JPH07234544A - 静電荷像現像用トナ− - Google Patents

静電荷像現像用トナ−

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JPH07234544A
JPH07234544A JP6047923A JP4792394A JPH07234544A JP H07234544 A JPH07234544 A JP H07234544A JP 6047923 A JP6047923 A JP 6047923A JP 4792394 A JP4792394 A JP 4792394A JP H07234544 A JPH07234544 A JP H07234544A
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恵子 岩佐
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修 椋代
Yuji Matsuura
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クロムといった金属を含有しない電子写真用
トナーを提供することにある。 【構成】 下記化合物(1)又は、(2)を含有する事
を特徴とする静電荷像現像用トナ− 【化1】 ・・・(1) 【化2】 ・・・(2) 例えば、 【化3】 【化4】 【効果】 本発明の化合物を電荷制御剤として使用する
事により、バインダ−樹脂に対する分散性が良好で、ト
ナ−製造時の劣化がなく、さまざまな環境条件下でも摩
擦による帯電特性が良好な、高画質の画像を常に安定し
て与えるトナ−が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の化合物を含有す
る静電荷像現像用トナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式による画像形成プロセスで
は、セレン、セレン合金、硫化カドミウム、アモルファ
スシリコン等の無機感光体や、電荷発生剤と電荷輸送剤
を用いた有機感光体に静電潜像を形成し、これをトナー
により現像、紙やプラスチックフィルムに転写、定着し
て可視画像を得る。
【0003】感光体には、その構成により正帯電性と負
帯電性が有り、露光により印字部を静電潜像として残す
場合は逆符号帯電性トナーにより現像し、一方、印字部
を除電して反転現像を行なう場合は同符号帯電性トナー
により現像する。トナーはバインダー樹脂と着色剤及び
その他添加剤により構成されるが、望ましい摩擦帯電特
性(帯電速度、帯電レベル、帯電安定性等)や経時安定
性、環境安定性を付与するため、一般に電荷制御剤が使
用される。この電荷制御剤によりトナーの特性は大きく
影響を受ける。
【0004】又、カラートナーの場合においては、色相
に影響を与えない淡色、望ましくは無色の電荷制御剤が
必要である。これら淡色、あるいは無色の電荷制御剤と
しては、例えば、負帯電性トナ−用には特公昭55−4
2752号公報、特開昭61−69073号公報、特開
昭61−221756号公報等に記載されたヒドロキシ
安息香酸誘導体の金属錯塩化合物、特開昭57−111
541号公報等に記載された芳香族ジカルボン酸金属塩
化合物、特開昭61−141453号公報、特開昭62
−94856号公報等に記載されたアントラニル酸誘導
体の金属錯塩化合物、USP−4767688、特開平
1−306861号公報等に記載された有機ホウ素化合
物、及び特開昭61−3149号公報に記載されたビフ
ェノール化合物等がある。また、正帯電性トナ−用に
は、特開昭57−119364号公報、特開昭58−9
154号公報、特開昭58−98742号公報等に記載
された第四級アンモニウム塩化合物がある。
【0005】しかしながら、これらの電荷制御剤は環境
問題の懸念されるクロム化合物であったり、完全に無色
になり得ない物であったり、又は、帯電付与効果が低
い、逆帯電トナーが多い、あるいは分散性や化合物の安
定性に乏しい等の欠点があり、帯電制御剤として満足す
る性能を有すものはなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、化合物の安
定性が良く、バインダー樹脂に対する分散性が良好であ
り、トナー製造時の劣化がなく、さまざまな環境条件下
でも、摩擦による帯電特性が良好で、高画質の画像を常
に安定して与えるトナーを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、バインダ
