JP2011504470A - 新規なマンゴー配糖体カルシウム塩、その製造方法及びその使用 - Google Patents

新規なマンゴー配糖体カルシウム塩、その製造方法及びその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、マンゴー配糖体カルシウム並びにその製造方法及び使用を提供する。該マンゴー配糖体カルシウムは、血漿インスリン、グルコース、脂質を低下させることができ、また、マンゴー配糖体の溶解度及び経口の生物学的利用能を改善し、インスリン感受性を向上させることができる。
【選択図】
なし

Description

発明の技術分野
本発明は、新規なマンゴー配糖体(mangiferin)カルシウム、その製造方法並びに糖尿病及びその合併症のためのインスリン抵抗性改善剤としてのその使用に関する。
背景技術
インスリン抵抗性(IR)とは、標的臓器や組織のインスリンに対する感受性の低下又は喪失によって引き起こされる一連の病理現象や臨床症状のことである。多くの研究によると、インスリン抵抗性は2型糖尿病のプロセス全体に存在することが示されており、2型糖尿病の著しい特徴となっている。IRを核心として、高血糖、高血圧、微量アルブミン尿、炎症、線溶能亢進、脂質代謝異常、内皮機能障害、アテローム性動脈硬化症や心血管疾患が引き起こされ得る。従って、インスリン作用を増強することによりインスリン受容体の感受性を改善し、近年では、糖尿病及びその合併症(糖尿病の慢性合併症とは、冠動脈心疾患、アテローム性動脈硬化症、脳血管疾患及び他の糖尿病性大血管障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症及び他の糖尿病性微小血管障害、糖尿病性神経障害、糖尿病性足病変、糖尿病性黄斑症、糖尿病性白内障、糖尿病性緑内障、屈折変化、虹彩毛様体病変を指す)の治療におけるインスリン抵抗性改善剤の研究開発がホットスポットになっている。
現在、市販されているインスリン抵抗性改善剤の多くは高価であり、或いはいくつかの副作用を有しており、患者の低コンプライアンスをもたらしている。そのため、低価格、高効果及び低毒性のインスリン抵抗性改善剤の研究開発は重要な臨床的意義と市場価値を有している。
マンゴー配糖体は、知母(Anemarrhena asphodeloides Bge.)、マンゴー(Mangifera indical)の葉、ウルシ科のマンゴーの木(mango tree)、アーモンド(Mangifera persiciforma CY Wu et T.L.Ming.)の葉、果実若しくは樹皮、リンドウ科植物の東北龍胆(Northeast gentian)、デュッタ(Swerita musstii Franch)、又はウラボシ科植物のヒトツバ(Pyrrosia clavata(Bak.)Ching.)から得られる天然ポリフェノールである。分子量:422、構造式:C19H18O11
Figure 2011504470
マンゴー配糖体は天然の抗酸化剤である。薬理学的研究によると、マンゴー配糖体は、例えば抗酸化、抗腫瘍、抗菌性、抗ウイルス、血糖降下、脂質低下、抗炎症、利胆、免疫調節などのような、多様な生物活性を有していることが示されている。マンゴー配糖体は、内服或いは腹腔内注射を行うことにより糖尿病ラット又はマウスの血糖及び脂質レベルを低下させることができ、血糖降下のその潜在的メカニズムはインスリン感受性の増加によるものと考えられている(Miura T, Ichiki H, Hashimoto I, et al. Antidiabetic activity of a xanthone compound, mangiferin. Phytomedicine,2001,8(2):85-87)。しかしながら、マンゴー配糖体は、溶解性、生物学的利用能及び生体吸収性において欠陥を有している。
発明の概要
本発明の実施においては、本発明者らが行った特許出願(出願番号:CN200710129584.2;発明の名称:マンゴー配糖体塩並びにその製造方法及び使用)に係る一連のマンゴー配糖体塩化合物を用いた。本発明者らが詳細に記載した該特許出願においては、マンゴー配糖体塩は、マンゴー配糖体の溶解度及び経口の生物学的利用能を改善することができる。本発明者らはこれらのマンゴー配糖体塩におけるインスリン感受性増加の薬理活性に対して研究を行ったところ、驚くべきことに、マンゴー配糖体カルシウムは、マンゴー配糖体の溶解性と経口生物学的利用能を向上させるだけでなく、マンゴー配糖体よりさらに強くインスリン感受性を増加させることが見出された。
技術的課題:
本発明では、マンゴー配糖体カルシウムは以下の特性を有している:
(1)HPLCによるマンゴー配糖体カルシウムのクロマトグラフィー特性がマンゴー配糖体標準品と一致する。
(2)マンゴー配糖体カルシウムの構造の中にはカルシウムイオンが存在している。
本発明では、マンゴー配糖体カルシウムは一般式(I)を有する。
Figure 2011504470
式中、nは1又は2であり、mは1又は2である。
nが2であり、且つmが1である場合、マンゴー配糖体カルシウムは一般式(II)を有する。
Figure 2011504470
R1、R2、R3、R4の基のうち、いずれか一つは酸素イオンであり、その他の基は水酸基である。好適な化合物は一般式を有する:
Figure 2011504470
本発明は、マンゴー配糖体カルシウムの製造方法を提供する:
本発明においては、まずマンゴー配糖体モノナトリウム(又は、モノカリウム)を入手し、次いでマンゴー配糖体モノナトリウム(又は、モノカリウム)を水溶性のカルシウム塩と反応させて、マンゴー配糖体カルシウムを生じさせる。その製造方法は以下の通りである:
(1)溶媒中にマンゴー配糖体を懸濁させ、溶液が透明になるまで、攪拌しながらアルカリ性ナトリウム(又は、カリウム)溶液を溶媒にゆっくり加え、次いで反応溶液を濾過し、結晶溶媒を反応溶液に加えて十分に攪拌する。多量の沈殿物が生成され、反応溶液を濾過して該沈殿物を採取し、その固体物質を60℃以下で加熱して乾燥させる。黄色の物質が、マンゴー配糖体モノナトリウム(又は、モノカリウム)である。
(2)マンゴー配糖体モノナトリウム(又はモノカリウム)を適当な濃度で水に溶かし、その後、攪拌しながら適切な濃度の水溶性カルシウム塩の溶液をゆっくり追加する。完全に反応するまで、反応溶液を攪拌し続ける。多量の沈殿物が溶液中に生成される。反応溶液を濾過して沈殿物を採取する。この沈殿物を60℃以下で加熱して乾燥させる。黄色の固体物質が、マンゴー配糖体カルシウムである。
上記の製造方法において、マンゴー配糖体及びアルカリ性ナトリウム(又は、カリウム)のモル比は1:0.5−1.0である。
