JP6828366B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
用紙等の記録媒体に転写されたトナー像を熱と圧力によって定着し、記録媒体を搬送することのできる所謂、電子写真方式の定着装置が広く用いられている。電子写真方式の画像形成装置では、同一ユーザーであっても異なるサイズの画像を印刷することがしばしばあり、また用途によって使用される用紙のサイズや厚さなども様々である。
一方、比較的小サイズ幅の用紙を多量に印刷した後に大サイズ幅の用紙で印刷を実施した場合には、その大サイズ画像において、小サイズ紙の用紙エッジ部に相当する位置に光沢スジを発生させる場合がある。これは小サイズ幅の用紙を印刷している際に用紙エッジ部が定着装置の定着部材表面にスジ状の傷を発生させることによるものである。このスジ状の傷は用紙端面の切り口のバリによるものであるため、通紙を重ねるにつれてスジ状の傷は顕著になる。
このような課題に対し、定着部材表面のスジ状傷を修復し、光沢スジ等の画像不良を抑制する(以下、「表面性を回復させる」ともいう)研磨ローラを備えた画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、光沢スジを解消することのできる十分な研磨性を発揮しつつ、研磨ローラの総負荷を低減することのできる装置構成として、定着ベルトを掛け回した定着ローラと加熱ローラとの間に対向ローラを配し、これにより摺擦部材である研磨ローラの通紙領域の幅方向の中央部の当接圧を端部よりも弱く設定することが開示されている。これにより、研磨ローラの総負荷を減らし、駆動トルクを低減することができ、駆動モータを大型化させることなく、必要な研磨領域に十分な研磨を行うことができることが記載されている。
一方、定着部材の表面性回復のための研磨手段としては、記録媒体から脱落した紙粉等の付着物が堆積するのを防ぐものがある(例えば、特許文献2参照)。特許文献2では、定着ローラ(加熱ローラ)に対し、研摩ローラを離接自在に設置すること、及び研磨ローラが定着ローラの回動と独立または従属して回転することが開示されている。
研磨ローラによる研磨動作中はプリント動作ができないため、研磨動作時間の短縮化が求められている。研磨ローラは、研磨する対象の定着部材に従動して回転することで定着部材の表面を摺擦することができるが、例えば、独立して異なる速度で駆動回転することで、より短い時間で定着部材の表面性を回復させることが可能となる。
しかしながら、独立して異なる速度で研磨ローラを駆動回転させると、研磨ローラの総負荷が大きく、駆動トルクが大きくなる。例えば、研磨ローラの両端軸部に設けたスプリングによって研磨対象の定着部材に均一に加圧接触させつつ、研磨ローラの片側端部に設けたギヤを駆動回転させる態様では、駆動トルクが大きくなるとギヤ側に駆動トルクの反力が生じ、研磨ローラを定着部材に対して均一に加圧接触させることが難しい状態となる。すなわち、一方の側の加圧力が不十分な、いわゆる片当たり状態となるため、研磨性能が低下し、研磨時間がより長く必要となってしまう。
また、研磨ローラと研磨対象の定着部材との接触面積が小さいと、研磨される面積も小さくなるため、研磨ローラの駆動方法にかかわらず、研磨動作時間が短い場合には満足な表面性回復の効果が得られないことがある。
そこで本発明は、研磨ローラを研磨対象の定着部材に均一に加圧接触させるともに、接触面積を十分に確保して、研磨時間を短縮することができる定着装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、複数の支持部材に張架されて回動する定着ベルトと、前記定着ベルトとの間に定着ニップ部を形成する加圧部材と、前記定着ベルトに対して離接可能に設けられ、前記定着ベルトと圧接した状態で前記定着ベルトの表面を摺擦する研磨ローラと、前記複数の支持部材のうち少なくとも一つの支持部材からなり、前記研磨ローラと前記定着ベルトを介して対向する研磨補助部材と、を備える定着装置において、前記研磨ローラが前記定着ベルトに圧接した状態では、前記研磨ローラは、前記定着ベルトを介して前記研磨補助部材と対向して、前記定着ベルトとの間に研磨ニップ部を形成するとともに、前記定着ベルトは、前記研磨ローラの少なくとも一部の周面形状に沿って回転軌跡が変更されることを特徴とする定着装置である。
本発明によれば、研磨ローラを研磨対象の定着部材に均一に加圧接触させるともに、接触面積を十分に確保して、研磨時間を短縮することができる。
本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す概略構成図である。 第1の実施形態に係る定着装置において、研磨ローラが離間した状態を示す説明図である。 第1の実施形態に係る定着装置において、研磨ローラが当接した状態を示す説明図である。 従来の一実施形態に係る定着装置において、研磨ローラが離間した状態を示す説明図である。 従来の一実施形態に係る定着装置において、研磨ローラが当接した状態を示す説明図である。 第2の実施形態に係る定着装置において、研磨ローラが離間した状態を示す説明図である。 第2の実施形態に係る定着装置において、研磨ローラが当接した状態を示す説明図である。 従来の一実施形態に係る定着装置において、研磨ローラが離間した状態を示す説明図である。 従来の一実施形態に係る定着装置において、研磨ローラが当接した状態を示す説明図である。 第3の実施形態に係る定着装置において、研磨ローラが離間した状態を示す説明図である。 第3の実施形態に係る定着装置において、研磨ローラが当接した状態を示す説明図である。 第4の実施形態に係る定着装置において、研磨ローラが離間した状態を示す説明図である。 第4の実施形態に係る定着装置において、研磨ローラが当接した状態を示す説明図である。 第5の実施形態に係る定着装置において、研磨ローラが離間した状態を示す説明図である。 第5の実施形態に係る定着装置において、研磨ローラが当接した状態を示す説明図である。 第6の実施形態に係る定着装置を示す説明図である。 研磨ローラの断面図(A)及び部分拡大図(B)である。
