JP2011219296A - 炭化珪素単結晶ウェハ - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェハの反り量が小さく、かつ、ウェハ面内の結晶方位が揃っており、デバイス作製用ウェハとして適用した場合に高いデバイス性能とデバイス歩留りを実現できるSiC単結晶ウェハの提供。
【解決手段】口径100mm以上の炭化珪素単結晶ウェハ12であって、ウェハ面内における高低差で表される反り量が、口径100mmのウェハ換算比(反り量/ウェハ口径)で60μm/100mm以下であり、かつ、ウェハ中心における<0001>結晶方位に対して、ウェハ直径上の4つの測定点a,a,a’,a’での<0001>結晶方位のずれが、いずれも±1000秒以内である炭化珪素単結晶ウェハである。4つの測定点は、全てウェハ12の直径L上に存在し、このうち2点a,a’はウェハ外周からウェハ中心に向かって2mm内側の位置、残りの2点a,a’は前記外周部の2点a,a’と中心aとを結んだ線分の中点に位置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、反りが小さく、かつ、結晶品質の高い炭化珪素単結晶ウェハに関するものである。
炭化珪素(SiC)は、2.2〜3.3eVの広い禁制帯幅を有するワイドバンドギャップ半導体であり、その優れた物理的、化学的特性から、耐環境性半導体材料として研究開発が行われている。特に近年は、青色から紫外にかけての短波長光デバイス、高周波電子デバイス、高耐圧・高出力電子デバイス向けの材料としてSiCが注目されており、研究開発は盛んになっている。ところが、SiCは、良質な大口径単結晶の製造が難しいとされており、これまでSiCデバイスの実用化を妨げてきた。
従来、研究室程度の規模では、例えば昇華再結晶法(レーリー法)で半導体素子の作製が可能なサイズのSiC単結晶を得ていた。しかしながら、この方法では得られる単結晶の面積が小さく、その寸法、形状、さらには結晶多形(ポリタイプ)や不純物キャリア濃度の制御も容易ではない。一方、化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)を用いて珪素(Si)等の異種基板上にヘテロエピタキシャル成長させることにより、立方晶のSiC単結晶を成長させることも行われている。この方法では大面積の単結晶は得られるが、SiCとSiの格子不整合が約20%もあることなどにより、多くの欠陥(〜107/cm2)を含むSiC単結晶しか成長させることができず、高品質のSiC単結晶は得られていない。そこで、これらの問題点を解決するために、SiC単結晶ウェハを種結晶として用いて昇華再結晶を行う改良型のレーリー法が提案されている(非特許文献1)。この改良レーリー法を用いれば、SiC単結晶の結晶多形(6H型、4H型、15R型等)や、形状、キャリア型、及び濃度を制御しながらSiC単結晶を成長させることができる。
現在、改良レーリー法で作製したSiC単結晶から、口径51mm(2インチ)から100mmのSiC単結晶ウェハが切り出され、電力エレクトロニクス分野等のデバイス作製に供されている。更には150mmウェハも開発中と報告されており、100mm又は150mmウェハを用いたデバイスの本格的な商業生産の実現が期待されている。こうした状況にあって、ウェハの反りと面方位の精度は近年非常に重要視されるようになってきている。
反りの大きなウェハは、リソグラフプロセスでの焦点ずれや、エピタキシャル成長プロセス中の裏面への原料ガス回り込み等の問題を引き起こす。また、そもそもウェハの搬送などのハンドリングの障害ともなり得る他、チャックによる破損の危険性も考慮しなければならない。
一方、ウェハ内部の基底面に曲げが生じて、ウェハ面内の結晶方位がずれていると、エピタキシャル成長プロセスにおけるステップフロー異常などの問題を引き起こし、デバイス特性に大きな影響を与えてしまう。このウェハ面内での結晶方位のずれはモザイク性とも言われ、SiC単結晶ウェハが微小に方位の異なる多数のドメインから形成されることに起因する。しかも、これらドメインの境界は結晶学的に不整合な界面となっており、一般に高密度の転位欠陥が存在することから(この領域は小傾角粒界と呼ばれる)、エピタキシャル薄膜を成長した場合に、薄膜の品質を落とす原因にもつながる。
そこで、ウェハの反り量を減らす手段として、例えば、以下のような方法が検討されている。特許文献1には、SiC単結晶インゴットから切り出されたウェハを1300℃以上2000℃以下の温度で焼鈍(アニール)処理することで、インゴットの研削や切断による加工残留応力を取り除いて、ウェハの反り量を低減する技術が報告されている。また、特許文献2には、SiC単結晶のインゴット又はウェハを、炭素及び水素を含む非腐食性ガス雰囲気、又は、これらの非腐食性ガスにアルゴンやヘリウムを混合した雰囲気にて、2000℃超2800℃以下の温度で焼鈍することで、インゴットやウェハの内部応力を緩和して、インゴットの加工時やウェハのデバイスプロセスにおける割れやクラックを防ぐ技術が報告されている。更に、特許文献3には、SiC単結晶インゴットから切り出されたウェハを、10MPa以上0.5MPa以下で加圧しながら800℃以上2400℃で加熱処理することで、ウェハの曲率半径を35m以上にする技術が報告されている。
一方で、特許文献4には、種結晶を用いた昇華再結晶法において、SiC単結晶を成長させ、これから種結晶を切り出して再度結晶成長を行い、これを何度か繰り返して、成長結晶の形状を成長方向に対して凸状となるようにすることで、モザイク性の小さなSiC単結晶ウェハを得る技術が報告されている。この技術は、小傾角粒界が成長表面に垂直に伝播する性質を利用するものであり、成長結晶を成長方向に対して凸状となるようにすることで、小傾角粒界を成長結晶の周辺部に移動させて、中央部に小傾角粒界密度の低い領域を形成するようにしたものである。
一般に、改良レーリー法では、成長結晶の原料となるSiC結晶粉末側より種結晶側の方が低温になるように、結晶成長方向に温度勾配を形成して結晶成長させていくが、成長する単結晶の成長面の形状は、成長面近傍の温度分布を制御することで決めることができる。すなわち、成長面は等温面に沿って形成されていくため、例えば特許文献4のように、成長結晶の形状を成長方向に対して凸状となるようにするためには、成長結晶外周部における成長表面の温度tPと、この点と種結晶からの距離が等しいインゴット中心部の温度tCとの差(Δt=tP−tC)が正となるように、成長空間内において、成長方向に向かって適度な凸形状の等温線を形成する必要がある。このような等温線を形成しながら結晶成長させることは、多結晶の発生を制御すると同時に、目的とするポリタイプを安定成長させて、良質な単一ポリタイプのSiC単結晶インゴットを製造する目的からも重要であることが分っている。
