JPH05249750A - 静電潜像現像剤 - Google Patents

静電潜像現像剤

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JPH05249750A
JPH05249750A JP4051679A JP5167992A JPH05249750A JP H05249750 A JPH05249750 A JP H05249750A JP 4051679 A JP4051679 A JP 4051679A JP 5167992 A JP5167992 A JP 5167992A JP H05249750 A JPH05249750 A JP H05249750A
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electrostatic latent
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JP4051679A
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Koichi Kawakado
浩一 川角
Hirofumi Kondo
洋文 近藤
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 保存時及び現像時における着色粒子の良好な
分散性を保持しつつ、現像後における画像の定着性を向
上しうる静電潜像現像剤を提供する。 【構成】 静電潜像現像剤は、着色粒子、電荷供与剤、
常温で固体で加熱により液化する分散媒体及び分散性や
定着性向上のための高分子化合物を含む。この高分子化
合物は、下記一般式で示される一種又は二種以上の繰り
返し単位を有して構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真プロセス等に
おいて、静電潜像を液体現像方式で現像する際に使用さ
れる静電潜像現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真用液体現像剤としては、
カーボンブラック、ニグロシン、フタロシアニンブルー
等の有機または無機の顔料あるいは染料とアルキド樹
脂、アクリル樹脂、ロジン、合成ゴム等の天然または合
成の高分子化合物を石油系炭化水素のような高絶縁性・
低誘電率の液体中に分散し、さらに金属石鹸、レシチ
ン、アマニ油、高級脂肪酸、ビニルピロリドンを含有す
るポリマー等の極性制御剤を加えたものが知られてい
る。しかしながら、このような液体の静電潜像現像剤
(液体現像剤)は、本来均一に分散されるべき着色剤粒
子が時間とともに凝集・沈澱して使用不可能となった
り、あるいは繰り返し現像を行ううちに現像液組成が変
化してしまうなどの理由から現像液の交換が必要であ
り、このため装置のメインテナンスが煩雑で、また廃液
処理の観点からも好ましくないという問題がある。
【0003】一方、このような問題を解決するため、液
体状の電気絶縁性媒体にかわり、常温において固体で加
熱により液化する電気絶縁性有機化合物を分散媒体(以
下「固形分散媒体」という。)に用いた静電潜像現像剤
(以下「固形化現像剤」という。)が、本出願人によっ
て提案されている(特開平2−6967号公報参照)。
【0004】これらの液体現像方式で用いられる現像剤
において、高分子化合物は、着色剤粒子の分散を助ける
とともに、着色剤粒子が凝集することを妨げる分散剤と
しての役割を担っている。また、現像後には、着色剤粒
子を印画紙上に定着させる役割を果たす。この高分子化
合物が分散剤としての機能を十分に発揮するためには、
高分子化合物分子の一部が着色剤粒子表面に吸着すると
同時に、他の部分が分散媒体中に十分に広がった構造を
取ることが必要であり、そのためには、高分子化合物分
子中に分散媒体に不溶性の部分と可溶性の部分とを有し
ていることが必要である。高分子化合物にこの可溶性を
付与するために、その側鎖には長鎖アルキル基などの、
無極性の分散媒体となじみの良い置換基(以下「可溶性
置換基」という。)が、エステル結合などを介して導入
