JP2009300764A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】中間転写体が弾性層を有していても、当該中間転写体上の残留トナーが十分に除去される画像形成装置を提供すること。
【解決手段】潜像担持体2から一次転写されたトナー像を自己の表面に担持して搬送し、トナー像を記録材に二次転写させる中間転写体3;該中間転写体上の残留トナーを回収するクリーニング部材81;および中間転写体の搬送方向についてクリーニング部材の上流で中間転写体に対して圧接して配置され、中間転写体との間に残留トナーを通過させて摩擦帯電させる摩擦帯電部材82;を有する画像形成装置において、中間転写体が弾性層および表層を有し、該表層に対してトナーを摩擦接触させたときの該表層の帯電極性と、摩擦帯電部材に対してトナーを摩擦接触させたときの該摩擦帯電部材の帯電極性とが同一であり、中間転写体表層および摩擦帯電部材のトナーに対する帯電極性と同符号の直流電圧がクリーニング部材に対して印加される画像形成装置。
【選択図】図4

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、レーザプリンタ等の電子写真方式による画像形成装置に関するものであり、詳しくは潜像担持体から一次転写されたトナー像を自己の表面に担持して搬送し、トナー像を紙等の記録材に二次転写させる中間転写体を備えた画像形成装置に関するものである。
近年、例えば電子写真方式にて画像を形成する画像形成装置では、記録材として多種多様な紙への高画質な画像を求めるニーズから、中間転写体を用いた画像形成装置が広く利用されている。中間転写体は、潜像担持体から一次転写されたトナー像を自己の表面に担持して搬送し、トナー像を紙等の記録材に二次転写させるものである。斯かる構成の画像形成装置では、潜像担持体に形成された画像を一旦、中間転写体に重ね転写して多色画像を形成し、その後、中間転写体から記録材に多色画像を転写する。中間転写体として中間転写ベルトが広く用いられ、中間転写ベルトとしては、一般的にポリイミド等に代表される樹脂ベルトが高画質品位、高寿命および高安定的な特性からも広く用いられている。
そのような中間転写体を用いた画像形成装置において、転写効率を向上させるために、負帯電トナーを使用する場合は、中間転写体の摩擦帯電系列をトナーよりも正にし、正帯電トナーを使用する場合は、中間転写体の摩擦帯電系列をトナーよりも負にする技術が提案されている(特許文献1)。しかしながら、上記技術であっても、記録材に多色画像を転写した後、中間転写ベルト上にはトナーが残留するので、残留トナーを除去する必要があった。そこで、中間転写ベルトをクリーニングするためにクリーニングブレードを上記技術に適用すると、中間転写体は有効にクリーニングされるものの、クリーニングブレードは中間転写体に対する接触負荷が比較的大きく設置されるため、中間転写体およびクリーニングブレードが摩耗し、耐久性に問題があった。
一方、最近では、更なる高画質化及びブレード方式によるクリーニング能力の安定化などの観点から、現像剤(トナー)は小粒径化及びトナー形状の非球形化へと変化してきている。ところが、樹脂からなる中間転写ベルトでは、トナーの変化に伴って転写の際に生じる中抜け現象が問題となってきている。中抜け現象とは、画像が一次転写または二次転写される際、画像に大きな圧力が加わることで、トナーが応力変形し、トナー同士の凝集力が増大し、画像の一部分が転写されずに潜像担持体上または中間転写体上に残留してしまう現象で、特に文字やライン画像などで顕著に現れる。樹脂ベルトの場合、転写時の画像への圧力が大きいために、特にこの中抜けは問題となっている。そこで、この中抜けを解消するために、最近では、樹脂を用いた中間転写ベルトに代わって、層構成に少なくとも一層の弾性層を用いた弾性中間転写ベルトが主流となってきている。弾性中間転写ベルトは、層構成に少なくとも一層の弾性層を有するために柔らかく、転写部でのトナーに作用する圧力が低減できることから、中抜けに効果があることが知られている。また、弾性中間転写ベルトは二次転写部において記録材である紙との密着性がよいことから、一般的な紙に対しての転写効率の向上のみならず、厚紙に対する転写性や、凹凸を有する紙への転写性にも効果があることが知られている。
しかしながら、弾性中間転写ベルトをクリーニングする場合、上記ブレード方式を用いると、表層が弾性のため弾性中間転写ベルトに対するクリーニングブレードの接触負荷が大きくなる。そのために、クリーニングブレードのエッジ先端が、ベルト表層に喰い込んでしまい、クリーニングブレードのエッジ先端の挙動が不安定になって、クリーニング不良を引き起こす。更に、ベルトとクリーニングブレード間での摩擦力が増大することに伴う、クリーニングブレードのめくれ、びびり、鳴き等の問題や、弾性ベルト表層での傷、トナーの融着等の発生等さまざまな弊害が起こり、画質を乱してしまう恐れがあった。
そこで、上記の弊害を避けるために、弾性中間転写ベルトとの接触負荷の少ない静電ファーブラシをクリーニング手段として用いることが、弾性中間転写ベルトをクリーニングする方法として、一般的になってきている。静電ファーブラシ方式としては、導電性の繊維を芯金に巻き付けた円筒状部材を、バイアスを印加した状態で弾性中間転写ベルトに当接させる。そして、トナーの極性と逆極性のバイアスを印加することによって、トナーを静電的にファーブラシに吸着させ、弾性中間転写ベルトからトナーを除去する。ところが、中間転写ベルト上のトナー像を紙に転写した後に残留する転写残トナーは、転写時に加えられたバイアスの値によっては、トナーの極性が反転(プラスからマイナスへ、或いは、マイナスからプラスへ)する場合がある。この極性が反転した転写残トナーは、ファーブラシの印加バイアスと同極性のために、ファーブラシでは吸着されず、通過してしまう。ファーブラシを通過したトナーは、次の画像と重なってしまうために画像欠陥を引き起こす恐れがある。
