JP2014231466A - セラミックス部材及びセラミックス部材製造方法 - Google Patents

セラミックス部材及びセラミックス部材製造方法 Download PDF

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【課題】 熱伝導率を低減するとともに、耐プラズマ性を向上することを可能とするセラミックス部材及びセラミックス部材製造方法を提供する。【解決手段】 セラミックス部材10は、窒化アルミニウム及び炭化珪素を含む。セラミックス部材は、前記窒化アルミニウムを構成する原料である窒化アルミニウム粉体及び前記炭化珪素を構成する原料である炭化珪素粉体の焼結助剤として、イットリア及び酸化アルミニウムを含む。【選択図】 図2

Description

本発明は、窒化アルミニウム及び炭化珪素を含むセラミックス部材及びセラミックス部材製造方法に関する。
従来、窒化アルミニウム(AlN)及び炭化珪素(SiC)を含むセラミックス部材は、高い熱伝導性又は高い耐熱性などの優れた特性を有しており、半導体製造装置を構成する部材として用いられる。
近年では、耐熱性、耐摩耗性及び耐腐食性を向上するために、窒化アルミニウム(AlN)、炭化珪素(SiC)及びホウ化金属(MeB)の粉末を原料として製造される高密度のセラミックス部材(Al−SiC−MeB焼結体)が提案されている(例えば、特許文献1)。このようなセラミックス部材は、自動車エンジンに用いる部材、メカニカルシール、超高温炉に用いる部材などに利用される。
また、耐熱衝撃性及び強度を向上するために、窒化アルミニウムを構成する原料である窒化アルミニウム粉体及び炭化珪素を構成する原料である炭化珪素粉体の焼結助剤としてイットリア及びフェノール樹脂を用いて、窒化アルミニウム及び炭化珪素を含むセラミックス部材を製造する技術も提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2008−50179号公報 特開2011−236079号公報
ところで、半導体装置としては、高い均熱性が要求される装置も存在する。このような高い均熱性が要求される半導体装置において、上述した技術に係るセラミックス部材を用いるケースを用いても、熱伝導率が高すぎ、耐プラズマ性が不十分であることを見出した。
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、熱伝導率を低減するとともに、耐プラズマ性を向上することを可能とするセラミックス部材及びセラミックス部材製造方法を提供することを目的とする。
第1の特徴に係るセラミックス部材は、窒化アルミニウム及び炭化珪素を含む。セラミックス部材は、前記窒化アルミニウムを構成する原料である窒化アルミニウム粉体及び前記炭化珪素を構成する原料である炭化珪素粉体の焼結助剤として、イットリア及び酸化アルミニウムを含む。
第1の特徴において、前記炭化珪素を構成する原料である炭化珪素粉体の平均粒径は、2.1μm以下である。
第1の特徴において、前記セラミックス部材のかさ密度は、3.1以上である。
第2の特徴に係るセラミックス部材製造方法は、窒化アルミニウム及び炭化珪素を含むセラミックス部材を製造する方法である。セラミックス部材製造方法は、前記窒化アルミニウムを構成する原料である窒化アルミニウム粉体と、前記炭化珪素を構成する原料である炭化珪素粉体と、前記窒化アルミニウム粉体及び前記炭化珪素粉体の焼結助剤とを混合して、前記窒化アルミニウム粉体、前記炭化珪素粉体及び前記焼結助剤を含む混合物を得る工程Aと、前記混合物を所定形状に成形して、前記窒化アルミニウム粉体、前記炭化珪素粉体及び前記焼結助剤を含む成形体を得る工程Bと、不活性ガスの雰囲気下において大気圧条件下で前記成形体を焼結する工程Cとを備える。前記焼結助剤は、イットリア及び酸化アルミニウムを含む。
