JP2001259517A - 表面に凹凸構造を有する熱硬化性樹脂塗膜及びその製造方法 - Google Patents

表面に凹凸構造を有する熱硬化性樹脂塗膜及びその製造方法

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JP2001259517A
JP2001259517A JP2000073214A JP2000073214A JP2001259517A JP 2001259517 A JP2001259517 A JP 2001259517A JP 2000073214 A JP2000073214 A JP 2000073214A JP 2000073214 A JP2000073214 A JP 2000073214A JP 2001259517 A JP2001259517 A JP 2001259517A
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coating film
thermosetting resin
resin
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JP2000073214A
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English (en)
Inventor
Kazutoshi Haraguchi
和敏 原口
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Kawamura Institute of Chemical Research
Original Assignee
Kawamura Institute of Chemical Research
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明が解決しようとする課題は、異種粒子
を添加したり、塗膜形成後の表面処理なしに、表面に均
一な周期的凹凸構造を有する熱硬化性樹脂塗膜の製造方
法及び該製法により得られる塗膜を提供することにあ
る。 【解決手段】 熱硬化性樹脂(A)と、熱硬化性樹脂を
溶解する溶媒(B)と、熱硬化性樹脂の貧溶媒(C)と
からなる均一な溶液を調製し、該溶液を基材に塗布した
後、溶媒及び貧溶媒を蒸発させる過程で熱硬化性樹脂の
少なくとも一部を相分離させ、次いで乾燥及び熱処理す
る、表面に凹凸構造を有する熱硬化性樹脂塗膜の製造方
法及び該製法により得られる塗膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表面に凹凸構造を有
する熱硬化性樹脂の製造方法、及び該製造方法により得
られた塗膜に関する。更に詳しくは、樹脂表面に凹凸構
造を形成させることにより、光透過性、光沢性、トライ
ボロジー特性、濡れ性、接着性などの表面特性を目的に
応じて変化させることができる、成形材料、電気・電子
部品、機械部品、自動車部品、スポ−ツ用品、耐熱部品
などの広い分野で有用に用いられる凹凸構造を有する熱
硬化性樹脂の製造方法及び該製造方法により得られた塗
膜に関する。
【0002】
【従来の技術】種々の基材(例えばガラス、金属、セラ
ミック、木材、合成高分子など)を保護したり、表面の
特性を目的に応じて変化させるために、樹脂(高分子)
の膜を表面に形成することが広く行われている。
【0003】例えば、木材表面に透明な熱硬化性や紫外
線硬化性の樹脂膜を形成させ、表面硬度を上げて傷つき
を防止することや、鉄、銅、ニッケル等の金属表面に熱
可塑性又は熱硬化性樹脂膜を形成させ表面潤滑性を持た
せたり、水や酸素による金属の変性を防止したりするこ
と、またガラスの表面に樹脂膜を形成させて親水性を付
与したり破壊時の飛散を防止すること、高分子フィルム
の表面に他の樹脂膜を形成させて熱変形性を抑制した
