JP2002319614A - 静電チャック - Google Patents

静電チャック

Info

Publication number
JP2002319614A
JP2002319614A JP2001154846A JP2001154846A JP2002319614A JP 2002319614 A JP2002319614 A JP 2002319614A JP 2001154846 A JP2001154846 A JP 2001154846A JP 2001154846 A JP2001154846 A JP 2001154846A JP 2002319614 A JP2002319614 A JP 2002319614A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dielectric layer
electrostatic chuck
electrode
chuck
adsorbed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001154846A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Matsuo
裕之 松尾
Kazusuke Minamizawa
一右 南澤
Yukio Kishi
幸男 岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
NTK Ceratec Co Ltd
Original Assignee
Nihon Ceratec Co Ltd
Taiheiyo Cement Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Ceratec Co Ltd, Taiheiyo Cement Corp filed Critical Nihon Ceratec Co Ltd
Priority to JP2001154846A priority Critical patent/JP2002319614A/ja
Publication of JP2002319614A publication Critical patent/JP2002319614A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Jigs For Machine Tools (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い吸着性を維持しつつ、プラズマ中等の腐
食雰囲気で用いる際に吸着した被吸着体のパーティクル
による汚染が少なく、かつ使用中に破損が生じ難い静電
チャックを提供すること。 【解決手段】 電極3と、その上に設けられ、電極3に
電圧を印加することにより被吸着体10を吸着する誘電
体層2とを有する静電チャック1であって、誘電体層2
は、体積抵抗率が10〜1013Ω・cm、熱伝導率
が30W/m・K以上であり、かつ窒化アルミニウムま
たは酸化マグネシウムに、炭化ケイ素または酸化チタン
を添加して導電性が付与されたセラミックスからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造装置等
においてシリコンウエハ等の被吸着物を静電的に吸着し
て、被処理体の処理または搬送を行うために用いられる
静電チャックに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体製造装置において、半導体
基板であるシリコンウエハに対して成膜やエッチング等
の処理を行うためには、シリコンウエハの平坦度を保ち
ながら保持する必要があるが、このような保持手段とし
ては機械式、真空吸着式、静電吸着式が採用されてい
る。
【0003】これらの保持手段の中で静電吸着式のも
の、すなわち静電チャックは、シリコンウエハを静電的
に保持することができるため、加工を行うに際して要求
される加工面の平坦度や平行度を容易に実現することが
できる。さらに、静電チャックは、成膜装置やエッチン
グ装置等の真空処理を行う装置においてもシリコンウエ
ハを保持することができるため、半導体製造装置の保持
手段として最も多用されている。
【0004】一方、半導体製造プロセスにおいては、静
電チャックはフッ素系ガス、塩素系ガス等のハロゲン系