第2の特徴において、前記工程Bは、前記窒化アルミニウム粉体、前記炭化珪素粉体、前記イットリア及び前記酸化アルミニウムを20MPa以上かつ80MPa以下の圧力で押し固めて、中間成形体を得る工程と、液体中において前記中間成形体を100MPa以上かつ200MPa以下の圧力によって加圧して、前記成形体を成形する工程とを含む。
本発明によれば、熱伝導率を低減するとともに、耐プラズマ性を向上することを可能とするセラミックス部材及びセラミックス部材製造方法を提供することができる。
図1は、第1実施形態に係るセラミックス部材10を示す図である。 図2は、第1実施形態に係るセラミックス部材製造方法を示す図である。 図3は、実験結果を示す図である。
以下において、本発明の実施形態に係るセラミックス部材及びセラミックス部材製造方法について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[実施形態の概要]
実施形態に係るセラミックス部材は、窒化アルミニウム及び炭化珪素を含む。セラミックス部材は、前記窒化アルミニウムを構成する原料である窒化アルミニウム粉体及び前記炭化珪素を構成する原料である炭化珪素粉体の焼結助剤として、イットリア及び酸化アルミニウムを含む。
実施形態では、窒化アルミニウム粉体及び炭化珪素粉体の焼結助剤として、イットリアに加えて、酸化アルミニウムを用いることによって、熱伝導率を低減するとともに、耐プラズマ性を向上することができる。
[第1実施形態]
(セラミックス部材)
以下において、第1実施形態に係るセラミックス部材について説明する。図1は、第1実施形態に係るセラミックス部材10を示す図である。
図1に示すように、セラミックス部材10は、所定形状(例えば、円盤形状)を有する。セラミックス部材10は、例えば、高い均熱性が要求される半導体装置(半導体ウェハの加熱装置)に用いられる。但し、セラミックス部材10の形状は、図1に示す形状に限定されないことは勿論である。同様に、セラミックス部材10の用途は、半導体装置(半導体ウェハの加熱装置)に限定されないことは勿論である。
セラミックス部材10は、窒化アルミニウム(AlN)及び炭化珪素(SiC)を少なくとも含む。セラミックス部材10は、窒化アルミニウムを構成する原料である窒化アルミニウム粉体及び炭化珪素を構成する原料である炭化珪素粉体の焼結助剤として、イットリア及び酸化アルミニウムを含む。
セラミックス部材10のかさ密度は、3.1以上であることが好ましい。かさ密度は、セラミックス部材10の質量をセラミックス部材10の体積で除算した値であり、公知のアルキメデス法において得ることができる。
(窒化アルミニウム粉体)
窒化アルミニウム粉体は、特に限定されるものではなく、アルミナ還元法、アルミニウムの直接窒化法などの手法によって作製される。窒化アルミニウム粉体の平均粒径は、例えば、0.1μm〜10μmである。窒化アルミニウム粉体としては、市販のAlN粉体を用いることができる。
(炭化珪素粉体)
炭化珪素粉体は、α型SiC粉体、β型SiC粉体及び非晶質SiC粉体の中から選択された1以上のSiC粉体によって構成される。炭化珪素粉体の平均粒径は、2.1μm以下である。炭化珪素粉体の平均粒径の下限は、特に限定されるものではないが、例えば、0.01μm以上である。炭化珪素粉体としては、市販のSiC粉体を用いることができる。
ここで、炭化珪素粉体は、例えば、珪素源、炭素源及び重合触媒(又は、架橋触媒)の混合物を不活性ガスの雰囲気下で焼結することによって製造することができる。
珪素源は、液状である。或いは、珪素源は、液状の珪素源に加えて、固体状の珪素源を含んでもよい。