以下、本発明に係る定着装置及び画像形成装置について、図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
〔画像形成装置〕
図1は本発明を適用する画像形成装置の一例を示す概略構成図である。同図において符号100は画像形成装置としてのタンデム型中間転写式の画像形成装置本体、200は該画像形成装置本体100を載せる給紙テーブルをそれぞれ示している。
また、画像形成装置本体100の内部には複数の画像形成手段18(18Y、18M、18C、18K)が並設されたタンデム型中間転写式の画像形成部(以下、タンデム型画像形成部と言う)20が設けられている。前記の符号に付けた添え字Y,M,C,Kは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色をそれぞれ示している。
画像形成装置本体100には、通紙領域の中央部付近に、無端ベルト状の中間転写体(以下、中間転写ベルトと言う)10を設けている。この中間転写ベルト10は、複数のローラ(中間転写ベルト駆動ローラ14、中間転写ベルト支持ローラ15a、15b、二次転写対向ローラ16a等)に掛け回して図中時計回りに回転搬送可能とする。
図示の形態では、二次転写対向ローラ16aの左に、中間転写ベルト用のクリーニング装置17を設けている。クリーニング装置17は画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去する。
中間転写ベルト駆動ローラ14と中間転写ベルト支持ローラ15a、15b間に張り渡した中間転写ベルト10上には、その搬送方向に沿って、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4つの画像形成手段18(18Y、18M、18C、18K)を横に並べて配置してタンデム型画像形成部20を構成する。このタンデム型画像形成部20の各画像形成手段18は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナー画像を担持する像担持体としての感光体ドラム40(40Y、40M、40C、40K)を有している。
そして、このタンデム型画像形成部20の上には、図1に示すように2つの露光装置21を設けている。各露光装置21はそれぞれ2つの画像形成手段(18Yと18M、18Cと18K)に対応している。例えば、2つの光源装置(半導体レーザ、半導体レーザアレイ、あるいはマルチビーム光源等)とカップリング光学系、共通の光偏向器(ポリゴンミラー等)、2系統の走査結像光学系等で構成される光走査方式の露光装置である。これらにより、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色の画像情報に応じて各感光体ドラム40に露光を行い、静電潜像を形成する。
また、各画像形成手段18の感光体ドラム40の周囲には、帯電装置、露光装置によって形成された静電潜像を各色のトナーで現像する現像装置、感光体用クリーニング装置を設けている。帯電装置は、露光に先立って各感光体ドラム40を均一に帯電する。感光体用クリーニング装置は、各感光体ドラム40上の転写残トナーを除去する。
さらに、各感光体ドラム40から中間転写ベルト10にトナー画像を転写する一次転写位置には、一次転写手段の構成要素としての一次転写ローラ62(62Y、62M、62C、62K)を設けている。一次転写ローラ6(6Y、6M、6C、6K)は、中間転写ベルト10を間に挟んで各感光体ドラム40に対向するように設けている。
中間転写ベルト駆動ローラ14は、中間転写ベルト10を回転駆動する駆動ローラであり、駆動伝達機構(ギヤ、プーリ、ベルト等)を介してモータと接続している。また、ブラックの単色画像を中間転写ベルト10上に形成する場合には、移動機構により、中間転写ベルト駆動ローラ14以外の中間転写ベルト支持ローラ15a、15bを移動させる。これで、イエロー、シアン、マゼンタの感光体ドラム40Y、40M、40Cを中間転写ベルト10から離間させることが可能である。
中間転写ベルト10を挟んでタンデム型画像形成部20と反対の側には、二次転写装置22を備えている。この二次転写装置22は、図示の例では、二次転写対向ローラ16aに二次転写ローラ16bを押し当てて転写電界を印加することで中間転写ベルト10上の画像を転写媒体としての用紙、すなわちシート状の転写紙Sに転写する。
また、二次転写装置22の横には、転写紙S上の転写画像を定着する本発明の定着装置25を設けている。なお、本発明の定着装置の具体的態様については後述する。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成され、定着ベルト26は定着ローラ29及び加熱ローラ30を含む支持ローラに掛け回されており、少なくとも一方のローラ(加熱ローラ30)には加熱手段(ヒータ、ランプ、あるいは電磁誘導式の加熱装置等)が設けられている。
二次転写装置22で画像が転写された転写紙Sは、2つの搬送ベルト支持ローラ23a、23bに支持された搬送ベルト24により定着装置25へと搬送される。もちろん、搬送ベルト24の部分は、固定されたガイド部材でも良く、また、搬送ローラや搬送コロ等でも良い。
なお、図示の形態では、このような二次転写装置22および定着装置25の下にシート反転装置28を備えている。シート反転装置28は、上述したタンデム型画像形成部20と平行に、転写紙Sの両面に画像を記録すべく転写紙Sを反転して搬送する。
〔定着装置〕
