JP2000284536A - 磁性トナーの製造方法 - Google Patents

磁性トナーの製造方法

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JP2000284536A JP9502199A JP9502199A JP2000284536A JP 2000284536 A JP2000284536 A JP 2000284536A JP 9502199 A JP9502199 A JP 9502199A JP 9502199 A JP9502199 A JP 9502199A JP 2000284536 A JP2000284536 A JP 2000284536A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁性粉とワックスの分散がともに良好であり、
流動性と耐ブロッキング性に優れ、印刷において画像濃
度持続性に優れた磁性トナーの製造方法を提供する。 【解決手段】熱可塑性樹脂15〜55重量%と磁性粉4
5〜85重量%とをバッチ式密閉混練機を用いて混練
し、得られた熱可塑性樹脂と磁性粉との混合物60〜8
0重量%、熱可塑性樹脂15〜35重量%及びワックス
1〜5重量%を押出機を用いて混練し、得られた混合物
を粉砕、分級することを特徴とする磁性トナーの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性トナーの製造
方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、磁性粉とワ
ックスの分散がともに良好であり、流動性と耐ブロッキ
ング性に優れ、電子写真法に使用されたとき、印刷にお
いて画像濃度持続性に優れる磁性トナーの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子写真は、光学像を静電荷電のような
電子性の潜像に変換したのち、この静電潜像上に着色し
た帯電性トナー粒子を現像させて可視画像とし、さらに
トナーを紙上に転写させたのち、加熱、圧力などにより
定着させて複写物を得る記録技術であって、操作性、迅
速性、最終画像の安定性に優れるために、複写機のほ
か、レーザープリンター、ファクシミリなどに広く応用
されている。トナー粒子としては、熱可塑性樹脂に磁性
粉を分散した磁性トナーが広く用いられている。磁性ト
ナーは、熱可塑性樹脂に、磁性粉、ワックス、帯電制御
剤などを配合し、加熱混合機を用いて溶融混練し、磁性
粉を分散させたのち、室温まで冷却した材料を粉砕機で
粉砕し、さらに分級することによりサイズを揃えて使用
される。さらに、トナーの流動性、耐久性を高める目的
で、シリカなどの無機微粉末を添加されることが多い。
磁性トナーは、含有される磁性粉の粒径、樹脂との混合
割合、分散状態により帯電特性、磁化特性が大きく変化
する。加熱混合機として押出機を用いると、粒径が細か
く、凝集力の強い磁性粉を使用したとき、磁性粉の分散
が不良となりやすく、トナー粒子の帯電量分布がブロー
ドになり、ブローオフ帯電量値が低くなる。画像性にお
いても、印刷枚数の増加に伴って画像濃度が低下すると
いう問題が生じていた。また、ワックスは、トナーの紙
上への定着過程において、定着機に備えられた熱ローラ
ーからの離型剤としてトナー中に添加され、ワックス含
有量を多くするほど耐オフセット性が向上する。加熱混
合機としてバッチ式密閉混練機を用いると、ワックスの
含有量を増やしたとき、ワックスの分散が不良となりや
すく、磁性トナーの流動性、耐ブロッキング性、耐環境
安定性が低下したり、トナー製造装置内及び電子写真プ
ロセス内のトナー付着など数々の問題が生じていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、磁性粉とワ
ックスの分散がともに良好であり、流動性と耐ブロッキ
ング性に優れ、印刷において画像濃度持続性に優れた磁
性トナーの製造方法を提供することを目的としてなされ
たものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、熱可塑性樹脂と
磁性粉をバッチ式密閉混練機を用いて混練することによ