腐食ガス雰囲気あるいはそのプラズマ中で使用される。
したがって、静電チャックの誘電体層としては、従来、
耐腐食性が高い高絶縁性セラミックスであるアルミナ等
が用いられている。ところが、静電チャックの誘電体層
として窒化アルミニウムやアルミナ等の高絶縁性材料を
用いる場合、電極および被吸着体に誘起された電荷の間
に発生する静電吸着力(クーロン力)を用いるため、高
い吸着力を得るためには、絶縁層の厚さを極めて薄くし
なければならず、加工中に破損する可能性が高い。
【0005】そこで、誘電体層に多少導電性をもたせて
誘電体層中での電荷の移動を生じさせることにより、1
〜2mmの厚い絶縁層でも高い静電吸着力(ジョンセン
ラーベック力)が得られることから、誘電体層として主
成分のアルミナに酸化チタンを含有させて導電性をもた
せたセラミックスを用いることが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな酸化チタンを含有させたアルミナを誘電体層として
使用した静電チャックをプラズマ中で使用すると、使用
中に静電チャックとシリコンウエハとの間に回り込んだ
プラズマにより誘電体層が腐食され、パーティクルが発
生してそれがシリコンウエハの裏面に多数付着するとい
う問題がある。また、熱伝導性が低く、プラズマ等によ
り加熱された際に破損しやすいという問題もある。
【0007】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、高い吸着性を維持しつつ、プラズマ中等の腐
食雰囲気で用いる際に吸着した被吸着体のパーティクル
による汚染が少なく、かつ使用中に破損が生じ難い静電
チャックを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、絶縁性でプラズマ
耐食性の優れている窒化アルミニウムまたは酸化マグネ
シウムに、導電性の炭化ケイ素または還元により導電性
となる酸化チタンを添加したセラミックスで誘電体層を
構成することにより、適度な導電性が付与されて高い静
電吸着性を発揮しつつ、ハロゲン系の腐食ガスやそのプ
ラズマに対する耐食性が高くシリコンウエハ等の被吸着
体の裏面にパーティクルが付着し難く、さらに熱伝導性
を高くすることも可能であり、使用中に破損が生じ難い
ことを見出した。
【0009】すなわち、本発明は、電極と、その上に設
けられ、該電極に電圧を印加することにより被吸着体を
吸着する誘電体層とを有する静電チャックであって、前
記誘電体層は、体積抵抗率が10〜1013Ω・c
m、熱伝導率が30W/m・K以上であり、かつ窒化ア
ルミニウムまたは酸化マグネシウムに、炭化ケイ素また
は酸化チタンを添加して導電性が付与されたセラミック
スからなることを特徴とする静電チャックを提供する。
【0010】このような構成により、誘電体層上に被吸
着体を吸着させた際に被吸着体裏面に付着するパーティ
クル数を1cmあたり1.3個以下、すなわちφ10
0mmのウエハ1枚あたりおよそ100個以下と、パー
ティクルによる汚染を少なくすることができる。
【0011】上記静電チャックにおいて、誘電体層を構
成するセラミックスは、窒化アルミニウムに0.5〜4
5重量%の炭化ケイ素を添加してなることが好ましい。
また、上記静電チャックにおいて、誘電体層を構成する
セラミックスは、酸化マグネシウムに0.5〜30重量
%の酸化チタンを添加してなることが好ましい。さら
に、これら静電チャックにおいて、誘電体層を構成する
セラミックスは、−100〜600℃での体積抵抗率か
ら計算される活性化エネルギーの絶対値が7×10
/mol以下であることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の実施の形態について説明する。図1および図2は、
本発明の実施形態に係る静電チャックを示す断面図であ
り、図1は単極型のものを示し、図2は双極型ものを示
す。
【0013】図1の単極型の静電チャック1は、アルミ
ニウム等からなる基台5の上に固定されて設けられてお
り、吸着面を有する誘電体層2と、その下に設けられた
電極3と、電極3と基台5との間に設けられた絶縁層4
とを有しており、電極3には直流電源6が接続されてお
り、この直流電源6から電極3に給電されることによ
り、誘電体層2の上に載置された被吸着体であるシリコ
ンウエハ10が静電吸着される。
