JP2596617B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JP2596617B2
JP2596617B2 JP1289703A JP28970389A JP2596617B2 JP 2596617 B2 JP2596617 B2 JP 2596617B2 JP 1289703 A JP1289703 A JP 1289703A JP 28970389 A JP28970389 A JP 28970389A JP 2596617 B2 JP2596617 B2 JP 2596617B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,電子写真,静電記録及び静電印刷等におけ
る静電潜像を現像するための,乾式負荷電トナーに関す
る。詳しくは,含珪素アゾ/アゾメチン錯塩染料を含有
する新規な静電荷像現像用トナーに関するものである。
(従来の技術) 元来,静電潜像は,その静電引力で以てトナーを付着
せしめることにより,現像して可視化することができる
が,この静電潜像の現像剤として粉末現像剤が広く用い
られている。この粉末現像剤は,天然樹脂または合成樹
脂に着色剤,荷電制御剤,流動化剤等を分散させた微細
トナーと,鉄粉またはフェライト,或いは磁性粉を樹脂
で被覆したキャリアとの混合物より成る2成分系現像剤
と,天然樹脂または合成樹脂に着色剤,荷電制御剤,流
動化剤,磁性体等を分散させた微細トナーのみより成る
1成分系現像剤とに大別することができる。
2成分系現像剤は,キャリアとの摩擦により帯電され
たトナーを静電潜像に付着せしめることにより現像を達
成するものであり,1成分系現像剤は,キャリアの代りに
これと同様の機能を有するブラシ状,板状の摩擦部材と
の摩擦によって荷電されるトナーを静電潜像に付着せし
めることにより現像を達成するものである。
そして,これらの現像用トナーは,現像される静電潜
像の極性に応じて,10〜20μC/gの正または負の電荷が保
たれる。
粉末現像剤を用いて静電潜像を現像することシステム
において,トナーの帯電極性と摩擦帯電量は良質な画像
を得るために重要である。これまでに,トナーの電荷と
帯電量を制御する種々の提案がなされており,トナーの
電荷と帯電量を制御するために,通常,トナーの調製時
に,染料,顔料,更には荷電制御剤等の添加剤が加えら
れる。
今日,次の技術が実用化されている。トナーに正電荷
を付与する場合には,ニグロシン系染料,4級アンモニウ
ム塩(化合物)を用いる技術である。トナーの負電荷を
付与する場合には,芳香族オキシカルボン酸の金属錯塩
化合物,含金属アゾ錯塩染料を用いる技術である。
しかしながら,トナーに負電荷を付与する含金属錯塩
染料型の荷電制御剤の大半は,クロム,コバルト,ニッ
ケル等の重金属を含むものであり,この点,安全・衛生
上,問題があり,また,カラートナーの適した色相の鮮
明性に優れるものが少なく改良の余地があった。一方,
トナー用着色剤として,種々の染・顔料が使用されてお
り,特に有彩色染・顔料を使用するカラー・トナーの場
合は,色の調整,荷電極性,帯電量の制御,透明性など
黒色トナーとは異なった工夫をしなければならないのが
実情である。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らは,従来の含金属錯塩染料が有する欠点に
鑑み,配位中心金属がメンデレーエフの周期率表で「4B
族」の珪素であるき族アゾ又はアゾメチン錯塩染料を用
いることにより,従来品に劣らぬ荷電制御性を有し,更
にはカラートナーとして用いた場合にも,クロム,コバ
ルト,ニッケル等の遷移金属を含有する錯塩染料に比