液状の珪素源は、例えば、アルコキシシラン(モノアルコキシシラン、ジアルコキシシラン、トリアルコキシシラン、テトラアルコキシシラン)の重合体である。これらのアルコキシシランの重合体の中では、テトラアルコキシシランの重合体が液状の珪素源として好適である。具体的には、テトラアルコキシシランの重合体は、メトキシシラン、エトキシシラン、プロピロキシシラン、ブトキシシラン等である。ハンドリングの観点からは、エトキシシランを用いることが好ましい。テトラアルコキシシランの重合体の重合度が2〜15程度である場合に、テトラアルコキシシランの重合体は、液状の低分子量重合体(オリゴマー)となる。液状の珪素源は、重合度が高いケイ酸ポリマーであってもよい。
液状の珪素源と併用可能な固体状の珪素源は、例えば、炭化珪素である。炭化珪素は、一酸化ケイ素(SiO)であってもよく、二酸化ケイ素(SiO)であってもよい。また、炭化珪素は、シリカゾル(コロイド状超微細シリカ含有液であって、コロイド分子内にOH基やアルコキシ基を含有するもの)、微細シリカ、石英粉体等であってもよい。均質性及びハンドリング性の観点から、炭化珪素としては、テトラアルコキシシランのオリゴマー、又は、テトラアルコキシシランのオリゴマーと微粉体シリカとの混合物を用いることが好ましい。炭化珪素は高純度であることが好ましく、炭化珪素に含まれる初期不純物の含有量は、20ppm以下であることが好ましく、5ppm以下であることがさらに好ましい。
炭素源は、加熱によって炭素を生成する有機材料である。炭素源は、液状である。或いは、炭素源は、液状の炭素源に加えて、固体状の炭素源を含んでもよい。炭素源としては、高い純度を有しており、かつ、触媒又は加熱によって重合又は架橋する有機材料を用いることが好ましい。
有機材料は、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、ポリビニルアルコール等のモノマー又はプレポリマーである。有機材料は、セルロース、しょ糖、ピッチ、タール等の液状物であってもよい。熱分解性及び純度の観点では、有機材料として、レゾール型フェノール樹脂を用いることが好ましい。高い純度を有する炭化珪素粉体を得るためには、有機材料の不純物の含有量は、5ppm以下であることがさらに好ましい。
炭素源と珪素源との配合比率の適切な範囲は、炭素と珪素のモル比(以下、「C/Si」)に基づいて予め定められる。C/Siは、炭素源及び珪素源の混合物を1000℃で炭化することによって得られた炭化珪素中間体の元素分析を行うことによって算出される。
ここで、炭素は、「SiO+3C→SiC+2CO」で表される反応式によって、酸化珪素と反応する。従って、化学理論的には、C/Siが3.0である場合に、炭化珪素中間体において遊離炭素が0%である。しかしながら、実際には、SiOガスが揮散するため、C/Siが3.0より低い値であっても遊離炭素が発生する。遊離炭素は、粒成長を抑制する効果を有するので、炭化珪素粉体の所望粒径に応じてC/Siを決定して、決定されたC/Siに基づいて、炭素源と珪素源との混合比率を定めればよい。
例えば、約1気圧、1600℃以上の環境下において、珪素源と炭素源との混合物を焼成する場合において、C/Siが2.0〜2.5の範囲になるように珪素源と炭素源との混合比率を定めることによって、遊離炭素の発生を抑制することができる。
ここで、珪素源及び炭素源の混合物を硬化して、珪素源及び炭素源を含む固形物を得てもよい。混合物の硬化方法は、加熱に伴う架橋反応を利用する方法、硬化触媒によって硬化する方法、電子線や放射線を利用する方法である。硬化触媒は、炭素源(有機材料)に応じて選択すればよい。例えば、有機材料がフェノール樹脂又はフラン樹脂である場合には、硬化触媒としては、トルエンスルホン酸、トルエンカルボン酸、酢酸、蓚酸、塩酸、硫酸等の酸類、ヘキサミン等のアミン類を用いることができる。
珪素源及び炭素源を含む固形物は、必要に応じて炭化されてもよい。固形物の炭化は、窒素又はアルゴン等の不活性ガスの雰囲気下において、800℃〜1000℃の温度域で30〜120分間の加熱によって行われる。
炭化珪素粉体は、さらに、窒素又はアルゴン等の不活性ガスの雰囲気下において、1350℃〜2000℃の温度域の焼結によって得られる。焼結温度及び焼成時間は、炭化珪素粉体の粒径に応じて選択すればよいが、1600℃〜1900℃の温度域で焼結を行うと効率的である。
上述した炭化珪素粉体を製造する方法は、特開平9−48605号公報の明細書において詳細に記載されている。
(セラミックス部材製造方法)
以下において、第1実施形態に係るセラミックス部材製造方法について説明する。図2は、第1実施形態に係るセラミックス部材製造方法を示す図である。
図2に示すように、ステップ10(S10)において、窒化アルミニウムを構成する原料である窒化アルミニウム粉体と、炭化珪素を構成する原料である炭化珪素粉体と、窒化アルミニウム粉体及び炭化珪素粉体の焼結助剤とを混合する。これによって、窒化アルミニウム粉体、炭化珪素粉体及び焼結助剤を含む混合物を得る(ステップA)。焼結助剤は、イットリア及び酸化アルミニウムを含む。
例えば、窒化アルミニウム粉体及び炭化珪素粉体を混合して、スラリー状の混合物を得る。スラリー状の混合物は、エチルアルコール等の低級アルコール類、エチルエーテル、アセトン等の溶媒を含む。溶媒としては、不純物の含有量が低い溶媒を用いることが好ましい。
スラリー状の混合物は、成形バインダーとしてポリビニルブチラ−ル等が用いることができる。
第1実施形態において、スラリー状の混合物は、窒化アルミニウム粉体及び炭化珪素粉体の焼結助剤として、イットリア(Y)及び酸化アルミニウム(Al)を含む。混合物が100重量%である場合において、添加量の総量は4〜8重量%であり、かつ、混合物に含まれるイットリアの添加量は、2〜4重量%であり、混合物に含まれる酸化アルミニウムの添加量は、2〜4重量%であることが好ましい。このような範囲の下限値以上であることによって、窒化アルミニウムとの液相化合物が十分に生成され、窒化アルミニウムの焼結性及び炭化ケイ素との固溶性に優れ、特性を発揮することができる。このような範囲の上限値以下であることによって、焼結過多に起因するアルミナやイットリアの残存が抑制されて、特性を発揮することができる。
上述したスラリー状の混合物をスプレードライ等によって乾燥するとともに造粒処理を行うことによって、窒化アルミニウム粉体、炭化珪素粉体及び焼結助剤を含む混合物が得られる。
ステップ20(S20)において、ステップ10で得られた混合物を所定形状に成形して、窒化アルミニウム粉体、炭化珪素粉体及び焼結助剤を含む成形体を得る(ステップB)。具体的には、ステップ20は、窒化アルミニウム粉体、炭化珪素粉体、イットリア及び酸化アルミニウムを20MPa以上かつ80MPa以下の圧力で押し固めて、中間成形体を得る工程と、液体(例えば、水)中において中間成形体を150MPa以上かつ200MPa以下の圧力によって加圧して、成形体を成形する工程とを含む。
ここで、中間成形体を得るための圧力は、通常、1軸プレスで加えられるため、中間成形体のサイズが大きくなると、大きなプレス油圧能力が必要であり、多大な設備費用が必要である。一方で、中間成形体をハンドリングすることが可能な20MPa以上である。また、成形体を得るための圧力(CIPの圧力)が150MPa以上であることによって、焼結後の密度として十分な密度が得られる。成形体を得るための圧力(CIPの圧力)の上限は、特に限定されるものではないが、装置の能力によって自ずと定められる。このような観点から、中間成形体を得るための圧力は、40MPa以上かつ60MPa以下であることが好ましい。また、成形体を得るための圧力(CIPの圧力)は、125MPa以上かつ175MPa以下であることが好ましい。
ここで、液体(例えば、水)中において中間成形体に圧力を加える処理は、CIP処理(Cold Isostatic Press)処理と称される。詳細には、CIP処理では、中間成形体をゴム型に充填した上で、中間成形体が充填されたゴム型を液体の中に浸漬する。これによって、液体の圧力(例えば、水圧)が当方的かつ均一的に中間成形体に印加される。