【0014】図2の双極型の静電チャック1’は、誘電
体層2の間に一対の電極3a、3bが設けられており、
これらに直流電源6が接続されており、直流電源6から
これらの電極にそれぞれ逆極性の電荷が供給されて上の
誘電体層2の上に載置されたシリコンウエハ10が静電
吸着される。
【0015】誘電体層2は、絶縁性の窒化アルミニウム
または酸化マグネシウムに、導電性の炭化ケイ素または
還元により導電性となる酸化チタンを添加して構成され
た、体積抵抗率が10〜1013Ω・cm、熱伝導率
が30W/m・K以上のセラミックスからなる。
【0016】誘電体層2の体積抵抗率を10〜10
13Ω・cmに調整するのは、この範囲であれば、半導
体ウエハに形成された回路に悪影響を及ぼすことなく高
い吸着力を得ることができるからである。つまり、10
Ω・cm未満では吸着したウエハに大きなリーク電流
が流れて、ウエハに形成された回路が破壊されるおそれ
があり、また、1013Ω・cmを超えるとジョンセン
・ラーベック力が有効に作用せず高い静電吸着力が得ら
れない。
【0017】熱伝導率を30W/m・K以上とするの
は、30W/m・K未満では、静電チャックの使用中に
誘電体層表面が非常に高温になって熱衝撃により破損し
たり、プラズマ集中による局部加熱により誘電体層の一
部が溶融し欠陥(ポア)が発生し破損に至る場合がある
からである。
【0018】誘電体層2を構成するセラミックスとし
て、絶縁性の窒化アルミニウムまたは酸化マグネシウム
に、導電性の炭化ケイ素または還元により導電性となる
酸化チタンを添加したものを用いるのは、適度な導電性
が付与されて高い静電吸着性を発揮しつつ、ハロゲン系
の腐食ガスやそのプラズマに対する耐食性を高くするこ
とができ、被吸着体であるシリコンウエハの裏面にパー
ティクルが付着することを抑制することができ、さらに
熱伝導性が高いのでプラズマ中で破損し難いからであ
る。
【0019】具体的には、このような構成により、被吸
着体であるシリコンウエハの裏面に付着するパーティク
ルの数をφ100mmのシリコンウエハ1枚あたり10
0個以下、すなわち1cmあたり1.3個以下と少な
くすることができる。
【0020】誘電体層2を構成する上記材料の組み合わ
せは任意であるが、その中では、炭化ケイ素を添加した
窒化アルミニウムは、炭化ケイ素が窒化アルミニウムに
固溶することでプラズマ耐食性が向上するので好まし
く、また、酸化チタンを添加した酸化マグネシウムは、
MgTiOやMgTiO、MgTi等の化
合物を形成しプラズマ耐食性が向上するので好ましい。
【0021】窒化アルミニウムに添加する炭化ケイ素の
量は0.5〜45重量%が好ましい。0.5重量%未満
では体積抵抗率が1013Ω・cmより大きくなる傾向
にあり、被吸着体を吸着保持する能力が小さく、静電チ
ャックとしての性能が有効に発揮されなくなるので好ま
しくない。一方、45重量%より多いと体積抵抗率が1
Ω・cm未満となる傾向にあってリーク電流が発生
しやすくなり、吸着した被吸着体にダメージを与え、ま
た、炭化ケイ素はプラズマ耐食性が十分でないため炭化
ケイ素が多くなるとプラズマ中で使用している間に誘電
体層2の体積抵抗率が変化し、安定した静電吸着力を得
難くなるため好ましくない。なお、窒化アルミニウムに
は、常用されている焼結助剤を添加しても問題ない。
【0022】酸化マグネシウムに添加する酸化チタンの
量は0.5〜30重量%が好ましい。0.5重量%未満
では体積抵抗率が1013Ω・cmより大きくなる傾向
にあり、被吸着体を吸着保持する能力が小さく、静電チ
ャックとしての性能が有効に発揮されなくなるので好ま
しくない。一方、30重量%より多いと抵抗率が10
Ω・cm未満となる傾向にあってリーク電流が発生しや
すくなり、吸着した被吸着体にダメージを与え、また、
酸化チタンはプラズマ耐食性が低いため酸化チタンが多
くなるとプラズマ中で使用している間に誘電体層2の体
積抵抗率が変化し、安定した静電吸着力を得難くなるた
め好ましくない。
【0023】誘電体層2を構成するセラミックスは、−
100〜600℃での体積抵抗率から計算される活性化
エネルギーの絶対値が7×10J/mol以下である
ことが好ましい。活性化エネルギーの絶対値が7×10
J/molを超えると体積抵抗率のばらつきが大きく
なる傾向にある。
【0024】次に、本発明の静電チャックにおける誘電
体層2の製造方法について説明する。誘電体層2を構成
