JP2003183510A - 荷電制御樹脂粒子及び静電荷像現像用トナー - Google Patents

荷電制御樹脂粒子及び静電荷像現像用トナー

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JP2003183510A
JP2003183510A JP2001380621A JP2001380621A JP2003183510A JP 2003183510 A JP2003183510 A JP 2003183510A JP 2001380621 A JP2001380621 A JP 2001380621A JP 2001380621 A JP2001380621 A JP 2001380621A JP 2003183510 A JP2003183510 A JP 2003183510A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 含有する荷電制御剤の耐熱性、樹脂に対する
親和性・分散性が良好で、帯電立ち上がり速度が高く、
耐環境性・保存安定性に優れ、有彩色・無彩色のトナー
として使用可能な静電荷像現像用トナー及びその製造に
用いる荷電制御樹脂粒子の提供。 【解決手段】 下記式で表され、且つCuKα特性X線
によるX線回折の主要なピークを少なくともブラッグ角
2θにおける6.4±0.2°及び15.4±0.2°
に有する結晶性の3,5−ジ−tert−ブチルサリチ
ル酸亜鉛塩を含有する荷電制御剤と樹脂が混合してなる
荷電制御樹脂粒子。その荷電制御樹脂粒子、着色剤及び
トナー用バインダー樹脂を備えてなる静電荷像現像用ト
ナー。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記
録、静電印刷等における静電潜像を現像するトナーの帯
電量を制御し得る静電荷像現像用トナー及びそのトナー
の製造に原材料として用いる荷電制御樹脂粒子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真法を利用した複写機等において
は、無機または有機光導電性物質を含有する感光層を備
えた感光体上に形成された静電潜像を可視化するため
に、着色剤、定着用の樹脂等を有する種々の乾式或いは
湿式トナーが用いられている。このようなトナーの帯電
性は、静電潜像を現像するシステムにおいて最も重要な
因子である。そこでトナーの帯電量を適切に制御するた
めに、トナー中に、正電荷または負電荷付与性の荷電制
御剤が加えられることが多い。
【0003】従来実用化されている荷電制御剤として、
トナーに正電荷を付与するものには、特公昭41−24
27号公報等に開示されているニグロシン系染料などが
ある。またトナーに負電荷を付与するものとしては、特
公昭41−20153号公報、特公昭43−17955
号公報、特公昭45−26478号公報等に示されてい
る含金属錯塩染料などがある。しかしながら、以上のよ
うな荷電制御剤の多くは、構造が複雑で安定性に乏し
く、例えば機械的摩擦や衝撃、温度や湿度の条件の変
化、電気的衝撃や光照射等により分解または変質し、荷
電制御性が失われやすいものであった。また、こうした
従来の荷電制御剤の多くは有色であり、フルカラートナ
ーには不向きであった。
【0004】このような問題点を解決する手段として、
例えば、特開昭62−145255号公報にはサリチル
酸及びその誘導体の金属塩を荷電制御剤として含有させ
ることが開示されている。また、特開昭63−1633
74号公報にはトナー中に含有させるサリチル酸及びそ
の誘導体の金属塩の結晶構造及び結晶径を特定する方法
が提案されており、その中でも特に3,5−ジ−ter
t−ブチルサリチル酸亜鉛塩を記載されている。これら
はカラートナー用として使用できる利点は有するが、熱
安定性、樹脂に対する均一分散性、又は荷電制御性にお
いて、或いは、特に帯電の立ち上がり速度において不十
分なものがあり、研究の余地があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
存した上記のような課題に鑑み行われたものであって、
その目的とするところは、含有する荷電制御剤の耐熱性
並びに樹脂に対する親和性及び分散性が良好で、帯電の
立ち上がり速度が高く、温度や湿度の変化に対する帯電
安定性(耐環境性)及び帯電特性の経時安定性(保存安
定性)に優れると共に、様々な有彩色又は無彩色のトナ
ーとして使用可能な静電荷像現像用トナー、及びそのト
ナーの製造に原材料として用いる荷電制御樹脂粒子を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の荷電制御樹脂粒子は、少なくとも荷電制御剤と樹脂
とからなる荷電制御樹脂粒子であって、前記荷電制御剤
として、[A]下記一般式(1)で表され、且つCuK
α特性X線(波長1.541Å)によるX線回折の主要