ステップ30(S30)において、窒素又はアルゴン等の不活性ガスの雰囲気下において、ステップ20で得られた成形体を焼結する(ステップC)。ここで、成形体の焼結温度は、例えば、1700℃〜2250℃の範囲である。
成形体の焼結温度が1700℃以上であることによって、成形体が十分に焼結され、かさ密度が上昇する。一方で、成形体の焼結温度が2250℃以下であることによって、窒化アルミニウムの飛散又は分解が抑制されて、焼結体が多孔体とならずにかさ密度が上昇する。
(作用及び効果)
第1実施形態では、窒化アルミニウム粉体及び炭化珪素粉体の焼結助剤として、イットリアに加えて、酸化アルミニウムを用いることによって、熱伝導率を低減するとともに、耐プラズマ性を向上することができる。
[実験結果]
以下において、実験結果について説明する。実験では、図3に示すように、実施例1〜実施例4、比較例1〜比較例4に係るサンプルを作製して、各サンプルのかさ密度、熱伝導率、損耗量を測定した。
(各サンプルの作製方法)
実施例1〜実施例4、比較例1〜比較例3では、440gの窒化アルミニウム粉体、450gの炭化珪素粉体、焼結助剤として50gのフェノール樹脂、20gのイットリア、40gの酸化アルミニウム、成型バインダーとして250gのポリビニルブチラール及びエタノール1000gの混合・分散をボールミルを用いて16時間に亘って行ってスラリーを得た。続いて、スラリーをスプレードライによって乾燥させて、上述した材料を含む混合物を得た。続いて、φ62の金型に80gの混合物を充填して圧力プレスによって中間成形体を得た上で、CIP処理によって中間成形体を処理して成形体を得た。続いて、黒鉛坩堝内に成形体を配置して、アルゴン雰囲気において、2100℃×3時間の条件で成形体を大気圧条件下で焼結することによって、セラミックス部材を得た。その後に、セラミックス部材を加工して、測定用サンプルを得た。
実施例1〜実施例4では、60gの焼結助剤として、20gのイットリア及び40gの酸化アルミニウムを用いた。比較例1〜比較例3では、60gの焼結助剤として、60gのイットリアを用いた。
参考例では、480gの窒化アルミニウム粉体、450gの炭化珪素粉体、50gのフェノール樹脂、20gのイットリア、及びエタノール1000gの混合・分散をボールミルを用いて16時間に亘って行ってスラリーを得た。続いて、スラリーをスプレードライによって乾燥させて、上述した材料を含む混合物を得た。続いて、φ30の黒鉛モールドに10gの混合物を充填して、アルゴン雰囲気において、2100℃、3時間、圧力300kg/cmのホットプレス条件で成形体を焼結することによって、セラミックス部材を得た。その後に、セラミックス部材を加工して、測定用サンプルを得た。
図3に示すように、実施例1、比較例1、比較例2、参考例では、炭化珪素粉体として、2.1μmの粒度(以下、SiC粒度)を有する炭化珪素粉体を用いた。実施例2、比較例3では、炭化珪素粉体として、1.4μmの粒度(以下、SiC粒度)を有する炭化珪素粉体を用いた。実施例3、実施例4では、炭化珪素粉体として、0.7μmの粒度(以下、SiC粒度)を有する炭化珪素粉体を用いた。
図3に示すように、実施例1、実施例2、実施例3、比較例2、比較例3では、CIP処理において、150MPaの圧力を印加した。実施例4では、CIP処理において、250MPaの圧力を印加した。なお、比較例1、参考例では、CIP処理を行わなかった。
(各サンプルの測定方法)
各サンプルのかさ密度については、アルキメデス法で算出した。
各サンプルの熱伝導率は、φ10×1.5tサイズで、レーザフラッシュ法によって測定した。
