JP2011241688A - 車載エンジン制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この発明による車載エンジン制御装置に於いて、急速給電を行うための高圧コンデンサ163は、第一、及び第二の昇圧制御回路160a、160bによって交互に断続駆動される第一及び第二の誘導素子161a、161bから第一、及び第二の充電ダイオード162a、162bを介して交互に充電され、一方の誘導素子が車載バッテリ101から励磁されている期間に他方の誘導素子が蓄積された電磁エネルギーを高圧コンデンサ163へ放出して、励磁電流
の同時通電が行われないように構成され、交互動作の最小周期は、第一、及び第二のタイマ回路90a、90bによって規制され、運転開始時の誤動作が防止される。
【選択図】図1
Description
多気筒エンジンの各気筒に設けられた燃料噴射用電磁弁を駆動するために、当該電磁弁駆動用の複数の電磁コイルに対する開閉制御回路と昇圧回路とマイクロプロセッサとを備えた車載エンジン制御装置であって、
前記昇圧回路は、第一の昇圧制御回路によって断続励磁される第一の誘導素子と、当該第一の誘導素子と直列接続された第一の充電ダイオードと、第二の昇圧制御回路によって断続励磁される第二の誘導素子と、当該第二の誘導素子と直列接続された第二の充電ダイオードと、前記第一、及び第二の誘導素子の電流遮断に伴う誘導電圧によって前記第一、及び第二の充電ダイオードを介して充電され、複数回の前記断続励磁によって所定の昇圧電圧Vhに充電される高圧コンデンサを備え、
前記開閉制御回路は、車載バッテリと前記複数の電磁コイルの全体との間に接続された一つの低圧開閉素子と、当該低圧開閉素子と直列接続された逆流阻止ダイオードと、前記高圧コンデンサと前記複数の電磁コイルの全体との間に接続された一つの高圧開閉素子と、前記複数の電磁コイルの個別の電磁コイルに対してそれぞれ直列接続され、前記マイクロプロセッサによって導通時期と導通期間が設定される選択開閉素子を備え、前記高圧開閉素子によって急速給電が行われると共に、前記低圧開閉素子によって開弁保持制御が行われ、
前記第一、及び第二の昇圧制御回路は、前記第一、及び第二の誘導素子に対する励磁電流のピーク値が同時に重複しないように、当該第一、及び第二の誘導素子を交互に同期して励磁すると共に、交互励磁の周期を所定の最小時間以上とするためのタイマ回路を包含している、
ことを特徴とするものである。
多気筒エンジンの各気筒に設けられた燃料噴射用電磁弁を駆動するために、当該電磁弁駆動用の複数の電磁コイルに対する開閉制御回路と昇圧回路とマイクロプロセッサとを備えた車載エンジン制御装置であって、
前記昇圧回路は、第一の昇圧制御回路によって断続励磁される第一の誘導素子と、当該第一の誘導素子と直列接続された第一の充電ダイオードと、第二の昇圧制御回路によって断続励磁される第二の誘導素子と、当該第二の誘導素子と直列接続された第二の充電ダイ
オードと、前記第一、及び第二の誘導素子の電流遮断に伴う誘導電圧によって前記第一、及び第二の充電ダイオードを介して充電され、複数回の前記断続励磁によって所定の昇圧電圧Vhに充電される高圧コンデンサを備え、
前記開閉制御回路は、車載バッテリと前記複数の電磁コイルの全体との間に接続された一つの低圧開閉素子と、当該低圧開閉素子と直列接続された逆流阻止ダイオードと、前記高圧コンデンサと前記複数の電磁コイルの全体との間に接続された一つの高圧開閉素子と、前記複数の電磁コイルの個別の電磁コイルに対してそれぞれ直列接続され、前記マイクロプロセッサによって導通時期と導通期間が設定される選択開閉素子を備え、
前記高圧開閉素子によって急速給電が行われると共に、前記低圧開閉素子によって開弁保持制御が行われ、
前記第一、及び第二の昇圧制御回路は、前記第一、及び第二の誘導素子に対する励磁電流のピーク値が同時に重複しないように、当該第一、及び第二の誘導素子を交互に同期して励磁すると共に、運転開始直後の一時期に於いては一方の昇圧用開閉素子を開路して、他方の昇圧用開閉素子の断続動作によって前記高圧コンデンサに対する充電が行われ、
前記他方の昇圧用開閉素子を制御する昇圧制御回路は、当該昇圧用開閉素子の開路時間を所定の最小時間以上とするためのタイマ回路を包含している、
ことを特徴とするものである。
多気筒エンジンの各気筒に設けられた燃料噴射用電磁弁を駆動するために、当該電磁弁駆動用の複数の電磁コイルに対する開閉制御回路と昇圧回路とマイクロプロセッサとを備えた車載エンジン制御装置であって、
前記昇圧回路は、第一の昇圧制御回路によって断続励磁される第一の誘導素子と、当該第一の誘導素子と直列接続された第一の充電ダイオードと、第二の昇圧制御回路によって断続励磁される第二の誘導素子と、当該第二の誘導素子と直列接続された第二の充電ダイオードと、前記第一、及び第二の誘導素子の電流遮断に伴う誘導電圧によって前記第一、及び第二の充電ダイオードを介して充電され、複数回の前記断続励磁によって所定の昇圧電圧Vhに充電される高圧コンデンサを備え、
前記開閉制御回路は、車載バッテリと前記複数の電磁コイルの全体との間に接続された一つの低圧開閉素子と、当該低圧開閉素子と直列接続された逆流阻止ダイオードと、前記高圧コンデンサと前記複数の電磁コイルの全体との間に接続された一つの高圧開閉素子と、前記複数の電磁コイルの個別の電磁コイルに対してそれぞれ直列接続され、前記マイクロプロセッサによって導通時期と導通期間が設定される選択開閉素子を備え、
前記高圧開閉素子によって急速給電が行われると共に、前記低圧開閉素子によって開弁保持制御が行われ、
前記第一、及び第二の昇圧制御回路は、前記第一、及び第二の誘導素子に対する励磁電流のピーク値が同時に重複しないように、タイマ回路によって設定された所定の時間差を於いて当該第一、及び第二の誘導素子を順次同期して励磁する、
ことを特徴とするものである。
従って,一方の誘導素子が高圧コンデンサへの充電動作を行っている期間に他方の誘導素子に対する励磁が行われるので,昇圧回路に対する給電電流が平均化されて,車載バッテリに対する過電流負担が軽減されると共に、昇圧回路における発生熱も分散される効果がある。
また、交互励磁の周期が所定値未満とならないので、高圧コンデンサの充電開始時期に
おいて昇圧制御回路が誤動作するのを防止することができる効果がある。
従って、一方の誘導素子が高圧コンデンサへの充電動作を行っている期間に他方の誘導素子に対する励磁が行われるので,昇圧回路に対する給電電流が平均化されて、車載バッテリに対する過電流負担が軽減されると共に、昇圧回路における発生熱も分散される効果があると共に、車載バッテリの電圧が低い寒冷始動時において、車載バッテリに対する負荷電流をさらに抑制して、エンジンの始動を容易化することができる効果がある。
従って、一対の誘導素子に対するピーク電流の通電時期が重ならないので、昇圧回路に対する給電電流が平均化されて、車載バッテリに対する過電流負担が軽減されると共、昇圧回路における発生熱も分散される効果がある。
また、車載バッテリの発生電圧が低下しているときには、第一・第二の誘導素子の励磁電流が所定の目標値に到達するまでの励磁時間が長くなるが、所定の時間差をおいて順次駆動した場合には同時励磁の時間帯が発生して、効率よく高圧コンデンサを充電することができる効果がある。
(1)構成の詳細な説明
以下この発明の実施の形態1による車載エンジンの制御装置について説明する。図1は、この発明の実施の形態1による車載エンジン制御装置に於ける全体回路を示すブロック
図である。図1に於いて、車載エンジン制御装置100Aは、マイクロプロセッサ110を主体
として構成され、電気負荷群105の一部である燃料噴射用電磁弁の電磁コイル107を過励磁制御するための昇圧回路160Aと開閉制御回路170とを内蔵している。
したことによって閉路し、当該電源スイッチが開路したことによって所定の遅れ時間を於いて開路する電磁リレーの出力接点となっている。
プロセッサ110からの指令によって付勢される電磁リレーの出力接点となっている。
射タイミングを決定するためのクランク角センサ、車速を検出するための車速センサなどの開閉センサであったり、アクセルペダルスイッチ、ブレーキペダルスイッチ、サイドブレーキスイッチ、変速機のシフトレバー位置を検出するシフトスイッチなどの手動操作スイッチを包含している。
ンサ、吸気スロットルの弁開度を検出するスロットルポジションセンサ、エンジンに対する吸気量を検出するエアフローセンサ、排気ガスの酸素濃度を検出する排気ガスセンサ、エンジンの冷却水温センサ(水冷エンジンの場合)などのエンジンの駆動制御を行なうためのアナログセンサによって構成されている。
ガソリンエンジンの場合)、吸気弁開度制御用モータなどの主機類や、排気ガスセンサ用のヒータ、負荷給電用の電源リレー、エアコン駆動用の電磁クラッチ、警報・表示機器などの補機類の電気負荷によって構成されている。また、電気負荷群105の中の特定の電気
負荷である電磁コイル107は燃料噴射用電磁弁を駆動するためのものであり、複数の電磁
コイル107a〜107dは各気筒毎に設けられた後述の選択開閉素子によって順次切換接続されて多気筒エンジンの各気筒に対して燃料噴射を行うようになっている。
フラッシュメモリである不揮発プログラムメモリ111A、演算処理用のRAMメモリ112、
不揮発データメモリ113、多チャンネルAD変換器114と協働するようになっている。定電圧電源回路120は車載バッテリ101から制御電源スイッチ102を介して給電されて、例えば