ー樹脂との分散性が良好で、トナーに良好な帯電特性を
付与することができる無色の安定な化合物を見出し、こ
れを電荷制御剤として使用する事により優れたトナーを
発明するに到った。
【0008】すなわち、本発明は下記一般式(1)
【0009】
【化5】 ・・・(1)
【0010】〔式中R1は水素原子、炭素数1〜12の
アルキル基、ヒドロキシル基、炭素数1〜8のアルコキ
シル基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基又
は置換基を有しても良いフェニル基を表し、R2は、置
換基を有しても良い炭素数4〜12のアルキル基、又は
下記一般式
【0011】
【化6】
【0012】(R3は水素原子、炭素数1〜8のアルキ
ル基、ヒドロキシル基、炭素数1〜8のアルコキシル
基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、カルバモイル
基、アルキルアミノ基、カルボキシル基、炭素数1〜8
のエステル基又はアセチル基を表し 、mは1〜5の整
数を表す)、又は窒素あるいは酸素原子を含む複素環化
合物を表し、nは4〜8の整数を表す〕、あるいは下記
一般式(2)
【0013】
【化7】 ・・・(2)
【0014】〔式中R4は水素原子又は炭素数1〜8の
アルキル基を表し、R5は水素原子、炭素数1〜12の
アルキル基、ヒドロキシル基、置換基を有しても良いフ
ェニル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、アミノ基又
は炭素数1〜8のアルキルアミノ基を表し、R6は水素
原子、置換基を有しても良い炭素数1〜12のアルキル
基 、又は下記一般式
【0015】
【化8】
【0016】(R7は水素原子、炭素数1〜8のアルキ
ル基、ヒドロキシル基、炭素数1〜8のアルコキシル
基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、カルバモイル
基、アルキルアミノ基、カルボキシル基、炭素数1〜8
のエステル基又はアセチル基を表し 、m′は1〜5の
整数を表す)、又は窒素あるいは酸素原子を含む複素環
化合物を表し、n′は4〜8の整数を表す〕で表される
化合物を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナ
ーに関する。
【0017】本発明の静荷電性現像用トナーに含有され
る一般式(1)及び(2)で表される化合物は公知の合
成法により製造される。
【0018】本発明は、基本的にバインダー樹脂と着色
剤及び本発明にかかる一般式(1)又は、(2)に示す
化合物とにより構成されるが、本発明のトナーを製造す
る方法としては、これらの混合物を加熱混合装置により
バインダー樹脂の溶融下、混練し、冷却後、粗粉砕、微
粉砕、分級して得る方法、これらの混合物を溶媒に溶解
し、噴霧により微粒化、乾燥し、分級して得る方法や、
懸濁させたモノマー粒子中に着色剤や一般式(1)又
は、(2)に示す電荷制御剤を分散させ、重合法により
得る方法等がある。
【0019】バインダー樹脂としては、ポリスチレン、
スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−
プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、
アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、オレフ
ィン樹脂、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン
樹脂、ポリビニルブチラール等を単独又は、混合して使
用する事が出来る。
【0020】又、着色剤としては、黒色トナー用には一
般的にカーボンブラックが使用されており、カラートナ
ー用には次のような着色剤が使用できる。イエロー着色
剤としては、C.I.ピグメントイエロー1、C.I.
ピグメントイエロー5、C.I.ピグメントイエロー1
2、C.I.ピグメントイエロー17等のアゾ系有機顔
料や黄土のような無機顔料又はC.I.ソルベントイエ
ロー2、C.I.ソルベントイエロー6、C.I.ソル
ベントイエロー14、C.I.ソルベントイエロー19
等の油溶性染料等、
【0021】マゼンタ着色剤としては、C.I.ピグメ
ントレッド57、C.I.ピグメントレッド57:1等
のアゾ顔料、C.I.ピグメントバイオレット1、C.
I.ピグメントレッド81等のキサンテン顔料、C.