各サンプルの損耗量は、φ30×2tサイズでプラズマ発生装置を用いて、1時間に亘ってプラズマをサンプルに印加した場合に、プラズマによって損耗した量を測定した。プラズマ条件は、出力=500W、圧力=50Pa、ガス流量CF4/O2=100/100sccmである。
(評価結果)
焼結助剤として酸化アルミニウムを用いたサンプル(実施例1〜実施例4)では、焼結助剤として酸化アルミニウムを用いないサンプル(比較例1〜比較例3)と比べて、損耗量(すなわち、耐プラズマ性)が向上することが確認された。焼結助剤として酸化アルミニウムを用いたサンプル(実施例1〜実施例4)では、参考例と比べて、熱伝導率が低減されることが確認された。すなわち、焼結助剤として酸化アルミニウムを用いることによって、損耗量(すなわち、耐プラズマ性)の向上及び熱伝導率の低減が両立されることが確認された。
CIP処理で圧力が印加されたサンプル(実施例1〜実施例4、比較例2〜比較例3)では、CIP処理で圧力が印加されなかったサンプル(比較例1)と比べて、かさ密度が向上していることが確認された。すなわち、CIP処理における加圧がかさ密度の向上に寄与することが確認された。
このように、焼結助剤として酸化アルミニウムを用いて、CIP処理を行うことによって、かさ密度、熱伝導率及び損耗量(すなわち、耐プラズマ性)の各特定がバランス良く向上することが確認された。
ここで、参考例では、設備費用及びメンテナンス費用が高いホットプレス焼結が用いられる。これに対して、実施例では、大気圧条件下のホットプレス焼結が用いられる。実施例では、比較例よりも安価な設備によって、比較例と同等以上の密度が得られることが確認された。
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
10…セラミックス部材

Claims (5)

  1. 窒化アルミニウム及び炭化珪素を含むセラミックス部材であって、
    前記窒化アルミニウムを構成する原料である窒化アルミニウム粉体及び前記炭化珪素を構成する原料である炭化珪素粉体の焼結助剤として、イットリア及び酸化アルミニウムを含むことを特徴とするセラミックス部材。
  2. 前記炭化珪素を構成する原料である炭化珪素粉体の平均粒径は、2.1μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のセラミックス部材。
  3. 前記セラミックス部材のかさ密度は、3.1以上であることを特徴とする請求項1に記載のセラミックス部材。
  4. 窒化アルミニウム及び炭化珪素を含むセラミックス部材を製造するセラミックス部材製造方法であって、
    前記窒化アルミニウムを構成する原料である窒化アルミニウム粉体と、前記炭化珪素を構成する原料である炭化珪素粉体と、前記窒化アルミニウム粉体及び前記炭化珪素粉体の焼結助剤とを混合して、前記窒化アルミニウム粉体、前記炭化珪素粉体及び前記焼結助剤を含む混合物を得る工程Aと、
    前記混合物を所定形状に成形して、前記窒化アルミニウム粉体、前記炭化珪素粉体及び前記焼結助剤を含む成形体を得る工程Bと、
    不活性ガスの雰囲気下において前記成形体を大気圧条件下で焼結する工程Cとを備え、
    前記焼結助剤は、イットリア及び酸化アルミニウムを含むことを特徴とするセラミックス部材製造方法。
  5. 前記工程Bは、
    前記窒化アルミニウム粉体、前記炭化珪素粉体、前記イットリア及び前記酸化アルミニウムを20MPa以上かつ80MPa以下の圧力で押し固めて、中間成形体を得る工程と、
    液体中において前記中間成形体を100MPa以上かつ200MPa以下の圧力によって加圧して、前記成形体を成形する工程とを含むことを特徴とする請求項4に記載のセラミックス部材製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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