定着装置25は、複数の支持部材に張架されて回動する定着ベルト26と、定着ベルト26との間に定着ニップ部を形成する加圧部材(加圧ローラ)27と、定着ベルト26に対して離接可能に設けられ、定着ベルト26と圧接した状態で定着ベルト26の表面を摺擦する研磨ローラ51と、複数の支持部材のうち少なくとも一つの支持部材からなり、研磨ローラ51と定着ベルト26を介して対向する研磨補助部材(研磨補助ローラ)54と、を備える定着装置において、研磨ローラ51が定着ベルト26に圧接した状態では、研磨ローラ51は、定着ベルト26を介して研磨補助部材54と対向して、定着ベルト26との間に研磨ニップ部を形成するとともに、定着ベルト26は、研磨ローラ51の少なくとも一部の周面形状に沿って回転軌跡が変更される。
定着ベルト26を張架する複数の支持部材としては、定着ベルト26を挟んで加圧部材27との間に定着ニップ部を形成する定着ローラ29、及び定着ベルト26を加熱する加熱ローラ30が含まれる。
研磨補助部材54としては、定着ローラ29であってもよく、定着ローラ29及び加熱ローラ30とは別途設けられた支持部材であってもよい。
研磨ローラ51は、研磨ローラ51の中心と研磨補助部材54の中心とを結んだ直線と、研磨ローラ51の中心を通って定着ベルト26表面に対して垂直な直線とがなす角の角度θを「巻き付き角度」ともいう。
巻き付き角度θの大きさは、10°以上であることが好ましく、20°以上であることがより好ましい。
研磨ローラ51及び研磨補助部材54の少なくともいずれかの表層が、弾性体からなることが好ましい。
研磨ローラ51の定着ベルト26に対する接触は、研磨ローラ51を研磨補助部材54側へ移動させることにより行われる態様であっても、研磨補助部材54を研磨ローラ51側へ移動させることにより行われる態様であってもよい。
また、研磨ローラ51を着脱可能な構成として、ユーザーが研磨動作時に設置し、研磨動作時以外は取り外しておく態様とすることもできる。
研磨補助部材54は、定着ベルト26の内周面側に常時接触する構成であってもよい。
また、研磨補助部材54が定着ベルト26を張架して張力を付勢する(テンションローラとしての機能を備える)構成とすることができる。
研磨補助部材54は、回転体(ローラ)の形態に限定されず、パッド状の形態であってもよい。パッド状の形態とすることで研磨ニップ幅を広く確保することが可能であるが、回転体の形態と比較して、当接する定着ベルト26の内周面や研磨補助部材54自体が摩耗しやすくなることがある。
以下、図面を参照して具体的な例について説明する。
<第1の実施形態>
第1の実施形態を図2及び図3に基づき説明する。本実施形態の定着装置25は、定着ベルト26が定着ローラ29及び加熱ローラ30に掛け回されており、加熱ローラ30には加熱手段31としてのヒータが設けられている。定着ローラ29は定着装置フレームに回転可能に支持され、加熱ローラ30は図中32の方向にスプリングで引っ張られながら回転可能に支持され、定着ベルト26を張架している。
加圧ローラ27は、定着ベルト26を介して定着ローラ29を加圧する。定着ローラ29は駆動手段によって回転駆動され、定着ベルト26を回転させる。なお、定着ローラ29ではなく、加圧ローラ27を回転駆動して定着ベルト26を回転させることも可能である。
定着ローラ29の表層は弾性体により構成され、研磨ローラ51による加圧時に表層が変形し、加圧部のニップ幅が得られる。本実施形態において得られるニップ幅は、例えば、2.4mmである。
研磨ユニット50は、研磨ローラ51、研磨ローラを保持するホルダー52、研磨ローラを定着ベルト方向に加圧するスプリング53からなる。研磨ユニット50は、接離手段によって、定着ベルト26に対して接離される。接離手段としては、特に限定されず、公知の手段を採用することができる。また、研磨ローラ51は駆動手段によって回転駆動される構成としてもよい。
なお、本実施形態において、定着ローラ29、加熱ローラ30及び加圧ローラ27の直径は、例えば、50mmであり、研磨ローラ51の直径は、例えば、25mmである。
図2は、研磨ローラ51が定着ベルト26から離間した状態、図3は研磨ローラ51が定着ベルト26に当接した状態を示している。本実施形態において、研磨ローラ51は、定着ベルト26が定着ローラ29と離れ始める部分(当接している領域の端部付近)に当接し、スプリング53によって定着ベルト26を介して定着ローラ側に加圧される。
図3に示すように、研磨ローラ51が当接して加圧されることで研磨ニップ部が形成されるとともに、定着ベルト26が研磨ローラ51の周面の一部に巻き付いて定着ベルト26の回転軌跡が変更される。また、定着ベルト26の定着ローラ29へ巻き付く領域も増加する。
定着ベルト26は研磨ローラ51が当接した部分に、例えば3mm程度の食込みが生じるため、加熱ローラ30の位置が図中32で示す方向(テンションが与えられている方向)と逆方向に変位する。しかし、その変化量はわずかであり問題となることはない。
研磨ローラ51の中心と研磨補助部材としての定着ローラ29の中心とを結んだ直線L1と、研磨ローラ51の中心を通って定着ベルト26表面に対して垂直な直線L2とがなす角の角度(巻き付き角度)をθとしたとき、定着ベルト26はθの範囲で研磨ローラ51に巻き付いた状態となる。図3に示す例において、巻き付き角度θは25°である。
研磨ローラ51は、定着ベルト26から離間した位置における巻き付き角度θの角度よりも、定着ベルト26と当接した位置における巻き付き角度θの角度が大きくなるように配置されている。研磨ローラ51が定着ベルト26を加圧する方向(スプリング53の加圧方向)は、巻き付き角度θの角度の範囲内とすることが好ましい。図3に示す例においてスプリング53の加圧方向は、研磨ローラ51の中心を通って定着ベルト26表面に対して垂直な直線L2の方向である。
定着ベルト26と研磨ローラ51とがニップ幅2.4mm、直線L1と直線L2とがなす角の角度(巻き付き角度)θが25°で当接し、所定の周速差で摺擦することにより研磨動作を行う。本実施形態では、定着ベルト26の表面線速に対して、研磨ローラ51の線速を順方向に3倍速い線速で摺擦させる。なお、研磨ローラ51の線速はこれに限定されない。