されるのが普通である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来例には、次に述べるような問題があった。すなわ
ち、上述の可溶性置換基は、現像が終了した後には必ず
しも必要でなく、むしろトナーの定着性の観点からは好
ましくない。つまり、可溶性置換基は極性が低いため、
これを多く含む高分子化合物は一般に接着性が低い。加
えて、可溶性置換基は分散媒体とのなじみが良く高分子
化合物中に分散媒体を多量に取り込むことから、現像後
の画像を形成しているトナー層中に分散媒体が取り込ま
れ易い傾向があった。そして、固形化現像剤においては
分散媒体が基本的に不揮発性であるため、現像された画
像のトナー層中に取り込まれた分散媒体はそのまま残留
することになる。ところが、固形分散媒体として好適な
材料は一般に脆く、高分子材料に比べ機械的物性が劣っ
ている。従って、従来の固形化現像剤は、用いられる高
分子材料の接着性が低いこと及び分散媒体が残留してい
ることから画像の定着性が低いという問題があった。
【0006】本発明は従来例のかかる点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、保存時及び現像時
における着色粒子の良好な分散性を保持しつつ、現像後
における画像の定着性を向上しうる静電潜像現像剤を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、着色粒子、電
荷供与剤、分散媒体及び分散性や定着性向上のための高
分子化合物を含む静電潜像現像剤において、この高分子
化合物は、可溶性置換基として高分子化合物の側鎖に導
入される炭素数10〜30の炭化水素基の一部又は全部
が下記構造式
【化3】 で示される熱分解性官能基を介して主鎖に結合されてい
るものである。
【0008】この場合、高分子化合物を構成しているす
べての繰り返し単位、又は一部の繰り返し単位が下記一
般式化4で示される一種類の繰り返し単位である高分子
化合物、あるいは下記一般式化4で示されるものの中か
ら選ばれる二種以上の繰り返し単位である高分子化合物
を用いることもできる。
【化4】
【0009】着色粒子としては、従来公知の無機顔料、
有機顔料、染料およびこれらの混合物が使用できる。た
とえば無機顔料としては、クロム系顔料、カドミウム系
顔料、鉄系顔料、コバルト系顔料、群青、紺青等が挙げ
られる。また、有機顔料や染料としては、ハンザイエロ
ー(C.I.11680)、ベンジンイエローG(C.
I.21090)、ベンジンオレンジ(C.I.211
10)、ファーストレッド(C.I.37085)、ブ
リリアントカーミン3B(C.I.16015−Lak
e)、フタロシアニンブルー(C.I.74160)、
ビクトリアブルー(C.I.42595−Lake)、
スピリットブラック(C.I.504415)、オイル
ブルー(C.I.74350)、アルカリブルー(C.
I.42770A)、ファーストスカーレット(C.
I.12315)、ローダミン6B(C.I.4516
0)、ローダミンレーキ(C.I.45160−Lak
e)、ファーストスカイブルー(C.I.74200−
Lake)、ニグロシン(C.I.50415)、カー
ボンブラック等が挙げられる。これらは単独でも2種以
上の混合物としても用いられることができる。
【0010】電荷供与剤としては、たとえばナフテン
酸、オクテン酸、オレイン酸、ステアリン酸、イソステ
アリン酸あるいはラウリン酸等の脂肪酸の金属塩、スル
ホコハク酸エステル類の金属塩、油溶性スルホン酸金属
塩、リン酸エステル金属塩、アビエチン酸等の金属塩、
芳香族カルボン酸金属塩、芳香族スルホン酸金属塩等が
使用できる。
【0011】また、着色剤の帯電電荷を向上させるため
に、SiO2 ,Al2 3 ,TiO 2 ,ZnO,Ga2
3 ,In2 3 ,GeO2 ,SnO2 ,PbO2 ,M
gO等の金属酸化物微粒子やこれらの混合物を電荷増強
剤として添加しても良い。
【0012】上述の各成分の配合比であるが、まず着色
粒子は後述の分散媒体としての電気絶縁性有機化合物の