このため、クリーニング手段としてファーブラシを図6に示すように2つ用いることが提案されている(特許文献2)。この構成によると、それぞれのファーブラシ101,102に極性の異なるバイアスを印加する。これによって、二次転写部でのバイアスや、使用環境や、トナー劣化等によって、プラスマイナスどちらの極性に帯電していても確実にファーブラシにトナーを吸着し、除去することができる。
特開平9−230714号公報 特開2006−309003号公報
しかしながら、上記画像形成装置において両極性のトナーが存在する以上、必ず未帯電(次弱帯電)のトナーも存在してしまう。未帯電のトナーは、いずれのブラシでも回収されることはないので、結果として中間転写体上の残留トナーを十分に除去することはできない。残留したトナーは一次転写部において他色と混色したり、次画像形成時に非画像部になった場合は画像かぶりとなってしまう場合がある。
本発明は、中間転写体が弾性層を有していても、当該中間転写体上の残留トナーが十分に除去される画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、
潜像担持体から一次転写されたトナー像を自己の表面に担持して搬送し、トナー像を記録材に二次転写させる中間転写体;
該中間転写体上の残留トナーを回収するクリーニング部材;および
中間転写体の搬送方向についてクリーニング部材の上流で中間転写体に対して圧接して配置され、中間転写体との間に残留トナーを通過させて摩擦帯電させる摩擦帯電部材;
を有する画像形成装置において、
中間転写体が弾性層および表層を有し、該表層に対してトナーを摩擦接触させたときの該表層の帯電極性と、摩擦帯電部材に対してトナーを摩擦接触させたときの該摩擦帯電部材の帯電極性とが同一であり、
中間転写体表層および摩擦帯電部材のトナーに対する帯電極性と同符号の直流電圧がクリーニング部材に対して印加されることを特徴とする画像形成装置に関する。
本発明によれば、中間転写体の表層にトナーを摩擦接触させたときの表層の帯電極性と、摩擦帯電部材にトナーを摩擦接触させたときの摩擦帯電部材の帯電極性とが同一になるような中間転写体および摩擦帯電部材を使用する。そのため、残留トナーは所定の極性に有効に帯電される。しかも、中間転写体表層および摩擦帯電部材のトナーに対する帯電極性と同極性の直流電圧がクリーニング部材に対して印加される。そのため、帯電された残留トナーはクリーニング部材によって静電的に有効に回収され、十分な除去が達成される。
本発明に係る画像形成装置は、潜像担持体から一次転写されたトナー像を自己の表面に担持して搬送し、トナー像を記録材に二次転写させる中間転写体を備えたものである。以下、本発明の画像形成装置を、潜像担持体上にトナー像を形成する各色の画像形成部ごとに潜像担持体を有するタンデム型フルカラー画像形成装置を例に挙げて説明するが、後述する中間転写体、摩擦帯電部材およびクリーニング部材を有する限り、いかなる構造のものであってよく、例えば、1つの潜像担持体に対して各色の画像形成部を有する4サイクル型フルカラー画像形成装置であってもよい。
図1は、本発明の画像形成装置の一例の概略構成図である。図1のタンデム型フルカラー画像形成装置において、各画像形成部(1a、1b、1c、1d)では通常、潜像担持体2(2a、2b、2c、2d)の周りに、少なくとも帯電装置、露光装置、現像装置および潜像担持体用クリーニング装置等が配置されている。画像形成部(1a、1b、1c、1d)は、イエロー色、マゼンタ色、シアン色およびブラック色の各色のトナー像を形成するものであり、張架ローラ(10,11,12)によって張架された中間転写体3に並列して配置されている。詳しくは各画像形成部で潜像担持体(2a、2b、2c、2d)の表面に形成されたトナー像はそれぞれ、一次転写ローラ4(4a、4b、4c、4d)を用いて中間転写体3に一次転写され、当該中間転写体上で重ねられてフルカラー画像が形成される。中間転写体3の表面に転写されたフルカラー画像は二次転写ローラ5を用いて一括して紙等の記録材6に二次転写された後、定着装置13を通過させて、記録材上にフルカラー画像を得る。一方、中間転写体3上に残留したトナーはクリーニング装置8によって除去されるようになっている。クリーニング装置8において、81がクリーニング部材を示し、82が摩擦帯電部材を示す。
本発明においては、中間転写体3の表層に対してトナーを摩擦接触させたときの該表層の帯電極性と、摩擦帯電部材82に対してトナーを摩擦接触させたときの該摩擦帯電部材の帯電極性とが同一であるので、中間転写体上の残留トナーが所定の帯電極性に有効に帯電される。そこで、中間転写体3の表層および摩擦帯電部材82のトナーに対する帯電極性と同符号の直流電圧がクリーニング部材81に対して印加されると、中間転写体3の表層および摩擦帯電部材82との摩擦接触で帯電された残留トナーの帯電極性と逆符号の直流電圧がクリーニング部材に対して印加されることになる。その結果、残留トナーがクリーニング部材81によって静電的に有効に回収されるので、残留トナーを十分に除去できるようになる。中間転写体3の表層および摩擦帯電部材82のトナーに対する帯電極性が異なっていると、残留トナーの帯電極性が正から負の間でばらつくので、静電的に残留トナーを決して十分には除去できない。中間転写体表層および摩擦帯電部材のトナーに対する帯電極性と逆符号の直流電圧がクリーニング部材に対して印加されると、残留トナーの帯電極性と同符号の直流電圧がクリーニング部材に対して印加されることになるので、残留トナーがクリーニング部材81によって有効に回収されない。
