JPH09190014A - 静電荷像現像用帯電制御剤、並びにそれを用いたトナーおよび電荷付与材 - Google Patents

静電荷像現像用帯電制御剤、並びにそれを用いたトナーおよび電荷付与材

Info

Publication number
JPH09190014A
JPH09190014A JP704196A JP704196A JPH09190014A JP H09190014 A JPH09190014 A JP H09190014A JP 704196 A JP704196 A JP 704196A JP 704196 A JP704196 A JP 704196A JP H09190014 A JPH09190014 A JP H09190014A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charge
control agent
charge control
toner
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP704196A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3582199B2 (ja
Inventor
Hitoshi Ono
均 小野
Noriaki Takahashi
徳明 高橋
Osamu Ando
修 安藤
Masako Takeuchi
昌子 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP704196A priority Critical patent/JP3582199B2/ja
Publication of JPH09190014A publication Critical patent/JPH09190014A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3582199B2 publication Critical patent/JP3582199B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性および帯電安定性に優れ、連続複写に
よるコピー汚れの発生しない高品質な静電荷像現像用ト
ナー及び電荷付与材を提供する。 【解決手段】 一般式(I) 【化1】 Ar1 −(X−Ar2n …(I) (式中、Ar1 およびAr2 はそれぞれ置換基を有して
いてもよい芳香族環残基を表し、Xは−CONH−、−
NHCO−、−SO2 NH−、および−NHSO 2 −か
ら成る群より選択される1種以上の基を表し、nは2以
上の自然数を表す。ただし、複数のAr2 または複数の
Xは互いに異なっていてもよい。)で表わされる化合物
である静電荷像現像用帯電制御剤、並びにそれを用いた
トナーおよび電荷付与材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子複写機等に使用
される静電荷像現像用帯電制御剤、並びにそれを用いた
トナーおよび静電荷像の現像に用いるトナーに電荷を付
与する電荷付与材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子複写機等で使用される現像剤は、そ
の現像工程において、例えば静電荷像が形成されている
感光体等の像担持体に一旦付着せしめられ、次に転写工
程において感光体から転写紙に転写された後、定着工程
においてコピー紙面に定着される。その際、潜像保持面
上に形成される静電荷像を現像するための現像剤とし
て、キャリアとトナーとから成る二成分系現像剤および
キャリアを必要としない一成分系現像剤(磁性トナー)
が知られている。
【0003】ところで、トナーに要求される重要な特性
の1つに帯電性が挙げられ、特にキャリアや現像槽の器
壁との接触により、正または負の適度なレベルの帯電を
生じること、およびその帯電レベルが、連続使用時や悪
影響下においても経時的にほぼ安定していることが要求
される。トナーに帯電性を付与するには、バインダー樹
脂、着色剤自体で行ってもよいが、充分な帯電性が得ら
れにくい。そこで、従来よりトナーに帯電性を付与する
もの(帯電制御剤)として、正帯電性のニグロシン系染
料、第4級アンモニウム塩、負帯電性の含金属モノアゾ
染料、サリチル酸金属錯体、銅フタロシアニン顔料等を
トナーに含有させることが知られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これら従来
の帯電制御剤は、帯電性付与効果およびその他のトナー
要求特性面で、いくつかの課題をかかえている。その1
つには、トナーの安全性が挙げられる。従来の帯電制御
剤、特に負帯電制御剤は、例えば、クロムの様な金属を
含有する含金属染料タイプが、付与する帯電レベルが高
いということで、ほとんどを占めている。ところが、ト
ナーという極めて人体に近い場所で使用される物質の成
分として、クロムの様に安全性に疑問のある金属は、使
用しないことが好ましい。特に近年、こうした安全性を
重視する声は高まりつつあり、トナーにおいても、なる
べくクロムなどの金属を含有しないで、しかも帯電性は
従来以上に良好で、他のトナー要求特性にも優れた帯電