なピークを少なくともブラッグ角2θにおける6.4±
0.2°及び15.4±0.2°に有する結晶性の3,
5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛塩又は[B]
下記一般式(1)で表され、且つCuKα特性X線(波
長1.541Å)によるX線回折の主要なピークを少な
くともブラッグ角2θにおける7.7±0.2°及び1
5.7±0.2°に有する結晶性の3,5−ジ−ter
t−ブチルサリチル酸亜鉛塩を含有することを特徴とす
る。
【化4】 ・・・・・(1) [式(1)中、t−Buはtert−ブチル基を示
す。]
【0007】本発明の荷電制御樹脂粒子並びに着色剤及
びトナー用バインダー樹脂を備えてなる本発明の静電荷
像現像用トナーは、含有する荷電制御剤の耐熱性並びに
樹脂に対する親和性及び分散性が良好で、帯電の立ち上
がり速度が高く、温度や湿度の変化に対する帯電安定性
(耐環境性)及び帯電特性の経時安定性(保存安定性)
に優れると共に、様々な有彩色又は無彩色のトナーとし
て使用可能である。
【0008】前記3,5−ジ−tert−ブチルサリチ
ル酸亜鉛塩は、サリチル酸をブチル化することによって
得られた3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸を原
料とし、これを亜鉛化することにより得ることができ
る。
【0009】前記[A]の結晶性の3,5−ジ−ter
t−ブチルサリチル酸亜鉛塩は、3,5−ジ−tert
−ブチルサリチル酸の亜鉛化を水系反応により行なう場
合、下記乃至の工程を用いて得ることができる。な
お、有機溶剤系の反応も可能であるが、コスト及び安全
性において水系が好ましい。 3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸をアルカリ
性水溶液に溶解させる工程。 亜鉛付与剤を水に溶解させる工程。 による3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸水
溶液を加熱しながらその水溶液にによる亜鉛付与剤の
水溶液を加え、反応終了まで加熱撹拌する反応工程。 による反応混合液を濾過し、濾取物を洗浄して乾燥
した後、粉砕する後処理工程。
【0010】具体的には、例えば次の方法によって合成
することができる。すなわち、3,5−ジ−tert−
ブチルサリチル酸2molに十分なアルカリ性水溶液を
加えて加熱溶解する。一方、亜鉛付与剤1molを仕込
んだ水溶液を用意し、前記の3,5−ジ−tert−ブ
チルサリチル酸の水溶液を加熱しつつ、この水溶液に、
用意した亜鉛付与剤の水溶液を滴下し、加熱及びpH調
整を行なって反応させ、反応終了後、反応混合液を濾過
し、濾取物を水洗して乾燥する。
【0011】3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸
の亜鉛化に用いる亜鉛付与剤としては、硫酸亜鉛、塩化
亜鉛、酢酸亜鉛等を例示することができるがこの限りで
はない。
【0012】このような工程により得ることができる前
記[A]の結晶性の3,5−ジ−tert−ブチルサリ
チル酸亜鉛塩の好ましい例として、CuKα特性X線に
よるX線回折の主要なピークを少なくともブラッグ角2
θにおける5.7±0.2°、6.4±0.2°及び1
5.4±0.2°に有するもの;並びにCuKα特性X
線によるX線回折の主要なピークを少なくともブラッグ
角2θにおける5.2±0.2°、5.7±0.2°、
6.4±0.2°、6.7±0.2°及び15.4±
0.2°に有するもの等を挙げることができる。
【0013】前記[B]の結晶性の3,5−ジ−ter
t−ブチルサリチル酸亜鉛塩は、3,5−ジ−tert
−ブチルサリチル酸の亜鉛化を水系反応により行なう場
合、前記の工程を’による亜鉛付与剤の水溶液を
加熱しながらその水溶液にによる3,5−ジ−ter
t−ブチルサリチル酸水溶液を加え、反応終了まで加熱
撹拌する反応工程。に代えた、、’及びの工程
を用いて得ることができる。
【0014】具体的には、例えば次の方法によって合成
することができる。すなわち、3,5−ジ−tert−
ブチルサリチル酸2molに十分なアルカリ性水溶液を
加えて加熱溶解する。一方、亜鉛付与剤1molを仕込
んだ水溶液を用意し、この水溶液を加熱しつつ、前記の
3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸の水溶液を滴
下し、加熱及びpH調整を行なって反応させ、反応終了
後、反応混合液を濾過し、濾取物を水洗して乾燥する。
亜鉛付与剤の例は前記と同様のものを示すことができ
る。
【0015】このような工程により得ることができる前
記[B]の結晶性の3,5−ジ−tert−ブチルサリ
チル酸亜鉛塩の好ましい例として、CuKα特性X線に
よるX線回折の主要なピークを5.2±0.2°、6.