中間転写体3の表層および摩擦帯電部材82のトナーに対する帯電極性は、中間転写体表層、摩擦帯電部材およびトナーそれぞれの帯電系列によって決定されるものであり、実際に中間転写体3の表層および摩擦帯電部材82それぞれにトナーを摩擦接触させることによって知見できる。例えば、融解し板状にした後、再凝固したトナーを、中間転写体表層上で繰り返し滑らせることによって摩擦接触させた後、当該表層の帯電電位を表面電位計Model 344(TREK社製)によって測定する。また例えば、摩擦帯電部材における中間転写体との接触部位と、融解し板状にした後、再凝固したトナーとを繰り返し摩擦接触させた後、当該接触部位の帯電電位を表面電位計Model 344(TREK社製)によって測定する。それらの結果、測定値が正の値であれば、トナーに対する帯電極性は正である。一方で、測定値が負の値であれば、トナーに対する帯電極性は負である。
以下、本発明に係る画像形成装置における各部材について詳しく説明する。
本発明において中間転写体3は弾性層および表層を有しており、通常は基材上に少なくとも弾性層および表層を有するものである。中間転写体がベルト形状を有するときを例に取り、本発明の中間転写体について詳しく説明する。図2は、中間転写ベルト3の一例の層構成を示す概念断面図である。
中間転写ベルト3は少なくとも基材31、当該基材31の表面に形成された弾性層32、および当該弾性層32の表面に形成された表層33を有しており、表層33上でトナー像が担持されるように使用される。中間転写ベルト3が弾性層32を有することで、1次転写領域での一次転写ローラ4の押圧力によるベルト変形を比較的大きくできる。そのため、一次転写ローラ4による押圧力のベルト3への局所的集中を抑制できる。その結果、潜像担持体2とベルト3の間に挟まれるトナーの凝集を抑制できるので、ライン画像での中抜け等の画像欠損の発生を抑制できる。また、中間転写ベルト3が弾性層32及び表層33を有することで、転写すべきトナー像が形成されている中間転写ベルト3の表面と、そこからトナー像を転写すべき記録材6との間にトナー像転写に十分なニップ幅を確保できる。しかも、表層33からのトナー像の離型性が向上する。それらの結果、二次転写効率が良好である。
基材31を構成する樹脂としては、例えば、ポリカーボネート,フッ素系樹脂(ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体),PVDF(ポリフッ化ビニリデン)),ポリスチレン,クロロポリスチレン,ポリ−α−メチルスチレン,スチレン−ブタジエン共重合体,スチレン−塩化ビニル共重合体,スチレン−酢酸ビニル共重合体,スチレン−マレイン酸共重合体,スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体,スチレン−アクリル酸エチル共重合体,スチレン−アクリル酸ブチル共重合体,スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等),スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体,スチレン−メタクリル酸エチル共重合体,スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等),スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体,スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体),メタクリル酸メチル樹脂,メタクリル酸ブチル樹脂,アクリル酸エチル樹脂,アクリル酸ブチル樹脂,変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂,塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂,アクリル・ウレタン樹脂等),塩化ビニル樹脂,スチレン−酢酸ビニル共重合体,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体,ロジン変性マレイン酸樹脂,フェノール樹脂,エポキシ樹脂,ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリアルキレンテレフタレート,ポリエステルポリウレタン樹脂,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリブタジエン,ポリ塩化ビニリデン,アイオノマー樹脂,ポリウレタン樹脂,シリコーン樹脂,ケトン樹脂,エチレン−エチルアクリレート共重合体,キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂,ポリアミド樹脂,ポリイミド樹脂,変性ポリフェニレンオキサイド樹脂,変性ポリカーボネート等が挙げられ、上記樹脂からなる群より選ばれる2種類以上を使用することもできる。ただし,上記樹脂に限定されるものではない。
基材31にはカーボンブラックや各種金属粉などの導電剤粒子を配合して、その体積抵抗率を107.5Ω・cm〜1011.5Ω・cmの範囲に調整することができる。
基材31の厚さとしては、強度上の観点から、70μm〜200μmの範囲のものを例示でき、例えば100μm程度を挙げることができる。
基材31は、例えば、所定の材料を溶融し、所定の形状を有する型から押し出して成形する押出成形法、回転する円筒形の型に所定の材料を流し込み、成形する遠心成形法等により、シームレスベルト形状で製造できる。
