な官能基が積極的な手段によっ
て表面を酸化させた定着ローラ、加圧ローラおよびベル
トのうちの少なくとも一つの基体と強く結合すること
で、薄膜に塗布することと、擦れなどのハザードによる
耐久性の向上とが同時に達成される。また、擦れなどに
より部分的な剥離が発生しても、その非晶質フッ素樹脂
が剥離面を覆うように存在せしめることが可能となり、
固相のフッ素樹脂で問題となるような剥離面の拡大を防
止できる。定着ローラの表面エネルギー(22mN/
m)に対して、さらに小さい表面エネルギーを持つ非晶
質フッ素樹脂(11〜15mN/mの表面エネルギー)
をコート材料として用いることで、ホットオフセットを
軽減するとともに、長期的に離型機能を有する定着ロー
ラを提供することが可能となった(以上、請求項1参
照)。
【0011】非晶質フッ素樹脂の材質としては、パーフ
ルオロポリエーテル構造を主鎖とする非晶質フッ素樹脂
を用いることが望ましい。パーフルオロポリエーテル構
造は、末端に定着ローラの表層面と化学結合する官能基
を付与しても主鎖が定着ローラの表層面に対して水平に
なるように存在し、室温でも定着ローラの表層面に結合
した官能基を中心にして容易に回転運動することが知ら
れている。このような特性を持っているので、定着ロー
ラのシリコンゴム表層が転写紙等(転写材)による擦れ
や、クリーニング手段のクリーニングゴムブレードなど
により受けるハザードによって、部分的に生じた剥離領
域を速やかに覆うことが可能である。
【0012】一方、フルオロアルキルシランなどにおい
ては、ミセル構造のようにシラン構造領域側だけが定着
ローラ、加圧ローラおよびベルトのうちの少なくとも一
つの基体に対向し、定着ローラ、加圧ローラおよびベル
トのうちの少なくとも一つの基体に対して垂直に立ち上
がった構造を有するので、一旦剥離が生じると、その剥
離領域への回復は起こりにくい。
【0013】また、シリコーンオイルをトナーキャリア
として用いる本発明の液体現像装置において、上述のフ
ッ素樹脂コーティングを適用すれば、クリーニングブレ
ード等でキャリア成分を確実に除去できることから、シ
リコーンオイルのクリープ現象による機内汚染も防止す
ることが可能となる。
【0014】加水分解を起こす加水分解可能な官能基と
しては、炭素に直接加水分解する基が結合したアルコー
ル基やアルコキシ基でもかまわないし、アルコキシシラ
ン基、シラノール基、カルボン酸基やエステル基でもか
まわない。ただし、加水分解を起こりやすくするため
に、加水分解する基はOH 基かメトキシ基、エトキシ
基程度の低分子量アルコキシ基が望ましい。
【0015】また、加水分解をさらに促進するために
は、加水分解可能な官能基と主鎖との間に、少なくとも
一つの水素を臭素やヨウ素などの高い電子密度を有する
ハロゲン原子で置換させたメチレン基を存在させること
で酸素ラジカルが安定することになるので有効である。
【0016】請求項1記載の画像形成装置における定着
装置においては、非晶質樹脂のコーティング厚さが、1
nm以上であることが、後述する効果を奏する上から好
ましい(請求項8参照)。請求項1記載の画像形成装置
における定着装置においては、定着ローラ、加圧ローラ
またはベルトの少なくともその表面に、ジルコニアやア
ルミナを主組成とする酸化物系セラミックス材料を用い
ることが、後述する効果を奏する上から好ましい(請求
項9参照)。請求項1記載の画像形成装置における定着
装置においては、定着ローラ、加圧ローラまたはベルト
の少なくともその表面に、炭化珪素や窒化珪素などの非
酸化物系セラミックス材料を用い、かつ、その表面は1
nm以上の厚さの酸化膜を有することが、後述する効果
を奏する上から好ましい(請求項10参照)。
【0017】請求項1記載の画像形成装置における定着
装置においては、定着ローラ、加圧ローラまたはベルト
の少なくともその表面に、シリコンまたはニッケルを主
組成とする材料を用い、かつ、その表面は1nm以上厚
さの酸化膜を有することが、後述する効果を奏する上か
ら好ましい(請求項11参照)。請求項1記載の画像形
成装置における定着装置においては、定着ローラ、加圧
ローラまたはベルトの少なくともその表面に、ポリイミ
ドやポリサルフォンに代表される有機材料を主組成とす
る材料を用い、かつ、その表面に酸化膜を形成する酸化
処理を行って、その表面の水に対する接触角を25°以
下にすることが、後述する効果を奏する上から好ましい
(請求項12参照)。
【0018】請求項10ないし12の何れか一つに記載
の酸化膜を形成する定着ローラ、加圧ローラまたはベル
トの表面材料の加工方法においては、定着ローラ、加圧
ローラまたはベルトの少なくともその表面材料を表面酸
化に必要な温度環境下に曝露させることが、後述する効
果を奏する上から好ましい(請求項13参照)。
【0019】請求項10ないし12の何れか一つに記載
の酸化膜を形成する定着ローラ、加圧ローラまたはベル
トの表面材料の加工方法においては、定着ローラ、加圧
ローラまたはベルトの少なくともその表面材料を波長4
00nm以下の紫外線に曝露させることが、後述する効
果を奏する上から好ましい(請求項14参照)。
【0020】請求項10ないし12の何れか一つに記載
の酸化膜を形成する定着ローラ、加圧ローラまたはベル
トの表面材料の加工方法においては、定着ローラ、加圧
ローラまたはベルトの少なくともその表面材料を赤外線
フラッシュ光に曝露させることが、後述する効果を奏す
る上から好ましい(請求項15参照)。
【0021】請求項10ないし12の何れか一つに記載
の酸化膜を形成する定着ローラ、加圧ローラまたはベル
トの表面材料の加工方法においては、高周波電圧または
電磁波を用いて酸素をイオンまたはラジカルにした空間
を作り、定着ローラ、加圧ローラまたはベルトの少なく
ともその表面材料を前記空間に曝露させることが、後述
する効果を奏する上から好ましい(請求項16参照)。
【0022】請求項13ないし16の何れか一つに記載
の表面材料の加工方法においては、請求項2記載の主鎖
を有し、請求項3ないし6の何れか一つに記載の官能基