7±0.2°、7.7±0.2°及び15.7±0.2
°に有するもの等を挙げることができる。
【0016】[B]の結晶性の3,5−ジ−tert−
ブチルサリチル酸亜鉛塩(特に、、、’及びの
工程により得られるもの)は、荷電制御剤として初期の
帯電量が大きく、荷電制御特性が良好であり、而も、そ
の3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛塩粒子
の嵩密度は適度に低い(例えば2乃至5ml/g)もの
として得ることができる。そのため、トナー用樹脂等の
樹脂に対する分散性が向上して樹脂中に均一に分散させ
易くなり、トナーの帯電の立ち上がり速度が高く、温度
や湿度の変化に対する帯電安定性(耐環境性)及び帯電
特性の経時安定性(保存安定性)を向上させることがで
きると共に、所定体積当りの質量を増大させて輸送する
ことができるため、輸送コストの大幅削減が可能であ
る。
【0017】本発明における荷電制御剤は、実質上前記
の結晶性の3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜
鉛塩からなるものとすることができる。
【0018】また前記荷電制御樹脂粒子は、少なくとも
荷電制御剤と樹脂が混合した加熱混練物の固化粉砕粒子
であるものとすることができる。このような荷電制御樹
脂粒子は、例えば、荷電制御剤と樹脂(例えばバインダ
ー樹脂)を任意の割合で混合し、加熱、混練することに
より得られる樹脂組成物を冷却固化して粉砕することに
より得ることができる。
【0019】なお、本発明の荷電制御樹脂粒子における
荷電制御剤(例えば前記[A]又は[B]の結晶性の3,
5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛塩)と樹脂
(例えばバインダー樹脂)の重量混合比は、好ましくは
1:9乃至9:1とすることができる。より好ましくは
3:7乃至7:3である。
【0020】また本発明の静電荷像現像用トナーは、前
述の、前記荷電制御樹脂粒子並びに着色剤及びトナー用
バインダー樹脂を備えてなる静電荷像現像用トナー、又
は、荷電制御剤、着色剤及びトナー用バインダー樹脂を
備えてなる静電荷像現像用トナーであって、その荷電制
御剤として、前記一般式(1)で表され、且つCuKα
特性X線によるX線回折の主要なピークを少なくともブ
ラッグ角2θにおける5.2±0.2°、6.7±0.
2°、7.7±0.2°及び15.7±0.2°に有す
る結晶性の3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜
鉛塩を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー
である。
【0021】
【発明の実施の形態】荷電制御樹脂粒子 本発明における結晶性の3,5−ジ−tert−ブチル
サリチル酸亜鉛塩の粒径は特に限定されないが、平均粒
径が20μm以下、好ましくは10μm以下であるもの
が、樹脂との分散性を向上させる上で好適である。
【0022】本発明における3,5−ジ−tert−ブ
チルサリチル酸亜鉛塩についての所望の結晶変態は、例
えば湿式および/または乾式の分散粉砕や溶剤処理を行
うことにより得ることができる。
【0023】本発明における結晶性の3,5−ジ−te
rt−ブチルサリチル酸亜鉛塩(荷電制御剤)は、従来
のサリチル酸金属塩に比し、樹脂に対する分散性が優れ
ている。ところが、この結晶性の3,5−ジ−tert
−ブチルサリチル酸亜鉛塩を樹脂と混合して本発明の荷
電制御樹脂粒子を調製し、この荷電制御樹脂粒子を着色
剤及びトナー用バインダー樹脂と混合して静電荷像現像
用トナーを調製した場合、前記の本発明における結晶性
の3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛塩が樹
脂に対して更に均一に分散し、その荷電制御性が向上す
る。特に、トナーの摩擦帯電の初期における逆帯電や経
時的な帯電のばらつきの発生を防止することができる。
【0024】本発明の荷電制御樹脂粒子における樹脂と
しては、例えば後記の公知のトナー用バインダー樹脂を
使用することができる。荷電制御樹脂粒子に好ましく使
用することができる樹脂は、数平均分子量(Mn)が2
500乃至30000である樹脂、更に好ましくは、重
量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が2乃至
20の範囲の樹脂である。荷電制御樹脂粒子における樹
脂と、その荷電制御樹脂粒子を用いてトナーを調製する
際に用いる樹脂は、同一であってもよく、異なるものを
用いることもできる。
【0025】本発明の荷電制御樹脂粒子は例えば次のよ
うに製造される。すなわち、少なくとも荷電制御剤と樹
脂を、ヘンシルミキサー又はその他の混合機により十分
混合した後、加熱ロール、ニーダ、エクストルーダ等の
熱混練機を用いて常圧又は加圧下で溶融混練し、それを
冷却固化させた後、粉砕することにより荷電制御樹脂粒
子を得ることができる。
【0026】本発明の荷電制御樹脂粒子の製造において
用いる荷電制御剤は、例えば乾燥粉末状のものでもよ
く、乾燥させる前の水性プレスケーキの状態で用いるこ
ともできる。また、乾燥粉末状の荷電制御剤を使用する
場合は、樹脂への分散性を向上させるために分散助剤又
は添加剤を加えることができる。例えば、水又は各種有
機溶剤を使用してもよい。すなわち、本発明の荷電制御
剤と樹脂と水又は各種有機溶剤をヘンシルミキサー、そ
の他の混合機により混合した後、加熱ロール、フラッシ
ャー、ニーダ、エクストルーダ等に仕込んで混合する。
或いはフラッシャーやニーダ等を用いる場合は最初から
1段で荷電制御剤と樹脂と水又は各種有機溶剤を仕込ん
で混合することもできる。次いで加圧下又は常圧で加熱
して溶融混練する。その後、残留している水又は溶剤を
常圧又は減圧下で蒸発させることにより除去して乾燥さ
せる。それを冷却固化した後、粉砕することにより荷電
制御樹脂粒子を得ることができる。前記有機溶剤として
は公知の有機溶剤を用いることができるが、好ましくは
エタノール、メタノール、イソプロパノール、アセトン
など、低沸点で揮発性の高い溶剤を挙げることができ
る。
【0027】静電荷像現像用トナー 本発明の静電荷像現像用トナーは、荷電制御剤[上記一
般式(1)で表され、且つCuKα特性X線によるX線
回折の主要なピークを少なくともブラッグ角2θにおけ
る5.2±0.2°、6.7±0.2°、7.7±0.
