JP2011502333A - ブリンキングのない量子ドットを含む装置 - Google Patents

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Abstract

光電子デバイスは、2つの離隔された電極と、該2つの離隔された電極間に配置された、三元コア/シェル型ナノ結晶を含む少なくとも1つの層とを含んでいる。三元コア/シェル型ナノ結晶は、合金組成に勾配を有する三元半導体コアを有する。三元コア/シェル型ナノ結晶はまた、1分より長いオン時間によって特徴付けられる単一分子無ブリンキング挙動、又は10nsより短い放射ライフタイムを示す。

Description

本発明は、ブリンキングのないナノ結晶を用いる用途に関し、具体的には、CdZnSeの3つのコアを有するブリンキングのないコア/シェル型ナノ結晶に関する。
数多くの研究でコロイド半導体ナノ結晶すなわち量子ドットが注目を集めている。ここでは量子ドット又はナノ結晶と称するコロイド量子ドットは、自己組織化量子ドットよりも大量生産が容易である。コロイド量子ドットは、溶媒中で分散するので、生物学的用途に使用され得る。また、低コストの堆積プロセスの可能性が、例えばLED等の発光デバイスや、太陽電池、レーザ及び量子計算装置などのその他の電子デバイスにおいても、コロイド量子ドットを魅力的なものにしている。自己組織化量子ドットと比較して用途は潜在的に広いものの、コロイド量子ドットは比較上欠けた特性を幾つか有する。例えば、自己組織化量子ドットは、1ns程度という比較的短い放射ライフタイムを示すが、コロイド量子ドットは典型的に20ns−200ns程度の放射ライフタイムを有する。また、コロイド量子ドットは、放射における深刻な間欠性によって特徴付けられる点滅(ブリンキング)を示すが、自己組織化量子ドットはこの特徴を有しない。
特に関心を持たれているのはII−VI族半導体ナノ結晶である。これらのナノ結晶は、可視スペクトル全体に及ぶサイズ調整可能なルミネセンス発光を有する。フォトルミネセンス用途においては、相異なる大きさの複数のドットの同時励起に単一の光源を使用することができ、粒子サイズを変化させることによって、その発光波長を連続的に調整することができる。それらは例えば蛋白質又は核酸などの生体分子に結合されることができるので、このフォトルミネセンス特性により、それらは、生物医学的用途にて古くから使用されている有機蛍光染料の魅力的な代替物になっている。さらに、放射を調整可能であるという性質は、量子ドットを、フルカラーディスプレイ用途及び照明に非常に適したものにしている。十分に確立された高温有機金属合成法(非特許文献1)と、可視スペクトル全体にわたるサイズ調整可能なフォトルミネセンス(PL)の結果として、CdSeナノ結晶が最も広く研究される量子ドット(QD)になるに至っている。
非特許文献2によって述べられているように、コロイド半導体量子ドットはまた、有機染料より明るく且つ遙かに光安定性であり、それにより、生物学的用途に特に関心あるものになっている。また、公知文献にて、より広いバンドギャップを有する半導体層を用いた、あるいはポリマーを用いた、量子ドットの表面パッシベーションが、例えば量子収率及び光退色などの量子ドットの光学特性を向上させることが報告されている。しかしながら、量子ドットのブリンキング挙動は、一般的に、克服することが困難な本質的な制約と考えられている。これは残念なことである。何故なら、単一生体分子の分光法及び単光子源を用いた量子情報処理における増大しつつ応用は、持続的でブリンキングのない単一分子エミッタによる恩恵を大いに受け得るからである。例えば、最近の単一ドットイメージングの用途において、膜受容体の追跡は、記録のストロボ的な性質によって頻繁に中断されていた。ブリンキングはまた、信号飽和を介して集合撮像における輝度を低下させ得る。ブリンキングは更に、例えば単一分子LED等のルミネセンス応用においてコロイド量子ドットの使用を制限してしまう。
数少ない幾つかのグループが、とりわけ生物学的用途に関し、コロイド量子ドットのブリンキング問題の解決に取り組んできた。2004年にHohng等(非特許文献2)により、QD表面をチオール部分で不動態化することによって量子ドットのブリンキングが抑制され得ることが見出された。Hohng等による実験は、特有のブリンキング挙動を示すCdSe/ZnS量子ドットを用いて行われた。Larson等(非特許文献3)は、水溶性のCdSe/ZnS量子ドットを用いて、両親媒性ポリマー内にQDを封入することを研究した。Hohng等の結果及びLarson等の結果は、点滅ドットをもたらす本質的な問題を解決するものではなく、この問題を軽減するためにドット表面の環境を制御するのみである。何れの取り組みも、溶液中に留まって特定の表面パッシベーションを可能にするような最終用途においてのみ有用である。
ブリンキングの問題に加えて、コロイド量子ドットは、自己組織化による同等物と比較して放射ライフタイムが増大するという問題を有する。放射ライフタイムは、放射ステップの1次速度定数の逆数、又は、そのようなステップが2つ以上存在する場合にはそれらの速度定数の和の逆数として定義される(非特許文献4)。例えばフェルスター型エネルギー移動などの非放射的な再結合事象と競うことに成功するために、短い放射ライフタイムが望ましい。
CdSeコアを含む量子ドットは、ほぼ間違いなく、量子ドットのうちで最も研究され且つ最も理解されたものであるが、何人かの研究者は、二元ではなく三元の組成を有する一層複雑な量子ドットを見つめている。Han等による特許文献1は、三元及び四元のナノ結晶(量子ドット)のプロセス及び使用を開示している。特許文献1に記載されたナノ結晶は、コア/シェル型量子ドットではなく、均質的に合金化されたナノ結晶(ナノ合金とも呼ばれる)である。Han等は特許文献1の開示内でブリンキングの問題を解決していないが、そこで開示されたプロセスによって作成されたナノ合金ドットが、Stefani等によって、フォトルミネセンス・ブリンキングの研究のために使用されている(非特許文献5)。Stefani等は、6.2nmの平均直径を有する単結晶Zn0.42Cd0.58SeのQDがフォトルミネセンス・ブリンキングを示すことを発見した。Stefani等は彼らの三元ナノ結晶の放射ライフタイムについて議論していないが、Lee等がコロイド三元ZnCdSe半導体ナノロッドを研究してきた(非特許文献6)。Lee等は、三元ナノロッドが同等のCdSe/ZeSeコア/シェル型ナノロッドより僅かに長い放射ライフタイムを示すことを発見した。このCdSe/ZnSeナノロッドはおよそ173nsのライフタイムを有し、三元ロッドの最短のライフタイムは277nsであることが観測された。
生物学分野の研究者は有機蛍光染料を置き換えるために量子ドットに目を向けているが、量子ドットは電子デバイスにおける使用にも期待できる。光電池、固体照明(主に量子ドット蛍光体として)、エレクトロルミネセンスディスプレイ及び量子計算デバイスに量子ドットを組み入れることに研究が進みつつある。半導体発光ダイオード(LED)デバイスは、1960年代初頭から作られ、現在では幅広い消費者・商業用途での使用のために製造されている。LEDを含むレイヤ群は、成長のために例えば有機金属化学気相成長法などの超高真空技術を必要とする結晶性の半導体材料に基づいている。また、レイヤ群は典型的に、欠陥のない層を形成するために、ほぼ格子整合した基板上に成長される必要がある。これらの結晶に基づく無機LEDは、高輝度(高い導電率を有するレイヤ群による)、長寿命、良好な環境安定性、及び良好な外部量子効率という利点を有する。これらの利点の全てをもたらす結晶半導体層の使用は、多数の欠点をももたらす。主な欠点は、高い製造コスト、同一チップからのマルチカラー出力を組み合わせることの難しさ、及び高コスト且つ柔軟性のない基板を必要とすることである。
1980年代中頃、小さい分子量の分子の使用に基づいて、有機発光ダイオード(OLED)が発明された(非特許文献7)。1990年代初頭には、ポリマーLEDが発明された(非特許文献8)。その後の15年、有機ベースのLEDディスプレーは市販され、デバイス寿命、効率及び輝度において多大なる改善がなされてきた。例えば、リン光性エミッタを含むデバイスは19%という高さの外部量子効率を有しながら、デバイス寿命はいつものように何万時間と報告されている。結晶ベースの無機LEDと比較して、OLEDは、遙かに低い輝度(主として低いキャリア移動度に因る)及び短い寿命を有するとともに、デバイス動作のために高価な封止を必要とする。一方で、OLEDは、潜在的に低い製造コスト、同一デバイスからマルチカラーを放出する能力、及び封止の問題が解決され得る場合にフレキシブルなディスプレーとなる見込みであることの恩恵を享受する。
OLEDの性能向上のため、1990年代後半、有機物のエミッタと量子ドットとを組み合わせたものを含むOLEDデバイスが導入された(非特許文献9)。エミッタのレイヤ群に量子ドットを付加する利点は、デバイスの色の全域が強調され、単に量子ドットの粒子サイズを変更することによって赤、緑及び青の放出が得られること、並びに製造コストが削減され得ることである。例えばエミッタ層内での量子ドットの凝集などの問題により、これらのデバイスの効率は、典型的なOLEDデバイスと比較してかなり低いものであった。エミッタ層として量子ドットの巧みな膜を用いたとき、効率は更に乏しいものであった(非特許文献10)。この乏しい効率は、量子ドット層の絶縁的な性質に因るものであった。後に、量子ドットのモノレイヤ膜を有機正孔輸送層と有機電子輸送層との間に堆積することで、効率は(〜1.5cd/Aまで)高められた(非特許文献11)。量子ドットからの発光は主として、有機分子上のエキシトンからのフェルスター型エネルギー移動の結果として生じたと述べられている(電子−正孔再結合が有機分子上で起こる)。今後の効率向上に拘わらず、これらの複合型デバイスは、純粋なOLEDデバイスに伴う欠点の全てに依然として悩まされることになる。
最近、真空蒸着されたn−GaN層とp−GaN層との間にモノレイヤ厚のコア/シェル型CdSe/ZnS量子ドット層を挟み込むことによって、ほぼ全無機のLEDが構築された(非特許文献12)。得られたデバイスは0.001%から0.01%という乏しい外部量子効率を有していた。その問題の一部は、報告されたトリオクチルフォスフィン・オキサイド(TOPO)及びトリオクチル・フォスフィン(TOP)の有機配位子(リガンド)が成長後に存在することに関連し得る。これらの有機リガンドは絶縁体であり、量子ドット内への電子及び正孔の注入を乏しいものにし得る。さらに、この構造の残りの部分は、高真空技術によって成長される電子半導体層及び正孔半導体層の使用とサファイヤ危難の使用とにより、製造するのにコストの掛かるものである。
従って、低コストの堆積技術によって形成された量子ドットエミッタに基づき、且つ個々の層が良好な導電性を示す全無機LEDを構築することは大変に有利になり得る。得られるLEDは、結晶LEDの望ましい特性の多くを有機LEDと組み合わせるものとなる。