を有する非晶質樹脂を、請求項10ないし12の何れか
一つに記載の定着ローラ、加圧ローラまたはベルトに対
して、酸化膜形成処理を施した後に密着させる環境条件
として、50℃以上250℃以下の環境下に15分以上
放置することが、後述する効果を奏する上から好ましい
(請求項17参照)。請求項13ないし16の何れか一
つに記載の表面材料の加工方法においては、請求項2記
載の主鎖を有し、請求項3ないし6の何れか一つに記載
の官能基を有する非晶質樹脂を、請求項10ないし12
の何れか一つに記載の定着ローラ、加圧ローラまたはベ
ルトに対して、酸化膜形成処理を施した後に密着させる
環境条件として、80℃以上200℃以下の環境下に3
0分以上放置することが、後述する効果を奏する上から
好ましい(請求項18参照)。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態(以下、単に「実施形態」という)を説明する。
各実施形態等に亘り、同一の機能および形状等を有する
部材や構成部品等については、同一符号を付すことによ
りその説明を省略する。図および説明の簡明化を図るた
め、図に表されるべき部材や構成部品であっても、その
図において特別に説明する必要がない部材や構成部品は
適宜断わりなく省略することがある。
【0024】まず、図1を参照して、本発明を適用した
画像形成装置の一例としての現像液を用いた湿式電子写
真複写機(以下、単に「複写機」という)の全体構成に
ついて説明する。図1に示す複写機は、画像形成を行う
4組みの画像形成部1Y、1M、1C、1Bから構成さ
れる画像形成部1、中間転写ユニット70、転写装置と
しての紙転写ユニット80、定着装置90、図示しない
画像読み取り部、図示しない給紙部および図示しない制
御部から主に構成されている。
【0025】前記した4組みの画像形成部1は、感光体
ドラム10および現像装置40等からそれぞれ構成され
ている。感光体ドラム10および現像装置40の各符号
10、40の末尾に、イエローを表す添え字符号Y、マ
ゼンタを表す添え字符号M、シアンを表す添え字符号
C、ブラックを表す添え字符号Bを付加することで、4
色カラーに関連することを表すものとする。画像形成部
1Yの現像装置40Yのトナーをイエロートナー、画像
形成部1Mの現像装置40Mのトナーをマゼンタトナ
ー、画像形成部1Cの現像装置40Cのトナーをシアン
トナー、画像形成部1Bの現像装置40Bのトナーをブ
ラックトナー、として、Y、M、C、Bの顕像化を行
い、これらを重ね合わせして4色フルカラー画像を形成
することができる。
【0026】それらトナーは、特開平3−198084
号、特開平3−200264号、特開平3−22535
6号や特開平3−291671号などで開示されている
実施例の中で、ボールミルや3本ローラなどで混合分散
するキャリア溶媒を本発明の実施形態の溶媒にて分散し
てトナーを製造するが、本発明に使用するトナーは固形
分20%程度で100〜10000mPa・sの高粘度
の液体現像剤に調整されたトナーを使用した。
【0027】なお、4組みの画像形成部1はそれぞれ同
じ構成となっているので、重複説明を避ける上から代表
としてブラックトナーを使用する画像形成部1Bについ
て説明することとし、他の画像形成部1M,1C,1B
の説明を省略する。また、4組みの画像形成部1を構成
する各装置・ユニットの配置関係もそれぞれ同様である
ため、図の簡明化を図る上から他の画像形成部1M,1
C,1Bの配置関係を示す符号の図示を省略することと
する。
【0028】画像形成部1Bには、像担持体および潜像
担持体としての感光体ドラム10B、帯電手段としての
一様帯電器20B、レーザ光LBを照射するレーザ書込
装置30、湿式現像器としての湿式現像ユニット40
B、除電手段としての除電装置50B、クリーニングブ
レードを有する感光体クリーニング装置60B等が配置
されている。
【0029】湿式現像ユニット40Bは、現像剤担持体
としての現像ローラ41Bと、液体現像剤を溜める現像
タンク42Bと、この現像タンク42B内の液体現像剤
に浸漬するように配置された汲み上げローラ43Bと、
該汲み上げローラ43Bから汲み上げられた液体現像剤
を薄層化して現像ローラ41Bに塗布する計量ローラ4
4B等から構成されている。前記液体現像剤は、絶縁体
溶媒である絶縁性キャリア液体中に顕像化粒子であるト
ナー粒子が高濃度に分散された高粘度の液体現像剤であ
る。
【0030】中間転写ユニット70は、複数の懸架ロー
ラ71、72、73、74、75、76と、これらの懸
架ローラ71〜76に張架された中間転写体としての中
間転写ベルト100と、1次転写電荷付与手段としての
例えば1次転写バイアスローラ77B、77Y、77
M、77Cと、およびクリーニングブレードを有する中
間転写ベルトクリーニング装置79等とから構成されて
いる。紙転写ユニット80は、2次転写電荷付与手段と
しての2次転写バイアスローラ81および2次転写バイ
アスローラ81に接続された図示しない2次転写電源か
ら構成されている。
【0031】次に、中間転写ベルト100、1次転写バ
イアスローラ77B、77Y、77M、77Cおよび2
次転写バイアスローラ81等について説明する。中間転
写ベルト100は、懸架部材としての複数の懸架ローラ
71、72、73、74、75、76、および感光体ド
ラム10B、10Y、10M、10Cに所定の張力を有
するように張架され、図中矢印で示す反時計回り方向に
回転可能となっている。
【0032】1次転写バイアスローラ77B、77Y、
77M、77Cと感光体ドラム10B、10Y、10
M、10Cとの関係はそれぞれ同様となっているので、
重複説明を避ける上から代表として、1次転写バイアス
ローラ77Bおよび感光体ドラム10Bについて説明す
ることとし、他の説明を省略する。1次転写電荷付与手
段として、例えば、1次転写バイアスローラ77Bが感
光体ドラム10Bに対向していて、この1次転写バイア
スローラ77Bと感光体ドラム10Bとの間に、中間転