し,有彩色着色剤に及ぼす影響(色彩のくすみ等)が少
なく,所期の鮮明なカラー画像が得られることを見出し
本発明を完成した。
(課題を解決するための手段) 本発明による新規な静電荷像現像用トナーは,下記一
般式[1]で表される金属化可能なモノアゾ化合物また
はアゾメチン化合物をリガンドとする1:2型含金属錯塩
染料を含有し,そのことにより上記目的が達成される。
[式中,XとYは−N=Z−基に隣接するヒドロキシル基
又はカルボキシル基を示し,Zは窒素又はCH−基を示し,A
は置換基を有してもよいベンゼン環又はナフタレン環を
示し,Bは置換基を有してもよいベンゼン環,ナフタレン
環,ピラゾロン誘導体の残基又はアセトアニリド誘導体
の残基を示す。] 本発明に用いる1:2型含珪素アゾ錯塩染料とは,一般
式[2]で表される構造の化合物である。
[式中,A及びBは前記と同意義である。X1とY1は−N=
N−基に隣接する−O−又は−COO−を示す。] 本発明に用いる1:2型含珪素アゾメチン錯塩染料と
は,一般式[3]で表される構造の化合物である。
[式中,AとBは前記と同意義である。X2とY2は−CH=N
−基に隣接する−O−又は−COO−を示す。]従って,
式[3]中,CH−B−Y2は,2−ヒドロキシベンズアルデ
ヒド誘導体又は2−ヒドロキシ−1−ナフタルデヒド誘
導体の残基である。
さらに,本発明に用いる1:2型含珪素錯塩染料とは,
前記一般式[1]で表される化合物(以下,色素とい
う)のジアゾ成分が2−アミノ−4−クロロフェノール
であるモノアゾ色素又は芳香族アミン成分が2−アミノ
−4−クロロフェノールであるアゾメチン色素をリガン
ドする下記一般式[4]で表される構造の化合物であ
る。
[式中,BとZは前記と同意義である。Y3は−N=Z−基
に隣接する−O−又は−COO−を示す。] 一般式[1]における−A−X,一般式[2]における
−A−X1,一般式[3]における−A−X2は,例えば次
式[a]〜[d]で示される芳香族o−オキシアミノ化
合物,芳香族o−アミノカルボン酸により導入すること
ができる。そして,これらの化合物は,本発明に係るモ
ノアゾ色素のジアゾ成分,或いは,アゾメチン色素の芳
香族アミノ成分であり,又はあり得る。
[式中,(R10-2は0〜2の置換基R1を意味し,各R1
は互いに独立的にC1-5−アルキル,C1-4−アルコキシ
ル,ハロゲン,ニトロ,スルファモイル,フェニルスル
ファモイル,カルバモイル,フェニルカルバモイル,N−
C1-4−アルキル−スルファモイル,N−C1-2−アルコキシ
−C1-2−アルキルスルファモイル,C1-4−アルキルスル
ホニル又はアセチルアミノである。] [式中,(R20-2は0〜2の置換基R2を意味し,各R2
は互いに独立的にC1-4−アルキル,C1-4−アルコキシル
又はハロゲンである。] [式中,R3は水素又はC1-4アルキルである。] [式中,R4は水素又はニトロである。] 一般式[1]における−B−Y,一般式[2]における
−B−Y1,一般式[3]における−B−Y2は,例えば次
式[e]〜[m]で示される置換フェニル基,置換α−
ナフチル基,置換β−ナフチル基,ピラゾロン誘導体の
残基又はアセトアセトアニリド誘導体の残基である。そ
して,これは本発明に係る含珪素錯塩染料のリガンドと
なるモノアゾ系色素のカップラー残基,あるいはアゾメ
チン色素のアルデヒド成分の残基である。
[式中,(R50-2は0〜2の置換基R5を意味し,各R5
は互いに独立的にC1-5−アルキル,C1-4−アルコキシ
ル,ハロゲン,アミノ又はアセチルアミノである。] [式中,R6は水素,C1-4−アルキル,ハロゲンC1-4−アル
コキシル又はスルファモイルである]。
[式中,R7は水素またはヒドロキシルである。] [式中,(R80-2は0〜2の置換基R8を意味し,各R8