2°及び15.7±0.2°に有する結晶性の3,5−
ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛塩]又は本発明の
荷電制御樹脂粒子、トナー用バインダー樹脂、及び着色
剤を備えてなるものである。
【0028】本発明の静電荷像現像用トナーにおける荷
電制御剤の配合量は、トナー用バインダー樹脂(又はト
ナー用バインダー樹脂及び荷電制御樹脂粒子における樹
脂の総量)100重量部に対して、0.1乃至10重量
部、好ましくは0.5乃至5重量とすることができる。
【0029】本発明のトナーに用いられる樹脂として
は、トナー用バインダー樹脂として従来より使用されて
いる樹脂を例示することができる。すなわち、ポリスチ
レン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、スチレン−ブタジ
エン樹脂、スチレン−マレイン樹脂、スチレン−ビニル
メチルエーテル樹脂、スチレン−メタアクリル酸エステ
ル共重合体、ポリエステル系樹脂、フェノール樹脂、エ
ポキシ樹脂等等の合成樹脂である。これらの樹脂は、単
独で或いは数種をブレンドして用いることもできる。こ
れらの樹脂のうち好ましいものは、ガラス転移温度が5
0乃至75℃、軟化点が80乃至150℃、数平均分子
量が1000乃至30000の樹脂であり、更に好まし
いのは、重量平均分子量/数平均分子量が2乃至50の
樹脂である。
【0030】トナー用バインダー樹脂や荷電制御樹脂粒
子における樹脂が、減法混色によるフルカラー用トナー
又はOHP(オーバーヘッドプロジェクタ)に用いられ
るトナー等に好適に使用されるためには、透明性を有す
ること、実質的に無色であること(トナー画像に色調障
害を生じない程度の色であること)、用いる荷電制御剤
との相溶性があること、適当な熱又は圧力下で流動性を
有すること、微粒化が可能であることなどの特性が要求
される。このような樹脂として、例えば、ポリスチレン
樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、スチレ
ン−メタアクリル酸エステル共重合体、ポリエステル系
樹脂等を好適に使用することができる。特に酸価1乃至
50mgKOH/gを有するポリエステル系樹脂又はス
チレン−アクリル樹脂が好ましい。
【0031】本発明のトナーにおいては、着色剤とし
て、公知の多数の染料、顔料を用いることができる。カ
ラートナーに用い得るものの具体例は次の通りである。
すなわち、カーボンブラック、キノフタロン、ハンザイ
エロー、ローダミン6Gレーキ、キナクリドン、ローズ
ベンガル、銅フタロシアニンブルー及び銅フタロシアニ
ングリーン等の有機顔料、アゾ系染料、キノフタロン系
染料、アントラキノン系染料、キサンテン系染料、トリ
フェニルメタン系染料、フタロシアニン系染料等の各種
の油溶性染料や分散染料のほか、染料や顔料が高級脂肪
酸や合成樹脂等で加工されたものが挙げられる。
【0032】本発明の静電荷像現像用トナーには、上記
のような着色剤を、例えば単独で又は2種以上配合して
使用することができる。フルカラー用の三原色トナーの
調整に好適に使用し得るのは、分光特性が良好な染料、
顔料である。また、有彩色のモノカラートナーには、着
色剤として、同色系の顔料と染料、例えばローダミン系
の顔料と染料、キノフタロン系の顔料と染料、フタロシ
アニン系の顔料と染料を、適宜配合して用いることがで
きる。
【0033】また、トナーの品質を向上させる上で、例
えば、オフセット防止剤、流動性改良剤(例えば、シリ
カ、酸化アルミニウム、酸化チタン等の各種金属酸化
物、又はフッ化マグネシウム等)、クリーニング助剤
(例えば、ステアリン酸等の金属石鹸;フッ素系合成樹
脂微粒子、シリコン系合成樹脂微粒子、スチレン−(メ
タ)アクリル系合成樹脂微粒子等の各種合成樹脂微粒子
等)等の添加剤を、トナーに内添または外添させること
ができる。
【0034】前記の定着性向上のために用いるオフセッ
ト防止剤(離型剤)としては、各種ワックス、特に平均
分子量が500乃至15000であるワックスが好まし
い。具体的には、低分子量ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、酸化型のポリプロピレン、酸化型のポリエチレン等
のポリオレフィン型ワックス;カルナウバワックス、ラ
イスワックス、モンタン型ワックス等の天然ワックス等
を用いることができる。
【0035】本発明の静電荷像現像用トナーは、例えば
次のように製造される。すなわち、上記のようなトナー
用バインダー樹脂、着色剤、及び、荷電制御剤又は荷電
制御樹脂粒子、並びに、必要に応じて磁性材料、流動化
剤等を、ボールミルその他の混合機により十分混合した
後、加熱ロール、ニーダ、エクストルーダ等の熱混練機
を用いて溶融混練し、冷却固化後、粉砕及び分級するこ
とにより、平均粒径5乃至20μmのトナーを得る。
【0036】また、バインダー樹脂溶液中に材料を分散
した後、噴霧乾燥することにより得る方法、バインダー
樹脂を構成すべき単量体に所定材料を混合して乳化懸濁