弾性層32を構成する弾性材料(弾性材ゴム,エラストマー)としては、例えば、ブチルゴム,フッ素系ゴム,アクリルゴム,EPDM(エチレンプロピレンゴム),NBR,アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム天然ゴム,イソプレンゴム,スチレン−ブタジエンゴム,ブタジエンゴム,エチレン−プロピレンゴム,エチレン−プロピレンターポリマー,クロロプレンゴム,クロロスルホン化ポリエチレン,塩素化ポリエチレン,ウレタンゴム,シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン,エピクロロヒドリン系ゴム,シリコーンゴム,フッ素ゴム,多硫化ゴム,ポリノルボルネンゴム,水素化ニトリルゴム,熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系,ポリオレフィン系,ポリ塩化ビニル系,ポリウレタン系,ポリアミド系,ポリウレア,ポリエステル系,フッ素樹脂系)等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。弾性層32にはカーボンブラックや各種金属粉などの導電剤粒子を配合して、その体積抵抗率を107.5Ω・cm〜1011.5Ω・cmの範囲に調整することができる。
弾性層32は、中抜けの防止および転写効率の向上の観点から、硬度(JIS A硬度)が75度以下、特に25〜75度であることが好ましい。
弾性層32の厚さとしては、十分に弾性の効果を発揮させる観点から、例えば、概ね50μm〜500μmの範囲、特に150μm〜500μmの範囲の厚さとすることが好ましい。
弾性層は上記弾性材料の原料を塗布し、加熱し、硬化させることにより製造できる。
表層33を構成する材料は、トナーに対する所望の帯電極性に依存して決定される。
例えば、表層33のトナーに対する帯電極性を負に設定するときは、トナーとの摩擦接触によって負に帯電され得る材料を用いて表層を形成する。具体的には、例えば、フッ素原子含有化合物から表層を形成してもよいし、またはフッ素原子含有化合物を表層用バインダー樹脂中に分散させて表層を形成してもよい。フッ素原子含有化合物としては、フッ素樹脂(フッ素原子含有ポリマー)、フッ素原子を含有する比較的低分子量のフッ素原子含有低分子量体が挙げられる。フッ素樹脂は、フッ素を含有するポリマーであれば特に制限されず、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフツ化ビニリデン(PVDF)、ポリフツ化ビニル(PVF)等が使用可能である。フッ素原子含有低分子量体は、例えば、フッ素原子を含有する分子量10000以下の低分子量化合物が使用可能であり、具体的には、PTFE、PFA、PVDF等の低分子量体が挙げられる。表層用バインダー樹脂としては、ポリウレタン樹脂、ポリオレフイン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル系樹脂、スチレンーアクリル系共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱可塑性樹脂或いは熱硬化性樹脂が使用可能である。上記材料を用いて形成された表層の負帯電性は、トナーの構成材料によって変わるものではなく、いかなるトナーを用いた場合であっても上記表層はトナーとの摩擦接触により負極性に帯電され、一方でトナーは正極性に帯電される。上記したフッ素原子含有化合物と、一般的に使用されるトナーとの間で、帯電系列は著しく異なるためである。
トナーに対して負極性に帯電する表層は、例えば、フッ素原子含有化合物を、所望により表層用バインダー樹脂とともに、適当な溶剤中に溶解・分散させ、これを塗布・乾燥することで形成できる。フッ素原子含有化合物の含有量は、トナーとの摩擦接触により表層が負極性に帯電される限り特に制限されず、通常は表層全量に対して10重量%以上であり、弾性層との接着性の観点からは10〜40重量%が好ましい。
また例えば、表層33のトナーに対する帯電極性を正に設定するときは、トナーとの摩擦接触によって正に帯電され得る材料を用いて表層を形成する。具体的には、例えば、シリカ、炭化ケイ素、ダイヤモンド、アルミナ等のセラミクスまたはアルミニウム、クロム、鉄等の金属から表層を形成してもよいし、またはそのようなセラミクスまたは金属を表層用バインダー樹脂中に分散させて表層を形成してもよい。表層用バインダー樹脂としては、前記したものと同様の樹脂が使用可能である。上記材料からなる表層の正帯電性は、トナーの構成材料によって変わるものではなく、いかなるトナーを用いた場合であっても上記表層はトナーとの摩擦接触により正極性に帯電され、一方でトナーは負極性に帯電される。上記したセラミクスや金属と、一般的に使用されるトナーとの間で、帯電系列は著しく異なるためである。
トナーに対して正極性に帯電する表層は、例えば、平均一次粒径0.1〜10μmのセラミクスまたは金属を表層用バインダー樹脂とともに、適当な溶剤中に溶解・分散させ、これを塗布・乾燥することで形成できる。
また例えば、SiOなどのセラミクスまたはアルミニウムなどの金属からなる表面層については、プラズマCVD法や大気圧プラズマCVD法などを利用して、弾性層表面に均一な薄層として形成することが可能である。以下に、セラミクス層を大気圧プラズマCVDにより形成する場合を例に取り、その製造装置及び製造方法について説明する。大気圧またはその近傍の圧力とは20kPa〜110kPa程度であり、本発明に記載の良好な効果を得るためには、93kPa〜104kPaが好ましい。
図3は、セラミクス層を製造する製造装置の説明図である。セラミクス層の製造装置40は、放電空間と薄膜堆積領域が略同一部で、プラズマを弾性層に晒して堆積・形成するダイレクト方式によって、弾性層上にセラミクス層を形成するものであり、弾性層を有するエンドレスベルト状の基材31を巻架して矢印方向に回転するロール電極50と従動ローラ60、及び、弾性層表面にセラミクス層を形成する成膜装置である大気圧プラズマCVD装置70より構成されている。
