JP2011511958A - オフセット印刷用凹板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明はガラス基材上に銅金属をコーティングする段階と、前記コーティングされた銅金属上にフォトレジストをコーティングする段階と、前記フォトレジスト膜を露光してから現像し、一部領域のフォトレジストを除去することで、所望する形状のフォトレジストパターンを形成する段階と、前記現像によりフォトレジストが除去された部分をニッケルでメッキする段階と、残っているフォトレジストを除去してからメッキされた表面を研磨(grinding)する段階を含んでなるオフセット印刷用凹板の製造方法を提供する。本発明のオフセット印刷用凹板の製造方法は、フォトリソグラフィ工程を通じてパターンが形成されるため、パターンの精密度が高く、ガラス基材を使用するため、厚さの均一性に優れ、凹板の最も外側の表面がニッケルから成っており、耐久性に優れた凹板が提供できるようにする。
【選択図】図2

Description

本発明はオフセット印刷用凹板の製造方法に関し、より詳細には、耐久性及び精密度に優れたオフセット印刷用凹板の製造方法に関する。
オフセット印刷は、印刷しようとするパターンが形成されている印刷板10にインク50を充填し、上記印刷板10に充填されたインク50をパターン模様通りに円筒形のブランケット(BLANKET)20に転写した後、被印刷体30上で上記ブランケット20を回転させて所望する形状を印刷させる印刷方法のことを言う(図1参照)。
このようなオフセット印刷方法は、数十マイクロメーターの微細なパターンを精密に印刷することができ、材料の浪費がないという長所があり、フラットパネルディスプレイ(Flat Panel Display;FPD)産業において、フォトリソグラフィ工程に代わる新たな技術として浮かび上がっている。様々なオフセット印刷方法の中でも凹板オフセット印刷は形成される印刷パターンの高さが比較的高いため、高伝導性が求められる応用分野で技術導入を積極的に検討している。
凹板オフセット印刷は、平坦度に優れた基材の一面に、印刷しようとするパターン形状を陰刻で形成した後、上記陰刻の部分に印刷インクを充填し、上記充填されたインクをパターン模様通りにブランケットに転写させた後、被印刷体(基材)上に再び転写させる方式で行われる。
凹板オフセット印刷において、印刷品質を決める主な因子は、凹板の厚さの均一性、表面平坦度、パターンの精密加工の可否等である。現在、オフセット印刷用凹板に主に使用される材質はガラスであり、ガラス材質の凹板はフォトリソグラフィ及びエッチング工法でパターンを製造することができるため、パターンの精密度に優れ、且つ平坦度がよいため、印刷品質に優れるという長所がある。しかし、ガラス材質は耐久性に弱く、金属材質から成るドクターブレード40により表面にスクラッチが発生しやすいという問題点がある。凹板の表面にスクラッチが発生すると、その部位にインクが充填されてブランケットに転写され、これがそのまま被印刷体に転写されて印刷不良の原因となる。上記のような問題点により、ガラス材質の凹板を使用するオフセット印刷の場合、凹板を頻繁に替えなければならないという煩わしさがあった。
本発明は、ガラス材質の凹板と同等の精密度を保持しながらも耐久性に優れたオフセット印刷用凹板を提供することをその目的とする。
上記のような目的を達成するために、本発明はガラス基材上に銅金属をコーティングする段階と、上記コーティングされた銅金属上にフォトレジスト膜を形成する段階と、上記フォトレジスト膜を露光してから現像し、一部領域のフォトレジストを除去することで、所望する形状のフォトレジストパターンを形成する段階と、上記現像によりフォトレジストが除去された部分をニッケルでメッキする段階と、残っているフォトレジストを除去し、ニッケルメッキされた表面を研磨(grinding)する段階とを含んでなるオフセット印刷用凹板の製造方法を提供する。
このとき、上記銅金属はスパッタリング法でコーティングされることが好ましく、上記フォトレジストは乾燥フィルムレジスト(Dry Film Resist)であることが好ましい。また、上記ニッケルメッキは無電解メッキまたは電解メッキ方法で行われることができる。
本発明の方法により製造されたオフセット印刷用凹板は、フォトリソグラフィ工程を通じてパターンが形成されるため、パターンの精密度が高く、ガラス基材を使用するため、厚さの均一性に優れ、凹板の最も外側の表面がニッケルから成っており、耐久性に優れる。
一般的なオフセット印刷を説明するための図面である。 本発明のオフセット印刷用凹板の製造方法を順次に示す図面である。 本発明の実施例により製造された凹板を示す図面である。 本発明の実施例により製造された凹板を利用して印刷した印刷物を示す図面である。 従来のオフセット印刷用凹板を示す図面である。 従来のオフセット印刷用凹板を利用して印刷した印刷物を示す図面である。