写ベルト100を挟み込むような配置となっている。1
次転写バイアスローラ77Bは、1次転写バイアスを与
える電極ともなっており、その1次転写バイアスローラ
77Bには図示しない1次転写電源から所定の転写バイ
アスが印加される。懸架ローラ73に対向して、2次転
写電荷付与手段としての2次転写バイアスローラ81が
配置されており、2次転写バイアスローラ81は2次転
写バイアスを与える電極ともなっている。2次転写バイ
アスローラ81には、図示しない2次転写電源から所定
の転写バイアスが印加される。
【0033】次に、本実施形態に係る図1に示す複写機
の動作について説明する。図1に示すように、感光体ド
ラム10Bを図中矢印で示す時計回り方向に回転駆動し
ながら一様帯電器20Bで一様に帯電した後、レーザ書
込装置30からレーザ光LBを照射して感光体ドラム1
0B上に静電潜像を形成する。一方、現像タンク42B
の高粘性液体現像剤に浸漬されている汲み上げローラ4
3Bに付着した液体現像剤は計量ローラ44Bを介して
現像ローラ41B上に均一に、例えば0.5〜20μm
程度の厚さに塗布される。そして、感光体ドラム10B
に現像ローラ41Bを接触させ、感光体ドラム10Bの
表面に形成された静電潜像に液体現像剤中のトナーを電
界の力で移行させて現像し、トナー像を形成する。
【0034】次いで、そのトナー像が形成された感光体
ドラム10Bを回転し、感光体ドラム10Bと中間転写
ベルト100とが当接する1次転写部分に移動する。そ
して、その1次転写部分で、中間転写ベルト100裏面
に接触した1次転写バイアスローラ77Bを介し、正極
性トナーの逆極性である負極性バイアス電圧、例えば、
−300〜−500Vを印加し、この印加電圧によって
発生した電界で、感光体ドラム10B上のトナー像のト
ナーを、中間転写ベルト100に引き寄せ、その中間転
写ベルト100上に転写する(1次転写)。以下同様
に、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーを
中間転写ベルト100に転写してフルカラーの画像を形
成する。
【0035】次いで、フルカラーのトナー像が転写され
た中間転写ベルト100を回転し、中間転写ベルト10
0と図示しない給紙部から矢印方向に搬送された転写材
としての転写紙200とが当接する2次転写部分に移動
する。この2次転写部分において、転写紙200の裏面
に2次転写バイアスローラ81を介して、負極性のバイ
アス電圧、例えば−800〜−2000Vを印加し、ま
た、例えば、50N/cm程度の圧力をかける。この
印加電圧によって発生した電界と圧力とによって、中間
転写ベルト100のトナーを転写紙200に引き寄せ、
その転写紙200に一括転写する(2次転写)。
【0036】この後、トナー像が転写された転写紙20
0は、分離装置85により、吸着している中間転写ベル
ト100から分離され、定着ローラ91および加圧ロー
ラ93を具備する定着装置90で定着処理がなされた後
に装置本体から排出される。一方、1次転写後の感光体
ドラム10Bは、除電装置50Bで残留電荷が除電さ
れ、その表面が感光体クリーニング装置60Bによって
クリーニングされ、未転写トナーが回収除去され、次の
作像に備える。
【0037】次に、本発明における定着装置の製造方法
(定着ローラ、加圧ローラまたはベルトの表面材料の加
工方法)の一実施例を説明する。まず、ニッケル層を有
する定着ローラ、加圧ローラまたはベルトの少なくとも
表面に対して、以下の5つの工程のうちの少なくとも1
つの工程によって積極的に表面酸化を行い、定着ロー
ラ、加圧ローラまたはベルト表面に酸化膜を形成する。
【0038】第1の手段は、ニッケル層を有する定着ロ
ーラ、加圧ローラまたはベルトを、表面酸化に必要な温
度環境下に所定の時間曝露するものである(請求項11
および請求項13参照)。ニッケルの場合は270 ℃
以上の環境下に30分以上曝露することが望ましい。
【0039】第2の手段は、ニッケル層を有する定着ロ
ーラ、加圧ローラまたはベルトを、波長400nm以下
の紫外線下に所定の時間曝露するものである(請求項1
1および請求項14参照)。光源は通常のハロゲンラン
プでもかまわないが、酸素分子の分解効率を高めるため
にはエキシマランプのような短波長光源を用い、5分以
上曝露することが望ましい。エネルギー効率の観点から
はエキシマレーザ照射も有効である。
【0040】第3の手段は、ニッケル層を有する定着ロ
ーラ、加圧ローラまたはベルトを、赤外線ランプのフラ
ッシュ光下に曝露するものである(請求項11および請
求項15参照)。第4の手段は、電磁波または高周波電
圧により酸素をイオン化した、またはラジカル化した空
間を作り、この空間の酸素プラズマ下に曝露するもので
あり(請求項11および請求項16参照)、第5の手段
は、酸素ビーム下に曝露するものである。
【0041】前述した第1ないし第5の何れか一つの手
段により表面酸化処理したニッケル層を有する定着ロー
ラ、加圧ローラまたはベルトに、非晶質樹脂としてフッ
素系材料をコーティングする。
【0042】
【実施例】前記のフッ素系材料として、以下の5種類の
材料をコーティングした場合およびニッケル層を有する
定着ローラの表面に前述の積極的な表面酸化処理を施さ
なかった場合の合計6つの例について、定着ローラを製
作した。 (実施例1)適当なパーフルオロカーボンを溶媒として
アルコール末端変性パーフルオロポリエーテル(ダイキ
ン製「ケイ素含有有機フッ素ポリマー」)の希釈溶液を
作製して、これに前記ニッケル層を有する定着ローラを
5分以上浸漬させた。しかる後に、少なくとも50℃以
上250℃以下の温度環境下に15分以上放置して、加
水分解反応を完了させた。望ましい条件は、80℃以上
200℃以下の温度環境下で30分以上放置である。こ
れは、200℃を超える条件においてはフッ素材料自身
の分解が懸念されるからである。作製したコーティング
厚さは、10nm 以下であった。 (実施例2)適当なパーフルオロカーボンを溶媒として