り、ガス・液体の透過性を制御することなどが行われて
いる。
【0004】かかる基材上への樹脂膜の形成法として
は、液状樹脂又は溶融樹脂をコートする方法、粉体樹脂
を吹き付けた後溶融又は硬化させて膜を形成させる方
法、フィルム状のものを接着又は融着する方法、樹脂溶
液を塗布した後、乾燥又は硬化させる方法などが知られ
ている。
【0005】いずれの場合も、形成する膜表面の構造や
性質を目的に応じて制御することが必要であり、例え
ば、高い表面光沢性を得るためには、膜表面の平滑性を
上げることが重要であり、逆に光沢の無い(ツヤ消し)
表面の要求に対しては表面に微細な凹凸のある構造を形
成することが重要となる。
【0006】表面に凹凸構造を形成することは、意匠性
の面からの光沢性低減の他に、滑り性、濡れ性、接着
性、(すりガラス的)不透明性等の性質の付加要求に対
して重要な課題である。従来、表面に凹凸構造を形成す
る技術として幾つかの方法が知られている。
【0007】最も一般的な方法としては、エンボスロー
ル等を用いた熱圧成形によって表面凹凸を付与すること
(特開昭57−140157、特開昭62−7987
7、特開平09−290462)、及び塗料に他の素材
を混合する方法、例えば塗料中にミクロンからサブミクロンレベ
ルの大きさの異種粒子を混合したり(特開平03−19
981、特開平10−226015、特開平11−10
4557)、
【0008】粗い粒径の粉体を下地塗膜に散布し融着さ
せたり(特開昭59−177176)して、表面に現れ
た粒子の形によって表面凹凸を形成する方法が知られて
いる。混合する粒子としては、シリカ、チタニア、アル
ミナ等の金属酸化物や鉄、アルミなどの金属、アクリル
樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、ポリプロピレン等
の樹脂粒子が用いられる。
【0009】しかし、この方法では密度や性状の異なる
材料を均一に混合し、且つ表面構造にその微粒子形状を
反映させることが必要なため、用いる塗膜や混入する微
粒子の大きさや割合に制限があり、目的とする凹凸構造
を形成することが出来ない場合がある。また異質材料と
の混合であるため、膜が脆性的になるなど膜の特性が必
然的に変化してしまう欠点もある。
【0010】一方、古くから樹脂溶液を用いて塗膜形成
を行う場合、溶媒の蒸発による熱対流セル(フォルテッ
クスセルまたはベナードセルと呼ばれる)を反映した、
比較的広幅でゆるやかな表面凹凸をもったセル構造が出
来る場合があることが知られている(例えば、井上幸
彦、色材、33巻、513ページ;Maurice V
an Loo、Official DIGEST、De
cember、1126(1956))。
【0011】このような熱対流セルによる略六角形状の
織目状表面構造を磁気記録媒体に形成させて電磁変換特
性を改良した例(特公平6−52567)があるが、こ
のようなフォルテックスセルによるものは基本的には熱
対流によるゆらぎの結果できた表面凹凸であるため、一
般に用いる塗膜形成条件で必ずしも表面凹凸が形成され
るわけではなく(本発明における比較例1〜4参照)、
また表面凹凸のパターンを(例えば共連続型に)変えた
り、凹凸の深さや周期を目的にそって制御することは困
難であった。
【0012】その他の表面凹凸形成法としては、メカニ
カル又はケモメカニカルな衝撃により表面を荒らす方
法、レーザーや電子線の照射、及び熱、溶剤等を用いて
表面エッチングを行う方法等がある。しかし、これらの
方法はいずれも強いエネルギー(衝撃力や熱、放射線)
を加えたり、溶剤等で表面を一部溶かして除去すること
を基本とするため、大面積や微小面積では処理出来なか
ったり、費用や処理速度の点で実用的でない他、膜自身
が傷つき、物性が低下する問題を有している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、異種粒子を添加したり、塗膜形成後の表面