液とした後に重合させてトナーを得る重合法トナー製造
法(例えば、特開平1−260461号公報、特開平2
−32365号公報記載の方法)等を応用することもで
きる。本発明のトナーを2成分現像剤として用いる場合
には、本発明のトナーをキャリヤ粉と混合して用い、2
成分磁気ブラシ現像法等により現像することができる。
【0037】キャリヤとしては、公知のものが全て使用
可能であり特に限定されない。例示するならば、粒径5
0乃至200μm程度の鉄粉、ニッケル粉、フェライト
粉、ガラスビーズ等、並びに、これらの表面をアクリル
酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共
重合体、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、フッ化エチ
レン系樹脂等でコーティングしたもの等が挙げられる。
【0038】本発明のトナーを1成分現像剤として用い
る場合には、上記のようにしてトナーを製造する際に、
例えば鉄粉、ニッケル粉、フェライト粉等の強磁性材料
製の微粉体を添加分散させて用いることができる。この
場合の現像法としては、例えば接触現像法、ジャンピン
グ現像法等を挙げることができる。
【0039】
【発明の効果】本発明の静電荷像現像用トナーは、含有
する荷電制御剤の耐熱性並びに樹脂に対する親和性及び
分散性が良好で、帯電の立ち上がり速度が高いため電子
写真プロセス等の高速化及び初期画像の品質向上効果が
高く、温度や湿度の変化に対する帯電安定性(耐環境
性)及び帯電特性の経時安定性(保存安定性)に優れる
と共に、様々な有彩色又は無彩色のトナーとして使用可
能である。
【0040】本発明の荷電制御樹脂粒子と、着色剤及び
トナー用バインダー樹脂を用いて静電荷像現像用トナー
を調製した場合、荷電制御樹脂粒子に含有された結晶性
の3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛塩が樹
脂中に均一性高く分散し、その荷電制御性が向上する。
特に、トナーの摩擦帯電の初期における逆帯電や経時的
な帯電のばらつきの発生を防止することができる。
【0041】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、勿論本発明はこれらのみに限定されるものではな
い。なお、以下の記述においては、「重量部」を「部」
と略す。
【0042】実施例1乃至5は、荷電制御樹脂粒子の製
造についてのものである。
【0043】実施例1 ポリエステル樹脂[ダイアクロンER561(商品名)
三菱化学社製]・・・50部 荷電制御剤(CuKα特性X線[波長1.541Å]に
よるX線回折の主要なピークをブラッグ角2θにおける
5.7±0.2°、6.4±0.2°及び15.4±
0.2°に有する結晶性の3,5−ジ−tert−ブチ
ルサリチル酸亜鉛塩。X線回折チャートを図1に示
す。)・・・50部 メタノール・・・10部
【0044】上記配合物をニーダに仕込んで15分間混
合することによりポリエステル樹脂粉末及び荷電制御剤
をメタノールで湿潤させた後、この混合物を徐々に加熱
してメタノールを蒸発させながら溶融混錬した。これを
一旦冷却した後、更に加熱2本ロールにより混錬を行
い、これを冷却した後、振動ミルで粗砕することによ
り、荷電制御樹脂粒子1を調製した。
【0045】前記荷電制御剤の製造 3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸25.0g
(サリチル酸をブチル化することによって得られたもの
0.10mol)を2%NaOH水溶液200mlに溶
解させて約70℃に昇温させた。一方、硫酸亜鉛七水和
物14.4g(0.05mol)を水200mlに溶解
させ、この硫酸亜鉛の水溶液を前記3,5−ジ−ter
t−ブチルサリチル酸の水溶液に対し約30分間かけて
滴下した。次いで70乃至80℃で2時間反応させた
後、pHを7.0±0.5に調整し、反応を終了させ
た。
【0046】この反応溶液を熱時濾過し、濾取物を水洗
後、乾燥させることにより、白色の微粉末27.3gを
得た。この白色粉末の嵩密度は6.9ml/gであっ
た。得られた白色粉末を粉末X線回折装置により分析し
たところ、CuKα特性X線[波長1.541Å]によ
るX線回折の主要なピークがブラッグ角2θにおける
5.7±0.2°、6.4±0.2°及び15.4±
0.2°に検出された。
【0047】なお、本実施例及び下記実施例における結
晶性の3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛塩
のX線回折分析は、下記装置を使用して下記条件により
行った。 使用装置:X線回折装置 MXP−18(株式会社マッ
クサイエンス社製) 線源(Target):Cu 波長(Wave Length):1.5405Å(C
uKα1) 管電圧,管電流(Voltage,Current):
40.0kV,200mA 発散スリット(Divergence Slit):
1.0° 受光スリット(Receiving Slit):0.