り、熱可塑性樹脂に磁性粉を分散させ、得られた熱可塑
性樹脂と磁性粉の混合物に、さらに熱可塑性樹脂、ワッ
クスなどを配合して押出機を用いて混練することによ
り、磁性粉とワックスの分散がともに良好な磁性トナー
が得られることを見いだし、この知見に基づいて本発明
を完成するに至った。すなわち、本発明は、(1)熱可
塑性樹脂15〜55重量%と磁性粉45〜85重量%と
をバッチ式密閉混練機を用いて混練し、得られた熱可塑
性樹脂と磁性粉との混合物60〜80重量%、熱可塑性
樹脂15〜35重量%及びワックス1〜5重量%を押出
機を用いて混練し、得られた混合物を粉砕、分級するこ
とを特徴とする磁性トナーの製造方法、(2)押出機を
用いる混練に際して、帯電制御剤0.2〜3重量%を添
加する第(1)項記載の磁性トナーの製造方法、(3)混
合物の粉砕、分級後に、シリカ0.2〜3重量%を添加
する第(1)項又は第(2)項記載の磁性トナーの製造方
法、(4)バッチ式密閉混練機が、バンバリーミキサー
である第(1)項記載の磁性トナーの製造方法、及び、
(5)押出機が、二軸押出機である第(1)項記載の磁性
トナーの製造方法、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の磁性トナーの製造方法に
おいては、熱可塑性樹脂15〜55重量%と磁性粉45
〜85重量%とをバッチ式密閉混練機を用いて混練し、
得られた熱可塑性樹脂と磁性粉との混合物60〜80重
量%、熱可塑性樹脂15〜35重量%及びワックス1〜
5重量%を押出機を用いて混練し、得られた混合物を粉
砕、分級する。本発明方法に用いる熱可塑性樹脂に特に
制限はなく、例えば、ポリスチレン、スチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステ
ル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエス
テル樹脂、エポキシ樹脂などを挙げることができる。こ
れらの中で、スチレン−アクリル酸エステル共重合体を
特に好適に用いることができる。本発明方法において、
これらの熱可塑性樹脂は、1種を単独で用いることがで
き、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもで
きる。本発明方法に用いる磁性粉に特に制限はなく、例
えば、Fe34、γ−Fe23、CrO2、ニッケルフ
ェライト、鉄合金粉末などを挙げることができる。これ
らの中で、Fe34を特に好適に用いることができる。
また、これらの磁性粉の表面に、シランカップリング
剤、チタンカップリング剤などで表面処理を施したもの
を使用することもできる。本発明方法において、磁性粉
の粒径に特に制限はないが、0.1〜1μmであること
が好ましい。本発明方法において、これらの磁性粉は、
1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を
組み合わせて用いることもできる。
【0006】本発明方法に用いるバッチ式密閉混練機に
特に制限はなく、密閉混合室に熱可塑性樹脂と磁性粉を
投入し、加圧ラムにより圧縮し、2本のローターを逆回
転させて、密閉混合室の内壁とローターの間及びロータ
ー相互間の激しいせん断混合効果を利用して混練を行う
装置を用いることができる。このような機構を有するバ
ッチ式密閉混合機としては、バンバリーミキサー、イン
テンシブミキサー、インターナルミキサーなどの名称を
有する各種の装置が販売されている。バンバリーミキサ
ーを用いて混練を行う場合、まずローター回転数を所定
の回転数に設定し、上部シリンダー内の加圧ラムを上げ
て、予備混合した熱可塑性樹脂と磁性粉を投入口から仕
込む。次いで、加圧ラムを徐々に下げる。混練が進むに
つれて、摩擦熱により熱可塑性樹脂と磁性粉の混合物の
温度が上昇するので、ジャケットに温水又は冷水を通じ
て、過熱を防ぐことが好ましい。混練の進行状態は、混
合室内の温度計指示と、電動機の負荷電流により知るこ
とができるので、混練完了とともに底蓋を開き、熱可塑
性樹脂と磁性粉の混合物を落下させることができる。本
発明方法において、バッチ式密閉混練機による混練温度
は、熱可塑性樹脂の種類、分子量、配合量などに応じて