制御剤の開発が望まれている。
【0005】更にトナーの2つ目の課題点として、帯電
安定性が挙げられる。従来の帯電制御剤は、帯電レベル
としては高いものでも、帯電安定性が充分でないものが
多く、例えば連続複写、連続印字を行ううちに、帯電レ
ベルが経時的に変化して、コピー汚れを発生するという
問題を有している。こうした問題は、特に近年、多数枚
を連続的に、しかも高速に処理する複写機等が求められ
るのにつれ、増大する傾向にあり、より帯電安定性に優
れた帯電制御剤の開発が求められている。
【0006】一方、上記のような帯電制御剤のみでな
く、トナーへの電荷付与特性の向上は、現像プロセス中
においてトナーと接触するキャリア、現像スリーブ、層
形成ブレード等の搬送、規制、あるいは摩擦部材(以下
これらを含めて「電荷付与材」といい、現像工程あるい
はこれに先だってトナーと接触して、トナーに現像のた
めに必要な電荷を付与し、あるいは電荷を補助的に付与
し得る材料ないし部材を総称するものとする)により行
うことも試みられている。この電荷付与材としては、ト
ナーとの摩擦に対して耐久性に富むものが要求され、特
にキャリアは長期間交換せずに使用でき得るものが望ま
しい。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は含
金属でなくとも帯電安定性に優れていてコピー汚れ等の
発生しにくい高品質の静電荷像現像用トナーを提供し、
かつ長期間の使用で性能に劣化がなく、細線再現性およ
び階調性の優れた画像を得る電荷付与材を提供すべく、
鋭意検討を行なった結果、特定の構造を有する化合物を
帯電制御剤として用いることにより、これらの課題点が
解決されることを見い出し、本発明に到達した。
【0008】すなわち本発明の目的は、金属を含有しな
くとも、帯電安定性に優れ、他のトナー要求特性、例え
ば耐湿性、耐光性、耐熱性等にも優れた帯電制御剤を提
供することにあり、更には、連続使用時、悪影響下にお
いても、印字濃度が適度で安定し、コピー汚れの発生し
にくい電荷付与材および高品質のトナーを提供すること
にある。また、本発明の目的は、安全性に優れた帯電制
御剤を提供することにある。すなわち、本発明の要旨
は、一般式(I)
【0009】
【化2】 Ar1 −(X−Ar2n …(I)
【0010】(式中、Ar1 およびAr2 はそれぞれ置
換基を有していてもよい芳香族環残基を表し、Xは−C
ONH−、−NHCO−、−SO2 NH−、および−N
HSO 2 −から成る群より選択される1種以上の基を表
し、nは2以上の自然数を表す。ただし、複数のAr2
または複数のXは互いに異なっていてもよい。)で表わ
される化合物である静電荷像現像用帯電制御剤、並びに
それを用いたトナーおよび電荷付与材に存する。
【0011】
【発明の実施の形態】上記一般式(I)においてAr1
およびAr2 は炭素環でも複素環でもよく、更には炭素
環同士、複素環同士、または炭素環と複素環が縮合した
ものであってもよい。Ar1 またはAr2 の具体例とし
てはそれぞれ炭素数4〜30の芳香族環残基を挙げるこ
とができ、例えばベンゼン環残基、ナフタレン環残基、
アントラセン環残基、フェナントレン環残基、カルバゾ
ール環残基、フルオレン環残基、フルオレノン環残基、
ジベンゾフラン環残基、ジベンゾチオフェン環残基、ベ
ンゾカルバゾール環残基等が好ましい。特に好ましくは
ベンゼン環残基、ナフタレン環残基である。Ar1 とA
2 は互いに同一でも異なっていてもよい。なお、上記
一般式(I)で表わされる化合物はAr2 を複数有する
ものであるが、本発明においては複数のAr2 は必ずし
も同一の芳香族環残基を表すものではなく、複数のAr
2 が互いに異なっていても上記一般式(I)に包含され
るものとする。
【0012】Ar1 またはAr2 はそれぞれ無置換でも
置換基を有していてもよい。置換基の具体例としては、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピ
ル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブ
チル基、ハロアルキル基(フルオロメチル基、ジフルオ
ロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、
ブロモメチル基、フルオロエチル基、フルオロプロピル
基、フルオロブチル基など)、ヒドロキシアルキル基
(ヒドロキシメチル基、ジヒドロキシメチル基、トリヒ
ドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプ
ロピル基、ヒドロキシブチル基など)等の置換されてい
てもよいアルキル基(好ましくは炭素数が1〜6のも
の)、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
基等の置換されていてもよいアミノ基(好ましくは炭素
数0〜10のもの)、メトキシ基、エトキシル基、n−
プロポキシル基、iso−プロポキシル基、n−ブトキ
シル基、iso−ブトキシル基、tert−ブトキシル
基等のアルコキシル基(好ましくは炭素数が1〜6のも
の)、水酸基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハ
ロゲン原子、ニトロ基、フェニル基等が挙げられ、特
に、置換されていてもよいアルキル基(特にハロアルキ
ル基)、水酸基、ハロゲン原子などが好ましい。中でも
特に、一つ以上のフッ素原子を有するフルオロアルキル
基、および、塩素原子が好ましい。Ar1 とAr2 の両
者が置換基を有する場合には、Ar1 とAr 2 は異なる
置換基を有していてもよく、また複数のAr2 が互いに
異なる置換基を有していてもよい。また、Ar1 または
Ar2 が複数の置換基を有する場合にはそれら置換基は
互いに同一でも異なっていてもよい。置換数はAr1
おいては4以内(Xによる置換は除く)、Ar2 におい
ては5以内(Xによる置換は除く)が好ましい。
【0013】複数のXにおいても、Ar2 と同様、それ
らが互いに異なっていても上記一般式(I)に包含され
るものとする。Xとしては−CONH−または−NHC
O−が好ましい。nは2以上の自然数であるが、好まし
くは、2以上4以下、中でも特に2が好ましい。Ar1
としてはXによる置換を除き、無置換あるいはアルキル
基で置換されたベンゼン環残基が好ましい。具体的には
Ar1 はm−フェニレン基、5−tert−ブチル−m
−フェニレン基、またはp−フェニレン基であることが
好ましい。Ar2 は1〜2個のハロアルキル基あるいは
ハロゲン原子で置換されたベンゼン環残基が好ましく、
具体的にはAr2 は3,4−ジクロロフェニル基、4−
クロロフェニル基、または3,5−ビス(トリフルオロ
メチル)フェニル基であることが好ましく、これらを組
合せた化合物であることが一層好ましい。全てのAr2
が同じ芳香族環残基であることが好ましい。特に好まし
い化合物としては後述する例示化合物の中、No.
(6)、(8)、(65)、(66)、(73)、(7
4)、(75)等が挙げられる。上記一般式(I)で表
わされる化合物は例えばX=−CONH−の場合次のよ
うな合成法によって容易に合成することができる。例え
ば一般式(II)、(III)
【0014】
【化3】 Ar1 −(COCl)n …(II) Ar2 −NH2 …(III)
【0015】(式中、Ar1 、Ar2 には上記一般式
(I)におけると同意義)で表わされる化合物を、例え
ばnが2の時は、一般式(II):一般式(III)=1:
2、nが3の時は、一般式(II):一般式(III) =1:
3、nが4の時は、一般式(II):一般式(III)=1:
4(いずれもモル比)となるように反応系に仕込み、ト
ルエン、ピリジン等の溶媒中で反応させることにより得
られる。上記一般式(I)で表わされる化合物の中で好
適なものの具体例としては、下記の構造式で表わされる
例示化合物を挙げることができるが、これらに限定され
るものではない。 〔例示化合物〕Ar1 に対するXの結合位置はo−、m
−、p−で、またはIUPAC規則に準拠して数字で表
示した。Xは各々が異る場合があるので、各々をXn
n-1、Xn-2 と示した。芳香族環残基Ar1 を記す場
合、例えばベンゼン環残基等は単にベンゼンと記した。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】
【表4】
【0020】
【表5】
【0021】
【表6】
【0022】次いで、本発明の帯電制御剤をトナーに用
いる場合について説明する。該トナーは少なくとも帯電
制御剤、樹脂および着色剤を含有する。トナーに含有せ
しめる樹脂としては公知のものを含む広い範囲から選択
できる。例えばポリスチレン、ポリクロロスチレン、ポ
リ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共
重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブ
タジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、ス
チレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共
重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチ
レン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル
酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合
体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体およびスチ
レン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メ
タクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸
メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合
体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体およびスチ
レン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−
α−クロルアクリル酸メチル共重合体およびスチレン−
アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のス
チレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単
重合体または共重合体)、塩化ビニル樹脂、ロジン変性
マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
エステル樹脂(飽和、不飽和を含む)、低分子量ポリエ
チレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、
ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチ
レン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂並び
にポリビニルブチラール樹脂等があるが、本発明に用い
るに特に好ましい樹脂としてはスチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重
合体、ポリエステル樹脂およびエポキシ樹脂等を挙げる
ことができる。また、上記樹脂は単独で使用するに限ら
ず2種以上併用することもできる。
【0023】トナーに含有せしめる着色剤としては、公
知のものを含む広い範囲から選択でき、例えば、カーボ
ンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン
染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロ
シアニングリーン、ハンザイエロー、クロムイエロー、
ローズベンガル、トリアリールメタン系染料、モノアゾ
系、ジスアゾ系染顔料等を挙げることができる。
【0024】上記一般式(I)で表わされる化合物は、
白色であり、青、赤、黄等のカラートナーに含有せしめ
てもよく、この場合は相当する色調を有する染顔料から
なる着色剤を用いる。着色剤の含有量は、樹脂100重
量部に対して3〜20重量部とするのが好ましい。トナ
ーに上記一般式(I)で表わされる化合物を含有させる
方法としては、トナー中に樹脂と共に添加混合する内添
方法、トナー粒子を形成後に添加混合する外添方法等が
可能であるが、内添方法がより一般的で好ましい。トナ
ー中の上記一般式(I)で表わされる化合物の含有量
は、樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部が好
ましく、より好ましくは0.1〜15重量部、更に好ま
しくは0.5〜5重量部である。上記一般式(I)で表
わされる化合物の含有率が、少なすぎると帯電性の向上
効果が改善されずにまた過剰であるとトナーの品質が低
下するので好ましくない。
【0025】本発明のトナーには、上記一般式(I)で
表わされる化合物とは別に、公知のものを含めて他の帯
電制御剤、例えば、ニグロシン系染料、第4級アンモニ
ウム塩、含金属錯化合物等を含有せしめてもよい。さら
に本発明のトナーには、その他公知の添加剤、例えば、
固体電解質、高分子電解質、電荷移動錯体、酸化スズ等
の金属酸化物等の導電体、半導体あるいは強誘電体、磁
性体等を添加しトナーの電気的性質を制御することがで
きる。この他、トナーの中には熱特性、物理特性等を調
整する目的で低分子量オレフィン重合体などの各種可塑
剤、離型剤等の助剤を添加することも可能である。さら
にトナー粒子にTiO2 、Al23 、SiO2 等の微
粉末を添加しこれらでトナー粒子表面を被覆せしめるこ
とによってトナーの流動性、耐凝集性の向上を図ること
ができる。
【0026】本発明の帯電制御剤は特に負帯電性トナー
に用いることが好ましい。トナーの製造法としては、上
記の各成分をニーダー等で混練し冷却後、粉砕し分級す
ればよいが、カプセル化トナーまたは重合トナーであっ
てもよい。また、本発明のトナーは二成分系現像剤の他
に、マグネタイト含有トナー等のいわゆる一成分系磁性
現像剤(磁性トナー)や、磁性材料を含まない一成分系
非磁性現像剤にも適用することができる。トナーの平均
粒径は5〜20μmが好適である。
【0027】本発明のトナーと混合して現像剤を形成す
るキャリアとしては、公知の鉄粉系、フェライト系、マ
グネタイト系キャリア等の磁性物質またはそれらの表面
に樹脂コーティングを施したものや磁性樹脂キャリアを
用いることができる。樹脂コーティングキャリアの被覆
樹脂としては一般的に知られているスチレン系樹脂、ア
クリル系樹脂、スチレンアクリル共重合系樹脂、シリコ
ーン系樹脂、変性シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ま
たはこれら樹脂の混合物等が利用できるがこれらに限定
されるものではない。キャリアの平均粒径は特に制限は
ないが10〜200μmの平均粒径を有するものが好ま
しい。これらキャリアは、トナー1重量部に対して、5
〜100重量部使用することが好ましい。
【0028】次に、本発明の帯電制御剤を電荷付与材に
用いる場合について説明する。電荷付与材は、上記一般
式(I)で表わされる化合物を少なくともその表面の一
部に有する。本発明の帯電制御剤を、必要に応じてバイ