DC5Vの安定化電圧Vccを発生してマイクロプロセッサ110に給電する。
のデジタル入力ポートDINとの間に接続されて、電圧レベルの変換やノイズ抑制処理を行
うものであり、デジタル入力インタフェース回路130は主電源電圧Vbaから給電されて動
作するようになっている。アナログ入力インタフェース回路140は、アナログセンサ104とマイクロプロセッサ110のアナログ入力ポートAINとの間に接続されて、電圧レベルの変換やノイズ抑制処理を行うものであり、アナログ入力インタフェース回路140の一部は安定
化電圧Vccを電源として動作するようになっている。
複数のパワートランジスタであり、当該出力インタフェース回路150は図示しない負荷電
源リレーの出力接点を介して車載バッテリ101から給電されるようになっている。
一、及び第二の昇圧制御回路160a、160bによって断続励磁されるようになっている。開閉制御回路170は、低圧開閉素子171と高圧開閉素子172を包含し、高圧開閉素子172は昇圧回路160Aから昇圧電圧Vhを受けて、電磁コイル107に対して急速給電電圧を供給するようになっている。
エンジンの始動用電動機を回転駆動するための始動スイッチが開路されているか、又はエンジンが自立回転していないときには、昇圧回路160Aの作動を停止し、アクセルペダル又はブレーキペダルの操作を検出するスイッチの状態変化を含む始動予兆信号の発生、又は前記始動スイッチが閉路されたことによって始動操作が開始されたことが検出されるか、若しくは現にエンジンが自立回転しているときには前記昇圧回路160Aの作動を許可する信号であり、昇圧禁止信号INH0が昇圧禁止指令を発生しているときには、車載バッテリ101
から負荷電源スイッチ106と、第一の誘導素子161a及び第一の充電ダイオード162aの直列
回路、若しくは第二の誘導素子161b及び第二の充電ダイオード162bの直列回路を介して前記高圧コンデンサ163の充電が行われ、昇圧回路160Aが昇圧動作を開始する時点では、高
圧コンデンサ163の充電電圧は車載バッテリ101の電源電圧に等しくなっている。
、負荷電源スイッチ106、第二の昇圧用開閉素子164b、第二の電流検出抵抗165bを通じて
給電され、第二の昇圧用開閉素子164bが開路したときには第二の誘導素子161bに蓄積されていた電磁エネルギーを充電ダイオード162bを介して高圧コンデンサ163に放出するよう
構成されている。
一の内部ゲート素子89aを介してセット駆動され、第一の内部ゲート素子89aは第一の記憶回路83aのリセット出力Raによって駆動される第一のタイマ回路90aの出力によって制御
されている。また、第二の記憶回路83bは第一の記憶回路83aのリセット出力Raから第二
の内部ゲート素子89bを介してセット駆動され、第二の内部ゲート素子89bは第二の記憶回路83bのリセット出力Rbによって駆動される第二のタイマ回路90bの出力によって制御さ
れている。
のリセット出力によってセットされないようにするためのものとなっており、通常の動作状態にあってはこのタイマ回路の機能は無視して、一方の記憶回路がリセットされると他方の記憶回路がセットされ、各記憶回路は交互に反転動作するようになっている。
圧抵抗85、86による分圧電圧が目標とする昇圧電圧Vhに比例した値である所定の判定基
準電圧88を超過すると、電圧比較回路87と第一、及び第二の論理和素子84a、84bを介して第一、及び第二のゲート回路166a、166bの出力発生を停止して、第一、及び第二の昇圧用開閉素子164a、164bを開路するようになっている。
る昇圧禁止信号INH0が入力されていて、車載エンジンの停止中やエンジンの始動スイッチが開路されているときには第一、及び第二の昇圧用開閉素子164a、164bを開路しておくようになっている。
次に、以上のように構成されたこの発明の実施の形態1による車載エンジンの制御装置について、その動作を説明する。先ず、図1に於いて、図示しない電源スイッチが閉路されると、電源リレーの出力接点である制御電源スイッチ102が閉路して、車載エンジン制
御装置100Aに主電源電圧Vbaが印加される。その結果、定電圧電源回路120が例えばDC
5Vの安定化電圧Vccを発生してマイクロプロセッサ110が制御動作を開始する。
揮発プログラムメモリ111Aに格納された制御プログラムの内容に応動して負荷電源リレーを付勢して負荷電源スイッチ106を閉路すると共に、電気負荷群105に対する負荷駆動指令信号Driを発生し、電気負荷群105の中の特定の電気負荷である電磁コイル107a〜107dの
一つである電磁コイル107jに対して図3で後述する動作指令信号Drjを発生する。一方、昇圧回路160Aは第一、及び第二の昇圧用開閉素子164a、164bを交互に断続動作することによって高圧コンデンサ163を高圧充電する。
号Drjの論理レベルを示しており、動作指令信号Drjの論理レベルが「H」になると開閉制御回路170によって電磁コイル107jに対する通電制御が行われる。図3(B)は、高圧
開閉素子172が閉路駆動されて、電磁コイル107jに対して昇圧回路160Aによる昇圧電圧Vhが給電されている期間を論理レベル「H」として表現したタイムチャートである。
電圧Vbbが印加されている期間を論理レベル「H」として表現したタイムチャートであるが、高圧開閉素子172が閉路している期間では低圧開閉素子171から電磁コイル107jに対する励磁電流が流れることはない。また、電磁コイル107jの励磁電流を開弁保持電流に維持する過程では低圧開閉素子171が断続動作するようになっている。図3(D)は、選択開
閉素子174jが閉路駆動されて、選択された電磁コイル107jに対する通電が可能となっている期間を論理レベル「H」として表現したタイムチャートであるが、選択開閉素子174jが開路されると電磁コイル107jに対する励磁電流は急速減衰するようになっている。
キペダルの操作を検出するスイッチの状態変化を含む始動予兆信号の発生、又は図示しない始動スイッチが閉路されたことによって始動操作が開始されたことが検出されるか、若しくは現にエンジンが自立回転しているかどうかを判定し、始動操作が開始されたか又は既にエンジンが回転中であればYESの判定を行ってステップ402cへ移行し、エンジン停止
中であってしかも始動スイッチも開路されている状態ではNOの判定を行ってステップ402aへ移行する昇圧禁止判定手段となるステップである。
166bを介して第一、及び第二の昇圧用開閉素子164a、164bを開路するステップである。
は第一、及び第二の誘導素子161a、161bと第一、及び第二の充電ダイオード162a、162bを介して車載バッテリ101から充電され、高圧コンデンサ163の充電電圧は負荷駆動電圧Vbbに等しくなっている。
てステップ404cへ移行し、下限回転未満であればNOの判定を行ってステップ404aへ移行する燃料噴射開始判定手段となるステップである。
だクランク角センサによる燃料噴射の気筒順序が判別されていない低回転状態にあってはNOの判定が行われるようになっている。
令信号Drjの信号電圧レベルを「H」(論理「1」)にして、燃料噴射を開始して動作終了行程405へ移行するステップである。動作終了行程405ではマイクロプロセッサ110は他
の制御動作を実行し、所定時間以内には動作開始ステップ400へ移行するようになってい
る。
時間Tonは次の(2)式によって算出される。
L×(Im/Ton)+R×Im=Vbb ・・・・・・(1)
∴Ton≒L×(Im/Vbb) ・・・・・・(2)
但し、Lは第一、及び第二の誘導素子161a・161bのインダクタンス[H]、Vbbは負荷駆動電圧(車載バッテリ101の発生電圧に相等)であり、第一、及び第二の誘導素子161a
、161bの内部抵抗Rは十分小さい値であって、R×Im<<Vbbとなっている。
要放出時間Toffは次の(4)式によって算出される。
L×(Im/Toff)+R×Im=Vc−Vbb ・・・・・・(3)
∴Toff≒L×[Im/(Vc−Vbb)] ・・・・・・(4)
但し、Vcは高圧コンデンサ163の充電電圧であり、少なくとも1回以上の充電が行われていることによって充電電圧Vcの値は負荷駆動電圧Vbbを超過しているが、目標充電電
圧である昇圧電圧Vh以下の値となっている。
くなっている通常状態に於いては、昇圧倍率K=Vh/Vbbとしたときに前述の(2)式と(4)式の関係から、次に(5)式の関係が成立する。
Toff=Ton/(K−1) ・・・・・・・・・・・・・・・・・(5)
例えば、Vbb=8〜16[V]、Vh=65[V]とすると、K-1=3〜7.1となるので、通常状態に於いてはToff<Tonの関係が成立している。従って、一方の記憶回路がセッ
トされて一方の誘導素子に励磁電流が流れている時間内には他方の記憶回路がリセットされて他方の誘導素子に流れていた励磁電流は高圧コンデンサ163に放出完了している。
誘導素子が高圧コンデンサ163を充電完了して待機し、一方の誘導素子の励磁完了を待っ
て次の反転動作に移行するようになっている。
前記第二時間は(2)式に於いて、Vbb=Vbmaxとしたときの最小Tonの値に相等しており、第一時間<第二時間の関係にある。従って、高圧コンデンサ163の充電電圧Vcが所定の昇圧電圧Vhに接近した値となっている通常状態に於いては、第一、及び第二の誘導素