上記の製造方法において、マンゴー配糖体モノナトリウム(又は、モノカリウム)及び水溶性カルシウム塩のモル比は1:0.5である。
上記の製造方法において、アルカリ性ナトリウム(又は、カリウム)は単一の塩又は混合物であり、例えば、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、酢酸ナトリウム又は酢酸カリウムなどが挙げられる。
上記の製造方法において、水溶性カルシウム塩は単一の塩又は混合物であり、例えば、塩化カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム、吉草酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、ヨウ化カルシウムなどが挙げられる。
上記の製造方法において、溶媒は混合物であり、該混合物は、例えばエタノール、メタノールまたはアセトンなどの任意に水に溶解し得る有機溶媒の一種又は二種以上が水に混合されたものである。水の比率は10−90%(v/v)である。
上記の製造方法において、結晶溶媒は単一の有機溶媒又は混合物であり、例えば、エタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム又はジクロロメタンなどが挙げられる。
本発明において、マンゴー配糖体カルシウムは結晶水和物であってもよく、結晶水は0−9molとすることができる。
マンゴー配糖体カルシウムは、濾過、水洗、及び乾燥のような適当な精製手段を通して得ることができる。
本発明のマンゴー配糖体カルシウムは、マンゴー配糖体とアルカリ性カルシウム化合物との反応によって得ることができる。その製造方法は以下の通りである:
マンゴー配糖体を適当な溶媒に溶解し、アルカリ性カルシウム化合物を適当な溶媒に溶解し、そのアルカリ性溶液を、攪拌しながらマンゴー配糖体の溶液にゆっくりと加える。適量の溶媒を反応溶液に加えて、多量の黄色の沈殿物を生じさせる。溶液を濾過して沈殿物を採取し、該沈殿物を60℃以下で加熱して乾燥させる。黄緑色の固体物質がマンゴー配糖体カルシウム塩である。
上記の製造方法において、マンゴー配糖体及びアルカリ性カルシウム化合物のモル比は1:0.5−2である。
上記の製造方法において、アルカリ性カルシウム化合物は、例えば、水酸化カルシウム、炭酸水素カルシウム、酢酸カルシウム又はプロピオン酸カルシウムなどの無機カルシウム化合物又は有機カルシウム化合物の一種又は混合物である。好適な化合物は、水酸化カルシウムである。
上記の製造方法において、溶媒は、水溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)、メタノール、エタノール、アセトン及び他の溶媒の一種又は混合物である。
本研究の過程において、以下のような現象が見出された:
1.上記2つの方法によって調製されたマンゴー配糖体カルシウムのHPLCによるクロマトグラフィー特性は、マンゴー配糖体標準品と一致している。
2.上記2つの方法によって調製されたマンゴー配糖体カルシウムの構造にカルシウムイオンが存在し、滴定により検出された。
3.マンゴー配糖体と水酸化カルシウムとの反応によって得られたマンゴー配糖体カルシウムの水溶液は不安定であり、2時間で大きく変化する。炭酸水素カルシウムや酢酸カルシウムのような他のアルカリ性カルシウム化合物は弱アルカリ性であるため、マンゴー配糖体との反応が生じにくい。その収率は非常に低い。
4.マンゴー配糖体及び塩化カルシウムを数10日間水に加え、又は10時間加熱した場合には、少量のマンゴー配糖体カルシウムが溶液中に生成し、HPLCによって検出することができるが、これらの物質は非常に少量であるため工業的価値を有さない。
5.まずマンゴー配糖体モノナトリウム(又は、モノカリウム)を生成し、次いでマンゴー配糖体モノナトリウム(又は、モノカリウム)を水溶性カルシウム塩と反応させて、マンゴー配糖体カルシウムを生成する。この方法で得られるマンゴー配糖体カルシウムは安定であり、また収率が高い。
上記全ての分析及び研究により、本発明においては、まずマンゴー配糖体モノナトリウム(または、モノカリウム)を生成し、次いでマンゴー配糖体モノナトリウム(または、モノカリウム)を水溶性カルシウム塩と反応させ、そしてマンゴー配糖体カルシウムを生成するという製造方法が最も優れている。
化合物の確認:
1.マンゴー配糖体モノナトリウム(又は、モノカリウム)の化合物の確認:
(1)マンゴー配糖体のNMRデータ:
1HNMR(DMSO-d6)(δppm):4.60(1H,d,J=9.8 Hz)にグルコースの末端基のプロトンの信号が見られ、β-グリコシドが存在する。6.37(1H,s)、6.86(1H,s)及び7.39(1H,s)にフェニル基のプロトンの信号が3個見られる。
13CNMR(DMSO-d6)(δppm):162.7(C-1),108.4(C-2),164.7(C-3),94.2(C-4),157.1(C-4a),102.2(C-4b),103.5(C-5),154.9(C-6),144.6(C-7),108.9(C-8),112.6(C-8a),151.7(C-8b),180.0(C-9),73.9(C-1’),71.5(C-2’),79.8(C-3’),71.1(C-4’),82.4(C-5’),62.4(C-6’)。
(2)マンゴー配糖体モノナトリウム(又は、モノカリウム)のNMRデータ:
1HNMR(DMSO-d6)(δppm):4.60(1H,d,J=9.8 Hz)にグルコースの末端プロトンの信号が見られ、β-グリコシドが存在する。6.05(1H,s)、6.19(1H,s)及び6.95(1H,s)にフェニル基のプロトンの信号が3個見られる。
13CNMR(DMSO-d6)(δppm):162.4(C-1),106.95(C-2),167.6(C-3),94.7(C-4),157.1(C-4a),101.7(C-4b),104.6(C-5),154.1(C-6),147.4(C-7),108.0(C-8),178.3(C-9),74.4(C-1’),71.0(C-2’),80.0(C-3’),71.0(C-4’),81.9(C-5’),61.8(C-6’)。
マンゴー配糖体モノナトリウム(又は、モノカリウム)の構造確認データの分析:13CNMRデータにおいて、C-3とC-7の低周波数磁場への化学シフトがマンゴー配糖体より著しく、1HNMRデータにおいて、3つのフェニル基のプロトンの高周波数磁場への化学シフトがマンゴー配糖体より著しい。
