JP2008143748A - 反りのない炭化ケイ素焼結体及びその製造方法 - Google Patents

反りのない炭化ケイ素焼結体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】反りのない炭化ケイ素焼結体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】炭化ケイ素微粉末を含むスラリー状の混合粉体を調製する工程と、スラリー状の混合粉体を成形用型に流し込み乾燥させて仮成形体を得る工程と、焼成炉の底部に断熱材を介して仮成形体を配置する工程と、仮成形体を不活性ガス雰囲気下において1800℃以上で仮焼して仮焼体を得る工程と、仮焼体を不活性ガス雰囲気下において最高温度2100℃で焼結して炭化ケイ素焼結体を得る工程と、を有する炭化ケイ素焼結体の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は炭化ケイ素焼結体及びその製造方法に関する。さらに詳しくは本発明は反りのない炭化ケイ素焼結体及びその製造方法に関する。
炭化ケイ素焼結体は、強度などの機械的特性等が良好であることから、半導体装置の製造用部材として広く用いられている。炭化ケイ素焼結体の製造方法の一態様として鋳込み成形法が用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1には、炭素源としての黒鉛粉末と焼結助剤とを含む炭化珪素質粉末を分散剤にアクリル系共重合体を用い水溶液中に分散させてスラリーを得る工程と、スラリーの水素指数を調整する工程と、スラリーを型に入れ乾燥した後型から成形体を抜き出す工程と、成形体をアルゴンガス雰囲気で焼成する工程と、を含む炭化ケイ素焼結体の製造方法が提案されている。
特許文献1にかかる炭化ケイ素焼結体の製造方法によれば、均質に分散した良好な鋳込み成形用スラリーを調製することができる。そのため、これまで接合技術が必要であった複雑形状への応用が可能となり、更には低コストで精度の高い炭化珪素質焼結体を提供できるという作用効果が得られる。
しかしながら、特許文献1にかかる炭化ケイ素焼結体の製造方法には、炭化ケイ素焼結体の製造時に炭化ケイ素焼結体が反る傾向があった。反りの生じた炭化ケイ素焼結体は後工程での加工が難しいため加工費が高くなり経済的ではない。ところがかかる課題の解決手段は特に見当たらなかった。
特開平9−286667号公報
以上より、反りのない炭化ケイ素焼結体及びその製造方法が求められていた。
本発明は以下の記載事項に関する:
(1)炭化ケイ素微粉末を含むスラリー状の混合粉体を調製する工程と、スラリー状の混合粉体を成形用型に流し込み乾燥させて仮成形体を得る工程と、焼成炉の底部に断熱材を介して仮成形体を配置する工程と、仮成形体を不活性ガス雰囲気下において1800℃以上で仮焼して仮焼体を得る工程と、仮焼体を不活性ガス雰囲気下において最高温度2100℃で焼結して炭化ケイ素焼結体を得る工程と、を有する炭化ケイ素焼結体の製造方法。
(2)混合粉体は、炭化ケイ素微粉末(SiC)とBC粉末を、SiC:BC=100:0.6〜100:1(重量部)、炭化ケイ素微粉末(SiC)と炭素粉末(C)を、SiC:C=100:1.8〜100:2.2(重量部)で含む(1)記載の炭化ケイ素焼結体の製造方法。
(3)不活性ガス雰囲気はアルゴンガス雰囲気である(1)又は(2)記載の炭化ケイ素焼結体の製造方法。
(4)断熱材はカーボンフェルトである(1)〜(3)のいずれかに記載の炭化ケイ素焼結体の製造方法。
(5)スラリーを作製する工程における炭化ケイ素微粉末は、窒素含有量が0.1体積%以上のβ型炭化ケイ素粉体である(1)〜(4)のいずれかに記載の炭化ケイ素焼結体の製造方法。