本発明のオフセット印刷用凹板の製造方法は、ガラス基材上に銅金属をコーティングする段階と、上記コーティングされた銅金属上にフォトレジストをコーティングする段階と、上記フォトレジスト膜を露光してから現像し、一部領域のフォトレジストを除去することで、所望する形状のフォトレジストパターンを形成する段階と、上記現像によりフォトレジストが除去された部分をニッケルでメッキする段階と、残っているフォトレジストを除去してからメッキされた表面を研磨(grinding)する段階とを含んでなることを特徴とする。
図2には、本発明によるオフセット印刷用凹板の製造方法を説明する図面が図示されている。以下、図2を参照して本発明の各段階をより具体的に説明する。
(1)銅金属コーティングする段階(A)
先ず、ガラス基材上に銅金属をコーティングする。
上記のように、ガラスは厚さの均一性と平坦度に優れるという長所があり、本発明ではガラスを基材として使用することで、凹板の表面平坦度及び厚さの均一度等が優れた状態を保持できるようにした。
上記銅金属コーティングは、当該技術分野において知られている一般的に使用される銅コーティング方法、例えばスパッタリング法等を用いて行うことができる。例えば、本発明の銅金属コーティングは2〜10kWの電力で2〜5m Torr、非活性雰囲気(Ar)の条件下で銅金属をガラス基材上にスパッタリングする方法で行うことができる。
このとき、上記銅コーティング膜の厚さは50nmから500nm程度であることが好ましい。銅コーティング膜の厚さが50nm未満であれば、コーティング膜の厚さの均一性が落ちると、コーティングがうまくできない領域が発生する可能性があり、500nmを超えると、工程時間が長くなり製造費用が上昇するという問題点があるからである。
(2)フォトレジスト膜を形成する段階(B)
上記のような方法でガラス基材上に銅金属コーティングが形成されると、上記銅コーティング膜上にフォトレジストを塗布する。
本発明における上記フォトレジストは、例えば、エポキシ系列のネガティブフォトレジストのような液状フォトレジストであることができ、この場合、上記フォトレジストは、スピンコーティングまたはテーブルコーティング等のように当該技術分野において知られているフォトレジストの塗布方法を通じて銅コーティング膜上に塗布されることができる。
また、本発明では、上記フォトレジストとしてフィルム型レジスト(乾燥フィルムレジスト、Dry Film Resist)を使用してもよく、この場合は、銅コーティング膜上に上記フィルム型レジストを付着する方法でフォトレジスト膜を形成することができる。フィルム型フォトレジストを使用すると、大面積の印刷に有利であり、高価のコーティング装備を使用しなくて済むという長所がある。
(3)露光及び現像する段階(C)
銅コーティング膜上にフォトレジスト膜の形成が完了すると、フォトマスクを利用し上記フォトレジスト膜を選択的に露光する。上記露光は、例えば、フォトマスクを通じてUV等を2秒から10秒の間で照射する方法で行うことができる。
露光が完了すると、現像液を利用して上記フォトレジスト膜を現像し、一部領域のフォトレジストを除去することで、所望するフォトレジストパターンを得る。このとき、上記現像は浸漬(dipping)法、スプレー法等のように当該技術分野に知られているフォトレジストの現像方法を通じて成されることができ、現像液は使用したフォトレジストの種類により適合するものを選択して使用することができる。上記現像により一部領域のフォトレジストが除去されると、上記フォトレジストが除去された領域に銅金属が露出する。
(4)ニッケルメッキする段階(D)
上記フォトレジストが除去され、銅金属が露出した部分にニッケルをメッキする。上記ニッケルメッキは一般的な無電解メッキまたは電解メッキ方法から成ることができる。
一方、必須ではないが、上記ニッケルメッキを実施する前に銅の表面の有機物を除去するための酸洗い工程を行うことが好ましい。酸洗い工程を行うと、銅の表面の有機物が除去されてメッキがより円滑に行われるためである。
上記メッキは、基材をメッキ溶液に浸漬させてメッキを行う。但し、無電解メッキの場合は、酸洗いを終えた基材を先ずPdCl水溶液に浸漬させてニッケル無電解メッキに求められるPd触媒を銅の表面に導入した後、Ni無電解メッキ溶液に浸漬する。
メッキ時間及び電流量はメッキ付着量及びメッキ条件によって異なり、当該技術分野の当業者であれば、経験則上、または実験等を通じて最適化されたメッキ条件を見出すことができる。一般的に無電解メッキの場合は、1時間の浸漬時に6〜8マイクロメーターの厚さのニッケルメッキ層が形成される。
(5)研磨する段階(E)