適宜選択することができるが、通常は110〜140℃
で混練することが好ましい。本発明方法においては、粒
径が細かく、凝集力の強い磁性粉を使用した場合であっ
ても、最初にバッチ式密閉混練機により磁性粉が強いせ
ん断力を受けるので、この次の工程の押出機混練におい
て磁性粉がほぐれやすく、熱可塑性樹脂中に磁性粉が均
一かつ微細に分散した磁性トナーが得られる。このよう
にして製造された磁性トナーのブローオフ帯電量値は高
く保たれ、印刷枚数が増加しても画像濃度が低下するお
それがない。本発明方法においては、熱可塑性樹脂15
〜55重量%と磁性粉45〜85重量%をバッチ式密閉
混練機を用いて混練する。熱可塑性樹脂の割合が15重
量%未満であると、磁性粉との混練が困難となって、混
練機を損傷するおそれがある。熱可塑性樹脂の割合が5
5重量%を超えると、最終的なトナー配合における磁性
粉の割合が少なくなってしまい、良好なトナーの現像性
が得られないおそれがある。
【0007】本発明方法においては、バッチ式密閉混練
機を用いた混練により得られる熱可塑性樹脂と磁性粉と
の混合物60〜80重量%、熱可塑性樹脂15〜35重
量%及びワックス1〜5重量%をブレンダーを用いて十
分に混合したのち、連続的に押出機に供給することによ
り混練する。押出機による混練の際に用いる熱可塑性樹
脂に特に制限はなく、例えば、ポリスチレン、スチレン
−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル
酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などを挙げることがで
きる。押出機による混練の際に用いる熱可塑性樹脂は、
バッチ式密閉混練機において磁性粉と混練した熱可塑性
樹脂と同一の樹脂とすることができ、あるいは、バッチ
式密閉混練機において磁性粉と混練した熱可塑性樹脂と
異なる熱可塑性樹脂とすることもできる。本発明方法に
おいて、押出機による混練の際に添加する熱可塑性樹脂
の割合が15重量%未満であると、均一な混練が困難に
なるおそれがある。押出機による混練の際に添加する熱
可塑性樹脂の割合が35重量%を超えると、磁性トナー
の現像性が低下するおそれがある。本発明方法に用いる
ワックスに特に制限はなく、例えば、ポリエチレンワッ
クス、ポリプロピレンワックスなどの合成ワックスや、
パラフィンワックス、モンタンワックスなどの天然ワッ
クスなどを挙げることができる。これらのワックスは、
1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を
組み合わせて用いることもできる。本発明方法におい
て、押出機による混練の際に添加するワックスの割合が
1重量%未満であると、トナーの定着時にワックスの離
型剤効果が十分に発揮されず、定着性、オフセット性を
損なうおそれがある。押出機による混練の際に添加する
ワックスの割合が5重量%を超えると、ワックスの分散
が不良となるおそれがある。本発明方法においては、押
出機を用いる混練に際して、帯電制御剤0.2〜3重量
%を添加することが好ましい。帯電制御剤を添加するこ
とにより、得られる磁性トナーの帯電性を制御すること
ができる。本発明方法に用いる帯電制御剤に特に制限は
なく、例えば、負帯電制御剤としては、サリチル酸クロ
ム錯体、アゾ系クロム錯体などの有機金属錯体などを挙
げることができ、正帯電制御剤としては、ニグロシン、
4級アンモニウム塩などを挙げることができる。これら
の負帯電制御剤及び正帯電制御剤は、それぞれ1種を単
独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わ
せて用いることもできる。本発明方法において、押出機
による混練の際に添加する帯電制御剤の割合が0.2重
量%未満であると、帯電制御剤の効果が十分に発揮され
ないおそれがある。押出機による混練の際に添加する帯
電制御剤の割合が3重量%を超えると、磁性トナーの帯
電特性が不安定になるおそれがある。
【0008】本発明方法に用いる押出機に特に制限はな
いが、二軸押出機、コニーダーなどを好適に用いること
ができる。本発明方法において、押出機による混練温度
に特に制限はなく、熱可塑性樹脂及びワックスの種類、
