JP3582199B2 - 静電荷像現像用帯電制御剤及びそれを用いたトナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子複写機等に使用される静電荷像現像用帯電制御剤、並びにそれを用いたトナーおよび静電荷像の現像に用いるトナーに電荷を付与する電荷付与材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子複写機等で使用される現像剤は、その現像工程において、例えば静電荷像が形成されている感光体等の像担持体に一旦付着せしめられ、次に転写工程において感光体から転写紙に転写された後、定着工程においてコピー紙面に定着される。その際、潜像保持面上に形成される静電荷像を現像するための現像剤として、キャリアとトナーとから成る二成分系現像剤およびキャリアを必要としない一成分系現像剤(磁性トナー)が知られている。
【0003】
ところで、トナーに要求される重要な特性の1つに帯電性が挙げられ、特にキャリアや現像槽の器壁との接触により、正または負の適度なレベルの帯電を生じること、およびその帯電レベルが、連続使用時や悪影響下においても経時的にほぼ安定していることが要求される。トナーに帯電性を付与するには、バインダー樹脂、着色剤自体で行ってもよいが、充分な帯電性が得られにくい。そこで、従来よりトナーに帯電性を付与するもの(帯電制御剤)として、正帯電性のニグロシン系染料、第4級アンモニウム塩、負帯電性の含金属モノアゾ染料、サリチル酸金属錯体、銅フタロシアニン顔料等をトナーに含有させることが知られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、これら従来の帯電制御剤は、帯電性付与効果およびその他のトナー要求特性面で、いくつかの課題をかかえている。その1つには、トナーの安全性が挙げられる。従来の帯電制御剤、特に負帯電制御剤は、例えば、クロムの様な金属を含有する含金属染料タイプが、付与する帯電レベルが高いということで、ほとんどを占めている。ところが、トナーという極めて人体に近い場所で使用される物質の成分として、クロムの様に安全性に疑問のある金属は、使用しないことが好ましい。特に近年、こうした安全性を重視する声は高まりつつあり、トナーにおいても、なるべくクロムなどの金属を含有しないで、しかも帯電性は従来以上に良好で、他のトナー要求特性にも優れた帯電制御剤の開発が望まれている。
【0005】
更にトナーの2つ目の課題点として、帯電安定性が挙げられる。従来の帯電制御剤は、帯電レベルとしては高いものでも、帯電安定性が充分でないものが多く、例えば連続複写、連続印字を行ううちに、帯電レベルが経時的に変化して、コピー汚れを発生するという問題を有している。こうした問題は、特に近年、多数枚を連続的に、しかも高速に処理する複写機等が求められるのにつれ、増大する傾向にあり、より帯電安定性に優れた帯電制御剤の開発が求められている。
【0006】
一方、上記のような帯電制御剤のみでなく、トナーへの電荷付与特性の向上は、現像プロセス中においてトナーと接触するキャリア、現像スリーブ、層形成ブレード等の搬送、規制、あるいは摩擦部材(以下これらを含めて「電荷付与材」といい、現像工程あるいはこれに先だってトナーと接触して、トナーに現像のために必要な電荷を付与し、あるいは電荷を補助的に付与し得る材料ないし部材を総称するものとする)により行うことも試みられている。この電荷付与材としては、トナーとの摩擦に対して耐久性に富むものが要求され、特にキャリアは長期間交換せずに使用でき得るものが望ましい。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者等は含金属でなくとも帯電安定性に優れていてコピー汚れ等の発生しにくい高品質の静電荷像現像用トナーを提供し、かつ長期間の使用で性能に劣化がなく、細線再現性および階調性の優れた画像を得る電荷付与材を提供すべく、鋭意検討を行なった結果、特定の構造を有する化合物を帯電制御剤として用いることにより、これらの課題点が解決されることを見い出し、本発明に到達した。
【0008】
すなわち本発明の目的は、金属を含有しなくとも、帯電安定性に優れ、他のトナー要求特性、例えば耐湿性、耐光性、耐熱性等にも優れた帯電制御剤を提供することにあり、更には、連続使用時、悪影響下においても、印字濃度が適度で安定し、コピー汚れの発生しにくい電荷付与材および高品質のトナーを提供することにある。また、本発明の目的は、安全性に優れた帯電制御剤を提供することにある。すなわち、本発明の要旨は、一般式(I)
【0009】
【化2】
Ar1 −(X−Ar2 )n …(I)
【0010】
(式中、Ar1 は置換基を有していてもよい芳香族環残基を表し、Ar 2 は少なくともハロアルキル基を有する芳香族環残基を表し、Xは−CONH−、−NHCO−、−SO2 NH−、および−NHSO2 −から成る群より選択される1種以上の基を表し、nは2以上の自然数を表す。ただし、複数のAr2 または複数のXは互いに異なっていてもよい。)で表わされる化合物である静電荷像現像用帯電制御剤、およびそれを用いたトナーに存する。
【0011】
【発明の実施の形態】