するセラミックス材料の出発原料の調合は、常法によっ
て行うことができる。例えば、所定の配合の原料粉末に
アルコール等の有機溶媒または水を加え、ボールミルで
混合後、乾燥する方法、所定の配合の塩類、アルコキシ
ド等の溶液から共沈物を分離する方法等がある。これら
の原料の混合物には、より緻密化を容易にするため、通
常用いられる焼結助剤を添加してもよい。焼結助剤の添
加形態に関しては、酸化物粉末、塩類、アルコキシド
等、どのような形態であってもよく、特に限定されな
い。
【0025】このようにして得られた混合粉末を一軸プ
レスまたは冷間等方圧プレス(CIP)によって所定形
状に成形する。次いで得られた成形体を還元雰囲気中で
その組成に応じた温度で焼成する。例えば、炭化ケイ素
を添加した窒化アルミニウムでは1600〜2000℃
で、酸化チタンを添加した酸化マグネシウムでは120
0〜1700℃で焼成を行う。なお、酸化チタンを添加
した酸化マグネシウムでは1200〜1700℃の大気
中で焼成した後、1200〜1700℃の還元雰囲気中
で熱処理してもよい。焼成時間は特に限定しないが、2
〜4時間程度でよい。焼成温度が上記範囲未満であると
緻密化が不十分となり体積抵抗率がばらつくおそれがあ
り、上記範囲を超えると分解するおそれがある。なお、
誘電体層2の製造方法としては、上述のようにプレス成
形した後に焼成するものに限らず、ドクターブレード法
でシートを作成した後に焼成するものや、原料粉末をホ
ットプレス焼成するものであってもよい。
【0026】静電チャックの製造方法は、通常の方法を
用いることができ特に限定されない。例えば、電極を形
成したセラミックス基体(絶縁層4)の上に上述のよう
にして製造された誘電体層2を接着する方法、上記誘電
体層2を形成するためのグリーンシートおよび絶縁層4
を形成するためのグリーンシートをドクターブレード法
で作成し、焼成前の段階でこれらを電極層を挟んで積層
した後に焼成する方法等を挙げることができる。
【0027】なお、静電チャックの構造は特に限定され
るものではなく、図1、図2に示す構造の他に、一方の
面に電極が形成された誘電体層をセラミックス板あるい
はAl台座に接着剤により貼り付けた構造など、種々の
構造を採用することができる。また、電極構造は特に限
定されず、上述のように単極型電極でも双極型電極でも
よく、その形状も限定されるものはでない。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。こ
こでは、表1に示す実施例1〜13および比較例1〜7
の組成のセラミックス焼結体を作製した。これらは、い
ずれも絶縁性セラミックスおよび導電性セラミックスを
組み合わせたものであり、これら各原料粉末および必要
に応じて焼結助剤を合計200g秤量し、ポリエチレン
ポット中にそれぞれの粉末とイオン交換水200gとφ
10mmの鉄芯入りナイロンボール250gを装入し、
16時間混合した。得られたスラリーをロータリーエバ
ポレータで減圧乾燥した後、得られた粉末に対し#10
0のナイロンメッシュでのメッシュパスを行った。この
粉末をφ130mmの金型を用いて0.98MPaの圧
力で厚さ6mmに一次成形した後、117.6MPaの
圧力でCIP成形して成形体を得た。得られた成形体を
表1に示す条件で2時間焼成した。なお、実施例6につ
いては原料粉末を混合後、圧力50MPaでホットプレ
ス成形を行い、実施例11については1400℃の大気
中で常圧焼結を行った後、Ar雰囲気で熱処理を行っ
た。得られた焼結体を100φ×2mmに加工し、電
極を形成したアルミナ基体の上に無機系の接着剤で接着
し、静電チャックを作製した。なお、各組成のセラミッ
クス焼結体およびそれを用いた静電チャックを10個ず
つ作製した。
【0029】焼結体については、体積抵抗率、熱伝導性
を測定し、さらに活性化エネルギーを求めた。体積抵抗
率は−100〜600℃で測定した。また、活性化エネ
ルギーの絶対値は、−100〜600℃で測定した体積
抵抗率をアレニウスプロットして算出した。それらの結
果を表1に示す。
【0030】静電チャックの評価は、上述のようにして
作製した静電チャックに1kVの電圧を印加し、φ10
0mmのシリコンウエハを吸着させ、平行平板型RIE
エッチング装置を用いてチャンバー内にCF+O
(20%)ガスを0.05L/cmの流量で供給