大気圧プラズマCVD装置70は、ロール電極50の外周に沿って配列された少なくとも1式の固定電極71と、固定電極71とロール電極50との対向領域で且つ放電が行われる放電空間73と、少なくとも原料ガスと放電ガスとの混合ガスGを生成して放電空間73に混合ガスGを供給する混合ガス供給装置74と、放電空間73等に空気の流入することを軽減する放電容器79と、固定電極71に接続された第1の電源75と、ロール電極50に接続された第2の電源76と、使用済みの排ガスG’を排気する排気部78とを有している。固定電極71に第2の電源76、ロール電極50に第1の電源75を接続しても良い。
混合ガス供給装置74は珪素酸化物を含む膜を形成する原料ガスと、窒素ガス或いはアルゴンガス等の希ガスを混合した混合ガスを放電空間73に供給する。
従動ローラ60は張力付勢手段61により矢印方向に付勢され、弾性層を有する基材31に所定の張力を掛けている。張力付勢手段61は基材31の掛け替え時等は張力の付勢を解除し、容易に基材31の掛け替え等を可能としている。
第1の電源75は周波数ω1の電圧を出力し、第2の電源76は周波数ω1より高い周波数ω2の電圧を出力し、これらの電圧により放電空間73に周波数ω1とω2とが重畳された電界Vを発生する。そして、電界Vにより混合ガスGをプラズマ化して混合ガスGに含まれる原料ガスに応じた膜(セラミクス層)が基材31の弾性層表面に堆積される。
他の形態として、ロール電極50と固定電極71との内、一方の電極をアースに接続して、他方の電極に電源を接続しても良い。この場合の電源は第2の電源を使用することが、緻密な薄膜形成を行えるので好ましく、特に放電ガスにアルゴン等の希ガスを用いる場合に好ましく用いられる。
複数の固定電極の内、ロール電極の回転方向下流側に位置する複数の固定電極と混合ガス供給装置でセラミクス層を積み重ねるように堆積し、セラミクス層の厚さを調整するようにしても良い。
複数の固定電極の内、ロール電極の回転方向最下流側に位置する固定電極と混合ガス供給装置でセラミクス層を堆積し、より上流に位置する他の固定電極と混合ガス供給装置で、例えばセラミクス層と弾性層との接着性を向上させる接着層等、他の層を形成しても良い。
セラミクス層と弾性層との接着性を向上させるために、セラミクス層を形成する固定電極と混合ガス供給装置の上流に、アルゴンや酸素或いは水素などのガスを供給するガス供給装置と固定電極を設けてプラズマ処理を行い、弾性層の表面を活性化させるようにしても良い。
セラミクスまたは金属の含有量は表層全量に対して10重量%以上であり、弾性層との接着性の観点からは10〜100重量%が好ましい。
表層33は、中間転写ベルトのクリーニング性および耐久性のさらなる向上ならびにトナー付着の防止の観点から、ナノインデンテーション法によるヤング率が0.1GPa以上、特に0.1〜10GPaであることが好ましい。
表層33は、その体積抵抗率が1010Ω・cm〜1013Ω・cmの範囲にあることが、表面抵抗のバラツキを抑制し、且つ、1次転写や2次転写を効果的に行ううえで好ましい。
表層の厚みは、厚すぎると弾性層にその効果を発揮させられなくなるから、0.05μm〜10μmの範囲にあることが好ましい。
クリーニング装置8は、中間転写ベルト3上の残留トナーを回収するクリーニング部材81および中間転写ベルト3の搬送方向30についてクリーニング部材81の上流で中間転写ベルト3に対して圧接して配置される摩擦帯電部材82を有してなっている。クリーニング装置8の一実施形態を図4に示す。
摩擦帯電部材82は、中間転写ベルト3との間に残留トナーを通過させて摩擦帯電させ得るものである。
摩擦帯電部材82を構成する材料は、トナーに対する所望の帯電極性に依存して決定される。
例えば、摩擦帯電部材82のトナーに対する帯電極性を、中間転写ベルトの表層と同様に、負に設定するときは、トナーとの摩擦接触によって負に帯電され得る材料を用いて摩擦帯電部材を製造する。具体的には、例えば、前記したフッ素原子含有化合物、特にフッ素樹脂を含むコート層を摩擦帯電部材の表面に形成してもよいし、または摩擦帯電部材全体に前記したフッ素原子含有化合物、特にフッ素樹脂を含有させてもよい。耐久性、製造容易性の観点からは、前記したフッ素原子含有化合物、特にフッ素樹脂を含むコート層を摩擦帯電部材の表面に形成することが好ましい。コート層や摩擦帯電部材には前記した中間転写ベルトの表層用バインダー樹脂が含有されてもよい。コート層が形成される摩擦帯電部材はいかなる材料からなっていてよく、例えば、アルミニウム、鉄、SUS等の金属からなっていてもよいし、または前記した中間転写ベルトの表層用バインダー樹脂からなっていてもよい。摩擦帯電部材の負帯電性は、トナーの構成材料によって変わるものではなく、いかなるトナーを用いた場合であっても上記摩擦帯電部材はトナーとの摩擦接触により負極性に帯電され、一方でトナーは正極性に帯電される。
トナーに対して負極性に帯電するコート層は、例えば、フッ素原子含有化合物を、単独で、または所望により前記表層用バインダー樹脂とともに、適当な溶剤中に溶解・分散させ、これを塗布・乾燥することで形成できる。フッ素原子含有化合物の含有量はトナーとの摩擦接触により摩擦帯電部材の少なくとも表面が負極性に帯電される限り特に制限されず、通常は10重量%以上であり、好ましくは10〜40重量%である。
また例えば、摩擦帯電部材82のトナーに対する帯電極性を、中間転写ベルトの表層と同様に、正に設定するときは、トナーとの摩擦接触によって正に帯電され得る材料を用いて摩擦帯電部材を製造する。具体的には、例えば、SiO、ダイヤモンド、アルミナ等のセラミクスまたはアルミニウム、鉄、SUS等の金属からなるコート層を摩擦帯電部材表面に形成してもよいし、そのようなセラミクスまたは金属を、前記した中間転写ベルトの表層用バインダー樹脂中に分散させてコート層を摩擦帯電部材表面に形成してもよいし、またはそのようなセラミクスまたは金属から摩擦帯電部材を製造してもよい。コート層が形成される摩擦帯電部材はいかなる材料からなっていてよく、例えば、アルミニウム、鉄、SUS等の金属からなっていてもよいし、または前記した中間転写ベルトの表層用バインダー樹脂からなっていてもよい。上記のような材料から形成された摩擦帯電部材の正帯電性は、トナーの構成材料によって変わるものではなく、いかなるトナーを用いた場合であっても上記摩擦帯電部材はトナーとの摩擦接触により正極性に帯電され、一方でトナーは負極性に帯電される。