I.ピグメントレッド87、C.I.バットレッド1、
C.I.ピグメントバイオレット38等のチオインジゴ
顔料又はC.I.ソルベントレッド19、C.I.ソル
ベントレッド49、C.I.ソルベントレッド52等の
油溶性染料等、
【0022】シアン着色剤としては、C.I.ピグメン
トブルー1等のトリフェニルメタン顔料、C.I.ピグ
メントブルー15、C.I.ピグメントブルー17等の
フタロシアニン顔料又はC.I.ソルベントブルー2
5、C.I.ソルベントブルー40、C.I.ソルベン
トブルー70等の油溶性染料等、それぞれ公知の着色剤
を使用する事ができる。
【0023】電荷制御剤として使用できる本発明にかか
る化合物の具体的な例としては次のようなものが挙げら
れる。
【0024】化合物No(1)
【化9】
【0025】化合物No(2)
【化10】
【0026】化合物No(3)
【化11】
【0027】化合物No(4)
【化12】
【0028】化合物No(5)
【化13】
【0029】化合物No(6)
【化14】
【0030】化合物No(7)
【化15】
【0031】化合物No(8)
【化16】
【0032】化合物No(9)
【化17】
【0033】化合物No(10)
【化18】
【0034】化合物No(11)
【化19】
【0035】化合物No(12)
【化20】
【0036】化合物No(13)
【化21】
【0037】化合物No(14)
【化22】
【0038】化合物No(15)
【化23】
【0039】化合物No(16)
【化24】
【0040】化合物No(17)
【化25】
【0041】化合物No(18)
【化26】
【0042】化合物No(19)
【化27】
【0043】化合物No(20)
【化28】
【0044】化合物No(21)
【化29】
【0045】化合物No(22)
【化30】
【0046】化合物No(23)
【化31】
【0047】化合物No(24)
【化32】
【0048】化合物No(25)
【化33】
【0049】化合物No(26)
【化34】
【0050】化合物No(27)
【化35】
【0051】化合物No(28)
【化36】
【0052】化合物No(29)
【化37】
【0053】化合物No(30)
【化38】
【0054】化合物No(31)
【化39】
【0055】化合物No(32)
【化40】
【0056】化合物No(33)
【化41】
【0057】化合物No(34)
【化42】
【0058】又、トナーには、添加剤として、感光体・
キャリアーの保護、トナーの流動性向上、熱特性・電気
特性・物理特性の調整、抵抗調整、軟化点調整、定着性
向上等を目的として、疎水性シリカ、金属石ケン、フッ
素系界面活性剤、フタル酸ジオクチル、ワックス、酸化
スズ、導電性酸化亜鉛等が必要により使用される。
【0059】二成分現像剤に本発明のトナーを用いた場
合、キャリアとしては、微小なガラスビーズ、鉄粉、フ
ェライト粉、磁性粒子を分散した樹脂粒子のバインダ型
キャリアや表面をポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、
アクリル系樹脂、シリコン系樹脂等で被覆した樹脂コー
トキャリア等が用いられる。又、本発明のトナーは一成
分トナーとして用いても優れた性能を示す。
【0060】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。実施例中の部は重量部を表わす。
【0061】実施例1 (化合物No(9))1部、カーボンブラック5部、ス
チレン−エチルヘキシルメタクリレート共重合体94部
を加熱混合装置により混練し、冷却後、ハンマーミルで
粗粉砕した。ジェットミルで微粉砕したのち分級して1
0〜12μmの黒色トナーを得た。このトナーを鉄粉キ
ャリアと4対100の重量比で混合し、振とうしたとこ
ろトナーは負に帯電し、ブローオフ粉体帯電量測定装置
で測定したところ帯電量は−23μc/gであった。本
トナーを使用し、改造市販複写機で画像を出したとこ
ろ、初期及び1万枚コピー後でも鮮明な画質の像を得る
事ができた。
【0062】実施例2 (化合物No(16))1部、カーボンブラック5部、
スチレン−エチルヘキシルメタクリレート共重合体94
部を加熱混合装置により混練し、冷却後、ハンマーミル
で粗粉砕した。ジェットミルで微粉砕したのち分級して
10〜12μmの黒色トナーを得た。このトナーを鉄粉
キャリアと4対100の重量比で混合し、振とうしたと
ころトナーは負に帯電し、ブローオフ粉体帯電量測定装
置で測定したところ帯電量は−18μc/gであった。
本トナーを使用し、改造市販複写機で画像を出したとこ
ろ、初期及び1万枚コピー後でも鮮明な画質の像を得る
事ができた。
【0063】実施例3 (化合物No(9))1部、銅フタロシアニン系油溶性
染料であるSpilon Blue 2BNH(保土谷
化学工業株式会社製品)5部、スチレン−ブチルメタク
リレート共重合体94部を加熱混合装置により混練し、
冷却後、ハンマーミルで粗粉砕した。ジェットミルで微
粉砕したのちに分級して10〜12μmの青色トナーを
得た。このトナーを鉄粉キャリアと4対100の重量比
で混合し、振とうしたところトナーは負に帯電し、ブロ
ーオフ粉体帯電量測定装置で測定したところ帯電量は−
25μc/gであった。本トナーを使用し、改造市販複
写機で画像を出したところ、初期及び1万枚コピー後で