分子内において9-カルボニル基と結合する1-ヒドロキシル基は、その酸性度が低いために、弱アルカリ性のナトリウム(又はカリウム)と反応することができない。3-ヒドロキシル基及び7-ヒドロキシル基は、その酸性度が高いため、弱アルカリ性のナトリウム(又はカリウム)と反応することができる。6,7-の二つのヒドロキシル基は互いに結合するため、7-ヒドロキシル基の酸性度は3-ヒドロキシル基よりわずかに低い。マンゴー配糖体及び重炭酸ナトリウム(重炭酸カリウム)をモル比1:1で反応させた場合(短縮形:重炭酸ルート)は、マンゴー配糖体のC-3位のヒドロキシル基にナトリウムが結合するマンゴー配糖体-3-モノナトリウムの量の方が、マンゴー配糖体のC-7位のヒドロキシル基にナトリウムが結合するマンゴー配糖体-7-モノナトリウムの量より多くなる。マンゴー配糖体及び炭酸ナトリウム(炭酸カリウム)をモル比1:0.5で反応させた場合(短縮形:炭酸ルート)は、炭酸ナトリウム(炭酸カリウム)のアルカリ性の方が重炭酸ナトリウム(重炭酸カリウム)より高いため、マンゴー配糖体-3-モノナトリウム及びマンゴー配糖体-7-モノナトリウムの生成条件は等しくなる。
従って、マンゴー配糖体を重炭酸ナトリウム又は炭酸ナトリウムと反応させることによってマンゴー配糖体モノナトリウムを得ることができる。
上記の分析とデータに基づき、マンゴー配糖体モノナトリウムは、マンゴー配糖体-3-モノナトリウム及びマンゴー配糖体-7-モノナトリウムの混和物であると推定された。
2.マンゴー配糖体カルシウムの化合物の確認:
マンゴー配糖体カルシウムのデータ:
ESI-MSm/z:442[M/2+H]+,423[Mmgf+H]+,化合物の分子量は882であると推定される;IR(KBr)cm-:3411,3180(shoulder,OH),2926,2900,1650,1620(共役カルボニル基),1474(フェニル)。
1HNMR(DMSO-d6)(δppm):4.60(1H,d,J=9.8 Hz)にグルコースの末端プロトンの信号が見られ、β-グリコシドが存在する。6.18(1H,s)、6.25(1H,s)及び7.05(1H,s)にフェニル基のプロトンの信号が3個見られる。
13CNMR(DMSO-d6)(δppm):162.5(C-1),106.5(C-2),166.7(C-3),94.9(C-4),157.1(C-4a),102.2(C-4b),104.2(C-5),154.3(C-6),148.75(C-7),107.99(C-8),178.3(C-9),74.7(C-1’),71.1(C-2’),80.2(C-3’),71.1(C-4’),82.1(C-5’),61.8(C-6’)。
マンゴー配糖体カルシウムの構造確認データの分析:13CNMRデータにおいて、C-3とC-7の低周波数磁場への化学シフトがマンゴー配糖体より著しい。1HNMRデータにおいて、3つのフェニル基のプロトンの高周波数磁場への化学シフトがマンゴー配糖体より著しい。
本研究により、重炭酸ルートで調製したマンゴー配糖体カルシウムの収率は、炭酸ルートで調製したマンゴー配糖体カルシウムの収率より低いことが示されている。重炭酸ルートによれば、マンゴー配糖体-3-モノナトリウムの量の方がマンゴー配糖体-7-モノナトリウムの量より多くなる。マンゴー配糖体モノナトリウム(モノカリウム)からマンゴー配糖体カルシウムへの反応過程においては、分子の立体障害のために、以下の式を有するマンゴー配糖体カルシウムの獲得は困難である:
Figure 2011504470
以下の式を有するマンゴー配糖体カルシウム塩の獲得は容易である。
Figure 2011504470
炭酸ルートによるマンゴー配糖体-3-モノナトリウム及びマンゴー配糖体-7-モノナトリウムの生成条件は均等である。炭酸ルートで調製したマンゴー配糖体カルシウムの収率は、重炭酸ルートで調製したマンゴー配糖体カルシウムの収率より有意に高い。
上記の分析及びデータに基づき、マンゴー配糖体モノナトリウム(モノカリウム)を通じて調製されたマンゴー配糖体カルシウムは、以下の通りであると推定される。
Figure 2011504470
マンゴー配糖体カルシウムは、薬理学的に許容される補助材料を用いて臨床適用可能な製剤に調製することができる。該製剤は、経口製剤、外用製剤又は注射剤などであり、例えば、錠剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、顆粒剤、丸剤、経口液剤、経口懸濁剤、ゲル剤、注射用粉末剤などが挙げられる。
本発明はまた、マンゴー配糖体カルシウムがインスリン抵抗性改善剤として使用されることも提供する。これらのインスリン抵抗性改善剤は、血糖降下薬や脂質降下薬としても用いることができる。インスリン抵抗性改善剤として、2型糖尿病及び糖尿病の慢性合併症の予防及び治療にも用いることができる。糖尿病の慢性合併症とは、冠状動脈性心疾患、アテローム性動脈硬化症、脳血管疾患及び他の糖尿病性大血管障害;糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症及び他の糖尿病性微小血管障害;糖尿病性神経障害、糖尿病性足病変、糖尿病性黄斑症、糖尿病性白内障、糖尿病性緑内障、屈折変化、虹彩毛様体病変をいう。脂質降下薬として、高脂血症の予防及び治療に用いることができる。
本発明が提供するマンゴー配糖体カルシウムの有効な投与量範囲は、インスリン抵抗性改善剤として用いる場合、ラットに対して10−80mg/kg/日であり、違う種類の動物における投与量換算式に従えば、人体に対する投与量は、一日3回の経口投与で100−800mg/日/人となる。動物と人体との間には差異があることから、実際の臨床の適用投与量及び時間は調整することができる。
以下に示した実施例において本発明を詳細に説明するが、これは例示のみの目的で提供されるものであり、それゆえ本発明の範囲はこれに限定されない。
実施例
本発明におけるマンゴー配糖体は市販品(対応設備を有する工場で生産され、工場としては、例えば広西昌州天然産物開発有限公司(Guangxi changzhou natural product Ltd.)が挙げられる。)より購入することができ、又はハナスゲ(Rhizoma Anemarrhenae)、マンゴー(Mangifera indica L.)の葉、及びマンゴー配糖体を有する他の植物から分離することができる。本発明における、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、重炭酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、エタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロロメタンなどの試薬は市販品より購入することができる。マンゴー配糖体標準品は、薬理学的及び生物学的製品の規制のため、中国生物制品所(China national institute)より購入される。