30mm 散乱スリット(Scatter Slit):1.0° 走査速度(Scanning Speed):4.0d
eg/min
【0048】実施例2 実施例1の3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜
鉛塩を、CuKα特性X線[波長1.541Å]による
X線回折の主要なピークを少なくともブラッグ角2θに
おける5.2±0.2°、5.7±0.2°、6.4±
0.2°、6.7±0.2°及び15.4±0.2°に
有する結晶性の3,5−ジ−tert−ブチルサリチル
酸亜鉛塩(X線回折チャートを図2に示す。)に代える
以外は実施例1と同様に処理して荷電制御樹脂粒子2を
調製した。
【0049】実施例3 実施例1の3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜
鉛塩を、CuKα特性X線[波長1.541Å]による
X線回折の主要なピークを少なくともブラッグ角2θに
おける5.2±0.2°、6.7±0.2°、7.7±
0.2°及び15.7±0.2°に有する結晶性の3,
5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛塩(X線回折
チャートを図3に示す。)に代える以外は実施例1と同
様に処理して荷電制御樹脂粒子3を調製した。
【0050】前記荷電制御剤の製造 硫酸亜鉛七水和物14.4g(0.05mol)を水2
00mlに溶解させた。一方、3,5−ジ−tert−
ブチルサリチル酸25.0g(サリチル酸をブチル化す
ることによって得られたもの0.10mol)を2%N
aOH水溶液200mlに溶解させて約70℃に昇温さ
せ、この3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸水溶
液を前記硫酸亜鉛の水溶液に約30分間かけて滴下し
た。次いで、70乃至80℃で2時間反応させた後、p
Hを7.0±0.5に調整し、反応を終了させた。
【0051】この反応溶液を熱時濾過し、濾取物を水洗
後、乾燥させることにより白色の微粉末27.5gを得
た。この白色粉末の嵩密度は3.0ml/gであった。
得られた白色粉末を粉末X線回折装置にて分析したとこ
ろ、CuKα特性X線[波長1.541Å]によるX線
回折の主要なピークがブラッグ角2θにおける5.2±
0.2°、6.7±0.2°、7.7±0.2°及び1
5.7±0.2°に検出された。
【0052】実施例4 スチレン−アクリル共重合樹脂[アルマテックスCPR
600B(商品名) 三井化学社製]・・・70部 荷電制御剤(CuKα特性X線[波長1.541Å]に
よるX線回折の主要なピークをブラッグ角2θにおける
5.7±0.2°、6.4±0.2°及び15.4±
0.2°に有する結晶性の3,5−ジ−tert−ブチ
ルサリチル酸亜鉛塩)・・・30部
【0053】上記配合物をヘンシルミキサーで均一にプ
レミキシングし、その混合物をニーダで溶融混錬した。
これを一旦冷却させた後、更に加熱2本ロールにより混
錬を行い、これを冷却した後、振動ミルで粗砕すること
により、荷電制御樹脂粒子4を調製した。
【0054】実施例5 実施例4の3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜
鉛塩をCuKα特性X線[波長1.541Å]によるX
線回折の主要なピークを少なくともブラッグ角2θにお
ける5.2±0.2°、6.7±0.2°、7.7±
0.2°及び15.7±0.2°に有する結晶性の3,
5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛塩に代える以
外は実施例4と同様に処理して荷電制御樹脂粒子5を調
製した。
【0055】実施例6乃至10並びに比較例1は、静電
荷像現像用トナーについてのものである。
【0056】実施例6 ポリエステル樹脂[ダイアクロンER561(商品名)
三菱化学社製]・・・100部 カーボンブラック[MA−100(商品名) 三菱化学
社製]・・・6部 低重合ポリプロピレン[ビスコール550−P(商品
名) 三洋化成社製]・・・5部 実施例1で得られた荷電制御樹脂粒子1・・・2部
【0057】上記配合物を高速ミキサーで均一にプレミ
キシングした。次いで、その混合物をエクストルーダで
溶融混練し、冷却後、振動ミルで粗粉砕した。得られた
粗砕物を分級機付きのエアージェットミルを用いて微粉
砕することにより、粒径10及至20μmの負帯電性黒