ところが、成長方向と垂直な平面内の温度差Δtは、これによって成長させた単結晶に応力を形成することになる。このような成長結晶の内部応力は、剛性の高いバルク結晶では、その形状を変形させるまでには至らないが、ウェハに加工した途端、剛性の低下に伴って内部応力が解放され、ウェハの反りとなって現れる。そのため、上記特許文献1及び3のように、ウェハに加工した後に、焼鈍処理を行って結晶内部の残留応力を軽減させたとしても、口径100mm以上のウェハの反り量を低減させるには効果は不十分である。ましてや特許文献3のように、加圧により外部から応力を受けた状態でウェハを熱処理すると、熱処理中に転位などの新たな結晶欠陥が発生するおそれもある。これに対して、特許文献2に記載されるように、SiC単結晶インゴットの状態で焼鈍処理することは、成長結晶の内部応力を軽減させる点で有効である。
しかしながら、特許文献2の方法では、その実施例の内容からも明らかなように、インゴットに生じるクラックや、ウェハに加工した際の割れを防ぐ程度に内部応力は軽減されるが、ウェハの反り量が所定の値まで低減したことを確認することはできない。また、インゴットに対して外部から2000℃を超える熱負荷を掛けてインゴット内部の原子の再配置を行わせることは、昇温及び冷却過程を含めて、新たな温度分布を形成するものであり、温度不均衡によって結晶内部に強い応力場を生み出すことにも成りかねない。
特開2004−131328号公報 特開2006−290705号公報 特開2005−93519号公報 特開2001−294499号公報
Yu. M. Tairov and V. F. Tsvetkov, Journal of Crystal Growth, vols.52 (1981) pp.146-150
上述したように、成長結晶の内部応力は、ウェハの反りにつながるものである。また、バルクの状態からウェハに加工した際の内部応力の解放は、ウェハの反りを増大させることになる。このように、反りの大きなウェハでは、
デバイス作製工程におけるリソグラフプロセスで正しく焦点を結ぶことができず、1枚のウェハから得られる良好なデバイスの歩留まりが低くなるという問題が生じる。
そのため、上述のように、インゴットの状態で焼鈍処理して内部応力を低減する方法等が実施されて、ウェハの反りを小さくすることが行われているが、単にウェハの反りを小さくするというだけの条件で焼鈍処理して得られたウェハではデバイスの歩留まりが向上しなかったり、良好なエピタキシャル薄膜が該ウェハ上に形成できなかったりするということが分かってきた。ウェハの口径が100mm未満の小さい時には、単に反りを小さくするだけで良かったが、ウェハの口径が100mm以上になってくると、前記問題が顕在化してきた。
本発明は、上記のような課題を解決すべく行われたものであり、ウェハの反り量が小さく、かつ、ウェハ面内の結晶方位が揃ったSiC単結晶ウェハを提供することを目的とする。
本発明者等は、上述のような問題を解決すべく、SiC単結晶インゴット中の原子再配置を図りながら、内部応力の除去と、その際に生じる新たな温度分布の最適化を目指して検討した結果、驚くべきことに、切り出したウェハの反り量を所定の値まで低減すると同時に、ウェハ面内における結晶方位を目的のレベルまで揃えたSiC単結晶ウェハとすることで、上記問題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明者らは、ウェハの反りを小さくにしても、ウェハ面内における結晶方位がずれていると、デバイス歩留まりが低くかったり、良好なエピタキシャル薄膜が該ウェハ上に形成できなかったりするということを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、以下の構成からなるものである。
(1)口径100mm以上の炭化珪素単結晶ウェハであって、
ウェハ面内における高低差で表される反り量が、口径100mmのウェハ換算比(反り量/ウェハ口径)で60μm/100mm以下であり、かつ、
ウェハ中心における<0001>結晶方位に対して、以下の4つの測定点での<0001>結晶方位のずれが、いずれも±1000秒以内であることを特徴とする炭化珪素単結晶ウェハ。
測定点a1 :ウェハ外周からウェハ中心に向かって2mm内側の位置
測定点a2 :測定点a1とウェハ中心とを結んだ線分の中点にあたる位置
測定点a1':ウェハ直径上にあって、ウェハ中心をはさんで測定点a1と左右対称になる位置
測定点a2':ウェハ直径上にあって、ウェハ中心をはさんで測定点a2と左右対称になる位置
(2)ウェハ中心での<0001>結晶方位を基準にした前記4つの測定点での<0001>結晶方位のずれを、ウェハ中心から各測定点までの距離に基づきプロットし、得られたグラフの線形近似式の傾きから求めた平均ピークシフト値が、20秒/mm以下である(1)に記載の炭化珪素単結晶ウェハ。
(3)反り量に関する換算比(反り量/ウェハ口径)が40μm/100mm以下である(1)又は(2)に記載の炭化珪素単結晶ウェハ。
(4)種結晶を用いた昇華再結晶法により得られた炭化珪素単結晶インゴットから切り出されたものである(1)〜(3)のいずれかに記載の炭化珪素単結晶ウェハ。
(5)4°オフウェハの転位に相当するエッチピットの密度が5.0×104cm-2以下である(1)〜(4)のいずれかに記載の炭化珪素単結晶ウェハ。
(6)エッジ除外領域を除いたウェハ面内が単一のポリタイプで構成される(1)〜(5)のいずれかに記載の炭化珪素単結晶ウェハ。
本発明のSiC単結晶ウェハは、反り量が小さく、かつ、ウェハ面内の結晶方位が揃っているため、電力エレクトロニクス分野のデバイス作製等において、高い歩留りと共に良好なデバイス特性を実現することができる。例えば、リソグラフプロセスで正しく焦点を結ぶことができ、また、エピタキシャル成長プロセス中でのウェハ裏面への原料ガス回り込み等の問題を防止したり、ステップフロー成長したエピタキシャル薄膜を得ることができる。特に、本発明では、このような品質のSiC単結晶ウェハを口径100mm以上の大口径ウェハで実現しているため、その実用性は極めて高いものである。
図1は、口径100mmウェハにおいて、<0001>結晶方位のずれを測定した測定点a0、a1、a2、a1'、a2'の一例を示す平面説明図である。 図2は、X線回折装置を用いて、測定点a0、a1、a2、a1'、a2'の<0001>結晶方位のずれを測定する手順を示す模式図である。 図3は、口径100mmウェハの転位密度を測定した箇所を示す平面説明図である。 図4は、口径125mmウェハの転位密度を測定した箇所を示す平面説明図である。 図5は、口径125mmウェハにおいて、<0001>結晶方位のずれを測定した測定点a0、a1、a2、a1'、a2'の一例を示す平面説明図である。 図6は、SiC単結晶インゴットを製造するのに用いた単結晶製造装置の一例を示す構成図である。
先ず、本発明におけるSiC単結晶ウェハは、口径100mm以上であって、その反り量は、口径100mmのウェハ換算比(反り量/ウェハ口径)で60μm/100mm以下、好ましくは40μm/100mm以下、より好ましくは20μm/100mm以下である。ウェハの反り量は、ウェハ面内における高低差で表され、その測定にはいくつかの方法が存在するが、本発明では、光学干渉計を用いて測定した値を言うものとする。光学干渉計は、一般に、コヒーレントな光をウェハ表面に照射して反射させ、ウェハ面内の高さの差を反射光の位相のずれとして観測するものである。この光学干渉計を用いて、基準平面上に拘束力なしで置かれた、周辺部から2mmの領域を除いたSiC単結晶ウェハ面内の、基準平面と垂直方向の高さを測定し、高さの最高点と最低点の差を反り量とする。なお、本発明では、反り量を表す際に口径100mmのウェハ換算比を用いており、本発明のSiC単結晶ウェハは、60μm/100mm以下の反り量である必要があるが、これは、例えば口径125mmウェハの場合に、75μm/125mm以下の反り量であることを表す。