(6)炭化ケイ素焼結体を平面に載置したときの炭化ケイ素焼結体と平面台との間の最大ギャップをTとし、炭化ケイ素焼結体の長手方向の長さをLとしたときに、反り(C)=(T/L)×100(%)で求められる反り(C)が、0.2%以下である炭化ケイ素焼結体。
(7)反り(C)が、0.2%以下である(6)記載の炭化ケイ素焼結体。
(8)厚さ20mm、半径150mmの円柱状の炭化ケイ素焼結体換算で、炭化ケイ素焼結体の中心を基準とした周縁部の反り高さが0.5mm以下である炭化ケイ素焼結体。
反りのない炭化ケイ素焼結体及びその製造方法が提供される。
以下本発明について実施形態を挙げて説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されない。同一又は同様の機能を有する部材については同一又は同様の符号を付すことで説明を省略する:
〔炭化ケイ素焼結体の製造方法に用いられる成分〕
まず、本発明の実施形態にかかる炭化ケイ素焼結体の製造方法に用いられる成分について説明する。
(炭化ケイ素粉末)
炭化ケイ素粉末としてα型、β型、非晶質あるいはこれらの混合物等が挙げられる。また、高純度の炭化ケイ素焼結体を得るためには、原料の炭化ケイ素粉末として、高純度の炭化ケイ素粉末を用いることが好ましい。このβ型炭化ケイ素粉末のグレードには特に制限はなく、例えば、一般に市販されているβ型炭化ケイ素を用いることができる。炭化ケイ素粉末の粒径は、高密度の観点からは、小さいことが好ましく、具体的には、0.01μm〜10μm程度、さらに好ましくは、0.05μm〜5μmである。粒径が、0.01μm未満であると、計量、混合等の処理工程における取扱いが困難となりやすく、10μmを超えると、比表面積が小さく、即ち、隣接する粉末との接触面積が小さくなり、高密度化し難くなるため好ましくない。
ここで「粒径」とは走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影した写真から任意に選んだ200個の炭化ケイ素微粒子について個々の粒子の粒径を測定したときの炭化ケイ素微粒子の平均粒径をいうものとする。炭化ケイ素粉末の粒径は、得られた炭化ケイ素粉末をジェットミルで粉砕することにより例えば1μmから20μmの粉体に作製することができる。
高純度の炭化ケイ素粉末は、例えば、少なくとも1種以上のケイ素化合物を含むケイ素源と、少なくとも1種以上の加熱により炭素を生成する有機化合物を含む炭素源と、重合又は架橋触媒と、を溶媒中で溶解し、乾燥した後に得られた粉末を非酸化性雰囲気下で焼成する工程により得ることができる。
ケイ素化合物を含むケイ素源(以下、「ケイ素源」という。)としては、液状のものと固体のものとを併用することができるが、少なくとも1種は液状のものから選ばれなくてはならない。液状のものとしては、アルコキシシラン(モノ−、ジ−、トリ−、テトラ−)及びテトラアルコキシシランの重合体が用いられる。アルコキシシランの中ではテトラアルコキシシランが好適に用いられ、具体的には、メトキシシラン、エトキシシラン、プロポキシシラン、ブトキシシラン等が挙げられるが、ハンドリングの点からは、エトキシシランが好ましい。また、テトラアルコキシシランの重合体としては、重合度が2〜15程度の低分子量重合体(オリゴマー)及びさらに重合度が高いケイ酸ポリマーで液状のものが挙げられる。これらと併用可能な固体状のものとしては、酸化ケイ素が挙げられる。上記反応焼結法において酸化ケイ素とは、SiOの他、シリカゲル(コロイド状超微細シリカ含有液、内部にOH基やアルコキシル基を含む)、二酸化ケイ素(シリカゲル、微細シリカ、石英粉末)等を含む。これらケイ素源は、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