実施例1:マンゴー配糖体の調製
ハナスゲ100kgを、80%エタノール水溶液を用いて80℃の温度で2回抽出する。混合抽出物を蒸発させる。濾過後、該混合抽出物を大孔吸附樹脂(macfofeticulaf resin)カラムの中に置いて吸着させ、次いで大孔吸附樹脂カラムを水で十分に洗浄する。40%エタノール水溶液で溶離させ、その溶液を濃縮させて、粗製マンゴー配糖体を得る。粗製マンゴー配糖体をジオキサン−水の混合溶剤より再結晶させて、純正マンゴー配糖体を得る。マンゴー配糖体試料をマンゴー配糖体対照品で調べた結果、該試料はマンゴー配糖体であることが確認された。HPLCによるマンゴー配糖体の純度は98.5%である。
化合物の確認:
1HNMR(DMSO-d6)(δppm):4.60(1H,d,J=9.8 Hz)にグルコースの末端プロトンの信号が見られ、β-グリコシドが存在する。6.37(1H,s)、6.86(1H,s)及び7.39(1H,s)にフェニル基のプロトンの信号が3個見られた。
13CNMR(DMSO-d6)(δppm):162.7(C-1),108.4(C-2),164.7(C-3),94.2(C-4),157.1(C-4a),102.2(C-4b),103.5(C-5),154.9(C-6),144.6(C-7),108.9(C-8),112.6(C-8a),151.7(C-8b),180.0(C-9),73.9(C-1’),71.5(C-2’),79.8(C-3’),71.1(C-4’),82.4(C-5’),62.4(C-6’)。
参考文献(YF Hong, GY Han. ISOLATION AND STRUCTURE DETERMINATION OF XANTHONE GLYCOSIDES OF ANEMARRHENA ASPHODELOIDES. ACTA PHARMACEUTICA SINICA, 1997; 32(6):473-475)におけるマンゴー配糖体の13CNMRデータ:
1HNMR(DMSO-d6)(δppm):4.68(1H,d,J=9.8 Hz)にグルコースの末端プロトンの信号が見られ、β-グリコシドが存在する。6.46(1H,s)、6.95(1H,s)和7.50(1H,s)にフェニル基のプロトンの信号が3個見られる。
13CNMR(DMSO-d6)(δppm):161.6(C-1),107.3(C-2),163.6(C-3),93.9(C-4),156.1(C-4a),101.2(C-4b), 102.5(C-5),153.6(C-6),143.7(C-7),108.1(C-8), 118.7(C-8a),150.7(C-8b),179.0(C-9),73.0(C-1’),70.5(C-2’),78.8(C-3’),70.3(C-4’),81.3(C-5’),61.4(C-6’)。
調製した化合物は該参考文献に報告された化合物と一致していることから、その化合物はマンゴー配糖体である。
実施例2:マンゴー配糖体モノナトリウムの調製
マンゴー配糖体42.2(0.1mol)を、反応器内で水1800ml及びエタノール600mlの混合物に懸濁させて、十分に攪拌する。重炭酸ナトリウム8.4g(0.1mol)を水に溶解し、濃度を0.5%(w/v)とする。重炭酸ナトリウム溶液を、溶液が透明になるまでマンゴー配糖体の懸濁液に攪拌しながらゆっくりと加え、次いで反応溶液を濾過し、適量のエタノール−酢酸エチル(1:1.5 v/v)を反応溶液に加え、十分に攪拌する。大量の沈殿物を生成させ、反応溶液を濾過して該沈殿物を採取し、その固体物質を60℃以下で加熱して乾燥させる。黄色の固体物質がマンゴー配糖体モノナトリウムである。その重量は31.2gであり、収率は74.0%である。HPLCによるマンゴー配糖体モノナトリウムの純度は98.6%である。
実施例3:マンゴー配糖体モノナトリウムの調製
マンゴー配糖体42.2(0.1mol)を、反応器内で水1800ml及びエタノール900mlの混合物に懸濁させ、十分に攪拌する。炭酸ナトリウム5.30g(0.05mol)を水に溶解させ、濃度を0.5%(w/v)とする。炭酸ナトリウム溶液を、溶液が透明になるまでマンゴー配糖体の懸濁液に攪拌しながらゆっくりと加え、次いで反応溶液を濾過し、適量のアセトンを反応溶液に加え、十分に攪拌する。大量の沈殿物を生成させ、反応溶液を濾過して該沈殿物を採取し、その固体物質を60℃以下で加熱して乾燥させる。黄色の物質がマンゴー配糖体モノナトリウムである。その重量は31.4gであり、収率は74.5%である。HPLCによるマンゴー配糖体モノナトリウムの純度は98.5%である。
実施例4:マンゴー配糖体モノカリウムの調製
マンゴー配糖体42.2(0.1mol)を、反応器内で水200ml及びメタノール1800mlの混合物に懸濁し、十分に攪拌する。炭酸カリウム6.9g(0.05mol)を水に溶解し、濃度を0.2%(w/v)とする。炭酸カリウム溶液を、溶液が透明になるまでマンゴー配糖体の懸濁液に攪拌しながらゆっくりと加え、次いで反応溶液を濾過し、適量のエタノール−クロロホルム(4:1 v/v)を反応溶液に加え、十分に攪拌する。大量の沈殿物を生成させ、反応溶液を濾過して該沈殿物を採取し、その固体物質を60℃以下で加熱して乾燥させる。黄色の物質がマンゴー配糖体モノカリウムである。その重量は31gであり、収率は73.4%である。HPLCによるマンゴー配糖体モノカリウムの純度は98.6%である。
実施例5:マンゴー配糖体モノカリウムの調製
マンゴー配糖体42.2(0.1mol)を、反応器内で水1000ml及びメタノール1000mlの混合物に懸濁し、十分に攪拌する。炭酸水素カリウム10.0g(0.1mol)を水に溶解し、濃度を0.1%(w/v)とする。炭酸水素カリウム溶液を、溶液が透明になるまでマンゴー配糖体の懸濁液に攪拌しながらゆっくりと加え、次いで反応溶液を濾過し、適量のエタノール−ジクロロメタン(7:1 v/v)を反応溶液に加え、十分に攪拌する。大量の沈殿物を生成させ、反応溶液を濾過して該沈殿物を採取し、その固体物質を60℃以下で加熱して乾燥させる。黄色の物質がマンゴー配糖体モノカリウムである。その重量は31.7gであり、収率は75%である。HPLCによるマンゴー配糖体モノカリウムの純度は98.7%である。
実施例6:マンゴー配糖体モノナトリウムの調製