また、本発明におけるSiC単結晶ウェハは、ウェハ中心における<0001>結晶方位に対して、次の4つの測定点での<0001>結晶方位のずれが、いずれも±1000秒以内、好ましくは±500秒以内、より好ましくは±250秒以内である必要がある。
測定点a1 :ウェハ外周からウェハ中心に向かって2mm内側の位置
測定点a2 :測定点a1とウェハ中心とを結んだ線分の中点にあたる位置
測定点a1':ウェハ直径上にあって、ウェハ中心をはさんで測定点a1と左右対称になる位置
測定点a2':ウェハ直径上にあって、ウェハ中心をはさんで測定点a2と左右対称になる位置
4つの測定点は、全てウェハの直径上に存在し、口径100mmのウェハでは、例えば図1に示すように、ウェハ中心をa0で表せば、測定点a1、a2、a1'及びa2'は、24mm間隔でウェハ直径L1の上に並ぶことになる。そして、本発明のSiC単結晶ウェハにおける面内での結晶方位の揃いについては、ウェハ中心a0での<0001>結晶方位を基準にして、測定点a1、a2、a1'及びa2'での<0001>結晶方位がどれだけ揃っているか、すなわち、ウェハ中心a0と測定点a1の2点間での<0001>結晶方位のずれが±1000秒以内であるかどうかの基準で判断し、これを測定点a2、a1'及びa2'について同様に判断して、いずれも基準を満たした場合のウェハ面内における結晶方位の揃いを特定したものであり、ウェハの直径方向で結晶方位のずれを確認すれば、改良レーリー法で作製したSiC単結晶インゴットから切り出されたウェハの面方位の揃いを正しく評価することができ、ウェハ中心を含めて、ウェハの外周(エッジ)から中心方向に2mmの位置の測定点(a1、a1')、及び、これらとウェハ中心との中点(a2、a2')を測定すれば、実用性を考慮してウェハ面内の全体的な評価が可能である。望ましくは、ウェハ直径L1とは別に、上記と同様の4つの測定点の評価を他のウェハ直径L2で行うようにするのが良く、その際、直径L1と直径L2とが直交するようにすれば、上記のような評価がより一層確実なものとなるが、ひとつの直径で測定しても、十分に信頼性のある評価ができる。
このような結晶方位の揃いを評価するにあたり、その具体的な測定方法については特に制限されるものではないが、好適には次のような測定方法が挙げられる。先ず、X線照射、検出系の2θ軸を、測定点(a0、a1又はa2)に対して、0004反射の条件で固定し、ウェハの測定点の並ぶ直径方向と垂直、かつウェハの(0001)面と平行なΩ軸でウェハを回転させて得られるロッキングカーブを各測定点で取得する。このとき、ウェハの中心a0において回折X線の強度が最大になるΩ軸の回転角度を0とし、測定点a2又はa3おいて、回折X線の強度が最大となる角度をそれぞれΩ2、Ω3とする。こうして求めた回転角度Ωは、測定点での<0001>結晶方位が、ウェハ中心a0における<0001>結晶方位からどれだけずれているのかを表す。理想的な(0001)c面を有したウェハでは、理論上、Ω軸の回転角度はウェハ全面でゼロである。
上記測定方法について、図面を用いて説明すると、図2(b1)に示すように、ウェハ中心a0を通るウェハ表面の法線pを含んだ面内において(この面を面Pと呼ぶ。面Pは、ウェハ表面と垂直に交わり、ウェハ中心a0を通る面とも言い表せる)、SiC単結晶ウェハ12の中心a0にX線を照射して<0001>相当面反射の位置関係となるように、X線照射機器13、及びX線検出機器14をセットする(入射角をθ1、反射角θ2とする)。次に、面Pの面内にあって、ウェハ表面と平行であり、かつ、ウェハの厚み方向の中心を通る軸hでウェハを回転させながらX線回折データを測定し、回折X線の強度が最大になる傾きを探す。オフ角度0°、かつ理想的な(0001)c面を有したウェハでは、理論上、θ1=θ2であり、軸hの傾きはゼロである。SiC単結晶ウェハがオフ角を有する場合は、オフ角度を考慮して、X線照射機器13、及びX線検出機器14が(0001)軸に対して対称であり、かつ(0001)が面Pと平行となる位置関係にする。そして、この回折X線の強度が最大になる位置で、ウェハの表面と平行であって、ウェハの厚み方向の中心を通り、かつ、回転軸hと直交する軸を、軸X0と決める。図2(b2)は、軸X0を決めた状態を図2(b1)の側面方向(図中の矢印方向)から眺めたものであり、以下ではこの軸X0を基準にし、この軸X0を回転角度Ω0=0とする。なお、この図2(b1)は、図2(a)に記した平面図のI−I断面方向から見たものである。
次に、入反射角θ1、θ2を固定した状態で、尚且つ、X線照射機器2及びX線検出機器3と、ウェハ12との距離(高さ)を維持したまま、軸hと直交する方向にウェハ12を相対的に平行移動させて、測定点a2にX線を入反射させ、測定点a2において、回折X線の強度が最大になるように、平行移動した軸hを回転軸としてウェハ12を回転させる。そして、強度が最大になる位置において、ウェハの表面と平行であって、ウェハの厚み方向の中心を通り、かつ、回転軸hと直交する軸を、この測定点a2における軸X2とし、図2(c)に示すように、この軸X2と先に決めた軸X0とがなす角度を、測定点a2における回転角度Ω2とする。こうして求めた回転角度Ω2は、測定点a2での<0001>結晶方位が、ウェハ中心a0における<0001>結晶方位からどれだけずれているのかを表す。同様にして、測定点a1、a2'、a1'についても、それぞれの軸X1、X2'、X1'を決めて、軸X0とのなす角から、それぞれの回転角度Ω1、Ω2'、Ω1'を求めるようにする。なお、これらの回転角度Ω1、Ω2、Ω2'、Ω1'は、ウェハ中心a0での回転角度Ω0を基準にしたシフト量(正又は負)である。
こうしてウェハ直径方向を測定していけば、各測定点における<0001>結晶方位が、ウェハ中心a0における<0001>結晶方位に対してどれだけずれているのかを評価することができる。すなわち、このようにX線回折装置を用いて、ウェハ中心における<0001>相当面の回折ピーク位置を基準に、ウェハ直径方向にスライドしながら、<0001>相当面の回折ピーク位置をウェハ回転角度Ωで検出していけば、ウェハ直径方向での回転角度のシフトは、ウェハ直径方向に見たSiC単結晶ウェハの基底面の曲げを直接反映するものであって、例えば、ウェハ全面におけるX線ロッキングカーブの半値幅(FWHM)から結晶のモザイク性を評価する手法に比べて、基底面の曲げの程度をより正しく評価することができる。そして、本発明のSiC単結晶ウェハは、このような評価に基づき面方位を特定したものであり、上記によって求める回転角度Ω1、Ω2、Ω2'、Ω1'が、いずれも±1000秒以内、好ましくは±500秒以内、より好ましくは±250秒以内である。シフト量が±1000秒以下であれば、良質なデバイスの作製が可能になり、シフト量が±500秒以下であれば、デバイスの製造歩留り向上が期待でき、シフト量が±250秒以下であれば、基底面の曲げは実質的に無視できるレベルであると言うことができる。なお、下記で説明する実施例では、この方法によりSiC単結晶ウェハの面方位の揃いについて評価した。