は互いに独立的にC1-2−アルキル,C1-2−アルコキシル
又はハロゲンである。] [式中,R9は水素,C1-2−アルキル,C1-2−アルコキシ
ル,アミノ,C1-2アルキルアミノ,アセチルアミノ,メ
トキシカルボニルアミノ,メチルスルホニルアミノ又は
ハロゲンである]。
[式中,R10は水素又はC1-2−アルコキシルである。] [式中,R11は水素,ハロゲン,ニトロ,C1-4−アルキル,
C1-2−アルコキシル又はスルファモイルである。
[式中,(R120-2は0〜2の置換基R12を意味し,各R
12は互いに独立的にC1-2−アルキル,ハロゲン,C1-2
アルコキシル又はスルファモイルである。] [式中,(C1)0-2は0〜2の置換原子C1を意味す
る。] 上記,本発明に用いる含珪素錯塩染料のリガンドとな
るモノアゾ化合物は通常のジアゾ化・カップリング反応
により容易に合成できる。また,普通のシッフ塩基とし
て知られているアゾメチン化合物は芳香族アミンとアル
デヒドとの縮合反応により得ることができる。
本発明に用いる含珪素錯塩染料は,上記色素2分子と
珪素金属付与剤(例えば,四塩化珪素,Si(O−アルキ
ル))とを反応して得られる。
また,本発明のトナーに用いる含珪素アゾ錯塩染料
は,例えば,インディアン,ジャーナル,オブ ケミス
トリー 13巻,808〜811頁(1975) (Indian Journal
of Chemistry Vol.13,808〜811(1975))に記載されて
いる方法に従って合成できる。
次に,本発明のトナーに用いる一般式[2]又は
[3]で表される含珪素アゾ錯塩染料と含珪素アゾメチ
ン錯塩染料の合成法を,参考例を挙げて説明する。勿
論,これらは何ら本発明を制限するものではない。
参考例1(アゾ系) ジアゾ成分;2−アミノ−4−クロロフェノールとカッ
プリング成分:β−ナフトールとの反応により得られた
次式 で示されるモノアゾ色素8gを,脱水蒸溜したキシレン50
gに溶解,次いで,テトラエトキシシラン6gをゆっくり
と滴下しつつ,115〜120℃で5時間撹拌反応を行った。
反応液を減圧乾固して,水洗した後,再び乾燥すること
により赤紫色の下記構造式で表される化合物(化合物例
1)を7.3g得た。
参考例2(アゾメチン系) 2−アミノ−4−クロロフェノールと2−ヒドロキシ
ルベンズアルデヒドとの縮合反応により得られた次式 で示されるアゾメチン色素6gを,脱水蒸溜したキシレン
50gに溶解し,次いで,テトライソプロポキシシラン6g
をゆっくりと滴下しつつ,115〜120℃で5時間撹拌反応
を行った。反応液を減圧乾固して,水洗した後,再び乾
燥することにより赤味黄の下記構造式で表される化合物
(化合物例25)を5.6g得た。
次に,本発明に用いる好適な化合物が得られるアゾ色
素又はアゾメチン色素の例と,得られる化合物の色相と
を列挙するが,これらに限られるものではない。なお,
化合物は例示する色素の1:2型珪素錯塩であり,例えば
アゾ色素(1)を用いた場合には上記参考例1で示した
構造の化合物(1)が得られる。
本発明に用いる前記珪素錯塩染料は荷電制御性を有す
ると共に,着色剤及び補色剤としての効果も有するもの
である。従って,カラートナーを調製する際は着色剤に
対し,色彩のくすみ等の悪影響を及ぼさないものを選ぶ
ことが好ましい。上記含珪素錯塩染料は,単独で用いて
もよく,複数種を混合して用いてもよい。また,必要に
応じて,カラートナーの荷電制御像として好適な無色
(白色)の荷電制御剤を添加することができる。
本発明の静電荷像現像用トナーは,基本的には従来公
知の着色剤,トナー用樹脂及び前記含珪素錯塩染料を含
有し,トナーの品質向上のために流動性改質剤,画像剥