マンゴー配糖体42.2(0.1mol)を、反応器内で水1800ml及びメタノール900mlの混合物に懸濁し、十分に攪拌する。炭酸ナトリウム5.30g(0.05mol)を水に溶解し、濃度を5%(w/v)とする。炭酸ナトリウム溶液を、溶液が透明になるまでマンゴー配糖体の懸濁液に攪拌しながらゆっくりと加え、次いで反応溶液を濾過し、適量の酢酸エチルを反応溶液に加え、十分に攪拌する。大量の沈殿物を生成させ、反応溶液を濾過して該沈殿物を採取し、その固体物質を60℃以下で加熱して乾燥させる。黄色の物質がマンゴー配糖体モノカリウムである。その重量は32.3gであり、収率は76.5%である。HPLCによるマンゴー配糖体モノカリウムの純度は98.5%である。
実施例7:マンゴー配糖体カルシウムの調製
実施例2の方法により調製したマンゴー配糖体モノナトリウム4.44g(0.01mol)を水500mlに溶解し、塩化カルシウム0.55g (0.005mol)を水150mlに溶解し、塩化カルシウム溶液を、マンゴー配糖体モノナトリウム溶液に攪拌しながらゆっくりと加え、完全に反応するまで攪拌する。大量の沈殿物が溶液内に生成される。反応溶液を4℃で3時間以上冷蔵し、次いで濾過して該沈殿物を採取する。沈殿物を60℃以下で加熱して乾燥させる。黄色の固体物質がマンゴー配糖体カルシウムである。その重量は2.7gであり、収率は61.4%である。HPLCにより検出されたマンゴー配糖体カルシウムの純度は98.8%である。
実施例8:マンゴー配糖体カルシウムの調製
実施例3の方法により調製したマンゴー配糖体モノナトリウム4.44g(0.01mol)を水500mlに溶解し、塩化カルシウム0.55g(0.005mol)を水150mlに溶解し、塩化カルシウム溶液を、マンゴー配糖体モノナトリウム溶液に攪拌しながらゆっくりと加え、完全に反応するまで攪拌する。大量の沈殿物が溶液内に生成される。反応溶液を4℃で3時間以上冷蔵し、次いで濾過して該沈殿物を採取する。この沈殿物を60℃以下で加熱して乾燥させる。黄色の固体物質がマンゴー配糖体カルシウムである。その重量は3.4gである、収率は77.2%である。HPLCにより検出されたマンゴー配糖体カルシウムの純度は98.3%である。
実施例9:マンゴー配糖体カルシウムの調製
実施例4の方法により調製したマンゴー配糖体カリウム4.6g(0.01mol)を水300mlに溶解し、塩化カルシウム0.55g(0.005mol)を水300mlに溶解し、塩化カルシウム溶液を、マンゴー配糖体カリウム溶液に攪拌しながらゆっくりと加え、完全に反応するまで攪拌する。大量の沈殿物が溶液内に生成される。反応溶液を4℃で3時間以上冷蔵し、次いで濾過して該沈殿物を採取する。この沈殿物を60℃以下で加熱して乾燥させる。黄色の固体物質がマンゴー配糖体カルシウムである。その重量は3.5gであり、収率は76.3%である。HPLCにより検出されたマンゴー配糖体カルシウムの純度は98.6%である。
実施例10:マンゴー配糖体カルシウムの調製
実施例5の方法により調製したマンゴー配糖体カリウム4.6g(0.01mol)を水300mlに溶解し、塩化カルシウム0.55g(0.005mol)を水300mlに溶解し、塩化カルシウム溶液を、マンゴー配糖体カリウム溶液に攪拌しながらゆっくりと加え、完全に反応するまで攪拌する。大量の沈殿物が溶液内に生成される。反応溶液を4℃で3時間以上冷蔵し、次いで濾過して該沈殿物を採取する。この沈殿物を60℃以下で加熱して乾燥させる。黄色の固体物質がマンゴー配糖体カルシウムである。その重量は2.9gであり、収率は63%である。HPLCにより検出されたマンゴー配糖体カルシウムの純度は98.4%である。
実施例11:マンゴー配糖体カルシウムの調製
実施例3の方法により調製したマンゴー配糖体モノナトリウム4.44g(0.01mol)を水1000mlに溶解し、グルコン酸カルシウム2.15g(0.005mol)を水150mlに溶解し、グルコン酸カルシウム溶液を、マンゴー配糖体モノナトリウム溶液に攪拌しながらゆっくりと加え、完全に反応するまで攪拌する。大量の沈殿物が溶液内に生成される。反応溶液を4℃で3時間以上冷蔵し、次いで濾過して該沈殿物を採取する。沈殿物を60℃以下で加熱して乾燥させる。黄色の固体物質がマンゴー配糖体カルシウムである。その重量は3.18gであり、収率は71.7%である。HPLCにより検出されたマンゴー配糖体カルシウムの純度は98%である。
実施例12:マンゴー配糖体カルシウムの調製
マンゴー配糖体4.2g(0.01mol)をDMSO 50mlに溶解し、水酸化カルシウム0.37g(0.005mol)をグリセリン80gに溶解し、水酸化カルシウム溶液を、攪拌しながらマンゴー配糖体溶液にゆっくりと加え、完全に反応するまで攪拌する。反応溶液に適量のエタノールを加え、十分に攪拌する。多量の沈殿物が溶液内に生成される。反応溶液を濾過して該沈殿物を採取する。この沈殿物を60℃以下で加熱して乾燥させる。黄緑色の固体物質がマンゴー配糖体カルシウムである。その重量は3.8gであり、収率は90.4%である。HPLCにより検出されたマンゴー配糖体モノカリウムの純度は71.2%である。
実施例13:マンゴー配糖体カルシウム塩の調製
マンゴー配糖体4.2g(0.01mol)をDMSO 80mlに溶解し、水酸化カルシウム1.48g(0.02mol)をグリセリン200gに溶解し、水酸化カルシウム溶液を、攪拌しながらマンゴー配糖体溶液にゆっくりと加え、完全に反応するまで攪拌する。反応溶液に適量のエタノールを加え、十分に攪拌する。多量の沈殿物が溶液内に生成される。反応溶液を濾過して該沈殿物を採取する。この沈殿物を60℃以下で加熱して乾燥させる。黄緑色の固体物質がマンゴー配糖体カルシウムである。その重量は3.83gであり、収率は91.2%である。HPLCにより検出されたマンゴー配糖体モノカリウムの純度は63.8%である。
実施例14:マンゴー配糖体カルシウムカプセル剤の調製
処方は以下のとおりである:
マンゴー配糖体カルシウム 400g、カルボキシメチルセルロース 300g、アルファ化デンプン 300g
合計で10000カプセルである。
実施例8の方法により調製したマンゴー配糖体カルシウムを微細な粉末に粉砕し、マンゴー配糖体カルシウム、アルファ化デンプン及びカルボキシメチルセルロースを加えて均一に混合する。適当な結合剤を粉末に噴霧して軟質材料を作製し、造粒物を量産する。該造粒物を乾燥し、次いでカプセルに充填し、10000カプセルを作製する。全てのカプセルにおいて、40mgのマンゴー配糖体カルシウムが含有される。
実施例15:マンゴー配糖体カルシウム錠剤の調製
処方は以下のとおりである:
マンゴー配糖体カルシウム 500g、微結晶セルロース 200g、デンプン 300g
合計で10000錠である。