上記一般式(I)においてAr1 およびAr2 は炭素環でも複素環でもよく、更には炭素環同士、複素環同士、または炭素環と複素環が縮合したものであってもよい。Ar1 またはAr2 の具体例としてはそれぞれ炭素数6〜30の芳香族環残基を挙げることができ、例えばベンゼン環残基、ナフタレン環残基、アントラセン環残基、フェナントレン環残基、カルバゾール環残基、フルオレン環残基、フルオレノン環残基、ジベンゾフラン環残基、ジベンゾチオフェン環残基、ベンゾカルバゾール環残基等が好ましい。特に好ましくはベンゼン環残基、ナフタレン環残基である。Ar1 とAr2 は互いに同一でも異なっていてもよい。なお、上記一般式(I)で表わされる化合物はAr2 を複数有するものであるが、本発明においては複数のAr2 は必ずしも同一の芳香族環残基を表すものではなく、複数のAr2 が互いに異なっていても上記一般式(I)に包含されるものとする。
【0012】
Ar 1 はそれぞれ無置換でも置換基を有していてもよい。置換基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、ハロアルキル基(フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、フルオロエチル基、フルオロプロピル基、フルオロブチル基など)、ヒドロキシアルキル基(ヒドロキシメチル基、ジヒドロキシメチル基、トリヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基など)等の置換されていてもよいアルキル基(好ましくは炭素数が1〜6のもの)、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基等の置換されていてもよいアミノ基(好ましくは炭素数0〜10のもの)、メトキシ基、エトキシル基、n−プロポキシル基、iso−プロポキシル基、n−ブトキシル基、iso−ブトキシル基、tert−ブトキシル基等のアルコキシル基(好ましくは炭素数が1〜6のもの)、水酸基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、フェニル基等が挙げられ、特に、置換されていてもよいアルキル基(特にハロアルキル基)、水酸基、ハロゲン原子などが好ましい。中でも特に、一つ以上のフッ素原子を有するフルオロアルキル基、および、塩素原子が好ましい。
Ar1 とAr2 の両者が置換基を有する場合には、Ar1 とAr2 は異なる置換基を有していてもよく、また複数のAr2 が互いに異なる置換基を有していてもよい。また、Ar1 またはAr2 が複数の置換基を有する場合にはそれら置換基は互いに同一でも異なっていてもよい。置換数はAr1 においては4以内(Xによる置換は除く)、Ar2 においては5以内(Xによる置換は除く)が好ましい。
【0013】
複数のXにおいても、Ar2 と同様、それらが互いに異なっていても上記一般式(I)に包含されるものとする。Xとしては−CONH−または−NHCO−が好ましい。nは2以上の自然数であるが、好ましくは、2以上4以下、中でも特に2が好ましい。
Ar1 としてはXによる置換を除き、無置換あるいはアルキル基で置換されたベンゼン環残基が好ましい。具体的にはAr1 はm−フェニレン基、5−tert−ブチル−m−フェニレン基、またはp−フェニレン基であることが好ましい。
Ar2 は1〜2個のハロアルキル基が好ましく、具体的にはAr2 は3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基であることが好ましい。全てのAr2 が同じ芳香族環残基であることが好ましい。特に好ましい化合物としては後述する例示化合物の中、No.(65)、(66)、(73)、(74)、(75)等が挙げられる。
上記一般式(I)で表わされる化合物は例えばX=−CONH−の場合次のような合成法によって容易に合成することができる。例えば一般式(II)、(III)
【0014】
【化3】
Ar1 −(COCl)n …(II)
Ar2 −NH2 …(III)
【0015】
(式中、Ar1 、Ar2 には上記一般式(I)におけると同意義)で表わされる化合物を、例えばnが2の時は、一般式(II):一般式(III)=1:2、nが3の時は、一般式(II):一般式(III) =1:3、nが4の時は、一般式(II):一般式(III)=1:4(いずれもモル比)となるように反応系に仕込み、トルエン、ピリジン等の溶媒中で反応させることにより得られる。上記一般式(I)で表わされる化合物の中で好適なものの具体例としては、下記の構造式で表わされる例示化合物を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
〔例示化合物〕Ar1 に対するXの結合位置はo−、m−、p−で、またはIUPAC規則に準拠して数字で表示した。Xは各々が異る場合があるので、各々をXn 、Xn-1、Xn-2 と示した。芳香族環残基Ar1 を記す場合、例えばベンゼン環残基等は単にベンゼンと記した。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【表1】
【0020】
【0021】
【0022】