し、チャンバー内の圧力を6.65Paとし、周波数が
13.56MHz、出力が1W/cmの高周波電力を
平行平板電極に印加して上記ガスのプラズマを形成し、
静電チャックをそのプラズマに2時間暴露する暴露試験
を行い、耐リーク電流性および吸着性を評価した。これ
らの評価結果を表1に示す。なお、耐リーク電流性につ
いては、静電チャックに1kVの電圧を印加し、φ10
0mmのシリコンウエハを吸着させた時、回路に流れる
電流を測定し、抵抗等によって決まる一定のしきい値以
内のものを○、そのしきい値を超えたものを×で評価し
た。また、吸着性については、下向きに設置した静電チ
ャックに1kVの電圧を印加し、φ100mmのシリコ
ンウエハを吸着させた時の脱離の有無で評価した。その
後シリコンウエハを静電チャックから取り外し、その裏
面のパーティクル数を計測した。その計測値および1c
あたりのパーティクル数に換算した値も表1に示
す。これら静電チャックの評価結果も表1に示す。な
お、パーティクルについては、シリコンウエハ1枚あた
り100個以下、すなわち1cmあたり1.3個以下
であれば良好と判断した。
【0031】
【表1】
【0032】表1から明らかなように、実施例1〜13
は誘電体層を構成するセラミックスの成分が本発明の範
囲内であり、体積抵抗率:10〜1013Ω・cm、
熱伝導率:30W/m・K以上といずれも本発明の範囲
内であるため、静電チャックの耐リーク電流性、吸着性
に優れ、シリコンウエハ裏面に付着するパーティクル数
も100個以下、すなわち1cmあたり1.3個以下
と良好であった。また、活性化エネルギーの絶対値が7
×10J/mol以下のものは体積抵抗率のばらつき
が小さかった。
【0033】これに対して、比較例1,3は、いずれも
誘電体層の体積抵抗率が1013Ω・cmを超えていた
ため、静電チャックの吸着性が悪かった。また、比較例
2,4については体積抵抗率が10Ω・cm未満であ
ったため、静電チャックの耐リーク電流性および吸着性
が悪かった。比較例5,6は、誘電体層の材料として従
来のAl−TiOを使用したものであるが、熱
伝導が低くプラズマ暴露中に破損したものもあり、ま
た、プラズマ耐食性が低くシリコンウエハに付着するパ
ーティクル数が極めて多く、また吸着特性もバラツキが
大きかった。比較例7も誘電体層の材料として本発明か
ら外れるZrO−SiCを使用したものであるが、や
はり熱伝導が低くプラズマ暴露中に破損したものがあ
り、また、プラズマ耐食性が低くシリコンウエハに付着
するパーティクル数が極めて多く、また吸着特性もバラ
ツキが大きかった。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
前記誘電体層が、体積抵抗率が10〜1013Ω・c
m、熱伝導率が30W/m・K以上であり、かつ窒化ア
ルミニウムまたは酸化マグネシウムに、炭化ケイ素また
は酸化チタンを添加して導電性が付与されたセラミック
スからなるので、高い静電吸着性を発揮しつつ、ハロゲ
ン系の腐食ガスやそのプラズマに対する耐食性が高めら
れて被吸着体の裏面にパーティクルが付着することを抑
制することができ、さらに熱伝導性が高いのでプラズマ
中等で破損し難い静電チャックが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される単極型の静電チャックを示
す断面図。
【図2】本発明が適用される双極型の静電チャックを示
す断面図。
【符号の説明】
1,1’……静電チャック 2……誘電体層 3,3a,3b……電極 4……絶縁層 5……基台 6……直流電源 10……シリコンウエハ(被吸着体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 35/04 A (72)発明者 南澤 一右 宮城県仙台市泉区明通三丁目5番 株式会 社日本セラテック本社工場内 (72)発明者 岸 幸男 宮城県仙台市泉区明通三丁目5番 株式会 社日本セラテック本社工場内 Fターム(参考) 3C016 GA10 4G001 BA09 BA22 BA36 BB22 BC23 BC54 BC71 BD03 BD22 BD36 BD38 4G030 AA07 AA16 BA01 BA02 BA09 BA21 CA08 GA19 GA24 GA32 5F031 CA02 HA02 HA03 HA16 PA11 PA26