実施例8の方法により調製したマンゴー配糖体カルシウムを微細な粉末に粉砕し、マンゴー配糖体カルシウム、デンプン及び微結晶セルロースを加えて均一に混合する。適当な結合剤を粉末に噴霧して軟質材料を作製し、造粒物を量産する。該造粒物を乾燥し、次いで打錠機により錠剤を押し出し、10000錠を作製する。全ての錠剤において、50mgのマンゴー配糖体カルシウムが含有される。
実施例16:マンゴー配糖体カルシウム顆粒剤の調製
処方は以下のとおりである:
マンゴー配糖体 100g、カルボキシメチルセルロース 300g、アルファ化デンプン 300g、キシロース 500g
合計で1000gである。
実施例8の方法により調製したマンゴー配糖体カルシウムを微細な粉末に粉砕し、マンゴー配糖体カルシウム、アルファ化デンプン、カルボキシメチルセルロース及びキシロースを加えて均一に混合する。適当な結合剤を粉末に噴霧して軟質材料を作製し、顆粒を量産する。該顆粒を乾燥し、1000gの顆粒剤を作製する。マンゴー配糖体カルシウムの含有量は100mg/gである。
実施例17:マンゴー配糖体カルシウムゲル剤の調製
処方は以下のとおりである:
マンゴー配糖体カルシウム 10g、Tween80 2g、カルボマー(carbomer)940 10g、水酸化ナトリウム 4g、エタノール 80g
残りは蒸留水である。
合計で1000gである。
マンゴー配糖体カルシウムを、実施例8の方法により調製する。カルボマー940及びTween80を蒸留水の中で混合し(溶液1)、水酸化ナトリウムを100mlの水に溶解させ、溶液1の中に加えてゲル基質を得る。マンゴー配糖体カルシウムの微細な粉末を、水及びエタノールの混合物に溶解させる(溶液2)。溶液2をゲル基質に加えて均一に攪拌する。1000gになるまで蒸留水をゲルに加え、均一に攪拌する。これがマンゴー配糖体カルシウムゲル剤である。
実施例18:マンゴー配糖体カルシウム注射用粉末剤の調製
処方は以下のとおりである:
マンゴー配糖体カルシウム 10g、マンニトール 40g
残りは蒸留水である。
合計で2000mlである。
マンゴー配糖体カルシウムを、実施例8の方法により調製する。適当な容器内で注射用水1500mlにマンニトールを加え、注射用活性炭を溶液に加え、30分間攪拌しながら80℃まで加熱し、次いで溶液を0.22μmの多孔質メンブレンにより濾過する(溶液1)。マンゴー配糖体カルシウムの微細な粉末を溶液1に溶解させ、2000mlになるまで注射用水を加え、次いで溶液を0.22μmの多孔質メンブレンにより濾過し、その溶液を瓶の中に分注し、全ての瓶に10mgのマンゴー配糖体カルシウムが含有されるようにし、全サンプルを凍結乾燥する。凍結乾燥後、栓を押し下げ、包材により瓶を気密化し、その後ステッカーを貼って包装する。これがマンゴー配糖体カルシウム注射用粉末剤である。
HPLCによるマンゴー配糖体カルシウムの検出:
装置:G1312AバイナリポンプとG1313Aオートサンプラーを備えたAngilent 1100 HPLC(米国Agilent社)
クロマトグラフィーの条件:
クロマトグラフィーのカラム:ディスカバー(discover)ODSカラム(250mm×6mm, 5μm);
移動相:アセトニトリル−0.1% H3PO4水溶液(13:87 v/v)
流速:1.0ml/分
測定波長:254nm
カラムの温度:30℃
正確に秤量したマンゴー配糖体カルシウム粉末を蒸留水に加えて溶解し、次いで適切な容量に定めて、被験試料溶液を得る。
正確に秤量したマンゴー配糖体標準品粉末をメタノールに加えて溶解し、次いで適切な容量に定めて、標準試料溶液を得る。
被験試料溶液と標準試料溶液をそれぞれHPLCにより検出し、データを記録し、計算する。
実施例8の方法により調製されたマンゴー配糖体カルシウムのHPLCによるクロマトグラフィー特性は、マンゴー配糖体標準品と一致している。マンゴー配糖体カルシウムの純度は98.3%である。
実施例12の方法により調製されたマンゴー配糖体カルシウムのHPLCによるクロマトグラフィー特性は、マンゴー配糖体標準品と一致している。マンゴー配糖体カルシウムの純度は71.2%である。
滴定によるマンゴー配糖体カルシウム中のカルシウムイオン含有量:
正確に秤量したマンゴー配糖体カルシウム粉末25mgを三角瓶の中で蒸留水20mlに加えて溶解する。その後、NH3-NH4Cl緩衝液(pH=10)3mlを溶液に加え、エリオクロムブラック(eriochrome black)Tを溶液に少量加える。溶液が赤色から黄緑色に変化するまで、該溶液にEDTA標準溶液(0.0297mol/L)を加える。試料に費やされたEDTA標準溶液の量に従って、カルシウムイオン含有量が計算される。4回の実験から得られた結果は以下のとおりである:
Figure 2011504470
上記の計算によれば、マンゴー配糖体イオン及びカルシウムイオンのモル比は2:1である。
カルシウムの溶解度:
正確に秤量したマンゴー配糖体粉末5mgを50mlの蒸留水に加え、溶液を5分間隔で30秒間激しく振蘯させる。マンゴー配糖体は30分間では溶解できない。マンゴー配糖体の水に対する溶解度は0.1mg/ml以下である。マンゴー配糖体は、ほとんど水に溶けない物質である。
実施例8の製造方法により調製し、正確に秤量したマンゴー配糖体カルシウム50mgを50mlの蒸留水に加え、溶液を5分間隔で30秒間激しく振蘯させる。マンゴー配糖体カルシウムは30分間で溶解することができる。
実施例8の製造方法により調製し、正確に秤量したマンゴー配糖体カルシウム100mgを50mlの蒸留水に加え、溶液を5分間隔で30秒間激しく振蘯させる。該マンゴー配糖体カルシウムは、30分間では完全に溶解することはできない。
マンゴー配糖体カルシウムの水に対する溶解度は1mg/ml以上である。マンゴー配糖体は、水に微溶な物質である。
マンゴー配糖体及びマンゴー配糖体カルシウムの経口投与後の薬物動態
1.薬液の調製
マンゴー配糖体を1%濃度のカルボキシメチルセルロースナトリウム溶液に溶解させ、マンゴー配糖体の濃度を10mg/mLとし、これを試料Aとする。
マンゴー配糖体カルシウムを1%濃度のカルボキシメチルセルロースナトリウム溶液に溶解させ、マンゴー配糖体の濃度を10mg/mLとし、これを試料Bとする。マンゴー配糖体カルシウムは、実施例8の製造方法により得られたものである。
2.経口投与計画
全てのラットを16時間絶食させ、自由飲水させた。試料A及び試料Bをそれぞれ100mg/kgずつラットに経口投与する。経口投与5分前と、経口投与をしてから15分後、30分後、45分後、60分後、90分後、120分後、180分後、240分後、300分後、360分後、480分後にラットより採血を行う。これらの血液試料から血清分離を行う。