また、ウェハ中心a0での<0001>結晶方位を基準にした、測定点a1、a2、a1'、a2'での<0001>結晶方位のずれを、ウェハ中心a0から各測定点までの距離に基づきプロットし、得られたグラフの線形近似式の傾きから平均ピークシフト値を求めて、ウェハ直径方向における基底面の曲げを評価することもできる。すなわち、ウェハ中心を含めた各測定点におけるΩ0、Ω1、Ω2、Ω2'、Ω1'と、測定位置(中心からの距離)とをグラフにプロットし、線形近似したときの傾きから平均ピークシフト値(秒/mm)を求め、この平均ピークシフト値が20秒/mm以下であれば、ウェハ面内の結晶方位が揃ったSiC単結晶ウェハであると言うことができ、好ましくは10秒/mm以下であり、より好ましくは5秒/mm以下であるのが良い。なお、本発明において、ウェハとは、炭化珪素単結晶インゴットをスライスして作製した円盤状の板を意味し、炭化珪素単結晶インゴットを1mm以下の厚さにスライスされたものである。通常は、0.3mm〜1.0mmの厚さであり、例えば、厚さ0.255mm、厚さ0.475mm、厚さ0.775mm等の例がある。
本発明のように、ウェハの反り量が小さく、かつ、ウェハ面内の結晶方位が揃ったSiC単結晶ウェハは、改良レーリー法をはじめ、公知の結晶育成方法で製造されたSiC単結晶インゴットから切り出して得ることができるが、その際、インゴット中の原子再配置を行いながら内部応力を除去し、尚且つ、新たに生じるインゴット中の温度分布の最適化を図り、応力場の形成を可及的に防ぐ必要がある。以下に、本発明で採用した内部応力の除去方法を詳しく説明するが、本発明のSiC単結晶ウェハを得る手段については、これに限定されるものではない。
先ず、改良レーリー法に従い、種結晶を用いた昇華再結晶法により得られた炭化珪素単結晶インゴットを焼鈍熱処理(アニール処理)するが、この際、好ましくはアニール温度を2300℃以上2800℃以下、より好ましくは2450℃以上、2800℃以下で行うようにするのが良い。2300℃以下の温度では、単結晶を構成する原子の再配置が活発ではないので、応力が十分に除去されないおそれがある。反対に、2800℃を超える温度では、SiC単結晶の昇華分解やSi成分の溶解が著しくなり、生産性に問題が生じるまでにインゴットが小さくなる、あるいは新たな欠陥が発生するなどのおそれがある。
上記アニール処理温度でのインゴットの保定時間については、インゴットの口径や大きさ等によっても異なるが、例えば口径100mm、高さ30mm程度のインゴットであれば、アニール温度で5時間以上保持するようにするのが良く、好ましくは8時間以上である。保持時間が5時間未満では、内部応力を除去する効果が不十分になるおそれがある。保持時間が24時間を超えても、その効果は飽和するため経済的ではない。なお、アニール処理に使用する装置については、例えば抵抗加熱炉、誘導加熱炉など一般的な加熱設備を使うことができる。
ところで、アニール処理にあたり、インゴット中の原子再配置が起きるのは1850℃以上の温度であると考えられる。そのため、1850℃からアニール温度までの昇温過程と、アニール温度から1850℃までの降温過程では、インゴット内に新たな応力場が形成される可能性がある。そこで、2300℃以上2800℃以下のアニール温度でアニール処理するに際し、好ましくは、1850℃からアニール温度までの平均昇温速度、及びアニール温度から1850℃までの平均冷却速度をいずれも150℃/時間以下、より好ましくはいずれも100℃/時間以下で行うようにするのが良い。現時点で、この理由について十分な解明がなされている訳ではないが、昇温過程と降温過程で、それぞれ平均速度が150℃/時間を超えると、インゴット内に急激な温度変化や不均一な温度分布が生じるおそれがあり、これによって形成される応力が、ウェハの反りやウェハ面内の面方位の不揃いを引き起こす要因になると考えられる。
また、SiC単結晶は、原子の拡散距離が高温でも比較的小さいため、転位がインゴットの表面まで移動して消滅することは極めて起こりにくい。そのため、一度発生した転位は、距離の近い転位どうしが合体して消滅しない限り、基本的にはインゴット内に残留する。従って、アニール中の単結晶インゴットの均熱性に注意を払うとともに、昇温、降温過程における温度不均衡を極力避けながら、新たな内部応力を発生させることなくアニール処理を行うことは、転位密度の小さいウェハを得る上でも重要である。なお、1850℃からアニール温度までの平均昇温速度と、アニール温度から1850℃までの平均冷却速度に特段の下限はないが、これらの昇温過程と降温過程ともに、24時間以上かけるような条件は経済的ではない。また、SiCの原子移動は1850℃より低い温度では、ほぼ無視できるレベルであるため、室温と1850℃との間での温度変化(平均速度)については特に制限はないが、熱衝撃によるインゴットの破壊を防ぐために、昇温、降温過程ともに、600℃/時間よりも小さな速度で温度変化させることが望ましい。
また、アニール処理時の圧力雰囲気については、0.05MPa以上であるのが良く、好ましくは0.09MPa以上とすることで、SiC単結晶の昇華分解を抑制しながら、高温でのアニール処理が行えるようになる。アニール処理のガス雰囲気については、一般的なArガス等を使用することができるが、雰囲気ガス中にプロパンなどの炭素原子含有ガス、又は窒素ガスなどの窒素原子含有ガスを混合することで、SiCの昇華分解反応の平衡状態を変化させて昇華を抑制することができるため、SiC単結晶を分解させずにアニール処理を行う上で好適である。詳しくは、アニール処理の雰囲気が、炭素原子を10atomic%以上含んだ炭素原子含有ガス雰囲気であるのが良く、或いは窒素原子を10atomic%以上含んだ窒素原子含有ガス雰囲気であるのが良い。
アニール中には、結晶を構成する原子が内部応力を緩和する方向に再配置するため、転位の発生を無くすことは事実上困難であるが、アニール処理により発生する転位は、インゴットの成長中に発生した転位とはバーガースベクトルが逆方向となると考えられる。従って、もともとインゴットの結晶中に存在していた転位と、アニール処理で発生する転位の一部は合体して消滅するため、上述した条件でのアニール処理により、転位が大幅に増加することはなく、アズグローン結晶と同等の転位密度をアニール処理後も維持することができる。
アニール処理は、ウェハサイズに切断した後ではなく、インゴット又はバルク結晶(インゴットを分割した結晶塊や、インゴットの表面や端面の一部を除去加工した結晶塊等)の状態で行う必要がある。なぜならば、薄いウェハに加工して内部応力がある程度緩和し、すでに反っている状態の結晶をアニール処理しても、内部応力を除去する意味では不十分である。また、ウェハをアニール処理すると、その後に研削や研磨したとしても、取り除けない程に表面に分解層が生成してしまうおそれもある。バルク結晶をアニール処理することで、表面に生成される多少の分解層は加工しろとして除去することができ、また、バルクの状態でアニール処理する方がアニール処理工程の生産性も高い。SiC単結晶インゴットをアニール処理する際、必ずしもアズグローンインゴットの状態でアニール処理する必要はなく、多少の機械加工を加えた後でも構わないが、最終製品にするφ100mm規格ウェハの場合を例にすると、少なくともアニール処理するインゴットの厚さは600μm以上、好ましくは1mm以上であり、口径は102mm以上、好ましくは103mm以上のサイズを有するバルク結晶でアニール処理するのが良い。