色トナーを得た。得られたトナー5部に対し、鉄粉キャ
リヤ[TEFV200/300(商品名) パウダーテ
ック社製]95部を混合して現像剤を調製した。
【0058】本現像剤をポリ瓶中に計量し、標準条件
(20℃−60%RH)でこのポリ瓶を回転数100r
pmのボールミルで回転させて本現像剤を撹拌すること
によりこれを帯電させ、現像剤の経時帯電量を測定し
た。経時帯電量の測定結果を表1に示す。
【0059】また、本現像剤をポリ瓶中に計量し、低温
低湿(5℃−30%RH)及び高温高湿(35℃−90
%RH)の各雰囲気中で前記ポリ瓶を回転数100rp
mのボールミルで回転させて本現像剤を10分間撹拌す
ることによりこれを帯電させ、それぞれの帯電量を測定
した。帯電量の環境安定性についての測定結果を表2に
示す。
【0060】経時帯電量
【表1】
【0061】環境安定性
【表2】 本現像剤を用いて市販の複写機(セレンドラム使用のも
の)にてトナーの画像を形成したところ、カブリがな
く、細線再現性、帯電の安定性及び持続性が良好で、画
像濃度低下のない良質な画像が得られた。オフセット現
象も全く観測されなかった。
【0062】実施例7 スチレン−アクリル共重合樹脂[アルマテックスCPR
600B(商品名) 三井化学社製]・・・100部 カーボンブラック[MA−100(商品名) 三菱化学
社製]・・・ 6部 低重合ポリプロピレン[ビスコール550−P(商品
名) 三洋化成社製]・・・5部 実施例1で得られた荷電制御樹脂粒子1・・・2部
【0063】上記配合物を実施例6と同様に処理して粒
径10及至20μmの負帯電性黒色トナー及び現像剤を
調整した。本現像剤を用いて実施例6と同様に経時帯電
量及び帯電量の環境安定性について測定した。それぞれ
の測定結果を表3及び表4に示す。
【0064】経時帯電量
【表3】
【0065】環境安定性
【表4】 本現像剤を用いて市販の複写機(セレンドラム使用のも
の)にてトナーの画像を形成したところ、カブリがな
く、細線再現性、帯電の安定性及び持続性が良好で、画
像濃度低下のない良質な画像が得られた。オフセット現
象も全く観測されなかった。
【0066】実施例8 ポリエステル樹脂[ダイアクロンER561(商品名)
三菱化学社製]・・・100部 カーボンブラック[MA−100(商品名) 三菱化学
社製]・・・6部 低重合ポリプロピレン[ビスコール550−P(商品
名) 三洋化成社製]・・・5部 実施例2で得られた荷電制御樹脂粒子2・・・2部
【0067】上記配合物を実施例6と同様に処理して粒
径10及至20μmの負帯電性黒色トナー及び現像剤を
調整した。本現像剤を用いて実施例6と同様に経時帯電
量及び帯電量の環境安定性について測定した。それぞれ
の測定結果を表5及び表6に示す。
【0068】経時帯電量
【表5】
【0069】環境安定性
【表6】 本現像剤を用いて市販の複写機(セレンドラム使用のも
の)にてトナーの画像を形成したところ、カブリがな
く、細線再現性、帯電の安定性及び持続性が良好で、画
像濃度低下のない良質な画像が得られた。オフセット現
象も全く観測されなかった。
【0070】実施例9 ポリエステル樹脂[ダイアクロンER561(商品名)
三菱化学社製]・・・100部 油溶性マゼンタ色染料[オイルピンク#312(商品
名) オリエント化学工業]・・・6部 低重合ポリプロピレン[ビスコール550−P(商品
名) 三洋化成社製]・・・5部 実施例3で得られた荷電制御樹脂粒子3・・・2部
【0071】上記配合物を実施例6と同様に処理して粒
径10及至20μmの負帯電性マゼンタ色トナー及び現
像剤を調整した。本現像剤を用いて実施例6と同様に経
時帯電量及び帯電量の環境安定性について測定した結果
を表7及び表8に示す。
【0072】経時帯電量
【表7】
【0073】環境安定性
【表8】 本現像剤を用いて市販の複写機(セレンドラム使用のも
の)にてトナーの画像を形成したところ、カブリがな
く、細線再現性が良好で、而も分光特性に優れ、重ね合
わせによる混色に適した透明性のある、鮮明なマゼンタ
色の画像が得られた。
【0074】実施例10 スチレン−アクリル共重合樹脂[アルマテックスCPR
600B(商品名) 三井化学社製]・・・100部 カーボンブラック[MA−100(商品名) 三菱化学
社製]・・・6部 低重合ポリプロピレン[ビスコール550−P(商品
名) 三洋化成社製]・・・5部 荷電制御剤(CuKα特性X線[波長1.541Å]に
よるX線回折の主要なピークを少なくともブラッグ角2
θにおける5.2±0.2°、6.7±0.2°、7.