次いで、本発明の帯電制御剤をトナーに用いる場合について説明する。該トナーは少なくとも帯電制御剤、樹脂および着色剤を含有する。トナーに含有せしめる樹脂としては公知のものを含む広い範囲から選択できる。例えばポリスチレン、ポリクロロスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体およびスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体およびスチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体およびスチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂(飽和、不飽和を含む)、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂並びにポリビニルブチラール樹脂等があるが、本発明に用いるに特に好ましい樹脂としてはスチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、ポリエステル樹脂およびエポキシ樹脂等を挙げることができる。また、上記樹脂は単独で使用するに限らず2種以上併用することもできる。
【0023】
トナーに含有せしめる着色剤としては、公知のものを含む広い範囲から選択でき、例えば、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエロー、クロムイエロー、ローズベンガル、トリアリールメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系染顔料等を挙げることができる。
【0024】
上記一般式(I)で表わされる化合物は、白色であり、青、赤、黄等のカラートナーに含有せしめてもよく、この場合は相当する色調を有する染顔料からなる着色剤を用いる。着色剤の含有量は、樹脂100重量部に対して3〜20重量部とするのが好ましい。トナーに上記一般式(I)で表わされる化合物を含有させる方法としては、トナー中に樹脂と共に添加混合する内添方法、トナー粒子を形成後に添加混合する外添方法等が可能であるが、内添方法がより一般的で好ましい。トナー中の上記一般式(I)で表わされる化合物の含有量は、樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜15重量部、更に好ましくは0.5〜5重量部である。上記一般式(I)で表わされる化合物の含有率が、少なすぎると帯電性の向上効果が改善されずにまた過剰であるとトナーの品質が低下するので好ましくない。
【0025】
本発明のトナーには、上記一般式(I)で表わされる化合物とは別に、公知のものを含めて他の帯電制御剤、例えば、ニグロシン系染料、第4級アンモニウム塩、含金属錯化合物等を含有せしめてもよい。さらに本発明のトナーには、その他公知の添加剤、例えば、固体電解質、高分子電解質、電荷移動錯体、酸化スズ等の金属酸化物等の導電体、半導体あるいは強誘電体、磁性体等を添加しトナーの電気的性質を制御することができる。この他、トナーの中には熱特性、物理特性等を調整する目的で低分子量オレフィン重合体などの各種可塑剤、離型剤等の助剤を添加することも可能である。さらにトナー粒子にTiO2 、Al2 O3 、SiO2 等の微粉末を添加しこれらでトナー粒子表面を被覆せしめることによってトナーの流動性、耐凝集性の向上を図ることができる。
【0026】
本発明の帯電制御剤は特に負帯電性トナーに用いることが好ましい。トナーの製造法としては、上記の各成分をニーダー等で混練し冷却後、粉砕し分級すればよいが、カプセル化トナーまたは重合トナーであってもよい。また、本発明のトナーは二成分系現像剤の他に、マグネタイト含有トナー等のいわゆる一成分系磁性現像剤(磁性トナー)や、磁性材料を含まない一成分系非磁性現像剤にも適用することができる。トナーの平均粒径は5〜20μmが好適である。
【0027】
本発明のトナーと混合して現像剤を形成するキャリアとしては、公知の鉄粉系、フェライト系、マグネタイト系キャリア等の磁性物質またはそれらの表面に樹脂コーティングを施したものや磁性樹脂キャリアを用いることができる。樹脂コーティングキャリアの被覆樹脂としては一般的に知られているスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル共重合系樹脂、シリコーン系樹脂、変性シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、またはこれら樹脂の混合物等が利用できるがこれらに限定されるものではない。キャリアの平均粒径は特に制限はないが10〜200μmの平均粒径を有するものが好ましい。これらキャリアは、トナー1重量部に対して、5〜100重量部使用することが好ましい。
【0028】
次に、本発明の帯電制御剤を電荷付与材に用いる場合について説明する。電荷付与材は、上記一般式(I)で表わされる化合物を少なくともその表面の一部に有する。本発明の帯電制御剤を、必要に応じてバインダー樹脂とともに、溶媒あるいは分散媒中に溶解または分散させて得た塗液を電荷付与材の母材にディッピング、スプレー法、ハケ塗り等によって塗布するか、あるいは母材がキャリア粒子状である場合は、これを上記塗液と浸せき混合したのち乾燥する方法、あるいは母材との直接混合物の流動化ベッドによる被覆等の方法により、母材上に該帯電制御剤を含有する被覆層を形成させれば本発明の電荷付与材が得られる。また、バインダー樹脂と該帯電制御剤を直接溶融混練し、母材上に押し出しラミネートして電荷付与材を得てもよい。さらに成形可能な樹脂中に該帯電制御剤を含有させ、これをキャリア粒子、現像スリーブあるいは層形成ブレードの形状に成形して電荷付与材としても良い。