溶融状態1リットルに対して通常0.01〜100g、
好ましくは0.1〜10gである。また電荷供与剤は同
じく1リットルに対して通常0.001〜10g、好ま
しくは0.01〜1gの範囲である。さらに電荷増強剤
は、着色粒子に対して重量比で2倍以下、好ましくは同
量以下の範囲で添加される。
【0013】本発明に使用される分散媒体は、少なくと
も常温で固体である平均分子量2000未満の有機化合
物である。平均分子量の下限は特に規定されるものでは
ないが、実用的には通常の使用環境において揮発しなけ
れば良いのでおよそ200である。融点は通常の使用環
境や取扱性を考慮して30℃以上とし、より好ましくは
40℃以上である。融点の上限は、トナー調製や現像等
の現像終了前の加熱をともなう工程においては分散安定
性を保つのに必要な割合以上に上記の熱分解性の側鎖が
分解してしまわないように、それらの工程での加熱温
度、加熱時間とを鑑みて決定される。したがって、トナ
ー調製の方法、現像方法によって異なり一概には規定で
きないが、一般的には100℃以下より好ましくは80
℃以下である。
【0014】これらの要求を満たす材料としては、パラ
フィン類、ロウ類、およびこれらの混合物が挙げられ
る。まずパラフィン類としては、ノナデカンからヘキサ
コンタンに至る炭素数19〜60の各種の正パラフィン
がある。またロウ類としては、カルナウバロウ、綿ロウ
等の植物ロウ、ミツロウ等の動物ロウ、オゾケライト、
およびパラフィンロウ、微晶ロウ、ペトロラタム等の石
油ロウ等が挙げられる。これらの材料は、誘電率εが
1.9〜2.3程度の誘電体である。
【0015】上記一般式化4で示される繰り返し単位を
一部含む高分子化合物にあっては、上記一般式化4で示
される熱分解性の側鎖を持つ繰り返し単位と、熱分解性
の側鎖を持たない繰り返し単位との構成比は、その高分
子化合物が、熱分解性官能基が分解する前の構造では無
極性分散媒体に対する親和性を十分有し、したがって着
色粒子を十分に分散安定化することができ、かつ熱分解
性官能基が分解して可溶性置換基が除かれた後はその親
和性が低下し定着性向上の効果が十分に得られるよう調
節する。
【0016】この場合、具体的な比率は、用いる可溶性
置換基と分散媒体との親和性に依存するので一概には規
定できないが、例えば、分散媒体にパラフィンワックス
を用い、可溶性置換基にステアリル基を用いる場合に
は、全ての繰り返し単位に対する、ステアリル基を含む
側鎖を有する繰り返し単位の割合は、モル比で0.2以
上1.0以下、かつ熱分解性側鎖を持たない繰り返し単
位におけるステアリル基を有する繰り返し単位の割合が
モル比で0.2未満となるように調節するのが好まし
い。
【0017】熱分解性の側鎖を持たない繰り返し単位と
しては、それに相当するモノマーとして例示すれば、ア
ルキルアクリレート、アルキルメタアクリレート、アリ
ールアクリレート、およびそれらのハロゲン化誘導体な
どが挙げられる。その他のモノマーとしては、例えば、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、あるいはスチ
レンおよびそれらの誘導体などが挙げられる。さらにそ
の他のモノマーとしては、下記一般式化5で表されるモ
ノマーが挙げられる。
【化5】
【0018】ここで、X1 ,X2 は一般式化4と同様に
水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4の炭化水素基
を表わす。X1 ,X2 は互いに同じでも異なっていても
よい。また、Zは−COO(CH2 )m−、Yは−CO
OH、−NR2 あるいは、−(CH2 CH2 O)l−C
3 を表わす(Rは炭素数1〜4の炭化水素基、lは1
〜9の整数、mは0〜4の整数、nは1〜2の整数)。
【0019】上記の高分子化合物の分子量は、数平均分
子量Mnで3000〜500000であることが好まし
く、5000〜100000であることがより好まし
い。
【0020】さらに、前記高分子化合物の他に、従来公
知の樹脂材料を適宜選択して併用することもできる。か
かる樹脂材料としては、ブタジエンゴム、スチレン−ブ