アルコキシシラン末端変性パーフルオロポリエーテル
(ダイキン製「ケイ素含有有機フッ素ポリマー」)の希
釈溶液を作製し、これに前記ニッケル層を有するローラ
を5分以上浸漬させた。しかる後に、少なくとも50
℃以上250 ℃以下の温度環境に15分以上放置して
加水分解反応を完了させた。望ましい条件は、80℃以
上200℃以下の温度環境下で30分以上である。これ
は、200℃を超える条件においてはフッ素材料自身の
分解が懸念されるからである。作製したコーティング厚
さは、10nm以下であった。 (実施例3)適当なパーフルオロカーボンを溶媒とし
て、実施例2と異なる構造をもつアルコキシシラン末端
変性パーフルオロポリエーテル(ダイキン製「ケイ素含
有有機フッ素ポリマー」)の希釈溶液を作製し、これに
前記ニッケル層を有する定着ローラを5分以上浸漬させ
た。しかる後に、少なくとも50℃以上250℃以下の
温度環境下に15分以上放置して加水分解反応を完了さ
せた。望ましい条件は、80℃以上200℃以下の温度
環境下で30分以上である。これは、200℃を超える
条件においてはフッ素材料自身の分解が懸念されるから
である。作製したコーティング厚さは、10nm以下で
あった。 (比較例1)適当なパーフルオロカーボンを溶媒として
フルオロアルキルシラン(東芝シリコーンTSL835
5)の希釈溶液を作製し、これに前記ニッケル層を有す
る定着ローラを5分以上浸漬させた。しかる後に、少な
くとも室温以上の環境に15分以上放置して加水分解反
応を完了させた。望ましい条件は、80℃以上200℃
以下の温度環境下で1時間である。200℃を超える条
件では、フッ素材料自身の分解が懸念される。なお、作
製したコーティング厚さは、10nm以下であった。 (比較例2)適当なパーフルオロカーボンを溶媒として
ガラス転移点100 ℃以上の非晶質フッ素樹脂(旭硝
子製サイトップまたはデュポン製テフロンAF )の希
釈溶液を作製し、これに前記ニッケル層を有する定着ロ
ーラを5分以上浸漬させた。しかる後に、少なくとも5
0℃以上250℃以下の温度環境下に15分以上放置し
て加水分解反応を完了させた。望ましい条件は、80℃
以上200℃以下で30分以上である。200℃を超え
る条件では、フッ素材料自身の分解が懸念される。な
お、作製したコーティング厚さは10nm以下であっ
た。 (比較例3)積極的な表面酸化を行わなかったニッケル
層を有する定着ローラの表面に、実施例1記載の材料を
実施例1と同じ工程でコーティングした。
【0043】以上の6種類の定着ローラについて、繰り
返しクリーニングを行いながら剥離性および耐磨耗性に
ついて評価を行った。その結果を表1に示す。なお、表
1における剥離性(剥がれにくさ)および耐磨耗性につ
いての評価の記号において、◎は良好(有効:仕様満
足)、○は普通(仕様可)、△はやや悪い(仕様不
可)、×は悪い(仕様不満足)、ことをそれぞれ表して
いる。
【0044】
【表1】
【0045】表1に示すように、耐磨耗性に関しては、
明らかに実施例1と実施例2が有効で、比較例1から比
較例3は仕様を満足することができなかった。実施例1
から実施例3までは、耐磨耗性の劣化速度が緩やかであ
り、クリーニングによる微小破壊に対する回復機能を有
するパーフルオロポリエーテル主鎖の効果が現れてい
る。
【0046】実施例3は、他の実施例に比べて全体的に
剥離性が低くなる傾向がある。これは、実施例1と実施
例2はほとんど加水分解が完了して、定着ローラ表面に
フッ素系材料が強く結合しているが、実施例3はこれに
比べると結合率が低いからである。
【0047】比較例1は、実施例2と同じようなアルコ
キシシラン基が加水分解によって定着ローラ表面に結合
するタイプであるが、パーフルオロエーテル主鎖ではな
いのでクリーニングによる微小破壊に対する回復機能を
持たないため、実施例1から実施例3までの材料に比べ
て耐磨耗性の劣化速度が速くなっている。
【0048】比較例2は、コーティングしたフッ素系樹
脂が定着ローラ表面との化学結合もなく、回復機能も持
たない材料なので、仕様クリーニング回数の1/10で
略完全にコーティングは剥離してしまった。
【0049】比較例3は、比較例1と比較例2との中間
の耐磨耗劣化速度を持っている。これは、定着ローラ表
面に積極的な表面酸化処理を行っていないので化学結合
を行っている密度が低いことが原因である。未処理の定
着ローラ表面では酸化膜の厚さは1nm未満で、前述の
積極的な表面酸化処理を行った場合には1nm以上の酸
化膜が形成されることをエリプソメータにより確認して
いる。
【0050】以上の評価結果をまとめると、耐磨耗性
(磨耗耐久性)は、主鎖構造によってもたらされる実用
温度領域における液相としての剥離部回復効果と化学結
合を行う官能基の結合度合い(密度)の論理積であり、
耐久性の強い順に以下のような傾向を示す。
【0051】液相かつ定着ローラ表面酸化かつ加水分解
基(実施例1、実施例2 ) >液相かつノズルプレートの基板表面酸化かつ弱い加水
分解基(実施例3 ) >ノズルプレートの基板表面酸化かつ加水分解基(比較
例1 ) >液相かつ加水分解基(比較例3 ) 前記評価試験において、有効な結果を得た実施例1と実
施例2については、試験後にホットオフセットはほとん
ど認められず、有効な剥離性能を維持できた。逆に、耐
久性が仕様の1/10程度で接触角が大幅に低下した比
較例2については定着ローラ表面にトナーのオフセット
が認められ、定着性はきわめて劣悪であった。
【0052】なお、本実施例では定着ローラの表面材料
としてニッケルを用いたが、シリコンを用いて、前述の
第1から第5の工程のうちの少なくとも一つの工程によ
って、その表面に積極的な酸化処理を施してその表面に
1nm 以上の酸化膜を形成させたものと、積極的な酸
化処理なしのシリコンにドライプロセスを用いた場合と
においても同様の傾向が得られた。
【0053】また、定着ローラ表面の材料としてポリイ
ミドやポリサルフォンなどの有機材料ポリマーを用い、
その表面に対して前述の第1から第5の積極的な酸化処