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極と、その上に設けられ、該電極に電
    圧を印加することにより被吸着体を吸着する誘電体層と
    を有する静電チャックであって、前記誘電体層は、体積
    抵抗率が10〜1013Ω・cm、熱伝導率が30W
    /m・K以上であり、かつ窒化アルミニウムまたは酸化
    マグネシウムに、炭化ケイ素または酸化チタンを添加し
    て導電性が付与されたセラミックスからなることを特徴
    とする静電チャック。
  2. 【請求項2】 前記誘電体層上に被吸着体を吸着させた
    際に被吸着体裏面に付着するパーティクル数が1cm
    あたり1.3個以下であることを特徴とする請求項1に
    記載の静電チャック。
  3. 【請求項3】 前記誘電体層を構成するセラミックス
    は、窒化アルミニウムに0.5〜45重量%の炭化ケイ
    素を添加してなることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の静電チャック。
  4. 【請求項4】 前記誘電体層を構成するセラミックス
    は、酸化マグネシウムに0.5〜30重量%の酸化チタ
    ンを添加してなることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の静電チャック。
  5. 【請求項5】 前記誘電体層を構成するセラミックス
    は、−100〜600℃での体積抵抗率から計算される
    活性化エネルギーの絶対値が7×10J/mol以下
    であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれ
    か1項に記載の静電チャック。
JP2001154846A 2001-02-13 2001-05-24 静電チャック Pending JP2002319614A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001154846A JP2002319614A (ja) 2001-02-13 2001-05-24 静電チャック