離防止等の添加剤が加えられてもよい。また,各種トナ
ー(例えば,磁性トナー,導電性トナー)の態様に応じ
て磁性粉,導電性物質等を加えることができる。
本発明に用いる含珪素錯塩染料は樹脂100重量部に対
して0.1〜10重量部配合されるのがよく,さらに好まし
くは0.5〜5重量部である。
トナーの結着樹脂としては,ポリスチレン,ポリ−p
−クロロスチレン,ポリビニルトルエンなどのスチレン
及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロロスチ
レン共重合体,スチレン−プロピレン共重合体,スチレ
ン−ビニルトルエン共重合体,スチレン−ビニルナフタ
レン共重合体,スチレン−アクリル酸メチル共重合体,
スチレン−アクリル酸エチル共従業体,スチレン−アク
リル酸ブチル共重合体,スチレン−アクリル酸オクチル
共重合体,スチレン−メタクリル酸メチル共重合体,ス
チレン−メタクリル酸エチル共重合体,スチレン−メタ
クリル酸ブチル共重合体,スチレン−α−クロルメタク
リル酸メチル共重合体,スチレン−アクリロニトリル共
重合体,スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体,ス
チレン−ビニルエチルエーテル共重合体,スチレン−メ
チルケトン共重合体,スチレン−ブタジエン共重合体,
スチレン−イソプレン共重合体,スチレン−アクリロニ
トリル−インデン共重合体,スチレン−マレイン酸共重
合体,スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのス
チレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート,ポリブ
チルメタクリレート,ポリ塩化ビニル,ポリ酢酸ビニ
ル,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステル,ポ
リウレタン,ポリアミド,エポキシ樹脂,ポリビニルブ
チラール,ポリアクリル酸樹脂,ロジン,変性ロジン,
テルペン樹脂,フェノール樹脂,樹脂族または脂環族炭
化水素樹脂,芳香族系石油樹脂,塩素化パラフィン,パ
ラファンワックスなどが挙げられ,単独或いは混合して
使用できる。
着色剤としては,公知の多数の染料,顔料を用いるこ
とができるが,カラートナー用として特に優れているも
のとして,カーボンブラック,ニグロシン染料,銅フタ
ロシアニンブルー染料・顔料,銅フタロシアニングリー
ン染料,顔料,群青,トリアリルメタン系樹脂,アント
ラキノン系染料・顔料,ペリレン系染料・顔料,ローダ
ミン6Gレーキ,ローズベンガル,キナクリドン系顔料,
ハンザイエロー,ベンジジンイエロー等が挙げられる。
本発明に係る静電荷像現像用トナーを作成するには,
前記本発明に係る含珪素錯塩染料(含珪素アゾ錯塩染
料,が珪素アゾメチン錯塩染料)を,上記したごとき樹
脂及び着色剤としての染料・顔料,必要に応じて荷電制
御剤,磁性材料,添加剤などをボールミルその他の混合
機により充分混合してから加熱ロール,ニーダー,エク
ストルーダ等の熱混練機を用いて溶融混練して,冷却固
化後,粉砕及び分級してトナーを得ることができる。あ
るいは結着樹脂溶液中に材料を分散した後,噴霧乾燥す
ることにより得る方法,あるいは,結着樹脂を構成すべ
き単量体に所定材料を混合して乳化懸濁液とした後に重
合させてトナーを得る重合法トナー製造法等の方法が応
用できる。得られるトナーの平均粒径は5〜20μmが好
ましい。
本発明のトナーを2成分現像剤として用いる場合に
は,このトナーはキャリヤー粉と混合して用いられる。
本発明に使用し得るキャリヤーとしては,公知のもの