また、種結晶を用いた昇華再結晶法によりSiC単結晶インゴットを成長させる際、成長表面へのコンタミネーション防止の観点から、成長面が鉛直方向下向きになるように種結晶を配置して成長を行うのが一般的であるが、このようにして得たSiC単結晶インゴットをアニール処理するに当たって、好ましくは、種結晶から切り出した切断面、又は坩堝の蓋から切り出した切断面を鉛直方向下向きにして載置し、アニール処理を行うのが良い。このようにしてインゴットをアニール処理することで、結晶成長中に形成された自重による内部応力を、アニール中に解放させる効果があるものと考えられる。
アニール処理したSiC単結晶インゴット又はバルクのSiC単結晶から、SiC単結晶ウェハを得る際には、公知のウェハ加工技術や研磨手法等を採用することができる。上述したように、アニール温度の他、1850℃とアニール温度との間での昇温、降温速度を所定の条件に設定してアニール処理することで、成長結晶中の内部応力を適切に除去して、ウェハに加工した際の反り量が低減され、かつ、ウェハ面内の面方位を揃えることができるため、特別な加工条件は必要にならないが、ウェハへの加工や研磨によって新たな欠陥等が形成されないように留意するのが望ましい。
本発明におけるSiC単結晶ウェハの口径は、特に制限されるものではないが、ウェハの反りや面方位のずれは、ウェハ口径が大きくなるにつれて問題が顕著になるため、口径が100mm以上の大口径ウェハに好適である。具体的には、下記実施例で説明するように、口径100mm、及び口径125mmのウェハで、反り量が小さく、かつ、ウェハ面内の結晶方位が揃ったSiC単結晶ウェハを実現しており、これらの反り量に関するウェハ口径換算比や、結晶方位の揃いに関する平均ピークシフト値から見積もれば、少なくとも口径150mmまで、更には口径200mmまでは、本発明におけるSiC単結晶ウェハの実現は可能であると考えられる。また、SiC単結晶ウェハの厚みに関しては、1mm以下の範囲でデバイス作製等を考慮して適宜設計することができる。
また、本発明では、SiC単結晶インゴットを成長させた後の所定のアニール処理により、ウェハの反り量低減や面方位の揃いを実現するため、単一ポリタイプの形成や、低い転位密度のインゴットの製造が可能であり、例えば良質なデバイス作製に必要とされる、4°オフウェハの転位に相当するエッチピットの密度が5.0×104cm-2以下、より好適には2.0×104cm-2以下のSiC単結晶ウェハを得ることも可能である。
以下、実施例及び比較例に基づき、本発明を具体的に説明する。
図6は、本発明の実施例、及び比較例に係るSiC単結晶ウェハを作製するためのSiC単結晶インゴットの製造に用いた、改良型レーリー法による単結晶成長の装置である。結晶成長は、昇華原料2を誘導加熱により昇華させ、種結晶1上に再結晶させることにより行われる。種結晶1は、黒鉛蓋4の内面に取り付けられており、昇華原料2は黒鉛坩堝3の内部に充填される。この黒鉛坩堝3、及び黒鉛蓋4は、熱シールドのために断熱材7で被膜され、二重石英管5内部の黒鉛支持棒6の上に設置される。石英管5の内部を、真空排気装置11を用いて1.0×10-4Pa未満まで真空排気した後、純度99.9999%以上の高純度Arガスを、配管9を介してマスフローコントローラ10で制御しながら流入させ、石英管内圧力を80kPaに保ちながらワークコイル8に高周波電流を流し、黒鉛坩堝下部を目標温度である2400℃まで上昇させる。窒素ガス(N2)も同様に、配管9を介してマスフローコントローラ10で制御しながら流入させ、雰囲気ガス中の窒素分圧を制御して、SiC結晶中に取り込まれる窒素元素の濃度を調整した。坩堝温度の計測は、坩堝上部及び下部の黒鉛製フェルト7に直径2〜15mmの光路を設けて二色温度計により行う。坩堝上部温度を種結晶温度、坩堝下部温度を原料温度とした。その後、石英管内圧力を成長圧力である0.8kPa〜3.9kPaまで約15分かけて減圧し、この状態を60〜80時間維持して結晶成長を実施した。
[口径100mmウェハ作製用のSiC単結晶インゴット(A種)の準備]
口径100mmウェハ作製用のSiC単結晶インゴット(A種)は、以下の条件で育成した。先ず、種結晶1として、口径101mmの(0001)面を有した、4Hの単一ポリタイプで構成されたSiC単結晶ウェハを使用した。成長圧力は1.33kPaであり、窒素ガスの分圧は180Paから65Paである。窒素分圧は成長時間によって変化させた。成長時間は60時間である。こうして得られたSiC単結晶インゴットは、一例として、口径が104.8mm、高さは32.8mmであった。このようにして、口径100mmウェハ作製用のSiC単結晶インゴットを合計14個製造した。
[口径100mmウェハ作製用のSiC単結晶インゴット(B種)の準備]
続いて、口径100mmウェハ作製用のSiC単結晶インゴット(B種)を育成した。育成条件は、坩堝構造、コイルと坩堝の相対位置をA種の製造条件から変更することにより、インゴットの面内温度勾配を、計算上、2℃/cm大きくなるように、インゴット外周部の温度を上げる条件にて行った以外は、A種と同様である。こうして得られたSiC単結晶インゴットは、一例として、口径が106.1mm、高さは29.6mmであった。このようにして、口径100mmウェハ作製用のSiC単結晶インゴットを、合計4個製造した。
育成単結晶の品質を確認するため、事前に、アニール処理しないインゴットの転位密度を4°オフウェハにて測定した。A種インゴット計10個、B種インゴット2個から各1枚の4°オフウェハを加工し、Si面を研磨した。ウェハを520℃の水酸化カリウム浴中で5分間エッチングした。エッチングにより生成したエッチピットを図3に示した位置(ウェハ直径上にあって、ウェハ中心を挟んでそれぞれ30mm間隔の2点と、これら2点を含むウェハ直径と直交する別のウェハ直径上にあって、ウェハ中心を挟んでそれぞれ30mmの距離にある2点との合計4点)でカウントして密度を平均し、それぞれの単結晶インゴットの転位密度とした。測定は、各測定点を中心にして、それぞれ250μm×250μmの正方形領域で行った。以下、これを100mmウェハの標準転位カウント方法と呼ぶ。
そして、A種インゴット10個から切り出された10枚のウェハについて、前述の方法によって転位密度を算出した。A種インゴット10個のなかで、転位密度の最小値は0.4×104cm-4であり、最大値は2.4×104cm-4であり、これら10個のインゴットの転位密度の平均値は1.0×104cm-4であった。同様にB種インゴット2個から切り出された2枚のウェハについて測定した転位密度のうち、最小値は2.6×104cm-4であり、最大値は8.6×104cm-4であり、これら2個のインゴットの転位密度の平均値は5.5×104cm-4であった。同様の製造方法で得た、下記の実施例等で用いたSiC単結晶インゴットA種、およびB種についても、アニール処理前の段階ではそれぞれ上記と同程度の転位密度であると考えられる。