ンダー樹脂とともに、溶媒あるいは分散媒中に溶解また
は分散させて得た塗液を電荷付与材の母材にディッピン
グ、スプレー法、ハケ塗り等によって塗布するか、ある
いは母材がキャリア粒子状である場合は、これを上記塗
液と浸せき混合したのち乾燥する方法、あるいは母材と
の直接混合物の流動化ベッドによる被覆等の方法によ
り、母材上に該帯電制御剤を含有する被覆層を形成させ
れば本発明の電荷付与材が得られる。また、バインダー
樹脂と該帯電制御剤を直接溶融混練し、母材上に押し出
しラミネートして電荷付与材を得てもよい。さらに成形
可能な樹脂中に該帯電制御剤を含有させ、これをキャリ
ア粒子、現像スリーブあるいは層形成ブレードの形状に
成形して電荷付与材としても良い。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。なお、下記実施例中単に「部」とあるのはいずれ
も「重量部」を意味するものとする。 合成例 500mlの丸底フラスコに、3,5−ビス(トリフル
オロメチル)アニリン60.0g、トルエン125m
l、および水酸化ナトリウム水溶液45ml(NaOH
10.48g含有)を秤り取り、氷冷下(0〜10
℃)で撹拌しつつ、更に、イソフタロイルクロライド2
6.6gをトルエン60mlに溶解した溶液を30分間
にわたって滴下した。(添加と同時に白色の結晶が析出
した。)その後、この溶液を50℃に加温しつつ2時間
撹拌した。加温をやめ、室温まで冷却した後、反応物を
ろ別した。これを1N NaOH水1000mlで3
回、1NHCl水1000mlで1回、水1000ml
で1回洗浄し、80℃で減圧乾燥して白色の粉末状物質
(例示化合物65)36.02gを得た。得られた物質
の融点は258.0〜259.0℃であった。 実施例−1
【0030】
【表7】 ポリエステル系樹脂(三菱レイヨン社製 FC−023) 100部 カーボンブラック(三菱化学社製 MA−100) 4部 例示化合物(5) 3部
【0031】上記の材料を配合混練し、粉砕分級して平
均粒子径9μmの黒色トナーを得た。このトナー5部と
平均粒子径約100μmのフェライトキャリア100部
とを混合、撹拌して現像剤を作製した。次いでこの現像
剤をセレンを感光体とする複写機で実写したところ、鮮
明なコピーが得られた。 実施例−2 帯電制御剤として例示化合物(7)を3部使用する以外
は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様に
良好なコピーが得られた。
【0032】実施例−3 帯電制御剤として例示化合物(8)を3部使用する以外
は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様に
良好なコピーが得られた。 実施例−4 帯電制御剤として例示化合物(9)を3部使用する以外
は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様に
良好なコピーが得られた。 実施例−5 帯電制御剤として例示化合物(11)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。
【0033】実施例−6 帯電制御剤として例示化合物(20)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。 実施例−7 帯電制御剤として例示化合物(23)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。
【0034】実施例−8 帯電制御剤として例示化合物(26)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。 実施例−9 帯電制御剤として例示化合物(28)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。
【0035】実施例−10 帯電制御剤として例示化合物(30)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。 実施例−11 帯電制御剤として例示化合物(32)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。
【0036】実施例−12 帯電制御剤として例示化合物(39)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。 実施例−13 帯電制御剤として例示化合物(47)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。
【0037】実施例−14 帯電制御剤として例示化合物(50)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。 実施例−15 帯電制御剤として例示化合物(55)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。
【0038】実施例−16 帯電制御剤として例示化合物(76)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。 実施例−17 帯電制御剤として例示化合物(61)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。