【0029】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。なお、下記実施例中単に「部」とあるのはいずれも「重量部」を意味するものとする。
合成例
500mlの丸底フラスコに、3,5−ビス(トリフルオロメチル)アニリン60.0g、トルエン125ml、および水酸化ナトリウム水溶液45ml(NaOH 10.48g含有)を秤り取り、氷冷下(0〜10℃)で撹拌しつつ、更に、イソフタロイルクロライド26.6gをトルエン60mlに溶解した溶液を30分間にわたって滴下した。(添加と同時に白色の結晶が析出した。)その後、この溶液を50℃に加温しつつ2時間撹拌した。加温をやめ、室温まで冷却した後、反応物をろ別した。これを1N NaOH水1000mlで3回、1NHCl水1000mlで1回、水1000mlで1回洗浄し、80℃で減圧乾燥して白色の粉末状物質(例示化合物65)36.02gを得た。得られた物質の融点は258.0〜259.0℃であった。
実施例−17
【0030】
ポリエステル系樹脂(三菱レイヨン社製 FC−023) 100部
カーボンブラック(三菱化学社製 MA−100) 4部
例示化合物(61) 3部
【0031】
上記の材料を配合混練し、粉砕分級して平均粒子径9μmの黒色トナーを得た。このトナー5部と平均粒子径約100μmのフェライトキャリア100部とを混合、撹拌して現像剤を作製した。次いでこの現像剤をセレンを感光体とする複写機で実写したところ、鮮明なコピーが得られた。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
実施例−18
帯電制御剤として例示化合物(62)を3部使用する以外は実施例−17と同様にしたところ、実施例−17と同様に良好なコピーが得られた。
実施例−19
帯電制御剤として例示化合物(64)を3部使用する以外は実施例−17と同様にしたところ、実施例−17と同様に良好なコピーが得られた。
【0040】
実施例−20
帯電制御剤として例示化合物(65)を3部使用する以外は実施例−17と同様にしたところ、実施例−17と同様に良好なコピーが得られた。
実施例−21
帯電制御剤として例示化合物(66)を3部使用する以外は実施例−17と同様にしたところ、実施例−17と同様に良好なコピーが得られた。
【0041】
実施例−22
帯電制御剤として例示化合物(68)を3部使用する以外は実施例−17と同様にしたところ、実施例−17と同様に良好なコピーが得られた。
実施例−23
帯電制御剤として例示化合物(70)を3部使用する以外は実施例−17と同様にしたところ、実施例−17と同様に良好なコピーが得られた。
【0042】
【0043】
実施例−26
帯電制御剤として例示化合物(73)を3部使用する以外は実施例−17と同様にしたところ、実施例−17と同様に良好なコピーが得られた。
実施例−27
帯電制御剤として例示化合物(74)を3部使用する以外は実施例−17と同様にしたところ、実施例−17と同様に良好なコピーが得られた。
【0044】
実施例−28
帯電制御剤として例示化合物(75)を3部使用する以外は実施例−17と同様にしたところ、実施例−17と同様に良好なコピーが得られた。
実施例−29
次のようにして本発明の化合物の帯電量を測定した。400メッシュを通ったサンプルを、平均粒径10μmのスチレンアクリル樹脂に1重量%混合し、ミキサーで60秒間ブレンドした。この混合物を平均粒径100μmの鉄粉に1重量%の割合で混合撹拌し、撹拌時間に対する帯電量をブローオフで測定した。以下にその帯電量を示す。比較のために同様にして測定した従来公知の帯電制御剤の帯電量を示す。
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】
本発明の静電荷像現像用帯電制御剤を用いた静電荷像現像用トナーおよび電荷付与材は、優れた安全性および帯電安定性を有し、連続複写によるコピー汚れの発生しない高品質な静電荷像現像用トナーおよび電荷付与材である。
Claims (5)
- 一般式(I)
Ar1 −(X−Ar2 )n …(I)
(式中、Ar1は置換基を有していてもよい芳香族環残基を表し、Ar 2 は少なくともハロアルキル基を有する芳香族環残基を表し、Xは−CONH−、−NHCO−、−SO2 NH−、および−NHSO2 −から成る群より選択される1種以上の基を表し、nは2以上の自然数を表す。ただし、複数のAr2 または複数のXは互いに異なっていてもよい。)で表わされる化合物である静電荷像現像用帯電制御剤。 - nが4以下である請求項1に記載の静電荷像現像用帯電制御剤。
- Ar 1 が置換基を有してもよい炭素数が6〜30の芳香族環残基である請求項1または2に記載の静電荷像現像用帯電制御剤。
- Ar 2 が少なくともハロアルキル基を有する炭素数が6〜30の芳香族環残基である請求項1または2に記載の静電荷像現像用帯電制御剤。
- 樹脂、着色剤、および請求項1乃至4に記載の静電荷像現像用帯電制御剤を含有する静電荷像現像用トナー。
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