<従来例1>
従来の実施形態の一例を図4及び図5に基づき説明する。研磨ローラ51は、定着ベルト26が定着ローラ29に当接している(巻き付いている)部分に当接し、スプリング53によって定着ベルト26を介して定着ローラ29側に加圧される。そのため、図5に示すように研磨ローラ51が定着ベルトに当接して押圧しても、定着ベルト26が研磨ローラ51に巻き付くことはない。
これに対し上述の本発明の第1の実施形態においては、定着ベルト26は直線L1と直線L2とがなす角の角度(巻き付き角度)θの範囲で研磨ローラ51に巻き付いた状態となり、研磨ローラ51と定着ベルト26との接触面積を十分に確保することができ、表面性回復に要する研磨動作時間を短縮することができる。具体的には、図4に示す従来例における研磨動作時間に比べて、図3に示す実施形態における研磨動作時間は20%短縮される。
<第2の実施形態>
第2の実施形態を図6及び図7に基づき説明する。本実施形態の定着装置25は、定着ベルト26が定着ローラ29及び加熱ローラ30に掛け回されており、加熱ローラ30には加熱手段31としてのヒータが設けられている。定着ローラ29は定着装置フレームに回転可能に支持され、加熱ローラ30は図中32の方向にスプリングで引っ張られながら回転可能に支持され、定着ベルト26を張架している。本実施形態では、定着ベルト26の内側に、研磨補助部材(研磨補助ローラ)54が備えられている。研磨補助ローラ54は、定着ベルト26と離間した状態で回転可能に支持されている。図6に示す例において、離間距離は1mmである。
加圧ローラ27は、定着ベルト26を介して定着ローラ29を加圧する。定着ローラ29は駆動手段によって回転駆動され、定着ベルト26を回転させる。なお、定着ローラ29ではなく、加圧ローラ27を回転駆動して定着ベルト26を回転させることも可能である。
研磨補助ローラ54の表層は弾性体により構成され、研磨ローラ51による加圧時に表層が変形し、当接部のニップ幅が得られる。本実施形態において得られたニップ幅は2.0mmであった。なお、研磨補助ローラ54は図6に示す離間状態において回転することはない。
研磨ユニット50は、研磨ローラ51、研磨ローラを保持するホルダー52、研磨ローラを定着ベルト方向に加圧するスプリング53からなる。研磨ユニット50は、接離手段によって、定着ベルト26に対して接離される。接離手段としては、特に限定されず、公知の手段を採用することができる。また、研磨ローラ51は駆動手段によって回転駆動される構成としてもよい。
なお、本実施形態において、定着ローラ29、加熱ローラ30及び加圧ローラ27の直径は50mmであり、研磨ローラ51及び研磨補助ローラ54の直径は25mmである。
図6は、研磨ローラ51が定着ベルト26から離間した状態、図7は研磨ローラ51が定着ベルト26に当接した状態を示している。本実施形態において、研磨ローラ51は、研磨補助ローラ54が定着ベルト26に最も近接している部位に対して左右いずれかにシフトした位置(図7では図の左側へシフトした位置)で定着ベルト26に当接し、スプリング53によって研磨補助ローラ側へ加圧される。
研磨補助ローラ54は定着ベルト26と接触し、図7に示す研磨動作時の状態においては従動回転する。図7に示すように、研磨ローラ51が当接して加圧されることで研磨ニップ部が形成されるとともに、定着ベルト26が研磨ローラ51の周面の一部に巻き付いて定着ベルト26の回転軌跡が変更される。同様に、定着ベルト26は研磨補助ローラ54へ巻き付く領域も生じる。
定着ベルト26は研磨ローラ51が当接した部分に3mm程度の食込みが生じるため、加熱ローラ30の位置が図中32で示す方向(テンションが与えられている方向)と逆方向に変位する。しかし、その変化量はわずかであり問題となることはない。
研磨ローラ51の中心と研磨補助ローラ54の中心とを結んだ直線L3と、研磨ローラ51の中心を通って定着ベルト26表面に対して垂直な直線L2とがなす角の角度(巻き付き角度)をθとしたとき、定着ベルト26はθの範囲で研磨ローラ51に巻き付いた状態となる。図7に示す例において、巻き付き角度θは29°である。
研磨ローラ51は、定着ベルト26から離間した位置における巻き付き角度θの角度よりも、定着ベルト26と当接した位置における巻き付き角度θの角度が大きくなるように配置されている。研磨ローラ51が定着ベルト26を加圧する方向(スプリング53の加圧方向)は、巻き付き角度θの角度の範囲内とすることが好ましい。図7に示す例においてスプリング53の加圧方向は、研磨ローラ51の中心を通って定着ベルト26表面に対して垂直な直線L3の方向である。
定着ベルト26と研磨ローラ51とがニップ幅2.0mm、直線L2と直線L3とがなす角の角度(巻き付き角度)θが29°で当接し、所定の周速差で摺擦することにより研磨動作を行う。本実施形態では、定着ベルト26の表面線速に対して、研磨ローラ51の線速を順方向に3倍速い線速で摺擦させる。なお、研磨ローラ51の線速はこれに限定されない。このような構成により、研磨ローラ51と定着ベルト26との接触面積を十分に確保することができ、表面性回復に要する研磨動作時間を短縮することができる。
なお、図6及び図7に示した例では、研磨ユニット50が移動することで研磨ローラ51と定着ベルトが接離しているが、研磨ユニット50を固定とし、研磨補助ローラ54移動することで研磨ローラ51と定着ベルトが接離するようにしてもよい。また、研磨補助ローラ54は、従動回転することなく定着ベルト26と摺動する固定部材であってもよい。
<従来例2>
従来の実施形態の一例を図8及び図9に基づき説明する。
定着装置25は、定着ベルト26が定着ローラ29及び加熱ローラ30に掛け回されており、加熱ローラ30には加熱手段31としてのヒータが設けられている。定着ローラ29は定着装置フレームに回転可能に支持され、加熱ローラ30はスプリングにより定着ベルト26を32の方向にテンションを与えながら回転可能に支持され、定着ベルト26を張架している。
加圧ローラ27は、定着ベルト26を介して定着ローラ29を加圧する。定着ローラ29は駆動手段によって回転駆動され、定着ベルト26を回転させる。なお、定着ローラ29ではなく、加圧ローラ27を回転駆動して定着ベルト26を回転させることも可能である。
定着ベルト26の外周側には、研磨ローラ51が定着ベルト26と離間して設けられている。定着ベルト26の内周側には、研磨補助ローラ54が設けられている。研磨補助ローラ54は、定着ベルト26と僅かに離れた位置に回転可能なようにフレームに支持されている。
図8に示すように、研磨ローラ51の中心と、研磨補助ローラ54の中心とのなす直線と、定着ベルトの軌跡はほぼ直角である。
研磨ローラ51は、研磨補助ローラ54が定着ベルト26に最も近接している部位で定着ベルト26に当接し、スプリング53によって定着ベルト26を介して研磨補助ローラ54側に加圧される。図8に示す状態では、研磨補助ローラ54は、定着ベルトから1mm離れている。そのため、図9に示す状態では研磨ローラ51に定着ベルト26が僅かに巻き付くが、研磨補助ローラ54には定着ベルト26が巻き付くことはない。
具体的には、図9に示す状態において、研磨ローラ51の中心を通って定着ベルト26表面に対して垂直な直線L2及びL3がなす角の角度(巻き付き角度)θは3°であり、この値から計算により得られる研磨ローラ51と定着ベルト26との接触幅は0.6mmである。これは、上述の研磨ローラ51と定着ベルト26とのニップ幅2.0mmに含まれ、巻き付く領域(接触面積)を拡大するものではない。
図8に示す離間状態において、研磨補助ローラ54と定着ベルト26との離間距離を1mm以上とすることにより、研磨ローラ51が定着ベルト26に食い込む量が大きくなり、研磨ローラ51へ巻き付く定着ベルト26の巻き付き角度θを3°以上とすることができるが、この場合、定着ベルト26の回転軌跡の変化量が過多となり、搬送に支障が生じることとなる。
次に、研磨ローラ51の駆動に伴う課題について説明する。
研磨ローラ51は、両端部がスプリング53を介してホルダー52に支持され、片端側の軸に設けられたギヤにより回転駆動される。
研磨ユニット50は、カム等の手段によって研磨補助ローラ54側へ移動し、図9に示すように研磨ローラ51が定着ベルト26に圧接する。
図9に示す状態において、研磨ローラ51のギヤ側の軸に大きな駆動トルクが生じると、駆動トルクの反力によって、研磨ローラ51の両端部に設けたスプリング53の圧バランスが悪化し、研磨ローラ51が定着ベルト26に均一に加圧接触できなくなる(片当たり状態となる)。加圧が不十分な側を所定の状態まで研磨するためには、長い研磨時間が必要となる。
また、研磨ローラ51の中心と研磨補助ローラ54の中心とのなす直線と、定着ベルトの軌跡とがなす角はほぼ直角であるため、研磨ローラ51への定着ベルト26の巻き付きがほとんど生じず、十分な接触面積が得られないため長い研磨時間が必要となる。
<第3の実施形態>
第3の実施形態を図10及び図11に基づき説明する。図10は、研磨ローラ51が定着ベルト26から離間した状態、図11は研磨ローラ51が定着ベルト26に当接した状態を示している。
本実施形態の定着装置25は、定着ベルト26が定着ローラ29及び加熱ローラ30に掛け回されており、加熱ローラ30には加熱手段31としてのヒータが設けられている。定着ローラ29及び加熱ローラ30は定着装置フレームに回転可能に支持され、定着ベルト26を張架している。
本実施形態では、定着ベルト26の内側に、研磨補助部材としての第一の研磨補助ローラ54及び第二の研磨補助ローラ55が備えられている。以下、第一の研磨補助ローラを単に「研磨補助ローラ54」といい、第二の研磨補助ローラを「テンションローラ55」という。研磨補助ローラ54は、定着ローラ29及び加熱ローラ30とともに定着装置フレームに回転可能に指示されている。一方、テンションローラ55は、スプリングにより定着ベルト26を内周側から外周側にテンションを与えながら回転可能に支持され、定着ベルト26を張架している。
加圧ローラ27は、定着ベルト26を介して定着ローラ29を加圧する。定着ローラ29は駆動手段によって回転駆動され、定着ベルト26を回転させる。なお、定着ローラ29ではなく、加圧ローラ27を回転駆動して定着ベルト26を回転させることも可能である。
研磨補助ローラ54の表層は弾性体により構成され、研磨ローラ51による加圧時に表層が変形し、当接部のニップ幅が得られる。本実施形態において得られたニップ幅は1.8mmであった。
研磨ユニット50は、研磨ローラ51、研磨ローラを保持するホルダー52、研磨ローラを定着ベルト方向に加圧するスプリング53からなる。研磨ユニット50は、接離手段によって、定着ベルト26に対して接離される。接離手段としては、特に限定されず、公知の手段を採用することができる。また、研磨ローラ51は駆動手段によって回転駆動される構成としてもよい。
なお、本実施形態において、定着ローラ29、加熱ローラ30及び加圧ローラ27の直径は50mmであり、研磨ローラ51、研磨補助ローラ54及びテンションローラ55の直径は25mmである。
本実施形態において、研磨ローラ51は、研磨補助ローラ54とテンションローラ55との間で定着ベルト26に当接し、スプリング53によって研磨補助部材側(研磨補助ローラ54及びテンションローラ55側)へ加圧される。
図11に示すように、研磨ローラ51が当接して加圧されることで研磨ニップ部が形成されるとともに、定着ベルト26が研磨ローラ51の周面の一部に巻き付いて定着ベルト26の回転軌跡が変更される。同様に、定着ベルト26は研磨補助ローラ54及びテンションローラ55へ巻き付く領域も生じる。
定着ベルト26は研磨ローラ51が当接した部分に5.5mm程度の食込みが生じるため、テンションローラ55が変位する。しかし、その変化量はわずかであり問題となることはない。