分子量、配合量などに応じて適宜選択することができる
が、通常は130〜180℃で混練することが好まし
い。本発明方法においては、熱可塑性樹脂と磁性粉との
混合物、熱可塑性樹脂、ワックス、及び、必要に応じて
帯電制御剤を押出機を用いて混練するので、混練温度の
管理が容易で、押出機より押し出される混合物を直ちに
冷却することができる。その結果、ワックスの再凝集を
防いで、良好なワックスの分散を維持することができ、
流動性と耐ブロッキング性に優れた磁性トナーを得るこ
とができる。本発明方法においては、押出機を用いる混
練に際して、さらに他の成分を配合することができる。
他の成分としては、例えば、カーボンブラックなどの顔
料、脂肪酸金属塩などの界面活性剤などを挙げることが
できる。本発明方法においては、押出機を用いる混練に
より得られた混合物を冷却したのち粉砕し、分級する。
本発明方法に用いる粉砕機に特に制限はなく、例えば、
ジェット式微粉砕機、機械式微粉砕機などを挙げること
ができる。本発明方法に用いる分級機にも特に制限はな
く、例えば、風力分級機などを挙げることができる。本
発明方法においては、押出機を用いる混練により得られ
た混合物を、粉砕機を用いて平均粒径8μm程度の粉体
とし、さらに4〜16μmの範囲の粒子に分級し、サイ
ズを揃えた磁性トナーとして使用することが好ましい。
本発明方法においては、押出機を用いた混練により得ら
れた混合物の粉砕、分級後に、シリカ0.2〜3重量%
を添加することが好ましい。粉砕、分級後にシリカを添
加することにより、磁性トナーの流動性、耐久性及びク
リーニング性を向上することができる。シリカの添加量
が0.2重量%未満であると、シリカ添加の効果が十分
に発揮されないおそれがある。シリカの添加量が3重量
%を超えると、電子写真プロセス内におけるトナー飛散
のおそれがある。本発明方法においては、押出機を用い
た混練により得られた混合物の粉砕、分級後に、さらに
シリカ以外の無機微粉末、脂肪酸又はその誘導体、金属
塩などの有機微粉末を添加することができる。
【0009】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例におい
て、磁性トナーの評価は下記の方法により行った。 (1)ワックス分散性 混練物を透過型電子顕微鏡を用いて観察し、粒径3μm
以上のワックスが認められないとき、ワックス分散性良
好、粒径3μm以上のワックスが認められたとき、ワッ
クス分散性不良とする。 (2)流動性 パウダーテスター[ホソカワミクロン(株)]を用いて、
60メッシュ、100メッシュ及び200メッシュの標
準篩を組み合わせ、60メッシュ篩上に磁性トナー20
gを載せ、30秒間篩い分ける。各メッシュ篩上のトナ
ー残量の合計が5g以下のとき流動性良好とし、各メッ
シュ篩上のトナー残量の合計が5gを超えるとき流動性
不良とする。 (3)耐ブロッキング性 磁性トナーを恒温槽に入れ、50℃において8時間保持
する。放冷後、20gを計り取り、パウダーテスター
[ホソカワミクロン(株)]を用いて42メッシュの標準
篩で10秒間篩い分け、篩上のトナー残量が0.2g以
下のとき耐ブロッキング性良好、篩上のトナー残量が
0.2gを超えるとき耐ブロッキング性不良とする。 (4)ブローオフ帯電量値 キャリアとしてフェライトキャリアを用い、磁性トナー
と30分間混合して摩擦帯電させたのち、ブローオフ帯
電量測定器[東芝ケミカル(株)]を用いて測定する。 (5)印刷テスト 磁性トナーの現像装置を備えた市販のレーザープリンタ
ーを用いて、連続して9,000枚のテストパターンを
印刷する。1枚目、1,000枚目、以降1,000枚ご
とに9,000枚目まで、マクベス濃度計[マクベス
社]を用いて画像濃度を測定する。
【0010】実施例1 スチレン−アクリル酸ブチル共重合体樹脂[スチレン/
アクリル酸ブチルモル比80/20、数平均分子量Mn
=6,400、重量平均分子量Mw=265,000、Mw
/Mn=41.4、ガラス転移温度61.2℃]30重量
部と磁性粉Fe34[平均粒径0.2μm、飽和磁化8
9.6emu/g、残留磁化7.8emu/g、保磁力65O
e]70重量部を、バンバリーミキサーを用いて、9分
間混練した。このときの材料温度は、125℃であっ
た。次いで、得られた樹脂と磁性粉の混合物を冷却し、
粉砕した。最終的なトナー成分中の磁性粉の割合が45
重量%となるように、バンバリーミキサーで混練した樹
脂と磁性粉の混合物64.3重量部、上記のスチレン−
アクリル酸ブチル共重合体樹脂31.9重量部、ポリプ
ロピレンワックス[三洋化成(株)、ビスコール550
P]3.5重量部及び負帯電制御剤[オリエント化学
(株)、ポントロンS−34]0.3重量部を混合し、二
軸押出機[スクリュー実効長1,462mm、L/D3
4]を用いてシリンダー及びダイ温度80〜120℃で
混練し、冷却後ペレット化した。ペレットより電子顕微
鏡観察用の試験片を作製し、透過型電子顕微鏡を用いて
観察したところ、粒径3μm以上のワックスは認められ
なかった。得られたペレットを機械式微粉砕機を用いて
平均粒径約8μmに粉砕し、分級により粒径範囲4〜1
6μmの粒子に揃え、さらに疎水性シリカ[日本アエロ
ジル(株)、R972]0.7重量部を添加することによ
り磁性トナーを得た。パウダーテスターを用いて、60
メッシュ、100メッシュ及び200メッシュの標準篩
を組み合わせ、60メッシュ篩上に得られた磁性トナー
20gを載せ、30秒間篩い分けたところ、各メッシュ
篩上のトナー残量の合計は0.7gとなり、流動性は非
常に良好であった。得られた磁性トナーを恒温槽に入
れ、50℃において8時間保持したが、磁性トナーの性
状に変化はなく、パウダーテスターを用いて42メッシ
ュの標準篩で10秒間篩い分けたところ、磁性トナーは
スムースに流出し、篩上のトナー残量は0.1gとな
り、耐ブロッキング性は良好であった。ブローオフ帯電
量測定器を用いて測定したブローオフ帯電量値は、−4
0.5μC/gであった。印刷テストにおける画像濃度
は、1枚目が1.42、1,000枚目が1.44、2,0
00枚目が1.43、3,000枚目が1.46、4,00
0枚目が1.44、5,000枚目が1.46、6,000
枚目が1.44、7,000枚目が1.44、8,000枚
目が1.42、9,000枚目が1.43であり、9,00
0枚の印刷を通じて1.42〜1.46の範囲で安定して
いた。
【0011】比較例1 実施例1で用いたスチレン−アクリル酸ブチル共重合体
樹脂51.2重量部、磁性粉Fe3445.0重量部、ポ
リプロピレンワックス3.5重量部及び負帯電制御剤0.
3重量部を混合し、二軸押出機[スクリュー実効長1,
462mm、L/D34]を用いてシリンダー及びダイ温
度80〜120℃で混練し、冷却後ペレット化した。ペ
レットより電子顕微鏡観察用の試験片を作製し、透過型
電子顕微鏡を用いて観察したところ、粒径3μm以上の
ワックスは認められなかった。得られたペレットを機械
式微粉砕機を用いて平均粒径約8μmに粉砕し、分級に
より粒径範囲4〜16μmの粒子に揃え、さらに実施例
1で用いた疎水性シリカ0.7重量部を添加することに
より磁性トナーを得た。パウダーテスターを用いて、6
0メッシュ、100メッシュ及び200メッシュの標準
篩を組み合わせ、60メッシュ篩上に得られた磁性トナ
ー20gを載せ、30秒間篩い分けたところ、各メッシ
ュ篩上のトナー残量の合計は3.7gとなり、流動性は
良好であった。得られた磁性トナーを恒温槽に入れ、5
0℃において8時間保持したが、磁性トナーの性状に変
化はなく、パウダーテスターを用いて42メッシュの標
準篩で10秒間篩い分けたところ、磁性トナーはスムー
スに流出し、篩上のトナー残量は0.1gとなり、耐ブ
ロッキング性は良好であった。ブローオフ帯電量測定器
を用いて測定したブローオフ帯電量値は、−34.9μ
C/gであった。印刷テストにおける画像濃度は、1枚
目が1.37、1,000枚目が1.32、2,000枚目
が1.29、3,000枚目が1.31、4,000枚目が
1.28、5,000枚目が1.25、6,000枚目が
1.22、7,000枚目が1.24、8,000枚目が
1.17、9,000枚目が1.17であり、印刷枚数の
増加に伴って低下していった。
【0012】比較例2 実施例1で用いたスチレン−アクリル酸ブチル共重合体
樹脂51.2重量部、磁性粉Fe3445.0重量部、ポ
リプロピレンワックス3.5重量部及び負帯電制御剤0.