例えば、SiOなどのセラミクスまたはアルミニウムなどの金属からなるコート層は、プラズマCVD法や前記した大気圧プラズマCVD法などを利用して、均一な薄層として形成することが可能である。
また例えば、セラミクスまたは金属が分散したコート層は、平均一次粒径0.1〜10μmのセラミクスまたは金属を前記した中間転写ベルトの表層用バインダー樹脂とともに、適当な溶剤中に溶解・分散させ、これを塗布・乾燥することで形成できる。
また例えば、セラミクスまたは金属からなる摩擦帯電部材は、所定の原料を成形し、セラミクスの場合はさらに焼成することによって製造できる。
摩擦帯電部材82の形状は、摩擦帯電部材82が中間転写ベルト表面において中間転写ベルト搬送方向30に対して垂直方向、すなわち図4の紙面の表裏方向に連続して中間転写ベルトと接触可能な限り、特に制限されるものではない。摩擦帯電部材82が中間転写ベルト表面において中間転写ベルト搬送方向30に対して垂直方向に不連続で中間転写ベルトと接触している場合、例えば、摩擦帯電部材がブラシ形状を有する場合、中間転写ベルト上の残留トナーの中には、帯電されないものが存在するので、残留トナーを十分に除去できない。
摩擦帯電部材82は、図4においてブレード形状を有し、先端が折り曲げられ、凸側を中間転写ベルトに押し付けて使用されているが、これに限定されず、例えば、図5に示すように、ロール形状を有し、中間転写ベルトに押し付けて使用されてもよい。図5は、クリーニング装置8の別の一実施形態を示す模式図である。図5のクリーニング装置8は、摩擦帯電部材82の形状がロール形状を有していること以外、図4のクリーニング装置8と同様である。ロール状摩擦帯電部材の回転方向は、特に制限されず、摩擦帯電部材と中間転写ベルトとの接触部分において、中間転写ベルトの移動方向(搬送方向)と逆方向になるように設定されても、または同方向になるように設定されてもよく、残留トナーの帯電の観点から好ましくは、逆方向になるように設定される。このときの回転速度は特に制限されるものではない。
摩擦帯電部材82の中間転写ベルト3に対する押圧力は、中間転写ベルト上の残留トナーを所定の極性に帯電させることができる限り特に制限されず、通常は5〜100N/m、好ましくは5〜50N/mである。
摩擦帯電部材82には、電圧を印加する必要はないが、本発明は摩擦帯電部材に電圧を印加することを妨げるものではない。例えば、摩擦帯電部材82のトナーに対する帯電極性を、中間転写ベルトの表層と同様に、負に設定するときは、負の値の直流電圧が摩擦帯電部材に対して印加されてもよい。また例えば、摩擦帯電部材82のトナーに対する帯電極性を、中間転写ベルトの表層と同様に、正に設定するときは、正の値の直流電圧が摩擦帯電部材に対して印加されてもよい。摩擦帯電部材82に印加される直流電圧の大きさは、例えば絶対値で10〜2000V、好ましくは10〜300Vであってよい。
クリーニング部材81は、中間転写体表層および摩擦帯電部材のトナーに対する帯電極性と同符号の直流電圧が印加される。すなわち、クリーニング部材81には、中間転写体表層および摩擦帯電部材で共通して設定されたトナーに対する帯電極性と同符号の直流電圧が印加される。具体的には、例えば、トナーに対する帯電極性が中間転写ベルト表層および摩擦帯電部材で共通して負に設定された場合は、中間転写ベルト上の残留トナーは正に帯電されるため、クリーニング部材81に負の値の直流電圧を印加する。また例えば、トナーに対する帯電極性が中間転写ベルト表層および摩擦帯電部材で共通して正に設定された場合は、中間転写ベルト上の残留トナーは負に帯電されるため、クリーニング部材81に正の値の直流電圧を印加する。これによって、残留トナーを静電的に有効に回収できる。
クリーニング部材81に印加される直流電圧の大きさは、本発明の目的が達成される限り特に制限されず、例えば絶対値で100〜3000V、好ましくは100〜1000Vである。なお、クリーニング部材81への電圧の印加は、後述の金属ローラ83を介して行うことができる。
クリーニング部材81には、上記直流電圧とともに、交流電圧が印加されてよい。そのような交流電圧条件としては、矩形波でもサイン波でも良く、プラス、もしくは、マイナス位相内(0をまたぐことがない)であり、実効値が上記直流電圧の範囲内であればよい。
クリーニング部材81は、ブラシ形状を有するものである。ブレード形状を有すると、中間転写ベルトが弾性層を有するために、ブレードのエッジ先端の挙動が不安定になって、クリーニング不良を引き起こす。更に、ベルトとクリーニングブレード間での摩擦力が増大することに伴う、クリーニングブレードのめくれ、びびり、鳴き等の問題や、弾性ベルト表層での傷、トナーの融着等の発生等さまざまな弊害が起こり、画質が低下する。
クリーニング部材としてのクリーニングブラシ81は、導電性ローラ(芯金)の外周に導電性繊維が植毛されてなる導電性ファーブラシローラであり、導電性ローラに対して上記電圧が印加される。導電性繊維は、電気抵抗値10〜1013MΩ、特に1010〜1011MΩの樹脂繊維である。導電性繊維は、ポリアミド、ポリエステル、テフロン、アクリル等の樹脂中にカーボンブラック、イオン導電剤等の導電剤が分散されてなるものである。導電性繊維の太さ、長さはおよび植毛密度は、本発明の目的が達成される限り特に制限されず、通常は太さは0.5〜5デニール、好ましくは1〜3デニールであり、長さは1〜10mm、好ましくは3〜7mmであり、植毛密度は100〜500kF/inch2、好ましくは180〜300kF/inch2である。
クリーニングブラシ81は中間転写ベルトに対して0.2〜2mm、特に1〜1.5mmの繊維侵入量を保つように配置される。クリーニングブラシ81は通常、導電性ローラが駆動モータ(図示せず)に接続され、300〜1200rpm、好ましくは500〜800rpmで回転させて使用される。クリーニングブラシ81の回転方向は、クリーニングブラシ81と中間転写ベルトとの接触部分において、中間転写ベルトの移動方向(搬送方向)と逆方向になるように設定される。
クリーニング装置8は通常、クリーニングブラシ81の導電性繊維に接触配置された金属ローラ83、および該金属ローラに接触配置されたクリーニングブレード84をさらに有している。金属ローラ83に電圧を印加することより、クリーニングブラシ81との間に電位差が生じ、クリーニングブラシ81の繊維表面に静電的に吸着させて回収した残留トナーを金属ローラ83表面に転移させることができる。金属ローラ83表面に転移した残留トナーはクリーニングブレード84により掻き落とされ、除去される。
金属ローラ83には、上記クリーニング部材81への電圧が印加される。つまり、金属ローラ83を介してクリーニング部材81に電圧が印加される。
金属ローラ83は、アルミニウム、SUS、鉄等の金属からなるローラが使用でき、好ましくは表面が硬質アルマイト処理の施されたアルミニウム製金属ローラが使用される。
金属ローラ83は、クリーニングブラシ81に対して0.5〜2mm、特に0.8〜1.5mmの繊維侵入量を保つように配置される。
金属ローラ83の回転方向は、特に制限されず、金属ローラ83とクリーニングブラシ81との接触部分において、クリーニングブラシ81の移動方向(搬送方向)と逆方向になるように設定されても、または同方向になるように設定されてもよく、残留トナーの金属ローラ83への転移の観点から好ましくは、同方向になるように設定される。このとき、同様の観点から、金属ローラ83の回転速度は、金属ローラ83とクリーニングブラシ81との接触部分におけるクリーニングブラシ81の移動速度と同等であることが好ましい。
クリーニングブレード84は、金属ローラ83表面の転移トナーを掻き落とすことができれば特に制限されず、例えば、ウレタンゴム、アクリルゴム、アルミニウム、SUS等から製造できる。
本発明の画像形成装置が有する他の部材・装置、例えば、潜像担持体(2a、2b、2c、2d)、一次転写ローラ4(4a、4b、4c、4d)、二次転写ローラ5、張架ローラ(10,11,12)、帯電装置、露光装置、現像装置および潜像担持体用クリーニング装置は特に制限されず、従来より画像形成装置に使用されている公知のものが使用可能である。
例えば、潜像担持体(2a、2b、2c、2d)は、表面に形成された静電潜像に基づいてトナー像が形成される、いわゆる感光体である。潜像担持体は従来の画像形成装置に搭載され得るものであれば、特に制限されるものではなく、通常は感光層が有機系のものが使用される。潜像担持体は中間転写体との接触部において中間転写体と同方向に表面が移動するように回転される。
また例えば現像装置は、トナーのみを用いる一成分現像方式を採用したものであってもよいし、またはトナーとキャリアを用いる二成分現像方式を採用したものであってもよい。
トナーは、重合法等の湿式法で製造されたトナー粒子を含むものであってもよいし、または粉砕法(乾式法)で製造されたトナー粒子を含むものであってもよい。
トナーの平均粒径は特に制限されるものではなく、7μm以下、特に4.5μm〜6.5μmが好ましい。トナー平均粒径が小さいほど、一次転写時に中抜けが発生し易いが、本発明ではそのような粒径であっても、中抜けを防止しながらも、中間転写ベルトのクリーニング性を向上させることができるためである。
<実験例1>
画像形成装置(Bizhub C550;コニカミノルタ社製)に所定の中間転写ベルト、摩擦帯電部材およびクリーニング部材を搭載し、実際に印字を行い、中間転写ベルトのクリーニング性を評価した。拭き残しが発生しなかった場合は○、拭き残しが発生した場合は×とした。クリーニング装置の構成は図3に示す構成であった。画像形成装置の他の構成部材および設定条件は特記しない限り、上記画像形成装置に標準的に搭載されている部材および条件である。特にトナーはBizhub C550用のトナーを用いた。当該トナーの平均粒径は6μmであった。
(中間転写ベルト)
押出成形によって、ポリアミド樹脂からなるシームレス形状基材(厚さ100μm、体積抵抗率1010Ω・cm)を得た。このシームレス形状基材の表面に、未硬化ウレタンゴムをロールコーターで塗布し、加熱し硬化させることによりウレタンゴムからなる弾性層(厚さ150μm、体積抵抗率10Ω・cm、強度50度(JIS−A))を形成した。
表層を「フッ素樹脂」としたものについては、フッ素樹脂塗料(ダイキン製 タフコートエナメル)を弾性層に塗布し加熱乾燥させることによりフッ素樹脂表層厚さ1μm)を設けた。
表層を「SiO」としたものについては、大気圧プラズマCVDにより弾性層上にSiO表層(厚さ0.1μm)を設けた。
中間転写ベルトの表層に対してトナーを摩擦接触させた後、表層表面のブローオフ帯電量を測定したところ、表に示す符号の値を示した。
(摩擦帯電部材)
「アルミ」としたものについては、アルミニウム製ブレードを用いた。
「PTFEコート」としたものについては、上記アルミニウム製ブレードの全面にポリテトラフルオロエチレン(厚さ20μm)をコートしたものを用いた。
摩擦帯電部材は中間転写ベルトに対して15N/mで圧接させて用いた。
摩擦帯電部材の表面に対してトナーを摩擦接触させた後、当該表面のブローオフ帯電量を測定したところ、表に示す符号の値を示した。
(クリーニング装置)
クリーニング部材としては、導電性ファーブラシローラを用いた。導電性ファーブラシローラは、抵抗値10MΩ、繊維太さ6デニール、長さ5mmのカーボン分散型ナイロン繊維を導電性のローラ上に植毛して製造した。導電性ローラはアルミニウム製芯金ローラであり、この芯金ローラ上に上記カーボン分散型ナイロン繊維を植毛密度50万本/inch 2 の割合で植毛して導電性ファーブラシローラを製造した。上記導電性ファーブラシは中間転写ベルトに対し約1.0mmの侵入量を保って摺接配置され、図示していない駆動モータにより600rpmでもつて回動させた。
導電性ファーブラシローラに当接配置された金属ローラは、表面が硬質アルマイト処理の施されたアルミニウム製金属ローラを用いた。金属ローラは、導電性ファーブラシに対して約1.0mmの侵入量を保って配置され、導電性ファーブラシと同等の速度で、それらの接触部において同方向に回転させた。
この金属ローラに当接配置されたクリーニングブレードはウレタンゴムで作製した。クリーニングブレードは,金属ローラに対する侵入量が1.0mmとされる。
クリーニング部材81には直流電源により金属ローラ83を介して直流電圧を印加した。表中、「プラス」としたものについては、金属ローラに+500Vの直流電圧を印加した。「マイナス」としたものについては、金属ローラに−500Vの直流電圧を印加した。
Figure 2009300764
<実験例2>
弾性層を有しない中間転写ベルトも用いたこと、摩擦帯電部材でのトナーこぼれについても評価したこと以外、実験例1と同様の方法により、評価した。
トナーこぼれについては、発生しなかった場合は○、発生した場合は×とした。
(中間転写ベルト)
「弾性層あり」としたものについては、前記した中間転写ベルトの製造方法と同様の方法により製造した。
「弾性層なし」としたものについては、弾性層を形成しなかったこと以外、前記した中間転写ベルトの製造方法と同様の方法により製造した。
Figure 2009300764
<実験例3>
ローラ方式の摩擦帯電部材を用いて、クリーニング装置の構成を図5に示す構成としたこと以外、実験例1と同様の方法により、評価した。
(摩擦帯電部材)
「アルミ」としたものについては、アルミニウム製ローラ(外径30mm)を用いた。
「PTFEコート」としたものについては、上記アルミニウム製ローラ外表面にポリテトラフルオロエチレン(厚さ100μm)をコートしたものを用いた。
ローラ状摩擦帯電部材は中間転写ベルトに対して20N/mで圧接させ、中間転写ベルトとの接触部において当該ベルトの移動方向と逆方向に10rpmで回転させて用いた。
摩擦帯電部材の外表面に対してトナーを摩擦接触させた後、当該表面のブローオフ帯電量を測定したところ、表に示す符号の値を示した。
Figure 2009300764
<実験例4>
クリーニング装置の構成を図6に示す構成としたこと以外、実施例1と同様の方法により、評価したところ、拭き残しの評価結果は「×」であった。
2つのいずれのブラシローラも、実験例1と同様の導電性ファーブラシローラを用いた。導電性ファーブラシローラに当接配置された金属ローラおよびこの金属ローラに当接配置されたクリーニングブレードも、実験例1においてと同様であった。
中間転写ベルトの移動方向上流側の導電性ファーブラシローラの芯金ローラには+500Vの直流電圧を印加した。中間転写ベルトの移動方向下流側の導電性ファーブラシローラの芯金ローラには−500Vの直流電圧を印加した。
本発明の画像形成装置の一例の概略構成図。 本発明で使用される中間転写体の層構成の一例を示す概略断面図。 中間転写体の表層を製造する製造装置の一例の説明図。 本発明の画像形成装置におけるベルトクリーニング装置の一実施形態の拡大構成図。 本発明の画像形成装置におけるベルトクリーニング装置の別の一実施形態の拡大構成図。 従来の画像形成装置におけるベルトクリーニング装置の拡大構成図。
符号の説明
1:1a:1b:1c:1d:画像形成部、2:2a:2b:2c:2d:潜像担持体(感光体)、3:中間転写体、4:4a:4b:4c:4d:一次転写ローラ、5:二次転写ローラ、6:記録材、8:中間転写体用クリーニング装置、10:11:12:ローラ、30:中間転写体の移動方向(搬送方向)、31:基材、32:弾性層、33:表層、81:クリーニング部材、82:摩擦帯電部材、83:金属ローラ、84:クリーニングブレード。

Claims (4)

  1. 潜像担持体から一次転写されたトナー像を自己の表面に担持して搬送し、トナー像を記録材に二次転写させる中間転写体;
    該中間転写体上の残留トナーを回収するクリーニング部材;および
    中間転写体の搬送方向についてクリーニング部材の上流で中間転写体に対して圧接して配置され、中間転写体との間に残留トナーを通過させて摩擦帯電させる摩擦帯電部材;
    を有する画像形成装置において、
    中間転写体が弾性層および表層を有し、該表層に対してトナーを摩擦接触させたときの該表層の帯電極性と、摩擦帯電部材に対してトナーを摩擦接触させたときの該摩擦帯電部材の帯電極性とが同一であり、
    中間転写体表層および摩擦帯電部材のトナーに対する帯電極性と同符号の直流電圧がクリーニング部材に対して印加されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 摩擦帯電部材が中間転写体表面において中間転写体搬送方向に対して垂直方向に連続して中間転写体と接触している請求項1に記載の画像形成装置。
  3. クリーニング部材がクリーニングブラシである請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 中間転写体が中間転写ベルトである請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
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