タジエンゴム、環化ゴム、天然ゴム等のゴム類、スチレ
ン系樹脂、ビニルトルエン系樹脂、アクリル系樹脂、ポ
リカーボネート系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂等の合成
樹脂類、ロジン系樹脂、水素添加ロジン樹脂、アマニ油
変成アルキド樹脂等の変成アルキドを含むアルキド樹脂
類、ポリテルペン等の天然樹脂が挙げられる。その他、
フェノール樹脂類、フェノールホルマリン樹脂等の変成
フェノール樹脂類、フタル酸ペンタエリトリット、クマ
ロン−インデン樹脂類、エステルガム樹脂類、植物油ポ
リアミド樹脂類等も有用であるし、ポリ塩化ビニル、塩
素系ポリプロピレン等のようなハロゲン化炭化水素重合
体類、ビニルトルエン−ブタジエン、ブタジエン−イソ
プレン等の合成ゴム類、2−エチルヘキシルメタクリレ
ート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレ
ート、ラウリルアクリレート、アクチルアクリレート等
の長鎖アルキル基を持つアクリル系モノマーとの共重合
体類(たとえば、スチレン−ラウリルメタクリレート共
重合体、アクリル酸−ラウリルメタクリレート共重合体
等)、ポリエチレン等のポリオレフィン類、ポリテルペ
ン類等も使用できる。
【0021】上述の現像剤は、タンクに入れて使用して
もよいが、何らかの基体に保持させてシート状、テープ
状としてもよく、これにより取扱性は飛躍的に向上す
る。
【0022】本発明の現像剤は、例えば以下のような方
法による画像形成に供される。まず、この現像剤が加熱
手段により加熱され溶融状態とされる。この場合、加熱
温度は融点に応じて適宜設定すればよく、通常は30〜
130℃、より好ましくは40〜110℃である。
【0023】次いで、この液化した静電潜像現像剤が感
光基材と接触すると、着色粒子がマイナス電荷のある部
位に向かって泳動し付着する。
【0024】その後、定着工程において不要部分に付着
した着色粒子が除去される。この場合、着色粒子の除去
は、例えばエアースクイズから噴出される空気を感光基
材に吹き付けることにより行うが、本発明の現像剤にお
いては分散媒体をも除去するため、空気を吹き付ける前
又は空気を吹き付けるのと同時に得られた画像を例えば
70℃以上の温度に加熱することが好ましい。
【0025】そして、最後に所定の除電工程を経て感光
基材上に画像が形成される。
【0026】
【作用】上記構造式化3で示される熱分解性官能基は、
常温で10ケ月以上の減衰寿命を有し安定性が高い。従
って、高分子化合物の側鎖に可溶性置換基が結合された
本発明によれば、保存時及び現像時において着色粒子の
優れた分散状態が保たれ、通常の現像法によって高品位
の画像を得ることができる。
【0027】一方、現像工程後、得られた画像を上述の
如く例えば70℃以上の温度に加熱すると、上記高分子
化合物の熱分解性官能基はすみやかに熱分解し、この官
能基を介して結合されていた可溶性置換基が高分子化合
物から脱離する。従って、着色粒子に吸着するなどして
現像された着色粒子層中に存在していたこの高分子化合
物は、分散媒体に対する親和性を失う。これにより、現
像された画像中に残留していた分散媒体は、脱離した可
溶性置換基とともに着色粒子層から排除される。この結
果、定着性の妨げとなる可溶性置換基が脱離した高分子
化合物は、それ自体の接着性が向上する。
【0028】このようにして、上記の高分子化合物を用
いることによって、保存時および現像時には良好な着色
粒子の分散性を有し、したがって高品位な画像が得られ
る優れた現像特性を有し、かつ現像後は加熱工程を経る
ことにより良好な画像の定着を行うことが可能な固定化
現像剤を得ることができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。a)熱分解性基を含むアゾ化合物の合成例(アゾ化合物
C−1) 15.4gの青酸ソーダと20.5gのヒドラジンスル
フェートとを400mlの氷水中に加え、15分間氷水
中で密封して保持した。その中に24.16gの2−ブ
ロムエチルメチルケトンと67.8gのドデシルメチル