[口径125mmウェハ作製用のSiC単結晶インゴットの準備]
口径125mmウェハ作製用の単結晶インゴットは、以下の条件で育成した。先ず、種結晶1として、口径127mmの(0001)面を有した、4Hの単一ポリタイプで構成されたSiC単結晶ウェハを使用した。成長圧力は1.33kPaであり、窒素ガスの分圧は160Paから70Paである。窒素分圧は成長時間によって変化させた。成長時間は80時間である。こうして得られたSiC単結晶インゴットは、一例として、口径が129mm、高さは37mmであった。口径125mmウェハ作製用のSiC単結晶インゴットは合計4個製造した。
育成単結晶の品質を確認するため、前述の口径100mmウェハ作製用のSiC単結晶インゴットと同様に、事前に、アニール処理しないインゴットの転位密度を4°オフウェハにて測定した。インゴット計2個から各1枚の4°オフウェハを加工し、ウェハを520℃の水酸化カリウム浴中で5分間エッチングし、エッチピットを図4に示した位置(図3の場合の測定点の間隔をそれぞれ40mmに変更)でカウントして密度を平均した。測定は、各測定点を中心にして、それぞれ250μm×250μmの正方形領域で行った。以下、これを125mmウェハの標準転位カウント方法と呼ぶ。そして、測定した2個のインゴットの転位密度のうち、最小値は0.7×104cm-4であり、最大値は2.9×104cm-4であり、平均値は1.4×104cm-4であった。同様の方法で得た、下記の実施例等で用いた口径125mmウェハ作製用のSiC単結晶インゴットについても、アニール処理前の段階ではこれと同程度の転位密度であると考えられる。
(実施例1)
まず、前述の100mmウェハ作製用インゴット(A種)のうちの1つに、以下のようにしてアニール処理を施した。その際、アニール処理用の加熱装置として、図1に示した単結晶成長装置と同等の誘導加熱炉を用い、黒鉛坩堝内部にインゴットを配置してアニール処理を行った。なお、アニール処理においてインゴット全体が等温に近い条件となるように、黒鉛坩堝と黒鉛坩堝周辺に設置された断熱材については、数値計算手法を用いて設計を行っており、アニール処理の目的に合わせて、インゴットを配置する空間の温度勾配ができるだけ小さくなるよう設計した。計算上、この坩堝の内部に配置してアニール温度に加熱されたインゴット内部の温度勾配は、2℃/cm以下である。
先ず、アニール処理に先立って、石英管5の内部を、真空排気装置11を用いて1.0×10-4Pa未満まで真空排気した後、純度99.9999%以上の高純度Arガスを、配管9を介してマスフローコントローラ10で制御しながら流入させ、石英管内圧力を0.6MPaに保ちながらワークコイル8に高周波電流を流した。そして、黒鉛坩堝内の温度を室温から1850℃まで加熱する際には平均昇温速度500℃/時間とし、1850℃から2350℃までは平均昇温速度120℃/時間で昇温し、2350℃をアニール温度として、この温度で5時間保持してアニール処理を行った。その後、2350℃から1850℃までを平均降温速度120℃/時間で冷却し、1850℃から500℃までを平均速度300℃/時間で冷却した。その後室温まで炉冷し、インゴットを誘導加熱炉から取り出した。
アニール処理後のSiC単結晶インゴットを坩堝から取り出したところ、その表面には分解による炭化層が生成していた。このSiC単結晶インゴットから、機械研削、マルチワイヤーソー切断などの公知の加工方法により厚さ500μmの4°オフウェハを切り出し、ダイヤモンドラップ、ポリッシュなどの公知の研磨プロセスにより両面を鏡面に仕上げた。仕上がり後のSiC単結晶ウェハの口径は100.0mmであり、厚みは390μmであった。また、研磨後のSiC単結晶ウェハの反りを光学干渉測定により調べた。測定には、NIDEK社製フラットネステスターFT−17を用い、エッジ除外領域2mmを除いた領域のSORIを基板の反りとした。反りは51.1μmであり、口径100mmのウェハ換算比(反り量/ウェハ口径)で51.1μm/100mmであった。
上記で得られたSiC単結晶ウェハについて、図2で説明したように、X線回折装置を用いて、ウェハ中心a0での<0001>結晶方位を基準にした、測定点a1、a2、a1'、a2'での<0001>結晶方位のずれを、回転角度Ω1、Ω2、Ω2'、Ω1'を指標に評価した。実際の測定は、X線回折装置としてPhilips社製X'Pert MPDを用いて、CuKα1線を使用し、図1に示したように、ウェハの中心(a0)、中心から24mmの距離にある2点(a2、a2')、及び中心から48mmの位置にある2点(a1、a1')の計5点について、X線照射スポットサイズ1mm×1mmの条件で、0004反射の回折X線の強度が最大になる位置(回転角度)を求めた。測定結果を表1に示す。
Figure 2011219296
また、上記で求めた各測定点における回転角度(Ω0、Ω1、Ω2、Ω2'、Ω1')を縦軸にして、測定位置(中心からの距離)を横軸にしてグラフにプロットし、線形近似したときの傾き(平均ピークシフト値)は15秒/mmであった。更には、得られたSiC単結晶ウェハの転位密度を確認するために、上述した100mmウェハの標準転位カウント方法を実施例1で得られたSiC単結晶ウェハに適用したところ、転位に相当するエッチピットの密度は、4点平均で2.7×104cm-2であった。
(実施例2)
前述の125mmウェハ作製用インゴットの1つにアニール処理を施した。アニール用の加熱装置と坩堝等は実施例1と同じであり、アニールに先立つ真空、ガス置換も実施例1と同様である。そして、以下のようにした以外は実施例1と同様にしてSiC単結晶ウェハを得た。
石英管内を圧力0.09MPaのArガス雰囲気としてワークコイル8に高周波電流を流し、黒鉛坩堝内の温度を室温から1850℃まで加熱する際には平均昇温速度300℃/時間とし、1850℃から2500℃までは平均昇温速度100℃/時間で昇温し、2500℃をアニール温度として、この温度で8時間保持してアニール処理を行った。その後、2500℃から1850℃までは平均降温速度9.03℃/時間で冷却し、1850℃から500℃までを平均速度200℃/時間で冷却した。その後室温まで炉冷し、インゴットを誘導加熱炉から取り出した。
アニール処理後のSiC単結晶インゴットを坩堝から取り出したところ、その表面には分解による炭化層が生成していた。このSiC単結晶インゴットから、実施例1と同様に厚さ500μmのウェハを切り出し、研磨して両面を鏡面に仕上げた。仕上がり後のSiC単結晶ウェハの口径は124.9mmであり、厚さは約410μmであった。研磨後のSiC単結晶ウェハの反りを実施例1と同様にして調べたところ、反りは18μmであり、口径100mmのウェハ換算比(反り量/ウェハ口径)で14.4μm/100mmであった。