処理なしに、表面に均一な周期的凹凸構造を有する熱硬
化性樹脂塗膜の製造方法及び該製法により得られる塗膜
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究に取り組んだ結果、熱硬化性樹脂
とそれを溶解する溶媒と貧溶媒からなる均一溶液を調製
し、該溶液を塗布後に溶剤と貧溶媒を除去する過程で特
異的な散逸構造を形成させることで、最終的に得られる
塗膜の表面に共連続型を含む制御された周期的な凹凸構
造が形成できることを見出し本発明を完成するに至っ
た。
【0015】即ち、本発明は、(1)熱硬化性樹脂
(A)と、熱硬化性樹脂を溶解する溶媒(B)と、熱硬
化性樹脂の貧溶媒(C)とからなる均一な溶液を調製
し、該溶液を基材に塗布した後、溶媒及び貧溶媒を蒸発
させる過程で熱硬化性樹脂の少なくとも一部を相分離さ
せ、次いで乾燥及び熱処理する、表面に凹凸構造を有す
る熱硬化性樹脂塗膜の製造方法と、
【0016】(2)熱硬化性樹脂を溶解する溶媒(B)
に含まれる少なくとも一つの溶媒の沸点が貧溶媒(C)
の沸点より低いことを特徴とする(1)に記載の製造方
法と、
【0017】(3)溶液を基材に塗布した後、光又は熱
を与えることにより、溶媒及び貧溶媒を蒸発させること
を特徴とする(1)又は(2)に記載の製造方法と、
【0018】(4)溶液を基材に塗布した後の塗膜形成
過程で、リング状及び/又はひも状の散逸構造を発現さ
せることを特徴とする(1)から(3)のいずれか一つ
に記載の製造方法と、
【0019】(5)熱硬化性樹脂(A)が熱硬化性フェ
ノール樹脂又は熱硬化性フェノール樹脂を含む熱硬化性
樹脂であり、溶媒(B)が水より沸点が低く且つフェノ
ール樹脂を溶解する有機溶媒であり、貧溶媒(C)が水
であることを特徴とする(3)又は(4)に記載の製造
方法と、
【0020】(6)熱硬化性樹脂(A)がフェノール樹
脂、溶媒(B)がメタノール、貧溶媒(C)が水であ
り、フェノール樹脂/メタノールの重量比が0.05〜
1.2、水/メタノールの重量比が0.05〜1.5、
水/フェノール樹脂の重量比が0.02〜0.8である
(5)に記載の製造方法と、
【0021】(7)上記の(1)〜(6)のいずれか一
つに記載の製造方法により得られる、表面に周期的な凹
凸構造を有する熱硬化性樹脂塗膜、及び
【0022】(8)凹凸構造の凹部と凸部が共に連続相
を形成している共連続型凹凸構造構造であることを特徴
とする(7)に記載の表面凹凸構造を有する熱硬化性樹
脂塗膜とを含むものである。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる熱硬化性樹脂
(A)は、有機溶剤に溶解可能な熱硬化性樹脂であり、
例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、
メラミン樹脂、ポリアミック酸などがあげられ、単独又
は複数混合したものが用いられる。
【0024】本発明に用いられる熱硬化性樹脂を溶解す
る溶媒(B)としては、熱硬化性樹脂を溶解させる公知
慣用の有機溶剤、詳しくは親水性の有機溶媒が好まし
く、例えば、メタノール、エタノール、アセトン、テト
ラヒドロフラン、メチルエチルケトン等が挙げられ、こ
れらは単独又は数種混合して用いられる。
【0025】また、溶媒(B)(数種の有機溶媒を混合
して用いる場合は、その中の少なくとも一つの溶媒)
は、一緒に用いる貧溶媒(C)より沸点が低く、同一温
度での蒸発速度が貧溶媒より早いことが好ましい。本発
明における貧溶媒(C)としては、熱硬化性樹脂(A)
を溶解させず、前記溶媒(B)と均一に混和するもので
あり、例えば水が用いられる。
【0026】本発明の製造方法における、熱硬化性樹脂
(A)と、熱硬化性樹脂を溶解する溶媒(B)と、熱硬
化性樹脂の貧溶媒(C)とからなる溶液は、熱硬化性樹
脂(A)と溶媒(B)と貧溶媒(C)とからなる均一溶
液であることが必要不可欠である。