理工程のうち少なくとも一つの工程を行って水に対する
接触角を25°以下にせしめた表面を有するポリマー
と、未処理のままのポリマーを用いた場合とにおいても
同等の傾向が得られた。
【0054】さらに、炭化珪素や窒化珪素などの非酸化
物系セラミックスに対して前述の第1から第5の積極的
な酸化処理工程のうち少なくとも一つの工程を行って表
面に1nm以上の酸化膜を形成させたものと、積極的な
酸化処理なしの非酸化物系セラミックスを定着ローラと
した場合とにおいても同様の傾向が得られた。ジルコニ
アやアルミナなどの酸化物系セラミックスを定着ローラ
としたものを用いても液相の効果や加水分解基の効果は
同様であった。
【0055】また、本実施例ではフッ素系材料のコーテ
ィング厚さとして10nmとしたが、厚さを変えた実験
を行った結果、1nm以上の厚さがあると効果があるこ
とが明らかになった。これ以下では初期特性がよくて
も、液相樹脂としての効果である回復機能が得られず、
比較例1 と同じような接触角の劣化特性を示した。
【0056】次に、図2を参照して、本発明が適用され
る熱ローラ定着方式の定着装置90の一実施例を説明す
る。図2において、定着装置90は、定着ローラとして
の加熱ローラ91と、加圧ローラ93とで構成されてい
て、この両ローラ91、93に本発明を適用することが
できる。すなわち、加熱ローラ91は、基体91a上に
シリコンゴム等からなる弾性体層91bを形成し、さら
に弾性体層91bの上層に非晶質フッ素樹脂からなるコ
ート層91cを形成したものである。これと同様に、加
圧ローラ93は、基体93a上にシリコンゴム等からな
る弾性体層93bを形成し、さらに弾性体層93bの上
層に非晶質フッ素樹脂からなるコート層93cを形成し
たものである。なお、図2中の符号92は、加熱ローラ
91を加熱するためのハロゲンランプを、符号Pは転写
材としての記録紙を、符号Tは記録紙P上に形成された
トナー画像を、それぞれ示している。
【0057】加熱ローラ91は、図示しないモータ等の
回転駆動手段により回転される駆動ローラである。加圧
ローラ93は、加熱ローラ91に圧接して従動回転する
ことにより、加熱ローラ91との間に形成されたニップ
部で記録紙Pを搬送する。
【0058】図2中の記録紙Pは、定着装置90におけ
る加熱ローラ91と加圧ローラ93とで形成されるニッ
プ部に挿通されて、加圧状態で加熱されることにより、
記録紙P上に形成されたトナー画像が加熱溶融および加
圧されてトナー画像が定着される。
【0059】本例においては、加熱ローラ91と加圧ロ
ーラ93との双方が、本発明の定着部材(定着手段)で
ある場合について説明したが、加熱ローラ91と加圧ロ
ーラ93のうちの一方のみが、本発明の定着部材である
場合でも、本発明の効果は発揮される。
【0060】次に、図3を参照して、ベルトニップロー
ラ定着方式の定着装置90Aへの本発明の適用について
説明する。図3において、定着装置90Aは、定着ロー
ラとしての加熱ローラ91と、加圧ローラ94aと、加
圧ローラ94aおよび各ローラ94b、94cに掛け渡
され張架された加圧ベルト94dで構成されるが、この
加熱ローラ91に本発明を適用することができる。
【0061】加熱ローラ91は、図2に示した加熱ロー
ラ91と同様の構成を有する、本発明の定着部材(定着
手段)としての加熱ローラである。加熱ローラ91に
は、加圧ローラ94aとローラ94bおよびローラ94
cとにより張架された加圧ベルト94dが圧接されてお
り、これにより加熱ローラ91外周のコート層91cと
の間に所定のニップ部が形成される。図3中の記録紙P
は、定着装置90Aの加熱ローラ91と加圧ベルト94
dを介して加圧ローラ94aとで形成されるニップ部に
挿通されて、加圧状態で加熱されることにより、記録紙
P上に形成されたトナー画像が加熱溶融および加圧され
てトナー画像が定着される。
【0062】本発明の実施形態および実施例は、前述し
たものに限らず、画像形成装置におけるいわゆる定着ベ
ルト方式の定着装置にも適用することができる。この定
着ベルト方式の定着装置は、定着ローラ(図示せず)
と、従動ローラ(図示せず)と、該定着ローラと該従動
ローラとの間に張架された無端状の定着ベルト(図示せ
ず)と、前記従動ローラの内部に設けられた前記定着ベ
ルト加熱用のヒータ(図示せず)と、前記定着ローラに
対向して設けられた加圧ローラ(図示せず)と備え、前
定着ベルトと前記加圧ローラとにより形成される第1定
着工程(第1ニップ部:図示せず)と、前記定着ベルト
を介して前定着ベルトと前記加圧ローラとにより形成さ
れる第2定着工程(第2ニップ部:図示せず)とを有す
る周知の構成のものである。前記定着ベルトや前記加圧
ローラは、本発明が適用される定着部材(定着手段)と
しての機能を有する。前記従動ローラの両端部の軸は図
示しない軸受を介して回転自在に支持されており、さら
に前記従動ローラの前記各軸受は、前記定着ローラと前
記従動ローラとの間に張架された前記定着ベルトを張設
すべく図示しない加圧ばねによって付勢されている。同
様に、前記加圧ローラの両端部の軸は図示しない軸受を
介して回転自在に支持されており、さらに前記加圧ロー
ラの前記各軸受は、前記定着ベルトを介して前記定着ロ
ーラに圧接する向きに図示しない加圧ばねによって付勢
されている。
【0063】上述したことから、本発明が適用される定
着部材(定着手段)としては、定着ローラ、加圧ローラ
およびベルトのうちの少なくとも二つを具備する画像形
成装置における定着装置において、前記定着ローラ、前
記加圧ローラおよび前記ベルトのうちの少なくとも一つ
であればよいと言える(請求項1参照)。本発明は、液
体現像剤を用いた湿式の電子複写機に限らず、例えば液
体現像剤を用いた湿式のファクシミリやプリンタ等にも
応用できる。以上述べたとおり、本発明を実施例を含む
特定の実施形態等について説明したが、本発明の構成
は、上述した各実施形態および各変形例等に限定される
ものではなく、これらを適宜組み合わせて構成してもよ
く、本発明の範囲内において、その必要性および用途等