研磨ローラ51の中心と研磨補助ローラ54の中心とを結んだ直線と、研磨ローラ51の中心を通って定着ベルト26表面に対して垂直な直線とがなす角の角度(巻き付き角度)θ1、及び研磨ローラ51の中心と研磨補助部材であるテンションローラ55の中心とを結んだ直線と、研磨ローラ51の中心を通って定着ベルト26表面に対して垂直な直線とがなす角の角度(巻き付き角度)をθ2としたとき、定着ベルト26はθ1とθ2の和である巻き付き角度θ3の範囲で研磨ローラ51に巻き付いた状態となる。図11に示す例において、巻き付き角度θは80°である。
研磨ローラ51は、定着ベルト26から離間した位置における巻き付き角度θの角度よりも、定着ベルト26と当接した位置におけるθの角度が大きくなるように配置されている。研磨ローラ51が定着ベルト26を加圧する方向(スプリング53の加圧方向)は、θの角度の範囲内とすることが好ましい。
定着ベルト26と研磨ローラ51とがニップ幅1.8mm、巻き付き角度θ3で示す巻き付き角度が80°で当接し、所定の周速差で摺擦することにより研磨動作を行う。本実施形態では、定着ベルト26の表面線速に対して、研磨ローラ51の線速を順方向に3倍速い線速で摺擦させる。なお、研磨ローラ51の線速はこれに限定されない。このような構成により、研磨ローラ51と定着ベルト26との接触面積を十分に確保することができ、表面性回復に要する研磨動作時間を短縮することができる。
<第4の実施形態>
第4の実施形態を図12及び図13に基づき説明する。図12は、研磨ローラ51が定着ベルト26から離間した状態、図13は研磨ローラ51が定着ベルト26に当接した状態を示している。
本実施形態の定着装置25は、定着ベルト26が定着ローラ29及び加熱ローラ30及びテンションローラ55に掛け回されており、加熱ローラ30には加熱手段31としてのヒータが設けられている。定着ローラ29及び加熱ローラ30は定着装置フレームに回転可能に支持されている。また、研磨補助部材54及び研磨補助部材54を研磨ローラ51側へ加圧する加圧手段をさらに備えている。さらにテンションローラ55を備え、テンションローラ55はスプリング55aにより定着ベルト26に対して内周側から外周側にテンションを与えながら回転可能に支持され、定着ベルト26を張架している。
加圧ローラ27は、定着ベルト26を介して定着ローラ29を加圧する。定着ローラ29は駆動手段によって回転駆動され、定着ベルト26を回転させる。なお、定着ローラ29ではなく、加圧ローラ27を回転駆動して定着ベルト26を回転させることも可能である。
定着ベルト26の内周側には、研磨補助ローラ54が設けられている。
研磨補助ローラ54の両端部は、保持部材58の長穴部59にスライド可能に支持され、かつ定着ベルト26の方向にスプリング57で付勢されている。以下、研磨補助ローラ54、保持部材58及びスプリング57を「研磨補助ローラユニット」ともいう。
研磨補助ローラユニットは、その長手方向にスライド可能に支持され、研磨補助ローラ54と反対側に設けたカム60によってスライド動作する。
定着ベルト26の外周側には、研磨ローラ51が設けられている。研磨ローラ51は、定着ベルト内周面側の研磨補助ローラ54と対向した位置に回転可能にフレームに支持されている。
研磨ローラ51の片端側の軸にはギヤが設けられ、回転駆動される。
研磨ローラ51は、回転駆動による反力をフレームで支持することができるため、回転駆動力が大きくても安定して回転が可能である。
研磨補助ローラ54の表層は弾性体により構成され、研磨ローラ51による加圧時に表層が変形し、当接部のニップ幅が得られる。
本実施形態において得られたニップ幅は1.8mmであった。
なお、本実施形態において、定着ローラ29、加熱ローラ30及び加圧ローラ27の直径は50mmであり、研磨ローラ51、研磨補助ローラ54及びテンションローラ55の直径は25mmである。
研磨ローラ51が定着ベルト26から離間した状態を図12に基づき説明する。
研磨ローラ51は、定着ベルト26と僅かに離れた状態に位置している。
研磨補助ローラユニットはカム60の回転によってスライドして、研磨補助ローラ54が定着ベルト26の内周面から離れる状態に位置している。研磨補助ローラ54は、保持部材58の長穴部59の端部にスプリング57によって押し付けられている。
研磨ローラ51が定着ベルト26に当接した状態を図13に基づき説明する。
研磨補助ローラユニットは、カム60の回転によりスライドして、研磨補助ローラ54が研磨ローラ51方向に移動する。カム60の回転途中で、研磨補助ローラ54が、定着ベルト26に当接する。さらにカム60が回転すると、研磨補助ローラ54が、定着ベルト26を介して研磨ローラ51に当接する。カム60の回転が終了すると、研磨補助ローラ54は保持部材58の長穴部59から離れる。この時、研磨補助ローラ54は、スプリング57によって研磨ローラ51側に加圧される。
図13に示すように、研磨ローラ51が当接して加圧されることで研磨ニップ部が形成されるとともに、定着ベルト26が研磨ローラ51の周面の一部に巻き付いて定着ベルト26の回転軌跡が変更される。
本実施形態はテンションローラ55を備えているため、回転の軌跡が変更されたときも、定着ベルト26には常に適切なテンションが付勢される。
定着ベルト26は、研磨ローラ51の中心と研磨補助ローラ54の中心とを結んだ直線と、研磨ローラ51の中心を通って定着ベルト26表面に対して垂直な直線とがなす角の角度(巻き付き角度)θの範囲で研磨ローラ51に巻き付いた状態となる。図13に示す例において、巻き付き角度θは19°である。
研磨補助ローラ54が、スプリング57によって定着ベルト26を介して研磨ローラ51側に加圧されることで、定着ベルト26と研磨ローラ51とがニップ幅1.8mm、巻き付き角度19°で当接する。
研磨ローラ51は、少なくとも一方の端部に備える駆動手段により回転駆動され、回転している定着ベルト26と所定の周速差で摺擦することにより研磨動作が行われる。