固体照明用途では、高効率白色LEDへの最も速い道は、青、スミレ色、又は近紫外のLEDを適当な蛍光体と組み合わせることである。伝統的な光学的に励起される蛍光体を量子ドット蛍光体で置き換えることは、例えば、大いに低減される散乱、色調整の容易さ、改善された演色評価数(color rendering index;CRI)、より低コストの堆積プロセス、及び光学的ポンピングのための一層広い波長スペクトル等、数多くの利点を有する。これらの利点に拘わらず、量子ドット蛍光体は、例えば乏しい温度安定性や、高い量子ドット梱包(パッキング)密度を有する蛍光体膜の不十分な量子収率(10−30%)等の幾つかの大きい欠点のために市場に導入されていない。量子収率を高めるため、多くの作業者は量子ドットに適当なフィラー(例えば、ポリマー又はエポキシ)を組み合わせることによってパッキング密度を低下させてきた。この手法の欠点は、得られる量子ドット蛍光体膜が、10μmの所望厚と比較して許容できない厚さ(1mm)になることである。Achermann等(非特許文献13)によって議論されているように、高密度膜で量子収率が低下することは、主として、発光中の量子ドットから発光中でない量子ドットへのエキシトン移動(フェルスター型エネルギー移動)をもたらすナノ粒子間の相互作用の結果である。フェルスター型エネルギー移動の速度は距離dとともに、1/dとして、急激に低下するので、この影響を最小化する一手法は(上述の問題を伴う)低密度膜を形成することである。より望ましい一手法は、量子ドット蛍光体の高密度膜を実現しながらフェルスター型エネルギープロセスと一層効果的に競い合えるように、量子ドットエミッタの放射ライフタイムを低減することである。より具体的には、量子ドットの滴下(ドロップキャスト)膜のフェルスター型エネルギー移動時間は、実験により、ナノ秒の時間尺度にあることが測定されている(非特許文献14)。
これまで、光電子デバイス又は生物学の研究は、本質的にブリンキングを有しない、あるいは短い放射ライフタイムを有するコロイド量子ドットを利用可能にしていない。ブリンキングのないドットを作り出すための上述の方法群は用途に依存するものであり、量子ドットを利用する技術分野全体にわたって広く適用可能なものではない。自己組織化量子ドットは短い放射ライフタイムを示すが、同様の性能を示すコロイド量子ドットは報告されていない。故に、生物学的な用途及び電子的な用途に使用する、生来の無ブリンキング挙動を有するコロイド量子ドットが望まれる。また、生物学的な用途及び光電子的な用途に使用し得る短い放射ライフタイムを有する量子ドットが望まれる。
米国特許第7056471号明細書
Murray等、J. Am. Chem. Soc.、1993年、第115巻、p.8706-8715 Hohng等、J. Am. Chem. Soc.、2004年、第126巻、p.1324-1325 Larson等、Science、2003年、第300号、p.1434-1435 IUPAC Compendium of Chemical Terminology 第2版、1997年 Stefani等、New Journal of Physics、2005年、第7巻、p.197 Lee等、Journal of Chemical Physics、2006年、第125巻、p.164711 Tang等、Appl. Phys. Lett.、1987年、第51巻、p.913 Burroughes等、Nature、1990年、第347号、p.539 Matoussi等、J. Appl. Phys.、1998年、第83巻、p.7965 Hikmet等、J. Appl. Phys.、2003年、第93巻、p.3509 Coe等、Nature、2002年、第420号、p.800 Mueller等、Nano Letters、2005年、第5巻、p.1039 Achermann等、Nano Lett.、2006年、第6巻、p.1396 Achermann等、J. Phys. Chem.、2003年、第B-107巻、p.13782
本発明は、医学、生物学、量子計算、量子暗号、照明及びディスプレーの用途に使用されるブリンキングのないコア/シェル型三元量子ドットを提供することを1つの目的とする。
上記課題は、
(a)2つの離隔された電極;及び
(b)前記2つの離隔された電極間に配置され、三元コア/シェル型ナノ結晶を含む少なくとも1つの層であり、前記三元コア/シェル型ナノ結晶は、合金組成に勾配を有する三元半導体コアを有し、且つ1分より長いオン時間によって特徴付けられる単一分子無ブリンキング挙動、又は10nsより短い放射ライフタイムを示す、少なくとも1つの層;
を有する光電子デバイスによって達成される。
上記課題はまた、独立して制御される複数の発光素子を含む無機発光デバイスであって、少なくとも1つの発光素子が:パターニングされた第1の電極;前記第1の電極と対向する第2の電極;及び前記第1の電極と前記第2の電極との間に形成された半導体マトリックス内に三元コア/シェル型ナノ結晶を有する多結晶無機発光層であり、前記三元コア/シェル型ナノ結晶は、合金組成に勾配を有する三元半導体コアを有し、且つ1分より長いオン時間によって特徴付けられる単一分子無ブリンキング挙動、又は10nsより短い放射ライフタイムを示す、多結晶無機発光層;有する、無機発光デバイスによって達成される。
上記課題はまた、2つの離隔された電極;及び前記2つの離隔された電極間に配置された単一の三元コア/シェル型ナノ結晶であり、合金組成に勾配を有する三元半導体コアを有し、且つ1分より長いオン時間によって特徴付けられる単一分子無ブリンキング挙動、又は10nsより短い放射ライフタイムを示す単一の三元コア/シェル型ナノ結晶;を有する単光子光電子デバイスによって達成される。
上記課題はまた、三元コア/シェル型ナノ結晶を含む少なくとも1つの層であり、前記三元コア/シェル型ナノ結晶は、合金組成に勾配を有する三元半導体コアを有し、且つ1分より長いオン時間によって特徴付けられる単一分子無ブリンキング挙動、又は10nsより短い放射ライフタイムを示す、少なくとも1つの層;及び前記三元コア/シェル型ナノ結晶からの発光を生じさせるように前記三元コア/シェル型ナノ結晶を光学的に励起する光源;有する光デバイスによって達成される。
上記課題はまた、放射線によって作動可能なマーカーを含み且つ所与の検体を検出するために使用されるシステムであって、合金組成に勾配を有する三元半導体コアを有し、且つ1分より長いオン時間によって特徴付けられる単一分子無ブリンキング挙動、又は10nsより短い放射ライフタイムを示す、三元コア/シェル型ナノ結晶;及び前記三元コア/シェル型ナノ結晶と結合され且つ前記検体に対して結合親和性を有する分子;有するシステムによって達成される。
本発明の1つの利点は、三元コア/シェル型ナノ結晶の無ブリンキング特性が、溶媒の種類又はシェル上の表面リガンドの種類によって制限されないである。これは、ナノ結晶が数多くの環境及び用途においてブリンキングがないままであることを可能にする。本発明の1つの重要な特徴は、三元半導体コアが合金組成に勾配を有することで、無ブリンキング特性と短放射ライフタイム特性とが達成されることである。三元コア/シェル型ナノ結晶が典型的なナノ結晶と比較して遙かに低減された放射ライフタイムを有し、それにより、改善された量子ドット蛍光体膜、より効率的な従来LEDデバイス、及び単光子LEDデバイスが実現され得ることも利点である。
本発明に係る三元コア/シェル型ナノ結晶を示す模式図である。 本発明に従った三元コア/シェル型ナノ結晶を有する生体標識の例を示す図である。 本発明に従った発光デバイスを示す側面図である。 本発明に従った無機発光層の一部を示す模式図である。 本発明に従った発光デバイスの他の一実施形態を概略的に示す側面図である。 本発明に従ったパッシブマトリクス型エレクトロルミネセンス(EL)デバイスの一例を示す図である。 本発明に従った底面発光型エレクトロルミネセンスデバイスの画素レイアウトを示す図である。 本発明に従った底面発光型エレクトロルミネセンスデバイスを示す断面図である。 本発明に従った上面発光型エレクトロルミネセンスデバイスを示す断面図である。 本発明に係る三元コア/シェル型ナノ結晶のTEM像である。 本発明に係る三元コア/シェル型ナノ結晶のSTEM像である。 本発明に係る三元コア/シェル型ナノ結晶の蛍光発光を時間トレースした図である。 本発明に係る三元コア/シェル型ナノ結晶の蛍光発光を時間トレースした図である。 従来技術を代表する従来のナノ結晶の蛍光発光を時間トレースした図である。 本発明に係る三元コア/シェル型ナノ結晶の2次相関関数g(2)(τ)を示す図である。 従来技術に係るナノ結晶の2次相関関数g(2)(τ)を示す図である。
背景技術の部分で述べたように、ちらつかない(ブリンキングしない)短い放射ライフタイムを有するナノ結晶(すなわち量子ドット)を作り出すことが有利である。単一分子ブリンキングは、ナノ結晶が多光子によって励起されて2つ以上の電子−正孔対が作り出されるときに開始される(M.Nirmal等、Nature、1996年、第383号、p.802)。エネルギーが放射によって解放される代わりに、上記対のうちの1つが、そのエネルギーをオージェ再結合によって失って、そのエネルギーを残りの電子又は正孔のうちの1つに移動させる。そして、励起された電子又は正孔は、ナノ結晶から周囲の基質(マトリックス)内に排出されることができる。結果として生じたイオン化されたナノ結晶内では、オージェ再結合の方が放射再結合より支配的であり、ナノ結晶は継続的な励起にもかかわらず暗いままである。ナノ結晶は、排出されたキャリアがナノ結晶内に戻る道(例えば、トンネル現象による)を見出して当該ナノ結晶を非荷電状態に戻すまで暗いままである。この現象論的モデルによって理解することができるように、ブリンキングは、ナノ結晶内部からのキャリアの排出を防止することによって抑制あるいは阻止され得る。(自己組織化量子ドットの場合のように)非常に厚い半導体シェルを形成することは直接的な解決策であるが、シェルの厚さとともにシェル内での(格子不整合による)欠陥形成が増大するので、これを実際に行うことは困難である。シェル内に欠陥を有するナノ結晶は、(電荷が欠陥に捕獲され得るために)ブリンキングを生じるだけでなく、量子効率の低下を示す。故に、キャリアをナノ結晶ボリューム内に閉じ込めて表面から離隔し続ける別の手法を探す必要がある。理解し得るように、電子及び正孔がよりきつく(表面から離隔されて)中心領域に閉じ込められるようにナノ結晶を設計することにより、パーセル効果の結果として、電子及び正孔の放射ライフタイムの低下も得られることになる。
周知のように、アンダーソン局在(P.Anderson、Phys. Rev.、1958年、第109号、p.1492)の結果として、原子位置の僅かなランダム化(15%)又は原子エネルギーの僅かなランダム化であっても、材料内で電荷キャリアの局在化がもたらされる。半導体置換型合金は原子のエネルギー準位のランダムな変化、ひいては、明らかな電荷局在化効果を示す(E.Economou等、Phys. Rev. Lett.、1970年、第25巻、p.520)。この結果を鑑みるに、ナノ結晶内でのキャリアの局在化の仮説的なシナリオは、秩序あるコア中心、無秩序な合金中間シェル、及び秩序ある外殻シェルを有するナノ結晶と作り出すことになる。秩序ある外殻シェルは、電子及び正孔をコアと中間シェル領域とに確実に閉じ込めたままにするために付加される。以下、このように設計されたナノ粒子を作り出す手法を説明する。
典型的に、三元半導体合金ナノ結晶は、合成の開始時に、適当な比率の陽イオン(例えば、CdZnSe)又は陰イオン(CdSeTe)を合成反応混合物内に付加することによって作り出される(R.Bailey等、JACS、2003年、第125号、p.7100)。この手順は通常、ナノ結晶ボリューム全体に均一に分散された合金を生じさせる。CdZnSe系を例に採ると、ランダムな合金中間シェルを形成するため、より適切な方式は、最初にCdSeコアを作り出し、それをZnSeでシェル化し、その後、適切なアニールを行うことである。技術的に周知のように、拡散プロファイルは、ナノ結晶内で最大のZn濃度が表面に生じ、コア中心ではZn含有量が遙かに低いようなものになる(CdZnSe、しかし、高いCd/Zn比を有する)。ナノ結晶の中心へのZnの侵入が弱まることを鑑みるに、アニールされたナノ粒子のうち表面領域が最もランダムな合金特性を示し、コア領域は主として結晶CdSeとして振る舞うことになる。従って、コアのCdSe的な領域内に存在する電子−正孔(e−h)対は、CdZnSe表面領域のますます増大するエネルギーギャップによって局在化されるだけでなく、ナノ結晶のコア領域を囲むランダム合金のバンドによって生成されるキャリア局在性によっても局在化される。上述のように、コア領域及び(CdZnSeランダム合金を含む)中間シェル領域へのキャリア閉じ込めを確保するために、アニールされたナノ構造に、例えばZnSeS又はZnS等のワイドバンドギャップ材料からなる追加の外殻シェルが付加され得る。
より一般的に本発明を表現すると、三元ナノ結晶の表面から三元ナノ結晶の中心に向けて合金組成に勾配を有する三元半導体ナノ結晶100ということになる。三元半導体ナノ結晶100の三元中心領域145において、合金化の程度は低く、半導体材料はほぼ二元組成となり得る。三元中心領域145と三元表面領域135との間には、三元中心組成(ほぼ二元)から三元表面組成(三元ランダム合金)へと合金組成が変化する合金組成遷移領域が存在する。電子及び正孔の一層強い閉じ込めを実現するため、(合金組成に勾配を有する)三元半導体ナノ結晶100に、半導体シェル110(又は多重シェル)を付加し、三元コア/シェル型ナノ結晶120の形成をもたらすことができる。三元半導体ナノ結晶(コア、コア/シェル、又は多重シェルを備えたコアの何れか)は、ナノドット、ナノロッド、ナノワイヤー、ナノテトラポッド、又は量子閉じ込め効果を示すその他の一層高次元のナノスケール粒子とし得る。材料の内容物について、三元半導体ナノ結晶100は、II−VI族、III−V族、又はIV−IV族半導体材料を含むことができ、三元半導体材料の例は、それぞれ、CdZnSe、CdZnS、InGaAs、及びPbSeSである。三元コア/シェル型ナノ結晶120の半導体シェル110の材料は、II−VI族、III−V族、又はIV−IV族半導体材料を有することができるが、これまで成功したナノ結晶のシェル化はII−VI族材料を用いて行われたのみであるので、好ましくは、半導体シェル110の材料はII−VI族半導体材料である。(多重)半導体シェル110の材料は、二元、三元又は四元の何れかの化合物、例えば、ZnSe、CdS、ZnS、ZnSeS又はCdZnSeSとすることができる。三元コア/シェル型ナノ結晶120の表面に有機リガンド115が取り付けられる。有機リガンド115は、ナノ結晶の成長プロセスにおいて助けとなり、得られたコロイド内でナノ結晶を安定化させることを助ける。これらの三元コア/シェル型ナノ結晶120を作り出す具体的な方法については、それらの単一分子のブリンキングがないこと(数時間より長いオン時間)及び短い放射ライフタイム(4ns−5ns)を示すデータとともに、実施例の部分にて後述する。要するに、三元半導体コアが合成組成に勾配を含み、1分より長いオン時間で特徴付けられる単一分子無ブリンキング挙動又は10nsより短い放射ライフタイムをもたらす三元コア/シェル型ナノ結晶120が形成される。
CdZnSe三元半導体ナノ結晶100を参照して上述したように、(ZnSeシェルからの)Znの拡散プロファイルは、ナノ結晶内で最大のZn濃度が三元表面領域135で生じ、三元中心領域145においてZn含有量が遙かに低いようなものになる(CdZnSe、しかし、高いCd/Zn比を有する)。実施例の部分で後述するように、(CdZnSe系の)このプロファイルの意外な結果は、下に位置する格子構造が、三元中心領域145におけるウルツ鉱型から三元表面領域135における立方晶型(又は閃亜鉛鉱型)に変化することである。三元中心領域145と三元表面領域135との間には、格子がウルツ鉱型から閃亜鉛鉱型に進展する格子遷移領域が存在する。この格子構造の進展は、CdZnSeが高いCd/Zn比を有する三元中心領域145では格子構造が室温においてCdSeナノ結晶の格子構造すなわちウルツ鉱型を反映するはずであることに注目することによって説明することができる。これに応じて、CdZnSe内のCd/Zn比が1より小さい(場合により、1より遙かに小さい)三元表面領域135においては、格子構造は室温においてZnSeナノ結晶の格子構造すなわち閃亜鉛鉱型を反映するはずである。三元中心領域145から三元表面領域135への格子構造変化の物理的な帰結として、三元中心領域145への電荷キャリアの局在化が促進される。現象論的に、追加の局在化は、以下の事項に基づいて理解することができる。ウルツ鉱型三元中心領域145に電子を置くと、電子はコア内を外側に向かって伝搬し、閃亜鉛鉱型の三元表面領域135を後段し始めるので、電子波は格子構造の変化によって散乱されることになる(上述のように、15%という小さい格子位置のランダム変化でさえもアンダーソン局在を生じさせる)。なお、格子構造の変化に起因するこの追加の閉じ込めは、三元合金の2つの二元成分が相異なる室温格子構造を有する場合にのみ発生する。一般的なII−VI族の二元化合物では、CdSe及びCdSがウルツ鉱型ナノ結晶を形成し、CdTe、ZnS、ZnSe及びZnTeは閃亜鉛鉱型ナノ結晶を形成する。従って、例として、三元CdZnSは格子変化を示すが、ZnSeTeは示さない。CdTe/CdSコア/シェル型ナノ結晶をアニールする場合、陰イオン副格子上での相互拡散が三元中心領域145に閃亜鉛鉱型格子を生じさせ且つ三元表面領域135にウルツ鉱型格子を生じさせるという仮説を立てる。
発明した三元ナノ結晶の三元中心領域145内での上述のキャリアの閉じ込めの全てを組み合わせることは、拡散プロファイルによってもたらされる以下の3つの現象の結果として生じるという仮説を立てる:1)三元表面領域135のエネルギーギャップは三元中心領域145のそれより大きい(閉じ込めの典型的な要因);2)三元中心領域145におけるランダム合金形成と比較して三元表面領域135におけるランダム合金形成の方が大きいことによるアンダーソン局在;3)三元中心領域145(例えば、ウルツ鉱型)と三元表面領域135(例えば、閃亜鉛鉱型)との間での格子構造の差による散乱局在。
本発明は更に、ここで開示する、所与の検体に対して結合親和性を有する分子に結合された三元コア/シェル型量子ドット(すなわちナノ結晶)に関する。所与の検体に対して結合親和性を有する分子への結合により、本発明に係るナノ結晶が所与の検体の検出に使用可能な放射線、好ましくは電磁スペクトルの可視域又は近赤外域内、を放出する標識又はタグとして機能するマーカー化合物又はプローブが形成される。図2は、蛋白質にタグ付けするために使用される量子ドットを例示している。この図において、検体510は蛋白質であり、結合パートナー505は抗体であり、蛍光タグはブリンキングのない三元コア/シェル型量子ドット120である。この発明の場合、励起放射はUV光、可視光又は赤外光とし得る。発明した三元コア/シェル型ナノ結晶120によって放出される放射線もUV光、可視光又は赤外光とし得るが、より長い対応波長を有するものとなる。本発明は更に、所与の検体を含む媒体と、発明した三元コア/シェル型ナノ結晶120に結合された分子を有し且つ所与の検体に対する結合親和性を有するマーカーと、結合された三元コア/シェル型ナノ結晶からの光の放出を生じさせる放射線で上記マーカーを照射する光源と、放出された放射線を分析して上記検体の存在を決定する検出装置とを含む。
原理的に、当該検体に少なくとも幾分はっきりと結合することができる固有の結合パートナーが存在する全ての検体を検出することができる。この検体は、例えば薬(例えば、アスピリン(登録商標)若しくはリバビリン)等の化学化合物、又は例えば蛋白質(例えば、トロポニン)若しくは核酸分子などの生化学分子とし得る。例えばリバビリン等の関心検体に対する結合親和性を有する適当な分子(検体結合パートナーとも称する)に結合されるとき、得られたプローブは、例えば、蛍光免疫測定にて患者の血漿内の薬物レベルを監視するために使用され得る。心筋の損傷、故に一般的に心臓発作、に対するマーカー蛋白質であるトポロニンの場合、抗トポロニン抗体を含有する複合体、及び本発明に係るナノ結晶は、心臓発作の診断に使用され得る。
検体はまた、以下に限られないが、ウイルス粒子、染色体又は全細胞を含む複合生物構造とすることも可能である。例えば、検体結合パートナーが、細胞膜に付着する脂質である場合、そのような脂質に連結された本発明に係るナノ結晶を含む複合体は、全細胞の検出及び可視化に使用され得る。例えば細胞の染色又は細胞イメージング等の目的では、可視光を放射するナノ結晶が好ましく使用される。この開示によれば、検体結合パートナーに結合された本発明に係るナノ粒子を含むマーカー化合物の使用によって検出すべき検体は、好ましくは生体分子である。
故に、更なる好適な一実施形態において、検体に対する結合親和性を有する分子は、蛋白質、ペプチド、免疫原性ハプテンの特徴を有する化合物、核酸、炭水化物、又は有機分子である。検体結合パートナーとして採用される蛋白質は、例えば、抗体、抗体断片、リガンド、アビジン、ストレプトアビジン、又は酵素とし得る。有機分子の例は、例えばビオチン、ジゴキシゲニン、セロトロニン及び葉酸誘導体などの化合物である。核酸は、以下に限られないが、DNA、RNA若しくはPNAの分子、10から50bpの短いオリゴヌクレオチド、及び長い核酸の中から選択され得る。
生体分子の検出に使用されるとき、本発明に係る三元コア/シェル型ナノ結晶は、検体に対して結合活性を有する分子に連結剤を介して結合され得る。ここで用いる連結剤とは、本発明に係る三元コア/シェル型ナノ結晶をこのような結合親和性を有する分子に結び付けることが可能な如何なる化合物をも意味する。ナノ結晶を検体結合パートナーに結合するために用い得る連結剤の種類の例には、例えばエチル−3−ジメチルアミノカルボジミド等の(二官能性)連結剤、及び当業者に知られたその他の好適な架橋剤化合物がある。好適な連結剤の例は、N−(3−アミノプロピル)3−メルカプト−ベンズアミド、3−アミノプロピル−トリメトキシシラン、3−メルカプトプロピル−トリメトキシシラン、3−(トリメトキシシリル)プロピルマレイミド、及び3−(トリメトキシシリル)プロピル−ヒドラジドである。連結剤との反応に先立ち、ナノ結晶の表面は、例えば、後に連結剤を介して検体結合パートナーと共有結合させるために用い得る自由なメルカプト酢酸基を生成するために、氷メルカプト酢酸を用いた処理によって修飾され得る。
内部に本発明に係るナノ結晶が形成されたマーカーは、本実施形態に従って、標識又はタグとして機能し、多様な分野に適用され得る。マーカーの多くは生物学及び医学の分野での使用を意図される。例えば、抗体への結合により、ここで説明したマーカーは、細胞(免疫細胞化学)及び組織(免疫組織化学)内の蛋白質の検出、蛍光インシツハイブリデーション法(Fluorescent in-situ hybridization;FISH)による核酸検出、及びバクテリア及びウイルスの検出に通常的に使用され得る。それらはまた、様々な標本内でのmRNA、DNA発現パターンの可視化及びマッピング、並びに抗体ベースや抗原ベースの配列研究及び抗原−抗体相互作用の検出のための信頼できるツールを提供する。さらに、これらのマーカーは、食品及びその他の最終消費者製品内の微量の毒素の検出をも可能にし得る。
ここで説明した三元コア/シェル型量子ドット(すなわちナノ結晶)に基づくマーカーは、体外分析及び体内分析の何れにも適用され得る。例えば、これらのマーカーは、癌兆候を識別すること、薬物送達を監視すること、腫瘍内で薬物誘発効果を評価すること、並びに、より効果的且つ正確な投与を可能にし得る腫瘍内での抗癌剤の空間分布及び時間分布を監視することのために、体内で非侵襲性の指標として使用されてもよい。
ここで説明したマーカーには、様々な信号強調手法を適用可能である。例えば、1つの標的検体上に複数のマーカーを蓄積させて発光強度を高めるように、マーカーの表面を設計し得る。他の一例は、一次抗体によって検体を標的とし、結合した一次抗体を二次抗体によって可視化する間接的な免疫学的測定技術である。信号検出技術は、以下に限られないが、一光子及び二光子定常状態・時間分解蛍光法を含む。
好適な一実施形態において、ナノ結晶はプラスチックビーズ又はラテックスビーズの中に組み入れられる。また、ここで規定した本発明に係るナノ結晶を含む検出キットも本発明の一部である。
上述の蛍光プローブとしての生体医学用途に加え、本発明に係る三元コア/シェル型量子ドットは、発光デバイス及び量子情報(計算及び暗号)デバイスにも使用され得る。発光デバイス用途では、三元コア/シェル型量子ドットからの放射は、該ドット上での直接電子−正孔再結合、隣接する放射性種(有機及び無機の双方)からのフェルスター型エネルギー移動、並びに例えば無機LED、有機LED、レーザ及び小型蛍光ランプ等の多様な光源による光学的ポンピングの結果として起こることができる。LEDデバイス内に埋め込まれた量子ドットからのフェルスター型エネルギー移動を介した発光について、OLED(Coe等、Nature、2002年、第420号、p.800)及びLED(Achermann等、Nano Lett.、2006年、第6巻、p.1396)の双方で論じられている。何れのタイプのLEDデバイスも、本発明に係る三元コア/シェル型量子ドットを用いることの結果として改善されることになる。より具体的には、放射再結合は、不所望の非放射性の再結合が生じることを防止するため、エキシトンが量子ドットに(フェルスター型エネルギー移動を介して)輸送されたら直ちに生じることが望ましい。三元コア/シェル型量子ドットは短い放射ライフタイムを有するので、非放射性の再結合は低減され、全体的に一層高い内部量子効率を有するLEDデバイスが得られる。
発光デバイス内に放射性量子ドットを組み入れる適用の他の一例は、それらを、より高いエネルギーの光源(ポンプ光源の波長が平均放射波長より短い)によって光励起される放射性の蛍光体として用いることである。本発明に係る光励起されるデバイスは、三元コア/シェル型ナノ結晶を有する少なくとも1つの層と、三元コア/シェル型ナノ結晶に光を放射させる、該ナノ結晶を励起する光源とを含む。この光源は、(有機又は無機の何れかの)LED、レーザ、小型蛍光ランプ、又は技術的に周知のその他のインコヒーレント光源とし得る。蛍光体、すなわち、三元コア/シェル型ナノ結晶は、白色光を生成するため、より高いエネルギーの光を特定の可視波長域に変換する(例えば、緑色光を生成する)ため、あるいは技術的に周知のその他の所望の波長変換(紫外、青、青緑、緑、黄、赤紫、赤、若しくは赤外の放射線、又はこれらの組み合わせを放射する)のために使用され得る。上述のように、従来の蛍光体を量子ドット蛍光体で置き換えることには数多くの利点が存在する。しかしながら、製品におけるそれらの使用は、乏しい温度性能と、高密度の量子ドットの蛍光体膜における低い量子効率とによって妨げされている。上述のように、後者の欠点は短い放射ライフタイムを有する放射性量子ドットを用いることによって改善されるので、蛍光体として本発明に係る三元コア/シェル型量子ドットを用いることは、その短い放射ライフタイムの結果として、量子効率を高めることを可能にする。
量子ドットを組み込む発光デバイスの最後のカテゴリーは、ドット内の電子及び正孔の直接再結合の結果として放射が起こる発光デバイスである。この場合も、デバイス内の放射性量子ドットとして(短い放射ライフタイムを有する)本発明に係る三元コア/シェル型量子ドットを組み入れることの結果として、LED又はレーザの内部量子効率(internal quantum efficiency;IQE)が高められることになる。光電子デバイス技術において周知のように、電子−正孔注入の後の短い放射ライフタイムはデバイスIQEの増大をもたらす。故に、レーザ及びマイクロキャビティLEDデバイスのIQEの増大を説明する。
図3に、本発明のエレクトロルミネセンスデバイスの実施形態を理解する際に助けとなるよう、典型的なLED11の構造を例示する。LED11は、第1の電極17と第2の電極20との間にエレクトロルミネセンス(EL)ユニット15を含んでいる。例示のELユニット15は、第1の電極17と第2の電極20との間に全ての層を含んでいるが、電極ではない。発光層33は半導体マトリックス31内に発光三元コア/シェル型ナノ結晶120を含んでいる。半導体マトリックス31は、複合型LEDデバイスの場合には有機母材とすることができ、無機量子ドットLEDの場合には結晶又は多結晶の何れかである無機半導体マトリックスとすることができる。発光層33は、光を放出するエミッタ層33内に多数の量子ドットが存在することを鑑みるに、量子ドットの集合体を含むものと考えることができる。これらのQDの各々の放射ライフタイムは短いため、これらの量子ドットの集合体を用いるLEDの全体的な効率は、伝統的な量子ドットより向上されることになる。発光層33は、半導体マトリックス31内で十分に分散された発光三元コア/シェル型ナノ結晶120を有するように図示されているが、これは単に説明のためであり、限定的なものと見なされるべきでない。三元コア/シェル型ナノ結晶120はまた、単一層すなわちモノレイヤ内にあってもよい。ELユニット15は、必要に応じて、電荷の注入を高めるためにp型電荷輸送層35又はn型電荷輸送層37を含み得る。ELユニット15は、更なる電荷輸送層すなわちコンタクト層(図示せず)を含んでいてもよい。1つの典型的なLEDデバイスは、ガラス基板と、例えばインジウム錫酸化物(ITO)等の透明導電性アノードと、レイヤ群のスタックを含むELユニット15と、反射カソード層とを使用する。ELユニット15内のレイヤ群は、有機、無機、又はそれらの組み合わせとし得る。このデバイスから生成される光は、ガラス基板10を通して放射される。これは一般的に底面発光型デバイスと呼ばれている。代替的に、デバイスは、不透明基板と、反射アノードと、レイヤ群のスタック(有機、無機、又はそれらの組み合わせ)と、頂部の透明カソード層とを含んでいてもよい。このデバイスから生成される光は、頂部の透明電極を通して放射される。これは一般的に上面発光型デバイスと呼ばれている。
コロイド法によって準備された量子ドットを用いるLEDは、高真空堆積技術によって成長されたドットを用いるLEDが有する制約(S.Nakamura等、Electron. Lett.、1998年、第34巻、p.2435)を有さず、とりわけ、基板はLED半導体系に格子整合される必要がない。例えば、基板は、ガラス、プラスチック、金属箔、又はSiとし得る。さらに、コロイド量子ドットは、有機物を含む多数の異なる半導体マトリックス材と組み合わされることが可能である。これらのコロイド技術を用いて量子ドットLEDを形成することは、特にLEDレイヤ群を堆積するために低コストの堆積技術が用いられるとき、非常に望ましいことである。
技術的に周知のように、量子ドット膜を形成するための2つの低コスト手法は、滴下(ドロップキャスティング)又は回転成形(スピンキャスティング)によって三元コア/シェル型ナノ結晶120のコロイド分散を堆積することを含む。量子ドットを滴下することに一般的な溶剤は、9:1の混合比のヘキサン:オクタンである(C.B.Murray等、Annu. Rev. Mater. Sci.、2000年、第30巻、p.545)。有機リガンド115は、量子ドット粒子がヘキサンに溶解可能であるように選択される必要がある。従って、例えばアルキルアミン等、炭化水素ベースの尾部を有する有機リガンドは良い選択である。技術的に周知の手順を用いて、成長手順(例えば、TOPO)に由来するリガンドを、選択した有機リガンド115と交換することができる(C.B.Murray等、Annu. Rev. Mater. Sci.、2000年、第30巻、p.545)。量子ドットのコロイド分散をスピンキャスティングするとき、溶剤の要件は、堆積面上に容易に拡がること、及び回転処理中に適度な速度で蒸発することである。アルコールベースの溶剤が良い選択であることが見出された。例えば、エタノール等の低沸点アルコールを、より高い沸点のブタノール−ヘキサノール混合液等のアルコールと組み合わせたものは良好な膜形成をもたらした。これに応じて、リガンド交換を用いて、極性溶剤に溶解可能な尾部を有する有機リガンドを(量子ドットに)付着させることができる。好適なリガンドの一例はピリジンである。これら2つの堆積プロセスにより得られる量子ドット膜は発光性であるが非導電性である。これらの膜は、非導電性の有機リガンドが三元コア/シェル型ナノ結晶120同士を離隔させるので抵抗性である。これらの膜はまた、移動電荷が量子ドット群に沿って伝搬し、半導体シェル110の閉じ込めポテンシャル障壁によってコア領域に捕獲されるので抵抗性である。
図4は、発光性であると同時に導電性でもある無機発光層150を提供する一手法を模式的に示している。このコンセプトは、無機発光層150を形成するために三元コア/シェル型ナノ結晶120とともに微小な(<2nm)導電性無機ナノ粒子140を共析出させることに基づく。続けて、それらの中で小さい方である無機ナノ粒子140をシンターして大きい方である三元コア/シェル型ナノ結晶120の表面上に焼結するために、不活性ガス(Ar又はN)アニール工程が用いられる。無機ナノ粒子140をシンターすることにより、連続した導電性多結晶半導体マトリックス130が作り出される。このシンタープロセスによって、このマトリックスは三元コア/シェル型ナノ結晶120にも接続され、多結晶無機発光層を形成する。故に、この多結晶無機発光層は、三元コア/シェル型ナノ結晶のコロイド分散と半導体マトリックスナノ粒子とのアニールされた膜である。従って、無機発光層150の端部から、半導体マトリックス130を介して各三元コア/シェル型ナノ結晶120までの導電経路が作り出され、発光三元半導体ナノ結晶100内で電子と正孔とが再結合する。なお、導電性半導体マトリックス130内に三元コア/シェル型ナノ結晶120を包み込むことは、それによって量子ドットが酸素及び水蒸気の双方の影響から環境的に保護されるという付加的な利点を有する。
好ましくは、無機ナノ粒子140は、例えばIV族(Si)、III−V族(GaP)、又はII−VI族(ZnS又はZnSe)の半導体などの導電性半導体材料からなる。三元コア/シェル型ナノ結晶120内に容易に電荷を注入するため、無機ナノ粒子140は、半導体シェル110の材料のバンドギャップと同等のバンドギャップ、より具体的には、シェル材料のバンドギャップの0.2eV以内のバンドギャップ、を有する半導体材料からなることが好ましい。三元コア/シェル型ナノ結晶120外殻シェルがZnSである場合、無機ナノ粒子140は、ZnS又は低いSe含有量を有するZnSSeからなる。この無機ナノ粒子140は、技術的に周知の化学手法によって製造される。典型的な合成経路は、配位性溶媒内での分子前駆体の高温分解、ソルボサーマル法(O.Masala、R.Seshadri、Annu. Rev. Mater. Res.、2004年、第34巻、p.41)、及び停止沈殿法(arrested precipitation)(R.Rossetti等、J. Chem. Phys.、1984年、第80巻、p.4464)である。技術的に周知のように、ナノメートルサイズのナノ粒子は、バルクの同等物に対してかなり低い温度で溶ける(A.N.Goldstein等、Science、1992年、第256号、p.1425)。これに応じて、無機ナノ粒子140は、シンタープロセスを促進するために、2nm未満の直径を有することが好ましく、好適サイズは1nm−1.5nmである。それより大きい、ZnSを有する三元コア/シェル型ナノ結晶120に関しては、2.8nmのZnS粒子が350℃までにアニール温度に対して比較的安定であることが報告されている(S.B.Qadri等、Phys. Rev、1999年、第B-60巻、p.9191)。これら2つの結果を組み合わせると、アニールプロセスは、250℃と350℃との間の好適温度と最大60分の時間とを有し、このプロセスは、それらの中で小さい方である無機ナノ粒子140をシンターし、大きい方である三元コア/シェル型ナノ結晶120の表面に焼結するが、大きい方の三元コア/シェル型ナノ結晶120は形状及び大きさにおいて比較的安定なままである。なお、無機ナノ粒子140は、1つの次元においてナノ粒子の長さスケールを2nm未満とし、その結果、250℃−350℃のアニールプロセス中にナノ粒子のシンターが可能な、ナノドット、ナノロッド、ナノワイヤー、又はその他の一層高次元のナノ粒子の何れともし得る。
図5は、三元コア/シェル型ナノ結晶120を含む発光層150を組み入れた無機エレクトロルミネセンスLEDデバイス200の一例を示している。基板160は、堆積された半導体層及び金属層を支持するものであり、その要件は単に、堆積プロセスを可能にするのに十分な硬さであること、及び熱アニールプロセス(〜325℃の最大温度)に耐え得ることである。基板は透明であってもよいし不透明であってもよい。可能な基板材料は、ガラス、シリコン、金属箔、及び一部のプラスチックである。次の堆積部材はアノード170である。基板160がp型Siである場合、アノード170は基板160の底面に堆積される必要がある。p−Siに適したアノード材料はAlである。これは熱蒸着又はスパッタリングによって堆積され得る。その堆積後、それは〜430℃で20分アニールされる。上記のその他の基板種類の何れにおいても、アノード170は(図5に示すように)基板160の頂面に堆積され、例えばインジウム錫酸化物(ITO)等の透明な導電体を含む。ITOはスパッタリング又は技術的に周知のその他の手順によって堆積され得る。ITOは典型的に、その透明度を向上させるために〜300℃で1時間アニールされる。例えばITO等の透明導電体のシート抵抗は金属のそれより遙かに高いため、コンタクトパッドから実デバイスまでの電圧降下を低減するため、熱蒸着又はスパッタリングを用いて、バスメタル190がシャドウマスクを介して選択的に堆積され得る。次に堆積されるのは無機発光層150である。上述のように、これは透明導電体(又はSi基板)上に滴下あるいは回転成形され得る。例えばコロイド量子ドット−無機ナノ粒子混合物をインクジェット法で堆積する等、その他の堆積技術も可能である。この堆積に続いて、無機発光層150は250℃−300℃の好適温度で15分−45分アニールされる。最後に、無機発光層150上にカソード180の金属が堆積される。カソード180の候補となる金属は、無機ナノ粒子140を形成している材料とオーミックコンタクトを形成する金属である。例えば、ZnS無機ナノ粒子140の場合、好適な金属はAlである。これは熱蒸着又はスパッタリングによって堆積されることができ、それに続いて285℃で10分のアニールが行われる。当業者であれば推察し得るように、カソード180が基板160上に堆積され、アノード170が無機発光層150上に形成されるように、レイヤ構成は逆にしてもよい。Si支持体の場合、基板160はn型Siである。
また、基板160はリジッド基板であってもよいしフレキシブル基板であってもよく、例えばシート又はウェハ等の別個の個片として処理されてもよいし、連続したロールとして処理されてもよい。典型的な基板材料は、ガラス、プラスチック、金属、セラミック、半導体、金属酸化物、半導体酸化物、半導体窒化物、又はそれらの組み合わせを含む。基板160は、複数材料の均一な混合物、複数材料の化合物、又は複数の層の複数材料であってもよい。基板160は、意図する発光方向に応じて、光透過性あるいは不透明とし得る。
光透過性基板160は、基板160を通して発光を見る場合に望ましい。この場合、透明なガラス又はプラスチックが一般的に用いられる。図5を参考として用いるに、底面発光型無機発光デバイスは透明な基板160上に形成することができる。透明な第1の電極(アノード170又はカソード180の何れか)が基板160上に堆積される。そして、多結晶無機発光層150が透明な第1の電極上に形成され、反射性の第2の電極(カソード180又はアノード170の何れか)が無機発光層150上に形成される。
発光が上部電極を通して見られる用途では、底部の支持体の透明性は重要でなく、故に、光謳歌性、光吸収性、又は光反射性にし得る。この場合に使用される基板は、以下に限られないが、ガラス、プラスチック、半導体材料、セラミック、及び回路基板材料を含む。再び図5を参考として用いるに、上面発光型デバイスは如何なる基板160を用いて形成されてもよい。反射性の第1の電極が基板160上に堆積され、無機発光層150が第1の電極上に形成され、そして、透明な第2の電極が無機発光層150上に形成される。また、透明基板160を用い且つ双方の電極を透明材料で形成することによって、視認可能な発光をディスプレーの両面から得ることも可能である。
上面発光型デバイス及び底面発光型デバイスのどちらも、パッシブマトリクス型デバイス又はアクティブマトリクス型デバイスの何れであってもよく、電子ディスプレーであると考えることができる。用語“電子ディスプレー”は、電子的な構成要素がディスプレーの様々な領域の強度を制御するディスプレーを意味する。独立して制御可能な別個の発光領域をデバイスが有するようにするため、上記電極のうちの少なくとも一方はパターニングされなければならない。そのため、本発明に係るパッシブマトリクス型又はアクティブマトリクス型の発光デバイスは、独立して制御される複数の発光素子を含み、少なくとも1つの発光素子は、パターニングされた第1の電極と、第1の電極に対向する第2の電極と、第1の電極と第2の電極との間に形成された、半導体マトリックス内に三元コア/シェル型ナノ結晶を含む多結晶無機発光層とを含む。パターニングされた電極は、薄膜の電子的要素によって、あるいは基板の外部に形成されたドライバ回路によっての何れかで制御され得る。図6は、パネル外のドライバと、パッシブマトリクス型ディスプレー内の一連の横電極及び縦電極との一例を示している。代替的に、基板160は、低温ポリシリコン又はアモルファスシリコンの薄膜トランジスタ(TFT)を備えたアクティブマトリクス基板としてもよい。基板160上の電子的要素はトランジスタに限られない。例えば、基板160は、結晶、多結晶又は非晶質の半導体材料からなる薄膜電子部品など、その他の能動電子部品を含むことができる。このような薄膜電子部品には、以下に限られないが、TFT、キャパシタ、ダイオード、スイッチ及び抵抗が含まれる。
パッシブマトリクス型デバイスの一例を図6に示す。本発明に従った無機発光ディスプレーデバイスは基板160を含む。基板160の一方の面に形成された複数の行(ロウ)電極12及び列(コラム)電極14が、行18及び列19を成すパッシブマトリクス画素群13を画成しており、画素群13は行電極と列電極とが重なり合うところにある。行電極12及び列電極14は、パッシブマトリクス画素群13のアレイ16にデータ信号及び選択信号を与える。行電極12及び列電極14は、それぞれ、電気コンタクト44及び45に接続されている。別個のデータドライバ22及び選択ドライバ23が、アレイ16の周辺に配置され、電気コンタクト44及び45に電気的に接続されている。別個のデータドライバ22及び選択ドライバ23は、別々の個別基板(例えばシリコン等)上に形成された従来からの集積回路である。それらは、図示のように基板160から離隔されてもよいし、行電極12及び列電極14が取り付けられたのと同一の基板160の面に取り付けられてもよい。別個のデータドライバ22及び選択ドライバ23は、パッシブマトリクス式の制御スキームを用いて画素群13を駆動するものであり、アドレス・データ・制御線24を介してディスプレーコントローラ30によって与えられるアドレス・データ制御信号に応答する。データ値は、アドレス・データ・制御線24を用いる従来からのメモリ書き込み技術を用いてデータドライバ22に書き込むことができる。
再び図6を参照するに、パッシブマトリクス画素13は、電気信号に応答して光を発する活性層を含む。従って、電極12と14との間に無機エレクトロルミネセンス媒体410(図8)が配置されている。無機エレクトロルミネセンス媒体410は無機発光層150を含んでいる。また、無機エレクトロルミネセンス媒体410は無機電荷輸送層を含んでいてもよい。発光素子が1つの列19と1つの行18とによって活性化されるとき、該列と該行との交点に位置する素子が活性化され、光が放出される。光は、パッシブマトリクス型デバイスを構築するのに使用された材料に応じて、基板を通して、あるいは上面からの何れかで見られる。
底面発光型アクティブマトリクス型デバイスには数多くの可能な画素設計が存在する。図7に、アモルファスシリコン型TFTを用いる無機発光デバイス200の一設計の物理的なレイアウト図を示す。図7において、例えば選択トランジスタ320、蓄積キャパシタ330及び電源トランジスタ340等の様々な回路要素の構成を見ることができる。駆動回路要素は、従来からの集積回路製造技術及び薄膜トランジスタ製造技術を用いて製造される。選択線313は第1の導電層内に形成されている。電源線311及びデータ線312は第2の導電層内に形成されている。これら2つの導電層を電気的に分離するために絶縁体が形成される。この構成は、データ線及び電源線が電気的に接続することなく交差して行列状の画素群を形成することを可能にする。相異なる導電層内に形成された造形物間の電気接続は、これらの導電層の間に配置された絶縁体層を貫通するコンタクトホール(ビアとも呼ばれる)を形成することによって達成される。電気接続という用語は、本開示において、電流が流れることを可能にする接続を指し示すために使用される。これは、2つの導電性要素の直接的な物理接続とし得る。電気接続は電気抵抗を有していてもよい。電気接続はまた、例えばトランジスタ又はダイオード等のその他の回路部品を介して間接的に実現されてもよい。
選択線313の一部は、選択トランジスタ320のゲートを形成するように延在している。この第1の導電層の上に、ゲート絶縁体層とも呼ぶ第1の絶縁体層(図示せず)がある。選択トランジスタ320は、技術的に周知の技術を用いて、第1の半導体領域321から形成される。ソース端子又はドレイン端子の何れかとし得る第1の端子が、データ線312の一部から形成される。選択トランジスタ320の第2の端子である端子326が、蓄積キャパシタ330の第2のキャパシタ電極を形成し且つコンタクトホール342を介して電源トランジスタ340の電源トランジスタゲート電極343と電気的に接続するように延在している。例えば選択トランジスタ320等のトランジスタはボトムゲート型トランジスタとして示されているが、例えばトップゲート型及びデュアルゲート型など、その他の型も技術的に知られており、用いられ得る。同様に、電源トランジスタ340が第2の半導体領域341内に形成される。第1の半導体領域321及び第2の半導体領域341は典型的に、ゲート絶縁体層上の同一の半導体層内に形成される。この半導体層は、例えば、真性すなわちアンドープのサブレイヤ、及びドープされたドープトサブレイヤ等の複数の副層からなる。半導体層は、ここではアモルファスシリコンとしたが、ポリシリコン又は結晶シリコンや、例えば有機半導体及び金属酸化物半導体などのシリコン以外の知られた半導体材料であってもよい。電源トランジスタ340の電源トランジスタゲート電極343は、第1の導電層内に形成されている。電源トランジスタ340の第1の端子は、図示のように、電源線311の一部から形成されている。電源トランジスタ340の第2の端子346は第2の導電層内に形成されている。蓄積キャパシタ330は、第1の導電層内に形成された第1のキャパシタ電極333と、上述のように端子326の一部として形成された第2のキャパシタ電極との間に形成されている。第1のキャパシタ電極と第2のキャパシタ電極との間には上記のゲート絶縁体層(図示せず)が配置されている。第1のキャパシタ電極333は、コンタクトホール332を介して電源線311に電気的に接続されている。蓄積キャパシタが電源線に直接的に接続される代わりに別個のキャパシタ線を備える代替構成も技術的に知られている。このキャパシタ線は、電源線に対して異なる電圧レベル又は同一の電圧レベルに保持され得る。
第1及び第2の導電層より上に形成された第3の導電層から、無機発光デバイスの下部電極381が形成されている。下部電極381と第2の導電層との間には、第2の絶縁体層(図示せず)が配置される。この第2の絶縁体層内に形成されたコンタクトホール345を介して、無機発光デバイスの下部電極381は電源トランジスタ340に接続されている。
下部電極381は、無機発光ダイオードの無機エレクトロルミネセンス媒体(図示せず)への電気的な接触を提供する働きをする。下部電極381の周縁部上には、技術的に知られているように、電極のエッジを覆って短絡不良を抑制する画素間絶縁体層(図示せず)が形成され得る。このような画素間絶縁体層の例は米国特許第6246179号明細書に記載されている。
図8に、図7のデバイスの直線X−X’に沿った断面図を示す。この断面図にて、絶縁基板160の位置、並びに第1の絶縁体層401(ゲート絶縁体層とも呼ぶ)及び第2の絶縁体層402の位置を理解することができる。これらの絶縁体層はそれぞれ単一の層として示されているが、実際には、異なる絶縁材料の複数のサブレイヤを含むことができる。アモルファスシリコンの電源トランジスタ340の構造が示されている。真性サブレイヤ341aとドープトサブレイヤ341bとを有する第2の半導体領域341が示されている。
下部電極381のエッジ上の画素間絶縁体403の配置が示されている。下部電極381上に、無機エレクトロルミネセンス媒体410が形成されている。無機エレクトロルミネセンス媒体410は、アノードとカソードとの間の全ての層を含む。無機エレクトロルミネセンス媒体410は、図8においては単一の層として示されているが、典型的には、例えば多結晶無機発光層及び1つ以上の無機電荷輸送層などの複数のサブレイヤからなる。無機エレクトロルミネセンス媒体410上に、上部電極420が形成されている。上部電極420は典型的に、複数のこのようなアクティブマトリクス構成に共通であり、第2の電圧レベルへの電気接続を提供する働きをする。下部電極381及び上部電極420は、これらの電極間に配置された無機エレクトロルミネセンス媒体410に電流を供給する互いに離隔された電極として作用する。電気的に励起されると、画素間絶縁体403の開口によって画成された領域内の下部電極381上の無機エレクトロルミネセンス媒体410は、光450を放射する。光450は、(基板160を通って)デバイスの底面から退出するように示されている。この構成は底面発光構成として知られている。これは、下部電極381が少なくとも部分的に透明であることを必要とする。従って、下部電極381は一般的に、例えばインジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、薄層(25nm未満)のアルミニウム若しくは銀などの金属、又はそれらの組み合わせ等の材料で構築される。
上部電極420はこの構成においては典型的に反射性であり、少なくとも部分的に、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、銀又は銀合金などの反射性金属で構築される。光が基板とは反対方向に上部電極を通って退出するという逆の構成も技術的に知られている。この逆の構成は上面エミッタ構成として知られている。この構成においては、上部電極及び下部電極それぞれの光透過性及び反射性が、底面エミッタ構成のそれらから逆にされる。図9の断面図は、本発明に従った上面エミッタ構成を例示している。図9は、図8の説明との関係の範囲内で理解することができる。図示しないが、当業者に理解されるように、この発明には、アモルファスシリコントランジスタ及び低温ポリシリコントランジスタの何れにおいても、更なる画素レイアウト構成が適用可能である。
本発明に係る三元コア/シェル型量子ドットは、モノクロ、マルチカラー又はフルカラーのディスプレーを形成するために使用することができる。用語“マルチカラー”は、異なる領域で異なる色相の光を発することができる表示パネルを表すものである。特に、この用語は、様々な色の画像を表示することが可能な表示パネルを記述するために用いられる。これらの領域は必ずしも連続的でなくてもよい。用語“フルカラー”は、可視スペクトルのうちの少なくとも赤、緑及び青の領域で発光し、如何なる組み合わせの色相でも画像を表示することが可能なマルチカラー表示パネルを記述するために広く用いられている。所与のディスプレーによって生成され得る色の全集合は、一般的に、ディスプレーの色域と呼ばれている。赤色、緑色及び青色は、適切な混合によってその他全ての色を生成することができる三原色を構成する。しかしながら、色域を拡げるために更なる色を用いることも可能である。また、可視域の外側で発光するディスプレーには実用的な用途が存在する。故に、各発光素子又はデバイスの三元コア/シェル型量子ドットは、用途に適した発光波長を有するように選択され得る。これらの波長は、特徴的に紫外、青、青緑、緑、黄、赤紫、赤、若しくは赤外、又はそれらの組み合わせとし得る。
用語“画素”は、当該技術分野にて慣用的に、その他の領域とは独立して光を発するように刺激を与えられ得る表示パネルの領域を指定するために用いられる。用語“発光素子”及び“独立して制御される発光素子”は、ここでの説明の目的において、画素と同義である。なお、画素又は発光素子の何れの用語からも物理的な大きさの要件は示唆されない。デバイスは、単一の大きい発光素子、何百万もの発光素子、又はそれらの間の如何なる実用的な構成からなり得る。認識されるように、フルカラーシステムにおいては、広い範囲の色を生成するために異なる色の複数の画素が併用され、そのような集まりを単一の画素と称し得る。この開示の目的において、そのような集まりは複数の異なる発光素子又は画素と見なされる。
本発明に係る無機発光デバイスは広帯域の発光を有し得る。広帯域の発光とは、例えば青及び緑など、可視スペクトルの複数の部分内に有意な成分を有する光である。広帯域の発光はまた、白色光を生成するようにスペクトルの赤、緑及び青の部分で放射される光を含み得る。白色光とは、白色を有するとユーザが知覚する光、又は、実用的なフルカラーディスプレーを作り出すようにカラーフィルタと組み合わせて使用されるのに十分な発光スペクトルを有する光である。用語“白色発光型”は、ここでは、内部的に白色光(この光は見られる前にカラーフィルタによって部分的に除去され得る)を生成するデバイスを意味する。従って、本発明に係る白色発光型無機発光デバイスは、例えばランプといった固体光源として照明用途に使用され得る。ディスプレー用途においては、白色発光型無機発光デバイスは、画像を形成するように光を変調する光ゲートデバイスの表示用バックライトとして使用され得る。これの実際の一例は、液晶ディスプレー(LCD)の表示用バックライトである。
例えばディスプレー及び照明などのエレクトロルミネセンス用途は、デバイス内の量子ドット群の集合特性を使用する。また、単一の量子ドットの特性のみを利用するエレクトロルミネセンス用途も存在する。例えば、単一分子LED(又はレーザ)は、エッチングされたメゾスコピックヘテロ接合内に埋め込まれた単一の量子ドットであるか(J.Vuckovic等、Appl. Phys. Lett.、2003年、第82巻、p.3596)、あるいは、LED(又はレーザ)の全ての活性層が単一のナノ結晶内に収容されるように製造されるか(R.Agarwal、C.M.Lieber、Appl. Phys. A:Mater. Sci. Proc.、2006年、第85巻、p.209-215)の何れかであり得る。特定のタイミング又はクロックで(単光子LEDを用いて)単光子を生成可能なことは、量子鍵配送の実現(N.Gisin等、Rev. Mod. Phys.、2002年、第74巻、p.145)、及び光子キュービット(量子ビット)に基づく量子計算(E.Knill等、Nature、2001年、第409号、p.46)やびネットワーキングのために極めて重要である。単光子源の品質を評価するとき、高い効率、低い多光子確率(2次コヒーレンス関数g(2)(0)によって測定される)、及び量子識別不可能性という3つの異なる基準が考慮される。例えばBB84プロトコル(N.Gisin等、Rev. Mod. Phys.、2002年、第74巻、p.145)などの一部の量子暗号実装では、高い効率及び低いg(2)(0)は要求されるが、量子識別不可能性は要求されない。一方、例えば線形光学量子計算LOQC(E.Knill等、Nature、2001年、第409号、p.46)等、量子情報システムにおける殆ど全てのその他の応用においては、光子は多光子干渉を受ける必要があり、その結果として量子識別不可能性が要求される。
単光子LEDについて、レーザによって光学的に励起されるもの(C.Santori等、Nature、2002年、第419号、p.594)、及び電気的に励起されるもの(Z.Yuan等、Science、2002年、第295号、p.102)が構築されており、殆どの場合、放射性種は自己組織化量子ドットである。デバイスの効率を改善する典型的な手法は、マイクロキャビティ構成内に量子ドットを配置することであり、最良の結果は3次元の全てでの閉じ込めで得られている。閉じ込めの結果として、デバイスのIQEが(パーセル効果によって)向上され、(使用可能な出力モード数の大幅な低減によって)収集効率が大いに高められる。IQEの向上に関連するのは、量子ドットの放射ライフタイムのおよそ100ps−200psまでの大幅な低減(約1/5)である。この放射ライフタイムの低減はまた、量子識別不可能性の向上をもたらす(A.J.Shields、Nature Photon.、2007年、第1号、p.215)。結果として、高い効率と量子識別不可能性との双方にとって鍵となるのは、短い放射ライフタイムである。故に、本発明に係る三元コア/シェル型量子ドットは典型的なコロイド量子ドットと比較して大幅に低減された放射ライフタイムを有するので、これを単光子LEDに用いることは光学的励起又は電気的励起の何れにおいても有利である。本発明に係る三元コア/シェル型量子ドットの他の1つの有用な観点は、ブリンキングがないことである。当然ながら、不所望のブリンキング挙動によって単光子LED光源がターンオフすると、その有用性は大幅に低下してしまう。電気的に励起される単光子LEDに関して、本発明に係る1つの好適な光電子デバイスは、離隔された2つの電極を有し、該離隔された2つの電極間に単一の三元コア/シェル型ナノ結晶120が配置される。技術的に周知のように、単一の三元コア/シェル型ナノ結晶120を含む電気励起式の単光子LEDは、デバイスのIQE及び収集効率を高めるために、n輸送層及びp輸送層、上記単一のナノ結晶を囲む導電性の有機又は無機のマトリックス材料、分布ブラッグ反射器、及びその他の周知の促進要素をも含む。光励起式の単光子LEDの場合、一好適実施形態は、適当なマトリックス内に単一の三元コア/シェル型ナノ結晶120を含む少なくとも1つの層と、UV光、可視光又は赤外光の放出を生じさせるように三元コア/シェル型ナノ結晶120を光学的に励起する光源とを含む光キャビティである。マトリックス材料は、無機、有機、又はそれらの組み合わせとし得る。光源はレーザであることが好ましい。技術的に周知のように、単一の三元コア/シェル型ナノ結晶120を含む光励起式単光子LEDは、デバイスのIQE及び収集効率を高めるために、誘電体ミラー、フォトニック格子、スペーサ層、及びその他の周知の促進要素をも含む。要するに、本発明に係る三元コア/シェル型量子ドットの無ブリンキング特性及び短放射ライフタイム特性の双方は、量子暗号及び量子計算の用途のために単光子LEDデバイスに使用するという付随的な使途を生じさせる。
本発明の更なる理解のために以下の実施例を提示する。これらの実施例は限定的なものとして解されるべきではない。
実施例I−1
本発明に係る三元コア/シェル型無ブリンキングナノ結晶CdZn1−xSe/ZnSeの調合:
全ての合成経路を、ドライボックス及びシュレンク管を用いた標準的な無気手順を用いて行った。三元コアを作り出す最初のステップはCdSeコアを形成することである。典型的に、0.0755gのTDPA(1−テトラデシルホスホン酸)、4gの事前に脱気したTOPO(トリオクチルフォスフィン・オキサイド)、及び2.5gのHDA(ヘキサデシルアミン)をスリーネック型フラスコ内に加えた。混合物を100℃で30分間脱気した。10mlのTOP(トリオクチルフォスフィン)内での0.01molセレニウムの溶解により1M TOPSeの原液を調合した。上記フラスコ内に1mlのTOPSeを加え、混合物を300℃に加熱した。激しく撹拌しながらカドミウムの原液(3mlのTOP中にCdAcが0.06g)を素早く注入し、CdSeナノ粒子の核生成を生じさせ、その後、更なる成長のために温度を260℃に設定した。5−10分後、加熱を止め、フラスコを室温まで冷ました。
調合されたままの未加工のCdSeコア2.5mlを300℃まで30分で再加熱した。ドライボックス内で2つの溶液を調合した。一方は(ヘキサン内の)0.14mlの1M ZnEtと0.56mlのTOPとからなり、他方は(TOP内の)0.14mlの1M TOPSeと0.56mlの追加TOPとからなる。双方の溶液をそれぞれ1mlのシリンジ内に投入した。コア未加工溶液が300℃に達するや否や、0.35mlのZnEt溶液をシリンジから加熱溶液内に注入し、続いて、0.35mlのTOPSe溶液を20秒かけて注入した。双方のシリンジの内容物がなくなるまで、以上の手順を20秒のインターバルで繰り返した。付加後、反応混合物をあと5分間加熱した後、加熱を止めて反応を中止させた。
この処理の最後のステップはCdZnSe三元コアをシェル化することである。調合されたままの未加工のCdZn1−xSeコアを有するスリーネック型反応フラスコを190℃まで加熱した。激しく撹拌しながら、1mlのTOP中のZnEt(1M、0.625ml)及びTOPSe(1M、1.25ml)の溶液を、滴下するようにゆっくりと加えた。付加後、温度を180℃まで低下させ、そのまま溶液をもう1時間撹拌し、アニールされたCdZn1−xSe/ZnSeナノ結晶を形成した。
実施例I−2
本発明に係る三元コア/シェル型無ブリンキングナノ結晶CdZn1−xSe/ZnSeSの調合:
全ての合成経路を、ドライボックス及びシュレンク管を用いた標準的な無気手順を用いて行った。三元コアを作り出す最初のステップはCdSeコアを形成することである。スリーネック型フラスコ内で、0.2mmolのCdOと0.5gのステアリン酸とを、混合物が透き通るまで180℃に加熱した。ドライボックス内で、混合物に3mlのHDA及び6mlのTOPOを加えた。シュレンク管で、激しく撹拌しながら混合物を310℃に加熱し、到達時に1mlの1M TOPSeを注入した。その後、温度を290−300℃まで低下させ、更に10分間撹拌した。
次に、CdSeコアにZnSeシェルを形成した。コアの未加工溶液を室温まで冷却した後、190℃に再加熱した。シリンジ内に、ヘキサン中の1Mジエチル亜鉛260μl、260μlの1M TOPSe、及び2mlのTOPを加えた。そして、CdSeコアの未加工溶液にシリンジの内容物を10ml/hrの速さで加えた。付加後、混合物の温度を180℃まで低下させ、得られた三元コアを45−90分間アニールした。180℃アニールの後、混合物の温度を室温に戻した。そして、二度目のアニールを300℃で30分間行い、合金組成に勾配を有する三元コアナノ結晶を作り出した。
この処理の最後のステップはCdZnSe三元コアをZnSeS(以下の例ではZnSe0.330.67)でシェル化することである。新たなスリーネック型フラスコ内に1.5mlのCdZnSeの未加工コア、4mlのTOPO、及び3mlのHDAを加え、続いて混合物を190℃に加熱した。シリンジ内に、ヘキサン中の1Mジエチル亜鉛804μl、268μlの1M TOPSe、ヘキサン中の0.25Mビス(トリメチルシリル)硫化物536μl、及び2.5mlのTOPを加えた。そして、CdZnSeコアの未加工溶液にシリンジの内容物を10ml/hrの速さで加えた。付加後、混合物の温度を180℃まで低下させ、得られた三元コアを45−90分間アニールした。
図10は、この実施例に係る三元コア/シェル型ナノ結晶のTEM(透過型電子顕微鏡)像を示している。なお、放射性ナノ粒子はおよそ2.5:1のアスペクト比を有するナノロッドとした。図11は、この実施例に係る孤立した三元コア/シェル型ナノ結晶のSTEM(走査型TEM)像を示している。この像は5百万倍の拡大率で撮影した。このナノ結晶は(―2 1 0 0)ウルツ鉱軸に沿って撮影されている。この像は、(格子縞の波形によって分かるように)このナノ結晶がナノロッドの中心でウルツ鉱型の格子構造を有し、且つ(格子縞のアライメントによって分かるようにナノロッドの端部が立方晶型(閃亜鉛鉱型)格子を有することを示している。ナノ結晶の中心でのウルツ鉱型からナノ結晶の表面での立方晶型(閃亜鉛鉱型)への格子遷移を示すSTEM像も、この実施例に係るコア三元ナノ結晶(故に、外殻シェルなし)において得られた。
単一分子のブリンキング及びアンチバンチングの測定
実施例I−1及びI−2に係る三元コア/シェル型ナノ結晶について、標準的な単一分子ブリンキング測定及びアンチバンチング測定を行った。さらに、比較のために、Quantum Dot Corporation社からの従来技術に係るCdTeナノ結晶(80%量子収率)も測定した。双方の単一分子測定において、水晶のカバースリップ上に非常に希薄な膜を作り出す標準的な手順に従った。光学測定は、532nmの連続波緑色レーザによって励起されるニコン社の共焦点顕微鏡を用いて行った。レーザ励起は油浸対物レンズ(1.5NA)によって〜400nmの回折限界スポットまで合焦した。サンプルからの放射は、532nm光をフィルタで排除して、同一の対物レンズを通して収集した。そして、この放射をシリコンのアバランシェフォトダイオード(SAPD)へと導いた。SAPDの出力を1−30ms/binの積分時間を有するTTL多チャンネル計数回路に送ることによって、時間に対する蛍光強度のトレースを取得した。全てのナノ粒子(本発明及び従来技術)について、それを励起するために用いるレーザパワー密度は、〜0.1kW/cmから10kW/cmまで変化させた。アンチバンチング測定は、50/50ビームスプリッタと2つの単光子計数SAPDとを用いるHanbury−Brown及びTwissの設定(R.Hanbury等、Nature、1956年、第177号、p.27)を用いて行った。これら2つのSAPDを時間−振幅変換器の開始入力及び終了入力に接続し、該変換器の出力を、時間相関式光子計数カード内に記録した。
図12A及び12Bは、実施例I−1に係るコア/シェル型三元ナノ結晶について、蛍光の時間トレースの例を示している。図12Aに示すデータの場合、レーザパワー密度は〜1kW/cm(30msの時間瓶)であり、図12Bに示すデータの場合には、レーザパワー密度は〜10kW/cm(10msの時間瓶)である。見て取れるように、この三元ナノ結晶は〜10分のオン時間を有する。実際、この三元ナノ結晶は、ブリンキング現象によってではなく、光退色されることによってターンオフした。結果として、良好な光安定性を有する三元ナノ結晶は、最大で数時間(1kW/cmの励起密度の場合)というオン時間を有していた。また、1msという小さい時間瓶でも同様の時間トレースが得られたことから、非常に速い時間尺度ではブリンキングが起こらないことが確認された。10kW/cmという更に高いレーザパワー励起密度において、図12Bは、この三元ドットが〜10分のオン時間を有し得ることを示している(10kW/cmの励起密度では、〜10分を超えると、この三元ドットの全てが光退色される)。実施例I−2による三元ドットも、非常に長いオン時間(>10分)を有するとともに、光退色される結果としてターンオフした。
比較のため、図13は、従来技術に係るCdTeナノ結晶について、収集時間瓶を10msとしたときに、10kW/cmのレーザパワー励起密度における蛍光の時間トレースを示している。図13に示す時間トレース挙動は、論文で報告されているナノ結晶膜(報告されている最大のオン時間は〜1分である)に典型的なものである。このように、本発明に係る三元コア/シェル型ナノ結晶は、これまでに論文報告されている従来技術に係るナノ結晶と比較して有意に異なる単一分子発光間欠性挙動を有する。
図14A及び14Bは、それぞれ、実施例I−1に係るコア/シェル型三元ナノ結晶、及び従来技術に係るCdTeナノ結晶の代表的な2次相関関数g(2)(τ)を示している。三元ナノ結晶の相関関数は、τ=0において明らかなアンチバンチング挙動を示している。これは、無ブリンキング挙動が孤立したナノ結晶によることを実証するものであるので、本発明に係るナノ結晶にとって特に重要である。見て取れるように、コア/シェル型三元ナノ結晶の放射ライフタイム(平均で4−5ns)は、従来技術に係るCdTeナノ結晶のそれ(平均で20ns)より有意に低かった。比較のため、(アンチバンチング測定によって得られた)量子ロッドの放射ライフタイムは20−200nsの範囲内であるとし得るが、自己組織化量子ドットのライフタイムは1−2nsの範囲内である。実施例I−2に係る三元コア/シェル型ナノ結晶では、光退色する問題が、アンチバンチング測定を用いて放射ライフタイムを抽出することを困難にしてしまった。
量子収率測定
実施例I−1及びI−2による三元コア/シェル型ナノ結晶を有する濃厚ナノ結晶膜について、(積分球を用いて)絶対量子収率測定を行った。I−1の場合、標準的なリガンド交換を行い、TOPO、HDA及びTOPリガンドを除去し、それらをHDAのみで置換した。HDA終端されたナノ粒子の濃厚分散を、スライドガラス上にトルエンからドロップキャストした。得られた絶対量子収率は〜75%であった。それに対し、対応する分散の相対量子収率は〜80%であった。I−2の場合、リガンド交換を行い、成長リガンドをピリジンで置換した。もう一度、濃厚分散を形成し(エタノール溶媒)、スライドガラス上にドロップキャストした。得られた膜の絶対量子収率は〜40%であり、対応する分散のそれは〜36%であった。何れの場合においても、溶液測定から濃厚膜測定に移る際の量子収率の低下は見られなかった(実験誤差内で)。それに対し、典型的なナノ結晶では、溶液から膜に移る際に少なくとも2倍乃至3倍の量子収率の低下に悩まされることがよく知られている(Achermann等、Nano Lett.、2006年、第6巻、p.1396)。
まとめると、実施例I−1及びI−2に係る三元コア/シェル型ナノ結晶は、ブリンキングがないこと(数時間より長いオン時間を有する)、自己組織化量子ドットを彷彿とさせる非常に短い放射ライフタイム(4−5ns)、及び濃厚ナノ粒子蛍光膜における近接クエンチに対する耐性を示す。
10 基板
11 LED
12 行電極
13 画素
14 列電極
15 ELユニット
16 アレイ
17 第1の電極
18 行(ロウ)
19 列(コラム)
20 第2の電極
22 データドライバ
23 選択ドライバ
24 制御線
30 コントローラ
31 半導体マトリックス
33 発光層
35、37 電荷輸送層(オプション)
44 電気コンタクト
45 電気コンタクト
100 三元半導体ナノ結晶
110 半導体シェル
115 有機リガンド
120 三元コア/シェル型ナノ結晶
130 半導体マトリックス
135 三元表面領域
140 無機ナノ粒子
145 三元中心領域
150 無機発光層
160 基板
170 アノード
180 カソード
190 バスメタル
200 無機発光デバイス
311 電源線
312 データ線
313 選択線
320 選択トランジスタ
321 第1半導体領域
326 端子
330 キャパシタ
332 コンタクトホール
333 キャパシタ電極
340 電源トランジスタ
341 第2半導体領域
341a 真性サブレイヤ
341b ドープトサブレイヤ
342 コンタクトホール
343 電源トランジスタのゲート電極
345 コンタクトホール
346 端子
381 下部電極
401 第1絶縁層
402 第2絶縁層
403 画素間絶縁体
410 無機エレクトロルミネセンス媒体
420 上部電極
450 光

Claims (18)

  1. (a)2つの離隔された電極;及び
    (b)前記2つの離隔された電極間に配置され、三元コア/シェル型ナノ結晶を含む少なくとも1つの層であり、前記三元コア/シェル型ナノ結晶は、合金組成に勾配を有する三元半導体コアを有し、且つ1分より長いオン時間によって特徴付けられる単一分子無ブリンキング挙動、又は10nsより短い放射ライフタイムを示す、少なくとも1つの層;
    を有する光電子デバイス。
  2. ディスプレーのバックライト又は固体光源である請求項1に記載の光電子デバイス。
  3. 独立して制御される複数の発光素子を含む無機発光デバイスであって、少なくとも1つの発光素子が:
    パターニングされた第1の電極;
    前記第1の電極と対向する第2の電極;及び
    前記第1の電極と前記第2の電極との間に形成された半導体マトリックス内に三元コア/シェル型ナノ結晶を有する多結晶無機発光層であり、前記三元コア/シェル型ナノ結晶は、合金組成に勾配を有する三元半導体コアを有し、且つ1分より長いオン時間によって特徴付けられる単一分子無ブリンキング挙動、又は10nsより短い放射ライフタイムを示す、多結晶無機発光層;
    有する、無機発光デバイス。
  4. 基板上に形成された薄膜電子部品、又は前記基板の外部に形成され、前記パターニングされた第1の電極に与えられる複数の信号を独立して制御するドライバ回路、を更に含む請求項3に記載の無機発光デバイス。
  5. 前記薄膜電子部品は、結晶、多結晶又は非晶質の半導体材料を有する、請求項4に記載の無機発光デバイス。
  6. ディスプレーのバックライト、マルチカラーディスプレー、フルカラーディスプレー、モノクロディスプレー、又は照明装置である請求項3に記載の無機発光デバイス。
  7. 前記独立して制御される複数の発光素子が異なる色の光を放射する、請求項3に記載の無機発光デバイス。
  8. 各発光素子の前記三元コア/シェル型ナノ結晶が、紫外、青、青緑、緑、黄、赤紫、赤、若しくは赤外の発光波長、又はこれらの組み合わせ、から選択された発光波長を有する、請求項3に記載の無機発光デバイス。
  9. 前記多結晶無機発光層は、三元コア/シェル型ナノ結晶のコロイド分散と半導体マトリックスのナノ粒子とのアニールされた膜である、請求項3に記載の無機発光デバイス。
  10. (a)2つの離隔された電極;及び
    (b)前記2つの離隔された電極間に配置された単一の三元コア/シェル型ナノ結晶であり、合金組成に勾配を有する三元半導体コアを有し、且つ1分より長いオン時間によって特徴付けられる単一分子無ブリンキング挙動、又は10nsより短い放射ライフタイムを示す単一の三元コア/シェル型ナノ結晶;
    を有する単光子光電子デバイス。
  11. 量子計算装置又は量子暗号装置に含まれる請求項10に記載の光電子デバイス。
  12. (a)三元コア/シェル型ナノ結晶を含む少なくとも1つの層であり、前記三元コア/シェル型ナノ結晶は、合金組成に勾配を有する三元半導体コアを有し、且つ1分より長いオン時間によって特徴付けられる単一分子無ブリンキング挙動、又は10nsより短い放射ライフタイムを示す、少なくとも1つの層;及び
    (b)前記三元コア/シェル型ナノ結晶からの発光を生じさせるように前記三元コア/シェル型ナノ結晶を光学的に励起する光源;
    有する光デバイス。
  13. 当該デバイスは単光子光デバイスであり、前記少なくとも1つの層は単一の三元コア/シェル型ナノ結晶を有し、且つ前記光源はレーザである、請求項12に記載の光デバイス。
  14. 量子計算装置又は量子暗号装置に含まれる請求項13に記載の光デバイス。
  15. 前記光源は、無機LED、有機LED、レーザ、又は小型蛍光ランプである、請求項12に記載の光デバイス。
  16. 前記三元コア/シェル型ナノ結晶は、紫外、青、青緑、緑、黄、赤紫、赤、若しくは赤外の発光波長、又はこれらの組み合わせ、から選択された発光波長を有する、請求項12に記載の光デバイス。
  17. 放射線によって作動可能なマーカーを含み且つ所与の検体を検出するために使用されるシステムであって:
    (a)合金組成に勾配を有する三元半導体コアを有し、且つ1分より長いオン時間によって特徴付けられる単一分子無ブリンキング挙動、又は10nsより短い放射ライフタイムを示す、三元コア/シェル型ナノ結晶;及び
    (b)前記三元コア/シェル型ナノ結晶と結合され且つ前記検体に対して結合親和性を有する分子;
    有するシステム。
  18. (c)前記所与の検体を含む媒体;及び
    (d)前記検体の存在を決定するために分析される前記結合された三元コア/シェル型ナノ結晶からの発光を生じさせる放射線で前記マーカーを照射する光源;
    を更に含む請求項17に記載のシステム。
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