子161a、161bに蓄積された電磁エネルギーは確実に高圧コンデンサ163へ放出されると共
に、第一、及び第二の昇圧用開閉素子164a、164bによる第一、及び第二の誘導素子1651a
、161bの交互励磁の周期が、第一、及び第二のタイマ回路90a、90bの設定時間の影響を受けて変動することがなく、車載バッテリ101の発生電圧に比例した頻度で交互励磁される
ことになる。
間となる。従って、高圧コンデンサ163の充電電圧Vcが車載バッテリ101の2倍の電圧に
満たない初期段階に於いて、車載バッテリ101からの第一、又は第二の誘導素子161a、161bに対する励磁電流の上昇率に比べて、第一、又は第二の誘導素子161a、161bからの高圧コンデンサ163に対する放電電流の減少率が小さい値となることによって、昇圧用開閉素子の開路期間に誘導素子の電流が十分減衰せず、昇圧用開閉素子の次の閉路期間に目標励磁電流に到達する時間が短縮されて、その結果として高圧コンデンサへの放電期間が更に短縮される悪循環が発生し、昇圧回路が誤動作する危険性がある。
ギーの放出を行い、ここで減衰した励磁電流は第一、及び第二の昇圧用開閉素子164a、164bの閉路期間に於いて回復するように動作することになる。
を超過すると通常動作状態となり、通常動作状態に於いては所要励磁時間Tonよりも所要放出時間Toffの方が短い時間となり、第一、及び第二の昇圧用開閉素子164a・164bが閉
路したときには励磁電流はゼロまで減衰している。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施の形態1による車載エンジン制御装置は
、
本願の請求項1に記載の発明に関連するものとして、
多気筒エンジンの各気筒に設けられた燃料噴射用電磁弁を駆動するために、当該電磁弁駆動用の複数の電磁コイル107a〜107dに対する開閉制御回路170と昇圧回路160Aとマイク
ロプロセッサ110とを備えた車載エンジン制御装置100Aであって、
前記昇圧回路160Aは、第一の昇圧制御回路160aによって断続励磁される第一の誘導素子161aと、当該第一の誘導素子161aと直列接続された第一の充電ダイオード162aと、第二の昇圧制御回路160bによって断続励磁される第二の誘導素子161bと、当該第二の誘導素子161bと直列接続された第二の充電ダイオード162bと、前記第一、及び第二の誘導素子161a・161bの電流遮断に伴う誘導電圧によって前記第一及び第二の充電ダイオード162a・162bを介して充電され、複数回の前記断続励磁によって所定の昇圧電圧Vhに充電される高圧コンデンサ163を備え、
前記開閉制御回路170は、車載バッテリ101と前記複数の電磁コイル107a〜107dの全体との間に接続された一つの低圧開閉素子171と、当該低圧開閉素子171と直列接続された逆流阻止ダイオード173と、前記高圧コンデンサ163と前記複数の電磁コイル107a〜107dの全体との間に接続された一つの高圧開閉素子172と、前記複数の電磁コイル107a〜107dの個別
の電磁コイルに対してそれぞれ直列接続され、前記マイクロプロセッサ110によって導通
時期と導通期間が設定される選択開閉素子174a〜174dを備え、
前記高圧開閉素子172によって急速給電が行われると共に前記低圧開閉素子171によって開弁保持制御が行われ、
前記第一、及び第二の昇圧制御回路160a、160bは、前記第一、及び第二の誘導素子161a、161bに対する励磁電流のピーク値が同時に重複しないように、当該第一、及び第二の誘導素子を交互に同期して励磁すると共に、交互励磁の周期を所定の最小時間以上とするためのタイマ回路90a、90bを包含している。
前記第一の昇圧制御回路160aは、前記第一の誘導素子161aと直列接続された第一の昇圧用開閉素子164aと電流検出抵抗165aと第一の電圧制御回路168aを備え、
前記第一の電圧制御回路168aは、前記第一の昇圧用開閉素子164aが閉路して、前記車載バッテリ101から前記第一の誘導素子161aに流れる励磁電流が所定の目標電流を超過した
ときに第一の記憶回路83aをリセットして前記第一の昇圧用開閉素子164aを開路し、
前記第二の昇圧制御回路160bは、前記第二の誘導素子161bと直列接続された第二の昇圧用開閉素子164bと電流検出抵抗165bと第二の電圧制御回路168bを備え、
前記第二の電圧制御回路168bは、前記第二の昇圧用開閉素子164bが閉路して、前記車載バッテリ101から前記第二の誘導素子161bに流れる励磁電流が所定の目標電流を超過した
ときに第二の記憶回路83bをリセットして前記第二の昇圧用開閉素子164bを開路し、
前記第一の記憶回路83aが前記第一の昇圧用開閉素子164aを開路したことに伴って、当
該第一の記憶回路83aがリセット状態となってからの経過時間を計測する第一のタイマ回
路90aが駆動されると共に、前記第二の記憶回路83bをセット駆動して前記第二の昇圧用開閉素子164bを閉路し、
前記第二の記憶回路83bが前記第二の昇圧用開閉素子164bを開路したことに伴って、当
該第二の記憶回路83bがリセット状態となってからの経過時間を計測する第二のタイマ回
路90bが駆動されると共に、前記第一の記憶回路83aをセット駆動して前記第一の昇圧用開閉素子164aを閉路し、
前記第一のタイマ回路90aがタイムアップするまでは前記第一の記憶回路83aに対するセット駆動は禁止され、前記第二のタイマ回路90bがタイムアップするまでは前記第二の記憶回路83bに対するセット駆動は禁止され、
前記高圧コンデンサ163の充電電圧が所定の昇圧電圧Vhに到達したことによって前記第一及び第二の昇圧用開閉素子164a・164bは開路される。
前記第一、及び第二のタイマ回路90a、90bが駆動されてからタイムアップするまでの動作時間は、前記高圧コンデンサ163の充電電圧が前記昇圧電圧Vhに達する直前の状態で、前記第一、又は第二の誘導素子161a、161bに蓄積された電磁エネルギーが前記高圧コンデンサ163に放出するのに必要となる第一時間よりも長い時間であると共に、
前記車載バッテリ101の電圧が最大値であるときに前記第一、又は第二の昇圧用開閉素
子164a、164bが閉路してから前記第一、又は第二の誘導素子161a、161bに対する励磁電流が目標電流に到達するまでの第二時間よりは短い時間に設定されている。
従って、高圧コンデンサの充電電圧が所定の昇圧電圧に接近した値となっている通常状態に於いては、第一、及び第二の誘導素子に蓄積された電磁エネルギーは確実に高圧コンデンサへ放出されると共に、高圧コンデンサの充電電圧が車載バッテリの電源電圧の2倍の値以下である充電開始の初期状態に於いては昇圧回路の誤動作が防止され、初期状態を過ぎた後では第一、及び第二の昇圧回路による第一、及び第二の誘導素子の交互励磁の周期が第一、及び第二のタイマ回路の設定時間の影響を受けて変動することがなく、車載バッテリの発生電圧に比例した頻度で交互励磁される特徴がある。
尚、高圧コンデンサの放電頻度はエンジン回転速度に比例して高くなり、多くの充電エネルギーを必要とするが、エンジン回転速度が高いときは充電用発電機の出力も大きくなって車載バッテリの発生電圧も上昇し、高圧コンデンサへの充電頻度が増大する関係にあって、相互協調する特徴がある。
前記マイクロプロセッサ110は、昇圧禁止信号INH0を発生し、
前記昇圧禁止信号INH0は、エンジンの始動用電動機を回転駆動するための始動スイッチが開路されているか、又はエンジンが自立回転していないときには、前記昇圧回路160Aの作
動を停止し、
アクセルペダル又はブレーキペダルの操作を検出するスイッチの状態変化を含む始動予兆信号の発生、又は前記始動スイッチが閉路されたことによって始動操作が開始されたことが検出されるか、若しくは現にエンジンが自立回転しているときには、前記昇圧回路160Aの作動を許可する信号であり、
前記昇圧禁止信号INH0が昇圧禁止指令を発生しているときには、車載バッテリ101から
負荷電源スイッチ106と、第一の誘導素子161a及び第一の充電ダイオード162aの直列回路
、若しくは第二の誘導素子161b及び第二の充電ダイオード162bの直列回路を介して前記高圧コンデンサ163の充電が行われ、前記昇圧回路160Aが昇圧動作を開始する時点では、前
記高圧コンデンサ163の充電電圧は前記車載バッテリ101の電源電圧に等しくなっている。
従って、エンジン停止中に昇圧動作による電磁音が発生せず、また高圧コンデンサの高圧漏洩電流による損失が発生しない特徴がある。
また、始動操作が開始されるまでに高圧コンデンサは車載バッテリの電源電圧まで充電されていて、始動操作が開始されると直ちに昇圧動作が開始し、燃料噴射制御が必要となる所定の下限回転速度に達するまでに高圧コンデンサを目標電圧まで充電することができる特徴がある。
(1)構成の詳細な説明
次に、この発明の実施の形態2による車載エンジン制御装置について説明する。図5は、この発明の実施の形態2による車載エンジン制御装置に於ける全体回路を示すブロック図である。以下の説明では、実施の形態1に於ける図1との相違点を中心にして説明する。尚、各図に於いて同一符号は同一又は相当部分を示している。
源スイッチ102と負荷電源スイッチ106を介して接続され、主電源電圧Vbaと負荷駆動電圧Vbbを供給するようになっている。また、オンオフセンサ103、アナログセンサ104、電気負荷群105が同様に接続され、電気負荷群105の中の特定の電気負荷である電磁コイル107