本実施形態では、研磨ローラ51を、定着ベルト26の表面線速に対して順方向に3倍速い線速で摺擦させるが、研磨ローラ51の線速はこれに限定されない。
上述の構成により、研磨ローラ51を定着ベルト26に対して均一に加圧接触させ、かつ研磨ローラ51と定着ベルト26との接触面積を十分に確保することができるため、表面性回復に要する研磨動作時間を短縮することができる。
<第5の実施形態>
第5の実施形態を図14及び図15に基づき説明する。図14は、研磨ローラ51が定着ベルト26から離間した状態、図15は研磨ローラ51が定着ベルト26に当接した状態を示している。
本実施形態の定着装置25は、定着ベルト26が定着ローラ29、加熱ローラ30及びテンションローラとしての機能を備える研磨補助ローラ54に掛け回されている。加熱ローラ30には加熱手段31としてのヒータが設けられている。定着ローラ29及び加熱ローラ30は定着装置フレームに回転可能に支持されている。研磨補助ローラ54は、スプリング57により定着ベルト26を内周側から外周側にテンションを与えながら回転可能に支持され、定着ベルト26を張架して張力を付勢することができる。
本実施形態の定着装置では、第4の実施形態では別個に設けられている研磨補助ローラ54とテンションローラ55の機能を、研磨補助ローラ54のみで実現している。これにより、部品点数が削減され、定着ベルト26の周長を短縮できるため、定着装置の小型化の効果が期待できる。
加圧ローラ27は、定着ベルト26を介して定着ローラ29を加圧する。定着ローラ29は駆動手段によって回転駆動され、定着ベルト26を回転させる。なお、定着ローラ29ではなく、加圧ローラ27を回転駆動して定着ベルト26を回転させることも可能である。
研磨補助ローラ54の両端部は、保持部材58の長穴部59にスライド可能に支持され、かつ定着ベルト26の方向にスプリング57で付勢される。これらで構成される研磨補助ローラユニットは、その長手方向の中央近傍に回転支点56を備え、回転支点56により回動可能に支持され、研磨補助ローラ54の反対側に設けたカム60及びスプリング61によって回転加圧される。
研磨補助ローラ54は、ユニットを構成するスプリング57により回転支点56中心から遠ざかる方向に付勢され、スプリング61によって、回転支点56中心の回転方向に付勢されている。各々の付勢方向は略直交する。
定着ベルト26の外周側には、研磨ローラ51が設けられている。研磨ローラ51は、定着ベルト26の内周面側の研磨補助ローラ54の回転方向と対向した位置に、回転可能にフレームに支持されている。
研磨ローラ51は、片端側の軸設けられたギヤにより回転駆動される。
研磨ローラ51は回転駆動による反力をフレームで支持することができるため、回転駆動力が大きくても安定した回転が得られる。
研磨補助ローラ54の表層は弾性体により構成され、研磨ローラ51による加圧時に表層が変形し、当接部のニップ幅が得られる。本実施形態において得られたニップ幅は1.8mmである。
なお、本実施形態において、定着ローラ29、加熱ローラ30及び加圧ローラ27の直径は50mmであり、研磨ローラ51、テンションローラ55の直径は25mmである。
図14に示すように、研磨ローラ51が定着ベルト26と僅かに離れた状態に位置する状態において、研磨補助ローラユニットは、カム60によって、研磨補助ローラ54が図の左方向に回転した位置にあり、スプリング57により定着ベルト26に対して内周側からテンションを付勢している。
図15に示すように、研磨ローラ51が定着ベルト26と当接した状態において、研磨補助ローラユニットは、カム60の回転によって研磨補助ローラ54が図の右方向に回転を開始し、カム60の回転途中で保持部材58からカム60が離れ、スプリング61によって研磨補助ローラ54が右方向に付勢される。そして研磨補助ローラ54は定着ベルト26を介して研磨ローラ51に当接し、スプリング61によって研磨ローラ51側に加圧される。研磨補助ローラ54は、スプリング57によって定着ベルト26に対して内周面からテンションを付勢している
また図15に示すように、研磨ローラ51が研磨補助ローラ54に当接して加圧されることで研磨ニップ部が形成されるとともに、定着ベルト26が研磨ローラ51の周面の一部に巻き付いて定着ベルト26の回転軌跡が変更される。
定着ベルト26は、研磨ローラ51の中心と研磨補助ローラ54の中心とを結んだ直線と、研磨ローラ51の中心を通って定着ベルト26表面に対して垂直な直線とがなす角の角度(巻き付き角度)θの範囲で研磨ローラ51に巻き付いた状態となる。図15に示す例において、巻き付き角度θは30°である。
研磨補助ローラ54が、スプリング61によって定着ベルト26を介して研磨ローラ51ベルト側に加圧されることにより、定着ベルト26と研磨ローラ51とがニップ幅1.8mm、巻き付き角度θで示す巻き付き角度が30°で当接する。
研磨ローラ51がその端部に設けられたギヤにより回転駆動され、回転している定着ベルト26と所定の周速差で摺擦することにより研磨動作が行われる。
本実施形態では、定着ベルト26の表面線速に対して、研磨ローラ51の線速を順方向に3倍速い線速で摺擦させる。なお、研磨ローラ51の線速はこれに限定されない。
上述の構成により、研磨ローラ51を定着ベルト26に対して均一に加圧接触させ、かつ研磨ローラ51と定着ベルト26との接触面積を十分に確保することができるため、表面性回復に要する研磨動作時間を短縮することができる。
以下は上述した本発明の実施形態に係る定着装置において用いられ得る構成部品の仕様例である。なお、図2、図3、図6、図7、及び図10〜15では、加熱側2軸ベルト構成の熱定着装置を示しているが、例えば、図16に示す例のように、定着ローラ29に代えて、回転しない固定した押圧部材33を配設し、該押圧部材33と加熱ローラ30に定着ベルト26が張架される構成であってもよい。