【0027】貧溶媒を含まなかったり、逆に貧溶媒を適
正以上に含むため溶液が不溶成分を含む不均一なものと
なっている場合は、平滑な表面を有する塗膜となった
り、不均一な塗膜となったりして、本発明にいう周期的
な表面凹凸構造を有する均一な塗膜は形成されない。
【0028】本発明での溶液は貧溶媒(C)/熱硬化性
樹脂を溶解する溶媒(B)の比率を増加させること及び
/又は温度を低下させることで、含まれている熱硬化性
樹脂(A)の少なくとも一部を相分離させることが必要
である。
【0029】本発明における(A)、(B)及び(C)
を含む溶液の適正な組成は、かかる条件を満足し、塗膜
形成過程で熱硬化性樹脂の少なくとも一部が相分離する
こと、より好ましくは塗膜形成過程でリング状及び/又
はひも状の散逸構造を発現させる組成であることが望ま
しい。
【0030】かかる適切な溶液の組成範囲は、用いる樹
脂種、溶媒種及び貧溶媒種によっても異なる。例えば、
熱硬化性樹脂として数平均分子量が5.65×102
重量平均分子量が1.47×103のレソ゛ール型フェノール
樹脂を用い、溶媒(B)としてメタノール、貧溶媒
(C)として水を用いた場合、可能な溶液組成の範囲は
フェノ-ル樹脂/メタノールの重量比が0.05〜1.2、
より好ましくは0.1〜0.8である。
【0031】また水/メタノールの重量比は0.05〜
1.5、より好ましくは0.1〜1.0であり、水/フ
ェノール樹脂の重量比は0.02〜0.8、より好まし
くは0.05〜0.7である。
【0032】これ以外の組成では貧溶媒が多すぎて不均
一溶液となったり、溶液粘度が高すぎたり、逆に貧溶媒
が少なすぎて塗膜形成過程での相分離が十分でなかった
りでいずれも最終塗膜において本発明にいう周期的な表
面凹凸構造を形成しない。
【0033】但し、用いる樹脂種や溶媒及び貧溶媒種が
同じでも、例えばリング状及び/又はひも状の散逸構造
を発現させる組成は一義的には決定されず、その他の塗
膜形成条件(基材種、基材の設置条件、基材温度、雰囲
気温度、雰囲気中の溶媒又は貧溶媒濃度、雰囲気中のガ
ス流速、塗膜の厚み、光や熱の照射など)によって変化
する。
【0034】従って、上記の溶液組成範囲内でも塗膜形
成条件によって周期的な表面構造が得られない場合があ
り、その他の塗膜形成条件を変更するか、該塗膜形成条
件に対応した溶液組成の選択が必要となる場合がある。
【0035】本発明において形成される塗膜は均一で周
期的な表面凹凸構造を有していることが特徴である。特
に、リング状及び/又はひも状の散逸構造を塗膜形成過
程で発現させた場合、凹部及び凸部が共に連続相を形成
している共連続型表面凹凸構造となる特徴を有する。
【0036】かかる周期的な表面凹凸は膜表面の全体に
わたって均一に形成することが出来、且つ凹凸の大きさ
を溶液組成や塗膜厚みの他、加熱、冷却、光照射などで
全体的または局所的に変えることが出来る特徴を有す
る。
【0037】本発明の表面凹凸構造の形成方法として
は、前記した熱硬化性樹脂と溶媒と貧溶媒からなる所定
の組成の均一溶液を基材の上に塗布した後、溶媒及び貧
溶媒を蒸発させ、乾燥後、熱処理により熱硬化性樹脂を
硬化させる方法が挙げられる。用いられる基材は特に限
定されず、シリカガラスのような金属酸化物から、鉄、
銅、ニッケルのような金属、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリスチレン、ポリカーボネート、塩化ビニル樹脂
などのような有機高分子までいずれも用いることが出来
る。
【0038】基材の形状も塗膜が均一に塗布できればよ
く、フィルム、板、成型物など特に限定されない。基材
が塗膜溶液をはじく性質を有する場合は溶液との濡れ性
を向上させるように表面処理して用いることが好まし
い。基材に溶液を塗布する方法としては、一般に用いら
れる塗布方法が使用でき、特に限定されない。具体的な
方法としては、バーやドクターナイフを用いたコーティ