が全て使用可能であり,例えば粒径50〜200μmくらい
の鉄粉,ニッケル粉,フェライト粉,ガラスビーズ等及
びこれらの表面をアクリル酸エステル共重合体,スチレ
ン−アクリル酸エステル共重合体,スチレン−メタクリ
ル酸エステル共重合体,シリコーン樹脂,ポリアミド樹
脂,フッ化エチレン系樹脂等でコーティングしたものが
挙げられる。
本発明のトナーを1成分現像剤として用いる場合に
は,上記トナーの製造の際に,鉄粉,ニッケル粉,フェ
ライト粉等の磁性を有する微粉体を添加分散させてトナ
ーを得,このトナーを接触現像法,ジャンピング現像法
等の方法により現像する。
(実施例) 以下,本発明を実施例に基づいて具体的に説明する
が,いうまでもなく,本発明はその要旨を超えない限
り,以下の実施例により何ら制約を受けるものではな
い。実施例における部は重量である。
実施例1 スチレン−アクリル共重合樹脂(三洋化成社製,ハイマ
ーSMB600) …100部 カーボンブラック(三菱化成社製,MA−100) …5部 化合物(1)(色素(1)を用いて得られた1:2型珪素
錯酸) …1部 上記配合物を高速ミキサーで均一にプレミキシング
し,次いでエクストルーダーで溶融・混練し,冷却後振
動ミルで粗粉砕した。得られた粗砕物を分級機付のエア
ージェットミルを用いて微粉砕して,粒径10〜20μmを
有する黒色トナーを得た。
得られたトナー5部に対して鉄粉キャリヤー(日本鉄
粉社製 TEFV 200/300)95部を混合して2成分現像剤を
調製した。本現像剤の初期ブローオフ荷電量は−12.5μ
C/gであった。この現像剤の低温低湿(5℃:30%)及び
高温高湿(35℃:90%)での各初期ブローオフ荷電量は
それぞれ−12.8μC/g,−12.6μC/gで非常に安定であっ
た。
また,本現像剤を用いて市販の複写機(セレンドラム
使用)にてトナーの画像を形成したところ,カブリのな
い,細線再現性の良好な,且つ,鮮明な黒色の画像が得
られ,本トナーは連続複写60,000枚後においても複写品
質の低下はみられなかった。
実施例2 スチレン−アクリル共重合樹脂(三洋化成社製,ハイマ
ーSMB600) …100部 赤色染料(オリエント化学工業社製,オイル ピンク#
312) …7部 化合物例(19)(色素(19)を用いて得られた1:2型珪
素錯塩) …1.2部 上記配合物を実施例1と同様に処理して赤色系トナー
を調製し,現像剤を得た。本現像剤の初期ブローオフ荷
電量は,−14.0μC/gであった。この現像剤の低温低湿
(5℃:30%)及び高温高湿(35℃:90%)での各初期ブ
ローオフ荷電量はそれぞれ−13.8μC/g,−14.μC/gで非
常に安定であった。
また,実施例1と同様にしてOHP用シートにトナーの
画像を形成したところ,カプリのない,細線で性の良好
な,且つ透明性のある鮮明な赤色の画像が得られた。
実施例3 スチレン−n−ブチルメチアククリレート共重合樹脂
(65/35) …100部 ベンジジンイエロー(C.I.ピグメントイエロー)…4部 荷電制御剤(オリエント化学工業社製,ボントロンE−
84) …0.5部 化合物例(25)(色素(25)を用い得られた1:2型珪素
錯塩) 1部 上記配合物を実施例1と同様に処理して黄色系トナー
を調製し,現像剤を得た。得られたトナー5部に対して
鉄粉キャリヤー(日本接粉社製 TEFV 200/300)95部を
混合して2成分現像剤を調製した。本現像剤の初期ブロ
ーオフ荷電量は−20.1μC/gであった。この前像剤の低
温低湿(5℃:30%)及び高温高湿(35℃:90%)での各
初期ブローオフ荷電量はそれぞれ−20.2μC/g,−20.1μ
C/gで非常に安定であった。
また,実施例1と同様にしてトナーの画像を形成した