また、加熱手段31は、ハロゲンヒータであっても、IH(電磁誘導)加熱装置であってもよい。
定着ベルト26は、例えば、PI(ポリイミド)樹脂からなる層厚90μmのベース層上に、シリコーンゴムなどの弾性層、離型層を順次積層させた多層構造の無端ベルトである。
定着ベルト26の弾性層は、例えば、層厚が200μm程度であって、シリコーンゴム、フッ素ゴム、発泡性シリコーンゴム等の弾性材料で形成され得る。
定着ベルト26の離型層は、例えば、層厚が20μm程度であって、PFA(4フッ化エチレンバーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)等で形成され得る。定着ベルト26の表層に離型層を設けることにより、トナー(トナー像)に対する離型性(剥離性)が確保され、トナー像を有する用紙(記録媒体)を良好に定着し、且つ用紙を定着ベルト26から良好に分離することができるようになる。
図17は摺擦部材である研磨ローラ51の断面形状例を示したものである。研磨ローラ51は、所定の圧力で定着ベルト26に押し付けられ、定着ベルト26の回転方向と順方向もしくは逆方向に線速差をつけて回転する。
研磨ローラ51は、例えば、芯金51aと、バインダー樹脂に砥粒51cが分散された砥粒層(研磨層:図示の例では摺擦層51b)からなる。摺擦層51bの表面は、砥粒51cが突き出すことで微細な凹凸が形成されているものとする。砥粒51cとしてはより一般的な研磨粒子であるアルミナ砥粒、例えば、#1500の白色アルミナを用いることが好ましいが、これに限定されず種々採用できる。砥粒の砥粒番手は、摺擦部材で摺擦する領域全域にかけて同一条件とすることが好ましい。
10 中間転写ベルト
14 中間転写ベルト駆動ローラ
15 中間転写ベルト支持ローラ
16a 二次転写対向ローラ
16b 二次転写ローラ
17 クリーニング装置
18 画像形成手段
20 タンデム型画像形成部
21 露光装置
22 二次転写装置
23 搬送ベルト支持ローラ
24 搬送ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 シート反転装置
29 定着ローラ(研磨補助部材)
30 加熱ローラ
31 加熱手段
40 感光体ドラム
51 研磨ローラ
51a 芯金
51b 摺擦層
51c 砥粒
52 ホルダー
53 スプリング
54 研磨補助ローラ(研磨補助部材)
55 テンションローラ(研磨補助部材)
56 回転支点
57 スプリング
58 保持部材
59 長穴部
60 カム
61 スプリング
62 一次転写ローラ
100 画像形成装置本体
S 転写紙
特開2015−94921号公報 特開平9−230731号公報

Claims (8)

  1. 複数の支持部材に張架されて回動する定着ベルトと、
    前記定着ベルトとの間に定着ニップ部を形成する加圧部材と、
    前記定着ベルトに対して離接可能に設けられ、前記定着ベルトと圧接した状態で前記定着ベルトの表面を摺擦する研磨ローラと、
    前記複数の支持部材のうち少なくとも一つの支持部材からなり、前記研磨ローラと前記定着ベルトを介して対向する研磨補助部材と、を備える定着装置において、
    前記研磨補助部材は、前記定着ベルトを挟んで前記加圧部材との間に前記定着ニップ部を形成する定着ローラ、および前記定着ベルトを加熱する加熱ローラとは別途設けられた支持部材であり、
    前記研磨ローラが前記定着ベルトに圧接した状態では、
    前記研磨ローラは、前記定着ベルトを介して前記研磨補助部材と対向し、前記研磨補助部材が前記定着ベルトに最も近接している部位に対して左右いずれかにシフトした位置で前記定着ベルトに当接することで、前記定着ベルトとの間に研磨ニップ部を形成するとともに、
    前記定着ベルトは、前記研磨ローラの少なくとも一部の周面形状に沿って回転軌跡が変更されることを特徴とする定着装置。
  2. 前記研磨補助部材を前記研磨ローラ側へ加圧する加圧手段をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  3. 前記研磨補助部材が、前記定着ベルトを張架して張力を付勢することを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記研磨ローラの中心と前記研磨補助部材の中心とを結んだ直線と、前記研磨ローラの中心を通って前記定着ベルトの表面に対して垂直な直線とがなす角の角度は、
    前記研磨ローラが前記定着ベルトから離間した位置における角度よりも、前記研磨ローラが前記定着ベルトと当接した位置における角度が大きいことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の定着装置。
  5. 前記研磨ローラの中心と前記研磨補助部材の中心とを結んだ直線と、前記研磨ローラの中心を通って前記定着ベルトの表面に対して垂直な直線とがなす角の角度は、前記研磨ローラが前記定着ベルトと当接した位置において10°以上であることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の定着装置。
  6. 前記研磨補助部材の表層が、弾性体からなることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の定着装置。
  7. 前記研磨ローラを駆動する駆動手段を備え、前記研磨ローラは、前記定着ベルトの回転速度と異なる速度で回転駆動されることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の定着装置。
  8. 請求項1からのいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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