ング法、全体を浸責し引き上げるディッピング法、遠心
力で塗布するスピンコート法などが挙げられる。
【0039】本発明における表面凹凸構造の形成には、
溶媒の蒸発過程で熱硬化性樹脂の少なくとも一部を相分
離させることが必要不可欠であり、特に溶剤蒸発過程に
おける非定常状態の散逸構造としてリング状及び/又は
ひも状の特異的な構造を発現させることが重要な役割を
担っている。この散逸構造の出現機構は以下のように推
定される。
【0040】溶液が基材に塗布された後、沸点がより低
い溶媒が貧溶媒より速い速度で蒸発していく。その結
果、塗布液中の貧溶媒濃度が高まり、熱硬化性樹脂が微
粒子状に析出する。一方、塗布液は表面から溶媒が蒸発
することにより潜熱が奪われ、表面温度が低下する。そ
の結果、熱硬化性樹脂の溶解性が低下することからも微
粒子状樹脂の析出が生じる。
【0041】このようにして析出した微粒子状熱硬化性
樹脂は塗布膜の上下面での温度差に基づく熱対流によっ
て生じるセル構造内でリング状及び/又はひも状に凝集
した構造を発現する。かかるリング状及び/又はひも状
の構造はいったん安定に存在するが、溶媒が更に蒸発す
ることにより系全体の粘度が上昇し、また単位時間当た
りの溶媒蒸発量が少なくなってくることで上下面の温度
差が少なくなり、熱対流が弱まったある時点で、構造が
安定に保持が出来なくなり、リング(ひも)はつぶれる
と共に動き回って合体し、お互いにつながった連続構造
を形成する。
【0042】リング(ひも)の合体した部分はより樹脂
が多く、それ以外の部分は少なく、その結果、表面に樹
脂の微細な凹凸構造が形成される。このようにして形成
された表面凹凸は引き続く乾燥及び熱処理でも変化せ
ず、最終的に塗膜形成過程での散逸構造から誘導される
構造を反映した共連続型構造特性を有する凹凸が塗膜表
面に形成される。
【0043】なお、塗膜形成過程で析出する微粒子状樹
脂は分子量分布を持つ樹脂の高分子量側成分である場合
が多く、また微粒子の大きさとしては10〜1000ナ
ノメーター程度であることが、ゲルパーミッションクロ
マトグラフィー測定や粒度分布測定により確認された。
【0044】以上のようにして形成された塗膜の表面凹
凸構造は、多くの場合、凹部と凸部が共に連続相を形成
した共連続型表面凹凸構造である特徴を有する。表面凹
凸の形状(凹凸の高さや周期性)は樹脂や溶媒の種類及
び組成によって変化する他、同一溶液を用いた場合で
も、塗膜厚みや溶媒蒸発速度(基材の温度、雰囲気温
度、雰囲気中のガス流速、雰囲気ガス中の溶媒や貧溶媒
濃度などによって制御される)によって変化する。
【0045】またこれ以外に、基材の種類や基材の置か
れている台の種類や条件によっても熱伝導度が異なるこ
とによる熱の出入りの違いから凹凸形状の変化が生じ
る。更に、本発明では、以上の条件以外に、より強制的
に塗膜の全面もしくは一部分のみに、光を当てたり、冷
却盤や加熱盤と接触させることで表面凹凸の形状を変化
させ、制御することも可能である。
【0046】得られた熱硬化性樹脂塗膜の表面凹凸の形
状は、ミクロンレベルを中心として粗いものから微細なもの
までが可能であり、特に限定されるものではないが、例
えば、前記フェノール樹脂を用いた場合は、表面粗さ
(Ra:中心線からの平均粗さ)が0.1μm〜20μ
m、凹凸の周期性(Sm:凹凸の平均間隔)が1〜20
00μmが例示される。
【0047】
【実施例】次いで本発明を実施例により、より具体的に
説明するが、もとより本発明は、以下に示す実施例にの
み限定されるものではない。
【0048】(実施例1)レソ゛ール型フェノール樹脂(数
平均分子量=5.65×102 、分子量=1.47×1
3)100重量部とメタノール200重量部を混合し
た後、これに、水53重量部とメタノール33重量部を
混合した液を強く攪拌しながら滴下し、透明な均一溶液
を調製した。
【0049】アクリル製台座に設置した清浄なガラス板