上記で得られたSiC単結晶ウェハについて、図2で説明したように、X線回折装置を用いて、ウェハ中心a0での<0001>結晶方位を基準にした、測定点a1、a2、a1'、a2'での<0001>結晶方位のずれを、回転角度Ω1、Ω2、Ω2'、Ω1'を指標に評価した。図5に示したように、ウェハの中心(a0)、中心から30.25mmの距離にある2点(a2、a2')、及び中心から60.5mmの位置にある2点(a1、a1')の計5点について、実施例1と同様に、<0004>相当面反射の回折X線の強度が最大になる位置(回転角度)を求めた。測定結果を表1に示す。また、上記で求めた各測定点における回転角度(Ω0、Ω1、Ω2、Ω2'、Ω1')を縦軸にして、測定位置(中心からの距離)を横軸にしてグラフにプロットし、線形近似したときの傾き(平均ピークシフト値)は7.0秒/mmであった。
また、得られたSiC単結晶ウェハの転位密度を確認するために、上述した125mmウェハの標準転位カウント方法を実施例2で得られたSiC単結晶ウェハに適用したところ、転位に相当するエッチピットの密度は4点平均で2.4×104cm-2であった。
(実施例3)
前述の100mmウェハ作製用インゴット(A種)の1つにアニール処理を施した。アニール用の加熱装置と坩堝等は実施例1と同じであり、アニールに先立つ真空、ガス置換も実施例1と同様である。そして、以下のようにした以外は実施例1と同様にしてSiC単結晶ウェハを得た。
実施例3における石英管内雰囲気はArとN2であり、N原子が雰囲気中に45atomic%となるように流量をコントロールし、圧力は0.10MPaとした。黒鉛坩堝内の温度を室温から1850℃まで加熱する際には平均昇温速度300℃/時間とし、1850℃から2650℃までは平均昇温速度67℃/時間で昇温し、2650℃をアニール温度として、この温度で12時間保持してアニール処理を行った。その後、2650℃から1850℃までを平均降温速度50℃/時間で冷却し、1850℃から500℃までを平均速度125℃/時間で冷却した。その後室温まで炉冷し、インゴットを誘導加熱炉から取り出した。
アニール処理後のSiC単結晶インゴットを坩堝から取り出したところ、インゴット表面の大部分には分解による炭化層が生成していたが、ほぼ炭化していない表面も残っていた。この単結晶インゴットから、実施例1と同様に厚さ500μmのウェハを切り出し、研磨して両面を鏡面に仕上げた後、Si面には化学機械研磨(CMP)を行い、Si面をさらに平坦に仕上げた。仕上がり後のSiC単結晶ウェハの口径は100.0mmであり、厚さは404μmであった。研磨後のSiC単結晶ウェハの反りを実施例1と同様にして調べたところ、反りは9.5μmであり、口径100mmのウェハ換算比(反り量/ウェハ口径)で9.5μm/100mmであった。
上記で得られたSiC単結晶ウェハについて、図2で説明したように、X線回折装置を用いて、ウェハ中心a0での<0001>結晶方位を基準にした、測定点a1、a2、a1'、a2'での<0001>結晶方位のずれを、回転角度Ω1、Ω2、Ω2'、Ω1'を指標に評価した。図1に示したように、ウェハの中心(a0)、中心から24mmの距離にある2点(a2、a2')、及び中心から48mmの位置にある2点(a1、a1')の計5点について、実施例1と同様に、<0004>相当面反射の回折X線の強度が最大になる位置(回転角度)を求めた。測定結果を表1に示す。また、上記で求めた各測定点における回転角度(Ω0、Ω1、Ω2、Ω2'、Ω1')を縦軸にして、測定位置(中心からの距離)を横軸にしてグラフにプロットし、線形近似したときの傾き(平均ピークシフト値)は2.4秒/mmであった。
また、得られたSiC単結晶ウェハの転位密度を確認するために、上述した100mmウェハの標準転位カウント方法を実施例3で得られたSiC単結晶ウェハに適用したところ、転位に相当するエッチピットの密度は4点平均で9.6×103cm-2であった。
(比較例1)
前述の100mmウェハ作製用インゴット(A種)の一つから、アニール処理を施さずに加工してウェハを作製した。ウェハの切り出し厚さは実施例1と同様に500μmであり、研磨して両面を鏡面に仕上げた。仕上がり後のSiC単結晶ウェハの口径は99.9mmであり、厚さは390μmであった。研磨後のSiC単結晶ウェハの反りを実施例1と同様にして調べたところ、反りは189μmであり、口径100mmのウェハ換算比(反り量/ウェハ口径)で189.2μm/100mmであった。
上記で得られたSiC単結晶ウェハについて、図2で説明したように、X線回折装置を用いて、ウェハ中心a0での<0001>結晶方位を基準にした、測定点a1、a2、a1'、a2'での<0001>結晶方位のずれを、回転角度Ω1、Ω2、Ω2'、Ω1'を指標に評価した。図1に示したように、ウェハの中心(a0)、中心から24mmの距離にある2点(a2、a2')、及び中心から48mmの位置にある2点(a1、a1')の計5点について、実施例1と同様に、<0004>相当面反射の回折X線の強度が最大になる位置(回転角度)を求めた。測定結果を表1に示す。また、上記で求めた各測定点における回転角度(Ω0、Ω1、Ω2、Ω2'、Ω1')を縦軸にして、測定位置(中心からの距離)を横軸にしてグラフにプロットし、線形近似したときの傾き(平均ピークシフト値)は21秒/mmであった。
また、得られたSiC単結晶ウェハの転位密度を確認するために、上述した100mmウェハの標準転位カウント方法を比較例1で得られたSiC単結晶ウェハに適用したところ、転位に相当するエッチピットの密度は4点平均で約2.1×104cm-2であった。
(比較例2)
前述の125mmウェハ作製用インゴットから、アニール処理を施さずに加工して厚いウェハを作製した。ウェハの切り出し厚さは2000μmである。研磨して両面を鏡面に仕上げたところ、仕上がり後のSiC単結晶ウェハの口径は125.0mmであり、厚さは約1870μmであった。研磨後のSiC単結晶ウェハの反りを実施例1と同様にして調べたところ、反りは29μmであり、口径100mmのウェハ換算比(反り量/ウェハ口径)で23.2μm/100mmであった。
上記で得られたSiC単結晶ウェハについて、ウェハの中心(a0)、中心から30.25mmの距離にある2点(a2、a2')、及び中心から60.5mmの位置にある2点(a1、a1')の計5点について(図5参照)、図2で説明したように、X線回折装置を用いて、実施例1と同様に、<0004>相当面反射の回折X線の強度が最大になる位置(回転角度)を求めた。測定結果を表1に示す。また、上記で求めた各測定点における回転角度(Ω0、Ω1、Ω2、Ω2'、Ω1')を縦軸にして、測定位置(中心からの距離)を横軸にしてグラフにプロットし、線形近似したときの傾き(平均ピークシフト値)は94秒/mmであった。更には、得られたSiC単結晶ウェハの転位密度を確認するために、125mmウェハの標準転位カウント方法にて比較例2のウェハを評価したところ、転位に相当するエッチピットの密度は4点平均で9.8×103cm-2であった。
(比較例3)
前述の100mmウェハ作製用インゴット(A種)の1つにアニール処理を施した。アニール用の加熱装置と坩堝等は実施例1と同じであり、アニールに先立つ真空、ガス置換も実施例1と同様である。そして、以下のようにした以外は実施例1と同様にしてSiC単結晶ウェハを得た。
比較例3における石英管内雰囲気は1%のエチレンガスを混合したArであり、圧力は0.10MPaとした。黒鉛坩堝内の温度を室温から2500℃まで、平均昇温速度300℃/時間で昇温し、2150℃をアニール温度として、この温度で12時間保持してアニール処理を行った。その後、2150℃から1400℃までを平均降温速度150℃/時間で冷却した。室温まで炉冷で冷却し、インゴットを誘導加熱炉から取り出した。