メッキが完了すると、ガラス基材上に残っているフォトレジストを除去する。上記フォトレジストの除去は、水酸化カリウム水溶液等のような強塩基溶液に浸漬させるか、または高温で一定時間以上加熱することで行われることができる。
このとき、フォトレジストの除去溶液として水酸化カリウム水溶液を使用する場合は、水酸化カリウム水溶液の濃度は約0.5〜3%程度であることが好ましく、浸漬時間は5〜30分であることが好ましい。
一方、フォトレジストを加熱により除去する場合は、加熱温度は300度から500度、加熱時間は30分から1時間程度であることが好ましい。
上記方法でフォトレジストが全て除去されると、研磨剤が含まれた水溶液を利用してNi表面を研磨する。即ち、研磨剤が含まれた水溶液をNi表面に塗布した後、不織布等でNi表面を軽く擦る。
上記のような方法で表面を研磨すると、表面平坦度が向上して印刷品質が向上する。
ガラス基材( ソーダ石灰ガラス、KCC社)上に銅金属を3mTorr圧力で、使用電力5kWでスパッタリングし、200nm厚さの銅コーティング膜を形成した。
上記銅コーティング膜上にコーロン社のネガティブタイプのフィルム型レジスト(DFR)を付着した後、フォトマスクを通じてフォトレジストに365nmの波長を有するi lineのUVを2〜10秒間照射する。それから1%のNaCO水溶液(現像液)をスプレーして1〜3分間現像し、フォトレジストパターンを形成した。
その後、上記基材を5%の硫酸で酸洗いし、PdCl水溶液に2分間浸漬させ銅の表面にPd触媒を導入した後、Ni無電解メッキ溶液に1時間30分浸漬させてニッケルメッキした。このとき、上記メッキ溶液は水1LにAurotech HP Nickel M−U 200ml、Aurotech HP Nickel A 100ml、アンモニア10mlを添加して製造した。上記ニッケルメッキにより形成されるメッキ層の厚さは12マイクロメーターであった。
ニッケルメッキ層が形成された後、上記基材を1%のKOH水溶液に30分間浸漬させてフォトレジストを除去し、研磨剤(SPCOOK社)が含まれた水溶液をNi表面に塗布した後、不織布で軽く擦って研磨しオフセット印刷用凹板を製造する。
図3は上記のような方法で製造されたオフセット印刷用凹板を撮影した写真で、2000回の印刷後の様子である。図3に示したように、本発明のオフセット印刷用凹板は2000回の印刷後にも、傷や破損がなく、耐久性に非常に優れることが分かる。また、このように耐久性に優れた本発明のオフセット印刷用凹板を利用して印刷する場合、図4に図示されたように優れた画質が得られることが分かった。
一方、図5は従来に市販されるオフセット印刷用凹板(ジンヨン社)を示す写真で、300回の印刷を実施した後の様子である。図5に図示されたように、従来の印刷用凹板は300回の印刷をした後にガラス基材が割れたことが分かる。このように破損した印刷用凹板を利用して印刷する場合、図6に示したように破損した部分が一緒に印刷されて印刷画質が落ちる。
10:印刷板
20:ブランケット
30:被印刷体
40:ドクターブレード
50:インク
110:ガラス基材
120:銅金属コーティング膜
130:フォトレジスト
140:ニッケルメッキ

Claims (7)

  1. ガラス基材上に銅金属をコーティングする段階と、
    コーティングされた前記銅金属上にフォトレジスト膜を形成する段階と、
    前記フォトレジスト膜を露光してから現像し、一部領域のフォトレジストを除去することで、所望する形状のフォトレジストパターンを形成する段階と、
    前記現像によりフォトレジストが除去された部分をニッケルでメッキする段階と、
    残っているフォトレジストを除去し、ニッケルメッキされた表面を研磨(grinding)する段階と
    を含んでなるオフセット印刷用凹板の製造方法。
  2. 前記銅金属は、スパッタリング法でコーティングされることを特徴とする請求項1に記載のオフセット印刷用凹板の製造方法。
  3. 前記フォトレジストは、乾燥フィルムレジスト(Dry Film Resist)であることを特徴とする請求項1に記載のオフセット印刷用凹板の製造方法。
  4. 前記フォトレジストは、液状フォトレジストであることを特徴とする請求項1に記載のオフセット印刷用凹板の製造方法。
  5. 前記フォトレジストは、スピンコーティングまたはテーブルコーティング方式でコーティングされることを特徴とする請求項4に記載のオフセット印刷用凹板の製造方法。
  6. 前記ニッケルメッキは、無電解メッキまたは電解メッキ方法で行われることを特徴とする請求項1に記載のオフセット印刷用凹板の製造方法。
  7. 前記ニッケルメッキ前に酸洗いを行うことを特徴とする請求項6に記載のオフセット印刷用凹板の製造方法。
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