ところ,カブリのない,鮮明な黄色の画像が得られた。
本トナーは連続複写70,000枚後においても複写品質の低
下はみられなかった。
実施例4 ポリエステル(日本合成化学社製)青色染料 …100部 青色染料(オリエント化学工業社製,オイル ブルー
2N) …3部 化学物例(12)(色素(12)を用いて得られた1:2型珪
素錯塩) …1部 上記配合物を実施例1と同様に処理して青色系トナー
を調製し,現像剤を得た。本現像剤の初期ブローオフ荷
電量は−15.8μC/gであった。この現像剤の低温低湿5
℃:30%)及び高温高湿(35℃:90%)での各初期ブロー
オフ荷電量はそれぞれ−15.2μC/g,−15μC/gで非常に
安定であった。
また,実施例1と同様にしてトナーの画像を形成した
ところ,カブリのない,鮮明な青色の画像が得られ,本
トナーは連続複写60,000枚後においても複写品質の低下
はみられなかった。
実施例5 スチレン−2−エチルヘキシルメタクリレート共重合樹
脂(80/20) …100部 四三酸化鉄(戸田工業社製,EPT−500) …40部 低重合ポリプロピレン(三洋化成社製,ビスコール500
P) …4部 カーボンブラック(三菱化成社製,MA−100) …6部 化合物例(8)(色素(8)を用いて得られた1:2型珪
素錯塩) …1部 上記配合物をボールミルで均一に予備混合し,プレミ
ックスを調製した。次いで,2軸押し出し機(池貝製作社
製,PCM−30)を用いて180℃で溶融混練し,冷却後粗粉
砕,微粉砕,分級を行なって,5〜15μmの粒系範囲を有
する1成分トナーを調製した。ちなみに,このトナー2
部と鉄粉キャリヤー98部(日本鉄粉社製,TEFV200/300)
を混合してブローオフ荷電量を測定したところ,−15.2
μC/gであった。
本トナーを市販の複写機(キャノン,NP−201)にてト
ナーの画像を形成したところ,カブリのない,細線再現
性の良好な,その上,ベタ部反射濃度が1.4という鮮明
な画像が得られた。
比較例1 トナーの実写特性を比較するために,実施例2で用い
た化合物例(19)に代えて,下記 の構造を有する1:2型クロム錯塩染料を用いた以外は,
実施例2と同様にして比較トナーを調製し,このトナー
と鉄粉(日本鉄粉社製,TEFV200/300)キャリヤーから成
る2成分現像剤を用いて市販の複写機(セレンドラム使
用)にて,トナーの画像を形成したところ,連続複写3
0,000枚後においてカブリが発生すると共に,キャリヤ
ー汚染が認められた。また,画像の色彩も鮮明性に欠け
るものであった。
(発明の効果) 本発明に係る含珪素錯塩染料は,重金属を含まない
上,耐光性,耐熱性およびトナー用樹脂に対する分散
性,相溶性に優れるため,トナーの製造の際に生じる熱
分解による荷電制御性の低下,並びに,分散不良による
荷電の不均一性を解消できる。また,使用中,変質して
摩擦帯電量がバラツキまたは減少することがなく極めて
安定したトナーである。このため現像カブリ,トナー飛
散,電子写真感光材料及び複写機の汚染などの障害が除
去されると共に,保存中のトナーの凝集減少が起こらず
長期保存に耐えるトナーであり,トナー画像の定着性お
よび接着性も優れるものである。更には,色相が鮮明で
あるため,カラートナーに用いた場合も有彩色染顔料に
悪影響を及ぼさず,補色効果が良好で鮮明色なカラー画
像を得ることができる。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式[1] [式中,XとYは−N=Z−基に隣接するヒドロキシル基
    又はカルボキシル基を示し,Zは窒素又はCH−基を示し,A
    は置換基を有してもよいベンゼン環又はナフタレン環を
    示し,Bは置換基を有してもよいベンゼン環,ナフタレン