ケトンを加え再び密封して15分間冷却した後、6時間
攪拌し、さらに14時間放置した。冷却後開管し濾過し
て粗生成物を得た。この生成物を塩基性アルミナカラム
クロマトグラフィーによって精製して副生成物を取り除
き化6に示すヒドラジン化合物を得た。尚、この化合物
の収率は34%であった。
【化6】
【0030】このヒドラジン化合物41.3gを130
ccの90%エタノール水溶液中に加え、攪拌しながら
濃塩酸45ccを冷却下で少量ずつ加えた。反応温度が
10℃になったところで反応温度が15℃を越えないよ
うに臭素17gを滴下した。反応溶液の色がオレンジ色
になったら100ccの氷水中にあけ、沈澱物を濾過し
て250ccの水で洗浄した後乾燥させた。得られた生
成物をエタノールから再結晶して精製し、化7に示すア
ゾ化合物C−1を得た。この場合、収率は70%であっ
た。
【化7】
【0031】b)カップリング用高分子化合物の合成例
1(ポリマーP−1) 下記構造式
【化8】 で示されるモノマー12.8gとメチルアクリレート
(MA)7.2gを100mlのジメチルホルムアミド
(DMF)に溶解した溶液に窒素ガスをバブルさせなが
ら、温度を70℃に保って30分間攪拌した後、アゾビ
スイソブチロニトリル(AIBN)0.07gを加え9
時間反応させた。この反応液を少量のハイドロキノンを
含むエーテル1000mlに投入し、生じた沈澱をろ別
した。そして、得られた沈澱物をアセトン/エーテルで
2回再沈により精製し、80℃の温度下で一昼夜真空乾
燥した。その結果、重量平均分子量56000の高分子
化合物(ポリマーP−1)12gが得られた。
【0032】c)カップリング用高分子化合物の合成例
2(ポリマーP−2) 化8で示されるモノマー5.2g、下記構造式
【化9】 で示されるモノマー0.4g、ステアリルアクリレート
(SA)4.8g、MA9.6gを100mlのDMF
に溶解した溶液に窒素ガスをバブルさせながら、温度を
70℃に保って30分間攪拌した後、AIBN0.07
gを加え9時間反応させた。この反応液を少量のハイド
ロキノンを含むエーテル1000mlに投入し、生じた
沈澱をろ別した。そして、得られた沈澱物をアセトン/
エーテルで2回再沈により精製し、80℃で一昼夜真空
乾燥した。その結果、重量平均分子量46000の高分
子化合物(ポリマーP−2)10gが得られた。
【0033】d)分散安定用高分子化合物の製造例1
(樹脂DP−1) カップリング用高分子化合物の合成例1で得られたポリ
マーP−1(10g)をナトリウムサンド1gを含む無
水トルエンに溶解させ、一夜攪拌してカルボン酸のナト
リウム塩とした。そしてこのナトリウム塩から未反応の
ナトリウムを除去後、AgNO3 10gを含有するエタ
ノール溶液を加えて金属置換を行いカルボン酸銀塩化合
物を得た。さらに、このカルボン酸銀塩化合物13.0
g及びカルボン酸と等モルの上記アゾ化合物C−1とを
無水ベンゼン中に加え、40℃より温度が上がらないよ
うに24時間反応させ、生じたAgBrを濾過後ろ液を
カラムクロマトグラフィーによって精製し、分散安定用
高分子化合物として熱分解性側鎖を有する樹脂DP−1
を得た。
【0034】e)分散安定用高分子化合物の製造例2
(樹脂DP−2) カップリング用高分子化合物の合成例2で得られたポリ
マーP−2(10g)をナトリウムサンド1gを含む無
水トルエンに溶解させ、一夜攪拌してカルボン酸のナト
リウム塩とした。そして、未反応のナトリウムを除去
後、AgNO3 10gを含有するエタノール溶液を加え
て金属置換を行いカルボン酸銀塩化合物を得た。さら
に、このカルボン酸銀塩化合物13.0g及びカルボン
酸と等モルの上記アゾ化合物C−1とを無水ベンゼン中
に加え、40℃より温度が上がらないように24時間反
応させ、生じたAgBrを濾過後ろ液をカラムクロマト
グラフィーによって精製し、分散安定用高分子化合物と
して熱分解性側鎖を有する樹脂DP−2を得た。
【0035】f)分散安定用高分子化合物の製造例3
(樹脂DP−3) SA12.4g、MA7.6gを100mlのDMFに
溶解した溶液に窒素ガスをバブルさせながら、温度を7
0℃に保って30分間攪拌した後、AIBN0.07g