は燃料噴射用電磁弁を駆動するためのものであり、複数の電磁コイル107a〜107が各気筒
毎に設けられている。
ば、フラッシュメモリである不揮発プログラムメモリ111B、演算処理用のRAMメモリ112、不揮発データメモリ113、多チャンネルAD変換器114と協働するようになっている。
定電圧電源回路120、デジタル入力インタフェース回路130、アナログ入力インタフェース回路140、出力インタフェース回路150、昇圧回路160B、開閉制御回路170は、図1のも
のと同様に接続されているが、昇圧回路160Bは昇圧回路160Aにおける第一、及び第二の昇圧制御回路160a、160bに代わって、第一、及び第二の昇圧制御回路260a、260bが使用されている。
、第一の昇圧禁止信号INH1はエンジンの始動用電動機を回転駆動するための始動スイッチが開路されているか、又はエンジンが自立回転していないときには、昇圧回路160Bを構成する第一の昇圧制御回路260aの作動を停止し、アクセルペダル又はブレーキペダルの操作を検出するスイッチの状態変化を含む始動予兆信号の発生、又は前記始動スイッチが閉路されたことによって始動操作が開始されたことが検出されるか、若しくは現にエンジンが自立回転しているときには前記昇圧回路160Bの作動を許可する信号である。
介してセット駆動され、内部ゲート素子89は第一の記憶回路83aのリセット出力Raによって駆動されるタイマ回路90の出力によって制御されている。また、第二の記憶回路83bは
、第一の記憶回路83aのリセット出力Raから直接セット駆動され、第二の昇圧禁止信号INH2によってリセットされるようになっている。従って、マイクロプロセッサ110が第二の昇圧禁止信号INH2を発生しているときは、第二の記憶回路83bは常にリセット状態にあり、第二の昇圧用開閉素子164bは開路状態を維持している。
部ゲート回路89を介して第一の記憶回路83aが再びセットされ、第一の記憶回路83aのリセット出力Raが論理「0」となることによって第一の昇圧用開閉素子164aが再閉路することになる。
の結果、第一の記憶回路83aは交互にセット/リセット動作を繰返し、第一の記憶回路83a
がリセットされて第一の昇圧用開閉素子164aが開路している時間は、タイマ回路90の設定時間に相等している。
Raによって第二の記憶回路83bがセットされ、第二の記憶回路83bのリセット出力Rbが論理「0」になるので、たとえタイマ回路90がタイムアップしても第一の記憶回路83aはセ
ットされず、第二の誘導素子161bの励磁電流が所定の目標電流に達して第二の記憶回路83bがリセットされてから第一の記憶回路83aがセットされるようになっている。
抗85、86による分圧電圧が目標とする昇圧電圧Vhに比例した値である所定の判定基準電
圧88を超過すると、電圧比較回路87と第一、及び第二の論理和素子84a・84bを介して第一、及び第二のゲート回路166a、166bの出力発生を停止して、第一、及び第二の昇圧用開閉素子164a、164bを開路するようになっている。
次に、この発明の実施の形態2による車載エンジン制御装置について、その動作を説明する。先ず、図5に於いて、図示しない電源スイッチが閉路されると、電源リレーの出力接点である制御電源スイッチ102が閉路して、車載エンジン制御装置100Bに主電源電圧Vbaが印加される。その結果、定電圧電源回路120が例えばDC5Vの安定化電圧Vccを発
生してマイクロプロセッサ110が制御動作を開始する。
発プログラムメモリ111Bに格納された制御プログラムの内容に応動して負荷電源リレー
を付勢して負荷電源スイッチ106を閉路すると共に、電気負荷群105に対する負荷駆動指令信号Driを発生し、電気負荷群105の中の特定の電気負荷である電磁コイル107a〜107dの
一つである電磁コイル107jに対して図3で前述した動作指令信号Drjを発生する。
である。一方、図6の昇圧回路160Bは、先ず第一の昇圧用開閉素子164aを断続動作することによって高圧コンデンサ163を高圧充電する。続いて、第一、及び第二の昇圧用開閉素
子164a・164bを交互に断続動作することによって高圧コンデンサ163を高圧充電状態を維
持する。
ってしかも始動スイッチも開路されている状態ではNOの判定を行ってステップ702aへ移行する昇圧禁止判定手段となるステップである。
きない回転速度であればNOの判定を行ってステップ702bへ移行する判定ステップである。ステップ702aでは第一、及び第二の昇圧禁止信号INH1、INH2を発生し、図6で示す第一、及び第二のケート回路166a、166bを介して第一、及び第二の昇圧用開閉素子164a、164bを開路するステップである。
は第一、及び第二の誘導素子161a、161bと、第一、及び第二の充電ダイオード162a、162bを介して車載バッテリ101から充電され、高圧コンデンサ163の充電電圧は負荷駆動電圧Vbbに等しくなっている。
し、第一の昇圧禁止信号INH1のみを解除してからステップ703へ移行するステップである
。ステップ702cは、第一、及び第二の昇圧禁止信号INH1、INH2の信号電圧レベルを「L」(論理「0」)にし、第一、及び第二の昇圧禁止信号INH1・INH2を共に解除してからステップ704bへ移行するステップである。
し、下限回転速度以上であればYESの判定を行ってステップ704bへ移行し、下限回転未満
であればNOの判定を行ってステップ704aへ移行する燃料噴射開始判定手段となるステップである。
指令信号Drjの信号電圧レベルを「H」(論理「1」)にして、燃料噴射を開始して動作終了行程705へ移行するステップである。動作終了行程705では、マイクロプロセッサ110
は他の制御動作を実行し、所定時間以内には動作開始ステップ700へ移行するようになっ
ている。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施の形態2による車載エンジン制御装置は、
本願の請求項5に記載の発明に関連するものとして、
多気筒エンジンの各気筒に設けられた燃料噴射用電磁弁を駆動するために、当該電磁弁駆動用の複数の電磁コイル107a〜107dに対する開閉制御回路170と昇圧回路160Bとマイク
ロプロセッサ110とを備えた車載エンジン制御装置100Bであって、
前記昇圧回路160Bは、第一の昇圧制御回路260aによって断続励磁される第一の誘導素子161aと、当該第一の誘導素子161aと直列接続された第一の充電ダイオード162aと、第二の昇圧制御回路260bによって断続励磁される第二の誘導素子161bと、当該第二の誘導素子161bと直列接続された第二の充電ダイオード162bと、前記第一、及び第二の誘導素子161a、161bの電流遮断に伴う誘導電圧によって前記第一、及び第二の充電ダイオード162a、162bを介して充電され、複数回の前記断続励磁によって所定の昇圧電圧Vhに充電される高圧コンデンサ163を備えている。
前記開閉制御回路170は、車載バッテリ101と前記複数の電磁コイル107a〜107dの全体との間に接続された一つの低圧開閉素子171と、当該低圧開閉素子171と直列接続された逆流阻止ダイオード173と、前記高圧コンデンサ163と前記複数の電磁コイル107a〜107dの全体との間に接続された一つの高圧開閉素子172と、前記複数の電磁コイル107a〜107dの個別
の電磁コイルに対してそれぞれ直列接続され、前記マイクロプロセッサ110によって導通
時期と導通期間が設定される選択開閉素子174a〜174dを備え、
前記高圧開閉素子172によって急速給電が行われると共に、前記低圧開閉素子171によって開弁保持制御が行われ、
前記第一、及び第二の昇圧制御回路260a、260bは、前記第一、及び第二の誘導素子161a、161bに対する励磁電流のピーク値が同時に重複しないように、当該第一、及び第二の誘導素子を交互に同期して励磁すると共に運転開始直後の一時期に於いては一方の昇圧用開閉素子を開路して、他方の昇圧用開閉素子の断続動作によって前記高圧コンデンサに対する充電が行われ、
前記他方の昇圧用開閉素子を制御する昇圧制御回路は、当該昇圧用開閉素子の開路時間を所定の最小時間以上とするためのタイマ回路90を包含している。
燃料噴射用電磁弁を駆動する電磁コイルに対して急速給電を行なうための昇圧回路が、一つの高圧コンデンサと第一、及び第二の誘導素子を備え、第一、及び第二の昇圧制御回路によって交互に昇圧充電を行うようになっている。
従って、一方の誘導素子が高圧コンデンサへの充電動作を行っている期間に他方の誘導素子に対する励磁が行われるので、昇圧回路に対する給電電流が平均化されて、車載バッテリに対する過電流負担が軽減されると共に、昇圧回路における発生熱も分散される効果がある。
前記マイクロプロセッサ110は、第二の昇圧禁止信号INH2を発生し、
前記第二の昇圧禁止信号INH2は、エンジンの始動操作が開始されてから、少なくとも自立回転を行うまでの期間に於いて、前記第二の昇圧制御回路260bの動作を停止し、第一の昇圧制御回路260aによって前記高圧コンデンサ163の充電を行うための指令信号であり、
前記第一の昇圧制御回路260aは、前記第一の誘導素子161aと直列接続された第一の昇圧用開閉素子164aと電流検出抵抗165aと第一の電圧制御回路268aを備えている。
前記第一の電圧制御回路268aは、前記第一の昇圧用開閉素子164aが閉路して、前記車載バッテリ101から前記第一の誘導素子161aに流れる励磁電流が所定の目標電流を超過した