に213ml/m2の厚みで該溶液を均一に塗布し、2
3℃の室温雰囲気で、ガス気流を流すことなく、溶液キ
ャスト(溶剤の蒸発除去)を行った。溶液キャスト過程
で塗膜表面に光学顕微鏡で観察される散逸構造が発現し
た。溶液キャストを60分間行った後、熱風乾燥機内に
移動させ50℃で10分、80℃で15分保持した。次
いで5℃/分で150℃まで昇温し、150℃で60分
保持してフェノール樹脂の熱硬化を行った。
【0050】最終的に得られた熱硬化塗膜(厚み36μ
m)は周期的な表面に凹凸構造を持つものであり、特に
光学顕微鏡の観察より、凹凹部及び凸凸部がそれぞれ連
続した相を持った共連続型表面凹凸構造であることが観
測された。得られた塗膜の光学顕微鏡写真(50倍)を
図1に示す。
【0051】かかる周期的な共連続型表面凹凸構造は塗
膜形成過程で発現したリング状及びひも状の形をもつ散
逸構造とその合体を反映したものであった。実施例1と
同じ条件での塗膜形成(溶剤キャスト)過程での塗膜の
重量変化及び表面温度計で測定した塗膜表面温度の測定
結果を図2に示す。
【0052】図2中のA、B、Cは各々、(A)微粒子
の発生(液が薄く濁る状態)、(B)リング状及びひも
状散逸構造の発現、(C)同構造の破壊と移動・合体に
よる共連続相への移行の時期を示す。
【0053】リング状及びひも状からなる散逸構造の発
現はキャスト溶液の表面温度が最も低くなる時点に対応
していた。別途、光学顕微鏡で観察したB点での構造観
察写真を図3に示す。
【0054】得られた塗膜の表面粗さ計(東京精密株式
会社製表面粗さ形状測定機)での測定の結果、表面粗さ
はRa(中心線からの平均粗さ)=2.20μm、Rz
(10点の平均粗さ)=18.4μm、凹凸の周期性は
Sm=861μmであった。一方、比較例1〜4に示す
ように、かかる塗膜形成過程で散逸構造を発現しないで
得られる塗膜は表面が平滑で、周期的な表面凹凸構造は
観測されなかった。
【0055】(実施例2及び3)塗布量を107ml/
2とすること(実施例2)、及びスピンコート(回転
数1000rpm、20秒)により調製すること(実施
例3)以外は実施例1と同様にして塗膜を形成した。
【0056】得られた塗膜はいずれも周期的な表面凹凸
構造を有するものであった。実施例2ではRa=1.2
5μm、Rz=8μm、Sm=348μmであった。位
相差顕微鏡(ニコン株式会社製)で観察した実施例3の
塗膜の写真を図4に示す(倍率400倍)。周期的な表
面凹凸構造が観測される。
【0057】(実施例4〜8)実施例4では、基材が塩
化ビニル板(厚み0.5mm)、実施例5ではポリメチ
ルメタクリレート板(厚み0.5mm)、実施例6では
ポリカーボネート板(厚み0.5mm)、実施例7では
ポリスチレン板(厚み0.5mm)、実施例8ではナイ
ロン6板(厚み0.5mm)を用いる以外は、実施例1
と同様にして塗膜を形成した。いずれも周期的な共連続
型凹凸構造が塗膜表面に均一に形成された。
【0058】(実施例9及び10)実施例9では、基材
として鉄(厚み0.3mm)を、実施例10では銅(厚
み0.3mm)を用いること、また基材をいずれの場合
もシリコンスポンジを基材の端部にのみおいて基材を浮かし
て使用したことを除くと、実施例1と同様にして塗膜を
形成した。その結果、いずれも実施例1と同様なリング
状及びひも状の散逸構造形成をへて、最終的には共連続
型凹凸構造を有する塗膜表面が形成された。
【0059】(実施例11及び12)ガラス板(基材)
を0℃の冷却盤上に置いてガラス板表面の温度を溶液キ
ャスト開始時に2.1℃になるように調整し、溶液がフ
ェノール樹脂100重量部、メタノールが400重量
部、水が3重量部(実施例11)又は10重量部(実施
例12)からなる組成の均一溶液であること以外は実施
例1と同様にして塗膜を形成した。
【0060】実施例11と12のいずれの場合も塗膜形
成過程で実施例1と同様な散逸構造形成をへて、最終的