【0039】実施例−18 帯電制御剤として例示化合物(62)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。 実施例−19 帯電制御剤として例示化合物(64)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。
【0040】実施例−20 帯電制御剤として例示化合物(65)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。 実施例−21 帯電制御剤として例示化合物(66)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。
【0041】実施例−22 帯電制御剤として例示化合物(68)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。 実施例−23 帯電制御剤として例示化合物(70)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。
【0042】実施例−24 帯電制御剤として例示化合物(71)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。 実施例−25 帯電制御剤として例示化合物(6)を3部使用する以外
は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様に
良好なコピーが得られた。
【0043】実施例−26 帯電制御剤として例示化合物(73)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。 実施例−27 帯電制御剤として例示化合物(74)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。
【0044】実施例−28 帯電制御剤として例示化合物(75)を3部使用する以
外は実施例−1と同様にしたところ、実施例−1と同様
に良好なコピーが得られた。 実施例−29 次のようにして本発明の化合物の帯電量を測定した。4
00メッシュを通ったサンプルを、平均粒径10μmの
スチレンアクリル樹脂に1重量%混合し、ミキサーで6
0秒間ブレンドした。この混合物を平均粒径100μm
の鉄粉に1重量%の割合で混合撹拌し、撹拌時間に対す
る帯電量をブローオフで測定した。以下にその帯電量を
示す。比較のために同様にして測定した従来公知の帯電
制御剤の帯電量を示す。
【0045】
【表8】
【0046】
【発明の効果】本発明の静電荷像現像用帯電制御剤を用
いた静電荷像現像用トナーおよび電荷付与材は、優れた
安全性および帯電安定性を有し、連続複写によるコピー
汚れの発生しない高品質な静電荷像現像用トナーおよび
電荷付与材である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 昌子 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化会株式会社横浜総合研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 Ar1 −(X−Ar2n …(I) (式中、Ar1 およびAr2 はそれぞれ置換基を有して
    いてもよい芳香族環残基を表し、Xは−CONH−、−
    NHCO−、−SO2 NH−、および−NHSO 2 −か
    ら成る群より選択される1種以上の基を表し、nは2以
    上の自然数を表す。ただし、複数のAr2 または複数の
    Xは互いに異なっていてもよい。)で表わされる化合物
    である静電荷像現像用帯電制御剤。
  2. 【請求項2】 nが4以下である請求項1に記載の静電
    荷像現像用帯電制御剤。
  3. 【請求項3】 Ar1 および/またはAr2 がそれぞれ
    置換基を有していてもよい炭素数4〜30の芳香族環残
    基である請求項1または2に記載の静電荷像現像用帯電
    制御剤。
  4. 【請求項4】 Ar1 およびAr2 がそれぞれ置換基を
    有していてもよいフェニル基である請求項3に記載の静
    電荷像現像用帯電制御剤。
  5. 【請求項5】 樹脂、着色剤、および請求項1乃至4に
    記載の静電荷像現像用帯電制御剤を含有する静電荷像現
    像用トナー。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4に記載の静電荷像現像用
    帯電制御剤を少くともその表面の一部に有する静電荷像
    現像用電荷付与材。
JP704196A 1995-01-31 1996-01-19 静電荷像現像用帯電制御剤及びそれを用いたトナー Expired - Fee Related JP3582199B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP704196A JP3582199B2 (ja) 1995-01-31 1996-01-19 静電荷像現像用帯電制御剤及びそれを用いたトナー