ときに第一の記憶回路83aをリセットして前記第一の昇圧用開閉素子164aを開路し、
前記第二の昇圧制御回路260bは、前記第二の誘導素子161bと直列接続された第二の昇圧用開閉素子164bと電流検出抵抗165bと第二の電圧制御回路268bを備えている。
前記第二の電圧制御回路268bは、前記第二の昇圧用開閉素子164bが閉路して、前記車載バッテリ101から前記第二の誘導素子161bに流れる励磁電流が所定の目標電流を超過した
ときに第二の記憶回路83bをリセットして前記第二の昇圧用開閉素子164bを開路し、
前記第一の記憶回路83aは、前記第一の昇圧用開閉素子164aを開路したことに伴って、
前記第二の記憶回路83bをセット駆動して前記第二の昇圧用開閉素子164bを閉路し、
前記第二の記憶回路83bは、前記第二の昇圧用開閉素子164bを開路したことに伴って、
前記第一の記憶回路83aをセット駆動して前記第一の昇圧用開閉素子164aを閉路し、
前記第二の昇圧禁止信号INH2が昇圧禁止信号を発生すると、前記第二の記憶回路83bは
リセットされて第二の昇圧用開閉素子164bは開路状態となると共に、前記第一の記憶
回路83aにはタイマ回路90を介してセット指令が供給される。
前記タイマ回路90は、前記第一の記憶回路83aがリセットされたことによって駆動開始
し、所定の動作時間が経過してタイムアップしたことによって前記第一の記憶回路83aを
セット駆動して、前記第一の昇圧用開閉素子164aが閉路し、
前記高圧コンデンサ163の充電電圧が所定の昇圧電圧Vhに到達すると前記第一、及び第二の昇圧用開閉素子164a、164bは開路される。
第一、及び第二の昇圧制御回路は第一、及び第二の電圧制御回路を備え、
当該第一、及び第二の電圧制御回路は、第一、及び第二の記憶素子を交互に反転してセット/リセットすることによって第一、及び第二の昇圧用開閉素子を介して第一、及び第二の誘導素子を交互に励磁し、高圧コンデンサの充電電圧が所定の昇圧電圧に到達したことによって第一、及び第二の昇圧用開閉素子は開路されるようになっており、
運転開始時には第一の昇圧制御回路のみで高圧コンデンサの充電が行われるようになっている。
従って、一方の昇圧用開閉素子が閉路しているときには他方の昇圧用開閉素子が開路し、第一、及び第二の誘導素子に対して同時に励磁電流が流れないので、車載バッテリの過電流負担が軽減されると共に、昇圧回路における発生熱が過大とならない特徴がある。
圧が車載バッテリの2倍の電圧に満たない過渡期間に於いて、車載バッテリからの第一の誘導素子に対する励磁電流の上昇率に比べて、第一の誘導素子からの高圧コンデンサに対する放電電流の減少率が小さい値となることによって、昇圧用開閉素子の開路期間に誘導素子の電流が十分減衰せず、昇圧用開閉素子の次の閉路期間に目標励磁電流に到達する時間が短縮されて、その結果として高圧コンデンサへの放電期間が更に短縮される悪循環が発生し、昇圧回路が誤動作するのを防止することができる特徴がある。
前記第一の昇圧制御回路260aが単独使用されている運転開始時に於いて、
前記タイマ回路90が駆動されてからタイムアップするまでの動作時間は、前記高圧コンデンサ163の充電電圧が前記昇圧電圧Vhに達する直前の状態で、前記第一の誘導素子161aに蓄積された電磁エネルギーが前記高圧コンデンサ163に放出するのに必要となる第一時
間よりも長い時間であると共に、
前記車載バッテリ101の電圧が最大値であるときに前記第一の昇圧用開閉素子164aが閉
路してから前記第一の誘導素子161aに対する励磁電流が目標電流に到達するまでの第二時間よりは短い時間に設定されている。
タイマ回路のタイムアップ時間は、第一の誘導素子が高圧コンデンサに対して電磁エネルギーを放出する最小時間よりも長く、車載バッテリによって目標電流まで励磁される最小時間よりは短い時間となっている。
従って、高圧コンデンサの充電電圧が所定の昇圧電圧に接近した値となっている通常状態に於いては、第一の誘導素子に蓄積された電磁エネルギーは確実に高圧コンデンサへ放出されると共に、
高圧コンデンサの充電電圧が車載バッテリの電源電圧の2倍の値以下である充電開始の初期状態に於いては、昇圧回路の誤動作が防止され、初期状態を過ぎた後では第一、及び第二の昇圧回路による第一、及び第二の誘導素子の交互励磁の周期がタイマ回路の設定時間の影響を受けて変動することがなく、車載バッテリの発生電圧に比例た頻度で交互励磁される特徴がある。
尚、高圧コンデンサの放電頻度はエンジン回転速度に比例して高くなり、多くの充電エネルギーを必要とするが、エンジン回転速度が高いときは充電用発電機の出力も大きくなって車載バッテリの発生電圧も上昇し、高圧コンデンサへの充電頻度が増大する関係にあって、相互協調する特徴がある。
(1)構成の詳細な説明
次に、この発明の実施の形態3による車載エンジン制御装置について説明する。図8は、この発明の実施の形態3による車載エンジン制御装置に於ける全体回路を示すブロック図である。以下、図8に基づいて、前述の図1、図5のもののとの相違点を中心にして説明する。尚、各図に於いて同一符号は同一又は相当部分を示している。
成され、電気負荷群105の一部である燃料噴射用電磁弁の電磁コイル107を過励磁制御するための昇圧回路160Cと開閉制御回路170とを内蔵している。車載エンジン制御装置100Cの
外部には、図1のものと同様に車載バッテリ101が制御電源スイッチ102と負荷電源スイッチ106を介して接続され、主電源電圧Vbaと負荷駆動電圧Vbbを供給するようになってい
る。また、オンオフセンサ103、アナログセンサ104、電気負荷群105が同様に接続され、
電気負荷群105の中の特定の電気負荷である電磁コイル107は燃料噴射用電磁弁を駆動するためのものであり、複数の電磁コイル107a〜107が各気筒毎に設けられている。
ばフラッシュメモリである不揮発プログラムメモリ111C、演算処理用のRAMメモリ112
、不揮発データメモリ113、多チャンネルAD変換器114と協働するようになっている。定電圧電源回路120、デジタル入力インタフェース回路130、アナログ入力インタフェース回路140、出力インタフェース回路150、昇圧回路160C、開閉制御回路170は図1のものと同
様に接続されているが、昇圧回路160Cは昇圧回路160Aにおける第一、及び第二の昇圧制御回路160a・160bに代わって、第一、及び第二の昇圧制御回路360a・360bが使用されている。
、第一の昇圧禁止信号INH1は、エンジンの始動用電動機を回転駆動するための始動スイッチが開路されているか、又はエンジンが自立回転していないときには、昇圧回路160Cを構成する第一の昇圧制御回路360aの作動を停止し、アクセルペダル又はブレーキペダルの操作を検出するスイッチの状態変化を含む始動予兆信号の発生、又は前記始動スイッチが閉路されたことによって始動操作が開始されたことが検出されるか、若しくは現にエンジンが自立回転しているときには、前記昇圧回路160Cの作動を許可する信号である。
、タイマ回路90cによって構成されていて、図2に於ける第一の電圧制御回路168aに比べ
てタイマ回路90cが異なっており内部ゲート回路を備えていない。
二のゲート回路166bによって第二の昇圧用開閉素子164bは開路状態を維持するようになっている。しかし、第一の昇圧禁止信号INH1が解除されると、第一の昇圧用開閉素子164aは、第一のゲート回路166aの出力電圧レベルが「H」(論理「1」)となって、第一の駆動抵抗167aを介して通電駆動され、第一の誘導素子161aに励磁電流が流れる。やがて、第一の電流検出抵抗165aの両端電圧が第一の電流基準電圧82aの値以上のなると、第一の電流比較回路81aの出力によって第一の記憶回路83aがリセットされて、第一の論理和素子84aと第一のゲート回路166aを介して第一の昇圧用開閉素子164aが開路し、第一の誘導素子161aに蓄積されていた電磁エネルギーが第一の充電ダイオード162aを介して高圧コンデンサ163へ放出されるようになっている。尚、第一の電流基準電圧82aの値は目標励磁電流に比例した閾値電圧となっている。
となることによって第一の昇圧用開閉素子164aが再閉路することになる。その結果、第一の記憶回路83aは交互にセット/リセット動作を繰返し、第一の記憶回路83aがリセットさ
れて第一の昇圧用開閉素子164aが開路している時間はタイマ回路90cの設定時間に相等し
ている。
Raによって第二の記憶回路83bがセットされ、第二の記憶回路83bのリセット出力Rbが論理「0」になるので、第二の昇圧用開閉素子164bが閉路して第二の誘導素子161bの励磁電流が供給され、やがて所定の目標電流に達して第二の記憶回路83bがリセットされて第二
の昇圧用開閉素子164bが開路するようになっている。
圧を維持し、分圧抵抗85、86による分圧電圧が目標とする昇圧電圧Vhに比例した値であ
る所定の判定基準電圧88を超過すると、電圧比較回路87と第一、及び第二の論理和素子84a、84bを介して第一、及び第二のゲート回路166a、166bの出力発生を停止して、第一、及び第二の昇圧用開閉素子164a、164bを開路するようになっている。
リ101の電圧が最大値であるときに第一、及び第二の昇圧用開閉素子164a、164bが閉路し
てから第一、及び第二の誘導素子161a、161bに対する励磁電流が目標電流に到達するまでの第二時間のバラツキ変動幅の範囲に設定されている。
次に、前述のように構成されたこの発明の実施の形態3による車載エンジン制御装置の作用・動作について、図1、図5のものとの相違点を中心にして説明する。先ず、図8に於いて、図示しない電源スイッチが閉路されると、電源リレーの出力接点である制御電源スイッチ102が閉路して、車載エンジン制御装置100Cに主電源電圧Vbaが印加される。
プロセッサ110が制御動作を開始する。マイクロプロセッサ110は、オンオフセンサ103と
アナログセンサ104の動作状態と、不揮発プログラムメモリ111Cに格納された制御プログ
ラムの内容に応動して負荷電源リレーを付勢して負荷電源スイッチ106を閉路すると共に
、電気負荷群105に対する負荷駆動指令信号Driを発生し、電気負荷群105の中の特定の電気負荷である電磁コイル107a〜107dの一つである電磁コイル107jに対して図3で前述した動作指令信号Drjを発生する。
タイムチャートで説明したとおりである。また、図9に於ける昇圧回路160Cに供給される第一、及び第二の昇圧禁止信号INH1、INH2は、前述した図7のフローチャートで示すとおりマイクロプロセッサ110から発生する信号となっている。
の開路期間はタイマ回路90cで設定された時間に相等している。続いて第一、及び第二の
昇圧禁止信号INH1・INH2が共に解除されると、第一、及び第二の昇圧用開閉素子164a・164bはタイマ回路90cによって設定された所定の時間差を於いて交互に断続動作することによって高圧コンデンサ163を高圧充電状態を維持する。
リ101の電圧が最大値であるときに、第一、及び第二の昇圧用開閉素子164a、164bが閉路
してから第一、及び第二の誘導素子161a、161bに対する励磁電流が目標電流に到達するまでの第二時間のバラツキ変動幅の範囲に設定されている。従って、車載バッテリ101の電
圧が最大値であるときには、第一、及び第二の昇圧用開閉素子164a、164bの開路期間と閉
路期間は同じ時間となり、一方が開路しているときには他方は閉路していることになる。
閉素子164a、164bの閉路期間は、車載バッテリ101の電圧に反比例して長くなるのに対し
、開路期間はタイマ回路90cで設定された一定の時間となっている。その結果、第一、及
び第二の昇圧用開閉素子164a、164bはピーク電流の重複を回避するように時間差を於いて閉路し、双方の開閉素子が同時に閉路する重複通電期間が発生することになる。従って、車載バッテリ101の電圧が低いときであっても、速やかに高圧コンデンサ163を充電することができるようになっている。
以上の説明に於いて、第二の昇圧禁止信号INH2は、エンジンの始動開始から自立回転までの期間で昇圧禁止信号を発生するものとしたが、実際にはエンジンの最大回転速度の半分の回転速度以下の状態であれば昇圧禁止を行って於いても第一の昇圧制御回路のみの動作によって高圧コンデンサ163の電圧を所定値以上に維持することができるものである。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施の形態3による車載エンジン制御装置は、
本願の請求項8に記載の発明に関連するものとして、
多気筒エンジンの各気筒に設けられた燃料噴射用電磁弁を駆動するために、当該電磁弁駆動用の複数の電磁コイル107a〜107dに対する開閉制御回路170と昇圧回路160Cとマイク
ロプロセッサ110とを備えた車載エンジン制御装置100Cであって、
前記昇圧回路160Cは、第一の昇圧制御回路360aによって断続励磁される第一の誘導素子161aと、当該第一の誘導素子161aと直列接続された第一の充電ダイオード162aと、第二の昇圧制御回路360bによって断続励磁される第二の誘導素子161bと、当該第二の誘導素子161bと直列接続された第二の充電ダイオード162bと、前記第一、及び第二の誘導素子161a・161bの電流遮断に伴う誘導電圧によって前記第一、及び第二の充電ダイオード162a、162bを介して充電され、複数回の前記断続励磁によって所定の昇圧電圧Vhに充電される高圧コンデンサ163を備えている。
前記開閉制御回路170は、車載バッテリ101と前記複数の電磁コイル107a〜107dの全体との間に接続された一つの低圧開閉素子171と、当該低圧開閉素子171と直列接続された逆流
阻止ダイオード173と、前記高圧コンデンサ163と前記複数の電磁コイル107a〜107dの全体との間に接続された一つの高圧開閉素子172と、前記複数の電磁コイル107a〜107dの個別
の電磁コイルに対してそれぞれ直列接続され、前記マイクロプロセッサ110によって導通
時期と導通期間が設定される選択開閉素子174a〜174dを備え、
前記高圧開閉素子172によって急速給電が行われると共に前記低圧開閉素子171によって開弁保持制御が行われ、
前記第一、及び第二の昇圧制御回路360a、360bは、前記第一、及び第二の誘導素子161a、161bに対する励磁電流のピーク値が同時に重複しないように、タイマ回路90cによって設定された所定の時間差を於いて当該第一、及び第二の誘導素子を順次同期して励磁するようになっている。
また、車載バッテリの発生電圧が低下しているときには、第一、及び第二の誘導素子の励磁電流が所定の目標値に到達するまでの励磁時間が長くなるが、所定の時間差を於いて順次駆動した場合には同時励磁の時間帯が発生して、効率よく高圧コンデンサを充電することができる効果がある。
前記第一の昇圧制御回路360aは、前記第一の誘導素子161aと直列接続された第一の昇圧用開閉素子164aと電流検出抵抗165aと第一の電圧制御回路368aを備え、
前記第一の電圧制御回路368aは、前記第一の昇圧用開閉素子164aが閉路して、前記車載バッテリ101から前記第一の誘導素子161aに流れる励磁電流が所定の目標電流を超過した
ときに第一の記憶回路83aをリセットして前記第一の昇圧用開閉素子164aを開路し、
前記第二の昇圧制御回路360bは、前記第二の誘導素子161bと直列接続された第二の昇圧用開閉素子164bと電流検出抵抗165bと第二の電圧制御回路368bを備えている。
前記第二の電圧制御回路368bは、前記第二の昇圧用開閉素子164bが閉路して、前記車載バッテリ101から前記第二の誘導素子161bに流れる励磁電流が所定の目標電流を超過した
ときに第二の記憶回路83bをリセットして前記第二の昇圧用開閉素子164bを開路し、
前記第一の記憶回路83aは、前記第一の昇圧用開閉素子164aを開路したことに伴って、
前記第二の記憶回路83bをセット駆動して前記第二の昇圧用開閉素子164bを閉路すると共
に、タイマ回路90cを駆動し、
前記タイマ回路90cは、前記第一の記憶回路83aがリセットされたことによって駆動開始し、所定の動作時間が経過してタイムアップしたことによって前記第一の記憶回路83aを
セット駆動して、前記第一の昇圧用開閉素子164aを閉路し、前記高圧コンデンサ163の充
電電圧が所定の昇圧電圧Vhに到達すると前記第一、及び第二の昇圧用開閉素子164a、164bは開路される。
第一、及び第二の昇圧制御回路は、第一、及び第二の電圧制御回路を備え、
当該第一、及び第二の電圧制御回路は、第一、及び第二の記憶素子を時間差を置いて順次セット駆動し、目標励磁電流に到達したことによってリセットすることによって第一、及び第二の昇圧用開閉素子を介して第一、及び第二の誘導素子を順次同期して励磁し、高圧コンデンサの充電電圧が所定の昇圧電圧に到達したことによって第一及び第二の昇圧用
開閉素子は開路されるようになっている。
従って、励磁開始時期の時間差を得るタイマ回路によって第一、及び第二の昇圧用開閉素子の開路期間を確保するようにしたので、高圧コンデンサの充電電圧が所定の目標電圧である昇圧電圧Vhに到達するまでの初期段階であって、高圧コンデンサの充電電圧が車
載バッテリの2倍の電圧に満たない過渡期間に於いて、車載バッテリからの第一、及び第二の誘導素子に対する励磁電流の上昇率に比べて、第一、及び第二の誘導素子からの高圧コンデンサに対する放電電流の減少率が小さい値となることによって、昇圧用開閉素子の開路期間に誘導素子の電流が十分減衰せず、昇圧用開閉素子の次の閉路期間に目標励磁電流に到達する時間が短縮されて、その結果として高圧コンデンサへの放電期間が更に短縮される悪循環が発生し、昇圧回路が誤動作するのを防止することができる特徴がある。
前記タイマ回路90cが駆動されてからタイムアップするまでの動作時間は、前記車載バ
ッテリ101の電圧が最大値であるときに前記第一、及び第二の昇圧用開閉素子164a、164b
が閉路してから前記第一、及び第二の誘導素子161a、161bに対する励磁電流が目標電流に到達するまでの第二時間のバラツキ変動幅の範囲に設定されている。
このように、タイマ回路のタイムアップ時間は、車載バッテリによって目標電流まで励磁される最小時間に相当した時間となっている。
従って、車載バッテリの発生電圧が高いときには第一、及び第二の誘導素子は交互に励磁され、同時通電される時間帯は略ゼロとなるが、車載バッテリの発生電圧が低下しているときには重複通電期間が発生して、高圧コンデンサの充電所要時間が長くなるのを抑制することができる特徴がある。
前記マイクロプロセッサ110は、第二の昇圧禁止信号INH2を発生し、
前記第二の昇圧禁止信号INH2は、エンジンの始動操作が開始されてから、少なくとも自立回転を行うまでの期間に於いて、前記第二の昇圧制御回路360bの動作を停止し、第一の昇圧制御回路360aによって前記高圧コンデンサ163の充電を行うための指令信号である。
このように、運転開始時には第一の昇圧制御回路のみで高圧コンデンサの充電が行われるようになっている。
従って、車載バッテリの電圧が低い寒冷始動時に於いて、車載バッテリに対する負荷電流を抑制して、エンジンの始動を容易化することができる特徴がある。
尚、エンジン始動時のようにエンジン回転速度が低いときには、燃料噴射頻度が低く、高圧コンデンサに対する充電時間は十分にあるので、一方の昇圧回路のみでも問題なく高圧コンデンサを充電することができるものである。
前記マイクロプロセッサ110は、更に、第一の昇圧禁止信号INH1を発生し、
前記第一の昇圧禁止信号INH1は、エンジンの始動用電動機を回転駆動するための始動スイッチが開路されているか、又はエンジンが自立回転していないときには、前記昇圧回路160B;160Cを構成する前記第一の昇圧制御回路260a;360a、又は当該第一の昇圧制御回路と前記第二の昇圧制御回路260b;360bの双方の作動を停止し、アクセルペダル又はブレーキ
ペダルの操作を検出するスイッチの状態変化を含む始動予兆信号の発生、又は前記始動スイッチが閉路されたことによって始動操作が開始されたことが検出されるか、若しくは現にエンジンが自立回転しているときには前記昇圧回路160B;160Cの作動を許可する信号で
ある。
前記第一の昇圧禁止信号INH1又は当該第一の昇圧禁止信号INH1と前記第二の昇圧禁止信号INH2によって、前記第一、及び第二の昇圧制御回路260a・260b;360a・360bの双方に対
して昇圧禁止指令を発生しているときには、車載バッテリ101から負荷電源スイッチ106と、第一の誘導素子161a及び第一の充電ダイオード162aの直列回路、若しくは第二の誘導素子161b及び第二の充電ダイオード162bの直列回路を介して前記高圧コンデンサ163の充電が行われ、前記昇圧回路160B;160Cが昇圧動作を開始する時点では、前記高圧コンデンサ163の充電電圧は前記車載バッテリ101の電源電圧に等しくなっている。
昇圧回路の昇圧動作はマイクロプロセッサが発生する昇圧禁止信号によって制御され、エンジン停止中は昇圧動作が停止していても高圧コンデンサは車載バッテリの電源電圧まで充電され、始動操作が開始すると直ちに昇圧動作が開始し、運転中は昇圧動作を持続するようになっている。
従って、エンジン停止中に昇圧動作による電磁音が発生せず、また高圧コンデンサの高圧漏洩電流による損失が発生しない特徴がある。
また、始動操作が開始されるまでに高圧コンデンサは車載バッテリの電源電圧まで充電されていて、始動操作が開始されると直ちに昇圧動作が開始し、燃料噴射制御が必要となる所定の下限回転速度に達するまでに高圧コンデンサを目標電圧まで充電することができる特徴がある。
101 車載バッテリ
106 負荷電源スイッチ
107、107a、107b、107c、107d 電磁コイル
110 マイクロプロセッサ
160A、160B、160C 昇圧回路
160a、160b 第一、及び第二の昇圧制御回路
260a、260b 第一、及び第二の昇圧制御回路
360a、360b 第一、及び第二の昇圧制御回路
161a、161b 第一、及び第二の誘導素子
162a、162b 第一、及び第二の充電ダイオード
163 高圧コンデンサ
164a、164b 第一、及び第二の昇圧用開閉素子
165a、165b 第一、及び第二の電流検出抵抗
168a、168b 第一、及び第二の電圧制御回路
268a、268b 第一、及び第二の電圧制御回路
368a、368b 第一、及び第二の電圧制御回路
83a、83b 第一、及び第二の記憶回路
90a、90b 第一、及び第二のタイマ回路
90、90c タイマ回路
170 開閉制御回路
171 低圧開閉素子
172 高圧開閉素子
173 逆流阻止ダイオード
174a、174b、174c、174d 選択開閉素子
Vh 昇圧電圧
INH0 昇圧禁止信号
INH1、INH2 第一、及び第二の昇圧禁止信号
Claims (12)
- 多気筒エンジンの各気筒に設けられた燃料噴射用電磁弁を駆動するために、当該電磁弁駆動用の複数の電磁コイルに対する開閉制御回路と昇圧回路とマイクロプロセッサとを備えた車載エンジン制御装置であって、
前記昇圧回路は、第一の昇圧制御回路によって断続励磁される第一の誘導素子と、当該第一の誘導素子と直列接続された第一の充電ダイオードと、第二の昇圧制御回路によって断続励磁される第二の誘導素子と、当該第二の誘導素子と直列接続された第二の充電ダイオードと、前記第一、及び第二の誘導素子の電流遮断に伴う誘導電圧によって前記第一、及び第二の充電ダイオードを介して充電され、複数回の前記断続励磁によって所定の昇圧電圧Vhに充電される高圧コンデンサを備え、
前記開閉制御回路は、車載バッテリと前記複数の電磁コイルの全体との間に接続された一つの低圧開閉素子と、当該低圧開閉素子と直列接続された逆流阻止ダイオードと、前記高圧コンデンサと前記複数の電磁コイルの全体との間に接続された一つの高圧開閉素子と、前記複数の電磁コイルの個別の電磁コイルに対してそれぞれ直列接続され、前記マイクロプロセッサによって導通時期と導通期間が設定される選択開閉素子を備え、
前記高圧開閉素子によって急速給電が行われると共に、前記低圧開閉素子によって開弁保持制御が行われ、
前記第一、及び第二の昇圧制御回路は、前記第一、及び第二の誘導素子に対する励磁電流のピーク値が同時に重複しないように、当該第一、及び第二の誘導素子を交互に同期して励磁すると共に、交互励磁の周期を所定の最小時間以上とするためのタイマ回路を包含している、
ことを特徴とする車載エンジン制御装置。 - 前記第一の昇圧制御回路は、前記第一の誘導素子と直列接続された第一の昇圧用開閉素子と電流検出抵抗と第一の電圧制御回路を備え、
前記第一の電圧制御回路は、前記第一の昇圧用開閉素子が閉路して、前記車載バッテリから前記第一の誘導素子に流れる励磁電流が所定の目標電流を超過したときに第一の記憶回路をリセットして前記第一の昇圧用開閉素子を開路し、
前記第二の昇圧制御回路は、前記第二の誘導素子と直列接続された第二の昇圧用開閉素子と電流検出抵抗と第二の電圧制御回路を備え、
前記第二の電圧制御回路は、前記第二の昇圧用開閉素子が閉路して、前記車載バッテリから前記第二の誘導素子に流れる励磁電流が所定の目標電流を超過したときに第二の記憶回路をリセットして前記第二の昇圧用開閉素子を開路し、
前記第一の記憶回路が前記第一の昇圧用開閉素子を開路したことに伴って、当該第一の記憶回路がリセット状態となってからの経過時間を計測する第一のタイマ回路が駆動されると共に、前記第二の記憶回路をセット駆動して前記第二の昇圧用開閉素子を閉路し、
前記第二の記憶回路が前記第二の昇圧用開閉素子を開路したことに伴って、当該第二の記憶回路がリセット状態となってからの経過時間を計測する第二のタイマ回路が駆動されると共に、前記第一の記憶回路をセット駆動して前記第一の昇圧用開閉素子を閉路し、
前記第一のタイマ回路がタイムアップするまでは前記第一の記憶回路に対するセット駆動は禁止され、
前記第二のタイマ回路がタイムアップするまでは前記第二の記憶回路に対するセット駆動は禁止され、
前記高圧コンデンサの充電電圧が所定の昇圧電圧Vhに到達したことによって前記第一
、及び第二の昇圧用開閉素子は開路される、
ことを特徴とする請求項1に記載の車載エンジン制御装置。 - 前記第一、及び第二のタイマ回路が駆動されてからタイムアップするまでの動作時間は、前記高圧コンデンサの充電電圧が前記昇圧電圧Vhに達する直前の状態で、前記第一、
又は第二の誘導素子に蓄積された電磁エネルギーが前記高圧コンデンサに放出するのに必要となる第一時間よりも長い時間であると共に、前記車載バッテリの電圧が最大値であるときに前記第一、又は第二の昇圧用開閉素子が閉路してから前記第一、又は第二の誘導素子に対する励磁電流が目標電流に到達するまでの第二時間よりは短い時間に設定されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の車載エンジン制御装置。 - 前記マイクロプロセッサは、昇圧禁止信号を発生し、
前記昇圧禁止信号は、エンジンの始動用電動機を回転駆動するための始動スイッチが開路されているか、又はエンジンが自立回転していないときには、前記昇圧回路の作動を停止し、アクセルペダル又はブレーキペダルの操作を検出するスイッチの状態変化を含む始動予兆信号の発生、又は前記始動スイッチが閉路されたことによって始動操作が開始されたことが検出されるか、若しくは現にエンジンが自立回転しているときには前記昇圧回路の作動を許可する信号であり、
前記昇圧禁止信号が昇圧禁止指令を発生しているときには、車載バッテリから負荷電源スイッチと、第一の誘導素子及び第一の充電ダイオードの直列回路、若しくは第二の誘導素子及び第二の充電ダイオードの直列回路を介して前記高圧コンデンサの充電が行われ、前記昇圧回路が昇圧動作を開始する時点では、前記高圧コンデンサの充電電圧は前記車載バッテリの電源電圧に等しくなっている、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車載エンジン制御装置。 - 多気筒エンジンの各気筒に設けられた燃料噴射用電磁弁を駆動するために、当該電磁弁駆動用の複数の電磁コイルに対する開閉制御回路と昇圧回路とマイクロプロセッサとを備えた車載エンジン制御装置であって、