に応じて種々の実施形態や実施例を構成し得ることは当
業者ならば明らかである。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来装置の有する問題点を解決して新規な画像形成装置
における定着装置および定着ローラ、加圧ローラまたは
ベルトの表面材料の加工方法を提供することができる。
請求項ごとの効果を挙げれば以下のとおりである。請求
項1記載の発明によれば、定着ローラ、加圧ローラおよ
びベルトのうちの少なくとも一つの表層に、事前に無機
または有機材料で表面酸化処理し、酸素を介して処理し
た後に、臨界表面張力が25mN/m以下になるような
加水分解可能な官能基を少なくとも一つ有する非晶質樹
脂を塗布することで、ホットオフセットを防止でき、か
つ高寿命の定着装置が提供可能となる。
【0065】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の記載の発明の効果に加えて、パーフルオロポリエー
テルの主鎖を持った材料は本定着装置の使用温度領域で
ある100℃以下の範囲内で液相であり、定着ローラま
たはベルトのクリーニングによる摺擦などで基体より剥
がれる現象に対しても速やかに、この剥離部分を覆うこ
とができ、ホットオフセットを防止する性能を長期間に
亘り、維持することができる。
【0066】請求項3ないし5記載の発明によれば、請
求項1記載の記載の発明の効果に加えて、請求項3ない
し5記載の加水分解可能な官能基を有することで、非晶
質樹脂の主鎖部を定着ローラまたはベルトの基体に対し
て部分的に強く密着させ、クリーニングによる摺擦など
に対する耐久性を得ることができる。これにより、定着
品質を長期間安定に保つことが可能となる。
【0067】請求項6記載の発明によれば、請求項2記
載の記載の発明の効果に加えて、請求項2記載の主鎖
(パーフルオロポリエーテル)と請求項3記載の加水分
解可能な官能基(アルコール基、アルコキシ基、メトキ
シ基およびエトキシ基の何れか一つ)との間に、少なく
とも一つの水素を臭素またはヨウ素で置換させたメチレ
ン基を存在させることにより、非晶質樹脂の主鎖部を定
着ローラまたはベルトの基体に対して部分的により強く
密着させ、クリーニングによる摺擦などに対する耐久性
を得ることができる。これにより、定着品質を長期間安
定に保つことが可能となる。
【0068】請求項7記載の発明によれば、請求項2記
載の記載の発明の効果に加えて、請求項2記載の主鎖
(パーフルオロポリエーテル)と請求項4記載の加水分
解可能な官能基(シラノール基、アルコキシシラン基、
メトキシシラン基およびエトキシシラン基の何れか一
つ)との間に、少なくとも一つの水素を臭素またはヨウ
素で置換させたメチレン基を存在させることにより、非
晶質樹脂の主鎖部を定着ローラまたはベルトの基体に対
して部分的により強く密着させ、クリーニングによる摺
擦などに対する耐久性を得ることができる。これによ
り、定着品質を長期間安定に保つことが可能となる。
【0069】請求項8記載の発明によれば、請求項1記
載の記載の発明の効果に加えて、非晶質樹脂のコーティ
ング厚さが1nm以上であることにより、部分的な剥離
に対する液相樹脂としての効果である回復機能を得るこ
とができる。これにより、定着品質を長期間安定に保つ
ことが可能となる。
【0070】請求項9記載の発明によれば、請求項1記
載の記載の発明の効果に加えて、定着ローラ、加圧ロー
ラまたはベルトの少なくともその表面に、ジルコニアや
アルミナを主組成とする酸化物系セラミックス材料を用
いることにより、加水分解可能な官能基を有する非晶質
樹脂を定着ローラ、加圧ローラまたはベルトの基体に特
別な酸化処理を行うことなく強く結合させることが可能
となり、クリーニングによる摺擦などに対する耐久性を
得ることができる。これにより、定着品質を長期間安定
に保つことが可能となる。
【0071】請求項10記載の発明によれば、請求項1
記載の記載の発明の効果に加えて、定着ローラ、加圧ロ
ーラまたはベルトの少なくともその表面に、炭化珪素や
窒化珪素などの非酸化物系セラミックス材料を用い、か
つ、その表面は1nm以上の厚さの酸化膜を有すること
により、加水分解可能な官能基を有する非晶質樹脂を定
着ローラ、加圧ローラまたはベルトの基体に特別な酸化
処理を行うことなく強く結合させることが可能となり、
クリーニングによる摺擦などに対する耐久性を得ること
ができる。これにより、定着品質を長期間安定に保つこ
とが可能となる。
【0072】請求項11記載の発明によれば、請求項1
記載の記載の発明の効果に加えて、定着ローラ、加圧ロ
ーラまたはベルトの少なくともその表面に、シリコンま
たはニッケルを主組成とする材料、すなわち高周波特性
に優れる高ヤング率材料を用い、かつ、その表面は1n
m以上の厚さの酸化膜を有することにより、加水分解可
能な官能基を有する非晶質樹脂を定着ローラ、加圧ロー
ラまたはベルトの基体に強く結合させることが可能とな
り、クリーニングによる摺擦などに対する耐久性を得る
ことができる。これにより、定着品質を長期間安定に保
つことが可能となる。
【0073】請求項12記載の発明によれば、請求項1
記載の記載の発明の効果に加えて、定着ローラ、加圧ロ
ーラまたはベルトの少なくとも表面にその表面に、ポリ
イミドやポリサルフォンに代表される有機材料を主組成
とする材料、すなわち工程歩留りが高いポリマー材料を
用い、かつ、その表面に酸化膜を形成する酸化処理を行
って、その表面の水に対する接触角を25°以下にした
ことにより、加水分解可能な官能基を有する非晶質樹脂
を定着ローラ、加圧ローラまたはベルトの基体に強く結
合させることが可能となり、クリーニングによる摺擦な
どに対する耐久性を得ることができる。これにより、定
着品質を長期間安定に保つことが可能となる。
【0074】請求項13記載の発明によれば、定着ロー
ラ、加圧ローラまたはベルトの少なくともその表面材料
を表面酸化に必要な温度環境下に曝露させるという酸化
処理によって、定着ローラ、加圧ローラまたはベルトの
