JP2011219321A - セラミックス材料、及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】窒化アルミニウムと炭化ケイ素との比が少なくとも75:25であり、焼結助剤としてイットリアとフェノール樹脂とを使用して作製されるセラミックス材料は、透光性を有する。
【選択図】なし
Description
(1−1)炭化ケイ素
実施形態に係るセラミックス材料の製造に用いることのできる原料物質について説明する。炭化ケイ素粉末は、α型、β型、非晶質、あるいはこれらの混合物等を広く用いることができる。炭化ケイ素粉末は、市販品を用いてもよい。中でもβ型炭化ケイ素粉末が好適に用いられる。炭化ケイ素粉末の粒度は、0.01〜10μm程度である。粒度が0.05〜2μmである炭化ケイ素粉末を使用することもできる。粒径が0.01μm未満であると、計量、混合等の処理工程における取り扱いが困難となり、一方10μmを超えると、粉体の比表面積、即ち、隣接する粉体との接触面積が小さくなり、窒化アルミニウム粉末との均一化が図れないため、好ましくない。
したがって、化学量論的には、C/Siが3.0であると、炭化ケイ素中間体における遊離炭素は0%になるが、実際にはSiOガス等が揮散するため、C/Siが3.0より低い値であっても遊離炭素が発生する。
窒化アルミニウムは、特に限定されない。例えば、アルミナ還元法、アルミニウムの直接窒化法などにより作製された市販の窒化アルミニウム粉末を使用することができる。窒化アルミニウム粉末の平均粒径は、0.1μm〜10μmである。
窒化アルミニウム粉末と炭化ケイ素粉末とを混合し、スラリー状の混合物を得る。スラリー状混合物は、水、エチルアルコール等の低級アルコール類やエチルエーテル、アセトン等を溶媒として作製することができる。溶媒としては不純物の含有量が低いものを使用することが好ましい。シリコーン等の消泡剤を添加することもできる。スラリー状混合物をスプレードライ等によって乾燥・造粒処理することにより、混合粉体が得られる。
窒化アルミニウム粉末として市販品(株式会社トクヤマ製)を使用し、炭化ケイ素粉末として高純度の炭化ケイ素粉末(株式会社ブリヂストン社製、Pure Beta(登録商標))を使用し、これら窒化アルミニウム粉末と炭化ケイ素粉末との混合比率を変えてスラリー状混合物を作製した。スラリー状混合物のそれぞれに対して、イットリアを窒化アルミニウム粉末に対して4重量%添加し、フェノール樹脂を炭化ケイ素粉末に対して10.5重量%添加した。
上記のように本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。
Claims (5)
- 窒化アルミニウムと炭化ケイ素とが複合されたセラミックス材料であって、
前記窒化アルミニウムと前記炭化ケイ素との比が少なくとも75:25であり、
焼結助剤としてイットリアとフェノール樹脂とを含むセラミックス材料。 - 前記窒化アルミニウムと、前記炭化ケイ素との比が90:10である請求項1に記載のセラミックス材料。
- 前記フェノール樹脂は、前記炭化ケイ素に対して5〜15重量%、前記イットリアは、前記窒化アルミニウムに対して3〜6重量%の割合で混合される請求項1又は2に記載のセラミックス材料。
- 窒化アルミニウムと炭化ケイ素とが複合されたセラミックス材料の製造方法であって、
前記窒化アルミニウムを含有する原料物質と、前記炭化ケイ素を含む原料物質と、焼結助剤としてイットリアとフェノール樹脂とを混合する工程と、
前記窒化アルミニウムを含有する原料物質と、前記炭化ケイ素を含む原料物質と、前記イットリアと、前記フェノール樹脂とを混合した混合物を焼成する工程と
を有し、
前記窒化アルミニウムを含有する原料物質中における前記窒化アルミニウムと、前記炭化ケイ素を含む原料物質中における前記炭化ケイ素との比が少なくとも75:25であるセラミックス材料の製造方法。 - 前記窒化アルミニウムを含有する原料物質中における前記窒化アルミニウムと、前記炭化ケイ素を含む原料物質中における前記炭化ケイ素との比が90:10である請求項4に記載のセラミックス材料の製造方法。
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2010
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