前記昇圧回路は、第一の昇圧制御回路によって断続励磁される第一の誘導素子と、当該第一の誘導素子と直列接続された第一の充電ダイオードと、第二の昇圧制御回路によって断続励磁される第二の誘導素子と、当該第二の誘導素子と直列接続された第二の充電ダイオードと、前記第一、及び第二の誘導素子の電流遮断に伴う誘導電圧によって前記第一、及び第二の充電ダイオードを介して充電され、複数回の前記断続励磁によって所定の昇圧電圧Vhに充電される高圧コンデンサを備え、
前記開閉制御回路は、車載バッテリと前記複数の電磁コイルの全体との間に接続された一つの低圧開閉素子と、当該低圧開閉素子と直列接続された逆流阻止ダイオードと、前記高圧コンデンサと前記複数の電磁コイルの全体との間に接続された一つの高圧開閉素子と、前記複数の電磁コイルの個別の電磁コイルに対してそれぞれ直列接続され、前記マイクロプロセッサによって導通時期と導通期間が設定される選択開閉素子を備え、
前記高圧開閉素子によって急速給電が行われると共に、前記低圧開閉素子によって開弁保持制御が行われ、
前記第一、及び第二の昇圧制御回路は、前記第一、及び第二の誘導素子に対する励磁電流のピーク値が同時に重複しないように、当該第一、及び第二の誘導素子を交互に同期して励磁すると共に、運転開始直後の一時期に於いては一方の昇圧用開閉素子を開路して、他方の昇圧用開閉素子の断続動作によって前記高圧コンデンサに対する充電が行われ、
前記他方の昇圧用開閉素子を制御する昇圧制御回路は、当該昇圧用開閉素子の開路時間を所定の最小時間以上とするためのタイマ回路を包含している、
ことを特徴とする車載エンジン制御装置。 - 前記マイクロプロセッサは、第二の昇圧禁止信号を発生し
前記第二の昇圧禁止信号は、エンジンの始動操作が開始されてから、少なくとも自立回転を行うまでの期間に於いて、前記第二の昇圧制御回路の動作を停止し、第一の昇圧制御回路によって前記高圧コンデンサの充電を行うための指令信号であり、
前記第一の昇圧制御回路は、前記第一の誘導素子と直列接続された第一の昇圧用開閉素
子と電流検出抵抗と第一の電圧制御回路を備え、
前記第一の電圧制御回路は、前記第一の昇圧用開閉素子が閉路して、前記車載バッテリから前記第一の誘導素子に流れる励磁電流が所定の目標電流を超過したときに第一の記憶回路をリセットして前記第一の昇圧用開閉素子を開路し、
前記第二の昇圧制御回路は、前記第二の誘導素子と直列接続された第二の昇圧用開閉素子と電流検出抵抗と第二の電圧制御回路を備え、
前記第二の電圧制御回路は、前記第二の昇圧用開閉素子が閉路して、前記車載バッテリから前記第二の誘導素子に流れる励磁電流が所定の目標電流を超過したときに第二の記憶回路をリセットして前記第二の昇圧用開閉素子を開路し、
前記第一の記憶回路は、前記第一の昇圧用開閉素子を開路したことに伴って、前記第二の記憶回路をセット駆動して前記第二の昇圧用開閉素子を閉路し、
前記第二の記憶回路は、前記第二の昇圧用開閉素子を開路したことに伴って、前記第一の記憶回路をセット駆動して前記第一の昇圧用開閉素子を閉路し、
前記第二の昇圧禁止信号が昇圧禁止信号を発生すると、前記第二の記憶回路はリセットされて第二の昇圧用開閉素子は開路状態となると共に、前記第一の記憶回路にはタイマ回路を介してセット指令が供給され、
前記タイマ回路は、前記第一の記憶回路がリセットされたことによって駆動開始し、所定の動作時間が経過してタイムアップしたことによって前記第一の記憶回路をセット駆動して、前記第一の昇圧用開閉素子が閉路し、
前記高圧コンデンサの充電電圧が所定の昇圧電圧Vhに到達すると、前記第一、及び第
二の昇圧用開閉素子は開路される、
ことを特徴とする請求項5に記載の車載エンジン制御装置。 - 前記第一の昇圧制御回路が単独使用されている運転開始時に於いて、
前記タイマ回路が駆動されてからタイムアップするまでの動作時間は、前記高圧コンデンサの充電電圧が前記昇圧電圧Vhに達する直前の状態で、前記第一の誘導素子に蓄積さ
れた電磁エネルギーが前記高圧コンデンサに放出するのに必要となる第一時間よりも長い時間であると共に、前記車載バッテリの電圧が最大値であるときに前記第一の昇圧用開閉素子が閉路してから前記第一の誘導素子に対する励磁電流が目標電流に到達するまでの第二時間よりは短い時間に設定されている、
ことを特徴とする請求項6に記載の車載エンジン制御装置。 - 多気筒エンジンの各気筒に設けられた燃料噴射用電磁弁を駆動するために、当該電磁弁駆動用の複数の電磁コイルに対する開閉制御回路と昇圧回路とマイクロプロセッサとを備えた車載エンジン制御装置であって、
前記昇圧回路は、第一の昇圧制御回路によって断続励磁される第一の誘導素子と、当該第一の誘導素子と直列接続された第一の充電ダイオードと、第二の昇圧制御回路によって断続励磁される第二の誘導素子と、当該第二の誘導素子と直列接続された第二の充電ダイオードと、前記第一、及び第二の誘導素子の電流遮断に伴う誘導電圧によって前記第一、及び第二の充電ダイオードを介して充電され、複数回の前記断続励磁によって所定の昇圧電圧Vhに充電される高圧コンデンサを備え、
前記開閉制御回路は、車載バッテリと前記複数の電磁コイルの全体との間に接続された一つの低圧開閉素子と、当該低圧開閉素子と直列接続された逆流阻止ダイオードと、前記高圧コンデンサと前記複数の電磁コイルの全体との間に接続された一つの高圧開閉素子と、前記複数の電磁コイルの個別の電磁コイルに対してそれぞれ直列接続され、前記マイクロプロセッサによって導通時期と導通期間が設定される選択開閉素子を備え、
前記高圧開閉素子によって急速給電が行われると共に、前記低圧開閉素子によって開弁保持制御が行われ、
前記第一、及び第二の昇圧制御回路は、前記第一、及び第二の誘導素子に対する励磁電流のピーク値が同時に重複しないように、タイマ回路によって設定された所定の時間差を
於いて当該第一、及び第二の誘導素子を順次同期して励磁する、
ことを特徴とする車載エンジン制御装置。 - 前記第一の昇圧制御回路は、前記第一の誘導素子と直列接続された第一の昇圧用開閉素子と電流検出抵抗と第一の電圧制御回路を備え、
前記第一の電圧制御回路は、前記第一の昇圧用開閉素子が閉路して、前記車載バッテリから前記第一の誘導素子に流れる励磁電流が所定の目標電流を超過したときに第一の記憶回路をリセットして前記第一の昇圧用開閉素子を開路し、
前記第二の昇圧制御回路は、前記第二の誘導素子と直列接続された第二の昇圧用開閉素子と電流検出抵抗と第二の電圧制御回路を備え、
前記第二の電圧制御回路は、前記第二の昇圧用開閉素子が閉路して、前記車載バッテリから前記第二の誘導素子に流れる励磁電流が所定の目標電流を超過したときに第二の記憶
回路をリセットして前記第二の昇圧用開閉素子を開路し、
前記第一の記憶回路は、前記第一の昇圧用開閉素子を開路したことに伴って、前記第二の記憶回路をセット駆動して前記第二の昇圧用開閉素子を閉路すると共に、タイマ回路を駆動し、
前記タイマ回路は、前記第一の記憶回路がリセットされたことによって駆動開始し、所定の動作時間が経過してタイムアップしたことによって前記第一の記憶回路をセット駆動して、前記第一の昇圧用開閉素子を閉路し、
前記高圧コンデンサの充電電圧が所定の昇圧電圧Vhに到達すると前記第一、及び第二
の昇圧用開閉素子は開路される、
ことを特徴とする請求項8に記載の車載エンジン制御装置。 - 前記タイマ回路が駆動されてからタイムアップするまでの動作時間は、前記車載バッテリの電圧が最大値であるときに前記第一、及び第二の昇圧用開閉素子が閉路してから前記第一、及び第二の誘導素子に対する励磁電流が目標電流に到達するまでの第二時間のバラツキ変動幅の範囲に設定されている、
ことを特徴とする請求項9に記載の車載エンジン制御装置。 - 前記マイクロプロセッサは、第二の昇圧禁止信号を発生し、
前記第二の昇圧禁止信号は、エンジンの始動操作が開始されてから、少なくとも自立回転を行うまでの期間に於いて、前記第二の昇圧制御回路の動作を停止し、第一の昇圧制御回路によって前記高圧コンデンサの充電を行うための指令信号である、
ことを特徴とする請求項9に記載の車載エンジン制御装置。 - 前記マイクロプロセッサは、更に、第一の昇圧禁止信号を発生し、
前記第一の昇圧禁止信号は、エンジンの始動用電動機を回転駆動するための始動スイッチが開路されているか、又はエンジンが自立回転していないときには、前記昇圧回路を構成する前記第一の昇圧制御回路又は当該第一の昇圧制御回路と前記第二の昇圧制御回路の双方の作動を停止し、アクセルペダル又はブレーキペダルの操作を検出するスイッチの状態変化を含む始動予兆信号の発生、又は前記始動スイッチが閉路されたことによって始動操作が開始されたことが検出されるか、若しくは現にエンジンが自立回転しているときには、前記昇圧回路の作動を許可する信号であり、
前記第一の昇圧禁止信号又は当該第一の昇圧禁止信号と前記第二の昇圧禁止信号によって、前記第一、及び第二の昇圧制御回路の双方に対して昇圧禁止指令を発生しているときには、車載バッテリから負荷電源スイッチと、第一の誘導素子及び第一の充電ダイオードの直列回路、若しくは第二の誘導素子及び第二の充電ダイオードの直列回路を介して前記高圧コンデンサの充電が行われ、前記昇圧回路が昇圧動作を開始する時点では、前記高圧コンデンサの充電電圧は前記車載バッテリの電源電圧に等しくなっている、
ことを特徴とする請求項6又は請求項11に記載の車載エンジン制御装置。
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