大量バッチ酸化処理が可能となり、工程の歩留まりを向
上することが可能となる。
【0075】請求項14記載の発明によれば、定着ロー
ラ、加圧ローラまたはベルトの少なくともその表面材料
を波長400nm以下の紫外線に曝露させるという非熱
的な酸化処理によって、定着ローラ、加圧ローラまたは
ベルトの熱的な寸法変化などを抑えることが可能とな
り、工程歩留まり向上に貢献する。
【0076】請求項15記載の発明によれば、定着ロー
ラ、加圧ローラまたはベルトの少なくともその表面材料
を赤外線フラッシュ光に曝露させるという酸化処理によ
って、定着ローラ、加圧ローラまたはベルトの酸化処理
を短時間で処理することが可能となり、工程歩留まり向
上に貢献する。
【0077】請求項16記載の発明によれば、高周波電
圧または電磁波を用いて酸素をイオンにした、またはラ
ジカルにした空間を作り、定着ローラ、加圧ローラまた
はベルトの少なくとも表面材料を前記空間に曝露させる
という非熱的な酸化処理によって、定着ローラ、加圧ロ
ーラまたはベルトの熱的な寸法変化などを抑えつつ、か
つ、酸化処理の精密な工程管理が可能となり、工程歩留
まり向上に貢献する。
【0078】請求項17記載の発明によれば、前記工程
によって、非晶質樹脂が定着ローラ、加圧ローラまたは
ベルトに強く化学的な結合を行うことができ、クリーニ
ングによる摺擦などに対する耐久性を得ることができ
る。これにより、定着品質を長期間安定に保つことが可
能となる。
【0079】請求項18記載の発明によれば、前記工程
によって、請求項17記載の発明の効果よりもより優れ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施形態に係る定着装置を具
備する複写機の全体構成図である。
【図2】実施形態に係る定着装置の要部の断面図であ
る。
【図3】別の実施形態に係る定着装置の要部の断面図で
ある。
【符号の説明】
1 画像形成部 10B、10Y、10M、10C 像担持体・潜像担持
体としての感光体ドラム 40B、40Y、40M、40C 現像部としての湿式
現像ユニット 60B、60Y、60M、60C クリーニング部とし
ての感光体クリーニング装置 90、90A 定着装置 91 定着部材・定着ローラとしての加熱ローラ 91c コート層 92 ハロゲンランプ 93 定着部材としての加圧ローラ 94d 定着部材としての加圧ベルト 93c コート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H033 AA09 AA23 AA49 BA11 BA12 BA58 BB04 BB05 BB06 BB08 BB14 BB26 BB29 BB30 BB31 BB39 2H074 AA03 BB02 BB43 3J103 AA02 AA14 AA15 AA24 AA33 AA41 AA51 BA03 BA41 EA20 FA05 FA07 FA09 FA10 FA12 FA13 FA14 FA15 FA18 GA02 GA57 GA58 GA60 GA66 HA03 HA04 HA12 HA43 HA53 HA54

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潜像担持体の表面に潜像を形成する潜像形
    成手段と、該潜像担持体の表面に絶縁性キャリア液と該
    キャリア液中に樹脂および顔料からなる固形分を分散
    し、100〜10000mPa・sの高粘度の液体現像
    剤を供給して前記潜像形成手段により形成された潜像を
    現像する現像部の現像液付着手段と、該現像液付着手段
    により前記潜像担持体上に付着形成されたトナー像を転
    写材に転写する転写手段と、転写後の前記潜像担持体上
    の残留現像液を除去するクリーニング部とを備え、これ
    らにより転写材上に形成されたトナー像転写面側に直接
    接触するように配置した加熱手段によって加熱してトナ
    ー像の定着を行うようになっている、定着ローラ、加圧
    ローラおよびベルトのうちの少なくとも二つを具備する
    画像形成装置における定着装置において、 前記定着ローラ、前記加圧ローラおよび前記ベルトのう
    ちの少なくとも一つの表層に、無機酸化物または無機酸
    化物以外の場合は室温放置以外の積極的な表面酸化処理
    を行った無機または有機材料で構成され、かつ、少なく
    ともその表面において、臨界表面張力が25mN/m以
    下で、加水分解可能な官能基を少なくとも一つ有する非
    晶質樹脂と前記無機または有機材料の酸素を介した結合
    を行っており、かつ、前記非晶質樹脂が0℃〜100℃
    の温度範囲内で液相となる条件を満たすことを特徴とす
    る画像形成装置における定着装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の画像形成装置における定着
    装置において、 前記非晶質樹脂として、主鎖にパーフルオロポリエーテ
    ルを用いることを特徴とする画像形成装置における定着
    装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の画像形成装置における定着
    装置において、 前記官能基は、アルコール基、アルコキシ基、メトキシ
    基またはエトキシ基であることを特徴とする画像形成装
    置における定着装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の画像形成装置における定着
    装置において、 前記官能基は、シラノール基、アルコキシシラン基、メ
    トキシシラン基またはエトキシシラン基であることを特
    徴とする画像形成装置における定着装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の画像形成装置における定着
    装置において、 前記官能基は、カルボン基、エステル基、メチルカルボ