も鮮明な画質の像を得る事ができた。
【0064】実施例4 (化合物No(9))1部、カーボンブラック5部、ス
チレン−エチルヘキシルメタクリレート共重合体94部
を加熱混合装置により混練し、冷却後、ハンマーミルで
粗粉砕した。ジェットミルで微粉砕したのち分級して1
0〜12μmの黒色トナーを得た。このトナーをシリコ
ンコーティングキャリアと4対100の重量比で混合
し、振とうしたところトナーは負に帯電し、ブローオフ
粉体帯電量測定装置で測定したところ帯電量は−15μ
c/gであった。本トナーを使用し、改造市販複写機で
画像を出したところ、初期及び1万枚コピー後でも鮮明
な画質の像を得る事ができた。
【0065】実施例5 (化合物No(6))1部、カーボンブラック5部、ス
チレン−エチルヘキシルメタクリレート共重合体94部
を加熱混合装置により混練し、冷却後、ハンマーミルで
粗粉砕した。ジェットミルで微粉砕したのち分級して1
0〜12μmの黒色トナーを得た。このトナーをアクリ
ルコーティングキャリアと4対100の重量比で混合
し、振とうしたところトナーは負に帯電し、ブローオフ
粉体帯電量測定装置で測定したところ帯電量は−16μ
c/gであった。本トナーを使用し、改造市販複写機で
画像を出したところ、初期及び1万枚コピー後でも鮮明
な画質の像を得る事ができた。
【0066】実施例6 (化合物No(31))1部、磁性鉄粉60部、スチレ
ン−アクリル系共重合体100部を加熱混合装置により
混練し、冷却後、ハンマーミルで粗粉砕した。ジェット
ミルで微粉砕したのち分級して10〜12μmの黒色ト
ナーを得た。本一成分系トナーを使用し、改造市販複写
機で画像を出したところ、初期及び1万枚コピー後でも
鮮明な画質の像を得る事ができた。
【0067】実施例7〜13 実施例1の化合物No(9)の代わりに表1に示した化
合物を用いた他は、実施例1と同様に行なって表1に示
す結果を得た。
【0068】
【表1】
【0069】
【発明の効果】本発明の化合物を電荷制御剤として含有
するトナ−は良好な耐環境性、経時安定性を有してい
る。その結果コピ−汚れの等の発生しない高品質の静電
荷像現像用トナ−である。また、電荷制御剤自身白色あ
るいは実質的に無色(着色剤の彩色に影響しない)であ
ることから、カラ−トナ−に要求される色相に合わせて
任意の着色剤を選定する事が可能であり、染料、顔料が
有する本来の色相を何ら阻害する事が無い事も特徴であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式 (1) 【化1】 ・・・(1) 〔式中R1は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、
    ヒドロキシル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、アミ
    ノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基又は置換基を有
    しても良いフェニル基を表し、R2は、置換基を有して
    も良い炭素数4〜12のアルキル基、又は下記一般式 【化2】 (R3は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、ヒドロ
    キシル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、ハロゲン原
    子、ニトロ基、アミノ基、カルバモイル基、アルキルア
    ミノ基、カルボキシル基、炭素数1〜8のエステル基又
    はアセチル基を表し 、mは1〜5の整数を表す)、又
    は窒素あるいは酸素原子を含む複素環化合物を表し、n
    は4〜8の整数を表す〕、あるいは下記一般式(2) 【化3】 ・・・(2) 〔式中R4は水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を
    表し、R5は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、
    ヒドロキシル基、置換基を有しても良いフェニル基、炭
    素数1〜8のアルコキシル基、アミノ基又は炭素数1〜
    8のアルキルアミノ基を表し、R6は水素原子、置換基
    を有しても良い炭素数1〜12のアルキル基 、又は下
    記一般式 【化4】 (R7は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、ヒドロ
    キシル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、ハロゲン原
    子、ニトロ基、アミノ基、カルバモイル基、アルキルア
    ミノ基、カルボキシル基、炭素数1〜8のエステル基又
    はアセチル基を表し 、m′は1〜5の整数を表す)、
    又は窒素あるいは酸素原子を含む複素環化合物を表し、
    n′は4〜8の整数を表す〕で表される化合物を含有す
    ることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
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