これらケイ素源の中でも、均質性やハンドリング性が良好な観点から、テトラエトキシシランのオリゴマー及びテトラエトキシシランのオリゴマーと微粉末シリカとの混合物等が好適である。また、これらのケイ素源は高純度の物質が用いられ、初期の不純物含有量が20ppm以下であることが好ましく、5ppm以下であることがさらに好ましい。
炭素源として用いられる物質は、酸素を分子内に含有し、加熱により炭素を残留する高純度有機化合物であることが好ましい。具体的には、フェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂やグルコース等の単糖類、蔗糖等の少糖類、セルロース、デンプン等の多糖類などの等の各種糖類が挙げられる。これらはケイ素源と均質に混合するという目的から、常温で液状のもの、溶媒に溶解するもの、熱可塑性あるいは熱融解性のように加熱することにより軟化するものあるいは液状となるものが主に用いられる。なかでも、レゾール型フェノール樹脂やノボラック型フェノール樹脂が好適である。特に、レゾール型フェノール樹脂が好適に使用される。
高純度の炭化ケイ素粉末の製造に用いられる重合及び架橋触媒としては、炭素源に応じて適宜選択でき、炭素源がフェノール樹脂やフラン樹脂の場合、トルエンスルホン酸、トルエンカルボン酸、酢酸、しゅう酸、硫酸等の酸類が挙げられる。これらの中でも、トルエンスルホン酸が好適に用いられる。
反応焼結法に使用される原料粉末である高純度炭化ケイ素粉末を製造する工程における、炭素とケイ素の比(以下、C/Si比と略記)は、混合物をl000℃にて炭化して得られる炭化物中間体を、元素分析することにより定義される。炭素は以下の式(I)で表わされるように、酸化ケイ素と反応して炭化ケイ素に変化する。
式(I)SiO2+3C→SiC+2CO
化学量論的には、C/Si比が3.0の時に生成炭化ケイ素中の遊離炭素が0%となるばずであるが、実際には同時に生成するSiOガスの揮散により低C/Si比において遊離炭素が発生する。この生成炭化ケイ素粉末中の遊離炭素量が焼結体等の製造用途に適当でない量にならないように予め配合を決定することが重要である。通常、1気圧近傍で1600℃以上での焼成では、C/Si比を2.0〜2.5にすると遊離炭素を抑制することができ、この範囲を好適に用いることができる。C/Si比を2.55以上にすると遊離炭素が顕著に増加するが、この遊離炭素は結晶成長を抑制する効果を持つため、得ようとする結晶成長サイズに応じてC/Si比を適宜選択しても良い。但し、雰囲気の圧力を低圧又は高圧とする場合は、純粋な炭化ケイ素を得るためのC/Si比は変動するので、この場合は必ずしもC/Si比の範囲に限定するものではない。
以上より、特に高純度の炭化ケイ素粉末を得る方法としては、本願出願人が先に出願した特開平9−48605号の単結晶の製造方法に記載の原料粉末の製造方法が挙げられる。即ち、高純度のテトラアルコキシシラン、テトラアルコキシシラン重合体から選択される1種以上をケイ素源とし、加熱により炭素を生成する高純度有機化合物を炭素源とし、これらを均質に混合して得られた混合物を非酸化性雰囲気下において加熱焼成して炭化ケイ素粉末を得る炭化ケイ素生成工程と;得られた炭化ケイ素粉末を、1700℃以上2000℃未満の温度に保持し、上記温度の保持中に、2000℃〜2100℃の温度において5〜20分間にわたり加熱する処理を少なくとも1回行う後処理工程と;を含み、上記2工程を行うことにより各不純物元素の含有量が0.5ppm以下である炭化ケイ素粉末を得る高純度炭化ケイ素粉末の製造方法等を利用することができる。この様にして得られた炭化ケイ素粉末は、大きさが不均一であるため、解粉、分級により上記粒度に適合するように処理することが好ましい。