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-35161 2001-02-13
JP2001035161 2001-02-13
JP2001154846A JP2002319614A (ja) 2001-02-13 2001-05-24 静電チャック

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002319614A true JP2002319614A (ja) 2002-10-31

Family

ID=26609296

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001154846A Pending JP2002319614A (ja) 2001-02-13 2001-05-24 静電チャック

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002319614A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030020072A (ko) * 2001-09-01 2003-03-08 주성엔지니어링(주) 유니폴라 정전척
JP2010018853A (ja) * 2008-07-11 2010-01-28 Taiheiyo Cement Corp セラミックス溶射膜及びそれを用いた耐食性部材
JP2011086919A (ja) * 2009-09-17 2011-04-28 Ngk Insulators Ltd 静電チャック及びその製法
JP2011219321A (ja) * 2010-04-12 2011-11-04 Bridgestone Corp セラミックス材料、及びその製造方法
JP2013224226A (ja) * 2012-04-19 2013-10-31 Nippon Tungsten Co Ltd 複合セラミックス及び半導体製造装置の構成部材

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0719831B2 (ja) * 1986-10-13 1995-03-06 日本電信電話株式会社 静電チヤツク
JPH0925166A (ja) * 1995-07-11 1997-01-28 Toshiba Corp 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法
JPH10279358A (ja) * 1997-03-31 1998-10-20 Kyocera Corp 半絶縁性窒化アルミニウム焼結体
JPH11157953A (ja) * 1997-12-02 1999-06-15 Nhk Spring Co Ltd セラミックスと金属との構造体及びそれを用いた静電チャック装置
JPH11335173A (ja) * 1998-05-25 1999-12-07 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 窒化アルミニウム基焼結体及びその製造方法
JP2001007189A (ja) * 1999-06-24 2001-01-12 Shin Etsu Chem Co Ltd 静電チャック及びその製造方法
JP2001308167A (ja) * 2000-04-27 2001-11-02 Nhk Spring Co Ltd 静電チャック

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0719831B2 (ja) * 1986-10-13 1995-03-06 日本電信電話株式会社 静電チヤツク
JPH0925166A (ja) * 1995-07-11 1997-01-28 Toshiba Corp 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法
JPH10279358A (ja) * 1997-03-31 1998-10-20 Kyocera Corp 半絶縁性窒化アルミニウム焼結体
JPH11157953A (ja) * 1997-12-02 1999-06-15 Nhk Spring Co Ltd セラミックスと金属との構造体及びそれを用いた静電チャック装置
JPH11335173A (ja) * 1998-05-25 1999-12-07 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 窒化アルミニウム基焼結体及びその製造方法
JP2001007189A (ja) * 1999-06-24 2001-01-12 Shin Etsu Chem Co Ltd 静電チャック及びその製造方法
JP2001308167A (ja) * 2000-04-27 2001-11-02 Nhk Spring Co Ltd 静電チャック

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030020072A (ko) * 2001-09-01 2003-03-08 주성엔지니어링(주) 유니폴라 정전척
JP2010018853A (ja) * 2008-07-11 2010-01-28 Taiheiyo Cement Corp セラミックス溶射膜及びそれを用いた耐食性部材
JP2011086919A (ja) * 2009-09-17 2011-04-28 Ngk Insulators Ltd 静電チャック及びその製法
JP2011219321A (ja) * 2010-04-12 2011-11-04 Bridgestone Corp セラミックス材料、及びその製造方法
JP2013224226A (ja) * 2012-04-19 2013-10-31 Nippon Tungsten Co Ltd 複合セラミックス及び半導体製造装置の構成部材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4744855B2 (ja) 静電チャック
JPH11176920A (ja) 静電吸着装置
JP2001351966A (ja) サセプタ及びサセプタの製造方法
KR101965895B1 (ko) 정전 척 및 그 제조 방법
JP4043219B2 (ja) 静電チャック
JP2002319614A (ja) 静電チャック
JP4023944B2 (ja) 窒化アルミニウム焼結体の製造方法並びにプレートヒーター又は静電チャック
JP5644161B2 (ja) 半導体保持用の静電チャックおよびその製造方法
JP4939379B2 (ja) 静電チャック用窒化アルミニウム焼結体
JP3899379B2 (ja) 静電チャックおよびその製造方法
JP2003188247A (ja) 静電チャック及びその製造方法
JP2003261383A (ja) 窒化アルミニウム焼結体およびそれを用いた静電チャック
JP2000012666A (ja) 静電チャック
JP4111013B2 (ja) 半導体製造装置用ウェハ保持体およびそれを搭載した半導体製造装置
JP4510358B2 (ja) 静電チャックおよびその製造方法
JP5192221B2 (ja) セラミックス焼結体及びそれを用いた静電チャック
JP3370532B2 (ja) 静電チャック
JP4666960B2 (ja) 静電チャック
JPH10189698A (ja) 静電チャック
JP2000299372A (ja) 静電チャック
JP2002324832A (ja) 静電チャック
TWI758823B (zh) 氧化鈹基座
JPH11220012A (ja) 静電チャック
JP2002016129A (ja) 静電チャック
JP2000252353A (ja) 静電チャックとその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100112

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100315

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100525

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101019