アニール処理後のSiC単結晶インゴットを坩堝から取り出したところ、インゴット表面には分解による炭化層はほぼ皆無であった。この単結晶インゴットから、実施例1と同様に厚さ500μmのウェハを切り出し、研磨して両面を鏡面に仕上げた。仕上がり後のSiC単結晶ウェハの口径は100.0mmであり、厚さは392μmであった。研磨後のSiC単結晶ウェハの反りを実施例1と同様にして調べたところ、反りは88.0μmであり、口径100mmのウェハ換算比(反り量/ウェハ口径)で88.0μm/100mmであった。
上記で得られたSiC単結晶ウェハについて、ウェハの中心(a0)、中心から24mmの距離にある2点(a2、a2')、及び中心から48mmの位置にある2点(a1、a1')の計5点について(図1参照)、図2で説明したように、X線回折装置を用いて、実施例1と同様に、<0004>相当面反射の回折X線の強度が最大になる位置(回転角度)を求めた。測定結果を表1に示す。また、上記で求めた各測定点における回転角度(Ω0、Ω1、Ω2、Ω2'、Ω1')を縦軸にして、測定位置(中心からの距離)を横軸にしてグラフにプロットし、線形近似したときの傾き(平均ピークシフト値)は23秒/mmであった。更に、この比較例3のウェハを100mmウェハの標準転位カウント方法にて評価したところ、転位に相当するエッチピットの密度は4点平均で約1.7×105cm-2であった。
(比較例4)
前述の100mmウェハ作製用インゴット(B種)の一つから、比較例1と同様にアニール処理を施さずに加工してウェハを作製した。ウェハの切り出し厚さは実施例1と同様に500μmであり、研磨して両面を鏡面に仕上げた。仕上がり後のSiC単結晶ウェハの口径は100.0mmであり、厚さは385μmであった。研磨後のSiC単結晶ウェハの反りを実施例1と同様にして調べたところ、反りは234μmであり、口径100mmのウェハ換算比(反り量/ウェハ口径)で234.0μm/100mmであった。
上記で得られたSiC単結晶ウェハについて、図2で説明したように、X線回折装置を用いて、ウェハ中心a0での<0001>結晶方位を基準にした、測定点a1、a2、a1'、a2'での<0001>結晶方位のずれを、回転角度Ω1、Ω2、Ω2'、Ω1'を指標に評価した。図1に示したように、ウェハの中心(a0)、中心から24mmの距離にある2点(a2、a2')、及び中心から48mmの位置にある2点(a1、a1')の計5点について、実施例1と同様に、<0004>相当面反射の回折X線の強度が最大になる位置(回転角度)を求めた。測定結果を表1に示す。また、上記で求めた各測定点における回転角度(Ω0、Ω1、Ω2、Ω2'、Ω1')を縦軸にして、測定位置(中心からの距離)を横軸にしてグラフにプロットし、線形近似したときの傾き(平均ピークシフト値)は51秒/mmであった。
また、得られたSiC単結晶ウェハの転位密度を確認するために、上述した100mmウェハの標準転位カウント方法を比較例4で得られたSiC単結晶ウェハに適用したところ、転位に相当するエッチピットの密度は4点平均で約5.7×104cm-2であった。
(比較例5)
前述の100mmウェハ作製用インゴット(B種)の1つにアニール処理を施した。アニール用の加熱装置と坩堝、およびアニール雰囲気、アニール温度条件は実施例1と同じであり、アニールに先立つ真空、ガス置換も実施例1と同様である。
アニール処理後のSiC単結晶インゴットを坩堝から取り出したところ、インゴット表面には分解による炭化層が形成されていた。この単結晶インゴットから、実施例1と同様に厚さ500μmのウェハを切り出し、研磨して両面を鏡面に仕上げた。仕上がり後のSiC単結晶ウェハの口径は99.9mmであり、厚さは388μmであった。研磨後のSiC単結晶ウェハの反りを実施例1と同様にして調べたところ、反りは57.0μmであり、口径100mmのウェハ換算比(反り量/ウェハ口径)で57.1μm/100mmであった。
上記で得られたSiC単結晶ウェハについて、ウェハの中心(a0)、中心から24mmの距離にある2点(a2、a2')、及び中心から48mmの位置にある2点(a1、a1')の計5点について(図1参照)、図2で説明したように、X線回折装置を用いて、実施例1と同様に、<0004>相当面反射の回折X線の強度が最大になる位置(回転角度)を求めた。測定結果を表1に示す。また、上記で求めた各測定点における回転角度(Ω0、Ω1、Ω2、Ω2'、Ω1')を縦軸にして、測定位置(中心からの距離)を横軸にしてグラフにプロットし、線形近似したときの傾き(平均ピークシフト値)は18秒/mmであった。更に、この比較例5のウェハを100mmウェハの標準転位カウント方法にて評価したところ、転位に相当するエッチピットの密度は4点平均で約3.6×105cm-2であった。
1:種結晶(SiC単結晶)
2:昇華原料
3:黒鉛坩堝
4:黒鉛蓋
5:二重石英管
6:支持棒
7:黒鉛製フェルト
8:ワークコイル
9:高純度Arガス配管
10:高純度Arガス用マスフローコントローラ
11:真空排気装置
12:SiC単結晶ウェハ
13:X線照射機器
14:X線検出機器

Claims (6)

  1. 口径100mm以上の炭化珪素単結晶ウェハであって、
    ウェハ面内における高低差で表される反り量が、口径100mmのウェハ換算比(反り量/ウェハ口径)で60μm/100mm以下であり、かつ、
    ウェハ中心における<0001>結晶方位に対して、以下の4つの測定点での<0001>結晶方位のずれが、いずれも±1000秒以内であることを特徴とする炭化珪素単結晶ウェハ。
    測定点a1 :ウェハ外周からウェハ中心に向かって2mm内側の位置
    測定点a2 :測定点a1とウェハ中心とを結んだ線分の中点にあたる位置
    測定点a1':ウェハ直径上にあって、ウェハ中心をはさんで測定点a1と左右対称になる位置
    測定点a2':ウェハ直径上にあって、ウェハ中心をはさんで測定点a2と左右対称になる位置
  2. ウェハ中心での<0001>結晶方位を基準にした前記4つの測定点での<0001>結晶方位のずれを、ウェハ中心から各測定点までの距離に基づきプロットし、得られたグラフの線形近似式の傾きから求めた平均ピークシフト値が、20秒/mm以下である請求項1に記載の炭化珪素単結晶ウェハ。
  3. 反り量に関する換算比(反り量/ウェハ口径)が40μm/100mm以下である請求項1又は2に記載の炭化珪素単結晶ウェハ。
  4. 種結晶を用いた昇華再結晶法により得られた炭化珪素単結晶インゴットから切り出されたものである請求項1〜3のいずれかに記載の炭化珪素単結晶ウェハ。
  5. 4°オフウェハの転位に相当するエッチピットの密度が5.0×104cm-2以下である請求項1〜4のいずれかに記載の炭化珪素単結晶ウェハ。
  6. エッジ除外領域を除いたウェハ面内が単一のポリタイプで構成される請求項1〜5のいずれかに記載の炭化珪素単結晶ウェハ。
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