〔鋳込み成形法〕
図1に示す炭化ケイ素焼結体の焼結中における焼成炉の断面概略図を参照しながら炭化ケイ素焼結体の製造方法について説明する。
(1)混合粉体を得る工程
まず炭化ケイ素粉末を溶媒中に分散させてスラリー状の混合粉体を調製する。混合粉体は、炭化ケイ素微粉末(SiC)とBC粉末を、SiC:BC=100:0.6〜100:1(重量部)で含むことが好ましい。炭化ケイ素微粉末(SiC)と炭素粉末(C)を、SiC:C=100:1.8〜100:2.2(重量部)で含むことが好ましい。炭素粉末(C)としてはカーボンブラックを用いることができる。次に、ミキサー、遊星ボールミルなどの攪拌混合手段を用いて、6時間〜48時間、特に12時間〜24時間に渡って攪拌混合を行う。攪拌混合が十分に行われていないと、仮成形体中に気孔が均一分散されなくなるからである。
(2)仮成形体を得る工程
スラリー状の混合粉体を鋳込み成形用型に流し込む。成形用型としては、金属不純物が炭化ケイ素焼結体中に混入しない観点からは黒鉛製が好ましい。金属製の成形用型であっても、原料粉体と金型の金属部とが直接接触しないように、接触部を黒鉛製とするか、または接触部にポリテトラフルオロエチレンシート(テフロン(登録商標)シート)を介在させれば、好適に使用できる。特に、高純度の炭化ケイ素焼結体を製造したい場合は、金型、および炉内の断熱材等には高純度の黒鉛材料を用いるのが好ましい。具体的には、2500℃以上の温度で、あらかじめ十分にベーキング処理され、高温使用しても不純物の発生がない黒鉛材料等が挙げられる。次に、成形用型中に配置された原料粉体にホットプレス加工を施す。ホットプレスの圧力については、300〜700kgf/cm2の広い範囲の圧力により行うことができる。但し、400kgf/cm2以上で加圧する場合は、ホットプレス用の部品、例えば、ダイス、パンチ等は耐圧性に優れたものを用いる必要がある。その後、放置、脱型した後、40℃〜60℃の温度条件下で加熱乾燥又は自然乾燥して溶媒を除去する。このようにして規定寸法の仮成形体、即ちスラリー状の混合粉体から溶媒を除去して得られる多くの気孔が内在する炭化ケイ素成形体を得る。
(3)仮成形体を加熱炉内に配置する工程
図1に示すように焼成炉の底部に断熱材として例えばカーボンフェルト、カーボン紙、仮成形体の順に配置する。焼成炉、カーボンフェルト及びカーボン紙については特に制限なく一般に市販されているものを使用することができる。カーボンフェルトとしては、内法寸法が400mm×400mm×400mmの焼成炉に対して、かさ密度0.1g/cm以上、厚み5mm以上のカーボンフェルトを用いることが好ましい。例えば東京炭素株式会社製の商標名「高密度フェルト」のカーボンフェルトを用いることが好ましい。カーボンフェルトを配置することにより、図6に示すように、底部にカーボン紙のみを配置する場合に比して、仮成形体の加熱時に仮成形体の上面と下面の温度ムラを効果的になくすことができる。その結果、反りのない炭化ケイ素焼結体が得られる。また密度分布が均一な炭化ケイ素焼結体が得られる。
(4)第1の加熱工程
焼成炉に設けられたガス供給管81を介して不活性ガスを供給すると共に、ガス排出管82を介して不活性ガスを排出して焼成炉内に不活性ガス雰囲気を形成する。ここでは不活性ガスとしてアルゴンガスを供給することが好ましい。そしてアルゴンガス雰囲気圧を100〜105KPaとする。次にアルゴンガス雰囲気を維持したまま、仮成形体を550℃〜650℃まで約2時間程度かけて昇温する。加熱温度が550℃未満だと脱脂が不十分になる。また脱脂は650℃前後で終了する。そのため、前述の加熱温度範囲内の一定の温度で加熱する。昇温速度は、配合物中のバインダーの急激な熱分解による爆裂を防止するため300℃/1hr以下とする。そして、一定の温度に達した後、アルゴンガス雰囲気下その温度条件に30分間保持して仮焼体を得る。