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1415795 1995-01-31
JP19065395 1995-07-26
JP29256595 1995-11-10
JP7-14157 1995-11-10
JP7-292565 1995-11-10
JP7-190653 1995-11-10
JP704196A JP3582199B2 (ja) 1995-01-31 1996-01-19 静電荷像現像用帯電制御剤及びそれを用いたトナー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09190014A true JPH09190014A (ja) 1997-07-22
JP3582199B2 JP3582199B2 (ja) 2004-10-27

Family

ID=27454618

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP704196A Expired - Fee Related JP3582199B2 (ja) 1995-01-31 1996-01-19 静電荷像現像用帯電制御剤及びそれを用いたトナー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3582199B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008074855A (ja) * 1995-06-09 2008-04-03 Astellas Pharma Inc バソプレッシン拮抗物質としてのベンズアミド誘導体およびその用途
JP2010072101A (ja) * 2008-09-16 2010-04-02 Ricoh Co Ltd 静電荷潜像現像用トナー、これを用いた画像形成方法と装置及びプロセスカートリッジ
JP2011197268A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Ricoh Co Ltd トナー、並びに該トナーを用いた画像形成方法及びプロセスカートリッジ
WO2013168571A1 (ja) * 2012-05-08 2013-11-14 保土谷化学工業株式会社 電荷制御剤及びそれを用いたトナー

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008074855A (ja) * 1995-06-09 2008-04-03 Astellas Pharma Inc バソプレッシン拮抗物質としてのベンズアミド誘導体およびその用途
JP2010072101A (ja) * 2008-09-16 2010-04-02 Ricoh Co Ltd 静電荷潜像現像用トナー、これを用いた画像形成方法と装置及びプロセスカートリッジ
JP2011197268A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Ricoh Co Ltd トナー、並びに該トナーを用いた画像形成方法及びプロセスカートリッジ
WO2013168571A1 (ja) * 2012-05-08 2013-11-14 保土谷化学工業株式会社 電荷制御剤及びそれを用いたトナー

Also Published As

Publication number Publication date
JP3582199B2 (ja) 2004-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0180655B1 (en) Electrophotographic toner
EP0179642B1 (en) Toner, charge-imparting material and composition containing substituted guanidine compound
EP2618219A1 (en) Charge control agent and toner using same
JPS61155464A (ja) 金属錯塩化合物および電子写真用トナ−
JP3809654B2 (ja) 電子写真用トナー
US5721084A (en) Charge controlling agent for electrostatic image development, and toner and charge-imparting material employing it
US4710443A (en) Toner, charge-imparting material and composition containing triazine type compound
EP0725320B1 (en) Charge controlling agent for electrostatic image development, and toner and charge-imparting material employing it
JP3118921B2 (ja) トナー用帯電制御剤及び静電荷像現像用トナー
JPH09190014A (ja) 静電荷像現像用帯電制御剤、並びにそれを用いたトナーおよび電荷付与材
JPH0844114A (ja) 静電荷像現像用帯電制御剤、並びにそれを用いたトナー及び電荷付与剤
JPS62129358A (ja) 金属錯塩化合物および電子写真用トナ−
JPS61155463A (ja) 金属錯塩化合物および電子写真用トナ−
JP3646440B2 (ja) 静電荷像現像用帯電制御剤、並びに、それを用いたトナーおよび電荷付与材
JP3579527B2 (ja) 静電荷像現像用帯電制御剤及びそれを用いたトナー
JPH043432B2 (ja)
JPS6057852A (ja) 静電画像の現像用現像剤
JPH09160301A (ja) 静電荷像現像用帯電制御剤、並びに、それを用いたトナーおよび電荷付与材
JP3533905B2 (ja) 静電荷像現像用帯電制御剤およびそれを用いたトナー
JPH09179350A (ja) 静電荷像現像用帯電制御剤並びにそれを用いたトナー及び電荷付与材
JPH09179352A (ja) 静電荷像現像用帯電制御剤並びにそれを用いたトナー及び電荷付与材
JPH10221890A (ja) 静電荷像現像用帯電制御剤、並びに、それを用いたトナーおよび電荷付与材
JP4136215B2 (ja) ポリアニリン誘導体遷移金属錯体からなる静電荷像現像用帯電制御剤、及び該帯電制御剤を用いたトナー及び電荷付与材
JPH0762113B2 (ja) 金属錯塩化合物および電子写真用トナ−
JP4169880B2 (ja) 新規なアニリン誘導体の遷移金属錯体、及び該化合物からなる静電荷像現像用帯電制御剤、及び該帯電制御剤を用いたトナー及び電荷付与剤

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040413

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040610

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040719

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees