JP2011242759A - 光学積層体、偏光板、表示装置および光学積層体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 透光性基体上に光学機能層が積層されてなる光学積層体であって、該光学機能層が相対的に樹脂成分を多く含有する第一の相と、相対的に無機成分を多く含有する第二の相と、微粒子とを有し、当該微粒子の周りに第二の相が偏在してなることを特徴とする光学積層体。
【選択図】図2
Description
光学機能層表面に凹凸形状を形成させる方法としては、上記の透光性基体上に、微粒子を添加した光学機能層形成用塗料を塗布した後、当該光学機能層形成材料に紫外線を照射して光学機能層を形成させるのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
また、光学機能層に含有する微粒子の粒子径と表面凹凸形状(傾斜角)を最適化することにより、防眩性とコントラストを両立する方法も有る(例えば、特許文献2参照)。
また、複数の樹脂成分を使用することによって微粒子を含有させずに表面凹凸を形成し、当該樹脂成分の相分離特性を利用し紐状構造を形成させることにより防眩性とコントラストを両立する方法も有る(例えば、特許文献3参照)。
特許文献2のように、微粒子の粒子径および表面凹凸の傾斜角を最適化した場合についても、コントラストが不十分である問題があった。
特許文献3のように、複数の樹脂成分の相分離を利用し、表面に紐状凸部を形成する方法については、製造安定性に問題があった。
(2)前記無機成分が無機ナノ微粒子であることを特徴とする前記(1)に記載の光学積層体。
(3)前記第二の相が無機ナノ微粒子の凝集体であることを特徴とする前記(1)に記載の光学積層体。
(4)前記第二の相が無機成分を0.2質量%以上含むことを特徴とする前記(1)に記載の光学積層体。
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の光学積層体を構成する透光性基体上に、偏光基体が積層されてなることを特徴とする偏光板。
(6)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の光学積層体を具備してなることを特徴とする表示装置。
(7)樹脂成分と無機成分と微粒子と第1の溶媒と第2の溶媒とを含む溶液を透光性基体上に塗布し、第1の溶媒と第2の溶媒の揮発に伴って対流を発生させる乾燥工程、及び乾燥した塗膜を硬化して光学機能層を形成する硬化工程を経ることを特徴とする光学積層体の製造方法。
さらに、本発明によれば、高コントラストが求められているテレビ用途に好ましく使用することが出来る光学積層体を提供することができる。
本発明を構成する光学機能層は第一の相と第二の相とを少なくとも有するものであればよいので、光学機能層が第三の相や第四の相を有するものであってもよく、光学機能層を構成する相の数は限定されるものではない。例えば、光学機能層がラメラ構造を有するものであってもよい。具体的には、図1(d)における光学機能層16の凹凸上に、別の相(例えば、第三の相)が形成されているものが挙げられる。
また、本発明を構成する光学機能層16には微粒子3が存在する。この微粒子3の周囲には光学機能層16を構成する第一の相1がほとんど存在せず、第二の相2が存在する。すなわち、第二の相2は光学機能層16を構成する微粒子3の周囲に偏在してなる。微粒子3の周囲に第二の相2が偏在することは、レーザー顕微鏡、SEM(走査電子顕微鏡)、EDS(エネルギー分散型X線分光器)等を使用することによって確認することができる。
比較対照は上記SEM結果から求める。比較対照は、第一の相に存在する10点のある点を中心に、上記それぞれの微粒子長径の10倍の大きさの同心円に対応するようにする。ただし、10点のある点は、全て当該同心円内に微粒子を含まない箇所に設けることとする。このようにして、10点のある点の同心円内における第二の相の占める割合の平均値を算出する。
従来、図1(c)に示すように、光学機能層15は透光性基体20上に、微粒子30、31の形状を利用して表面凹凸を形成させていた。すなわち、微粒子30、31上に存在する樹脂40は当該微粒子の形状に基づいて盛り上がり、微粒子30、31が存在しない部分においては樹脂40が盛り上がらないため、凸部分と凹部分が交互に形成されることから、光学機能層15の表面凹凸は傾斜が大きいものであった。なお、図1(a)、(c)において、微粒子が複数個集まって存在して表面凹凸を形成する場合も、その表面凹凸は傾斜が大きいものであった。
これに対して、本発明の光学機能層16は微粒子3の周囲に第二の相2が偏在するため、図1(a)および(c)に示す従来の光学機能層に比べ、細かい凹凸を減らすことができ、高い防眩性と明室下での黒味を向上させることができる。これは、本発明を構成する光学機能層が、第一の相上で比較的平らな面を形成することから、当該第一の相で明室下での黒さを向上させるとともに高い暗室コントラストを達成し、第二の相に取り込まれた微粒子により凸部分を形成するため、当該第二の相に取り込まれた微粒子により防眩作用が奏されることによる。
なお、微粒子の周囲に第二の相が偏在せずに、第一の相および第二の相に微粒子が存在する場合、凹凸が光学機能層の様々な箇所に形成される(凹凸数が多くなる)ことから、光学機能層が白っぽくなり好ましくない。また、微粒子を含有しない光学機能層では、表面凹凸の数や高さ等の制御が難しいことから、製造が困難となるため好ましくない。
本発明を構成する光学機能層は、主な構造としてランダム凝集構造を有するものであればよく、例えば一部に他の構造(例えば、海島構造)が存在していてもよい。
また、本発明で形成されるランダム凝集構造にカーボン蒸着を行った後、電子顕微鏡により観察することにより、カーボン蒸着面における元素の分布状況を大まかに確認することができる。これは、カーボン蒸着面に複数の元素が存在するが、例えば、原子番号の大きいものは白色、原子番号の小さいものを黒色に表示するなど色分けして、元素の分布を色の濃淡で示すことができることによる。
さらにまた、本発明で形成される光学機能層及びランダム凝集構造に対して、EDSによるマッピングを行うことにより、塗膜(光学機能層)表面や塗膜(光学機能層)の断面に存在する元素を確認することができる。このEDSによるマッピングは、特定の元素(例えば、炭素原子、酸素原子、ケイ素原子等)が多く分布しているところを色表示することができるものである。
上記の電子顕微鏡観察およびEDSによるマッピングを用いることにより、ランダム凝集構造の凹凸構造や特定元素の分布を確認することができる。これによって、例えば、表面凹凸の凸部分において、ある特定元素が多く分布していること等を確認することができる。
図2は光学機能層表面にカーボン蒸着したSEM写真である。反射電子検出器において表示される画像は、光学機能層表面に含有している成分に起因する反射電子を画像として表している。
反射電子は、原子番号に依存するものであり、例えば原子番号が大きいものが白色、原子量が小さいものを黒色に表示するなど色分けして表示することができる。図2に示すように、光学機能層中の各元素は表面水平方向に均一に存在するのではなく、原子番号が大きい元素の含有量が相対的に多い部分と含有量が相対的に少ない部分とからなっている。
図4は、光学機能層表面におけるEDSによる無機成分(Si)のマッピング結果を示したものであり、含有しているSi成分の量を色の濃淡で示している。図4に示すように、Si成分についても、含有量が相対的に多い部分と含有量が相対的に少ない部分とからなっている。なお、図4においては具体的に例示するためにシリカ(Si)のマッピング結果を示しているが、他の無機成分元素や樹脂(有機物)成分のマッピング結果を示すことも可能である。図4に示すマッピング結果において、検出条件にもよるがシリカ等の無機成分が0.2質量%の濃度であれば検出することができる。すなわち、第一の相および第二の相の二つの相からなる光学機能層において、第一の相は90質量%以上の樹脂成分と無機成分とから構成され、第二の相は99.8質量%未満の樹脂成分と0.2質量%以上の無機成分とから構成されるものである。第一の相に含まれる樹脂成分は95質量%以上であることが好ましく、99質量%以上であることがさらに好ましい。第二の相に含まれる無機成分は1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがさらに好ましく、10質量%以上であることが特に好ましい。第二の相に含まれる樹脂成分は99質量%未満であることが好ましく、95%質量未満であることがさらに好ましく、90質量%未満であることが特に好ましい。光学機能層に含まれる無機成分の量は第一の相に比べて第二の相に多く含まれる。
樹脂成分の含有量が相対的に多い部分(図2の色が濃い部分)では、樹脂成分以外の成分の含有量が相対的に少なくっている(第一の相)。
一方、樹脂成分の含有量が相対的に少ない部分(図2の色の薄い部分)では、樹脂成分以外の成分の含有量が相対的に多くなっている(第二の相)。
すなわち、本発明に係る光学機能層は、第一の相と第二の相が入り組んで存在するものであって、一方の成分が少なくなると他の成分が多くなるといった相補的な関係を有するものである。
なお、図2、図4においては、光学機能層の表面水平方向における各成分の含有量を示したものであるが、光学機能層の垂直方向(厚さ方向)における各成分の含有量を示した場合においても、同様に相補的な関係を示す結果が得られる(図3)。
本発明のランダム凝集構造は、微粒子の周囲に無機成分の凝集体が溶剤揮発時の対流に伴ってランダムに偏在する現象を利用して製造できる。詳しくは、樹脂成分と無機成分と微粒子と溶媒(第1の溶媒と第2の溶媒)とを含む溶液を透光性基体上に塗布し、溶媒(第1の溶媒と第2の溶媒)の揮発に伴って対流を発生させる乾燥工程、及び乾燥した塗膜を硬化して光学機能層を形成する硬化工程を経て製造できる。より具体的には、通常、前記溶液を透光性基体にコーティングし、塗布層から溶媒を蒸発させることにより行うことができる。
凝集と対流との併用における詳しいメカニズムは解明できていないが、次のように推定できる。
(1)溶剤揮発時の対流に伴う凝集により、まず、塗布後の塗布層に対流ドメインが発生する。
(2)次に、それぞれの対流ドメイン内で無機材料の凝集が発生し、凝集体は時間とともに巨大化していくが、対流のドメイン壁で凝集の成長は止まる。凝集の発生と時間に伴い、微粒子を核にして無機成分が凝集してくる。
(3)その結果として、凝集体の大きさが適度に保持され、これらが光学機能層内に点在することでランダム凝集構造が形成される。
本発明におけるランダム凝集構造に伴う表面凹凸によれば、従来の海島構造による表面凹凸では困難であった防眩性、明室コントラストおよび暗室コントラストの両立を達成することができる。
以下、本発明を構成する層毎に、好ましく使用することができる材料を説明する。
本最良形態に係る透光性基体としては、透光性である限り特に限定されず、石英ガラスやソーダガラス等のガラスも使用可能であるが、PET、TAC、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、含ノルボルネン樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルスルホン、セロファン、芳香族ポリアミド等の各種樹脂フィルムを好適に使用することができる。なお、PDP、LCDに用いる場合は、PETフィルム、TACフィルムおよび含ノルボルネン樹脂フィルムから選ばれる1種を使用することがより好ましい。
光学機能層は樹脂成分および無機成分を含有し、当該樹脂成分を硬化させて形成されるものである。光学機能層は微粒子(無機微粒子や有機微粒子)を含有する。
光学機能層を構成する樹脂成分としては、硬化後の皮膜として十分な強度を持ち、透明性のあるものを特に制限なく使用できる。前記樹脂成分としては熱硬化型樹脂、熱可塑型樹脂、電離放射線硬化型樹脂、二液混合型樹脂などがあげられるが、これらのなかでも、電子線や紫外線照射による硬化処理にて、簡易な加工操作にて効率よく硬化することができる電離放射線硬化型樹脂が好適である。
これら電離放射線硬化型樹脂の中で、官能基数が3個以上の多官能モノマーは、硬化速度が上がることや硬化物の硬度が向上させることができる。また、多官能ウレタンアクリレートを使用することにより、硬化物の硬度や柔軟性などを付与することができる。
光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のラジカル重合開始剤、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物等のカチオン重合開始剤を単独または適宜組み合わせて使用することができる。
かかるシリコーン系レベリング剤としては、日本ユニカー(株)製の「SILWETシリーズ」、「SUPERSILWETシリーズ」、「ABNSILWETシリーズ」、信越化学社製の「KFシリーズ」、「X−22シリーズ」、ビックケミー・ジャパン(株)製の「BYK−300シリーズ」、共栄社化学(株)製の「グラノールシリーズ」、東レダウコーニング(株)製の「SHシリーズ」、「STシリーズ」、「FZシリーズ」、チッソ(株)製の「FMシリーズ」、GE東芝シリコーン(株)製の「TSFシリーズ」(以上商品名)等が市販されている。
また、フッ素系レベリング剤としては、疎水基がパーフルオロカーボンチェインをもつレベリング剤が挙げられる。具体的には、フルオロアルキルカルボン酸、N−パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−(フルオロアルキルオキシ)−1−アルキルスルホン酸ナトリウム、3−(ω−フルオロアルカノイル−N−エチルアミノ)−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、N−(3−パーフルオロオクタンスルホンアミド)プロピル−N,N−ジメチル−N−カルボキシメチレンアンモニウムベタイン、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキルスルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル−N−エチルスルホニルグリシン塩、リン酸ビス(N−パーフルオロオクチルスルホニル−N−エチルアミノエチル)等が挙げられる。
かかるフッ素系レベリング剤としては、例えば、共栄社化学(株)製の「ポリフロー600」、ダイキン化学工業(株)製の「R−2020、M−2020、R−3833、M−3833」、大日本インキ(株)製の「メガファックF−171、F−172D、F−179A、F−470、F−475、R−08、ディフェンサMCF−300」(以上商品名)などが挙げられる。
フッ素系レベリング剤としては、上記化1〜化5に示した各材料も使用することができる。
なお、電離放射線硬化型樹脂等の樹脂成分の固形分には、後述する無機成分と微粒子以外の全固形分が含まれてなるものであって、電離放射線硬化型樹脂等の樹脂成分の固形分のみならず、その他の任意成分の固形分も含む。
本発明で用いられる無機成分としては、光学機能層中に含有され、製膜時に凝集し第二の相およびランダム凝集構造を形成するものであればよい。無機成分としては、無機ナノ微粒子を使用することができる。無機ナノ微粒子としては、シリカ、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン、アルミナ、チタニア、ジルコニアなどの金属酸化物や金属等や、シリカゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾル、アルミナゾルなどの金属酸化物ゾル、アエロジル、膨潤性粘土、層状有機粘土などがある。上記の無機ナノ微粒子は一種類を使用してもよいし、複数種を使用してもよい。
なお、微粒子と無機成分(無機ナノ微粒子)は別個のものであり、粒径によって区別することができる。
膨潤性粘土は、陽イオン交換能を有し、該膨潤性粘土の層間に水を取り込んで膨潤するものであればよく、天然物であっても合成物(置換体、誘導体を含む)であってもよい。また、天然物と合成物との混合物であってもよい。
膨潤性粘土としては、例えば、雲母、合成雲母、バーミキュライト、モンモリロナイト、鉄モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、ノントロナイト、マガディアイト、アイラライト、カネマイト、層状チタン酸、スメクタイト、合成スメクタイト等を挙げることができる。これらの膨潤性粘土は、1種を使用してもよいし、複数を混合して使用してもよい。
有機オニウムイオンは、膨潤性粘土の陽イオン交換性を利用して有機化することができるものであれば制限されない。
オニウムイオンとしては、例えば、ジメチルジステアリルアンモニウム塩やトリメチルステアリルアンモニウム塩などの第4級アンモニウム塩や、ベンジル基やポリオキシエチレン基を有するアンモニウム塩を用いたり、ホスホニウム塩やピリジニウム塩やイミダゾリウム塩からなるイオンを用いることができる。塩としては、例えば、Cl−、Br−、NO3 −、OH−、CH3COO−等の陰イオンとの塩を挙げることができる。塩としては、第4級アンモニウム塩を使用することが好ましい。
有機オニウムイオンの官能基は制限されないが、アルキル基、ベンジル基、ポリオキシプロピレン基またはフェニル基のいずれかを含む材料を使用すると、防眩性を発揮させやすくなるため好ましい。
防眩性を得るための表面凹凸を形成させる溶媒としては、第1の溶媒および第2の溶媒を含有することが好ましい。
上記の本発明の樹脂組成物に、第1の溶媒および第2の溶媒を加えることによって、本発明の光学機能層形成用塗料とすることができる。本発明の光学機能層形成用塗料は上記の第1の溶媒と第2の溶媒を含有してなるため、従来光学機能層の表面凹凸形状を作成するために必須と考えられていた微粒子を添加せずとも、光学機能層の表面凹凸形状を作成することができるものである。
第2の溶媒としては、例えば、いわゆる極性溶媒を使用することができる。
なお、第1の溶媒および第2の溶媒を決定する際に求めるヘイズ値は、JIS K7105に準じて測定した。
樹脂組成物が30質量部未満では、乾燥ムラなどが生じ外観が悪くなるとともに、表面凹凸数が多くなり視認性が損なわれる問題がある。
樹脂組成物が70質量部超では、固形分の溶解性(分散性)が損なわれやすくなるため、製膜できなくなる問題がある。
上記樹脂組成物は透光性の微粒子を含有する。当該樹脂組成物に溶剤を加えた光学機能層形成用塗料を、透光性基体上に塗布した後、当該光学機能層形成用塗料を硬化させて光学機能層を形成させることができる。樹脂組成物に透光性の微粒子を添加することにより、当該光学機能層の表面凹凸の形状や数を調整しやすくなる。
粒径が0.3μmより小さい場合は防眩性が低下するため、また10μmより大きい場合は、ギラツキを発生すると共に、表面凹凸の程度が大きくなり過ぎて表面が白っぽくなってしまうため好ましくない。また、上記樹脂中に含まれる透光性の微粒子の割合は特に限定されないが、樹脂組成物100質量部に対し、0.1〜20質量部とするのが防眩機能、ギラツキ等の特性を満足する上で好ましく、光学機能層表面の微細な凹凸形状とヘイズ値をコントロールし易い。ここで、「屈折率」は、JIS K−7142に従った測定値を指す。また、「平均粒径」は、電子顕微鏡で実測した100個の粒子の直径の平均値を指す。
本発明の光学機能層は、帯電防止剤(導電剤)を含んでいてもよい。導電剤の添加により、光学積層体の表面における塵埃付着を有効に防止することができる。帯電防止剤(導電剤)の具体例としては、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1〜第3アミノ基等のカチオン性基を有する各種のカチオン性化合物、スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸塩基等のアニオン性基を有するアニオン性化合物、アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系等の両性化合物、アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系等のノニオン性化合物、スズおよびチタンのアルコキシドのような有機金属化合物およびそれらのアセチルアセトナート塩のような金属キレート化合物等が挙げられ、さらに上記に列記した化合物を高分子量化した化合物が挙げられる。また、第3級アミノ基、第4級アンモニウム基、または金属キレート部を有し、かつ、電離放射線により重合可能なモノマーまたはオリゴマー、或いは官能基を有するカップリング剤のような有機金属化合物等の重合性化合物もまた帯電防止剤として使用できる。
上記の構成成分を含む光学機能層形成用塗料を、透光性基体上に塗布した後、熱、あるいは電離放射線(例えば電子線または紫外線照射)を照射して該光学機能層形成用塗料を硬化させることにより光学機能層を形成させ、本発明の光学積層体を得ることができる。
光学機能層は透光性基体の片面に形成されていても両面に形成されていてもよい。
本発明においては、光学機能層とは反対面の透光性基体上に、偏光基体を積層してもよい。ここで、当該偏光基体は、特定の偏光のみを透過し他の光を吸収する光吸収型の偏光基体や、特定の偏光のみを透過し他の光を反射する光反射型の偏光基体を使用することが出来る。光吸収型の偏光基体としては、ポリビニルアルコール、ポリビニレン等を延伸させて得られるフィルムが使用可能であり、例えば、2色性素子として沃素または染料を吸着させたポリビニルアルコールを一軸延伸して得られたポリビニルアルコール(PVA)フィルムが挙げられる。光反射型の偏光基体としては、例えば、延伸した際に延伸方向の屈折率が異なる2種類のポリエステル樹脂(PEN及びPEN共重合体)を、押出成形技術により数百層交互に積層し延伸した構成の3M社製「DBEF」や、コレステリック液晶ポリマー層と1/4波長板とを積層してなり、コレステリック液晶ポリマー層側から入射した光を互いに逆向きの2つの円偏光に分離し、一方を透過、他方を反射させ、コレステリック液晶ポリマー層を透過した円偏光を1/4波長板により直線偏光に変換させる構成の日東電工社製「ニポックス」やメルク社製「トランスマックス」等が挙げられる。
偏光基体と光学積層体を直接あるいは接着層等を介して積層することにより、偏光板として使用することができる。
本発明の光学積層体は、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)、表面電界ディスプレイ(SED)のような表示装置に適用することができる。特に好ましくは液晶表示装置(LCD)に用いられる。本発明の光学積層体は透光性基体を有しているので、透光性基体側を画像表示装置の画像表示面に接着して用いられる。
透光性基体上に光学機能層形成用塗料を塗布する手法としては、通常の塗工方式や印刷方式が適用される。具体的には、エアドクターコーティング、バーコーティング、ブレードコーティング、ナイフコーティング、リバースコーティング、トランスファロールコーティング、グラビアロールコーティング、キスコーティング、キャストコーティング、スプレーコーティング、スロットオリフィスコーティング、カレンダーコーティング、ダムコーティング、ディップコーティング、ダイコーティング等のコーティングや、グラビア印刷等の凹版印刷、スクリーン印刷等の孔版印刷等の印刷等が使用できる。
10L のビーカーに水4L を入れ、3号水ガラス(SiO2 28%、Na2 O9%、モル比3.22)860g を溶解し、95%硫酸162g を撹拌しながら一度に加えてケイ酸塩溶液を得る。次に水1L にMgCl2 ・6H2 O一級試薬(純度98%)560gを溶解し、これを前記ケイ酸溶液に加えて均質混合溶液を調製した。これを2N −NaOH溶液3.6L 中に撹拌しながら5分間で滴下した。得られた反応沈澱物を、直ちに日本ガイシ(株)製のクロスフロー方式による濾過システム〔クロスフロー濾過器(セラミック膜フィルター:孔径2μm、チューブラータイプ、濾過面積400cm2)、加圧:2kg/cm2、濾布:テトロン1310〕で濾過及び充分に水洗した後、水200mlとLi(OH)・H2 O 14.5gとよりなる溶液を加えてスラリー状とした。これをオートクレーブに移し、41kg/cm2、250℃で3時間、水熱反応させた。冷却後反応物を取出し、80℃で乾燥し、粉砕して下記式の合成スメクタイトを得た。この合成スメクタイトを分析したところ、次の組成のものが得られた。Na0.4 Mg2.6 Li0.4 Si4 O10(OH)2また、メチレンブルー吸着法で測定した陽イオン交換容量が110ミリ当量/100g であった。
製造例1で合成した合成スメクタイト20g を水道水1000mlに分散させて懸濁液とした。該合成スメクタイトの陽イオン交換容量の1.00倍相当量の次式(II)の第四級アンモニウム塩(98%含有品)を溶解した水溶液500mlを、前記合成スメクタイト懸濁液に添加し、撹拌しながら室温で2時間反応させた。生成物を固液分離、洗浄して副生塩類を除去した後、乾燥して合成スメクタイト系層状有機粘土Aを得た。
前記、層状有機粘土Aを含む表1記載の所定の混合物をディスパーにて30分間攪拌することによって得られた光学機能層形成用の塗料を、膜厚60μm、全光線透過率92%からなる透明基体のTAC(富士フィルム社製;TD60UL)の片面上にロールコーティング方式にて塗布(ラインスピード;20m/分)し、30〜50℃で20秒間予備乾燥を経た後、100℃で1分間乾燥し、窒素雰囲気(窒素ガス置換)中で紫外線照射(ランプ;集光型高圧水銀灯、ランプ出力;120W/cm、灯数:4灯、照射距離;20cm)を行うことで塗工膜を硬化させた。このようにして、厚さ5.9μmの光学機能層を有する実施例1の光学積層体を得た。ここで、得られた光学積層体の光学機能層面から見たSEM結果を図2に、光学積層体の断面図のSEM結果を図3に、光学積層体の光学機能層面から見たEDS結果を図4に示した。これらの結果より、得られた光学積層体を構成する光学機能層が少なくとも第一の相および第二の相を有し、ランダム凝集構造を形成していることが確認された。
光学機能層形成用塗料を表1記載の所定の混合液に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ4.1μmの光学機能層を有する実施例2の光学積層体を得た。SEM,EDS結果より、得られた積層体を構成する光学機能層が少なくとも第一の相および第二の相を有し、ランダム凝集構造を形成していることが確認された。
光学機能層形成用塗料を表1記載の所定の混合液に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ5.5μmの光学機能層を有する実施例3の光学積層体を得た。SEM,EDS結果より、得られた積層体を構成する光学機能層が少なくとも第一の相および第二の相を有し、ランダム凝集構造を形成していることが確認された。
光学機能層形成用塗料を表1記載の所定の混合液に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ5.5μmの光学機能層を有する実施例4の光学積層体を得た。SEM,EDS結果より、得られた積層体を構成する光学機能層が少なくとも第一の相および第二の相を有し、ランダム凝集構造を形成していることが確認された。
光学機能層形成用塗料を表1記載の所定の混合液に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ5.0μmの光学機能層を有する実施例5の光学積層体を得た。SEM,EDS結果より、得られた積層体を構成する光学機能層が少なくとも第一の相および第二の相を有し、ランダム凝集構造を形成していることが確認された。
光学機能層形成用塗料を表1記載の所定の混合液に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ5.4μmの光学機能層を有する実施例6の光学積層体を得た。SEM,EDS結果より、得られた積層体を構成する光学機能層が少なくとも第一の相および第二の相を有し、ランダム凝集構造を形成していることが確認された。
光学機能層形成用塗料を表2記載の所定の混合液に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ4.3μmの光学機能層を有する比較例1の光学積層体を得た。ここで、得られた積層体のSEM,EDS結果より、得られた光学積層体を構成する光学機能層が、ランダム凝集構造を形成せず透光性有機微粒子の凝集から成る海島構造を形成していることが確認された。
光学機能層形成用塗料を表2記載の所定の混合液に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ5.8μmの光学機能層を有する比較例2の光学積層体を得た。ここで、得られた積層体のSEM,EDS結果より、得られた光学積層体を構成する光学機能層が、ランダム凝集構造を形成せず、第一の相と第二の相が膜面全体に分散した海島構造を形成していることが確認された。
光学機能層形成用塗料を表2記載の所定の混合液に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ6.6μmの光学機能層を有する比較例3の光学積層体を得た。ここで、得られた光学積層体の光学機能層面から見たSEM結果を図5に、光学積層体の光学機能層面から見たEDS結果を図6に示した。得られた光学積層体を構成する光学機能層が、第一の相と第二の相に相分離しているが、光学機能層に微粒子を含有していないためランダム凝集構造を形成していないことが確認された。
光学機能層形成用塗料を表2記載の所定の混合液に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ5.5μmの光学機能層を有する比較例4の光学積層体を得た。ここで、得られた光学積層体のSEM,EDS結果より、得られた光学積層体を構成する光学機能層が、ランダム凝集構造を形成せず、透光性有機微粒子の凝集から成る海島構造を形成していることが確認された。
光学機能層形成用塗料を表2記載の所定の混合液に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ4.8μmの光学機能層を有する比較例5の光学積層体を得た。ここで、得られた光学積層体の光学積層体の光学機能層面からSEM結果を図7に示した。得られた光学積層体を構成する光学機能層が、ランダム凝集構造を形成せず、透光性有機微粒子の凝集から成る海島構造を形成していることが確認された。
光学機能層形成用塗料を表2記載の所定の混合液に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ4.0μmの光学機能層を有する比較例6の光学積層体を得た。ここで、得られた光学積層体のSEM,EDS結果より、得られた光学積層体を構成する光学機能層が、ランダム凝集構造を形成せず、不定形シリカの凝集から成る海島構造を形成していることが確認された。
SEM
実施例、比較例で得られた積層体の塗布層表面の状態、および含有元素の情報を、SEMにより観察した。観察は、塗布層表面に金またはカーボン蒸着したのち行った。以下に、SEM観察の条件を示す。
分析装置 JSM−6460LV(日本電子社製)
前処理装置 C(カーボン)コーティング:45nm SC−701C(サンユー電子社製)
Au(金)コーティング:10nm SC−701AT改
(サンユー電子社製)
SEM条件 加速電圧 :20KVまたは15KV
照射電流 :0.15nA
真空度 :高真空
画像検出器:反射電子検出器
試料傾斜 :0度
実施例、比較例で得られた積層体の含有元素の情報を、EDSにより観察した。観察は、塗布層表面にカーボン蒸着したのち行った。以下に、EDS観察の条件を示す。
分析装置 JSM−6460LV(日本電子社製)
前処理装置 C(カーボン)コーティング:45nm SC−701C
(サンユー電子社製)
EDS条件 加速電圧 :20KV
照射電流 :0.15nA
真空度 :高真空
画像検出器:反射電子検出器
MAP解像度:128×96ピクセル
画像解像度 :1024×768ピクセル
次に実施例および比較例の光学積層体について、下記の項目について評価を行った。
ヘイズ値(全Hz)は、JIS K7105に従い、ヘイズメーター(商品名:NDH2000、日本電色社製)を用いて測定した。
表面粗さRa、RzおよびSmは、JIS B0601−1994に従い、上記表面粗さ測定器を用いて測定した。
平均傾斜角度は、ASME95に従い、表面粗さ測定器(商品名:サーフコーダSE1700α、小坂研究所社製)を用いて平均傾斜を求め、次式に従って平均傾斜角度を算出した。
平均傾斜角度=tan−1(平均傾斜)
JIS K7105に従い、写像性測定器(商品名:ICM−1DP、スガ試験機社製)を用い、測定器を透過モードに設定し、光学くし幅0.5mmにて測定した。
防眩性は、定量評価と定性評価の2種類の方法にて数値判定した。両評価の判定値の和が5点以上のとき◎、4点のとき○、3点以下のとき×とした。
画像鮮明性の値が5以上〜40未満のとき3点、40以上〜80未満のとき2点、80以上のとき1点とした。
光学積層体形成面の反対面に、無色透明な粘着剤を介して黒色アクリル板(三菱レイヨン製アクリライトL502)に貼り合せ、400ルクスの環境照度の中、2本の蛍光灯がむき出しの状態で平行に配置された蛍光灯を光源として、45〜60度の角度で光を映りこませて、その反射像を正反射方向から目視により観察し、蛍光灯の映り込みの度合いを判定した。2本の蛍光灯の反射像が1本に見えるほど像がぼやけるとき3点、2本の蛍光灯を認識できるが蛍光灯の輪郭がぼやけるとき2点、2本の蛍光灯の輪郭がぼやけずにはっきりと見えるとき1点とした。
明室下の黒味は、定量評価と定性評価の2種類の方法にて数値判定した。両評価の判定値の和が6点のとき◎、5点のとき○、4点以下のとき×とした。
実施例及び比較例の光学積層体形成面と反対面に、無色透明な粘着層を介して液晶ディスプレイ(商品名:LC−37GX1W、シャープ社製)の画面表面に貼り合せ、液晶ディスプレイ画面の正面上方60°の方向から蛍光灯(商品名:HH4125GL、ナショナル社製)にて液晶ディスプレイ表面の照度が200ルクスとなるようにした後、液晶ディスプレイを白表示及び黒表示としたときの輝度を色彩輝度計(商品名:BM−5A、トプコン社製)にて測定し、得られた黒表示時の輝度(cd/m2)と白表示時の輝度(cd/m2)を以下の式にて算出し、プレイン偏光板のコントラストを100%として、以下の式にて減少率を算出した。減少率が5%未満のとき3点、5%以上〜10%未満のとき2点、10%以上のときに1点とした。
コントラスト=白表示の輝度/黒表示の輝度
減少率=コントラスト(光学積層体)/コントラスト(プレイン偏光板)
本発明において、プレイン偏光板とは、2色性素子として沃素または染料を吸着させたポリビニルアルコールを一軸延伸して得られたポリビニルアルコール(PVA)フィルムの両面にTACフィルムが貼り合わされてなる積層体をいう。
光学積層体形成面の反対面に、無色透明な粘着剤を介して黒色アクリル板(三菱レイヨン製アクリライトL502)に貼り合せ、400ルクスの環境照度の中、2本の蛍光灯がむき出しの状態で平行に配置された蛍光灯を光源として、45〜60度の角度で光を映りこませて、光源の反射像以外の部分の黒味を正反射方向から目視により観察し、実施例1に示すフィルムと比べて、黒味が優れているとき3点、黒味が同程度のとき2点、黒味が劣るときに1点とした。
暗室コントラストは、実施例及び比較例の光学積層体形成面と反対面に、無色透明な粘着層を介して液晶ディスプレイ(商品名:LC−37GX1W、シャープ社製)の画面表面に貼り合せ、暗室条件下で液晶ディスプレイを白表示及び黒表示としたときの輝度を色彩輝度計(商品名:BM−5A、トプコン社製)にて測定し、得られた黒表示時の輝度(cd/m2)と白表示時の輝度(cd/m2)を以下の式にて算出し、プレイン偏光板のコントラストを100%として、以下の式にて減少率を算出した。減少率が3%未満のとき◎、3%以上〜7%未満のとき○、7%以上のときに×とした。
コントラスト=白表示の輝度/黒表示の輝度
減少率=コントラスト(光学積層体)/コントラスト(プレイン偏光板)
2 第二の相
3 微粒子
15、16 光学機能層
20 透光性基体
30、31 微粒子
40 樹脂
Claims (7)
- 透光性基体上に光学機能層が積層されてなる光学積層体であって、該光学機能層が相対的に樹脂成分を多く含有する第一の相と、相対的に無機成分を多く含有する第二の相と、微粒子とを有し、当該微粒子の周りに第二の相が偏在してなることを特徴とする光学積層体。
- 前記無機成分が無機ナノ微粒子であることを特徴とする請求項1に記載の光学積層体。
- 前記第二の相が無機ナノ微粒子の凝集体であることを特徴とする請求項1に記載の光学積層体。
- 前記第二の相が無機成分を0.2質量%以上含むことを特徴とする請求項1に記載の光学積層体。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の光学積層体を構成する透光性基体上に、偏光基体が積層されてなることを特徴とする偏光板。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の光学積層体を具備してなることを特徴とする表示装置。
- 樹脂成分と無機成分と微粒子と第1の溶媒と第2の溶媒とを含む溶液を透光性基体上に塗布し、第1の溶媒と第2の溶媒の揮発に伴って対流を発生させる乾燥工程、及び乾燥した塗膜を硬化して光学機能層を形成する硬化工程を経ることを特徴とする光学積層体の製造方法。
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