7±0.2°及び15.7±0.2°に有する結晶性の
3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛塩)・・
・1部
【0075】上記配合物を実施例6と同様に処理して粒
径10及至20μmの負帯電性黒色トナー及び現像剤を
調整した。本現像剤を用いて実施例6と同様に経時帯電
量及び帯電量の環境安定性について測定した。それぞれ
の測定結果を表9及び表10に示す。
【0076】経時帯電量
【表9】
【0077】環境安定性
【表10】 本現像剤を用いて市販の複写機(セレンドラム使用のも
の)にてトナーの画像を形成したところ、カブリがな
く、細線再現性、帯電の安定性及び持続性が良好で、画
像濃度低下のない良質な画像が得られた。オフセット現
象も全く観測されなかった。
【0078】比較例1 荷電制御樹脂粒子に代えて3,5−ジ−tert−ブチ
ルサリチル酸アルミニウム化合物(荷電制御剤)を用い
る以外は実施例6と同様に処理して粒径10及至20μ
mの負帯電性黒色トナー及び現像剤を調整した。本現像
剤を用いて実施例6と同様に経時帯電量及び帯電量の環
境安定性について測定した。それぞれの測定結果を表1
1及び表12に示す。
【0079】経時帯電量
【表11】
【0080】環境安定性
【表12】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の荷電制御剤のX線回折チャートであ
る。
【図2】実施例2の荷電制御剤のX線回折チャートであ
る。
【図3】実施例3の荷電制御剤のX線回折チャートであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鶴原 徹 大阪府寝屋川市讃良東町8番1号 オリヱ ント化学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA06 AB04 CA25 DA02 EA07 EA10 4F070 AA18 AA29 AA47 AA71 AB09 AC42 AE05 FA03 FB06 4J002 BC031 BC041 BC051 BC071 BG001 CC031 CD001 CF001 EJ066 FD090 FD106 FD200 GQ00 GS00 HA09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも荷電制御剤と樹脂が混合してな
    る荷電制御樹脂粒子であって、前記荷電制御剤として、
    下記一般式(1)で表され、且つCuKα特性X線によ
    るX線回折の主要なピークを少なくともブラッグ角2θ
    における6.4±0.2°及び15.4±0.2°に有
    する結晶性の3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸
    亜鉛塩を含有することを特徴とする荷電制御樹脂粒子。 【化1】 ・・・・・(1) [式(1)中、t−Buはtert−ブチル基を示
    す。]
  2. 【請求項2】上記3,5−ジ−tert−ブチルサリチ
    ル酸亜鉛塩が、CuKα特性X線によるX線回折の主要
    なピークを少なくともブラッグ角2θにおける5.7±
    0.2°、6.4±0.2°及び15.4±0.2°に
    有するものである請求項1記載の荷電制御樹脂粒子。
  3. 【請求項3】上記3,5−ジ−tert−ブチルサリチ
    ル酸亜鉛塩が、CuKα特性X線によるX線回折の主要
    なピークを少なくともブラッグ角2θにおける5.2±
    0.2°、5.7±0.2°、6.4±0.2°、6.
    7±0.2°及び15.4±0.2°に有するものであ
    る請求項1記載の荷電制御樹脂粒子。
  4. 【請求項4】少なくとも荷電制御剤と樹脂が混合してな
    る荷電制御樹脂粒子であって、前記荷電制御剤として、
    下記一般式(1)で表され、且つCuKα特性X線によ
    るX線回折の主要なピークを少なくともブラッグ角2θ
    における7.7±0.2°及び15.7±0.2°に有
    する結晶性の3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸
    亜鉛塩を含有することを特徴とする荷電制御樹脂粒子。 【化2】 ・・・・・(1) [式(1)中、t−Buはtert−ブチル基を示
    す。]
  5. 【請求項5】上記3,5−ジ−tert−ブチルサリチ
    ル酸亜鉛塩が、CuKα特性X線によるX線回折の主要
    なピークを少なくともブラッグ角2θにおける5.2±
    0.2°、6.7±0.2°、7.7±0.2°及び1
    5.7±0.2°に有するものである請求項4記載の荷
    電制御樹脂粒子。
  6. 【請求項6】上記荷電制御剤が、実質上、上記の結晶性
    の3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛塩から
    なるものである請求項1乃至5の何れかに記載の荷電制
    御樹脂粒子。
  7. 【請求項7】上記荷電制御樹脂粒子が、少なくとも荷電
    制御剤と樹脂が混合した加熱混練物の固化粉砕粒子であ
    る請求項1乃至6の何れかに記載の荷電制御樹脂粒子。
  8. 【請求項8】荷電制御剤と樹脂の重量混合比が1:9乃
    至9:1である請求項1乃至7の何れかに記載の荷電制
    御樹脂粒子。
  9. 【請求項9】請求項1乃至8の何れかに記載された荷電
    制御樹脂粒子並びに着色剤及びトナー用バインダー樹脂
    を備えてなる静電荷像現像用トナー。
  10. 【請求項10】荷電制御剤、着色剤及びトナー用バイン
    ダー樹脂を備えてなる静電荷像現像用トナーであって、
    前記荷電制御剤として、下記一般式(1)で表され、且
    つCuKα特性X線によるX線回折の主要なピークを少
    なくともブラッグ角2θにおける5.2±0.2°、
    6.7±0.2°、7.7±0.2°及び15.7±
    0.2°に有する結晶性の3,5−ジ−tert−ブチ
    ルサリチル酸亜鉛塩を含有することを特徴とする静電荷
    像現像用トナー。 【化3】 ・・・・・(1) [式(1)中、t−Buはtert−ブチル基を示
    す。]
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