を加え9時間反応させた。この反応液を少量のハイドロ
キノンを含むメタノール1000mlに投入し、生じた
沈澱をろ別した。得られた沈澱物を、n−ヘキサン/メ
タノールで2回再沈により精製し、80℃で一昼夜真空
乾燥した。その結果、重量平均分子量58000の高分
子化合物(樹脂DP−3)13gが得られた。
【0036】《実施例1》まず、着色粒子であるシミュ
ラーローダミンYトナーF(大日本インキ社製)0.5
gをイソパラフィン系溶剤(商品名IP2835、出光
石油社製)0.5gと混合し、フーバーマーラー法によ
り微細化した。得られたペーストを、あらかじめ50℃
に加熱して溶融させた融点42〜44℃のパラフィン5
0mlに加え、これに分散安定用高分子化合物として樹
脂DP−1を0.5g、電荷供与剤としてオクチル酸ジ
ルコニウムを0.025gを加えて、ガラスビーズとと
もに、ペイントシェーカで50℃に保ちながら数時間攪
拌して固形化現像剤を調製した。
【0037】《実施例2》上記実施例1において、分散
安定用高分子化合物を樹脂DP−2に代え、他は実施例
1と同様にして固形化現像剤を調製した。
【0038】《比較例1》上記実施例1において、分散
安定用高分子化合物を樹脂DP−3に代え、他は実施例
1と同様にして固形化現像剤を調製した。
【0039】これらの固形化現像剤を用い、感光体およ
びトナー容器を50℃に保ちながら、通常の電子写真法
により現像した。いずれの現像剤を用いた場合も良好な
画質の画像が得られた。
【0040】その後感光体を100℃にて5分間加熱
し、これらの画像の定着性を鉛筆硬度試験(JISK5
400)に準じて評価した。ただし、鉛筆に印加する荷
重は500gとし、画像が削りとられるか否かにより硬
度を判定した。その結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】比較例は爪で引っかくことにより容易に画
像が削りとられてしまうが、実施例1および実施例2の
定着性は、通常の使用条件下での紙どうしの擦れあいや
爪などによる引っかきに対して十分であることが判明し
た。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように本発明においては、上
述の熱分解性官能基を介して炭素数10〜30の炭化水
素基が主鎖に結合された側鎖を有する高分子化合物を用
いることにより、保存性及び現像時における着色粒子の
良好な分散性を保持して高品位の画像を得ることがで
き、かつ、現像後の画像の定着性を大幅に向上させるこ
とができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色粒子、電荷供与剤、分散媒体及び分
    散性や定着性向上のための高分子化合物を含む静電潜像
    現像剤において、 上記高分子化合物は、可溶性置換基として高分子化合物
    の側鎖に導入される炭素数10〜30の炭化水素基の一
    部又は全部が下記構造式 【化1】 で示される熱分解性官能基を介して主鎖に結合されてい
    ることを特徴とする静電潜像現像剤。
  2. 【請求項2】 高分子化合物を構成しているすべての繰
    り返し単位、又は一部の繰り返し単位が下記一般式化2
    で示される一種類の繰り返し単位である高分子化合物、
    あるいは下記一般式化2で示されるものの中から選ばれ
    る二種以上の繰り返し単位である高分子化合物であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の静電潜像現像剤。 【化2】
JP4051679A 1992-03-10 1992-03-10 静電潜像現像剤 Pending JPH05249750A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012053430A (ja) * 2010-08-06 2012-03-15 Kyocera Mita Corp 画像形成装置及び定着装置

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