に明確な共連続型凹凸構造を有する塗膜表面が形成され
た。ここで実施例12は比較例2と同一溶液を用いたも
のであるが、塗膜形成条件を変化させることによって平
滑面から共連続型表面凹凸構造へと変化させられた。
【0061】(実施例13〜15)フェノール樹脂と溶
媒と貧溶媒からなる溶液の組成が表1に示すものである
ことを除くと実施例1と同様にして塗膜を形成した。実
施例13,14は共連続型表面凹凸構造を形成し、実施
例15は凸部が島状にやや分離されたパターンの周期的
な表面凹凸構造を示した。
【0062】(実施例16)数平均分子量が7.72×
102、重量平均分子量が2.86×103であるレソ゛ール
型フェノール樹脂を用いること、及び溶媒がメタノールとメチルエ
チルケトンの50:50の混合溶媒であること以外は実
施例1と同様にして塗膜を形成した。この場合も同様な
散逸構造を経由して周期的な共連続型表面凹凸構造が形
成された。得られた塗膜の表面粗さ計測定結果を図5に
示す。(縦方向は500倍、水平方向は6倍に拡大)塗
膜表面に均一な周期的表面凹凸構造が認められる。
【0063】(実施例17)実施例1と同じ塗膜形成過
程で、塗膜の一部(10cm2)に光(白色光:100
v、5W)を当てた。光を当てないところも光を当てた
ところもいずれも共連続型の表面凹凸構造を示したが、
それらの凹凸性状は変化し、光を当てない部分(実施例
1)に対して、光を当てた部分はRa=1.6μm、S
m=986μmに変化した。
【0064】(比較例1〜4)溶液の組成が表1に示す
ものであること以外は実施例1と同様にして塗膜を形成
した。いずれも表1に示すように周期的な表面凹凸構造
は形成されず、平滑な塗膜面であった。比較例2の場合
の表面粗さ測定結果を図6に示す(縦方向は1000
倍、水平方向は6倍に拡大)。表面凹凸(Ra、Sm)
は共に検出されず、塗膜表面が均一平滑面を有してい
る。
【0065】(比較例5)溶液の組成が表2に示すもの
である以外は実施例1と同様にして塗膜を形成した。比
較例5では溶液中でフェノール樹脂が析出し、静置によ
り沈殿する状況となり、均一な溶液は出来なかった。ま
たこの溶液を塗布しても沈殿物による不均一な凹凸はあ
るが、均一な周期的表面凹凸構造は形成されなかった。
【0066】
【表1】
【0067】
【発明の効果】本発明は、熱硬化性樹脂の塗膜におい
て、シリカやアルミナや他ポリマー粒子などの異種材料
を充填材として混入させることなく、塗膜全体にわたっ
て均一な、周期的表面凹凸構造を形成できる。特に、凹
部及び凸部が共に連続相となっている共連続型表面凹凸
構造が形成できる。表面凹凸の形状(凹凸の高さや周
期)は、塗膜原料の溶液組成、及び塗膜形成条件を変化
させることによって、粗い凹凸表面から緻密な凹凸を持
ったものまで制御できる。
【0068】特に塗膜形成過程で光や熱を与えたり、除
いたりすることによっても、全体的または局所的に表面
凹凸の有無、又はその形状を変化させることができる。
熱硬化性樹脂塗膜にかかる表面凹凸構造を発現させるこ
とで、樹脂自身の物性低下を伴うことなく、光透過性、
トライボロジー特性、濡れ性、接着性などの表面特性を
目的に応じて変化させることができ、成形材料、電気・
電子部品、機械部品、自動車部品、スポ−ツ用品、耐熱
部品などの分野で有用に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られたガラス板基板状のフェノール
樹脂塗膜の光学顕微鏡写真(50倍)である。塗膜に共
連続型の表面凹凸構造が観察される。
【図2】 実施例1における塗膜形成過程の塗膜の時間
による重量変化と塗膜表面温度の関係を示す図である。
縦軸は試料重量(g)と表面温度(℃)を、横軸は時間
(分)を表す。図中、A、B、Cの各点は、(A)微粒
子の発生(液が薄く濁る)、(B)リング状及びひも状
散逸構造の発現、(C)Bの構造の破壊・移動と合体に
よる共連続相への移行時点を示す。