    環,ピラゾロン誘導体の残基又はアセトアニリド誘導体
    の残基を示す。] で表される金属化可能な化合物をリガンドとする1:2型
    含珪素錯塩染料を含有する静電荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】下記一般式[2] [式中,X1とY1は−N=N−基に隣接する−O−又は−C
    OO−を示し,AはC1-5−アルキル,C1-4−アルコキシル,
    ハロゲン,ニトロ,スルファモイル,カルバモイル,N−
    置換−スルファモイル,N−置換−カルバモイル,フェニ
    ルスルホニル,C1-4−アルキルスルホニル,アセチルア
    ミノ及びヒドロキシルからなる群から選ばれた1又は2
    個の基で置換されていてもよいベンゼン環又はナフタレ
    ン環を示し,BはC1-4−アルキル,C1-4−アルコキシル,
    ハロゲン,ニトロ,アミノ,スルファモイル,カルバモ
    イル,N−置換−スルファモイル,N−置換−カルバモイ
    ル,フェニルスルホニル,C1-4−アルキルスルホニル,
    アセチルアミノ,ヒドロキシル及びカルボキシルからな
    る群から選ばれた1又は2個の基で置換されていてもよ
    いベンゼン環,ナフナレン環 (式中,R0-2は0〜2の置換基Rを意味し,各Rは互い
    に独立的に,C1-4−アルキル,C1-4−アルコキシル,ハロ
    ゲン,ニトロ又はスルファモイルを示す。)]で表され
    る含珪素アゾ錯塩染料を含有する静電荷像現像用トナ
    ー。
  3. 【請求項3】下記一般式[3] [式中,X2とY2は−CH=N−基に隣接する−O−又は−C
    OO−を示し,AはC1-5−アルキル,C1-4−アルコキシル,
    ハロゲン,ニトロ,スルファモイル,カルバモイル,N−
    置換−スルファモイル,N−置換−カルバモイル,フェニ
    ルスルホニル,C1-4−アルキルスルホニル,アセチルア
    ミノ及びヒドロキシルからなる群から選ばれた1又は2
    個の基で置換されていてもよいベンゼン環又はナフタレ
    ン環を示し,BはC1-4−アルキル,C1-4−アルコキシル,
    ハロゲン,ニトロ,アミノ,スルファモイル,カルバモ
    イル,N−置換−スルファモイル,N−置換−カルバモイ
    ル,フェニルスルホニル,C1-4−アルキルスルホニル,
    アセチルアミノ,ヒドロキシル及びカルボキシルからな
    る群から選ばれた1又は2個の基で置換されていてもよ
    いベンゼン環又はナフタレン環を示す)]で表される含
    珪素アゾ錯塩染料を含有する静電荷像現像用トナー。
  4. 【請求項4】下記一般式[4] [式中,Y3は−N=Z−基に隣接する−O−又は−COO−
    を示し,Zは窒素又はCH−基を示し,BはC1-4−アルキル,C
    1-4−アルコキシル,ハロゲン,ニトロ,アミノ,スル
    ファモイル,カルバモイル,N−置換−スルファモイル,N
    −置換−カルバモイル,フェニルスルホニル,C1-4−ア
    ルキルスルホニル,アセチルアミノ,ヒドロキシル及び
    カルボキシルからなる群から選ばれた1又は2個の基で
    置換されていてもよいベンゼン環,ナフタレン環, (式中,R0-2は0〜2の置換基Rを意味し,各Rは互い
    に独立的に,C1-4−アルキル,C1-4−アルコキシル,ハロ
    ゲン,ニトロ又はスルファモイルを示す。)]で表され
    る含珪素アゾ錯塩染料を含有する静電荷像現像トナー。
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