3.血清試料処理
血清試料を、別の遠心管の中に正確に0.2ml取り出し、次いで10%濃度の冷トリクロロ酢酸40μLを遠心管の中に加える。試料を3分間回転させ、次いで12000r/minで10min遠心分離を行い、上清120μlを遠心管から取り出し、別の試料瓶に入れる。全ての試料をHPLCで検出する。
装置:G1312AバイナリポンプとG1313Aオートサンプラーを備えたAngilent 1100 HPLC (米国Agilent社)
クロマトグラフィーの条件:
クロマトグラフィーのカラム:ディスカバー(discover)ODSカラム(250mm×6mm, 5μm);
移動相:アセトニトリル−0.1% H3PO4水溶液(13:87 v/v)
流速:1.0ml/分
測定波長:254nm
カラムの温度:30℃
4.結果:
データ(表1)によると、マンゴー配糖体カルシウムを経口投与した薬物動態のデータの方がマンゴー配糖体を経口投与したものよりも良好である。マンゴー配糖体カルシウムの生物学的利用能は、マンゴー配糖体よりも優れている。
Figure 2011504470
STZモデルにおける有効性
1.材料
マンゴー配糖体カルシウムは、実施例12の製造方法に従って調製を行う。マンゴー配糖体は、実施例1の製造方法に従って調製を行う。ロシグリタゾン塩酸塩タブレットは、浙江万馬薬業有限公司(Zhejiang wanma pharmaceutical Co., Ltd.)より購入した。マンゴー配糖体及びマンゴー配糖体カルシウムは、3%カルボキシメチルセルロースナトリウムに溶解させた。
通常の雌性Wistarラット(SPF、3ヶ月齢、180〜200g)を海南省人民医院動物実験センター(Hainan provincial peoples hospital experimental Animal Center)より購入した。動物は、室温(25〜28℃)で飼育し、自由に飲水及び採食をさせた。明暗の切り替え(午前6時及び午後6時)を正確に実施した。高脂肪飼料は、基本飼料55%、タンパク質2%、脂質16%と白砂糖27%で構成される。
2.方法
モデル:ラットを12時間絶食させた後、30−35mg/kgのストレプトゾトシン(STZ)溶液を一回、尾静脈内投与する。STZ溶液は、使用前に0.1mmol/L及びpH4.4のクエン酸−クエン酸ナトリウム緩衝液で2%の濃度に調製しておく。モデルラットは、12時間の絶食をさせてから14日後に、体重を測定し、尾静脈採血を行い、血糖値を測定し、それから20%グルコース溶液を腹腔内投与し(2mg/kg)、0.5時間、1時間、2時間後の血糖値を測定した。耐糖能異常が現れたラットを実験に用いた。正常なWisterラットには一般飼料を与え、モデルラットには高脂肪飼料を与えた。
実験上の群:正常Wisterラット群(n=10);糖尿病モデルを得た後、ランダムに7つの群:糖尿病モデル群(n=10);マンゴー配糖体群(20、40、80mg/kg、各群10匹);マンゴー配糖体カルシウム群(10、20、40mg/kg、各群10匹);ロシグリタゾン塩酸塩群(3mg/kg、n=10)に分けた。被験試料又は賦形剤対照(vehicle control)を8週間経口投与させた。糖尿病モデル群及び正常群には賦形剤を投与した。
測定:
インスリン感受性の測定(グルコース注入速度):孔令東の方法(Konglingdong' method)(KONG Ling-dong, ZHU Liang-zheng, SONG Ju-min, etc al. Intervention Effects of Tiaozhi Jiangtang Tablet on Insulin Resistance in Rats with Diabetes Mellitus Type 2. Chinese Journal of Integrated Traditional and Western Medicine, 2006, 26:76-79)に従い、グルコースクランプ法を用いて8週間の処置を行った。
血漿グルコース及び脂質の測定:ラットを屠殺した後、全血を採取し、次いで血清分離を行い、血漿グルコース(GLU)、インスリン(INS)、トリグリセリド(TG)及び遊離脂肪酸(FFA)を測定した。
GLU及びTG値は、山東高密彩虹分析儀器有限公司(Shandong Gaomi Caihong Analytical Instrument Co., Ltd.)より購入したGF-D800半自動式生化分析機器(semi-auto chemist)を用いて測定した。遊離脂肪酸は、銅の比色測定法を用いて測定した。遊離脂肪酸の測定に用いられるキットは南京建成生物工程研究所(Nanjing Jiancheng Bioengineering Institute)より購入した。インスリン:放射免疫測定法(RIA)、ガンマ線測定装置。インスリンのRIAキットはシャンドン ウェイファン シティ スリー−ディメンショナル(3V) バイオロジカル カンパニー(Shandong Weifang City three-dimensional (3V) Biological compny)より購入した。
統計:結果は平均値±標準偏差
Figure 2011504470
として計算し、t検定を用いてデータの比較を行った。
3.結果
20mg/kgのマンゴー配糖体では、糖尿病ラットにおけるGLU、TG、FFA、INS、ブドウ糖注入速度は有意に改善されない。10mg/kgのマンゴー配糖体カルシウムでは、糖尿病ラットにおけるGLU、TG、FFA、INS、ブドウ糖注入速度は有意に改善されることができ、投与量と効果との間には有意な相関関係が示される(表2)。
これらの結果より、マンゴー配糖体カルシウム塩の有効量はマンゴー配糖体よりも極めて低いことから、マンゴー配糖体カルシウムは、マンゴー配糖体の溶解度、経口の生物学的利用能及び薬理学的作用を改善し得ることが示唆される。
GKモデルにおける有効性
1.材料
マンゴー配糖体カルシウムは、実施例8の製造方法に従って調製を行う。マンゴー配糖体は、実施例1の製造方法に従って調製を行う。ロシグリタゾン塩酸塩タブレットは浙江万馬薬業有限公司(Zhejiang wanma pharmaceutical Co., Ltd.)より購入し、マンゴー配糖体カルシウムは3%カルボキシメチルセルロースナトリウムに溶解させた。
Goto-Kakizaki(GK)ラット(16週齢、雌性及び雄性)は、上海斯莱克実験動物有限公司(Shanghai SLAC laboratory animal Co., Ltd.)より購入した。動物は、温度(22℃)でIVCケージ内にて飼育した。各ケージにラットを2匹ずつ入れる。