(5)第2の加熱工程
次に仮焼体をアルゴンガス雰囲気下で1500℃以上の温度まで昇温する。好ましくは温度1500℃〜2100℃、又は1500℃〜1950℃まで昇温する。加熱温度の上限を2100℃としたのは、2100℃程度で焼結が行われるため、それ以上の温度で加熱することは不経済だからである。また2100℃以上では炉を傷つける傾向があるからである。また加熱温度が1500℃〜2100℃の範囲から外れると強度が低下する。そのため、この温度範囲内の一定の温度まで加熱する。その際、強度が増加する観点からは、加熱温度を1700℃〜2100℃とすることが好ましい。そして、一定の温度に達した後、アルゴンガス雰囲気下その温度条件に0.5〜8時間保持する。
〔炭化ケイ素焼結体〕
本実施形態にかかる炭化ケイ素焼結体は、炭化ケイ素焼結体を平面に載置したときの炭化ケイ素焼結体と平面台との間の最大ギャップをTとし、炭化ケイ素焼結体の長手方向の長さをLとしたときに、反り(C)=(T/L)×100(%)で求められる反り(C)が、0.2%以下、好ましくは0〜0.2%である。
以下に本発明の実施例を示すが本発明はこれら実施例に何ら制限されない:
(実施例1)
スラリーを得る工程:炭化ケイ素粉末として、中心粒径5μmの高純度炭化ケイ素粉末(特開平9―48605号に記載の製造方法に準じて製造された不純物含有量5ppm以下の炭化ケイ素/1.5重量%のシリカを含有)100重量部に対して、BC粉末(和光純薬工業株式会社製)0.8重量部、炭素粉末としてのカーボンブラック(新日本カーボン株式会社製)2重量部、分散剤(中京油脂製)0.4重量部、バインダー(三井化学製)3重量部、イオン交換水30重量部を添加し、12時間ボールミル混合してスラリーを得た。
鋳込み成形体を得る工程:得られたスラリーを減圧脱泡し、直径340mmの石膏型に流し込み12時間静置した。その後、脱型し室温で24時間、50℃で24時間、110℃で24時間乾燥させて鋳込み成形体を得た。
焼結体を得る工程:得られた仮成形体を図1に示す黒鉛製のるつぼ内のカーボンシート上に配置した。カーボンフェルトはかさ密度0.1g/cm、厚み5mmであった。そしてアルゴン雰囲気下で600℃まで2時間かけて昇温し、600℃に2時間保持した。その後アルゴン雰囲気下で150℃/1時間で2100℃まで加熱し2100℃に2時間保持した。
成形工程:フライス加工機を用いて、直径300mm、厚み10mmの円板になるように表面加工を行った。
炭化ケイ素焼結体1を平面2に載置した際の側面図を図2(a)に示す。平面2に載置した炭化ケイ素焼結体1について、図4に示すようにして、平面2に載置した炭化ケイ素焼結体1について次式に従って反り(C)を調べた。得られた結果を表1に示す。
反り(C)=(T/L)×100(%)
(式中、Tは炭化ケイ素焼結体を平面に載置したときの炭化ケイ素焼結体と平面台との間の最大ギャップを示し、Lは炭化ケイ素焼結体の長手方向の長さを示す。)
また炭化ケイ素焼結体と平面台との間のギャップを炭化ケイ素焼結体の中心から周縁に向かって測定した。図3に結果を示す。
得られた炭化ケイ素焼結体の中心から50mm、100mm、150mmのかさ密度を算出した。かかるかさ密度は、炭化ケイ素焼結体の各点において、直径10mm×厚さ10mmで試料を刳り貫き、重量と体積から、かさ密度(g/cm3)=重量/体積の式に従って算出した。図5に結果を示す。
Figure 2008143748
(比較例)
実験条件を表1に示す条件にしたことを除き、実施例と同様に実験を行った。得られた実験結果を表1、図2、図3、図5に示す。