3重量部を混合し、バンバリーミキサーを用いて、約9
分間混練し、冷却後ペレット化した。ペレットより電子
顕微鏡観察用の試験片を作製し、透過型電子顕微鏡を用
いて観察したところ、粒径3μm以上のワックスが認め
られた。得られたペレットを機械式微粉砕機を用いて平
均粒径約8μmに粉砕し、分級により粒径範囲4〜16
μmの粒子に揃え、さらに実施例1で用いた疎水性シリ
カ0.7重量部を添加することにより磁性トナーを得
た。パウダーテスターを用いて、60メッシュ、100
メッシュ及び200メッシュの標準篩を組み合わせ、6
0メッシュ篩上に得られた磁性トナー20gを載せ、3
0秒間篩い分けたところ、各メッシュ篩上のトナー残量
の合計は7.7gであり、流動性は不良であった。得ら
れた磁性トナーを恒温槽に入れ、50℃において8時間
保持したのち、パウダーテスターを用いて42メッシュ
の標準篩で10秒間篩い分けたところ、篩上には直径1
mm程度の凝集物が存在し、トナー残量は1.8gとな
り、耐ブロッキング性は不良であった。ブローオフ帯電
量測定器を用いて測定したブローオフ帯電量値は、−3
9.0μC/gであった。印刷テストにおける画像濃度
は、1枚目が1.42、1,000枚目が1.41、2,0
00枚目が1.42、3,000枚目が1.42、4,00
0枚目が1.40、5,000枚目が1.36、6,000
枚目が1.40、7,000枚目が1.37、8,000枚
目が1.38、9,000枚目が1.38であり、9,00
0枚の印刷を通じて1.36〜1.42の範囲でほぼ安定
していた。実施例1及び比較例1〜2の結果を、第1表
に示す。
【0013】
【表1】
【0014】第1表に見られるように、スチレン−アク
リル酸ブチル共重合体樹脂と磁性粉をバンバリーミキサ
ーを用いて混練し、得られた混合物にさらにスチレン−
アクリル酸ブチル共重合体樹脂、ワックス及び帯電制御
剤を配合し、二軸押出機を用いて混練した実施例1の磁
性トナーは、ワックス分散性、流動性、耐ブロッキング
性はいずれも良好であり、ブローオフ帯電量値が高く、
9,000枚の印刷テストを行っても画像濃度が安定し
て持続している。これに対して、すべての成分を二軸押
出機を用いて1段で混練した比較例1の磁性トナーは、
ワックス分散性、流動性、耐ブロッキング性はいずれも
良好であるが、ブローオフ帯電量値が低く、印刷テスト
を行うと、印刷枚数の増加とともに、画像濃度が低下す
る。また、すべての成分をバンバリーミキサーを用いて
1段で混練した比較例2の磁性トナーは、ブローオフ帯
電量値が高く、9,000枚の印刷テストにおいても画
像濃度は安定しているが、ワックス分散性が不良であ
り、そのために流動性と耐ブロッキング性も不良とな
り、製造装置内及び電子写真プロセス内のトナー付着が
起こりやすく、取り扱いづらい磁性トナーとなってい
る。
【0015】
【発明の効果】本発明の磁性トナーの製造方法によれ
ば、熱可塑性樹脂と磁性粉をバッチ式密閉混練機を用い
て混練したのち、得られた熱可塑性樹脂と磁性粉の混合
物にさらに熱可塑性樹脂、ワックス、及び、必要に応じ
て帯電制御剤を加えて押出機を用いて混練するので、磁
性トナー中での磁性粉とワックスの分散性がともに良好
であり、その結果、流動性と耐ブロッキング性に優れ、
ブローオフ帯電量値が高く、多数枚の印刷を行っても画
像濃度が安定して持続する磁性トナーを得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三村 正敏 岡山県御津郡御津町高津1630−8 株式会 社アイメックス岡山事業所内 (72)発明者 寺坂 友美 岡山県御津郡御津町高津1630−8 株式会 社アイメックス岡山事業所内 (72)発明者 景山 敏之 岡山県御津郡御津町高津1630−8 株式会 社アイメックス岡山事業所内 Fターム(参考) 2H005 AA02 AA06 AA08 AB04 CA14 CB13 DA01 DA05 EA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂15〜55重量%と磁性粉4
    5〜85重量%とをバッチ式密閉混練機を用いて混練
    し、得られた熱可塑性樹脂と磁性粉との混合物60〜8
    0重量%、熱可塑性樹脂15〜35重量%及びワックス
    1〜5重量%を押出機を用いて混練し、得られた混合物
    を粉砕、分級することを特徴とする磁性トナーの製造方
    法。
  2. 【請求項2】押出機を用いる混練に際して、帯電制御剤
    0.2〜3重量%を添加する請求項1記載の磁性トナー
    の製造方法。
  3. 【請求項3】混合物の粉砕、分級後に、シリカ0.2〜
    3重量%を添加する請求項1又は請求項2記載の磁性ト
    ナーの製造方法。
  4. 【請求項4】バッチ式密閉混練機が、バンバリーミキサ
    ーである請求項1記載の磁性トナーの製造方法。
  5. 【請求項5】押出機が、二軸押出機である請求項1記載
    の磁性トナーの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112130435A (zh) * 2020-10-22 2020-12-25 湖北尚彩新材料科技有限公司 一种彩色碳粉的制备工艺流程

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