2.方法
実験上の群:GKラット群(n=10);マンゴー配糖体群(20、40、80mg/kg、各群10匹);マンゴー配糖体カルシウム群(10、20、40mg/kg、各群10匹);ロシグリタゾン塩酸塩群(3mg/kg、n=10)。被験試料又は賦形剤対照(vehicle control)を30日間経口投与させた。GKラット群には賦形剤を与えた。
測定:
実験終了時、腹部大動脈から血液試料を採取した。血漿グルコース(GLU)、インスリン(INS)、トリグリセリド(TG)、総コレステロール(TC)、高密度リポタンパク質(HDL)、低密度リポタンパク質(LDL)を測定した。
GLU、TC、TG、HDL及びLDLの値は、山東高密彩虹分析儀器有限公司(Shandong Gaomi Caihong Analytical Instrument Co., Ltd.)より購入したGF-D800半自動式生化分析機器(semi-auto chemist)を用いて測定した。インスリン:放射免疫測定法(RIA)、ガンマ線測定装置。インスリンのRIAキットはシャンドン ウェイファン シティ スリー−ディメンショナル(3V) バイオロジカル カンパニー(Shandong Weifang City three-dimensional (3V) Biological company)より購入した。
統計:結果は平均値±標準偏差
Figure 2011504470
として計算し、データの比較はt検定により行った。
3.結果
20mg/kgのマンゴー配糖体では、糖尿病GKラットにおけるGLU、TC、TG、HDL、LDL及びINSは有意に改善されない。40mg/kgのマンゴー配糖体では、糖尿病GKラットにおけるTG、HDL及びLDLは改善される。10mg/kgのマンゴー配糖体カルシウムでは、糖尿病GKラットにおけるTC、HDL及びLDLは有意に改善されることができる。20mg/kgのマンゴー配糖体カルシウムでは、糖尿病GKラットにおけるGLU、TC、TG、HDL、LDL及びINSが有意に改善されることができる(表3)。
これらの結果より、マンゴー配糖体カルシウムの有効量はマンゴー配糖体よりも極めて低いことから、マンゴー配糖体カルシウムは、マンゴー配糖体の溶解度、経口の生物学的利用能及び薬理学的作用を改善し得ることが示唆される。
Figure 2011504470
Figure 2011504470

Claims (20)

  1. 以下の特徴を有する、新規なマンゴー配糖体カルシウム。
    (1)マンゴー配糖体カルシウムのHPLCによるクロマトグラフィー特性がマンゴー配糖体標準品と一致する、
    (2)マンゴー配糖体カルシウムの構造の中にカルシウムイオンが存在する。
  2. 式(I)を有する、請求項1に記載のマンゴー配糖体カルシウム:
    Figure 2011504470
    式中、nは1又は2であり、mは1又は2である。
  3. nが2であり、mが1である場合、一般式(II)を有する、請求項2に記載のマンゴー配糖体カルシウム:
    Figure 2011504470
    式中、R1、R2、R3及びR4の基のいずれか一つは酸素イオンであり、その他の基は水酸基である。
  4. 以下の式を有する、請求項3に記載のマンゴー配糖体カルシウム:
    Figure 2011504470
  5. (1)マンゴー配糖体をアルカリ性ナトリウム(又は、カリウム)に反応させてマンゴー配糖体モノナトリウム(又は、モノカリウム)を生成する;
    (2)マンゴー配糖体モノナトリウム(又は、モノカリウム)を水溶性カルシウム塩に反応させてマンゴー配糖体カルシウムを生成する、
    請求項4に記載のマンゴー配糖体カルシウムの製造方法。
  6. マンゴー配糖体及びアルカリ性ナトリウム(又は、カリウム)のモル比が1:0.5−1であることを特徴とする、請求項5に記載のマンゴー配糖体カルシウムの製造方法。
  7. マンゴー配糖体モノナトリウム(又は、モノカリウム)及び水溶性カルシウム塩のモル比が1:0.5であることを特徴とする、請求項5に記載のマンゴー配糖体カルシウムの製造方法。
  8. アルカリ性ナトリウム(又は、カリウム)が、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、酢酸ナトリウム及び酢酸カリウムのうちの単一の塩又は混合物であることを特徴とする、請求項5に記載のマンゴー配糖体カルシウムの製造方法。
  9. 水溶性カルシウム塩が、塩化カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム、吉草酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウム及びヨウ化カルシウムのうちの単一の塩又は混合物であることを特徴とする、請求項5に記載のマンゴー配糖体カルシウムの製造方法。
  10. 請求項1に記載のマンゴー配糖体カルシウムの有効量と薬理学的に許容される補助材とを含有する、医薬組成物。
  11. 請求項4に記載のマンゴー配糖体カルシウムの有効量と薬理学的に許容される補助材とを含有する、医薬組成物。
  12. 剤形が、錠剤、カプセル剤、軟カプセル剤、顆粒剤、丸剤、内用液剤、内用懸濁剤、ゲル剤及び注射用粉末剤とすることができる、請求項10又は11に記載の医薬組成物。
  13. インスリン抵抗性改善剤として用いられる、請求項1に記載のマンゴー配糖体カルシウムの使用。
  14. インスリン抵抗性改善剤として用いられる、請求項4に記載のマンゴー配糖体カルシウムの使用。
  15. インスリン抵抗性改善剤が血糖降下薬としても用いることができる、請求項13又は14に記載の使用。
  16. インスリン抵抗性改善剤が脂質降下薬としても用いることができる、請求項13又は14に記載の使用。
  17. インスリン抵抗性改善剤が2型糖尿病及び糖尿病の慢性合併症の予防及び治療のためにも用いることができる、請求項13又は14に記載の使用。
  18. 糖尿病の慢性合併症が、糖尿病性大血管障害、糖尿病性微小血管障害、糖尿病性神経障害、糖尿病足病変、糖尿病性黄斑症、糖尿病性白内障、糖尿病性緑内障、屈折変化、又は虹彩毛様体病変を示すことを特徴とする、請求項17に記載の使用。
  19. 脂質降下薬としてのマンゴー配糖体カルシウムが高脂血症の予防及び治療のために用いることができる、請求項16に記載の使用。
  20. インスリン抵抗性改善剤として用いられる、請求項10又は11に記載の医薬組成物の使用。
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