図2(a)及び図3に示すように、実施例によればほとんど反りのない炭化ケイ素焼結体1が得られた。また図5に示すように、実施例によれば均一な密度分布を備える炭化ケイ素焼結体1が得られた。一方、図2(b)、図3に示すように、比較例によれば炭化ケイ素焼結体101に反りが出た。また比較例によれば密度分布が実施例に比して不均一となった。以上より、焼成炉にカーボンフェルトを介して仮成形体を加え焼結することにより、仮成形体(炭化ケイ素焼結体)の上面と下面の温度が均一になり、結果的に炭化ケイ素焼結体の反りの発生が防止され、また密度分布が均一になったものと解される。
図1は実施形態にかかる炭化ケイ素焼結体の焼結中における焼成炉の断面概略図を示す。 図2(a)は実施例にかかる炭化ケイ素焼結体の側面図を示し、図2(b)は比較例にかかる炭化ケイ素焼結体の側面図を示す。 図3は実施例にかかる炭化ケイ素焼結体と平面台との間のギャップ高さ、比較例にかかる炭化ケイ素焼結体と平面台との間のギャップ高さのそれぞれを示す。 図4は反り(C)の測定方法を示す側面図を示す。 図5は実施例及び比較例にかかる炭化ケイ素焼結体の中心からの距離に対するかさ密度を示す。 図6は比較例にかかる炭化ケイ素焼結体の焼結中における焼成炉の断面概略図を示す。
符号の説明
1…炭化ケイ素焼結体
2…平面台
3、103…カーボン紙
5…カーボンフェルト
8、108…焼成炉

Claims (8)

  1. 炭化ケイ素微粉末を含むスラリー状の混合粉体を調製する工程と、
    前記スラリー状の混合粉体を成形用型に流し込み乾燥させて仮成形体を得る工程と、
    焼成炉の底部に断熱材を介して前記仮成形体を配置する工程と、
    前記仮成形体を不活性ガス雰囲気下において1800℃以上で仮焼して仮焼体を得る工程と、
    前記仮焼体を不活性ガス雰囲気下において最高温度2100℃で焼結して炭化ケイ素焼結体を得る工程と、
    を有することを特徴とする炭化ケイ素焼結体の製造方法。
  2. 前記混合粉体は、炭化ケイ素微粉末(SiC)とBC粉末を、SiC:BC=100:0.6〜100:1(重量部)、炭化ケイ素微粉末(SiC)と炭素粉末(C)を、SiC:C=100:1.8〜100:2.2(重量部)で含むことを特徴とする請求項1記載の炭化ケイ素焼結体の製造方法。
  3. 前記不活性ガス雰囲気はアルゴンガス雰囲気であることを特徴とする請求項1又は2記載の炭化ケイ素焼結体の製造方法。
  4. 前記断熱材はカーボンフェルトであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の炭化ケイ素焼結体の製造方法。
  5. 前記スラリーを作製する工程における前記炭化ケイ素微粉末は、窒素含有量が0.1体積%以上のβ型炭化ケイ素粉体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の炭化ケイ素焼結体の製造方法。
  6. 炭化ケイ素焼結体を平面に載置したときの炭化ケイ素焼結体と平面台との間の最大ギャップをTとし、炭化ケイ素焼結体の長手方向の長さをLとしたときに、反り(C)=(T/L)×100(%)で求められる反り(C)が、0.2%以下であることを特徴とする炭化ケイ素焼結体。
  7. 反り(C)が、0.2%以下であることを特徴とする請求項6記載の炭化ケイ素焼結体。
  8. 厚さ20mm、半径150mmの円柱状の炭化ケイ素焼結体換算で、前記炭化ケイ素焼結体の中心を基準とした周縁部の反り高さが0.5mm以下であることを特徴とする炭化ケイ素焼結体。
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