【図3】 図2におけるB点で観測される散逸構造の光
学顕微鏡写真(50倍)である。
【図4】 実施例3で得られたガラス板基板状のフェノール
樹脂塗膜の位相差顕微鏡写真(倍率400倍)である。
周期的な表面凹凸構造が観測される。
【図5】 実施例16で得られたガラス板基板上のフェノー
ル樹脂塗膜の表面粗さ計測定結果を示す図である。(縦
方向は500倍、水平方向は6倍に拡大)塗膜表面に均
一な周期的表面凹凸構造が認められる。
【図6】 比較例2で得られたガラス板基板上のフェノール
樹脂塗膜の表面粗さ計測定結果を示す図である。(縦方
向は1000倍、水平方向は6倍に拡大)塗膜表面が均
一平滑面を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 BB24Z CB21 CB30 DB13 DB14 DB21 DB31 DC13 DC18 DC38 EA19 EB32 EB56 EC30 4J038 DA001 DA141 DA161 DB001 DH001 JA19 JA33 JA70 KA07 LA02 MA06 MA09 NA01 NA06 NA12 NA14 NA19 PA19 PB02 PB07 PB09 PC02 PC03 PC08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂(A)と、熱硬化性樹脂を
    溶解する溶媒(B)と、熱硬化性樹脂の貧溶媒(C)と
    からなる均一な溶液を調製し、該溶液を基材に塗布した
    後、溶媒及び貧溶媒を蒸発させる過程で熱硬化性樹脂の
    少なくとも一部を相分離させ、次いで乾燥及び熱処理す
    る、表面に凹凸構造を有する熱硬化性樹脂塗膜の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 熱硬化性樹脂を溶解する溶媒(B)に含
    まれる少なくとも一つの溶媒の沸点が貧溶媒(C)の沸
    点より低いことを特徴とする請求項1に記載の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 溶液を基材に塗布した後、光又は熱を与
    えることにより、溶媒及び貧溶媒を蒸発させることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 溶液を基材に塗布した後の塗膜形成過程
    で、リング状及び/又はひも状の散逸構造を発現させる
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 熱硬化性樹脂(A)が熱硬化性フェノー
    ル樹脂又は熱硬化性フェノール樹脂を含む熱硬化性樹脂
    であり、溶媒(B)が水より沸点が低く且つフェノール
    樹脂を溶解する有機溶媒であり、貧溶媒(C)が水であ
    ることを特徴とする請求項3又は4に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 熱硬化性樹脂(A)がフェノール樹脂、
    溶媒(B)がメタノール、貧溶媒(C)が水であり、フ
    ェノール樹脂/メタノールの重量比が0.05〜1.
    2、水/メタノールの重量比が0.05〜1.5、水/
    フェノール樹脂の重量比が0.02〜0.8である請求
    項5に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一つに記載の製
    造方法により得られる、表面に周期的な凹凸構造を有す
    る熱硬化性樹脂塗膜。
  8. 【請求項8】 凹凸構造の凹部と凸部が共に連続相を形
    成している共連続型凹凸構造構造であることを特徴とす
    る請求項7に記載の表面凹凸構造を有する熱硬化性樹脂
    塗膜。
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