    ネート基またはエチルカルボネート基であることを特徴
    とする画像形成装置における定着装置。
  6. 【請求項6】請求項2記載の画像形成装置における定着
    装置において、 前記パーフルオロポリエーテルとアルコール基、アルコ
    キシ基、メトキシ基およびエトキシ基の何れか一つの前
    記官能基との間に、少なくとも一つの水素を臭素または
    ヨウ素で置換させたメチレン基を存在させたことを特徴
    とする画像形成装置における定着装置。
  7. 【請求項7】請求項2記載の画像形成装置における定着
    装置において、 前記パーフルオロポリエーテルとシラノール基、アルコ
    キシシラン基、メトキシシラン基およびエトキシシラン
    基の何れか一つの前記官能基との間に、少なくとも一つ
    の水素を臭素またはヨウ素で置換させたメチレン基を存
    在させたことを特徴とする画像形成装置における定着装
    置。
  8. 【請求項8】請求項1記載の画像形成装置における定着
    装置において、 前記非晶質樹脂のコーティング厚さが、1nm以上であ
    ることを特徴とする画像形成装置における定着装置。
  9. 【請求項9】請求項1記載の画像形成装置における定着
    装置において、 前記定着ローラ、前記定着ローラ、前記加圧ローラまた
    は前記ベルトの少なくともその表面に、ジルコニアやア
    ルミナを主組成とする酸化物系セラミックス材料を用い
    ることを特徴とする画像形成装置における定着装置。
  10. 【請求項10】請求項1記載の画像形成装置における定
    着装置において、 前記定着ローラ、前記定着ローラ、前記加圧ローラまた
    は前記ベルトの少なくともその表面に、炭化珪素や窒化
    珪素などの非酸化物系セラミックス材料を用い、かつ、
    前記表面は1nm以上の厚さの酸化膜を有することを特
    徴とする画像形成装置における定着装置。
  11. 【請求項11】請求項1記載の画像形成装置における定
    着装置において、 前記定着ローラ、前記定着ローラ、前記加圧ローラまた
    は前記ベルトの少なくともその表面に、シリコンまたは
    ニッケルを主組成とする材料を用い、かつ、前記表面は
    1nm以上の厚さの酸化膜を有することを特徴とする画
    像形成装置における定着装置。
  12. 【請求項12】請求項1記載の画像形成装置における定
    着装置において、 前記定着ローラ、前記定着ローラ、前記加圧ローラまた
    は前記ベルトの少なくともその表面に、ポリイミドやポ
    リサルフォンに代表される有機材料を主組成とする材料
    を用い、かつ、前記表面に酸化膜を形成する酸化処理を
    行って、前記表面の水に対する接触角を25°以下にし
    たことを特徴とする画像形成装置における定着装置。
  13. 【請求項13】請求項10ないし12の何れか一つに記
    載の酸化膜を形成する定着ローラ、加圧ローラまたはベ
    ルトの表面材料の加工方法であって、 前記定着ローラ、前記加圧ローラまたは前記ベルトの少
    なくともその表面材料を表面酸化に必要な温度環境下に
    曝露させることを特徴とする定着ローラ、加圧ローラま
    たはベルトの表面材料の加工方法。
  14. 【請求項14】請求項10ないし12の何れか一つに記
    載の酸化膜を形成する定着ローラ、加圧ローラまたはベ
    ルトの表面材料の加工方法であって、 前記定着ローラ、前記加圧ローラまたは前記ベルトの少
    なくともその表面材料を波長400nm以下の紫外線に
    曝露させることを特徴とする定着ローラ、加圧ローラま
    たはベルトの表面材料の加工方法。
  15. 【請求項15】請求項10ないし12の何れか一つに記
    載の酸化膜を形成する定着ローラ、加圧ローラまたはベ
    ルトの表面材料の加工方法であって、 前記定着ローラ、前記加圧ローラまたは前記ベルトの少
    なくともその表面材料を赤外線フラッシュ光に曝露させ
    ることを特徴とする定着ローラ、加圧ローラまたはベル
    トの表面材料の加工方法。
  16. 【請求項16】請求項10ないし12の何れか一つに記
    載の酸化膜を形成する定着ローラ、加圧ローラまたはベ
    ルトの表面材料の加工方法であって、 高周波電圧または電磁波を用いて酸素をイオンにした、
    またはラジカルにした空間を作り、前記定着ローラ、前
    記加圧ローラまたは前記ベルトの少なくともその表面材
    料を前記空間に曝露させることを特徴とする定着ロー
    ラ、加圧ローラまたはベルトの表面材料の加工方法。
  17. 【請求項17】請求項13ないし16の何れか一つに記
    載の表面材料の加工方法において、 請求項2記載の主鎖を有し、請求項3ないし6の何れか
    一つに記載の官能基を有する非晶質樹脂を、請求項10
    ないし12の何れか一つに記載の定着ローラ、加圧ロー
    ラまたはベルトに対して、前記酸化膜形成処理を施した
    後に密着させる環境条件として、50℃以上250℃以
    下の環境下に15分以上放置することを特徴とする定着
    ローラ、加圧ローラまたはベルトの表面材料の加工方
    法。
  18. 【請求項18】請求項13ないし16の何れか一つに記
    載の表面材料の加工方法において、 請求項2記載の主鎖を有し、請求項3ないし6の何れか
    一つに記載の官能基を有する非晶質樹脂を、請求項10
    ないし12の何れか一つに記載の定着ローラ、加圧ロー
    ラまたはベルトに対して、前記酸化膜形成処理を施した
    後に密着させる環境条件として、80℃以上200℃以
    下の環境下に30分以上放置することを特徴とする定着
    ローラ、加圧ローラまたはベルトの表面材料の加工方
    法。
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